説明

照明装置

【課題】本発明は、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止して略球面状に均一に光を出射させるレンズ及びそれを用いた照明装置を実現することを目的とする。
【解決手段】光源と、光源を搭載するための構造体と、それらを覆うカバーと、配光を広げるためのレンズを有する照明装置において、前記構造体側面を反射面にし、前記カバー最大径の中心近傍に前記レンズを配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関し、特に光源としてLED(Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を備えた照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化の防止のために省エネルギ化が進められており、照明分野においては、従来の白熱電球の代替としてLEDを用いたランプの研究・開発が行われている。既存の白熱電球と比べて、LEDを用いたランプは高いエネルギ効率を持つためである。LEDを用いたランプの用途拡大を考える場合、既存の白熱電球の口金をそのまま利用ができることが求められ、従来の白熱電球と同等に用いられることが望ましい。また、白熱電球は発光部に対して口金方向を後方とした時に、前方から後方まで略球面状に光が均等に出射されるため、LEDを用いたランプには、白熱電球を照明器具に取り付けた場合と同等の光の照射を演出することが求められている。ただし、LEDは出射光の直進性が強いため、従来の白熱電球と同等に用いる場合には、LEDからの出射光の照射範囲(配光)を輝度むらなく広げる必要がある。特にLEDの出射面から180°を超えた方向(LEDの出射面の後方)に向けて照射範囲を広げる必要がある。
【0003】
光の配光を広げる手段の一例として、特許文献1に記載されているように、平面の基板状にLEDを配置した後、当該基板を折り曲げることによりLEDを立体的に実装し、更に基板を覆う透光性のカバーを設けることにより、配光を広げる方法がある。
【0004】
そのほかに、透光性のカバーを高い散乱機能を有するものに置き換えて、配光を広げる方法が非特許文献1で示されている。
【0005】
そのほかに、LEDを円錐台状の台に設置し、該台の側面に反射体を用い、更に光拡散性を有する材料で形成した透光性カバーを設けることで、配光を広げる先行技術について、特許文献2で開示されている。
【0006】
また、LEDモジュールの上に前方に出射される光の量を減らしてその分だけ側方に出射される光の量を増加させるレンズを設置し、LEDモジュールの側部には導光部材を設け、導光部材の上部に反射材を設け、レンズにより導光部材に入射する光の量を増加させ、導光部材上部の反射材により後方に出射される光の量を増加させる方法について、特許文献3で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−96594号公報
【特許文献2】特開2010−205553号公報(図7参照)
【特許文献3】特開2010−40364号公報(図6参照)
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】東芝ライテック(株) プレスリリース 2011年3月7日 http://www.tlt.co.jp/tlt/topix/press/p110307a/p110307a_2.htm
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の技術では、LEDを立体的に実装する必要があり、製造工程が複雑となり、製造コストが高くなるという恐れがある。
【0010】
また、非特許文献1や特許文献2に記載の技術では、透光性カバーにより散乱あるいは拡散させるため光の損失が大きくなり、必要な明るさを得るためには、LEDにより大きなエネルギを入れる必要があり、省エネというLEDを用いたランプの特徴を備えなくなる恐れがある。
【0011】
また、特許文献3で示されている構造では、導光部材の上に反射材があることにより、反射材上方に配光が広がらず光の出射の輝度むらが生じる恐れがある。
【0012】
本発明は、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止して略球面状に均一な光を出射させるレンズ及びそれを用いた照明装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、光源と、光源を搭載するための構造体と、それらを覆うカバーと、配光を広げるためのレンズを有する照明装置において、前記構造体側面を反射面にし、前記カバー最大径の中心近傍に前記レンズを配置したことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、光源と、光源を設けるための構造体と、それらを覆うカバーを有する照明装置において、カバーは透光性を持ち、前記構造体は、円錐台または円柱、あるいはそれらを組み合わせた形状であり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の上