燃料電池用触媒
【課題】金属微粒子の粒子径が小さい場合でも、担持安定性が高く、良好な触媒性能を安定に維持できる燃料電池用触媒を提供する。
【解決手段】導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の貴金属微粒子を担持してなる燃料電池用貴金属触媒であって、貴金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする燃料電池用貴金属触媒である。また導電性粒子の粒子径は10〜100nmであり貴金属微粒子の粒子径は1〜10nmである。
【解決手段】導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の貴金属微粒子を担持してなる燃料電池用貴金属触媒であって、貴金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする燃料電池用貴金属触媒である。また導電性粒子の粒子径は10〜100nmであり貴金属微粒子の粒子径は1〜10nmである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池用触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池用触媒として、担体としての導電性粒子の表面に触媒活性を有する金属微粒子を担持したもの(図1(a))が知られている。具体的には、例えば、導電性粒子である炭素粒子表面に白金微粒子を担持したものであって、ゾル・ゲル法により製造されたものがよく知られている。
【0003】
燃料電池における電極の性能は、触媒活性を有する金属微粒子の表面積の大きさと密接に関連するため、金属微粒子の粒子径を小さくして大きな表面積を確保することが重要となっている。
【0004】
しかしながら、同一重量の金属微粒子の粒子径を小さくした場合には、担持する金属微粒子の個数が多くなり、担体上に吸着するサイト数が不足する。そのため、先に吸着した金属微粒子に重なるように他の金属微粒子が存在したり、吸着サイトではない担体上に金属微粒子が存在したりするなど、担持安定性が低下するという問題がある。また、かかる担持安定性の低い触媒を燃料電池の電極として使用した場合には、運転中の発熱によって金属微粒子が担体上を移動することにより他の金属微粒子と凝集又は再結晶して有効表面積が減少し、触媒性能が低下するという問題もある。
【0005】
これらの問題を改善する方策として、例えば、特許文献1には、炭素上に担持されたプラチナ結晶子の担持安定性を高めるため、担持後のプラチナ結晶子とその周囲に多孔性炭素を着装することが開示されている。しかしながら、この方策は操作が煩雑でありしかも効果も十分とは言い難いものである。
【0006】
従って、金属微粒子の粒子径が小さい場合でも、担持安定性が高く、良好な触媒性能を安定に維持できる燃料電池用触媒の開発が望まれている。
【特許文献1】特開昭54−82394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、金属微粒子の粒子径が小さい場合でも、担持安定性が高く、良好な触媒性能を安定に維持できる燃料電池用触媒を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、触媒活性を有する金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されている特定の材料が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記の燃料電池用触媒に係るものである。
1. 導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を担持してなる燃料電池用触媒であって、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする燃料電池用触媒。
2. 導電性粒子が、粒子径10〜100nmのものである上記項1記載の燃料電池用触媒。
3. 貴金属微粒子が、粒子径1〜10nmのものである上記項1又は2記載の燃料電池用触媒。
4. 導電性粒子が、非晶質炭素粒子である上記項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
5. 金属微粒子が、白金微粒子である上記項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
以下、本発明の燃料電池用触媒について詳細に説明する。
【0010】
