説明

物干装置

【課題】腕杆の使用する設定角度を変更する操作が簡単であると共に、使用時には腕杆が容易に外れることがない物干装置を提供すること。
【解決手段】規制使用部1が第一ピン7に当接すると共に、案内孔17の受止部20に第二ピン8が係合し、腕杆2の掛合部11が支持体1の掛止部6に掛止した、腕杆2が水平の使用状態から角度を変更するには、腕杆2をやや持ち上げながら付勢ばね25の力に抗して前方へ移動させて、掛合部11を掛止部6から外すと共に、案内孔17の受止部20を第二ピン8から外すと、腕杆2は上下いずれにも回動可能な状態となる。この状態から腕杆2を上方又は下方に回動し設定したい角度で持っている力を緩めると、付勢ばね25の力によって、案内孔17の受止部18〜21のいずれかに第二ピン8が係合すると共に、腕杆2の掛合部10〜13いずれかが支持体1の掛止部6に掛止した使用状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の壁面や支柱等に2つを一組として取り付け、物干竿を掛け渡して使用するもので、特に、窓上や窓脇上方の外壁に取り付けるのに適した物干装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述の物干装置は、高い場所に取り付けられるので、洗濯物を干しやすいように腕杆が斜め下向きの角度に設定できることが必要であるが、このような物干装置として従来より、実公平8−1758号考案が提案されており、この考案は、竿受部を有する腕杆と、該腕杆を支持する支持体とから成る物干装置において、支持体は、前面が開口する筐体の内部に3つの掛止部を設けると共に、筐体の両側板間に第一ピンと第二ピンを設けて成り、腕杆の基端部には、後方に突出して掛止部と掛合する掛合部を設けると共に、第一ピンが挿入され移動可能な規制孔と第二ピンが挿入され移動可能な案内孔を穿設し、案内孔には、第二ピンに係合する3つの受止部を設けて成り、第二ピンが案内孔内を移動して受止部に係脱する時に、第一ピンが規制孔内を移動できるように構成した物干装置である。
【0003】
また、実開平1−128790号考案が提案されており、この考案は、挿孔を有するアームと、該アームを支持するブラケットとから成る物干し竿掛け具において、アームの後部を、ブラケットに装入し且つアームをブラケットに埋設した左右袖金の枢軸で軸支し、枢軸とアーム横孔内にスプリングを装付してアームの後端周面に形成した凹溝を袖金の横軸に圧接掛止して成る物干し竿掛け具である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平8−1758号公報
【特許文献2】実開平1−128790号のマイクロフィルム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記前者の従来例においては、腕杆の使用する角度を変更操作するには、腕杆を回動して第二ピンをいずれかの受止部に係合させる必要があり、特に設定角度を多段階にして受止部間の間隔が小さくなった場合には、所望の角度に設定するのは難しい操作であり、また使用中に洗濯物が風を受けたりすると腕杆が外れやすく危険であるという問題がある。
【0006】
また、後者の従来例においては、単純に枢軸と横軸で力を受ける構造で、アームの後端周面に形成した凹溝をスプリングの力で横軸との掛止方向に付勢して、アームの角度を保持しているので、使用中に干してある洗濯物等を介してアームがブラケットと反対方向(先端方向)に引っ張られた場合、凹溝と横軸との掛止が外れる方向に力がかかる構造となっている。従って、アームを斜め下向きに設定できるようにすると、スプリングの弾性力が弱いと、使用中にアームが外れてしまうという問題があり、スプリングの弾性力を強くすると、角度の変更操作に大きな力が必要になり操作性が悪化するという構造上の問題がある。そのため、この従来例においては、実際アームを斜め下向きに設定できるようになっておらず、窓上や窓脇上方の外壁に取り付けるのに適した物干装置とはいえないものであり、本発明の物干装置とは用途が相違するものである。