面から光源の発光面までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲で構成され、カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように配置されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、光源と、該光源を設けるための構造体と、前記光源上に設けられたレンズと、前記光源と前記レンズとを覆うカバーと、を有する照明装置において、前記カバーは開口部を有する略球形状をしており、前記カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように当該レンズは配置され、前記レンズの上端と、前記カバーの開口部と、を結んだ線の内側に前記構造体が位置することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、複数の光源と、前記光源を設けるための構造体と、それらを覆うカバーを有する照明装置において、カバーは透光性を持ち、前記構造体は、円錐台または、円柱、あるいはそれらを組み合わせた形状であり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体から前記光源までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲にあるように構成され、前記カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、レンズを用いることにより、後方(口金方向)への光の出射を増加させることができ、球面状に均一に光を出射することができる。
【0018】
また、光源の位置をカバー開口部よりも高い位置に設けることにより、レンズからの出射光が遮られることを抑制することができる。
【0019】
また、光源を配置する構造体の側面を反射面とすることにより、カバーで散乱されて戻ってきた光を反射し、光の均一性を増加させる。
【0020】
本発明によれば、光源と、光源を搭載するための構造体と、それらを覆うカバーと、配光を広げるためのレンズを有する照明装置において、前記構造体側面を反射面にし、前記カバー最大径の中心近傍に前記レンズを配置したことにより、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止して球面状に均一に光を出射させる照明装置を実現させることができる。
【0021】
また、本発明によれば、光源と、光源を設けるための構造体と、それらを覆うカバーを有する照明装置において、カバーは透光性を持ち、前記構造体は、円錐台または円柱、あるいはそれらを組み合わせた形状であり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の上面から光源の発光面までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲で構成され、カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように配置されていることにより、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止して球面状に均一に光を出射させる照明装置を実現させることができる。
【0022】
また、本発明によれば、光源と、該光源を設けるための構造体と、前記光源上に設けられたレンズと、前記光源と前記レンズとを覆うカバーと、を有する照明装置において、前記カバーは開口部を有する略球形状をしており、前記カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように当該レンズは配置され、前記レンズの上端と、前記カバーの開口部と、を結んだ線の内側に前記構造体が位置することにより、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止して球面状に均一に光を出射させる照明装置を実現させることができる。
【0023】
また、本発明によれば、複数の光源と、前記光源を設けるための構造体と、それらを覆うカバーを有する照明装置において、カバーは透光性を持ち、前記構造体は、円錐台または、円柱、あるいはそれらを組み合わせた形状であり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体から前記光源までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲にあるように構成され、前記カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように配置されていることにより、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止して球面状に均一に光を出射させる照明装置を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例1を、白熱電球の代替品照明装置として利用した場合の断面図である。
