説明

照明カバー

【課題】照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる照明カバーを提供する。
【解決手段】照明カバー8は、光源3からの光を通すための開口11を形成するフレーム枠9と、光源3からの光を拡散して照射する照射面を形成するように、フレーム枠9に取り付けられる光拡散シート10とを備えて構成されており、フレーム枠9の透光部13の先端には、光拡散シート10と当接する部分に遮光部18が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井等に設けられる照明装置の照明カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ギャラリー、エントランス等において、天井面に取り付けられた多数の蛍光管と、照明カバーとにより面照明を実現する照明装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の照明装置では、天井面に光を乱反射する反射材を設けることにより、照明の中心部と縁部との明るさの均整度向上を図っている。
【0003】
ところで、上記の照明装置は、平面状の天井に対しては、照明カバーを近接させて配置することができる。一方で、吊天井方式の天井は、天井部にTバー等の目地調整材が縦横に存在し、また、壁面近傍には目地調整用の見切り材が存在している。そのため、照明カバーを取り付ける際、これらの目地調整材や見切り材を避けて照明カバーを配置しなければならない。従って、上記従来の照明装置を吊天井に設置した場合には、並べて配置した照明カバーの隙間が大きくなったり、照明カバーと壁との隙間が大きくなることが避けられないため、照明欠損領域が生じ、美観を損ねるといった問題がある。
【0004】
そこで、シートとフレーム枠とが当接する部分を透明樹脂材とすることにより、連接して設けられた場合であっても、目地部にまで光を入り込ませるようにすることで、照明欠損領域(枠影)を生じさせないようにしている電装表示装置がある(例えば、特許文献2参照)。このような構成を上記の照明装置に採用することで、照明欠損領域の問題を解消することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−147282号公報
【特許文献2】特開平9−281912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の構成のように、シートとフレーム枠とが当接する部分を透明樹脂材とした場合には、照明欠損領域を減少させるのに有効である。しかしながら、目地部と照明カバーとの間に光度の差が生じ、照明カバー間の目地部がぼんやりとして見えるようになる。そのため、天井全体から圧迫感を感じ、依然として美観が損なわれるといった問題があった。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる照明カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る照明カバーは、光源からの光を拡散させるために光源を覆うように配置される照明カバーであって、光源からの光を通すための開口を形成するフレーム枠と、光源からの光を拡散して照射する照射面を形成するように、フレーム枠に取り付けられる光拡散シートとを備え、フレーム枠は、透光性の材料によって形成された透光部を有し、透光部の先端には、光拡散シートと当接する部分に遮光部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
この照明カバーでは、光拡散シートと当接する部分に遮光部が設けられている。これにより、光拡散シートとフレーム枠との当接部分、すなわち照明カバーの外周縁部に光を通さない線が形成され、照明カバーの外周縁部がくっきり見えるようになる。そのため、照明カバーと目地部との境界がはっきりし、天井全体から圧迫感を感じることがなくなる。また、フレーム枠が透光部を有しているので、隣接する照明カバー間の目地部まで光が入り込み、照明欠損領域を減少させることができる。従って、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【0010】
また、遮光部は、透光部の先端に遮光性の材料から成る部材が付設されて成ることが好適である。この構成により、例えば透光部の先端に遮光性のテープを貼ることで、容易に且つ確実に遮光部を設けることができる。
【0011】
また、遮光部は、透光部の先端に遮光性の材料が塗布されて成ることが好適である。この構成により、例えば透光部の先端に遮光性の塗料を塗布することで、容易に且つ確実に遮光部を設けることができる。
【0012】
