説明

特許明細書作成支援方法とその装置、並びに特許明細書作成支援プログラム記録済記憶媒体

【課題】 明細書作成に不慣れな発明者であっても、十分効率的に明細書作成を支援すること。
【解決手段】 制御部11による作成支援制御下に、作業初期には記憶部12上の全体的作業手順が、また、実際の作成作業に際しては、記憶部14〜16上の明細書作成ガイド、明細書原稿が同時表示され、ツリー表示されている記憶部13上の項目のうち、上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その項目に関連する項目箇所が同期表示され、下位階層項目の何れかが選択される度に、その項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されつつ、特許明細書作成作業が行われるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特許明細書作成支援方法とその装置、並びに特許明細書作成支援プログラムが記録された媒体に係わり、特に特許明細書作成作業の最初にその全体的な作業手順を提示し、特許明細書作成作業中には明細書作成ガイドと明細書原稿を並べて表示しつつ、発明者の特許明細書の作成を効率的に支援するための特許明細書作成支援方法とその装置、更には、特許明細書作成支援プログラムが記録された特許明細書作成支援プログラム記録済記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多くの企業においては、技術系社員に対して特許教育が実施されているが、特許教育実施後に、所謂、職務発明がなされた場合には、その発明を特許出願すべく、特許明細書が発明者により作成される必要があるものとなっている。しかしながら、明細書の作成に際しては、実務的経験を多く積まなければ、その作成上でのノウハウを十分に習得し得ないものとなっているのが実情である。
【0003】したがって、発明者が明細書を初めて作成する際には、例えば「特許出願のてびき」(特許庁編 発明協会発行)や、公開特許公報等を参考にしたり、あるいは明細書の作成経験が豊富な者のアドバイスを受けたり等して、作成しているが、実際上、初めて作成された明細書はその記載フォーマットのみならず、その権利請求内容等の記載内容からしても、必要十分とはいえないのが殆どである。更に、明細書作成後に行われる特許出願手続を考慮すれば、最終的には、社内の専門部門(知的財産権部門等)や社外の専門事務所に対し、最終的な明細書作成や出願手続を依頼せざるを得ないものとなっている。依頼先専門部門・専門事務所では、発明者によって作成された明細書を叩き台として、記載内容の充実や発明の明確化を図るべく、その発明者に対し各種質問点や疑問点を提示の上、発明者から回答を得るなどして、特許出願用の明細書が最終的に作成されているものである。
【0004】ところで、これまでにも、初心者用の特許明細書作成支援が考えられていないわけではなく、このようなものに関するものとしては、例えば特開2000−48013号公報に提案されているようなものが知られている。これによる場合、特許教育ヘルプおよび特許明細書作成ガイドと作成中の明細書との切替表示によって、発明者が明細書を作成するに際しての、効率的な支援が可能とされたものとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、明細書作成に不慣れな発明者が効率的に明細書を作成しようとする場合、例えば上記「特許出願のてびき」等で作成ルールをある程度理解した上で、先行技術(公知例)調査の際に入手した公開特許公報等を参考にしながら、作成するのが手っ取り早いと思われ、また、実際に、そのようにして作成されているのが殆どである。このように、実際には、作成ルールや作業手順等を無視して、公開特許公報等を見よう見まねで模倣しながら作成する場合が多いため、模倣されたものが模範的なものでない場合には、必要十分な内容の明細書が作成され得ないものとなっている。
【0006】一方、上記特開2000−48013号公報による場合には、明細書の事例の上に作成ガイドが貼り付けられたものであるため、ディスプレイ画面上では、画面の大きさの制約からして、スクロールして全体を見なければならないため、使い勝手性が悪いという不具合があったものである。これに加え、作成ガイドが散在しているため、作成ガイド内容の一部を見落とす虞があり、更には、明細書作成前提としてのその全体的作業手順や明細書作成順序については十分に考慮されていないことから、明細書が必要十分に効率的に作成され得ないものとなっている。
【0007】本発明の第1の目的は、明細書作成に不慣れな発明者であっても、十分効率的に明細書を作成し得る特許明細書作成支援方法を供するにある。
【0008】本発明の第2の目的は、明細書作成に不慣れな発明者であっても、十分効率的に明細書を作成し得る特許明細書作成支援装置を供するにある。
