説明

照明制御方法、光源、及び照明器具

【課題】 実際の光束減退と光束維持率の特性とを略一致させて、照度補正の精度が向上した照明制御方法、光源、及び照明器具を提供する。
【解決手段】 照度補正装置14は、光源たる蛍光ランプLaの点灯時間の経過に伴う光束低下を抑制するように蛍光ランプLaの光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御し、光束維持率は、蛍光ランプLaの点灯時間と当該点灯時間における蛍光ランプLaの入力電力とに応じて算出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明制御方法、光源、及び照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
照明器具に用いられる放電ランプ、白熱電球、LED素子等の光源の光束は図26(a)のように点灯時間に伴って低下し、また光源を装着している灯具や光源が時間の経過に伴って汚れることによっても光量は低下するから、このような点灯時間の経過に伴う光量低下を抑制するために照度補正を行っている。ここで、光源の光束の低下は蛍光ランプであれば蛍光体の劣化などが原因になる。照度補正は基本的には光源の点灯時間の経過に伴う光束の低下を補正するものであって、光源の交換直後には光源を調光点灯させておき、光源の点灯時間が経過するのに伴って光源を定格点灯に近付けるように、光源への供給電力を制御するものである。つまり、図26(b)のように光源の点灯時間の経過に伴って光源の入力電力を増加させるのである。したがって、光源の光束が点灯時間の経過に伴って低下するのに対して、点灯時間の経過に伴って光源の入力電力を増加させることで、光源の光出力を略一定に保とうとしている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2001−15276号公報(段落番号[0022]、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図26(a)に示すような光束減退の程度が経過時間に伴って初期の値のどの程度に維持されているかを示す割合を、光束維持率という。この光束維持率は、従来、光源への入力電力を一定にして算出されており、例えば光源として32Wの蛍光ランプを用いた場合は、蛍光ランプへの入力電力を32W一定にしてシミュレーションまたは実験で算出される。しかし、実際に光源へ供給される電力は、照度補正のため点灯時間の経過に伴って増加するのに対して、図26(a)に示す従来の光束維持率曲線Yoは、入力電力を一定にした場合の特性であり、入力電力の変化に対応しておらず、実際の光束減退と光束維持率の特性とが一致しないものであった。
【0004】
したがって、従来の光束維持曲線Yoを用いて照度補正を行うと、実際の光束減退とは異なる光束維持率に基づいて光源が点灯制御されるため、光源の光出力が略一定になるようには補正されず、照度補正の精度がよくないものであった。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、実際の光束減退と光束維持率の特性とを略一致させて、照度補正の精度が向上した照明制御方法、光源、及び照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、光源の点灯時間の経過に伴う光束低下を抑制するように光源の光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御し、光束維持率は、光源の点灯時間と当該点灯時間における光源の入力電力とに応じて算出されることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、照明制御方法において、光束維持率は、実際の光源の入力電力に沿ったものとなるので、実際の光束減退に略一致し、この光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御するので、光源から出力される光束は、点灯時間の経過及び点灯時間の経過に伴う入力電力の変化に関わらず略一定に制御され、照度補正の精度が向上する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1において、前記光束維持率を所定期間に亘って予め算出して、当該算出した光束維持率に基づく補正データを記憶手段に格納し、当該格納した補正データに基づいて光源へ供給する電力を制御することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、照度補正時に光束維持率の算出過程を設ける必要がなく、光源の点灯制御を簡略化することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1において、所定時点における点灯時間、光源の入力電力に応じて、前記所定時点以後の光束維持率を逐次算出し、当該算出された光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、照明器具の使用状態に応じた照度補正を行うことができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの照明制御方法を用いて点灯制御されることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、光源において、光束維持率は、実際の光源の入力電力に沿ったものとなるので、実際の光束減退に略一致し、この光束維持率に基づいて光源へ供給される電力が制御されるので、光源から出力される光束は、点灯時間の経過及び点灯時間の経過に伴う入力電力の変化に関わらず略一定に制御され、照度補正の精度が向上する。