【図2】本発明の実施例1の外観の等角投影図である。
【図3】本発明の実施例1のカバー1を取り外した状態の等角投影図である。
【図4】本発明の実施例2を、白熱電球の代替品照明装置として利用した場合の断面図である。
【図5】本発明の実施例2のカバー1を取り外した状態の等角投影図である。
【図6】本発明の実施例3を、白熱電球の代替品照明装置として利用した場合の断面図である。
【図7】本発明のドーナツ状のレンズB20とLEDモジュールの等角投影図である。
【図8】本発明の実施例1におけるレンズA2の断面図である。
【図9】本発明の実施例3におけるドーナツ状のレンズB20の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施例1から3について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0026】
本実施例では、LEDの実装およびカバーの製作が簡易で、かつ光の出射の輝度むらを防止する照明装置の例を説明する。図1は本発明の実施例1を、白熱電球の代替品照明装置として利用した場合の断面図である。照明装置100は、カバー1、レンズA2、LEDモジュールA3、円柱状の反射体4、筐体5、電気回路6、口金7、基板140を有する。以下、図中の照明装置100において、筐体5を基準としてカバー1のある方向を前方、口金7のある方向を後方とする。前方、後方にあたらない方向を側方と呼ぶこととする。チップオンボード型のLEDモジュールA3が、円柱状の反射体4の上に搭載されている。LEDモジュールA3の発光面の上部に、配光を広げるためのレンズが設置される。円柱状の反射体4とLEDモジュールA3とレンズA2とを覆う透光性のカバー1が有る。カバー1は、略円球状をしており、一部に開口部を有している。カバー1の開口部は空洞の筐体5と接続される。筐体5は、円錐台形状をしており、2つの円状部分にそれぞれ開口部を有している。筐体5のそれぞれの開口部は連通しており、筐体5は内部が空洞となっている。カバー1の開口部は筐体5の一方の開口部と接続される。筐体5の内部に電気回路6が備わっており、従来の白熱電球のソケットと接続するための口金7がある。上記構成により、照明装置100をソケットに取り付けた場合、ソケットから口金7は電源を受け取り、図示しないリード線により口金7から電気回路6に電気が通じ、電気回路6からLEDモジュールA3に電気が通じ、LEDモジュールA3が発光する。LEDモジュールA3から出射した光は、レンズA2に入射し、レンズA2からの光はレンズA2の前方、側方、後方まで広がり出射される。本実施例の照明装置100の外観図を図2に、本実施例の照明装置100からカバーを取り除いた状態の等角投影図を図3に示す。図3では、レンズの取り付け構造や配線などは省略して表示している。白熱電球の形状だけを模擬するのではなく、レンズで配光を広げ、かつ円柱状の反射体4上にLEDモジュールA3をおき白熱電球と同じ位置に発光の中心をおき、白熱電球に配光を近づけることにより、白熱電球と同様の配光を実現することができるという効果を奏する。また、カバー1は、ブロー成型などの製作を行うことにより工程の短縮と簡略化を図っている。
【0027】
反射体を円柱状にすることにより、レンズA2から後方へ出射される光が遮られることを抑制できる。光が遮られることを少なくするために、円柱状の反射体4の直径は、レンズA2の上端9の外径以下であることが望ましい。また、円柱状の反射体4の側面を反射面にすることにより、カバー1で散乱されてカバー1の内側に戻ってきた光を再び反射し、光の均一性を増すことができる。
【0028】
レンズA2の断面図を図8に示す。LEDモジュールA3を覆うように設置されている。本実施例において、レンズA2は平坦部a(第5の面)とじょうご型の凹面b(第4の面)と屈折面c(第3の面)とおわん型の曲面d(第2の面)と曲面e(第1の面)と円錐状の凹部fと取っ掛かり部60とから構成される。レンズA2において、曲面eは、LEDモジュールA3と対向する面である。曲面eは、平面である基板140の一方の面に配置されたLEDモジュールA3を覆うような半球状をしている。曲面eには円錐状の凹部fが形成されている。LEDモジュールA3から照射される光の中で代表的な光線を光軸500とすると、光軸500と曲面eとが交差する部分に円錐状の凹部fが形成されている。円錐状の凹部fはレンズA2の内側に凹むように設けられている。円錐状の凹部fは円錐状の凹みである。LEDモジュールA3からの光は曲面eと円錐状の凹部fとに向かい、曲面eと円錐状の凹部fからレンズA2内に入射する。レンズA2における光の出射面は平坦部aとじょうご型の凹面bと屈折面cとおわん型の曲面dとからなる。平坦部aとじょうご型の凹面bとはレンズA2の上部に位置し、屈折面cとおわん型の曲面dとはレンズA2の側部に位置する。じょうご型の凹面bは、平坦部aからじょうご型の凹面bと屈折面cとが接する部分に向かってレンズA2の上方向に膨らむような傾斜を有している。平坦部aとじょうご型の凹面bと屈折面cにより略じょうご型が形成されている。