【0009】本発明の第3の目的は、既存のパソコンであっても、特許明細書作成支援装置として動作し得るようにする特許明細書作成支援プログラム記録済記憶媒体を供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、特許明細書作成作業の作業初期にはその全体的な作業手順が表示され、実際の特許明細書作成作業に際してはまた、明細書作成ガイドと明細書原稿が同時表示されるとともに、推奨作成順序に基づく明細書作成ガイド内容対応項目がツリー表示されている状態で、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所が同期表示される一方、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されつつ、特許明細書作成作業が行われることで達成される。
【0011】上記第2の目的はまた、特許明細書作成作業の作業初期に表示される全体的な作業手順を事前記憶しておく作業手順記憶部と、特許明細書の作成をガイドするための明細書作成ガイド内容をツリー表示項目対応に事前記憶しておくガイド記憶部と、特許明細書のひな型を事前記憶しておくひな型記憶部と、作成仕掛状態にある特許明細書を更新可として記憶しておく明細書記憶部と、上記明細書作成ガイド内容に対応するツリー表示項目を展開・折りたたみ可として、しかも外部から任意に選択可として、かつ推奨作成順序として記憶した上、ディスプレイ装置上にツリー表示するツリー表示項目記憶部と、特許明細書作成作業の作業初期にその全体的な作業手順を作業手順記憶部から読み出しディスプレイ装置上に表示した後、特許明細書作成作業中には、明細書作成ガイドをガイド記憶部から、明細書原稿をひな型記憶部、または明細書記憶部から選択的に読み出してそれぞれディスプレイ装置上に並べて表示する一方、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所がディスプレイ装置上に同期表示され、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されるべく制御する作成支援制御部とからなる作成支援手段を、パソコン本体内部に具備せしめることで達成される。
【0012】更に、上記第3の目的は、特許明細書作成作業の作業初期にはその全体的な作業手順が表示され、実際の特許明細書作成作業に際してはまた、明細書作成ガイドと明細書原稿が同時表示されるとともに、推奨作成順序に基づく明細書作成ガイド内容対応項目がツリー表示されている状態で、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所が同期表示される一方、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されるようにしたプログラムを可搬記憶媒体に記録せしめておくことで達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1から図7により説明する。
【0014】先ず本発明による特許明細書作成支援装置について説明すれば、図1はその一例での全体概要構成を示したものである。図示のように、特許明細書作成支援装置はパソコン本体(一般に、CPUや主・補助メモリ、各種I/Oインタフェース等を含む)1を中核要素として、これに、入力装置(キーボード/マウス等)2やディスプレイ装置(CRT/液晶/プラズマディスプレイ等)3が収容接続された状態として構成されたものとなっている。これら構成要素のうち、本発明は、特にそのパソコン本体1内部に具備せしめられている作成支援手段10に係わったものとなっている。
【0015】そのパソコン本体1内部には、発明者による特許明細書作成作業を効率的に支援するための作成支援手段10が特許明細書作成支援プログラムとして実装されているわけであるが、この作成支援手段10による機能について説明すれば、その概要は以下のようである。
【0016】即ち、特許明細書作成作業の作業初期にはその全体的な作業手順がディスプレイ装置3上に表示され、また、入力装置2による実際の特許明細書作成作業に際しては、明細書作成ガイドと明細書原稿がディスプレイ装置3上に同時表示されるとともに、推奨作成順序に基づく明細書作成ガイド内容対応項目がディスプレイ装置3上にツリー表示されるようにしたものである。これら表示が行われている状態で、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所が同期表示され、また、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されるようにしたものである。このように、必要に応じて随時、ツリー表示されている上位/下位階層項目が選択されつつ、特許明細書作成作業が行われる場合は、発明者による特許明細書作成作業は極めて効率的に支援され得るものである。
【0017】さて、その図1には作成支援手段10の一例でのその基本的機能がブロック構成として併せて示されているが、これについて説明すれば以下のようである。
