説明

照明器具

【課題】光源を収めた空間の結露を簡単な構造で防止できる照明器具を提供すること。
【解決手段】LED17を収めた灯体10の前面開口15の周縁にパッキン19を設け、当該パッキン19に前記LEDの光を透過する透光板たる前面グローブ20を支持し、当該パッキン19を前記前面開口15の周縁に係合する前面枠体11で挟み込んで固定したシール構造22を備え、前記パッキン19は、少なくとも2枚の前記透光板たる前面グローブ20及び内側前面グローブ25を支持し、前面グローブ20及び内側前面グローブ25の間に結露防止用の空気層23を設けるとともに、前記灯体10の内側面10Bと前記LED17との間に結露防止用の空気層24を形成する筒状部27を一体に備える水中照明器具1を構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シール構造を有した照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公園の噴水等の水中に照明器具を設置した水中照明や、公園等の地中に照明器具を埋設した地中埋込照明が行われている。このような水中や地中に設置される照明器具は、内部部品を水分から保護するために必要な防浸、防雨のためのシール構造を備えている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照)。
このようなシール構造を備えた照明器具にあっては、内部の気密性が比較的高いことから内部に結露が生じ易い。そこで従来、透光パネル及びパッキン枠で形成した空間に光源を配置し、この空間を無大気層とすることで結露を防止する技術(例えば、特許文献3参照)などの各種の結露防止技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−71651号公報
【特許文献2】特開2007−59101号公報
【特許文献3】特開2005−19110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の結露防止技術は、結露防止のための構造や製造が複雑である、という問題がある。一方で、結露防止が不十分であると、例えば光源にLED等の発光素子を用いた場合、発光素子を半田付けで実装した実装基板の半田部分が劣化し、寿命が短くなるといった問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、光源を収めた空間の結露を簡単な構造で防止できる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、光源を収めた灯体の開口周縁にパッキンを設け、当該パッキンに前記光源の光を透過する透光板を支持し、当該パッキンを前記開口周縁に係合する枠体で挟み込んで固定したシール構造を備え、前記パッキンは、少なくとも2枚の前記透光板を支持し、前記透光板の間に結露防止用の空気層を設けるとともに、前記灯体の内側面と前記光源との間に結露防止用の空気層を形成する筒状部を一体に備えることを特徴とする照明器具を提供する。
【0006】
また本発明は、上記照明器具において、前記枠体による押圧によって前記筒状部の先端が前記光源を収めた光源収容部の底面に密着することを特徴とする。
【0007】
また本発明は、上記照明器具において、前記灯体の背面に蓋体を設け、前記灯体と蓋体との間に、当該灯体と同一素材から形成されたスペーサを着脱自在に設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明は、LED光源を収めた灯体と、前記灯体にアームを介して首振り自在に支持するベース体と、を備え、前記ベース体には、外部電源の電力から前記LED光源の点灯用電力を生成し前記灯体に供給する電源装置を収めたことを特徴とする水中照明器具を提供する。
また本発明は、上記水中照明器具において、前記ベース体には、送り配線を導出する送り配線導出部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、灯体の開口周縁の側には、2枚の透光板によって結露防止用の空気層が設けられ、なおかつ、灯体の内側面と光源との間にも結露防止用の空気層が設けられることから、光源を収めた光源収容空間が結露防止用の空気層で包囲されることとなり、光源収容空間内の結露を高い性能で防止できる。また、これらの結露防止用の空気層は、パッキンと、このパッキンが支持する2枚の透光板とにより形成されることから、透光板を支持するパッキンを灯体に組み付けるだけの簡単な構造で、上記の高い結露防止性能が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る水中照明器具の斜視図である。
