説明

燃焼ガス発生装置

【課題】「温風方式」に適用することが可能な燃焼ガス発生装置を提供する。
【解決手段】内部に電解液を収納し、該電解液に対して設けられかつ直流電源によって該電解液を電気分解して混合ガスを発生させる第1次混合ガス生成槽1と、この第1次混合ガス生成槽1で生成された混合ガスを、循環ライン2を介して前記電解液の一部と共に導き、かつイオンと電解液にと分離する気液分離槽3と、この気液分離槽3によって分離されたイオン及びガス供給装置9から混合前燃料ガスをそれぞれ受け入れると共に、該イオン及び混合前燃料ガスを揮発性炭化水素の中を通過させながら、かつ、活性化促進部材14を介してこれらの物質の授受による相補作用により活性化された第2次混合ガスを生成する第2次混合ガス生成槽7と、この第2次混合ガス生成槽7によって生成された第2次混合ガスを、導路を介して燃焼手段12に供給する燃焼ガス発生装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼ガス発生装置に関し、特に、トマト又はトマトに類する野菜を育成する農業用の植物栽培装置の用途に相応しい燃焼ガス発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、暖房を行う農業用の植物栽培装置が記載されている。この特許文献1に記載の実施例は、植物栽培ハウス内の上部空間に熱源パイプを配設し、該熱源パイプの外周面に付着した粉末状のマイナスイオン素材に対して熱源パイプ自体の振動に与え、衝撃方式でマイナスイオンを放出させるものである。この実施例は、熱源パイプを植物栽培ハウス内の上部空間に多数配設する必要がある、熱源パイプの外周面にマイナスイオン素材を付着させる必要がある、装置が大型化する等の理由から、設置、メンテナンス等が面倒であると共に、マイナスイオンを効率的かつ連続的に大量放出することができないという問題点がある。
【0003】
また、特許文献2には、空気マイナスイオン化装置が記載されている。特許文献2に記載の実施例は、密室内の空気中の酸素を媒体として、電子放射電極芯と円筒型受電極体に高圧電流を印加して、該円筒型受電極体と真空放電管との間隙部分にコロナ放電をさせることにより、マイナスイオン化した酸素を得え、植物栽培ハウス内に放出するものである。
【0004】
上記特許文献1及び特許文献2に記載のように、「衝撃方式」によりマイナスイオンを発生させ、該マイナスイオンを植物栽培ハウス内に放出する事項は、周知事項である。
【0005】
さらに、特許文献3は本発明の利用に関連する。この特許文献3には、吸引口、吹き出し口、煙突用排出口を有する箱体と、該箱体に内装されたかつ熱交換手段(釜、熱交換パイプ、流路)と、燃料ガスを完全燃焼させることができ、かつ、前記箱体の一側壁にブラケットを介して取付けられた燃焼手段(バーナー)が記載されている。
【0006】
現在、大量のマイナスイオンを効率的かつ継続的に大量放出することができる共に、植物栽培ハウスに対する設置、メンテナンス等が容易である農業用の植物栽培装置が要望されている。
【0007】
ところで、特許文献3に記載のように、農業用の植物栽培装置に於いては、植物栽培ハウス内に温風を送ってトマト又はトマトに類する野菜を育成する「温風方式」が現に行われている。そこで、収穫量を増やすためにマイナスイオン等を植物栽培ハウス内に放出する場合に於いて、該「温風方式」に適用することが可能な農業用の植物栽培装置が要望されている。
【0008】
なお、特許文献4には、電気分解を利用した燃焼ガス発生装置が記載されているが、該特許文献4の燃焼ガス発生装置は、分離された液体を電解槽に効果的に帰還させることを目的としており、例えばマイナスイオン及び混合前燃料ガスをガソリン、アルコール等の揮発性炭化水素の中を通過させながら、かつ、活性化促進部材を介してこれらの物質の授受による相補作用により活性化された第2次混合ガス(活性イオン)を生成するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実用新案登録第3120078号
