説明

照明器具

【課題】 単一の光源だけを用いるにもかかわらず、通常の電気スタンドとして使用する場合と携帯用照明器具として使用する場合とで、異なる配光パターンを実現する。
【解決手段】 光源11が一方の端部側に設けられている器具本体1と、器具本体1の一方の端部側に着脱自在に取り付けられる広配光変換体2と、器具本体1の他方の端部側を取り外し可能に保持する基台3とを有し、器具本体1の一方の端部側に設けられている光源11は、光軸が器具本体1の長手方向と平行となっており、広配光変換体2は、器具本体1の一方の端部側に設けられている光源11から出射された光を入光する入光面22を備えた導光体23を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、特許文献1に記載されている照明器具の構成を示す図である。図1を参照すると、この照明器具は、第1の器具本体101と、第2の器具本体102とからなり、第1の器具本体101の接続器110aと第2の器具本体102の接続器110bにより電気的かつ機械的に分離可能に接続されている。そして、器具全体として照明スタンドを構成するように、第1の器具本体101をスタンド台に構成し、第2の器具本体102をスタンド台の上端に取り付けられる灯具に構成している。
【0003】
より詳細に、この照明器具は、外部電源が接続されているときには、第1の二次電池106aおよび第2の二次電池106bを充電するとともに、スイッチ107をオンにすることにより点灯回路105aによってランプ104を点灯させることができる。また、第1の器具本体101と第2の器具本体102とが分離しているとき、第2の二次電池106bからの電力供給で、第1の器具本体101と第2の器具本体102とを分離したときのみ働くスイッチ111をオンにすることにより点灯回路105bによってランプ104を点灯させることができる。
【0004】
このように、特許文献1に記載されている照明器具では、第1の器具本体101と第2の器具本体102とが接続されているときには、ランプ104を点灯させることで、下方を照らす通常の電気スタンドとして使用でき、また、第1の器具本体101から第2の器具本体102を外して、ランプ104を点灯させることで、第2の器具本体102を携帯用照明器具(懐中電灯)として使用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4660645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、特許文献1に記載されている照明器具では、第1の器具本体101と第2の器具本体102とを着脱することで、通常の電気スタンドとして使用することも、また、第2の器具本体102を携帯用照明器具(懐中電灯)として使用することもできる。
【0007】
しかしながら、特許文献1の照明装置では、通常の電気スタンドとして使用する場合、携帯用照明器具(懐中電灯)として使用する場合のいずれの場合も、第2の器具本体102に設けられているランプ104からの光をそのまま用いるので、通常の電気スタンドとして使用する場合と携帯用照明器具(懐中電灯)として使用する場合とで、異なる配光パターンを実現することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、単一の光源だけを用いるにもかかわらず、通常の電気スタンド(スタンドライト、フロアライト、ブラケットライトなど)として使用する場合と携帯用照明器具(懐中電灯など)として使用する場合とで、異なる配光パターンを実現することが可能な照明器具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、光を出射する光源が一方の端部側に設けられている器具本体と、該器具本体の一方の端部側に着脱自在に取り付けられる広配光変換体と、前記器具本体の他方の端部側を取り外し可能に保持する基台とを有し、前記器具本体の一方の端部側に設けられている前記光源は、光軸が前記器具本体の長手方向と平行で、光の出射方向が前記器具本体の他方の端部側とは反対の側となっており、前記広配光変換体は、前記器具本体の一方の端部側に設けられている前記光源から出射された光を入光する入光面を備えた導光体を有しており、
前記基台には、前記器具本体に給電するための給電用接続部が設けられ、
