説明

燃料電池システム及び燃料電池コジェネレーションシステム

【課題】配管系の設置費用をより低減することにより、一層低コストの燃料電池コジェネレーションシステムを提供すること。
【解決手段】電解質膜を加湿湿潤化するための水を供給する加湿水配管を有する燃料電池ユニットと、当該燃料電池ユニットで発生した熱を回収する熱回収ユニットとを備え、前記熱回収ユニットにおける冷却水配管中の熱交換器内の管路上に結露した凝縮水を供給配管を通じて前記加湿水配管へ供給するように構成し、前記熱交換器内の管路,前記凝縮水の供給配管の管路及び前記加湿水配管の管路を銅又は銅合金により構成し、前記熱交換器内の管路の外面,前記の供給配管の管路の内面及び前記加湿水配管の管路の内面には銅イオン溶出抑止手段を施したことを最も主用な特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システム及び燃料電池コジェネレーションシステム(熱電併給システム)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料電池システムや燃料電池コジェネレーションシステムでは、電池スタック中の電解質膜(例えば商標名「nafion」や「dow」等の固体高分子イオン交換膜)は湿潤状態でのみ水素イオン導電性(プロトン導電性)を示すため、これらの膜へ水分を補給(膜の「加湿湿潤化」)するのが好ましい。
また、前記のような電解質膜を加湿湿潤化する水分は、その電気伝導率が高いとプロトンの膜中での移動が緩慢になるため、その電気伝導率が極めて低いことが望まれる。
【0003】
以上のような理由から、従来燃料電池システムや燃料電池コジェネレーションシステムにおいて、電解質膜を湿潤化するための加湿水配管及びそれに関連する配管系の管路には、ステンレス(例えばSUS304)管のように、電気伝導率を増大させる金属イオンが加湿水に溶出し難い材質の金属管が使用されていた。
しかしながら、ステンレス等は材料費そのものが高価であるほか、溶接費や曲げ加工費などの配管組立関連費用の増大などにより、加湿水配管関連設備の設置費用コストが相対的に高価となり、設備の低コスト化の要請に応えることができなかった。
また、前記配管系の管路材に低コスト材料で溶接や曲げ加工性のよい銅や銅合金の管を使用し、その配管中に金属イオン補足フィルタを設置することも考えられるが、この場合には、金属イオン補足フィルタが急速に耐用寿命に達して期待する低コスト化を図ることができない。
前記のような燃料電池ユニットに関連する配管系設置の高コストの課題は、燃料電池コジェネレーションシステム(例えば、後記特許文献1)において一層顕著であった。
【特許文献1】特開2004−342345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、燃料電池システム及び燃料電池コジェネレーションシステムにおける加湿水配管系の低コスト化にあり、その目的とするところは、主として燃料電池ユニットの電解質膜への加湿水配管系の設置費用をより低減することにより、一層低コストの燃料電池及び燃料電池コジェネレーションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る燃料電池システムは、前記課題を解決するため、燃料電池ユニットの電解質膜を加湿湿潤化するために水を供給する加湿水配管を備え、当該加湿水配管の管路を銅又は銅合金により構成し、前記加湿水配管の管路の内面へ銅イオン溶出抑止手段を施したことを最も主用な特徴としている。
【0006】
本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムは、前記課題を解決するため、電解質膜を加湿湿潤化するための加湿水配管を有する燃料電池ユニットと、当該燃料電池ユニットで発生した熱を回収する熱回収ユニットとを備え、前記熱回収ユニットにおける冷却水配管中の熱交換器内の管路上に結露した凝縮水を供給配管を通じて前記加湿水配管へ供給するように構成し、前記熱交換器内の管路,前記凝縮水の供給配管の管路及び前記加湿水配管の管路を銅又は銅合金により構成し、前記熱交換器内の管路の外面,前記の供給配管の管路の内面及び前記加湿水配管の管路の内面には銅イオン溶出抑止手段を施したことを最も主用な特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る燃料電池システムによれば、燃料電池ユニットの電解質膜を加湿湿潤化するための水を供給する加湿水配管の管路を銅又は銅合金により構成し、前記加湿水配管の管路の内面へ銅イオン溶出抑止手段を施したので、従来のようにステンレス管等を使用した場合よりも加湿水配管の管路材費用やその組立費用が低減され、さらに、電解湿膜へ供給される加湿水の電気伝導率を低く抑えることができる。