【特許文献2】特公平2−1083号
【特許文献3】特開平11−248255号
【特許文献4】特開2008−13827号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の所期の目的は、例えば燃焼手段(バーナー)を用いてマイナスイオン、活性イオン等のイオンを植物栽培ハウス内に放出すると、トマト又はトマトに類する野菜の収穫量を増やすことができるという知見(例えば実験)に基づいて、「温風方式」に適用することが可能な燃焼ガス発生装置を提案することである。第2の目的は、第2次混合ガス生成槽に於いて、第2次混合ガスの活性化を効率良く促進させることである。第3の目的は、イオンを発生する方式として電気分解を採用し、可能な限りメンテナンスを少なくすると共に、長期間にわたって装置を稼動させることができることである。第4の目的は、電気分解によって得られた第一次混合ガスを気体と液体に効果的に分離することができることである。第5の目的は、制御盤、ライン切り換え電磁弁等を設けることにより、混合前燃料ガスを第2次混合ガス生成槽に自動的・連続的に供給することができることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明の燃焼ガス発生装置は、内部に電解液を収納し、該電解液に対して設けられかつ直流電源によって該電解液を電気分解して混合ガスを発生させる第1次混合ガス生成槽1と、この第1次混合ガス生成槽で生成された混合ガスを、循環ライン2を介して前記電解液の一部と共に導き、かつイオンと電解液にと分離する気液分離槽3と、この気液分離槽によって分離された前記イオン及びガス供給装置9から混合前燃料ガスをそれぞれ受け入れると共に、該イオン及び混合前燃料ガスを揮発性炭化水素の中を通過させながら、かつ、活性化促進部材14を介してこれらの物質の授受による相補作用により活性化された第2次混合ガスを生成する第2次混合ガス生成槽7と、この第2次混合ガス生成槽によって生成された第2次混合ガスを、導路を介して燃焼手段12に供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
(a)燃焼手段の完全燃焼ガスに活性イオンを含ませたので、植物栽培の「温風方式」に適用することができる。
(b)第2次混合ガス生成槽内に単数又は複数の網状の活性化促進部材を設けたので、例えばマイナスイオン及び混合前燃料ガスをガソリン、アルコール等の揮発性炭化水素の中を通過させながら、かつ、該活性化促進部材の網目を通過させながら、これらの物質の共益授受による相補作用を活発化させることができる。
特に、第2次混合ガス生成槽内に網状の活性化促進部材を上下方向に所要間隔離間して配設した実施例の場合には、活性イオンを効率的に生成することができる。
(c)電気分解方式を採用すると共に、電解槽と第1次混合ガス生成槽との間で循環ラインを介して電解液を連続的に帰還させるので、長期間にわたって装置を稼動させることができる。したがって、作業が楽であると共に、少ないメンテナンスで済む。
(d)気液分離槽は、イオンと電解液にと分離するので、電気分解によって得られた第一次混合ガスを気体と液体に効果的に分離することができる。
(e)請求項6に記載の発明は、熱交換器を簡単に配設することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を実施するための最良の第1形態の概略説明図。
【図2】第1次混合ガス生成槽と気液分離槽の概略説明図。
【図3】第1次混合ガス生成槽の要部を示す概略断面説明図。
【図4】第2次混合ガス生成槽の要部を示す概略断面説明図。
【図5】第2次混合ガス生成槽に内設された活性化促進部材の説明図。
