説明

照明器具

【課題】誤検知を少なくして品質を向上できる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具10は、鉛直方向に設置される筒状のポール14と、ポール14の上部において受光面19が傾斜するように固定される太陽電池パネル17と、太陽電池パネル17により発電された電力を蓄える電源装置と、ポール14に取り付けられる灯具12と、灯具12よりも上方に設けられ、点灯制御用のセンサ13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光を取り込んで電力を発生する太陽光発電装置を装備して街路灯や天井灯等に適用される照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、太陽電池パネルおよび太陽電池パネルが発電した電力を蓄える電源装置を有する太陽光発電装置と、灯具と、を支柱に設けた照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、支柱の内部を中空状とし、中空状の内部に、電源装置を載置する複数の載置棚を有する棚組立部材を挿脱自在に配設している。
特許文献1は、支柱の側面に電源装置を交換可能とする開口部を設け、この開口部に開閉自在な蓋部材を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−40303号公報(図1、請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、電源装置の支柱内部への装着を容易として組立作業や配線作業などの作業性を向上できる。
ところで、図6に示すように、特許文献1と同様に、太陽電池パネル101と、電源装置102と、灯具103と、を支柱104に設けた照明器具100が提案されている。
このような従来の照明器具100は、灯具103の下側に点灯制御用のセンサ105が取り付けられており、センサ105の上部に雨よけのためのフード106が取り付けられている。
【0005】
このような従来の照明器具100は、センサ105が、周囲の明るさをセンシングすることにより、灯具103の点灯を制御する。
しかし、このような従来の照明器具100は、灯具103の真下にセンサ105が配置されているために、虫の飛来に伴う障害等により、センサ105が誤検知することが考えられる。
センサ105の誤検知により、想定しない回数の充放電が行われた場合に蓄電性能が劣化する。
【0006】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、誤検知を少なくして品質を向上できる照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る照明器具は、鉛直方向に設置される筒状のポールと、前記ポールの上部において受光面が傾斜するように固定される太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルにより発電された電力を蓄える電源装置と、前記ポールに取り付けられる灯具と、前記灯具よりも上方に設けられた点灯制御用のセンサと、を備える。
【0008】
本発明に係る照明器具は、前記センサが、前記太陽電池パネルと前記灯具との間に設けられている。
【0009】
本発明に係る照明器具は、前記センサが、前記太陽電池パネルの鉛直方向視の輪郭形状内に設けられている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る照明器具によれば、誤検知を少なくして品質を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る第1実施形態の照明器具の正面図
【図2】本発明に係る第1実施形態の照明器具の側面図
【図3】本発明に係る第1実施形態の照明器具の要部側面図
【図4】本発明に係る第1実施形態の照明器具の変形例の要部側面図
【図5】本発明に係る第2実施形態の照明器具の要部側面図
【図6】従来の照明器具の要部側面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る複数の実施形態の照明器具について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態の照明器具10は、太陽光発電装置11と、灯具12と、センサ部13と、を備える。
照明器具10は、地面91上に鉛直方向に設置される筒状のポール14と、ポール14の上端部に設けられたポール受部(図2参照)15と、ポール受部15に固定される器具本体16と、を備える。
【0013】
太陽光発電装置11は、器具本体16に収容された太陽電池パネル17と、電源装置(図2参照)18と、を備える。
太陽電池パネル17は、その受光面19が太陽に向くように傾斜されている。
太陽光発電装置11は、太陽電池パネル17により発電された電力が電源装置18により蓄えられ、電源装置18に蓄えた電力を灯具12に給電することにより、灯具12を点灯させる。
【0014】
ポール14は、例えばアルミニウム製の型材により円筒形状に形成されており、その基部に、地面91に埋設されるアンカー20を備えている。
ポール受部15は、溶接が可能な金属製であって、ポール14の上端部に取り付けられており、上部に、同じく溶接が可能な金属製の器具本体16が固定されている。
【0015】
灯具12は、例えば不図示の複数のLEDをLED基板に封止したLEDユニットであり、ポール14の上端部寄りにおいて取付ブラケット21を介して取り付けられることにより、地面91に向けた配光特性を有する。
灯具12は、LED基板にプリント回路を有し、プリント回路が電源装置18に電気的に接続されているために、電源装置18から給電されることにより点灯する。
なお、灯具12は、LEDユニットに限定されることはなく、電球や蛍光灯を適用することもできる。
【0016】
そして、センサ部13は、明るさセンサであって、灯具12よりも上方において、太陽光発電装置11と灯具12との間のポール14の上端部寄りに取り付けられている。
センサ部13は、電源装置18に電気的に接続されており、周囲の明るさをセンシングした値があらかじめ定められた閾値を下回ったときに、電源装置18から給電させて灯具12を点灯させる。
【0017】
図2に示すように、ポール受部15は、ポール14の上端部にねじ22がねじ込まれることによりポール14に固定されている。
太陽光発電装置11は、太陽に向く器具本体16の前面に太陽電池パネル17を配置しており、器具本体16の背面に電源装置18を配置している。
ポール14は、灯具12の反対側に蓋部材23のねじ止めにより閉成された開口部24を有する。
【0018】
図3に示すように、センサ部13は、太陽光発電装置11と灯具12との間の範囲A内においてポール14の上端部寄りに取り付けられている。
従って、センサ部13は、灯具12の下側に配置されていないために、虫の飛来が少なくなり、虫の飛来の伴う誤検知を防止できる。
【0019】
また、センサ部13が、太陽光発電装置11と灯具12との間の範囲A内における灯具12よりも上方に取り付けられている。
従って、センサ部13は、上方に配置される太陽光発電装置11の器具本体16により、上方からの雨水Rの付着が防止される。
【0020】
さらに、センサ部13が、太陽光発電装置11と灯具12との間の範囲A内における灯具12よりも上方において、太陽光発電装置11の鉛直方向視の輪郭形状B内に設けられている。
従って、センサ部13は、上方の近傍に太陽光発電装置11の器具本体16が配置されるために、従来のもののようなフードを不要にできる。
【0021】
照明器具10は、太陽電池パネル17の受光面19が受光した光エネルギーにより発電された電力が電源装置18に常時蓄電される。
そして、センサ部13がセンシングした値が、あらかじめ定められた閾値を下回ったときから所定の時間の間、電源装置18からの給電により灯具12を点灯させる。
【0022】
次に、本発明に係る第1実施形態の照明器具10の変形例について説明する。
図4に示すように、本変形例は、太陽光発電装置11の太陽電池パネル17と灯具12との間の範囲A内に、ブラケット25を介して取り付けられたセンサ部13を備えている。
【0023】
以上、説明した本発明に係る第1実施形態の照明器具10によれば、センサ部13が灯具12の下側に配置されていないために、虫の飛来が少なくなり、虫の飛来の伴う誤検知を防止できる。
【0024】
また、照明器具10によれば、上方に配置される太陽光発電装置11の器具本体16により、上方からの雨水Rの付着が防止される。
【0025】
そして、照明器具10によれば、上方の近傍に太陽光発電装置11の器具本体16が配置されるために、従来のもののようなフードを不要にできる。
【0026】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の照明器具について説明する。
なお、以下の第2実施形態において、前述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0027】
図5に示すように、本発明に係る第2実施形態の照明器具30は、太陽光発電装置11と灯具12との間の範囲A内の中央位置Cの下側においてポール14に取り付けられたセンサ部31を備えている。センサ部31は、その上部にフード32が取り付けられている。
従って、センサ部31は、灯具12の下側に配置されていないために、虫の飛来が少なくなり、虫の飛来の伴う誤検知を防止できる。
また、センサ部31は、太陽光発電装置11と灯具12との間の範囲Aの中央位置Cの下側に取り付けられるために、雨よけ用のフード32の外形を大きくする必要がない。
【0028】
第2実施形態の照明器具30によれば、センサ部31が、太陽光発電装置11の太陽電池パネル17と灯具12との間の範囲Aの中央位置Cの下側に取り付けられるために、フード32を小さくできる。
【0029】
なお、本発明の照明器具において太陽電池パネル、器具本体、ポール、電源装置等は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形や改良等が可能である。
【符号の説明】
【0030】
10,30 照明器具
12 灯具
14 ポール
17 太陽電池パネル
18 電源装置
19 受光面
13,31 センサ部(センサ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に設置される筒状のポールと、
前記ポールの上部において受光面が傾斜するように固定される太陽電池パネルと、
前記太陽電池パネルにより発電された電力を蓄える電源装置と、
前記ポールに取り付けられる灯具と、
前記灯具よりも上方に設けられた点灯制御用のセンサと、を備える照明器具。
【請求項2】
請求項1に記載の照明器具において、
前記センサが、前記太陽電池パネルと前記灯具との間に設けられている照明器具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の照明器具において、
前記センサが、前記太陽電池パネルの鉛直方向視の輪郭形状内に設けられている照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−101817(P2013−101817A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244666(P2011−244666)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】