【図2】水中照明器具の正面、側面及び背面を示す三面図である。
【図3】パッキンを拡大して示す断面図である。
【図4】陸上仕様に構成した器具本体の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る水中照明器具1の斜視図である。図2は、水中照明器具1の正面、側面及び背面を示す三面図である。
水中照明器具1は、例えば噴水や水族館の水槽内、或いは海底に沈めて設置され、水中(水面下)から水面上の物体を投光照明する用途に用いられるものであり、同図に示すように、外部電源から点灯用電力を生成する電源装置30(図2)を収容した電源ボックスとしてのベース体2と、電源装置30の点灯用電力で点灯する器具本体3とを備えている。
これらベース体2及び器具本体3は、海中での使用に耐え得るように、熱伝導性の他に耐食性にも優れた材料で形成されており、本実施形態では、JIS H 5302(1990)「アルミニウム合金ダイカスト」で規定されているADC6を用いて形成されている。
【0012】
ベース体2は、略円盤状の部材であり、その上面に器具本体3を首振り自在に支持するアーム4がボルト5で回転調整可能に固定されている。このベース体2は、器具本体3を水中底面で安定的に保持する程度の重さを有し、また、その底面には、水中底面にベース体2を安定的に取り付ける取付金具31が固定されている。また、ベース体2の背面には、外部電源から延びる電線をベース体2に導入する外部電源用電線導入部6、及び、電源装置30の点灯用電力を灯体10に伝送する点灯用電線8を導出する点灯用電線導出部7が設けられている。また、この水中照明器具1は、いわゆる送り配線により外部電源に対して複数個が直列に接続可能に構成されている。すなわち、ベース体2の背面には、外部電源から供給された電力を伝送する送り配線用の電線を導出する送り配線導出部9が更に設けられており、この送り配線導出部9の電線を他の水中照明器具1の外部電源用電線導入部6に導入することで、複数個の水中照明器具1が送り配線接続される。かかる送り配線接続により外部電源の電力が各水中照明器具1に安定的に伝送されることから、外部電源から最遠方の水中照明器具1までの設置距離を従来よりも延長することができる。これにより、外部電源を陸上に設置した場合でも、外部電源からより遠い所に水中照明器具1を配置することができる。
【0013】
器具本体3は、図1及び図2に示すように、円筒状の筐体である灯体10と、この灯体10の前面開口15にネジ止め固定される前面枠体11と、灯体10の背面にネジ止め固定される背面蓋体12とを備え、これら灯体10、前面枠体11、及び背面蓋体12によって器具本体3の筐体14が構成されている。上述のように、水中照明器具1は、海中等の腐食性の高い環境での使用に耐え得るように、この筐体14は耐食性に優れた上記ADC6を用いてアルミダイカスト成型により形成されている。かかる材料は熱伝導性にも優れるものである。
【0014】
図2に示すように、背面蓋体12は、ベース体2から延びる点灯用電線8を導入するための点灯用電線導入部13が設けられている。
また灯体10は、前面開口15を有した有底の筒体であって、その底面10Aには板状のLED基板16が密着固定され、このLED基板16には反射体18が固定されている。この灯体10の背面50の縁部に設けられたネジ溝に背面蓋体12を図示せぬOリングを挟んで螺合させることで、これら灯体10と背面蓋体12との間がシールされている。点灯用電線導入部13から背面蓋体12に導入された点灯用電線8は、灯体10の背面50に設けられた配線引込用の孔(図示せず)を通して灯体10の中に引き込まれる。上述の通り、灯体10と背面蓋体12との間がシールされることで、配線引込用の孔のシール性が低くとも灯体10への水の浸入が防止される。
LED基板16は、発光素子たるLED17を半田により実装するものであり、本実施形態では、6個のLED17がLED基板16の上に略等間隔に実装されている。各LED17の発熱を効率良く灯体10に伝導すべく、LED基板16には熱伝導性、及び絶縁性に優れたセラミック基板が用いられている。
【0015】
