説明

熱接着可能な薄片を基板に適用する装置および方法

【課題】対応する複数の基板に複数の積層シートを適用して二面で積層された複数の基板を製造するのに好適な装置および方法を提供すること。
【解決手段】この装置は、そこから連続薄片シートが切断される薄片供給物を保持できる薄片供給部材を含む。この装置にはカッターが配置されている。基板の対応する側に積層シートを接着するために、ヒーターが設けられ、それにより対応する上部および下部積層基板が形成される。この薄片の供給物は、現行前縁により特徴付けられる。この薄片供給物は、薄片の現行前縁から所定距離で切断線に沿って切り開かれる。この切断線で、後縁を有する第一積層シートおよび次の前縁を備えた薄片の供給物が得られる。この積層シートの後縁とこの薄片の次の前縁との間には無駄にした薄片材料は実質的にない。この積層シートは次いで対応する基板と接着される。複数回接着する工程が繰り返されて、複数の積層基板が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、1997年12月18日に出願された出願番号第08/993,270号の部分継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、積層カードを製造する方法および装置に関する。より詳細には、本発明は、複数の熱接着可能な積層シートを対応する複数のカード基板に積層する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
積層カードは、市民権証明書、従業員身分証明書、パスポート、運転免許証、トランザクションカード、および類似の種類の他の用途(ここで、このようなカードは、ある種の行為を行うための個人の権限付与を確立する)として、広く使用されている。積層カードは、典型的には、適切な材料(例えば、紙、厚紙またはプラスチック)から製造されたカード形基板を含む。これらのカードの一面または両面には、写真、データ、テキスト情報、図形などのような情報が印刷され得る。いくつかの用途では、情報はまた、このようなカードの内部または表面に設けられた記録媒体にて、光学的または磁気的に保存され得る。
【0004】
積層カードが広く使用されていることを考えると、これらのカードに与えられた情報を損傷から保護することは、重要である。この情報が無断で変更されるのを防ぐこともまた、重要である。従って、この基板に与えられた情報は、基板に接着された保護用プラスチック積層シートにより、覆われ得る。最も一般的には、このような接着を行なうために、熱活性化接着剤が使用される。
【0005】
この基板に印刷された情報がプラスチック積層シートで保護される場合、このプラスチックシートは、印刷した情報を変えるために、基板から取り除かれ、引き続いて、この変更が完了した後、交換しなければならない。この行為に対する保護のために、このプラスチックシートは、プラスチックシートが取り除かれた場合に破壊されるタイプの認証画像(例えば、ホログラフ画像、紫外線画像、真珠光沢のあるインクで形成された画像、化学パッチなど)を含み得る。代替的な方法では、この認証画像は、このプラスチックが取り除かれるまで、実質的に目に見えず、その後、この画像は、永久的に目に見えるようになる。いずれかの方法では、この画像状態の変化は、このプラスチック薄膜がその基板から取り除かれたことを示す。このことは、すなわち、この基板に印刷された情報が変えられたかも知れないことを示唆している。
【0006】
熱接着可能なプラスチック積層シートをカード基板に積層するために、多数の方法が使用されているが、多量の積層カードを製造するのに使用されているこのような方法は、相当量の廃棄物が発生する傾向にある。例えば、「転写」方法によれば、2〜3ミクロン厚の熱伝達可能なプラスチック積層材料が、キャリヤーウェブ上へと支持される。この積層材料をこの基板に適用するために、基板および積層材料は、接触され、次いで、この積層材料は、熱を使用して、このカードに移動される。この方法は、この2〜3ミクロン厚の被覆がこのカードを引っ掻き傷や紫外線漂白から充分に保護するには薄すぎるので、うまくいかない。さらに、残ったキャリアーウェブは捨てなければならない廃棄物となる。さらに、余分な(それゆえ、無駄になった)積層材料は、その移動領域間で、このキャリヤーウェブ上に残る。
【0007】
「ダイ打ち抜き」方法によれば、ずっと厚い積層材料がキャリヤーウェブ上へと支持される。この積層材料がこのキャリヤーウェブ上へと支持されて、複数の個々の間隔をおいて配置された積層シートは、このキャリヤーウェブ自体が全く切断されないかまたはそこを通って少なくとも完全には切断されないような様式で、この積層材料にて、ダイ打ち抜きされる。ダイ打ち抜き後、これらの間隔をあけられたシート間の過剰な積層材料は、このウェブから取り除かれ、そして廃棄物として捨てられ、それゆえ、このウェブ上には、間隔を置いて配置されたダイ打ち抜きシートだけが残る。これらの個々のシートは、これらのシート間の未使用領域にて、この材料にレジストレーションマークを付けることができるように、この方法を使用するとき、互いに対して間隔を置いて配置されなければならない。このレジストレーションマークは、対応する基板上で、このシートを整合するために使用される。各連続ダイ打ち抜きシートは、次いで、ヒーターを使用して、対応する基板に接着される。これらの個々のシートはまた、次のシートを次の基板と接着するための位置に運ぶために、接着後、このキャリヤーウェブをこのヒーターから引き出すことができるように、間隔をあけて配置されなければならない。この2〜3ミクロン厚の積層材料に関して上で記述したプロセスと同様に、この方法からの余りキャリヤーもまた、廃棄物となり、捨てなければならない。
【0008】
それ程多くの廃棄物を発生させることなく、多量の積層基板を作製できる方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
本発明は、積層基板(例えば、積層カード)を製造する方法および装置を提供し、ここで、実質的にどの積層材料も無駄にならない。本発明の好ましい実施態様は、薄片の1本以上の供給ロール(これから、連続積層シートが切断される)を使用する。有利なことに、キャリヤーウェブは必要ではなく、また、その供給物がなくなったとき、供給ロールの末端にて、数インチ以下の薄片材料が残ること以外は、廃棄物積層材料が発生しない。
【0010】
本発明はまた、極めて汎用性でもある。本発明を使用して、多くの種類のカード基板、および種々の型、性質、厚さ、サイズなどの薄片材料が効果的に一緒に積層できる。さらに、この基板の両面は、本発明の装置に基板を1回通過させて、積層できる。本発明はまた、所望ならば、完全な自動化操作または手動送り操作のために調整できる。
【0011】
さらに別の利点としては、本発明により、レジストレーションマークの必要なしで、積層シートを対応する基板上の正しい整合に、正確に、確実にかつ繰り返し配置できるようになる。従来の方法は、正しい整合を達成するために、積層材料の廃棄物領域にて、レジストレーションマークを配置する必要があるものの、本発明は、何も必要とせず、実際、本発明は廃棄物が出ないので、このようなマークを使用できない。上で述べたように、本発明の方法および装置で使用する積層材料の実質的に全てが使用される。
【0012】
1局面では、本発明の利点は、複数の積層シートを対応する複数の基板に適用することにより、複数の積層基板を製造するのに適切な装置によって、提供される。この装置は、薄片の供給物(そこから、連続薄片シートが切断され得る)を保持できる薄片供給部材を含む。この装置には、カッターが配置され、このカッターが、この薄片を切り開いて、連続積層シートを提供する。各連続積層シートを対応する基板に接着するために、ヒーターが設けられ、それにより、対応する積層基板が形成される。
【0013】
本発明の別の局面は、複数の積層基板を製造するためのプロセスに関する。本発明のこの局面によれば、薄片の供給物が提供され、そこから、複数の連続積層シートが切断される。この薄片の供給物は、現行前縁(current leading edge)を特徴とする。薄片の供給物は、薄片の現行前縁から所定の距離で、切断線に沿って、切り開かれる。これにより、この切断線で後縁を有する第一積層シートが得られる。また、切断により、この切断線で、次の前縁を備えた薄片供給物が得られる。この積層シートの後縁と、この薄片の次の前縁との間には、実質的に、無駄な薄片材料はない。この積層シートは、次いで、対応する基板と接着される。この薄片を切断線に沿って切断し、得られた薄片シートを対応する基板に接着する工程は、複数回にわたって繰り返されて、複数の積層基板が得られる。
【0014】
本発明の別の局面は、この基板の上面および下面を自動的に積層する装置に関する。本発明のこの局面によれば、この装置は、薄片供給経路を含み、この供給経路に沿って、カッターが配置されている。このカッターは、薄片を連続薄片シートへと切断できる。この薄片および連続薄片シートを運搬するために、この薄片供給経路に沿って、薄片コンベヤが配置されている。入口および出口を有する基板通路が設けられ、この基板通路に沿って、基板コンベヤが配置されている。この基板コンベヤは、この基板をこの入口からこの出口へと運搬できる。この薄片供給経路は、収束ゾーンにて、この基板通路と連結しており、この基板の上面は、この収束ゾーンにて、第一切断薄片シートと整合されており、また、この基板の下面は、この収束ゾーンにて、第二切断積層シートと整合されている。この基板通路は、接着ステーションを含み、ここで、この第一切断薄片シートは、この基板の上面に接着されるのに対して、この第二切断薄片シートは、この基板の下面に接着される。この基板通路に沿って、この収束ゾーンは、この入口に続き、この接着ステーションは、この収束ゾーンに続き、この出口は、この接着ステーションに続いている。それゆえ、この基板の表および裏の両方は、共に、この基板をこの基板通路に沿って1回通過させている間に積層され得る。
【0015】
本発明のさらに別の局面は、その上面および下面で積層される複数の積層カードを製造するプロセスに関する。本発明のこの局面によれば、薄片の供給物が提供され、そこから、複数の連続積層シートが切断される。この薄片の供給物は、現行前縁を特徴とする。この薄片の供給物は、薄片の現行前縁から所定の距離で、切断線に沿って、切り開かれる。これにより、この切断線で後縁を有する第一積層シートが得られる。また、切断により、この切断線で、次の前縁を備えた薄片供給物が得られる。この積層シートの後縁と、この薄片の次の前縁との間には、実質的に、無駄な薄片材料はない。この第一積層シートは、次いで、基板カードの第一面に接着される。この薄片を切断線に沿って切り開く工程は、薄片の同じ供給物または追加供給物のいずれかを用いて繰り返され、第二積層シートを提供する。次いで、この第二積層シートは、この第一基板カードの第二面に接着される。次いで、前述の工程は、複数回繰り返され、複数の積層カードを得ることができる。
【0016】
本発明のさらに別の利点には、この装置に基板を1回通過させる際に、この基板を両面で積層する性能を与えることがある。対照的に、遅くて望ましくない従来の方法は、基板を装置に最初に通過させて、この基板の一面を積層し、次いで、2度目にこの基板を装置に通過させて、この基板の他面を積層する工程を包含する。さらに、このような二重通過方法は、この基板を装置に通す第一通過と第二通過との間で、この基板カードをひっくり返す必要がある。
【0017】
本発明の両面積層装置の別の利点には、基板カードの両面を、現在利用できるプリンタで基板カードが印刷され得るよりも迅速に積層できることがある。それゆえ、複数の基板カードを印刷し積層する場合、本発明は、これらの基板カードが印刷し積層され得る速度を限定しない。その代わりに、全プロセスの速度は、先に述べたように、本発明が現在利用できるカードプリンタよりも速いので、これらのカードが印刷され得る速度によって、限定される。
【0018】
本発明の両面積層装置のさらに別の利点は、その汎用性である。本発明の装置は、積層材料の2個の供給物を収容でき、そのため、異なるタイプの積層材料が基板の上面および下面を積層するために使用され得る。例えば、基板カードは、その裏側に磁気ストリップを有し、この裏側の一部だけを覆う積層シートを必要とし得る。その上面は、ホログラフ画像、光学画像またはUV画像を含む完全な適用範囲を必要とし得る。本発明を使って、この基板カードは、この基板を装置に1回通過させる際に、その表側および裏側にて、異なる幅および特徴の積層材料で、積層され得る。
(項目1)
略平坦基板の二つの面を自動的に積層する装置であって、
該装置は、
薄片供給経路と、
該薄片供給経路に沿って配置された薄片コンベヤであって、積層シートを運搬する薄片コンベヤと、
入口および出口を有する基板通路であって、該基板通路に沿って基板コンベヤが配置されており、該基板コンベヤは、該基板を該入口から該出口へと運搬できる、基板通路と、
収束ゾーンであって、該収束ゾーンでは該薄片供給経路が該基板通路に連結されており、該基板の第一面は、該収束ゾーンにて、第一積層シートと整合されており、該基板の第二面は、該収束ゾーンにて、第二積層シートと整合されている、収束ゾーンと
を備え、
該基板通路は、接着ステーションを含み、該接着ステーションにおいて、第一切断積層シートは該基板の第一面に接着され、第二切断積層シートは該基板の第二面に接着され、
該基板通路は、該入口に続く該収束ゾーン、該収束ゾーンに続く該接着ステーション、および該接着ステーションに続く該出口を含み、それにより、該基板の第一面および第二面は共に、該基板通路に沿った該基板の1回の通過中に積層され得る、装置。
(項目2)
薄片供給部材をさらに備え、
該部材は、連続積層シートへと切断され得る薄片材料のウェブレス供給物を保持できる、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記供給部材は、複数の供給部材を含み、該複数の供給部材の各々は、薄片のウェブレス供給物を保持でき、該ウェブレス供給物の各々は、独特の特性を有している、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記薄片供給経路は、第一薄片供給通路および第二薄片供給通路を含む、項目1に記載の装置。
(項目5)
前記収束ゾーンは、第一収束ゾーンおよび第二収束ゾーンをさらに含み、
前記第一薄片供給経路は、該第一収束ゾーンにて、前記基板通路に連結されており、前記基板の第一面および第二面の一方は、該第一収束ゾーンにて前記第一積層シートと整合されており、前記第二薄片供給通路は、該第二収束ゾーンにて、該基板通路と連結されており、該基板の第一面および第二面の他方は、該第二収束ゾーンにて前記第二積層シートと整合されている、項目4に記載の装置。
(項目6)
前記供給経路に沿って、薄片を連続積層シートに切断するカッターが配置されており、該カッターは、前記第一薄片供給通路に沿って配置された第一カッターと、前記第二薄片供給通路に沿って配置された第二カッターとを含む、項目4に記載の装置。
(項目7)
前記供給経路に沿って、薄片を連続積層シートに切断するカッターが配置されている、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記薄片供給経路に沿って配置された薄片センサをさらに備え、
該薄片センサは、前記薄片コンベヤと連絡し、該薄片センサは、該薄片の所定基準を検出でき、該検出に応答して該薄片コンベヤに信号を送ることができる、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記基板通路に沿って配置された基板センサをさらに備え、
該基板センサは、前記薄片コンベヤと連絡しており、該基板センサは、前記基板の所定基準を検出でき、該薄片コンベヤに信号を送ることができる、項目8に記載の装置。
(項目10)
制御装置をさらに備え、
該制御装置は、前記薄片センサ、前記基板センサ、前記コンベヤおよび前記カッターの間で信号を伝達する、項目9に記載の装置。
(項目11)
前記基板センサが前記薄片コンベヤに信号を送るときに前記基板の前縁および前記積層シートの前縁が整列できるように該基板センサおよび前記薄片センサが互いに対して位置づけられており、該積層シートは、前記基板通路に沿ったさらなる運搬のために、該整列で維持される、項目9に記載の装置。
(項目12)
前記薄片供給経路は、転回点を含み、それにより、運ばれた積層シートの移動方向が逆になり得る、項目1に記載の装置。
(項目13)
前記薄片供給経路は、前記基板通路と交差している、項目1に記載の装置。
(項目14)
前記カッターは、モーター駆動回転カッターである、項目6に記載の装置。
(項目15)
前記回転カッターは、固定切断ブレードおよび回転切断ブレードを含み、該回転切断ブレードは、開放位置から切断位置を経て回転可能であり、該開放位置に回転的に戻り、該開放位置では、該薄片供給経路は、該固定切断ブレードと該回転切断ブレードとの間で伸長しており、該切断位置では、該回転切断ブレードは、該固定切断ブレードと切断可能に噛み合う、項目14に記載の装置。
(項目16)
前記カッターは、スイッチをさらに含み、該スイッチは、前記回転切断ブレードの1回転後、該カッターの噛み合いを外す、項目15に記載の装置。
(項目17)
前記薄片コンベヤは、少なくとも一対のコンベヤローラーから構成され、該対のコンベヤローラーは、
前記薄片供給経路の上に配置された第一ローラーであって、該第一ローラーの周限界は、該供給経路の平面正接と実質的に一致している、第一ローラーと、
該薄片供給経路の下に配置された第二ローラーであって、該第二ローラーの周限界は、該平面と実質的に一致している、第二ローラーと
をさらに含み、該第一ローラーおよび該第二ローラーは、回転的に駆動され、該ローラーは、薄片および積層シートのうちの一つと噛み合って運ぶことができる、項目1に記載の装置。
(項目18)
第一対のローラー、前記カッターおよび第二対のローラーは、順次、前記薄片供給経路に沿って配置されている、項目17に記載の装置。
(項目19)
前記第一対のローラーは、前記第二対のローラーよりも遅く回転し、それにより、薄片供給物における緩みを少なくできる、項目18に記載の装置。
(項目20)
前記基板通路は、前記基板の上面を、前記入口から前記出口へと絶えず実質的に上向きに維持する、項目1に記載の装置。
(項目21)
前記基板通路は、カードフリッパーを含み、該フリッパーは、前記基板の上面および下面の配向を逆にできる、項目1に記載の装置。
(項目22)
前記接着ステーションは、一対のローラーから構成され、該一対のローラーは、
前記基板供給通路の第一面に隣接して配置された第一ローラーであって、該第一ローラーの周限界は、該基板供給通路の平面正接と実質的に一致している、第一ローラーと、
該基板供給通路の第二面に隣接して配置された第二ローラーであって、該第二ローラーの周限界は、該平面と実質的に一致している、第二ローラーと
をさらに含み、
該第一ローラーおよび該第二ローラーのうちの一つは、加熱要素を有し、
該ローラーは、回転的に駆動され、該ローラーは、積層シートを該基板の上面および下面の一方に接着でき、積層基板を該基板通路に沿って前進できる、項目1に記載の装置。
