説明

物品払出装置の扉開閉装置

【課題】比較的大型の商品を扱う場合に、商品取出口が大きくなっても内部に入り込んで商品保管部内に至ることができない自動物品払出装置の扉開閉装置を得ることにある。
【解決手段】
塞ぎ板を物品が落下する開口を塞ぐ方向に付勢し、塞ぎ板が前記開口を塞いだ状態で係止する係止部と、塞ぎ板を付勢手段の付勢力に抗して開口から押し下げる押し下げ部と、係止部と前記押し下げ部を駆動する駆動手段と、開閉扉が前記物品取出収容部内に押し込まれている状態を検出する扉開閉センサーと、物品取出収容部内に物体が存在していることを検出する物体検出センサーと、駆動装置を制御する制御部と、を有し、制御部は稼動前は前記開口を前記塞ぎ板で塞ぎ、前記係止部で係り止めし、稼動する際には、前記駆動手段を駆動し前記塞ぎ板の前記係止部での係止を解除するとともに押し下げ部を押し下げて前記塞ぎ板を前記押し上げて前記開口を開く、制御を行なう扉開閉装置を有する物品払出装置の扉開閉装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品取得遊戯装置や自動販売機、自動貸靴装置等の物品取出用の開口部を開閉する自動物品払出装置の扉開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動販売機の商品取出口の上部を支点として内方へのみ回動自在に取り付けられた取出口カバーと、商品取出口上部の商品通路を閉塞可能な位置に回動自在に軸支された遮断板と、前記取出口カバーと前記遮断板とに接続片を介して蝶着された可動板とを有する自動販売機の商品取出口が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
さらに取出扉の開閉が少なくても防盗板が商品通路を塞ぐことができる自動販売機の防盗構造として、防盗装置は後方に支点を置き前方に回動する防盗板と、側板案内片に案内された駆動棒と、前記駆動棒と取出扉に連結された連接片とにより、前記取出扉の開閉が少なくとも商品通路を閉じることができるものが提案されている(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平2−111869号公報
【特許文献2】特開平10−143740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1の方式では、外部から手を入れて商品通路に至ろうとしても、遮断板に阻まれることになる。しかし、比較的大きな商品を扱う場合には、商品取出口の内部に入ることができれば、何等問題なく商品通路に至る構造となっている。また特許文献2の方式では、取り出し扉とリンクされた防盗板が連動して商品通路を塞ぐ構造となっているものの、商品取出口に内部に入ることができれば、容易に商品通路に至ることが可能な構造となっている。
そこで本発明は、比較的大型の商品を扱う場合に、商品取出口が大きくなっても内部に入り込んで商品保管部内に至ることができない自動物品払出装置の扉開閉装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明では、上記課題を解決するために、筐体の外側に設けた操作部と、筐体の上部に設けた物品が保管される物品保管部と、操作部の操作により物品保管部から物品を払い出す払出駆動部と、前記物品保管部から払出駆動部により払出した物品を落下させる筐体内部に設けた開口と、前記開口から落下した物品を収容する物品取出収容部と、前記物品取出収容部に落下した物品を筐体の外部に取り出す取出口と、前記物品取出収容部の内部に回動可能に該取出口の内上側に水平に軸着された前記取出口を塞ぐ開閉扉とが備えてある。
【0007】
