説明

照明装置及び電気光学装置、並びに電子機器

【課題】照明装置において、それを収容するフレームの有無に関わらず、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止を図る。
【解決手段】照明装置は、導光板と、その上に重ねて配置された光学シートとを備える。導光板に対して光学シートの厚さ方向と直交する方向(平面方向)における光学シートの移動を規制する移動規制手段を備える。移動規制手段は、導光板の係合部と、それに係合する光学シートの係合部とにより構成される。導光板の係合部は突起形状又は壁形状を有する一方、光学シートの係合部は突起形状に嵌り合う凹状の形状を有する。この場合、突起形状の導光板の係合部と光学シートの係合部とが嵌り合うと共に、壁形状の導光板の係合部と光学シートの外形辺が当接する。これにより、照明装置を収容するフレームの有無に関わらず、導光板に対する光学シートの平面方向への移動を規制することができ、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止が図れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置に好適に用いられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯電話機、携帯情報端末機等といった各種の電子機器において、画像情報を表示するために液晶表示装置などの電気光学装置が用いられている。
【0003】
例えば、液晶表示装置として、液晶表示パネルと、液晶表示パネルの背面側に配置された照明装置と、を備える液晶表示装置が一般的に知られている。照明装置は、いわゆる透過型表示をするために、液晶表示パネルを背面側から照明する役割を有する。かかる照明装置は、光源と、光源から出射された光が導入され、その導入された光を液晶表示パネル側に向けて導く導光板と、導光板の上に配置され、導光板より導かれた光を液晶表示パネルに向けて集光や拡散させるなどの働きを有する各種の光学シートと、を備える。
【0004】
このような液晶表示装置では、導光板及び光学シートに対して、その両者の相対的な位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段が設けられていない。そのため、このような液晶表示装置では、導光板の上に光学シートを配置する組立工程において、導光板に対する光学シートの平面方向への位置ずれが全方位に亘って起こり易く、その結果、照明装置の歩留まりが低下してしまうといった課題がある。このような課題に対して、導光板に対する光学シートの平面方向への位置ずれを全方位のうち一方向だけでも防止できれば、照明装置の歩留まりを向上させることができる。
【0005】
この点に関し、例えば、特許文献1には、光源からの光を液晶表示パネルに導く導光板に対して、光学シートの位置ずれ防止を図ることが可能な液晶表示装置が記載されている。
【0006】
具体的には、特許文献1に記載の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、液晶表示パネルの背面側に配置され、前記液晶表示パネルを照明する面光源ユニットと、液晶表示パネル及び面光源ユニットを収容する樹脂製のフレームと、を備える。面光源ユニットは、光源からの光を液晶表示パネルに導く導光板と、導光板と重ねて配置された光学シートとを有している。光学シートは、一方の短辺から突出しフレームに固定された第1爪部と、他方の短辺から突出した第2爪部と、第2爪部の中央部に形成された長孔とを有している。フレームは、光学シートの第1爪部が嵌まり込む第1係合凹所と、光学シートの第2爪部が嵌まり込む第2係合凹所と、第2係合凹所の底面中央に設けられた円柱形状の位置決め突起とを有している。そして、光学シートの第1爪部はフレームの第1係合凹所に嵌め込まれていると共に、光学シートの第2爪部は、位置決め突起が長孔に挿通された状態で、フレームの第2係合凹所に嵌め込まれている。かかる構成により、光学シートに振動、衝撃等の機械的ストレスが作用した場合でも、光学シートはフレームと係合した第1爪部及び第2爪部により、導光板に対して所定位置に保持され、その結果、光学シートの位置ずれ等に起因する表示不良を低減することができるとされている。
【0007】
【特許文献1】特開2001−91947号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、液晶表示装置の種類等によっては、上記した特許文献1のような位置ずれ防止構造を備えたフレームを有しない液晶表示装置も存在する。しかしながら、上記した特許文献1に記載の液晶表示装置では、導光板と光学シートとの相対的な位置ずれ防止を図るためにフレームを有していることが前提となっており、フレームを有しない構成の下では、導光板と光学シートとの相対的な位置ずれを防止することができない。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、フレームの有無に関わらず、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止を図ることが可能な照明装置、及びそれを適用した電気光学装置等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの観点では、照明装置は、導光板と、前記導光板の上に重ねて配置された光学シートと、を備え、前記導光板に対して前記光学シートの厚さ方向と直交する方向における前記光学シートの移動を規制する移動規制手段を備える。
