説明

熱可逆特性を有するリライトカードの印字方法と印字装置

【目的】 サーマル印字手段で印字し、加熱により印字を消去できる熱可逆性をもったリライトカードにつき、繰り返し使用回数を増やし、印字鮮明化を早くして利用者の不審感を解消する。
【構成】 リライトカードTCを、カード搬送路1の途上に設けたプリヒート用ヒータユニット3によって所定温度にて予備加熱した後、次段カード搬送路1に臨設したサーマル印字ユニット2により、リライトカードTCの印字記録層に、加熱に伴う白濁による印字処理を施すことで、上記予備加熱と印字処理加熱時の加熱エネルギーの総和が、リライトカードTCの適切な印字エネルギーとなるようにする。次にリライトカードTCを放熱機構4で強制冷却の後、利用者へ排出する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーマル印字手段により加熱することで、印字部分における印字記録層に白濁部分を形成して印字処理することができ、しかも、加熱処理することで当該印字部を透明化して消去してしまうこともでき、これにより同一媒体を何度も印字と消去の繰り返しで使用し続けるようにしたリライトカード(リサイクルカード)、リライト磁気カードに関し、当該リライトカード等の特に印字鮮明度と長寿命化との兼備を図ったり、排出直後でも印字を明視できる印字方法および、その印字装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】現用のリライトカードと呼ばれているものは、既知の如く熱可撓特性を持っており、図7(A)に例示する通り印字記録層a(8〜9μm)と、その下面側の光反射層b、そして上面側の保護層cとからなり、リライトカード磁気カードは、さらに、その最下面等に磁気層が形成されたものである。
【0003】上記印字記録層aは、合成樹脂a、中に粒径1μm以下の有機低分子物質(高級脂肪酸)による粒子a2 が分散されており、図7(B)の透過率特性図に示されるように、そのラインLより左側の透明状態では、上記有機低分子物質の粒子a2 が比較的大きな単結晶を形成しており、従って入射光dは当該単結晶の界面を通る回数が少なくて、散乱されることなしに透過することから、全体として透明に見えるのであり、この透明状態から所定の加熱処理を加えると、受熱箇所における有機低分子物質の粒子a2 がラインLの右側に示されているように、多結晶を形成するようになる。
【0004】この結果、入射光eは当該多結晶の界面で何度も屈折して、散乱するため白く見え、前記の白濁状態となるのであるが、その熱可逆特性を示しているのが図7である。すなわち、今室温T1 で最大透過率の透明状態にあるA点におけるリライトカードを、印字用サーマルヘッドと印字用プラテンローラとの間に圧接して、当該リライトカードに印字(加熱)を行うと、破線で示す如く温度が上昇しても、その透過率は殆ど変化しないが加熱温度がT3 であるB点に達すると急激に、その透過率が降下する。さらにT4 からT5 まで加熱して行くと、最大透明状態(A点)と最大白濁状態(D点)との中間状態(C点)となり、この状態からT1 以下の室温まで冷却して行くと、最大白濁状態(D点)に達し、これによりリライトカードへの印字が完了することとなる。
【0005】次に、D点におけるリライトカードを加熱して行くと、加熱温度がT2 〜T3位までの間にあって、急に白濁状態が消去されて透過率が最大透明状態に近くなり(B点)、これを室温T1 まで冷却しても透明状態は維持(A点)され、かくして、前記の如くして得られたリライトカードの印字部は消去されるから、当該リライトカードを引き続き繰り返し印字の用に供することができ、可成りのリサイクル数を確保することができる。
【0006】上記のようなリライトカードの熱可逆特性を活用することにより、既知の如くリライト磁気カードを用いたリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタが実用化されており、これによって当該リライト磁気カードに加熱による印字部を形成したり、当該印字部を前記のように消去してしまい、さらに、このリライト磁気カードを、リライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタに再使用している。
【0007】ところが、上記のリライトカードやリライト磁気カードを使用する場合、最も望まれることはリサイクル数を稼ぎ、何回でも再使用できるようにすることであり、そのため、リライトカード自体の特性を向上することが研究されているのはもちろんであるが、これを使用する立場からすると、如何にして前記の有機低分子物質を劣化させないようにして印字と消去を多数回繰り返させるかが重要問題となる。
【0008】上記の問題を解決するため、既に提案され実施されている手段としては、前記の如くリライトカードに加熱による印字処理を行う際、当該印字エネルギー(熱エネルギー)を、当該リライトカードの特性に応じた最適な最小限度に、低く抑えることであり、このようにすれば確かにリライトカードへの印字寿命が延び、印字/消去の繰り返し回数を増し、省資源に役立てることができる。そして、この際印字エネルギーを抑制し過ぎれば、印字濃度が充分に確保できず、印字が見にくくなってしまうことになる。