(項目23)
前記接着ステーションは、第一対のローラーおよび第二対のローラーをさらに含み、該対のローラーの一方は、前記第一切断積層シートを前記基板の前記第一面に接着し、該対のローラーの他方は、前記第二切断積層シートを該基板の前記第二面に接着する、項目22に記載の装置。
(項目24)
前記第一対のローラーの前記加熱要素は、前記第二対のローラーの前記加熱要素よりも高い温度および低い温度の一方で作動される、項目23に記載の装置。
(項目25)
前記接着ステーションは、一対のローラーから構成され、該一対のローラーは、
前記基板供給通路の第一面に隣接して配置された第一ローラーであって、該第一ローラーの周限界は、該基板供給通路の平面正接と実質的に一致している、第一ローラーと、
該基板供給通路の第二面に隣接して配置された第二ローラーであって、該第二ローラーの周限界は、該平面と実質的に一致している、第二ローラーと
をさらに含み、
該第一ローラーおよび該第二ローラーは、加熱要素を有し、
該ローラーは、回転的に駆動され、該ローラーは、前記第一積層シートおよび前記第二積層シートを、それぞれ、該基板の該第一面および該第二面に接着でき、該基板通路に沿って積層基板を前進できる、項目1に記載の装置。
(項目26)
前記基板コンベヤは、少なくとも一対のローラーを含み、該対のローラーは、
前記基板供給通路の第一面に隣接して配置された第一ローラーであって、該第一ローラーの周限界は、該基板供給通路の平面正接と実質的に一致している、第一ローラーと、
該基板供給通路の第二面に隣接して配置された第二ローラーであって、該第二ローラーの周限界は、該平面と実質的に一致している、第二ローラーと
をさらに含み、
該ローラーは、回転的に駆動され、該ローラーは、該基板および積層基板を該基板通路に沿って前進できる、項目1に記載の装置。
(項目27)
コンベヤベルトをさらに備え、
該コンベヤベルトが、前記基板通路に沿って配置されている、項目26に記載の基板コンベヤ。
(項目28)
複数の積層カードを製造する方法であって、該カードは、第一面および第二面に積層されており、該方法は、
(a)薄片の供給物を提供するステップであって、該薄片の供給物から連続した複数の積層シートが切断され、該薄片は、現行前縁を有する、ステップと、
(b)該薄片の基準から所定距離で切断線に沿って該薄片を切断することにより、第一積層シートを提供するステップであって、該切断は、該切断線において該積層シートに後縁を提供し、該切断は、該切断線において該薄片の供給物に次の前縁を提供し、該積層シートの該後縁と該薄片の該次の前縁との間には無駄にした薄片は実質的に存在しない、ステップと、
(c)該第一積層シートを、第一カードの第一面に接着するステップと、
(d)該ステップ(b)を繰り返すことにより、第二積層シートを提供するステップと、
(e)該第二積層シートを、該第一カードの第二面に接着するステップと、
(f)複数回にわたって、該ステップ(b)〜(e)を続けて、該複数の積層カードを得るステップと
を包含する、方法。
(項目29)
前記薄片を切断するステップは、該薄片をモーター駆動回転カッターで切断するステップを包含する、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記回転カッターは、固定切断ブレードおよび回転切断ブレードを含み、該回転切断ブレードは、開放位置から切断位置を経て回転可能であり、該開放位置に回転的に戻り、該開放位置では、薄片供給経路は、該固定切断ブレードと該回転切断ブレードとの間で伸長しており、該切断位置では、該回転切断ブレードは、該固定切断ブレードと切断可能に噛み合う、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記カッターは、スイッチをさらに含み、該スイッチは、前記回転切断ブレードの1回転後、該カッターの噛み合いを外す、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記接着するステップは、前記切断された積層シートのどの部分も前記カードに接着しなかった廃棄材料を含まないように、該切断された積層シート全体を該カードに接着するステップを包含する、項目28に記載の方法。
(項目33)
前記接着するステップは、前記積層シートと前記カードとを整合して合わせるステップと、該積層シートを加熱することにより、該シートを該カードと接着するステップとを包含する、項目28に記載の方法。
(項目34)
積層基板を製造する方法であって、該方法は、
(a)薄片の第一供給物および第二供給物を提供するステップであって、該薄片の第一供給物および第二供給物から連続積層シートが切断される、ステップと、
(b)センサが該薄片の基準を検出するまで、薄片供給経路に沿って該第一供給物から該薄片を運ぶステップと、
(c)該薄片の基準を検出したことに応答して、該供給経路に沿って該薄片を運ぶことを停止するステップと、
(d)該薄片の該停止後に、該薄片の該基準から所定距離で切断線に沿って該薄片を切断することにより、第一切断積層シートを提供するステップと、
(e)該薄片の第二供給物に対して該ステップ(b)〜(d)を繰り返すことにより、第二切断積層シートを提供するステップと、
(f)前縁を有する基板を提供するステップと、
(g)該第一積層シートおよび該第二積層シートおよび該基板を整合して接触させるステップと、
(h)該第一積層シートを該基板の上面および下面の一方に接着し、該第二積層シートを該基板の該上面および下面の他方と接着するステップと
を包含する、方法。
(項目35)
前記接着するステップは、前記切断シートのどの部分も前記基板に接着しなかった廃棄材料を含まないように、該切断積層シート全体を該基板に接着するステップを包含する、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記接着するステップは、前記積層シートと前記基板とを整合して合わせるステップと、該積層シートを加熱して、該シートを該基板と接着するステップとを包含する、項目34に記載の方法。
(項目37)
複数の積層基板を製造する方法であって、該方法は、
(a)薄片供給経路を提供するステップであって、該薄片供給経路に沿って第一積層シートおよび第二積層シートが運ばれる、ステップと、
(b)基板通路を提供するステップと、
(c)該基板通路に沿って基板を収束ゾーンへと運ぶステップと、
(d)該第一積層シートを該薄片供給経路から該収束ゾーンへと運び、該第一シートを該基板の第一面と整合して合わせるステップと、
(e)該第二積層シートを該薄片供給経路から該収束ゾーンへと運び、該第二シートを該基板の第二面と整合して合わせるステップと、
(f)該基板通路に沿って接着ステーションを通ってカードをさらに運ぶステップであって、該接着ステーションは、該基板通路に沿って位置しており、該接着ステーションは、該第一積層シートおよび該第二積層シートを該カードに積層する、ステップと、
(g)複数回にわたって、該ステップ(c)〜(f)を続けて、複数のカードを得るステップと
を包含する、方法。
(項目38)
複数の積層カードを製造する方法であって、該カードは、第一面および第二面に積層され、該方法は、
(a)薄片の供給物を提供するステップであって、該薄片の供給物から連続した複数の積層シートが切断され、該薄片は、現行前縁を有する、ステップと、
(b)該薄片の基準から所定距離で切断線に沿って該薄片を切断することにより、第一積層シートを提供するステップであって、該切断は、該積層シートに該切断線の後縁を提供し、該切断は、該切断線において該薄片の供給物に次の前縁を提供し、該積層シートの該後縁と該薄片の該次の前縁との間には無駄にした薄片は実質的に存在しない、ステップと、
(c)該ステップ(b)を繰り返すことにより、第二切断積層シートを提供するステップと、
(d)該第一積層シートを、第一カードの第一面に接着し、該第二積層シートを、該第一カードの第二面に接着するステップと、
(e)複数回にわたって、該ステップ(b)〜(d)を続けて、該第一面および該第二面に積層された該複数のカードを得るステップと
を包含する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の薄片加工アセンブリを示す平面図である。
【図2】図2は、図1の薄片加工アセンブリに対応する本発明のギア駆動列である。
【図3a】図3aは、本発明を実施する際に使用するのに適切な薄片の供給ロールの概略斜視図である。
【図3b】図3bは、図3aの薄片の供給ロールから積層シートを切断した後のこのロールの概略斜視図である。
【図4a】図4aは、図1のアセンブリで使用される一対のモーター駆動ハサミの側面図であり、一部の部品は、断面で示されている。
【図4b】図4bは、図4aのハサミの上面図であり、一部の部品は、明瞭にするために、取り外されている。
【図5】図5は、図4aのハサミの端面図であり、部品は、その回転がこのハサミを開閉するブレードカムをより明瞭に示すために、取り外されている。
【図6】図6は、図1の薄片加工アセンブリの基板入口ゾーン近くの装置部分を示す斜視図である。
【図7】図7は、図1のアセンブリで使用される加熱装置の側面図であり、一部の部品は、断面で示されている。
【図8】図8は、図7の加熱装置の一部の端面図である。
【図9】図9は、本発明に従って作製された積層基板の斜視図である。
【図10】図10は、本発明に従って作製された積層基板の第二の実施態様の斜視図である。
【図11】図11は、本発明に従って作製された薄片加工アセンブリの第二の実施態様を示す平面図である。
【図12】図12は、図11の薄片加工アセンブリに対応する本発明のギア駆動列である。
【図13】図13は、本発明に従ったモーター駆動回転カッターの部分分解斜視図である。
【図14】図14は、図13のカッターの正面立面図である。
【図15】図15は、図13のカッターの部分断面での側面立面図である。
【図16】図16は、図11のアセンブリで使用される加熱装置の側面図であり、一部の部品は、断面で示されている。
【図17】図17は、本発明のアクセスプレートの部分的に幻影にした側面立面図である。
【図18】図18は、図17のアクセスプレートの上面図である。
【図19】図19は、図17のアクセスプレートの斜視図である。
【図20】図20は、保護ケースを備える本発明に従った装置の斜視図である。
【図21】図21は、本発明に従った薄片加工アセンブリの第三の実施態様を示す平面図である。
【図22】図22は、本発明に従ったコンベヤローラー対の側面立面図である。
【図23】図23は、本発明に従った薄片加工アセンブリの第四の実施態様を示す平面図である。
【図24】図24は、本発明に従った薄片加工アセンブリの第五の実施態様を示す平面図である。
【図25】図25は、本発明に従った薄片加工アセンブリの第六の実施態様を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(発明の詳細な説明)
本発明の種々の局面を、図面で示した特定の積層装置10を参照して、今ここで、記述する。しかしながら、以下で開示した記述は、本発明を網羅的ではないか、または以下の詳細な説明で開示した正確な形態に限定すると意図されない。
【0021】
装置10は、ハウジング前壁11(その一部は、図6および7でのみ示されている)、およびハウジング後壁(これは、明瞭にする目的上、図面では示されていない)を備える支持構造体を含む。このハウジング前壁とハウジング後壁との間には、ハウジング中間壁12が配置されており、これは、装置10を2個の主要チャンバに分割する。第一チャンバ13は、ギアおよびスプロケット駆動列(これは、一般に、図2にて、14で示されている)を収容する。第二チャンバ15は、薄片加工アセンブリ(これは、図1にて、16で示されている)を収容する。
【0022】
薄片加工アセンブリ16は、薄片供給部材20を含み、その上には、熱接着可能な薄片18の供給ロールが、回転可能に格納されている。本発明を実施する際に、広範な種々の熱接着可能な薄片材料が使用され得る。適切な薄片材料の代表的な例には、「TBSN」薄片材料(これは、TransilWrapから入手できる)、および「H12−V」薄片材料(これは、Minnesota Mining and Manufacturing Company(3M)から入手できる)が挙げられる。あるいは、ヒーターを使用することなく、紫外線活性化接着剤積層体または粘着性の接着剤型積層体が使用できる。
【0023】
薄片供給通路22は、薄片供給部材20から収束ゾーン24へと伸長している。必要に応じて、薄片18の供給がなくなったときを検出するために、供給部材20に近接して、薄片供給通路22には任意の適切なタイプのセンサ(図示せず)が配置され得る。薄片供給通路22は、第一組の対応ピンチローラー26および28と第二組の対応ピンチローラー30および32との間を通る。第一組のピンチローラー26および28は、42で一般に示されているカッターに対して上流になる位置で、薄片供給通路22に配置されている。第二組のピンチローラー30および32は、カッター42に対して下流になる位置で、薄片供給通路22に設置されている。
【0024】
この装置はまた、積層体を含み得、これは、機械読み取り可能な印字(これは、この積層装置で読み取り可能である)を含み、この機械で正しい積層材料が使用されていることを検査する。もし、この材料が正しくないなら、この装置は、正しい材料がないことを信号で知らせ得る。積層材料上のこのような機械読み取り可能な印字は、紫外線インク、赤外線表示、または人の目で見えない他の表示であり得る。
【0025】
第一組のピンチローラー26および28は、それぞれ、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34および遊びギア36により、回転可能に駆動される。類似の様式で、第二組のピンチローラー30および32は、それぞれ、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ38および遊びギア40により駆動される。ギアおよびスプロケットアセンブリ34および38、ならびに遊びギア36および40との回転により、それに対応して、ピンチローラー26、30、28および32が回転する。これらのローラーが回転すると、次に、薄片供給通路22に沿って、薄片18が運搬される。望ましくは、薄片18の案内を助けるために、薄片供給通路22の上部および下部に沿って、ワイヤガイド(明瞭にする目的上、図示せず)が配置され得る。
【0026】
本明細書全体を通じて、クラッチ駆動ギアについて言及しているときはいつでも、サーボ駆動ギアもまた使用できることが理解できるはずである。
【0027】
図1、2および6〜8で示す実施態様では、カッター42は、一対のモーター駆動ハサミである。今ここで、特に、図1、3aおよび3bを参照すると、カッター/ハサミ42は、薄片18の前縁46から所定の距離dで、切断線44に沿って、薄片18の供給物を切断するために、薄片供給通路22に配置されている。切断線44に沿って薄片18を切断すると、熱接着可能な積層シート48が得られ、これは、同じ前縁46を有するが、切断線44では、新たに提供された後縁50を有する。切断線44に沿って薄片18を切断しても、次の前縁52を備えた薄片18の供給ロールが得られる。薄片18の残りの部分は、次いで、次の切断線55に沿って切断され得、次の前縁52と次の切断線55との間の薄片18の部分に対応する次の積層シートが得られる。さらなる積層シートは、薄片の供給がなくなるまで、類似の様式で、薄片18の残りの部分から連続的に切断され得る。
【0028】
有利なことに、本発明を実施する際に、各切断シートの後端と次の積層シートの次の前縁との間で実質的に廃棄物なしで、薄片供給物18から、複数の積層シートが切断され得る。結果として、ロールの末端にて、数インチ以下の材料が残っていること以外は、本発明は、廃棄物薄片を生じず、これは、相当な量の材料を無駄にする先行技術の方法とは際だって対照的である。
【0029】
今ここで、図1、2、4a、4bおよび5を特に参照すると、ハサミ42は、装置10にて、取付ブロック56に固定されている。ハサミ42は、固定上部アーム60に設けられた上部切断ブレード59を含む。固定上部アーム60は、次に、取付ブロック56に取り付けられる。下部切断ブレード61は、旋回下部アーム62に設けられている。旋回下部アーム62は、旋回アーム部分63を含み、これは、ブレード旋回軸64に旋回可能に連結されている。下部切断ブレード61は、それゆえ、これらの図面で示した開放位置から閉鎖位置(この位置では、下部切断ブレード61は、上部切断ブレード59に鋭くに噛み合う)まで、ブレード旋回軸64の周りで旋回できる。下部切断ブレード61が開放位置にあるとき、薄片供給通路22は、上部切断ブレード59と下部切断ブレード61との間を通る。薄片18の供給物が、ブレード60と62との間で、薄片供給通路22に沿って運ばれる場合、下部切断ブレード61は、閉じ、次いで、開いて、この薄片をハサミ形式の作用で切断する。
【0030】
有利なことに、取付ブロック56には、薄片バネ65が配置されており、薄片18の前縁がハサミ42を通ってガイドされるにつれて、薄片18を、固定切断ブレード59から離れて下向きに付勢するのを助ける。薄片バネ65がない場合、薄片18の前縁は、上部切断ブレード59および/または固定上部アーム60の上流側につかえて動かなくなる傾向にあり得る。薄片バネ65は、望ましくは、弾力性で可撓性の材料(例えば、金属、金属合金、熱可塑性または熱硬化性高分子など)から作製される。適切な材料の特定の例には、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、銅、青銅、ステンレス鋼、およびアルミニウムまたはアルミニウム合金が挙げられる。
【0031】
取付ブロック56からフィンガー66が後方へ突出しており、ローラー26の対応する溝部(図示せず)に嵌る。フィンガー66は、薄片18がローラー26を過ぎて案内されるにつれて、薄片18がローラー26の回りで上向きに巻き付くのを防止するのを助ける。
【0032】
図示した実施態様では、ハサミ42は、モーター駆動される。これを達成するために、クラッチ制御スプロケットアセンブリ72が、ブレードカムシャフト70を回転可能に駆動し、これは、次に、ブレードカム68を回転可能に駆動する。ブレードカムシャフト70は、補助ハウジング壁58および中間ハウジング壁12の開口部に設けられたベアリング86および87上へと、回転可能にジャーナル(journalled)されている。ブレードカム68は、カムホロアー76を保持するためのボールトラック74を含む。フィンガー78は、旋回下部アーム62の末端に設けられているが、旋回下部アーム62をカムホロアー76に連結する。ブレードカムシャフト70には、回転可能ブレード68が偏心的に設けられ、そのため、ブレードカム68の回転によって、旋回下部切断ブレード62をブレード旋回軸64の周りで旋回可能に開閉させる。図1で最もよく見えるように、ハサミ42は、このハサミの切断作用が薄片供給通路22に対して実質的に垂直になるように、配向されている。
【0033】
一般に、ブレードカム68の1回転は、下部切断ブレード61を閉じ、次いで、開く。ハサミ42が、それぞれ、積層シートを1回だけ切断するよう、この切断作用を制御するために、シャフト70には、シャフト回転位置ピン83が備え付けられている。一旦、シャフト70の各回転中になると、ピン83は、シャフト位置スイッチ82と接触する。それゆえ、切断工程の最初では、ピン83が、所望ならば、スイッチ83と接触しているか、またはその接触点をちょうど過ぎるように、ピン83が位置づけられ得る。クラッチ制御スプロケット72は、シャフト70を回転するように、噛み合わされる。1回のシャフト回転の最後には、ハサミ42は、閉じ、そして開いて、薄片18から積層シートを切断する。ピン83は、同様に、シャフト70の1回転後、スイッチ82と再び接触し、スプロケット72は、次いで、噛み合が外される。
【0034】
この旋回切断ブレードに対してハサミ42の上流側に固定切断ブレードが設けられている実施態様では、薄片18の次の前縁は、薄片18が切断された後、固定切断ブレード59および/または固定上部アーム60に突き刺さる傾向にあり得る。結果として、次いで、このような続いた前縁を、ハサミ42を過ぎて運ぶことが困難となる。従って、これらの図面で示した本発明の実施態様によれば、旋回切断ブレード61は、固定切断ブレード59に対してハサミ42の上流側にある薄片供給通路に配置されている。有利なことに、旋回ブレード61の開放運動は、これらの続いた前縁を解放する傾向にあるので、旋回ブレード61がハサミ42の上流側に位置しているとき、切断した薄片18の続いた前縁は、切断後、ハサミ42に突き刺さる傾向がない。
【0035】
本発明は、積層体のロールが個々のシートへと切断される装置を記述しているものの、個々の積層シートが、基板へと接着する機械に供給されることもまた可能である。積層体のロールを使用する代わりに、個々のシートは、この薄片通路に供給され得、そこに接着するための基板と整合して配置できる。
【0036】
今ここで、特に図1を参照すると、装置10は、センサ88を含み、これは、薄片18上の所定基準がハサミ42の切断線から所定の距離にあるときを検出するために、ハサミ42と収束ゾーン24との間で、供給通路22に沿って、取付ブロック89に設けられている。このような基準は、このセンサで検出できる薄片18の任意の適切な機構であり得る。このような機構の例には、薄片18の前縁ならびに刻印(例えば、認証画像)があり、これは、薄片18の表面に設けられる。図1で示した特定の実施態様では、センサ88は、薄片18が通路22に沿って運ばれるにつれて、薄片18の供給物の各続いた前縁を検出するために、ハサミ42の切断線から所定距離で、配置されている。センサ88がこのような各前縁を検出する場合、運ばれている薄片18は、停止され、そしてハサミ42が作動されて、薄片18を切断する。このプロセスが繰り返されるにつれて、得られた積層シートの全ては、センサ88とハサミ42の切断線との間の距離に対応する実質的に同じ長に切断される。有利なことに、この方法は、非常に正確で、信頼でき、そして繰り返し可能である。
【0037】
例えば、積層シートは、多くの種類のISO Standard CR−80型カードを積層するのに使用される。このようなカードの全ては、仕様公差内で、2−1/8インチ(5.40cm)の幅および3−3/8インチ(8.57cm)により、特徴付けられる。2インチ(5.08cm)の幅を有する薄片の供給物を提供することにより、そしてハサミ42の切断線から3−1/4インチ(8.25cm)の所定距離でセンサ88を位置づけることにより、このようなカードを積層するのに適切な複数シートは、本発明の装置10を使用して、容易に提供され得る。
【0038】
他の用途では、薄片供給物18は、複数の認証画像(例えば、ホログラフ画像など)を有し得、これらは、各対応基板に正確に位置づけられなければならない。例えば、いくつかの州および国の運転免許証は、ホログラフ画像の一部に正確に位置付けられたホログラフ認証画像、およびこのような免許証に含まれるテキスト情報を含む。このような基板を積層するのに適切な複数の積層シートを製造するのに装置10を使用するために、本発明の代替の実施態様は、センサ90を含み得、これは、薄片18の認証基準(前縁ではなく)がハサミ42の切断線から所定の距離にあるときを検出するのに適切な薄片供給通路22の位置に配置されている。センサ90がこのような各認証画像を検出するとき、ハサミ42が、次いで、作動されて、薄片18を切断し得る。このプロセスが繰り返されるにつれて、得られる積層シートの全ては、実質的に同じ長さまで切断され、ここで、この認証画像は、このような各シートに正確に位置づけられている。センサ90は、取付ブロック91に取り付けられ得る。
【0039】
本発明を実施する際に、装置10で使用されるセンサ88および90は、この薄片の規定基準を検出するのに適切な当該技術分野で公知の任意のタイプのセンサであり得る。この目的のため、本発明を実施するのに適切であることが見出されたタイプのセンサの一例には、標準的な反射型LEDセンサがある。このようなセンサは、信頼でき、そして正確である。さらに、当該技術分野で公知なように、このようなセンサの信頼性および精度は、このようなセンサが間違った検出信号を発生させる傾向を少なくするために、このようなセンサに対抗して、曇った黒色の非反射性プレート(図示せず)または別の非反射型の部材を配置することにより、なおさらに改良できる。
【0040】
今ここで、図1、2および6を参照すると、装置10は、基板入口ゾーン94から収束ゾーン24へと伸長している基板供給通路92を含む。基板入口ゾーン94の近くの基板供給通路92には、基板案内装置(これは、一般に、96で示されている)が設けられている。基板案内装置96は、斜角入口ブロック98および99を含み、これらは、基板供給通路92の各側面に設けられている。図6で見えるように、斜角入口ブロック98は、ハウジング前壁11に取り付けられ、そして斜角入口ブロック99は、ハウジング中間壁12に取り付けられている。斜角入口ブロック98および99の上では、軸118上の補助プレート116と117との間で、偏向プレート114が旋回可能に配置されている。偏向プレート114は、これらの基板を基板供給通路92の上へと下向きに曲げる。装置10に強度および剛性を与えるために、複数の構造部材(例えば、構造部材120、121、122および123)が設けられている。
【0041】
斜角入口ブロック98および99間には、第一コンベヤローラー102が回転可能に支持されている。さらに、基板供給通路92に沿って、通路92は、ピンチローラー108と第二コンベヤローラー104との間を通る。第一コンベヤローラー102および第二コンベヤローラー104の回りには、一対のエンドレスループドライバ106および107が取り付けられている。ピンチローラー108および第二コンベヤローラー104は、それぞれ、クラッチ制御ギヤおよスプロケットアセンブリ110、および遊びギヤ112により、回転可能に駆動される。あるいは、クラッチ制御ギヤに代わりに、サーボモーターが使用できる。第二コンベヤローラー104が回転すると、次に、第一コンベヤローラー102および第二コンベヤローラー104の周りで、エンドレスループドライバ106および107の回転が起こる。エンドレスループドライバ106および107のこのような回転により、基板供給通路92のうちエンドレスループドライバ106および107に対応する部分に沿って、基板が運搬される。
【0042】
この基板がピンチローラー108および第二コンベヤローラー104を過ぎて運ばれた後、基板を経路92の別の部分に沿って支持するために、支持部材124が設けられている。支持部材124は、平坦上面126を有し、これは、この基板が支持部材124を横切って運ばれるにつれて、基板によりスライド可能に噛み合わされる進路を提供する。支持部材124は、さらに、一対の側壁部材を含み、その一方は、側壁128として示され、この基板を上面126の位置で束縛するのを助ける。上面126は、入口ベベル130を含み、この側壁部材は、この基板が支持部材124の上へ容易に入るように、ベベル132のような入口ベベルを含む。
【0043】
基板供給通路92には、センサ134が設けられ、これは、センサフランジ136を適切な留め具(例えば、ネジ138)で支持部材124の所望ではない表面137に留めることにより、適切な位置で取り付けられる。センサ134は、この基板上の基準が収束ゾーン24から所定距離にあるときを検出する。薄片18の場合と同様に、この基板基準は、センサ134で検出できる基板の任意の適切な機構の基板であり得る。このような機構の例には、この基板の前縁ならびに基板に設けら得る任意の刻印(例えば、画像またはテキスト情報)が挙げられる。
【0044】
これらの図面で示した特定の実施態様では、この基板および積層シートが、このシートを薄片18から切断した後、基板および積層シートを適切な整合で合わせることができる様式で、収束ゾーン24に到達するように、センサ134の位置は、センサ88の位置と調整される。例えば、切断積層シートおよび基板は、望ましくは、それらの各通路に沿って実質的に同じ速度で運ばれている間、実質的に同時に、収束ゾーン24に到達する。このような実施態様では、収束ゾーン24とセンサ134との間の距離は、収束ゾーン24とセンサ88との間の距離と実質的に同じである。
【0045】
本発明を実施する際に、センサ134は、この基板の規定基準を検出するのに適切な当該技術分野で公知の任意のセンサであり得る。センサ88および90の場合と同様に、本発明を実施する際に適切であることが見出されたタイプのセンサの一例は、標準的な反射型LEDセンサである。また、センサ88および90の場合と同様に、このようなセンサの性能は、このようなセンサが間違った検出信号を発生させる傾向を少なくするために、このセンサに対抗して、曇った非反射性の黒色プレート(図示せず)または他の非反射型の部材を配置することにより改良できる。センサ88および134の位置合わせのために、このような間違った検出事態を少なくするために、これらの2個のセンサ間では、単一のプレートが配置され得る。
【0046】
収束ゾーン24では、この積層シートおよび基板は、整合して接触されて、シート保持基板が得られる。収束ゾーン24は、図示しているように、一対のピンチローラー140および142を含み、これらは、それぞれ、遊びギア146、およびクラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ144により、回転可能に駆動される。薄片供給通路22および基板供給通路92は、ピンチローラー140および142間にて収束点143に集結して、加工通路148を形成し、これは、このような収束点143から出口ゾーン150へと伸長している。
【0047】
加工通路148には、この積層シートを対応する基板に接着するために、加熱装置152が配置されている。加熱装置152は、加熱ローラーアセンブリ154および対応するピンチローラー156を含む。加熱ローラーアセンブリ154およびピンチローラー156は、この積層体支持基板がこの加工通路に沿って運ばれるにつれて、積層体支持基板が加熱ローラーアセンブリ154とピンチローラー156との間で運ばれるように、加工通路148に配置されている。ピンチローラー156は、調整プレート162に回転可能に取り付けられている。異なる厚さの基板および積層体を収容するために、調整プレート162の運動により、ピンチローラー156と加熱ローラーアセンブリ154との間の距離を変えることができるようになる。加熱ローラーアセンブリ154およびピンチローラー156は、それぞれ、ギア158およびギア160により、回転可能に駆動される。加熱ローラーアセンブリ154およびピンチローラーは、このヒーターが接着用の熱を付与するにつれて、この積層シートおよび基板を共に押し付ける。
【0048】
図7および8で最もよく示されているように、加熱ローラーアセンブリ500は、加熱部分166を有する回転不可能ヒーターコア164を含む。回転不可能ヒーターコア164には、回転可能外殻168が配置されており、その結果、回転不可能ヒーターコア164が回転可能外殻168を加熱する。回転可能外殻168は、次に、この積層シートをこの基板に加熱接着する。回転可能外殻168は、回転可能外殻168が回転不可能ヒーターコア164の周りで自由に回転できる任意の適切な支持手段により、回転不可能ヒーターコア164に連結されている。図7にて実施態様で示されているように、回転可能外殻168は、内部対のベアリング170および171およびベアリング172およびギア158のハブ(これは、他の外部ベアリングとして役立つ)を含む外部対のベアリングにより、回転不可能ヒーターコア164に連結されている。ギア158は、加熱ローラーアセンブリ154をピンチローラー156に連結する。
【0049】
本発明を実施する1形態では、内部ベアリング170および171は、回転不可能ヒーターコア164に回転不可能に連結されている。さらに、外部ベアリング172およびギア158のハブは、回転可能外殻168に回転不可能に連結されている。外部ベアリング172およびギア158のハブは、しかしながら、内部ベアリング170および171の周りで完全に回転可能である。二組のベアリング間の摩擦を少なくするために、このようなベアリングの少なくとも一組は、自己潤滑性(self lubricating)樹脂(これは、好ましくは、ポリテトラフルオロエチレンである)を含むことが望ましい。ポリテトラフルオロエチレンは、さらに一般的には、その商品名称である「テフロン(登録商標)」と呼ばれている。例えば、内部ベアリング170およびギア158のハブは、テフロン(登録商標)ブランド樹脂から製作され得、そして外部ベアリング172およびギア158は、ステンレス鋼から製作され得る。
【0050】
加熱ローラーアセンブリ154は、ハウジング中間壁12とハウジング前壁11との間に取り付けられる。ハウジング中間壁12およびハウジング前壁11は、望ましくは、回転不可能ヒーターコア164の対応末端を受容するための開口部を含む。加熱ローラーアセンブリ154を任意の適切な留め具(例えば、ネジ176)を用いてハウジング中間壁12に固定するために、フランジ174が使用される。ピンチローラー156は、ローラー本体177および芯棒178を含む。芯棒178は、ハウジング中間壁12およびハウジング前壁11で設けられた対応開口部にて、回転可能に受容されている。ピンチローラー156は、補助プレート186および187(これらは、任意の適切な留め具(例えば、ネジ188)を用いて、ハウジング中間壁12およびハウジング前壁11に留められている)により、適切な位置で、固定されている。ピンチローラー156は、ギア160により、回転可能に駆動される。ピンチローラー156のギア180は、次に、加熱ローラーアセンブリ154のギア158を回転可能に駆動する。
【0051】
回転不可能ヒーターコア164の加熱部分166を加熱するためのエネルギーは、加熱ワイヤ190を通って、加熱ローラーアセンブリ154へと供給される。回転不可能ヒーターコア164の温度をモニターするために、熱電対ワイヤ192が使用される。回転不可能ヒーターコア164を所望温度で維持するために、加熱ワイヤ190へのエネルギー供給は、必要に応じて、増加または減少できる。
【0052】
この積層シートを基板に接着するために熱を使用するプロセスは、得られた積層基板を曲げるかまたは「積み込み(cargo)」(このような曲げは、時には、そう呼ばれる)得る。この積層シートおよび基板を製作するために使用される材料に依存して、積層シートを有する積層基板の面は、凸状または凹状の曲げにより、特徴付けることができる。従って、このような凸状または凹状の曲げをなくすために、この積層基板には、逆の曲げを加えることが望ましい。
【0053】
従って、図1および2で最もよく見えるように、この積層基板が加熱装置152を離れた後、積層基板に逆の曲げを加えるために、加工通路148には、カードストレートナ194が設けられている。これらの図面で示した本発明の実施態様では、カードストレートナ194は、回転中心198を有する第一ピンチローラー196および回転中心202を有する第二ピンチローラー200を含むアセンブリである。ピンチローラー196および200は、調整プレート204に回転可能に取り付けられ、そして加工通路148がローラー196と200との間を通るように、加工通路148に配置されている。回転中心198から回転中心202へと伸長している線は、カードストレートナ194の中心軸を規定する。調整プレート204は、カードストレートナ194の中心軸が同様に旋回できるように、旋回点の周りで旋回可能である。好ましくは、回転中心202または198、さらに好ましくは、回転中心202は、調整プレート204用の旋回点として役立つ。ピンチローラー196および200は、それぞれ、ギア206および208により、回転可能に駆動される。
【0054】
有利なことに、カードストレートナの中心軸が旋回可能であるので、カードストレートナ194は、所望のように、逆の凸状または凹状曲げを与えるように、調整できる。例えば、回転中心202が調整プレート204用の旋回点として役立つ実施態様では、調整プレート204を出口ゾーン150の方へ旋回すると、カードストレートナ194の中心軸は、同様に、出口ゾーン150の方へと旋回される。この軸のこのような配向は、この積層基板の前縁が下方へ曲げられた積層基板に対して、逆の曲げを付与する。これは、この積層基板の積層シート支持面が凹状の曲げを有する状態で、積層基板が加熱装置142から現れるとき、逆の曲げを加えるのに有用な方法である。他方では、調整プレート204を加熱装置152の方へ旋回すると、この中心軸は、同様に、加熱装置152の方へと旋回される。この主軸のこのような配向は、この積層基板の前縁が、カードストレートナ194により上方へ曲げられた積層基板に対して、逆の曲げを与える。これは、積層基板が、この底部積層基板の積層支持面が凸状の曲げを有する状態で加熱装置152から現れるとき、逆の曲げを加える有用な方法である。
【0055】
図2を特に参照して、今ここで、ギアおよびスプロケット駆動列14をさらに詳細に記載する。モーター(図示せず)からの出力は、モーター駆動ギア210を介して、駆動列14へと伝達される。図2で示した駆動列の実施態様の種々の要素が正しい方向で回転するのを保証するために、モーター駆動ギア210は、反時計方向に回転し、そして大きな遊びギア212を介して、残りの駆動列14に連結される。遊びギア212の回転は、ギア146を回転可能に駆動する。ギア146の回転力は続いて、遊びギア214および215を介して、それぞれ、ギア160およびギア208に伝達される。遊びギア214および215は、出力をギア160および208に伝達するだけでなく、遊びギア214および215の使用はまた、ギア160および208が正しい方向で回転することを保証する。ギア160および208は、それぞれ、ギア158および206を回転可能に駆動する。
【0056】