【0011】
上記の照明装置は、光源から発光された光を光学シートに向けて導く導光板と、導光板の上に重ねて配置された光学シートとを備える。光学シートとしては、例えばプリズムシートや拡散シートなどが挙げられる。特に、この照明装置では、導光板に対して光学シートの厚さ方向と直交する方向(光学シートの平面方向)における光学シートの移動を規制する移動規制手段を備える。これにより、導光板に対する光学シートの平面方向への移動が規制される。その結果、照明装置等を収容するフレームの有無に関わらず、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止を図ることができる。
【0012】
上記の照明装置の一つの形態では、前記移動規制手段は、前記光学シートと対向する前記導光板の面から前記光学シート側に向けて突出する突起状又は壁状の形状を有し、且つ前記突起状又は前記壁状の部分が前記光学シートの外形辺に当接している。この態様によれば、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止は、光学シートの外形辺と、移動規制手段としての突起状又は前記壁状の部分との当接(係合)によって実現される。
【0013】
上記の照明装置の他の形態では、前記導光板及び前記光学シートの各々は略矩形状の平面形状を有し、前記移動規制手段は、複数設けられ、前記複数の移動規制手段は前記導光板又は前記光学シートの4つの外形辺のうち少なくとも2辺に設けられる。この態様によれば、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止は、導光板又は光学シートの4つの外形辺のうち少なくとも2辺に設けられた移動規制手段によって実現される。
【0014】
上記の照明装置の他の態様では、前記移動規制手段は、前記導光板と前記光学シートが係合する係合部で構成されている。つまり、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止は、前記導光板の係合部と、それに係合する前記光学シートの係合部とによって実現される。
【0015】
好適な例では、前記移動規制手段は、前記導光板に固着された突起状または壁状の部材であってもよい。
【0016】
上記の照明装置の他の態様では、前記導光板の4つの外形辺のうち1つの外形辺と対面する位置には、少なくとも1つの光源が配置されており、前記移動規制手段は、前記導光板の前記1つの外形辺側であって、且つ前記光源より発光された光が出射される出射範囲外の領域に設けられている。これにより、少なくとも1つの光源から発光された光が移動規制手段によって遮光されることを防止できる。その結果、少なくとも1つの光源から導光板内に導入される光の量が低減することを防止できる。
【0017】
本発明の他の観点では、上記の照明装置を表示部として備える電気光学装置を構成することができる。これにより、導光板と光学シートとの位置ずれに起因する輝度ムラなどの表示不良の発生を防止できる。
【0018】
本発明の更に他の観点では、上記の電気光学装置を表示部として備える電子機器を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0020】
[第1実施形態]
(液晶装置の構成)
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の一例としての液晶装置100の構成について説明する。
【0021】
図1は、第1実施形態に係る液晶装置100の分解斜視図を示す。図2は、図1の切断線A−A’に沿った液晶装置100の組立て後の要部断面図を示す。図1に示す一点鎖線は、液晶装置100の構成要素間における相対的な組み付け位置を示す補助線である。また、図1では、便宜上、図2に示す遮光テープ9及び光源10の図示を省略している。
【0022】
第1実施形態に係る液晶装置100は、主に、電気光学パネルの一例としての液晶表示パネル50と、液晶表示パネル50の観察側とは逆側(背面側)に配置された照明装置51と、を備える。ここで、観察側とは、液晶表示パネル50の表示画像が観察者によって観察される側を指す。
【0023】
液晶表示パネル50は、ガラスなどの透光性材料により形成された第1の基板1と、第1の基板1と同様の材料により形成された第2の基板2とを枠状のシール材3を介して貼り合わせ、その枠状のシール材3で区画される領域に電気光学物質の一例としての液晶層4を封入してなる。液晶表示パネル50の液晶層4側の内面上には、例えば、ブラックマトリクス、カラーフィルタ、電極その他の多くの構成要素がマトリクス状(格子状)又はストライプ状(線状)に形成されるが、図1及び図2では図示を省略している。また、第1の基板1は、第2の基板2の一端から外側へ張り出す張り出し領域1hを有する。張り出し領域1hの第2の基板2側の面上には、液晶を駆動するためのドライバIC5及びFPC(Flexible Printed Circuit)6が夫々実装されている。FPC6の一端側は、張り出し領域1h上に実装されている一方、FPC6の他端側は、張り出し領域1hの第2の基板2側とは逆側に折り返されている。折り返されたFPC6の他端側の面上には、例えばLED(Light Emitting Diode)などの、少なくとも1つの光源(本例では複数の光源)10が取り付けられる。各光源10は、後述する導光板8の一端側の外形辺(以下、「入光端面」とも称する)8eaに対し平行に且つ適宜の間隔をおいて配置されている。なお、第1実施形態では、入射光に対して特定の偏光成分のみを透過させる偏光板を設けていないが、本発明では、液晶表示パネル50を挟持する位置に一対の偏光板を設けることとしてもよい。その他、本発明では、液晶表示パネル50は、特定の構成に限定されず、周知の種々の構成を採り得る。