【0018】即ち、作成支援手段10は、特許明細書作成作業の作業初期に表示される全体的な作業手順を事前記憶しておく作業手順記憶部12と、特許明細書の作成をガイドするための明細書作成ガイド内容をツリー表示項目対応に事前記憶しておくガイド記憶部14と、特許明細書のひな(雛)型を事前記憶しておくひな型記憶部15と、作成仕掛状態(作成途中状態)にある特許明細書を更新可として記憶しておく明細書記憶部16と、上記明細書作成ガイド内容に対応するツリー表示項目を展開・折りたたみ可として、しかも外部から任意に選択可として、かつ推奨作成順序として記憶した上、ディスプレイ装置3上にツリー表示するツリー表示項目記憶部13と、特許明細書作成作業の作業初期にその全体的な作業手順を作業手順記憶部12から読み出しディスプレイ装置3上に表示した後、特許明細書作成作業中には、明細書作成ガイドをガイド記憶部14から読み出し、また、明細書原稿をひな型記憶部15、または明細書記憶部16から選択的に読み出してそれぞれディスプレイ装置3上に並べて表示する一方、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所がディスプレイ装置3上に同期表示され、また、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されるべく制御する作成支援制御部11と、から少なくとも構成されたものとなっている。
【0019】次に、ディスプレイ装置3上に表示される各種表示画面について、図2から図7により説明する。先ず図2についてであるが、これは、特許明細書作成作業の作業初期に表示されるべき作業手順表示画面101の一例を示したものである。その作業手順表示画面101上には、「発明から出願までの流れ」として作業項目が5項目に亘って提示されているが、これら作業項目のうち、第1項目としての「発明の把握」、第2項目としての「発明の図面化」、第3項目としての「明細書の作成」については、例えば外部から項目番号が選択入力されることによって、その詳細情報がそれぞれ表示画面として逐次提示され得るものとなっている。図3は「発明の把握」用の表示画面102の一例を、また、図4は「発明の図面化」用の表示画面103の一例を、更に、図5は「明細書の作成」用の表示画面104の一例をそれぞれ示しているものである。因みに、「明細書の作成」用の表示画面104では、「特許請求の範囲」は「発明の実施の形態」が作成された後に作成されているが、作成上の指針を示すものとして、明細書作成初期に仮の「特許請求の範囲」を、その権利範囲がより大きなものとして予め作成しておくのが望ましいものとなっている。何れにしても、「特許請求の範囲」に請求項として挙げた事項については、当業者が容易に実施し得る程度に、その内容が十分に開示されるべく、「発明の実施の形態」の項が作成されることが必要である。
【0020】図6はまた、特許明細書作成作業中でのディスプレイ装置3上の表示画面例を示したものである。図示のように、その表示画面上には表示領域が区分された状態として、作成ガイド表示画面105、明細書原稿表示画面107および作成ガイドツリー表示画面106が同時並行してマルチウインドウ表示されたものとなっている。これら表示画面105〜107のうち、特に作成ガイドツリー表示画面106上には、既述のツリー表示項目記憶部13によって、作成ガイド表示画面105上に表示可とされている明細書作成ガイド内容各々に対応する各種項目が展開・折りたたみ可能として、かつ推奨作成順序に基づいてツリー表示されたものとなっている。特許明細書作成作業中に、そのようにツリー表示されている複数の上位階層項目(「発明名称」、「技術分野」、「従来技術」、「解決課題」、「実施形態」、「請求範囲」、「解決手段」、「発明効果」、「図面説明」、「図面」、「要約書」)のうちから、何れか1つがマウス等により選択入力されれば、作成ガイド表示画面105、明細書原稿表示画面107上にはそれぞれ、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所が同期して表示されているものである。同様にして、ツリー表示されている下位階層項目(「原則」、「例」、「注意点」、「その他」、「チェック項目」、「記載様式」、「正確な日本語」、「用語」、「説明」、「全般的説明」)のうちから、何れか1つがマウス等により選択入力される場合にはまた、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が作成ガイド表示画面105上に詳細表示されているものである。
【0021】ここで、より具体的に、ツリー表示されている項目の選択入力について説明すれば、図6に示すように、作成ガイドツリー表示画面106上にツリー表示されている各種上位階層項目のうちから、例えば「技術分野」が選択入力される場合を想定すれば、作成ガイド表示画面105上では、明細書作成ガイド内容としての「発明の属する技術分野」が、また、明細書原稿表示画面107上では、明細書原稿の「発明の属する技術分野」がそれぞれ同期して表示されるようになっているものである。また、図7に示すように、作成ガイドツリー表示画面106上でツリー表示されている各種下位階層項目のうちから、例えば「技術分野」の下で展開されている「チェック項目」が選択入力される場合には、作成ガイド表示画面105上では、明細書作成ガイド内容としての「チェック項目」が即座に表示され得るものである。その際、作成ガイド表示画面105上でのキャプションは、「作成ガイド−技術分野」から「作成ガイド−技術分野−チェック項目」に変更されているものである。一般に、上位階層項目の下に展開されるべき下位階層項目としては、その種別数や種別内容がその上位階層項目如何によって異なるものとなっている。