屈折面cはじょうご型の凹面bの側方から後方にかけて位置する。じょうご型の凹面bで囲まれた底面には平坦部aが設けられている。じょうご型の凹面bは、曲面eや円錐状の凹部fからレンズA2内に入射した光をレンズA2の側方や後方にあたる屈折面cの方向へと反射する面としての機能と、屈折面cで反射された光を透過させレンズA2の前方に出射させる機能とを持つ。平坦部aは、曲面eや円錐状の凹部fからレンズA2内に入射した光を照明装置前方へと透過させる機能を持つ。平坦部aにより、照明装置の前方への光の出射量を増やしている。また、屈折面cはじょうご型の凹面bで反射された光を屈折させて、レンズA2から照明装置の側方や後方に出射させる機能と、曲面eから入射した光をじょうご型の凹面b方向へと反射させる機能を持つ。おわん型の曲面dは曲面eからレンズA2内に入射した光を屈折させてレンズA2から出射する機能を持つ。おわん型の曲面dからは照明装置の前方から側方にかけて光が出射される。曲面eに円錐状の凹部fを形成することにより、じょうご型の凹面bへ当たる光の量を増やすことができる。じょうご型の凹面bへ当たる光の量を増やすことでじょうご型の凹面bからの光の反射量を増やすことができるので、電球の前方・側方・後方へと光を照射することができるようになり輝度むらを防止することができる。円錐状の凹部fから入射した光はじょうご型の凹面bで反射され、単に曲面eだけが設けられた場合に比べ照明装置の側方から後方への光の出射を増加させることになる。照明装置の側方から後方への光の出射を増加させることで、照明装置全体の輝度むらを減少させる機能を持つ。
【0029】
光軸500と、円錐状の凹部fがなす角度θ1は、じょうご型の凹面bへの光の当たり方を考慮すると20〜60°前後が望ましい。例えば、θ1の角度が48°である時、平坦部aの長さを0.6mm、じょうご型の凹面bの大きさを半径6mm×12mmの楕円形状の1/4がなす弧であることが望ましい。しかし、θ1の角度や平坦部aの大きさが変化すれば、じょうご型の凹面bの大きさも変化する。また、曲面eの円錐状の凹部fの開口部を円錐状の凹部fの底面と呼ぶことにすると、円錐状の凹部fの底面の大きさは、LEDモジュールA3の発光面の大きさよりも小さいことが望ましい。円錐状の凹部fを経由してじょうご型の凹面bで反射される光と、曲面eを経由してじょうご型の凹面bで反射される光の2種類ができることにより、側方から後方への出射光を輝度むらを防止して広げることができる。また、θ1の角度が48°である時、平坦部aの長さが0.6mm、じょうご型の凹面bの大きさは半径6×12mmの楕円形状の1/4が成す弧、じょうご型の凹面bと屈折面cが成す角度は55°、おわん型の曲面dと曲面eの垂直底面は1mm、おわん型の曲面dは半径9mm×12mmの楕円形状の一部の弧、曲面eは半径3mm×8mmの楕円形状の一部の弧、レンズ1中心部の厚さは0.5mmであることが望ましい。ただし、じょうご型の凹面bの曲率を調整し、後方への光の出射量を調整するならば、その他の比率でも良い。
【0030】
レンズA2の外形は略じょうご型と略おわん型とをそれぞれの面積が小さい部分が向かい合うように組み合わせた形状をしている。レンズA2を側面から見ると略砂時計形状である。略じょうご型の外周側面は本実施例でいうところの屈折面cであり、略じょうご型の内周側面は本実施例でいうところのじょうご型の凹面bである。略じょうご型の内周側面で囲まれた部分は本実施例でいうところの平坦部aである。略おわん形の外周側面は本実施例でいうところのおわん型の曲面dであり、略おわん形の円錐台の内周側面は本実施例でいうところの曲面eである。曲面eの一部には凹部が設けられている。曲面eの一部に設けられている凹部は本実施例でいうところの円錐状の凹部fである。本実施例において円錐状の凹部fの形状は円錐状である。おわん型の曲面dの一端は曲面eの端とつながっており、屈折面cの一端とおわん型の曲面dの他端はつながっている。じょうご型の凹面bの一端と屈折面cの他端はつながっており、平坦部aはじょうご型の凹面bの他端とつながっている。本実施例において、略じょうご型、略おわん型を表現したが、この限りでない。それぞれの面の機能を達する形状であればレンズA2の外形はこれに限るものではない。例えば、円錐状の凹部fの形状は、前方への光の出射量を調整するために、円錐台状としても良い。
【0031】
レンズA2は曲面eによりLEDモジュールA3を覆うように設けられている。LEDモジュールA3の発光面3からの光は曲面eや円錐状の凹部fに入射する。曲面eに入射した光は曲面eの曲率とレンズA2の屈折率に従い屈折する。直進性が強いLEDモジュールA3からの光は曲面eにより前方への配光が広がる。また、円錐状の凹部fに入射した光も屈折する。曲面eを通過した光は、平坦部a,じょうご型の凹面b,屈折面c,おわん型の曲面dへと至る。円錐状の凹部fを通過した光はじょうご型の凹面bへと至る。
平坦部aに至った光は前方へと光を出射する。じょうご型の凹面bへと至った光のうち、一部の光はじょうご型の凹面bから前方へと光を出射し、他の光は再びレンズ1内へと光を反射させる。曲面eやじょうご型の凹面bから屈折面cやおわん型の曲面dに至った光は屈折し、前方や側方や後方へと光を出射する。曲面eはLEDモジュールA3からの光の配向を広げるために設けられる。じょうご型の凹面bは光を前方に透過したりレンズA2内に反射するために設けられる。平坦部aは光をレンズA2の前方に透過するために設けられる。屈折面cは光をレンズA2の側方や後方に向けるために設けられる。おわん型の曲面dは光を前方や側方に向けるために設けられる。
