説明

燃焼装置

【課題】イグナイタ回路の短絡を検出するための新規で有用な技術が提供する。
【解決手段】 燃焼装置は、燃料を燃焼させるバーナ部と、直流電源と、直流電源からの電力供給を受け、高電圧を発生するイグナイタ回路と、イグナイタ回路が発生した高電圧をバーナ部において放電し、燃料への点火を行う放電電極と、直流電源とイグナイタ回路の間に介挿されており、オンされている間はイグナイタ回路を直流電源へ電気的に接続し、オフされている間はイグナイタ回路を直流電源から電気的に切断するスイッチ回路と、スイッチ回路がオンされている間にイグナイタ回路に印加される電圧を検出する印加電圧検出回路と、印加電圧検出回路による検出値が所定の閾値を下回るときに、スイッチ回路をオフするコントローラを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンロ、レンジ、給湯器、暖房機等の燃料を燃焼させる燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、燃焼装置(ガスコンロ)が記載されている。この燃焼装置は、バーナ部と、直流電源と、イグナイタ回路と、放電電極と、スイッチ回路を備えている。イグナイタ回路は、直流電源からの電力供給を受け、高電圧を発生する。放電電極は、イグナイタ回路が発生した高電圧をバーナ部において放電し、燃料である可燃性ガスへの点火を行う。スイッチ回路は、直流電源とイグナイタ回路の間に介挿されており、ユーザによる点火操作に応じて、イグナイタ回路を直流電源に対して電気的に接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−33047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃焼装置では、イグナイタ回路内で短絡(地絡を含む)が発生すると、イグナイタ回路やスイッチ回路に大電流が流れてしまい、その発熱によって発火や発煙を引き起こすおそれがある。この問題を回避するため、従来の技術では、回路上にヒューズを配置したり、回路上にシャント抵抗を配置したり、回路素子の温度を監視するといったことが行われている。
【0005】
しかしながら、回路上にヒューズを配置する構成では、直流電源の電圧が変動するような場合に、適切なヒューズを選定することが非常に難しくなる。回路上にシャント抵抗を配置する構成では、シャント抵抗による電力消費が避けられず、イグナイタ回路への印加電圧が低下するという問題もある。そして、回路素子の温度を監視する構成では、監視対象である回路素子の近傍に温度センサ等を配置する必要があるが、実装上の制約を受けることも多い。
【0006】
上記のように、従来の手法にはそれぞれ問題があり、イグナイタ回路内の短絡に起因する発熱を防止するための、新規で有用な技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、燃焼装置に具現化される。この燃焼装置は、燃料を燃焼させるバーナ部と、直流電源と、直流電源からの電力供給を受け、高電圧を発生するイグナイタ回路と、イグナイタ回路が発生した高電圧をバーナ部において放電し、燃料への点火を行う放電電極と、直流電源とイグナイタ回路の間に介挿されており、オンされている間はイグナイタ回路を直流電源へ電気的に接続し、オフされている間はイグナイタ回路を直流電源から電気的に切断するスイッチ回路と、スイッチ回路がオンされている間、イグナイタ回路に印加される電圧を検出する印加電圧検出回路と、印加電圧検出回路による検出値が所定の閾値を下回るときに、スイッチ回路をオフするコントローラを備える。
【0008】
上記した燃焼装置では、例えばユーザによる点火操作に応じて、スイッチ回路がオンされる。スイッチ回路がオンされている間、イグナイタ回路は直流電源に接続される。イグナイタ回路が正常であれば、イグナイタ回路は高電圧を発生し、放電電極において放電が生じる。一方、イグナイタ回路内で短絡(地絡を含む)が発生していると、イグナイタ回路に印加される電圧は、直流電源の出力電圧にかかわらず、非常に小さな値(ほぼゼロ)となる。そこで、上記した点火装置では、スイッチ回路がオンされている間、イグナイタ回路に印加される電圧を監視する。そして、検出された電圧値が所定の閾値を下回るときは、イグナイタ回路内で短絡が発生したものとして、スイッチ回路をオフする。それにより、イグナイタ回路への通電が中止され、イグナイタ回路やスイッチ回路の発熱が防止される。