さらに、前記加湿水配管中にイオン交換膜等の金属イオン捕捉フィルタを設置した場合、当該フィルタの長寿命化を図ることができる。
【0008】
本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムによれば、熱交換器内の管路,前記凝縮水の供給配管の管路及び前記加湿水配管の管路を銅又は銅合金により構成し、前記熱交換器内の管路の外面,前記供給配管の管路の内面及び前記加湿水配管の管路の内面へ銅イオン溶出抑止手段を施したので、従来のようにステンレス管等を使用した場合よりも加湿水配管やそれに関連する配管系の管路材費用やその組立費用が低減され、しかも、電解湿膜へ供給される加湿水の電気伝導率を低く抑えることができる。したがってまた、前記加湿水配管中にイオン交換膜等の金属イオン捕捉フィルタを設置した場合でも、当該フィルタの長寿命化を図ることができる。
さらに、燃料電池ユニット1内で発生した熱を熱回収ユニット3によって無駄なく有効に利用することができるばかりでなく、熱交換器に貯まる凝縮水を加湿水として有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
燃料電池の実施形態
図1は本発明に係る燃料電池システムの一実施形態の要部構成図であり、1は燃料電池スタックや改質器そのたの機器を含む燃料電池ユニット、2は燃料電池ユニット1のスタック(図示しない、以下同じ。)中の電解質膜(イオン交換膜)ヘ加湿水を供給する加湿水配管である。
加湿水配管2には、ポンプPと燃料電池ユニット1への入口側に位置するイオン交換膜等からなる銅イオン捕捉フィルタfが設置され、給水配管20により純水その他電気伝導率の極めて小さい水が供給されるように構成されている。給水配管20のバルブ20aは、加湿水配管2の循環水の流量又は流圧により開閉して配管2を流れる水量が所定のレベルに保たれるように構成されている。
【0010】
加湿水配管2を構成する管路2aは銅又は銅合金製の管であり、循環水が接触する内面には図5の(a)図のようにポリイミド,ポリイミドアミドその他の薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段igが施されている。
この銅イオン溶出抑止手段igの形成工程やその構成の詳細については、他の実施形態に係るものと併せて後述する。
この実施形態の燃料電池システムは、加湿水配管2の管路2aを銅又は銅合金からなる管により構成し、加湿水配管2の管路2aの内面へ銅イオン溶出抑止手段igを施したので、従来のようにステンレスパイプ等を使用した場合よりも加湿水配管2の管路材費用やその組立費用が低減され、さらに電解湿膜へ供給される加湿水の電気伝導率を低く抑えることができる。したがってまた、銅イオン捕捉フィルタの長寿命化を図ることができる。
なお、加湿水配管2の管路2aにおいて、燃料電池スタック(図示及び符号なし)内の加湿水と接触する部分の外面にも、薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段を施すのが好ましい(例えば図5の(c)図)。
【0011】
コジェネレーションシステムの第1実施形態
図2は本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムの第1実施形態の要部構成図であり、この実施形態では、加湿水配管2を有する燃料電池ユニット1のほかに、発電により当該燃料電池ユニットから発生する熱を回収する熱回収ユニット3を備えている。
熱回収ユニット3は、熱交換器40を有する冷却水配管4と、熱交換器40からの給湯を貯える貯湯槽5とを備えており、貯湯槽5には図示しない補助熱源を有する給湯負荷の配管50や市水供給配管51等が連通されている。
冷却水配管4には、ポンプPと燃料電池ユニット1への入口側に位置するイオン交換膜からなる銅イオン捕捉フィルタfが設置され、給水配管41により循環水が補充されるように構成されている。給水配管41のバルブ41aは、冷却水配管4の循環水の流量又は流圧により開閉して、配管4を循環する水量が所定のレベルに保たれるように構成されている。
【0012】
熱交換器40内の管路4aa上に結露した凝縮水は、供給配管6を通じて燃料電池ユニット1の加湿水配管2へ供給されるように構成されている。この実施形態において、供給配管6の適所には凝縮水タンク60が設置され、熱交換器40内に貯まった凝縮水は供給配管6の回収部6bを通じて一旦凝縮水タンク60ヘ回収されるようになっている。
供給配管6の加湿水配管2との接続部近傍に設置されたバルブ61は、加湿水配管2の循環水の流量又は流圧により開閉して配管4を循環する水量が所定のレベルに保たれるように構成されている。