【0032】
本実施例では、発光面と対向する面とその反対側に内側に凹んだ面を有するレンズの例を示したが、前方(カバー方向)から後方(口金方向)に光を配光できるのならば、その他の形状のレンズでも構わない。また、レンズでの光のロスを少なくするために、レンズは配光を広げる機能を保つ範囲で、小さくすることが望ましい。
【0033】
白熱電球における発光中心は、カバー最大径の位置abの中心近傍である。円柱状の反射体4の高さを低くすると、光の出射位置をカバー最大径の位置abにするためには、レンズの高さ(厚み)を増す必要がある。レンズの高さ(厚み)を増すと、光のロスが増加する恐れがある。また、円柱状の反射体4の高さをカバー最大径の位置abよりも高くすると、レンズA2とカバー1の距離が近づき、カバー表面にレンズの影がうつりこみ、見た目が悪化する恐れがある。これらのことを考慮して、カバー1、円柱状の反射体4、レンズA2の相応しい形状の比を考えると、円柱状の反射体4の直径に対する円柱状の反射体4からLEDモジュールA3までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、円柱状の反射体4の直径に対するカバー1の高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、円柱状の反射体4の直径に対するカバー1の最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、円柱状の反射体4の直径に対する円柱状の反射体4の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、円柱状の反射体4の直径に対するレンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、円柱状の反射体4の直径に対するレンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲にあるように構成されることが望ましい。また、レンズA2が発光体となることから、カバー1の最大径の位置aを通る水平面が、レンズA2の一部を横切るように配置されていることが望ましい。レンズA2の上面の凹部が光を後方に出射させるための反射面となっているので、カバーの略中心から光を出射させるためには、カバーの最大径の位置aを通る水平面が、レンズA2の上端から高さ方向半分の間の範囲にあると良い。カバーへのレンズA2のうつり込みが無いのならば、レンズA2の下部で横切るように配置されていても良い。
【0034】
レンズA2は、旋盤、射出成型、光造形及び鋳造などの多数の良く知られた技術を利用して製造することができる。レンズA2は、ポリメチルメタクリレート(PMMA、通称アクリル)やポリカーボネート(PC、通称ポリカ)などから作られる。ただし、透光性材料であれば良く、これらの材料に限定されないが、レンズでの光のロスが少ない材料のほうが省エネの観点から望ましい。また、複数の材料を用いても良いし、レンズA2内部にポリメチルメタクリレートやポリカーボネートなどから成る1000nm程度の大きさの微粒子を混合することによって、散乱特性を持たせても良い。レンズA2に散乱特性を持たせることにより、散乱によって光のロスは大きくなるが、より均一な輝度むらの少ない光を有することができる。
【0035】
レンズA2の屈折率は、一般的な透明部材が有する1.54前後であることが好ましいが、使用する材料に基づいて、これより高いか又はより低い屈折率を有することができる。レンズA2内の光の屈折や反射角度は、屈折率に依存するため、レンズA2で使用する材料の屈折率によって、形状の変更が必要である。
【0036】
レンズA2の取り付け方法は図1では省略したが、図8に示すようにレンズ底面に取っ掛かり部60を作り、シリコーンなどの接着剤やネジなどを用いて取り付ける。その他の方法で取り付けても良い。
【0037】
透光性のカバー1は、筺体5と連結される。カバー1の材料はポリメチルメタクリレートやポリカーボネートなどの樹脂でも良いし、ガラスを用いてもよい。樹脂を用いる場合にはブロー成型などを用いて一体で成型する。カバー1は透明でも有色でも構わないが、レンズから出射された光の均一性を増加させるために、二酸化ケイ素やポリカーボネートなどの1000nm程度の大きさの微粒子を混合することにより、散乱特性を持たせることが望ましい。また、カバー1の材質にガラスを用いた場合は、カバー内面にSiO2などの微粒子を塗布することにより、散乱特性を持たせることができる。ろうそくの炎のような、きらめき感を出したい場合には、透光性のカバー1は散乱性を持たなくても良い。
【0038】
