説明

熱、湿度、および光を同時に使った光媒体の信頼性試験

【解決手段】 光媒体の信頼性を迅速に評価する方法およびシステムを開示する。熱、湿度、および光に光媒体を同時に暴露させると、妥当な時間内で、比較的安定した媒体を比較的不安定な媒体から効果的に差別化する試験を行えることがわかった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2009年8月31日付で出願された米国仮特許出願第61/238622号(参照により本明細書に組み込まれる)の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク耐用期間の試験に関する現行の業界基準は、スイスのジュネーブに拠点を置く非営利団体、Ecmaインターナショナルにより開発されたものである。この標準化にあたり、2007年8月、ECMA−379第1版が迅速に開発され、ISO(ISO/IEC JTC1)で若干の修正を経て公開されたのち、ISO/IEC IS 10995規格として承認された。この規格は、2008年4月、ISO/IECにより公開された。2008年12月に公開された前記ECMA−379規格の第2版「Test Method for Estimation of the Archival Lifetime of Optical Media」(アーカイブ寿命を推定する試験方法)は、公開済みのISO/IEC規格IS 10995第1版と厳密に同一である。この規格では、特定の光ディスクサンプルを、高温および高湿度のストレス条件に長時間置いて試験する必要がある。高温度および高湿度下に置く時間は少なくとも千時間(約42日間)であり、これらのストレス試験が最長2500時間(約104日間、すなわち約15週間)に及ぶこともある。前記ストレス条件下に置かれた後、種々の方法でディスクの劣化が検出される。
【0003】
また、化学的劣化または塗料などのコーティングについて測定する標準的な試験方法もある。例えば、Xiaohong Guらの「Linking Accelerate Laboratory Test with Outdoor Performance Results for a Model Epoxy Coating System」(モデル化したエポキシコーティングシステムに関する加速試験および屋外実績の統合)では、NIST SPHERE(高エネルギー露光による光劣化のシミュレート値。Simulated Photodegradation via High Energy Radiant Exposureの略称)を使ったエポキシコーティングに対する加速試験の実施を開示している。SPHEREに関する別の開示は、Chin,J.W.、Byrd,W.E.、Embree,E.、Martin,J.W.、およびTate,J.D.の「Ultraviolet Chambers Based on Integrating Spheres for Use in Artificial Weathering」(人工暴露用の統合球体に基づく紫外線チャンバー)、J.Coat.Technol.、74、No.929、p.39 (2002年)、ならびにChin,J.W.、Byrd,W.E.、Embree,E.、およびMartin,J.W.の「Integrating Sphere Sources for UV Exposure」(紫外線暴露用の統合球体源)、Service Life Prediction: Methodology and Metrologies、Martin,J.W.およびBauer,D.(Eds.)、Oxford Press,NY、p.144、2001年に見られる。これらの参照文献で開示されているように、コーティング評価は、当該コーティングを制御下で光、高温、および湿度に暴露させ、分解生成物を測定して当該コーティングの化学的変化または劣化を評価することにより行われる。その場合は、コーティングのバルク特性に関する不可逆的な化学的および物理的変化が測定される。これらの試験は、光媒体試験において試験対象とされる特性がデータ完全性またはデータ保持である点で、物理的または化学的な劣化を調べる光媒体試験とは異なる。データ完全性に影響を及ぼす変化は、前記標準的コーティング試験の化学的および物理的な指標とは異なることが多い。例えば、わずかなクリープまたは少量の不可逆的な膨張または収縮は、コーティング評価では重要でなく、測定不可能な物理的変化である場合がある。ただし、光記憶媒体では、10nmのクリープでさえも不可逆的データ損失を招くおそれがある。そのため、光ディスクが暴露する環境条件により小さな不可逆変化が生じても、その媒体はデータを保持できなくなってしまう。データ保持に影響を及ぼすそのような変化は、コーティング試験では考慮されず、測定も不可能なことが多く、それらの試験で測定される変化は、データ保持に関する何の変化にも明確に関係しない。
【0004】
以下で説明するいくつかの特許文献および特許は、各々の光ディスクの品質を記述するための試験および基準に言及している。これらの特許文献および特許は露光試験に言及しており、いくつかは別個のISO規格に言及している。
【0005】
例えば、2009年5月28日付でノグチらに付与された米国特許公開第2009/0135706号では、照度40kルクスのキセノン光を50時間連続照射する暴露での光記録媒体へのストレス付与について開示している。それとは別にノグチは、温度50℃および相対湿度80%における800時間(約33日間)の媒体放置を伴う保管試験について説明している。
【0006】
