説明

熱伝導性シリコーングリース組成物

【課題】従来技術と比較してポンプアウトが起こりにくい非硬化性の熱伝導性シリコーングリース組成物の提供。
【解決手段】(A)下記一般式(1)


で表されるオルガノポリシロキサン:100質量部、(B)10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填剤:200〜2,000質量部を含有してなる熱伝導性シリコーングリース組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長期のエージングを行った後もポンプアウト現象を起こさないような熱伝導性シリコーングリース組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ICパッケージなどの電子部品は、使用中の発熱及びそれによる性能の低下が広く知られており、これを解決するための手段として様々な放熱技術が用いられている。ICパッケージでは、発熱源となるチップ上に、放熱部材を乗せたような構造が広く用いられている。発熱源と放熱部材との間に空気が介在することによる放熱性能の低下を防ぐために、放熱グリースや放熱シートなどが広く用いられている。CPUやフリップチップなどにおいては、チップとヒートスプレッダーの間に硬化型グリースが広く用いられている。一方で、ヒートスプレッダーとヒートシンクの間にはリワークの観点から非硬化型のグリースが広く用いられている。また、ノートPCなどにおいてはスペースやコストなどの制約上からヒートスプレッダーがなく、チップとヒートシンクを直接附合させるようなベアダイと呼ばれる構造が設計されることが多く、この場合にもやはり非硬化型のグリースが用いられている(特許第2938429号公報:特許文献1、特許第3142800号公報:特許文献2、特許第3195277号公報:特許文献3)。しかし、非硬化型のグリースでは長期のエージングを行った際に発熱素子と放熱部材の間からグリースがなくなってしまうような現象、いわゆるポンプアウト現象が観測されることが多い。このような状態になってしまうと発熱素子と放熱部材の間にグリースが十分に存在しておらず、放熱性能の低下ひいては素子の性能の低下を引き起こしてしまう。
また、過去の技術として、国際公開第2002/092693号パンフレット(特許文献4)が提案されているが十分でなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2938429号公報
【特許文献2】特許第3142800号公報
【特許文献3】特許第3195277号公報
【特許文献4】国際公開第2002/092693号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のようなポンプアウト現象の問題を解決するために、従来技術と比較してポンプアウトが起こりにくい非硬化性の熱伝導性シリコーングリース組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、(A)一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、(B)10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填剤を含有してなる熱伝導性シリコーングリース組成物が、ポンプアウト現象を抑制した放熱グリースとなり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0006】
従って、本発明は、下記の熱伝導性シリコーングリース組成物を提供する。
〔請求項1〕
(A)下記一般式(1)
【化1】

(式中、R1及びR3はそれぞれ異なっても同一であってもよい脂肪族不飽和結合を有さない非置換又は置換の一価炭化水素基を示し、R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない非置換の二価炭化水素基、R4は独立にアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、又はアシル基であり、aは2〜10の整数、bは10〜100の整数、cは10〜100の整数、dは1〜3の整数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填剤:
200〜2,000質量部
を含有してなる熱伝導性シリコーングリース組成物。
〔請求項2〕
更に、(C)25℃の粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを成分(A)100質量部に対し0.1〜100質量部含む請求項1記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
〔請求項3〕
更に、(D)下記一般式(2)
5e6fSi(OR74-e-f (2)
(式中、R5は炭素数9〜15の一価アルキル基、R6は炭素数1〜8の炭化水素基、R7は炭素数1〜6の一価アルキル基から選択される少なくとも1種のアルキル基であり、eは1〜3の整数、fは0〜2の整数、e+fは1〜3の整数である。)
で表されるオルガノシラン及び/又はその加水分解縮合物を、成分(A)100質量部に対し0.1〜40質量部含む請求項1又は2記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明において、組成物の作製に用いるオルガノポリシロキサンを工夫した結果、従来技術と比較してポンプアウト問題が抑制されていることが確認できた。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下にこれを詳述する。
成分(A)は、下記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンである。
【化2】

