説明

特に包装ライン用のフィーダデバイススタンド

フィーダデバイス(50)を包装ライン(1)に対して要求された位置に保持するのに適した種類の、特にそれを組み込む包装ライン(1)用のフィーダデバイススタンド(10)により、デバイスをラインに対して正確に位置決めすることが可能になり、供給されるべき挿入物によって適合可能であり、包装ライン(1)の本体(5)の下に挿入されるのに適した係合突起部(12)を備えた台座(11)と、台座(11)を包装ライン(1)に対して固定位置に配置するための封鎖手段(13、14)と、台座(11)の頂部に配置され、包装ライン(1)を横切って台座(11)に対して並進されるように構成されたサドル(30)と、該サドル(30)上に設置され、フィーダデバイス(50)用の支持ベース(41)が上に形成される枢動テーブル(40)と、該支持ベース(41)を該包装ライン(1)に対して位置決めするための手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィーダデバイスをラインに対して要求される位置に保持するのに適した種類の、特にそれを組み込む包装ライン用のフィーダデバイス用スタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的には、連続して作動される包装ラインに沿って、様々な種類のフィーダが配置され、例えば、セロハンフィルムによって、または別の熱シール可能なフィルムによって包装されるべき積み重ね要素内、あるいは、同様にほどかれた紙の中に配置し、場合によっては、フローパックとして知られる方法に従って、熱シール可能なフィルムまたは接着樹脂の層を備える。
【0003】
このようにして包装されるべき要素の例は、雑誌、新聞、平らにされた小包およびその他であり、単一のシート、または例えば、折り目線または任意の封筒によって形成された閉じられたへりまたはバインダを有する小冊子で作成された挿入物がこれらに付随する。一般に、以下において、該挿入物は、シート形状の単一の製品と称される。
【0004】
それらは、該フィーダデバイスを介して包装ラインに供給された、例えば、別々に販売される、またはさらにその間に関連性を持って販売される雑誌、および該雑誌と一緒に包装された多様な種類の挿入物(販売促進、宣伝広告など)で表わすことができる。
【0005】
小包、雑誌、新聞など別個の要素に、または単一のまたは折り畳まれたシート、封筒、製本された挿入物などのような実質的に単一の製品に適合したフィーダデバイスは通常、包装ラインの動作に明確に同期されるべき固有のモータを備える。
【0006】
さらに、それらは、単一の包装ライン内に組み込まれるものではなく、それらは、起こり得る要望に従って、追加されまたは取り外されて利用可能であるべきであり、この理由のために、そのモータは、内蔵される必要がある。
【0007】
したがって、同一のフィーダデバイスは、ラインに沿って異なるサイズの挿入物を供給することが可能である必要があり、場合によって、ラインに対して異なる配向を有することが理解される。しかしながら、これらのパラメータの変形形態の場合でさえも、フィーダは、ラッピングステーションへ導く包装ライン上に精密に中央に配置された挿入物を送達しなければならない。
【0008】
フィーダデバイスが挿入物を、例えば90°枢動させるための手段を備える場合、特にこの問題の影響を受ける。一般的な問題は、このような手段が、完全に90度の角度で挿入物を安全に枢動させることに成功せず、その部分的角度で枢動させることである。さらに、このような回転角度の変動は、フィーダデバイス自体の供給位置を変える場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の基礎を成す技術的問題は、従来技術に関連して言及された欠点を回避するフィーダデバイスのスタンドを提供することである。
【0010】
このような問題は、
−包装ラインの本体の下に挿入されるのに適した係合突起部を備えた台座と、
−台座を包装ラインに対して固定位置に配置するための封鎖手段と、
−包装ラインを横切って台座に対して並進されるように構成された、台座の頂部に配置されたサドルと、
−該サドルの上に設置され、フィーダデバイス用の支持ベースが上に形成される枢動テーブルと、
−該支持ベースを該包装ラインに対して位置決めするための手段とを備えた上記に特定したスタンドによって解決される。
【0011】
本発明はまた、上記の所与の主要な定義および付加的定義によるスタンドを備えたフィーダデバイスに向けられることが理解される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるスタンドおよび関連するフィーダデバイスの主な利点は、デバイスをラインに対して正確に位置決めすることが可能であり、供給されるべき挿入物に従って適用可能であることである。
【0013】
本発明は、以後、添付の図面を参照して、例証として非限定的な目的で提供されるその好ましい実施形態に従って記載される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるスタンドを組み込む、包装ラインに近接したフィーダデバイスを示す斜視図である。
【図2】図1のスタンドの下部の斜視図である。
【図3】図2の下部の詳細の側部の部分断面図である。
【図4】図3の詳細の前方の部分断面図である。
【図5】図1のスタンドの部分断面斜視図である。
【図6】図5に示される、図1のスタンドの詳細の拡大斜視図である。
【図7】図1のスタンドの後部斜視図である。
【図8】図1のスタンドの上部斜視図である。