【0009】さらに、この種のリライトカードにあっては、当該リライトカードの温度が常温であることを前提として、これに如何なる印字エネルギーを与えるのが最適であるかが示されている。このため、従来のリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタなどにあっては、上記の指定された印字エネルギーを、当該リライトカードに付与することで印字処理を行うようにしている。ところが、上記のリライトカードは、実際上体温によって加温された状態から使用されたり、ストッカ中に保管されることで、常温以上の温度となっている場合もあり、従って、このような昇温条件下におけるリライトカードに、上記の所定印字エネルギーを印加することとなる従来のものにあっては、当該リライトカードのリサイクル数を低下させてしまっていることになる。
【0010】すなわち、上記の如く必要以上の印字エネルギーで印字することになれば、リライトカードの印字記録層の劣化は急激に加速されることとなり、従って、上記の如く体温や保管による昇温、さらには消去直後のリライトカードなどにあっては、特に印字エネルギーが過多となってしまうこととなり、これを解消しようとすれば、当該リライトカードにつき、その都度温度測定を行い、当該検知温度に基づいて、印字エネルギーを適度に制御すればよいこととなるが、実際上搬送されてくるリライトカードにつき、その温度を検出することは、極めて難事となる。
【0011】そこで、上記従来の難点に鑑み、本願人は既にリライトカード印字方法にあっては、リライトカードが、カード搬送路を移送されて来ることで、臨設のサーマル印字ユニットにおいて、既知の如く加熱による印字処理が施される際、その前段において当該リライトカードに対し、所定温度に設定されたプリヒート用ヒータユニットによる予備加熱を行うようにし、ここで、当該所定印字エネルギーの一部を付与することにより、リライトカードに対して一度に急激に大きな印字エネルギーを全部付与してしまうことで、印字記録層を疲労させ、これにより、熱ストレスを受けて表面に傷が生じたり、繰り返し寿命を短くしてしまわないようにし、しかも、予め特定された予備加熱による熱エネルギーを与えておくことで、前記した適切な全印字エネルギーから、予備加熱によって付与した熱エネルギーを差し引いた残余の特定された印字エネルギーの付与により、印字処理を行うことによって、印字エネルギーの過剰となることを防止し、リライトカードの温度などを検出することなしに、リライトカードのリサイクル数を向上しようとすることを提案(特願平5−348632号)した。
【0012】さらに、上記提案にあっては、上記リライトカードの印字方法を実施するために供し得る印字装置をも開示しており、これによるときは、これまでに使用されているリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタにおける適所に、既に当該リライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタによって形成された印字部を消去するため用いられている別個の印字消去ユニットを適切に組み込むことにより、当該印字消去ユニットをプリヒート用ヒータユニットとして活用し得るようにし、このことで前記の印字方法を実施可能にすると共に、別途印字消去ユニットを用いて印字部を消す必要もなく、一つの装置にて効率のよい繰り返しの印字を行い得ることとなる。
【0013】上記提案によるときは、確かに従来例の前記問題点を解消し得ることになるのであるが、前記の如くリライトカードは、プリヒート用ヒータユニットにより予備加熱した後、さらにサーマル印字ユニットにおいて加熱されることから、当該両者による蓄熱量が可成り大となり、これが室温まで降下するまでに、秒単位の時間がかかることとなる。
【0014】上記の現象につき、テストを行った結果、図6に示されている通り、プリヒート用ヒータユニットのヒータ温度TA にて、リライトカードのプリヒート(消去)と印字を行った後、これが装置外へ排出されて来た時の温度はt1 まで降下しているが、この際、当該リライトカードの前説図8の如き透過率特性の関係上、その白濁完了温度がTB であることから、排出直後には当該白濁が完了せず、従って、利用者はリライトカードの印字を、直ちに見ることができず、t2 −t1秒の間、不安感を与えてしまうことになる。尚、同図中t3 は最長計測経時を示している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明にあっては、上記の難点を解消するため、請求項1のリライトカード印字方法にあっては、前記した提案済の発明と同じく、リライトカードのサイクル数を飛躍的に向上さるだけでなく、白濁による印字処理が施された後、当該リライトカードを放熱機構に通すことで強制冷却するようにし、このことで、このリライトカードが利用者へ排出されたときには、直ちに印字を明視し得るようにし、当該利用者の印字に対する不審感を解消しようとするのが、その目的である。