【0014】
請求項5の発明は、光源と、光源へ電力を供給する点灯装置と、点灯装置への給電時間を光源の点灯時間として計時する点灯時間タイマと、光源の点灯時間と当該点灯時間における光源の入力電力とに応じて算出される光束維持率に基づいて、光源の点灯時間の経過に伴う光束低下を抑制するように光源へ供給する電力を点灯装置に指示する照度補正装置とを備えることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、照明器具において、光束維持率は、実際の光源の入力電力に沿ったものとなるので、実際の光束減退に略一致し、この光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御するので、光源から出力される光束は、点灯時間の経過及び点灯時間の経過に伴う入力電力の変化に関わらず略一定に制御され、照度補正の精度が向上する。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明では、実際の光束減退と光束維持率の特性とを略一致させて、照度補正の精度の向上を図ることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(実施形態1)
本実施形態における照明器具1は、図1に示すように、点灯装置11、点灯時間検出部12、点灯時間タイマ13、照度補正装置14、補正データ記憶部15からなる点灯ユニット10と、光源としての蛍光ランプLaとを備え、蛍光ランプLaは調光制御が可能な点灯装置11の出力によって点灯する。
【0019】
点灯時間検出部12は、商用電源のような電源ACと点灯装置11との間に設けられて、点灯装置11に通電されているか否かを検出し、点灯時間タイマ13は、点灯時間検出部12により検出された通電期間を計時する。つまり、通電期間を蛍光ランプLaの点灯期間とみなして点灯時間タイマ13により蛍光ランプLaの点灯時間を計時する。
【0020】
ところで、ランプの光束は点灯時間の経過に伴って低下し、またランプを装着している灯具やランプが時間の経過に伴って汚れることによっても光量は低下するから、このような点灯時間の経過に伴う光量低下を抑制するために照明器具1には照度補正装置14が設けられている。ここで、蛍光ランプLaの光束の低下は蛍光体の劣化などが原因になる。照度補正装置14は基本的には蛍光ランプLaの点灯時間の経過に伴う光束の低下を補正するように構成されているものであって、蛍光ランプLaの交換直後には蛍光ランプLaを、ある出力で点灯させておき、蛍光ランプLaの点灯時間が経過するのに伴って、点灯装置11を介して蛍光ランプLaへの供給電力を増加させるものである。つまり、蛍光ランプLaの点灯時間の経過に伴って点灯装置11の出力を増加させるのである。したがって、蛍光ランプLaの光束が点灯時間の経過に伴って低下するのに対して、点灯時間の経過に伴って蛍光ランプLaへの供給電力(蛍光ランプLaの入力電力)を増加させることで、蛍光ランプLaの光出力を略一定に保つことができるのである。
【0021】
以下、本実施形態の照度補正装置14の動作について説明する。
【0022】
蛍光ランプLaの光束は点灯時間の経過に伴って減退するが、この光束減退の程度が、経過時間に伴って初期の値のどの程度に維持されているかを示す割合を光束維持率という。そして、蛍光ランプにFHF32(高周波点灯専用形、直管形、定格ランプ電力32W)を用いた場合の光束維持率の変化を入力電力毎に実験で求め、図2は、蛍光ランプ(FHF32)の入力電力を32W,45W,63Wとして実験で求めた各光束維持率曲線をY32e,Y45e,Y63eで示しており、入力電力が大きいほど、点灯時間の経過に伴う光束維持率の低下度合は大きくなる。すなわち、蛍光ランプの光束維持率は入力電力に依存していることが分かる。
【0023】
また、[数1]に示すLehmannの式(J.Electrochem.Soc.:SOLID-STATE SCIENCE AND TECHNOLOGY 130巻、2号(1983)、426〜431頁、Willi Lehmann)による解析から、図3,[数2]に示すように蛍光ランプの寿命定数τと蛍光ランプの入力電力pとはほぼ相関関係を有すると認められ、蛍光ランプの入力電力pが大きくなるに伴い、蛍光ランプの寿命定数τは短くなる。
【0024】
【数1】

【0025】
ここで、Iは光度(光源からあらゆる方向に向かう光束の単位立体角当たりの割合)、tは点灯時間、τは蛍光ランプの寿命定数である。
【0026】
【数2】

【0027】