【0022】さて、ここで、特許明細書作成作業に伴う、その作成支援手段10による一連の全体動作について説明すれば以下のようである。
【0023】即ち、(1)先ず入力装置2としてのマウスからの起動操作によって、作成支援手段10を起動させた場合、図2に示す作業手順表示画面101がディスプレイ装置3上に表示されるものとなっている。作業手順表示画面101上には、「発明から出願までの流れ」として作業項目が5項目提示されているものである。
【0024】(2)さて、それら5項目のうち、第1項目としての「発明の把握」、第2項目としての「発明の図面化」、第3項目としての「明細書の作成」については、それぞれ詳細情報としての表示画面102(図3を参照のこと)、表示画面103(図4を参照のこと)、表示画面104(図5を参照のこと)が予め用意されているが、これら表示画面102〜104を参照するには、例えばキーボードからの項目番号の選択入力によって選択的に参照するか、あるいは表示画面101、102、103上での「OK」ボタン(図示せず)へのクリックによって順次参照可となっている。即ち、特許明細書作成作業の初期には、作業手順(発明から出願までの流れ)表示画面101、(発明の把握)表示画面102、(発明の図面化)表示画面103、(明細書の作成)表示画面104が連続的に提示可とされており、明細書作成に先立って、発明者はそれら作業手順を読み理解することで、発明の把握から出願までの流れや、効率的な明細書の作成順序が概ね把握し得、明細書作成の出発点に立てるものである。なお、作業初期での明細書原稿として作成仕掛中の特許明細書が選択される場合でも、表示画面102〜104各々は必要に応じて随時、選択的に参照され得るものとなっている。
【0025】(3)その後に明細書を実際に作成するに際しては、図6に示すように、作成ガイド表示画面105と明細書原稿表示画面107が、それぞれメニュー(図示せず)からの選択によって表示されるが、更に、別のメニュー(図示せず)からの選択によって、それら表示画面105,107は上下に並べられた状態として表示された上、作成ガイドツリー表示画面106と併せて表示されるものとなっている。このような画面表示状態で、ツリー表示されている項目順(推奨作成順序)に作成ガイド内容を参照しつつ、発明者は明細書原稿に対し入力装置2としてのキーボード、マウス等からの入力操作によって、明細書を作成し得るものである。その際、ツリー表示上での上位階層項目(発明名称、技術分野等)の選択による同期表示や、下位階層項目(原則、例等)の選択による作成ガイド内容の詳細表示の利用により、明細書は効率的に作成され得るものである。因みに、図6に示す例では、作成ガイド表示画面105と明細書原稿表示画面107は上下に並べられた状態として表示されているが、左右に並べられた状態として表示することも可となっている。また、作成ガイドツリー表示画面106は推奨作成順序を示すものとして、例えば作成支援手段10を起動させた時点で自動的に表示されており、作成ガイド表示画面105や明細書原稿表示画面107に先立って表示されるものとなっている。
【0026】(4)以上のようにして明細書作成作業が行われ、やがて、明細書作成作業を終了、または一旦中断する場合は、その明細書は明細書記憶部16に作成仕掛中の明細書として保存された後、「終了」のメニュー(図示せず)が選択されることで、一連の明細書作成作業は終了されるものである。
【0027】最後に、本発明による特許明細書作成支援プログラム記録済記憶媒体について説明する。既述のように、パソコン本体1内部には、本発明に直接係る作成支援手段10が実装された状態として、特許明細書作成支援装置が構成されているが、その作成支援手段10自体は特許明細書作成支援プログラムとして容易に実現され得るものとなっている。したがって、その特許明細書作成支援プログラムをフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM、MO等の可搬記憶媒体に記録しておき、明細書作成の度に、既存のパソコン本体にインストールされる場合は、容易に特許明細書作成支援装置が構成され得るというものである。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1,2による場合には、明細書作成に不慣れな発明者であっても、十分効率的に明細書を作成し得る特許明細書作成支援方法とその装置が、また、請求項3による場合は、既存のパソコンであっても、特許明細書作成支援装置として動作し得るようにする特許明細書作成支援プログラム記録済記憶媒体がそれぞれ得られるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による特許明細書作成支援装置の一例での全体概要構成を示す図