【0016】次に、請求項2に係るリライトカード印字方法にあっては、上記の請求項1と同じく印字処理後のリライトカードを放熱機関により強制冷却するのであるが、当該冷却が終了した後、リライトカードを逆送して、もう一度放熱機関を通し、当該往復行程における強制冷却を行うことによって、印字明視までの時間を、より一層確実に短縮化しようとしている。
【0017】請求項3に係る印字装置にあっては、上記した放熱機構につき、サーマル印字から搬入されて来たリライト磁気カードにおける印字記録層を有する印字部分が、冷却プレートに摺接することで冷却効果を充分発揮でき、これにより請求項1、請求項2に係る印字方法を支障なく実施できるようにしており、さらに請求項4にあっては、請求項3における印字装置の放熱機構に関し、スプリング力を受ける冷却プレートと、スプリング力を受ける冷却用ローラでリライト磁気カードを圧接状態とし、この冷却用ローラに回転力を伝達することにより、リライト磁気カードと冷却プレートとの充分な摺接状態を確保し、簡易な構成により冷却効果を発揮させようとしている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するため、請求項1にあって、所定の印字エネルギーが規定されたリライトカードを、カード搬送路にて所定方向へ移送し、当該リライトカードをカード搬送路途上に設けたプリヒート用ヒータユニットにより、前記印字エネルギーの所定一部のエネルギーにより予備加熱した後、次段のカード搬送路に臨設したサーマル印字ユニットにより、当該リライトカードの印字記録層に、残余のエネルギーによる加熱によって、白濁による印字処理が施されるようにし、その後、後段のカード搬送路に臨設した放熱機構により、当該印字処理済のリライトカードにおける印字記録層が強制冷却されるようにしたことを特徴とする熱可逆特性を有するリライトカードの印字方法を提供しようとしている。
【0019】さらに、請求項2に係る印字方法にあっては、上記請求項1において後段のカード搬送路に臨設した放熱機構により、当該印字処理済のリライトカードにおける印字記録層を強制冷却し、さらに、このリライトカードを、上記カード搬送路への逆送によって再度上記の放熱機構により、その印字記録層を強制冷却した後、これが当該カード搬送路から排出されるようにしたことを、その内容としている。
【0020】次に、請求項3では、第1駆動モータによって駆動されるリライト磁気カードの入口側搬送用ローラと、出口側搬送用ローラとの間に、磁気ヘッドが臨設されているリライト磁気カードデータ読み取り書き込み部と、第2駆動モータによって駆動される上記リライト磁気カードの印字用搬送ローラと、サーマルヘッド駆動用ソレノイドを有する印字用サーマルヘッドと印字用プラテンローラを付設して、当該リライト磁気カードの印字記録層に、加熱に伴う白濁により印字処理を施すサーマル印字部とからなるリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタにおいて、上記のリライト磁気カードデータ読み取り書き込み部とサーマル印字部との間には、印字部消去用イレーザと圧接用ソレノイドとの間にて、前記リライト磁気カードを所定経時挟圧することで、その印字部を加熱により透明状態として消去するようにしたプリヒート兼印字消去ユニットが臨装されていると共に、上記サーマル印字部の次段には、これにより搬入されるリライト磁気カードが搬送されて、その印字記録層を有する印字部分が摺接する冷却プレートを具備した放熱機構が臨設されていることを特徴とする熱可逆特性を有するリライトカードの印字装置を提供しようとしている。
【0021】そして、請求項4では、上記請求項3の印字装置につき、サーマル印字部からリライト磁気カードが搬入される放熱機構が、下位側の最終段搬送ローラ、これに当接して回転力を伝達され、かつ下向きのスプリング力を受けている冷却用ローラとからなる駆動機構と、上向きのスプリング力を受けて上下動自在なるよう設けられた冷却プレートが、上記冷却用ローラに下位側から圧接し、上記搬入のリライト磁気カードが、冷却用ローラと冷却プレートとの間にあって、当該冷却プレートと摺接状態にて搬送自在であることを、その内容としている。
【0022】
【作用】請求項1の印字方法によるときは、先ず、これまでのようにカード搬送路により移行して来たリライトカードを、サーマル印字ユニットにより一度に加熱して、当該リライトカードの温度が高いときでも、必要以上の大きな印字エネルギーを与え、そこに白濁状態の印字部を形成してしまうのではなく、その前段におけるプリヒート用ユニットにあって、リライトカードの温度を所定の均一温度に予備加熱しておき、その直後にサーマル印字ユニットにて最適印字エネルギーで印字することになるから、印字に際しての急激にして、かつ必要以上の印字エネルギーは付与されず、この結果、印字濃度は充分で見易い印字が確保され、リライトカード表面側である印字記録層に熱ストレスを与えることが抑制され、サイクル数を大巾に大きくすることができる。