ギア146はまた、ギアおよびスプロケットアセンブリ144に回転力を伝達する。ギアおよびスプロケットアセンブリ144は、次に、タイミングベルト216により、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34、38および110、ならびにクラッチ駆動スプロケット72と連結される。クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34、38および110は、次に、対応するギア36、40および112を回転可能に駆動する。駆動列14は、さらに、遊びギア218を含み、これは、タイミングベルト216とクラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34および38との間での噛み合いを維持するような様式で、駆動列14に配置されている。調整可能ベルト引張りスプロケット220もまた設けられ、これは、所望のように、タイミングベルト216の張力を調整するように、移動できる。有利なことに、タイミングベルト216の使用により、この基板および積層シートがこれらの各通路に沿って実質的に同じ速度で運ばれるように、ギアおよびスプロケットアセンブリ34、38、110および144を全て実質的に同じ回転速度で回転させる。ハサミスプロケット72は、このようなアセンブリと同じ速度で回転する必要はなく、図示した実施態様では、スプロケット72は、このようなアセンブリよりも速く回転するように構成されている。
【0057】
これらの図面で示した装置の1操作モードを、今ここで、記述する。クラック駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34および38は、ローラー26、28、30および32の回転を起こすように、噛み合わされる。これらのローラーを回転すると、薄片18が薄片供給経路22に沿って運搬される。薄片18の前縁が、場合によって、センサ88またはセンサ90によって検出されると、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34および38が噛み合いから外れ、薄片18の運搬が停止する。ハサミ42が、次いで、作動されて、薄片18を切断線に沿って切り開き、熱接着可能な積層の第一切断シートを提供する。
【0058】
ハサミ42が薄片18を切断した後、クラッチ駆動スプロケットおよびギアアセンブリ110が噛み合わされ、これは、次に、ローラー108、104および102を作動して、基板供給通路92に沿って基板を運ぶ。薄片18を切断した後でだけスプロケットおよびギアアセンブリ110を噛み合わせることは、基板が装置10にあまりに早く給送されないことを確実にするのに役立つ。この基板は、基板入口ゾーン94を通って、装置10に入る。基板は、任意の望ましい様式で、装置10に給送され得る。例えば、この基板は、装置10に手動給送され得るか、あるいは、適切な装置(例えば、プリンタ)から直接的に、装置10に自動給送され得る。この基板が装置10に入るにつれて、偏向プレート114は、エンドレスループドライバ106および107に対して、この基板を付勢する。この基板を基板供給通路92に沿って運ぶために、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ110が噛み合わされて、ピンチローラー108、第一コンベヤローラー102、第二コンベヤローラー104、およびエンドレスループドライバ106および107を回転可能に駆動する。
【0059】
この基板が基板供給通路92に沿って充分に遠くへと運ばれるとき、センサ134は、この基板の存在を検出する。これが起こると、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ38が噛み合わされ、この基板および薄片シートの両方は、実質的に同じ速度で運搬されている間、実質的に同時にピンチローラー140および142間で運ばれる。
【0060】
その間、ローラー140、142、154、156、196および200は、ギア駆動列14の対応する要素により、回転可能に駆動され、これらのローラーの回転は、基板および積層体を加工通路148に沿って運ぶ。この積層シートおよび基板がピンチローラー140と142との間を通るにつれて、積層シートおよび基板の連続部分は、接触される。次いで、ピンチローラー140と142との間から積層体支持基板が現れ、これは次に、加熱ローラーアセンブリ154とピンチローラー156との間で運ばれる。この積層シートおよび基板が共に押し付けられるにつれて、加熱ローラー154からの熱は、積層シートを基板に接着するために、積層シート上の接着剤を活性化する。使用した特定の薄片18および基板の特性を考えると、製造される積層製品は、凸状曲げまたは凹状曲げのいずれかにより、特徴付けられる傾向にあり得る。これが起こるなら、カードストレートナ194は、この積層製品が出口ゾーン150を通って装置10から離れる前に、積層製品に適切な逆の曲げを加えるように、調整され得る。これらの操作を繰り返すことにより、薄片18および追加の基板から、続いた積層製品が形成される。
【0061】
本発明を実施する際に、センサ信号に応答し、ハサミを作動させ、そしてギアおよびスプロケット駆動列14のクラッチ制御要素を噛み合わせ、そして噛み合いを外すために、任意の従来の制御機構が使用される。一例として、装置10は、このような機能を制御するマイクロプロセッサを含み得る。さらなる選択肢としては、装置10は、装置10についての情報をユーザーに運ぶ好都合な機構を含み得る。例えば、装置10は、ユーザー情報(例えば、その薄片供給物の状態、このクラッチ制御要素の状態、ヒーターの温度、そのカードストレートナ軸の配向、ハサミ42で切断された積層シートの数など)を告げる電灯または器具を備え付け得る。
【0062】
図9は、本発明に従って作製された積層基板300を示す。積層基板300は、面302を有するカード形基板301を含む。基板301は、種々の材料(例えば、紙、厚紙、プラスチック、金属など)から製造され得る。面302は、写真、他の図形、テキスト、データなどのような情報を含み得る。積層シート304は、面302に接着される。必要に応じて、基板301の下面(図示せず)もまた、情報を含み得、同様に、そこに接着された第二積層シートを有する。角部306は、角張った丸くない形状で、最も典型的には、実質的に直角である。直角の角部は、図1のハサミ42を使用して、薄片18の側面に対して実質的に垂直な切断線に沿って薄片18を切断したとき、得られる。有利なことに、積層シート304は、積層シート304の面302への整合を容易にするために、面302よりも僅かに狭くかつ僅かに短い。例えば、基板301よりも1/8”(0.32cm)短く1/8”(0.32cm)狭い積層シート304を使用することは、本発明を実施する際に、適切であることが見出された。
【0063】
積層基板300の特徴は、上記従来技術を使用して製造した積層基板とは区別できる。例えば、「転写(decal)」方法を使用すると、全面302が積層材料で覆われる。「ダイ打ち抜き(die−cut)」方法を使用すると、この積層シートの角部は、四角ではなく、丸くなる。
【0064】
装置10の第二の実施態様を、図11および12に示す。装置10は、ハウジング前壁11(その一部は、図6および16で示されている)、およびハウジング後壁(これは、明瞭にする目的上、図面では示されていない)を備える支持構造体を含む。このハウジング前壁とハウジング後壁との間には、ハウジング中間壁12(これは、図12で示す)が配置されており、これは、装置10を2個の主要チャンバに分割する。第一チャンバ13は、ギアおよびスプロケット駆動列(これは、一般に、図12にて、14で示されている)を収容している。第二チャンバ15は、薄片加工アセンブリ(これは、図11にて、16および402で示されている)を収容している。
【0065】
薄片加工アセンブリ16は、薄片供給部材20を含み、その上には、熱接着可能な薄片18の供給ロールが、回転可能に格納されている。本発明を実施する際に、多種多様な熱接着可能な材料が使用され得、例えば、「TBSN」薄片材料(これは、Transil
Wrap、2615 North Paulina St.,Chicago,IL 60614から入手できる)および「H12−V」(これは、Minnesota Mining and Manufacturing Company(3M)(Minneapolis,Minnesota)から入手できる)が挙げられる。
【0066】
同様に、薄片加工アセンブリ402は、薄片供給部材404を含み、その上には、熱接着可能な薄片406の供給ロールが、回転可能に格納されている。
【0067】
薄片供給経路408は、実施例11で示した実施態様では、上部薄片供給通路22および下部薄片供給通路410から構成されている。上部薄片供給通路22は、薄片供給部材20から、薄片センサ412を通って、伸長している。薄片センサ412は、薄片18が使い果たされたとき、検出可能な応答を生じる。薄片センサ408に続いて、供給通路22に沿って、上部薄片ガイド414がある。上部薄片ガイド414は、二重垂直および水平壁(図示せず)から構成され、これらは、薄片供給物18を薄片通路22で維持する。薄片供給通路22に沿って、薄片のコンベヤが位置づけられている。例えば、薄片供給通路22は、第一組の対応コンベヤローラー(すなわち、「ピンチローラー」)26と28との間、第二組の対応コンベヤローラー30と32との間を通る。薄片供給通路22に沿って配置されたローラーは、共に作動し、薄片18用の薄片コンベヤとして役立つ。この薄片コンベヤは、対応する対のローラーを使用することにより、薄片および積層シートを運ぶ。ローラー対26、28は、例えば、薄片供給経路の上に配置された上部ローラー26を含み、ここで、ローラー26の周限界は、この供給経路の平面正接と実質的に一致している。ローラー28は、この薄片供給経路の下に配置されており、ここで、ローラー28の周限界は、同じ平面と実質的に一致している。それゆえ、これらの上部および下部ローラーは、回転可能に駆動され、この薄片供給物また積層シートのいずれかと噛み合って運ぶことができる。ローラー対26、28および30、32の間には、カッター(これは、一般的に、416として示されている)が配置されている。第一組のローラー26および28は、カッター416に対して上流になる位置で、薄片供給通路22に沿って配置されているのに対して、第二組のローラー30および32は、カッター416に対して下流になる位置で、薄片供給通路22に沿って設置されている。
【0068】
図12を参照すると、第一組のローラー26および28は、それぞれ、ギアおよびスプロケットアセンブリ34および遊びギア36により、回転可能に駆動される。類似の様式で、第二組のローラー30および32は、それぞれ、ギアおよびスプロケットアセンブリ38および遊びギア40により、回転可能に駆動される。このギアおよびスプロケットアセンブリ(これは、磁気クラッチ(図示せず)により、作動される)の回転により、それに対応して、コンベヤローラー26、30、28および32が回転される。これらのローラーが回転すると、次に、薄片コンベヤとして役立ち、薄片供給通路22に沿って、薄片18が運搬される。以下でさらに詳細に説明するように、ローラー対26、28は、薄片18が引っ張られて薄片18の「緩み」または皺が取り除かれるように、ローラー対30、32よりも僅かに遅く回転する。望ましくは、薄片18の案内を助けるために、薄片供給通路22の上部および下部に沿って、薄片ガイド(明瞭にする目的上、図11では図示せず)が配置され得る。
【0069】
図11および12で示す実施態様では、カッター416は、回転カッターである。図11、3aおよび3bを参照すると、回転カッター416は、薄片18の前縁46から所定距離dで、切断線44に沿って、薄片18の供給物を切断するために、薄片供給通路22に配置されている。切断線44に沿って薄片18を切断すると、熱接着可能な積層シート48が得られ、これは、同じ前縁46を有するが、切断線44では、新たに提供された後縁50を有する。切断線44に沿って薄片18を切断しても、続いた前縁52を備えた薄片18の供給ロールが得られる。薄片18の残りの部分は、次いで、次の切断線55に沿って切断され得、薄片18のうち前縁52と次の切断線55との間の部分に対応する次の積層シートが得られる。さらなる積層シートは、薄片の供給がなくなるまで、類似の様式で、薄片18の残りの部分から連続的に切断できる。
【0070】
有利なことに、本発明を実施する際には、各切断シートの後端と次の積層シートの次の前縁との間で実質的に廃棄物なしで、薄片供給物18から、複数の積層シートが切断できる。結果として、ロールの末端にて、数インチ以下の薄片材料が残っていること以外は、本発明は、廃棄物薄片を発生せず、これは、相当な量の材料を無駄にする従来の方法とは対照的である。
【0071】
今ここで、図11、12、13、14および15を特に参照すると、回転カッター416は、装置10にて、下部支持棒418上へと固定されている。ネジ440は、下部支持棒418に対して、カッター416を保持している。回転カッター416は、ブレードシャフト422に設けられた回転ブレード420を含む。次に、ブレードシャフト422は、駆動心棒424の周囲に配置されている。心棒424は、カッター416の全長に沿って伸長しており、そして磁気クラッチ426に連結されている。クラッチを使用する代わりに、サーボモーターが使用できる。便宜上、クラッチ426は、図13で図示されているのに対して、図14では、心棒424だけが示されている。図13および15で示すように、ブレードシャフト422は、その上に平坦部分428が配置されている。平坦部分428により、回転カッター416が作動していないとき、薄片供給通路22に沿った薄片18の通過が可能となる。それゆえ、回転ブレード420の一端は、平坦部分428と一致しており、そしてブレード420は、ブレードシャフト422の円筒形表面に沿って、ブレードシャフト422の反対末端へと伸長している。
【0072】
図13および14で示すように、固定ブレード430の一端は、固定プレート432に装着されており、そして他端は、固定プレート434に装着されている。固定ブレード430を固定プレート432および434に固定するには、装着ピン436が使用される。付勢バネ438は、図13および14で示すように、ブレード430を下向きに付勢する。上部ガイド442および下部ガイド444(図14および15では省略されている)は、図13で分解して示しているように、ネジ446により、回転カッター416に固定されている。上部および下部ガイド442および444は、それぞれ、カッター416を通って薄片18を案内する。
【0073】
今ここで、図13および14を参照し、特に、図15を参照すると、カッター416は、カッター416を起動するスイッチ448を備え付けている。スイッチの代わりに、このカッターを起動および停止するのに、マイクロプロセッサが使用できる。スイッチ448は、旋回可能スイッチアーム450を含み、これは、スイッチシャフト454の平坦部分452に対して、旋回的に付勢される。静止状態では、回転ブレード420は、図13および14で示すように、位置づけられている。操作中には、回転ブレード420は、図13で矢印456で示す方向で、回転する。回転中にて、スイッチアーム450は、スイッチシャフト454とスライド可能に噛み合う。平坦部分452と遭遇すると、スイッチアーム450は、スイッチ448を旋回し起動して、これは、次に、クラッチ426の噛み合いを外す。このようにして、スイッチ448は、1回の完全な回転後、この回転ブレードの噛み合いを外すように、供される。
【0074】
種々の型のカッターが使用できるものの、Hitachi Metal Corporation Ltd.of Japanから入手できるモデルYZ3−948695−25Nの改良型であるカッター416がうまく機能することが分かっている。この改良カッター、モデルYZ3−92340001はまた、Hitachi Metal Corporation Ltd.により、製造されている。
【0075】
カッター416の起動は、図12および13を参照して、さらに図示できる。図12を参照すると、タイミングベルト216は、カッターギア458の外周に沿って通り、カッターギア458を回転させる。心棒460は、図13で示すように、カッターギア458に配置されており、そしてクラッチ426に連結している。次に、クラッチ426は、信号を送られると、心棒424と回転的に噛み合うことができ、ブレード420を1回転させる。その後すぐに、スイッチ448は、ブレード420が回転を停止するように、クラッチ426との噛み合いを外す。この切断工程は、クラッチ426が再度切断信号を送られるとき、繰り返される。
【0076】
今ここで、図11を参照すると、装置10は、センサ88を含み、これは、薄片18上の所定基準がカッター416の切断線から所定距離にあるときを検出するために、カッター416と収束ゾーン24との間で、供給通路22に沿って、取付ブロックに設けられている。このような基準は、このセンサ88で検出できる薄片18の任意の機構であり得る。このような機構の例には、薄片18の前縁だけでなく、刻印(例えば、認証画像)があり、これは、薄片18の表面に設けられる。図11で示した特定の実施態様では、センサ88は、薄片18が通路22に沿って運ばれるにつれて、薄片18の供給物の次の各前縁を検出するために、カッター416の切断線から所定距離で、配置されている。センサ88がこのような各前縁を検出するとき、運ばれている薄片18は、停止され、そしてカッター416が作動されて、薄片18を切断する。この工程が繰り返されるにつれて、得られた積層シートの全ては、センサ88とカッター416の切断線との間の距離に対応する実質的に同じ長さまで切断される。有利なことに、この方法は、非常に正確で、信頼でき、そして繰り返し可能である。
【0077】
例えば、積層シートは、多くの種類のISO Standard CR−80型カードを積層するのに、使用される。このようなカードの全ては、使用公差内で、2−1/8インチ(5.40cm)の幅および3−3/8インチ(8.57cm)により、特徴付けられる。2インチ(5.08cm)の幅を有する薄片の供給物を提供することにより、そしてハサミ42の切断線から3−1/4インチ(8.25cm)の所定距離でセンサ88を位置づけることにより、このようなカードを積層するのに適当な複数シートは、本発明の装置10を使用して、容易に提供できる。
【0078】
他の用途では、薄片供給物18は、複数の認証画像(例えば、ホログラフ画像など)を有し得、これらは、各対応基板に正確に位置づけなければならない。例えば、一部の州および国の運転免許証は、ホログラフ認証画像を含み、これは、このような免許証に含まれるホログラフ画像および原文情報の一部に正確に位置づけられている。このような基板を積層するのに適当な複数の積層シートを製造するのに装置10を使用するために、装置10は、図11で示すように、機能センサ90を含む。一般に、入手可能な薄片供給物は、所定距離で間隔を置いて配置された機密保護機構(例えば、UV機構またはホログラフ機構)を有する。しかしながら、これらの距離は、完全には正確ではなく、この薄片供給ロールの長さに沿って、僅かに変えることができる。もし、機密保護機構間の距離が、全く正確であるなら、このような機構は、前縁センサ88だけを使用することにより、次いで、この前縁と機密保護機構との間の距離を関係づけることにより、基板カードと整列できる。しかしながら、機密保護機構間の所定距離は、完全には正確ではないので、このような方法は、複数のカードを積層するとき、度重なる誤差を生じる。例えば、所定の機密保護機構間の1/64インチの距離の誤差なら、64枚のシートを切断した後、この基板カードに対して、この機密保護機構の位置について、1インチの誤差を生じることになる。