本発明に係る照明カバーは、光源からの光を拡散させるために光源を覆うように配置される照明カバーであって、光源からの光を通すための開口を形成するフレーム枠と、光源からの光を拡散して照射する照射面を形成するように、フレーム枠に取り付けられる光拡散シートとを備え、フレーム枠は、透光性の材料によって形成された透光部を有し、光拡散シートは、透光部の先端部と当接する部分が遮光性を有することを特徴とする。
【0013】
この照明カバーでは、光拡散シートの透光部の先端部と当接する部分が遮光性を有している。これにより、光拡散シートとフレーム枠との当接部分、すなわち照明カバーの外周縁部に光を通さない線が形成され、照明カバーの外周縁部がくっきり見えるようになる。そのため、照明カバーと目地部との境界がはっきりし、天井全体から圧迫感を感じることがなくなる。また、フレーム枠が透光部を有しているので、隣接する照明カバー間の目地部まで光が入り込み、照明欠損領域を減少させることができる。従って、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態に係る照明カバーを用いた照明装置を天井に設けた状態の概略斜視図である。
【図2】図1に示す照明装置の概略断面図である。
【図3】照明カバーの要部を拡大して示す要部拡大断面図である。
【図4】図3に示すフレーム枠の外観を示す斜視図である。
【図5】変形例に係る透光部を示す断面図である。
【図6】変形例に係るフレーム枠を示す断面図である。
【図7】図6に示すフレーム枠の外観を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る照明カバーを用いた照明装置の外観を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明に係る照明カバーを用いた照明装置の好適な実施の形態について説明する。
【0017】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る照明カバーを用いた照明装置を天井に設けた状態の概略斜視図であり、図1(a)は、照明カバーが閉じられた状態を示しており、図1(b)は、照明カバーが開けられた状態を示している。図2は、図1に示す照明装置の概略断面図であり、図2(a)は、図1(a)に示す照明装置の概略断面図であり、図2(b)は、図1(b)に示す照明装置の概略断面図である。図3は、照明カバーの要部を拡大して示す要部拡大断面図である。
【0018】
照明装置1は、この照明装置1が設けられる空間の面照明を実現するために、例えば複数の照明装置1が隣接して天井面に設置される。具体的に、図2及び図3に示すように、照明装置1は、建物躯体に固定された吊ボルト2に支持されると共に、天井面に平行となるように配設された目地調整材3を挟んで複数設置されている。
【0019】
照明装置1は、天井に取り付けるための構成として、図3に示すように、天井に水平に配置されている支持材4に取り付けるための取付部5と、この取付部5の側縁から垂直に下方に延びる枠部6を備えている。この枠部6の下端に囲まれる領域に後述する照明カバー8の上端領域を挿入させて照明カバー8を取り付ける構成となっている。図1に示すように、隣接して配置される照明装置1は、目地調整材3を挟んで配置する際に、目地調整材3に干渉しないように適当な距離を開けて配置されている。
【0020】
また、照明装置1は、照明機能のための構成として、光源7と、照明カバー8とを有している。光源7は、照明のための光を発するものであり、例えば蛍光管等により構成されている。光源7は、図2に示すように、支持材4に所定の間隔を有して複数設置されている。
【0021】
照明カバー8は、光源7を覆うように配置されており、フレーム枠9と、光拡散シート10とを備えている。フレーム枠9は、4辺によって略矩形状の外形を構成すると共に、光源7からの光を通すための開口11を形成している。フレーム枠9は、図3に示すように、本体部12と、透光部13とから構成されている。
【0022】
本体部12は、例えばアルミニウム等といった金属材によって中空構造に形成されたアルミニウム押出型材である。この本体部12は、枠部6に連結される連結部14と、光拡散シート10を固定するための断面コ字状の凹部15と、透光部13を嵌入して固定する固定部16とが形成されている。本体部12は、図3に示すように、凹部15の開口が枠部6側を向くように配置されている。本体部12と枠部6との連結については、後述する。
【0023】