【0023】さらに、同上請求項1にあっては、上記サーマル印字ユニットによって印字された後、当該リライトカードが放熱機構を通過させることとなり、ここで、当該リライトカードの印字記録層が強制冷却を受けることとなるから、自然放冷の場合に比し、当該印字は急激に、その透明度を失って明視され得るようになり、利用者はこれを手にした際、直ちに鮮明な印字を確認でき、また、速やかな降温化は、リライトカードのサイクル数を増す上にも利することとなる。
【0024】請求項2に係る印字方法にあっては、上記の放熱機構を一回でなく往復計2回にわたり通過することとなるから、リライトカードの印字の早期における鮮明化が、より確実に保証されることとなり、リライトカードを挿入した口から、これを排出する印字装置の場合には、特に採択し易い印字方法となる。
【0025】請求項3の印字装置にあっては、先ずリライト磁気カードが、リライト磁気カードデータ読み取り書き込み部を通過した後、次段のプリヒート兼印字消去ユニットにあって加熱され、ここで当該リライト磁気カードに前回印字されている印字が消去されてしまうと共に予熱されることとなり、当該予熱による昇温が実質的に降下しないうちに、最終段におけるサーマル印字部に、同上リライト磁気カードが導入されることとなる。従って、リライト磁気カードは、サーマル印字部にあって常温から急に高い温度により加熱されることなく、予め常温よりも高い印字消去の所定温度まで加熱されていることから、サーマル印字部における印字に際しては、大きな印字エネルギを受けず、この結果リライト磁気カードの印字記録層に対する熱ストレスが低減されるだけでなく、過剰な印字エネルギーが総和的に印加されてしまうこともないから、印字寿命を長くすることができ、しかも、上記の如くプリヒート兼印字消去ユニットの配設により、別途印字消去用ヒータを用意し、これを用いて印字部の消去をしなくともよい。
【0026】
【実施例】本願の請求項1に係るリライトカードの印字方法につき説示すると、図1に示す如く熱可逆特性を有するリライトカードTC(Thermo Chromic)は、カード搬送路1によって直線的に矢印X方向へ断続的に移送されるようにする。ここで、図示のカード搬送路1は、駆動ローラ1aを有する一対の前段側搬送ローラ1bに係回された搬送ベルト1c、1dを具備する前段搬送部1eと、印字用駆動ローラ1fを有する一対の後段側搬送ローラ1gとを具備している後段搬送部1hとからなっており、さらに、この後段側搬送部1hと、その後段に臨設された印字用サーマルヘッド2aおよび印字用プラテンローラ2bとによって、サーマル印字ユニット2が構成されている。
【0027】上記の前段搬送部1eとサーマル印字ユニット2との間にあっては、プリヒート用ヒータユニット3が介設されていて、前段搬送部1eから送り出されて来たリライトカードTCを、この移送行程にあって当該プリヒート用ヒータユニット3により加熱できるよう構成しておく。ここで、プリヒート用ヒータユニット3としては、各種の熱源を利用することができるが、図示例にあっては、それ自体既知である印字消去用ヒータユニットが採択されており、これはカード搬送路1の上位側に配設したヒータ部3aと、下位側に対向して配設した消去用ソレノイド3bとからなっている。
【0028】上記ヒータ部3aとしては、図2に示されているようにリード線3cからの電流供給によりヒートプレート等による発熱体3dが加熱され、これによりシリコンゴム層3eなどを介して均熱プレート3fが加温されるようになっており、当該均熱プレート3fに対して、消去用ソレノイド3bの作動にて、リライトカードTCが押当されることで加熱処理が行われる。ここで、上記の発熱体3dには、図示しない温度センサを内蔵しておき、当該検知結果によりリード線3cへの供給電流を制御することで、発熱体3dの温度を恒温化することが望ましい。
【0029】従って、本発明に係る印字方法によるときは、前段搬送部1eから送り出されたリライトカードTCが、プリヒート用ヒータユニット3におけるヒータ部3aと消去用ソレノイド3bとの間に挿入されると、このとき図示しない検知センサなどによって消去用ソレノイド3bを動作させ、これによりリライトカードTCの印字された部分を、前記ヒータ部3aの均熱プレート3fに押し当てるのである。この際ヒータ部3aは常に加熱されており、これによって図8により前記した印字の消去に充分な所定の温度となるように実際上1秒間程度の加熱を行うのである。
【0030】続いて、上記リライトカードTCは後段搬送部1hの始動によって、最終前段に設置されたサーマル印字ユニット2における既知の印字用サーマルヘッド2aと印字用プラテンローラ2bとの間に移送され、この際、印字用サーマルヘッド2aに備えられている図示しない駆動ソレノイドの稼動により、当該印字用サーマルヘッド2aの先端に設けられた発熱体がリライトカードTCに圧接して、複数のドットにより文字を構成し、印字記録層に対する印字処理が行われることになる。そして、この際印字処理において、リライトカードTCに付与された印字エネルギーと、前記プリヒート用ヒータユニット3による加熱エネルギーの総和が、当該リライトカードTCの最適印字エネルギーと同等または近似となるようにするのである。
【0031】さらに、前記のサーマル印字ユニット2の後側である最終段に放熱機構4を設置しておき、最終前段で印字処理されたリライトカードTCを、カード搬送路1に臨設された当該放熱機構4に搬入し、ここで、その印字記録層aから熱を奪って強制冷却を行うようにするのであり、このことで前記した図8の透過率特性から理解される通り、印字記録層aを急速に降温させることで、印字処理により形成された印字が透明状態から、速やかに不透明状態となり、これが明視できる状態とするのである。
【0032】すなわち、図1にあって略示されている上記放熱機構4にあっては、冷却プレート4aが下位のテンションスプリング4bによって上向きに付勢されており、当該冷却プレート4aの上面には、上位のテンションスプリング4bによって下向きに付勢されている冷却用ローラ4dが、外接状態にて押当されており、この冷却プレート4aは、その縦向板部4eが、案内溝4fに昇降動自在なるよう縦装され、上記の冷却用ローラ4dは、最終段搬送ローラ4gによって回転駆動されるようになっている。尚、実際上、印字用駆動ローラ1fにより、図示の如く後段搬送部1hを稼働させるだけでなく他の印字用プラテンローラ2bと最終段搬送ローラ4gにも動力を伝達するのがよく、また印字用駆動ローラ1fによって、先ず印字用プラテンローラ2bを回動させるようにしてもよい。
【0033】ここで、上記の冷却プレート4aは、熱伝導性のよい金属等を用い、これは金属製である印字装置本体と接触させるようにして、放熱効果を充分発揮できるようにしておくのがよく、これに対し、冷却用ローラ4dには、合成樹脂とかゴム系のものを使用するのが望ましく、前段のサーマル印字ユニット2から搬送のリライトカードTCが、冷却用ローラ4dと冷却プレート4aとの間に進入し、最終段搬送ローラ4gの駆動により冷却用ローラ4dが矢印R方向へ回転することで、冷却プレート4aは、リライトカードTCの厚さだけ下方へ変動しリライトカードTCは、充分に冷却プレート4aに当接された状態にて移送されることになる。
【0034】次に、請求項2に係る印字方向にあっては、上記の請求項1と同じ行程でリライトカードTCが進行し、最終段における放熱機構4中を、矢印X方向へ搬送され、これによるリライトカードTCの強制冷却が終わったならば、図1には示されていない位置検出センサなどにより、適時前記の冷却用ローラ4dを逆回転させることにより、再度当該リライトカードTCを放熱機構4へ送り返し、ここでの再強制冷却を行うのであり、この場合、当該強制冷却が終ったならば、これを、その後は高速にて逆送し、リライトカードTCを、最初挿入した図3に示すカード挿入口5g等から利用者へ排出するようにする。
【0035】ここで、上記請求項2の印字方法について、印字処理済のリライトカードTCが上記2回にわたる強制冷却によって、どのような挙動を示したかにつきテストしたところ、図6に示す如く、前掲図5によって説示した消去用のヒータ部3aにおける温度TA は、プリヒート用ヒータユニット3からサーマル印字ユニット2におけるリライトカードTCの通過時間t1 を経過した後、2回にわたる放熱機構4の強制冷却処理時間t1'−t1 にあって、充分冷却されて降温し、当該t1'−t1 の冷却動作中における時刻t2'にあって、白濁完了温度TB に達し、これより、リライトカードTCは排出時にあって確実に当該印字を明脂できることを確認した。すなわち、搬送速度を可成り早くしても、利用者に対する印字不明といった不審感を与えなくてすむことになる。
【0036】請求項3に係る印字装置につき、以下詳記すると、図3および図4によって示されている通り、その主要構成は、既知のリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタと同じであり、相違している点は、前記したプリヒート用ヒータユニット3に相当するプリヒート兼印字消去ユニット3Aが、その中間位置にあって介設されていること、そして、前記の如く最終段にあって放熱機構4が付設されていることであり、その前段に設けられているサーマル印字部6は、前記のサーマル印字ユニット2と実質的に同じである。
【0037】図3によって、さらに詳記すると、リライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタとして既知である構成、すなわちリライト磁気カードデータ読み取り書き込み部5と、サーマル印字部6とを有し、当該両者の間に、前記のプリヒート兼印字消去ユニット3Aを介設したもので、上記のリライト磁気カードデータ読み取り書き込み部5は、第1駆動モータ5aによって駆動されるリライト磁気カードTCM(リライトカードの下面に磁気層が形成されている場合を示す)の入口側搬送用ローラ5bと、出口側搬送用ローラ5cとの間に、磁気ヘッド5dがカード搬送路1に臨設されたもので、図中5e、5fは入口側搬送ベルトと出口側搬送ベルトを、またS1 、S2 はリライト磁気カードTCMの位置検知センサを示している。
【0038】また、前掲サーマル印字部6は、既知のように、第2駆動モータ6aによって駆動されるリライト磁気カードTCMの印字用搬送ローラ6bと、サーマルヘッド駆動用ソレノイド6cを有する印字用サーマルヘッド6dと、印字用プラテンローラ6eとを対設して、当該リライト磁気カードTCMの印字部分Pにあって、図7に示した印字記録層aに、加熱に伴う白濁により印字処理が施し得るよう構成されており、S3 、S4 、S5 は、これまたリライト磁気カードTCMの位置検知センサを、6fは印字用搬送ベルトを示している。そして、上記のプリヒート兼印字消去ユニット3Aは、前記の図1に示したプリヒート用ヒータユニット3と同様にして、印字部消去用イレーザ3Aaと、これに圧接自在な圧接用ソレノイド3Abとによって構成されている。また、図1によって説示した如く、第2駆動モータ6aにより印字用搬送ベルト6f' を介して印字用プラテンローラ6eを駆動し、これにより印字用搬送ローラ6bや最終段搬送ローラ4gを駆動するようにしてもよい。
【0039】さらに、図3における放熱機構4も、前記図1におけるそれと実質的に大差はなく、冷却プレート4aはL字形状に形成され、その横向板部4hと、金属製である印字装置本体7に固設した支承片4iとの間に、前記のテンションスプリング4bが介装されており、また、前記のテンションスプリング4cは、印字装置本体7に固設した係止ピン4jと冷却用ローラ4dの回転軸との間に介設されている。そして、冷却プレート4aの縦向板部4eには、縦長孔4kが穿設され、これに印字装置本体7に取着されたガイドピン4mが挿通されることによって、冷却プレート4aの前記の如き上下動が、可能となっている。
【0040】上記の印字装置を用いて、前記請求項1および請求項2に係る印字方法を実施することができるが、当該装置の動作につき以下図3によって説示すると、既知の如く先ず、リライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタの動作として、リライト磁気カードデータ読み取り書き込み部5にあって、次のような第1動作としての「磁気データの読み込み」を行うこととなる。すなわち、リライト磁気カードTCMを差込口5gより入口側搬送用ローラ5bへ向けて差し入れると、これを位置検知センサS1 が検知することで、既知の電気的制御装置により第1駆動モータ5aが起動される。
【0041】これにより、当該リライト磁気カードTCMは、カード搬送路1を図面にあって右方へ移送され、この際磁気ヘッド5dを介して磁気データが読み込まれて行き、当該リライト磁気カードTCMが磁気ヘッド5dを通過すると直ちに停止し、この際、読み込まれた上記の磁気データは記憶される。
【0042】次に、既知の如く第2動作である「リライト磁気カードTCMへの書き込み」を行うことになるが、このため上記第1動作の終了後、第1駆動モータ5aが逆転され、このリライト磁気カードTCMを位置検知センサS2 が検知することで、前記の電気的制御装置により、書き込みデータを当該リライト磁気カードTCMに書き込んで行くことになり、かくして、リライト磁気カードTCMの終端まで規定の手段による書き込みが続けられる。
【0043】引き続き第3動作である「ベリファイ動作」に移行することとなるが、第2動作が完了すると再び第1駆動モータ5aによる正転が開始され、これによってリライト磁気カードTCMは、磁気ヘッド5dを通過することで磁気データが読み込まれ、当該全データの読み込みが終わると、この値と前記第2動作において書き込んだデータを比較照合する。ここで読み込みデータと書き込みデータが合致すれば正常、合致しなければ異常(ベリファイエラ)であり、後者の異常が検知されたときは、例えば、第1駆動モータ5aの逆転によって、リライト磁気カードTCMを、差込口5gから排出する。
【0044】上記の正常が検知されたときには、新規である第4動作としての「印字消去動作」が行われることとなる。すなわち、前記第1駆動モータ5aによって、さらに右方へ移動したリライト磁気カードTCMの先端が、位置検知センサS3 に達したことで、上記第1駆動モータ5aが停止し、圧接用ソレノイド3Abが作動し、当該リライト磁気カードTCMの印字部分Pを印字部消去用イレーザ3Aaに押圧挟持する。この際、印字部消去用イレーザ3Aaは予め適切な温度に保持されていて、実際上約1秒程度の押圧挟持時間によって、当該リライト磁気カードTCMは、その印字が消去されると共に、印字部分Pにおける印字記録層が加温状態となる。
【0045】上記印字部消去のリライト磁気カードTCMは、その後第5動作としての「印字処理動作」に移行して行くが、先ず、第2駆動モータ6aの始動により、印字用搬送ローラ6bによって右方へ搬送され、位置検知センサS4 がこれを検出することで、印字用サーマルヘッド6dに出力が生ずる。これと共に、サーマルヘッド駆動用ソレノイド6cが駆動され、このことで印字用プラテンローラ6eとサーマルヘッド駆動用ソレノイド6cにおける先端の所定温度である発熱体との間で、リライト磁気カードTCMの印字部分Pが押圧され、前記の如く複数のドッドにより構成された文字が印字される。
【0046】このようにして印字処理動作が完了すると、印字用サーマルヘッド6dを原位置に復帰させ、さらに、リライト磁気カードTCMが右方向へ等速搬送を続け、次段の放熱機構4へと進入して行き、冷却用ローラ4dと冷却プレート4aとの間に圧接されながらリライト磁気カードTCMの蓄熱は、冷却プレート4a、そして、さらに印字装置本体7へと放熱されることで、当該印字部分Pにおける印字記録層aが強制冷却されることとなり、図3に示す如く、位置検知センサS5によって、リライト磁気カードTCMは、その印字部分Pの最終端が冷却用ローラ4dの中心線Yの位置に達したことにより停止する。もちろん請求項1の印字方法にあっては、当該リライト磁気カードTCMを、放熱機構4から排出して利用者へ供与するのであるが、請求項2の印字方法を実施する場合には、上記のリライト磁気カードTCMを冷却用ローラ4dの逆転によって逆方向へ搬送するのである。
【0047】上記の如く逆送されたリライト磁気カードTCMは冷却用ローラ4dと冷却プレート4aとの間を通って、再度冷却され、当該強制冷却が終れば、カード搬送路1を高速で逆送し、カード挿入口5gから、当該リライト磁気カードTCMが、利用者側へ排出されることとなる。
【0048】ここで、上記の冷却機構4にあって、冷却プレート4aはテンションスプリング4bによって、比較的弱い力で冷却用ローラ4dに圧接しており、この冷却プレート4aと冷却用ローラ4dとの間に、リライト磁気カードTCMが挿入されると、テンションスプリング4bの弾力に抗して、冷却プレート4aは、前記の縦長孔4kとガイドピン4mとのギャップを利用して、当該リライト磁気カードTCMの厚さだけ下方へ移行し、かくして、印字部分Pと冷却用ローラ4dとの圧接を保って放熱機構を果たすことになる。すなわち、冷却用ローラ4dのテンションスプリング4cによる押し下げ力をW1 、冷却プレート4aのテンションスプリング4bによる押し上げ力をW2 とすれば、W2 <W1 であり、しかも冷却用ローラ4dは、その押し下げ力W1 により、最終段搬送ローラ4gに圧接し、当該リライト磁気カードTCMを、W=W1 −W2 の力で押圧することにより搬送可能に構成されている。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のようにして実施されるものであるから、請求項1にあっては、第1にプリヒートの処理によって、印字に際しての一度に大きな印字用熱エネルギの印加がなくなり、しかも、リライトカード等の測温なしで、常に当該リライトカード等の最適印字エネルギーを付与でき、過剰の熱エネルギーを印加してしまうことがないから、印字の鮮明度を損うことなしに、そのリサイクル数を大巾に改善でき、省資源に資するところ大となる。さらに、本発明では最終段にあって、印字処理されたリライトカード等をカード搬送路上にあって、放熱機構により強制冷却するようにしたので、印字処理によってプリペイドカードにあっては残額、ポイントカードでは累積ポイント数の各印字を、速やかに明視化することができ、リライトカード等を手にした利用者が、印字不明による不審感をもつといった支障を解消することができる。
【0050】請求項2の印字方向によるときは、上記放熱機構を往復させることでリライトカード等を充分に強制冷却できるようにしたので、どうのような特性のリライトカードにあっても、印字不明のままで利用者へ排出することなく、その信頼性を高めることができる。
【0051】また、請求項3によるときは、上記請求項1乃至請求項2に係る方法を実施できるだけでなく、これまでリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタのように、これにより印字したリライト磁気カードの印字部を消すために、別途用意した印字消去ユニットを用意し、これにリライト磁気カードを通して印字部を消去するといった手間をかけることなく、本発明に係る印字装置だけを用意すれば、これにて印字部の消去をも行うことができ、当該消去時におけるリライト磁気カードの所定温度による予熱により、印字をも労せずして鮮明に、しかも繰り返し使用の回数をも大とすることが可能となる。しかも、最終段に放熱機構を付設すればよいので、製作し易く、かつ冷却プレートにリライト磁気カードを摺接するようにして強制冷却を行うようにしたので、この種装置のカード搬送路の延長上において放熱処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1乃至請求項2に係る印字方法を実施するのに用い得る装置例の要部側面説明図である。
【図2】図1におけるプリヒート用ヒータユニットのヒータ部を示し、(A)はその平面図で、(B)は(A)の縦断右側面図である。
【図3】本発明に係る請求項3の印字装置を示した一実施例の側面説明図とリライト磁気カードの移送行程との相対位置関係を示した関連略示図である。
【図4】図3の印字装置における放熱機構の近傍を、一部除去して示した平面略示図である。
【図5】本発明の請求項2に係る印字方法にあって、プリヒート用ヒータユニットによる予備加熱以降のリライトカードにおける印字記録層の時間に対する降温変化を示した図表である。
【図6】従前の放熱機構を用いないリライトカードの印字方法にあって、プリヒート用ヒータユニットによる予備加熱以降のリライトカードにおける印字記録層の時間に対する降温変化を示した図表である。
【図7】(A)は熱可逆特性を有するリライトカードの部分縦断正面略示図で、(B)は(A)のリライトカード加熱状態と非加熱状態における透明度の変化を示した印字用記録層の縦断正面図である。
【図8】リライトカードの熱可逆特性を示した温度変化に対する透過率特性図である。
【符号の説明】
1 カード搬送路
2 サーマル印字ユニット
3 プリヒート用ヒータユニット
3A プリヒート兼印字消去ユニット
3Aa 印字部消去用イレーザ
3Ab 圧接用ソレノイド
4 放熱機構
4a 冷却プレート
4d 冷却用ローラ
4g 最終段搬送ローラ
5 リライト磁気カードデータ読み取り書き込み部
5a 第1駆動モータ
5b 入口側搬送用ローラ
5c 出口側搬送用ローラ
5d 磁気ヘッド
6 サーマル印字部
6a 第2駆動モータ
6b 印字用搬送ローラ
6c サーマルヘッド駆動用ソレノイド
6d 印字用サーマルヘッド
6e 印字用プラテンローラ
a 印字記録層
P 印字部分
TC リライトカード
TCM リライト磁気カード

【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の印字エネルギーが規定されたリライトカードを、カード搬送路にて所定方向へ移送し、当該リライトカードをカード搬送路途上に設けたプリヒート用ヒータユニットにより、前記印字エネルギーの所定一部のエネルギーにより予備加熱した後、次段のカード搬送路に臨設したサーマル印字ユニットにより、当該リライトカードの印字記録層に、残余のエネルギーによる加熱によって、白濁による印字処理が施されるようにし、その後、後段のカード搬送路に臨設した放熱機構により、当該印字処理済のリライトカードにおける印字記録層が強制冷却されるようにしたことを特徴とする熱可逆特性を有するリライトカードの印字方法。
【請求項2】 所定の印字エネルギーが規定されたリライトカードを、カード搬送路にて所定方向へ移送し、当該リライトカードをカード搬送路途上に設けたプリヒート用ヒータユニットにより、前記印字エネルギーの所定一部のエネルギーにより予備加熱した後、次段のカード搬送路に臨設したサーマル印字ユニットにより、当該リライトカードの印字記録層に、残余のエネルギーによる加熱によって、白濁による印字処理が施されるようにし、その後、後段のカード搬送路に臨設した放熱機構により、当該印字処理済のリライトカードにおける印字記録層を強制冷却し、さらに、このリライトカードを、上記カード搬送路への逆送によって再度上記の放熱機構により、その印字記録層を強制冷却した後、これが当該カード搬送路から排出されるようにしたことを特徴とする熱可逆特性を有するリライトカードの印字方法。
【請求項3】 第1駆動モータによって駆動されるリライト磁気カードの入口側搬送用ローラと、出口側搬送用ローラとの間に、磁気ヘッドが臨設されているリライト磁気カードデータ読み取り書き込み部と、第2駆動モータによって駆動される上記リライト磁気カードの印字用搬送ローラと、サーマルヘッド駆動用ソレノイドを有する印字用サーマルヘッドと印字用プラテンローラを付設して、当該リライト磁気カードの印字記録層に、加熱に伴う白濁により印字処理を施すサーマル印字部とからなるリライト磁気カードリーダ/ライタ/プリンタにおいて、上記のリライト磁気カードデータ読み取り書き込み部とサーマル印字部との間には、印字部消去用イレーザと圧接用ソレノイドとの間にて、前記リライト磁気カードを所定経時挟圧することで、その印字部を加熱により透明状態として消去するようにしたプリヒート兼印字消去ユニットが臨装されていると共に、上記サーマル印字部の次段には、これにより搬入されるリライト磁気カードが搬送されて、その印字記録層を有する印字部分が摺接する冷却プレートを具備した放熱機構が臨設されていることを特徴とする熱可逆特性を有するリライトカードの印字装置。
【請求項4】 サーマル印字部からリライト磁気カードが搬入される放熱機構が、下位側の最終段搬送ローラ、これに当接して回転力を伝達され、かつ下向きのスプリング力を受けている冷却用ローラとからなる駆動機構と、上向きのスプリング力を受けて上下動自在なるよう設けられた冷却プレートが、上記冷却用ローラに下位側から圧接し、上記搬入のリライト磁気カードが、冷却用ローラと冷却プレートとの間にあって、当該冷却プレートと摺接状態にて搬送自在である請求項3記載の熱可逆特性を有するリライトカードの印字装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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