【0079】
本発明は、市販の薄片ロールに関して、機構センサ90と共に前縁センサ88を使用することにより、これらの機密保護機構間の距離における誤差の問題をなくす。機密保護機構をこの基板カードと整列すると、前縁センサ88は、この所望長の切断シートよりも短い場所で位置づけられる。それゆえ、前縁センサ88が薄片18の前縁を感知するとき、それは、機構センサ90に信号を発する。機構センサ90は、次いで、薄片シート18の運搬を引き継いで「微調整」し、それにより、基板カードと正しく整合するために、このシートを正確に位置づける。このようにして、この薄片供給物の機密保護機構は、各続いたカードについて、この基板カード上の適当な位置と正確に整列できる。機密保護機構間の予め設定した距離における誤差は、従って、この基板カードの前縁に対して、この薄片の前縁の位置を僅かに変えることにより、補正される。このような変更は、この積層製品の品質には、重要ではない。あるいは、機密保護機構をこの基板カード上の任意の位置と整列する必要がない他の用途では、機構センサ90は、止めることができる。このような場合、前縁センサ88だけが使用される。いずれにしても、この薄片の前縁は、カッター416により積層シートへと切断するために、位置づけることができる。切断後、この積層シートは、コンベヤローラー30および32により、収束ゾーン24への運搬の準備が完了する。
【0080】
本発明を実施する際に、装置10で使用されるセンサ88および90は、この薄片の規定基準を検出するのに適当な当該技術分野で公知の任意の種類のセンサであり得る。この目的上、本発明を実施する際に適当であることが分かった種類のセンサの一例には、標準的な反射型LEDセンサがある。このようなセンサは、信頼でき、そして正確である。さらに、当該技術分野で公知なように、このようなセンサの信頼性および精度は、このようなセンサが間違った検出信号を発生させる傾向を少なくするために、このようなセンサに対抗して、曇った黒色の非反射性プレート(図示せず)または他の非反射型の部材を配置することにより、それ以上に改良できる。
【0081】
薄片供給経路408はまた、下部薄片供給通路410を含み、これは、基板カードの下面を積層するための薄片を提供する。下部センサ462は、上部センサ412と同じであり得、薄片供給物406が枯渇したとき、信号を送る。次に、薄片供給通路410に沿って、下部薄片ガイド464が配置されている。下部薄片ガイド464は、上部薄片ガイド414と同じであり、下部薄片供給通路410での薄片406の整列を維持する。薄片供給通路410は、コンベヤ466および468間で続いており、これらは、図11および12で示されるように、それぞれ、コンベヤギア470および472により、駆動される。
【0082】
薄片供給通路410は、回転カッター474を通って続いており、これは、回転カッター416と同じである。薄片通路410に沿って配置された回転カッター474の下流側には、図11および12で示すように、コンベヤ476および478があり、これらは、それぞれ、ギア480および482により駆動される。コンベヤローラー476および478は、上部薄片供給通路22にて、それぞれ、ローラー30および32と同じ機能を果たす。上部薄片供給通路22と同様に、下部薄片供給通路410に沿って配置されたローラー対466、468は、ローラー対476、478よりも僅かに遅く回転する。同様に、機構センサ484および前縁センサ486は、それぞれ、上部薄片供給通路22に対する機構センサ90および前縁センサ88と同じ機能を果たす。それゆえ、図11で見えるように、下部薄片供給通路410および上部薄片供給通路22は、供給経路408を含むが、実質的に同じである。上部薄片供給通路22と下部薄片供給通路410との相違は、それらの各配向、およびそれらが、それぞれ、この基板カードの上面および下面に薄片を提供するという事実にある。下部薄片供給通路410は、収束ゾーン488にて、基板供給通路92と連結している。
【0083】
上部薄片供給通路22および下部薄片供給通路410を含む薄片供給経路408を記述したが、今ここで、基板供給通路92に注目してみる。今ここで、図11、12および6を参照すると、装置10は、基板入口ゾーン94から出口150へと伸長している基板供給通路92を含む。基板入口ゾーン94の近くの基板供給通路92には、基板案内装置(これは、一般に、図6において96で示されている)が設けられている。基板案内装置96は、斜角入口ブロック98および99を含み、これらは、基板供給通路92の各側面に設けられている。図6で見えるように、斜角入口ブロック98は、ハウジング前壁11に取り付けられ、そして斜角入口ブロック99は、ハウジング中間壁12に取り付けられている。斜角入口ブロック98および99の上では、補助プレート116および117間で、軸118に、偏向プレート114が旋回的に配置されている。偏向プレート114は、これらの基板を基板供給通路92の上へと下向きに付勢する。装置10に強度および剛性を与えるために、複数の構造部材(例えば、構造部材120、121、122および123)が設けられている。
【0084】
斜角入口ブロック98および99間には、第一コンベヤローラー102が回転的に支持されている。さらに、基板供給通路92に沿って、通路92は、ピンチローラー108と第二コンベヤローラー104との間を通る。第一コンベヤローラー102および第二コンベヤローラー104の回りには、一対のエンドレスループドライバ106および107が取り付けられている。ピンチローラー108および第二コンベヤローラー104は、図12で示すように、それぞれ、クラッチ制御ギヤおよスプロケットアセンブリ110、および遊びギヤ112により、回転的に駆動される。第二コンベヤローラー104が回転すると、次に、第一コンベヤローラー102および第二コンベヤローラー104の周りで、エンドレスループドライバ106および107の回転が起こる。エンドレスループドライバ106および107のこのような回転により、基板供給通路92のうちエンドレスループドライバ106および107に対応する部分に沿って、基板が運搬される。基板通路92に沿って、数対のローラー(例えば、ローラー対490、492およびローラー対512、514)が配置され、これらは、基板コンベヤとして、供される。これらのローラー対は、典型的には、基板供給通路92の上に配置された第一ローラー(例えば、ローラー492)から構成され、ここで、ローラー492の周限界は、供給通路92の平面正接と実質的に一致している。図12で示すように、基板供給通路92の下には、下部ローラー490が配置されており、ここで、ローラー490の周限界もまた、供給通路92の平面正接と実質的に一致している。基板通路92に沿って配置されたローラー492および490、および他のローラー対を共に作動すると、供給通路92に沿って、この基板および積層シートを運ぶことができるようになる。
【0085】
基板供給通路92に沿って、入口94では、「ウェークアップ」センサ401が位置づけられている。センサ401は、この基板上の基準がセンサ401と一直線に位置するときを検出する。薄片18および薄片406と同様に、この基板機構は、センサ401で検出できる基板の任意の適当な機構(例えば、基板の前縁)であり得る。ウェークアップセンサ401がこの基準を検出したとき、モーター530が始動し、それから、図12で示したギア110および112が回転し始め、結果的に、コンベヤローラー108および104も同様に回転する。装置10が、基板を積層することなく、予め設定した時間で待機しているとき、このモーターは、自動的に電源が切られ、それにより、エネルギーを節約し、モーターの騒音を少なくする。
【0086】
この基板がピンチローラー108および第二コンベヤローラー104を過ぎて運ばれた後、基板を経路92の他の部分に沿って支持するために、支持部材124が設けられている。支持部材124は、図11で概略的に図示されているが、構造上の詳細を示していない。しかしながら、支持部材124は、図1でさらに詳細に描写されており、そして図1で示すような支持部材124の基準は、図11で示した支持部材124をさらに明瞭に図示している。支持部材124は、平坦上面126を有し、これは、この基板が支持部材124を横切って運ばれるにつれて、基板でスライド可能に噛み合わされる進路を提供する。支持部材124は、さらに、一対の側壁部材を含み、その一方は、側壁128として示され、この基板の上面126の適当な位置で束縛するのを助ける。上面126は、入口ベベル130を含み、この側壁部材は、この基板が支持部材124の上へ容易に入るように、ベベル132のような入口ベベルを含む。
【0087】
図11をさらに参照すると、基板供給通路92には、センサ134が設けられ、これは、さらに詳細には、図1で示したセンサ134と同じである。それゆえ、図11で示したセンサ134の説明は、図1で示した同じセンサ134を参照しており、ここで、センサ134は、センサフランジ136を適当な留め具(例えば、ネジ138)で支持部材124上面137に留めることにより、適当な位置で取り付けられる。センサ134は、この基板上の基準が収束ゾーン24から所定距離にあるときを検出する。薄片18および薄片406の場合と同様に、この基板基準は、センサ134で検出できる基板の任意の適当な機構であり得る。このような機構の例には、この基板の前縁だけでなく、基板に設けら得る任意の刻印(例えば、画像または原文情報)が挙げられる。
【0088】
図11で示した特定の実施態様では、この基板および積層シートが、このシートを薄片18から切断した後、基板および積層シートを適当な整合で合わせることができる様式で、収束ゾーン24に到達するように、センサ134の位置は、センサ88の位置と調和される。例えば、切断積層シートおよび基板は、望ましくは、それらの各通路に沿って実質的に同じ速度で運ばれている間、実質的に同時に、収束ゾーン24に到達する。このような実施態様では、収束ゾーン24とセンサ134との間の距離は、収束ゾーン24とセンサ88との間の距離と実質的に同じである。この積層シートは、この基板よりも僅かに小さい。
【0089】
本発明を実施する際に、センサ134は、この基板の規定基準を検出するのに適当な当該技術分野で公知の任意の種類のセンサであり得る。センサ88および90と同様に、本発明を実施する際に適当であることが分かっている型のセンサの一例には、標準的な反射型LEDセンサがある。また、センサ88および90と同様に、このようなセンサの性能は、このようなセンサが間違った検出信号を発生させる傾向を少なくするために、該センサに対抗して、曇った黒色非反射性プレート(図示せず)または他の非反射型の部材を配置することにより、それ以上に改良できる。センサ88および134の位置合わせのために、このような間違った検出事態を少なくするために、これらの2個のセンサ間では、単一のプレートが配置され得る。
【0090】
収束ゾーン24では、この積層シートおよび基板は、整合して接触されて、シート保持基板が得られる。収束ゾーン24は、図12で示すように、一対のコンベヤローラー490および492を含み、これらは、それぞれ、ギア494および496により、回転的に駆動される。薄片供給経路22および基板供給通路92は、コンベヤローラー490および492間にて収束する。その後、この基板および上部積層シートは、基板通路92に沿って延びる。
【0091】
今ここで、基板通路92に沿って延びて、通路92に沿って、接着ステーション498が配置されており、これは、基板通路92の上面にある加熱ローラー500、および基板通路92の下面に配置された圧力ローラー502から構成されている。この積層体支持基板が通路92に沿って運ばれると、ローラー500および502から圧力が加えられる。ローラー500から、熱(これは、この積層体での接着を開始する)が加えられて、それにより、この積層シートが接着ステーション498を通るにつれて、それをこの基板の上面に接着する。図11では示していないものの、接着ステーション498は、接着ステーション498が異なる厚さの基板および積層体と適合するべく調整できるように、調整プレート(例えば、図1で示した調整プレート162)を備え付けている。加熱ローラー500および圧力ローラー502は、図12で示すように、それぞれ、ギア504および506により駆動される。
【0092】
接着ステーション498を超えて基板通路92に沿って延びて、センサ508が配置されている。センサ508は、センサ508がセンサ134とは基板92の反対側に位置していること以外は、センサ134と実質的に同じである。基板通路92にすぐ沿って、接着ステーション498を超えて、支持部材510がある。支持部材510は、支持部材124と同じであり、そこを通る新たな上面積層カードの整列を維持する。センサ508は、下部薄片供給通路410のコンベヤローラー476および478と連絡しており、センサ508が接着ステーション498を出ていく基板カードを検出するとき、センサ508が、コンベヤローラー476および478に信号を送って、この下部積層シートを運ぶのを開始するようにする。それゆえ、この基板カードは、その上面が積層されているが、下部積層シートと整合可能に整列されて、収束ゾーン488に入る。収束ゾーン488は、収束ゾーン24と類似しており、コンベヤローラー512および514から構成され、これらは、図12で示すように、それぞれ、ギア516および518により、駆動される。収束ゾーン488では、供給通路410から供給された下部積層シートは、この基板の下面と整合可能に接触され、それから、コンベヤローラー512および514は、この基板および下部薄片シートを接着ステーション520へと運搬する。接着ステーション520は、下部加熱ローラー522および上部圧力ローラー524から構成され、これらは、図12で示すように、それぞれ、ギア526および528により、駆動される。接着ステーション520では、この下部積層シートがこの基板の下部に接着され得るように、この加熱ローラーの位置がこの下部であること以外は、接着ステーション520は、接着ステーション498と類似している。この下部積層シートおよび対応して整列された基板が接着ステーション520を通るにつれて、熱は、加熱ローラー522から下部積層シートへと移動され、このような熱は、この薄片シートが基板の下面に接着するように、下部積層シート上の接着剤を活性化する。ローラー522の温度は、ローラー500と比べて、無関係に調整可能である。図11で示した実施態様では、加熱ローラー522は、加熱ローラー500よりも低い温度で作動される。これは、熱が、まず、加熱ローラー500により、この基板に加えられ、この基板は、基板通路92に沿って、接着ステーション520へと運ばれつつ、その熱の一部を保持しているからである。この基板は、接着ステーション520に達したとき、既に、ある程度加熱されているので、ローラー522を加熱ローラー500程度に高い温度まで加熱する必要はない。実際、ローラー522をローラー500と同じ温度で維持すると、この基板カードに過度の変形が起こり、多分、基板カードを融かす。このような溶融は、ローラー520および522に残留物を残し、望ましくない。
【0093】
接着ステーション520は、図16の側面立面図にて、部分断面で示されている。図8および16で最もよく示されているように、加熱ローラー522は、加熱部分166を有する回転不可能ヒーターコア164を含む。回転不可能ヒーターコア164には、回転可能外殻168が配置されており、回転不可能ヒーターコア164が回転可能外殻168を加熱するようにされる。回転可能外殻168は、次に、この積層シートをこの基板に加熱接着する。回転可能外殻168は、回転可能外殻168を回転不可能ヒーターコア164の周りで自由に回転できる任意の適当な支持手段により、回転不可能ヒーターコア164に連結されている。図16にて実施態様で示されているように、回転可能外殻168は、内部対のベアリング170および171ならびにスリーブベアリング172を含むおよびギア526のハブ(これは、他の外部ベアリングとして、供される)により、回転不可能ヒーターコア164に連結されている。ギア526は、加熱ローラーアセンブリ522をローラー524に連結する。
【0094】
本発明を実施する1モードでは、内部ベアリング170および171は、回転不可能ヒーターコア164に回転不可能に連結されている。さらに、外部ベアリング172およびギア526のハブは、回転可能外殻168に回転不可能に連結されている。外部ベアリング172およびギア526のハブは、しかしながら、それぞれ内部ベアリング170および171の周りに完全に回転可能である。二組のベアリング間の摩擦を少なくするために、このようなベアリングの少なくとも一組は、自己潤滑性樹脂(これは、好ましくは、ポリテトラフルオロエチレンである)を含む。ポリテトラフルオロエチレンは、さらに一般的には、その商品名称である「テフロン(登録商標)」と呼ばれている。例えば、内部ベアリング170および171は、テフロン(登録商標)ブランド樹脂から製作され得、そして外部ベアリング172およびギア526は、ステンレス鋼から製作され得る。
【0095】
修理を簡単にするために、前壁11は、円形アクセス穴568を備え付けている。穴568は、ヒーターコア164が装置10内にとどまっているのに対して、修理者の指が、壁11を通って、ローラーアセンブリ522に達して修理し取り除くことができるのに充分に大きい。穴568の直径は、ローラー522が穴568に好都合に通過できるように、ローラー522の外径よりも大きい。図16で示すように、穴568には、アクセスプレート570が嵌る。アクセスプレート570は、図17〜19では、開口部572およびドーナッツ形突出部574を備えた六角形形状のプレートとして、示されている。突出部574の外径は、穴568の外径よりも僅かに小さく機械切削されているにすぎず、突出部574が、ローラー522の整列に悪影響を与えることなく、穴568内に嵌るようにされる。プレート570もまた、円筒形穿孔576を有し、これは、図16で示すように、内部ベアリング170を受容する。本発明を実施する際に、内部ベアリング170は、穿孔576に押し嵌められ、それにより、穿孔576内に固定される。プレート570(従って、ローラー522)を装置10に固定するために、開口部572には、ネジまたは適当な留め具が設置できる。
【0096】
図16に戻ると、加熱ローラーアセンブリ522は、ハウジング中間壁12とハウジング前壁11との間に取り付けられる。ハウジング中間壁12は、望ましくは、回転不可能ヒーターコア164の対応末端を受容するための開口部を含む。適当な留め具(例えば、ネジ)を用いて、この加熱ローラーアセンブリをハウジング中間壁12に固定するには、フランジ174が使用される。
【0097】
