献立決定支援装置、献立決定支援プログラムおよび献立決定支援プログラムを記憶した記憶媒体
【課題】先に献立決定支援装置側からユーザに対し、献立提案日の設定条件に基づいて献立レシピを検索し提案を行うことで、ユーザは自ら検索条件を考えなくても、献立決定支援装置と対話をしながら好みの献立レシピを容易に見つけることができる。
【解決手段】1つ以上の料理からなる献立の提案における条件設定を含むユーザからの入力操作を受け付ける入力部と、入力された前記条件設定に基づいて、適した料理をデータベースから検索する制御部と、検索結果をユーザに提示する出力部と、提示された料理に対してのユーザの評価を受け付ける評価入力部と、を備え、前記制御部は、前記条件設定と前記ユーザの評価とに基づいて、適した料理を再検索する機能を備えることを特徴とする献立決定支援装置。
【解決手段】1つ以上の料理からなる献立の提案における条件設定を含むユーザからの入力操作を受け付ける入力部と、入力された前記条件設定に基づいて、適した料理をデータベースから検索する制御部と、検索結果をユーザに提示する出力部と、提示された料理に対してのユーザの評価を受け付ける評価入力部と、を備え、前記制御部は、前記条件設定と前記ユーザの評価とに基づいて、適した料理を再検索する機能を備えることを特徴とする献立決定支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、献立決定支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食卓に提供する料理の種類・順序等を示す献立を考える際に、レシピ本を参照する方法の他に、一つの手助けとして、インターネット上の献立レシピサイトを閲覧し、その中のレシピを参考にする方法がある。インターネット上の献立レシピの情報量は膨大であるが、その中から献立レシピを探すために、作りたい献立の諸条件を入力して検索を行うことで、ある程度、献立の候補を絞ることができる。また、過去に登録していたお気に入りページを閲覧し、その中からレシピを探すこともできる。
【0003】
しかしながら、日々の献立となると、自らが毎回、検索条件を考えながら入力して、検索結果の中から探したりすることは面倒である。また、検索結果の件数が多く、その中に作りたいレシピが無い場合は、見つかるまで検索を続けなければならない煩わしさがある。
【0004】
従来技術として、ユーザ所望の情報(献立)を提供するために、ユーザの個人情報や対話入力文字情報からユーザの好みに近い情報を検索し、また、検索中もユーザを飽きさせないよう画面に対話やりとりが表示されるよう考慮された下記特許文献1に記載の技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−82748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記ユーザ支援装置では、ユーザの個人情報や対話画面上での入力文字情報からユーザの好みに近い情報(献立)を検索し、また、対話画面上でのやりとりを楽しむことで、ユーザが欲しい情報を見つけるまでの気持ちの負担を軽くするよう考慮されているが、献立決定支援装置側からの対話やりとりに関する具体的な提案(問いかけ)手段やユーザの好みの情報を抽出する具体的な手段が明確ではなかった。
【0007】
本発明は、上記課題に基づいて提案するもので、ユーザは献立を考える際、最初から検索条件を考えなくても、献立決定支援装置側からの献立に関する提案(問いかけ)に答えていくことで、好みの献立レシピを見つけることができる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、献立決定支援装置から献立に関連した問いかけを先に行い、ユーザは問いかけに対して簡易な操作方法で回答する。対話情報からユーザの好み等を抽出し、献立検索を行う。
【0009】
また、献立が決定するまでの処理を学習させ、ユーザ好みの条件にあった献立提供までの時間を短縮することもできる。
【0010】
本発明の一観点によれば、1つ以上の料理からなる献立の提案における条件設定を含むユーザからの入力操作を受け付ける入力部と、入力された前記条件設定に基づいて、適した料理をデータベースから検索する制御部と、検索結果をユーザに提示する出力部と、提示された料理に対してのユーザの評価を受け付ける評価入力部と、を備え、前記制御部は、前記条件設定と前記ユーザの評価とに基づいて、適した料理を再検索する機能を備えることを特徴とする献立決定支援装置が提供される。これにより、対話形式で、最終的にユーザの望む献立を提示しやすくなる。
【0011】
提示された料理に対しての前記ユーザの評価が、「その料理に決める」という第1の評価と、「気になるがその料理は今回は選択しない」という第2の評価と、の少なくとも2種類であり、前記第1の評価の場合には、その評価を行った料理を今回提案する献立を構成する料理の一品に決定すると共に、その料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して次の料理の検索を行い、前記第2の評価の場合には、その評価を行った料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して再検索を行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
献立決定支援装置側からユーザに対し、先に献立提案日の設定条件に基づいて献立レシピを検索し提案を行うため、ユーザは自ら検索条件を考えることなく、献立決定支援装置と対話をしながら好みの献立レシピを簡易に見つけることができる。
【0013】
また、ユーザが好みの献立レシピをどのような条件のもとで見つけたかという情報をユーザデータベースに登録し、その登録情報を献立提案日の検索条件のデータとして活用することで、ユーザ好みのレシピの抽出処理が明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る献立決定支援装置の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の記憶部の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】レシピデータベースが保持するレシピデータの構成とデータ例を示す図である。
【図4A】献立決定支援装置が献立の提案を行う過程および仕組みの流れを示すフローチャート図である。
【図4B】図4Aの続きである。
【図5】対話メッセージ抽出処理について、対話を取得するための設定条件からユーザに対話メッセージを表示するための抽出方法を示す図である。
【図6】図4のフローチャート図のステップS402の記念日データ取得条件、ユーザが登録した記念日データベースのデータ例を示す図である。
【図7】図4のフローチャート図のステップS405、S406で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択判断条件となる記念日レシピ検索条件設定のデータの一例を示す図である。
【図8】図4のフローチャート図のステップS407の行事データ取得条件、行事データベースが保持するデータの一例を示す図である。
【図9】図4のフローチャート図のステップS410、S411で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択判断条件となる行事レシピ検索条件設定のデータの一例を示す図である。
【図10】天気データベースが保持するレシピの分類基準データ例を示す図である。
【図11】天気データベースに設定された気温、湿度の値の条件および図4のフローチャート図のステップS414、S415において、制御部が取得した天気情報をもとに設定条件にあった天気レシピの検索条件を設定するまでの処理について説明するフローチャート図である。
【図12】在庫データベースにユーザが登録した在庫食材データ例を示す図である。
【図13】図4のフローチャートのステップS418、S419、S420において、在庫データがあるかないかの取得条件およびユーザが在庫食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの在庫レシピ検索条件設定のデータの一例を示す図である。
【図14】旬食材データベースが保持している地域ごとの旬食材データ例を示す図である。
【図15】図4のフローチャート図のステップS423、S424,S425において、旬食材データがあるかないかの取得条件およびユーザが旬食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの旬食材レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。
【図16】図4のフローチャート図のステップS426の詳細手順を示す処理フローである。
【図17】図4のフローチャート図のステップS426において、制御部が献立に関するいくつかの質問メッセージを出力部を介して入力部に表示したイメージ画面を示す図である。
【図18】好みのレシピデータベースが保持するデータ例を示す図である。
【図19】制御部により好みのレシピデータベースに登録されたレシピを各項目別に分類し、ユーザが選択した条件を比率で示したデータ図である。
【図20】図4のフローチャート図のステップS427において、制御部がユーザからの選択情報および質問画面での回答情報に基づき、レシピ提案の優先順位条件の設定方法について示したデータ図である。