筺体5は、電気回路6の収納と、LEDモジュールA3で発生する熱のヒートシンクも兼ねているため、熱伝導性の高い材料、例えば、アルミニウムやアルミ合金、銅などの金属材料を用いることが望ましいが、その他の材料でも構わない。また筐体5の空洞部は、シリコーンなどの樹脂を充填しても良い。また、表面には、放熱を促進する塗料を塗布しても良い。筐体5と円柱状の反射体4を一体化して作ることで熱伝導性が良くなり、放熱と反射を兼ね備えた塗料を表面に塗布することで、工程を縮小することもできる。筐体5の外側には、放熱効果を高めるためにフィン形状を形成しても良い。放熱効果が高くなると、同じ電力でもLEDモジュールの発光効率が良くなるため明るくなる。従来製品の置換えを考えると、フィンを追加した場合でも、従来の白熱電球の外形寸法に収まるほうが良い。
【0039】
電気回路6は、LEDモジュールA3を駆動するために、交流電源を直流電源に変換する役目を持っている。電気回路6は、トランス、コンデンサなどで構成されるが、利用するLEDモジュールA3の仕様によって、電気回路6の構成は異なる。
【0040】
この形態については、白熱電球用のソケットに取り付ける照明装置を例に説明したが、前述した円柱状の反射体4とレンズA2は、このような白熱電球用に限定されず、他タイプの照明装置にも適用可能であり、特許請求の範囲に記載した事項において、様々に変更した形態にて実施可能である。
【0041】
また、以上の実施形態において、光源としてチップオンボードのLEDモジュールA3を用いているが、これに限定されず、他タイプのLEDやその他の発光素子、例えば有機EL、無機ELなどを用いても良い。
【実施例2】
【0042】
本実施例2では、実施例1の別方式について説明する。図4は本発明の実施例2を、白熱電球の代替品照明装置として利用した場合の断面図である。図5は実施例2のカバーを取り除いた状態の等角投影図である。図5では、レンズの取り付け構造や配線などは省略して表示している。実施例1と異なる部分は円柱状の反射体4の代わりに円錐台状の反射体40を用いたことである。そのほかの部分は実施例1と同様であるため説明は省略する。円錐台状の反射体40を用いることにより、カバー1で散乱されて内側に戻ってきた光を、効率良く反射することができる。また、レンズA2から出射される光が遮られることを防止するために、円錐台状の反射体40の側面は、レンズA2の上端9とカバー開口部8を結ぶ線cdよりも内側にあることが望ましい。また、LEDが載置される部材の側面がレンズA2の上端9とカバー開口部8を結ぶ線cdよりも内側にあるならばLEDが載置される部材は円錐台の形状でなくても良く、例えば円錐台と円柱を組み合わせた形状の反射体を用いても良い。また、白熱電球の代替として用いる場合には、白熱電球と同じ位置に光源が存在するほうが見た目の違和感が少ないことから、レンズA2の上端または一部が、カバー1の最大径の位置abの水平面を横切ることが望ましい。
【0043】
この形態においても、白熱電球用のソケットに取り付ける照明装置を例に説明したが、前述した円錐台状の反射体40とレンズA2は、このような白熱電球用に限定されず、他タイプの照明装置にも適用可能であり、特許請求の範囲に記載した事項において、様々に変更した形態にて実施可能である。
【0044】
また、以上の実施形態において、光源としてチップオンボードのLEDモジュールA3を用いているが、これに限定されず、他タイプのLEDやその他の発光素子、例えば有機EL、無機ELなどを用いても良い。
【実施例3】
【0045】
本実施例3では、複数の光源を用いた場合について説明する。図6は実施例3を、白熱電球の代替品照明装置として利用した場合の断面図である。図7(a)に示すように、表面実装型のLEDモジュールB30を同心円状に配置し、その中心にLEDモジュールC31を配置した。複数の光源を用いることにより、昼白色と電球色などの色の混在を行うことができる。
【0046】
実施例1と同様に、カバー最大径の位置abの水平面が成す面にドーナツ状のレンズB20があることが望ましい。また、実施例2と同様に、円錐台状の反射体40の側面の傾斜は、ドーナツ状のレンズB20の上端90と、カバー開口部8を結ぶ線efよりも内側にあることが望ましい。また、実施例1と同様にレンズを上にあげるとカバーに近づくため、レンズの影がカバーにうつり、見た目が良くない。
【0047】
それらのことを考慮すると、相応しい形状は、円錐台上面の直径に対する円柱状の反射体4からLEDモジュールA3までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、円錐台上面の直径に対するカバー1の高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、円錐台上面の直径に対するカバー1の最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、円錐台上面の直径に対する円柱状の反射体4の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、円錐台上面の直径に対するレンズの高さの比率は0.16以上0.37以内の範囲にあり、円錐台上面の直径に対するレンズの外径の比率は0.53以上0.97以内の範囲にあるように構成されていることが望ましい。
【0048】
中心に配置したLEDモジュールC31からの光が、ドーナツ状のレンズB20に入りロスとなるため、図7(b)のように、中心にはLEDモジュールC31を配置しないほうが良い。しかし、レンズ20の内径を変更し、中心に配置したLEDモジュールC31からの光の入射を減らせるのであれば、配置しても良い。
【0049】
ドーナツ状のレンズB20の取り付けについては、レンズ取付け部21などを作り、シリコーンなどの接着剤などで固定する。点灯時の熱や、経年劣化による樹脂の変形を受けにくい方法で固定することが望ましい。ドーナツ状のレンズB20と、レンズ取付け部21は、一体成型したほうが製造工程を減らせるが、別に作っても構わない。
【0050】
ドーナツ状のレンズB20の形状について、断面図9を用いて説明する。ドーナツ状のレンズB20は、LEDモジュールB30からの光の入射面である曲面状の凸面f2(第10の面)と弓なり型の凹面b2(第11の面)と出射面c2(第12の面)とレンズ取付け部の取付け面pと平面qとで構成される。また、中心600がドーナツ状のレンズB20の空洞部の中心となるように配置される。また、電球前方へ光を出射させるために、LEDモジュールB30の発光面の一部分のみをドーナツ状のレンズB20は覆う。発光面の大きさを1とすると、覆われる領域の大きさは0.2〜0.8程度が良い。覆われる量が少ないと電球前方への光の出射が多くなり、少ないと電球後方への光の出射が少なくなるため、0.6前後が望ましい。LEDモジュールから出射される光の様子をドーナツ状のレンズB20を通る光線301に示す。ドーナツ状のレンズB20を通らずに前方方向へ出射される光と曲面上の凸面f2に入射する光がある。曲面上の凸面f2に入った光は、弓なり型の凹面b2で反射されるが、一部は屈折により前方へ出射される。弓なり型の凹面b2で反射された光は、出射面c2で屈折することにより前方から後方へ出射する。
光のロスを小さくするために、レンズ取付け部の取付け面pと平面qでは、光の反射や出射はほとんど無いように弓なり型の凹面b2は設計した。LEDモジュールの発光面の幅を1とすると、弓なり型の凹部の高さは1.5前後で幅は1.4前後であることが望ましい。レンズ取付け部の取付け面pと平面qは平坦部としたが、形状による光線への影響がほとんど無いため、ややふくらみをもつような曲面としても良い。また、レンズ取付け部21は平面qと接続しても良い。
【0051】
本実施例では、ドーナツ状の配光を広げるためのドーナツ状のレンズB20を示したが、後方に光を配光できるのならば、その他の形状のレンズでも構わない。また、レンズでの光のロスを少なくするために、レンズは配光を広げる機能を保つ範囲で、小さくすることが望ましい。
【0052】
この形態においても、白熱電球用のソケットに取り付ける照明装置を例に説明したが、前述した円錐台状の反射体40とドーナツ状のレンズB20は、このような白熱電球用に限定されず、他タイプの照明装置にも適用可能であり、特許請求の範囲に記載した事項において、様々に変更した形態にて実施可能である。
【0053】
また、以上の実施形態において、光源として表面実装型のLEDモジュールB30およびB31を用いているが、これに限定されず、他タイプのLEDやその他の発光素子、例えば有機EL、無機ELなどを用いても良い。また、それらを組み合わせて利用しても良い。
【符号の説明】
【0054】
1 カバー
4 円柱状の反射体
5 筐体
6 電気回路
7 口金
8 カバー開口部
9 レンズA2の上端
21 レンズ取付け部
31 中心に置かれたLEDモジュールC
40 円錐台状の反射体
90 レンズB20の上端
100 照明装置
201 レンズA2を通る光線
301 レンズB20を通る光線
500 光軸
600 中心
A2 レンズ
A3、B30 LEDモジュール
B20 ドーナツ状のレンズ
a 平坦部
b じょうご型の凹面
b2 弓なり型の凹面
c 屈折面
c2 出射面
d おわん型の曲面
e 曲面
f 円錐状の凹部
f2 曲面状の凸面
g 富士山型の凹面
h 複数の円錐状の凹部
p レンズ取付け部の取付け面
q 平面
ab カバー最大径の位置
cd レンズA2の上端とカバー開口部を結ぶ線
ef レンズB20の上端とカバー開口部を結ぶ線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、光源を搭載するための構造体と、それらを覆うカバーと、配光を広げるためのレンズを有する照明装置において、前記構造体側面を反射面にし、前記カバー最大径の中心近傍に前記レンズを配置したことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、前記レンズの上端と、カバー開口部を結んだ線の内側に、前記構造体の反射面を有することを特徴とする照明装置。
【請求項3】
光源と、光源を設けるための構造体と、それらを覆うカバーを有する照明装置において、カバーは透光性を持ち、前記構造体は、円錐台または円柱、あるいはそれらを組み合わせた形状であり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の上面から光源の発光面までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲で構成され、カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項4】