前記器具本体には、該器具本体の他方の端部側が基台に保持されているときに前記基台の給電用接続部と接続し前記基台の給電用接続部からの給電を受ける受電用接続部と、二次電池と、スイッチと、前記光源を点灯させる点灯部とを少なくとも備え、該器具本体の他方の端部側が基台に保持されているときには、前記受電用接続部は、前記基台の給電用接続部からの給電を受けて、前記二次電池を充電するとともに、前記スイッチがオン時に前記基台の給電用接続部からの給電を前記点灯部に与えて前記光源を点灯させ、前記器具本体の他方の端部側が基台から取り外されているか、前記器具本体の他方の端部側が基台に保持されていても前記基台の給電用接続部に外部電源が供給されないときには、前記スイッチがオン時に前記二次電池からの放電を前記点灯部に与えて前記光源を点灯させるようになっていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の照明器具において、前記器具本体は、該器具本体の一方の端部側に設けられている光源からの光の出光面が凸状のものとなっており、前記広配光変換体の前記入光面は、前記器具本体の凸状の出光面と合致(整合)する凹状のものとなっていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の照明器具において、前記器具本体の前記光源の光軸と前記広配光変換体の中心軸とが一致していることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の照明器具において、前記広配光変換体は、前記器具本体の前記光源からの光を全反射によって前記広配光変換体全体に導光させるようになっていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1乃至請求項4記載の発明によれば、光を出射する光源が一方の端部側に設けられている器具本体と、該器具本体の一方の端部側に着脱自在に取り付けられる広配光変換体と、前記器具本体の他方の端部側を取り外し可能に保持する基台とを有し、前記器具本体の一方の端部側に設けられている前記光源は、光軸が前記器具本体の長手方向と平行で、光の出射方向が前記器具本体の他方の端部側とは反対の側となっており、前記広配光変換体は、前記器具本体の一方の端部側に設けられている前記光源から出射された光を入光する入光面を備えた導光体を有しており、器具本体の一方の端部側に広配光変換体が取り付けられているときには、広配光変換体を導光する光による配光パターンとなり、器具本体から広配光変換体が取り外されているときには、器具本体の一方の端部側に設けられている光源から直接出射される光による配光パターンとなるので、単一の光源だけを用いるにもかかわらず、通常の電気スタンド(スタンドライト、フロアライト、ブラケットライトなど)として使用する場合と携帯用照明器具(懐中電灯など)として使用する場合とで、それぞれの用途に応じた異なる配光パターンを実現することが可能となる。
【0014】
特に、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の照明器具において、前記器具本体は、該器具本体の一方の端部側に設けられている光源からの光の出光面が凸状のものとなっており、前記広配光変換体の前記入光面は、前記器具本体の凸状の出光面と合致(整合)する凹状のものとなっているので、器具本体の凸状の出光面と広配光変換体の凹状の入光面との境界における光反射を低減し、器具本体の凸状の出光面からの光を広配光変換体の凹状の入光面に効率よく入光させることができる。
【0015】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の照明器具において、前記器具本体の前記光源の光軸と前記広配光変換体の中心軸とが一致しているので、器具本体の光源からの光を広配光変換体において効率よく全反射、導光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】特許文献1に記載されている照明器具の構成を示す図である。
【図2】本発明の照明器具の構成例を示す図である。
【図3】本発明の照明器具の構成例を示す図である。
【図4】図2のA−A線における断面図である。
【図5】ロッドを基台から分離した状態を示す断面図である。
【図6】広配光変換体をロッドから分離した状態を示す断面図である。
【図7】ロッドに設けられている回路等を示す図である。