LED17は、平面視矩形状に形成された側面視薄板状の素子であり、上面全体から白色光を平面状に放射する白色LEDである。上述の通り、この水中照明器具1は、噴水や水槽、或いは海中で用いられものであり、光出力が低いと水面に届く光が弱くなることから水面上の物体の投光照明に用いることができない。そこで、各LED17には、水中から水面上の投光照明が可能な程度の高出力のものが用いられる。このような高出力なLED17を内蔵した場合でも、この器具本体3では、LED基板16を熱伝導性に優れたセラミック基板で構成し、当該LED基板16を灯体10の底面10Aに密着させているため、LED17の熱がLED基板16を通じて灯体10に伝導し、この灯体10を含む筐体14の全表面から水中に効率良く放熱され、内部の温度上昇が抑えられている。
反射体18は、LED基板16を覆って設置された例えばアルミニウムから成るものであり、LED17に対応して開口し、所望の配光を形成する凹状(本実施形態では円錐状)の反射面18Aが形成されている。
【0016】
灯体10の前面には、透光板としての円板状の前面グローブ20が設けられており、この前面グローブ20は、水中の水圧に耐え得るように強化ガラスで形成されている。この前面グローブ20の取付構造について詳述すると、器具本体3は、灯体10の前面開口15の周縁に設けられる環状の弾性を有する樹脂製のパッキン19を備え、このパッキン19に前面グローブ20が支持されている。
【0017】
図3は、パッキン19を拡大して示す図断面である。
同図に示すように、パッキン19の内側面には全周に亘って支持溝21が形成されており、この支持溝21に前面グローブ20の縁部を嵌め込んで支持する。このパッキン19は、環状の前面枠体11と灯体10の前面開口15の周縁との間に挟み込まれて押圧状態で固定され、かかるパッキン19と、前面枠体11及び灯体10とにより水の侵入を防ぐシール構造22が構成されている。
【0018】
灯体10にあっては、前面開口15が前面グローブ20によって閉塞されることで、これら前面グローブ20と灯体10によって、光源たるLED17を収めた光源収容空間が形成される。
ここで、器具本体3を水中に設置し点灯させると、光源収容空間内の温度が上昇し、点灯前の光源収容空間内の湿気が、LED17の発熱による高温状態と水中の冷却による器具本体3の低温状態の温度差によって前面グローブ20の内面及び灯体10の内面に結露が生じる。
そこで本実施形態では、図2及び図3に示すように、前面グローブ20及び灯体10のそれぞれの内側に結露防止用の空気層23、24を設け、光源収容空間を空気層23、24で包囲することによって結露の発生を防止することとしている。以下、かかる構造について詳述する。
【0019】
図2及び3に示すように、器具本体3の前面には、前面グローブ20の内側に、透光板たる円板状の内側前面グローブ25が設けられている。この内側前面グローブ25は、上記前面グローブ20と同様に、パッキン19の内側面に設けられた支持溝26に縁部が嵌め込まれて支持される。これら前面グローブ20、及び内側前面グローブ25は、その間に結露を防止可能な空気層23を形成する程度に離間して配置され、この空気層23は、前面グローブ20、内側前面グローブ25、及びパッキン19により密封される。
【0020】
内側前面グローブ25は、透明樹脂で形成されて軽量化が図られているとともに、水中照明器具1が実現する配光に応じた形状或いは素材で構成されている。すなわち、内側前面グローブ25は、広角配光、狭角配光、及び中角配光のいずれかに適合した拡り角で透過光を広げるようなレンズ形状を成し、また、照射光を拡散させる場合には、内側前面グローブ25に拡散効果を有する樹脂材が用いられる。
かかる内側前面グローブ25を備えることで、前面グローブ20との間に結露防止用の空気層23を形成し、なおかつ、内側前面グローブ25のレンズ形状により反射体18による配光制御を簡単に補うことができる。
【0021】
また、図3に示すように、パッキン19には、灯体10の内側面10Bから離間して底面10Aに向かって延びる筒状部27が一体に設けられており、この灯体10の内側面10Bと筒状部27との間に、結露を防止可能な空気層24が形成される。この筒状部27の先端部27Aは、前面枠体11のネジ止めによりパッキン19が押圧されたときに灯体10の底面10Aに押圧状態で密着し、これにより灯体10の内側面10Bと筒状部27との間の空気層24が密封される。
【0022】
そして、これら空気層23、24で光源収容空間の前面及び側方の両方が包囲されるため、前面側の前面グローブ20、及び側方の灯体10の内側面10Bのそれぞれでの結露発生を防止でき、結露から光源収容空間をより高いレベルで保護することができる。また、これにより、結露の影響によるLED基板16の半田の劣化を無くすことができる。
さらに、かかる空気層23、24が、前面グローブ20及び内側前面グローブ25を支持したパッキン19を灯体10に組み付けるだけで形成されるため、簡単な構成でありながらも高いレベルで結露を防止できる。
これに加え、前掲図2に示すように、背面蓋体12が灯体10の背面50との間に空気層52を形成する凹部12Aを有する、いわゆる椀型に形成されているため、光源収容空間の前面及び側方のみならず、背面も包囲することから、略全方位が空気層23、24、52で囲まれることとなり、結露防止効果をより高めることができる。
【0023】
また、このパッキン19にあっては、前面枠体11のネジ止めに伴って筒状部27が灯体10の底面10Aを押圧することで、前面グローブ20及び内側前面グローブ25を支持する支持溝21、26も押圧されることから、前面グローブ20及び内側前面グローブ25と支持溝21、26との間のシール性が高められ、空気層23をより気密に保持し結露防止性能を高めることができる。
【0024】
ところで、水中照明器具1は、器具本体3の筐体14は周囲の水によって常に冷却されるため、筐体14の熱容量が小さくとも器具本体3の内部の温度が抑えられることから、筐体14の厚みや大きさは、陸上で使用する場合に比べて薄くなっている。換言すれば、水中照明器具1を陸上で使用するには放熱性能が足りず、そのままで使用することはできない。
しかしながら、水中照明器具1にパーツを追加するだけで陸上使用可能な照明器具が構成できれば、製造部品の共通化を図ることができ、製造コストや管理の面で大きなメリットが得られる。
そこで、本実施形態では、器具本体3の筐体14に、熱容量増量用の部材を装着することで、陸上での使用に耐え得る熱容量を筐体14にもたせることとしている。
【0025】
図4は、陸上仕様の器具本体3の構成を示す図である。
なお、水中照明器具1のベース体2の構成については、陸上仕様でも共通であるため、図示及び説明を省略する。
器具本体3は、上述の通り、灯体10の背面にネジ止めされた背面蓋体12とを備えており、陸上仕様とする場合には、この背面蓋体12と灯体10との間に挟み込まれる無垢のスペーサ40を備えている。このスペーサ40は灯体10と同一径の円柱状を成し、スペーサ40を装着したときには、図2に示す灯体10を背面側に延長した外観となり、スペーサ40が目立たないようになっている。またスペーサ40は、灯体10と同一の素材でアルミダイカスト成型されており、灯体10との接触面での熱抵抗が低く抑えられており、灯体10を通じてLED17の発熱が良好に伝導される。
また、スペーサ40と灯体10との間は、スペーサ40を灯体10の背面50の縁部に設けられたネジ溝に図示せぬOリングを挟んで螺合させることでシールされており、またスペーサ40と背面蓋体12との間も同様に、スペーサ40を背面蓋体12の縁部に設けられたネジ溝に図示せぬOリングを挟んで螺合させることでシールされている。
さらに、スペーサ40には、点灯用電線導入部13から背面蓋体12に導入された点灯用電線8を灯体10の背面50に設けられた配線引込用の孔(図示せず)に通すための貫通孔(図示せず)が設けられており、上述の通り、スペーサ40と、灯体10及び背面蓋体12とのそれぞれの間がシールされることで、これら配線引込用の孔、及び貫通孔から灯体10への水の浸入が防止される。
なお、スペーサ40と灯体10の背面50との間のシール性を高めるべく、これらの間に放熱性シートを介在させ、シール性と放熱性とを高める構成としても良い。
【0026】
そして、このようなスペーサ40を灯体10に装着することで、器具本体3の筐体14の熱容量を簡単に増加させることができ、陸上で使用時でも内部の温度が抑えられる器具として構成できる。すなわち製造時には、陸上用の照明器具の場合にスペーサ40を灯体10に装着するだけで良いので、水中照明器具1と部品の共通化を図ることができ、また簡単に組み立てが容易となる。
さらに、この筐体14においては、放熱フィンではなく筐体14の熱容量を増加させることで内部の温度を抑える構成としているため、無風状態下であっても、内部の温度を適切な温度に維持することができる。また放熱フィンの場合には、ゴミ等が詰まることにより冷却能力が低下することから清掃等のメンテナンス作業が必要となるが、本実施形態の筐体14では、そのような能力低下が生じることがないため、清掃をせずとも内部の温度を長期に亘り安定して抑えることができる。