透光部13は、例えばアクリル樹脂材等といった透光性の材料から形成されたアクリル樹脂押出型材である。図3に示すように、透光部13は、断面が先端(図示下側)に向かって細くなるように内側壁17a及び外側壁17bによってV字状に形成されおり、内側壁17aは、外側壁17bに対して傾斜している。透光部13は、この外側壁17bが枠部6側となるように本体部12の固定部16に嵌入されている。この透光部13の先端には、遮光部18が設けられている。具体的には、図4を参照しながら説明する。図4は、フレーム枠9の外観を示す斜視図である。図4においては、説明の便宜上、図3とは上下を逆に示している。
【0024】
図4に示すように、遮光部18は、透光部13の先端に遮光性の材料が付設又は塗布されることにより形成されている。すなわち、透光部13の内側壁17a及び外側壁17bに、遮光性を有する材料が長手方向に沿って付設又は塗布されている。遮光性を有する材料とは、光を透過しないものであればよく、例えば黒色の粘着テープや黒色のマジック等である。この遮光性を有する材料は、透光部13の内側壁17a及び外側壁17bに亘って例えば塗布されており、その幅寸法は例えば1mm〜30mm(より好ましくは、5mm〜25mm)程度である。
【0025】
また、図3に戻って、光拡散シート10は、光源7からの光を拡散して照射する照射面を形成するように、開口11を塞ぐようにフレーム枠9に取り付けられる。この光拡散シート10は、例えば透光性の無機質繊維クロスに耐熱透光性樹脂をコーティングしたものである。無機質繊維クロスとしては、ガラス繊維クロスが好ましく、耐熱透光性樹脂としては、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が好ましい。光拡散シート10がガラス繊維クロスからなる場合には、ガラス繊維シートは不燃性を有するので、照明装置1の防火性能が向上する。また、ガラス繊維クロスの光線透過率は、40%〜95%程度である。このような光拡散シート10を用いることにより、光源7から発せられた光が光拡散シート10を通過しても、照明装置として十分な光量を確保することができる。
【0026】
次に、光拡散シート10のフレーム枠9への取り付けについて、図3を参照しながら説明する。図3に示されるように、光拡散シート10は、フレーム枠9(本体部12)の凹部15に固定されている。具体的に、光拡散シート10は、フレーム枠9の透光部13で囲まれた開口11を塞ぐように張られ、透光部13の先端から外側壁17bに沿うように折り返され、光拡散シート10の周縁部分が凹部15まで導かれ、凹部15に導かれた光拡散シート10の上から押縁19をネジ20によって固定することで、フレーム枠9に固定される。このとき、凹部15と光拡散シート10との間に接着剤を塗布するとより好ましい。また、フレーム枠9の透光部13先端で囲まれた開口11を塞いだ部分の光拡散シート10に適当な張力を与えておくことで、この部分の光拡散シート10は平面を保ち、外観のよい平坦な正面面を形成できる。
【0027】
上述のようにフレーム枠9に光拡散シート10が取り付けられた照明カバー8に、光源7から光が照射されると、光拡散シート10において光が拡散されると共に照射されて照射面が形成される。このとき、光源7から照射された光は、フレーム枠9の透光部13を透過するため、目地調整材3の下部に形成された空間にまで達することになる。従って、照明カバー8間の照明損失領域が減少することになる。また、遮光部18においては、例えば塗布された遮光性の材料により光が透過しない。そのため、照明カバー8を外側(照射側)から見た場合には、光拡散シート10の外周縁部に光を通さない線が形成されることになる。
【0028】
以上のような構成を有するフレーム枠9は、着脱機構21を介して枠部6に連結されている。具体的には、図3に示すように、着脱機構21は、フレーム枠9における本体部12の連結部14に取り付けられるばね保持部材22と、このばね保持部材22に取り付けられるコイルばね23と、枠部6に取り付けられる係止部材25とから構成されている。保持部材22は、本体部12の連結部14に固定される部分が断面L字状を成しており、例えばネジによって連結部14に取り付けられている。コイルばね23は、V字状に広がる直線部26a,26bを有しており、コイル状に巻かれた下端部分が保持部材22に継合している。係止部材25は、コイルばね23の直線部26a,26bを狭くして閉じた状態で挿入可能な溝を有しており、当該溝においてコイルばね23(直線部26a,26b)を上下方向に移動自在としている。以下、着脱機構21による照明カバー8の開閉について説明する。
【0029】