2008年10月16日付でワタナベに付与された米国特許公開第2008/0254252号では、特定の色素ベースデータ材料の耐光性試験について開示しており、この試験では、「メリーゴーランド」形状の耐光性テスター内で、前記材料を含有した媒体をキセノン光に55時間暴露させている。同じ媒体に対し、別個の高温および高湿度ストレス試験も24時間または168時間行っている。ワタナベは、24時間試験を60℃および90%相対湿度で行ったが、168時間試験については温度も湿度も示していない。
【0007】
2000年9月26日付でイシハラらに付与された米国特許第6,124,075号では、レーザーアブレーション加工した記録媒体サンプルを、800ルクスの強度を有する白色蛍光灯下で4時間または8時間保持する工程について開示している。イシハラは、前記サンプルの吸収スペクトルを露光前後で測定し、そのサンプルを60℃および70%相対湿度の環境で3日間保ったのち、吸収に関する変化を評価するという別個の試験を開示している。
【0008】
1999年8月17日付でウエノらに付与された米国特許第5,939,163号では、40kルクスのキセノン光照射に光情報記録媒体を720時間(30日間)暴露させる工程について開示している。これと別個のストレス試験には、85℃および85%湿度での720時間(30日間)の保管が含まれていた。その影響は表形式で示され、それら各試験の結果は別個の列に記載された。
【0009】
2006年12月14日付で公開されたユスらの米国特許公開第2006/0280066号では、高温および高湿度を伴う加速試験前に、情報記憶ディスクに光を連続照射する工程を開示している。それに続く加速試験では、85℃および85%相対湿度で400時間(約17日間)ディスクが保たれる。
【0010】
2007年8月9日付で公開されたミヤザワらの米国特許公開第2007/0184386号では、45℃および250W/mで光記録媒体にキセノン灯を8時間照射して耐光性を試験している。その露光前後で前記媒体の吸光度が測定された。
【0011】
2002年4月9日付でヤマザキらに付与された米国特許第6,368,692号では、初期再現信号を取得し、1500Wメタルハライドランプにより媒体表面のエネルギー密度30mW/cmで50時間照射したのち再現信号を取得することにより、光記憶媒体を評価する工程について開示している。
【0012】
2009年3月24日付でサタケらに付与された米国特許第7,507,524号では、光を使った加速試験特有のISO規格を開示している。この規格は、これらの参照文献でISO−105−B02として指定されている。
【0013】
試験とその変形形態は多数存在することが理解されるであろう。また、時とともに基準が変わるとこれらの試験も変更される。これらの変化は、種々の改善された基準が必要なことを示唆している。しかしながら、前記基準および試験は、全般的に、長年にわたり実質的に変化せずその程度のみが変化してきたように見られ、現行の業界基準および試験は依然として不十分であると考えられる。本明細書に開示する試験の大半は、露出時間が長く、実施負担も極めて大きく、試験機器を長期占有する。この長期試験により、これらのアッセイは、製品を開発または改善する上で非現実的なものになってしまっている。また、前記試験の終了まで長期かかるため、消費者はこれらの試験結果を商品購入時に役立てられない。上記の事情から、主要な環境条件における光情報媒体の劣化を評価し、その品質を予測する汎用加速試験の改善が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
光媒体の品質を迅速に評価する方法およびシステムを開示する。高熱、高湿度、および強い光に光媒体を同時に暴露させることにより、その媒体の信頼性を迅速かつ効果的に評価できることがわかった。暴露前後で前記媒体の品質または誤り値を決定することにより、種々の媒体を比較でき、また媒体の信頼性および信頼性を予測することができる。
【0015】
高熱、高湿度、および強い光への同時暴露により、この迅速かつ効果的な媒体評価における相乗的な組み合わせも示される。これら条件のいずれか1つを適用すると、他の2条件の影響度および効果が強調される。このように、熱、湿度、および光の3条件すべてへの同時暴露を行わない場合、迅速かつ効果的な評価はより困難になり、または不可能になる。
【0016】
いかなる作用理論に制限されるわけでもないが、同時暴露により、反応条件、反応物質、および活性化因子の最適な組み合わせが実現されるものと考えられる。光、湿度、および熱は、多くの化学反応で公知の活性化因子または反応物質であり、これら活性化因子のうち少なくとも2つが存在しなければ妥当な期間内に反応が起こらない化学反応例は数多い。例えば、加水分解反応には明らかに水が必要である。また、反応温度が10℃上昇するごとに化学反応が約2倍加速されるのは、周知の経験則である。したがって、25℃(室温)から85℃になると、すべての化学反応が2=64倍増大することになり、これは著しい増加である。光、特に青色光または紫外線は、顕著な量のエネルギー、すなわち、一部の化学結合を切断する上で十分なエネルギーを有する。紫外線に暴露されることにより、電子はより高いエネルギー状態に励起され、分子が酸素または水など近くに存在する反応物質と反応する状態になる可能性が高くなるということが少なくとも言える。分子の移動性を決定する拡散定数は、温度とともに(線形にではなく)指数関数的に増大する。そのため、温度が高まると光ディスク中の水および酸素の移動性が高まり、ディスク中で紫外線により活性化される色素その他の材料に対するこれら反応物質の流れを確実にもたらすことになる。