【0007】
本発明の課題は、腕杆を斜め下向きを含めて複数の角度に設定することができる物干装置において、腕杆の使用する設定角度を多段階にすることができ、なおかつ、腕杆を使用する設定角度の変更操作が簡単であると共に、使用時には腕杆が容易に外れることがない物干装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、請求項1の発明においては、竿受部を有する腕杆と、該腕杆を支持する支持体とから成り、腕杆を斜め下向きを含めて複数の角度に設定することができる物干装置において、支持体は、前面が開口する筐体の内部に掛止部を設けると共に、筐体の両側板間に第一ピンと第二ピンを設けて成り、腕杆の基端部には、後方に突出して掛止部と掛合する掛合部を設けると共に、第一ピンが挿入され移動可能な規制孔と第二ピンが挿入され移動可能な案内孔を穿設し、掛止部と掛合部の少なくともいずれか一方を複数設けて掛合部が掛止部に選択的に掛合し得るように構成すると共に、案内孔には、第二ピンに係合する複数の受止部を設けて成り、第二ピンが案内孔内を移動して受止部に係脱する時に、第一ピンが規制孔内を移動できるように構成し、腕杆には、規制孔又はその近傍に、第一ピンに当接することができる付勢ばねを設け、掛合部と掛止部との掛合及び受止部と第二ピンとの係合が外れて腕杆が回動可能な状態において、付勢ばねが第一ピンを押圧して、掛合部が掛止部に掛合すると共に、案内孔の受止部が第二ピンに係合する方向に腕杆を付勢するようにして成るものであり、請求項2の発明においては、竿受部を有する腕杆と、該腕杆を支持する支持体とから成り、腕杆を斜め下向きを含めて複数の角度に設定することができる物干装置において、支持体は、前面が開口する筐体の内部に掛止部を設けると共に、筐体の両側板間に第一ピンと第二ピンを設けて成り、腕杆の基端部には、後方に突出して掛止部と掛合する掛合部を設けると共に、第一ピンが挿入され移動可能な規制孔と第二ピンが挿入され移動可能な案内孔を穿設し、掛止部と掛合部の少なくともいずれか一方を複数設けて掛合部が掛止部に選択的に掛合し得るように構成すると共に、案内孔には、第二ピンに係合する複数の受止部を設けて成り、第二ピンが案内孔内を移動して受止部に係脱する時に、第一ピンが規制孔内を移動できるように構成し、腕杆には、案内孔又はその近傍に、第二ピンに当接することができる付勢ばねを設け、掛合部と掛止部との掛合及び受止部と第二ピンとの係合が外れて腕杆が回動可能な状態において、付勢ばねが第二ピンを押圧して、掛合部が掛止部に掛合すると共に、案内孔の受止部が第二ピンに係合する方向に腕杆を付勢するようにして成るものである。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明は、請求項1の発明においては、規制孔又はその近傍に、第一ピンに当接することができる付勢ばねを設け、掛合部と掛止部との掛合及び受止部と第二ピンとの係合が外れて腕杆が回動可能な状態において、付勢ばねが第一ピンを押圧して、掛合部が掛止部に掛合すると共に、案内孔の受止部が第二ピンに係合する方向に腕杆を付勢するようにして成るので、腕杆を操作して、掛合部を掛止部から外すと共に、案内孔の受止部を第二ピンから外して、回動し設定したい角度の近くで持っている力を緩めると、付勢ばねが、第一ピンを押圧する反力で付勢ばねが取り付けられている腕杆を基端部側へ付勢するので、案内孔の受止部のいずれかに第二ピンが係合すると共に、腕杆の掛合部のいずれかが支持体の掛止部に掛止した使用状態となり、腕杆の使用する設定角度を斜め下向きの角度を含めて多段階にして受止部間の間隔が小さくなったとしても、腕杆の使用する設定角度を変更する操作が簡単であると共に、使用時には腕杆が容易に外れることがなく安全性が向上するという効果がある。
【0010】