本発明を実施する際に、加熱ローラーアセンブリ522の取り外しおよび交換は、容易に促進される。まず、プレート570を壁11に固定するのに使用されるネジが取り外される。次に、プレート570を壁11から外向きに引くために、修理者の指が使用できる。そうする際には、プレート570およびベアリング170(これは、穿孔576に固定されている)は、共に取り外される。次いで、アクセスプレート570が脇に置かれ、装置10から穴568を通ってローラーアセンブリ522を引くために、修理者の指が再度使用できる。取り外し可能ローラーアセンブリ522は、外殻168、ベアリング172およびギア526を含む。ヒーターコア164およびベアリング171は、ローラーアセンブリ522を取り除いたとき、装置10内に残る。新しいローラーアセンブリ、修理したローラーアセンブリまたは洗浄したローラーアセンブリを装置10に設置することは、まず、ローラーアセンブリ522を穴568に挿入することにより、そしてギア526の歯527をギア528の歯と整列させることにより、達成される。通常、ギア526および528の対応する歯が噛み合うように、これらの歯を正しく整列するためには、ローラーアセンブリ522を前後に僅かに回転する必要がある。一旦、これらのギアが噛み合うと、ローラー522は、ギア526のハブがベアリング171のフランジ578と接するまで、装置10に完全に挿入できる。最後に、アクセス570が穴568の下の位置に戻され、これらのネジが開口部572に挿入され、締めることができる。
【0098】
図16で示すように、接着ステーション520の上部ローラー524は、ローラー本体177および心棒178を含む。心棒178は、ハウジング中間壁12およびハウジング前壁11で設けられた対応開口部にて、回転的に受容されている。ローラー524は、ギア528により、回転的に駆動される。ギア528は、ギア526と噛み合い、ギア526を回転的に駆動して、これは、次に、加熱ローラー522を回転的に駆動する。
【0099】
回転不可能ヒーターコア164の加熱部分166を加熱するためのエネルギーは、図16および8で示すように、加熱ワイヤ190を通って、加熱ローラー522へと供給される。回転不可能ヒーターコア164の温度をモニターするために、熱電対ワイヤ192が使用される。回転不可能ヒーターコア164を所望温度で維持するために、加熱ワイヤ190へのエネルギー供給は、必要に応じて、増加または減少できる。
【0100】
この積層シートを基板に接着するのに熱を使用する方法は、得られた積層基板を曲げるかまたは「積み込み(cargo)」(このような曲げは、時には、そう呼ばれる)得る。この積層シートおよび基板を製作するのに使用する材料に依存して、積層シートを有する積層基板の面は、凸状または凹状の曲げにより、特徴付けることができる。従って、このような凸状または凹状の曲げをなくすために、この積層基板には、逆の曲げを加えることが望ましい。
【0101】
従って、図11および12で最もよく見えるように、この積層基板が接着ステーション520を離れた後、積層基板に逆の曲げを加えるために、加工通路92には、カードストレートナ194が設けられている。これらの図面で示した本発明の実施態様では、カードストレートナ194は、回転中心198を有する第一ピンチローラー196および回転中心202を有する第二ピンチローラー200を含むアセンブリである。ピンチローラー196および200は、調整プレート204に回転的に取り付けられ、そして基板通路92がローラー196および200間を通るように、基板通路92で配置されている。回転中心198から回転中心202へと伸長している線は、カードストレートナ194の中心軸を規定する。調整プレート204は、カードストレートナ194の中心軸が同様に旋回できるように、旋回点の周りで旋回可能である。その回転中心は、202または198のいずれかで配置でき、この回転中心は、図11および12で示した実施態様では、198で配置されている。それゆえ、回転中心198は、調整プレート204用の旋回点として、供される。ピンチローラー196および200は、それぞれ、ギア206および208により、回転的に駆動される。
【0102】
有利なことに、カードストレートナ194の中心軸が旋回可能であるので、カードストレートナ194は、望ましいように、逆の凸状または凹状曲げを与えるように、調整できる。例えば、図11で示した実施態様では、回転中心198は、調整プレート204用の旋回点として供される。調整プレート204を出口ゾーン150の方へ旋回すると、図11で想像線で示すように、カードストレートナ194の主軸は、同様に、出口ゾーン150の方へと旋回される。この軸のこのような配向は、この積層基板の前縁が下方へ曲げられた積層基板に対して、逆の曲げを与える。これは、この積層基板の積層シート支持面が凹状の曲げを有する状態で積層基板が接着ステーション520から現れるとき、逆の曲げを加える有用な方法である。他方、調整プレート204を接着ステーション520の方へ旋回すると、この主軸は、同様に、接着ステーション520の方へと旋回される。この主軸のこのような配向は、この積層基板の前縁が上方へ曲げられた積層基板に対して、カードストレートナ194により、逆の曲げを与える。これは、この積層基板の積層支持面が凸状の曲げを有する状態で積層基板が接着ステーション520から現れるとき、逆の曲げを加える有用な方法である。
【0103】
図12を特に参照して、今ここで、ギアおよびスプロケット駆動列14をさらに詳細に記述する。図11で示すように、ワイヤ531を通って、モーター530へと、出力が供給される。次に、モーター530は、回転力で、図12で示したモーターギア210を駆動する。今ここで、図12を参照すると、駆動モーターギア210は、タイミングベルト216が図12で示すように反時計方向で連続的に移動するように、反時計方向で回転する。タイミングベルト216の代わりに、他の装置(例えば、金属チェーン、ローラーチェーン、v−ベルトおよびギア)が使用できる。ギアおよびスプロケット駆動列14の操作が記述されており、これは、駆動モーターギア210で開始され、そしてタイミングベルト216の運動方向に沿って、移動する。
【0104】
駆動モーターギア210は、遊びギア532が時計方向で回転するように、反時計方向で回転し、そしてタイミングベルト216を矢印の方向で回転させる。タイミングベルト216は、下部薄片コンベアローラーギア470に連結されたベルトギア534を駆動する。ベルトギア534は、そこに磁気クラッチ(図示せず)が装着されており、エネルギーを与えると、このクラッチが噛み合い、次いで、ベルトギア534がローラー470を駆動する。本特許明細書全体を通じて、磁気クラッチは、サーボモーターで代用できる。ギア470は、次に、ギア472を駆動する。ベルトギア536は、タイミングベルト216により駆動され、また、そこに、磁気クラッチ(図示せず)が装着されていて、このクラッチは、噛み合ったとき、心棒538を起動する。心棒538は、次に、下部薄片供給通路410で配置された回転カッター474に連結される。タイミングベルト216はまた、ベルトギア540を駆動し、これは、次に、噛み合ったとき、ローラーギア480および482を駆動する。好都合には、ベルトギア534は、ベルトギア540よりも僅かに大きな直径を有する。それゆえ、タイミングベルト216は、ベルトギア540よりも僅かに遅くギア534を回転し、次に、ギア470および472は、ギア480および482よりも僅かに遅く回転する。このギア速度の僅かな差により、ローラー466および468は、ローラー476および478よりも僅かに遅く、この薄片を運ぶ。上で述べたように、これにより、望ましくは、運んだ薄片を引っ張り、次に、運ばれた薄片から緩みまたは皺が取り除かれる。
【0105】
タイミングベルト216は、ベルトギア542に装着し、これは、次に、遊びギア544を駆動する。遊びギア544は、ローラーギア516および518を駆動する。ローラーギア516は、次に、遊びギア546および548を介して、それぞれ、ギア528および526とギア206および208とを駆動する。遊びギア544はまた、接着ステーション498から、ギア504および506を駆動し、これは、次に、遊びギア550を介して、ギア494および496を駆動する。
【0106】
タイミングベルト216は、遊びギア544から、ベルト引張りギア552を介して、ベルトギア554上へと延び、これは、次に、それぞれ、ローラーギアアセンブリ38および40を駆動する。同様に、タイミングベルト216は、ベルトギア556の回りを通り、これは、それぞれ、ローラーギアアセンブリ34および36に、クラッチ駆動力を与える。好都合には、ベルトギア556は、ベルトギア554よりも僅かに大きな直径を有する。それゆえ、タイミングベルト216は、ベルトギア554よりも僅かに遅くギア556を回転し、次に、ギア34および36は、ギア38および40よりも僅かに遅く回転する。このギア速度の僅かな差により、ローラー26および28は、ローラー30および32よりも僅かに遅く、この薄片を運ぶ。上で述べたように、これにより、望ましくは、この薄片から緩みまたは皺が取り除かれる。タイミングベルト216に沿って延びて、ベルトギア458は、心棒460を駆動し、これは、回転カッター416を作動する。最後に、タイミングベルト216は、ベルトギア558を駆動し、これは、次に、それぞれ、クラッチ駆動ローラーアセンブリ110および112を駆動する。
【0107】
図11および12で示した装置の1操作モードを、今ここで、記述する。クラック駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34および38は、ローラー26、28、30および32の回転を起こすように、噛み合わされる。これらのローラーを回転すると、薄片18が薄片供給経路22に沿って運搬される。薄片18の前縁が、場合によって、1つのセンサ88または複数のセンサ88および90で検出されると、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ34および38が噛み合いから外れ、薄片18の運搬が停止する。回転カッター416が、次いで、作動されて、薄片18を切断線に沿って切り開き、熱接着可能な薄片の第一切断シートを提供する。
【0108】
ほぼ同時に、上部薄片供給通路22用のギア34および38が噛み合わされ、下部薄片供給通路410で駆動されたギアおよびスプロケットアセンブリ470および480は、ローラー470、472、480および482の回転を起こすように、噛み合わされる。これらのローラーを回転すると、薄片18が薄片供給経路22に沿って運搬される。薄片18の前縁が、場合によって、1つのセンサ486または複数のセンサ486および484で検出されると、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ470および480が噛み合いから外れ、薄片406の運搬が停止する。回転カッター474が、次いで、作動されて、薄片406を切断線に沿って切り開き、この基板の下部に接着するための熱接着可能な薄片の第一切断シートを提供する。
【0109】
回転カッター474が薄片406を切断した後、装置10は、切断した薄片の下部および上部シートを有し、これらは、基板に接着する「準備が完了している」。上部および下部シートを接着準備が完了したこのような状態で、装置10は、「準備完了」状態となる。通常の操作では、装置10は、その基板カードを印刷するプリンタと組み合わせて、使用される。これらの基板カードを印刷した直後、それらは、装置10で積層される。しかしながら、装置10は、これらの基板カードが印刷できるよりも著しく速く、基板カードの両面に接着できることが分かった。それゆえ、装置10は、このカードを印刷するための積層シートを作製した後、「待た」なければならない。このような「待ち」時間は、数秒から数分であり得る。それゆえ、一旦、これらの上部および下部積層シートが切断され準備完了すると、モーター530は、「スリープ」モードに入り、すなわち、切られる。次いで、上で述べたように、基板カードを入口94に供給したとき、ウェークアップセンサ401は、モーター530を作動し、それにより、基板通路92は、この基板カードを運び始める。
【0110】
モーター530を作動した結果として、クラッチ駆動スプロケットおよびギアアセンブリ110が回転し始めるとき、それにより、通路92に沿った基板の運搬が開始し、これは、次に、ローラー108、104および102を作動させる。この基板カードは、基板入口ゾーン94を通って、装置10に入り、そして任意の望ましい様式で、装置10に給送され得る。例えば、この基板は、装置10に手動給送され得るか、あるいは、適当な装置(例えば、プリンタ)から直接的に、装置10に自動給送され得る。この基板が装置10に入るにつれて、偏向プレート114は、エンドレスループドライバ106および107に対して、この基板を付勢する。この基板は、手動でまたは機械的な手段により、この装置に給送され得る。この基板を基板供給通路92に沿って運ぶために、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ110が噛み合わされて、ローラー108、第一コンベヤローラー102、第二コンベヤローラー104、およびエンドレスループドライバ106および107を回転的に駆動する。
【0111】
この基板が基板供給通路92に沿って充分に遠くへと運ばれるとき、センサ134は、この基板の存在を検出する。これが起こると、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ38が噛み合わされ、この基板および薄片シートの両方は、実質的に同じ速度で運搬されている間、実質的に同時に、ピンチローラー490および492間で運ばれる。
【0112】
その間、ローラー500、502、512、514、522、524、196および200は、ギア駆動列14の対応する要素により、回転的に駆動され、これらのローラーを回転すると、この基板および積層体は、基板通路92に沿って運ばれる。この積層シートおよび基板がコンベヤローラー490および492間を通るにつれて、積層シートおよび基板の連続部分は、接触される。上部積層シートを持っている基板は、次いで、コンベヤローラー490および492間から現れ、次に、接着ステーション498へと運ばれ、この場所で、加熱ローラー500およびローラー502を通って運ばれる。この上部積層シートおよび基板が共に押し付けられると、加熱ローラー500からの熱は、上部積層シートを基板に接着するために、この積層シート上の接着剤を活性化する。
【0113】
新たに積層した上面を備えた基板は、接着ステーション498から現れると、通路92に沿って運ばれ、そしてセンサ508で検出される。これが起こるとき、クラッチ駆動ギアおよびスプロケットアセンブリ480が噛み合わされ、この基板および下部薄片シートの両方は、実質的に同じ速度で運搬されつつ、実質的に同時に、収束ゾーン488にて、ピンチコンベヤローラー512および514間で運ばれる。この下部積層シートおよび基板がコンベヤローラー512および514間を通るにつれて、下部積層シートおよび基板の連続部分は、接触される。次いで、ローラー512および514間から、上部積層面を有し下部積層シートを持っている基板が現れ、これは、次に、接着ステーション520に運ばれ、この場所で、加熱ローラー522および上部ローラー524を通って、運ばれる。この積層シートおよび基板が共に押し付けられるにつれて、加熱ローラー522からの熱は、積層シートを基板に接着するために、積層シートに接着剤を配置する。
【0114】
使用した特定の薄片18、下部薄片406および基板の特性を考えると、製造した積層製品は、凸状曲げまたは凹状曲げのいずれかにより、特徴付けられる傾向にあり得る。これが起こるなら、カードストレートナ194は、この積層製品が出口ゾーン150を通って装置10から離れる前に、積層製品に逆曲げ力を加えるように、調整され得る。これらの操作を繰り返すことにより、薄片18、薄片406および追加基板から、次の積層製品が形成される。具体的には、この上部および下部供給物から新たに切断したシートは、前進され、切断されて、装置10は、出力を下げられ、追加の基板が入口94に配置されるのを待って、それから、「ウェークアップ」センサ401は、この基板を感知し、そしてモーター530を再始動する。
【0115】
本発明を実施する際に、センサ信号に応答し、それらのカッターを作動し、そしてギアおよびスプロケット駆動列14のクラッチ制御要素を噛み合わせ、そして噛み合いを外すために、任意の通常の制御機構が使用できる。一例として、装置10は、このような機能を制御するマイクロプロセッサを含み得る。別の選択肢としては、装置10は、装置10についての情報をユーザーに運ぶ好都合な機構を含み得る。
【0116】
今ここで、図20を参照すると、装置10は、ケース560を含み、これは、ライト562を含む。これらのライトは、「この薄片供給物がなくなった;この薄片通路がつかえて動かなくなった;オン/オフ」というような情報を運ぶことができる。さらに、図20で示すようなケース560は、蓋564を備え付けており、これは、薄片加工アセンブリ16および402が容易にアクセス可能であるように、旋回的に開くことができる。ケース560内の装置10を冷たく保つために、ケース560には、通常のファン(例えば、コンピューターで使用され当該技術分野で広く知られている「マフィン(muffin)」ファン)が設けられている。図11を参照すると、ファンケース580は、装置10内に設置されて、このようなファン(図示せず)を支持する。このファンに出力を供給するために、電線582が設けられている。
【0117】
図10は、本発明の図11および12で示した実施態様に従って作製された積層基板310を示す。積層基板310は、面312および313を有するカード形基板311を含む。基板311は、種々の材料(例えば、紙、段ボールまたはプラスチック、金属)から製造され得る。面312および313は、写真、他の図形、原文、データのような情報(例えば、運転免許証の前面で見えるもの)を含み得る。裏面313は、クレジットカードの裏面で印刷されているような情報を含み得、また、磁気ストリップを含み得る。積層シート314は、上面312に接着され得るのに対して、下部積層シート315は、下面313に接着される。角部316は、角度が付けられ、丸くはされておらず、最も典型的には、実質的に四角である。四角の角部は、それぞれ、カッター416および474を使用して薄片18および薄片406を切断したとき、得られる。有利なことに、上部積層シート314は、積層シート314の面312への整合を容易にするために、面312よりも僅かに狭くかつ僅かに短い。例えば、基板311よりも1/8インチ短く1/8インチ狭い積層シート314を使用することは、本発明を実施する際に、適当であることが分かった。図面では示していないものの、本発明の上部および下部積層シートは、例えば、この基板の下面に磁気ストリップが位置しているときに必要なように、カード311よりも実質的に狭くされ得る。同様に、これらの上部および下部積層シートは、異なる材料から構成され、述べたような異なる幅を有し、異なる厚さを有し、その上に異なる印刷を有する。しかし、図11および12で示すように、この基板の上面および下面の両方は、基板通路92に沿った1回の通過で、積層される。
【0118】