加湿水配管2の配管構成やその管路2aの構成は、図1の実施形態と同様である。
加湿水配管2の管路2aにおいて、燃料電池スタック(符号なし)内の加湿水と接触する部分の外面にも、薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段を施すのが好ましい(例えば図5の(c)図)。
【0013】
熱交換器40内の管路4aaを含む冷却水配管4の管路4a、回収部6bを含む凝縮水の供給配管6の管路6aは、加湿水配管2の管路2aと同様に銅又は銅合金製の管により構成されている。
そして、熱交換器40内の管路4aaの外面には図5の(b)図で示すように、供給配管6の管路6aの内面には図5の(a)図で示すように、それぞれポリイミド,ポリイミドアミドその他の薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段igが施されている。
【0014】
この実施形態のコジェネレーションシステムによれば、燃料電池ユニット1の排熱を有効に利用することができるほか、熱交換器40内の凝縮水が燃料電池ユニット1の電解質膜への加湿水として無駄なく利用される。
冷却水配管4の管路、凝縮水の供給配管6の管路及び前記加湿水配管2の管路に銅又は銅合金製の管を使用することにより、これらの管路に従来のようにステンレス管等を使用した場合よりも材料費や管路の組立費用が低減され、設備費の低コスト化を図ることができる。
記熱交換器40内の管路4aの外面,供給配管6の管路6aの内面及び加湿水配管2の管路2aの内面へ銅イオン溶出抑止手段igを施したので、電解湿膜へ供給される加湿水の電気伝導率を低く抑えることができる。したがってまた、加湿水配管2の銅イオン捕捉フィルタfの寿命をより長く保つことができる。
【0015】
コジェネレーションシステムの第2実施形態
図3は本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムを示す要部の構成図である。
この実施形態のコジェネレーションシステムは、加湿水配管2は冷却水配管4を兼ねており、他の部分は第1実施形態のシステムと同様に構成されている。
冷却水配管4は加湿水配管2を兼ねているので、冷却水配管4には供給配管6を通じて熱交換器40の凝縮水が供給されるように構成されている。冷却水配管4の管路4aは銅又は銅合金製の管であり、当該管路4aの内面には、図5の(a)図のようにポリアミド,ポリアミドイミドその他の薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段igが施されている。
また、熱交換器40内の管路4aaの内外面には、図5の(c)図のように同様な樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段igが施されている。
冷却水配管4(加湿水配管2)の管路4aにおいて、燃料電池スタック(符号なし)内の加湿水と接触する部分の外面にも、薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段を施すのが好ましい(例えば図5の(c)図)。
なお、62は冷却水配管4(加湿水配管2)の循環水の流量が過剰になったときに、当該循環水の水圧が過大になったときに開くバルブ63により循環水の過剰分を凝縮水タンク60へ戻す戻り管である。この戻り管62も銅又は銅合金製の管であり、その管路の内面にも図5の(a)図と同様に薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段igが施されている。
この実施形態のコジェネレーションシステムは、冷却水配管4が加湿水配管2を兼ねているので、配管設置費用の一層の低コスト化を図ることができる。その他の構成や作用効果は、第1実施形態のコジェネレーションシステムと同様であるので、それらの説明は省略する。
【0016】
コジェネレーションシステムの第3実施形態
図4は本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムの第3実施形態を示す要部の構成図である。
この実施形態のコジェネレーションシステムでは、供給配管6中の凝縮水タンク60から凝縮水を補充配管64により冷却水配管4の循環水を補充するように構成されている。
すなわち、補充配管64のバルブ65が冷却水配管4を循環する水量ないし水圧により開閉することによって、冷却水配管4へ凝縮水タンク60内の凝縮水が随時補充される。戻り管62の構成や作用は、図3のシステムのものと同様である。
その他の配管系は第1実施形態(図2)のシステムと同様に構成されている。