以上のように、高湿度、高熱、および強い光が同時に存在すると、結果的に多くの化学反応が加速され、また他の化学反応の可能性も新たに生じるが、これは湿度、熱、および光のうち単に1つか2つを高めても起こらないものと見られる。これらの加速された化学反応および新たな化学反応は、特に光ディスクの色素を含む材料の損傷または破壊を著しく加速するおそれがあるため、これらにより迅速かつ効果的な評価が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、光媒体の加速試験および評価のためのシステムを示した図である。このシステム12には、1若しくはそれ以上の光媒体15と、環境チャンバー20と、分析装置40とを含めることができる。当該システムには、グラフィック表示装置45も含めることができる。前記環境チャンバー20には、光源25と、保持部30と、1若しくはそれ以上のスピンドルまたは保持機構35とを含めることができる。
【図2】図2は、種々のディスクを熱、湿度、および光に48時間暴露させた前後のPIE8−max値を示した図である。Y軸はPIE8−max、X軸はディスクサンプルである。Y軸は、3500より高い値を示していない。斜線付きの棒は暴露前の初期値を表し、白色の棒は24時間暴露後の値を表し、黒色の棒は48時間暴露後の値を表す。
【図3】図3は、種々のディスクを熱、湿度、および光に48時間暴露させた前後のPIE8−average値を示した図である。Y軸はPIE8−average、X軸はディスクサンプルである。Y軸は、3500より高い値を示していない。斜線付きの棒は暴露前の初期値を表し、白色の棒は24時間暴露後の値を表し、黒色の棒は48時間暴露後の値を表す。
【図4】図4は、種々のディスクを熱、湿度、および光に48時間暴露させた前後のPIE8−events値を示した図である。Y軸はPIE8−events、X軸はディスクサンプルである。Y軸は、4000より高い値を示していない。斜線付きの棒は暴露前の初期値を表し、白色の棒は24時間暴露後の値を表し、黒色の棒は48時間暴露後の値を表す。
【図5】図5は、種々のディスクを熱、湿度、および光に48時間暴露させた前後のPIE−max値を示した図である。Y軸はPIE−max、X軸はディスクサンプルである。Y軸は、300より高い値を示していない。斜線付きの棒は暴露前の初期値を表し、白色の棒は24時間暴露後の値を表し、黒色の棒は48時間暴露後の値を表す。
【図6】図6は、種々のディスクを熱、湿度、および光に48時間暴露させた前後のPIE−average値を示した図である。Y軸はPIE−average、X軸はディスクサンプルである。Y軸は、200より高い値を示していない。斜線付きの棒は暴露前の初期値を表し、白色の棒は24時間暴露後の値を表し、黒色の棒は48時間暴露後の値を表す。
【図7】図7は、5社の光媒体製造元と3社のDVDディスクドライブ製造元との組み合わせに関するPIE8−max値を2次元グラフ表示した図である。Y軸は、200より高い値を示していない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
光媒体の品質を評価する方法
一実施形態は、光媒体の信頼性を評価する方法を対象としたものである。最終使用者(エンドユーザー)は、光媒体が長期的に耐久性、堅牢性、信頼性の高いものであることを非常に好む。光媒体は、種々の条件で保管した後でも読み取り可能であり続けることが理想的である。利用者は、通常、「妥当な」条件下で光媒体を保管するが、媒体は無作為に「」に暴露する。本方法は、高熱、高湿度、および光に同時に一定期間、光媒体を暴露させる工程を有する。
【0019】
一実施形態において、前記方法は、光媒体を提供する工程と、前記光媒体の初期品質を評価する工程と、高熱、高湿度、および光に、同時に一定期間、前記光媒体を暴露させる工程と、前記光媒体の暴露後品質を評価する工程とを有することができる。一般に、熱、湿度、および光を増強するほど、十分な試験結果を得るための期間は短くなる。
【0020】
光媒体は、一般に、デジタルデータを格納(保存)するため使用されるいかなるタイプの光媒体であってもよい。一般に使用される光媒体としては、CD、DVD、およびブルーレイ技術を使ったディスクなどがある。評価対象の光媒体は、単一の光媒体でも複数の光媒体でもよい。評価用の統計指標を得るため、複数の物品を評価することが望ましい場合もある。その複数の物品は、すべて同じタイプの光媒体であっても、異なるタイプの光媒体であってもよい。例えば、ロット間の変動または製造元間の違いを比較するため、ロットおよび/または製造元が異なる複数のディスクを評価してもよい。
【0021】
初期の品質および暴露後の品質は、一般に、任意の数値指標または複数の数値指標の組み合わせを使って決定される。そのような数値指標の例は、光媒体の誤り率を評価するものである。誤り率の例としては、ブロック誤り率(block error rate:BLER)、内部パリティエラー(parity inner error:PIE)、内部パリティエラー8最大値(PIE8 max、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の最大値)、内部パリティエラー8平均値(PIE8 average、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の平均値)、内部パリティエラー8イベント(PIE8 events、光媒体の分析中、PIE8が、事前設定された閾値以上になった回数)、PIF(parity inner failures、内部パリティ障害)、PIFバイト、およびPOF(parity outer failures、外部パリティ障害)などがある。もう1つの品質指標にジッターがある。これらすべての計測値は、値が下がるほど望ましい。これら計測値は、いずれか1つをとっても、組み合わせても使用できる。