本発明の燃料電池用触媒は、導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を担持してなり、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する本発明の燃料電池用触媒は、金属微粒子の担持安定性が高く、燃料電池の電極として使用しても、運転中の発熱によって金属微粒子が導電性粒子上を移動することが殆どなく、他の金属微粒子との凝集又は再結晶に基づく金属微粒子の有効表面積の減少が抑制されている。そのため、本発明の燃料電池用触媒は、良好な触媒活性を長期間にわたり安定に維持できる。
【0012】
導電性粒子としては、金属微粒子の担持に適した導電性材料からなるものであれば特に限定されない。例えば、炭素粒子が好適であり、燃料電池内部での水素イオン透過性を考慮すると、特に非晶質炭素粒子が好ましい。
【0013】
導電性粒子の粒子径は、燃料電池の電極材料として適用し易い大きさであれば特に限定されないが、通常10〜100nmであり、好ましくは10〜30nmである。なお、本明細書における粒子径は、透過型電子顕微鏡を用いた観察により測定した値である。
【0014】
金属微粒子としては、触媒活性を有する白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を用いる。この中でも、触媒活性が高い観点からは、白金微粒子が好ましい。
【0015】
金属微粒子の粒子径は、担体である導電性粒子の粒子径を考慮して設定すればよいが、通常1〜10nm程度、好ましくは1〜5nm程度である。本発明の燃料電池用触媒は、粒子径1nm程度の超微粒子であっても良好な担持安定性を確保できるため、表面積を確保し易く、同一表面積を確保するための金属微粒子の使用量を低減し易い。
【0016】
導電性粒子に対する金属微粒子の担持量は特に限定されず、金属微粒子の種類、燃料電池の特性等に応じて適宜設定できる。通常は、導電性微粒子100重量部に対して、金属微粒子10〜30重量部程度、好ましくは40〜50重量部程度である。
【0017】
本発明の燃料電池用触媒は、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されている。金属微粒子の埋包の態様を模式的に表したモデルを図1に示す。図1(b)は、透視図であり、金属微粒子が完全に導電性粒子中に埋包された態様である。他方、図1(c)は、金属微粒子が部分的に導電性粒子中に埋包された態様である。これらの埋包態様は、全て本発明の燃料電池用触媒に含まれる。なお、(c)の態様は、金属微粒子が部分的に埋包された状態しか図示されていないが、導電性粒中に完全に埋包された金属微粒子を含んでいてもよく、この埋包態様も勿論、本発明の燃料電池用触媒に含まれる。なお、いずれの埋包態様であっても、金属微粒子は導電性粒子中に均一に分散して存在することが好ましい。参考のため、既存の触媒における担持モデル図1(a)に示す。図1(a)では、金属微粒子は導電性粒子に埋包されず、導電性粒子表面に結合(吸着)して担持されている。
【0018】
本発明の燃料電池用触媒は、特異な担持態様をとることに基づいて耐熱性が高い。即ち、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子に埋包されているため、触媒を燃料電池の電極として使用して熱を受けても、金属微粒子が導電性粒子から脱落し難い。また、金属微粒子が導電性粒子表面を移動することも抑制されているため、金属微粒子どうしの凝集又は再結晶化に基づく触媒性能の低下も抑制されている。具体的には、触媒が400℃程度の熱を受けても金属微粒子は安定に担持されており、好ましい態様では1000〜1100℃程度でも良好な担持安定性を維持できる。また、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子に埋包されているため、金属微粒子が熱吸収体として作用し、導電性粒子の熱による劣化も抑制できる。一方、金属微粒子が導電性粒子表面に結合(吸着)しているだけの既存の触媒では、400℃程度の加熱により金属微粒子の脱落、凝集が生じる傾向がある。
【0019】
本発明の燃料電池用触媒の製造方法は特に限定されないが、例えば、導電性材料と触媒活性を有する金属とを同時蒸発させる方法により製造できる。以下、導電性材料(炭素)と触媒活性を有する金属(白金)とを用いた例を挙げて、製造方法を説明する。
【0020】
蒸発源となる材料としては、炭素と白金を含む材料であって、同時蒸発により本発明の燃料電池用触媒を製造できるものであれば特に限定されない。例えば、図2に示すような炭素と白金の複合材料が好ましい。この複合材料は、凸部を有し、該凸部に白金ワイヤーが巻きつけられたカーボンロッドと、両端部が平面であるカーボンロッドとを組み合わせた材料である。複合材料の大きさは同時蒸発を行うチャンバーの大きさに応じて適宜設定できる。複数の金属種(例えば、白金とニッケル)を担持する場合は、カーボンロッドの凸部に白金ワイヤーとニッケルワイヤーとを巻きつければよい。
【0021】