加湿水配管2の管路2a、冷却水配管4の管路4a(4aa)、供給配管6及び補充配管64の管路は銅又は銅合金製の管によって構成されている。加湿水配管2の管路2a、冷却水配管4の管路4a、供給配管6の管路6a及び補充配管64の管路の内面には、図5の(a)図のようにそれぞれ薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段jgが施され、熱交換器40内の管路4aの内外面には図5の(c)図のように薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段igが施されている。
加湿水配管2の管路2aにおいて、燃料電池スタック(符号なし)内の加湿水と接触する部分の外面にも、薄い樹脂被膜からなる銅イオン溶出抑止手段を施すのが好ましい(例えば図5の(c)図)。
【0017】
この実施形態のシステムは、図2の第1実施形態の燃料電池コジェネレーションシステムと比較すると、冷却水配管4の循環水が凝縮水タンク60へ回収されている凝縮水によって補充されるように構成されているので、凝縮水をより有効に利用することができる。また、図3の第2実施形態のシステムと比較すると、加湿水配管2と冷却水配管4とが独立しているので、加湿水の供給コントロールが容易である。その他の作用効果は、第1実施形態のシステム(図2)と同様であるのでその説明は省略する。
【0018】
コジェネレーションシステムの前記各実施形態において、熱交換器40内の管路4aaの外面には、銅イオン溶出抑止手段igを施した後、図5の(d)図のようにアルミニウム又はアルミニウム合金からなる放熱フィン4bを取り付けることにより、当該管路4aaによる放熱効果を高めることができる。
【0019】
前記各実施形態において、銅製又は銅合金製の管路の内面ないし外面へ銅イオン溶出抑止手段igを形成する要領の詳細、及びその形態の詳細について以下説明する。
先ず所定長さの銅又は銅合金の管に前処理を施す。
前処理は、溶剤による内外面の油分の脱脂処理⇒管を希酸性溶液に浸漬する酸洗いによる表面酸化被膜の除去⇒水洗⇒水分除去及び乾燥の手順による。
次いで、スプレーないし浸漬により管の所要の面に樹脂液を塗布した後、当該管を250℃前後の温度下で60分前後保持して乾燥させる。この工程は数回繰り返して樹脂を重ね塗りするのが好ましく、例えば一回につき付着膜厚1〜3μm程度として管の所要面に所定厚みの被膜を形成する。樹脂液を管へスプレーするか樹脂液中に管を浸漬する際には、管を垂直に保った状態にするとより均一な樹脂被膜が形成される。
【0020】
被膜を形成するための樹脂は、ポリイミド又はポリアイドアミドであるのが好ましい。
樹脂被膜の膜厚は1〜20μmであるのが好ましく、膜厚が20μmを超えると伝熱性能がステンレス管(SUS304)と同等ないしそれ以下になるおそれがあり、膜厚が1μm未満では膜にピンホール(微細孔)が形成されて銅イオンの溶出を抑止することができないおそれがあるほか、管の金属部分に肉厚方向への腐食が生じるおそれがある。実験上最も好ましい膜厚は3〜10μmであった。
ポリイミド又はポリイミドアミドからなる樹脂被膜を、所要の面へ前記要領により厚み1〜20μmの範囲で形成した管は、25℃の温度下における凝縮水の電気伝導率の上昇が10μS/cm以下に抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る燃料電池の一実施形態を示す要部の構成図である。
【図2】本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムの第1実施形態を示す要部の構成図である。
【図3】本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムの第2実施形態を示す要部の構成図である。
【図4】本発明に係る燃料電池コジェネレーションシステムの第3実施形態を示す要部の構成図である。
【図5】本発明に係る燃料電池及び燃料電池コジェネレーションシステムの各配管の管路の形態を例示したもので、(a)図は内面ヘ銅イオン溶出抑止手段を施した管路の部分拡大断面図、(b)図は外面へ銅イオン溶出防止手段を施した管路の部分拡大断面図、(c)図は内外面ヘ銅イオン溶出抑止手段を施した管路の部分拡大断面図、(d)図は内外面へ銅イオン溶出防止手段を施し、さらに外面へフィンを取り付けた管路の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 燃料電池ユニット
2 加湿水配管
2a,4a,4aa,6a 管路
20,41 給水配管
20a,41a,61,63,65 バルブ
3 熱回収ユニット
4 冷却水配管
40 熱交換器
5 貯湯槽