光源と、該光源を設けるための構造体と、前記光源上に設けられたレンズと、前記光源と前記レンズとを覆うカバーと、を有する照明装置において、
前記カバーは開口部を有する略球形状をしており、
前記カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように当該レンズは配置され、
前記レンズの上端と、前記カバーの開口部と、を結んだ線の内側に前記構造体が位置することを特徴とする照明装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の照明装置において、
前記レンズは、前記光源の発光面と対向する面と、前記光源の発光面と対向する面の反対側に前記レンズの内側に凹んだ面とを有し、
前記レンズの内側へ凹んだ面は、前記光源の発光面と対向する面から前記レンズ内に入射した光を前記レンズの上方に出射する機能と前記レンズの側方や下方に反射する機能とを有し、
前記光源の発光面と対向する面の一部には凹部が設けられており、
前記凹部は、前記凹部から前記レンズ内に入射した光が前記レンズの内側に凹んだ面にて前記レンズの上方に出射するよりも前記レンズの側方や下方に多く反射するような形状であることを特徴とする照明装置。
【請求項6】
請求項1乃至4の何れかに記載の照明装置において、前記レンズは、上部、側部、底部からなり、
前記底部は前記レンズの第1の面を有し、
前記側部は前記レンズの第2の面と第3の面を有し、
前記上部は前記レンズの第4の面と第5の面とを有し、
前記第1の面は前記レンズの内方へと凹む半球状の曲面であり、前記光源を覆うよう設けられ、
前記第2の面の一端は前記第1の面の端とつながっており、前記第2の面は前記第1の面の側部を覆うような曲面であり、
前記第3の面の一端は前記第2の面の他端とつながっており、
前記第4の面の一端は前記第3の面の他端とつながっており、前記第4の面は前記レンズの内方へと凹む曲面であり、
前記第5の面は前記第4の面の他端とつながっており、前記基板に対して略平行な面であり、
前記光源からの光は前記第1の面から前記レンズ内に入射し、
前記第1の面から入射した光は、前記第2、第3、第4、第5の面に向かい、
前記第2の面は、前記第1の面から入射した光を前記照明装置の上方向に向かうよう屈折させて前記レンズから出射し、
前記第3の面は、前記第1の面から入射した光を前記第4の面に向かうよう前記レンズ内に反射させて、前記第4の面から反射された光を前記照明装置の側方や下方へ向かうよう屈折させて前記レンズから出射し、
前記第4の面は、前記第1の面から入射した光を前記第3の面に向かうよう前記レンズ内に反射させて、前記第3の面から反射された光を前記照明装置の上方へ向かうよう屈折させて前記レンズから出射し、
前記第5の面は、前記第1の面から入射した光を前記照明装置の上方へ向かうよう前記レンズから出射し、
前記第1の面には前記レンズの内方へ凹む凹部が設けられており、
前記半導体発光素子から前記凹部へ入射した光は前記第5の面よりも前記第4の面に多く向かうことを特徴とする照明装置。
【請求項7】
複数の光源と、前記光源を設けるための構造体と、それらを覆うカバーを有する照明装置において、カバーは透光性を持ち、前記構造体は、円錐台または、円柱、あるいはそれらを組み合わせた形状であり、
前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体から前記光源までの高さの比率は0.03以上0.15以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの高さの比率は1.5以上1.83以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記カバーの最大径の比率は1.83以上2.16以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記構造体の高さの比率は0.33以上0.5以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの高さの比率は0.2以上0.4以内の範囲にあり、前記構造体の光源が設けられている部分の直径に対する前記レンズの外径の比率は0.67以上0.93以内の範囲にあるように構成され、前記カバーの最大径を通る平面が、前記レンズの一部を横切るように配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項8】
請求項7に記載の照明装置において、前記レンズは、光源からの光を入射する第10面と、入射した光を反射させる第11面と、出射面となる第12面を有し、第10面は光源の発光面と対向する位置にある曲面であり、第11面は光源の側方に向かって弓なり型にふくらむ曲面であり、第10面の端は第11面の端と繋がっており、第11面の端は第12面の端とつながっており、光源からの光の多くは第10面から当該レンズ内に入射し、第11面で反射され、第12面で屈折されて前記光源の前方から後方に出射されることを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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