2つの作業実施態様について装置10の部品および操作を詳細に記述すると、今ここで、代替実施態様が提示されている。以下の代替実施態様では、既に提示した実施態様とは著しく異なる特徴だけが、詳細に述べられている。同じ部品または実質的に類似した部品は、全体を通じて、同じ部品番号で示されている。
【0119】
図21は、単一薄片供給物を有する二面積層装置10を図示しており、薄片供給経路は、単一薄片通路を含む。図21で示した装置10は、薄片加工アセンブリ602を含み、これは、薄片供給部材604および薄片供給物606を含む。607では、殆ど枯渇した薄片供給物が示されている。薄片供給経路608は、薄片部材604で開始し、そして第一組のコンベヤローラー610および612へと前進する。ローラー610および612の後には、薄片供給経路608に沿って、回転カッター613(これは、回転カッター416および474と同じである)が位置づけられている。図示しているように、薄片供給経路608に沿って、薄片ガイド614が配置されている。薄片ガイド614は、金属(例えば、金属ワイヤ)の適当な断片であり、これは、この薄片を、供給経路608内で保つ。図22は、ローラー616および617を示し、ガイド614は、ローラー616および617で設けられた溝部618と整列して、配置されている。このコンベヤローラーで設けられた溝部618は、ガイド614が、この薄片の「ピンチング」(これは、ローラー616および617のようなローラーにより、薄片シートをその間で運んだとき、生じる)を妨害しないようにする。薄片ガイド614は、図21で示すように、供給経路608の全長に沿って、配置されている。
【0120】
供給経路608に沿って延びて、コンベヤローラー616および617は、カッター413の下流に配置されている。先に述べた実施態様と同じく、ローラー対610および612は、薄片供給物606で現れるいずれかの皺または「緩み」を取り除くかまたは「吸収する」ために、ローラー対616および617よりも僅かに遅く回転する。センサ620は、経路608に沿って位置づけられて、薄片606上の基準(例えば、前縁またはUV刻印)を検出する。センサ620の後、薄片供給経路は、図示しているように、基板通路92と交差する。それゆえ、切断した積層シートは、基板通路92を横切って、運ぶことができる。
【0121】
コンベヤローラー対622、624は、通路92を横切って薄片ガイド614を通って給送されるにつれて、積層シートを受容する。先に記述した実施態様(ここで、各対のコンベヤローラーは、1個のローラーだけが磁気クラッチに連結されている)とは異なり、ローラー622および624は、共に、選択的に、クラッチ駆動される。ローラー622は、磁気クラッチを備え付けており、その噛み合いにより、矢印628で示した方向で、ローラー622の回転が起こる。すなわち、ローラー622に連結された磁気クラッチが噛み合ったとき、ローラー622は、切断した積層シートを基板通路92から離れて下向きに運ぶ方向で、回転する。逆に、ローラー624は、磁気クラッチを備え付けており、その噛み合いにより、矢印626で示した方向で、ローラー624の回転が起こる。すなわち、ローラー624に連結された磁気クラッチが噛み合ったとき、ローラー624は、切断した積層シートを基板通路92の方へと上向きに運ぶ方向で、回転する。ローラー622および624に対する各磁気クラッチは、決して、同時に噛み合わない。その代わりに、ローラー622に連結された磁気クラッチが噛み合うとき、ローラー624に連結されたクラッチは、噛み合いから外れ、ローラー624は、従って、駆動列(図示せず)にあるギアの噛み合いにより、ローラー622と対応して自由に回転する。同様に、ローラー624に連結された磁気クラッチが噛み合うとき、ローラー622に連結されたクラッチは、噛み合いから外れ、ローラー622は、従って、駆動列(図示せず)にあるギアの噛み合いにより、ローラー624と対応して自由に回転する。それゆえ、ローラー622またはその代わりにローラー624が噛み合うかどうかに依存して、切断した薄片シートは、それぞれ、下向きまたは上向きのいずれかに運ばれる。
【0122】
図21で示すように、供給経路608に沿って、ローラー622および624の下には、センサ630が配置されている。センサ630は、図1で示したセンサ88と同じ型のセンサであり、そして切断した積層シート上の基準(この実施態様では、好ましくは、前縁)を検出するのに、使用できる。
【0123】
供給経路608は、転回点632を含み、この点で、供給経路608に沿って運ばれた薄片の方向が逆になる。すなわち、転回点632では、この薄片供給経路は、基板通路92の方へと上向きに向け直される。供給経路608が、再度、基板通路92と合流するとき、この積層シートは、コンベヤローラー対634、636の方へと向けられ、切断積層シートの接着剤被覆面は、以下でさらに詳細に説明するように、上向きに面するようにされる。暫くの間、基板供給通路92に沿って延びて、ローラー対634、636は、図1で示したローラー対140、142および図11で示したローラー対490、492と類似の機能を果たす。コンベヤローラー634、636は、収束ゾーン638を形成し、ここで、基板カード、上部切断積層シートおよび下部切断積層シートは、共に整合して合わせられる。
【0124】
基板通路92に沿って下流に延びて、接着ステーション640が設置され、これは、上部加熱ローラー642および下部加熱ローラー644から構成され、その各々は、基板通路92と実質的に整列された外周面を有する。それゆえ、ローラー対642、644は、基板カードの上部および下部に熱および圧力を加え、その上部および下部は、切断した積層シートに対応して、配置されている。この基板カードおよび切断した積層シートが加熱接着ステーション640を通って運ばれるにつれて、この上部および下部切断積層シートは、この基板カードの連続部分に同時に接着される。接着ステーション640に続いて、出口150の前には、基板通路92に沿って、カードストレートナ194が配置されている。カードストレートナ194は、図1で示した実施態様および図11で示した実施態様について上で記述したものと同じカードストレートナである。
【0125】
今ここで、装置10の両側積層操作を説明する。薄片606のロールと共に薄片供給部材604を装填して、空の機械10の準備を始める。この薄片は、ローラー610、612に手動給送され、それにより、この薄片供給物の前縁は、その間で挿入される。この機械は、次いで、スイッチをオンにされ、それから、ローラー610、612、616および617が噛み合わされ、それにより、カッター613、薄片ガイド614およびローラー対616、617を通って、ローラー対610、612間で、この薄片を下流に運ぶ。そのセンサの位置は、調整可能である。センサ620は、薄片606の基準(好ましくは、この実施態様では、前縁)を検出し、それから、コンベヤローラー610、612、616および617が停止される。この薄片供給物は、それゆえ、瞬間的に固定され、その間、回転カッター613のブレードが回転し、それにより、積層シートを切断する。切断した積層シートは、次いで、この基板カードの上部または下部のいずれかに対して、準備完了となる。最初には、ローラー対622、624と転回点632との間の供給経路には、薄片がないので、センサ630は、「薄片がない」という信号を生じ、この積層シートは、従って、基板通路92を横切って、薄片ガイド614へと運ばれる。切断した積層シートの運搬は、ローラー対616、617とクラッチ駆動ローラー622とを噛み合わせることにより、行われる。クラッチ駆動ローラー624ではなく、クラッチ駆動ローラー622が噛み合わされるので、ローラー対622、624は、矢印628で示した方向で回転して、それにより、切断した積層シートを、転回点632の方へと、経路608に沿って、下向きに運ぶ。この積層シートは、センサ630が積層シート上の基準(例えば、積層シートの前縁)を検出するまで、ローラー対622、624を通って、供給経路608に沿って下向きに運ばれ、それから、クラッチ駆動ローラー622は、噛み合いが外され、そしてローラー対622、624は、従って、停止される。
【0126】
その間、ローラー対610、612は、新しい前縁を有する薄片供給物を、カッター613、薄片ガイド614、およびローラー対616、617を通って、下向きに運ぶ。センサ620は、再度、薄片606の前縁を検出し、それから、コンベヤローラー610、612、616および617が停止される。この薄片供給物は、それゆえ、瞬間的に固定され、その間、回転カッター613のブレードが回転し、それにより、第二積層シートを切断する。この第二切断後、第一切断とは異なり、センサ630は、依然として、ローラー対622、624と転回点632との間で供給経路608に沿って配置された第一切断積層シートの存在を「感知する」。それに応答して、この第二切断積層シートは、固定されたままであり、その前縁は、センサ620と整列したままとなる。装置10は、次いで、上面および下面に積層された基板カードを受容する準備が完了する。定常状態操作では、上で述べたように、切断積層シートの作製は、基板カードが印刷できる速度よりもずっと速い。従って、初期作製中を除いて、装置10は、カードが入口94に給送されるのを「待た」なければならない。上で言及したように、エネルギーを節約しノイズを少なくするために、装置10のモーター530は、上部および下部積層シートが準備完了した後、切られて、「スリープ」モードに入り、次いで、入口94で基板カードが入ってくるのを待つ。
【0127】
基板カードが入口94に入ると、「ウェークアップ」センサ401は、基準(例えば、基板カード上の前縁)を検出し、そしてモーター530を作動させ、それにより、基板通路92は、この基板カードを運び始める。通路92に沿った基板の運搬は、それゆえ、図21で示すように、このクラッチ駆動スプロケットおよびギアアセンブリがローラー108、104および102を作動したとき、開始される。この基板カードは、基板入口ゾーン94を通って、装置10に入り、そして任意の所望の様式で、装置10へと給送され得る。例えば、この基板は、装置10に手動給送され得、あるいは、適当な装置(例えば、プリンタ)から直接的に、装置10に自動給送され得る。この基板が装置10に入るにつれて、偏向プレート(図示せず)は、エンドレスループドライバ106および107に対して、この基板を曲げ、これらは、基板を、コンベヤローラー108および104間にある基板供給通路92に沿って、運ぶ。
【0128】
図21を参照すると、この基板が基板通路92に沿って充分に遠くに運ばれたとき、センサ134は、基板の存在を検出する。センサ134は、図1および図11で示したものと同じセンサであり、その操作は、上で記述されている。センサ134がこの基板を検出するとき、クラッチ駆動ローラー616が噛み合わされ、それにより、第二切断積層シートを、ローラー616および617間で、供給経路608に沿って、下向きに運ぶ。同時に、この基板は、基板の前縁が上部積層シートの前縁と整合されるように、通路92に沿って延びている。しかしながら、この基板の前縁は、供給通路92に沿って共に合わされるとき、この積層体の前縁を僅かに超えて、前進される。このようにして、この上部切断積層シートは、基板通路92と交差できない。何故なら、この基板カードが、このような交差を妨げるからである。さらに、上で述べ図9および10で示したように、本発明は、この積層シートがこの基板カードの縁部に沿って伸長しないように、設計されている。その代わりに、この基板カードの周囲には、積層されていない領域が僅かに存在している。
【0129】
クラッチ駆動ローラー616が噛み合わされるのとほぼ同時に、クラッチ駆動ローラー624もまた、噛み合わされて、コンベヤローラー622および624の回転が起こり、この下部積層シートを、供給通路92の方へと上向きに運ぶ。同時に、上で述べたように、この基板は、基板の前縁が下部積層シートの前縁と整合するように、通路92に沿って延びている。上部切断積層シートと同様に、この基板の前縁は、供給通路92に沿って共に合わせられたとき、この積層体の前縁を僅かに超えて、前進される。このようにして、この下部積層シートは、この下部積層シートは、基板通路92と交差できない。何故なら、この基板カードが、このような交差を妨げるからである。
【0130】
上記の論述から、この上部および下部積層シートの運動は、この基板の運動と同調しており、これらの積層シートは、供給経路608から、基板通路92へと運ばれ、次に、実質的に同じ速度で運搬されつつ、実質的に同時に、収束ゾーン638へと運ばれるようにされることが理解できる。両方の切断積層シート上の接着剤被覆は、これらのシートをこの基板に接着するのに必要なように、この基板に面していることもまた、理解できる。この上部および下部シートおよび基板がコンベアローラー634および636間を通るにつれて、これらの積層シートおよび基板の連続部分は、接触される。上面および下面の両方に積層シートを持っている基板は、次いで、コンベヤ(すなわち、「ピッチ」ローラー)634および636間から現れ、次に、装填ステーション640へと運ばれ、それから、加熱ローラー対642、644を通って運ばれる。この上部積層シートおよび下部積層シートがこの基板に押し付けられるにつれて、加熱ローラー624および644からの熱は、この上部および下部積層シートと基板とを接着するために、これらの積層シート上の接着剤を活性化する。
【0131】
新たに積層した上面を備えた基板は、接着ステーション640から現れると、通路92に沿って運ばれる。使用した特定の薄片供給物606および基板の特性を考えると、製造した積層製品は、凸状曲げまたは凹状曲げのいずれかにより、特徴付けられる傾向にあり得る。これが起こるなら、カードストレートナ194は、上で述べたように、この積層製品が出口ゾーン150を通って装置10から離れる前に、積層製品に逆曲げ力を加えるように、調整され得る。これらの操作を繰り返すことにより、薄片606および追加基板から、次の積層製品が形成される。具体的には、供給物606から新たに切断したシートは、前進され、切断され、そして「準備完了」位置に配置される。装置10は、次いで、出力を下げられ、追加の基板が入口94に配置されるのを待って、それから、「ウェークアップ」センサ401は、この基板を感知し、そしてモーター530を再始動する。
【0132】
別個の上部および下部薄片供給物を使用する本発明の他の実施態様は、図23で示す。図23で示した実施態様は、主に、上部薄片供給物606および下部薄片供給物706の両方が装置10の上部に配置されている点で、図11で示した実施態様とは異なる。それゆえ、両方の薄片供給ロールは、この装置の上部からアクセスできる。
【0133】
今ここで、図23を参照すると、装置10は、薄片加工アセンブリ602を含み、これは、薄片供給部材604および上部薄片供給物606を含む。607では、殆ど枯渇した薄片供給物が示されている。この実施態様では、薄片供給経路608は、上部薄片供給物709および下部薄片供給物711の両方を含む。上部薄片供給通路709は、薄片部材604で始まり、そして第一組のコンベヤベルト610および612へと前進する。ローラー610および612の後には、薄片供給経路709に沿って、回転カッター613が位置づけられている。図示しているように、薄片供給経路608に沿って、薄片ガイド614が配置されている。
【0134】
供給経路709に沿って延びて、コンベヤローラー616および617は、カッター413の下流に配置されている。先に述べた実施態様のように、ローラー対610および612は、薄片供給物606で現れるいずれかの皺または「緩み」を取り除くかまたは「吸収する」ために、ローラー対616および617よりも僅かに遅く回転する。センサ621は、経路608に沿って位置づけられて、薄片606上の基準(例えば、前縁またはUV刻印)を検出する。図23で示したセンサ621は、センサ621の感知要素の長手軸が薄片供給通路709の方向とほぼ平行に配置されている点で、図21に示されるセンサ620とは僅かに異なる。しかしながら、センサ620および621は、それ以外は、同じである。
【0135】
図23で示した装置10は、薄片加工アセンブリ702を含み、これは、薄片供給部材704および下部薄片供給物706を含む。707では、殆ど枯渇した薄片供給物が示されている。薄片供給経路608は、下部薄片供給通路711を含む。下部薄片供給経路711は、薄片部材704で開始し、そして第一組のコンベヤローラー710および712へと前進する。ローラー710および712の後には、下部薄片供給経路711に沿って、回転カッター713が位置づけられている。コンベヤローラ716および717がカッター714の下流に配置される。先に述べた実施態様のように、ローラー対710および712は、薄片供給物706で現れるいずれかの皺または「緩み」を取り除くかまたは「吸収する」ために、ローラー対716および717よりも僅かに遅く回転する。センサ720は、経路608に沿って位置づけられて、薄片706上の基準(例えば、前縁またはUV刻印)を検出する。下部薄片供給通路711は、図23で示すように、基板通路92と交差する。成形した薄片ガイド614とローラー722、724、726および728との組合せにより、下部薄片供給通路711は、図23で示すように、供給通路92の回りで「巻き付いて」、その中へ給送される。センサ730は、薄片706上の基準を検出してローラー722、724、726および728による切断積層シートの運搬を停止する信号を送ることができるように、下部薄片供給通路711の末端で、位置づけられている。
【0136】
図23で示した基板通路92は、先に述べた実施態様で配置された基板通路と類似している。基板通路92は、入口94およびコンベヤ106および107だけでなく、この基板を運ぶためのローラー対104、108を含む。基板供給通路92に沿って、入口94では、「ウェークアップ」センサ401が位置づけられている。センサ401は、この基板上の基準がセンサ401と一直線に位置するときを検出する。センサ134は、この基板上の基準(例えば、前縁)を検出するために、基板通路92に沿って、配置されており、その位置は、この基板および下部積層シートが、基板および積層シートを正しい整合で共に合わせる様式で、収束ゾーン732に到達するように、センサ730の位置と同調されている。図23で示すように、収束ゾーン732は、ローラー対734、736を含み、ここで、基板カードおよび下部切断積層シートは、整合して接触でき、さらに、基板通路92に沿って運ぶことができる。
【0137】