【0022】
光媒体の品質は、種々の計器、例えばパルステックODU1000計測器(パルステック工業株式会社、日本浜松市)またはShuttlePlex分析装置(Optical Disc Technologies、米国カリフォルニア州Irvine)を使って容易に測定できる。初期の品質は初期誤り率により表され、暴露後の品質は、暴露後の誤り率により表される。参考のため、ECMA−379規格では、PIE8−max値が280を超えた場合に不良と規定している。これより高い値または低い値、例えば150、175、200、225、250、275、300、325、350、またはこれらの値のうち任意の2つの間の範囲を選択してもよい。
【0023】
熱、湿度、および光への暴露期間は、一般に、光媒体の信頼性を評価する上で十分ないかなる期間であってもよい。例えば、この期間は、約24時間、約48時間、約72時間、約96時間、約120時間などとできる。この期間は単一期間であってもよく、その場合、光媒体の品質は、初期品質を得るため暴露前に1回、最終品質を得るため暴露後に1回の2回だけ測定される。あるいは、この期間を複数の期間としてもよい。例えば、光媒体の品質を初期、24時間後、48時間後、および72時間後に測定することもできる。測定の時間間隔をより短くしても長くしてもよい。その極端な一例として、光媒体の品質を期間中に連続測定することもできる。
【0024】
高熱とは、一般に、室温より高いいかなる温度であってもよい。室温は、通常、約22℃(約72゜F)である。温度を高めるほど光媒体の劣化が加速され、光媒体の信頼性をより早期に分析できる。温度範囲は、約60℃〜約120℃または約70℃〜約100℃とできる。高熱の具体例としては、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、約120℃、およびこれら値のうち任意の2つの間の範囲などがある。ポリカーボネート光媒体に関する本明細書での好適な温度は、約80℃である。異なる基板組成を有する光媒体は、耐熱性がより高い可能性がある。
【0025】
高湿度とは、一般に、いかなる湿度であってもよい。周囲湿度は、地域および季節によって大幅に異なる。例えば、米国テキサス州Houstonにおける7月の湿度が95%、同オレゴン州Portlandにおける9月の湿度が50%、同アリゾナ州Phoenixにおける5月の湿度が10%という場合もある。湿度を高めるほど光媒体の劣化が加速され、光媒体の信頼性をより早期に分析できる。湿度範囲は、約75%〜約100%または約80%〜約90%とできる。高湿度の具体例としては、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約100%、およびこれら値のうち任意の2つの間の範囲などがある。ポリカーボネート光媒体に関する本明細書での好適な湿度は、約85%である。
【0026】
露光は、一般に、いかなる強度の光で行ってもよい。その光は、UVA光、UVB光、またはUVA光およびUVB光の双方を有することが好ましい。この露光は、一般に、5200Kの日光を再現するよう設計されたフルスペクトル光を使って行われる。光の強度は、一般にmW/cm単位で測定される。光強度の範囲としては、約0.1mW/cm〜約1,000mW/cm、および約1mW/cm〜約100mW/cm、および約40mW/cm〜約60mW/cmなどがある。光強度の具体例としては、約0.1mW/cm、約0.5mW/cm、約1mW/cm、約5mW/cm、約10mW/cm、約20mW/cm、約30mW/cm、約40mW/cm、約50mW/cm、約60mW/cm、約70mW/cm、約80mW/cm、約90mW/cm、約100mW/cm、約200mW/cm、約300mW/cm、約400mW/cm、約500mW/cm、約600mW/cm、約700mW/cm、約800mW/cm、約900mW/cm、約1,000mW/cm、およびこれらの値のうち任意の2つの間の範囲などがある。露光は、種々の光源を使って実施できる。光源の例としては、ランプ(照明器具)、メタルハライドランプ、およびLEDメタルハライドランプ、およびLEDなどがある。
【0027】
前記方法は、さらに、光媒体の初期品質および暴露後品質を比較する工程を有する。理想的には、初期品質および暴露後品質が実質的に同一となり、その場合は信頼性が高く、長期データ記憶上、望ましい光媒体であることが示唆される。逆に、暴露後品質が初期品質より実質的に低い場合、または暴露後誤り率が初期誤り率より実質的に高い場合は、信頼性が低く、長期データ記憶用の光媒体として望ましくないことが示唆される。光媒体の初期品質および暴露後品質(または初期誤り率および暴露後誤り率)は、プロットしてグラフ表示できる。比較は、絶対的な変化(初期品質および暴露後品質間のデルタ)またはパーセント変化について行える。
【0028】
比較評価は、異なる複数の光媒体間で行える。それらの光媒体は、(a)初期品質と暴露後品質との差が小さい、より望ましい光媒体、および(b)初期品質と暴露後品質との差が大きい、より望ましくない光媒体に分離できる。定量的な目標値を使用すると、より望ましい光媒体と、より望ましくない光媒体とを分けることができる。例えば、ECMA−379では280を超えるPIE8−max値は許容されないが、280より低いPIE8−max値がより望ましい。他の数値指標または数値を使って、より望ましい光媒体と、より望ましくない光媒体とを比較することもできる。