次に、図4は蛍光ランプにFHF32を用いて、蛍光ランプ(FHF32)の入力電力を32W,45W,50W,60Wとしたときの各光束維持率曲線Y32s,Y45s,Y50s,Y60sをシミュレーションで求めた結果を示しており、入力電力が大きいほど、点灯時間の経過に伴う光束維持率の低下度合は大きくなる。すなわち、同一の蛍光ランプであっても入力電力によって光束維持率曲線は異なり、入力電力が小さいほど光束維持率の低下度合は小さくなる。
【0028】
従来、蛍光ランプにFHF32を用いた場合は、入力電力を32Wとした場合の光束維持率Y32sに基づき、点灯時間の経過に伴って蛍光ランプの入力電力を増加させていた。しかし、実際に蛍光ランプへ供給される電力は、照度補正のため点灯時間の経過に伴って増加するのに対して、光束維持率Y32sは、入力電力を32W一定にした場合の特性であり、従来の光束維持率曲線は入力電力の変化に対応しておらず、実際の光束減退と光束維持率の特性とが一致しないものであった。
【0029】
そこで、本実施形態における照度補正装置14は、図5に示す光束維持率曲線Yaに基づいて蛍光ランプLaへ供給する電力を指示して照度補正を行った。例えばこの光束維持率曲線Yaは、点灯時間0〜T1(2000時間)までは入力電力32W時の光束維持率曲線Y32s、点灯時間T1〜T2(7000時間)までは入力電力45W時の光束維持率曲線Y45s、点灯時間T2〜T3(12000時間)までは入力電力50W時の光束維持率曲線Y50s、点灯時間T3〜は入力電力60W時の光束維持率曲線Y60sで構成されている。すなわち、点灯時間の経過に伴って、蛍光ランプの入力電力を32W → 45W → 50W → 60Wの順に増加させるのであるが、入力電力が変更される度に当該入力電力に対応した光束維持率曲線Y32s,Y45s,Y50s,Y60sに基づいて次の入力電力の変更タイミングを決定しており、これら各入力電力に対応した複数の光束維持率曲線Y32s,Y45s,Y50s,Y60sを連続させて光束維持率曲線Yaを生成している。
【0030】
而して、光束維持率曲線Yaの特性は、実際の蛍光ランプの入力電力に沿ったものとなるので、実際の光束減退に略一致し、照度補正装置14は、この光束維持率曲線Yaに基づいて蛍光ランプLaへ供給する電力を指示するので、蛍光ランプLaから出力される光束は、点灯時間の経過及び点灯時間の経過に伴う入力電力の変化に関わらず、略一定に制御され、照度補正の精度が向上する。このように、点灯時間に対する入力電力の変更は光束維持率曲線Yaに基づいて任意に行うことができる。
【0031】
次に、上記光束維持率曲線Yaの算出方法について説明する。
【0032】
まず、Lehmann近似によって光束維持率Dは[数3]で表される。
【0033】
【数3】

【0034】
ここで、Cは定数、tは点灯時間、τは蛍光ランプの寿命定数、pは蛍光ランプの入力電力である。
【0035】
また、上記[数3]における光束維持率Dの初期値Dは、[数4]に表すように点灯時間t=100h(時間)のときに1となるように設定される。
【0036】
【数4】

【0037】
ここで、Cはt=100h時における定数、pはt=100h時における入力電力である。
【0038】
そして、点灯時間tが時間tのときの光束維持率Dは、[数5]で表される。
【0039】
【数5】

【0040】
ここで、Cはt=t時における定数、pはt=t時における入力電力である(但し、k=0、1、2、...n−1、n、n+1、...)。
【0041】
上記[数5]では、蛍光ランプLaの入力電力がpのときに次の時間tn+1における光束維持率D(tn+1)を表している。すなわち、入力電力をpからpn+1に変更した場合の点灯時間tn+1における光束維持率が[数5]で表されており、光束維持率を予測することができる。したがって、点灯時間の途中で入力電力を変更した場合でも図5に示す光束維持率曲線Yaを導出することができる。
【0042】
そして、蛍光ランプLaが出力する光束φと蛍光ランプLaの入力電力pとの関係は、[数6]で表されるので、ある点灯時間tに光束φを出力させる入力電力pは決定される。
【0043】
【数6】

【0044】
本実施形態では、上記光束維持率曲線Yaを[数5]に基づき点灯開始から寿命時に亘って予め算出して、光束維持率曲線Yaに基づく蛍光ランプLa1の補正データを補正データ記憶部15に予め格納しており、照度補正装置14は、補正データ記憶部15内の補正データに沿って、点灯時間の経過に伴い蛍光ランプLa1へ供給する電力を指示している。したがって、光束維持率を予め算出して、光束維持率曲線に基づく補正データを予め生成しておくので、照明器具1に光束維持率の算出手段を設ける必要がなく、光源の点灯制御の構成を簡略化することができる。なお、本実施形態において保守率は70%とする。上記図5に示す例では蛍光ランプLaの入力電力を4段階に変更しているが、さらに細かく多段階に変更してもよい。
【0045】
図6は、蛍光ランプLaにFHF63(高周波点灯専用形、直管形、定格ランプ電力63W)を用いた場合の補正データを示しており、補正データとして点灯時間毎の光束維持率、入力電力を有する表を補正データ記憶部15に予め格納しておき、表内の補正データにしたがって、点灯時間100時間、1000時間、2000時間、...で蛍光ランプへ供給する電力を徐々に増加させる。
【0046】