照明カバー8を閉じる(保持する)場合には、コイルばね23の直線部26a,26bを狭くした状態で係止部材25の溝内に挿入し、フレーム枠9を更に持ち上げることで、コイルばね23の直線部26a,26bがばね力によりV字状に開き、その直線部26a,26bが係止部材25に引っかかることで、図1(a)に示すように、照明カバー8を枠部6に保持させ、照明カバー8を閉じることができる。また、図1(b)に示すように、照明カバー8を空ける(取り外す)場合には、照明カバー8を引き下げることで、コイルばね23の直線部26a,26bを狭くしながら係止部材25の溝の下方に引き出し、その後、直線部26a,26bを狭めることで溝部から直線部26a,26bを引き抜くことができ、照明カバー8を取り外し、照明カバー8を空けることができる。以上のように、照明装置1は、図1及び図2に示すように、照明カバー8が開閉可能となっている。
【0030】
以上のように、本実施形態に係る照明装置1の照明カバー8によれば、光拡散シート10と当接する部分に遮光部18が設けられている。これにより、光拡散シート10とフレーム枠9との当接部分、すなわち照明カバー8の外周縁部に光を通さない線が形成され、照明カバー8の外周縁部がくっきり見えるようになる。そのため、照明カバー8と目地部との境界がはっきりし、天井全体から圧迫感を感じることがなくなる。また、フレーム枠9が透光部13を有しているので、隣接する照明カバー8間の目地部まで光が入り込み、照明欠損領域を減少させることができる。従って、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【0031】
また、遮光部18は、透光部13の先端に遮光性のテープを貼ったり、遮光性の塗料を塗布することにより形成されている。従って、透光部13の先端に遮光性の材料を付設又は塗布するといった簡単な作業によって、容易に且つ確実に遮光部18を設けることができる。
【0032】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、フレーム枠9における透光部13の先端に遮光性を有する材料を付設又は塗布することで遮光部18を設けているが、光拡散シート10と当接する部分が遮光性を有していればよく、例えば図5に示すような構成であってもよい。図5(a),(b)に示すように、透光部13a,13bには、光拡散シート10と当接する先端部分に別体で設けられた嵌合部27,30がそれぞれ付設されている。この嵌合部27,30は、何れも遮光性を有する材料から形成されている。図5(a)に示すように、嵌合部27は、透光部13aの先端部分を形成するように断面三角形状を成しており、透光部13aに形成された凹部28に凸部29が嵌入されている。この嵌合部27の形状は、断面三角形状に限定されず、例えば四角形状、円形状、楕円形状、長円形状等であってもよい。
【0033】
また、図5(b)に示すように、嵌合部30は、透光部13bの先端部18aを覆うように、透光部13bと略同形状の断面V字状を成しており、透光部13aに形成された2つの溝31a,31bに突設部32a,32bが嵌合されている。これら嵌合部27,30が遮光部を構成している。従って、嵌合部27,30が透光部13a,13bに嵌合された場合には、光拡散シート10と当接する部分に光を通さない線が形成されることになる。従って、上記実施形態と同様に、照明カバー8の外周縁部がくっきり見えるようになり、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【0034】
また、上記実施形態では、フレーム枠9は、本体部12と断面V字状の透光部13とから構成されているが、フレーム枠9の形状はこれに限定されず、例えば図6に示すような形状であってもよい。図6に示すように、フレーム枠9aは、本体部12aと、透光材33とを有している。
【0035】
本体部12aは、例えばアルミニウム等といった金属材によって中空構造に形成されたアルミニウム押出型材である。この本体部12aは、下側部分の断面が先端に向かって細くなるようにV字状に形成されている。透光材33は、例えばアクリル樹脂材等といった透光性の材料から板状に形成されおり、本体部12aの先端側の側部24にネジ35によって固定されている。この透光材33の先端(一端)には、遮光部36が設けられている。具体的には、図7を参照しながら説明する。図7は、フレーム枠9aの外観を示す斜視図である。図7においては、説明の便宜上、図6とは上下を逆に示している。
【0036】
図7に示すように、遮光部36は、透光材33の先端に遮光性の材料が付設又は塗布されることにより形成されている。すなわち、透光材33の先端に、遮光性を有する材料が長手方向に沿って付設又は塗布されている。遮光性を有する材料とは、上記実施形態と同様に、光を透過しないものであればよく、例えば黒色の粘着テープや黒色のマジック等である。遮光性を有する材料は、透光材33の両面に亘って例えば塗布されており、その幅寸法は例えば1mm〜30mm(より好ましくは、5mm〜25mm)程度である。また、透光材33の先端に嵌合部を取り付け、この嵌合部が遮光性を有する構成(遮光部)であってもよいことは言うまでもない。なお、フレーム枠9aは、上記フレーム枠9と同様の構成によって照明カバー8が構成され、天井に設置される。
【0037】
以上のような構成を有するフレーム枠9aであっても、上記実施形態と同様に、光拡散シート10と当接する部分に遮光部36が設けられている。これにより、照明カバー8の外周縁部に光を通さない線が形成され、照明カバー8の外周縁部がくっきり見えるようになる。また、フレーム枠9aが透光材33を有しているので、隣接する照明カバー8間の目地部まで光が入り込み、照明欠損領域を減少させることができる。従って、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【0038】
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係る照明カバーを用いた照明装置について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る照明カバーを用いた照明装置の外観を示す斜視図である。同図において、照明カバー37は、フレーム枠38の透光部39の先端部40と当接する光拡散シート41が遮光性を有する点で、第1実施形態と異なっている。
【0039】
具体的には、図8に示すように、光拡散シート41は、透光部39の先端部40と当接する部分に、遮光性を有する材料がフレーム枠38の長手方向に沿って付設又は塗布されている。この遮光性を有する材料は、光拡散シート41の開口11側の表面に付設又は塗布されてもよいし、その反対側(照射側)の表面に付設又は塗布されてもよい。このような構成により、光拡散シート41における先端部40との当接部分は、この部分に例えば塗布された遮光性の材料により光源7から照射された光を透過させない。
【0040】
以上のように、第2実施形態に係る照明カバー37によれば、光拡散シート41のフレーム枠38の先端部40と当接する部分が遮光性を有している。これにより、光拡散シート41とフレーム枠38との当接部分、すなわち照明カバー37の外周縁部に光を通さない線が形成され、照明カバー37の外周縁部がくっきり見えるようになる。そのため、照明カバー37と目地部との境界がはっきりし、天井全体から圧迫感を感じることがなくなる。また、フレーム枠38が透光部39を有しているので、隣接する照明カバー間の目地部まで光が入り込み、照明欠損領域を減少させることができる。従って、照明欠損領域を減少させることができ、且つ美観の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0041】
7…光源、8,37…照明カバー、9,9a,38…フレーム枠、10,41…光拡散シート、12,12a…本体部(フレーム枠)、13,13a,13b…透光部(フレーム枠)、18,36…遮光部、27,30…嵌合部(遮光部)、40…先端部、33…透光材(透光部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光を拡散させるために前記光源を覆うように配置される照明カバーであって、
前記光源からの前記光を通すための開口を形成するフレーム枠と、
前記光源からの前記光を拡散して照射する照射面を形成するように、前記フレーム枠に取り付けられる光拡散シートとを備え、
前記フレーム枠は、透光性の材料によって形成された透光部を有し、
前記透光部の先端には、前記光拡散シートと当接する部分に遮光部が設けられていることを特徴とする照明カバー。
【請求項2】
前記遮光部は、前記透光部の先端に遮光性の材料から成る部材が付設されて成ることを特徴とする請求項1記載の照明カバー。
【請求項3】
前記遮光部は、前記透光部の先端に遮光性の材料が塗布されて成ることを特徴とする請求項1記載の照明カバー。
【請求項4】
光源からの光を拡散させるために前記光源を覆うように配置される照明カバーであって、
前記光源からの前記光を通すための開口を形成するフレーム枠と、
前記光源からの前記光を拡散して照射する照射面を形成するように、前記フレーム枠に取り付けられる光拡散シートとを備え、
前記フレーム枠は、透光性の材料によって形成された透光部を有し、
前記光拡散シートは、前記透光部の先端部と当接する部分が遮光性を有することを特徴とする照明カバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−165515(P2010−165515A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−5701(P2009−5701)
【出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【出願人】(000003975)日東紡績株式会社 (251)