【0009】
印加電圧検出回路による検出値は、イグナイタ回路に短絡が生じていなくても、ノイズ等の影響を受けることによって、瞬間的に閾値を下回るようなことがある。そのことから、前記したコントローラは、印加電圧検出回路による検出値が所定時間に亘って前記閾値を下回るときに、スイッチ回路をオフすることが好ましい。それにより、ノイズ等に起因する誤作動を防止することができる。
【0010】
前記した直流電源は、一又は複数の電池(一次電池、二次電池を含む)とすることができる。一般に、電池の電圧は、その残容量に応じて変化する、従って、直流電源が電池であると、その出力電圧も変動しやすくなる。しかしながら、本願発明に係る点火装置は、イグナイタ回路に印加される電圧を監視することから、直流電源の出力電圧が変動する場合でも、イグナイタ回路等で生じた異常を正しく検知することができる。
【0011】
上記した点火装置は、直流電源の出力電圧を検出する電源電圧検出回路をさらに備えることが好ましい。この場合、コントローラは、電源電圧検出回路による検出値に応じて、前記閾値を変化させることが好ましい。この構成によると、直流電源の出力電圧が様々に変化する場合でも、それに応じて閾値を調整することにより、誤検出や誤作動を防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、イグナイタ回路内で生じた短絡を正しく検知し、それに起因する発熱をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1の点火装置の構成を示す回路図。
【図2】実施例1のコントローラの処理を示すタイムチャート。
【図3】実施例2の点火装置の構成を示す回路図。
【図4】実施例2のコントローラの処理を示すタイムチャート(閾値:高)。
【図5】実施例2のコントローラの処理を示すタイムチャート(閾値:低)。ここで、図5中の破線は、図4に示すアンサ信号と閾値Vthに対応している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、ガスコンロ、ガスレンジ、ガス給湯器、ガス暖房機といったガス機器の他、灯油給湯器や灯油暖房機といった灯油機器等、様々な燃焼装置において広く実施することができる。
【0015】
点火装置の直流電源には、一又は複数の一次電池(乾電池)や、一又は複数の二次電池を採用することができる。あるいはその直流電源には、外部から入力した交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータを採用することもできる。
【0016】
点火装置のスイッチ回路には、バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタといった半導体スイッチを採用することができる。あるいはそのスイッチ回路には、開閉器や継電器といった有接点式のものを採用することもできる。
【0017】
点火装置のコントローラは、マイクロコンピュータを用いて構成することができる。
【実施例1】
【0018】
図面を参照しながら、実施例1の燃焼装置について説明する。本実施例の燃焼装置は、可燃性ガスを燃料とするガス機器であり、詳しくはガスコンロである。燃焼装置は、燃料を燃焼させるバーナ部(図示省略)と、バーナ部において燃料への点火を行う点火装置10を備えている。なお、本実施例で説明する点火装置10は、ガスコンロに限られず、ガスレンジ、ガス給湯器、ガス暖房機といった各種のガス機器の他、灯油等を燃料とする燃焼機器にも採用することができる。
【0019】
図1に示すように、実施例1の点火装置10は、直流電源20と、イグナイタ回路30と、放電電極50と、イグナイタ駆動回路60を備えている。イグナイタ回路30は、直流電源20からの電力供給を受け、高電圧を発生することができる。放電電極50は、イグナイタ回路30に接続されており、イグナイタ回路30が発生した高電圧を放電する。放電電極50は、ガスコンロのバーナ部に配置されており、放電によって可燃性ガスへの点火を行う。イグナイタ駆動回路60は、直流電源20とイグナイタ回路30との間に介挿されており、直流電源20からイグナイタ回路30への電力供給を制御する。
【0020】