【図6】第2次混合ガス生成槽内で物質の共益授受による相補作用により、活性イオンが生成される概略説明図。
【図7】気液分離槽の要部を示す概略断面説明図。
【図8】制御盤とガス供給装置の概略説明図。
【図9】本発明を実施するための最良の第2形態の概略説明図(主に熱交換装置を循環ラインに配設した)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図1乃至図8に示す本発明を実施するための第1形態により説明する。
【0015】
Xは、例えば農業用の植物栽培に適合する燃焼ガス発生装置で、この燃焼ガス発生装置Xは、図1の概念図で示すように、第1次混合ガス生成槽1と、この第1次混合ガス生成槽1に循環ライン2を介して連結された気液分離槽3と、該気液分離槽3に上流側の連結ライン4を介して連結された圧力調整手段5と、この圧力調整手段5に下流側の連結ライン6を介して連結された第2次混合ガス生成槽7と、一方、該第2次混合ガス生成槽7に供給ライン8を介して接続し、かつ燃料として使用可能な混合前燃料ガスを供給するガス供給装置9と、燃料供給ライン10を介して前記第2次混合ガス生成槽7に接続し、かつ、トマト、これに類する野菜等の植物を栽培する植物栽培ハウス11内に配設され燃焼手段(例えば農業用のバーナー)12とから構成されている。
【0016】
前記第2次混合ガス生成槽7は、例えばマイナスイオンc及び混合前燃料ガスdを、該第2次混合ガス生成槽7内に収容したガソリン、アルコール等の揮発性炭化水素eの中を通過させながら、かつ、該第2次混合ガス生成槽7内に上下方向に所定間隔離間してそれぞれ水平状態に配設された複数枚の金網状活性化促進部材14、14,14を介してこれらの物質の共益授受による相補作用により活性化された第2次混合ガスfを生成する。
【0017】
そして、該第2次混合ガス生成槽7は、前記燃焼手段12に対して活性化された第2次混合ガスfを燃料として供給し、該燃焼手段12によって燃焼する完全燃焼ガスには活性イオンが含まれている。
【0018】
なお、符号13は、特許文献3に記載と同様の温風装置で、該温風装置の吹き出し口には、適宜、イオンを含む温風をビニールパイプ型の弾性変位可能な案内ホースを介し育成植物の根元等に供給することができる。また、符号26は、本発明の本質的事項ではないが、第2次混合ガス生成槽7内に設けられた水位計である。その他、細部的事項の説明は割愛する。
【0019】
図2で示すように、本実施例では、内部に電解液aを収納する電解槽1aと、前記電解液aに対して設けられた正極電極と負極電極と、これら両電極に直流電源を印加する電源装置1cを含み、電解液aを電気分解して混合ガスbを発生させる第1次混合ガス生成槽1と、この第1次混合ガス生成槽で生成された混合ガスbを、循環ライン2を介して前記電解液aの泡状の一部の液と共に導き、かつ前記第1次混合ガス生成槽1に一体的又は別体に設けられた分離手段3bによりマイナスイオン(気体)cと電解液(霧状液体)aにと分離する気液分離槽3と、この気液分離槽3によって分離された前記マイナスイオンc及びガス供給装置9からの混合前燃料ガスdをそれぞれ受け入れると共に、該マイナスイオン及び混合前燃料ガスを揮発性炭化水素の中を通過させながら、かつ、活性化促進部材14を介してこれらの物質の相補作用により活性化された第2次混合ガスfを生成する第2次混合ガス生成槽7と、この第2次混合ガス生成槽によって生成された第2次混合ガスfを燃料して、例えば植物栽培ハウス11で完全燃焼する燃焼手段12とから成り、前記燃焼手段12は、完全燃焼ガスに活性イオンを含ませた状態で、例えば植物栽培ハウス11内に放出する。その際、燃焼手段12の一例として農業用のバーナーを用いるが、該農業用のバーナーで燃焼された活性イオンは、図示しない熱交換パイプ、釜等の熱交換装置(通称、「農業用の温風装置」)を介して植物栽培ハウス11に温風状態に拡散或いは浴びさせる。
【0020】