また請求項2の発明においては、案内孔又はその近傍に、第二ピンに当接することができる付勢ばねを設け、掛合部と掛止部との掛合及び受止部と第二ピンとの係合が外れて腕杆が回動可能な状態において、付勢ばねが第二ピンを押圧して、掛合部が掛止部に掛合すると共に、案内孔の受止部が第二ピンに係合する方向に腕杆を付勢するようにして成るので、腕杆を操作して、掛合部を掛止部から外すと共に、案内孔の受止部を第二ピンから外して、回動し設定したい角度の近くで持っている力を緩めると、付勢ばねが、第二ピンを押圧する反力で付勢ばねが取り付けられている腕杆を基端部側へ付勢するので、案内孔の受止部のいずれかに第二ピンが係合すると共に、腕杆の掛合部のいずれかが支持体の掛止部に掛止した使用状態となり、腕杆の使用する設定角度を斜め下向きの角度を含めて多段階にして受止部間の間隔が小さくなったとしても、腕杆の使用する設定角度を変更する操作が簡単であると共に、使用時には腕杆が容易に外れることがなく安全性が向上するという効果がある。
【0011】
また、腕杆の使用する角度を斜め下向きの角度を含めて多段階に設定できるようにすることにより、使用する人の身長や年代によって使いやすい高さに対応することができるという効果や、施工場所によって取り付けられる高さが制限されたとしても、使用する人に使いやすい高さに腕杆を設定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1の全体側面図である。
【図2】実施例1の腕杆が水平の使用状態の要部断面図である。
【図3】実施例1の腕杆が斜め上向きの使用状態の要部断面図である。
【図4】実施例1の腕杆が斜め下向きの使用状態(小角度)の要部断面図である。
【図5】実施例1の腕杆が斜め下向きの使用状態(大角度)の要部断面図である。
【図6】実施例1の腕杆が垂直下向きの収納状態の要部断面図である。
【図7】実施例1の腕杆が回動可能な状態の要部断面図である。
【図8】実施例1の全体の分解斜視図である。
【図9】実施例1の支持体の断面図である。
【図10】実施例1の腕杆の基端部の断面図である。
【図11】実施例2の腕杆が水平の使用状態の要部断面図である。
【図12】実施例2の腕杆が回動可能な状態の要部断面図である。
【実施例1】
【0013】
図1〜図10に基づいて実施例1を説明する。
支持体1は、一対の側板4・4を間隔をおいて対向するように設けた筐体3の後部の上下両端に取付片5・5を設けて成り、筐体3の前面及び上下面の一部は開口している。筐体3の内部後方には、中央やや下部に掛止部6が設けられ、その先端に下向きの外止突起33を設けている。側板4・4には、第一ピン7及び第二ピン8が挿通軸止される2つの軸孔(符号なし)が斜め位置に穿設されている。
【0014】
腕杆2は、略細長方形で5つの楕円形状の竿受部9・・・9が設けられており、基端部には、掛止部6と選択的に掛合する掛合部10〜13を、後方に突出するように設けると共に、基端寄りの第一ピン7が挿通されてその動きを規制される規制孔14及び先端寄りの第二ピン8が挿通されて案内される案内孔17を穿設してある。また、掛合部10〜13の先端には、それぞれ上向きの外止突起34〜37を設けてあり、支持体1の掛止部6に設けた外止突起33と係合するようになっている。
【0015】
規制孔14は、略L字状の貫通する孔で、上部辺の先端を規制使用部15とすると共に、下部辺の先端を規制収納部16としてあり、案内孔17は、全体が略円弧状の貫通する孔で、先端側の略半分の部分に亘って、規制使用部15を中心として一定角度の間隔に配置される4つの受止部18〜21を略円弧状の経路の外側に突出するように設けると共に、最も基端部に近い受止部18の側から略円弧状の経路の終端部に案内収納部22を形成してある。
【0016】
腕杆2の基端部には、規制孔14の近傍に、後述するように、ねじりコイルばねである付勢ばね25の巻き部分28と一方のアーム29が収納されて取り付けられる取付凹部23を設けると共に、他方のアーム30が回動可能な扇形状の回動凹部27を設け、さらに間隔をおいた2箇所に、腕杆2の厚み方向に突出するガタ止め具26・26が取り付けられる円形の貫通孔24・24を設けてある。