図7は、図6の補正データに基づく光束維持率曲線Yb、及び蛍光ランプLaの入力電力パターンYpとを示しており、点灯時間の経過に伴って入力電力パターンYpを細かく階段状に増加させるのであるが、入力電力が変更される度に当該入力電力に対応した光束維持率曲線に基づいて次の入力電力の変更タイミングを決定しており、これら各入力電力に対応した複数の光束維持率曲線を連続させて光束維持率曲線Ybを生成している。
【0047】
(実施形態2)
本実施形態の照明器具1は、図8に示すように、実施形態1の補正データ記憶部15の代わりに補正データ演算部16を設けたものであり、補正データ演算部16は、蛍光ランプの点灯制御中に、現時点における点灯時間t、蛍光ランプの入力電力p、光束維持率Dn−1(t)を[数5]に適用して、次の時間tn+1における光束維持率D(tn+1)を逐次算出する。そして、照度補正装置14は、この算出された光束維持率D(tn+1)に基づいて次の時間tn+1に蛍光ランプLaへ供給する電力を指示している。したがって、補正データを予め格納する必要がなく、各照明器具1の使用状態に応じた照度補正を行うことができる。
【0048】
なお、光束維持率D(tn+1)を逐次算出する補正データ演算部16を用いれば、各照明器具1の使用状態に応じて、点灯時間の経過に伴って蛍光ランプの入力電力を増加させるだけでなく、減少させることもできる。
【0049】
(実施形態3)
本実施形態では、実施形態1または2で光源として用いる蛍光ランプについて説明する。図9は、32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプLa1の管端部電極部分の構造を示すものである。2はフィラメントで、2本のリード線4、4間にピンチされている。3はエミッタである。5はガラスステム、6は内面に保護膜7、蛍光体層8が形成されたガラスバルブであり、ガラスバルブ6の両端に当該電極部分が構成されている。そして、管内には水銀とアルゴンなどの放電用ガスが封入されている。
【0050】
図10はフィラメント2の拡大図であり、図11はフィラメント2の一部断面拡大図であり、フィラメント2は、主線2aの外周を細線2bが緩やかに巻回して構成された所謂トリプルコイルで構成され、さらにフィラメント2にはエミッタ3が被着されている。そして本実施形態の蛍光ランプLa1では、従来と略同様のランプ寿命を確保しながらランプ出力を増大させるために、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプ(例えば、FHF32:高周波点灯専用形、直管形、定格ランプ電力32Wや、FLR40s:ラピッドスタート形、直管形、定格ランプ電力40W等)に比べて、主線2aの線径D1を太くし、さらにエミッタ3の量を増やしている。
【0051】
まず、主線2aの線径D1について説明する。ランプ出力を増大させると、フィラメントの表面温度が上昇し、エミッタの消耗が早くなって、ランプ寿命が短くなる。したがって、ランプに大電力を入力して光出力を増大させるためには、大出力領域においてフィラメントの表面温度を抑える必要がある。ここで、従来のランプ出力を1.4〜2倍にするとランプ電流は約1.5〜3倍になり、この約1.5〜3倍のランプ電流を流すためには、フィラメント温度がフィラメント抵抗に比例する点を考慮すると、主線2aの線径D1を従来の約1.25〜1.7倍にすれば温度上昇を抑えることができる。そこで、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプのフィラメントは、その主線の線径が約50〜65μmであることから、本実施形態の蛍光ランプLa1では、フィラメント2の主線2aの線径D1を約65〜100μmにして、フィラメント抵抗を従来よりも低減させている。
【0052】
図12は、ランプ電流とフィラメントの主線表面の推定コイル温度との関係を示しており、本実施形態の蛍光ランプLa1の温度曲線Yt1と、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプの温度曲線Yt2とを比較すると、本実施形態の蛍光ランプLa1は、主線2a(線径D1=約70μm)の表面温度がフィラメント電流の大きい領域で飽和しているが(温度曲線Yt1参照)、従来の蛍光ランプは、主線(線径=約50μm)の表面温度がフィラメント電流の大きい領域でも上昇を続けている(温度曲線Yt2参照)。そして、フィラメント電流の全領域に亘って本実施形態の蛍光ランプLa1のほうが主線の温度が低くなり、特にフィラメント電流が大きい領域で温度差が大きくなっている。すなわち、同一のフィラメント電流であれば、本実施形態の蛍光ランプLa1は従来よりもフィラメント温度が低く、エミッタの消耗が抑えられて長寿命となり、また、同一寿命であれば、本実施形態の蛍光ランプLa1は従来よりもランプ出力を増大させることができるのである。また、フィラメント2はトリプルコイルに限定されず、例えばダブルコイル等の他の構成であってもよいが、この場合もコイルの線径は約65〜100μmに形成される。
【0053】
また、フィラメントの細線の線径D2は、32W〜45Wの定格ランプ電力を有する従来の直管形蛍光ランプで20〜25μm程度であり、本実施形態の蛍光ランプLa1では、細線2bの線径D2を従来と同様の20〜25μm、あるいは20〜25μmより大きくすればよい。
【0054】
次に、エミッタ3の量について説明する。エミッタ量は蛍光ランプの寿命を決定し、エミッタの消耗率はフィラメント2の表面温度に依存する。図13は、ランプの点灯時間とエミッタの残量との関係を示しており、本実施形態の蛍光ランプLa1の大出力時(出力63W時)のエミッタ残量曲線Yr1と、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプの定格出力時のエミッタ残量曲線Yr2、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプの大出力時(出力63W時)のエミッタ残量曲線Yr3とを示す。
【0055】
従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプの場合、エミッタ量は約5mgであり、定格出力では点灯時間が15000時間程度でエミッタが完全になくなり(エミッタ残量曲線Yr2参照)、さらに大出力(63W出力)ではエミッタの消耗が激しく、点灯時間が9000時間程度でエミッタが完全になくなった(エミッタ残量曲線Yr3参照)。
【0056】
一方、本実施形態の蛍光ランプLa1は、上記のように主線2aの線径D1を約65〜100μmにして、従来の同定格の蛍光ランプよりフィラメント抵抗を低減させたフィラメント2を用いることで、フィラメント温度を従来よりも下げることができ、エミッタ量を約5mgにした場合に、大出力(63W出力)では、エミッタが完全になくなるまで上記従来のランプより長い11000時間程度かかる。そして、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプと同一寿命(例えば、18000時間程度)にするために、エミッタ量を約9mgにすると、エミッタが完全になくなるまで20000時間程度かかった(エミッタ残量曲線Yr1参照)。したがって、エミッタ量を約5〜11mgとすれば、実用上従来と略同様のランプ寿命を確保しながらランプ出力を増大させることができると考えられる。
【0057】
すなわち、本実施形態の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプLa1は、上記のように、フィラメント2の主線2aの線径D1を約65〜100μmにすることで、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する直管形蛍光ランプに比べて、エミッタ3の消耗を抑制し、さらにエミッタ3の量を約5〜11mgに増加させているので、従来と略同様のランプ寿命を確保しながらランプ出力を増大させることができるのである。例えば、定格(100%)以上の入力電力を蛍光ランプLa1に供給しても、十分なランプ寿命を得ることが可能となる。
【0058】
また、本実施形態の蛍光ランプLa1は、図14に示すように、ガラスバルブ6と蛍光体層8との間に保護膜7を形成している。保護膜7は、例えば酸化アルミニウム(Al)等の金属酸化物からなり、ガラスバルブ6内に封入されている水銀とガラスバルブ6とが反応するのを抑制し高い光束維持率を有することができる。保護膜7は、その膜厚を1〜3μmにすることで光束維持率を改善することができる。また、この保護膜7として酸化アルミニウム以外に二酸化珪素(SiO)、酸化イットリウム(Y)、酸化チタン(TiO)、酸化セリウム(CeO)等の金属酸化物を用いることが好ましい。また、保護膜7として例えば酸化チタン(TiO)、または酸化セリウム(CeO)で形成することにより、水銀から放射される紫外線がガラスバルブ6から漏れないように、当該紫外線を遮断する機能を持たせることもできる。
【0059】
次に、従来の蛍光ランプLa101を用いた照明と、本実施形態の上記蛍光ランプLa1を用いた照明とを比較する。まず図15(a)は、従来の照明器具100Aの外観を示しており、長尺状の筐体101aと、筐体101aの下面に設けた凹型の反射板101bと、反射板101bの凹部内に並設された1灯の従来の蛍光ランプLa101(例えば、FHF32:高周波点灯専用形、直管形、定格ランプ電力32W)とを備え、筐体101a内には蛍光ランプLa101を点灯制御する点灯ユニット110を収納し、蛍光ランプLa101はソケット101cを介して点灯ユニット110に接続している。反射板101bは、底面を筐体101aの下面に当接させた状態で、蛍光ランプLa101の後方に設けた取り付け孔(図示なし)に取付ねじ101dを挿入して、筐体101aに固定される。そして、筐体101aの短手方向の両側面に沿って鍔部101eが設けられており、鍔部101eの端部を天井面に穿設した設置孔の下面側の開口端に係止させている。
【0060】
一方、図15(b)は本実施形態の蛍光ランプLa1を搭載した照明器具1Aの外観を示しており、長尺状の筐体21aと、筐体22aの下面に設けた凹型の反射板21bと、反射板21bの凹部内に配置された1灯の蛍光ランプLa1とを備え、筐体21a内には蛍光ランプLa1を点灯制御する点灯ユニット10を収納し、蛍光ランプLa1はソケット21cを介して点灯ユニット10に接続している。そして、反射板21Bの短手方向の両側面の端部を天井面に穿設した設置孔の下面側の開口端に係止させている。
【0061】
そして、図16は、従来の照明器具100Aを用いて部屋R内を照明した照度分布を示し、図17は、本実施形態の照明器具1Aを用いて部屋R内を照明した照度分布を示す。なお、部屋Rは、長さ19.2m、幅12.8mで、蛍光ランプは高さ2.7mの位置に取り付けられる。また、天井の反射率は50%、壁の反射率は30%、床の反射率は10%とする。
【0062】
まず、部屋Rの長さ方向に11列、部屋Rの幅方向に7行の計77個の従来の照明器具100Aを設置し、1灯の蛍光ランプLa101が出力する光束を4950lmとした場合の水平面照度分布(計算面高さ0.7m)は図16に示され、その平均照度は773lx、最小照度は282lx、最大照度は914lx、照度均斉度(最小照度/平均照度)は0.365、照度均斉度(最小照度/最大照度)は0.308となる。
【0063】
また、部屋Rの長さ方向に10列、部屋Rの幅方向に6行の計60個の本実施形態の照明器具1Aを設置し、1灯の蛍光ランプLa1が出力する光束を6300lmとした場合の水平面照度分布(計算面高さ0.7m)は図17に示され、その平均照度は752lx、最小照度は272lx、最大照度は887lx、照度均斉度(最小照度/平均照度)は0.362、照度均斉度(最小照度/最大照度)は0.307となる。
【0064】
上記照度分布より、77灯の従来の蛍光ランプLa101を設置して、1灯あたり4950lmの光束を出力した場合と、60灯の本実施形態の蛍光ランプLa1を設置して、1灯あたり6300lmの光束を出力させた場合とでは、部屋R内の照度分布はほぼ同じであり、照明システムを新設する場合は、従来の蛍光ランプLa101を用いた構成ではなく、本実施形態の蛍光ランプLa1を用いて1灯あたりの光出力を増加させる構成とすることで、部屋全体の照度分布やランプ寿命を従来に比べて悪化させることなく、蛍光ランプの灯数を削減することができ、低コスト化が可能となる。
【0065】
(実施形態4)
図18(a)は従来の照明器具100Bの外観を示しており、長尺状の筐体102aと、筐体102aの下面に設けた凹型の反射板102bと、反射板102bの凹部内に並設された2灯の従来の蛍光ランプLa102,La102(例えば、FLR40s:ラピッドスタート形、直管形、定格ランプ電力40W)とを備え、筐体102a内には蛍光ランプLa102を点灯制御する点灯ユニット110を収納し、蛍光ランプLa102はソケット102cを介して点灯ユニット110に接続している。反射板102bは、底面を筐体102aの下面に当接させた状態で、蛍光ランプLa102の後方に設けた取り付け孔(図示なし)に取付ねじ102dを挿入して、筐体102aに固定される。そして、筐体102aの短手方向の両側面に沿って鍔部102eが設けられており、鍔部102eの端部を天井面に穿設した設置孔の下面側の開口端に係止させている。
【0066】
一方、図18(b)は実施形態3の蛍光ランプLa1を搭載した照明器具1Bの外観を示しており、長尺状の筐体22aと、筐体22aの下面に設けた椀形の反射板22bと、反射板22bの椀部内に配置された1灯の蛍光ランプLa1とを備え、筐体22a内には蛍光ランプLa1を点灯制御する実施形態1または2の点灯ユニット10を収納し、蛍光ランプLa1はソケット22cを介して点灯ユニット10に接続しており、照度補正の精度を向上させている。
【0067】
椀形の反射板22bは、底部を平面状に形成した固定部22fを設けており、この平面状の固定部22fを筐体22aの下面に当接させた状態で、蛍光ランプLa1の後方に設けた取り付け孔(図示なし)に取付ねじ22dを挿入して、筐体22aに固定される。固定部22fを平面状に形成したことで、反射板22bを筐体22aに取り付ける際の施工性がよくなっている。また、下方から見たときに取付ねじ22dが蛍光ランプLa1に遮られて見難くなるように、蛍光ランプLa1は反射板22bの固定部22fに近づけて配置されており、意匠性を高めている。さらに、反射板22bの椀部の曲率や、反射板22bと蛍光ランプLa1との距離は、器具効率やグレアカット性を考慮して設定される。そして、筐体22aの短手方向の両側面に沿って鍔部22eが設けられており、鍔部22eの端部を天井面に穿設した設置孔の下面側の開口端に係止させている。
【0068】
上記照明器具1Bは、蛍光ランプLa1を1灯のみ備えるので、蛍光ランプLa102を2灯備えた従来の照明器具100Bに比べて、蛍光ランプの灯数を半減することができ、低コスト化が可能となる。また、蛍光ランプLa1は実施形態3と同様に構成されており、点灯ユニット10がランプ出力を増大させた場合でも従来と略同様のランプ寿命を確保でき、例えば、定格(100%)以上の入力電力を蛍光ランプLa1に供給しても、十分なランプ寿命を得ることが可能となる。
【0069】
そして、従来の蛍光ランプLa102を2灯設けた上記照明器具100Bを、部屋Rの長さ方向に9列、部屋Rの幅方向に6行の計54個(108灯の蛍光ランプLa102)設置し、1灯の蛍光ランプLa102が出力する光束を3000lmとした場合の水平面照度分布(計算面高さ0.7m)は図19に示され、その平均照度は754lx、最小照度は185lx、最大照度は998lx、照度均斉度(最小照度/平均照度)は0.245、照度均斉度(最小照度/最大照度)は0.185となる。
【0070】