同時蒸発は、蒸発源となる複合材料をチャンバー内に収容し、カーボンロッドの凸部と他方のカーボンロッドの一端面とをスプリングによって押し付け合い、接点に電流を流して抵抗加熱することにより、抵抗加熱補助交流アーク法によるアーク放電を生じさせれば容易に起こる。カーボンロッドの蒸発により接点が離れてしまっても、アーク放電により加熱が継続されて持続的に複合材料の同時蒸発は継続する。チャンバー内の雰囲気は交流アーク放電が行える限り特に限定されないが、例えば、加圧ヘリウムガス雰囲気が好ましい。チャンバー内の雰囲気、交流アーク放電等の条件は、炭素及び白金の同時蒸発が起こり得る範囲内で適宜調整できる。チャンバー内のガス圧は、1.33kPa〜13.3kPa程度が好ましい。印加電圧は15〜110V程度が好ましい。電流は15〜100A程度が好ましい。電力は1.5kW〜3.0kW程度が好ましい。なお、これらの条件は、蒸発源の種類、目的物の燃料電池用触媒の特性等に応じて適宜調整できる。
【0022】
目的物質(本発明の燃料電池用触媒)は、同時蒸発により生じた蒸気中に含まれており、例えば、蒸気をガラス板等で捕捉することにより目的物質は得られる。
【0023】
但し、この方法により得られる燃料電池用触媒は、図1(b)の状態(即ち、炭素粒子中に白金微粒子が完全に埋包された状態)のものが殆どである。なお、図1(b)の状態の燃料電池用触媒を空気中200〜300℃で酸化することにより炭素粒子の表面を削ることにより、埋包されている白金微粒子の一部分を露出させることができる。これにより図1(c)の状態の燃料電池用触媒は得られる。詳細な酸化条件は、金属微粒子の露出程度に応じて適宜調整できる。
【0024】
このようにして得られた本発明の燃料電池用触媒は、常法に従って、燃料電池の電極材料として使用できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の燃料電池用触媒は、金属微粒子の担持安定性が高く、燃料電池の電極として使用しても、運転中の発熱によって金属微粒子が導電性粒子上を移動することが殆どなく、他の金属微粒子との凝集又は再結晶に基づく金属微粒子の有効表面積の減少が抑制されている。そのため、本発明の燃料電池用触媒は、良好な触媒活性を長期間にわたり安定に維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
【0027】
実施例1(本発明触媒の製造)
図2示される蒸発源(炭素・白金複合材料)をチャンバー内に収容した。
【0028】
チャンバー内の雰囲気を10KPaのヘリウムガス雰囲気とし、交流アーク放電を行うことにより蒸発源を構成する炭素及び白金を同時蒸発させた。交流アーク放電の条件は、印加電圧30V、電流50〜100Aとした。
【0029】
蒸発により生じた蒸気をチャンバー内に設置したガラス板で捕捉した。ガラス板付着物を掻き取ることにより燃料電池用触媒(以下「b触媒」と称する)を得た。
【0030】
得られたb触媒の電子顕微鏡観察像(Hitachi H-9000NARによるTEM像)を図3に示した。図3のTEM像からは、炭素粒子中に白金微粒子が埋包されていることが分かる。
【0031】
次いで、b触媒の表面を空気中で加熱して炭素粒子表面を削り、炭素粒子表面から白金微粒子の一部を露出させた燃料電池用触媒(以下「c触媒」と称する)を得た。
【0032】
得られたc触媒の電子顕微鏡観察像(Hitachi H-9000NARによるTEM像)を図6に示した。図6のTEM像からは、炭素粒子表面から白金微粒子の一部が露出(矢印部分)していることが分かる。
【0033】
実施例2〜5(本発明触媒の製造)
蒸発源に使用する白金ワイヤーを下記表1に示す金属ワイヤーに変更した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用触媒を製造した。
【0034】
【表1】
【0035】
実施例2〜5で得られた燃料電池用触媒の電子顕微鏡観察像(Hitachi H7100RによるTEM像)を図8〜図11に示した。図8〜図11のTEM像からは、炭素粒子中に金属微粒子が埋包されていることが分かる。
【0036】
比較例1(従来品の触媒)
図1(a)で示される担持態様の炭素・白金触媒(カーボンブラックを担体とし、ジニトロアミン、塩化白金酸等から白金粒子を析出させる方法により製造したもの)を、比較用の燃料電池用触媒として用意した。
【0037】
この燃料電池用触媒を以下「a触媒」と称する。
【0038】
試験例1(b触媒の耐熱性試験)
b触媒を電子顕微鏡(Hitachi H-9000NAR)により観察しながら真空下で徐々に加熱した。
【0039】
常温から1000℃まで加熱したところ、変化は確認できず、白金微粒子は安定に担持されていた。1000℃におけるTEM像を図4(左図)に示した。
【0040】
さらに1200℃まで加熱したところ、1000℃において確認されていた白金微粒子の幾つかが炭素粒子から消失していることが確認された。これは、白金粒子を構成する白金原子が炭素粒子中を拡散して、他の白金粒子に移動したためと考えられる。1200℃におけるTEM像を図4(右図)に示した。
【0041】
図4(右図)からは、図4(左図)において矢印で示した白金微粒子は消失していることが分かる。
【0042】
図4の結果より、b触媒は、1000〜1100℃程度まで白金微粒子の良好な担持安定性が確保されていることが分かる。
【0043】
試験例2(b触媒とc触媒との触媒活性の比較)
b触媒を用いて燃料電池の電極を作製した。同様に、c触媒を用いて燃料電池の電極を作製した。作製した電極の大きさ、触媒使用量は同じとした。
【0044】
各々の電極を組み込んだ燃料電池を運転して、電圧と電流密度との関係を調べた。
【0045】
燃料電池の運転条件は、水素利用量:70%、酸素利用量:40%、アノード及びカソード加湿温度:70℃、セル面積9cm2(3cm×3cm)、セル温度80℃とした。
【0046】
調査結果を図7に示した。図7の結果からは、b触媒とc触媒の触媒活性は同程度であることが分かる。
【0047】
比較試験例1(a触媒の耐熱性)
a触媒を電子顕微鏡(Hitachi H-9000NAR)により観察しながら真空下で徐々に加熱した。
【0048】
常温から400℃まで加熱したところ、変化は確認できず、白金微粒子は安定に担持されていた。600℃におけるTEM像を図5(左図)に示した。
【0049】
さらに800℃まで加熱したところ、400℃において担持されていた白金微粒子の幾つかが炭素粒子から脱落していることが確認された。800℃におけるTEM像を図5(右図)に示した。
【0050】
観察結果及び図5の結果より、a触媒は、400℃を超えると白金微粒子の担持安定性が低下し始めることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】導電性粒子に金属微粒子を担持してなる燃料電池用触媒の模式的なモデル図である。(a)は導電性粒子表面に金属微粒子が結合(吸着)しているものである。(b)は導電性粒子中に金属微粒子が完全に埋包されたものである。(c)は金属微粒子の一部が導電性粒子中に埋包されたものである。
【図2】実施例1で用いた蒸発源(炭素・白金複合材料)の模式図である。
【図3】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図4】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)の耐熱性を示す図である。左図が1000℃で加熱後のTEM像である。右図が1200℃で加熱後のTEM像である。
【図5】比較例1で得られた燃料電池用触媒(a触媒:白金微粒子が炭素粒子表面に吸着しているもの)の耐熱性を示す図である。左図が600℃で加熱後のTEM像である。右図が800℃で加熱後のTEM像である。
【図6】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)に空気中で加熱することにより炭素粒子表面を削り、白金粒子の表面を露出させたもの(c触媒)のTEM像である。矢印の部分において白金粒子の表面が炭素粒子表面から露出している。
【図7】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの「記号b」)と燃料電池用触媒(c触媒:b触媒にさらに酸素ガスを吹き付けることにより炭素粒子表面を削り、白金粒子の一部分を露出させたもの「記号c」)とを燃料電池の電極に使用した場合の触媒活性を電圧と電流密度との関係によって比較した図である。
【図8】実施例2で得られた燃料電池用触媒(ニッケル微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図9】実施例3で得られた燃料電池用触媒(スズ微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図10】実施例4で得られた燃料電池用触媒(銅微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図11】実施例5で得られた燃料電池用触媒(コバルト微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池用触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料電池用触媒として、担体としての導電性粒子の表面に触媒活性を有する金属微粒子を担持したもの(図1(a))が知られている。具体的には、例えば、導電性粒子である炭素粒子表面に白金微粒子を担持したものであって、ゾル・ゲル法により製造されたものがよく知られている。
【0003】
燃料電池における電極の性能は、触媒活性を有する金属微粒子の表面積の大きさと密接に関連するため、金属微粒子の粒子径を小さくして大きな表面積を確保することが重要となっている。
【0004】
しかしながら、同一重量の金属微粒子の粒子径を小さくした場合には、担持する金属微粒子の個数が多くなり、担体上に吸着するサイト数が不足する。そのため、先に吸着した金属微粒子に重なるように他の金属微粒子が存在したり、吸着サイトではない担体上に金属微粒子が存在したりするなど、担持安定性が低下するという問題がある。また、かかる担持安定性の低い触媒を燃料電池の電極として使用した場合には、運転中の発熱によって金属微粒子が担体上を移動することにより他の金属微粒子と凝集又は再結晶して有効表面積が減少し、触媒性能が低下するという問題もある。
【0005】
これらの問題を改善する方策として、例えば、特許文献1には、炭素上に担持されたプラチナ結晶子の担持安定性を高めるため、担持後のプラチナ結晶子とその周囲に多孔性炭素を着装することが開示されている。しかしながら、この方策は操作が煩雑でありしかも効果も十分とは言い難いものである。
【0006】
従って、金属微粒子の粒子径が小さい場合でも、担持安定性が高く、良好な触媒性能を安定に維持できる燃料電池用触媒の開発が望まれている。
【特許文献1】特開昭54−82394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、金属微粒子の粒子径が小さい場合でも、担持安定性が高く、良好な触媒性能を安定に維持できる燃料電池用触媒を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、触媒活性を有する金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されている特定の材料が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記の燃料電池用触媒に係るものである。
1. 導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を担持してなる燃料電池用触媒であって、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする燃料電池用触媒。
2. 導電性粒子が、粒子径10〜100nmのものである上記項1記載の燃料電池用触媒。
3. 貴金属微粒子が、粒子径1〜10nmのものである上記項1又は2記載の燃料電池用触媒。
4. 導電性粒子が、非晶質炭素粒子である上記項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
5. 金属微粒子が、白金微粒子である上記項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
以下、本発明の燃料電池用触媒について詳細に説明する。
【0010】
本発明の燃料電池用触媒は、導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を担持してなり、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する本発明の燃料電池用触媒は、金属微粒子の担持安定性が高く、燃料電池の電極として使用しても、運転中の発熱によって金属微粒子が導電性粒子上を移動することが殆どなく、他の金属微粒子との凝集又は再結晶に基づく金属微粒子の有効表面積の減少が抑制されている。そのため、本発明の燃料電池用触媒は、良好な触媒活性を長期間にわたり安定に維持できる。
【0012】
導電性粒子としては、金属微粒子の担持に適した導電性材料からなるものであれば特に限定されない。例えば、炭素粒子が好適であり、燃料電池内部での水素イオン透過性を考慮すると、特に非晶質炭素粒子が好ましい。
【0013】
導電性粒子の粒子径は、燃料電池の電極材料として適用し易い大きさであれば特に限定されないが、通常10〜100nmであり、好ましくは10〜30nmである。なお、本明細書における粒子径は、透過型電子顕微鏡を用いた観察により測定した値である。
【0014】
金属微粒子としては、触媒活性を有する白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を用いる。この中でも、触媒活性が高い観点からは、白金微粒子が好ましい。
【0015】
金属微粒子の粒子径は、担体である導電性粒子の粒子径を考慮して設定すればよいが、通常1〜10nm程度、好ましくは1〜5nm程度である。本発明の燃料電池用触媒は、粒子径1nm程度の超微粒子であっても良好な担持安定性を確保できるため、表面積を確保し易く、同一表面積を確保するための金属微粒子の使用量を低減し易い。
【0016】
導電性粒子に対する金属微粒子の担持量は特に限定されず、金属微粒子の種類、燃料電池の特性等に応じて適宜設定できる。通常は、導電性微粒子100重量部に対して、金属微粒子10〜30重量部程度、好ましくは40〜50重量部程度である。
【0017】
本発明の燃料電池用触媒は、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されている。金属微粒子の埋包の態様を模式的に表したモデルを図1に示す。図1(b)は、透視図であり、金属微粒子が完全に導電性粒子中に埋包された態様である。他方、図1(c)は、金属微粒子が部分的に導電性粒子中に埋包された態様である。これらの埋包態様は、全て本発明の燃料電池用触媒に含まれる。なお、(c)の態様は、金属微粒子が部分的に埋包された状態しか図示されていないが、導電性粒中に完全に埋包された金属微粒子を含んでいてもよく、この埋包態様も勿論、本発明の燃料電池用触媒に含まれる。なお、いずれの埋包態様であっても、金属微粒子は導電性粒子中に均一に分散して存在することが好ましい。参考のため、既存の触媒における担持モデル図1(a)に示す。図1(a)では、金属微粒子は導電性粒子に埋包されず、導電性粒子表面に結合(吸着)して担持されている。
【0018】
本発明の燃料電池用触媒は、特異な担持態様をとることに基づいて耐熱性が高い。即ち、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子に埋包されているため、触媒を燃料電池の電極として使用して熱を受けても、金属微粒子が導電性粒子から脱落し難い。また、金属微粒子が導電性粒子表面を移動することも抑制されているため、金属微粒子どうしの凝集又は再結晶化に基づく触媒性能の低下も抑制されている。具体的には、触媒が400℃程度の熱を受けても金属微粒子は安定に担持されており、好ましい態様では1000〜1100℃程度でも良好な担持安定性を維持できる。また、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子に埋包されているため、金属微粒子が熱吸収体として作用し、導電性粒子の熱による劣化も抑制できる。一方、金属微粒子が導電性粒子表面に結合(吸着)しているだけの既存の触媒では、400℃程度の加熱により金属微粒子の脱落、凝集が生じる傾向がある。
【0019】
本発明の燃料電池用触媒の製造方法は特に限定されないが、例えば、導電性材料と触媒活性を有する金属とを同時蒸発させる方法により製造できる。以下、導電性材料(炭素)と触媒活性を有する金属(白金)とを用いた例を挙げて、製造方法を説明する。
【0020】
蒸発源となる材料としては、炭素と白金を含む材料であって、同時蒸発により本発明の燃料電池用触媒を製造できるものであれば特に限定されない。例えば、図2に示すような炭素と白金の複合材料が好ましい。この複合材料は、凸部を有し、該凸部に白金ワイヤーが巻きつけられたカーボンロッドと、両端部が平面であるカーボンロッドとを組み合わせた材料である。複合材料の大きさは同時蒸発を行うチャンバーの大きさに応じて適宜設定できる。複数の金属種(例えば、白金とニッケル)を担持する場合は、カーボンロッドの凸部に白金ワイヤーとニッケルワイヤーとを巻きつければよい。
【0021】
同時蒸発は、蒸発源となる複合材料をチャンバー内に収容し、カーボンロッドの凸部と他方のカーボンロッドの一端面とをスプリングによって押し付け合い、接点に電流を流して抵抗加熱することにより、抵抗加熱補助交流アーク法によるアーク放電を生じさせれば容易に起こる。カーボンロッドの蒸発により接点が離れてしまっても、アーク放電により加熱が継続されて持続的に複合材料の同時蒸発は継続する。チャンバー内の雰囲気は交流アーク放電が行える限り特に限定されないが、例えば、加圧ヘリウムガス雰囲気が好ましい。チャンバー内の雰囲気、交流アーク放電等の条件は、炭素及び白金の同時蒸発が起こり得る範囲内で適宜調整できる。チャンバー内のガス圧は、1.33kPa〜13.3kPa程度が好ましい。印加電圧は15〜110V程度が好ましい。電流は15〜100A程度が好ましい。電力は1.5kW〜3.0kW程度が好ましい。なお、これらの条件は、蒸発源の種類、目的物の燃料電池用触媒の特性等に応じて適宜調整できる。
【0022】
目的物質(本発明の燃料電池用触媒)は、同時蒸発により生じた蒸気中に含まれており、例えば、蒸気をガラス板等で捕捉することにより目的物質は得られる。
【0023】
但し、この方法により得られる燃料電池用触媒は、図1(b)の状態(即ち、炭素粒子中に白金微粒子が完全に埋包された状態)のものが殆どである。なお、図1(b)の状態の燃料電池用触媒を空気中200〜300℃で酸化することにより炭素粒子の表面を削ることにより、埋包されている白金微粒子の一部分を露出させることができる。これにより図1(c)の状態の燃料電池用触媒は得られる。詳細な酸化条件は、金属微粒子の露出程度に応じて適宜調整できる。
【0024】
このようにして得られた本発明の燃料電池用触媒は、常法に従って、燃料電池の電極材料として使用できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の燃料電池用触媒は、金属微粒子の担持安定性が高く、燃料電池の電極として使用しても、運転中の発熱によって金属微粒子が導電性粒子上を移動することが殆どなく、他の金属微粒子との凝集又は再結晶に基づく金属微粒子の有効表面積の減少が抑制されている。そのため、本発明の燃料電池用触媒は、良好な触媒活性を長期間にわたり安定に維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
【0027】
実施例1(本発明触媒の製造)
図2示される蒸発源(炭素・白金複合材料)をチャンバー内に収容した。
【0028】
チャンバー内の雰囲気を10KPaのヘリウムガス雰囲気とし、交流アーク放電を行うことにより蒸発源を構成する炭素及び白金を同時蒸発させた。交流アーク放電の条件は、印加電圧30V、電流50〜100Aとした。
【0029】
蒸発により生じた蒸気をチャンバー内に設置したガラス板で捕捉した。ガラス板付着物を掻き取ることにより燃料電池用触媒(以下「b触媒」と称する)を得た。
【0030】
得られたb触媒の電子顕微鏡観察像(Hitachi H-9000NARによるTEM像)を図3に示した。図3のTEM像からは、炭素粒子中に白金微粒子が埋包されていることが分かる。
【0031】
次いで、b触媒の表面を空気中で加熱して炭素粒子表面を削り、炭素粒子表面から白金微粒子の一部を露出させた燃料電池用触媒(以下「c触媒」と称する)を得た。
【0032】
得られたc触媒の電子顕微鏡観察像(Hitachi H-9000NARによるTEM像)を図6に示した。図6のTEM像からは、炭素粒子表面から白金微粒子の一部が露出(矢印部分)していることが分かる。
【0033】
実施例2〜5(本発明触媒の製造)
蒸発源に使用する白金ワイヤーを下記表1に示す金属ワイヤーに変更した以外は、実施例1と同様にして燃料電池用触媒を製造した。
【0034】
【表1】
【0035】
実施例2〜5で得られた燃料電池用触媒の電子顕微鏡観察像(Hitachi H7100RによるTEM像)を図8〜図11に示した。図8〜図11のTEM像からは、炭素粒子中に金属微粒子が埋包されていることが分かる。
【0036】
比較例1(従来品の触媒)
図1(a)で示される担持態様の炭素・白金触媒(カーボンブラックを担体とし、ジニトロアミン、塩化白金酸等から白金粒子を析出させる方法により製造したもの)を、比較用の燃料電池用触媒として用意した。
【0037】
この燃料電池用触媒を以下「a触媒」と称する。
【0038】
試験例1(b触媒の耐熱性試験)
b触媒を電子顕微鏡(Hitachi H-9000NAR)により観察しながら真空下で徐々に加熱した。
【0039】
常温から1000℃まで加熱したところ、変化は確認できず、白金微粒子は安定に担持されていた。1000℃におけるTEM像を図4(左図)に示した。
【0040】
さらに1200℃まで加熱したところ、1000℃において確認されていた白金微粒子の幾つかが炭素粒子から消失していることが確認された。これは、白金粒子を構成する白金原子が炭素粒子中を拡散して、他の白金粒子に移動したためと考えられる。1200℃におけるTEM像を図4(右図)に示した。
【0041】
図4(右図)からは、図4(左図)において矢印で示した白金微粒子は消失していることが分かる。
【0042】
図4の結果より、b触媒は、1000〜1100℃程度まで白金微粒子の良好な担持安定性が確保されていることが分かる。
【0043】
試験例2(b触媒とc触媒との触媒活性の比較)
b触媒を用いて燃料電池の電極を作製した。同様に、c触媒を用いて燃料電池の電極を作製した。作製した電極の大きさ、触媒使用量は同じとした。
【0044】
各々の電極を組み込んだ燃料電池を運転して、電圧と電流密度との関係を調べた。
【0045】
燃料電池の運転条件は、水素利用量:70%、酸素利用量:40%、アノード及びカソード加湿温度:70℃、セル面積9cm2(3cm×3cm)、セル温度80℃とした。
【0046】
調査結果を図7に示した。図7の結果からは、b触媒とc触媒の触媒活性は同程度であることが分かる。
【0047】
比較試験例1(a触媒の耐熱性)
a触媒を電子顕微鏡(Hitachi H-9000NAR)により観察しながら真空下で徐々に加熱した。
【0048】
常温から400℃まで加熱したところ、変化は確認できず、白金微粒子は安定に担持されていた。600℃におけるTEM像を図5(左図)に示した。
【0049】
さらに800℃まで加熱したところ、400℃において担持されていた白金微粒子の幾つかが炭素粒子から脱落していることが確認された。800℃におけるTEM像を図5(右図)に示した。
【0050】
観察結果及び図5の結果より、a触媒は、400℃を超えると白金微粒子の担持安定性が低下し始めることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】導電性粒子に金属微粒子を担持してなる燃料電池用触媒の模式的なモデル図である。(a)は導電性粒子表面に金属微粒子が結合(吸着)しているものである。(b)は導電性粒子中に金属微粒子が完全に埋包されたものである。(c)は金属微粒子の一部が導電性粒子中に埋包されたものである。
【図2】実施例1で用いた蒸発源(炭素・白金複合材料)の模式図である。
【図3】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図4】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)の耐熱性を示す図である。左図が1000℃で加熱後のTEM像である。右図が1200℃で加熱後のTEM像である。
【図5】比較例1で得られた燃料電池用触媒(a触媒:白金微粒子が炭素粒子表面に吸着しているもの)の耐熱性を示す図である。左図が600℃で加熱後のTEM像である。右図が800℃で加熱後のTEM像である。
【図6】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)に空気中で加熱することにより炭素粒子表面を削り、白金粒子の表面を露出させたもの(c触媒)のTEM像である。矢印の部分において白金粒子の表面が炭素粒子表面から露出している。
【図7】実施例1で得られた燃料電池用触媒(b触媒:白金微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの「記号b」)と燃料電池用触媒(c触媒:b触媒にさらに酸素ガスを吹き付けることにより炭素粒子表面を削り、白金粒子の一部分を露出させたもの「記号c」)とを燃料電池の電極に使用した場合の触媒活性を電圧と電流密度との関係によって比較した図である。
【図8】実施例2で得られた燃料電池用触媒(ニッケル微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図9】実施例3で得られた燃料電池用触媒(スズ微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図10】実施例4で得られた燃料電池用触媒(銅微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【図11】実施例5で得られた燃料電池用触媒(コバルト微粒子が炭素粒子に完全に埋包されたもの)のTEM像である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を担持してなる燃料電池用触媒であって、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする燃料電池用触媒。
【請求項2】
導電性粒子が、粒子径10〜100nmのものである請求項1記載の燃料電池用触媒。
【請求項3】
貴金属微粒子が、粒子径1〜10nmのものである請求項1又は2記載の燃料電池用触媒。
【請求項4】
導電性粒子が、非晶質炭素粒子である請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
【請求項5】
金属微粒子が、白金微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
【請求項1】
導電性粒子に白金、ニッケル、銅、スズ及びコバルトからなる群から選択された少なくとも1種の金属微粒子を担持してなる燃料電池用触媒であって、金属微粒子が完全又は部分的に導電性粒子中に埋包されていることを特徴とする燃料電池用触媒。
【請求項2】
導電性粒子が、粒子径10〜100nmのものである請求項1記載の燃料電池用触媒。
【請求項3】
貴金属微粒子が、粒子径1〜10nmのものである請求項1又は2記載の燃料電池用触媒。
【請求項4】
導電性粒子が、非晶質炭素粒子である請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
【請求項5】
金属微粒子が、白金微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−140017(P2006−140017A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−328240(P2004−328240)
【出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り
【出願人】(593006630)学校法人立命館 (359)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り
【出願人】(593006630)学校法人立命館 (359)
【Fターム(参考)】
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