【図2】特許明細書作成作業の作業初期に表示されるべき作業手順(発明から出願までの流れ)表示画面の一例を示す図
【図3】「発明の把握」用の表示画面の一例を示す図
【図4】「発明の図面化」用の表示画面の一例を示す図
【図5】「明細書の作成」用の表示画面の一例を示す図
【図6】特許明細書作成作業中でのディスプレイ装置上の表示画面例を示す図
【図7】作成ガイドツリー表示画面上で下位階層項目が選択入力された場合での表示動作を説明するための図
【符号の説明】
1…パソコン本体、2…入力装置、3…ディスプレイ装置、10…作成支援手段、11…作成支援制御部、12…作業手順記憶部、13…ツリー表示項目記憶部、14…ガイド記憶部、15…ひな型記憶部、16…明細書記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 特許明細書作成作業の作業初期には全体的な作業手順を表示し、実際の特許明細書作成作業中には、明細書原稿と同時並行表示されている明細書作成ガイドにより該特許明細書の作成を支援するための特許明細書作成支援方法であって、特許明細書作成作業の作業初期にはその全体的な作業手順が表示され、実際の特許明細書作成作業に際してはまた、明細書作成ガイドと明細書原稿が同時表示されるとともに、推奨作成順序に基づく明細書作成ガイド内容対応項目がツリー表示されている状態で、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所が同期表示される一方、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されつつ、特許明細書作成作業が行われるようにした特許明細書作成支援方法。
【請求項2】 パソコン本体に入力装置、ディスプレイ装置各々が収容接続された状態として構成された上、特許明細書作成作業の作業初期には全体的な作業手順を表示し、実際の特許明細書作成作業中には、明細書原稿と同時並行表示されている明細書作成ガイドにより該特許明細書の作成を支援するための特許明細書作成支援装置であって、特許明細書作成作業の作業初期に表示される全体的な作業手順を事前記憶しておく作業手順記憶部と、特許明細書の作成をガイドするための明細書作成ガイド内容をツリー表示項目対応に事前記憶しておくガイド記憶部と、特許明細書のひな型を事前記憶しておくひな型記憶部と、作成仕掛状態にある特許明細書を更新可として記憶しておく明細書記憶部と、上記明細書作成ガイド内容に対応するツリー表示項目を展開・折りたたみ可として、しかも外部から任意に選択可として、かつ推奨作成順序として記憶した上、ディスプレイ装置上にツリー表示するツリー表示項目記憶部と、特許明細書作成作業の作業初期にその全体的な作業手順を作業手順記憶部から読み出しディスプレイ装置上に表示した後、特許明細書作成作業中には、明細書作成ガイドをガイド記憶部から、明細書原稿をひな型記憶部、または明細書記憶部から選択的に読み出してそれぞれディスプレイ装置上に並べて表示する一方、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所がディスプレイ装置上に同期表示され、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されるべく制御する作成支援制御部とからなる作成支援手段が、パソコン本体内部に具備されてなる構成の特許明細書作成支援装置。
【請求項3】 既存のパソコン本体内部にインストールされた状態で、特許明細書作成作業の作業初期には全体的な作業手順を表示し、実際の特許明細書作成作業中には、明細書原稿と同時並行表示されている明細書作成ガイドにより該特許明細書の作成を支援するための特許明細書作成支援プログラムが記録された記憶媒体であって、特許明細書作成作業の作業初期にはその全体的な作業手順が表示され、実際の特許明細書作成作業に際してはまた、明細書作成ガイドと明細書原稿が同時表示されるとともに、推奨作成順序に基づく明細書作成ガイド内容対応項目がツリー表示されている状態で、ツリー表示されている上位階層項目の何れかが選択される度に、明細書作成ガイド、明細書原稿それぞれとしては、その選択された上位階層項目に関連する項目箇所が同期表示される一方、ツリー表示されている下位階層項目の何れかが選択される度に、その選択された下位階層項目対応の明細書作成ガイド内容が詳細表示されるようにしたプログラムが記録されてなる特許明細書作成支援プログラム記録済記憶媒体。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【公開番号】特開2001−306754(P2001−306754A)
【公開日】平成13年11月2日(2001.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−128980(P2000−128980)
【出願日】平成12年4月25日(2000.4.25)
【出願人】(000233479)日立通信システム株式会社 (8)
【Fターム(参考)】