該開閉板の上側で略同一方向に回動可能に軸着された前記開口を塞ぐ塞ぎ板と、該塞ぎ板を前記開口を塞ぐ方向に付勢する付勢手段と、前記塞ぎ板が前記開口を塞いだ状態で係止する係止部と、前記塞ぎ板を前記付勢手段の付勢力に抗して前記開口から押し下げる押し下げ部と、前記係止部と前記押し下げ部を駆動する駆動手段と、前記開閉扉が前記物品取出収容部内に押し込まれている状態を検出する扉開閉センサーと、前記物品取出収容部内に物体が存在していることを検出する物体検出センサーと、前記駆動装置を制御する制御部とを有している。
【0008】
そして、前記制御部は稼動前は前記開口を前記塞ぎ板で塞ぎ、前記係止部で係り止めし、稼動する際には、前記駆動手段を駆動し前記塞ぎ板の前記係止部での係止を解除するとともに、押し下げ部を駆動して前記塞ぎ板を上方に付勢している付勢手段に抗して押し下げ前記開口を開く制御を行なう物品払出装置の扉開閉装置とした。
【0009】
上記発明により、稼動前では、物品保管部と物品取出収容部を連通する開口には、塞ぎ板で塞がれており、例えば開口部から開閉扉を押し込んで物品取出収容部内に入り込んだとしても物品保管部にはアクセスできないのである。
また、稼動の際は、前記開口を塞いでいた前記塞ぎ板を押し下げることで、開口を開くことができ、前記物品保管部から物品払出駆動部により払い出された物品を開口から物品取出し収納部に落下させることができ、取り出し口の開閉扉を押し込んで物品を取り出すことができる。
【0010】
本願発明では、さらに前記制御部は、稼動時には扉開閉センサーが前記開閉扉が物品取出収容部内に押し込まれたことを検出すると、前記駆動部を駆動して塞ぎ板を押し下げていた押し下げ部を上方に移動させ、前記塞ぎ板を前記開口に付勢させて塞ぐ制御を行なう物品払出装置の扉開閉装置としてある。
上記発明により、稼動中でも開閉扉が押し込まれたことが検知すると、それまで押し下げられていた塞ぎ板が押し上げられ開口を塞いでしまうので、開閉扉を開けて開口に手を伸ばして物品保管部にアクセスすることが防ぐことができる。
【0011】
本願発明では、さらに上述した発明の各々おいて、前記物体検出センサーにより物品取出収容部内に物体がある場合に、物体検出後所定時間経過後に前記駆動装置を駆動し、塞ぎ板で前記開口を塞ぎ、前記塞ぎ板を開口を塞いだ状態で係止する制御を行なう物品払出装置の扉開閉装置とした。
上記発明により、物品取出収容部内に何等かの物体がある場合に、所定時間経過後にまだ存在している場合は、塞ぎ板で開口を塞ぐとともに塞ぎ板を開口を塞いだ状態で係止して、物品取出収容部からの物品保管部へのアクセスを不防ぐのである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、比較的大型の商品を扱う場合に、取出口が大きくなっていて、物品取出収容部内内部に入り込んでも物品保管部内に至ることができない自動物品払出装置の扉開閉装置を得ることができ、外部からの不正侵入を防ぐことができるのである。
することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】物品払出装置の物品取出扉開閉装置の概略断面図である。
【図2】物品供給装置のブロック図である。
【図3】物品取出開閉扉装置の動作説明を示す概略断面図である。
【図4】物品取出扉開閉装置の不正操作において警報を発する場合の概略断面図である。
【図5】物品払出装置のアドバタイズ時の要部の断面図である。
【図6】物品払出装置が稼動状態にある場合の要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。以下、本願発明の実施例について述べる。
【0015】
図1は本発明の物品払出装置の物品取出扉開閉装置の概略断面図を示す。筐体1は、景品取得ゲーム装置や自動販売機、自動靴貸出装置等のコイン動作式物品払出装置である。
操作者が筐体1の外側に面した図示しないコイン投入口に硬貨や貸出用のコインを投入することで動作する。
【0016】
筐体1は上部に払い出す物品を保管する物品保管部2があり、予め多数の物品が収納保管してある。物品保管部2を保持する筐体内部を上下に仕切った仕切り部3が設けてある。仕切り部3には一部に開口4を有し、該開口4は筐体下部の物品取出収容部5に連接されている。物品取出収容部5には筐体の外部に連接する方形の取出口6が筐体の正面側に設けてあり、該取出口6の上部には水平に配置したヒンジ7により該取出口6を塞ぐ開閉扉8が筐体の内側に押し込み可能に取り付けてある。
【0017】
さらに開閉扉のヒンジ7の上方に位置するヒンジ9には、前記開口4を塞ぐ方形の塞ぎ板10がヒンジ9の軸に巻装された巻きバネ11で開口4を下方から塞ぐ方向に付勢して回動自在に設けてある。前記塞ぎ板10は、開口4を塞いだ位置で係止するための係止部12が設けられ、さらに塞ぎ板10を前記巻きばねの付勢に抗して、下方に押し下げる押し下げ部13が設けてある。前記係止部12及び押下げ部13は連結しており、モータ14により駆動される。
【0018】
例えば景品取得ゲーム装置では、操作者が図示しない操作部を操作して、上手に景品取得装置を操作することで、景品が物品取出収容部に落下してくる。あるいは自動販売機では、操作者が希望する商品に対応する操作部を操作することで、その商品が物品取出収容部に落下してくる。さらに自動靴貸装置では、利用者のサイズが記載された自動靴貸装置に貸出用のコインを投入することで、貸靴が物品取出収容部に落下してくるのである。
【0019】
物品取出収容部5の空間内に何等かの物体があることを検出できるように、物品取出収容部5の両側側壁には受発光センサー等の物体検出センサー15が備えてある。この物体検出センサー15は、最低一つあればよいが、小さな物体でもきめ細かに検出できるように床部近傍に複数対で設けてあってもよい。無論床面に設置した圧力センサー等でもよい。
【0020】
開閉扉8がヒンジ7に軸支されて物品取出し収容部5内に押し込まれ、仕切り部3の下側近傍まで回動することができる。物品取出し収容5には扉開閉センサー16が設けてあり、取出口6を塞いでいる開閉扉8が物品取出し収容空間内に押し込まれると、扉開閉センサー16が反応し開閉扉8が押し込まれていることを検出する。開閉扉8自体は、操作者が手で押すことにより、任意のタイミングでいつでも物品取出し収容部5に押し入れることが可能であり、手を離すと開閉扉8の自重さで取出口6を塞ぐ位置まで戻る。
【0021】
図2は、本発明の物品供給装置のブロック図を示している。本物品供給装置の制御部20には、図示しないコイン投入口に投入された正規のコインを検出するコインスイッチ21、コイン投入後に景品や商品を選択するために操作する操作部22が接続されており、操作者側からの入力が行なわれる。制御部20ではコインスイッチ21からの入力により、適正な価値のあるコインの入力を確認すると、コインを受け付けた旨の音をスピーカ23から出力し、塞ぎ板10による仕切り部3の開口4を開くためにモータ14を駆動して押し上げ部13を時計方向に回転させ、塞ぎ板10を時計方向に回転させて開口4を開ける。
【0022】
操作者が操作部22を操作することで、制御部20では、操作部22からの操作信号に応じて、払出駆動部24を駆動させて、物品保管部内にある物品の払出操作を行なう。払出駆動部24により払い出された物品は、仕切り部3の先に開いた開口4を通って物品取出収容部5に落下する。物品取出収容部5内に物品Oが落下すると、物体検出センサー15により検出され、検出信号が制御部20に送られる。扉開閉センサー16は、開閉扉の開閉状態を検出しており、開閉扉が押し込まれている状態を検出して制御部20に送る。
【0023】
図3に物品取出開閉扉装置の動作説明を示す概略断面図を示す。
図3(a)は、コインを投入した操作可能状態であり、モータ14が回転して押し下げ部13が図中に示した矢印のように動き塞ぎ板10を押し下げ、開口4を開く。これにより、物品保管部2から物品を取り出して物品取出収容部5に落下させる準備が整う。
図3(b)は物品取出収容部5内に物品がない状態で、開閉扉8を物品取出収容部5内に押し込もうとすると、扉開閉センサー16が開閉扉8の押し込みを検出し、制御部ではモータ14を反転させて塞ぎ板10を押し下げていた押し下げ部13を図中に示した矢印の通り元の位置に戻す。すると開口4に向けて付勢されている塞ぎ板10が元に戻り、仕切り部3に当接して開口4を閉じる。
【0024】
図4に、物品取出扉開閉装置の不正操作において警報を発する場合の概略断面図を示す。図4(a)は、アドバタイズ時から操作時に移行する際に物品取出収容部5内の物体検出センサー15が物体Oの存在を検出している場合である。この場合は前回の操作時に落下してきた物品Oが何らかの理由により取り出されていないことが想定される。この場合ではスピーカから物品取出収容部5内から物品Oを取り出すようにアナウンスする。あるいはアドバタイズ時に開閉扉8が取出口を塞いでおらず、長時間に亘って押し込まれたままになっている場合では、外部から開閉扉8を押し込んで塞ぎ板10を開けられる不正が行なわれる恐れがあり、例えば1分以上に亘り開閉扉8が押し込まれている場合にはスピーカから警報音を発する。
【0025】
図4(b)は、アドバタイズ時に長手の物品Oが開口4に引っかかり物品取出収容部5の底面に至っている場合である。この場合は操作が修了して塞ぎ板10を下方に押し下げていた押し下げ棒13が上方に戻っているにもかかわらず、塞ぎ板10が物品が開口4に存在しており開口を塞ぐことが出来ない状態であり、物品取出収容部の物体検出センサー15で物体があることが検出される。操作者は物品Oを取り出そうとして開閉扉8を押し込んで物品Oを取り出そうとする。
この場合は、所定時間、例えば1分以上扉開閉センサー16により開閉扉8が押し込まれている状態を検出すると警報を発する。この場合では開閉扉8を押し込んで外部から塞ぎ板10を開こうとする不正が行なわれることが想定される。
【0026】
図4(c)は操作時において長時間に亘り、開閉扉8が物品取出収容部内に押し込まれている場合である。この場合、コインを投入して操作する操作段階において、例えば1分以上に亘り開閉扉8が押し込まれている場合は、塞ぎ板10を無理やり開き物品保管部2に外部から侵入することが想定される。この場合では、操作部からの操作信号の受付は中断し、スピーカから警報を出すとともに、モータ14を駆動して押し下げ部13を戻して、押し下がっていた塞ぎ板10を巻バネ11の付勢力により開口4を塞ぐ位置に戻し、係止部12にて塞ぎ板10を係止する。
【0027】
開閉扉8が押し込まれた状態が1分未満では、落下してきた物品が長いものである場合に物品取出収容部内に落下せずに、開口から物品取出収容部に掛けて引っかかっていて、それを取り出そうと操作者が開閉扉8を押し込んで取り出そうとしている場合がある。
【0028】
その後、扉開閉センサー16からの信号により開閉扉8が取出口6の位置に戻り、しかも物体検出センサーにも物品取出収容部5内に何も物体が検出されない場合には、操作部からの操作が有効になり、操作が継続される。
開閉扉8が押し込まれ他状態で短時間の1分未満では例えば、長手の物品として、抱き枕やダックスフンドの縫いぐるみ等の一端が物品取出収容部5の床面に到達しているものの、他端が開口4に懸かっていることが想定される。
【0029】
例えば靴紐で結んであるシューズでは、片方が開口4に引っかかり、他方が物品取出収容部5内に吊り下がっている場合などが想定される。これらの場合において、物体検出センサー15が反応する。この場合は、外部から物品取出収容部内に入り込もうとしているわけではなく、前回操作時の結果、物品が落下した状態であり、操作は有効とする。
【0030】
図5は、物品払出装置のアドバタイズ時の要部の断面図を示す。図5(a)のコインが投入される前の客待ち状態であるアドバタイズ時においては、塞ぎ板10は仕切り部3の開口4を塞ぐ位置に位置しており、この状態では係止部12により塞ぎ板10は係止されている。通常は物品取出収容部5内には物品はない状態であり、開閉扉8は取出口6を塞いでいて、扉開閉センサー16は反応せず、制御部では開閉扉8は閉じていると認識する。図5(b)は係止部での係止直前の拡大図であり、図5(c)は係止部で塞ぎ板を係止した状態の拡大図を示す。
【0031】
塞ぎ板10はヒンジ9に巻装された巻きバネ11の両端が筐体内壁1aと塞ぎ板10とに掛け渡されており、塞ぎ板10を半時計方向に付勢している。塞ぎ板10は仕切り部3に当接している。図3(b)では塞ぎ板10は仕切り板3に当接して塞いでいるものの、塞ぎ板は係止されていない状態を示している。
【0032】
図5(c)の状態では塞ぎ板10は開口4を塞いでおり、塞ぎ板の上側面に設けた係留棒12bに対し、筐体側に設けたモータ14の回転軸14aに固着された鉤部12aが半時計回りに回転することで係留棒12bを鉤止して塞ぎ板10を係止して、塞ぎ板10の下方への押し下げを阻止している。
図5(a)に示すように開閉扉8は自由に動くことができるが、塞ぎ板10は開口4を塞いでおり、開閉扉8を開けて手を差し込み、物品保管部2にアクセスすることが防ぐことができる。
【0033】
図6は、物品払出装置が稼動状態にある場合の要部の断面図を示す。図6(a)は、コインを投入した状態になると、モータ14の回転軸14aが時計回りに回転し、鉤部12aが塞ぎ板の係留棒12bから外れ、さらに回転軸14aが時計回りに回転し押し下げ部13が塞ぎ板10の上面に当接しながら下方に巻きバネの11の付勢力に抗しながら押し下げていく。
【0034】
図6(b)は、塞ぎ板10を押し下げ部13で押し下げた状態を示し、モータ14の回転は止まり、操作可能状態となる。この状態では操作者が操作部を操作して物品保管部2にある物品を選択して開口4から物品取出収容部5に落下させることができる。この状態では、通常は物品が物品保管部2から物品取出収納部5に落下してから、操作者が開閉扉8を押し込んで、物品を取得するのである。従って、物品が物品取出収容部にないのに開閉扉8を物品取出収容部5内に押し込むと、不正が行なわれていると判断され、扉開閉センサー16が感知して制御部に伝え、制御部ではモータ14を反転させて押し下げ部13を元の位置である開口4を塞ぐ位置まで戻す。
【0035】
これにより押し下げ部3の戻りに従って塞ぎ板10は、巻きバネ11の付勢力により開口4を塞ぐ位置まで戻る。図6(c)は、開閉扉8が押し込まれ、押し下げ部13が元の位置に戻り、塞ぎ板10で開口4を塞ぎ、塞ぎ板の係留棒12bを鉤部12aが係止している状態を示している。これは図5(c)と同じ状態で、この状況では、塞ぎ板10は巻きバネ11により仕切り部3を塞ぐ方向に付勢される。
【0036】
塞ぎ板10は巻きバネ11により仕切り部3に当接するまで開口4を塞ぐと、塞ぎ板の塞ぎを検出する塞ぎセンサー17が検出して、モータがさらに半時計方向に回転して鍵部12aにより、塞ぎ板の係留棒12bを鉤止する。塞ぎセンサー17は仕切り部の先端にあり、塞ぎ板10が仕切り部3に当接したことを検出する。塞ぎセンサー17は、塞ぎ板のヒンジ9部分に取り付けてあってもよい。
【0037】
尚、上記説明で鉤部12aはモータの回転に伴い係留棒12bに係止するように構成してあるが、押し下げ棒13が塞ぎ板が図3(b)の状態にあるように操作時に長手の物品が物品取出収容部に完全に落下せずに開口に端部が引っかかり、そのまま修了した状態で塞ぎ板の押し下げ棒が持ち上がった場合に、物品は仕切り部3との間で挟まれ塞ぎ板は開口を完全に塞ぐ位置に戻れないが、塞ぎ板が開口を塞いだことを検出する塞ぎ板センサーがあることで、押し下げ部はそれ以上回転せずに止まることができる。
【0038】
開口に挟まった物品が取り除かれた後、塞ぎ板10は開口を完全に塞ぎ、塞ぎ板センサーにより塞いだことを検出するとモータが回転して鉤部で塞ぎ板の係留棒を鉤止する。モータの回転駆動は制御部にて制御されている。あるいは物品が開口に挟まった状態でも、鉤部は係留棒を鉤止する位置まで回転し、物品が取り除かれた後、塞ぎ板が巻きバネの付勢作用により開口4を塞ぎ、その際に係留棒12b部分が鉤部12aに鉤止されるようにバネにより出没可能に構成しておくことでもよい。
【0039】
上述の通り本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0040】
1 筐体
2 物品保管部
3 仕切り部
4 開口
5 物品取出収容部
6 取出口
7 ヒンジ
8 開閉扉
9 ヒンジ
10 塞ぎ板
11 巻きバネ
12 係止部
13 押し下げ部
14 モータ
15 物体検出センサー
16 扉開閉センサー
17 塞ぎ板センサー
20 制御部
21 コインスイッチ
22 スピーカ
23 払出駆動部




































【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の外側に設けた操作部と、
予め物品が筐体上部に保管される物品保管部と、
操作部の操作により物品保管部から物品を払い出す払出駆動部と、
前記物品保管部から払出駆動部により払出した物品を落下させる筐体内部に設けた開口と、
前記開口から落下した物品を収容する物品取出収容部と
前記物品取出収容部に落下した物品を筐体の外部に取り出す取出口と、
前記物品取出収容部の内部に回動可能に該取出口の内上側に水平に軸着された前記取出口を塞ぐ開閉扉と、
を備えた物品供給装置において、
該開閉板の上側で略同一方向に回動可能に軸着された前記開口を塞ぐ塞ぎ板と、
該塞ぎ板を前記開口を塞ぐ方向に付勢する付勢手段と、
前記塞ぎ板が前記開口を塞いだ状態で係止する係止部と、
前記塞ぎ板を前記付勢手段の付勢力に抗して前記開口から押し下げる押し下げ部と、
前記係止部と前記押し下げ部を駆動する駆動手段と、
前記開閉扉が前記物品取出収容部内に押し込まれている状態を検出する扉開閉センサーと、
前記物品取出収容部内に物体が存在していることを検出する物体検出センサーと、
前記駆動装置を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は稼動前は前記開口を前記塞ぎ板で塞ぎ、前記係止部で係り止めし、
稼動する際には、前記駆動手段を駆動し前記塞ぎ板の前記係止部での係止を解除するとともに押し下げ部を押し下げて前記塞ぎ板を前記押し上げて前記開口を開く、
制御を行なうことを特徴とする物品払出装置の扉開閉装置。
【請求項2】
前記制御部は、稼動時には扉開閉センサーが前記開閉扉が物品取出収容部内に押し込まれたことを検出すると、前記駆動部を駆動して塞ぎ板を押し下げていた押し下げ部を上方に移動させ、前記塞ぎ板を前記開口に付勢させて塞ぐ制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の物品払出装置の扉開閉装置。
【請求項3】
前記物体検出センサーにより物品取出収容部内に物体がある場合に、物体検出後所定時間経過後に前記駆動装置を駆動し、塞ぎ板で前記開口を塞ぎ、前記塞ぎ板を開口を塞いだ状態で係止めする制御を行なう請求項1又は2記載の物品払出装置の扉開閉装置。



















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−53988(P2011−53988A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203159(P2009−203159)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】