照明装置およびその製造方法
【課題】放熱性を向上させることができる照明装置およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】実施形態に係る照明装置は、本体部と、本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、光源を覆うように設けられたグローブと、グローブ側の端面がグローブから露出し、グローブと、本体部の端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、を備えている。そして、伝熱部は、第1の板状体と、第1の板状体と交差する第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを有している。
【解決手段】実施形態に係る照明装置は、本体部と、本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、光源を覆うように設けられたグローブと、グローブ側の端面がグローブから露出し、グローブと、本体部の端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、を備えている。そして、伝熱部は、第1の板状体と、第1の板状体と交差する第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
後述する実施形態は、概ね、照明装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、白熱電球(フィラメント電球)に代わって、光源に発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)を用いた照明装置が実用化されている。
発光ダイオードを用いた照明装置は、寿命が長く、また、消費電力も少なくすることができるので、既存の白熱電球と置き換えられることが期待されている。
このような発光ダイオードを用いた照明装置において、光源において発生した熱を本体部を介して外部に放出されるような構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−166578号公報
【特許文献2】特開2008−186758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、優れた放熱性を備える照明装置およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る照明装置は、本体部と、本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、光源を覆うように設けられたグローブと、グローブ側の端面がグローブから露出し、グローブと、本体部の端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、を備えている。そして、伝熱部は、第1の板状体と、第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを有している。
別の実施形態に係る照明装置は、本体部と、本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、光源を覆うように設けられたグローブと、グローブ側の端面がグローブから露出し、グローブと、本体部の端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部とを備える。この伝熱部は、第3の板状体と、第3の板状体と接続する第4の板状体と、を有し、第3の板状体は、第4の板状体と接続する部分に第1の溝部または第1の突起部を有する。第4の板状体は、第1の溝部に嵌め合わせる第2の突起部、または、前記第1の突起部に嵌め合わせる第2の溝部を有する。
別の実施形態に係る照明装置の製造方法は、光源が設けられた基板を本体部の一方の端部上に組み付ける工程と、第1の板状体と、第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを基板上に組み付ける工程と、第5の板状体を前記板状ユニットに接続するとともに、基板上に組み付けることで伝熱部を形成する工程と、伝熱部により画された領域毎に分割されたグローブを組み付けることでグローブを形成する工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係る照明装置を例示するための模式斜視図である。
【図2】グローブの形状と配光角との関係を例示するための模式図である。(a)はグローブの形状が半球状の場合、図2(b)はグローブの形状が全球状に近い場合である。
【図3】(a)〜(d)は、伝熱部の段差に設けられた段差部を例示するための模式部分拡大図である。
【図4】反射層の反射率を例示するためのグラフ図である。
【図5】伝熱部を構成する板状体を例示するための模式斜視図である。(a)は2つの板状体を一体に形成した板状ユニット、(b)は板状体を例示するための模式斜視図である。
【図6】接続用の溝部と突起部とによる接続を例示するための模式平面図である。
【図7】伝熱部に設けられた開口部を例示するための模式図である。(a)は伝熱部に設けられた開口部を例示するための模式図、(b)は開口部を設ける効果を例示するための模式グラフ図である。
【図8】他の実施形態に係る開口部を例示するための模式部分断面図である。
【図9】板状体の厚み寸法に関して例示をするための模式グラフ図である。
【図10】伝熱部と基板との接続部分を例示するための模式図である。(a)、(c)は熱抵抗の低減を考慮していない場合、(b)、(d)は熱抵抗の低減を図った場合である。
【図11】伝熱部の表面に設けられた突起部を例示するための模式図である。(a)は伝熱部の表面に1つの突起部が設けられた場合、(b)は伝熱部の表面に複数の突起部が設けられた場合である。
【図12】平面視における伝熱部と発光素子との配置について例示をするための模式図である。(a)は平面視における伝熱部と発光素子との配置を例示するための模式図、(b)は平面視における伝熱部と発光素子との位置関係を例示するための模式図である。
【図13】伝熱部により画された領域毎に分割されたグローブを例示するための模式斜視図である。
【図14】遮蔽部を例示するための模式斜視図である。(a)は遮蔽部を例示するための模式斜視図、(b)は伝熱部の頂部を例示するための模式斜視図である。
【図15】伝熱部が設けられていない照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。(a)は照明装置の温度分布を例示するための模式図、(b)は本体部の端部近傍における温度分布を例示するための模式図である。
【図16】伝熱部が設けられている照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。(a)はグローブの内面と伝熱部の端面とが接触している場合(伝熱部の端面がグローブから露出していない場合)、(b)は伝熱部の端面がグローブから露出している場合である。
【図17】第2の実施形態に係る照明装置1の製造方法について例示するためのフローチャートである。
【図18】(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る照明装置の製造方法について例示するための工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る照明装置を例示するための模式斜視図である。
図1に示すように、照明装置1には、本体部2、光源3、グローブ5、口金部6、基板8、伝熱部9が設けられている。
【0008】
本体部2は、例えば、口金部6側からグローブ5側に向かうにつれて軸方向に垂直な方向における断面積が漸増する様な形状とすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく、例えば、光源3やグローブ5などの大きさ、口金部6の大きさなどに応じて適宜変更することができる。この場合、白熱電球のネック部分の形状に近似させるものとすれば既存の白熱電球との置き換えを容易とすることができる。
【0009】
本体部2は、例えば、熱伝導率の高い材料から形成されるものとすることができる。本体部2は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、これらの合金などの金属から形成されるものとすることができる。ただし、これらに限定されるわけではなく窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2O3)などの無機材料、高熱伝導性樹脂などの有機材料などから形成されるものとすることもできる。
【0010】
光源3は、本体部2の一方の端部2aに設けられた基板8上に設けられている。光源3の照射面3aは、照明装置1の中心軸1aに垂直となるように設けられ、主に、照明装置1の軸方向に向けて光を照射する。また、例えば、角錐形状を呈した図示しない凸部を端部2aに設け、凸部の斜面に光源3を設けるようにすることもできる。その様にすれば、光源3の光軸が照明装置1の中心軸1aと交差するようになるので、配光角の拡大を図ることができる。
光源3は、発光素子3bを有するものとすることができる。光源3に設けられる発光素子3bの数は特に限定されるわけではなく、照明装置1の用途や発光素子3bの大きさなどに応じて1個以上の発光素子3bが設けられるようにすればよい。
【0011】
発光素子3bは、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどのいわゆる自発光素子などとすることができる。光源3に複数の発光素子3bが設けられる場合には、マトリックス状、千鳥状、放射状などのように規則的な配設形態とすることもできるし、任意の配設形態とすることもできる。
なお、光源3の数、配置なども適宜変更することができる。
【0012】
グローブ5は、光源3を覆うようにして、本体部2の端部2a側に設けられている。グローブ5は、光の照射方向に突出する曲面を有したものとすることができる。
グローブ5は、伝熱部9により画される領域毎に分割して設けられ、伝熱部9の端面9eがグローブ5から露出するようになっている。
グローブ5は、透光性を有し、光源3から照射された光が照明装置1の外部に出射することができるようになっている。グローブ5は、透光性の材料から形成されるものとすることができ、例えば、ガラス、ポリカーボネートなどの透明樹脂、透光性セラミックスなどから形成されるものとすることができる。また、必要に応じてグローブ5の内面に拡散剤や蛍光体などを塗布したり、グローブ5の内部に拡散剤や蛍光体などを含ませたり(透光性の材料に拡散剤や蛍光体を練り込んだり)することができる。
【0013】
口金部6は、本体部2のグローブ5が設けられる側とは反対側の端部2bに設けられている。口金部6は、白熱電球が装着されるソケットに取付可能な形状を有するものとすることができる。口金部6は、例えば、JIS規格に定められているE26形やE17形などと同様の形状を有するものとすることができる。ただし、口金部6は、例示をした形状に限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、口金部6は、蛍光ランプに使用されるピン形の端子を有するものとすることもできるし、引掛シーリングに使用されるL字形の端子を有するものとすることもできる。
図1に例示をした口金部6は、ねじ山を有する筒状のシェル部6aと、シェル部6aの本体部2に設けられる側の端部とは反対側の端部に設けられたアイレット部6bとを有している。シェル部6a、アイレット部6bには、図示しない制御部が電気的に接続されている。
【0014】
本体部2の内部には、図示しない制御部が設けられている。制御部は、光源3に電力を供給する点灯回路を有するものとすることができる。また、制御部は、光源3の調光を行うための調光回路をも有するものとすることができる。
【0015】
基板8は、本体部2の一方の端部2aに設けられている。
基板8は、例えば、熱伝導率の高い材料から形成されるものとすることができる。基板8は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)これらの合金などの金属から形成され、表面に絶縁層を介して図示しない配線パターンが形成されたものとすることができる。なお、基板8の材料は例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、基板8は、樹脂を用いた基材の表面に配線パターンが形成されたものとすることができる。基板8は、窒化アルミニウム(AlN)などの無機材料、高熱伝導性樹脂などの有機材料の基材を用いることができる。ただし、熱伝導率の高い材料から形成された基板8とすれば、光源3において発生した熱を基板8、本体部2を介して外部に放出することが容易となる。また、後述するように、光源3において発生した熱を基板8、伝熱部9、グローブ5を介して外部に放出することが容易となる。なお、基板8、伝熱部9、グローブ5を介して熱を放出することに関する詳細は後述する。
【0016】
ここで、光源3において発生した熱は基板8、本体部2を介して外部に放出される。
しかしながら、照明装置1のさらなる高光束化を図るために光源3に投入する電力を増加させる場合などにおいては、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られなくなるおそれがある。
また、光源3に発光素子3bを用いるものとすれば、白熱電球と比べて配光角が狭くなるという問題がある。この場合、グローブ5の形状を全球状に近づければ配光角を拡げることができる。しかしながら、後述するように、グローブ5の形状を全球状に近づければ本体部2の大きさが小さくなるので、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られなくなるおそれがある。
【0017】
図2は、グローブの形状と配光角との関係を例示するための模式図である。
なお、図2(a)はグローブ15の形状が半球状の場合、図2(b)はグローブ25の形状が全球状に近い場合である。
また、図中の矢印は光りの進行方向を表している。この場合、煩雑となるのを避けるために、配光角の説明に必要なものを代表して記載している。
ここで、既存の白熱電球との置き換えを考慮すると、照明装置1の外形寸法が白熱電球となるべく同じ様になることが好ましい。そのため、図2(a)、図2(b)においては、グローブ15、25の直径寸法をD、照明装置の高さ寸法をHとし、これらが白熱電球の該当部の寸法とほぼ同じとなるようにしている。
【0018】
図2(b)に示すように、グローブ25の形状を全球状に近づければ、図2(a)に示す半球状のグローブ15の場合よりもさらに後方にまで光を照射することができる。そのため、配光角を拡げることができる。