【0029】
光媒体の品質および一貫性を評価する方法
光媒体の品質を評価する別の方法では、光媒体および媒体ドライブをスクリーニングして、より好適なものと、より好適でないものとの組み合わせを識別する。一般的な認識に反し、光媒体はすべて等しく作られているわけではなく、媒体ドライブもすべて等しく作られているわけではない。本発明者らは、驚くべきことに、光媒体と媒体ドライブとの特定の組み合わせを使うと、予期せずして良好または不良な品質結果が得られることを見出した。
【0030】
一実施形態は、光媒体と媒体ドライブとの好適な組み合わせを特定する方法に関する。この方法は、M個の光媒体を提供する工程と、N個の媒体ドライブを提供する工程と、光媒体と媒体ドライブとの各組み合わせを使って前記光媒体にデータを書き込む工程と、各前記光媒体の前記書き込み後の品質値を測定して合計M×N個の品質測定値を得る工程と、前記品質測定値を比較する工程であって、Mは1若しくはそれ以上の整数であり、Nは1若しくはそれ以上の整数であり、MおよびNのうち少なくとも一方は2若しくはそれ以上である、前記品質測定値を比較する工程とを有することができる。
【0031】
書き込み後品質値の測定は、上述した測定のいずれであってもよく、これには、ブロック誤り率(BLER)、内部パリティエラー(PIE)、内部パリティエラー8最大値(PIE8 max、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の最大値)、内部パリティエラー8平均値(PIE8 average、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の平均値)、内部パリティエラー8イベント(PIE8 events)、PIF(内部パリティ障害)、PIFバイト、POF(外部パリティ障害)、ジッター、またはこれらの組み合わせが含まれる。
【0032】
MおよびNの値は、同じであっても異なってもよい。特定の実施形態では、Mが2若しくはそれ以上、およびNが2若しくはそれ以上であってよい。Mの具体例としては、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20などがある。Nの具体例としては、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20などがある。
【0033】
前記方法は、さらに、品質測定値をグラフ表示する工程を有することができる。そのようなグラフ表示の一例を図7に示す。
【0034】
この方法は、さらに、最適な書き込み後品質値をもたらした前記光媒体と媒体ドライブとの組み合わせを選択する工程を有することができる。Mが1の場合、この選択は、指定された光媒体とともに最適な品質値をもたらす媒体ドライブを選択することである。Nが1の場合、この選択は、指定された媒体ドライブとともに最適な品質値をもたらす光媒体を選択することである。
【0035】
光媒体を評価するシステム
別の実施形態は、光媒体を評価する上述の方法を実施する上で使用できるシステムを対象としたものである。
【0036】
前記システムは、少なくとも1つの光媒体と、前記光媒体の前記初期書き込み品質または書き込み後品質と、前記光媒体の前記暴露後品質とを評価する分析装置と、前記光媒体を高熱、高湿度、および光に暴露させる環境チャンバーとを有することができる。このシステムは、さらに、前記初期品質の評価前に、前記光媒体にデータを書き込む少なくとも1つのドライブ装置を有することができる。
【0037】
前記環境チャンバーは、一定の熱または変更可能な熱と、一定の湿度または変更可能な湿度と、一定の光または変更可能な光と、これらの種々の組み合わせとを提供するようプログラム可能なコントローラユニットに接続できる。前記環境チャンバーは、温度、湿度、光強度、またはこれらの組み合わせを測定する少なくとも1つのメーターをさらに有することができる。
【0038】
前記システムは、さらに、前記光媒体の初期品質と、前記光媒体の暴露後品質とを比較するグラフィック表示装置を有することができる。現時点で、前記グラフィック表示装置は、表、チャート、またはグラフを表示できるコンピュータである。
【0039】
別の実施形態は、環境チャンバーを対象とする。このチャンバーは、熱源、湿度源、および光源を有する。このチャンバーは、当該チャンバー内の熱、湿度、および光を制御するコントローラユニットに接続される。このチャンバーは、複数の光媒体を高熱、高湿度、および光に同時に暴露させるよう構成される。このチャンバーは、前記暴露期間にわたり、前記複数の光媒体を実質的に同じ熱、湿度、および光に暴露させることが理想的である。
【0040】
前記チャンバーは、さらに、前記複数の光媒体を保持する保持部を有することができる。前記媒体は、定位置に配置しても、または移動自在に配置してもよい。前記保持部は、前記光媒体を保持するよう構成された1若しくはそれ以上のスピンドル、クリップ、または他の保持機構を有することができる。単純な構成において、前記保持部は、前記光源からほぼ等しい距離に、前記複数の光媒体を配置する。より複雑な構成において、前記保持部は、前記チャンバー内で前記光媒体を移動させる回転トレー(回転ラック)、コンベア(搬送装置)、または他の可動機構を有することができる。
実施例
【実施例1】
【0041】
被験光媒体