【図21】制御部が図20で示すレシピ提案の優先順位条件に基づき、ユーザが選択した各項目の検索設定条件により多数のレシピが検索された場合、好みのレシピデータからのレシピ抽出処理手段を示した図である。
【図22】図4のフローチャート図のステップS431において、制御部が次の提案レシピまたは他のレシピを検索するための設定条件データ例を示す図である。
【図23】図4のフローチャート図のステップS431において、制御部が次の提案レシピまたは他のレシピを検索する段階で、入力部に条件追加変更画面を表示させるデータおよびその選択条件に従った検索設定条件データを示す図である。
【図24】図4のフローチャート図のステップS427において、制御部が提案レシピを出力部を介して入力部に表示したイメージ画面を示す図である。
【図25】図4のフローチャート図のステップS432において、制御部が出力部を介して入力部にレシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータ示す図である。
【図26】入力部にてユーザが記念日のデータを入力する画面例である。
【図27】図4のフローチャート図のステップS404、S409において入力部に表示された対話メッセージの表示画面例である。
【図28】本発明の第2の実施の形態に係る献立決定支援装置の構成図である。
【図29】本発明の第5の実施の形態において、献立決定後に、買い物チェックリストを作成したり、食材の在庫量調整を行ったりする処理を示すフローチャート図である。
【図30】買い物リストの例を示す図である。
【図31】在庫リストの例を示す図である。
【図32】料理が2品の場合のタイムチャートの例を示す図である。
【図33】料理が2品の場合のタイムチャートの別の例を示す図である。
【図34】料理が3品の場合のタイムチャートの例を示す図である。
【図35】料理が3品の場合のタイムチャートの別の例を示す図である。
【図36】レシピデータの中の「調理手順」のデータを示す図である。
【図37】本発明の第7の実施の形態に係る献立決定支援装置の機能ブロック図である。
【図38】本発明の第7の実施の形態において、レシピデータベースが保持するレシピデータの構成とデータ例を示す図である。
【図39】本発明の第7の実施の形態において、地域食材データベースが保持している地域食材テーブルの構成とデータ例を示す図である。
【図40】本発明の第7の実施の形態において、献立決定支援装置が献立を提案する過程を示す処理フローである。
【図41】図40のステップS409の詳細手順を示す処理フローである。
【図42】本発明の第8の実施の形態において、制御部がレシピデータベースの「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を提案する基準を説明する図である。
【図43】本発明の第8の実施の形態において、制御部がレシピデータベース141の「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を1品のみ提案する基準を説明する図である。
【図44】本発明の第8の実施の形態において、料理の出来上がりイメージのうちRGB値を算出する際に用いる色または座標を指定したレシピデータの例を示す図である。
【図45】本発明の第9の実施の形態において、ユーザデータベースが格納する選択履歴情報の構成とデータ例を示す図である。
【図46】出力部の画面表示イメージを示す図である。
【図47】本発明の第10の実施の形態において、地域食材データベースが保持する食材種類情報の構成とデータ例を示す図である。
【図48】本発明の第10の実施の形態において、ユーザが同じ食材を連続して希望した場合の献立提案例を示す図である。
【図49】本発明の第13の実施の形態において、レシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータを示す図である。
【図50】本発明の第15の実施の形態において、旬の時期が同じ、または旬の時期が近い単位で地域をグループ分けした例を示す図である。
【図51】図50と同じ内容のデータを日本地図上に示した図である。
【図52】プルダウンメニューから宮城県を選択した例を示す図である。
【図53】郵便番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。
【図54】電話番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。
【図55】似た気候の地域をグループ分けした例を示す図である。
【図56】図55に示した地域のグループ分けを日本地図上に示した図である。
【図57】日時設定画面の1例を示す図である。
【図58】カレンダー上で日付を指定する画面例である。
【図59】月日入力欄に月日を数値入力する画面例である。
【図60】プルダウンメニューで月日を選択する画面例である。
【図61】本発明の第25の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成図である。
【図62】本発明の第17の実施の形態に係る献立提案装置100の機能ブロック図である。
【図63】本発明の第17の実施の形態において、レシピデータベースが格納するレシピ情報の構成とデータ例を示す図である。
【図64】本発明の第17の実施の形態において、レシピの分類基準を示す図である。
【図65】本発明の第17の実施の形態において、制御部が献立を提案する処理を説明するフローである。
【図66】本発明の第18の実施の形態において、レシピ情報の構成とデータ例を示す図である。
【図67】本発明の第18の実施の形態において、レシピの分類基準を示す図である。
【図68】本発明の第19の実施の形態において、制御部が調理時間に基づいて献立を提案する処理を説明するフローである。
【図69】本発明の第21の実施の形態において、出力部が提示するレシピ情報の一例を示す図である。
【図70】図69と同じ料理を異なる調理器具で調理する際のレシピ情報を示す図である。
【図71】本発明の第22の実施の形態に係る献立提案装置とその周辺機器の構成を示す図である。
【図72】食材毎に色で分類したデータの一例を示す図である。
【図73】次の提案レシピまたは他のレシピを検索する際、食材毎の色のバランスを配慮したレシピ提案の検索条件設定を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1の実施の形態>
本明細書中においては、献立全体を構成する料理一品一品を「料理」と記載し、一つ又は複数の料理を組み合わせた献立全体を「献立」と、「献立」と「料理」のどちらを指す場合もありうる場合は「献立料理」と記載する。つまり、献立とは、一品以上の料理を含み、ユーザから入力された条件にしたがって提案するものであり、主食のみの献立もありうるし、主食と副菜などからなる献立もありうると定義する。また、「レシピ」とは、「料理の作り方などの情報」である。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る献立決定支援装置100の一構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、献立決定支援装置100は、日付特定部110と、地域特定部120と、天気情報取得部130と、記憶部140と、制御部150と、入力部160と、出力部170と、を備える。
【0017】
日付特定部110は、現在日時等を特定する。例えばタイマなどを用いて日付特定部110を構成することができる。予約調理を行う場合には、調理時間を特性するようにしても良い。
【0018】
地域特定部120は、献立決定支援装置100の現在位置を、地域単位で特定する。ここでいう地域とは、旬の食材や特産品がそれぞれに異なる程度の大きさの範囲を指し、後述の旬食材データベース263における地域と同程度の範囲であることが好ましい。地域を特定する手法には、任意の公知技術を用いることができる。例えばGPSを用いて現在位置を特定する、などの手法が考えられる。これから、ユーザが向かう地域を特定するようにしても良い。
【0019】
天気情報取得部130は、ネットワークを介して献立決定支援装置100に接続されており、インターネット上で公開されている天気情報等を取得する。天気に関する情報とは、例えば指定した日時/地域の晴れ/曇り/雨といった天気、最高・最低・平均温度等、平均湿度などを表す情報のことである。過去の平均気温との差異を関数としても良い。但し、天気情報取得部130は、必ずしもネットワークを介して天気情報を取得する必要はなく、所望の天気情報が得られれば、天気情報を取得する具体的な手法は任意でよい。
【0020】
記憶部140は、HDD(Hard Disk Drive)やソリッドステートデバイス(不揮発性メモリ)などの記憶装置で構成される。構成内容については、後述の図2で説明する。
【0021】
制御部150は、献立決定支援装置100の現在位置(地域)と日付、天気情報、および記憶部140が格納している各データベースを用いて、提案する献立を決定し、出力部170より出力する処理を制御する。献立を決定する過程については後述の図4等で説明する。
【0022】
入力部160は、献立を提案するよう献立決定支援装置100に指示するためにユーザが使用する操作指示部である。提案に際しての条件設定を入力することもできる。入力部160は、例えばキーボード、キーパッド、タッチパッド、マウス、トラックボールなどの形態で実現することができる。外部端末からの有線・無線入力であっても良い。また、操作メニューを表示するための画面表示部などを適宜備える。