【図8】ロッドの光源からの光を広配光変換体の入光面に入光させたときに、入光した光が広配光変換体の導光体内を導光、拡散する様子を示す図である。
【図9】広配光変換体をロッドから取り外したときに、ロッドの光源からの発光の様子を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図2、図3は本発明の照明器具の構成例を示す図である。なお、図2は斜視図、図3は正面図である。
【0019】
図2、図3を参照すると、この照明器具は、器具本体(例えばロッド)1と、該器具本体(例えばロッド)1の一方の端部側に着脱自在に取り付けられる広配光変換体(例えばランプシェード部)2と、前記器具本体(例えばロッド)1の他方の端部側を取り外し可能に保持する基台3とを有している。なお、以下では、器具本体1がロッドであるとして説明する(すなわち、持ち運びやすい形状としてロッド形状のものであるとして説明する)。図2、図3には、ロッド1の他方の端部側が基台3に保持され、ロッド1の一方の端部側に広配光変換体2が取り付けられた状態が示されている。また、図2、図3の例では、基台3には脚部3aが設けられている。また、図2、図3において、符号4は外部電源に接続するための電源コード等である。
【0020】
図4は図2のA−A線における断面図、図5はロッド1を基台3から分離した状態を示す断面図、図6は広配光変換体2をロッド1から分離した状態を示す断面図である。なお、図4、図5において、基台3の脚部3aは便宜上、図示を省略している。
【0021】
図4、図5を参照すると、基台3には、ロッド1の他方の端部側を受け入れるための穴5が設けられている。ここで、ロッド1が円柱状のものである場合、穴5は、ロッド1が差し込み可能となるように、ロッド1の直径に合わせた直径の円柱状のものとなっている。また、穴5の内部(例えば底部)には、ロッド1の他方の端部側が穴5に受け入れられ保持されているときに、後述のようにロッド1の受電用接続部7と接続され、ロッド1の受電用接続部7に給電するための給電用接続部6が設けられている。ここで、給電用接続部6は、例えば銅などの導電性材料で形成され、電源コード等4に接続されている。
【0022】
また、ロッド1には、ロッド1の他方の端部側が基台3の穴5に受け入れられ保持されたときに基台3の穴5の内部(例えば底部)に設けられている給電用接続部6と接続され、給電用接続部6から給電を受ける受電用接続部7が設けられている。ここで、受電用接続部7は、例えば銅などの導電性材料で形成されている。このように、ロッド1の他方の端部側が基台3の穴5に受け入れられ保持されている場合において、基台3の電源コード等4が外部電源に接続されているときには、基台3の給電用接続部6からロッド1の受電用接続部7に給電がなされるようになっている(すなわち、ロッド1に給電がなされるようになっている)。
【0023】
また、図4、図6を参照すると、ロッド1には、光を出射する光源11が一方の端部側に設けられている。ここで、光源11には、発光素子(例えば半導体発光素子(具体的には、LEDなど))が用いられる。また、ロッド1の一方の端部側に設けられている光源11は、光軸X1がロッド1の長手方向Xと平行で、光の出射方向がロッド1の他方の端部側とは反対の側となっている。
【0024】
また、ロッド1は、該ロッド1の一方の端部側に設けられている光源11からの光をロッド1の外部に出射する出光面12を有している。ここで、出光面12は、光源11を保護するとともに、広配光変換体2が載るのに最適な形状のレンズとして構成することができる。具体的に、図4、図6の例では、この出光面(レンズ)12は凸状のものとして構成されている。より具体的に、この出光面(レンズ)12は、例えば所定の半径をもつ球形状(球体)の表面の少なくとも一部となっている。
【0025】
また、広配光変換体2は、ロッド1の一方の端部側を受け入れる筒状の受け入れ部21と、ロッド1の一方の端部側に設けられている光源11から出射された光を入光する入光面22を備えた導光体23とを有している。ここで、広配光変換体2の入光面22は、ロッド1の凸状の出光面12と合致(整合)する凹状の形状のものとなっている。これにより、ロッド1に広配光変換体2を載せたときに、ロッド1と広配光変換体2の位置と、光源11と入光面22との位置と距離が最適になる。具体的には、光源11の発光面の中心と入光面22の中心が同軸上になり、広配光変換体2をロッド1に対して縦方向および横方向に確実に位置決めできる(光源11の発光面の中心と入光面22の中心との距離を一定のもの(例えば1.5mm)にすることができる)。また、広配光変換体2は、図2に示されているように全体が回転体形状のものとなっており、図4、図6に示すように、ロッド1の光源11の光軸X1と広配光変換体2の中心軸X2とは一致しているのが好ましい。