しかしながら、グローブ25の形状を全球状に近づければ、グローブ25の高さ寸法H1bがグローブ15の高さ寸法H1aよりも大きくなる。一方、照明装置の高さ寸法Hが一定となっているため、本体部22の高さ寸法H2bが本体部12の高さ寸法H2aよりも小さくなる。すなわち、配光角を拡げるためにグローブ5の形状を全球状に近づければ本体部2の大きさが小さくなり、本体部2側からの放熱が行い難くなるおそれがある。
【0019】
この様に、高光束化、配光角の拡大などのような照明装置の基本性能を向上させるようにすると、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られなくなるおそれがある。 そこで、本実施の形態においては、伝熱部9を設けることでグローブ5側からの放熱量を増大させるようにしている。
【0020】
伝熱部9は、グローブ5、および本体部2の端部2aの側の放熱面と熱的に接合する。 この場合、図1に示すように、伝熱部9は、グローブ5と少なくとも一部が熱的に接合する周縁部9aと、本体部2の端部2aと少なくとも一部が熱的に接合する端部9bと、基板8と少なくとも一部が熱的に接合する端部9cと、を有するものとすることができる。
【0021】
なお、本明細書において「熱的に接合する」とは、伝熱部9と相手側部材との間において、熱伝導、対流、輻射(放射)の少なくともいずれかにより熱が伝わることを意味する。例えば、伝熱部9と接触させるなどして熱伝導により熱を伝えるようにすることもできるし、伝熱部9との間に僅かな隙間を設けて、対流や輻射により熱を伝えるようにすることもできる。
すなわち、伝熱部9の周縁部9a、端部9b、端部9cは、相手側部材と接触させてもよいし、熱を伝えることができる程度に離隔させてもよい。
【0022】
この場合、熱伝導によるものとすれば、放熱効果を向上させることができるので、伝熱部9の周縁部9a、端部9b、端部9cは、相手側部材と接触させるようにすることが好ましい。
なお、熱的な接合は、必ずしも周縁部9a、端部9b、端部9cの全域において行われる必要はなく、少なくとも一部において行われるようにすればよい。
この場合、なるべく広い領域において熱的な接合が行われるようにすることがより好ましい。
【0023】
また、本体部2の端部2a、基板8、および光源3の照射面3aの少なくともいずれかが本体部2の端部2aの側の放熱面となる。そのため、これらの放熱面の少なくともいずれかと、少なくとも一部が熱的に接合する伝熱部9の端部が設けられるようにすればよい。
また、伝熱部9の端部9b、9cの少なくとも一部と、端部2aの側の放熱面と、の間に熱伝導率の高い材料を含む接合部80を設けるようにすることができる。
例えば、本体部2の端部2aと端部9bとを半田などにより接合することで、接合部80を設けるようにすることができる。また、例えば、基板8と端部9cとを半田などにより接合することで、接合部80を設けるようにすることができる。
また、グローブ5と周縁部9aとの間に熱伝導率の高い材料を含む接合部80を設けるようにすることができる。
グローブ5と周縁部9aとを、例えば、熱伝導率の高いセラミックスフィラーや金属フィラーなどが添加された高伝熱性接着剤などにより接合することで、接合部80を設けるようにすることができる。
【0024】
伝熱部9の周縁部や端部と相手側とを熱的に接合させるために、単に接触させるようにするだけでも良い。しかしながら、伝熱部9の周縁部や端部と相手側とを熱伝導率の高い材料を含む接合部80を介して接合させるようにすれば、熱抵抗を低下させることができるので、後述する冷却効果を向上させることができる。
また、伝熱部9の端部と相手側とを接合する際に隙間が生じる場合がある。隙間が生じると熱抵抗が大きくなるので、隙間が生じた場合にも接合部80を介して接合させるようにすれば、熱抵抗を低下させることができる。
【0025】
伝熱部9は、熱伝導率の高い材料から形成されるものとすることができる。伝熱部9は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、これらの合金などの金属から形成されるものとすることができる。ただし、これらに限定されるわけではなく窒化アルミニウム(AlN)などの無機材料、高熱伝導性樹脂などの有機材料などから形成されるものとすることもできる。
【0026】
また、伝熱部9のグローブ5側の端部には段差を設けることができる。
伝熱部9とグローブ5との間には、製造誤差などによる隙間が生じる場合がある。伝熱部9とグローブ5との間に隙間が生じると、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりするおそれがある。
そのため、伝熱部9のグローブ5側の端部に段差を設けるようにしている。
【0027】
図3は、伝熱部9の段差に設けられた段差部9fを例示するための模式部分拡大図である。
例えば、図3(a)に示すように、段差部9fは、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に窪む凹状の形態を有するものとすることができる。凹状の形態を有する段差部9fとすれば、凹状の部分において、伝熱部9とグローブ5とを重ね合わせることができる。そのため、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりすることを抑制することができる。さらに、グローブ5の組み付けを容易とすることもできる。この場合、伝熱部9の端面9eと、グローブ5の外周面5bとが面一となるようにすることが好ましい。
【0028】
また、例えば、図3(b)、(c)に示すように、段差部9f2は、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に突出する凸状の形態を有するものとすることができる。凸状の形態を有する段差部9f2とすれば、凸状の部分において、伝熱部9とグローブ5とを重ね合わせることができる。そのため、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりすることを抑制することができる。
この場合、図3(c)に示すように、伝熱部9の端面9eと、グローブ5の外周面5bとが面一となるようにすることが好ましい。
【0029】
また、例えば、図3(d)に示すように、凹状の形態と、凸状の形態を有する段差部9f3とすることもできる。
【0030】
すなわち、伝熱部9は、グローブ5側の端部に、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に突出する凸状、および、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に窪む凹状の少なくともいずれかの形態を有する段差部を有したものとすることができる。
【0031】
ここで、グローブ5の内側に単に伝熱部9を設けるようにすれば、光源3から照射された光りが伝熱部9により吸収されるなどしてグローブ5に生じる明部と暗部との差が大きくなり照明装置1における輝度ムラが大きくなるおそれがある。
そのため、伝熱部9は、光源3から照射された光を反射することができるようになっている。
この場合、例えば、伝熱部9はグローブ5よりも高い反射率を有したものとすることができる。
【0032】
伝熱部9は、例えば、反射層60を表面に有したものとすることができる。
反射層60は、例えば、白色塗料を塗布することで形成された層とすることができる。 この場合、白色塗装に用いられる塗料は、照明装置1において発生する熱に対する耐性と、光源3から照射された光に対する耐性とを有したものとすることが好ましい。その様な塗料としては、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化マグネシウム(MgO)等の白色顔料を少なくとも1種以上含む、ポリエステル樹脂系の白色塗料、アクリル樹脂系の白色塗料、エポキシ樹脂系の白色塗料、シリコーン樹脂系の白色塗料、ウレタン樹脂系の白色塗料、あるいは、これらから選択される2種以上の白色塗料を組合せたものなどを例示することができる。
この場合、ポリエステル系の白色塗料、シリコーン樹脂系の白色塗料とすることがより好ましい。
ただし、反射層60はこれに限定されるわけではなく、例えば、反射率の高い銀やアルミニウムなどの金属を、めっき法、蒸着法、スパッタリング法、等によりコーティングしたり、基材とクラッド化することで形成された層とすることもできる。
また、伝熱部9自体を反射率の高い材料から形成するようにしてもよい。
【0033】
図4は、反射層の反射率を例示するためのグラフ図である。
なお、図4中の100はアルミニウム(JIS規格に定められているA1050)圧延板で形成された反射層の場合、101はポリエステル樹脂系の白色塗料を塗布することで形成された反射層の場合である。
反射層60を設けたり、伝熱部9自体を反射率の高い材料から形成したりする場合には、光源3から照射された光に対する反射率が90%以上となるようにすることが好ましく、反射率が95%以上となるようにすることがより好ましい。なお、本明細書中における反射率は、光の波長が、少なくとも、460nm近傍か570nm近傍におけるものである。
そのため、反射層60は、ポリエステル樹脂系の白色塗料を塗布することで形成されたものとすることがより好ましい。
【0034】
伝熱部9が光源3から照射された光を反射することができるものとすれば、グローブ5に生じる明部と暗部との差を小さくすることができるので、照明装置1における輝度ムラを小さくすることができる。また、照明装置1における配光角を拡げることもできる。
【0035】
伝熱部9は、照明装置1の中心軸1aにおいて板状体19a(第1の板状体の一例に相当する)、板状体19b(第2の板状体の一例に相当する)、板状体19c(第5の板状体の一例に相当する)が交差した形態を有している。
伝熱部9は、照明装置1の中心軸1aに対して回転対称となるように板状体19a、19b、19cを配置したものとすることができる。なお、照明装置1の中心軸1aに対してほぼ回転対称となる位置に複数の光源3を設けるようにすれば、照明装置1の中心軸1aが照明装置1の光軸にもなる。
【0036】
ここで、3つの板状体19a、19b、19cをそれぞれ形成し、形成された3つの板状体19a、19b、19cを組み付けることで伝熱部9を形成することができる。
この場合、伝熱部9は、例えば、一の板状体(第3の板状体の一例に相当する)と、一の板状体と交差する他の板状体(第4の板状体の一例に相当する)と、を有したものとすることができる。
また、一の板状体は、他の板状体と接続する部分に第1の溝部または第1の突起部を有したものとすることができる。他の板状体は、前記第1の溝部に嵌め合わせる第2の突起部、または、前記第1の突起部に嵌め合わせる第2の溝部を有したものとすることができる。この様に、溝部と突起部とを用いて複数の板状体を組み付けるようにすれば、精度の良い組付けを容易に行うことができる。なお、溝部と突起部とを用いた組み付けに関する詳細は後述する。
【0037】
しかしながら、3つの板状体19a、19b、19cを1つずつ組み付けるようにすれば、適正な位置決めを行うことが困難となる場合がある。そのため、組立工数が増加したり、組み立て精度が悪化したりするおそれがある。
【0038】
そこで、図1に例示をしたものにおいては、2つの板状体を一体に形成した板状ユニットを用いることで、組み付け時に適正な位置決めを容易に行うことができるようにしている。
図5は、伝熱部9を構成する板状体を例示するための模式斜視図である。なお、図5(a)は2つの板状体19a、19bを一体に形成した板状ユニット191、図5(b)は板状体19cを例示するための模式斜視図である。
図5(a)に示すように、板状体19aと、板状体19aと交差する板状体19bと、を一体に形成した板状ユニット191とすれば、板状体19aと板状体19bとの位置決めが構成部品の段階で行われることになる。そして、板状ユニット191を先に組み付け、これを基準として板状体19cを組み付けるようにすれば、板状体19a、19b、19cの適正な位置決めを容易に行うことができる。
【0039】
この場合、3つの板状体19a、19b、19cを一体に形成すれば、板状体19a、19b、19cにそれぞれ設けられた取付部19a1、19b1、19c1の取り付け面19a11、19b11、19c11が同一平面上にあるようにすることが難しくなる。すなわち、3つの板状体19a、19b、19cを一体に形成すれば、伝熱部9を組み付ける際にガタツキが生じたり、伝熱部9が傾いて組み付けられたりするおそれがある。この場合、取り付け面19a11、19b11、19c11は、前述した伝熱部9の端部9cに相当する。また、板状体19a、19b、19cと、本体部2の端部2aの側の放熱面である基板8との間に隙間が生じると熱抵抗が大きくなる。
【0040】
また、板状ユニット191は、板状体19cと接続する部分に、照明装置1の中心軸1a方向に伸びる接続用の溝部19d(第3の溝部の一例に相当する)を有している。板状体19cは、溝部19dに嵌め合わせるための突起部19e(第4の突起部の一例に相当する)を有している。なお、板状ユニット191が突起部(第3の突起部の一例に相当する)を有し、板状体19cが照明装置1の中心軸1a方向に伸びる接続用の溝部(第4の溝部の一例に相当する)を有していてもよい。
【0041】
図6は、接続用の溝部19dと突起部19eとによる接続を例示するための模式平面図である。なお、図6中の矢印X、Y、Zは互いに直交する三方向を表しており、例えば、X、Yは本体部2の端部2aに平行な方向、Zは本体部2の端部2aに垂直な方向である。
図6に示すように、板状ユニット191を先に組み付け、溝部19dに突起部19eを嵌め合わせるようにしてZ方向から板状体19cを組み付ける。溝部19dに突起部19eを嵌め合わせることで、Z方向とY方向とにおける板状体19cの適正な位置決めを容易に行うことができる。また、Z方向から板状体19cを組み付けるので、板状体19cと、本体部2の端部2aの側の放熱面との間に隙間が生じることを抑制することができる。そのため、伝熱部9と、本体部2の端部2aの側の放熱面との間の熱抵抗が大きくなることを抑制することができる。
【0042】
また、溝部19dの開口側には凸部19d1が設けられている。突起部19eの凸部19d1に対応する位置には、凹部19e1が設けられている。そして、凸部19d1と凹部19e1とを嵌め合わせることで、X方向における板状体19cの適正な位置決めを容易に行うことができる。
【0043】
以上は、3つの板状体により伝熱部9が構成される場合であるが、2つの板状体、あるいは4つ以上の板状体により伝熱部9が構成される場合も同様とすることができる。例えば、4つの板状体により伝熱部9が構成される場合には、2つの板状体を一体に形成した板状ユニット191を先に組み付け、これに板状体を1つずつ組み付けるようにすればよい。また、一の板状ユニット191を組み付け、これに他の板状ユニット191を組み付けるようにしてもよい。