【0017】
ねじりコイルばねである付勢ばね25は、腕杆2基端部の一面に取り付けられ、巻き部分28の一方に短いアーム29、他方に長いアーム30を突出して成り、アーム29の先端は直角に曲げられている。ガタ止め具26は、腕杆2基端部の両面に取り付けられ、略菱形状の本体部31の裏面両端部に略円筒状の取付脚部32・32を突設して成るものであり、腕杆2が支持体1に対してがたつきを少なくすると共に、スムーズに回動するためのものである。
【0018】
組み立て方を説明する。
まず腕杆2の一面側に、ねじりコイルばねである付勢ばね25を、その巻き部分28及び一方のアーム29を取付凹部23に収納すると共に、他方のアーム30を回動凹部27の先端側の段部に当接させて弾性力をチャージした状態で保持させて取り付けてあり、アーム30は、回動凹部27の範囲内で回動することができるようになる。
【0019】
次に、腕杆2の両面に、ガタ止め具26・26を、その取付脚部32・・・32をそれぞれ貫通孔24・24に表裏両面から圧入して取り付ける。付勢ばね25側に取り付けられるガタ止め具26は、本体部31が付勢ばね25を取付凹部23から外れないように押さえる作用も果たしている。
【0020】
そして、この腕杆2を水平に支持体1の筐体3に前面の開口から、一対の側板4・4の間に挿入し、第一ピン7及び第二ピン8を一方の側板4の2つの軸孔(符号なし)から挿通しそれぞれ規制孔14の規制使用部15及び受止部20を貫通させて、他方の側板4の2つの軸孔(符号なし)にそれぞれ螺合して取り付ける。
【0021】
操作方法を説明する。
図2に示すように、規制使用部15が第一ピン7に当接すると共に、案内孔17の受止部20に第二ピン8が係合し、腕杆2の掛合部11が支持体1の掛止部6に掛止した状態、すなわち腕杆2が水平の使用状態から角度を変更するには、腕杆2をやや持ち上げながら付勢ばね25の力に抗して前方へ移動させて(図7参照)、掛合部11を掛止部6から外すと共に、案内孔17の受止部20を第二ピン8から外すと、腕杆2は上下いずれにも回動可能な状態となる。
【0022】
そして、この状態から腕杆2を上方又は下方に回動し設定したい角度で持っている力を緩めると、付勢ばね25が、第一ピン7を押圧する反力で付勢ばね25が取り付けられている腕杆2を基端部側へ付勢しているので、案内孔17の受止部18〜21のいずれかに第二ピン8が係合すると共に、腕杆2の掛合部10〜13いずれかが支持体1の掛止部6に掛止した使用状態となる。
【0023】
いずれの使用状態においても、掛合部10〜13に設けた外止突起34〜37が支持体1の掛止部6に設けた外止突起33と係合しているので、腕杆2に支持体1から離れる方向に力がかかっても、掛合部10〜13と掛止部6の掛止が容易に外れることがない。
【0024】
前述のように腕杆2を回動可能な状態として、第二ピン8が最も基端部に近い受止部18を越えるまで下方へ回動させると、規制孔14の規制収納部16が第一ピン7に当接すると共に、案内孔17の終端である案内収納部22が第一ピン8に当接し、垂直下向きの収納状態になる(図6参照)。
【実施例2】
【0025】
図11〜図12に基づいて実施例2を説明する。
この実施例においては、腕杆42には、案内孔46に連続するように、下方に延びる収納孔49を設けて、さらに収納孔49の下端部には嵌合凹部51を連設してある。そして、収納孔49に、基端部側に移動空間52を残すように付勢ばね48を取り付けてある。付勢ばね48は、合成樹脂製の板ばねで、一端部に嵌合突部50を設けてあり、嵌合凹部51に圧入して取り付けられるものであり、収納孔49の移動空間52側へ変形可能に設けられている。
【0026】
操作方法を説明する。
図11に示すように、腕杆42が水平の使用状態から角度を変更するには、腕杆42をやや持ち上げながら付勢ばね48の力に抗して前方へ移動させると、付勢ばね48が第二ピン44に押されて移動空間52側へ変形移動し、掛合部45を掛止部43から外すと共に、案内孔46の受止部47を第二ピン44から外すと、腕杆42は上下いずれにも回動可能な状態となる(図12参照)。
【0027】
そして、この状態から腕杆42を上方又は下方に回動し設定したい角度で持っている力を緩めると、付勢ばね48が、第二ピン44を押圧する反力で付勢ばね48が取り付けられている腕杆42を基端部側へ付勢しているので、案内孔46の4つの受止部のいずれかに第二ピン44が係合すると共に、腕杆の4つの掛合部のいずれかが支持体41の掛止部43に掛止した使用状態となる。なお、その他の構成については実施例1と同様なので省略する。
【符号の説明】
【0028】
1 支持体
2 腕杆
3 筐体
6 掛止部
7 第一ピン
8 第二ピン
9 竿受部
10 掛合部
11 掛合部
12 掛合部
13 掛合部
14 規制孔
17 案内孔
18 受止部
19 受止部
20 受止部
21 受止部
25 付勢ばね
41 支持体
42 腕杆
43 掛止部
44 第二ピン
45 掛合部
46 案内孔
47 受止部
48 付勢ばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
竿受部を有する腕杆と、該腕杆を支持する支持体とから成り、腕杆を斜め下向きを含めて複数の角度に設定することができる物干装置において、支持体は、前面が開口する筐体の内部に掛止部を設けると共に、筐体の両側板間に第一ピンと第二ピンを設けて成り、腕杆の基端部には、後方に突出して掛止部と掛合する掛合部を設けると共に、第一ピンが挿入され移動可能な規制孔と第二ピンが挿入され移動可能な案内孔を穿設し、掛止部と掛合部の少なくともいずれか一方を複数設けて掛合部が掛止部に選択的に掛合し得るように構成すると共に、案内孔には、第二ピンに係合する複数の受止部を設けて成り、第二ピンが案内孔内を移動して受止部に係脱する時に、第一ピンが規制孔内を移動できるように構成し、腕杆には、規制孔又はその近傍に、第一ピンに当接することができる付勢ばねを設け、掛合部と掛止部との掛合及び受止部と第二ピンとの係合が外れて腕杆が回動可能な状態において、付勢ばねが第一ピンを押圧して、掛合部が掛止部に掛合すると共に、案内孔の受止部が第二ピンに係合する方向に腕杆を付勢するようにして成ることを特徴とする物干装置。
【請求項2】
竿受部を有する腕杆と、該腕杆を支持する支持体とから成り、腕杆を斜め下向きを含めて複数の角度に設定することができる物干装置において、支持体は、前面が開口する筐体の内部に掛止部を設けると共に、筐体の両側板間に第一ピンと第二ピンを設けて成り、腕杆の基端部には、後方に突出して掛止部と掛合する掛合部を設けると共に、第一ピンが挿入され移動可能な規制孔と第二ピンが挿入され移動可能な案内孔を穿設し、掛止部と掛合部の少なくともいずれか一方を複数設けて掛合部が掛止部に選択的に掛合し得るように構成すると共に、案内孔には、第二ピンに係合する複数の受止部を設けて成り、第二ピンが案内孔内を移動して受止部に係脱する時に、第一ピンが規制孔内を移動できるように構成し、腕杆には、案内孔又はその近傍に、第二ピンに当接することができる付勢ばねを設け、掛合部と掛止部との掛合及び受止部と第二ピンとの係合が外れて腕杆が回動可能な状態において、付勢ばねが第二ピンを押圧して、掛合部が掛止部に掛合すると共に、案内孔の受止部が第二ピンに係合する方向に腕杆を付勢するようにして成ることを特徴とする物干装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−187285(P2012−187285A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−53686(P2011−53686)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000148070)株式会社川口技研 (48)