また、本実施形態の蛍光ランプLa1を1灯設けた上記照明器具1Bを、部屋Rの長さ方向に9列、部屋Rの幅方向に6行の計54個(54灯の蛍光ランプLa1)設置し、1灯の蛍光ランプLa1が出力する光束を6300lmとした場合の水平面照度分布(計算面高さ0.7m)は図20に示され、その平均照度は783lx、最小照度は187lx、最大照度は1034lx、照度均斉度(最小照度/平均照度)は0.238、照度均斉度(最小照度/最大照度)は0.180となる。
【0071】
上記照度分布より、108灯の従来の蛍光ランプLa102を設置して、1灯あたり3000lmの光束を出力した場合と、54灯の本実施形態の蛍光ランプLa1を設置して、1灯あたり6300lmの光束を出力させた場合とでは、部屋R内の照度分布はほぼ同じであり、既設の照明器具100Bを蛍光ランプLa1を搭載した照明器具1Bに交換して、1灯あたりの光出力を増加させる構成とすることで、部屋全体の照度分布やランプ寿命を従来に比べて悪化させることなく、蛍光ランプの灯数を削減することができ、コスト低減を図ることができる。
【0072】
また、図21に示すように、反射板22bの椀部の曲率や、反射板22bと蛍光ランプLa1との距離を上記照明器具1Bと異なる設定にして、器具の幅を照明器具1Bの略半分とした照明器具1Cを用いても、上記照明器具1Bと同様の効果を得ることができ、さらには設置スペースの縮小化を図ることができる。
【0073】
さらに、図22(a)に示すように反射板を兼ねた筐体102hを備えて、従来の蛍光ランプLa102を2灯搭載した照明器具100Dを、図22(b)に示すような反射板を省略した筐体22hを備えて、実施形態1の蛍光ランプLa1を1灯搭載した照明器具1Dに交換しても、部屋全体の照度分布やランプ寿命を従来に比べて悪化させることなく、蛍光ランプの灯数を削減することができ、コスト低減及び設置スペースの縮小化を図ることができる。
【0074】
(実施形態5)
実施形態3,4では、定格ランプ電力32W〜45Wを有する直管形の蛍光ランプについて説明したが、光源たる蛍光ランプの形状は直管形に限らず、環形蛍光ランプ、二重環形蛍光ランプ、コンパクト形蛍光ランプ、スクエア形蛍光ランプ等であっても同様に、定格ランプ電力32W〜45Wに対してフィラメントの主線の線径を約70μm、エミッタ量を約9mgにすることで、従来の同定格の蛍光ランプと同様のランプ寿命を確保しながらランプ出力を増大させることができる。
【0075】
例えば、二重環形蛍光ランプを用いた照明器具の場合、図23(a)に示すように、円筒状の筐体103a内に設けた仕切板103bの下面側に、従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する二重環形の蛍光ランプLa103(例えば、FHD40:高周波点灯専用形、二重環形、定格ランプ電力40W)を2灯搭載した照明器具100Eを、図23(b)に示すような円筒状の筐体23a内に設けた仕切板23bの下面側に本実施形態の二重環形の蛍光ランプLa2(定格ランプ電力:32W〜45W、フィラメントの主線の線径:約70μm、エミッタ量:約9mg)を1灯搭載した照明器具1Eに交換しても、1灯あたりの光出力を増加させることで、部屋全体の照度分布やランプ寿命を従来に比べて悪化させることなく、蛍光ランプの灯数を削減することができ、コスト低減及び設置スペースの縮小化を図ることができる。
【0076】
なお、照明器具100Eにおいて、仕切板103bの上面側に配置された点灯ユニット110が蛍光ランプLa103を点灯制御し、筐体103aの下面開口には蓋体103cが覆設されている。また、照明器具1Eにおいて、仕切板23bの上面側に配置された実施形態1または2の点灯ユニット10が蛍光ランプLa2を点灯制御して照度補正の精度を向上させており、さらに筐体23aの下面開口には蓋体23cが覆設されている。
【0077】
また、スクエア形蛍光ランプを用いた照明器具の場合、図24(a)に示すような函状の筐体104a内に従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有する二重スクエア形の蛍光ランプLa104を1灯搭載した照明器具100Fを、図24(b)に示すような函状の筐体24a内に本実施形態のスクエア形の蛍光ランプLa3(定格ランプ電力:32W〜45W、フィラメントの主線の線径:約70μm、エミッタ量:約9mg)を1灯搭載した照明器具1Fに交換しても、1灯あたりの光出力を増加させることで、部屋全体の照度分布やランプ寿命を従来に比べて悪化させることなく、蛍光ランプを二重から一重に変更でき、コストが低減される。
【0078】
(実施形態6)
図25(a)は、従来の照明ユニットU100を示しており、照明ユニットU100は、函型のケースK100内に従来の32W〜45Wの定格ランプ電力を有するコンパクト形の蛍光ランプLa105(例えば、FPL36:コンパクト形、定格ランプ電力36W)を1灯備えた照明器具100Gを4つ並設し、計4灯の蛍光ランプLa105を備えている。
【0079】
図25(b)は、本実施形態の照明ユニットU1を示しており、照明ユニットU1は、函型のケースK1内に本実施形態のコンパクト形の蛍光ランプLa4(定格ランプ電力:32W〜45W、フィラメントの主線の線径:約70μm、エミッタ量:約9mg)を1灯備えた照明器具1Gを2つ並設し、計2灯の蛍光ランプLa4を備えている。そして、ケースK1の寸法は、ケースK100と同一に形成されており、天井面等に既に設置されている従来の照明ユニットU100を取り外した後に、本実施形態の照明ユニットU1を容易に取り付けることができる。