【0015】
単に予備的な目的で図面を参照すると、包装ラインの一部は、全体として1で示される。これは、包装されるべき単一の製品を押すように移動する複数の押し部材3を備えた、包装ライン本体5の頂部に形成された長手方向の搬送面2を有する。それらは、モータ、および搬送面2の下にある関連する連鎖(機構)(kinematic chain)によって動かされる。
【0016】
ライン本体5の側部に、運動学的(kinematic)動力伝達装置、モータおよび補助デバイスを収容するのに適した複数のアクセスベイ(access bay)を含むケーシング4が設けられる。
【0017】
該搬送面を水平に設定するために、好適な同じ高さに保つ脚によって支持された本体5の下に、間隙6が配置される。
【0018】
該間隙6に、ラインは、以後記載されるフィーダデバイススタンドを受けるように成形され、フィーダデバイスが任意選択で設けられ得る、ライン1の所定の領域に配置された位置決めレール7の組を備える。
【0019】
該ライン1はまた、該レール7に、該スタンドをライン1に対して封鎖する目的で、該搬送面2に近接して設けられた固定部材8を有する。
【0020】
常に図面を参照すると、本発明によるスタンドの一実施形態は、包括的に10で示される。
【0021】
スタンドは、車輪9の上に設置された真っ直ぐな台座11であって、スラブ形状で、台座11の幅と一致する幅と、ライン本体5の幅全体をほぼ覆うような長さとを有する、包装ライン1の本体5の下に挿入するのに適した係合突起部12を備える台座11を備える
該突起部12は、その遠位端、かつその各側部に、該レール7の下で摺動するように配置された第1位置決めロール13を有する。突起部12は、その近位端に、すなわち台座11に、該レール7の上を摺動するように配置された第2ロール14を備え、これにより、台座11をライン1に対してその位置で組み立てる。
【0022】
台座11は、高さを調整することができ、この目的のために、これは、台座11の頂部を垂直に並進させるための手段を有する。このような手段は、本実施形態において、任意の要求に従って好適な制御ユニットに結合され得るジャッキシリンダ15を備える。
【0023】
これに関連して、台座は、固定された下部16と可動の上部17とに分けられ、該並進手段は、この後者の部分17に対して作用する。
【0024】
並進手段は、所定のレベルに配置するための手段、例えば、下部16の中に形成されたノッチに嵌合するのに適したバー18を備える。
【0025】
あるいは、該並進手段は、油圧式ジャック、モータ駆動式またははずみ車駆動の機械システムで構成されてよく、好ましくは、該上部内に形成された雌ねじに係合するねじシャフトを備え、頂部の重みによって生じた反転するシャフトの回転を阻止するような摩擦係数を有する。
【0026】
このような並進手段は、フィーダデバイスを搬送面に対して垂直方向に配置して、床の凹凸、またはライン1に供給されるべき挿入物の顕著な厚みを補償するように機能する。
【0027】
該上部17上に、スタンドは、該固定部材8に対応する、側面の対向する固定デバイス20を有する。それらは、スリット23内で該上部17の中を摺動するバー22に回転可能に接続されたフック21を備える。フック21の角度位置は、側部はずみ車24によって固定化することができる。並進バー22は、弾性部材25、すなわち、らせん形ばねに対抗して移動させることができ、バーは、後部はずみ車27によって回転させることができるねじスピンドル26によって駆動される。
【0028】
このようにして、台座11は、ライン1に接近することができ、レール7に対して位置決めロール13、14を挿入する。フック21は、ばね25に対して前方に押され、ライン1上の固定部材8に固定されるように回転される。次いで、それらは、台座11がライン本体5に対して一体式に封鎖されるまで、後方に引き戻される。
【0029】
台座11を包装ライン1に対して所定の位置に配置する目的で、ロール13、14および固定デバイス20が、スタンド10を封鎖するための手段を具現化することが理解される。
【0030】
しかしながら、このような封鎖手段は、多くの変形形態を包含することができることが理解される。完全に封鎖した後、上部17、すなわちフィーダデバイスは、搬送面に対して垂直方向に調整することができる。
【0031】
該台座11の頂部上で、スタンド10は、包装ライン11を横切って、詳細にはそのラインに対して垂直方向に台座11に対して並進することができるサドル30を備える。これは、サドル30と上部17との間に設けられた、サドル30を水平方向に並進させるための手段を有する。
【0032】
これに関連して、サドル30は、そのベースに、サドル30に対して長手方向に配置された水平方向ラック31を備え、調整はずみ車33によって駆動される、台座11の上部17上に回転可能に設置された歯車32が、このラック上で作動される。サドル30を要求される位置に停止させるために、ブレーキが設けられることが理解される。このブレーキは、歯車32を駆動させるスピンドル34に適用されてよい。
【0033】
さらに、水平方向に並進させるこのような手段は、例えば、ねじスピンドル、または歯状バーを備えた可動ラチェット歯車装置を含むことによって、多くの変形形態を含むことができる。
【0034】
該サドル30上に、スタンド10は、サドル30とテーブル40の間に配置された軸受42の上に回転可能に設置された枢動テーブル40を備える。枢動テーブル40を要求される位置で停止させるためにブレーキが設けられることが理解される。軸受42は、垂直方向の回転軸を有する。
【0035】
テーブル40上に、フィーダデバイス50用の支持ベース41が形成され、これは、ライン1に対して自由に枢動され、任意の並進および枢動位置に封鎖することができる。
【0036】
したがって、スタンド10は、該支持ベース41を包装ライン1に対して位置決めするための手段を備え、本実施形態において、これは、それぞれの各ブレーキを備えたサドル30および軸受を水平方向に並進させるための該手段を備える。
【0037】
本実施形態において、該位置決め手段はまた、台座11の頂部を垂直方向に並進させる手段と、このような頂部を所定のレベルに配置する先に記載した手段とを備える。
【0038】
該支持ベース41上に、小包、雑誌、新聞などの単一の製品を包装ライン1上に供給するのに適した種類のフィーダデバイス50が配置される。
【0039】
この実施形態において、フィーダデバイス50は、搬送面2に浮くように、供給されるべき製品の積み重ねが上に配置される支持テーブル51を備える。
【0040】
該製品は、積み重ねのベースから一つずつ引き抜かれ、枢動され、包装ライン1に対して製品または挿入物を枢動させるようにプログラムすることが可能な入り口ローラテーブル52の上に配置される。
【0041】
このようなデバイス50は、電気的に制御され、包装ライン1全体と同期する単独モータ53によって作動される。
【0042】
しかしながら、スタンドは、同様な方法で異なるフィーダと共に使用することができることが理解される。
【0043】
上記のスタンドおよび関連するフィーダデバイスに対して、当業者は、さらなる起こり得る要望に応えるために、いくつかの付加的変形形態および修正形態を採り入れることが可能であり、いずれにしてもこれら全て、添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明に与えられた保護範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィーダデバイス(50)を包装ライン(1)に対して要求された位置に保持するのに適した種類の、特にそれを組み込む包装ライン(1)用のフィーダデバイススタンド(10)であって、
前記包装ライン(1)の本体(5)の下に挿入されるのに適した係合突起部(12)を備えた台座(11)と、
前記台座(11)を前記包装ライン(1)に対して固定位置に配置するための封鎖手段(13、14、20)と、
前記台座(11)の頂部に配置され、前記包装ライン(1)を横切って前記台座(11)に対して並進されるように構成されたサドル(30)と、
前記サドル(30)上に設置され、前記フィーダデバイス(50)用の支持ベース(41)が上に形成される枢動テーブル(40)と、
前記支持ベース(40)を前記包装ライン(1)に対して位置決めするための手段とを備えるフィーダデバイススタンド。
【請求項2】
前記係合突起部(12)が、スラブ形状であり、前記台座(11)の幅と一致する幅と、前記ライン本体(5)の幅全体をほぼ覆うような長さとを有する、請求項1に記載のスタンド(10)。
【請求項3】
前記突起部(12)が、その遠位端、かつその各側部に、レール7の上で前記包装ライン(1)内を摺動するように配置された第1位置決めロール(13)と、その近位端に、前記レール(7)の上で摺動するように配置された第2ロール(14)とを有し、これにより、前記台座(11)を前記包装ライン(1)に対してその位置で組み立てる、請求項2に記載のスタンド(10)。
【請求項4】
前記台座(11)が、垂直方向に調整可能である、請求項1に記載のスタンド(10)。
【請求項5】
前記台座(11)を前記包装ライン(1)に対して固定位置に配置するための前記封鎖手段(13、14、20)が、前記包装ライン(1)の前記本体(5)内の固定部材(8)に対応する側面の対向する固定デバイス(20)を備える、請求項1に記載のスタンド(10)。
【請求項6】
前記固定デバイス(20)が、前記台座(11)のスリット(23)内を摺動するバー(22)に回転可能に接続されたフック(21)を備える、請求項5に記載のスタンド(10)。
【請求項7】
前記支持ベース(41)を前記包装ライン(1)に対して位置決めするための前記手段が、
前記サドル(30)を水平方向に並進させるための手段と、
前記サドル(30)に対する前記枢動テーブル(40)の枢動を可能にする枢動手段と、
それぞれのブレーキとを備える、前記請求項にいずれかに記載のスタンド(10)。
【請求項8】
前記水平方向に並進させる手段が、前記サドル(30)に対して長手方向に配置された水平方向ラック(31)と、調整はずみ車(33)によって駆動される対応する歯車(32)とを備える、請求項7に記載のスタンド(10)。
【請求項9】
前記枢動手段が、前記サドル(30)と前記枢動テーブル(40)の間に垂直方向回転軸を有する軸受け(42)を備える、請求項7に記載のスタンド(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−516582(P2010−516582A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547795(P2009−547795)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050373
【国際公開番号】WO2008/093296
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(508328659)ケルン システミ エス.アール.エル. (3)
【Fターム(参考)】