50 給湯負荷の配管
51 市水供給配管
6 供給配管
6b 回収部
60 凝縮水タンク
62 戻り管
64 補充配管
f 銅イオン捕捉フィルタ
ig 銅イオン溶出抑止手段
P ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池ユニットの電解質膜を加湿湿潤化するための水を供給する加湿水配管を備え、当該加湿水配管の管路は銅又は銅合金からなり、前記加湿水配管の管路の内面には銅イオン溶出抑止手段が施されていることを特徴とする、燃料電池システム。
【請求項2】
前記銅イオン溶出抑止手段は樹脂被膜であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記銅イオン溶出抑止手段を構成する樹脂被膜の厚みは1〜20μmであることを特徴とする、請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記銅イオン溶出抑止手段を構成する樹脂被膜はポリイミド又はポリイミドアミドであることを特徴とする、請求項2又は3に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記銅イオン溶出抑止手段により、25℃下における水の電気伝導率の上昇が10μS/cm以下に抑制されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池システム。
【請求項6】
前記加湿水配管中には銅イオン補足フィルタが設置されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
【請求項7】
電解質膜を加湿湿潤化するための加湿水配管を有する燃料電池ユニットと、当該燃料電池ユニットで発生した熱を回収する熱回収ユニットとを備え、前記熱回収ユニットにおける冷却水配管中の熱交換器内の管路上に結露した凝縮水を供給配管を通じて前記加湿水配管へ供給するように構成され、前記熱交換器内の管路,前記凝縮水の供給配管の管路及び前記加湿水配管の管路は銅又は銅合金からなり、前記熱交換器内の管路の外面,前記の供給配管の管路の内面及び前記加湿水配管の管路の内面には銅イオン溶出抑止手段が施されていることを特徴とする、燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項8】
前記凝縮水は前記供給配管中に設置された凝縮水タンクへ回収されるように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項9】
前記加湿水配管は前記冷却水配管を兼ねていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項10】
前記加湿水配管と前記冷却水配管とは独立しており、前記凝縮水は前記凝縮水タンクから補充配管を通じて前記凝縮水を前記冷却水配管へ補充するように構成され、前記補充配管の管路及び前記冷却水配管の管路は銅又は銅合金からなり、前記補充配管の管路の内面及び前記冷却水配管の管路の内面には銅イオン溶出抑止手段が施されていることを特徴とする、請求項8に記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項11】
前記銅イオン溶出抑止手段は樹脂被膜であることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項12】
前記銅イオン溶出抑止手段を構成する樹脂被膜の厚みが1〜20μmであることを特徴とする、請求項11に記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項13】
前記銅イオン溶出抑止手段を構成する樹脂被膜はポリイミド又はポリイミドアミドであることを特徴とする、請求項11又は12に記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項14】
前記銅イオン溶出抑止手段により、25℃下における凝縮水の電気伝導率の上昇が10μS/cm以下に抑制さていることを特徴とする、請求項7〜13のいずれかに記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項15】
前記加湿水配管中には銅イオン補足フィルタが設置されていることを特徴とする、請求項7〜14のいずれかに記載の燃料電池コジェネレーションシステム。
【請求項16】
前記熱交換器内の管路の外面にはフィンを有することを特徴とする、請求項7〜15のいずれかに記載の燃料電池コジェネレーションシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate