説明

物品管理システム、物品管理サーバ、端末、物品管理プログラム、および、物品管理方法

【課題】 システムなどが、利用者に渡す際に物品の品質を管理しない。
【解決手段】 物品管理サーバは、物品に付されたIDソースから読み取られた物品IDの読み取り回数を、物品ID対応に格納する物品DBと、物品の精算処理を行う端末から物品IDを受信し、受信した物品IDに対応する読み取り回数を物品DBから読み込んで、読み取り回数が所定値以上であれば物品の検査促進通知を端末に出力する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品管理システム、物品管理サーバ、端末、物品管理プログラム、および、物品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、賞味期限などの鮮度情報を、食品にはり付けられる無線タグに格納し、その情報に基づいて計算された値引き情報をレジに表示する商品管理システムが記載されている。
【0003】
特許文献2には、商品の管理履歴をデータベースから検索して、消費者側に提供するために端末に出力する商品履歴管理方法が記載されている。
【0004】
特許文献3には、接触履歴情報を基に商品毎の接触累積回数を算出するとともに、算出した接触累積回数に基づいて接触履歴対応価格を算出して,通知するサーバが記載されている。
【0005】
特許文献4には、商品陳列棚や試着室などに設置した顧客動向情報の収集システムであって、顧客が手に取ったあるいは試着した商品の商品情報を収集するシステムが開示されている。
【0006】
特許文献5には、商品の名称、価格を音声として発生させるとともに商品画像を画面に表示するPOSレジスターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−83369号広報
【特許文献2】特開2004−348391号広報
【特許文献3】特開2006−079515号公報
【特許文献4】特開2005−309601号公報
【特許文献5】特開平07−334758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の商品管理システムは、レジに商品の値引き情報を表示するものであるため、利用者に渡す際に物品の品質を管理しないという問題があった。
【0009】
特許文献2の商品履歴管理方法は、管理履歴情報を消費者側等の一般的な端末に出力するため、利用者に渡す際に物品の品質を管理しないという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、上記課題を解決するための、物品管理システム、物品管理サーバ、端末、物品管理プログラム、および、物品管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態の物品管理サーバは、物品IDと読み取り回数を対応付けて格納する物品DB、並びに、制御部に接続された第1のIDリーダから、前記第1のIDリーダが物品に付されたIDソースから読み取った前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記物品DBの前記読み取り回数を加算し、前記物品の管理処理を行う管理部および出力部を備え、前記制御部に接続された端末から、前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数に基づくメッセージを前記出力部に出力する前記制御部を備える。
【0012】
本発明の一実施形態の物品管理プログラムは、物品IDと読み取り回数を対応付けて格納する物品DBを備えたコンピュータに、前記コンピュータに接続された第1のIDリーダから、前記第1のIDリーダが物品に付されたIDソースから読み取った前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記物品DBの前記読み取り回数を加算し、前記物品の管理処理を行う管理部と出力部を備え前記コンピュータに接続された端末から、前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数に基づくメッセージを前記出力部に出力する処理を実行させる。
【0013】
本発明の一実施形態の端末は、物品IDと読み取り回数を対応付けて格納する物品DBを備える管理サーバの制御部に接続された第1のIDリーダから、前記第1のIDリーダが物品に付されたIDソースから読み取った前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記物品DBの前記読み取り回数を加算する前記制御部に接続されて前記物品IDを前記制御部に出力する、前記制御部から前記制御部が前記物品DBから読み込んだ前記物品IDに対応する前記読み取り回数に基づくメッセージを入力して出力する出力部と、前記物品の管理処理を行う管理部を備える。
【0014】
本発明の一実施形態の物品管理方法は、物品IDと読み取り回数を対応付けて格納する物品DBを備えたコンピュータが、前記コンピュータに接続された第1のIDリーダから、前記第1のIDリーダが物品に付されたIDソースから読み取った前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記物品DBの前記読み取り回数を加算し、前記物品の管理処理を行う管理部と出力部を備え前記コンピュータに接続された端末から、前記物品IDを入力して、前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数に基づくメッセージを前記出力部に出力する行程を有する物品管理方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、利用者に渡す際に物品の品質を管理することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】物品管理システム60を示す図である。
【図2】物品DB34の内容を示す図である。
【図3】物品ID70の構成を示す図である。
【図4】情報DB32の内容を示す図である。
【図5】第1のIDリーダ20からの物品ID70読み取り処理フローチャートである。
【図6】第2のIDリーダ42からの読み取り処理フローチャートである。
【図7】第3の実施形態の物品管理システム60を示す図である。
【図8】第3の実施形態における第2のIDリーダ42からの読み取り処理フローチャートである。
【図9】本発明にかかる物品管理サーバ30の一例を示す図である。
【図10】本発明にかかる端末40の一例を示す図である。
【図11】メッセージ80を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態の物品管理システム60を示す。物品管理システム60は、相互にネットワーク50に接続された、物品管理サーバ30、端末40、および、第1のIDリーダ20を備えている。
【0018】
物品管理サーバ30は、制御部36、物品DB34、情報DB32、および、物品管理プログラム39を備えている。物品DB34と情報DB32は、データベースであり、ハードディスク等の記憶装置に格納される。物品管理サーバ30は、制御部36によりネットワーク50に接続されている。本実施形態において、ネットワーク50に接続されたコンピュータである物品管理サーバ30内のプロセッサーが、記憶域に格納されている物品管理プログラム39を読み込んで実行することで、制御部36は機能する。同等な機能が、ハードウェアで実現されてもよい。
【0019】
端末40は、管理部44、第2のIDリーダ42、IO部48、出力部47、および、入力部49を備えている。管理部44は、物品10の管理処理(後述)を行う。IO部48は出力部47および入力部49と接続されている。管理部44は第2のIDリーダ42と接続されている。端末40は、管理部44とIO部48によりネットワーク50に接続されている。
【0020】
第1のIDリーダ20と第2のIDリーダ42は、物品10に付されたIDソース14から物品ID70を読み取る。ここで、付すとは、はりつけ、縫いつけ、ぶら下げ、埋め込みなど、物品10とIDソース14を物理的に対応付けることを意味する。物品ID70は物品10のユニークな識別子である。
【0021】
本実施形態における物品管理システム60は、例えば、洋服売り場の端末40に、洋服が試着された回数に基づく警告などを表示する。この表示は、洋服を購入しようとする顧客に当該洋服を渡す前に、試着回数の多い洋服については、販売員が、ボタンが取れていないかなどの検品を入念に実施することが出来るようにする。
【0022】
物品10は、例えば、商品としての衣服11または装身具(以下、衣服11と略記する)である。IDソース14は、例えば、物品ID70を記憶域に記憶するICタグ15である。このとき、第1と第2のIDリーダ20、42は、それぞれ、第1と第2のICタグリーダ21、43である。第1と第2のICタグリーダ21、43は、それぞれのアンテナ23を使用して無線で、ICタグ15から物品ID70を読み取る。
【0023】
第1のタグリーダ21のアンテナ23は、例えば、衣服11の試着用の鏡26に備えられている。従って、第1のタグリーダ21は、衣服11を持った、または、試着した顧客が鏡26の前に立った回数を、当該衣服11の試着回数の推定値として数えることが出来る。ここで数える回数は、ICタグ15が第1のICタグリーダ21の読み取り可能領域内に入ったのち出ていった回数である。第1のICタグリーダ21のアンテナ23は、鏡26を備えた部屋27(試着室)の入り口や壁などに設けられていてもよい。この場合、第1のICタグリーダ21は、衣服11を持った、または、試着した顧客が試着室に近づいた、または、入室した回数を当該衣服11の試着回数の推定値として数えることが出来る。
【0024】
また、本実施形態において、管理部44は、例えば、精算部45である。精算部45は、物品10としての衣服11の価格71を入力して、管理処理として支払い精算処理を行う。本実施形態において、支払い精算処理のための価格71は、物品管理サーバ30から入力される。
【0025】
支払い精算処理は、精算部45に接続された図示しない装置を経由して、電子マネーを格納するICカードから価格71分の電子マネーを差し引く処理を行ってもよい。支払い精算処理は、精算部45に接続された図示しない装置を経由して、クレジットカード番号や銀行口座番号などを入力して、当該クレジットカードや銀行口座に価格71を課金する処理を行ってもよい。精算部45がキャッシュレジスタ機能を備えている場合は、支払い精算処理は、現金等の出し入れを記録するものであってもよい。この場合、現金の出し入れ自体は、例えば、精算部45に接続された図示しない表示部や出力部47に表示された価格71を参照して、当該精算部45のキャッシュレジスタを操作する販売員が行うことになる。
【0026】
図2は、物品DB34の内容を示す。物品DB34は、物品ID70に対応させて物品10(例えば、衣服11)の価格71と読み取り回数72を格納する。
【0027】
読み取り回数72は、第1のIDリーダ20(例えば、第1のICタグリーダ21)がIDソース14(例えば、ICタグ15)から当該物品ID70の読み取りを行った回数である。物品管理サーバ30は、読み取り回数72や、読み取り回数72に基づくメッセージ80を、売り場の端末40に出力する。売り場の販売員は、この出力をみて商品の検品を行う。
【0028】
読み取り回数72は、顧客と商品とのミスマッチを早期に発見するために使用されてもよい。例えば、本値が高いにもかかわらず購入されない場合は、何らかの問題があると判断して、物品管理サーバ30が端末40に警告を出力する。
【0029】
図3は、物品ID70の構成を示す。物品ID70は、物品10の種別73と連番74から構成される。種別73は、例えば、衣服11の商品型番であり、連番74は、同一商品型番の個々の衣服11を識別するための番号である。
【0030】
図4は、情報DB32の内容を示す。情報DB32は、種別73に対応させて付帯情報75といき値76を格納する。
【0031】
付帯情報75は、例えば、対応する種別73の物品10(例えば、衣服11)の検品に関する情報である。本情報は、衣服11の構成部分(ボタン、ジッパー、そで、等)ごとに、販売員の検品で問題が発見された回数を示すものであってもよい。このような情報が有れば、販売員は過去の実績に基づいて、問題が予想される箇所を注目して検品ができる。
【0032】
いき値76は、例えば、読み取り回数72と比較して検品の警告を出すための値である。例えば、販売員が入力部49を使用して、いき値76を設定する。物品管理サーバ30に備えられた図示しない学習機能部が、付帯情報75内の検品実績に基づいて、いき値76を変化させてもよい。学習機能部は、例えば、検品時により多くの問題(生地の痛み等)が見られる場合は、試着による劣化が大きいと判断し、検品対象比較回数を減らす(逆の場合は、増やす)。
【0033】
図5は、第1のIDリーダ20からの物品ID70読み取り処理フローチャートである。
【0034】
物品管理サーバ30の制御部36は、第1のIDリーダ20がIDソース14から物品ID70を読み取るのを待ち合わせる(S11でN)。第1のIDリーダ20がIDソース14から物品ID70を読み取ると(S11でY)、同部は、第1のIDリーダ20から物品ID70を、ネットワーク50を介して入力する(S12)。
【0035】
その後、同部は、第1のIDリーダ20がIDソース14から当該物品ID70を読み込めなくなるのを待ち合わせる(S13でY)。第1のIDリーダ20がIDソース14から物品ID70を読み込めなくなると(S13でN)、同部は、物品DB34から読み込んだ物品ID70に対応する読み取り回数72を取得して、1加算して、更新する(S14)。
【0036】
図6は、第2のIDリーダ42からの読み取り処理フローチャートである。
【0037】
端末40の第2のIDリーダ42がIDソース14から物品ID70を読み取る(S21)と、管理部44は、第2のIDリーダ42から物品ID70を、ネットワーク50を介して入力して、物品管理サーバ30に送信する(S22)。第2のIDリーダ42がIDソース14から物品ID70を読み取るのは、例えば、売り場の販売員が、ICタグ15を付された物品10を第2のIDリーダ42のアンテナ部分に近づけたときなどである。
【0038】
物品管理サーバ30の制御部36は、当該物品ID70を端末40から入力して(S31)、入力した物品ID70に対応する価格71および読み取り回数72を物品DB34から取得する(S32)。同部は、物品ID70から種別73を取り出して、取り出した種別73に対応する付帯情報75およびいき値76を情報DB32から取得する(S33)。
【0039】
両者を比較して、読み取り回数72がいき値76以上であれば(S34でY)、物品管理サーバ30の制御部36は、物品10の検品が必須であることを示すメッセージ80を作成する(S35)。読み取り回数72がいき値76以上でなければ(S34でN)、同部は、物品10の検品が任意であることを示すメッセージ80を作成する(S36)。その後同部は、価格71、作成したメッセージ80、読み取り回数72、および、付帯情報75を端末40に送信する(S37)。
【0040】
図11は、メッセージ80の例を示す。なお、端末40において、付帯情報75は、このメッセージ80の下に出力されてもよい。
【0041】
端末40ではIO部48が当該メッセージ80、読み取り回数72、および、付帯情報75を受信して、出力部47に出力する(S23)。例えば、出力部47は図示しない画面に表示したり、図示しないスピーカーから音声を出力したりする。
【0042】
また、端末40では、管理部44が制御部36から価格71を受信して管理処理を行う(S24)。例えば、精算部45が前述の精算処理を行う。
【0043】
端末40ではIO部48は、入力部49から付帯情報75の更新情報を入力して、物品管理サーバ30に送信する(S25)。
【0044】
物品管理サーバ30の制御部36は、更新情報を端末40から受信して、当該更新情報に基づき、情報DB32の付帯情報75を更新する(S38)。
【0045】
本実施形態において、IDソース14は物品ID70をバーコードで表示するバーコードラベル16であってもよい。バーコードは、一次元でも多次元でもよい。第1と第2のIDリーダ20、42は、各々、第1と第2のバーコードリーダ22、41となる。そして、第1のバーコードリーダ22の読み取り部24が、鏡26または鏡を備えた部屋27等に備えられる。
【0046】
また、物品10は本であって、第1のICリーダ20のアンテナ23等は試読用のいすやテーブル等に備えられていてもよい。
【0047】
さらに、端末40は、第2のIDリーダ42を備えていなくてもよい。この場合、例えば、売り場の販売員が精算部45の図示せぬ入力装置を操作して物品ID70を入力してもよい。
【0048】
本実施形態の第1の効果は、顧客に商品を渡す際に商品の品質を管理して、顧客に渡される商品の品質を担保できることである。その理由は、物品管理サーバ30が、精算部45を備えた売り場の端末40に、第1のIDリーダ20を用いて計測した試着回数の推定値に基づく表示を出力するからである。この出力を受け、物品10の支払い精算を行う売り場の販売員は、試着回数の多い物品10の検品を行うことが出来る。
【0049】
第2の効果は、店員が効率よく検品できることである。その理由は、端末40に、種別73、例えば、商品型番ごとの付帯情報75を出力するからである。付帯情報75に、過去の検品実績を入力することにより、検品のためのチェックリストとすることが出来る。
【0050】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、以下に説明する事項を除き、第1の実施形態と同じである。
【0051】
物品10は、貸し出し可能な品物、例えば、視聴覚ライブラリにおける視聴覚教材であってもよい。視聴覚教材は、ビデオテープ、DVD(Digital Versatile Disk)、音楽テープ、音楽CD(Compact Disk)等である。
【0052】
本実施形態において、図1の管理部44は貸し出し部46であり、管理処理として貸し出し処理を行う(図6のS24)。貸し出し処理は、例えば、物品ID70を入力して、視聴覚教材の貸し出し登録を行う貸し出しサーバに送信することである。
【0053】
図1のIDリーダ20のアンテナ23は、視聴覚ライブラリ館内の閲覧用CDプレーヤやDVDプレーヤ等に設けられている。
【0054】
なお、本実施形態において、図2の物品DB34は価格71を格納せず、価格71に関する処理(図6)は行われない。
【0055】
本実施形態の効果は、利用者に貸し出し品を渡す際に貸し出し品の品質を管理して、利用者に渡される貸し出し品の品質を担保できることである。その理由は、物品管理サーバ30が、貸し出し部46を備えた端末40に、第1のIDリーダ20を用いて計測した館内閲覧回数の推定値に基づく表示を出力するからである。この出力を受け、物品10の貸し出しを行う貸し出しカウンタの係員は、閲覧回数の多い物品10の検品を行うことが出来る。
【0056】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図7は、本実施形態の物品管理システム60を示す。本実施形態は、以下に説明する事項を除き、第1の実施形態と同じである。
【0057】
本実施形態の端末40において、第2のIDリーダ42は管理部44ではなく、IO部42と接続される。管理部44はネットワーク50と接続されていても、いなくてもよい。
【0058】
図2の物品DB34は価格71を格納していてもいなくてもよい。
【0059】
図8は、本実施形態における第2のIDリーダ42からの読み取り処理フローチャートである。
【0060】
端末40の第2のIDリーダ42がIDソース14から物品ID70を読み取る(S41)と、IO部48は第2のIDリーダ42から物品ID70を入力して物品管理サーバ30に送信する(S42)。
【0061】
物品管理サーバ30の制御部36は、当該物品ID70を端末40から入力して(S51)、入力した物品ID70に対応する読み取り回数72を物品DB34から取得する(S52)。同部は、物品ID70から種別73を取り出して、取り出した種別73に対応する付帯情報75およびいき値76を情報DB32から取得する(S53)。
【0062】
両者を比較して、読み取り回数72がいき値76以上であれば(S54でY)、物品管理サーバ30の制御部36は、物品10の検品が必須であることを示すメッセージ80を作成する(S55)。読み取り回数72がいき値76以上でなければ(S54でN)、同部は、物品10の検品が任意であることを示すメッセージ80を作成する(S56)。その後同部は、作成したメッセージ80、読み取り回数72、および、付帯情報75を端末40に送信する(S57)。
【0063】
端末40ではIO部48が当該メッセージ80、読み取り回数72、および、付帯情報75を受信して、出力部47に出力する(S43)。
【0064】
また、端末40では、管理部44が管理処理を行う(S44)。例えば、精算部45が、前述の精算処理を行う。ただし、本実施形態においては、精算部45は価格情報を物品管理サーバ30から入力せず、例えば、精算部45に接続された図示しない、販売員が操作する入力装置から入力する。精算部45は、価格情報を、図示しない他のサーバから入力してもよい。
【0065】
本実施形態では、端末40が備える精算部45は、一人の販売員が扱うことが出来る程度に端末40の他の部分の近傍に設置された別きょう体の装置であってもよい。
【0066】
端末40ではIO部48は、入力部49から付帯情報75の更新情報を入力して、物品管理サーバ30に送信する(S45)。
【0067】
物品管理サーバ30の制御部36は、更新情報を端末40から受信して、当該更新情報に基づき、情報DB32の付帯情報75を更新する(S58)。
【0068】
本実施形態の効果は、管理部44(精算部45)として、従来から存在するキャッシュレジスタやPOS(Point Of Sales)端末40を流用できることである。その理由は、第2のIDリーダ42をIO部48に接続し、さらに、価格情報を物品管理サーバ30以外から入力するように構成したからである。
【0069】
図9は、本発明にかかる物品管理サーバ30の一例を示す。この物品管理サーバ30は、第1のIDリーダ20および端末40と接続される。この物品管理サーバ30は、物品ID70と読み取り回数72を対応付けて格納する物品DB34と、制御部36を備える。
【0070】
図10は、本発明にかかる端末40の一例を示す。この端末40は、物品管理サーバ30の制御部36と接続される。この端末40は、管理部44と、第2のIDリーダ42と、出力部47を備える。
【符号の説明】
【0071】
10 物品
11 衣服
14 IDソース
15 ICタグ
16 バーコードラベル
20 第1のIDリーダ
21 第1のICタグリーダ
22 第1のバーコードリーダ
23 アンテナ
24 読み取り部
26 鏡
27 鏡を備えた部屋
30 物品管理サーバ
32 情報DB
34 物品DB
36 制御部
39 物品管理プログラム
40 端末
41 第2のバーコードリーダ
42 第2のIDリーダ
43 第2のICタグリーダ
44 管理部
45 精算部
46 貸し出し部
47 出力部
49 入力部
50 ネットワーク
60 物品管理システム
70 物品ID
71 価格
72 読み取り回数
73 種別
74 連番
75 付帯情報
76 いき値
80 メッセージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に付されたIDソースから読み取られた物品IDの読み取り回数を、前記物品ID対応に格納する物品DBと、
前記物品の精算処理を行う端末から前記物品IDを受信し、受信した前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数が所定値以上であれば前記物品の検査促進通知を前記端末に出力する制御部と、を備える物品管理サーバ。
【請求項2】
物品に付されたIDソースから読み取られた物品IDの読み取り回数を、前記物品ID対応に格納する物品DBと、
前記物品の精算処理を行う精算装置の近傍に設置された端末から前記物品IDを受信し、受信した前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数が所定値以上であれば前記物品の検査促進通知を前記端末に出力する制御部と、を備える物品管理サーバ。
【請求項3】
前記制御部は、第1のIDリーダが読み取った前記物品IDを受信して、受信した前記物品IDに対応する前記読み取り回数を加算し、
前記端末は、第2のIDリーダが読みと取った前記物品IDを前記制御部に送信する、請求項1または2の物品管理サーバ。
【請求項4】
前記物品の種別対応に検査対象構成部分を示す付帯情報を格納する情報DBを備え、
前記制御部は、前記第2のIDリーダが読み取った前記物品IDを持つ前記物品の前記種別に対応する前記付帯情報を前記情報DBから検索して前記端末に出力する請求項3の物品管理サーバ。
【請求項5】
前記情報DBは、前記物品の種別対応にいき値を格納し、
前記制御部は、前記第2のIDリーダが読み取った前記物品IDを持つ前記物品の前記種別に対応する前記いき値を前記情報DBから検索して、前記読み取り回数と前記いき値
を比較し、前記比較結果に基づいて前記検査促進通知をする請求項4の物品管理サーバ。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかの物品管理サーバと、前記端末を備えた物品管理システム。
【請求項7】
物品に付されたIDソースから読み取られた物品IDの読み取り回数を、前記物品ID対応に物品DBに格納し、
前記物品の精算処理を行う端末から前記物品IDを受信し、受信した前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数が所定値以上であれば前記物品の検査促進通知を前記端末に出力する、物品管理方法。
【請求項8】
第1のIDリーダが読み取った前記物品IDを受信して、受信した前記物品IDに対応する前記読み取り回数を加算し、
前記端末は、第2のIDリーダが読みと取った前記物品IDを前記制御部に送信する、請求項7の物品管理方法。
【請求項9】
前記物品の種別対応に検査対象構成部分を示す付帯情報を情報DBに格納し、
前記第2のIDリーダが読み取った前記物品IDを持つ前記物品の前記種別に対応する前記付帯情報を前記情報DBから検索して前記端末に出力する請求項8の物品管理方法。
【請求項10】
物品に付されたIDソースから読み取られた物品IDの読み取り回数を、前記物品ID対応に物品DBに格納する処理と、
前記物品の精算処理を行う端末から前記物品IDを受信し、受信した前記物品IDに対応する前記読み取り回数を前記物品DBから読み込んで、前記読み取り回数が所定値以上であれば前記物品の検査促進通知を前記端末に出力する処理を、コンピュータに実行させる物品管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−30193(P2013−30193A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−233727(P2012−233727)
【出願日】平成24年10月23日(2012.10.23)
【分割の表示】特願2007−316603(P2007−316603)の分割
【原出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】