Millenniata(M−Arc(商標)ディスク、Millenniata,Inc.、米国ユタ州Provo)、三菱(Falcon Media Pro Century Gold Archival、ロットMCC 02RG20、三菱、日本)、Verbatim(Archival Grade DVD−R 8X、ロット02RG20、Verbatim、米国ノースカロライナ州Charlotte)、Delkin(Archival Gold DVD−R 100 year disc、ロットMBI 01 RG40、Delkin Devices,Inc.、米国カリフォルニア州Poway)、MAM−A(DVD−R 4.7 Archive 8X、ロットMBI 01 RG40、MAM−A,Inc.、米国コロラド州Colorado Springs)、および太陽誘電(DVD−R 4.7 GB、ロットTYG02、米国イリノイ州Schaumberg)の5社の製造元からそれぞれ6枚ずつディスクを取得した。
【実施例2】
【0042】
ディスク品質または誤り率の測定
前記各ディスクのPIE8−max、PIE8−average、PIE8−events、PI−max、およびPI−averageを、ShuttlePlex DVD分析装置(Optical Disc Technologies、米国カリフォルニア州Irvine)を使って種々の期間で測定した。諸値は、一般的なスプレッドシートおよびグラフ作成ソフトウェアを使って、Apple Macintosh MacBook Proコンピュータでグラフ表示した。
【実施例3】
【0043】
環境チャンバー
試験には、モデルFRC−27F温度および湿度チャンバー(Blue M。所在地)を使用した。このチャンバーは、光源を備えたものであった。その光源から27〜30cmに保たれたスピンドルに光ディスクを配置する保持部を使用した。
【0044】
前記光源は、一対のUHI−150DD/UVP EurofloodTM UHIシリーズ150ワット、95ボルトの小型メタルハライドランプ(色温度5200K、光束11000lm、Ushio America、米国カリフォルニア州サイプレス)であった。前記ディスクでの光強度は、43mW/cm〜53mW/cmと測定された。
【0045】
前記チャンバー内の状態は、プログラム可能な温度および湿度コントローラユニットであるJC Systems 600−RTD(TMC Services,Inc.、米国ミネソタ州Elk River)。
【実施例4】
【0046】
暴露条件
以下の試験プロファイルを使って、種々の光ディスクの信頼性を評価した。
【0047】
【表1】

【0048】
以下の諸表は、種々のディスクについて初期および暴露後の誤り率測定値を示したものである。測定値は、初期の暴露前、暴露から24時間後、および暴露から48時間後に取得された。これらの表において、ARはMillenniataディスク、MIはMitsubishiディスク、VEはVerbatimディスク、DEはDelkinディスク、およびMAはMAM−Aディスクを指す。
【0049】
【表2】

【0050】
PIE8−maxに関する表2の結果を図2にグラフで示す。MillenniataディスクのPIE8−max値は、熱、湿度、および光に暴露してもおおむね変化がなかった。三菱およびVerbatimのディスクは、初期PIE8−max値は比較的低かったが、48時間暴露後のPIE8−max値は著しく高まった。DelkinおよびMAM−Aディスクの場合、初期PIE8−max値はMillenniataディスクと同程度であったが、24時間および48時間の暴露後双方でPIE8−max値が著しく高まった。
【0051】
【表3】

【0052】
PIE8−averageに関する表3の結果を図3にグラフで示す。MillenniataディスクのPIE8−average値は、熱、湿度、および光に暴露してもおおむね変化がなかく、実際、一部のケースでは低下した。三菱およびVerbatimのディスクは、初期PIE8−average値は比較的低かったが、48時間暴露後のPIE8−average値は著しく高まった。DelkinおよびMAM−Aディスクの場合、初期PIE8−average値はMillenniataディスクと同程度であったが、24時間および48時間の暴露後双方でPIE8−average値が著しく高まった。
【0053】
【表4】

【0054】
PIE8−eventsに関する表4の結果を図4にグラフで示す。読み取り不能なディスクには、任意のPIE8−events値5,000を与えている。MillenniataディスクのPIE8−events値は、熱、湿度、および光に暴露してもおおむね変化がなく、または低下している。1つのケースでは、MillenniataディスクのPIE8−events値がゼロから151になった。三菱およびVerbatimのディスクは、すべて初期PIE8−events値がゼロであったが、48時間暴露後のPIE8−events値は著しく高くなった。DelkinおよびMAM−Aディスクの場合、初期PIE8−events値はMillenniataディスクと同程度であったが、24時間および48時間の暴露後双方でPIE8−events値が著しく高まった。
【0055】
【表5】

【0056】
PIE−maxに関する表5の結果を図5にグラフで示す。MillenniataディスクのPIE−max値は、熱、湿度、および光に暴露してもおおむね変化がなかった。三菱およびVerbatimのディスクは、初期PIE−max値は比較的低かったが、48時間暴露後のPIE−max値は著しく高まった。DelkinおよびMAM−Aディスクの場合、初期PIE−max値はMillenniataディスクと同程度であったが、24時間および48時間の暴露後双方でPIE−max値が著しく高まった。