【0027】
なお、水中照明器具1にあっては、上述の通り、筐体14が耐食性、及び防水性に優れていることから、例えば温泉地にも設置して使用できる。
また、地中に埋設した筒体に、陸上仕様に構成した水中照明器具1を配置して、地中埋め込み型の照明器具として使用することもできる。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、器具本体3の灯体10の前面開口15の周縁の側に、2枚の透光板たる前面グローブ20、及び内側前面グローブ25によって結露防止用の空気層23を設け、なおかつ、灯体10の内側面10Bと光源たるLED17との間にも筒状部27によって結露防止用の空気層24を設ける構成とした。
この構成により、LED17を収めた光源収容空間が結露防止用の空気層23、24で包囲されることとなり、光源収容空間内の結露を高いレベルで防止できる。また、これらの結露防止用の空気層23、24は、パッキン19と、このパッキン19が支持する2枚の前面グローブ20、及び内側前面グローブ25とにより形成されることから、これら前面グローブ20、及び内側前面グローブ25を支持したパッキン19を灯体10に組み付けるだけの簡単な構造で、上記の高い結露防止性能が実現できる。
【0029】
また本実施形態によれば、前面枠体11による押圧によってパッキン19の筒状部27の先端部27Aが光源収容部の底面10Aに密着する構成とした。
これにより、灯体10の内側面10Bとの間の空気層24が密封され、結露防止性能が高められる。さらに、筒状部27が光源収容部の底面10Aに密着することで、パッキン19が前面グローブ20、及び内側前面グローブ25を支持する箇所も押圧されることから、これら前面グローブ20及び内側前面グローブ25の間の空気層23の気密性が向上し、結露防止性能が高められる。
【0030】
また本実施形態によれば、灯体10の背面に背面蓋体12を設け、前記灯体10と背面蓋体12との間に、当該灯体10と同一素材から形成されたスペーサ40を着脱自在に設ける構成としたため、水中照明器具1にスペーサ40を装着するだけで、陸上での使用に耐え得る冷却性能を有した照明器具を簡単に構成できる。
【0031】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0032】
1 水中照明器具(照明器具)
2 ベース体
3 器具本体
10 灯体
10A 底面
10B 内側面
11 前面枠体(枠体)
12 背面蓋体(蓋体)
14 筐体
15 前面開口
16 LED基板
17 LED(光源)
18 反射体
19 パッキン
20 前面グローブ(透光板)
21、26 支持溝
22 シール構造
23、24、52 空気層
25 内側前面グローブ(透光板)
27 筒状部
27A 先端部
30 電源装置
40 スペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を収めた灯体の開口周縁にパッキンを設け、当該パッキンに前記光源の光を透過する透光板を支持し、当該パッキンを前記開口周縁に係合する枠体で挟み込んで固定したシール構造を備え、
前記パッキンは、少なくとも2枚の前記透光板を支持し、前記透光板の間に結露防止用の空気層を設けるとともに、前記灯体の内側面と前記光源との間に結露防止用の空気層を形成する筒状部を一体に備えることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記枠体による押圧によって前記筒状部の先端が前記光源を収めた光源収容部の底面に密着することを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記灯体の背面に蓋体を設け、前記灯体と蓋体との間に、当該灯体と同一素材から形成されたスペーサを着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−123947(P2012−123947A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271934(P2010−271934)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000126274)株式会社アイ・ライティング・システム (56)
【Fターム(参考)】