【0024】
照明装置51は、液晶表示パネル50の背面側に配置された光学シート7と、光学シート7の液晶表示パネル50側とは逆側に配置された導光板8と、を備え、液晶表示パネル50を背面側から照明する役割を有する。
【0025】
光学シート(光学部材)7は、導光板8の上に重ねて配置され、導光板8側から出射された光の方向を制御して、その光を液晶表示パネル50に向けて導く役割を果たす。光学シート7としては、入射光を液晶表示パネル50側に向けて集束させるプリズムシートや、入射光を液晶表示パネル50側に向けて拡散させる拡散シートなど各種の既知の光学シートが挙げられる。なお、第1実施形態では、照明装置51に対して光学シート7を1つだけ設けることとしているが、これに限らず、本発明では、照明装置51に対して、上記した各種の光学シート7を複数設けることとしてもよい。なお、本発明に関連する光学シート7の詳細な構成については後述する。
【0026】
導光板8は、透光性素材にて形成されており、各光源10より発光された光を光学シート20に向けて導く役割を果たす。導光板18は、枠状の遮光性を有する両面テープ(以下、「遮光テープ」と称する)9を通じて液晶表示パネル50に接合されている。なお、本発明に関連する導光板8の詳細な構成については後述する。
【0027】
以上の構成を有する液晶装置100では、FPC6側から供給される駆動電流によって各光源10が発光し、その発光した光Lが、導光板13の入光端面8eaを通じて導光板8の内部へ入射する。導光板8の内部に入射した光Lは、導光板8の下面と上面(出光面)8uとの間で反射を繰り返し、その出光面8uと光Lのなす角が臨界角を超えると、光Lは、当該出光面8uを透過して光学シート7側へ出光する。そして、光学シート7を透過した光Lは、さらに液晶表示パネル50を透過する。このとき、液晶層4内の液晶分子の配向が制御され、所望の表示画像が観察者によって視認される。
【0028】
次に、図1乃至図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る導光板に対する光学シートの位置ずれ防止構造について説明する。なお、以下では、まず、図3を参照して導光板8の構成について詳述し、続いて、図4を参照して光学シート7の構成について詳述し、その後、図1及び図2を参照して導光板8に対する光学シート7の位置ずれ防止構造について説明する。
【0029】
(導光板の構成)
まず、本発明に関連する導光板8の構成について詳述する。
【0030】
図3(a)は、図2の観察側から導光板8を見たときの導光板8の平面図を示す。なお、図3(a)では、導光板8と各光源10との相対的な位置関係についても分かるように、各光源10を図示することにしている。図3(a)において、各光源10から導光板8内に向けて斜めに延びる破線は、各光源10から導光板8に向けて放射状に発光される光Lの外縁部分を示す。図3(b)は、図3(a)の切断線B−B’に沿った導光板8の断面図を示す。図3(c)は、図3(a)の切断線C−C’に沿った導光板8の断面図を示す。なお、図3(c)では、各光源10の図示を省略している。図3(d)は、図3(a)の切断線D−D’に沿った導光板8の断面図を示す。
【0031】
導光板8は、例えば略矩形状の平面形状を有し、4つの外形辺(外端面)8ea、8eb、8ec、8edを備える。ここで、その4つの外形辺のうち1つの外形辺8eaは、各光源10と対面する位置に設けられた入光端面とされる。以下では、導光板8の構成を説明するに当たり、導光板8の残りの3つの外形辺を、それぞれ入光端面である外形辺8eaを基準に反時計回りに外形辺8eb、8ec、8edとする。
【0032】
導光板8は、発光部8aと、傾斜部8cと、係合部81と、を備える。
【0033】
発光部8aは、略一定の厚さを有する板状の形状を有する。発光部8aは、導光板8において、各光源10から発光された光Lを光学シート7に向けて導く有効発光領域(一点鎖線にて囲まれる領域)V1となっている。なお、導光板8における有効発光領域V1の外側の領域V2は、遮光テープ9と重なる位置に配置され、光源10より発光された光Lが光学シート7に向けて導かれない遮光領域となっている。なお、以下では、領域V2を「遮光領域V2」とも称する。
【0034】
傾斜部8cは、発光部8aから外側に向かって厚さが漸次厚くなる形状を有する。傾斜部8cは、発光部8aの外側の領域、即ち遮光領域V2であって且つ入光端面8ea側に設けられている。傾斜部8cの外形辺である入光端面8eaの厚さは各光源10と略同一の厚さに形成されている。これにより、導光板8内に対する各光源10からの光Lの導入量を増やすことができ、液晶表示パネル50の輝度向上が図られている。
【0035】
係合部81は、後述する光学シート7の係合部71等と係合することで、導光板8に対する光学シート7の位置ずれ防止を図る役割を有する。第1実施形態では、係合部81は、例えば、第1の係合部8bと、複数の第2の係合部8dと、を有する。第1の係合部8bは、光学シート7と対向する発光部8aの外側の領域、即ち遮光領域V2であって、且つ外形辺8eb、8ec、8edの各々から光学シート7側に向けて突出、言い換えれば導光板8の出光面8uからの光Lの出射方向に向けて突出する壁状の形状を有する。一方、各第2の係合部8dは、光学シート7と対向する発光部8aの外側の領域、即ち遮光領域V2であって、且つ傾斜部8cの外形辺(入光端面)8eaから光学シート7側に向けて突出、言い換えれば導光板8の出光面8uからの光Lの出射方向に向けて突出する突起状の形状を有する。なお、第1実施形態では、導光板8に第2の係合部8dを複数設けているが、本発明では、導光板8に第2の係合部8dを1つだけ設けることとしてもよい。