【0057】
【表6】

【0058】
PIE−averageに関する表6の結果を図6にグラフで示す。MillenniataディスクのPIE−average値は、熱、湿度、および光に暴露してもおおむね変化がなかったか、または若干低下した。三菱およびVerbatimのディスクは、初期PIE−average値は比較的低かったが、48時間暴露後のPIE−average値は著しく高まった。DelkinおよびMAM−Aディスクの場合、初期PIE−average値はMillenniataディスクと同程度であったが、24時間および48時間の暴露後双方でPIE−average値が著しく高まった。
【実施例5】
【0059】
光媒体と媒体ドライブとの組み合わせの評価
評価用には、光媒体DVDディスクの5社の製造元(Delkin、MAM−A、三菱、太陽誘電、およびVerbatim)と、光媒体ディスクドライブの3つの製造元(パイオニア、オプティアーク、およびNEC(日本電気))とを選択した。当該試験では、各製造元について3枚のディスクを使用し、各々の品質値を平均した。パイオニアDVDドライブは、型番DVR−116A(パイオニア株式会社、日本東京都)であった。オプティアークDVDドライブは、型番AD 5170A(ソニーオプティアーク株式会社、日本東京都)であった。NEC DVDドライブは、型番ND−3550A(NEC Corporation、米国カリフォルニア州サンタクララ)であった。
【0060】
各ディスクには、ドライブを使って400MBのデータファイルが書き込まれた。そのデータファイルの品質を、ShuttlePlex DVD分析装置(Optical Disc Technologies、米国カリフォルニア州Irvine)から得られたPIE8−maxを使って評価した。得られた値は合計15個である(5つのディスク製造元数に、3つのドライブ製造元数を乗算。各ディスク値は、3枚のディスクの平均)。得られたPIE8−max値を以下の表に示す。
【0061】
【表7】

【0062】
諸値については、一般的なスプレッドシートおよびグラフ作成ソフトウェアを使って、Apple Macintosh MacBook Proコンピュータでグラフ表示し、これを図7に示す。光媒体と媒体ドライブとの最適な組み合わせは、最低のPIE8−max値を示したものである。この場合、三菱ディスクおよびNECドライブの組み合わせが値20.8で最適となった。
【0063】
まとめ
以上の例から、媒体の品質に関する判断を迅速に行えることが実証された。わずか48時間の試験後、PIEの悪化をほとんど若しくはまったく示さなかった他の媒体と比べ、特定の媒体はPIEの有意な悪化を示すことがわかった。これにより、極端な条件に暴露した場合の媒体のデータ保持だけでなく、室内の温度、湿度、および光条件で期待されるデータ保持期間長についても、効果的な比較指標が得られる。
【0064】
初期のPIE評価を行い、これを高熱、高湿度、および強い光への同時暴露後のPIEと比較すると、通常の条件下で期待されるデータ保持時間の予測が可能になる。これに基づくと、Millenniataの媒体は、他の媒体と比べて著しく長期データを保持することが期待されるという結論が得られる。この判定は、比較的短い48時間の比較試験後に得られた。従来の試験であれば、高品質および低品質の媒体間でこの差を示すデータ保持結果を得るために数週間必要であることを考慮すると、本明細書の試験は従来の試験と対照的である。
【0065】
本明細書で開示および主張したすべての構成および/または方法および/または工程および/または機器は、本開示を参照することにより、必要以上の実験を行うことなく作製および実施できる。以上、本発明の構成および方法を説明してきたが、当業者であれば、本発明の概念および範囲を変更しない範囲で、前記構成および/または方法および/または工程および/または機器、ならびに本明細書で説明する方法の工程または一連の工程に種々の変形形態を適用できることが明確に理解されるであろう。より具体的には、化学的にも物理的にも関連した特定の作用因子を、本明細書で説明する作用因子の代わりに使用しても、同じ若しくは類似した結果が達成できることが明確に理解されるであろう。当業者であれば明らかな、これらすべての類似代用形態および変更(修正)形態は、本発明の要旨の範囲内であると見なされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光媒体の信頼性を評価する方法であって、
前記光媒体の初期品質を評価する工程と、
高熱、高湿度、および光に、同時に一定期間、前記光媒体を暴露させる工程と、
前記光媒体の前記暴露後品質を評価する工程と
を有する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記光媒体は、CDディスク、DVDディスク、またはブルーレイディスクである方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記初期品質および前記暴露後品質を評価する工程は、ブロック誤り率(block error rate:BLER)、内部パリティエラー(parity inner error:PIE)、内部パリティエラー8最大値(PIE8 max、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の最大値)、内部パリティエラー8平均値(PIE8 average、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の平均値)、内部パリティエラー8イベント(PIE8 events)、PIF(parity inner failures、内部パリティ障害)、PIFバイト、POF(parity outer failures、外部パリティ障害)、ジッター、またはこれらの組み合わせを測定する工程を有するものである方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、前記高熱は約60℃〜約120℃であり、前記高湿度は約75%〜約100%であり、前記光の強度は約0.1mW/cm〜約1,000mW/cmである方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、前記高熱は約80℃であり、前記高湿度は約85%であり、前記光の強度は約40mW/cm〜約60mW/cmである方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、前記光は、UVA光、UVB光、またはUVA光およびUVB光の双方を有するものである方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、前記一定期間は約24時間〜約120時間である方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、この方法は、
複数の期間において前記暴露後品質を測定する工程を有するものである方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、この方法は、
前記暴露工程中、前記暴露後品質を連続的に測定する工程を有するものである方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、さらに、
前記初期品質および前記暴露後品質を比較する工程を有するものである方法。
【請求項11】
光媒体と媒体ドライブとの組み合わせを評価する方法であって、
M個の光媒体を提供する工程と、
N個の媒体ドライブを提供する工程と、
光媒体と媒体ドライブとの各組み合わせを使って前記光媒体にデータを書き込む工程と、
前記光媒体の各々の前記書き込む工程後の品質値を測定して合計M×N個の品質測定値を得る工程と、
前記品質測定値を比較する工程であって、
Mは1若しくはそれ以上の整数であり、
Nは1若しくはそれ以上の整数であり、
MおよびNのうち少なくとも一方は2若しくはそれ以上である
前記品質測定値を比較する工程と
を有する方法。
【請求項12】
請求項11記載の方法において、前記書き込む工程後の品質を評価する工程は、ブロック誤り率(BLER)、内部パリティエラー(PIE)、内部パリティエラー8最大値(PIE8 max、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の最大値)、内部パリティエラー8平均値(PIE8 average、連続した8つのECCブロックの内部パリティエラー合計の平均値)、内部パリティエラー8イベント(PIE8 events)、PIF(内部パリティ障害)、PIFバイト、POF(外部パリティ障害)、ジッター、またはこれらの組み合わせを測定する工程を有するものである方法。
【請求項13】
請求項11記載の方法において、Mは2若しくはそれ以上であり、Nは2若しくはそれ以上である方法。
【請求項14】
光媒体の信頼性を評価するシステムであって、
少なくとも1つの光媒体と、
前記光媒体の初期品質と、前記光媒体の暴露後品質とを評価する分析装置と、
前記光媒体を高熱、高湿度、および光に同時に暴露させる環境チャンバーと
を有するシステム。
【請求項15】
請求項14記載のシステムにおいて、さらに、
前記光媒体の前記初期品質と、前記光媒体の前記暴露後品質とを比較するグラフィック表示装置を有するものであるシステム。
【請求項16】
請求項14記載のシステムにおいて、前記環境チャンバーは、
熱源と、
湿度源と、
光源と
当該チャンバー内の熱、湿度、および光を制御するコントローラと、
複数の光媒体を保持する保持部と
を有し、
当該チャンバーは、前記複数の光媒体を高熱、高湿度、および光に同時に暴露させるように構成されるものである
システム。
【請求項17】
請求項16記載のシステムにおいて、前記媒体は、前記チャンバー内の定位置に配置されるものであるシステム。
【請求項18】
請求項16記載のシステムにおいて、前記媒体は、前記チャンバー内で移動自在に配置されるものであるシステム。
【請求項19】
請求項16記載のシステムにおいて、前記保持部は、前記光源からほぼ等しい距離に、前記複数の光媒体を保持するものであるシステム。
【請求項20】
請求項16記載のシステムにおいて、前記保持部は、回転トレーまたはコンベアを有するものであるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−503415(P2013−503415A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527078(P2012−527078)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/047195
【国際公開番号】WO2011/026054
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(512050368)ミレニアータ、インク. (1)
【Fターム(参考)】