【0080】
したがって、既設の照明ユニットU100を照明ユニットU1に交換して1灯あたりの光出力を増加させることで、部屋全体の照度分布やランプ寿命を従来に比べて悪化させることなく、蛍光ランプの灯数を削減することができ、コスト低減を図ることができる。
【0081】
また、照明器具1Gは実施形態1または2の点灯ユニット10を搭載して蛍光ランプLa4を点灯制御しており、照度補正の精度を向上させている。
【0082】
なお、上記実施形態1〜6では、光源として蛍光ランプを用いているが、水銀灯やナトリウムランプ等の他の放電ランプ、白熱電球、LED素子等の光源であっても同様の照度補正を行うことで、照度補正の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】実施形態1の照明器具の構成を示すブロック図である。
【図2】光束維持率の入力電力依存性の実験結果を示す図である。
【図3】蛍光ランプの入力電力と寿命定数との関係を示す図である。
【図4】光束維持率の入力電力依存性のシミュレーション結果を示す図である。
【図5】実施形態1の光束維持率の特性を示す図である。
【図6】同上の照度補正に用いる表を示す図である。
【図7】同上の照度補正の制御パターンを示す図である。
【図8】実施形態2の照明器具の構成を示すブロック図である。
【図9】実施形態3の蛍光ランプの管端部電極部分の構造を示す一部破断斜視図である。
【図10】同上のフィラメントを示す正面図である。
【図11】同上のフィラメントを示す一部断面拡大図である。
【図12】同上のランプ電流と推定コイル温度との関係を示す図である。
【図13】同上の点灯時間とエミッタ残量との関係を示す図である。
【図14】同上の蛍光ランプの部分拡大断面図である。
【図15】(a)は従来の照明器具を示す断面図であり、(b)は実施形態3の照明器具を示す断面図である。
【図16】従来の照度分布を示す平面図である。
【図17】実施形態3の照度分布を示す平面図である。
【図18】(a)は従来の照明器具を示す側面図及びZ1−Z1’断面図であり、(b)は実施形態4の照明器具を示す側面図及びZ2−Z2’断面図である。
【図19】従来の照度分布を示す平面図である。
【図20】実施形態4の照度分布を示す平面図である。
【図21】実施形態4の別の照明器具を示す断面図である。
【図22】(a)は従来の照明器具を示す側面図及びZ4−Z4’断面図であり、(b)は実施形態4の別の照明器具を示す側面図及びZ5−Z5’断面図である。
【図23】(a)は従来の照明器具を示す側面図及び断面図であり、(b)は実施形態5の照明器具を示す側面図及び断面図である。
【図24】(a)は従来の照明器具を示す側面図及び断面図であり、(b)は実施形態5の別の照明器具を示す側面図及び断面図である。
【図25】(a)は従来の照明ユニットを示す側面図及び断面図であり、(b)は実施形態6の照明ユニットを示す側面図及び断面図である。
【図26】(a)は従来の光束維持率曲線を示す図であり、(b)は(a)に基づく照度補正を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
1 照明器具
10 点灯ユニット
11 点灯装置
12 点灯時間検出部
13 点灯時間タイマ
14 照度補正装置
15 補正データ記憶部
La 蛍光ランプ
AC 商用電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源の点灯時間の経過に伴う光束低下を抑制するように光源の光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御し、光束維持率は、光源の点灯時間と当該点灯時間における光源の入力電力とに応じて算出されることを特徴とする照明制御方法。
【請求項2】
前記光束維持率を所定期間に亘って予め算出して、当該算出した光束維持率に基づく補正データを記憶手段に格納し、当該格納した補正データに基づいて光源へ供給する電力を制御することを特徴とする請求項1記載の照明制御方法。
【請求項3】
所定時点における点灯時間、光源の入力電力に応じて、前記所定時点以後の光束維持率を逐次算出し、当該算出された光束維持率に基づいて光源へ供給する電力を制御することを特徴とする請求項1記載の照明制御方法。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかの照明制御方法を用いて点灯制御されることを特徴とする光源。
【請求項5】
光源と、光源へ電力を供給する点灯装置と、点灯装置への給電時間を光源の点灯時間として計時する点灯時間タイマと、光源の点灯時間と当該点灯時間における光源の入力電力とに応じて算出される光束維持率に基づいて、光源の点灯時間の経過に伴う光束低下を抑制するように光源へ供給する電力を点灯装置に指示する照度補正装置とを備えることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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