(式中、R1及びR3はそれぞれ異なっても同一であってもよい脂肪族不飽和結合を有さない非置換又は置換の一価炭化水素基を示し、R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない非置換の二価炭化水素基、R4は独立にアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、又はアシル基であり、aは2〜10の整数、bは10〜100の整数、cは10〜100の整数、dは1〜3の整数である。)
【0009】
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンのaは2〜10の範囲、好ましくは3〜7の範囲がよい。2より小さいと分子構造が十分に網状化されておらず、10より大きいとグリース状の組成物が得られない。また、bは10〜100の範囲、好ましくは20〜80の範囲がよい。10より小さいと組成物の柔軟性が失われてしまうし、100より大きいと組成物の粘度が上昇しすぎてしまい組成物がグリース状にならない。cは10〜100の範囲、好ましくは20〜80の範囲がよい。10より小さいとやはり組成物の柔軟性が得られず、100より大きいと組成物の粘度が上昇しすぎてしまい組成物がグリース状にならない。
【0010】
上記式(1)中、R1及びR3は、通常、炭素数が好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6の、脂肪族不飽和結合を有さない非置換又は置換の一価炭化水素基である。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素等のハロゲン原子で置換された基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられ、好ましくはアルキル基、アリール基、3,3,3−トリフルオロプロピル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、フェニル基である。
【0011】
式(1)中R2は、通常、炭素数が好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3の、脂肪族不飽和結合を有さない非置換の二価炭化水素基である。その具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基などのアルキレン基が挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基である。
【0012】
また、R4は、通常、炭素数が好ましくは1〜15の、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、又はアシル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基等のアルコキシアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アセチル基等のアシル基が例示される。
【0013】
成分(B)の熱伝導率を有する熱伝導性充填剤としては、その充填剤のもつ熱伝導率が10W/m℃より小さいと、放熱用シリコーングリース組成物の熱伝導率そのものが小さくなるため、充填剤の熱伝導率は10W/m℃以上であり、10〜5,000W/m℃であることが好ましい。熱伝導性充填剤としては、アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、金粉末、金属ケイ素粉末、アルミナ粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末、カーボン粉末、インジウム粉末、ガリウム粉末などが挙げられるが、熱伝導率が10W/m℃以上であれば如何なる充填剤でもよく、1種類あるいは2種類以上混ぜ合わせてもよい。なお、本発明において、熱伝導率はQTM−500(京都電子工業(株))により測定した値である。
【0014】
熱伝導性充填剤の平均粒径は、好ましくは0.1〜100μm、より好ましくは1〜50μm、更に好ましくは5〜40μmの範囲がよい。0.1μmより小さいとグリース状にならず、伸展性に乏しいものとなるし、100μmより大きいと放熱グリースの均一性が乏しくなる。充填剤の形状は、不定形でも球形でも如何なる形状でも構わない。なお、本発明において、平均粒径はマイクロトラックMT3300EX(日機装(株))により測定できる。
【0015】
成分(B)の熱伝導性充填剤の充填量は、成分(A)100質量部に対し200〜2,000質量部の範囲であり、好ましくは500〜2,000質量部、より好ましくは800〜1,500質量部の範囲である。200質量部より少ないと所望する熱伝導率が得られないし、2,000質量部より大きいとグリース状にならず、伸展性の乏しいものとなる。
【0016】
成分(C)のオルガノポリシロキサンは、成分(A),(D)以外のポリシロキサンであり、ケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基などのアラルキル基が例示され、更にクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン原子等の置換炭化水素基も例として挙げられる。また、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アセチル基等のアシル基、アセトキシ基等のアシロキシ基なども例として挙げられる。
【0017】
成分(C)の25℃における粘度は10〜100,000mm2/sの範囲、好ましくは20〜50,000mm2/sがよい。10mm2/sより低いと組成物の保存安定性が悪くなるし、100,000mm2/sより大きくなると得られる組成物の進展性が悪くなる。なお、粘度は動粘度であり、オストワルド粘度計により測定できる。
【0018】
成分(C)のオルガノポリシロキサンとしては、下記一般式で表されるものを好適に用いることができる。
【化3】

(式中、R8はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、アセトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、gは5〜200の整数である。)
【0019】
成分(C)の具体例としては、下記のものを挙げることができる。
(CH33SiO((CH32SiO)9Si(OCH33
(CH33SiO((CH32SiO)30Si(OCH33
(CH33SiO((CH32SiO)120Si(OCH33
【0020】
このオルガノポリシロキサン(C)を加える場合には、成分(A)100質量部に対し0.1〜100質量部がよく、より好ましくは1〜50質量部である。100質量部より多く加えると組成物における架橋成分が少なくなってしまい、架橋不足となる可能性がある。
【0021】
成分(D)の下記一般式(2)で表されるオルガノシランについて下記に詳述する。
5e6fSi(OR74-e-f (2)
(式中、R5は炭素数9〜15の一価アルキル基、R6は炭素数1〜8の一価炭化水素基、R7は炭素数1〜6の一価アルキル基から選択される少なくとも1種のアルキル基であり、eは1〜3の整数、fは0〜2の整数、e+fは1〜3の整数である。)
【0022】
成分(D)はウェッターとして用いられ、上記一般式(2)のR5の具体例としては、炭素数が9〜15の一価炭化水素基であり、例えば、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。炭素数が9より小さいと充填剤との濡れ性が十分でなく、15より大きいとオルガノシランが常温で固化するので、取り扱いが不便な上、得られた組成物の低温特性が低下する。またeは1、2あるいは3であるが、特に1であることが好ましい。
【0023】
また、上記式(2)中のR6は炭素数1〜8の飽和又は不飽和の一価炭化水素基であり、このような基としては、非置換又は置換のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等を挙げることができる。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン置換炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、エチル基が好ましい。fは0〜2の整数で、e+fは1〜3の整数である。
7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6の1種もしくは2種以上のアルキル基であり、特にメチル基、エチル基が好ましい。
【0024】
上記一般式(2)で表されるオルガノシランの具体例としては、下記のものを挙げることができる。
1021Si(OCH33、C1225Si(OCH33
1225Si(OC253、C1021Si(CH3)(OCH32
1021Si(C65)(OCH32、C1021Si(CH3)(OC252
1021Si(CH=CH2)(OCH32
1021Si(CH2CH2CF3)(OCH32
【0025】
このオルガノシランを添加する場合には、成分(A)100質量部に対し0.1〜40質量部の範囲がよく、より好ましくは0.1〜20質量部である。40質量部より多くしても効果が増大することがなく、不経済である。
【0026】
また、本発明には、上記した成分以外に、必要に応じて、劣化を防ぐために酸化防止剤、耐熱性向上剤等を本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよい。
【0027】
本発明のシリコーングリース組成物を製造するには、成分(A)〜成分(D)、必要によりその他の成分を、トリミックス、ツウィンミックス、プラネタリミキサー(何れも井上製作所(株)製混合機の登録商標)、ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機にて混合する。
【実施例】
【0028】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0029】
[実施例1〜7、比較例1〜6]
本発明に係る効果に関する試験は次のように行った。
〔粘度〕
組成物の粘度は、回転粘度計(タイプPC−IT(株)マルコム)を用いて25℃で測定した。
【0030】
〔熱伝導率〕
組成物の熱伝導率は、QTM−500(京都電子工業(株))により測定した。
【0031】
〔熱抵抗測定〕
直径12.7mmの円形アルミニウム板2枚に、熱伝導性シリコーングリース組成物を挟み込み、熱抵抗測定用の試験片を作製した。なお、この熱抵抗測定はナノフラッシュ(ニッチェ社製、LFA447)によって行われた。
【0032】
〔耐ポンプアウト性評価〕
一辺10mm四方のシリコンウェハをアルミニウム板上に接着し、ウェハ上に熱伝導性シリコーングリース組成物を0.1mg塗布、ガラスプレートとの間に挟みこんで試験片を作製した。この試験片をヒートサイクル試験機中に静置させ、0℃、100℃にそれぞれ交互に30分ずつさらすエージングを行った。エージング後の熱伝導性シリコーングリース組成物の外観を観察することにより耐ポンプアウト性の評価を行った。
(評価結果)
○:ポンプアウト現象は全く観察されなかった。
×:ウェハ上に一部ポンプアウト現象が観察された。
【0033】
本発明組成物を形成する以下の各成分を用意した。
成分(A)
A−1:
【化4】

【0034】
A−2:
【化5】

【0035】
A−3:
【化6】

【0036】
A−4(比較例):
【化7】

【0037】
A−5(比較例):
【化8】

【0038】
A−6(比較例):
【化9】

【0039】
A−7(比較例):
【化10】

【0040】
成分(B)
下記のアルミニウム粉末と酸化亜鉛粉末を、5リットルプラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)を用い、下記表1の混合比で室温にて15分混合し、B−1を得た。
平均粒径2.0μmのアルミニウム粉末(236W/m℃)
平均粒径10.0μmのアルミニウム粉末(236W/m℃)
平均粒径1.0μmの酸化亜鉛粉末(20W/m℃)
【0041】
【表1】

【0042】
成分(C):下記のオルガノポリシロキサン
ポリシロキサン−1
((CH33SiO1/2)単位及び((CH32SiO)単位からなる粘度が
100mm2/sのオルガノポリシロキサン
ポリシロキサン−2
【化11】

【0043】
成分(D):下記式で表されるオルガノシラン
オルガノシラン−1 C1021Si(OCH33
【0044】
それぞれの成分を下記表2,3に示すように混合して実施例1〜7及び比較例1〜6の熱伝導性シリコーングリース組成物を得た。得られた組成物を用いて、上記の方法により各種試験を行った。結果を表2,3に併記する。
【0045】
【表2】

【0046】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)
【化1】

(式中、R1及びR3はそれぞれ異なっても同一であってもよい脂肪族不飽和結合を有さない非置換又は置換の一価炭化水素基を示し、R2は独立に脂肪族不飽和結合を有さない非置換の二価炭化水素基、R4は独立にアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、又はアシル基であり、aは2〜10の整数、bは10〜100の整数、cは10〜100の整数、dは1〜3の整数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)10W/m℃以上の熱伝導率を有する熱伝導性充填剤:
200〜2,000質量部
を含有してなる熱伝導性シリコーングリース組成物。
【請求項2】
更に、(C)25℃の粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを成分(A)100質量部に対し0.1〜100質量部含む請求項1記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
【請求項3】
更に、(D)下記一般式(2)
5e6fSi(OR74-e-f (2)
(式中、R5は炭素数9〜15の一価アルキル基、R6は炭素数1〜8の炭化水素基、R7は炭素数1〜6の一価アルキル基から選択される少なくとも1種のアルキル基であり、eは1〜3の整数、fは0〜2の整数、e+fは1〜3の整数である。)
で表されるオルガノシラン及び/又はその加水分解縮合物を、成分(A)100質量部に対し0.1〜40質量部含む請求項1又は2記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。

【公開番号】特開2010−280806(P2010−280806A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134943(P2009−134943)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】