【0026】
また、図4、図6の例では、広配光変換体2の導光体23は、ロッド1の光源11からの光を全反射によって広配光変換体2全体に導光させるように構成されている。すなわち、広配光変換体2の導光体23は、透明部材で形成されており、第1の全反射面23aと、第2の全反射面23bと、第3の全反射面23cとを有している。なお、広配光変換体2の導光体23は、その表面にのみシボ加工等の、光を拡散させる加工が施されている。このような構成では、入光面22から入光した光は、第1の全反射面23aで全反射され、次いで、第2の全反射面23bで全反射されることによって、第3の全反射面23c(広配光変換体2の側面)にまで導光し、導光した光は、シボ加工等により広配光変換体2の側面などから拡散光として拡散する。これにより、広配光変換体2全体からの広い配光の光が得られ、広範囲を照明することができる。
【0027】
なお、図4乃至図6には、図示されていないが、ロッド1には、ロッド1の受電用接続部7から光源11への給電を行い制御するための回路等がさらに設けられている。図7はロッド1に設けられている回路等を示す図である。図7を参照すると、ロッド1には、さらに、二次電池13と、スイッチ14と、光源11を点灯(発光)させる点灯部(点灯回路)15と、受電用接続部7から点灯部(点灯回路)15への給電を行う給電回路16と、二次電池13の充放電を行う充放電回路17とが設けられている。なお、図7において、符号18はLEDなどの光源11の基板である。
【0028】
このような構成では、図4の例のようにロッド1の他方の端部側が基台3に保持されているときには、受電用接続部7は、基台3の給電用接続部6からの給電を受けて、充放電回路17により二次電池13を充電するとともに、スイッチ14がオン時に基台の給電用接続部6からの給電を給電回路16により点灯部(点灯回路)15に与えて光源11を点灯(発光)させることができる。これに対し、ロッド1の他方の端部側が基台3から取り外されているか、ロッド1の他方の端部側が基台3に保持されていても基台3の給電用接続部6に外部電源が供給されていないときには、スイッチ14がオン時に充放電回路17により二次電池13からの放電を点灯部(点灯回路)15に与えて光源11を点灯(発光)させることができる。また、スイッチ14がオフ時には、基台3の給電用接続部6からの給電も二次電池13からの放電も点灯部(点灯回路)15に与えられないので、光源11は消灯する。
【0029】
次に、上述した照明器具の使用方法の一例を説明する。
【0030】
すなわち、上述した照明器具の使用方法の一例として、通常時には、基台3からの電源コード等4を外部電源に接続し(電源コード等4のプラグをコンセント等につなぎ)、基台3に設けられた穴5にロッド1の他方の端部側を差し込み、ロッド1の一方の端部側に広配光変換体2を載せる。この状態で、ロッド1に設けられているスイッチ14をオンにすると光源11が発光する。このとき、ロッド1に設けられている二次電池13へ充電を行いながら光源11が発光する。光源11の発光は、広配光変換体2の入光面22に入光し、広配光変換体2の入光面22から入光した光が広配光変換体2の導光体23内を導光、拡散することによって、広範囲を照明する器具(スタンドライト、フロアライト、ブラケットライトなどの照明器具)として機能する。なお、この状態で、スイッチ14をオフにすると、光源11が消灯し(広配光変換体2の導光体23の照明がなくなり)、二次電池13への充電のみが行われる。
【0031】
また、災害時等、照明器具を持ち運ぶ必要が生じた際は、広配光変換体2をロッド1から取り外し、基台3の穴5に差し込まれたロッド1を引き抜く。この際、光源11が点灯していない場合は、スイッチ14をオンにする。これにより、光源11が点灯(発光)し、携帯用照明器具(懐中電灯など)として機能する。このとき、光源11への給電は、充放電回路17により二次電池13からの放電によって行われ、例えば、満充電で約3時間の連続点灯が可能となる。