【0036】
(光学シートの構成)
次に、本発明に関連する光学シート7の構成について詳述する。
【0037】
図4(a)は、図2の観察側から光学シート7を見たときの光学シート7の平面図を示す。なお、図4(a)では、光学シート7において、導光板8の有効発光領域V1と重なる領域を一点鎖線にて示す。
【0038】
光学シート7は、例えば略矩形状の平面形状を有する。光学シート7の4つの外形辺のうち1つの外形辺7eには、光学シート7の内側に窪む複数の凹状の係合部71が適宜の間隔をおいて形成されている。光学シート7を導光板8の上に配置する当たり、各係合71には、導光板8の各第2の係合部8dが嵌め込まれる。なお、第1実施形態では、光学シート7に係合71を複数設けているが、これに限らず、本発明では、導光板8に第2の係合部8dを1つだけ設けることとした場合には、これに嵌り合うように光学シート7に係合部71を1つだけ設けることとしてもよい。
【0039】
(導光板に対する光学シートの位置ずれ防止構造)
次に、図1及び図2に戻り、導光板8に対する光学シート7の位置ずれ防止構造について説明する。
【0040】
光学シート7は、その4つの外形辺のうち3つの外形辺が導光板8の壁状の第1の係合部8bに当接された状態で、且つ、導光板8の突起状の各第2の係合部8dが光学シート7の各係合部71に嵌め込まれた状態で、導光板8の上に重ねて配置される。こうして、光学シート7が導光板8の上に取り付けられた状態が図2に示されている。
【0041】
以上に述べた導光板8に対する光学シート7の取り付け構造を備える照明装置51によれば、例えば、次のような作用効果を得ることができる。
【0042】
まず、第1実施形態に係る照明装置51では、導光板8に対して光学シート7の厚さ方向(重なる方向)と直交する方向(光学シート7の平面方向)における光学シート7の移動を規制する移動規制手段を備えている。ここで、移動規制手段は、導光板8の係合部81(本例では、壁状の第1の係合部8b及び突起状の複数の第2の係合部8d)と、それらに係合する光学シート7の凹状の係合部71及び光学シート7の外形辺とにより構成される。かかる構成により、導光板8に対する光学シート7の平面方向への移動が規制される。その結果、例えば照明装置などを収容するフレームの有無に関わらず、導光板8に対する光学シート7の位置ずれ防止を図ることができる。また、かかる照明装置51を液晶装置100に適用することにより、導光板8と光学シート7との位置ずれに起因する輝度ムラなどの表示不良の発生を防止できる。
【0043】
好適な例では、導光板8の作製工程の簡略化などを図る観点より、上記した移動規制手段と導光板8とは一体成形されていることが好ましい。
【0044】
また、導光板は、通常、有効発光領域V1の外側に発光に寄与しない領域が設けられる。そこで、第1実施形態に係る照明装置51では、この点に着目し、移動規制手段を構成する導光板8の係合部81及び光学シート7の係合部71を、有効発光領域V1の外側の領域、即ち遮光領域V2に設けている。かかる構成によれば、光学シート7の位置ずれ防止を図る為に、移動規制手段を導光板8の外形辺から外側に突出するように設けられた構成と比較して、導光板8及び光学シート7の各外形を小さくすることができる。よって、導光板8及び光学シート7の各外形を大きくすることなく、導光板8に対する光学シート7の平面方向への移動を規制することができる。また、導光板8及び光学シート7の各外形が大きくならないので、これに伴って導光板8及び光学シート7の各コストが増加するのを抑制できる。
【0045】
また、第1実施形態に係る照明装置51では、導光板8の4つの外形辺8ea、8eb、8ec、8edのうち1つの外形辺(入光端面)8eaと対面する位置には、複数の光源10が適宜の間隔をおいて配置されており、移動規制手段を構成する、導光板8の各第2の係合部8dは、図3(a)に示すように、導光板8の入光端面8ea側であって、且つ光源10の各々より発光された光Lが出射される出射範囲外の領域A1〜A5のうち領域A2乃至A4に夫々設けられている。これにより、各光源10から発光された光Lが各第2の係合部8dによって遮光されることを防止できる。その結果、各光源10から導光板8内に導入される光Lの量が低減することを防止できる。なお、これに限らず、本発明では、各第2の係合部8dは、複数の出射範囲外の領域A1〜A5のうち少なくとも1つの領域に設けることとしてもよい。
【0046】
[第2実施形態]
次に、図4(b)を参照して、本発明の第2実施形態に係る光学シート7xの構成について説明する。図4(b)は、第2実施形態に係る光学シート7xの平面構成を示す。なお、図4(b)では、光学シート7xにおいて、導光板8の有効発光領域Vと重なる領域を一点鎖線にて示す。
【0047】
光学シート7xは、凹凸を有しない矩形状又は方形状の平面形状を有すると共に、導光板8の有効発光領域V1と略同一の大きさを有する。このため、光学シート7xは、導光板8より平面形状が小さい。このため、光学シート7xは、導光板8内に収容される。即ち、光学シート7xの4つの外形辺のうち3つの外形辺は導光板8の第1の係合部8bと当接した状態で、且つ、光学シート7xの残りの1つの外形辺8eは第2の係合部8dと当接した状態で、導光板8上の有効発光領域V1と重なる位置に配置される。これによれば、移動規制手段は、導光板8の係合部81(本例では、壁状の第1の係合部8b及び突起状の複数の第2の係合部8d)により構成される。即ち、かかる導光板8の移動規制手段により導光板8に対する光学シート7xの平面方向への移動が規制される。その結果、例えば照明装置などを収容するフレームの有無に関わらず、導光板8に対する光学シート7xの位置ずれ防止を図ることができる。
【0048】
また、光学シート7xは、導光板8の傾斜部8cと重ならない状態で、導光板8上の有効発光領域V1と重なる位置に配置される。よって、上記した第1実施形態に係る光学シート7より外形を更に小さくすることができ、光学シート7xのコストをより下げることができる。
【0049】
なお、本発明では、光学シートは、以上に述べた構成に限定されず、移動規制手段を通じて位置ずれ防止を図ることが可能な形状であればどのような形状であってもよい。
【0050】
[第3実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る導光板8xの構成について説明する。なお、以下では、上記した第1実施形態に係る導光板8と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0051】
図5(a)は、図3(a)に対応する、第3実施形態に係る導光板8xの平面図を示す。図5(b)は、図5(a)の切断線E−E’に沿った導光板8xの断面図を示す。図5(c)は、図5(a)の切断線F−F’に沿った導光板8xの断面図を示す。図5(d)は、図5(a)の切断線G−G’に沿った導光板8xの断面図を示す。なお、図5において、発光部8aの外側の領域は遮光領域V2である。
【0052】
導光板8xは、略矩形状の平面形状を有する。遮光部8cを除く発光部8aの外側の遮光領域V2は、発光部8aと連なるように設けられ、当該発光部8aと略同一の厚さを有する。導光板8xは、発光部8aと、傾斜部8cと、係合部81xと、を備える。
【0053】
係合部81xは、光学シート7の係合部71等と係合することで、導光板8xに対する光学シート7の位置ずれ防止を図る役割を有する。具体的には、係合部81xは、突起状の第1の係合部8bxと、上記した構成を有する突起状の複数の第2の係合部8dと、を有する。第1の係合部8bxは、発光部8aの外側の遮光領域V2であって、且つ外形辺(入光端面)8eaと対向する外形辺8ec側に設けられる。第3実施形態では、第1の係合部8bxは、外形辺8ecの略中央部に対応して設けられている。
【0054】
この第3実施形態における移動規制手段は、導光板8xの係合部81x(突起状の第1の係合部8bx、及び上記した突起状の複数の第2の係合部8d)と、それらに係合する光学シート7の凹状の係合部71及び光学シート7の外形辺とにより構成される。具体的には、図示を省略するが、光学シート7は、その4つの外形辺のうち1つの外形辺8eの一部が導光板8xの第1の係合部8bxに当接された状態で、且つ、導光板8xの各第2の係合部8dが光学シート7の各係合部71に嵌め込まれた状態で、導光板8xの上に重ねて配置される。なお、この構成の場合、導光板8xにおいては、移動規制手段を構成する要素(即ち、突起状の第1の係合部8bx及び突起状の複数の第2の係合部8d)は、その4つの外形辺のうち2辺側に対応して設けられている。
【0055】
かかる構造により、例えば照明装置などを収容するフレームの有無に関わらず、また、導光板8x及び光学シート7の各外形を大きくすることなく、導光板8xに対する光学シート7の平面方向への移動を規制することができる。その結果、導光板8x及び光学シート7の各コストの増加等を招くことなく、導光板8xに対する光学シート7の位置ずれ防止を図ることができる。
【0056】
[第4実施形態]
次に、図6を参照して、本発明の第4実施形態に係る導光板8y及び光学シート7yの構成について説明する。なお、以下では、上記した第1実施形態に係る導光板8及び光学シート7と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0057】
図6(a)は、図3(a)に対応する、第4実施形態に係る導光板8yの平面図を示す。図6(b)は、図4(a)に対応する、他の変形例に係る光学シート7yの平面図を示す。なお、図6(b)では、光学シート7yにおいて、導光板8yの有効発光領域Vと重なる領域を一点鎖線にて示す。
【0058】
上記した第1実施形態に係る導光板8と、第4実施形態に係る導光板8yとを比較した場合、上記した第1実施形態では、移動規制手段を構成する各第2の係合部8dが矩形状の平面形状を有しているのに対して、第4実施形態では、移動規制手段を構成する各第2の係合部8dは台形状の平面形状を有しており、両者はこの点が構成上異なり、それ以外は同様である。
【0059】
この理由は次の通りである。即ち、導光板の入光端面8eaに配置される光源10の数が増えると、これに伴って各光源10からの光Lが出射される出射範囲外の領域の数も増える。そして、導光板の外形が一定の大きさで当該出射範囲外の領域の数が増えると、これに従い当該出射範囲外の領域の各々の大きさは小さくなる。
【0060】
例えば、上記した第1実施形態では、導光板8において5つの出射範囲外の領域A1〜A5が形成されているのに対して、第4実施形態では、導光板8yにおいて6つの出射範囲外の領域A11〜A16が形成されている。そして、導光板8の入光端面8eaと導光板8yの入光端面8eaとが同一の長さであるとすると、出射範囲外の領域A11〜A16の各大きさは、出射範囲外の領域A1〜A5の各大きさと比べて夫々小さくなる。このように、出射範囲外の領域A11〜A16の各大きさが小さくなると、それだけ出射範囲外の領域A11〜A16内に対して移動規制手段を構成する各第2の係合部8dを配置し難くなる。なお、各第2の係合部8dを出射範囲外の領域に配置する理由は上述した通りである。もし、第4実施形態において、各第2の係合部8dを上記した第1実施形態と同一の大きさを有する矩形状の平面形状に形成した場合には、各第2の係合部8dが出射範囲外の領域A11〜A16からはみ出し、各第2の係合部8dが各光源10から発光された光Lの一部を遮光してしまうことになる。そうすると、各光源10から導光板内に導入される光Lの量が低減してしまうことになる。
【0061】
そこで、第4実施形態では、図6(a)に示すように、各第2の係合部8dが出射範囲外の領域A11〜A16内のうち少なくとも1つの領域(本例では領域A12〜A15)に配置されるように台形状の平面形状とする。これにより、各光源10から発光された光Lが各第2の係合部8dによって遮光されることを防止できる。その結果、各光源10から導光板8y内に導入される光Lの量が低減することを防止できる。
【0062】
また、第4実施形態では、導光板8yの形状に合わせて、光学シート7yの外形辺7eの形状を変える。具体的には、光学シート7yの外形辺7eには、第2の係合部8dに嵌まり込む形状を有し、且つ光学シート7yの内側に窪む、移動規制手段を構成する複数の係合部71xを形成する。この場合、光学シート7yは、その4つの外形辺のうち3つの外形辺が導光板8yの第1の係合部8bに当接された状態で、且つ、導光板8yの各第2の係合部8dが光学シート7の各係合部71xに嵌め込まれた状態で、導光板8yの上に重ねて配置される。かかる構造により、例えば照明装置などを収容するフレームの有無に関わらず、また、導光板8y及び光学シート7yの各外形を大きくすることなく、導光板8yに対する光学シート7yの平面方向への移動を規制することができる。その結果、導光板8y及び光学シート7yの各コストの増加等を招くことなく、導光板8yに対する光学シート7yの位置ずれ防止を図ることができる。
【0063】
[第5実施形態]
なお、本発明では、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止を図る移動規制手段を、上記の導光板及び光学シートの両方に設ける構成や、上記の導光板のみに設ける構成だけに限定されない。即ち、本発明では、そのような移動規制手段を、光学シートだけに設けることとしても良い。
【0064】
以下、かかる光学シートの構成例について、図7(a)を参照して説明する。図7(a)は、第5実施形態に係る光学シート7zの斜視図を示す。
【0065】
光学シート7zは、例えば略矩形状の平面形状を有し、4つの外形辺(外端面)7ea、7eb、7ec、7edを備える。ここで、4つの外形辺のうち1つの外形辺7eaは、光学シート7zと導光板8zの組立後において、光源10が配置される導光板8zの入光端面8ea側に配置される外形辺である。なお、以下では、光学シート7zの構成を説明するに当たり、光学シート7zの残りの3つの外形辺を、それぞれ外形辺7eaを基準に反時計回りに外形辺7eb、7ec、7edとする。
【0066】
また、光学シート7zは、光制御部7aと、係合部71yと、を備える。
【0067】
光制御部7aは、略一定の厚さを有する板状の形状を有する。光制御部7aは、後述の導光板8z側から出射される面状の光Lを液晶表示パネル50に向けて集光や拡散等させる機能を有し、導光板8zの上に重ねて配置される領域である。
【0068】
係合部71yは、第1の係合部7bと、複数の第2の係合部7dと、を備える。第1の係合部7bは、光制御部7aの一方の面において、4つの外形辺のうち3つの外形辺7eb、7ec、7edから垂直方向に起立する壁状の形状を有する。各第2の係合部7dは、光制御部7aの一方の面において、外形辺7eaから、第1の係合部7bの突出方向と同方向に突出する突起状の形状を有する。なお、本変形例では、光学シート7zに第2の係合部7dを複数設けているが、本発明では、光学シート7zに第2の係合部7dを1つだけ又は2つ以上設けることとしてもよい。係合部71yは、導光板8zの4つの外形辺と係合することで、導光板8zに対する光学シート7zの位置ずれ防止を図る役割を有する。つまり、係合部71yは、導光板8zに対する光学シート7zの移動を規制(逆の言い方をすれば、光学シート7zに対する導光板8zの移動を規制)する移動規制手段として機能する。
【0069】
次に、図7(b)を参照して、導光板8zと光学シート7zの取付構造について説明する。図7(b)は、導光板8zと光学シート7zの取付方法を説明する斜視図を示す。図7(b)に示す一点鎖線矢印は、導光板8zの上に光学シート7zを覆い被せて取り付ける際の、その両者の相対的な組み付け位置を示す補助線である。なお、図7(b)では、図示を省略しているが、光学シート7zの導光板8z側とは逆側(紙面上側)には液晶表示パネル50が配置される。
【0070】
導光板8zは、矩形状の平面形状を有し、係合部71yにより囲まれる光制御部7aの面と略同一の大きさを有する。導光板8zは、図示しない液晶表示パネル50側から光学シート7zによって覆い被せられ収容される。具体的には、導光板8zは、光学シート7zの光制御部7aと重ねられた状態で且つ導光板8zの4つの外形辺が第1の係合部7b及び第2の係合部7dと当接させられた状態で光学シート7zによって覆い被せられ収容される。
【0071】
かかる構成によれば、光学シート7zに設けられた移動規制手段としての係合部71yにより、導光板8zの平面方向への移動が規制される。その結果、例えば照明装置などを収容するフレームの有無に関わらず、導光板8zと光学シート7zとの位置ずれ防止を図ることができる。なお、本発明では、導光板8zの入光端面8eaの形状を、光学シート7zの各第2の係合部7dと嵌り合う凹凸形状に形成するようにしてもよい。
【0072】
なお、上記の第5実施形態に係る光学シート7zでは、移動規制手段は光学シート7zの4つの外形辺に設けられていたが、これに限らず、本発明では、移動規制手段は光学シート7zの4つの外形辺のうち少なくとも2つの外形辺側に対応して設けられていてもよい。また、本発明では、光学シート7zに設けられる移動規制手段も上記した形状及び構成に限定されない。
【0073】
[第6実施形態]
なお、本発明では、導光板に対する光学シートの位置ずれ防止を図る移動規制手段は、別部材により構成されていても構わない。好適な例では、上記した移動規制手段は、導光板に固着された突起状または壁状の部材であることが好ましい。また、本発明では、上記した移動規制手段は、光源10の発光側に配置されていても構わない。
【0074】
このような構成例について、図8(a)及び(b)を参照して説明する。以下では、上記した各種実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
【0075】
図8(a)は、図3(a)に対応する、導光板8sの構成を示す平面図である。なお、図8(a)では、導光板8sと別途独立の部材である移動規制部材81sも図示することにしている。図8(b)は、図2に対応する、第6実施形態に係る照明装置51sを備える液晶装置200の構成を示す断面図である。
【0076】
照明装置51sは、導光板8sと、有効発光領域V1と略同一の大きさを有する光学シート7xと、導光板8sと光学シート7xの間に設けられる移動規制部材81sと、を備える。導光板8sは、発光部8aと、傾斜部8cと、移動規制手段として機能する、上記した第1の係合部8b(以下、便宜上「係合部8b」と称する)と、を備える。移動規制部材81sは、導光板8s及び光学シート7xと別途独立の部材により形成され、有効発光領域V1の外側の領域V2であって、且つ各光源10と対面する位置に設けられている。
【0077】
以上の構成の下、第6実施形態では、光学シート7xの4つの外形辺が、導光板8sの係合部8b及び各移動規制部材81sに当接された状態で、導光板8sの発光部8aに重ねて配置される。
【0078】
これにより、導光板8sに対する光学シート7xの平面方向への移動が規制され、その両者の位置ずれ防止を図ることができる。つまり、第6実施形態では、導光板8sに対する光学シート7xの移動を規制する移動規制手段は、導光板8sの係合部8bと移動規制部材81sとにより構成される。なお、第6実施形態に係る導光板8sに適用可能な光学シートは、光学シート7xに限定されず、例えば上記した光学シート7と同様に、略矩形状の平面形状を有し、且つ導光板8sの入光端面8ea側に配置される外形辺(図示略)が各移動規制部材81sに嵌り合う凹凸形状に形成されていてもよい。
【0079】
ここで、各移動規制部材81sが透光性を有する素材にて形成され、各光源10と対面する位置に設けられている場合には次のような課題が生じ得る。即ち、この構成の場合、各光源10から発光された光Lは、各移動規制部材81sを通じて光学シート7xに導出又は出射されてしまい、光学シート7xの光学特性に悪影響を及ぼす虞がある。
【0080】
そこで、第6実施形態では、各移動規制部材81sは遮光性を有する部材(例えば黒色樹脂など)にて形成されていることが好ましい。これにより、遮光性を有する各移動規制部材81sにより、各光源10から発光された光Lが光学シート7x側へ透過させるのを阻止できる。よって、光学シート7xの光学特性に悪影響を及ぼすことを防止でき、液晶装置200の表示品位が低下することを防止できる。
【0081】
なお、本発明では、各移動規制部材81sは、遮光性を有する部材にて形成するのではなく、その代わりに、図8(c)に示すように、各移動規制部材81sは例えば透光性素材にて形成され、さらに各移動規制部材81sと導光板8sの傾斜部8cとの境界面に光を反射させる反射層(例えばアルミニウム、銀など)90を設けることとしても構わない。ここで、図8(c)は、かかる構成例に係る液晶装置200aの断面図を示す。
【0082】
反射層90は、各光源10から発光された光Lを、光学シート7x側へ導出させることなく導光板8s内に向けて反射させる機能を有する。好適な例では、反射層90は、例えば蒸着法などにより、導光板8sと対面する各移動規制部材81sの面、及び各移動規制部材81sと重なり合う導光板8sの傾斜部8cの面のうち、少なくとも一方の面に形成することとしてもよい。これにより、各光源10から反射層90に向けて発光された光Lの一部は反射層90にて反射され、導光板8sの内部へ戻される。よって、各光源10から発光された光Lが光学シート7x側に向けて導出又は出射されることを防止できる。その結果、光学シート7xの光学特性に悪影響を及ぼすことを防止でき、液晶装置200aの表示品位が低下することを防止できる。
【0083】
なお、この構成に限らず、本発明では、各移動規制部材81sは、遮光性を有する部材にて形成され、図8(a)において、有効発光領域V1の外側の領域V2であって、且つ導光板8sの入光端面8ea側の傾斜部8cの全面と重なる位置(矩形状の破線領域E1の相当)に配置しても構わない。或いは、本発明では、透光性を有する各移動規制部材81sと反射層90との組み合わせ構造(図8(c)に示す構造)を、有効発光領域V1の外側の領域V2であって、且つ導光板8sの入光端面8ea側の傾斜部8cの全面と重なる位置(矩形状の破線領域E1の相当)に配置しても構わない。
【0084】
これらの構成によっても、導光板8sに対する光学シート7xの位置ずれ防止を図ることができると共に、各光源10から導光板8s内に向けて光Lが出射された場合に、各移動規制部材81sの存在によって光学シート7xの光学特性に悪影響を与えることを防止できる。
【0085】
[電子機器]
次に、上記した各種の実施形態に係る導光板及び光学シートを有する照明装置51等を備える液晶装置100、200、200a等(以下、代表して「液晶装置1000」と称する)を備える電子機器の具体例について図9を参照して説明する。
【0086】
まず、本発明に係る液晶装置1000を、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図9(a)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ710は、キーボード711を備えた本体部712と、本発明に係る液晶装置1000を適用した表示部713とを備えている。
【0087】
続いて、本発明に係る液晶装置1000を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図9(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機720は、複数の操作ボタン721のほか、受話口722、送話口723とともに、本発明に係る液晶装置1000を適用した表示部724を備える。
【0088】
なお、本発明に係る液晶装置1000を適用可能な電子機器としては、図9(a)に示したパーソナルコンピュータや図9(b)に示した携帯電話機の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなどが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液晶装置の分解斜視図。
【図2】図1の切断線A−A’に沿った液晶装置の組立て後の要部断面図。
【図3】第1実施形態に係る導光板の平面図及び各断面図。
【図4】第1及び第2実施形態に係る光学シートの各平面図。
【図5】第3実施形態に係る導光板の平面図及び各断面図。
【図6】第4実施形態に係る導光板及び光学シートの各平面図。
【図7】第5実施形態に係る導光板、及び導光板と光学シートの取付方法の各斜視図。
【図8】第6実施形態に係る導光板、移動規制部材等の平面図及び各種断面図。
【図9】本発明の液晶装置を備える電子機器の斜視図。
【符号の説明】
【0090】
7、7s、7x、7y、7z 光学シート、 8、8s、8x、8y、8z 導光板、 8a 発光部、 8b、8bx 第1の係合部、 8c 傾斜部、 8d 第2の係合部、 7ea、7eb、7ec、7ed、8ea、8eb、8ec、8ed 外形辺、 10 光源、 50 液晶表示パネル、 51、51x、51s 照明装置、 71、71x、71y、81、81x 係合部、 81s 移動規制部材、 100、200、200a、1000 液晶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光板と、
前記導光板の上に重ねて配置された光学シートと、を備え、
前記導光板に対して前記光学シートの厚さ方向と直交する方向における前記光学シートの移動を規制する移動規制手段を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記移動規制手段は、前記光学シートと対向する前記導光板の面から前記光学シート側に向けて突出する突起状又は壁状の形状を有し、且つ前記突起状又は前記壁状の部分が前記光学シートの外形辺に当接していることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記導光板及び前記光学シートの各々は略矩形状の平面形状を有し、
前記移動規制手段は複数設けられ、
前記複数の移動規制手段は、前記導光板又は前記光学シートの4つの外形辺のうち少なくとも2辺に設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記移動規制手段は、前記導光板と前記光学シートが係合する係合部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記移動規制手段は、前記導光板に固着された突起状または壁状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記導光板の4つの外形辺のうち1つの外形辺と対面する位置には、少なくとも1つの光源が配置されており、
前記移動規制手段は、前記導光板の前記1つの外形辺側であって、且つ前記光源より発光された光が出射される出射範囲外の領域に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項8】
請求項7に記載の電気光学装置を表示部として備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−187728(P2009−187728A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24931(P2008−24931)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】