【0044】
また、板状ユニット191に突起部が設けられ、板状体19cに溝部が設けられていてもよい。
【0045】
図1に示すように、伝熱部9には開口部9gが設けられている。
図1において例示をした場合のように、光源3が本体部2の端部2aに設けられている場合には、光源3から照射された光を遮る位置に伝熱部9が設けられることになる。
そのため、光源3から照射された光が伝熱部9に遮られることで、光の取り出し効率が低下するおそれがある。
【0046】
本実施の形態においては、伝熱部9に開口部9gを設けることで、光源3から照射された光が遮られることを抑制するようにしている。
【0047】
図7は、伝熱部9に設けられた開口部9gを例示するための模式図である。
なお、図7(a)は伝熱部9に設けられた開口部9gを例示するための模式図、図7(b)は開口部9gを設ける効果を例示するための模式グラフ図である。
図7(a)に示すように、伝熱部9には高さ寸法H3の開口部9gが設けられている。 前述したように、開口部9gを設けるようにすれば、光源3から照射された光が遮られることを抑制することができる。
例えば、図7(b)に示すように、開口部9gの高さ寸法H3を大きくすれば光の取り出し効率を向上させることができる。なお、図7(b)においては開口部9gの高さ寸法H3を変化させる場合を例示したが、開口部9gの幅寸法Wを変化させる場合も同様である。すなわち、開口部9gの幅寸法Wを大きくしても光の取り出し効率を向上させることができる。
しかしながら、余り大きな開口部9gを設けるようにすれば、伝熱部9による伝熱量、ひいては放熱量が少なくなるので光源3から照射される光の量が減少するおそれがある。例えば、図7(b)に示すように、開口部9gの高さ寸法H3を大きくすれば伝熱部9による放熱量が少なくなるので限界電力(発光素子3bに投入可能な電力)が小さくなる。そして、限界電力が小さくなれば、光源3から照射される光の量が減少することになる。
【0048】
そのため、発光素子3bの特性と、開口部9gを設けることによる光の取り出し効率の向上と、開口部9gを設けることによる放熱性の低下と、を考慮して、開口部9gの大きさを適宜決定するようにすることができる。
また、図7(a)においては、伝熱部9の本体部2側の周縁に開口する開口部9gを例示したが、開口部9gの形状や設ける位置は適宜変更することができる。
ただし、光源3により近い位置に開口部9gを設けるようにすれば、光の取り出し効率を向上させることができる。そのため、図7(a)に例示をしたような伝熱部9の本体部2側の周縁に開口する開口部9gとすることが好ましい。
【0049】
図8は、他の実施形態に係る開口部を例示するための模式部分断面図である。
図8に示すように、伝熱部29に設けられた開口部29gは、伝熱部29の本体部2側の端部と、グローブ5側の端部とに開口している。伝熱部29は中央側において基板8と接触してグローブ5側に伸び、グローブ5近くでグローブ形状に沿って照明装置の軸から外方に伸びている。伝熱部29は、照明装置の軸を含む断面形状が「傘状」となっている。
ここで、光源3からの出射光の一部がグローブ5内を伝播、反射されるようすを図8の断面に投影して一点鎖線(光L1、L2)で示す。
この場合、伝熱部29のグローブ5側の周縁に開口する開口部29gとすれば、図8に示すように、光源3から出射され、グローブ内面において反射した光L1、レンズ40の端面で反射した光L2が照明装置の背面方向に照射されるようになる。そのため、光の取り出し効率を向上させることができるとともに、配光角を拡げることができる。
この伝熱部29は、図8における左半分の板状体と右半分の板状体とが一体で形成される。この2つの板状体は、例えば、図8の点線部分で示す位置で繋がっている。
あるいは、伝熱部29は、図8における左半分の板状体と右半分の板状体とが別体で構成され、図8の点線部分で接続されていてもよい。
伝熱部29には、さらに別体の板状体(図示せず)を付加することもできる。付加する板状体は図8に示す点線部分で他の板状体と交わり、あるいは接続して、伝熱部29の一部を構成する。
また、光源3を円形に配置することができるようになる。グローブ5の近傍に光源3を設けることもできる。
また、図8に示すように、円環状のレンズ40などの光学要素を設けることが容易となる。
この場合、開口部29gが、伝熱部29のグローブ5側の周縁に開口する位置には特に限定はない。
ただし、図8に示すように、開口部29gが、本体部2により近い位置に開口するようにすれば、光の取り出し効率をより向上させることができるとともに、配光角をより拡げることができる。
以上例示をしたように、開口部は、伝熱部の本体部側の周縁、および伝熱部のグローブ5側の周縁の少なくともいずれかに開口しているようにすることができる。
【0050】
図9は、板状体の厚み寸法に関して例示をするための模式グラフ図である。
図9に示すように、板状体の厚み寸法を厚くすれば光の取り出し効率は低下する。一方、板状体の厚み寸法を厚くすれば伝熱部9による放熱量が多くなるので限界電力は大きくなる。そして、限界電力が大きくなれば、光源3から照射される光の量を増加させることができるようになる。
【0051】
また、前述したように、既存の白熱電球との置き換えを考慮すると照明装置1の外形寸法が白熱電球となるべく同じ様になることが好ましい。そのため、光源3と伝熱部9とを配置する領域の広さが制限されることになるので、板状体の厚み寸法を余り厚くすると発光素子3bの数が少なくなるおそれがある。また、板状体の厚み寸法を余り厚くすると光の取り出し効率が低下するおそれがある。
また、板状体の厚み寸法を余り薄くすると、伝熱部9の製造が困難となるおそれがある。
【0052】
そのため、板状体の厚み寸法は、伝熱部9による放熱量、光源3と伝熱部9とを配置する領域の広さ、伝熱部9の製造性が考慮されたものとすることが好ましい。
本発明者らの得た知見によれば、板状体の厚み寸法を0.5mm以上、5mm以下とすれば、伝熱部9による放熱量、光源3と伝熱部9とを配置する領域の広さ、伝熱部9の製造性のすべてを考慮したものとすることができる。また、板状体の厚み寸法を0.5mm以上、5mm以下とすれば、光の取り出し効率が90%以上となるようにすることができる。
【0053】
ここで、伝熱部9における伝熱量、ひいては放熱量を増大させるためには、伝熱部9と本体部2側に設けられる要素との接続部分における熱抵抗を低くすればよい。
図10は、伝熱部と基板との接続部分を例示するための模式図である。なお、図10(a)、(c)は熱抵抗の低減を考慮していない場合、図10(b)、(d)は熱抵抗の低減を図った場合である。
図10(a)に示すように、基板18には、アルミニウムや銅などから形成された基部18aと、基部18aの上に設けられた絶縁部18bと、絶縁部18bの上に設けられたソルダーレジスト部18c、絶縁部18bの上に設けられた配線部18dが設けられている。すなわち、基板18は、いわゆる金属ベース基板である。
ソルダーレジスト部18cは、印刷法や写真法などを用いて、樹脂などからなるソルダーレジストを塗布することで形成することができる。
しかしながら、ソルダーレジスト部18cは樹脂などからなるソルダーレジストを用いて形成されるので、伝熱部9と基板18との接続部分における熱抵抗が高くなる。
【0054】
これに対して、図10(b)に示すように、基板8には、基部18aと、基部18aの上に設けられた絶縁部18bと、絶縁部18bの上に設けられたソルダーレジスト部18c1、絶縁部18bの上に設けられた配線部18dが設けられている。
この場合、伝熱部9と基板8との接続部分にはソルダーレジスト部18c1が設けられておらず伝熱部9と絶縁部18bとが接続されている。そのため、ソルダーレジスト部18c1の分だけ熱抵抗を低減させることができる。
【0055】
なお、ソルダーレジスト部18c1の形成においては、伝熱部9が接続される領域にソルダーレジスト部18c1を形成しないようにすることもできるし、伝熱部9が接続される領域におけるソルダーレジストを剥離することでソルダーレジスト部18c1を形成することもできる。
【0056】
図10(c)に示すように、基板28には、ソルダーレジスト部28a、ソルダーレジスト部28aの上に設けられた配線部28b、配線部28bの上に設けられた絶縁部28c、絶縁部28cの上に設けられたソルダーレジスト部28d、絶縁部28cの上に設けられた配線部28eが設けられている。すなわち、基板28は、いわゆる樹脂基板である。
ソルダーレジスト部28dは、印刷法や写真法などを用いて、樹脂などからなるソルダーレジストを塗布することで形成することができる。
しかしながら、ソルダーレジスト部28dは樹脂などからなるソルダーレジストを用いて形成されるので、伝熱部9と基板28との接続部分における熱抵抗が高くなる。
【0057】
これに対して、図10(d)に示すように、基板8aには、ソルダーレジスト部28a、ソルダーレジスト部28aの上に設けられた配線部28b、配線部28bの上に設けられた絶縁部28c、絶縁部28cの上に設けられたソルダーレジスト部28d1、絶縁部28cの上に設けられた配線部28eが設けられている。
この場合、伝熱部9と基板8aとの接続部分にはソルダーレジスト部28d1が設けられておらず伝熱部9と絶縁部28cとが接続されている。そのため、ソルダーレジスト部28d1の分だけ熱抵抗を低減させることができる。
【0058】
なお、ソルダーレジスト部28d1の形成においては、伝熱部9が接続される領域にソルダーレジスト部28d1を形成しないようにすることもできるし、伝熱部9が接続される領域におけるソルダーレジストを剥離することでソルダーレジスト部28d1を形成することもできる。
【0059】
すなわち、伝熱部9の端部9cと、基板8と、の間にはソルダーレジストから形成されたソルダーレジスト部が設けられていないようにすることができる。
【0060】
以上は、伝熱部9の端部9cと、基板8との間に熱抵抗の高い部材を設けないようにする場合であるが、熱抵抗の低減はこれに限定されるわけではない。
例えば、図1に示すように、取付部19a1、19b1、19c1を設けることで接触面積を大きくしたり、取付部19a1、19b1、19c1と本体部2側とをネジ止めするなどして密着させたり、取付部19a1、19b1、19c1と本体部2側との間に熱抵抗の低い金属などを設けたりして熱抵抗の低減を図るようにすることもできる。
【0061】
次に、伝熱部9の表面に拡散部を設ける場合について例示をする。
拡散部は、伝熱部に入射する光を拡散させるために設けられる。
拡散部は、例えば、伝熱部の表面に設けられた突起部、および伝熱部の表面に設けられた拡散剤を含む拡散層70(図1を参照)の少なくともいずれかとすることができる。
図11は、伝熱部9の表面に設けられた突起部を例示するための模式図である。
なお、図11(a)は伝熱部9の表面に1つの突起部が設けられた場合、図11(b)は伝熱部9の表面に複数の突起部が設けられた場合である。
伝熱部9の表面に突起部を設けるようにすれば、伝熱部9に入射する光を拡散させることができる。伝熱部9に入射する光を拡散させることができれば、配光角を拡げることができるようになる。
この場合、図11(a)に示すように伝熱部9の表面に突起部50を1つ設けるようにすることもできるし、図11(b)に示すように伝熱部9の表面に突起部50aを複数設けるようにすることもできる。
【0062】
伝熱部9の表面に突起部50aを複数設ける場合には、規則的な配設形態とすることもできるし、任意の配設形態とすることもできる。
【0063】
また、伝熱部9の表面に突起部50aを複数設ける場合には、干渉縞が生じないようにするために、突起部50aのピッチ寸法P1、P2が光源3から照射される光の波長の10倍以上となるようにすることが好ましい。
なお、突起部の形状は例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
以上は、伝熱部9の表面に突起部を設けることで伝熱部9に入射する光を拡散させる場合であるが、伝熱部9の表面に拡散層70を設けることで伝熱部9に入射する光を拡散させるようにすることもできる。
【0064】
拡散層70は、例えば、光を拡散させる拡散剤を含む樹脂層などとすることができる。拡散剤としては、酸化シリコンや酸化チタンなどの金属酸化物からなる微粒子や、微粒子ポリマーなどを例示することができる。
【0065】
伝熱部9の表面に拡散層70を設けるようにすれば、伝熱部9に入射する光を拡散させることができる。伝熱部9に入射する光を拡散させることができれば、配光角を拡げることができるようになる。
【0066】
なお、図11では、伝熱部9の一方の面のみを表しているが、突起部や拡散層は伝熱部9の他方の面にも設けるようにすることができる。
【0067】
次に、照明装置1の上方から見た場合における伝熱部9と発光素子3bとの配置、すなわち、平面視における伝熱部9と発光素子3bとの配置について例示をする。
図12は、平面視における伝熱部9と発光素子3bとの配置について例示をするための模式図である。
なお、図12(a)は平面視における伝熱部9と発光素子3bとの配置を例示するための模式図、図12(b)は平面視における伝熱部9と発光素子3bとの位置関係を例示するための模式図である。
図12(a)に示すように、伝熱部9を設けるようにすれば、平面視において伝熱部9により画される領域39が形成されることになる。
【0068】
複数の発光素子3bが設けられる場合において、配光ムラや輝度ムラを抑制するためには、各領域39に設けられる発光素子3bの数が同じとなるようにすることが好ましい。この場合、平面視において伝熱部9と発光素子3bとが重ならないようにすることが好ましい。
ただし、本発明者らの得た知見によれば、平面視において伝熱部9と一部分が重なる発光素子3bがあっても、伝熱部9と発光素子3bの中心3a1とが重ならないようにすれば、配光ムラや輝度ムラを抑制することができる。
【0069】
この場合、平面視において伝熱部9により画される各領域39に中心3a1の位置がある発光素子3bの数が、各領域39毎に同じとなるようにすればよい。
例えば、図12(b)においては、発光素子3bは領域39aに設けられた発光素子となる。
【0070】
また、伝熱部9は、照明装置1の光軸や照明装置1の中心軸に対して回転対称となる形態を有していることが好ましいが、平面視において伝熱部9により画される各領域39に中心3a1の位置がある発光素子3bの数が、各領域39毎に同じとなるようにすれば、伝熱部が回転対称となる形態を有していなくてもよい。
【0071】
また、発光素子3bが設けられる位置は、特に限定されるわけではない。例えば、発光素子3bが本体部2の端部2aの中央側に設けられたり、発光素子3bが本体部2の端部2aの周縁側に設けられたり、発光素子3bが本体部2の端部2aの全域に設けられたりすることもできる。
【0072】
次に、グローブ5についてさらに例示をする。
図1に示すように、グローブ5は、伝熱部9の端面9eがグローブ5から露出している部分において分割されている。
図13は、伝熱部9により画された領域毎に分割されたグローブ5aを例示するための模式斜視図である。
図13に示すように、分割されたグローブ5aの本体部2側の端面には突起部5c(第1の突起部の一例に相当する)が設けられている。突起部5cは、本体部2の端部2aの周縁に設けられた凹部2a1(第1の凹部の一例に相当する)(図1を参照)に対応する位置に設けられている。また、分割されたグローブ5aの突起部5cが設けられた側と対向する側には突起部5d(第2の突起部の一例に相当する)が設けられている。突起部5dは、伝熱部9の頂部(板状体19a、19b、19cの接続部分の近傍)に設けられた凹部9k(第2の凹部の一例に相当する)(図1を参照)に対応する位置に設けられている。分割されたグローブ5aを組み付ける際には、突起部5cを本体部2の端部2aの周縁に設けられた凹部2a1に嵌め合わせ、突起部5dを伝熱部9の頂部に設けられた凹部9kに嵌め合わせるようにする。この様にすれば、分割されたグローブ5aを組み付ける際の位置決めや固定を容易に行うことができる。なお、分割されたグローブ5aを組み付ける際には、接着剤などを用いた固定を行うこともできる。
【0073】
次に、伝熱部9の頂部における遮蔽について例示をする。
前述したように、伝熱部9は、複数の板状体を交差させるように接続することで形成されている。そのため、接続部が設けられる伝熱部9の頂部には、隙間が生じる場合がある。この様な隙間が生じると、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりするおそれがある。
そのため、伝熱部9の頂部に遮蔽部49を設けるようにしている。
【0074】
図14は、遮蔽部49を例示するための模式斜視図である。
なお、図14(a)は遮蔽部49を例示するための模式斜視図、図14(b)は伝熱部9の頂部を例示するための模式斜視図である。
図14(a)に示すように、遮蔽部49には遮蔽体49aと、接続部49bが設けられている。
【0075】
遮蔽体49aは、伝熱部9の頂部における所定の領域を覆う。遮蔽体49aは、板状を呈し、伝熱部9の頂部における形状に対応する外形形状を有している。また、遮蔽体49aを伝熱部9に組み付けた際に、遮蔽体49aの外面49a1と、グローブ5の外周面5aとが滑らかにつながるような厚み方向の形状を有している。
接続部49bは、遮蔽体49aから突出するようにして設けられている。接続部49bの端部には、顎部49b1が設けられている。顎部49b1は、伝熱部9に設けられた孔9hに対応する位置に設けられている。また、接続部49bは、樹脂などの弾性材料から形成され屈曲可能となっている。
【0076】
遮蔽部49を伝熱部9に組み付ける際には、伝熱部9の頂部に設けられた孔9jに接続部49bを差し込むようにして嵌め合わせ、顎部49b1を孔9hに嵌め合わせることで遮蔽部49を伝熱部9に固定するようになっている。
【0077】
接続部が設けられる伝熱部9の頂部に遮蔽部49を設けるようにすれば、グローブ5がずれるのを防止することができたり、グローブ5を押さえつけたりすることができる。そのため、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりすることを抑制することができる。
【0078】
次に、伝熱部9の作用、効果に関して例示する。
図15は、伝熱部9が設けられていない照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。
なお、図15(a)は照明装置の温度分布を例示するための模式図、図15(b)は本体部2の端部2a近傍における温度分布を例示するための模式図である。
図16は、伝熱部9が設けられている照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。
なお、図16(a)はグローブ5の内面と伝熱部の端面とが接触している場合(伝熱部の端面がグローブ5から露出していない場合)、図16(b)は伝熱部9の端面がグローブ5から露出している場合である。
【0079】
また、図15、図16は、シミュレーションにより照明装置の温度分布を求めたものであり、光源3の出力を5W(ワット)程度、環境温度を25℃程度とした場合である。
【0080】
また、温度分布をモノトーン色の濃淡で表し、温度が高い程濃く、温度が低いほど淡くなるように表示した。
【0081】
伝熱部9が設けられていない場合には、図15(a)に示すように、グローブ5の表面温度は低くなるが、本体部2の温度が高くなる。
この場合、図15(b)に示すように、本体部2の端部2a近傍における温度が高くなる。
すなわち、伝熱部9が設けられていない場合には、光源3において発生した熱は本体部2側から放出され、グローブ5側からの熱の放出が少ないことがわかる。また、図15(b)に示すように、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られていないこともわかる。
これに対して、伝熱部9が設けられている場合には、光源3において発生した熱を伝熱部9によりグローブ5側に伝達することができる。そのため、図16(a)、(b)に示すように、グローブ5側からの放熱により本体部2の温度を低下させることができる。
またさらに、伝熱部9の端面がグローブ5から露出しているようにすれば、図16(b)に示すように、本体部2の温度をさらに低下させることができる。
【0082】
本体部2の温度が低下するということは、発光素子3bの温度上昇を抑制することができることを意味する。
【0083】
本実施の形態によれば、伝熱部9を介してグローブ5側からも熱を放出することができるので、照明装置1の放熱性を向上させることができる。そのため、照明装置1の長寿命化を図ることができる。また、高光束化、配光角の拡大などのような照明装置1の基本性能を向上させることが可能となる。
【0084】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る照明装置の製造方法について例示する。
図17は、第2の実施形態に係る照明装置1の製造方法について例示するためのフローチャートである。
図18は、第2の実施形態に係る照明装置1の製造方法について例示するための工程図である。
照明装置1の製造方法においては、主に、本体部2における組み付け(例えば、口金部6、点灯回路などの制御部などの組み付けや配線など)と、本体部2の端部2a上における組み付けがある。この場合、本体部2における組み付けには既知の技術を適用することができるので例示を省略し、ここでは本体部2の端部2a上における組み付けについて例示をする。
【0085】
まず、光源3が設けられた基板8を本体部2の一方の端部2a上に組み付ける(ステップS1)。
この際、本体部2の内部に設けられた点灯回路などの制御部と、光源3とが電気的に接続されるようにする。例えば、点灯回路などの制御部と、光源3が実装された基板8とを配線により接続する。
【0086】
次に、図18(a)に示すように、板状体19aと、板状体19aと交差する板状体19bと、を一体に形成した板状ユニット191を基板8上に組み付ける(ステップS2)。
この際、取付部19a1、19b1をネジ止めすることで、板状ユニット191を本体部2に固定するようにすることができる。
【0087】
次に、図18(b)に示すように、板状体19cを板状ユニット191に接続するとともに、基板8上に組み付けることで伝熱部9を形成する(ステップS3)。
この際、板状ユニット191に設けられた溝部19dに、板状体19c1に設けられた突起部19eを嵌め合わせるようにして、上方から板状体19cを組み付けるようにする。なお、板状ユニット191に設けられた突起部に、板状体19c1に設けられた溝部19eを嵌め合わせるようにして、上方から板状体19cを組み付けるようにすることもできる。
そして、板状体19c1に設けられた取付部19c1をネジ止めすることで、板状体19c1を本体部2に固定する。板状ユニット191に板状体19c1を組み付けることで、基板8上に伝熱部9が形成される。
【0088】
次に、図18(b)に示すように、本体部2の端部2aの周縁2cに接着剤を塗布する(ステップS4)。
次に、図18(c)に示すように、伝熱部9により画された領域毎に分割されたグローブ5aを組み付けることでグローブ5を形成する(ステップS5)。
この際、グローブ5aの本体部2側の端面に設けられた突起部5cを、本体部2の端部2aの周縁に設けられた凹部2a1に嵌め合わせ、突起部5dを伝熱部9の頂部に設けられた凹部9kに嵌め合わせるようにする(図18(c)を参照)。
また、図18(c)中の矢印に示すように、伝熱部9の板状体の一方の面に垂直な方向からグローブ5aを組み付けるようにする。
伝熱部9により画された領域毎に分割されたグローブ5aを組み付けることでグローブ5が形成される。
【0089】
次に、図18(d)に示すように、遮蔽体49aと、遮蔽体49aから突出する接続部49bと、を有した遮蔽部49を伝熱部9の頂部に組み付ける(ステップS6)。
この際、伝熱部9の頂部に設けられた孔9jに接続部49bを差し込み、顎部49b1を孔9hに嵌め合わせることで遮蔽部49を伝熱部9に固定する。すなわち、伝熱部9の頂部に設けられた孔9jに接続部49bを嵌め合わせ、伝熱部9の頂部における所定の領域を遮蔽体49aにより覆うようにする。なお、必要に応じて、遮蔽部49を伝熱部9に組み付ける際に接着剤を塗布することもできる。
以上のようにして、照明装置1を製造することができる。
なお、照明装置1を構成する各要素の詳細は、前述したものと同様とすることができるので詳細な説明は省略する。
【0090】
以上に例示をした実施形態によれば、放熱性を向上させることができる照明装置およびその製造方法を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 照明装置、2 本体部、3 光源、3a 照射面、3b 発光素子、5 グローブ、5a 分割されたグローブ、5b 外周面、6 口金部、9 伝熱部、9a 周縁部、9b 端部、9c 端部、9e 端面、9f 段差部、9f2 段差部、9f3 段差部、9g 開口部、9h 孔、9j 孔、9k 凹部、18c ソルダーレジスト部、18c1 ソルダーレジスト部、28d ソルダーレジスト部、28d1 ソルダーレジスト部、29 伝熱部、39 領域、50 突起部、50a 突起部、60 反射層、70 拡散層、80 接合部
【技術分野】
【0001】
後述する実施形態は、概ね、照明装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、白熱電球(フィラメント電球)に代わって、光源に発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)を用いた照明装置が実用化されている。
発光ダイオードを用いた照明装置は、寿命が長く、また、消費電力も少なくすることができるので、既存の白熱電球と置き換えられることが期待されている。
このような発光ダイオードを用いた照明装置において、光源において発生した熱を本体部を介して外部に放出されるような構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−166578号公報
【特許文献2】特開2008−186758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、優れた放熱性を備える照明装置およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る照明装置は、本体部と、本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、光源を覆うように設けられたグローブと、グローブ側の端面がグローブから露出し、グローブと、本体部の端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、を備えている。そして、伝熱部は、第1の板状体と、第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを有している。
別の実施形態に係る照明装置は、本体部と、本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、光源を覆うように設けられたグローブと、グローブ側の端面がグローブから露出し、グローブと、本体部の端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部とを備える。この伝熱部は、第3の板状体と、第3の板状体と接続する第4の板状体と、を有し、第3の板状体は、第4の板状体と接続する部分に第1の溝部または第1の突起部を有する。第4の板状体は、第1の溝部に嵌め合わせる第2の突起部、または、前記第1の突起部に嵌め合わせる第2の溝部を有する。
別の実施形態に係る照明装置の製造方法は、光源が設けられた基板を本体部の一方の端部上に組み付ける工程と、第1の板状体と、第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを基板上に組み付ける工程と、第5の板状体を前記板状ユニットに接続するとともに、基板上に組み付けることで伝熱部を形成する工程と、伝熱部により画された領域毎に分割されたグローブを組み付けることでグローブを形成する工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係る照明装置を例示するための模式斜視図である。
【図2】グローブの形状と配光角との関係を例示するための模式図である。(a)はグローブの形状が半球状の場合、図2(b)はグローブの形状が全球状に近い場合である。
【図3】(a)〜(d)は、伝熱部の段差に設けられた段差部を例示するための模式部分拡大図である。
【図4】反射層の反射率を例示するためのグラフ図である。
【図5】伝熱部を構成する板状体を例示するための模式斜視図である。(a)は2つの板状体を一体に形成した板状ユニット、(b)は板状体を例示するための模式斜視図である。
【図6】接続用の溝部と突起部とによる接続を例示するための模式平面図である。
【図7】伝熱部に設けられた開口部を例示するための模式図である。(a)は伝熱部に設けられた開口部を例示するための模式図、(b)は開口部を設ける効果を例示するための模式グラフ図である。
【図8】他の実施形態に係る開口部を例示するための模式部分断面図である。
【図9】板状体の厚み寸法に関して例示をするための模式グラフ図である。
【図10】伝熱部と基板との接続部分を例示するための模式図である。(a)、(c)は熱抵抗の低減を考慮していない場合、(b)、(d)は熱抵抗の低減を図った場合である。
【図11】伝熱部の表面に設けられた突起部を例示するための模式図である。(a)は伝熱部の表面に1つの突起部が設けられた場合、(b)は伝熱部の表面に複数の突起部が設けられた場合である。
【図12】平面視における伝熱部と発光素子との配置について例示をするための模式図である。(a)は平面視における伝熱部と発光素子との配置を例示するための模式図、(b)は平面視における伝熱部と発光素子との位置関係を例示するための模式図である。
【図13】伝熱部により画された領域毎に分割されたグローブを例示するための模式斜視図である。
【図14】遮蔽部を例示するための模式斜視図である。(a)は遮蔽部を例示するための模式斜視図、(b)は伝熱部の頂部を例示するための模式斜視図である。
【図15】伝熱部が設けられていない照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。(a)は照明装置の温度分布を例示するための模式図、(b)は本体部の端部近傍における温度分布を例示するための模式図である。
【図16】伝熱部が設けられている照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。(a)はグローブの内面と伝熱部の端面とが接触している場合(伝熱部の端面がグローブから露出していない場合)、(b)は伝熱部の端面がグローブから露出している場合である。
【図17】第2の実施形態に係る照明装置1の製造方法について例示するためのフローチャートである。
【図18】(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る照明装置の製造方法について例示するための工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る照明装置を例示するための模式斜視図である。
図1に示すように、照明装置1には、本体部2、光源3、グローブ5、口金部6、基板8、伝熱部9が設けられている。
【0008】
本体部2は、例えば、口金部6側からグローブ5側に向かうにつれて軸方向に垂直な方向における断面積が漸増する様な形状とすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく、例えば、光源3やグローブ5などの大きさ、口金部6の大きさなどに応じて適宜変更することができる。この場合、白熱電球のネック部分の形状に近似させるものとすれば既存の白熱電球との置き換えを容易とすることができる。
【0009】
本体部2は、例えば、熱伝導率の高い材料から形成されるものとすることができる。本体部2は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、これらの合金などの金属から形成されるものとすることができる。ただし、これらに限定されるわけではなく窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2O3)などの無機材料、高熱伝導性樹脂などの有機材料などから形成されるものとすることもできる。
【0010】
光源3は、本体部2の一方の端部2aに設けられた基板8上に設けられている。光源3の照射面3aは、照明装置1の中心軸1aに垂直となるように設けられ、主に、照明装置1の軸方向に向けて光を照射する。また、例えば、角錐形状を呈した図示しない凸部を端部2aに設け、凸部の斜面に光源3を設けるようにすることもできる。その様にすれば、光源3の光軸が照明装置1の中心軸1aと交差するようになるので、配光角の拡大を図ることができる。
光源3は、発光素子3bを有するものとすることができる。光源3に設けられる発光素子3bの数は特に限定されるわけではなく、照明装置1の用途や発光素子3bの大きさなどに応じて1個以上の発光素子3bが設けられるようにすればよい。
【0011】
発光素子3bは、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどのいわゆる自発光素子などとすることができる。光源3に複数の発光素子3bが設けられる場合には、マトリックス状、千鳥状、放射状などのように規則的な配設形態とすることもできるし、任意の配設形態とすることもできる。
なお、光源3の数、配置なども適宜変更することができる。
【0012】
グローブ5は、光源3を覆うようにして、本体部2の端部2a側に設けられている。グローブ5は、光の照射方向に突出する曲面を有したものとすることができる。
グローブ5は、伝熱部9により画される領域毎に分割して設けられ、伝熱部9の端面9eがグローブ5から露出するようになっている。
グローブ5は、透光性を有し、光源3から照射された光が照明装置1の外部に出射することができるようになっている。グローブ5は、透光性の材料から形成されるものとすることができ、例えば、ガラス、ポリカーボネートなどの透明樹脂、透光性セラミックスなどから形成されるものとすることができる。また、必要に応じてグローブ5の内面に拡散剤や蛍光体などを塗布したり、グローブ5の内部に拡散剤や蛍光体などを含ませたり(透光性の材料に拡散剤や蛍光体を練り込んだり)することができる。
【0013】
口金部6は、本体部2のグローブ5が設けられる側とは反対側の端部2bに設けられている。口金部6は、白熱電球が装着されるソケットに取付可能な形状を有するものとすることができる。口金部6は、例えば、JIS規格に定められているE26形やE17形などと同様の形状を有するものとすることができる。ただし、口金部6は、例示をした形状に限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、口金部6は、蛍光ランプに使用されるピン形の端子を有するものとすることもできるし、引掛シーリングに使用されるL字形の端子を有するものとすることもできる。
図1に例示をした口金部6は、ねじ山を有する筒状のシェル部6aと、シェル部6aの本体部2に設けられる側の端部とは反対側の端部に設けられたアイレット部6bとを有している。シェル部6a、アイレット部6bには、図示しない制御部が電気的に接続されている。
【0014】
本体部2の内部には、図示しない制御部が設けられている。制御部は、光源3に電力を供給する点灯回路を有するものとすることができる。また、制御部は、光源3の調光を行うための調光回路をも有するものとすることができる。
【0015】
基板8は、本体部2の一方の端部2aに設けられている。
基板8は、例えば、熱伝導率の高い材料から形成されるものとすることができる。基板8は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)これらの合金などの金属から形成され、表面に絶縁層を介して図示しない配線パターンが形成されたものとすることができる。なお、基板8の材料は例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、基板8は、樹脂を用いた基材の表面に配線パターンが形成されたものとすることができる。基板8は、窒化アルミニウム(AlN)などの無機材料、高熱伝導性樹脂などの有機材料の基材を用いることができる。ただし、熱伝導率の高い材料から形成された基板8とすれば、光源3において発生した熱を基板8、本体部2を介して外部に放出することが容易となる。また、後述するように、光源3において発生した熱を基板8、伝熱部9、グローブ5を介して外部に放出することが容易となる。なお、基板8、伝熱部9、グローブ5を介して熱を放出することに関する詳細は後述する。
【0016】
ここで、光源3において発生した熱は基板8、本体部2を介して外部に放出される。
しかしながら、照明装置1のさらなる高光束化を図るために光源3に投入する電力を増加させる場合などにおいては、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られなくなるおそれがある。
また、光源3に発光素子3bを用いるものとすれば、白熱電球と比べて配光角が狭くなるという問題がある。この場合、グローブ5の形状を全球状に近づければ配光角を拡げることができる。しかしながら、後述するように、グローブ5の形状を全球状に近づければ本体部2の大きさが小さくなるので、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られなくなるおそれがある。
【0017】
図2は、グローブの形状と配光角との関係を例示するための模式図である。
なお、図2(a)はグローブ15の形状が半球状の場合、図2(b)はグローブ25の形状が全球状に近い場合である。
また、図中の矢印は光りの進行方向を表している。この場合、煩雑となるのを避けるために、配光角の説明に必要なものを代表して記載している。
ここで、既存の白熱電球との置き換えを考慮すると、照明装置1の外形寸法が白熱電球となるべく同じ様になることが好ましい。そのため、図2(a)、図2(b)においては、グローブ15、25の直径寸法をD、照明装置の高さ寸法をHとし、これらが白熱電球の該当部の寸法とほぼ同じとなるようにしている。
【0018】
図2(b)に示すように、グローブ25の形状を全球状に近づければ、図2(a)に示す半球状のグローブ15の場合よりもさらに後方にまで光を照射することができる。そのため、配光角を拡げることができる。
しかしながら、グローブ25の形状を全球状に近づければ、グローブ25の高さ寸法H1bがグローブ15の高さ寸法H1aよりも大きくなる。一方、照明装置の高さ寸法Hが一定となっているため、本体部22の高さ寸法H2bが本体部12の高さ寸法H2aよりも小さくなる。すなわち、配光角を拡げるためにグローブ5の形状を全球状に近づければ本体部2の大きさが小さくなり、本体部2側からの放熱が行い難くなるおそれがある。
【0019】
この様に、高光束化、配光角の拡大などのような照明装置の基本性能を向上させるようにすると、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られなくなるおそれがある。 そこで、本実施の形態においては、伝熱部9を設けることでグローブ5側からの放熱量を増大させるようにしている。
【0020】
伝熱部9は、グローブ5、および本体部2の端部2aの側の放熱面と熱的に接合する。 この場合、図1に示すように、伝熱部9は、グローブ5と少なくとも一部が熱的に接合する周縁部9aと、本体部2の端部2aと少なくとも一部が熱的に接合する端部9bと、基板8と少なくとも一部が熱的に接合する端部9cと、を有するものとすることができる。
【0021】
なお、本明細書において「熱的に接合する」とは、伝熱部9と相手側部材との間において、熱伝導、対流、輻射(放射)の少なくともいずれかにより熱が伝わることを意味する。例えば、伝熱部9と接触させるなどして熱伝導により熱を伝えるようにすることもできるし、伝熱部9との間に僅かな隙間を設けて、対流や輻射により熱を伝えるようにすることもできる。
すなわち、伝熱部9の周縁部9a、端部9b、端部9cは、相手側部材と接触させてもよいし、熱を伝えることができる程度に離隔させてもよい。
【0022】
この場合、熱伝導によるものとすれば、放熱効果を向上させることができるので、伝熱部9の周縁部9a、端部9b、端部9cは、相手側部材と接触させるようにすることが好ましい。
なお、熱的な接合は、必ずしも周縁部9a、端部9b、端部9cの全域において行われる必要はなく、少なくとも一部において行われるようにすればよい。
この場合、なるべく広い領域において熱的な接合が行われるようにすることがより好ましい。
【0023】
また、本体部2の端部2a、基板8、および光源3の照射面3aの少なくともいずれかが本体部2の端部2aの側の放熱面となる。そのため、これらの放熱面の少なくともいずれかと、少なくとも一部が熱的に接合する伝熱部9の端部が設けられるようにすればよい。
また、伝熱部9の端部9b、9cの少なくとも一部と、端部2aの側の放熱面と、の間に熱伝導率の高い材料を含む接合部80を設けるようにすることができる。
例えば、本体部2の端部2aと端部9bとを半田などにより接合することで、接合部80を設けるようにすることができる。また、例えば、基板8と端部9cとを半田などにより接合することで、接合部80を設けるようにすることができる。
また、グローブ5と周縁部9aとの間に熱伝導率の高い材料を含む接合部80を設けるようにすることができる。
グローブ5と周縁部9aとを、例えば、熱伝導率の高いセラミックスフィラーや金属フィラーなどが添加された高伝熱性接着剤などにより接合することで、接合部80を設けるようにすることができる。
【0024】
伝熱部9の周縁部や端部と相手側とを熱的に接合させるために、単に接触させるようにするだけでも良い。しかしながら、伝熱部9の周縁部や端部と相手側とを熱伝導率の高い材料を含む接合部80を介して接合させるようにすれば、熱抵抗を低下させることができるので、後述する冷却効果を向上させることができる。
また、伝熱部9の端部と相手側とを接合する際に隙間が生じる場合がある。隙間が生じると熱抵抗が大きくなるので、隙間が生じた場合にも接合部80を介して接合させるようにすれば、熱抵抗を低下させることができる。
【0025】
伝熱部9は、熱伝導率の高い材料から形成されるものとすることができる。伝熱部9は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、これらの合金などの金属から形成されるものとすることができる。ただし、これらに限定されるわけではなく窒化アルミニウム(AlN)などの無機材料、高熱伝導性樹脂などの有機材料などから形成されるものとすることもできる。
【0026】
また、伝熱部9のグローブ5側の端部には段差を設けることができる。
伝熱部9とグローブ5との間には、製造誤差などによる隙間が生じる場合がある。伝熱部9とグローブ5との間に隙間が生じると、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりするおそれがある。
そのため、伝熱部9のグローブ5側の端部に段差を設けるようにしている。
【0027】
図3は、伝熱部9の段差に設けられた段差部9fを例示するための模式部分拡大図である。
例えば、図3(a)に示すように、段差部9fは、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に窪む凹状の形態を有するものとすることができる。凹状の形態を有する段差部9fとすれば、凹状の部分において、伝熱部9とグローブ5とを重ね合わせることができる。そのため、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりすることを抑制することができる。さらに、グローブ5の組み付けを容易とすることもできる。この場合、伝熱部9の端面9eと、グローブ5の外周面5bとが面一となるようにすることが好ましい。
【0028】
また、例えば、図3(b)、(c)に示すように、段差部9f2は、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に突出する凸状の形態を有するものとすることができる。凸状の形態を有する段差部9f2とすれば、凸状の部分において、伝熱部9とグローブ5とを重ね合わせることができる。そのため、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりすることを抑制することができる。
この場合、図3(c)に示すように、伝熱部9の端面9eと、グローブ5の外周面5bとが面一となるようにすることが好ましい。
【0029】
また、例えば、図3(d)に示すように、凹状の形態と、凸状の形態を有する段差部9f3とすることもできる。
【0030】
すなわち、伝熱部9は、グローブ5側の端部に、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に突出する凸状、および、伝熱部9の厚み方向(板状体の厚み方向)に窪む凹状の少なくともいずれかの形態を有する段差部を有したものとすることができる。
【0031】
ここで、グローブ5の内側に単に伝熱部9を設けるようにすれば、光源3から照射された光りが伝熱部9により吸収されるなどしてグローブ5に生じる明部と暗部との差が大きくなり照明装置1における輝度ムラが大きくなるおそれがある。
そのため、伝熱部9は、光源3から照射された光を反射することができるようになっている。
この場合、例えば、伝熱部9はグローブ5よりも高い反射率を有したものとすることができる。
【0032】
伝熱部9は、例えば、反射層60を表面に有したものとすることができる。
反射層60は、例えば、白色塗料を塗布することで形成された層とすることができる。 この場合、白色塗装に用いられる塗料は、照明装置1において発生する熱に対する耐性と、光源3から照射された光に対する耐性とを有したものとすることが好ましい。その様な塗料としては、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫酸バリウム(BaSO4)、酸化マグネシウム(MgO)等の白色顔料を少なくとも1種以上含む、ポリエステル樹脂系の白色塗料、アクリル樹脂系の白色塗料、エポキシ樹脂系の白色塗料、シリコーン樹脂系の白色塗料、ウレタン樹脂系の白色塗料、あるいは、これらから選択される2種以上の白色塗料を組合せたものなどを例示することができる。
この場合、ポリエステル系の白色塗料、シリコーン樹脂系の白色塗料とすることがより好ましい。
ただし、反射層60はこれに限定されるわけではなく、例えば、反射率の高い銀やアルミニウムなどの金属を、めっき法、蒸着法、スパッタリング法、等によりコーティングしたり、基材とクラッド化することで形成された層とすることもできる。
また、伝熱部9自体を反射率の高い材料から形成するようにしてもよい。
【0033】
図4は、反射層の反射率を例示するためのグラフ図である。
なお、図4中の100はアルミニウム(JIS規格に定められているA1050)圧延板で形成された反射層の場合、101はポリエステル樹脂系の白色塗料を塗布することで形成された反射層の場合である。
反射層60を設けたり、伝熱部9自体を反射率の高い材料から形成したりする場合には、光源3から照射された光に対する反射率が90%以上となるようにすることが好ましく、反射率が95%以上となるようにすることがより好ましい。なお、本明細書中における反射率は、光の波長が、少なくとも、460nm近傍か570nm近傍におけるものである。
そのため、反射層60は、ポリエステル樹脂系の白色塗料を塗布することで形成されたものとすることがより好ましい。
【0034】
伝熱部9が光源3から照射された光を反射することができるものとすれば、グローブ5に生じる明部と暗部との差を小さくすることができるので、照明装置1における輝度ムラを小さくすることができる。また、照明装置1における配光角を拡げることもできる。
【0035】
伝熱部9は、照明装置1の中心軸1aにおいて板状体19a(第1の板状体の一例に相当する)、板状体19b(第2の板状体の一例に相当する)、板状体19c(第5の板状体の一例に相当する)が交差した形態を有している。
伝熱部9は、照明装置1の中心軸1aに対して回転対称となるように板状体19a、19b、19cを配置したものとすることができる。なお、照明装置1の中心軸1aに対してほぼ回転対称となる位置に複数の光源3を設けるようにすれば、照明装置1の中心軸1aが照明装置1の光軸にもなる。
【0036】
ここで、3つの板状体19a、19b、19cをそれぞれ形成し、形成された3つの板状体19a、19b、19cを組み付けることで伝熱部9を形成することができる。
この場合、伝熱部9は、例えば、一の板状体(第3の板状体の一例に相当する)と、一の板状体と交差する他の板状体(第4の板状体の一例に相当する)と、を有したものとすることができる。
また、一の板状体は、他の板状体と接続する部分に第1の溝部または第1の突起部を有したものとすることができる。他の板状体は、前記第1の溝部に嵌め合わせる第2の突起部、または、前記第1の突起部に嵌め合わせる第2の溝部を有したものとすることができる。この様に、溝部と突起部とを用いて複数の板状体を組み付けるようにすれば、精度の良い組付けを容易に行うことができる。なお、溝部と突起部とを用いた組み付けに関する詳細は後述する。
【0037】
しかしながら、3つの板状体19a、19b、19cを1つずつ組み付けるようにすれば、適正な位置決めを行うことが困難となる場合がある。そのため、組立工数が増加したり、組み立て精度が悪化したりするおそれがある。
【0038】
そこで、図1に例示をしたものにおいては、2つの板状体を一体に形成した板状ユニットを用いることで、組み付け時に適正な位置決めを容易に行うことができるようにしている。
図5は、伝熱部9を構成する板状体を例示するための模式斜視図である。なお、図5(a)は2つの板状体19a、19bを一体に形成した板状ユニット191、図5(b)は板状体19cを例示するための模式斜視図である。
図5(a)に示すように、板状体19aと、板状体19aと交差する板状体19bと、を一体に形成した板状ユニット191とすれば、板状体19aと板状体19bとの位置決めが構成部品の段階で行われることになる。そして、板状ユニット191を先に組み付け、これを基準として板状体19cを組み付けるようにすれば、板状体19a、19b、19cの適正な位置決めを容易に行うことができる。
【0039】
この場合、3つの板状体19a、19b、19cを一体に形成すれば、板状体19a、19b、19cにそれぞれ設けられた取付部19a1、19b1、19c1の取り付け面19a11、19b11、19c11が同一平面上にあるようにすることが難しくなる。すなわち、3つの板状体19a、19b、19cを一体に形成すれば、伝熱部9を組み付ける際にガタツキが生じたり、伝熱部9が傾いて組み付けられたりするおそれがある。この場合、取り付け面19a11、19b11、19c11は、前述した伝熱部9の端部9cに相当する。また、板状体19a、19b、19cと、本体部2の端部2aの側の放熱面である基板8との間に隙間が生じると熱抵抗が大きくなる。
【0040】
また、板状ユニット191は、板状体19cと接続する部分に、照明装置1の中心軸1a方向に伸びる接続用の溝部19d(第3の溝部の一例に相当する)を有している。板状体19cは、溝部19dに嵌め合わせるための突起部19e(第4の突起部の一例に相当する)を有している。なお、板状ユニット191が突起部(第3の突起部の一例に相当する)を有し、板状体19cが照明装置1の中心軸1a方向に伸びる接続用の溝部(第4の溝部の一例に相当する)を有していてもよい。
【0041】
図6は、接続用の溝部19dと突起部19eとによる接続を例示するための模式平面図である。なお、図6中の矢印X、Y、Zは互いに直交する三方向を表しており、例えば、X、Yは本体部2の端部2aに平行な方向、Zは本体部2の端部2aに垂直な方向である。
図6に示すように、板状ユニット191を先に組み付け、溝部19dに突起部19eを嵌め合わせるようにしてZ方向から板状体19cを組み付ける。溝部19dに突起部19eを嵌め合わせることで、Z方向とY方向とにおける板状体19cの適正な位置決めを容易に行うことができる。また、Z方向から板状体19cを組み付けるので、板状体19cと、本体部2の端部2aの側の放熱面との間に隙間が生じることを抑制することができる。そのため、伝熱部9と、本体部2の端部2aの側の放熱面との間の熱抵抗が大きくなることを抑制することができる。
【0042】
また、溝部19dの開口側には凸部19d1が設けられている。突起部19eの凸部19d1に対応する位置には、凹部19e1が設けられている。そして、凸部19d1と凹部19e1とを嵌め合わせることで、X方向における板状体19cの適正な位置決めを容易に行うことができる。
【0043】
以上は、3つの板状体により伝熱部9が構成される場合であるが、2つの板状体、あるいは4つ以上の板状体により伝熱部9が構成される場合も同様とすることができる。例えば、4つの板状体により伝熱部9が構成される場合には、2つの板状体を一体に形成した板状ユニット191を先に組み付け、これに板状体を1つずつ組み付けるようにすればよい。また、一の板状ユニット191を組み付け、これに他の板状ユニット191を組み付けるようにしてもよい。
【0044】
また、板状ユニット191に突起部が設けられ、板状体19cに溝部が設けられていてもよい。
【0045】
図1に示すように、伝熱部9には開口部9gが設けられている。
図1において例示をした場合のように、光源3が本体部2の端部2aに設けられている場合には、光源3から照射された光を遮る位置に伝熱部9が設けられることになる。
そのため、光源3から照射された光が伝熱部9に遮られることで、光の取り出し効率が低下するおそれがある。
【0046】
本実施の形態においては、伝熱部9に開口部9gを設けることで、光源3から照射された光が遮られることを抑制するようにしている。
【0047】
図7は、伝熱部9に設けられた開口部9gを例示するための模式図である。
なお、図7(a)は伝熱部9に設けられた開口部9gを例示するための模式図、図7(b)は開口部9gを設ける効果を例示するための模式グラフ図である。
図7(a)に示すように、伝熱部9には高さ寸法H3の開口部9gが設けられている。 前述したように、開口部9gを設けるようにすれば、光源3から照射された光が遮られることを抑制することができる。
例えば、図7(b)に示すように、開口部9gの高さ寸法H3を大きくすれば光の取り出し効率を向上させることができる。なお、図7(b)においては開口部9gの高さ寸法H3を変化させる場合を例示したが、開口部9gの幅寸法Wを変化させる場合も同様である。すなわち、開口部9gの幅寸法Wを大きくしても光の取り出し効率を向上させることができる。
しかしながら、余り大きな開口部9gを設けるようにすれば、伝熱部9による伝熱量、ひいては放熱量が少なくなるので光源3から照射される光の量が減少するおそれがある。例えば、図7(b)に示すように、開口部9gの高さ寸法H3を大きくすれば伝熱部9による放熱量が少なくなるので限界電力(発光素子3bに投入可能な電力)が小さくなる。そして、限界電力が小さくなれば、光源3から照射される光の量が減少することになる。
【0048】
そのため、発光素子3bの特性と、開口部9gを設けることによる光の取り出し効率の向上と、開口部9gを設けることによる放熱性の低下と、を考慮して、開口部9gの大きさを適宜決定するようにすることができる。
また、図7(a)においては、伝熱部9の本体部2側の周縁に開口する開口部9gを例示したが、開口部9gの形状や設ける位置は適宜変更することができる。
ただし、光源3により近い位置に開口部9gを設けるようにすれば、光の取り出し効率を向上させることができる。そのため、図7(a)に例示をしたような伝熱部9の本体部2側の周縁に開口する開口部9gとすることが好ましい。
【0049】
図8は、他の実施形態に係る開口部を例示するための模式部分断面図である。
図8に示すように、伝熱部29に設けられた開口部29gは、伝熱部29の本体部2側の端部と、グローブ5側の端部とに開口している。伝熱部29は中央側において基板8と接触してグローブ5側に伸び、グローブ5近くでグローブ形状に沿って照明装置の軸から外方に伸びている。伝熱部29は、照明装置の軸を含む断面形状が「傘状」となっている。
ここで、光源3からの出射光の一部がグローブ5内を伝播、反射されるようすを図8の断面に投影して一点鎖線(光L1、L2)で示す。
この場合、伝熱部29のグローブ5側の周縁に開口する開口部29gとすれば、図8に示すように、光源3から出射され、グローブ内面において反射した光L1、レンズ40の端面で反射した光L2が照明装置の背面方向に照射されるようになる。そのため、光の取り出し効率を向上させることができるとともに、配光角を拡げることができる。
この伝熱部29は、図8における左半分の板状体と右半分の板状体とが一体で形成される。この2つの板状体は、例えば、図8の点線部分で示す位置で繋がっている。
あるいは、伝熱部29は、図8における左半分の板状体と右半分の板状体とが別体で構成され、図8の点線部分で接続されていてもよい。
伝熱部29には、さらに別体の板状体(図示せず)を付加することもできる。付加する板状体は図8に示す点線部分で他の板状体と交わり、あるいは接続して、伝熱部29の一部を構成する。
また、光源3を円形に配置することができるようになる。グローブ5の近傍に光源3を設けることもできる。
また、図8に示すように、円環状のレンズ40などの光学要素を設けることが容易となる。
この場合、開口部29gが、伝熱部29のグローブ5側の周縁に開口する位置には特に限定はない。
ただし、図8に示すように、開口部29gが、本体部2により近い位置に開口するようにすれば、光の取り出し効率をより向上させることができるとともに、配光角をより拡げることができる。
以上例示をしたように、開口部は、伝熱部の本体部側の周縁、および伝熱部のグローブ5側の周縁の少なくともいずれかに開口しているようにすることができる。
【0050】
図9は、板状体の厚み寸法に関して例示をするための模式グラフ図である。
図9に示すように、板状体の厚み寸法を厚くすれば光の取り出し効率は低下する。一方、板状体の厚み寸法を厚くすれば伝熱部9による放熱量が多くなるので限界電力は大きくなる。そして、限界電力が大きくなれば、光源3から照射される光の量を増加させることができるようになる。
【0051】
また、前述したように、既存の白熱電球との置き換えを考慮すると照明装置1の外形寸法が白熱電球となるべく同じ様になることが好ましい。そのため、光源3と伝熱部9とを配置する領域の広さが制限されることになるので、板状体の厚み寸法を余り厚くすると発光素子3bの数が少なくなるおそれがある。また、板状体の厚み寸法を余り厚くすると光の取り出し効率が低下するおそれがある。
また、板状体の厚み寸法を余り薄くすると、伝熱部9の製造が困難となるおそれがある。
【0052】
そのため、板状体の厚み寸法は、伝熱部9による放熱量、光源3と伝熱部9とを配置する領域の広さ、伝熱部9の製造性が考慮されたものとすることが好ましい。
本発明者らの得た知見によれば、板状体の厚み寸法を0.5mm以上、5mm以下とすれば、伝熱部9による放熱量、光源3と伝熱部9とを配置する領域の広さ、伝熱部9の製造性のすべてを考慮したものとすることができる。また、板状体の厚み寸法を0.5mm以上、5mm以下とすれば、光の取り出し効率が90%以上となるようにすることができる。
【0053】
ここで、伝熱部9における伝熱量、ひいては放熱量を増大させるためには、伝熱部9と本体部2側に設けられる要素との接続部分における熱抵抗を低くすればよい。
図10は、伝熱部と基板との接続部分を例示するための模式図である。なお、図10(a)、(c)は熱抵抗の低減を考慮していない場合、図10(b)、(d)は熱抵抗の低減を図った場合である。
図10(a)に示すように、基板18には、アルミニウムや銅などから形成された基部18aと、基部18aの上に設けられた絶縁部18bと、絶縁部18bの上に設けられたソルダーレジスト部18c、絶縁部18bの上に設けられた配線部18dが設けられている。すなわち、基板18は、いわゆる金属ベース基板である。
ソルダーレジスト部18cは、印刷法や写真法などを用いて、樹脂などからなるソルダーレジストを塗布することで形成することができる。
しかしながら、ソルダーレジスト部18cは樹脂などからなるソルダーレジストを用いて形成されるので、伝熱部9と基板18との接続部分における熱抵抗が高くなる。
【0054】
これに対して、図10(b)に示すように、基板8には、基部18aと、基部18aの上に設けられた絶縁部18bと、絶縁部18bの上に設けられたソルダーレジスト部18c1、絶縁部18bの上に設けられた配線部18dが設けられている。
この場合、伝熱部9と基板8との接続部分にはソルダーレジスト部18c1が設けられておらず伝熱部9と絶縁部18bとが接続されている。そのため、ソルダーレジスト部18c1の分だけ熱抵抗を低減させることができる。
【0055】
なお、ソルダーレジスト部18c1の形成においては、伝熱部9が接続される領域にソルダーレジスト部18c1を形成しないようにすることもできるし、伝熱部9が接続される領域におけるソルダーレジストを剥離することでソルダーレジスト部18c1を形成することもできる。
【0056】
図10(c)に示すように、基板28には、ソルダーレジスト部28a、ソルダーレジスト部28aの上に設けられた配線部28b、配線部28bの上に設けられた絶縁部28c、絶縁部28cの上に設けられたソルダーレジスト部28d、絶縁部28cの上に設けられた配線部28eが設けられている。すなわち、基板28は、いわゆる樹脂基板である。
ソルダーレジスト部28dは、印刷法や写真法などを用いて、樹脂などからなるソルダーレジストを塗布することで形成することができる。
しかしながら、ソルダーレジスト部28dは樹脂などからなるソルダーレジストを用いて形成されるので、伝熱部9と基板28との接続部分における熱抵抗が高くなる。
【0057】
これに対して、図10(d)に示すように、基板8aには、ソルダーレジスト部28a、ソルダーレジスト部28aの上に設けられた配線部28b、配線部28bの上に設けられた絶縁部28c、絶縁部28cの上に設けられたソルダーレジスト部28d1、絶縁部28cの上に設けられた配線部28eが設けられている。
この場合、伝熱部9と基板8aとの接続部分にはソルダーレジスト部28d1が設けられておらず伝熱部9と絶縁部28cとが接続されている。そのため、ソルダーレジスト部28d1の分だけ熱抵抗を低減させることができる。
【0058】
なお、ソルダーレジスト部28d1の形成においては、伝熱部9が接続される領域にソルダーレジスト部28d1を形成しないようにすることもできるし、伝熱部9が接続される領域におけるソルダーレジストを剥離することでソルダーレジスト部28d1を形成することもできる。
【0059】
すなわち、伝熱部9の端部9cと、基板8と、の間にはソルダーレジストから形成されたソルダーレジスト部が設けられていないようにすることができる。
【0060】
以上は、伝熱部9の端部9cと、基板8との間に熱抵抗の高い部材を設けないようにする場合であるが、熱抵抗の低減はこれに限定されるわけではない。
例えば、図1に示すように、取付部19a1、19b1、19c1を設けることで接触面積を大きくしたり、取付部19a1、19b1、19c1と本体部2側とをネジ止めするなどして密着させたり、取付部19a1、19b1、19c1と本体部2側との間に熱抵抗の低い金属などを設けたりして熱抵抗の低減を図るようにすることもできる。
【0061】
次に、伝熱部9の表面に拡散部を設ける場合について例示をする。
拡散部は、伝熱部に入射する光を拡散させるために設けられる。
拡散部は、例えば、伝熱部の表面に設けられた突起部、および伝熱部の表面に設けられた拡散剤を含む拡散層70(図1を参照)の少なくともいずれかとすることができる。
図11は、伝熱部9の表面に設けられた突起部を例示するための模式図である。
なお、図11(a)は伝熱部9の表面に1つの突起部が設けられた場合、図11(b)は伝熱部9の表面に複数の突起部が設けられた場合である。
伝熱部9の表面に突起部を設けるようにすれば、伝熱部9に入射する光を拡散させることができる。伝熱部9に入射する光を拡散させることができれば、配光角を拡げることができるようになる。
この場合、図11(a)に示すように伝熱部9の表面に突起部50を1つ設けるようにすることもできるし、図11(b)に示すように伝熱部9の表面に突起部50aを複数設けるようにすることもできる。
【0062】
伝熱部9の表面に突起部50aを複数設ける場合には、規則的な配設形態とすることもできるし、任意の配設形態とすることもできる。
【0063】
また、伝熱部9の表面に突起部50aを複数設ける場合には、干渉縞が生じないようにするために、突起部50aのピッチ寸法P1、P2が光源3から照射される光の波長の10倍以上となるようにすることが好ましい。
なお、突起部の形状は例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
以上は、伝熱部9の表面に突起部を設けることで伝熱部9に入射する光を拡散させる場合であるが、伝熱部9の表面に拡散層70を設けることで伝熱部9に入射する光を拡散させるようにすることもできる。
【0064】
拡散層70は、例えば、光を拡散させる拡散剤を含む樹脂層などとすることができる。拡散剤としては、酸化シリコンや酸化チタンなどの金属酸化物からなる微粒子や、微粒子ポリマーなどを例示することができる。
【0065】
伝熱部9の表面に拡散層70を設けるようにすれば、伝熱部9に入射する光を拡散させることができる。伝熱部9に入射する光を拡散させることができれば、配光角を拡げることができるようになる。
【0066】
なお、図11では、伝熱部9の一方の面のみを表しているが、突起部や拡散層は伝熱部9の他方の面にも設けるようにすることができる。
【0067】
次に、照明装置1の上方から見た場合における伝熱部9と発光素子3bとの配置、すなわち、平面視における伝熱部9と発光素子3bとの配置について例示をする。
図12は、平面視における伝熱部9と発光素子3bとの配置について例示をするための模式図である。
なお、図12(a)は平面視における伝熱部9と発光素子3bとの配置を例示するための模式図、図12(b)は平面視における伝熱部9と発光素子3bとの位置関係を例示するための模式図である。
図12(a)に示すように、伝熱部9を設けるようにすれば、平面視において伝熱部9により画される領域39が形成されることになる。
【0068】
複数の発光素子3bが設けられる場合において、配光ムラや輝度ムラを抑制するためには、各領域39に設けられる発光素子3bの数が同じとなるようにすることが好ましい。この場合、平面視において伝熱部9と発光素子3bとが重ならないようにすることが好ましい。
ただし、本発明者らの得た知見によれば、平面視において伝熱部9と一部分が重なる発光素子3bがあっても、伝熱部9と発光素子3bの中心3a1とが重ならないようにすれば、配光ムラや輝度ムラを抑制することができる。
【0069】
この場合、平面視において伝熱部9により画される各領域39に中心3a1の位置がある発光素子3bの数が、各領域39毎に同じとなるようにすればよい。
例えば、図12(b)においては、発光素子3bは領域39aに設けられた発光素子となる。
【0070】
また、伝熱部9は、照明装置1の光軸や照明装置1の中心軸に対して回転対称となる形態を有していることが好ましいが、平面視において伝熱部9により画される各領域39に中心3a1の位置がある発光素子3bの数が、各領域39毎に同じとなるようにすれば、伝熱部が回転対称となる形態を有していなくてもよい。
【0071】
また、発光素子3bが設けられる位置は、特に限定されるわけではない。例えば、発光素子3bが本体部2の端部2aの中央側に設けられたり、発光素子3bが本体部2の端部2aの周縁側に設けられたり、発光素子3bが本体部2の端部2aの全域に設けられたりすることもできる。
【0072】
次に、グローブ5についてさらに例示をする。
図1に示すように、グローブ5は、伝熱部9の端面9eがグローブ5から露出している部分において分割されている。
図13は、伝熱部9により画された領域毎に分割されたグローブ5aを例示するための模式斜視図である。
図13に示すように、分割されたグローブ5aの本体部2側の端面には突起部5c(第1の突起部の一例に相当する)が設けられている。突起部5cは、本体部2の端部2aの周縁に設けられた凹部2a1(第1の凹部の一例に相当する)(図1を参照)に対応する位置に設けられている。また、分割されたグローブ5aの突起部5cが設けられた側と対向する側には突起部5d(第2の突起部の一例に相当する)が設けられている。突起部5dは、伝熱部9の頂部(板状体19a、19b、19cの接続部分の近傍)に設けられた凹部9k(第2の凹部の一例に相当する)(図1を参照)に対応する位置に設けられている。分割されたグローブ5aを組み付ける際には、突起部5cを本体部2の端部2aの周縁に設けられた凹部2a1に嵌め合わせ、突起部5dを伝熱部9の頂部に設けられた凹部9kに嵌め合わせるようにする。この様にすれば、分割されたグローブ5aを組み付ける際の位置決めや固定を容易に行うことができる。なお、分割されたグローブ5aを組み付ける際には、接着剤などを用いた固定を行うこともできる。
【0073】
次に、伝熱部9の頂部における遮蔽について例示をする。
前述したように、伝熱部9は、複数の板状体を交差させるように接続することで形成されている。そのため、接続部が設けられる伝熱部9の頂部には、隙間が生じる場合がある。この様な隙間が生じると、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりするおそれがある。
そのため、伝熱部9の頂部に遮蔽部49を設けるようにしている。
【0074】
図14は、遮蔽部49を例示するための模式斜視図である。
なお、図14(a)は遮蔽部49を例示するための模式斜視図、図14(b)は伝熱部9の頂部を例示するための模式斜視図である。
図14(a)に示すように、遮蔽部49には遮蔽体49aと、接続部49bが設けられている。
【0075】
遮蔽体49aは、伝熱部9の頂部における所定の領域を覆う。遮蔽体49aは、板状を呈し、伝熱部9の頂部における形状に対応する外形形状を有している。また、遮蔽体49aを伝熱部9に組み付けた際に、遮蔽体49aの外面49a1と、グローブ5の外周面5aとが滑らかにつながるような厚み方向の形状を有している。
接続部49bは、遮蔽体49aから突出するようにして設けられている。接続部49bの端部には、顎部49b1が設けられている。顎部49b1は、伝熱部9に設けられた孔9hに対応する位置に設けられている。また、接続部49bは、樹脂などの弾性材料から形成され屈曲可能となっている。
【0076】
遮蔽部49を伝熱部9に組み付ける際には、伝熱部9の頂部に設けられた孔9jに接続部49bを差し込むようにして嵌め合わせ、顎部49b1を孔9hに嵌め合わせることで遮蔽部49を伝熱部9に固定するようになっている。
【0077】
接続部が設けられる伝熱部9の頂部に遮蔽部49を設けるようにすれば、グローブ5がずれるのを防止することができたり、グローブ5を押さえつけたりすることができる。そのため、光源3から照射された光が隙間から漏れたり、外部にある塵灰が隙間からグローブ5の内側に侵入したりすることを抑制することができる。
【0078】
次に、伝熱部9の作用、効果に関して例示する。
図15は、伝熱部9が設けられていない照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。
なお、図15(a)は照明装置の温度分布を例示するための模式図、図15(b)は本体部2の端部2a近傍における温度分布を例示するための模式図である。
図16は、伝熱部9が設けられている照明装置における放熱の様子を例示するための模式図である。
なお、図16(a)はグローブ5の内面と伝熱部の端面とが接触している場合(伝熱部の端面がグローブ5から露出していない場合)、図16(b)は伝熱部9の端面がグローブ5から露出している場合である。
【0079】
また、図15、図16は、シミュレーションにより照明装置の温度分布を求めたものであり、光源3の出力を5W(ワット)程度、環境温度を25℃程度とした場合である。
【0080】
また、温度分布をモノトーン色の濃淡で表し、温度が高い程濃く、温度が低いほど淡くなるように表示した。
【0081】
伝熱部9が設けられていない場合には、図15(a)に示すように、グローブ5の表面温度は低くなるが、本体部2の温度が高くなる。
この場合、図15(b)に示すように、本体部2の端部2a近傍における温度が高くなる。
すなわち、伝熱部9が設けられていない場合には、光源3において発生した熱は本体部2側から放出され、グローブ5側からの熱の放出が少ないことがわかる。また、図15(b)に示すように、本体部2側からの放熱だけでは充分な冷却効果が得られていないこともわかる。
これに対して、伝熱部9が設けられている場合には、光源3において発生した熱を伝熱部9によりグローブ5側に伝達することができる。そのため、図16(a)、(b)に示すように、グローブ5側からの放熱により本体部2の温度を低下させることができる。
またさらに、伝熱部9の端面がグローブ5から露出しているようにすれば、図16(b)に示すように、本体部2の温度をさらに低下させることができる。
【0082】
本体部2の温度が低下するということは、発光素子3bの温度上昇を抑制することができることを意味する。
【0083】
本実施の形態によれば、伝熱部9を介してグローブ5側からも熱を放出することができるので、照明装置1の放熱性を向上させることができる。そのため、照明装置1の長寿命化を図ることができる。また、高光束化、配光角の拡大などのような照明装置1の基本性能を向上させることが可能となる。
【0084】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る照明装置の製造方法について例示する。
図17は、第2の実施形態に係る照明装置1の製造方法について例示するためのフローチャートである。
図18は、第2の実施形態に係る照明装置1の製造方法について例示するための工程図である。
照明装置1の製造方法においては、主に、本体部2における組み付け(例えば、口金部6、点灯回路などの制御部などの組み付けや配線など)と、本体部2の端部2a上における組み付けがある。この場合、本体部2における組み付けには既知の技術を適用することができるので例示を省略し、ここでは本体部2の端部2a上における組み付けについて例示をする。
【0085】
まず、光源3が設けられた基板8を本体部2の一方の端部2a上に組み付ける(ステップS1)。
この際、本体部2の内部に設けられた点灯回路などの制御部と、光源3とが電気的に接続されるようにする。例えば、点灯回路などの制御部と、光源3が実装された基板8とを配線により接続する。
【0086】
次に、図18(a)に示すように、板状体19aと、板状体19aと交差する板状体19bと、を一体に形成した板状ユニット191を基板8上に組み付ける(ステップS2)。
この際、取付部19a1、19b1をネジ止めすることで、板状ユニット191を本体部2に固定するようにすることができる。
【0087】
次に、図18(b)に示すように、板状体19cを板状ユニット191に接続するとともに、基板8上に組み付けることで伝熱部9を形成する(ステップS3)。
この際、板状ユニット191に設けられた溝部19dに、板状体19c1に設けられた突起部19eを嵌め合わせるようにして、上方から板状体19cを組み付けるようにする。なお、板状ユニット191に設けられた突起部に、板状体19c1に設けられた溝部19eを嵌め合わせるようにして、上方から板状体19cを組み付けるようにすることもできる。
そして、板状体19c1に設けられた取付部19c1をネジ止めすることで、板状体19c1を本体部2に固定する。板状ユニット191に板状体19c1を組み付けることで、基板8上に伝熱部9が形成される。
【0088】
次に、図18(b)に示すように、本体部2の端部2aの周縁2cに接着剤を塗布する(ステップS4)。
次に、図18(c)に示すように、伝熱部9により画された領域毎に分割されたグローブ5aを組み付けることでグローブ5を形成する(ステップS5)。
この際、グローブ5aの本体部2側の端面に設けられた突起部5cを、本体部2の端部2aの周縁に設けられた凹部2a1に嵌め合わせ、突起部5dを伝熱部9の頂部に設けられた凹部9kに嵌め合わせるようにする(図18(c)を参照)。
また、図18(c)中の矢印に示すように、伝熱部9の板状体の一方の面に垂直な方向からグローブ5aを組み付けるようにする。
伝熱部9により画された領域毎に分割されたグローブ5aを組み付けることでグローブ5が形成される。
【0089】
次に、図18(d)に示すように、遮蔽体49aと、遮蔽体49aから突出する接続部49bと、を有した遮蔽部49を伝熱部9の頂部に組み付ける(ステップS6)。
この際、伝熱部9の頂部に設けられた孔9jに接続部49bを差し込み、顎部49b1を孔9hに嵌め合わせることで遮蔽部49を伝熱部9に固定する。すなわち、伝熱部9の頂部に設けられた孔9jに接続部49bを嵌め合わせ、伝熱部9の頂部における所定の領域を遮蔽体49aにより覆うようにする。なお、必要に応じて、遮蔽部49を伝熱部9に組み付ける際に接着剤を塗布することもできる。
以上のようにして、照明装置1を製造することができる。
なお、照明装置1を構成する各要素の詳細は、前述したものと同様とすることができるので詳細な説明は省略する。
【0090】
以上に例示をした実施形態によれば、放熱性を向上させることができる照明装置およびその製造方法を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 照明装置、2 本体部、3 光源、3a 照射面、3b 発光素子、5 グローブ、5a 分割されたグローブ、5b 外周面、6 口金部、9 伝熱部、9a 周縁部、9b 端部、9c 端部、9e 端面、9f 段差部、9f2 段差部、9f3 段差部、9g 開口部、9h 孔、9j 孔、9k 凹部、18c ソルダーレジスト部、18c1 ソルダーレジスト部、28d ソルダーレジスト部、28d1 ソルダーレジスト部、29 伝熱部、39 領域、50 突起部、50a 突起部、60 反射層、70 拡散層、80 接合部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、
前記光源を覆うように設けられたグローブと、
前記グローブ側の端面が前記グローブから露出し、前記グローブと、前記本体部の前記端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、
を備え、
前記伝熱部は、第1の板状体と、前記第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
本体部と、
前記本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、
前記光源を覆うように設けられたグローブと、
前記グローブ側の端面が前記グローブから露出し、前記グローブと、前記本体部の前記端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、
を備え、
前記伝熱部は、第3の板状体と、前記第3の板状体と接続する第4の板状体と、を有し、
前記第3の板状体は、前記第4の板状体と接続する部分に第1の溝部または第1の突起部を有し、
前記第4の板状体は、前記第1の溝部に嵌め合わせる第2の突起部、または、前記第1の突起部に嵌め合わせる第2の溝部を有することを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記伝熱部は、第5の板状体をさらに有し、
前記板状ユニットは、前記第5の板状体と接続する部分に第3の溝部または第3の突起部を有し、
前記第5の板状体は、前記第3の溝部に嵌め合わせる第4の突起部、または、前記第3の突起部に嵌め合わせる第4の溝部を有することを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項4】
前記本体部の前記端部に設けられた基板を備え、
前記基板の上に、前記光源と、前記伝熱部と、が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記伝熱部の頂部に設けられた遮蔽部をさらに備え、
前記遮蔽部は、前記伝熱部の頂部における所定の領域を覆う遮蔽体と、前記遮蔽体から突出し、前記伝熱部の頂部に設けられた孔に嵌め合わせる接続部と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記グローブは、前記伝熱部の端面が前記グローブから露出している部分において分割され、
前記分割されたグローブの前記本体部側の端面には、前記本体部の前記端部の周縁に設けられた第1の凹部に嵌め合わせる第1の突起部が設けられ、前記分割されたグローブの前記第1の突起部が設けられた側と対向する側には、前記伝熱部の頂部に設けられた第2の凹部に嵌め合わせる第2の突起部が設けられたこと、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項7】
光源が設けられた基板を本体部の一方の端部上に組み付ける工程と、
第1の板状体と、前記第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを前記基板上に組み付ける工程と、
第5の板状体を前記板状ユニットに接続するとともに、前記基板上に組み付けることで伝熱部を形成する工程と、
前記伝熱部により画された領域毎に分割されたグローブを組み付けることでグローブを形成する工程と、
を備えたことを特徴とする照明装置の製造方法。
【請求項8】
前記伝熱部を形成する工程において、前記板状ユニットの前記第5の板状体と接続する部分に設けられた第3の溝部または第3の突起部に、
前記第5の板状体に設けられた前記第3の溝部に嵌め合わせる第4の突起部、または、前記第3の突起部に嵌め合わせる第4の溝部を上方から嵌め合わせること、を特徴とする請求項7記載の照明装置の製造方法。
【請求項9】
遮蔽体と遮蔽体から突出する接続部を具備する遮蔽部を前記伝熱部の頂部に組み付ける工程を備え、
前記遮蔽部を組み付ける工程において、前記伝熱部の頂部に設けられた孔に前記接続部を嵌め合わせ、前記伝熱部の頂部における所定の領域を前記遮蔽体により覆うことを特徴とする請求項7または8に記載の照明装置の製造方法。
【請求項10】
前記グローブを形成する工程において、前記分割されたグローブの前記本体部側の端面に設けられた第1の突起部を、前記本体部の前記端部の周縁に設けられた第1の凹部に嵌め合わせ、前記分割されたグローブの前記第1の突起部が設けられた側と対向する側に設けられた第2の突起部を、前記伝熱部の頂部に設けられた第2の凹部に嵌め合わせることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の照明装置の製造方法。
【請求項1】
本体部と、
前記本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、
前記光源を覆うように設けられたグローブと、
前記グローブ側の端面が前記グローブから露出し、前記グローブと、前記本体部の前記端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、
を備え、
前記伝熱部は、第1の板状体と、前記第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
本体部と、
前記本体部の一方の端部に設けられ、発光素子を有する光源と、
前記光源を覆うように設けられたグローブと、
前記グローブ側の端面が前記グローブから露出し、前記グローブと、前記本体部の前記端部の側の放熱面と、を熱的に接合する伝熱部と、
を備え、
前記伝熱部は、第3の板状体と、前記第3の板状体と接続する第4の板状体と、を有し、
前記第3の板状体は、前記第4の板状体と接続する部分に第1の溝部または第1の突起部を有し、
前記第4の板状体は、前記第1の溝部に嵌め合わせる第2の突起部、または、前記第1の突起部に嵌め合わせる第2の溝部を有することを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記伝熱部は、第5の板状体をさらに有し、
前記板状ユニットは、前記第5の板状体と接続する部分に第3の溝部または第3の突起部を有し、
前記第5の板状体は、前記第3の溝部に嵌め合わせる第4の突起部、または、前記第3の突起部に嵌め合わせる第4の溝部を有することを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項4】
前記本体部の前記端部に設けられた基板を備え、
前記基板の上に、前記光源と、前記伝熱部と、が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記伝熱部の頂部に設けられた遮蔽部をさらに備え、
前記遮蔽部は、前記伝熱部の頂部における所定の領域を覆う遮蔽体と、前記遮蔽体から突出し、前記伝熱部の頂部に設けられた孔に嵌め合わせる接続部と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記グローブは、前記伝熱部の端面が前記グローブから露出している部分において分割され、
前記分割されたグローブの前記本体部側の端面には、前記本体部の前記端部の周縁に設けられた第1の凹部に嵌め合わせる第1の突起部が設けられ、前記分割されたグローブの前記第1の突起部が設けられた側と対向する側には、前記伝熱部の頂部に設けられた第2の凹部に嵌め合わせる第2の突起部が設けられたこと、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項7】
光源が設けられた基板を本体部の一方の端部上に組み付ける工程と、
第1の板状体と、前記第1の板状体と交わる第2の板状体と、を一体に形成した板状ユニットを前記基板上に組み付ける工程と、
第5の板状体を前記板状ユニットに接続するとともに、前記基板上に組み付けることで伝熱部を形成する工程と、
前記伝熱部により画された領域毎に分割されたグローブを組み付けることでグローブを形成する工程と、
を備えたことを特徴とする照明装置の製造方法。
【請求項8】
前記伝熱部を形成する工程において、前記板状ユニットの前記第5の板状体と接続する部分に設けられた第3の溝部または第3の突起部に、
前記第5の板状体に設けられた前記第3の溝部に嵌め合わせる第4の突起部、または、前記第3の突起部に嵌め合わせる第4の溝部を上方から嵌め合わせること、を特徴とする請求項7記載の照明装置の製造方法。
【請求項9】
遮蔽体と遮蔽体から突出する接続部を具備する遮蔽部を前記伝熱部の頂部に組み付ける工程を備え、
前記遮蔽部を組み付ける工程において、前記伝熱部の頂部に設けられた孔に前記接続部を嵌め合わせ、前記伝熱部の頂部における所定の領域を前記遮蔽体により覆うことを特徴とする請求項7または8に記載の照明装置の製造方法。
【請求項10】
前記グローブを形成する工程において、前記分割されたグローブの前記本体部側の端面に設けられた第1の突起部を、前記本体部の前記端部の周縁に設けられた第1の凹部に嵌め合わせ、前記分割されたグローブの前記第1の突起部が設けられた側と対向する側に設けられた第2の突起部を、前記伝熱部の頂部に設けられた第2の凹部に嵌め合わせることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の照明装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図17】
【図18】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図17】
【図18】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−58460(P2013−58460A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197724(P2011−197724)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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