【0032】
なお、広範囲を照明する器具(スタンドライト、フロアライト、ブラケットライトなどの照明器具)として使用中、光源11が点灯していてもそのままロッド1を基台3の穴5から引き抜くことで、光源11への給電が充放電回路17による二次電池13からの放電に切り替わり、携帯用照明器具(懐中電灯など)として使用できる。
【0033】
また、基台3からの電源コード等4が外部電源からはずされたり停電になったりするときにも、光源11への給電が充放電回路17による二次電池13からの放電に切り替わり、非常等意図しない暗闇になったときにも光源11を点灯することができる。
【0034】
図8は、基台3からの電源コード等4を外部電源に接続し、基台3に設けられた穴5にロッド1の他方の端部側を差し込み、ロッド1の一方の端部側に広配光変換体2を載せ、この状態で、ロッド1のスイッチ14をオンにして光源11を発光させ、光源11からの光を広配光変換体2の入光面22に入光させたときに(すなわち、広範囲を照明する器具(スタンドライト、フロアライト、ブラケットライトなどの照明器具)として使用したときに)、広配光変換体2の入光面22から入光した光が広配光変換体2の導光体23内を導光、拡散する様子を示す図である。図8から、広配光変換体2全体からの広い配光の光が得られ、広範囲を照明することができることがわかる。
【0035】
また、図9は、広配光変換体2をロッド1から取り外し、基台3の穴5に差し込まれたロッド1を引き抜き、この状態で、ロッド1のスイッチ14をオンにして光源11を発光させたときに(すなわち、携帯用照明器具(懐中電灯など)として使用したときに)、光源11からの発光の様子を示す図である。図9からもわかるように、この場合、光源11からは、光源11の光軸X1(ロッド1の長手方向Xと平行)を中心とした(光源11の光軸X1の方向で光強度の最も大きい)ランバーシアンの配光の光Eが得られ、ロッド1の長手方向Xの前方を、広配光変換体2を使用した場合よりも狭い範囲の配光で、照明することができる。
【0036】
このように、本発明では、光を出射する光源11が一方の端部側に設けられているロッド1と、該ロッド1の一方の端部側に着脱自在に取り付けられる広配光変換体2と、前記ロッド1の他方の端部側を取り外し可能に保持する基台3とを有し、前記ロッド1の一方の端部側に設けられている前記光源11は、光軸X1が前記ロッドの長手方向Xと平行で、光の出射方向が前記ロッド1の他方の端部側とは反対の側となっており、前記広配光変換体2は、前記ロッド1の一方の端部側に設けられている前記光源11から出射された光を入光する入光面22を備えた導光体23を有しており、ロッド1の一方の端部側に広配光変換体2が取り付けられているときには、広配光変換体2を導光する光による配光パターンとなり、ロッド1から広配光変換体2が取り外されているときには、ロッド1の一方の端部側に設けられている光源11から直接出射される光による配光パターンとなるので、単一の光源11だけを用いるにもかかわらず、通常の電気スタンド(スタンドライト、フロアライト、ブラケットライトなど)として使用する場合と携帯用照明器具(懐中電灯など)として使用する場合とで、それぞれの用途に応じた異なる配光パターン(異なる指向性の照明)を実現することが可能となる。
【0037】
また、本発明では、広配光変換体2は、筒状の受け入れ部21をロッド1に入れたり、ロッド1からはずしたりするだけで良いので、ロッド1に対し広配光変換体2を容易に交換することができる。また、広配光変換体2としては、導光体23が全反射するものであれば、任意の形状のものを用いることができ、この場合、ロッド1に対して、種々の広配光変換体2を付け替えることで、配光を変えることができる。
【0038】
また、本発明では、ロッド1は、該ロッド1の一方の端部側に設けられている光源11からの光の出光面12が凸状のものとなっており、広配光変換体2の入光面22は、ロッド1の凸状の出光面12と合致(整合)する凹状のものとなっているので、ロッド1の凸状の出光面12と広配光変換体2の凹状の入光面22との境界における光反射を低減し、ロッド1の凸状の出光面12からの光を広配光変換体2の凹状の入光面22に効率よく入光させることができる。
【0039】
また、本発明では、ロッド1の光源11の光軸X1と広配光変換体2の中心軸X2とが一致しているので、ロッド1の光源11からの光を広配光変換体2において効率よく全反射、導光させることができる。
【0040】
なお、上述の例では、ロッド1内にのみ二次電池13を設けており、コンパクトな構成となっているが、特許文献1のように、基台3にも、二次電池を設けることができる。換言すれば、本発明の照明器具の回路構成については、任意の設計、変更が可能であって、基台3の回路構成とロッド1の回路構成とを、例えば、スイッチの構成をも含めて、特許文献1の第1の器具本体101の回路構成と第2の器具本体102の回路構成と同様のものにすることもできる。
【0041】
また、上述の例では、広配光変換体2は回転体形状であるとしたが、これを多角形体形状(例えば8角形体形状)のものなどにすることも可能である。また、上述の例では、ロッド1を円柱状形状のものとしたが、これを多角柱状形状(例えば8角柱状形状)のものなどにすることも可能であり、これらの場合も本発明の範囲に含まれる。
【0042】
また、上述の例では、器具本体1がロッドであるとして説明したが(すなわち、持ち運びやすい形状としてロッド形状であるとして説明したが)、実際には、器具本体1は、ロッド状には限定されず、円錐台、正六面体、ひょうたん形状等、任意の形状にデザインすることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、一般照明などに利用可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 器具本体
2 広配光変換体
3 基台
4 電源コード等
5 穴
6 給電用接続部
7 受電用接続部
11 光源
12 出光面
13 二次電池
14 スイッチ
15 点灯部(点灯回路)
16 給電回路
17 充放電回路
21 受け入れ部
22 入光面
23 導光体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源が一方の端部側に設けられている器具本体と、該器具本体の一方の端部側に着脱自在に取り付けられる広配光変換体と、前記器具本体の他方の端部側を取り外し可能に保持する基台とを有し、前記器具本体の一方の端部側に設けられている前記光源は、光軸が前記器具本体の長手方向と平行で、光の出射方向が前記器具本体の他方の端部側とは反対の側となっており、前記広配光変換体は、前記器具本体の一方の端部側に設けられている前記光源から出射された光を入光する入光面を備えた導光体を有しており、
前記基台には、前記器具本体に給電するための給電用接続部が設けられ、
前記器具本体には、該器具本体の他方の端部側が基台に保持されているときに前記基台の給電用接続部と接続し前記基台の給電用接続部からの給電を受ける受電用接続部と、二次電池と、スイッチと、前記光源を点灯させる点灯部とを少なくとも備え、該器具本体の他方の端部側が基台に保持されているときには、前記受電用接続部は、前記基台の給電用接続部からの給電を受けて、前記二次電池を充電するとともに、前記スイッチがオン時に前記基台の給電用接続部からの給電を前記点灯部に与えて前記光源を点灯させ、前記器具本体の他方の端部側が基台から取り外されているか、前記器具本体の他方の端部側が基台に保持されていても前記基台の給電用接続部に外部電源が供給されないときには、前記スイッチがオン時に前記二次電池からの放電を前記点灯部に与えて前記光源を点灯させるようになっていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
請求項1記載の照明器具において、前記器具本体は、該器具本体の一方の端部側に設けられている光源からの光の出光面が凸状のものとなっており、前記広配光変換体の前記入光面は、前記器具本体の凸状の出光面と合致(整合)する凹状のものとなっていることを特徴とする照明器具。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の照明器具において、前記器具本体の前記光源の光軸と前記広配光変換体の中心軸とが一致していることを特徴とする照明器具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の照明器具において、前記広配光変換体は、前記器具本体の前記光源からの光を全反射によって前記広配光変換体全体に導光させるようになっていることを特徴とする照明器具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate