照明装置
【課題】他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる照明装置を提供する。
【解決手段】光源を有する灯部1と、灯部1が取付けられている取付部2と、取付部2が設けられている基部3とを備え、灯部1を基部3に離隔して保持するように構成された照明装置10において、取付部2を灯部1及び基部3夫々に着脱可能に構成してなる可変構造を備えている。これにより、灯部1を基部3に立設された取付部2により保持することにより電気スタンドとして用いることができるとともに、取付部2を灯部1及び基部3から取り外して、灯部1と基部3とを、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、固定部材により一体化したのち、照明装置10を壁に保持することにより、他の使用形態の照明装置、即ちフットライト等の壁掛け型の照明装置としても用いることができる。
【解決手段】光源を有する灯部1と、灯部1が取付けられている取付部2と、取付部2が設けられている基部3とを備え、灯部1を基部3に離隔して保持するように構成された照明装置10において、取付部2を灯部1及び基部3夫々に着脱可能に構成してなる可変構造を備えている。これにより、灯部1を基部3に立設された取付部2により保持することにより電気スタンドとして用いることができるとともに、取付部2を灯部1及び基部3から取り外して、灯部1と基部3とを、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、固定部材により一体化したのち、照明装置10を壁に保持することにより、他の使用形態の照明装置、即ちフットライト等の壁掛け型の照明装置としても用いることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所謂電気スタンド等の種々の用途に用いられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅、オフィス等の室内の各種照明に用いられる照明装置、文字及び/又はパターンを表示する表示装置等の光源を備える装置において、従来、光源として蛍光灯が広く用いられている。近年、発光ダイオード(以下、LEDという)の高輝度化に伴い、低消費電力、長寿命等の特性を有するLEDが光源として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1において、照明装置として、机上面に置く本体部と、該本体部に対して可動自在なアーム部と、該アーム部の先端に取付けられ、LEDを有する灯体部とを備えてなる所謂卓上用の電気スタンドが例示してある。
【特許文献1】特開2007−329100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、照明装置として、特許文献1に示すような机上を照らす電気スタンドの他、通路の壁下部に設けられ、足元を照らすフットライト、天井に設けられ、部屋全体を照明するシーリングライト、部屋を局所的に照明するダウンライト等、種々の用途に応じて使用形態の異なる多種多様な照明装置がある。そこで、一つの用途のみでなく、他の用途にも用いることができるように異なる使用形態に変更することができるように照明装置を構成することが使用者の便宜上望ましい。
【0005】
また、特許文献1の照明装置の如く、照明装置を照明用としてのみ用いることが一般的であるが、LEDのような小型の光源を複数有する照明装置を、複数の光源夫々の点灯/消灯を制御することにより文字及び/又はパターンを表示する表示装置としても用いることが考えられる。このように構成することにより、照明装置の用途が広がり、使用者の便宜上望ましい。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る照明装置は、光源を有する灯部と、机上面等の設置面に設置するための基部とを有し、所定の状態で照明する照明装置において、前記灯部及び基部を用途に応じた形態に変更する可変構造を備えることにより、壁掛け用等の所望の用途にも適用可能であることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、光源を有する灯部と、机上面等の設置面に設置するための基部とを用途に応じた形態に変更する可変構造を備えているから、机上を照明する用途に用いることができるとともに、壁に掛けて足元等を照明する用途、さらに文字及び/又はパターン等の表示という異なる用途等、所望の用途にも用いることが可能となる。
【0009】
本発明に係る照明装置は、光源を有する灯部と、該灯部が取付けられている取付部と、該取付部が設けられている基部とを備え、前記灯部を前記基部に離隔して保持するように構成された照明装置において、前記灯部及び基部を近接して対向させる可変構造を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、光源を有する灯部と、該灯部が取付けられている取付部が設けられている基部とを近接して対向させることができる可変構造を備えているから、灯部を基部に設けられた取付部により保持することにより電気スタンドとして用いることができるとともに、可変構造により、灯部を適切な向きにした状態にて、灯部及び基部を近接して対向させることにより、用途に応じた他の使用形態の照明装置、例えば、通路の壁下部に設けられて足元を照らすフットライト等の壁掛け型の照明装置としても用いることが可能となる。
【0011】
本発明に係る照明装置は、前記灯部は前記光源からの光が出射される側と逆側に平面を有しており、前記基部は前記灯部の側に平面を有しており、前記灯部の平面と前記基部の平面とを当接させて前記灯部及び基部を一体化するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、灯部の光出射側と逆側の平面と、基部の灯部側の平面とを当接させて灯部及び基部を一体化するようにしてあるから、省スペース化を図りつつ、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。
【0013】
本発明に係る照明装置は、前記灯部が取り付けられ前記基部に設けられる取付部は、前記灯部及び基部夫々に着脱可能に構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、取付部が灯部及び基部夫々に着脱することができるように構成してあるから、取付部を灯部及び基部夫々から取り外して灯部と基部とを近接して対向させることにより、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。取付部を灯部及び基部から取り外しているから、美観に資する。
【0015】
本発明に係る照明装置は、前記灯部及び基部は前記取付部が嵌合する嵌合部を有しており、前記灯部及び基部のうち何れか一方に該灯部及び基部間を接続する電線の少なくとも一部を収納する収納部が設けてあることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、取付部と灯部及び基部夫々に設けられた嵌合部との嵌合状態を解除し、灯部及び基部間を接続する電線の少なくとも一部を灯部及び基部のうち何れか一方に設けられた収納部に収納する。灯部及び基部の形状を適切に設定することにより、例えばフットライト等の他の使用形態において直方体状を有するように照明装置を構成することが可能となり、美観に資する。
【0017】
本発明に係る照明装置は、前記取付部は、折りたたみ可能に構成してあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、灯部の向きを適切に設定したのち取付部を折りたたむことにより灯部と基部とを近接して対向させることができ、取付部を取外す作業をすることなく、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることが可能となる。
【0019】
本発明に係る照明装置は、前記取付部は、前記灯部及び基部夫々に一端側にて取付けられた第1,第2取付筒と、該第1,第2取付筒を他端側にて枢着する枢着部とを備えていることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、第1取付筒と第2取付筒とを枢着する枢着部を中心として第1,第2取付筒を相対回転させて取付部を折りたたむことにより、灯部と基部とを近接して対向させることができ、簡易な構成にて取付部を取外す作業をすることなく、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。
【0021】
本発明に係る照明装置は、前記灯部及び基部が固定される固定面と、照明装置を保持すべく保持部材に設けられた掛止体に掛止する被掛止孔が設けられ、前記固定面に立設された被掛止板部とを有する固定部材を備えていることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、固定部材の固定面に灯部及び基部を固定し、照明装置を保持すべく保持部材に設けられた掛止体に前記固定面に立設された被掛止板部に設けられた被掛止孔を掛止させているから、簡易な構成にて灯部及び基部を固定すると共に壁等の保持部材に照明装置を掛止することができ、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。
【0023】
本発明に係る照明装置は、前記灯部は複数の光源を備えてなり、該複数の光源夫々の点灯を制御することにより文字及び/又はパターンを表示するように構成してあることを特徴とする。
【0024】
本発明にあっては、光源として複数の光源を用い、複数の光源夫々の点灯を適切に制御することにより文字及び/又はパターンを表示することができるから、本発明に係る照明装置を、表示装置等の異なる用途の装置としても用いることが可能となる。
【0025】
本発明に係る照明装置は、前記光源はLEDを備えてなることを特徴とする。
【0026】
本発明にあっては、光源としてLEDを用いているから、蛍光灯、電球等の光源を用いた場合と比較して灯部を薄型化することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、照明装置を用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、机上に載置され、机上を照らす用途に用いられる照明装置、所謂電気スタンドを例として詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明装置10の構成を示す概念図である。照明装置10は、光源を有する灯部1と、灯部1が取付けられている取付部2と、取付部2が立設されている基部3とを備えている。図2は、取付部2と灯部1及び基部3との取付構造を略示する模式的断面図である。
【0029】
灯部1は、図1に示すように、扁平な直方体状であり、各外面が略平面に形成されている。灯部1は、矩形板部11aと、該矩形板部11aの周縁に立設された周壁11bと、該周壁11bの矩形板部11aの逆側に設けられ、矩形開口が形成された矩形枠部11cとを有する灯部筐体11を備えている。
【0030】
灯部筐体11の内部には、光源としてのLEDが前記矩形枠部11cに適長離隔して対向するように設けてある。図3は灯部1を矩形枠部11cの側から見た概略図である。図3に示すように、赤色LED12a、緑色LED12b及び青色LED12cの発光色の異なる3種類のLEDを一組とする複数(図において9つ)のLEDモジュール12,12…が、灯部筐体11の周壁11bの対向する2側壁に平行をなして複数列(図において12列)に亘って矩形状の基板120上に配設してある。赤色LED12a、緑色LED12b及び青色LED12cは、LED素子と、該LED素子を封止し、蛍光体が分散された封止樹脂と、入力端子及び出力端子とを備えてなる表面実装型LEDである。なお、基板120は、ガラス繊維を含有するエポキシ樹脂製の平板であり、灯部筐体11に固定してある。
【0031】
また灯部1には、後述する灯部1及び基部3を接続する電線を収納する収納部13が灯部筺体11の周壁11bの一側壁に沿って設けてある。収納部13は、灯部筐体11の矩形板部11a、周壁11b及び矩形枠部11cの一部と、灯部筐体11内部を区切る仕切板13aとからなり、その内部に直方体状の空洞を有している。矩形板部11a及び矩形枠部11cには、矩形孔11d,11eが夫々設けてある。
【0032】
収納部13を構成する矩形板部11aの内面には、図2に示すように、ゴム等の弾性体14が矩形孔11d,11eに整合する位置に取付けてあり、弾性体14には、扁平な直方体状の嵌合部としての嵌合穴14aが設けてある。嵌合穴14aは、取付部2の嵌合を容易にすべく、矩形枠部11cから矩形板部11aの方向に向けて、少なくとも対向する2面が互いに近接する方向に傾斜するように形成してある。
【0033】
弾性体14の近傍の仕切板13aには、後述する電線に設けられたオスコネクタが嵌合するメスコネクタ15が設けてある。メスコネクタ15には、リード線(図示せず)の一端が接続してあり、該リード線の他端は、LEDモジュール12,12…に接続してある。なお、灯部筐体11の矩形枠部11cは、メスコネクタ15の近傍が部分的に開閉可能に構成してある。また、収納部13は、該収納部13を構成する周壁11bの一部分が、収納部13に電線を収容すべく、開閉可能に構成してある。
【0034】
一方、収納部13の照明装置10の背面の側には、固定部16が設けてある。固定部16は、収容部13の内部に凸状に突設されてなり、固定部16には螺子穴16aが設けてある。
【0035】
灯部筐体11の矩形枠部11cの内面には、該矩形枠部11cの矩形開口より若干大きな矩形をなす透光板17が設けてある。透光板17は、広範囲の波長領域の光に対して高透過率である透明色の樹脂製であり、例えば、PC(ポリカーボネート)製である。なお、透光板17として、LEDモジュール12,12…からの光を拡散して均一な照明光を得るべく、例えば、拡散剤が添加された乳白色の樹脂製、細かい凹凸加工が施された透明色の樹脂製等を用いてもよい。
【0036】
取付部2は、細長い扁平な直方体状の筒体である。図4は、取付部2の外観斜視図であり、図5は、取付部2の分解斜視図である。図において21は、フレームであり、フレーム21は、細長い矩形板部21aと、該矩形板部21aの長辺側の端縁に立設された2つの側壁21b,21bと、矩形板部21aの短辺側の端縁に立設された2つの側壁21c,21cとを有している。短辺側の側壁21c,21cのうち一方は他方よりも高さが若干低くしてある。長辺側の側壁21b,21bの内面には、矩形板部21aに平行をなす溝(図示せず)が形成してある。取付部2は、フレーム21の矩形板部21aと略同一寸法の矩形板状のカバー22を有している。カバー22には、長手方向の両側に矩形孔22a,22aが設けてある。カバー22には、前記溝に係合する係合部(図示せず)が長手方向に沿って形成してある。さらに取付部2は、灯部1及び基部3を接続する複数(図において4つ)の電線23,23…を有している。電線23,23…の両端部にはオスコネクタ23a,23aが夫々設けてある。
【0037】
電線23,23…の両端部をカバー22の矩形孔22a,22aに挿通させ、この状態にて、フレーム21に設けられた溝にカバー22に設けられた係合部を係合させつつ、フレーム21とカバー22とを一体化することにより、図4に示す取付部2の状態に組み立てられる。取付部2は、逆の手順により図4に示す状態から図5に示す状態に分解される。
【0038】
基部3は、図1に示すように、扁平な直方体状であり、各外面が略平面に形成されている。基部3は、矩形板部31aと、該矩形板部31aの周縁に立設された周壁31bと、該周壁31bの矩形板部31aの逆側に設けられた矩形底部31cとを有する基部筐体31を備えている。矩形板部31aには、図2に示すように、矩形孔31dが設けてある。
【0039】
基部筐体31の内部の矩形底部31cの内面には、図2に示すように、ゴム等の弾性体32が矩形孔31dに整合する位置に取付けてあり、弾性体32には、扁平な直方体状の嵌合部としての嵌合穴32aが設けてある。嵌合穴32aは、取付部2の嵌合を容易にすべく、矩形板部31aから矩形底部31cの方向に向けて、少なくとも対向する2面が互いに近接する方向に傾斜するように形成してある。
【0040】
また基部筐体31の内部には、前述した電線23,23…の他端に設けられたオスコネクタ23aが嵌合するメスコネクタ33が設けてある。メスコネクタ33には、リード線(図示せず)の一端が接続してあり、該リード線の他端は、後述する回路基板に接続してある。なお、基部筐体31の矩形板部31aは、メスコネクタ33の近傍が部分的に開閉可能に構成してある。
【0041】
基部筐体31の照明装置10の背面の側には、固定部34が設けてある。固定部34は、基部筐体31の内部に凸状に突設されてなり、固定部34には螺子穴33aが設けてある。基部筺体31の矩形底部31cには、図1に示すように、後述する照明装置10を保持すべく、壁等の保持部材に設けられた掛止体に掛止するための被掛止孔35が設けてある。被掛止孔35は、円形孔部35aと該円形孔部35aの一部から円形孔部35aの径方向に照明装置10の正面側に延びる矩形孔部35bとからなる。
【0042】
取付部2の一端を、灯部1の矩形枠部11cの矩形孔11eに挿通させ、弾性体14の嵌合穴14aと嵌合させるとともに、灯部1に設けられたメスコネクタ15に取付部2の一方のオスコネクタ23aを嵌合させることにより、取付部2の一端に灯部1が取付けられる。同様に、取付部2の他端を、基部3の矩形板部31aの矩形孔31dに挿通させ、弾性体32の嵌合穴32aと嵌合させるとともに、基部3に設けられたメスコネクタ33に取付部2の他方のオスコネクタ23aを嵌合させることにより、取付部2が基部3に立設され、灯部1が取付部2により基部3に離隔して対向するように保持されることになる。基部3の矩形底部31cの側を下側として、照明装置10を机上に載置することにより、所謂電気スタンドとして用いることができる。
【0043】
基部3には、基部筐体31の内部に、LEDモジュール12,12…に電力を供給する電源回路、LEDモジュール12,12…の制御回路、駆動回路等の回路が形成された回路基板(図示せず)が設けてある。
【0044】
図6は、実施の形態1に係る照明装置10の構成を示すブロック図である。前記回路基板には、電源回路部41が形成してあり、電源回路部41は、外部電源から供給された交流電流を直流電流に整流する。
【0045】
電源回路部41には、同じく回路基板に形成された制御部42及び駆動回路部43,43…が夫々接続されており、電源回路部41は、制御部42及び駆動回路部43,43…に直流電流を夫々供給する。
【0046】
また制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように基部3に埋設され、点灯/消灯を切替えるとともに、照明光の色を切替える操作を受け付ける切替スイッチ51が接続してあり、切替スイッチ51からの信号が与えられている。切替スイッチ51は、基部筐体31の矩形板部31aに設けられた円板状のタッチセンサ樹脂部51aと、該タッチセンサ樹脂部51aに接触するように基部筐体31の内部の回路基板に設けられた電極(図示せず)とを有する切替タッチセンサ51bを備えている。さらに切替スイッチ51は、該電極及びタッチセンサ樹脂部51aに生じる静電容量に応じた発振周波数での発振信号を発生するRC発振回路と、発振周波数に応じた電圧信号を出力する周波数・電圧変換回路とを有する切替回路部51cを備えている。切替スイッチ51は、以上のように構成されたそれ自体公知のタッチパネルであり、詳細な説明は省略する。切替スイッチ51は、人の指がタッチセンサ樹脂部51aに接触したときに、人体の静電容量により生じた静電容量の変化量を検出し、検出された結果に応じたパルス状の信号を制御部42に与える。
【0047】
制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように基部3に埋設され、照明装置10の照明光の照度の設定を受け付ける照度設定スイッチ52が接続してあり、照度設定スイッチ52からの信号が与えられている。照度設定スイッチ52は、細長い矩形板状のタッチセンサ樹脂板52aと、該タッチセンサ樹脂板52aに接触するように基部筐体31の内部の回路基板に設けられた電極スライダ素子部(図示せず)とを有する照度設定タッチセンサ52bを備えている。さらに照度設定スイッチ52は、タッチセンサ樹脂板52aの長手方向の何れの位置に人の指が接触したかを検知すべく、複数区間における電極スライダ素子部及びタッチセンサ樹脂部51aに生じる静電容量に応じた発振周波数での発振信号を発生する複数のRC発振回路と、複数の発振信号の発振周波数に応じて人の指の接触位置を求め、求めた接触位置に応じた電圧信号を出力する周波数・電圧変換回路とを有する照度設定回路部52cを備えている。照度設定スイッチ52は、以上のように構成されたそれ自体公知のタッチパネルであり、詳細な説明は省略する。照度設定スイッチ52は、人の指がタッチセンサ樹脂板52aの長手方向のある位置に接触したときに、この接触位置に応じた信号を制御部42に与える。
【0048】
なお、このように切替スイッチ51及び照度設定スイッチ52を基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように基部3に設けているから、照明装置10の表面をフラットにすることができ、スタイリッシュなデザインを可能とする。また、これらのスイッチ51,52は電子式に処理するスイッチであるので、接点の長寿命化に貢献し、蛍光灯に比べて寿命の長いLEDを光源として用いる照明装置にふさわしい。
【0049】
さらに制御部42には、図1に示すように、取付部2に該取付部2の外面がフラットになるように埋設された人体センサ53が接続してある。人体センサ53は、人の存/否を検知するセンサであり、例えば、熱起電力効果を利用したサーモパイル、焦電効果を利用した焦電体等、公知の赤外線センサを用いることができる。人体センサ53は、人体を検知したときに信号を制御部42に与える。人体センサ53は、電源回路部41にスイッチング素子であるトランジスタを介して接続してあり、人体センサ53には、前記トランジスタの閉動作に応じて電源回路部41から電源が供給される。
【0050】
さらに制御部42には、図1に示すように、照明装置10の正面側に灯部1の外面が略フラットになるように設けられた直方体状の赤外線送受信部54がコネクタを介して接続してある。赤外線送受信部54は、図6に示すように、赤外線受信部54aと、赤外線送信部54bと、灯部1の内部に設けられたオスコネクタ(図示せず)に嵌合されるメスコネクタ(図示せず)とを備えており、モジュール化してある。赤外線送受信部54の赤外線受信部54aには、赤外線送信機により信号が与えられる。
【0051】
図7は、赤外線送信機6の模式的平面図である。赤外線送信機6は、使用者が持ち運び可能な程度の大きさの扁平な略直方体状をなす筐体を有しており、筐体の一面には、使用者が操作するための複数のキーが設けてあり、筐体の一端には、キーの操作に応じた赤外線信号の送信を行う送信部61が設けてある。複数のキーは、点灯キー、消灯キー、タイマーキー、電源キー、0〜9の数字キー、赤、緑、青及び白の色キー、ブロック(BLK)キー、図キー、時キー、分キー、繰返キー、照度キー、時計キー、点滅キー、減光キーにより構成される。
【0052】
赤外線送受信部54は、赤外線受信部54aにて、赤外線送信機6の赤外線送信部61により送信された信号を受信して、制御部42に与える。これにより、照明装置10を赤外線送信機6により遠隔操作することができる。一方、赤外線送受信部54は、制御部42により与えられた送信指令に応じて、照明装置10の設定内容を赤外線送信部54bにより外部へ送信する。これにより、外部の赤外線受光部を備える受信機により、照明装置10の設定内容を確認することができる。
【0053】
制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように設けられ、切替スイッチ51の操作に応じて点灯する3原色LED55及び色表示LED56が夫々接続してある。3原色LED55と色表示LED56は、表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cと、これらのLEDへの給電/遮断を行う複数のトランジスタとを備えている。3原色LED55は、表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55c夫々の色が表示されるように、表示用青色LED55cは、表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cからの光が混合したのちの色が表示されるようにしてある。これにより、混色具合を目前にて確認することが可能となる。
【0054】
制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように設けられ、照度設定スイッチ52の操作に応じて照度レベルを表示すべく点灯する照度レベル表示部57が接続してある。照度レベル表示部57は、一列に並設された複数(図6において8つ)のLED57a,57a…と、該LED57a,57a…への給電/遮断を行う8つのトランジスタとを備えている。なお、これら表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b、表示用青色LED55c及びLED57aは、灯部1に設けられた赤色LED12a、緑色LED12b及び青色LED12cと同種のLEDを用いており、説明は省略する。
【0055】
さらに制御部42には、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112c夫々を駆動する駆動回路部43,43…が接続してある。赤色LEDブロック112aは、前述した灯部1に設けられた複数の赤色LED12a,12a…からなる。同様に、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cは、前述した灯部1に設けられた複数の緑色LED12b,12b…及び青色LED12c,12c…夫々からなる。駆動回路部43,43…は、スイッチング素子を備えており、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112c夫々に接続してあり、後述の如く制御部42により与えられる信号に応じて、これらのLEDブロックへの給電/遮断を行う動作をなす。
【0056】
制御部42は、切替スイッチ51、照度設定スイッチ52、人体センサ53及び赤外線送受信部54により与えられる信号に応じて次の制御動作をなす。
【0057】
制御部42は、切替スイッチ51により与えられた信号がノイズであるか正規の信号であるかを判定し、正規の信号であるときに、与えられた信号に応じて照明光の色を決定するとともに、決定された色になるように表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cを点灯するようにしてある。切替スイッチ51により制御部42に与えられる信号は、切替スイッチ51に人の指が触れる毎に、白色オン、赤色オン、緑色オン、青色オン、電源オフの信号に順次切り替わるようにしてある。
【0058】
制御部42は、照度設定スイッチ52により与えられた接触位置に応じた信号に基づいて、照度レベル表示部57の8つのトランジスタを開/閉動作させることによりLED57a,57a…を消灯/点灯するようにしてある。照度レベルの表示は、レベルに応じて、図において、照度レベル表示部57の左側から右側に順次移行する。即ち、照度レベル表示部57の一番左のLED57aのみが点灯しているとき、最も低い照度レベルであり、照度レベル表示部57の一番右のLED57aまで全部のLED57a,57a…が点灯しているのとき、最も高い照度レベルであることを意味する。このように照度が高くなるにつれて、点灯するLED57a,57a…の数が増加するようにしているから、照度レベルの変化を容易に認識することができる。なお、照度レベル表示部57による照度レベルの表示は、赤色LED、緑色LED、青色LEDの何れか又は白色LEDにより表示することができる。
【0059】
この構成により、最初に、切替スイッチ51に人の指が触れたとき、切替スイッチ51により制御部42に与えられる信号は白色オンの信号であり、この信号に応じて、3原色LED55及び色表示LED56の表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cが全部点灯する。この状態にて、照度設定スイッチ52のタッチセンサ樹脂板52aに人の指が触れることにより、白色における照度の設定が行われる。更に切替スイッチ51に人の指が触れたとき、信号は赤色オンの信号になり、この信号に応じて、3原色LED55及び色表示LED56の表示用赤色LED55aのみが点灯する。この状態にて、照度設定スイッチ52のタッチセンサ樹脂板52aに人の指が触れることにより、赤色における照度の設定が行われる。以後、切替スイッチ51に触れる毎に、切替スイッチ51により制御部42に与えられる信号は緑色オン、青色オン、電源オフ、白色オン…の信号に順次切り替わり、3原色LED55及び色表示LED56からの光色も緑色、青色、オフ、白色…と順次切り替わることになる。そして、最後に設定された照明光の色及び照度の設定値が有効となり、その設定値に応じた照明が行われることになる。
【0060】
制御部42は、以上のように設定された設定値に応じて、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cの点灯及び消灯の切替え並びに点灯時の照度を調節すべく決定されたパルス信号を生成する。制御部42は、生成したパルス信号を駆動回路部43,43…に与え、駆動回路部43,43…は、与えられたパルス信号に応じてスイッチング素子を開閉する動作をなす。この結果、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cには、スイッチング素子の開閉動作に応じたパルス状の電流が供給され、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cは、スイッチング素子の開閉動作に応じた明るさにて夫々点灯する。この結果、照明装置10は、設定された照明光の色及び照度にて机上を照明することになる。
【0061】
このように構成された照明装置10は、前述した赤外線送信機6により種々の設定操作を受け付けることができるように構成してある。以下、1つの赤外線送信機6により複数の照明装置の設定操作が可能なように構成された場合を例にして説明する。所定の特殊キー、例えば0の数字キーを押すことにより、複数の照明装置全ての赤外線受信部54aが赤外線送信機6による信号を受信し、受信した信号に応じて制御部42が前述した制御動作を行うようにしてある。即ち、赤外線送信機6の0キーを押したのち、電源キーを押した場合、赤外線を受信する全ての照明装置が点灯することになる。逆に、赤外線送信機6の0キーを押したのち、消灯キーを押した場合、赤外線を受信する全ての照明装置が消灯することになる。これにより、複数の照明装置を一括して制御することができる。
【0062】
複数の照明装置は、予めコードが割り振られており、該コードを指定することにより複数の照明装置のうち一つ特定の照明装置に対して設定操作を行うことができるように構成してある。例えば、特定の照明装置(3番)の時刻設定を行う場合は、まず、時計キーを押したのち、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キー、2キーのあとに時キーを押し、2キー、0キーのあとに分キーを押して時刻を入力し、再度、時計キーを押すことにより時刻の設定を確定する。
【0063】
例えば、特定の照明装置(3番)を1時間10分後に消灯するように設定する場合は、まず、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キーのあとに時キーを押し、1キー、0キーのあとに分キーを押して、タイマーキーを押すことによりタイマーが起動する時間を入力し、消灯キーを押すことによりタイマーにより動作する制御内容(消灯命令)を指定するとともに、タイマー設定を確定する。同様にして、消灯キーの替わりに点灯キーを押すことにより、特定の照明装置(3番)を所定時間後に点灯するように設定することができる。同様に、消灯キーの替わりに減光キーを押すことにより、特定の照明装置(3番)を所定時間後に減光するように設定することができる。
【0064】
また、例えば、特定の照明装置(3番)を12時30分に消灯するように設定する場合は、まず、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キー、2キーのあとに時キーを押し、3キー、0キーのあとに分キーを押して、時計キーを押すことにより制御動作を行う時刻を入力し、消灯キーを押すことにより制御内容(消灯命令)を指定するとともに、設定内容を確定する。点灯又は減光の設定についても同様である。
【0065】
このような設定内容は、新しい設定がなされたとき、又は消灯若しくは電源オフの信号が制御部42に与えられたときに、制御部42に接続された記憶部44に記憶される。制御部42は、照明装置が消灯したのち点灯したとき、又は照明装置の電源がオフになったのち電源がオンになったときに、記憶部44に記憶された設定内容を読み出し、該設定内容に応じた制御動作を行うように構成してある。これにより、点灯時又は電源オン時に、設定動作を省略することができ、使用者の便宜を図ることができる。
【0066】
このような照明装置10は、さらに、人体センサ53の検知結果に応じて、照明装置10の点灯及び消灯の切替え(消灯モード)又は点灯時の照度の変更(減光モード)ができるように構成してある。制御部42は、照明装置10の点灯に応じて、人体センサ53に電源が間欠的に供給されるように、電源回路部41及び人体センサ53間に前述したように設けられたトランジスタを動作させるようにしてある。
【0067】
図8は、人体センサ53の動作説明図である。図8の(1)は、照明装置10が減光モードにて点灯しているときの人体センサ53の動作を説明する図である。図8の(2)は、照明装置10が消灯モードであるときの人体センサ53の動作を説明する図である。図8(1)及び(2)の上図は、人体センサ53に印加される電源電圧を、下図は、人体センサ53により出力された検知信号を夫々示している。なお、人体センサ53は、人を検知したときはパルス状の信号を出力し、人を検知しないときは信号を出力しないように構成してある。
【0068】
減光モードにおいて、照明装置10の点灯に応じて、図8の(1)の上図に示すように、人体センサ53に所定周期にて間欠的に電源電圧が印加される。人体センサ53により人が検知されたとき(図8の(1)の下図にて検知信号出力有のとき)は、検知信号が制御部42に与えられ、制御部42は同じ明るさにて点灯を継続する。一方、人体センサ53により人が検知されないとき(図8の(1)の下図にて検知信号出力無のとき)は、人体センサ53は通常の検知動作とは別に確認動作を行うようにしてある。即ち、人体センサ53に短周期にて電源電圧を複数回(図において3回)印加し、複数回とも人が検知されないときに、制御部42は人が不在であると判定する。制御部42は、人が不在であると判定したときに、照明装置10を、例えば、最大出力の明るさに対して30%の明るさに減光するように駆動回路部43,43…を制御する。このとき、人体センサ53には所定周期にて間欠的に電源電圧が印加されている。その後、人体センサ53により人が検知されたとき(図8の(1)の下図にて検知信号出力有のとき)、同様に、確認動作を行う。制御部42は、確認動作により人が存在すると判定したときに、記憶部44に記憶されている設定値に応じた明るさにて点灯するように駆動回路部43,43…を制御する。
【0069】
消灯モードにおいて、照明装置10の点灯に応じて、同様に、図8の(2)の上図に示すように、人体センサ53に所定周期にて間欠的に電源電圧が印加される。人体センサ53により人が検知されたとき(図8の(2)の下図にて検知信号出力有のとき)は、検知信号が制御部42に与えられ、制御部42は点灯を継続する。一方、人体センサ53により人が検知されないとき(図8の(2)の下図にて検知信号出力無のとき)は、人体センサ53は通常の検知動作とは別に確認動作を行うようにしてある。即ち、人体センサ53に短周期にて電源電圧を複数回(図において3回)印加し、複数回とも人が検知されないときに、制御部42は人が不在であると判定する。制御部42は、人が不在であると判定したときに、照明装置10を消灯する。このとき、図示の如く、人体センサ53にも電源電圧を印加しない、即ち次の点灯命令が制御部42に与えられるまで人体センサ53も動作しないようにしてある。その後、点灯命令が制御部42に与えられたとき、制御部42は、記憶部44に記憶されている設定値に応じた明るさにて照明装置10を点灯するように駆動回路部43,43…を制御するとともに、人体センサ53に所定周期にて間欠的に電源電圧を印加するようにしてある。
【0070】
このように人体センサ53により照明装置10の点灯及び消灯の切替え又は点灯時の照度の変更をするように構成しているから、人の存/否に関わらず点灯し続ける照明装置と比較してエネルギの消費を抑制することができる。また、人体センサ53に印加する電源電圧を間欠的にすることにより、エネルギの消費を低減することができる。また、間欠的な人体監視に応じて、点灯保持時間を適切に設けることにより、点灯/消灯の切替、照度の切替が頻繁に生じることがなく、人に不快感を与えずにすむ。減光モードにおいては、使用者による点灯操作が不要となり、使用者の便宜を図ることができる。
【0071】
以上のように構成された本発明に係る照明装置10は、用途に応じた他の使用形態に変更すべく、前記灯部1及び基部3を近接して対向させることができる可変構造を備えている。可変構造は、以下に述べるように、灯部1及び基部3に対して取付部2を夫々着脱することができるように構成してなる。図9は、照明装置10の他の使用形態を示す模式的断面図である。図10は、灯部1及び基部3を固定する固定部材7の模式的外観斜視図である。他の使用形態として、通路の壁下部に設けられて足元を照らすフットライト等の壁掛け型の照明装置を例示している。なお、図9において、灯部1の内部に設けられたLEDモジュール12,12…、基部3の内部に設けられた電源回路、制御回路及び駆動回路等の回路が形成された回路基板等の内部部品は、説明の便宜上省略している。
【0072】
まず、照明装置10は、図2に示す基部3に設けられたメスコネクタ33から取付部2のオスコネクタ23aを引き抜き、取付部2を基部3の弾性体32から引き抜くことにより、取付部2を基部3から取り外す。同様に、灯部1に設けられたメスコネクタ15から取付部2のオスコネクタ23aを引き抜き、取付部2を灯部1の弾性体14から引き抜くことにより取付部2を灯部1から取り外す。取付部2のフレーム21からカバー22を取り外し、電線23,23…を取外す。次に、基部3の矩形板部31aに設けられたカバー36を取外し、灯部1に取付けられた赤外線送受信部54を取外す。
【0073】
さらに、一方のオスコネクタ23aを基部3のメスコネクタ33に嵌合させ、他方のオスコネクタ23aを灯部1のメスコネクタ15に嵌合させる。そして、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、オスコネクタ23a,23a間を接続する電線23,23…の少なくとも一部を灯部1に設けられた収納部13に収納する。そして、赤外線送受信部54を基部3にカバー36により覆われていた基部3内部に設けられたコネクタに接続するように灯部1の矩形板部11aの側から取付ける。なお、赤外線送受信部54を、その内部に反射部を適切に設けて多方向からの赤外線を受信可能なように構成してもよい。これにより、赤外線受信部の取外し及び取付けが不要になる。
【0074】
以上のように配置された灯部1及び基部3は固定部材7に取付けられる。固定部材7は、図10に示すように、矩形板状の固定板部71と、該固定板部71の固定面である一面71aの長手方向の一端に立設された矩形板状の被掛止板部72とからなるL字状の部材である。固定板部71には、2つの孔73,74が長手方向に並設してある。該孔73,74は、固定板部71の他面71bから一面71aに向けて縮径する円錐台形の形状を有している。
【0075】
被掛止板部72には、基部3の基部筺体31の矩形底部31cに設けられた被掛止孔35と同一形状の被掛止孔75が設けてある。被掛止孔75は、円形孔部75aと該円形孔部75aの一部から円形孔部75aの径方向に被掛止板部72の他端側に延びる矩形孔部75bとからなる。なお、固定部材7の被掛止孔75及び基部3の被掛止孔35の形状は、後述する掛止体の形状に合わせて適切に形成してある。
【0076】
このような固定部材7の固定板部71の一面71aに、基部3の側が固定部材7の被掛止板部72の側になるように、灯部1及び基部3の固定部16,34の螺子穴16a,34aと固定部材7の孔73,74とを整合させた状態にて、灯部1及び基部3を当接させ、ネジ76,77により灯部1及び基部3を固定部材7に固定する。
【0077】
このように一体化された照明装置10は、保持部材である壁100に固定された掛止体であるネジ101に、固定部材7の被掛止孔75及び基部3の被掛止孔35にて掛止することにより、壁100に保持され、他の使用形態である壁掛け型の照明装置として用いることができる。例えば、通路の壁の下部にこのような照明装置10を取付けることにより、足元を照らすフットライトとして用いることができる。このように、本発明に係る照明装置10は、前述した如く、取付部2を灯部1及び基部3夫々に対して着脱することができるように構成してなる可変構造により、机上を照明する用途に用いることができるとともに、壁に掛けて足元等を照明する用途にも用いることができる。
【0078】
また、照明装置10のLEDモジュール12,12…夫々を個別に点灯制御することにより、文字及び/又はパターンを表示する表示装置として用いることができる。図11及び図12は、文字及び/又はパターンの表示例である。図中、点灯しているLEDモジュール12,12…をハッチングにて示している。照明装置10は、図11に示すように、片仮名のア等の文字を表示することができるとともに、図12に示すように、矢印等のパターンを表示することができる。
【0079】
このような表示を順次点滅表示するように照明装置10を構成することも可能である。この照明装置10において、図3、図11及び図12に示す表示内容を所定時刻(12時30分)に順次点滅表示するように、赤外線送信機6を用いて設定操作する手順例を示す。前述した設定操作の説明と同様に、複数の照明装置10がある場合を例に説明する。まず、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キー、2キーのあとに時キーを押し、3キー、0キーのあとに分キーを押して、時計キーを押すことにより制御動作を行う時刻を入力する。次に、1キーと図キーを押すことにより表示内容(表示する文字及び/又はパターン)の選択を行い、点滅キーを押すことにより制御内容(点滅命令)を指定し、同様に、2キー、図キー、点滅キー、3キー、図キー、点滅キーを順次押したのち、点灯キーを押すことにより点滅パターンを決定する。なお、図3、図11及び図12に示す表示内容及び該表示内容に対応する数字キーの割り当てテーブルは、予め記憶部44に記憶させてある。また、パターンの一例として矢印を示したが、矢印等の記号、図柄に限定されず、模様でもよい。このように、本発明に係る照明装置10は、文字及び/又はパターン等の表示という照明と異なる用途にも用いることができる。
【0080】
以上のように構成された実施の形態1に係る照明装置10は、灯部1を基部3に立設された取付部2により保持することにより電気スタンドとして用いることができるとともに、図9に示すように、灯部1と基部3とを、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、固定部材7により一体化したのち、照明装置10を壁100に保持することにより、他の使用形態の照明装置、即ちフットライト等の壁掛け型の照明装置としても用いることができる。また、図9に示すように保持された照明装置10において、LEDモジュール12,12…夫々を個別に点灯制御することにより、図11及び図12に示す如く、文字及び/又はパターンを表示する表示装置としても用いることができる。以上のように、照明装置10を、用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができるから、使用者の便宜を図ることができる。
【0081】
また、壁掛け型の照明装置として用いるときに、灯部1及び基部3を、平面同士を当接させて一体化しているから、照明装置10を薄型化して省スペース化を図ることができる。また、壁掛け型の照明装置として用いるときに、取付部2を灯部1及び基部3から取外すとともに、基部3及び灯部1間を接続する電線を収納部13に収納しているから、美観に資する。また、光源としてLEDを用いているから、蛍光灯、電球等の光源を用いた場合と比較して、灯部1を薄型化することができる。
【0082】
なお、本実施の形態に係る照明装置10は、取付部2の一端及び他端を灯部1及び基部3に設けられた弾性体14,32の嵌合穴14a,32aに夫々嵌合させるように構成してあるが、これに限定されず、取付部2が灯部1及び基部3夫々と着脱可能であるように構成してあればよい。取付部2の側に嵌合穴を、灯部1及び基部3の側に前記嵌合穴に嵌合する凸部を設けてもよい。
【0083】
また、本実施の形態においては、灯部1及び基部3を接続する電線を収納する収納部を灯部1に設けているが、基部3に設けてもよい。
【0084】
また、本実施の形態において、図1の電気スタンドの使用形態において、赤外線送受信部54を灯部1の照明装置10の正面側に設けているが、これに限定されず、灯部1の照明装置10の側面側、又は灯部1の照明装置10の上面側に設けてもよい。なお、この場合、灯部1の使用しない赤外線送受信部54の嵌め込み部には、ダミーのモジュールが嵌め込まれている。このように赤外線の送受信可能な方向を適切に選択することができるように構成することにより、多数の照明装置が大部屋に点在している場合にも、多数の照明装置を一括して設定操作することが可能となり、使用者の設定の手間を軽減することができる。
【0085】
また、本実施の形態においては、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112c毎に、又はLEDモジュール12,12…毎に点灯制御することができるように構成してあるが、これに限定されない。赤色LED12a,12a…、緑色LED12b,12b…及び青色LED12c,12c…夫々を個別に点灯制御することができるように構成してもよい。
【0086】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2に係る照明装置の構成を略示する概念図である。なお、図13は、電気スタンドの使用形態において、照明装置10aの背面側から見た概念図である。
【0087】
照明装置10aは、光源を有する灯部1と、灯部1が取付けられている取付部8と、取付部8が設けてある基部3とを備えてなり、机102に載置して用いられる所謂電気スタンドである。本実施の形態においては、灯部1が取付けられている取付部8を、実施の形態1の如く着脱可能に構成するのでなく、折りたたみ可能に構成してなる可変構造により、前記灯部1及び基部3を近接して対向させることができるようにしてある。
【0088】
取付部8は、灯部1に一端側にて取付けられた第1取付筒81と、基部3に一端側にて取付けられた第2取付筒82と、第1,第2取付筒81,82を他端側にて枢着する枢着部83とを備えている。第1,第2取付筒81,82は、長細い扁平な直方体状の外形を有する筒体であり、その内部には、灯部1及び基部3間を接続する電線が収納してある。なお、その他の構成は、図1に示す実施の形態1と同様であるため、対応する構成部材に図1と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。また、実施の形態1において説明した灯部1及び基部3に設けられた種々の部品は、図13に図示していないが、実施の形態2に係る照明装置10aも同様に備えている。前記部品及び該部品の機能の説明は省略する。
【0089】
図14及び図15は、照明装置10aを他の使用形態である壁掛け型の照明装置/表示装置に変形する手順の説明図である。まず、図14の(1)にて矢符にて示すように、灯部1を中心として基部3を、図において反時計回りに相対回転させる。この相対回転は、図14の(2)に示す如く、基部3の矩形板部31aが灯部1の矩形板部11aと対向する位置に到達するまで行う。次に、第1,第2取付筒81,82を枢着部83を中心として相対回転させることにより取付部8を折りたたみ、図15の(1)に示す如く、灯部1及び基部3を互いに近接する方向に移動させる。そして、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、灯部1及び基部3を固定部材(図示せず)に固定して一体化し、図15の(2)に示す如く、保持部材である壁100に保持する。このように壁100に保持された照明装置10aは、壁掛け型の照明装置/表示装置として用いることができる。このように、本発明に係る照明装置10aは、取付部8を折りたたみ可能なように構成してなる可変構造により、机上を照明する用途に用いることができるとともに、壁に掛けて足元等を照明する用途、文字及び/又はパターン等の表示という照明と異なる用途にも用いることができる。
【0090】
以上のように構成された実施の形態2に係る照明装置10aにおいては、基部3を灯部1に対して相対回転させたのち、第1取付筒81と第2取付筒82とを枢着部83を中心として第1,第2取付筒81,82を相対回転させて取付部8を折りたたむことができるように構成してなる可変構造により、灯部1と基部3とを当接させて一体化している。これにより、第1取付筒81と、第2取付筒82と、これらを枢着する枢着部83という簡易な構成にて、取付部8を取り外す作業をすることなく、用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる。
【0091】
なお、本実施の形態に係る照明装置10aは、取付部8を、第1取付筒81と、第2取付筒82と、これらを枢着する枢着部83とから構成しているが、これに限定されず、折りたたみ可能に構成してあればよい。
【0092】
なお、以上の実施の形態においては、壁掛け型の照明装置又は表示装置を保持部材に掛止する掛止体としてネジを用いているが、これに限定されず、フック等、照明装置を掛止することが可能な部材であればよい。
【0093】
また、以上の実施の形態において、取付部は、細長い直方体状の外形を有する四角筒体を備えてなるが、これに限定されず、例えば、円筒体でもよく、多角筒体でもよい。
【0094】
また、以上の実施の形態においては、用途に応じた他の使用形態に変更すべく、灯部1及び基部3を近接して対向させることができる可変構造として、取付部2を灯部1及び基部3夫々に着脱することができるように構成してなる可変構造と、取付部8を折りたたみ可能に構成してなる可変構造について説明したが、可変構造はこれらに限定されない。
【0095】
また、以上の実施の形態においては、電気スタンドを他の使用形態の照明装置であるフットライト等の壁掛け型の照明装置又は表示装置に適用可能に構成した例について説明したが、これに限定されない。照明装置10を保持する保持部材は壁に限定されず、ラック、天井等であってもよい。即ち、他の使用形態の照明装置として、ダウンライト、間接照明用の照明装置等、種々の使用形態の照明装置への適用が考えられる。この場合、固定部材、並びに固定部材の被掛止孔及び基部3の被掛止孔35は保持部材及び取付け方向に応じて適切に設定してある。なお、固定部材は、保持部材の形状、設置場所によっては、必須のものではない。
【0096】
また、以上の実施の形態においては、光源として表面実装型LEDを用いているが、これに限定されず、他のタイプのLED、EL(Electro Luminescence)等を用いてもよい。
【0097】
さらに、本発明は、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施の形態1に係る照明装置の構成を示す概念図である。
【図2】取付部と灯部及び基部との取付構造を略示する模式的断面図である。
【図3】灯部を矩形枠部の側から見た概略図である。
【図4】取付部の外観斜視図である。
【図5】取付部の分解斜視図である。
【図6】実施の形態1に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図7】赤外線送信機の模式的平面図である。
【図8】人体センサの動作説明図である。
【図9】照明装置の他の使用形態を示す模式的断面図である。
【図10】灯部及び基部を固定する固定部材の模式的外観斜視図である。
【図11】文字及び/又はパターンの表示例である。
【図12】文字及び/又はパターンの表示例である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る照明装置の構成を略示する概念図である。
【図14】照明装置を他の使用形態である壁掛け型の照明装置/表示装置に変形する手順の説明図である。
【図15】照明装置を他の使用形態である壁掛け型の照明装置/表示装置に変形する手順の説明図である。
【符号の説明】
【0099】
1 灯部
13 収納部
14,32 弾性体
14a,32a 嵌合穴(嵌合部)
2 取付部
3 基部
7 固定部材
71a 固定面
72 被掛止板部
75 被掛止孔
8 取付部
81 第1取付筒
82 第2取付筒
83 枢着部
【技術分野】
【0001】
本発明は、所謂電気スタンド等の種々の用途に用いられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅、オフィス等の室内の各種照明に用いられる照明装置、文字及び/又はパターンを表示する表示装置等の光源を備える装置において、従来、光源として蛍光灯が広く用いられている。近年、発光ダイオード(以下、LEDという)の高輝度化に伴い、低消費電力、長寿命等の特性を有するLEDが光源として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1において、照明装置として、机上面に置く本体部と、該本体部に対して可動自在なアーム部と、該アーム部の先端に取付けられ、LEDを有する灯体部とを備えてなる所謂卓上用の電気スタンドが例示してある。
【特許文献1】特開2007−329100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、照明装置として、特許文献1に示すような机上を照らす電気スタンドの他、通路の壁下部に設けられ、足元を照らすフットライト、天井に設けられ、部屋全体を照明するシーリングライト、部屋を局所的に照明するダウンライト等、種々の用途に応じて使用形態の異なる多種多様な照明装置がある。そこで、一つの用途のみでなく、他の用途にも用いることができるように異なる使用形態に変更することができるように照明装置を構成することが使用者の便宜上望ましい。
【0005】
また、特許文献1の照明装置の如く、照明装置を照明用としてのみ用いることが一般的であるが、LEDのような小型の光源を複数有する照明装置を、複数の光源夫々の点灯/消灯を制御することにより文字及び/又はパターンを表示する表示装置としても用いることが考えられる。このように構成することにより、照明装置の用途が広がり、使用者の便宜上望ましい。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る照明装置は、光源を有する灯部と、机上面等の設置面に設置するための基部とを有し、所定の状態で照明する照明装置において、前記灯部及び基部を用途に応じた形態に変更する可変構造を備えることにより、壁掛け用等の所望の用途にも適用可能であることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、光源を有する灯部と、机上面等の設置面に設置するための基部とを用途に応じた形態に変更する可変構造を備えているから、机上を照明する用途に用いることができるとともに、壁に掛けて足元等を照明する用途、さらに文字及び/又はパターン等の表示という異なる用途等、所望の用途にも用いることが可能となる。
【0009】
本発明に係る照明装置は、光源を有する灯部と、該灯部が取付けられている取付部と、該取付部が設けられている基部とを備え、前記灯部を前記基部に離隔して保持するように構成された照明装置において、前記灯部及び基部を近接して対向させる可変構造を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、光源を有する灯部と、該灯部が取付けられている取付部が設けられている基部とを近接して対向させることができる可変構造を備えているから、灯部を基部に設けられた取付部により保持することにより電気スタンドとして用いることができるとともに、可変構造により、灯部を適切な向きにした状態にて、灯部及び基部を近接して対向させることにより、用途に応じた他の使用形態の照明装置、例えば、通路の壁下部に設けられて足元を照らすフットライト等の壁掛け型の照明装置としても用いることが可能となる。
【0011】
本発明に係る照明装置は、前記灯部は前記光源からの光が出射される側と逆側に平面を有しており、前記基部は前記灯部の側に平面を有しており、前記灯部の平面と前記基部の平面とを当接させて前記灯部及び基部を一体化するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、灯部の光出射側と逆側の平面と、基部の灯部側の平面とを当接させて灯部及び基部を一体化するようにしてあるから、省スペース化を図りつつ、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。
【0013】
本発明に係る照明装置は、前記灯部が取り付けられ前記基部に設けられる取付部は、前記灯部及び基部夫々に着脱可能に構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、取付部が灯部及び基部夫々に着脱することができるように構成してあるから、取付部を灯部及び基部夫々から取り外して灯部と基部とを近接して対向させることにより、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。取付部を灯部及び基部から取り外しているから、美観に資する。
【0015】
本発明に係る照明装置は、前記灯部及び基部は前記取付部が嵌合する嵌合部を有しており、前記灯部及び基部のうち何れか一方に該灯部及び基部間を接続する電線の少なくとも一部を収納する収納部が設けてあることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、取付部と灯部及び基部夫々に設けられた嵌合部との嵌合状態を解除し、灯部及び基部間を接続する電線の少なくとも一部を灯部及び基部のうち何れか一方に設けられた収納部に収納する。灯部及び基部の形状を適切に設定することにより、例えばフットライト等の他の使用形態において直方体状を有するように照明装置を構成することが可能となり、美観に資する。
【0017】
本発明に係る照明装置は、前記取付部は、折りたたみ可能に構成してあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、灯部の向きを適切に設定したのち取付部を折りたたむことにより灯部と基部とを近接して対向させることができ、取付部を取外す作業をすることなく、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることが可能となる。
【0019】
本発明に係る照明装置は、前記取付部は、前記灯部及び基部夫々に一端側にて取付けられた第1,第2取付筒と、該第1,第2取付筒を他端側にて枢着する枢着部とを備えていることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、第1取付筒と第2取付筒とを枢着する枢着部を中心として第1,第2取付筒を相対回転させて取付部を折りたたむことにより、灯部と基部とを近接して対向させることができ、簡易な構成にて取付部を取外す作業をすることなく、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。
【0021】
本発明に係る照明装置は、前記灯部及び基部が固定される固定面と、照明装置を保持すべく保持部材に設けられた掛止体に掛止する被掛止孔が設けられ、前記固定面に立設された被掛止板部とを有する固定部材を備えていることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、固定部材の固定面に灯部及び基部を固定し、照明装置を保持すべく保持部材に設けられた掛止体に前記固定面に立設された被掛止板部に設けられた被掛止孔を掛止させているから、簡易な構成にて灯部及び基部を固定すると共に壁等の保持部材に照明装置を掛止することができ、例えばフットライト等の他の使用形態の照明装置として用いることができる。
【0023】
本発明に係る照明装置は、前記灯部は複数の光源を備えてなり、該複数の光源夫々の点灯を制御することにより文字及び/又はパターンを表示するように構成してあることを特徴とする。
【0024】
本発明にあっては、光源として複数の光源を用い、複数の光源夫々の点灯を適切に制御することにより文字及び/又はパターンを表示することができるから、本発明に係る照明装置を、表示装置等の異なる用途の装置としても用いることが可能となる。
【0025】
本発明に係る照明装置は、前記光源はLEDを備えてなることを特徴とする。
【0026】
本発明にあっては、光源としてLEDを用いているから、蛍光灯、電球等の光源を用いた場合と比較して灯部を薄型化することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、照明装置を用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、机上に載置され、机上を照らす用途に用いられる照明装置、所謂電気スタンドを例として詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明装置10の構成を示す概念図である。照明装置10は、光源を有する灯部1と、灯部1が取付けられている取付部2と、取付部2が立設されている基部3とを備えている。図2は、取付部2と灯部1及び基部3との取付構造を略示する模式的断面図である。
【0029】
灯部1は、図1に示すように、扁平な直方体状であり、各外面が略平面に形成されている。灯部1は、矩形板部11aと、該矩形板部11aの周縁に立設された周壁11bと、該周壁11bの矩形板部11aの逆側に設けられ、矩形開口が形成された矩形枠部11cとを有する灯部筐体11を備えている。
【0030】
灯部筐体11の内部には、光源としてのLEDが前記矩形枠部11cに適長離隔して対向するように設けてある。図3は灯部1を矩形枠部11cの側から見た概略図である。図3に示すように、赤色LED12a、緑色LED12b及び青色LED12cの発光色の異なる3種類のLEDを一組とする複数(図において9つ)のLEDモジュール12,12…が、灯部筐体11の周壁11bの対向する2側壁に平行をなして複数列(図において12列)に亘って矩形状の基板120上に配設してある。赤色LED12a、緑色LED12b及び青色LED12cは、LED素子と、該LED素子を封止し、蛍光体が分散された封止樹脂と、入力端子及び出力端子とを備えてなる表面実装型LEDである。なお、基板120は、ガラス繊維を含有するエポキシ樹脂製の平板であり、灯部筐体11に固定してある。
【0031】
また灯部1には、後述する灯部1及び基部3を接続する電線を収納する収納部13が灯部筺体11の周壁11bの一側壁に沿って設けてある。収納部13は、灯部筐体11の矩形板部11a、周壁11b及び矩形枠部11cの一部と、灯部筐体11内部を区切る仕切板13aとからなり、その内部に直方体状の空洞を有している。矩形板部11a及び矩形枠部11cには、矩形孔11d,11eが夫々設けてある。
【0032】
収納部13を構成する矩形板部11aの内面には、図2に示すように、ゴム等の弾性体14が矩形孔11d,11eに整合する位置に取付けてあり、弾性体14には、扁平な直方体状の嵌合部としての嵌合穴14aが設けてある。嵌合穴14aは、取付部2の嵌合を容易にすべく、矩形枠部11cから矩形板部11aの方向に向けて、少なくとも対向する2面が互いに近接する方向に傾斜するように形成してある。
【0033】
弾性体14の近傍の仕切板13aには、後述する電線に設けられたオスコネクタが嵌合するメスコネクタ15が設けてある。メスコネクタ15には、リード線(図示せず)の一端が接続してあり、該リード線の他端は、LEDモジュール12,12…に接続してある。なお、灯部筐体11の矩形枠部11cは、メスコネクタ15の近傍が部分的に開閉可能に構成してある。また、収納部13は、該収納部13を構成する周壁11bの一部分が、収納部13に電線を収容すべく、開閉可能に構成してある。
【0034】
一方、収納部13の照明装置10の背面の側には、固定部16が設けてある。固定部16は、収容部13の内部に凸状に突設されてなり、固定部16には螺子穴16aが設けてある。
【0035】
灯部筐体11の矩形枠部11cの内面には、該矩形枠部11cの矩形開口より若干大きな矩形をなす透光板17が設けてある。透光板17は、広範囲の波長領域の光に対して高透過率である透明色の樹脂製であり、例えば、PC(ポリカーボネート)製である。なお、透光板17として、LEDモジュール12,12…からの光を拡散して均一な照明光を得るべく、例えば、拡散剤が添加された乳白色の樹脂製、細かい凹凸加工が施された透明色の樹脂製等を用いてもよい。
【0036】
取付部2は、細長い扁平な直方体状の筒体である。図4は、取付部2の外観斜視図であり、図5は、取付部2の分解斜視図である。図において21は、フレームであり、フレーム21は、細長い矩形板部21aと、該矩形板部21aの長辺側の端縁に立設された2つの側壁21b,21bと、矩形板部21aの短辺側の端縁に立設された2つの側壁21c,21cとを有している。短辺側の側壁21c,21cのうち一方は他方よりも高さが若干低くしてある。長辺側の側壁21b,21bの内面には、矩形板部21aに平行をなす溝(図示せず)が形成してある。取付部2は、フレーム21の矩形板部21aと略同一寸法の矩形板状のカバー22を有している。カバー22には、長手方向の両側に矩形孔22a,22aが設けてある。カバー22には、前記溝に係合する係合部(図示せず)が長手方向に沿って形成してある。さらに取付部2は、灯部1及び基部3を接続する複数(図において4つ)の電線23,23…を有している。電線23,23…の両端部にはオスコネクタ23a,23aが夫々設けてある。
【0037】
電線23,23…の両端部をカバー22の矩形孔22a,22aに挿通させ、この状態にて、フレーム21に設けられた溝にカバー22に設けられた係合部を係合させつつ、フレーム21とカバー22とを一体化することにより、図4に示す取付部2の状態に組み立てられる。取付部2は、逆の手順により図4に示す状態から図5に示す状態に分解される。
【0038】
基部3は、図1に示すように、扁平な直方体状であり、各外面が略平面に形成されている。基部3は、矩形板部31aと、該矩形板部31aの周縁に立設された周壁31bと、該周壁31bの矩形板部31aの逆側に設けられた矩形底部31cとを有する基部筐体31を備えている。矩形板部31aには、図2に示すように、矩形孔31dが設けてある。
【0039】
基部筐体31の内部の矩形底部31cの内面には、図2に示すように、ゴム等の弾性体32が矩形孔31dに整合する位置に取付けてあり、弾性体32には、扁平な直方体状の嵌合部としての嵌合穴32aが設けてある。嵌合穴32aは、取付部2の嵌合を容易にすべく、矩形板部31aから矩形底部31cの方向に向けて、少なくとも対向する2面が互いに近接する方向に傾斜するように形成してある。
【0040】
また基部筐体31の内部には、前述した電線23,23…の他端に設けられたオスコネクタ23aが嵌合するメスコネクタ33が設けてある。メスコネクタ33には、リード線(図示せず)の一端が接続してあり、該リード線の他端は、後述する回路基板に接続してある。なお、基部筐体31の矩形板部31aは、メスコネクタ33の近傍が部分的に開閉可能に構成してある。
【0041】
基部筐体31の照明装置10の背面の側には、固定部34が設けてある。固定部34は、基部筐体31の内部に凸状に突設されてなり、固定部34には螺子穴33aが設けてある。基部筺体31の矩形底部31cには、図1に示すように、後述する照明装置10を保持すべく、壁等の保持部材に設けられた掛止体に掛止するための被掛止孔35が設けてある。被掛止孔35は、円形孔部35aと該円形孔部35aの一部から円形孔部35aの径方向に照明装置10の正面側に延びる矩形孔部35bとからなる。
【0042】
取付部2の一端を、灯部1の矩形枠部11cの矩形孔11eに挿通させ、弾性体14の嵌合穴14aと嵌合させるとともに、灯部1に設けられたメスコネクタ15に取付部2の一方のオスコネクタ23aを嵌合させることにより、取付部2の一端に灯部1が取付けられる。同様に、取付部2の他端を、基部3の矩形板部31aの矩形孔31dに挿通させ、弾性体32の嵌合穴32aと嵌合させるとともに、基部3に設けられたメスコネクタ33に取付部2の他方のオスコネクタ23aを嵌合させることにより、取付部2が基部3に立設され、灯部1が取付部2により基部3に離隔して対向するように保持されることになる。基部3の矩形底部31cの側を下側として、照明装置10を机上に載置することにより、所謂電気スタンドとして用いることができる。
【0043】
基部3には、基部筐体31の内部に、LEDモジュール12,12…に電力を供給する電源回路、LEDモジュール12,12…の制御回路、駆動回路等の回路が形成された回路基板(図示せず)が設けてある。
【0044】
図6は、実施の形態1に係る照明装置10の構成を示すブロック図である。前記回路基板には、電源回路部41が形成してあり、電源回路部41は、外部電源から供給された交流電流を直流電流に整流する。
【0045】
電源回路部41には、同じく回路基板に形成された制御部42及び駆動回路部43,43…が夫々接続されており、電源回路部41は、制御部42及び駆動回路部43,43…に直流電流を夫々供給する。
【0046】
また制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように基部3に埋設され、点灯/消灯を切替えるとともに、照明光の色を切替える操作を受け付ける切替スイッチ51が接続してあり、切替スイッチ51からの信号が与えられている。切替スイッチ51は、基部筐体31の矩形板部31aに設けられた円板状のタッチセンサ樹脂部51aと、該タッチセンサ樹脂部51aに接触するように基部筐体31の内部の回路基板に設けられた電極(図示せず)とを有する切替タッチセンサ51bを備えている。さらに切替スイッチ51は、該電極及びタッチセンサ樹脂部51aに生じる静電容量に応じた発振周波数での発振信号を発生するRC発振回路と、発振周波数に応じた電圧信号を出力する周波数・電圧変換回路とを有する切替回路部51cを備えている。切替スイッチ51は、以上のように構成されたそれ自体公知のタッチパネルであり、詳細な説明は省略する。切替スイッチ51は、人の指がタッチセンサ樹脂部51aに接触したときに、人体の静電容量により生じた静電容量の変化量を検出し、検出された結果に応じたパルス状の信号を制御部42に与える。
【0047】
制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように基部3に埋設され、照明装置10の照明光の照度の設定を受け付ける照度設定スイッチ52が接続してあり、照度設定スイッチ52からの信号が与えられている。照度設定スイッチ52は、細長い矩形板状のタッチセンサ樹脂板52aと、該タッチセンサ樹脂板52aに接触するように基部筐体31の内部の回路基板に設けられた電極スライダ素子部(図示せず)とを有する照度設定タッチセンサ52bを備えている。さらに照度設定スイッチ52は、タッチセンサ樹脂板52aの長手方向の何れの位置に人の指が接触したかを検知すべく、複数区間における電極スライダ素子部及びタッチセンサ樹脂部51aに生じる静電容量に応じた発振周波数での発振信号を発生する複数のRC発振回路と、複数の発振信号の発振周波数に応じて人の指の接触位置を求め、求めた接触位置に応じた電圧信号を出力する周波数・電圧変換回路とを有する照度設定回路部52cを備えている。照度設定スイッチ52は、以上のように構成されたそれ自体公知のタッチパネルであり、詳細な説明は省略する。照度設定スイッチ52は、人の指がタッチセンサ樹脂板52aの長手方向のある位置に接触したときに、この接触位置に応じた信号を制御部42に与える。
【0048】
なお、このように切替スイッチ51及び照度設定スイッチ52を基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように基部3に設けているから、照明装置10の表面をフラットにすることができ、スタイリッシュなデザインを可能とする。また、これらのスイッチ51,52は電子式に処理するスイッチであるので、接点の長寿命化に貢献し、蛍光灯に比べて寿命の長いLEDを光源として用いる照明装置にふさわしい。
【0049】
さらに制御部42には、図1に示すように、取付部2に該取付部2の外面がフラットになるように埋設された人体センサ53が接続してある。人体センサ53は、人の存/否を検知するセンサであり、例えば、熱起電力効果を利用したサーモパイル、焦電効果を利用した焦電体等、公知の赤外線センサを用いることができる。人体センサ53は、人体を検知したときに信号を制御部42に与える。人体センサ53は、電源回路部41にスイッチング素子であるトランジスタを介して接続してあり、人体センサ53には、前記トランジスタの閉動作に応じて電源回路部41から電源が供給される。
【0050】
さらに制御部42には、図1に示すように、照明装置10の正面側に灯部1の外面が略フラットになるように設けられた直方体状の赤外線送受信部54がコネクタを介して接続してある。赤外線送受信部54は、図6に示すように、赤外線受信部54aと、赤外線送信部54bと、灯部1の内部に設けられたオスコネクタ(図示せず)に嵌合されるメスコネクタ(図示せず)とを備えており、モジュール化してある。赤外線送受信部54の赤外線受信部54aには、赤外線送信機により信号が与えられる。
【0051】
図7は、赤外線送信機6の模式的平面図である。赤外線送信機6は、使用者が持ち運び可能な程度の大きさの扁平な略直方体状をなす筐体を有しており、筐体の一面には、使用者が操作するための複数のキーが設けてあり、筐体の一端には、キーの操作に応じた赤外線信号の送信を行う送信部61が設けてある。複数のキーは、点灯キー、消灯キー、タイマーキー、電源キー、0〜9の数字キー、赤、緑、青及び白の色キー、ブロック(BLK)キー、図キー、時キー、分キー、繰返キー、照度キー、時計キー、点滅キー、減光キーにより構成される。
【0052】
赤外線送受信部54は、赤外線受信部54aにて、赤外線送信機6の赤外線送信部61により送信された信号を受信して、制御部42に与える。これにより、照明装置10を赤外線送信機6により遠隔操作することができる。一方、赤外線送受信部54は、制御部42により与えられた送信指令に応じて、照明装置10の設定内容を赤外線送信部54bにより外部へ送信する。これにより、外部の赤外線受光部を備える受信機により、照明装置10の設定内容を確認することができる。
【0053】
制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように設けられ、切替スイッチ51の操作に応じて点灯する3原色LED55及び色表示LED56が夫々接続してある。3原色LED55と色表示LED56は、表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cと、これらのLEDへの給電/遮断を行う複数のトランジスタとを備えている。3原色LED55は、表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55c夫々の色が表示されるように、表示用青色LED55cは、表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cからの光が混合したのちの色が表示されるようにしてある。これにより、混色具合を目前にて確認することが可能となる。
【0054】
制御部42には、図1に示すように、基部3の矩形板部31aの外面がフラットになるように設けられ、照度設定スイッチ52の操作に応じて照度レベルを表示すべく点灯する照度レベル表示部57が接続してある。照度レベル表示部57は、一列に並設された複数(図6において8つ)のLED57a,57a…と、該LED57a,57a…への給電/遮断を行う8つのトランジスタとを備えている。なお、これら表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b、表示用青色LED55c及びLED57aは、灯部1に設けられた赤色LED12a、緑色LED12b及び青色LED12cと同種のLEDを用いており、説明は省略する。
【0055】
さらに制御部42には、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112c夫々を駆動する駆動回路部43,43…が接続してある。赤色LEDブロック112aは、前述した灯部1に設けられた複数の赤色LED12a,12a…からなる。同様に、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cは、前述した灯部1に設けられた複数の緑色LED12b,12b…及び青色LED12c,12c…夫々からなる。駆動回路部43,43…は、スイッチング素子を備えており、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112c夫々に接続してあり、後述の如く制御部42により与えられる信号に応じて、これらのLEDブロックへの給電/遮断を行う動作をなす。
【0056】
制御部42は、切替スイッチ51、照度設定スイッチ52、人体センサ53及び赤外線送受信部54により与えられる信号に応じて次の制御動作をなす。
【0057】
制御部42は、切替スイッチ51により与えられた信号がノイズであるか正規の信号であるかを判定し、正規の信号であるときに、与えられた信号に応じて照明光の色を決定するとともに、決定された色になるように表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cを点灯するようにしてある。切替スイッチ51により制御部42に与えられる信号は、切替スイッチ51に人の指が触れる毎に、白色オン、赤色オン、緑色オン、青色オン、電源オフの信号に順次切り替わるようにしてある。
【0058】
制御部42は、照度設定スイッチ52により与えられた接触位置に応じた信号に基づいて、照度レベル表示部57の8つのトランジスタを開/閉動作させることによりLED57a,57a…を消灯/点灯するようにしてある。照度レベルの表示は、レベルに応じて、図において、照度レベル表示部57の左側から右側に順次移行する。即ち、照度レベル表示部57の一番左のLED57aのみが点灯しているとき、最も低い照度レベルであり、照度レベル表示部57の一番右のLED57aまで全部のLED57a,57a…が点灯しているのとき、最も高い照度レベルであることを意味する。このように照度が高くなるにつれて、点灯するLED57a,57a…の数が増加するようにしているから、照度レベルの変化を容易に認識することができる。なお、照度レベル表示部57による照度レベルの表示は、赤色LED、緑色LED、青色LEDの何れか又は白色LEDにより表示することができる。
【0059】
この構成により、最初に、切替スイッチ51に人の指が触れたとき、切替スイッチ51により制御部42に与えられる信号は白色オンの信号であり、この信号に応じて、3原色LED55及び色表示LED56の表示用赤色LED55a、表示用緑色LED55b及び表示用青色LED55cが全部点灯する。この状態にて、照度設定スイッチ52のタッチセンサ樹脂板52aに人の指が触れることにより、白色における照度の設定が行われる。更に切替スイッチ51に人の指が触れたとき、信号は赤色オンの信号になり、この信号に応じて、3原色LED55及び色表示LED56の表示用赤色LED55aのみが点灯する。この状態にて、照度設定スイッチ52のタッチセンサ樹脂板52aに人の指が触れることにより、赤色における照度の設定が行われる。以後、切替スイッチ51に触れる毎に、切替スイッチ51により制御部42に与えられる信号は緑色オン、青色オン、電源オフ、白色オン…の信号に順次切り替わり、3原色LED55及び色表示LED56からの光色も緑色、青色、オフ、白色…と順次切り替わることになる。そして、最後に設定された照明光の色及び照度の設定値が有効となり、その設定値に応じた照明が行われることになる。
【0060】
制御部42は、以上のように設定された設定値に応じて、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cの点灯及び消灯の切替え並びに点灯時の照度を調節すべく決定されたパルス信号を生成する。制御部42は、生成したパルス信号を駆動回路部43,43…に与え、駆動回路部43,43…は、与えられたパルス信号に応じてスイッチング素子を開閉する動作をなす。この結果、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cには、スイッチング素子の開閉動作に応じたパルス状の電流が供給され、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112cは、スイッチング素子の開閉動作に応じた明るさにて夫々点灯する。この結果、照明装置10は、設定された照明光の色及び照度にて机上を照明することになる。
【0061】
このように構成された照明装置10は、前述した赤外線送信機6により種々の設定操作を受け付けることができるように構成してある。以下、1つの赤外線送信機6により複数の照明装置の設定操作が可能なように構成された場合を例にして説明する。所定の特殊キー、例えば0の数字キーを押すことにより、複数の照明装置全ての赤外線受信部54aが赤外線送信機6による信号を受信し、受信した信号に応じて制御部42が前述した制御動作を行うようにしてある。即ち、赤外線送信機6の0キーを押したのち、電源キーを押した場合、赤外線を受信する全ての照明装置が点灯することになる。逆に、赤外線送信機6の0キーを押したのち、消灯キーを押した場合、赤外線を受信する全ての照明装置が消灯することになる。これにより、複数の照明装置を一括して制御することができる。
【0062】
複数の照明装置は、予めコードが割り振られており、該コードを指定することにより複数の照明装置のうち一つ特定の照明装置に対して設定操作を行うことができるように構成してある。例えば、特定の照明装置(3番)の時刻設定を行う場合は、まず、時計キーを押したのち、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キー、2キーのあとに時キーを押し、2キー、0キーのあとに分キーを押して時刻を入力し、再度、時計キーを押すことにより時刻の設定を確定する。
【0063】
例えば、特定の照明装置(3番)を1時間10分後に消灯するように設定する場合は、まず、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キーのあとに時キーを押し、1キー、0キーのあとに分キーを押して、タイマーキーを押すことによりタイマーが起動する時間を入力し、消灯キーを押すことによりタイマーにより動作する制御内容(消灯命令)を指定するとともに、タイマー設定を確定する。同様にして、消灯キーの替わりに点灯キーを押すことにより、特定の照明装置(3番)を所定時間後に点灯するように設定することができる。同様に、消灯キーの替わりに減光キーを押すことにより、特定の照明装置(3番)を所定時間後に減光するように設定することができる。
【0064】
また、例えば、特定の照明装置(3番)を12時30分に消灯するように設定する場合は、まず、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キー、2キーのあとに時キーを押し、3キー、0キーのあとに分キーを押して、時計キーを押すことにより制御動作を行う時刻を入力し、消灯キーを押すことにより制御内容(消灯命令)を指定するとともに、設定内容を確定する。点灯又は減光の設定についても同様である。
【0065】
このような設定内容は、新しい設定がなされたとき、又は消灯若しくは電源オフの信号が制御部42に与えられたときに、制御部42に接続された記憶部44に記憶される。制御部42は、照明装置が消灯したのち点灯したとき、又は照明装置の電源がオフになったのち電源がオンになったときに、記憶部44に記憶された設定内容を読み出し、該設定内容に応じた制御動作を行うように構成してある。これにより、点灯時又は電源オン時に、設定動作を省略することができ、使用者の便宜を図ることができる。
【0066】
このような照明装置10は、さらに、人体センサ53の検知結果に応じて、照明装置10の点灯及び消灯の切替え(消灯モード)又は点灯時の照度の変更(減光モード)ができるように構成してある。制御部42は、照明装置10の点灯に応じて、人体センサ53に電源が間欠的に供給されるように、電源回路部41及び人体センサ53間に前述したように設けられたトランジスタを動作させるようにしてある。
【0067】
図8は、人体センサ53の動作説明図である。図8の(1)は、照明装置10が減光モードにて点灯しているときの人体センサ53の動作を説明する図である。図8の(2)は、照明装置10が消灯モードであるときの人体センサ53の動作を説明する図である。図8(1)及び(2)の上図は、人体センサ53に印加される電源電圧を、下図は、人体センサ53により出力された検知信号を夫々示している。なお、人体センサ53は、人を検知したときはパルス状の信号を出力し、人を検知しないときは信号を出力しないように構成してある。
【0068】
減光モードにおいて、照明装置10の点灯に応じて、図8の(1)の上図に示すように、人体センサ53に所定周期にて間欠的に電源電圧が印加される。人体センサ53により人が検知されたとき(図8の(1)の下図にて検知信号出力有のとき)は、検知信号が制御部42に与えられ、制御部42は同じ明るさにて点灯を継続する。一方、人体センサ53により人が検知されないとき(図8の(1)の下図にて検知信号出力無のとき)は、人体センサ53は通常の検知動作とは別に確認動作を行うようにしてある。即ち、人体センサ53に短周期にて電源電圧を複数回(図において3回)印加し、複数回とも人が検知されないときに、制御部42は人が不在であると判定する。制御部42は、人が不在であると判定したときに、照明装置10を、例えば、最大出力の明るさに対して30%の明るさに減光するように駆動回路部43,43…を制御する。このとき、人体センサ53には所定周期にて間欠的に電源電圧が印加されている。その後、人体センサ53により人が検知されたとき(図8の(1)の下図にて検知信号出力有のとき)、同様に、確認動作を行う。制御部42は、確認動作により人が存在すると判定したときに、記憶部44に記憶されている設定値に応じた明るさにて点灯するように駆動回路部43,43…を制御する。
【0069】
消灯モードにおいて、照明装置10の点灯に応じて、同様に、図8の(2)の上図に示すように、人体センサ53に所定周期にて間欠的に電源電圧が印加される。人体センサ53により人が検知されたとき(図8の(2)の下図にて検知信号出力有のとき)は、検知信号が制御部42に与えられ、制御部42は点灯を継続する。一方、人体センサ53により人が検知されないとき(図8の(2)の下図にて検知信号出力無のとき)は、人体センサ53は通常の検知動作とは別に確認動作を行うようにしてある。即ち、人体センサ53に短周期にて電源電圧を複数回(図において3回)印加し、複数回とも人が検知されないときに、制御部42は人が不在であると判定する。制御部42は、人が不在であると判定したときに、照明装置10を消灯する。このとき、図示の如く、人体センサ53にも電源電圧を印加しない、即ち次の点灯命令が制御部42に与えられるまで人体センサ53も動作しないようにしてある。その後、点灯命令が制御部42に与えられたとき、制御部42は、記憶部44に記憶されている設定値に応じた明るさにて照明装置10を点灯するように駆動回路部43,43…を制御するとともに、人体センサ53に所定周期にて間欠的に電源電圧を印加するようにしてある。
【0070】
このように人体センサ53により照明装置10の点灯及び消灯の切替え又は点灯時の照度の変更をするように構成しているから、人の存/否に関わらず点灯し続ける照明装置と比較してエネルギの消費を抑制することができる。また、人体センサ53に印加する電源電圧を間欠的にすることにより、エネルギの消費を低減することができる。また、間欠的な人体監視に応じて、点灯保持時間を適切に設けることにより、点灯/消灯の切替、照度の切替が頻繁に生じることがなく、人に不快感を与えずにすむ。減光モードにおいては、使用者による点灯操作が不要となり、使用者の便宜を図ることができる。
【0071】
以上のように構成された本発明に係る照明装置10は、用途に応じた他の使用形態に変更すべく、前記灯部1及び基部3を近接して対向させることができる可変構造を備えている。可変構造は、以下に述べるように、灯部1及び基部3に対して取付部2を夫々着脱することができるように構成してなる。図9は、照明装置10の他の使用形態を示す模式的断面図である。図10は、灯部1及び基部3を固定する固定部材7の模式的外観斜視図である。他の使用形態として、通路の壁下部に設けられて足元を照らすフットライト等の壁掛け型の照明装置を例示している。なお、図9において、灯部1の内部に設けられたLEDモジュール12,12…、基部3の内部に設けられた電源回路、制御回路及び駆動回路等の回路が形成された回路基板等の内部部品は、説明の便宜上省略している。
【0072】
まず、照明装置10は、図2に示す基部3に設けられたメスコネクタ33から取付部2のオスコネクタ23aを引き抜き、取付部2を基部3の弾性体32から引き抜くことにより、取付部2を基部3から取り外す。同様に、灯部1に設けられたメスコネクタ15から取付部2のオスコネクタ23aを引き抜き、取付部2を灯部1の弾性体14から引き抜くことにより取付部2を灯部1から取り外す。取付部2のフレーム21からカバー22を取り外し、電線23,23…を取外す。次に、基部3の矩形板部31aに設けられたカバー36を取外し、灯部1に取付けられた赤外線送受信部54を取外す。
【0073】
さらに、一方のオスコネクタ23aを基部3のメスコネクタ33に嵌合させ、他方のオスコネクタ23aを灯部1のメスコネクタ15に嵌合させる。そして、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、オスコネクタ23a,23a間を接続する電線23,23…の少なくとも一部を灯部1に設けられた収納部13に収納する。そして、赤外線送受信部54を基部3にカバー36により覆われていた基部3内部に設けられたコネクタに接続するように灯部1の矩形板部11aの側から取付ける。なお、赤外線送受信部54を、その内部に反射部を適切に設けて多方向からの赤外線を受信可能なように構成してもよい。これにより、赤外線受信部の取外し及び取付けが不要になる。
【0074】
以上のように配置された灯部1及び基部3は固定部材7に取付けられる。固定部材7は、図10に示すように、矩形板状の固定板部71と、該固定板部71の固定面である一面71aの長手方向の一端に立設された矩形板状の被掛止板部72とからなるL字状の部材である。固定板部71には、2つの孔73,74が長手方向に並設してある。該孔73,74は、固定板部71の他面71bから一面71aに向けて縮径する円錐台形の形状を有している。
【0075】
被掛止板部72には、基部3の基部筺体31の矩形底部31cに設けられた被掛止孔35と同一形状の被掛止孔75が設けてある。被掛止孔75は、円形孔部75aと該円形孔部75aの一部から円形孔部75aの径方向に被掛止板部72の他端側に延びる矩形孔部75bとからなる。なお、固定部材7の被掛止孔75及び基部3の被掛止孔35の形状は、後述する掛止体の形状に合わせて適切に形成してある。
【0076】
このような固定部材7の固定板部71の一面71aに、基部3の側が固定部材7の被掛止板部72の側になるように、灯部1及び基部3の固定部16,34の螺子穴16a,34aと固定部材7の孔73,74とを整合させた状態にて、灯部1及び基部3を当接させ、ネジ76,77により灯部1及び基部3を固定部材7に固定する。
【0077】
このように一体化された照明装置10は、保持部材である壁100に固定された掛止体であるネジ101に、固定部材7の被掛止孔75及び基部3の被掛止孔35にて掛止することにより、壁100に保持され、他の使用形態である壁掛け型の照明装置として用いることができる。例えば、通路の壁の下部にこのような照明装置10を取付けることにより、足元を照らすフットライトとして用いることができる。このように、本発明に係る照明装置10は、前述した如く、取付部2を灯部1及び基部3夫々に対して着脱することができるように構成してなる可変構造により、机上を照明する用途に用いることができるとともに、壁に掛けて足元等を照明する用途にも用いることができる。
【0078】
また、照明装置10のLEDモジュール12,12…夫々を個別に点灯制御することにより、文字及び/又はパターンを表示する表示装置として用いることができる。図11及び図12は、文字及び/又はパターンの表示例である。図中、点灯しているLEDモジュール12,12…をハッチングにて示している。照明装置10は、図11に示すように、片仮名のア等の文字を表示することができるとともに、図12に示すように、矢印等のパターンを表示することができる。
【0079】
このような表示を順次点滅表示するように照明装置10を構成することも可能である。この照明装置10において、図3、図11及び図12に示す表示内容を所定時刻(12時30分)に順次点滅表示するように、赤外線送信機6を用いて設定操作する手順例を示す。前述した設定操作の説明と同様に、複数の照明装置10がある場合を例に説明する。まず、3キーを押して、BLKキーを押すことにより3番の照明装置を指定する。次に、1キー、2キーのあとに時キーを押し、3キー、0キーのあとに分キーを押して、時計キーを押すことにより制御動作を行う時刻を入力する。次に、1キーと図キーを押すことにより表示内容(表示する文字及び/又はパターン)の選択を行い、点滅キーを押すことにより制御内容(点滅命令)を指定し、同様に、2キー、図キー、点滅キー、3キー、図キー、点滅キーを順次押したのち、点灯キーを押すことにより点滅パターンを決定する。なお、図3、図11及び図12に示す表示内容及び該表示内容に対応する数字キーの割り当てテーブルは、予め記憶部44に記憶させてある。また、パターンの一例として矢印を示したが、矢印等の記号、図柄に限定されず、模様でもよい。このように、本発明に係る照明装置10は、文字及び/又はパターン等の表示という照明と異なる用途にも用いることができる。
【0080】
以上のように構成された実施の形態1に係る照明装置10は、灯部1を基部3に立設された取付部2により保持することにより電気スタンドとして用いることができるとともに、図9に示すように、灯部1と基部3とを、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、固定部材7により一体化したのち、照明装置10を壁100に保持することにより、他の使用形態の照明装置、即ちフットライト等の壁掛け型の照明装置としても用いることができる。また、図9に示すように保持された照明装置10において、LEDモジュール12,12…夫々を個別に点灯制御することにより、図11及び図12に示す如く、文字及び/又はパターンを表示する表示装置としても用いることができる。以上のように、照明装置10を、用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができるから、使用者の便宜を図ることができる。
【0081】
また、壁掛け型の照明装置として用いるときに、灯部1及び基部3を、平面同士を当接させて一体化しているから、照明装置10を薄型化して省スペース化を図ることができる。また、壁掛け型の照明装置として用いるときに、取付部2を灯部1及び基部3から取外すとともに、基部3及び灯部1間を接続する電線を収納部13に収納しているから、美観に資する。また、光源としてLEDを用いているから、蛍光灯、電球等の光源を用いた場合と比較して、灯部1を薄型化することができる。
【0082】
なお、本実施の形態に係る照明装置10は、取付部2の一端及び他端を灯部1及び基部3に設けられた弾性体14,32の嵌合穴14a,32aに夫々嵌合させるように構成してあるが、これに限定されず、取付部2が灯部1及び基部3夫々と着脱可能であるように構成してあればよい。取付部2の側に嵌合穴を、灯部1及び基部3の側に前記嵌合穴に嵌合する凸部を設けてもよい。
【0083】
また、本実施の形態においては、灯部1及び基部3を接続する電線を収納する収納部を灯部1に設けているが、基部3に設けてもよい。
【0084】
また、本実施の形態において、図1の電気スタンドの使用形態において、赤外線送受信部54を灯部1の照明装置10の正面側に設けているが、これに限定されず、灯部1の照明装置10の側面側、又は灯部1の照明装置10の上面側に設けてもよい。なお、この場合、灯部1の使用しない赤外線送受信部54の嵌め込み部には、ダミーのモジュールが嵌め込まれている。このように赤外線の送受信可能な方向を適切に選択することができるように構成することにより、多数の照明装置が大部屋に点在している場合にも、多数の照明装置を一括して設定操作することが可能となり、使用者の設定の手間を軽減することができる。
【0085】
また、本実施の形態においては、赤色LEDブロック112a、緑色LEDブロック112b及び青色LEDブロック112c毎に、又はLEDモジュール12,12…毎に点灯制御することができるように構成してあるが、これに限定されない。赤色LED12a,12a…、緑色LED12b,12b…及び青色LED12c,12c…夫々を個別に点灯制御することができるように構成してもよい。
【0086】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2に係る照明装置の構成を略示する概念図である。なお、図13は、電気スタンドの使用形態において、照明装置10aの背面側から見た概念図である。
【0087】
照明装置10aは、光源を有する灯部1と、灯部1が取付けられている取付部8と、取付部8が設けてある基部3とを備えてなり、机102に載置して用いられる所謂電気スタンドである。本実施の形態においては、灯部1が取付けられている取付部8を、実施の形態1の如く着脱可能に構成するのでなく、折りたたみ可能に構成してなる可変構造により、前記灯部1及び基部3を近接して対向させることができるようにしてある。
【0088】
取付部8は、灯部1に一端側にて取付けられた第1取付筒81と、基部3に一端側にて取付けられた第2取付筒82と、第1,第2取付筒81,82を他端側にて枢着する枢着部83とを備えている。第1,第2取付筒81,82は、長細い扁平な直方体状の外形を有する筒体であり、その内部には、灯部1及び基部3間を接続する電線が収納してある。なお、その他の構成は、図1に示す実施の形態1と同様であるため、対応する構成部材に図1と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。また、実施の形態1において説明した灯部1及び基部3に設けられた種々の部品は、図13に図示していないが、実施の形態2に係る照明装置10aも同様に備えている。前記部品及び該部品の機能の説明は省略する。
【0089】
図14及び図15は、照明装置10aを他の使用形態である壁掛け型の照明装置/表示装置に変形する手順の説明図である。まず、図14の(1)にて矢符にて示すように、灯部1を中心として基部3を、図において反時計回りに相対回転させる。この相対回転は、図14の(2)に示す如く、基部3の矩形板部31aが灯部1の矩形板部11aと対向する位置に到達するまで行う。次に、第1,第2取付筒81,82を枢着部83を中心として相対回転させることにより取付部8を折りたたみ、図15の(1)に示す如く、灯部1及び基部3を互いに近接する方向に移動させる。そして、灯部1の矩形板部11aと基部3の矩形板部31aとを当接させた状態にて、灯部1及び基部3を固定部材(図示せず)に固定して一体化し、図15の(2)に示す如く、保持部材である壁100に保持する。このように壁100に保持された照明装置10aは、壁掛け型の照明装置/表示装置として用いることができる。このように、本発明に係る照明装置10aは、取付部8を折りたたみ可能なように構成してなる可変構造により、机上を照明する用途に用いることができるとともに、壁に掛けて足元等を照明する用途、文字及び/又はパターン等の表示という照明と異なる用途にも用いることができる。
【0090】
以上のように構成された実施の形態2に係る照明装置10aにおいては、基部3を灯部1に対して相対回転させたのち、第1取付筒81と第2取付筒82とを枢着部83を中心として第1,第2取付筒81,82を相対回転させて取付部8を折りたたむことができるように構成してなる可変構造により、灯部1と基部3とを当接させて一体化している。これにより、第1取付筒81と、第2取付筒82と、これらを枢着する枢着部83という簡易な構成にて、取付部8を取り外す作業をすることなく、用途に応じた他の使用形態の照明装置として、又は表示装置等の異なる用途の装置として用いることができる。
【0091】
なお、本実施の形態に係る照明装置10aは、取付部8を、第1取付筒81と、第2取付筒82と、これらを枢着する枢着部83とから構成しているが、これに限定されず、折りたたみ可能に構成してあればよい。
【0092】
なお、以上の実施の形態においては、壁掛け型の照明装置又は表示装置を保持部材に掛止する掛止体としてネジを用いているが、これに限定されず、フック等、照明装置を掛止することが可能な部材であればよい。
【0093】
また、以上の実施の形態において、取付部は、細長い直方体状の外形を有する四角筒体を備えてなるが、これに限定されず、例えば、円筒体でもよく、多角筒体でもよい。
【0094】
また、以上の実施の形態においては、用途に応じた他の使用形態に変更すべく、灯部1及び基部3を近接して対向させることができる可変構造として、取付部2を灯部1及び基部3夫々に着脱することができるように構成してなる可変構造と、取付部8を折りたたみ可能に構成してなる可変構造について説明したが、可変構造はこれらに限定されない。
【0095】
また、以上の実施の形態においては、電気スタンドを他の使用形態の照明装置であるフットライト等の壁掛け型の照明装置又は表示装置に適用可能に構成した例について説明したが、これに限定されない。照明装置10を保持する保持部材は壁に限定されず、ラック、天井等であってもよい。即ち、他の使用形態の照明装置として、ダウンライト、間接照明用の照明装置等、種々の使用形態の照明装置への適用が考えられる。この場合、固定部材、並びに固定部材の被掛止孔及び基部3の被掛止孔35は保持部材及び取付け方向に応じて適切に設定してある。なお、固定部材は、保持部材の形状、設置場所によっては、必須のものではない。
【0096】
また、以上の実施の形態においては、光源として表面実装型LEDを用いているが、これに限定されず、他のタイプのLED、EL(Electro Luminescence)等を用いてもよい。
【0097】
さらに、本発明は、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施の形態1に係る照明装置の構成を示す概念図である。
【図2】取付部と灯部及び基部との取付構造を略示する模式的断面図である。
【図3】灯部を矩形枠部の側から見た概略図である。
【図4】取付部の外観斜視図である。
【図5】取付部の分解斜視図である。
【図6】実施の形態1に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【図7】赤外線送信機の模式的平面図である。
【図8】人体センサの動作説明図である。
【図9】照明装置の他の使用形態を示す模式的断面図である。
【図10】灯部及び基部を固定する固定部材の模式的外観斜視図である。
【図11】文字及び/又はパターンの表示例である。
【図12】文字及び/又はパターンの表示例である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る照明装置の構成を略示する概念図である。
【図14】照明装置を他の使用形態である壁掛け型の照明装置/表示装置に変形する手順の説明図である。
【図15】照明装置を他の使用形態である壁掛け型の照明装置/表示装置に変形する手順の説明図である。
【符号の説明】
【0099】
1 灯部
13 収納部
14,32 弾性体
14a,32a 嵌合穴(嵌合部)
2 取付部
3 基部
7 固定部材
71a 固定面
72 被掛止板部
75 被掛止孔
8 取付部
81 第1取付筒
82 第2取付筒
83 枢着部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を有する灯部と、机上面等の設置面に設置するための基部とを有し、所定の状態で照明する照明装置において、
前記灯部及び基部を用途に応じた形態に変更する可変構造を備えることにより、壁掛け用等の所望の用途にも適用可能であることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
光源を有する灯部と、該灯部が取付けられている取付部と、該取付部が設けられている基部とを備え、前記灯部を前記基部に離隔して保持するように構成された照明装置において、前記灯部及び基部を近接して対向させる可変構造を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記灯部は前記光源からの光が出射される側と逆側に平面を有しており、前記基部は前記灯部の側に平面を有しており、前記灯部の平面と前記基部の平面とを当接させて前記灯部及び基部を一体化するようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記灯部が取り付けられ前記基部に設けられる取付部は、前記灯部及び基部夫々に着脱可能に構成してあることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記灯部及び基部は前記取付部が嵌合する嵌合部を有しており、前記灯部及び基部のうち何れか一方に該灯部及び基部間を接続する電線の少なくとも一部を収納する収納部が設けてあることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記取付部は、折りたたみ可能に構成してあることを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
【請求項7】
前記取付部は、前記灯部及び基部夫々に一端側にて取付けられた第1,第2取付筒と、該第1,第2取付筒を他端側にて枢着する枢着部とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記灯部及び基部が固定される固定面と、照明装置を保持すべく保持部材に設けられた掛止体に掛止する被掛止孔が設けられ、前記固定面に立設された被掛止板部とを有する固定部材を備えていることを特徴とする請求項1から7の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項9】
前記灯部は複数の光源を備えてなり、該複数の光源夫々の点灯を制御することにより文字及び/又はパターンを表示するように構成してあることを特徴とする請求項1から8の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項10】
前記光源はLEDを備えてなることを特徴とする請求項1から9の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項1】
光源を有する灯部と、机上面等の設置面に設置するための基部とを有し、所定の状態で照明する照明装置において、
前記灯部及び基部を用途に応じた形態に変更する可変構造を備えることにより、壁掛け用等の所望の用途にも適用可能であることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
光源を有する灯部と、該灯部が取付けられている取付部と、該取付部が設けられている基部とを備え、前記灯部を前記基部に離隔して保持するように構成された照明装置において、前記灯部及び基部を近接して対向させる可変構造を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記灯部は前記光源からの光が出射される側と逆側に平面を有しており、前記基部は前記灯部の側に平面を有しており、前記灯部の平面と前記基部の平面とを当接させて前記灯部及び基部を一体化するようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記灯部が取り付けられ前記基部に設けられる取付部は、前記灯部及び基部夫々に着脱可能に構成してあることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記灯部及び基部は前記取付部が嵌合する嵌合部を有しており、前記灯部及び基部のうち何れか一方に該灯部及び基部間を接続する電線の少なくとも一部を収納する収納部が設けてあることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記取付部は、折りたたみ可能に構成してあることを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
【請求項7】
前記取付部は、前記灯部及び基部夫々に一端側にて取付けられた第1,第2取付筒と、該第1,第2取付筒を他端側にて枢着する枢着部とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記灯部及び基部が固定される固定面と、照明装置を保持すべく保持部材に設けられた掛止体に掛止する被掛止孔が設けられ、前記固定面に立設された被掛止板部とを有する固定部材を備えていることを特徴とする請求項1から7の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項9】
前記灯部は複数の光源を備えてなり、該複数の光源夫々の点灯を制御することにより文字及び/又はパターンを表示するように構成してあることを特徴とする請求項1から8の何れか一つに記載の照明装置。
【請求項10】
前記光源はLEDを備えてなることを特徴とする請求項1から9の何れか一つに記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−301806(P2009−301806A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153393(P2008−153393)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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