以下、本実施例の基本的構成について述べる。図2は、第1次混合ガス生成槽1と気液分離槽3の繋がりを概念的に示す。第1次混合ガス生成槽1は、電気分解により、水素と酸素(マイナスイオン)からなる第1次混合ガスbを発生するものである。
【0021】
したがって、第1次混合ガス生成槽1は、少なくとも電解液aを充填した電解槽1aと、この電解槽1a内の電解液aに浸漬された負極電極(本実施例では、電解槽1a自体。)及び複数の正極電極1bと、これらの電極1a、1bに直流(例えば直流交番電圧)を印加する電源装置1cを含む。
【0022】
電解槽1aは、蓋により密閉され、電気分解により発生した水素と酸素との混合ガスbを排出口1cから排出する。前記排出口1cと気液分離槽3の上部の吸入口3cには循環ライン(配管)2を構成する第1の導管2aが設けられている。
【0023】
それ故に、泡状の混合ガスbと電解槽1a内の電解液aの一部は、第1の導管2aを介して気液分離槽3内に導かれる。本実施例では、前記循環ライン2は、電解槽1aの側壁下端部の受け入れ口1dと気液分離槽3の槽本体3aの側壁下端部の戻し口3dの間に第2の導管(返給管)2aが設けられているので、槽本体3a内の下端部に落下した電解液aは前記第2の導管2bを介して第1次混合ガス生成槽1に戻される。
【0024】
ところで、電解槽1aの少なくとも一側壁又は循環ライン2には、冷却手段15が適宜に固定されている。この冷却手段15は、例えば電子冷却素子体を含む小型のユニット15aで、環状支持体15bを介して電解槽1aの一側壁に固定的に取付けられ、面接触状態で電解槽1a内の電解液aの上昇温度を奪い取るようにして所望の温度に下げる。
【0025】
電解槽1a内には、複数の正極電極1bが、例えば水平状態で、かつ、上下方向に所定間隔を有して配設されている。図3は、正極電極1bの一例を示す。この正極電極1bは、環状の絶縁盤16と、この環状絶縁盤の内周壁に形成された嵌合溝に嵌合する円盤状の電極板17とから成り、前記円盤状電極板17の適宜部位に気液分離用の多数の貫通小孔18が形成されている。
【0026】
なお、円盤状電極板17は、電解液による腐食やサビから守るためにステンレス合金、金メッキ、銀メッキ、プラチナメッキ等による防錆皮膜がコーティングされている。
【0027】
気液分離槽3は、槽本体3aの上端部の内部に分離室3bを有している。図7は分離室3bの一例を示す。分離室3bは、槽本体3aの左右側壁に対して所定空間を設定する左右一対の隔壁21、21と、これらの隔壁21、21内に所定間隔を有して垂設された仕切板状の液体用邪魔板22とを有し、前記隔壁21、21の上端部には、第1次混合ガスb用の通路23、23とそれぞれ連通する連通孔24、24が形成されている。
【0028】
したがって、気体(例えばマイナスイオン)c用の導路4の一端部は、槽本体3aの上壁に形成された案内口3eに連結される。なお、分離室3bの構成は、任意に設計変更することができる事項である。また、液体と気体が槽本体3a内でスムースに行われる場合には、分離室3bは不要である。
【0029】
図8は、第2次混合ガス生成槽7、制御盤30等と共に、燃料として使用可能な混合前燃料ガスdを供給するガス供給装置9を示す。図5で示すように、ガス供給装置9は、切換え弁の一例としての電磁開閉弁31を有する燃料ガスボンベ(例えばLPG)32と、同様に電磁開閉弁33を有する予備の燃料ガスボンベ34と、混合前の燃料ガスdを第2次混合ガス生成槽7に導く混合前燃料ガスdの供給ライン35に介装されたライン切り換え電磁弁36とから成り、前記電磁開閉弁31と電磁開閉弁33とライン切り換え電磁弁36は、それぞれ前記制御盤30によって適宜に制御される。
【0030】
ところで、図5で示すように、第2次混合ガス生成槽7には、該第2次混合ガス生成槽によって生成された第2次混合ガスeの量を表示する表示計40と共に、供給ライン35から混合前燃料ガスdが送られてくるか否かをチェックする検出手段41が設けられている。
【0031】
したがって、制御盤30は検出手段41の検出信号に基づいて前述したライン切り換え電磁弁36を切り換えて予備の燃料ガスボンベ34を利用することが可能である。
【0032】
上記構成に於いて、第1次混合ガス生成槽1は、電解槽であることから、「水素」と「酸素(マイナスイオン)」の混合ガスbを泡状に発生させる。泡状の混合ガスbは、電解槽1a内の電解液aの一部と共に、循環ライン2を構成する第1導路2aを介して「気液分離槽3」へと導かれる。気液分離槽3は、第1導路2aで導かれてきた前記泡状の混合ガスbと電解液aの一部を、気体(マイナスイオン)cと液体(電解液)aとを邪魔板22等を有する分離室3bを介して分離する機能を有する。
【0033】
気液分離槽3で分離されたマイナスイオンcは、上流側のマイナスイオン用導路4を介して、本実施例では制御盤30によって制御される圧力調整管5へと導かれる。圧力調整管5により圧力調整されたマイナスイオンcは、下流側の導路6を介して第2次混合ガス生成槽7へと導かれ、一方、分離された電解液aは、槽本体3aの下端部へと落下し、循環ライン2の一部を形成する返給路2bを介して電解槽1aに自然帰還(循環)する。
【0034】
ところで、圧力調整手段(例えば圧力調整管)5へと導かれた気体(マイナスイオン)cは、そのままの気体状態では燃料として使用することができないので、第2次混合ガス生成槽7へと圧力調整した状態で流し、一方、燃料として使用可能な混合前燃料ガス(例えばプロパンガス、都市ガス)dなどを前記第2次混合ガス生成槽7に供給ライン35を介して導き、そこで、気体(マイナスイオン)cと混合前燃料ガスdとを混合して「第2次混合ガス(目的の燃焼ガス)f」を生成する。
【0035】
前記第2次混合ガスは、例えば特許文献4に記載のように「電気分解により発生した単なる水素と酸素の混合ガス」ではなく、揮発性炭化水素eの中を通過させながら、かつ、活性化促進部材14を介して、これらの物質の共益授受による相補作用により活性化された活性イオンである。
【0036】
図6は、活性イオンfが生成される状態を示す化学式の説明図である。周知のように、イオンには、プラスイオン側とマイナスイオン側とが流体物質として存在する。第2次混合ガス生成槽7内で気体(マイナスイオン)cと混合前燃料ガスdとを混合する際、これらの物質c、dをガソリン、アルコール等の揮発性炭素水素系の物質eを通過させると、物質間で共益授受(授受による反応)が起こり、活性イオン化されている物質間の、いわゆる共益授受による相補作用により、ガソリン、アルコール等の揮発性炭素水素との融合生成がされ、いわば「雲のような状態の第2次混合ガス(活性イオン)」が出来上がる。
【0037】
この雲のような状態は、いわば海と空気中の雲に例えることができる。そして、第2次混合ガスfは、燃料供給ライン10を介して、例えば、乾燥室、植物栽培ハウス11等の建物内に配設された燃焼手段12により完全燃焼する。該完全燃焼ガスには活性イオンが多量に含まれている。
【実施例】
【0038】
本実施例では、第1次混合ガス生成槽1と気液分離槽3は、別体であるが、例えば第1次混合ガス生成槽1に気液分離槽3を一体的に設けても良い。第1次混合ガス生成槽1と気液分離槽3が別体であることは、発明の本質的事項ではない。
【0039】
また、第1次混合ガス生成槽1に冷却手段15を設けることも、発明の限定的要件ではないが、実施レベルでは冷却手段15を第1次混合ガス生成槽1の電解層1bに直接又は間接的に配設することが望ましい。
【0040】
なお、図9は、第1実施例と異なる事項を示す第2実施例である。この第2実施例に於いて、前記第1実施例と異なる主に点は、(a)気液分離槽3の内部に分離室3b、邪魔板22等を設けていないこと、(b)第1次混合ガス生成槽1を横設したこと、したがって、電解槽1a内に複数の電極1bを垂直状態の状態でかつ左右方向に所定間隔を有して配設したこと、(c)循環ライン2に、例えばフィルター43を設けたこと、(d)さらに、循環ライン2に冷却水槽46及び冷却機47を有する熱交換器15Aを設けたことである。
【0041】
それ故に、気液分離槽3の内部分離室3bを設けるか否か、電解槽1aを縦状態にするか否か、熱交換器15Aを電解槽1aに直接設けるか否か、その他の事項を加味するか否かは、本発明の本質的事項ではない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
例えば農業用の植物を育成する装置を製造、販売する産業で利用される。
【符号の説明】
【0043】
X…燃焼ガス発生装置、1…第1次混合ガス生成槽、1a…電解槽、1b…電極、a…電解液、b…第1次混合ガス、2…循環ライン、3…気液分離槽、c…気体(マイナスイオン)、3a…槽本体、3b…分離室、6…連結ライン、5…圧力調整手段、7…第2次混合ガス生成槽、8…供給ライン、d…混合前燃料ガス、e…揮発性炭素水素、f…第2次混合ガス(活性イオン)、9…ガス供給装置、11…植物栽培ハウス、12…燃焼手段、14…活性化促進部材、30…制御盤、41…検出手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に電解液を収納し、該電解液に対して設けられかつ直流電源によって該電解液を電気分解して混合ガスを発生させる第1次混合ガス生成槽1と、この第1次混合ガス生成槽で生成された混合ガスを、循環ライン2を介して前記電解液の一部と共に導き、かつイオンと電解液にと分離する気液分離槽3と、この気液分離槽によって分離された前記イオン及びガス供給装置9から混合前燃料ガスをそれぞれ受け入れると共に、該イオン及び混合前燃料ガスを揮発性炭化水素の中を通過させながら、かつ、活性化促進部材14を介してこれらの物質の授受による相補作用により活性化された第2次混合ガスを生成する第2次混合ガス生成槽7と、この第2次混合ガス生成槽によって生成された第2次混合ガスを、導路を介して燃焼手段12に供給する燃焼ガス発生装置。
【請求項2】
請求項1に於いて、燃焼手段は、植物栽培装用のハウス内に配設され、該燃焼手段の完全燃焼ガスに活性イオンを含ませた状態で該ハウス内に放出することを特徴とする燃焼ガス発生装置。
【請求項3】
請求項1に於いて、第2次混合ガス生成槽7内の活性化促進部材は、網状に形成されていることを特徴とする燃焼ガス発生装置。
【請求項4】
請求項1に於いて、ガス供給装置は、切り換え弁を有する燃料ガスボンベと、同様に切り換え弁を有する予備の燃料ガスボンベとを有し、また、前記燃料ガスボンベと予備の燃料ガスボンベとを結ぶ混合前燃料ガスの供給ラインにはライン切り換え弁が介装され、前記複数個の切り換え弁とライン切り換え弁は、それぞれ制御盤によって制御されることを特徴とする燃焼ガス発生装置。
【請求項5】
請求項1に於いて、第1次混合ガス生成槽の電解槽内には、複数の電極が水平又は垂直状態のいずれかの状態で所定間隔を有して配設され、これらの電極は、環状の絶縁盤と、この環状絶縁盤の内周壁に形成された嵌合溝に嵌合する円盤状の電極板とから成り、前記円盤状電極板の適宜部位に多数の貫通小孔が形成されていることを特徴とする燃焼ガス発生装置。
【請求項6】
請求項1に於いて、熱交換装置を循環ラインに配設したことを特徴とする燃焼ガス発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−87468(P2011−87468A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241064(P2009−241064)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(507170251)
【出願人】(509290164)
【出願人】(509290795)
【Fターム(参考)】