通路92に沿って、接着ステーション738が配置され、これは、基板通路92の上面にあるローラー740および基板通路92の下面にある加熱ローラー742から構成されている。この積層体支持基板が通路92に沿って運ばれるにつれて、ローラー740および742から圧力が加えられるのに対して、ローラー742から、熱(これは、この積層体での接着を開始する)が加えられて、それにより、この積層シートが接着ステーション738を通るにつれて、それをこの基板の下面に接着する。接着ステーション738を越えてセンサ136が配置される。センサ136は、センサ136がセンサ134とは基板92の反対側に位置していること以外は、センサ134と実質的に同じである。センサ136は、センサ134と同様に、この基板上の基準を検出する。収束ゾーン744は、収束ゾーン738と類似しており、コンベヤローラー746および748を含む。収束ゾーン744では、供給通路709から供給された上部積層シートは、この基板の下面と整合可能に接触され、それから、コンベヤローラー746および748は、この下部積層基板および上部薄片シートを接着ステーション750へと運搬する。接着ステーション750は、上部加熱ローラー754および下部ローラー752から構成される。特に、接着ステーション750では、この上部積層シートがこの基板の上部に接着され得るように、この加熱ローラーの位置が通路92の上部であること以外は、接着ステーション750は、接着ステーション738と類似している。本発明を実施する際に、加熱ローラー754は、好ましくは、加熱ローラー742よりも低い温度で設定される。この基板は、接着ステーション738を通った後、相当な残留熱を保持しており、接着ステーション750は、従って、低い温度に予め設定できる。この上部積層シートおよび対応して整列された基板が接着ステーション750を通るにつれて、熱は、加熱ローラー754から上部積層シートへと移動され、このような熱は、この積層シートが基板の上面に接着するように、この薄片シート上の接着剤を活性化する。出口150の前には、基板通路92に沿って、カードストレートナ194が配置されている。上で述べたように、カードストレートナ194は、新たに積層した基板カードの「積み込み」を修正するように、調整できる。
【0138】
今ここで、図23で示した装置10の操作を説明する。薄片606および706のロールと共に薄片供給部材604および704を装填して、空の機械10の準備を始める。薄片606は、ローラー610、612に手動給送され、この薄片供給物の前縁は、その間で挿入される。同様に、薄片706は、ローラー710、712に手動給送され、薄片供給物706の前縁は、その間で挿入される。この機械は、次いで、スイッチをオンにされ、それから、ローラー610、612、616および617が噛み合わされ、それにより、カッター613、薄片ガイド614およびローラー対616、617を通って、ローラー対610、612間で、薄片606を下流に運ぶ。センサ621は、薄片606の基準(好ましくは、この実施態様では、前縁)を検出し、それから、コンベヤローラー610、612、616および617が停止される。この薄片供給物は、それゆえ、瞬間的に固定され、その間、回転カッター613のブレードが回転し、それにより、積層シートを切断する。同様に、ローラー710、712、716および717が噛み合わされ、それにより、カッター713、薄片ガイド614およびローラー対716、717を通って、ローラー対710、712間で、薄片706を下流に運ぶ。センサ720は、薄片706の基準(好ましくは、この実施態様では、前縁)を検出し、それから、コンベヤローラー710、712、716および717が停止される。この薄片供給物は、それゆえ、瞬間的に固定され、その間、回転カッター713のブレードが回転し、それにより、積層シートを切断する。
【0139】
供給通路711にある切断積層シートは、次いで、コンベア716および717により、基板通路92を横切って、ガイド614へと運ばれ、それにより、ローラー722および728間で、案内される。ローラー722の回転方向は、切断した積層シートが、ガイド614の助けを借りて、ローラー724の回りで、ローラー722および724間にて、さらに運ばれるように、常に、反時計方向である。切断した積層シートがローラー724の回りでのその運動を完結するにつれて、このシートは、ローラー726および728間で給送され、ガイド614により案内される。センサ730は、次いで、この下部積層シート上の基準を検出し、それから、この下部シートの運搬が停止される。好都合には、ローラー722、724、726および728は、調和しており、それに対応して噛み合ったギア(図示せず)を有する。それゆえ、ローラー722、724、726および728を図23で示すように配置すると、このようなローラーに対応するギア1個だけをクラッチ駆動する必要があるにすぎない。残りの3個のギアは、1個のクラッチ駆動ギアから出力を加えることができる。
【0140】
2枚の積層シートを切断して、それぞれ、薄片通路709および711で記述したように位置づけて、装置10は、上面および下面に積層された基板カードを受容する準備が完了する。定常状態操作では、上で述べたように、切断積層シートの作製は、基板カードが印刷できる速度よりもずっと速い。従って、初期作製中を除いて、装置10は、カードが入口94に給送されるのを「待た」なければならない。上で言及したように、エネルギーを節約しノイズを少なくするために、装置10のモーター530は、上部および下部積層シートが準備完了した後、切られて、「スリープ」モードに入り、次いで、入口94で基板カードが入ってくるのを待つ。
【0141】
基板カードが入口94に入ると、「ウェークアップ」センサ401は、基準(例えば、基板カード上の前縁)を検出し、そしてモーター530を作動させ、それにより、基板通路92は、この基板カードを運び始める。通路92に沿った基板の運搬は、それゆえ、図23で示すように、このクラッチ駆動スプロケットおよびギアアセンブリがローラー108、104および102を作動したとき、開始される。この基板カードは、基板入口ゾーン94を通って、装置10に入り、そして任意の所望の様式で、装置10へと給送され得る。この基板が装置10に入るにつれて、偏向プレート(図示せず)は、エンドレスループドライバ106および107に対して、この基板を曲げ、これらは、基板を、コンベヤローラー108および104間にある基板供給通路92に沿って、運ぶ。
【0142】
図23を参照すると、この基板が基板通路92に沿って充分に遠くに運ばれたとき、センサ134は、基板の存在を検出する。センサ134は、図1および図11および21で示したものと同じセンサであり、その操作は、上で記述されている。センサ134がこの基板を検出するとき、クラッチ駆動ローラー722、724、726および728が噛み合わされ、それにより、下部切断積層シートを、収束ゾーン732の方へと運ぶ。同時に、この基板は、基板の前縁が上部積層シートの前縁と整合されるように、通路92に沿って延びている。これが起こると、この基板および薄片シートの両方は、実質的に同じ速度で運搬されている間、実質的に同時に、ローラー734および736間で、収束ゾーン732へと運ばれる。
【0143】
その間、ローラー740、742、746、748、754および752は、そのギア駆動列(図示せず)の対応する要素により、回転的に駆動され、これらのローラーを回転すると、この基板および積層体は、基板通路92に沿って運ばれる。この積層シートおよび基板がコンベヤローラー734および736間を通るにつれて、この下部積層シートおよび基板の連続部分は、接触される。その下部に積層シートを持っている基板は、次いで、ピンチローラー734および736間から現れ、次に、接着ステーション738へと運ばれ、この場所で、加熱ローラー742およびローラー740を通って運ばれる。この下部積層シートおよび基板が共に押し付けられると、加熱ローラー742からの熱は、下部積層シートを基板に接着するために、この積層シート上の接着剤を活性化する。
【0144】
新たに積層した上面を備えた基板は、接着ステーション738から現れると、通路92に沿って運ばれ、そしてセンサ136で検出される。これが起こるとき、ローラー616が噛み合わされ、その上部積層シートは、上部薄片通路709から、収束ゾーン744へと運ばれる。同時に、下部積層基板は、この基板の前縁が上部積層シートの前縁と整合するように、通路92に沿って、延びている。これが起こるとき、この基板および下部薄片シートの両方は、実質的に同じ速度で運搬されつつ、実質的に同時に、収束ゾーン744にて、ローラー746および748間で運ばれる。
【0145】
ローラー746、748、754および752が回転すると、この基板および積層体は、基板通路92に沿って、運ばれる。この上部積層シートおよび基板がコンベヤローラー746および748間を通るにつれて、上部積層シートおよび基板の連続部分は、接触される。その上部に積層シートを持っている基板は、次いで、ピンチローラー746および748間から現れ、次に、接着ステーション750へと運ばれ、この場所で、加熱ローラー754およびローラー750を通って運ばれる。この上部積層シートおよび基板が共に押し付けられると、加熱ローラー754からの熱は、上部積層シートを基板に接着するために、この積層シート上の接着剤を活性化する。新たに積層した上面を備えた基板は、接着ステーション750から現れると、通路92に沿って運ばれ、そしてセンサ136で検出される。
【0146】
使用した特定の上部薄片606、下部薄片706および基板の特性を考えると、製造した積層製品は、凸状曲げまたは凹状曲げのいずれかにより、特徴付けられる傾向にあり得る。これが起こるなら、カードストレートナ194は、この積層製品が出口ゾーン150を通って装置10から離れる前に、積層製品に逆曲げ力を加えるように、調整され得る。これらの操作を繰り返すことにより、薄片606、薄片706および追加基板から、次の積層製品が形成される。具体的には、この上部および下部供給物から新たに切断したシートは、前進され、切断されて、装置10は、出力を下げられ、追加の基板が入口94に配置されるのを待って、それから、「ウェークアップ」センサ401は、この基板を感知し、そしてモーター530を再始動する。
【0147】
本発明の他の実施態様は、図24で示す。図24で示した上面および下面積層装置10は、図23で示した実施態様と類似している。これらの実施態様の両方は、基板カードの下面および上面を連続的に積層する積層基板10を示す。図24で示した実施態様は、下部薄片供給通路711が図21で示した実施態様で含まれるものと実質的に同じ転回点を含む点で、図23で示したものとは異なる。図24を参照すると、下部薄片供給物706は、薄片706の接着面(これは、供給ロール706の外側にある)が、整合したときに、この基板カードに面するように、部材704に設置されている。
【0148】
操作中にて、この下部薄片供給物は、カッター713により切断され、得られた切断積層シートは、次いで、センサ630で検出されるまで、基板通路92を横切って運ばれる。一旦、センサ630がこの積層シートを検出すると、ローラー622は、噛み合いが外され、それにより、積層シートの運搬が停止される。図21で示した実施態様(ここで、次いで、同じカッターにより、第二シートが切断される)とは異なり、図24で示した実施態様では、基板カード1枚あたり、1枚の積層シートだけが、カッター713で切断される。この切断シートは、次いで、ローラー対622、624と転回点632との間の待ち位置へと運ばれる。基板通路92だけでなく、上部薄片供給通路709もまた、図23で描写した実施態様で述べているものと実質的に同じ機能を果たす。
【0149】
図25は、「カードフリッパー」が使用される本発明の他の実施態様を示す。今ここで、図25を参照すると、装置10は、薄片加工アセンブリ802を含み、これは、薄片供給部材804および第一薄片供給物806を含む。807では、殆ど枯渇した薄片供給物が示されている。この実施態様では、この薄片供給経路は、第一薄片供給通路809および第二薄片供給通路909の両方を含む。第一薄片供給通路809は、薄片部材804で開始し、そして第一組のコンベヤローラー810および812へと前進する。ローラー810および812の下には、薄片供給通路809に沿って、回転カッター813が位置づけられている。図示しているように、この薄片供給経路に沿って、薄片ガイド614が配置されている。カッター813の下流には、コンベヤローラー816および817が配置されている。先に述べた実施態様と同じく、ローラー対810および812は、薄片供給物806で現れるいずれかの皺または「緩み」を取り除くかまたは「吸収する」ために、ローラー対816および817よりも僅かに遅く回転する。センサ820は、経路809に沿って位置づけられて、薄片806上の基準(例えば、前縁またはUV刻印)を検出する。
【0150】
図25で示した装置10はまた、第二薄片加工アセンブリ902を含み、これは、薄片供給部材904および第二薄片供給物906を含む。907では、殆ど枯渇した薄片供給物が示されている。第二薄片供給通路909は、薄片部材904で開始し、そして第一組のコンベヤローラー910および912へと前進する。ローラー910および912の下には、薄片供給通路909に沿って、回転カッター913が位置づけられている。カッター913の下流には、コンベヤローラー916および917が配置されている。先に述べた実施態様と同じく、ローラー対910および912は、薄片供給物906で現れるいずれかの皺または「緩み」を取り除くかまたは「吸収する」ために、ローラー対916および917よりも僅かに遅く回転する。センサ920は、経路909に沿って位置づけられて、薄片906上の基準(例えば、前縁またはUV刻印)を検出する。
【0151】
図25で示した基板通路92は、先に述べた実施態様で配置された基板通路と類似している。基板通路92は、入口94およびコンベヤ106および107だけでなく、この基板を運ぶためのローラー対104、108を含む。基板供給通路92に沿って、入口94では、「ウェークアップ」センサ401が位置づけられている。センサ401は、この基板上の基準がセンサ401と一直線に位置するときを検出する。センサ134は、この基板上の基準(例えば、前縁)を検出するために、基板通路92に沿って、配置されており、その位置は、この基板および下部積層シートが、基板および積層シートを正しい整合で共に合わせる様式で、収束ゾーン932に到達するように、センサ920の位置と同調されている。図25で示すように、収束ゾーン932は、ローラー対934、936を含み、ここで、基板カードおよび下部切断積層シートは、整合して接触でき、さらに、基板通路92に沿って運ぶことができる。
【0152】
通路92に沿って、接着ステーション938が配置され、これは、基板通路92の下面にあるローラー940および基板通路92の上面にある加熱ローラー942から構成されている。この積層体支持基板が通路92に沿って運ばれるにつれて、ローラー940および942から圧力が加えられるのに対して、ローラー942から、熱(これは、この積層体での接着を開始する)が加えられて、それにより、この積層シートが接着ステーション938を通るにつれて、それをこの基板の下面に接着する。
【0153】
図25で示した実施態様に独特なものは、カードフリッパー850であり、これは、基板通路92の周りで、回転的に配置されている。カードフリッパー850は、一対のガイド部材852、854を含む。ガイド部材852および854は、それぞれ、ギア854、856に連結されている。ギア854および856を回転すると、次に、ガイド852および854を180°で回転し、基板カードが「ひっくり返って」、それにより、第一および第二供給通路は、共に、装置10の上部で配置できるようになる。カードフリッパー850はまた、センサ(図示せず)を含み、これは、この基板上の適当な基準(例えば、前縁)を検出する。このセンサは、センサがこの基準を検出するとき、この基板がガイド852および854の限度内で完全に位置するように、カードフリッパー850内に位置づけられる。操作中では、このセンサは、この基板を検出し、通路92に沿ったコンベヤローラーは、噛み合いが外され、それから、カードフリッパー850は、この基板を、未だに積層していない側を引き続いて積層するために、180°ひっくり返す。
【0154】
カードフリッパー850を超えて、センサ136が配置されている。センサ136は、センサ134と実質的に同じであり、カードフリッパー850が存在しているために、センサ136は、基板通路92に対して、センサ134と同じ方向で位置づけられている。センサ136は、センサ134と同様に、この基板上の基準を検出する。収束ゾーン944は、収束ゾーン938と類似しており、コンベヤローラー946および948を含む。収束ゾーン944では、供給通路909から供給された第二積層シートは、この基板の上面と整合可能に接触され、それから、コンベヤローラー946および948は、この基板および第二積層シートを接着ステーション950へと運搬する。接着ステーション950は、上部加熱ローラー954および下部ローラー952から構成される。特に、接着ステーション950は、接着ステーション938と類似しており、カードフリッパー850が存在しているために、接着ステーション938および950での通路92に対する加熱ローラーおよび非加熱ローラーの位置は、同じである。本発明を実施する際に、加熱ローラー954は、好ましくは、加熱ローラー942よりも低い温度で設定される。この基板は、接着ステーション938を通った後、相当な残留熱を保持しており、接着ステーション950は、従って、低い温度に予め設定できる。この上部積層シートおよび対応して整列された基板が接着ステーション950を通るにつれて、熱は、加熱ローラー954から上部積層シートへと移動され、このような熱は、この積層シートが基板の上面に接着するように、この薄片シート上の接着剤を活性化する。出口150の前には、基板通路92に沿って、カードストレートナ194が配置されている。上で述べたように、カードストレートナ194は、新たに積層した基板カードの「積み込み」を修正するように、調整できる。
【0155】
本発明は好適な設計を有するものとして説明してきたが、本発明はこの開示の精神と範囲内で更なる改変が可能であり得る。本出願は従って、その原理を使用した本発明のいかなる変形、使用、または適用も包含することが意図されている。さらに本出願は、本発明が属する当該技術の公知のまたは慣用の実施の範囲内である本発明の開示からのそのような逸脱も包含することが意図されている。
【0156】
本発明の上記および他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する様式は、添付の図面と関連して、本発明の上記詳細な説明を参照すると、さらに明らかとなり、それにより本発明はまた、より良く理解できる。
【0157】
対応している参照番号は、いくつかの図面全体にわたって、対応する部分を示す。本明細書中で述べた例示は、本発明の好ましい一実施態様を一形式で説明しており、このような例示は、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定するとは解釈されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−228889(P2012−228889A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−186617(P2012−186617)
【出願日】平成24年8月27日(2012.8.27)
【分割の表示】特願2009−266873(P2009−266873)の分割
【原出願日】平成11年4月21日(1999.4.21)
【出願人】(591193347)ポラロイド コーポレイション (27)
【Fターム(参考)】