直流電源20は、直列に接続された二つの乾電池である。乾電池の電圧はその残容量に応じて変化するので、直流電源20の出力電圧(Vcc1)も比較的に大きく変動する。例えば、二つの乾電池が新品であると、直流電源20の出力電圧は3.6ボルト程度にまで達するが、二つの乾電池が寿命末期となると、直流電源20の出力電圧は1.8ボルト程度まで低下する。本実施例の点火装置10は、このように電源電圧が大きく変動するなかでも、正しく動作することができる。なお、直流電源20は、二つの乾電池に限定されない。直流電源20は、一又は3以上の乾電池(一次電池)であってもよいし、一又は複数の二次電池であってよい。あるいは、直流電源20は、外部から入力した交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータであってもよい。
【0021】
イグナイタ回路30は、第1トランス32、トランジスタ34、キャパシタ36、サイリスタ38、第2トランス40を備えている。以下、イグナイタ回路30の動作について説明する。イグナイタ回路30が直流電源20に接続されると、第1トランス32の一次巻線に直列に接続されたトランジスタ34がオンとなって、第1トランス32の一次巻線に電流が通電される。それにより、第1トランス32にエネルギーが蓄積されていく。やがて、トランジスタ34のコレクタ・エミッタ間の電圧が飽和することで、第1トランス32の一次巻線への通電が中止される。
【0022】
第1トランス32に蓄積されたエネルギーは二次側へ放出され、第1トランス32の二次巻線に接続されたキャパシタ36に蓄積される。第1トランス32がエネルギーの放出を終えると、トランジスタ34が再びオンとなり、第1トランス32にエネルギーが再度蓄積されていく。これを繰り返すことにより、キャパシタ36にエネルギーが蓄積されていく。キャパシタ36に十分なエネルギー蓄積されると、サイリスタ38を介してそのエネルギーが一度に放出され、第2トランス40の一次巻線へ大電流が通電される。その結果、第2トランス40の二次巻線に高電圧が発生する。第2トランス40の二次巻線は放電電極50に接続されており、発生した高電圧によって放電電極50に放電が発生する。
【0023】
なお、上述したイグナイタ回路30は従来より公知のものである。本実施例の点火装置10は、イグナイタ回路30の構成について特に制限を有しておらず、上述した構成のものに限定されることなく、他の様々な構成のイグナイタ回路、あるいは高電圧発生回路を採用することができる。
【0024】
次に、イグナイタ駆動回路60について説明する。イグナイタ駆動回路60は、定電圧電源回路62と、スイッチ回路64と、印加電圧検出回路66と、コントローラ70を備えている。定電圧電源回路62は、印加電圧検出回路66やコントローラ70の電源となる一定電圧Vcc2を生成する回路である。
【0025】
スイッチ回路64は、直流電源20とイグナイタ回路30の間に介挿されており、オン/オフされることによって直流電源20とイグナイタ回路30を電気的に接続/切断する。スイッチ回路64は、コントローラ70の出力端子70aに接続されており、コントローラ70によってそのオン/オフが制御される。通常、スイッチ回路64はオフされている。スイッチ回路64がオフされている間は、イグナイタ回路30が直流電源20から電気的に切断される。コントローラ70は、ユーザの点火操作に応じて、出力端子70aからIG駆動信号を出力する。IG駆動信号はスイッチ回路64へ入力され、スイッチ回路64をオンとする。スイッチ回路64がオンされると、イグナイタ回路30は直流電源20へ電気的に接続される。その結果、前述したように、イグナイタ回路30は高電圧を発生し、放電電極50において放電が生じる。
【0026】
図1に示すように、本実施例のスイッチ回路64は、複数のバイポーラトランジスタと、複数の抵抗器によって構成されている。しかしながら、スイッチ回路64の構成は特に限定されない。スイッチ回路64は、オンされている間はイグナイタ回路30を直流電源20へ電気的に接続し、オフされている間はイグナイタ回路30を直流電源20から電気的に切断するものであればよい。例えばスイッチ回路64は、少なくとも一つのバイポーラトランジスタ又は電界効果トランジスタによって構成することができる。あるいは、スイッチ回路64は、開閉器や継電器といった有接点式のもので構成してもよい。
【0027】
点火装置10では、イグナイタ回路30内で短絡(地絡を含む)が発生することがある。この場合、コントローラ70がスイッチ回路64をオンしたときに、イグナイタ回路30やスイッチ回路64に大電流が流れてしまい、その発熱によって発火や発煙を引き起こすおそれがある。そこで、本実施例の点火装置10では、スイッチ回路64がオンされている間、イグナイタ回路30に印加されている電圧が、印加電圧検出回路66によって検出される。イグナイタ回路30内で短絡が発生していると、イグナイタ回路30に印加される電圧は、直流電源20の出力電圧にかかわらず、非常に小さな値(ほぼゼロ)となる。そのことから、スイッチ回路64がオンされたときに、イグナイタ回路30に印加される電圧を監視することで、イグナイタ回路30内で短絡が発生しているのか否かを検知することができる。
【0028】
図2のタイムチャートは、コントローラ70が出力するIG駆動信号と、印加電圧検出回路66が出力するアンサ信号を示している。印加電圧検出回路66が出力するアンサ信号は、コントローラ70の第1入力端子70bへ入力される。コントローラ70がIG駆動信号を出力している間、イグナイタ回路30は直流電源20へ電気的に接続される。イグナイタ回路30が正常であれば、イグナイタ回路30には直流電源20の電圧に略等しい電圧が印加される。このとき、印加電圧検出回路66は、ローレベルのアンサ信号を出力する。一方、イグナイタ回路30内で短絡が発生すると、イグナイタ回路30に印加される電圧は、直流電源20の出力電圧にかかわらず、非常に小さな値(ほぼゼロ)となる。印加電圧検出回路66は、検出した電圧(イグナイタ回路30に印加されている電圧)が所定の閾値を下回るときに、ハイレベルのアンサ信号を出力する(時刻t2)。
【0029】
コントローラ70は、IG駆動信号を出力している間に、印加電圧検出回路66からハイレベルのアンサ信号を受け取ると、イグナイタ回路30内で短絡が発生したものとして、IG駆動信号の出力を中止する。但し、本実施例のコントローラ70は、ノイズ等による影響を排除するために、ハイレベルのアンサ信号が所定時間Tthに亘って入力されたときに、IG駆動信号の出力を中止する。スイッチ回路64はオフとなり、イグナイタ回路30への通電が中止される。それにより、イグナイタ回路30やスイッチ回路64の異常な発熱が防止される。ここで、前述した所定時間は例えば1秒とすることができるが、それより短くしてもよいし、長くしてもよい。また、ノイズ等による影響が問題とならない場合などは、そのような待機時間を必ずしも設ける必要はない。
【0030】
以上のように、本実施例の点火装置10は、スイッチ回路64がオンされている間、イグナイタ回路30に印加される電圧を監視する。そして、検出された電圧値が所定の閾値を下回るときは、イグナイタ回路30内で短絡が発生したものとして、スイッチ回路64がオフされる。それにより、イグナイタ回路30への通電が中止され、イグナイタ回路30やスイッチ回路64の発熱が防止される。
【実施例2】
【0031】
図面を参照しながら、実施例2の燃焼装置について説明する。実施例2の燃焼装置もガスコンロであり、バーナ部(図示省略)と、バーナ部において燃料への点火を行う点火装置110を備えている。なお、本実施例で説明する点火装置110についても、各種のガス機器の他、灯油を燃料とする燃焼装置にも採用することができる。図3に示すように、実施例2の点火装置110は、実施例1の点火装置10と比較して、イグナイタ駆動回路60の構成のみが変更されている。従って、以下の説明では、実施例1との相違点についてのみ詳細に説明し、共通する構成については同じ符号を付すことによってその説明を省略する。
【0032】
図3に示すように、実施例2のイグナイタ駆動回路60は、実施例1のものと比較して、印加電圧検出回路166の構成が変更されている。実施例2の印加電圧検出回路166も、スイッチ回路64がオンされている間、イグナイタ回路30に印加されている電圧を検出する回路である。しかしながら、実施例1の印加電圧検出回路66が、検出した電圧値に応じて二値信号(ハイレベル/ローレベル)を出力するものであるのに対して、本実施例の印加電圧検出回路166は、検出した電圧値に応じたアナログ信号を出力する点で相違する。印加電圧検出回路166が出力するアナログ信号は、コントローラ70の第1入力端子70bへ入力される。
【0033】
加えて、本実施例のイグナイタ駆動回路60には、直流電源20の出力電圧Vcc1を検出する電源電圧検出回路168が付加されている。電源電圧検出回路168は、コントローラ70の第2入力端子70cに接続されており、直流電源20の出力電圧Vcc1に応じたアナログ信号をコントローラ70へ出力する。
【0034】
図4のタイムチャートは、コントローラ70が出力するIG駆動信号と、印加電圧検出回路166が出力するアンサ信号を示している。イグナイタ回路30内で短絡が発生すると、イグナイタ回路30に印加される電圧は、直流電源20の出力電圧にかかわらず、非常に小さな値(ほぼゼロ)となる。そこで、コントローラ70は、アンサ信号が所定の閾値Vthを下回ると(時刻t2)、イグナイタ回路30内で短絡が発生したものとして、IG駆動信号の出力を中止する。なお、本実施例においても、ノイズ等による影響を排除するために、アンサ信号が当該閾値Vthを所定時間Tthに亘って下回るときに、IG駆動信号の出力を中止する。それにより、イグナイタ回路30への通電が中止され、イグナイタ回路30やスイッチ回路64の発熱が防止される。
【0035】
ここで、印加電圧検出回路166が出力するアンサ信号は、直流電源20の出力電圧Vcc1に応じて変化する。特に、本実施例の直流電源20は乾電池であるため、その電圧の変化する幅は大きい。その結果、乾電池の消耗が進み、直流電源20の出力電圧Vcc1が大きく低下した状態では、イグナイタ回路30に短絡が発生していなくても、印加電圧検出回路166の出力するアンサ信号が、前述した閾値Vthを下回ることも起こり得る。この場合、点火装置110の誤作動は避けられない。
【0036】
そこで、本実施例の点火装置110では、電源電圧検出回路168によって、直流電源20の出力電圧Vcc1を検出する。そして、コントローラ70は、図5に示すように、検出された直流電源20の出力電圧Vcc1に応じて、前述した閾値Vthを変化させる。その結果、直流電源20の出力電圧が様々に変化する場合でも、誤検出や誤作動を防止することができる。
【0037】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0038】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0039】
10、110:点火装置
20:直流電源
30:イグナイタ回路
32:第1トランス
34:トランジスタ
36:キャパシタ
38:サイリスタ
40:第2トランス
50:放電電極
60:イグナイタ駆動回路
62:定電圧電源回路
64:スイッチ回路
66、166:印加電圧検出回路
70:コントローラ
70a:コントローラの出力端子
70b:コントローラの第1入力端子
70c:コントローラの第2入力端子
168:電源電圧検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を燃焼させるバーナ部と、
直流電源と、
直流電源からの電力供給を受け、高電圧を発生するイグナイタ回路と、
イグナイタ回路が発生した高電圧をバーナ部において放電し、燃料への点火を行う放電電極と、
直流電源とイグナイタ回路の間に介挿されており、オンされている間はイグナイタ回路を直流電源へ電気的に接続し、オフされている間はイグナイタ回路を直流電源から電気的に切断するスイッチ回路と、
スイッチ回路がオンされている間、イグナイタ回路に印加される電圧を検出する印加電圧検出回路と、
印加電圧検出回路による検出値が所定の閾値を下回るときに、スイッチ回路をオフするコントローラと、
を備える燃焼装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記印加電圧検出回路による検出値が所定時間に亘って前記閾値を下回るときに、スイッチ回路をオフすることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記直流電源は、一又は複数の電池であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記直流電源の出力電圧を検出する電源電圧検出回路をさらに備え、
前記コントローラは、電源電圧検出回路による検出値に応じて、前記閾値を変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−24496(P2013−24496A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160971(P2011−160971)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000115854)リンナイ株式会社 (1,534)