【0023】
出力部170は、制御部150が決定した提案する献立を出力する。出力形式は、例えば液晶ディスプレイなどを用いた画面表示によるものでもよいし、提案する献立の内容を記述したデータとして出力するものでもよい。画面表示デバイスについては、入力部160と共通化してもよい。外部端末への有線・無線出力であっても良い。
【0024】
図2は、記憶部140の構成内容であり、対話メッセージ抽出処理部210、データベース検索部220、レシピ抽出部230、レシピ情報データベース240、ユーザ登録情報データベース250、システム登録データベース260を備える。それぞれの詳細な構成を示す図を括弧内に示している。
【0025】
対話(問いかけ)メッセージ抽出処理部210は、ユーザ登録情報データベース250およびシステム登録データベース260の情報をもとに、データベース検索部220を介してユーザの条件に適した対話メッセージを抽出する。メッセージ抽出処理の詳細については、後述の図5で説明する。
【0026】
対話(問いかけ)メッセージデータベース211は、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」というような定型的な対話メッセージのデータベースが格納されている。メッセージ抽出処理と同様メッセージデータベースの詳細については、後述の図5で説明する。 データベース検索部220は、レシピ情報データベース240、ユーザ登録情報データベース250、システム登録データベース260の情報からユーザの条件に適したレシピの検索を実行する。検索部の詳細については、後述の図20で説明する。
【0027】
レシピ抽出処理部230は、レシピ情報データベース240からユーザの条件に適したレシピを抽出する。抽出処理部の詳細は、後述の図21で説明する。
【0028】
レシピ情報データベース240は、料理毎に料理名、材料、味、食感、色などの基本データを保持するデータベースである。詳細は後述の図3で説明する。
【0029】
ユーザ登録情報データベース250は、ユーザに依存する属性に関連する、記念日データベース251、在庫データベース252、好みのレシピデータベース253で構成され、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するデータベースである。
【0030】
記念日データベース251は、ユーザが誕生日などの記念日に関する諸情報を登録したデータを保持する。
【0031】
在庫データベース252は、ユーザが自宅にある食材を登録したデータを保持する。また、献立決定支援装置100により提案されたレシピの材料を、買い物リストとして登録したデータを保持する。詳細は後述の図12で説明する。
【0032】
好みのレシピデータベース253は、ユーザの好みのレシピデータ、ユーザが好みのレシピを決めるまでの履歴データを保持する。この情報データは、入力部160にてユーザにより追加、消去等の編集ができる。詳細は後述の図18で説明する。
【0033】
システム登録データベース260は、ユーザに依存しない属性に関連する、システムに内蔵された行事データベース261、天気データベース262、旬食材データベース263から構成され、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するデータベースである。
【0034】
行事データベース261は、暦上の行事とその行事に関連した食材、料理のデータを保持する。
【0035】
天気データベース262は、天気情報取得部130により取得した天気情報および気温、湿度の値をもとにしたレシピを提案するために、気温、湿度の値の条件を設定したデータを保持する。また、条件にあわせたレシピの分類基準データを保持する。詳細は後述の図10、図11で説明する。
【0036】
旬食材データベース263は、地域および月毎の旬の食材、特産品のリストを保持する。詳細は後述の図14で説明する。なお、地域固有の食材のリスト以外に、一般的な食材のリストを保持してもよい。以下では一般食材のリストについての説明は省略する。
【0037】
本発明における献立決定支援装置100は、制御部150、出力部170が相当する。
【0038】
日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、制御部150は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)やマイコンなどの演算装置とその動作を規定するソフトウェアプログラムを用いて構成することもできる。後者のソフトウェアプログラムは、本発明における「献立決定支援装置」に相当する。
【0039】
図3は、レシピ情報データベース240が保持するレシピデータの構成例とデータ例を示す図である。レシピ情報データは、個々の料理の詳細情報を保持するデータである。以下、レシピ情報データが有する各情報欄について説明する。
【0040】
(図3:「料理名」欄)
「料理名」欄は、当該レシピデータが記述している料理の料理名を保持する。料理名そのものに、献立を提案する際に用いることのできる情報が含まれている場合もある。制御部150は、例えば現在の季節が冬であれば、料理名に「冷」などの寒さを連想させる文字を含むものを、提案する献立の対象から除外することができる。また、料理名にユーザ好みの料理の文字が含まれている場合、優先的に提案することもできる。どのようなキーワードを含む料理を除外するか、優先的に提案するかをユーザ登録情報データベース250に格納し、ユーザ毎にカスタマイズすることもできる。
【0041】
(図3:「料理材料」欄)
「材料」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために用いられる食材データを保持する。特に、地域の旬の食材や特産品、在庫食材、ユーザ好みの食材を使用した献立を優先的に提案するとき、本欄が保持するデータを有効に活用することができる。
【0042】
(図3:「種類」「ジャンル」欄)
「種類」欄、「ジャンル」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな分類を表すデータを保持する。例えば、主食を「ごはんもの、麺類、その他の主食」にわけ、主食にもおかずにもなりうるものは、両方に分類しておいてもよい。制御部150は、1品目として例えば「ご飯もの」が決定された場合、2品目以降は「ご飯もの」以外の料理を提案するようにする。同様に、1品目として例えば「和食」が決定された場合、2品目以降もなるべく「和食」料理を提案するようにすることができる。
【0043】
(図3:「味」欄)
「味」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな味の種類を表すデータを保持する。制御部150は、例えば子供向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「辛」になっている料理を除外し、「甘」になっている料理を優先的に提案することができる。また、お年寄り向けの献立を提案するよう指示されたときは、「塩辛い」になっている料理を除外した料理を優先的に提案してもよい。
【0044】
(図3:「食感」欄)
「食感」欄は、当該レシピデータが記述している料理の食感を表すデータを保持する。制御部150は、例えば1品目として提案した料理の食感と異なる食感を有する料理を2品目以降に提案することにより、献立に多様性を持たせることができる。また、例えばお年寄り向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「硬い」になっている料理をなるべく除外するようにすることができる。
【0045】
(図3:「色」欄)
「色」欄は、当該レシピデータが記述している料理の色を表すデータを保持する。制御部150は、複数の料理を提案する場合、本欄の値を用いて、彩りのよい組み合わせを提案することができる。本欄の値は、料理全体の色を表すものとしてもよいし、食材毎に色を保持してもよい。例えばユーザから記念日データベース251のうち、お誕生日にちなんだ料理を提案するよう指示されたときは、本欄の色の種類が2色以上使われている料理を優先的に提案することができる。
【0046】
(図3:「定番」欄)
「定番」欄は、当該レシピデータが記述している料理が定番料理であるか否かを表すデータを保持する。
【0047】
(図3:「イベント」欄)
「イベント」欄は、当該レシピデータが記述している料理がどのような場面に向いている料理かを表わすデータを保持する。制御部150は、例えばユーザから記念日データベース251のうち、お誕生日にちなんだ料理を提案するよう指示されたときは、本欄が「お祝い」、「パーティ」になっている料理を優先的に提案することができる。
【0048】
(図3:「手間/所要時間」欄)
「手間/所要時間」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために要する時間を表すデータを保持する。本欄の値は、提案された料理のなかからユーザが料理を選択する際の目安になる。例えばユーザが急いでいるときは、本欄の値が小さい料理が選択される場合が多いと考えられる。
【0049】
(図3:「調理器具欄)
「調理器具」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るときにユーザが使用する調理器具のリストを保持する。制御部150は、例えば暑い日には、調理者の体感温度を考慮し、コンロやフライパンなど暑さを感じやすい調理器具を使用する料理を提案しないようにするなど、料理を提案する際に本欄の値を参考情報として用いることができる。また、オーブンや炊飯器など調理を開始してしまえばその後は出来上がりまで何もしなくてよい調理器具を使用する料理を、フライパンなどのように常に付き添っていなければならない調理器具を使用する料理とセットにして提案する、といったこともできる。
また、調理者が調理器具によって暑さを感じるか感じないかの分類をしてもよい。
【0050】
(図3:「調理場所」欄)
「調理場所」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るときにユーザが使用する調理場所のリストを保持する。制御部150は、例えば、ガス台、レンジ台などのその調理に適切な調理場所のデータを保持する。
【0051】
(図3:「調理方法」欄)
「調理方法」欄は、当該レシピデータが記述している料理の調理方法を表すデータを保持する。ここでいう調理方法の種別とは、詳細な調理工程のことではなく、焼く、煮るといった大まかな調理手法のことである。制御部150は、献立の多様性の観点から、1品目に提案した料理の調理方法と2品目以降に提案する料理の調理方法を変えることが望ましい。
【0052】
(図3:「調理時間」欄)
「調理時間」欄は、「調理方法」欄の各調理方法に要する時間を保持する。
【0053】
(図3:「出来上がり料理温度」欄)
「出来上がり料理温度」欄は、当該レシピデータが記述している料理を美味しく飲食できる温度を表すデータを保持する。人が、温かく、または、冷たく、美味しいと感じる温度は、一般的に体温との差が25度以上であることや、保温機能のある弁当箱の保温温度が50度前後〜60度前後であるものが多いことから、例えば「温かい料理=55度以上」、「冷たい料理=12度以下」とする。常温については日本工業規格で定められている5度〜35度を参考に、「常温料理=15〜35度」とする。制御部150は、現在の季節が冬であれば、本欄の値が小さい料理を、提案する献立の対象から除外することができる。保持するデータは、例えば同じ汁物でも、味噌汁は65度前後、甘みの強い汁粉などは多少低めの50度程度のほうが美味しく感じられるという、温度の違いを考慮することが望ましい。
【0054】
(図3:「出来上がりイメージ」欄)
「出来上がりイメージ」欄は、当該レシピデータが記述している料理が完成した時のイメージを示す画像データを保持する。制御部150は、「色」欄に代えて、または「色」欄と併せて本欄から料理の色合いを抽出し、彩りのよい料理の組み合わせを提案することができる。
【0055】
(図3:「調理手順」欄)
「調理手順」欄は、当該レシピデータが記述している料理の詳細な調理手順を記述したデータを保持する。本欄は、各手順ごとの調理時間や使用する調理器具を記載することができる。また、ユーザが当該料理を実際に作ることができるか否かを判断するためなどの参考情報として用いることができる。また、料理を作る際に本欄を出力部170で画面表示させて参考にすることもできる。
【0056】
(図3:「天気によるレシピ分類」欄)
「天気によるレシピ分類」欄は、当該レシピデータが記述している料理がどのような天気に適しているかを示す情報を保持する。レシピ情報は、個々のレシピ毎に、料理名、料理材料(食材)、および(出来上がり)料理温度の少なくともいずれかを表す情報を保持する。
【0057】
(図3:「カロリー」欄)
「カロリー」欄は、調理後の料理のカロリーを示す欄である。
【0058】
(図3:「食材費用」欄)
「食材費用」欄は、調理に必要な食材の費用を示す欄である。
【0059】
(図3:「食材毎の色ポイント」欄)
「食材毎の色ポイント」欄は、当該レシピに含まれる食材の色の合計を色別にポイントで示す欄である。図3に示すデータは、1食材を1ポイントとして示しているが、ポイントの計算方法は適宜変更してもよい。
【0060】
図4は、献立決定支援装置100が献立提案を行う過程および仕組みをフローチャート図で示したものである。以下、図4のフローチャートの各ステップについて説明する。
【0061】
(図4:ステップS401:開始)
献立決定支援装置100が動作を開始すると、日付特定部110は現在日付を取得し、制御部150に出力する。
【0062】
(図4:ステップS402:記念日データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付を用いて記念日データベース251を検索し、取得した日付の条件にあう記念日データが有った場合、ステップS403へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS405へ進む。記念日データ取得条件については、後述の図6で説明する。
【0063】
(図4:ステップS403:初めての提案かどうか)
制御部150は、献立決定支援装置100が日付特定部110より取得した日付と同じ日に初めて動作されたかどうかの確認処理を行う。初めて動作していた場合は、ステップS404へ進み、2回目以降の場合は、ステップS405へ進む。
【0064】
(図4:ステップS404:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、取得した日付の条件にあう記念日レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した日付が記念日データベース251に登録された誕生日データと一致した場合、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS406へ進み、「NO」の場合は、ステップS405へ進む。このようにすると、大切な記念日を忘れることなく、記念日行事を実行する際にふさわしい料理を提供することが可能となる。
【0065】
(図4:ステップS405:記念日レシピ検索条件設定OFF)
制御部150は、ステップS404でユーザにより「NO」が選択された時点で、記念日レシピ検索条件設定を除外し、ステップS407へ進む。記念日レシピ検索条件設定については、後述の図7で説明する。
【0066】
(図4:ステップS406:記念日レシピ検索条件ON)
制御部150は、ステップS404でユーザにより「YES」が選択された時点で、記念日レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS427へ進む。記念日レシピ検索条件設定については、後述の図7で説明する。
【0067】
(図4:ステップS407:行事データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付を用いて行事データベース261を検索し、取得した日付の条件にあう行事データが有った場合、ステップS408へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS410へ進む。行事データ取得条件については、後述の図8で説明する。
【0068】
(図4:ステップS408:初めての提案かどうか)
制御部150は、献立決定支援装置100が日付特定部110より取得した日付と同じ日に初めて動作されたかどうかの確認処理を行う。初めて動作していた場合は、ステップS409へ進み、2回目以降の場合は、ステップS410へ進む。これにより、同じ提案の場合には、重複した処理を排除することができる。
【0069】
(図4:ステップS409:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、取得した日付の条件にあう行事レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した日付が行事データベース252に登録された3月3日のひな祭りデータと一致した場合、「今日はひな祭りですね。行事にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS411へ進み、「NO」の場合は、ステップS410へ進む。
【0070】
(図4:ステップS410:行事レシピ検索条件設定OFF)
制御部150は、ステップS409でユーザにより「NO」が選択された時点で、行事レシピ検索条件設定を除外し、ステップS412へ進む。行事レシピ検索条件設定については、後述の図9で説明する。
【0071】
(図4:ステップS411:行事レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS409でユーザにより「YES」が選択された時点で、行事レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS427へ進む。行事レシピ検索条件設定については、後述の図9で説明する。
【0072】
(図4:ステップS412:お天気データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付、地域特定部120より取得した地域情報、天気情報取得部130より取得した天気、温度、湿度等を用いて、天気データベース262を検索し、取得した天気、温度、湿度の値の条件にあうデータが有った場合、ステップS413へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS414へ進む。天気データ取得条件については、後述の図11で説明する。
【0073】
(図4:ステップS413:メッセージ表示「提案しましょうか」
制御部150は、取得した天気、温度、湿度の値の条件にあう行事レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した天気、温度、湿度の値が天気データベース262に設定された暑い日の条件と一致した場合、「今日は暑いですね。お天気にちなんだ(さっぱりした)レシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS415へ進み、「NO」の場合は、ステップS416へ進む。
【0074】
(図4:ステップS414:お天気レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS412での処理において条件にあうデータが無かった時点で、天気レシピ検索条件をレシピ提案の候補に設定したままステップS416へ進む。
【0075】
(図4:ステップS415:お天気レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS413でユーザにより「YES」が選択された時点で、天気レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。天気レシピ検索条件設定については、後述の図11で説明する。
【0076】
(図4:ステップS416:在庫データ取得条件の有無)
制御部150は、在庫データベース252を検索し、在庫データが登録されていた場合、ステップS417へ進む。在庫データが登録されていなかった場合、ステップS418へ進む。
【0077】
(図4:ステップS417:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、在庫データベース252に登録されていた食材を使ったレシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、在庫数が多い食材(じゃがいも)があった場合、「じゃがいもが残っています。在庫の食材を使ったレシピ提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS419へ進み、「NO」の場合は、ステップS420へ進む。
【0078】
(図4:ステップS418:在庫レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS416で在庫データが登録されていなかった時点で、在庫レシピ検索条件をレシピ提案の候補に設定したままステップS421へ進む。
【0079】
(図4:ステップS419:在庫レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS417でユーザにより「YES」が選択された時点で、在庫レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。在庫レシピ検索条件設定については、後述の図13で説明する。
【0080】
(図4:ステップS420:在庫レシピ検索条件を除外条件に設定ON)
制御部150は、ステップS417でユーザにより「NO」が選択された時点で、在庫レシピ検索条件設定を除外条件に設定し、S421へ進む。
【0081】
(図4:ステップS421:旬食材データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付、地域特定部120より取得した地域情報を用いて旬食材データベース263を検索し、取得した日付、地域情報の条件にあう旬食材データが有った場合、ステップS422へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS423へ進む。旬食材データ取得条件については、後述の図15で説明する。
【0082】
(図4:ステップS422:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、取得した日付、地域情報の条件にあう旬食材レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した日付、地域情報が旬食材データベース263に登録された条件と一致し、旬食材が「たけのこ」の場合、「たけのこが美味しい時期になりました。旬の食材を使ったレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS424へ進み、「NO」の場合は、ステップS425へ進む。
【0083】
(図4:ステップS423:旬食材レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS421で条件にあう旬食材データが無かった時点で、旬食材レシピ検索条件をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。
【0084】
(図4:ステップS424:旬食材レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS422でユーザにより「YES」が選択された時点で、旬食材レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。旬食材レシピ検索条件設定については、後述の図15で説明する。
【0085】
(図4:ステップS425:旬食材レシピ検索条件を除外条件に設定)
制御部150は、ステップS422でユーザにより「NO」が選択された時点で、旬食材レシピ検索条件設定を除外条件に設定し、S426へ進む。
【0086】
(図4:ステップS426:献立についての質問メッセージ表示)
制御部150は、献立に関するいくつかの質問メッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザは、後述の図16で説明する手順に従って回答または条件を入力し、制御部150はその条件指定を受け付ける。なお、ユーザは、本ステップで回答または条件を入力しないでスキップすることもできる。回答または条件を入力した場合もスキップした場合もいずれにおいてもその条件を設定したまま、S427へ進む。ユーザは入力部160の画面から、好みのレシピデータベース253を閲覧できるようにしてもよい。
【0087】
(図4:ステップS427:優先順位条件に従い提案)
制御部150は、ステップS401からステップ426まで取得した処理データに基づき、レシピ提案の優先順位条件を設定し、その条件に従いレシピ情報データベース240の中からレシピ検索処理を行い、ステップS428へ進む。レシピ提案の優先順位条件については、後述の図20で説明する。
【0088】
(図4:ステップS428:提案レシピ&メッセージ表示)
制御部150は、ステップS428で得られたレシピを献立として提案する。提案するレシピの内容は、出力部170を介してユーザに提示され、「以下のレシピでいかがでしょうか」等のメッセージを入力部160に画面表示させる。また、制御部150は、表示されたレシピに「今日作るレシピ(決まり)」、「気になるレシピ(保留)」等を区別できるチェックマーク機能を設け、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはこのチェックマークをチェックすることにより、提案された料理(レシピ)を、「今作りたい(決まったレシピ)」or「気になるが今回は選択しない、すなわち、今回は作らないが今後作ってみたい(保留)」と評価することができ、またこれらのチェックマークをいずれもチェックしないことにより「そのレシピには興味がない」と評価することができる。ユーザがいずれかのレシピを選択(チェックマークにチェック)した場合は、ステップS429へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS431へ進む。また、このステップで提案レシピが検索されなかった場合、「提案メニューがありません」「検索条件を増やしてください」等のメッセージを表示してもよく、その場合はステップS431へ進む。
【0089】
(図4:ステップS429:メッセージ表示)
制御部150は、ステップS428で選択されたレシピと履歴情報を好みのレシピデータベース253に自動で登録する。なお、ユーザは自動で登録されたレシピを閲覧、削除等の編集を行うことができる。
【0090】
(図4:ステップS430:メッセージ表示)
制御部150は、ステップS428でユーザが選択したレシピを入力部160に画面表示させる。また、制御部150は、表示されたレシピに「レシピの詳細を見る」、「他のレシピも探す」等を選択できるチェックマーク機能を設け、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザが「レシピの詳細を見る」を選択した場合は、ステップS432へ進み、「他のレシピも探す」を選択した場合はステップS431へ進む。なお、ユーザがいずれも選択しない場合はS433へ進み、提案終了したものとする。
【0091】
(図4:ステップS431:次の提案開始:条件追加)
制御部150は、ステップS428、ステップ430までのユーザの選択条件を設定したまま、S401へ進む。なお、制御部150は次の提案の処理を開始する前に、ユーザに選択条件を変更するかどうか選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。また、ユーザがステップS426へ進めるよう選択できるようにしてもよい。次の提案設定条件については、図22、図23で説明する。
【0092】
(図4:ステップS432)
制御部150は、図3で説明したレシピデータの内容を画面表示させる。表示する項目の詳細は図25で説明する。
【0093】
(図4:ステップS433:提案終了)
制御部150は、提案終了したことを示すメッセージを入力部160に画面表示させる。なお、ユーザが選択したレシピの食材を買い物リストにするかどうか選択できるよう入力部160に画面表示してもよい。
【0094】
図5は、対話メッセージ抽出処理部210について、対話を取得するための設定条件からユーザに対話メッセージを表示するための抽出方法について説明した図である。
(図5:501)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、記念日データベース251に登録された記念日と日付特定部110より取得した提案日の日付が一致した場合(提案日=記念日データ登録日)、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」というようなメッセージを対話(問いかけ)メッセージデータベース211から抽出し、出力部170に表示させる。
【0095】
この場合に、対話メッセージデータベース211に格納される定型的な対話メッセージをベースにして、提案日が記念日データベース251に登録された記念日の前日だった場合(提案日+(1日)=記念日データ登録日)、「もうすぐ○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなカスタマイズされたメッセージを抽出(作成)し表示させる。すなわち、定型的な対話メッセージは、ユーザの属性(名称、誕生日など)に依存しないメッセージのベースであり、これをベースにして、ユーザの属性に依存するカスタマイズされたメッセージ(名前○○が入っているメッセージ等)を表示させることができる。カスタマイズするためには、ユーザに依存する属性をユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するユーザ登録情報データベース250と、システムに内蔵され、ユーザに依存しない属性を、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するシステム登録データベース260と、を用いることができる。
【0096】
提案日が記念日データベース251に登録された記念日の2日前だった場合も、前日だった場合と同様のメッセージを表示させてもよいし、異なる表現でメッセージを表示させてもよい。提案日に対して、登録された記念日の何日前からメッセージを表示させるか、記念日が過ぎてもメッセージを表示させるかの設定条件はユーザによって設定することができる。なお、メッセージ表示画面には記念日の名称、日付等を表示してもよい。
【0097】
(図5:502)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、行事データベース261に登録された行事日、例えば3月3日のひな祭りと日付特定部110より取得した提案日の日付が一致した場合(提案日=行事データ登録日)、「今日はひな祭りですね。行事にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。行事データベース261に登録された行事日、例えば3月3日のひな祭りが提案日の前日だった場合(提案日+(1日)=行事データ登録日)、「もうすぐひな祭りですね。行事にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し表示させる。提案日が行事データベースに登録された行事日の2日前だった場合も、前日だった場合と同様のメッセージを表示させてもよいし、異なる表現でメッセージを表示させてもよい。提案日に対して、登録された行事日の何日前からメッセージを表示させるか、行事日が過ぎてもメッセージを表示させるかの設定条件はユーザによって設定できる。メッセージ表示画面には、行事の名前、日付等を表示してもよい。
【0098】
(図5:503)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付、地域特定部120より取得した地域情報、天気情報取得部130より取得した情報が、例えば「気温:10度」、「湿度:40%」だった場合、対話メッセージ抽出処理部210を介して、天気データベース262に設定された条件に従って処理を行い、寒い日と判断されれば、「今日は寒いですね。暖かいレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。メッセージ表示画面には、取得した日付、天気情報等を表示してもよい。天気データベース262の設定条件についての詳細は、後述の図11で説明する。
【0099】
(図5:504)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、在庫データベース252に登録された食材が日付特定部110より取得した提案日に1個以上登録されていて、例えばその食材が「玉ねぎ」の場合、「玉ねぎが残っています。在庫を使ったレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。メッセージ表示画面には、取得した日付、在庫リスト等を在庫数が多いものから順番に表示するようにしてもよい。
【0100】
(図5:505)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、日付特定部110より取得した提案日、地域特定部120より取得した地域情報と旬食材データベース263に登録された旬食材が一致し、例えばその旬食材が「さんま」の場合、「さんまが美味しい時期になりました。旬の食材を使ったレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。メッセージ表示画面には、取得した日付、旬の食材リスト等を表示してもよい。
【0101】
図6は、図4のフローチャート図のステップS402の記念日データ取得条件、ユーザが登録した記念日データベース251を示す図である。制御部150は、ステップS402において設定された記念日データ取得条件と記念日データベース251の日付の一致を確認する。記念日データベース251は、月日、名前、タイトル、好きな食べ物、嫌いな食べ物以外にも項目を増やして登録することができる。また、記念日データ取得条件の設定日の期間を変更することができる。
【0102】
図7は、図4のフローチャート図のステップS405、S406で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択を行うベースとなる記念日レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、例えば、ステップS406でレシピ提案の候補に設定された場合、記念日データベース251の好きな食べ物に「ナポリタン、トマト」、嫌いな食べ物に「にら」が登録されているのを認識し、データベース検索手段220を介して、レシピ情報データベース240の中から、好きな食べ物に登録されている料理名、食材名を優先し、嫌いな食べ物は除外したレシピを検索する。他の例として、好きな食べ物、嫌いな食べ物どちらも登録されていない場合、レシピ情報データベース240の項目のイベントが「お祝、パーティ」、色が「2色以上」使われているレシピを優先し、色が「1色」しか使われていないレシピを除外したレシピを検索する。なお、S405でレシピ提案の候補に設定されなかった場合は、記念日レシピ検索条件設定データを除外して、次のステップに進む。
【0103】
図8は、図4のフローチャート図のステップS407の行事データ取得条件、行事データベース261が保持しているデータ例を示す図である。制御部150は、ステップS405において、設定された行事データ取得条件と行事データベース261の日付の一致を確認する。行事データベース261は、行事日の設定を変更することができ、また、行事データ取得条件の設定日、項目を増やして登録することができる。また、行事データ取得条件の設定日の期間を変更することができる。
【0104】
図9は、図4のフローチャート図のステップS410、S411で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択を行うもとなる行事レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、例えば、ステップS411でレシピ提案の候補に設定された場合、行事データベース261に登録されている、例えば、ひな祭りのレシピを提案する場合、データベース検索部220を介して、レシピ情報データベース240の中から「お寿司、はまぐり、菜の花」が登録されている料理名、食材名を優先し、例えば、お寿司の中にうなぎが入っていたら、食べ合わせの悪い「梅干し」を除外したレシピを検索する。他の例として、クリスマスのレシピを提案する場合、レシピ情報データベース240の項目の料理名、食材が「肉」、イジャンルが「洋食」、イベントが「パーティ」のレシピを優先し、色が「1色」しか使われていないレシピを除外したレシピを検索する。
【0105】
図10は、天気データベース262が保持するレシピの分類基準データ例を示す図である。ここでは、図3における「天気によるレシピ分類」欄の「温レシピ」「冷レシピ」「保存レシピ」の分類基準を示した。以下、各分類基準について説明する。
(1)温レシピの分類基準
レシピ名に「鍋、あったか、あつあつ、ほかほか」という文字が含まれているレシピ、料理温度が「温かい」レシピは、温かい料理である温レシピであるとみなす。
【0106】
(2)冷レシピの分類基準
レシピ名に「冷たい、冷製、冷や、あっさり、さっぱり」という文字が含まれているレシピ、材料に「レモン、酢、氷」を含むレシピ、料理温度が「冷たい」レシピは、冷たい料理である冷レシピであるとみなす。
【0107】
(3)保存レシピの分類基準
料理材料として、一般に保存期間が長い「根菜、缶詰、春雨、乾燥わかめ、ひじき、高野豆腐、レトルト食品」を用いるレシピは、保存に適した料理である保存レシピであるとみなす。この保存レシピは、例えば大雨、雪、台風などの悪天候時に調理者が外出することなく料理できるよう、家に備蓄されていると想定される材料を使った料理レシピを提案するために用いるとよい。ユーザは家の冷蔵庫や床下収納に常備されている食材、調味料を在庫データベース252に登録しておくこともでき、その食材を保存レシピとして分類してもよい。また、悪天候時に提案するレシピに限らず、天気情報に応じて提案する温レシピや冷レシピと適宜組み合わせてもよい。
【0108】
(4)その他のレシピ
上記分類条件に合致しないレシピは、中間レシピとして、暑い/寒いなどの温度をあまり感じない気温の時に提案するレシピとして用いるとよい。
【0109】
以上のように、天気データベース262には、各料理と気温の高低とを対応付ける情報が格納されている。温度の他に、天気(雨などの度合い(大雨、台風、小雨など))、湿度などでも良い。
【0110】
図11は、天気データベース262に設定された気温、湿度の値の条件および図4のフローチャート図のステップS414、S415において、制御部150が取得した天気情報をもとに設定条件にあった天気レシピの検索条件を設定するまでの処理について説明するフローチャート図である。以下、図11の各ステップについて説明する。
【0111】
(図11:ステップS1100)
制御部150は、日付特定部110より日付を、地域特定部120より地域情報を、天気情報取得部130より天気情報を、それぞれ取得する。
【0112】
(図11:ステップS1101)
制御部150は、ステップS1100で取得した日付と地域と天気情報(少なくとも気温と湿度)を、出力部170に出力する。
【0113】
(図11:ステップS1102〜S1104)
ステップS1101で取得した湿度が、例えば50%未満である場合はステップS408へ進み、60%以上80%未満である場合はステップS1105へ進み、80%以上である場合はステップS1106へ進み、それ以外(50%以上60%未満)の場合はステップS1107へ進む。
【0114】
(図11:ステップS1105〜S1107)
これらのステップは、湿度に起因する体感温度の差を補正するためのものである。湿度が80%以上の場合は体感温度が高くなるので、制御部150は、実際の気温に3℃を加えた値を用いて以下の処理を行う。同様に、湿度が60%以上80%未満の場合は2℃を加え、50%以上60%未満の場合は1℃を加える。湿度が50%未満の場合は、補正は行わない。
【0115】
(図11:ステップS1108〜S1109)
以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合はステップS1110へ進み、18℃以上25℃未満である場合はステップS1111へ進み、25℃以上である場合はステップS1112へ進む。
【0116】
(図11:ステップS1110〜S1112)
制御部150は、以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合は寒い日であるとみなして温レシピを提案し、18℃以上25℃未満である場合は中間レシピを提案し、25℃以上である場合は暑い日であるとみなして冷レシピを提案する。
【0117】
尚、暑い寒いは、前の日との関係などに依存する場合があるため、前の日からの変動幅や平均気温からの変動などに依存させるようにしても良い。
【0118】
以上、ステップS414、S415において、天気レシピの検索条件を設定した場合のレシピ提案方法について説明した。
【0119】
図12は、在庫データベース252にユーザが登録した在庫食材データ例を示す図である。ユーザは入力部160の画面から自宅にある食材、数量等を登録することができる。また、このデータを買い物リストデータと連動させ、例えば、にんじんを買った場合は、自動的に在庫データに登録するようにし、にんじんを使ったら消去できるようにしてもよい。この在庫データが、図4のフローチャート図のステップS416においての在庫データ取得条件となる。
【0120】
図13は、図4のフローチャート図のステップS418、S419、S420において、在庫データがあるかないかの取得条件およびユーザが在庫食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの在庫レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、例えば、ステップS419でレシピ提案の候補に設定された場合、在庫データベース252を参照し、データベース検索部220を介して、レシピ情報データベース240の中から、在庫食材に登録されている料理名、食材名を含んだレシピを優先して検索する。検索条件の一例として、検索したレシピの食材が在庫食材に登録されている食材と比較し、食材が足りなかったとしてもそのレシピを検索条件設定に追加し提案してもよい。その場合、ユーザに例えば「キャベツ」が足りなかったら、「在庫食材にはキャベツがありませんでしたが、このレシピを提案しました。キャベツのかわりにほうれん草、小松菜白菜、など使用してはいかがでしょうか。」というようなメッセージを表示してもよい。なお、ステップS420で、ユーザが選択しなかった場合は、在庫食材をレシピ検索条件設定から除外して、次のステップに進む。
【0121】
図14は、旬食材データベース263が保持している地域ごとの旬食材データ例を示す図である。旬食材データベース263は、各月の旬の食材および地域特産品の情報を、地域毎に保持している。この旬食材データが、図4のフローチャート図のステップS421においての旬食材データ取得条件となる。
【0122】
図15は、図4のフローチャート図のステップS423、S424,S425において、旬食材データがあるかないかの取得条件およびユーザが旬食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの旬食材レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、ステップS421で、旬食材データベース263を参照することにより、地域および月毎の旬の食材および地域特産品を把握できる。提案日に旬食材データの登録がなかった場合は、必ずしも提案日の旬食材または特産品を選択する必要はなく、例えば当月の前後2ヶ月以内であれば旬の食材または特産品の範囲に含むものとして検索条件を設定してもよい。旬食材または特産品をどの期間範囲内で選択するかについてのデータを、例えば旬食材データベース263に格納しておき、カスタマイズできるようにしてもよい。制御部150は、例えば、ステップS424でレシピ提案の候補に設定された場合、旬食材データベース263を参照し、データベース検索部220を介して、レシピ情報データベース240の中から、旬食材に登録されている料理名、食材名を含んだレシピを優先して検索する。なお、ステップS425で、ユーザが選択しなかった場合は、旬食材をレシピ検索条件設定から除外して、次のステップに進む。
【0123】
図16は、図4のフローチャート図のステップS426の詳細手順を示す処理フロー図である。以下、図16の各ステップについて説明する。
【0124】
(図16:ステップS1601)
制御部150は、入力部160に、例えば「なにを使いたいですか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは、例えば、冷蔵庫にある食材や、帰宅途中に買う予定の食材など、使いたい食材を指定する。本ステップでは、複数の食材を選択できるようにしておくことが望ましい。
【0125】
また、制御部150は、入力部160に、例えば「あるもの(食材)を調べますか?」などのメッセージを表示させ、ユーザが「調べたい」と回答した場合は、在庫データベース252、ネットワークに繋がった冷蔵庫の在庫データベース等から食材を指定することができる。
【0126】
(図16:ステップS1602)
制御部150は、入力部160に例えば「誰が食べますか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは、料理を食べる人物の種別、例えば、小さい子供、中高生〜大人、お年寄り、などの人物種別を指定する。本ステップでは、複数の人物種別を指定できるようにしてもよい。
【0127】
(図16:ステップS1603)
制御部150は、入力部160に例えば「料理の種類は?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、献立の提案を受けたいご飯もの、麺類、おかず、汁物等や、主食、主菜、副菜、汁物等の料理種別を指定する。本ステップでは、複数の料理種別を指定できるようにしてもよい。
【0128】
(図16:ステップS1604)
制御部150は、入力部160に例えば「食べたいジャンルは?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、和食、洋食、中華、その他、おまかせ、などの料理ジャンルを指定する。本ステップでは、複数の料理ジャンルを指定できるようにしてもよい。
【0129】
(図16:ステップS1605)
制御部150は、入力部160に例えば「料理の手間は?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、簡単、普通、手間がかかる、などの種別を指定する。本ステップでは、複数の種別を指定できるようにしてもよい。
【0130】
以上、図16の各ステップの条件受付手順について説明したが、ユーザは図16の各条件を入力せずそれぞれ個別にスキップすることもできるし、全ての条件をスキップすることもできる。スキップされた条件については、制御部150は特に希望条件はないものとして取り扱う。例えば、食べたいジャンルがスキップされた場合は、和食でも洋食でも中華でも何でも提案可能と判断する。
【0131】
図17は、図4のフローチャート図のステップS426において、制御部150が献立に関するいくつかの質問メッセージを、出力部170を介して入力部160に表示したイメージ画面を示す図である。この画面での回答入力方法は、食材等をそのまま文字入力しても良いし、食材のリストから選択しても良いし、在庫データベース252から選択しても良い。食材を入力する際、例えば「豚薄切り肉」よりも詳細に「豚バラスライス」というように入力したり、選択したりすることができる。
1)何を使いたいか? 食材名で回答を求める。
2)誰が食べるか? 年齢層で回答を求める。
3)料理の種類は? ご飯物など大きな種別で回答を求める。
4)食べたいジャンルは? 和食などのジャンルで回答を求める。
5)調理の手間は? どの程度の手間をかけても良いかの回答を求める。
【0132】
図18は、好みのレシピデータベース253が保持するデータ例を示す図である。図4のステップS428において、ユーザが「今日作る(これで決まり)」または「気になる(保留)」を選択した場合、制御部150は、それまでの選択履歴である日付、地域、天気、湿度、温度、対話画面でのユーザの選択情報、図3で説明したレシピ情報のレシピ名、食材等の全項目を好みのレシピデータベース253に登録する。この登録データをもとに、装置からの回答が得られる。
【0133】
図19(a)、(b)は、制御部150により、好みのレシピデータベース253に登録されたレシピを各項目別に分類し、ユーザが選択した条件を比率で示したデータ図である。例えば、記念日のレシピとして初めて「ナポリタン」を選択し登録した場合、図18で説明したレシピ登録の各項目の選択率については100%となる。次に記念日のレシピとして「ハンバーグ」を選択し登録した場合、レシピ名の「ナポリタン」の選択率は50%となる。記念日の登録件数が増えるほど、レシピ名それぞれの選択率は低くなる。食材等他の項目の選択率についてもレシピ名と同様である。また、それぞれの選択項目である行事、天気、在庫、旬食材、指定食材、指定メンバー、指定種類、指定ジャンル、指定調理手間等についても同様に選択率が計算される。なお、ユーザは図4のフローチャート図のステップS430において、入力部160に表示された「チェックしたレシピを見る」という選択画面で、好みのレシピデータ253に登録された各選択項目別の登録件数、選択率等を閲覧することができる(図19(b))。この図は、登録状況を外観するものであり、登録の修正時などに役立てることができる。
【0134】
図20は、図4のフローチャート図のステップS427において、制御部150がユーザからの選択情報および質問画面での回答情報に基づき、レシピ提案の優先順位条件の設定方法について示したデータ図である。図20に示すように、選択項目と、希望あり、なしに基づく優先条件の設定の有無と、を示している。この図に基づいて、設定を行うことができる。
【0135】
図21は、図20で説明したレシピ提案の優先順位条件に基づき、制御部150が、ユーザが選択した各項目の検索設定条件により多数のレシピが検索された場合、好みのレシピデータ253からのレシピ抽出処理手段を示した図である。例えば、記念日レシピを提案するようユーザが選択し、図7の記念日レシピ検索条件設定に基づき多数のレシピが検索された場合、制御部150は、図4のフローチャート図のステップS428において出力部170を介して入力部160にレシピを表示する際、例えば50件以上表示してもユーザは選択に不便を感じるため、ユーザが画面で閲覧しやすい件数に絞り込む必要がある。閲覧可能な件数は10件〜15件が適切であるため、検索結果が多数の場合は、レシピ名および食材名=在庫データベースに登録された材料が入っているレシピ、好みのレシピデータベースに登録された記念日レシピ=過去3回分提案したレシピ、調理時間が短いレシピ、という優先順位を設定することで、ユーザへのレシピ提案の抽出処理の精度が上がると思われる。なお、画面表示するレシピ件数は、入力部160において、ユーザにより設定できるようにしてもよい。
【0136】
図22は、図4のフローチャート図のステップS431において、制御部150が、次の提案レシピまたは他のレシピを検索するための設定条件データ例を示す図である。図4のフローチャート図のステップS428において提案表示されたレシピの中に、ユーザが作りたいレシピが無かった場合や、S430においてユーザが作りたいレシピは見つかったが他のレシピも探したい場合に図22の条件が設定される。例えば、制御部150は、ユーザが作りたいレシピが無かった場合、ユーザが最初に選択した回答項目情報(記念日、行事、天気、在庫、旬、メンバー)の選択条件は初期設定のままステップS401に進み再度検索する。制御部150は、ユーザが作りたいレシピは見つかったが他のレシピも(もう1品)探したい場合、図22に示すようにユーザが初期検索時に指定した食材、種類、ジャンル、手間の選択情報があればその情報基づいて選択条件および除外条件を設定し、その条件に従ってレシピ抽出処理部230を介してレシピ情報データベース240から抽出する。例えば、記念日レシピでナポリタンを作ることにした(この場合「決まったレシピ」=「ナポリタン」となる)が、もう1品作りたい、他のレシピも探したいという場合、選択条件(優先して選択するための条件)に次の項目を設定する。決まったレシピをナポリタンとする。
・「種類:おかず(指定がなければ条件設定しなくてもよい)」
・「ジャンル:決まったレシピと同じジャンル(洋食)」
・「手間:決まったレシピが簡単=簡単」
・「味:決まったレシピと異なる味(酸)」
・「食感:決まったレシピと異なる食感(柔らかい、ツルツル)」
・「色:決まったレシピと異なる色(赤、緑、橙)」
・「調理方法:決まったレシピと異なる調理方法(炒める、茹でる)」
【0137】
また、除外条件(選択から除外するための条件)に次の項目を設定する。
・「種類:麺類」
・「手間:決まったレシピが簡単=手間がかかる」
・「味:決まったレシピと同じ味」
・「食感:決まったレシピと同じ食感」
・「色:決まったレシピと同じ色」
・「調理器具:決まったレシピと同じ調理器具(ガス台、なべ、フライパン)のレシピ=1品まで(3品以上にならないようにする)
・「調理方法:決まったレシピと同じ調理方法」を設定する。
【0138】
制御部150は、上記の検索条件を優先してレシピを提案する。
【0139】
図23は、図4のフローチャート図のステップS431において、制御部150が次の提案レシピまたは他のレシピを検索する段階で、入力部160に条件追加変更画面を表示させるデータおよびその選択条件に従った検索設定条件データを示す図である。質問1)から5)に応じて、例えば、ユーザがステップS428で作りたいレシピが無かった場合、ユーザが入力部160の画面で、食材、メンバー、種類、ジャンル、手間、天気、旬、行事、記念日の各項目をユーザの希望により追加変更すると、制御部150は図23のそれぞれの項目の検索条件を優先してレシピを提案する。また、ユーザは入力部160の画面にて好みのレシピデータベース253に登録されたレシピを優先して検索するかどうか選択できるようにしてもよい。
【0140】
図24は、図4のフローチャート図のステップS427において、制御部150が提案レシピを、出力部170を介して入力部160に表示したイメージ画面を示す図である。ここでは出力部170が画面表示デバイスを備え、画面表示によってユーザに献立を提案することを想定する。制御部150は、複数の料理を組み合わせた献立を提案するとき、献立内の各料理が使用する食材の偏りについて配慮する。具体例の詳細については、<第10の実施の形態>で説明する。
【0141】
図25は、図4のフローチャート図のステップS432において、制御部150が出力部170を介して入力部160にレシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータを示す図である。レシピデータの各項目は、出力部170で提案結果を表示するか否かをユーザの好みによりカスタマイズできるようにしておくことが望ましい。例えば、人によって「辛いか」、「所要時間はどのくらいか」などを表示画面に表示していた方が便利と感じる人もいるからである。制御部150は、出力部170にレシピデータの内容を画面表示するよう指示する際、図25に示すデータを読み込み、表示項目を調節する。図25のデータは、例えばユーザ毎のカスタマイズ情報として、ユーザ登録情報データベース250などに格納しておくとよい。このように、設定をするように構成することで、ユーザの意向により適切なカスタマイズが可能である。
【0142】
図26は、入力部160において、ユーザが記念日のデータを入力する様子を示す画面の表示例を示す図である。図26に示すように、画面表示には、記念日入力画面との表示と、日にち、タイトル(名前)、好きな食べ物、苦手な食べ物、カレンダー、内容とそのスクロールバー、登録入力ボタンなどが配置されている。現在の表示では、2009年9月1日にポイント(カーソル)が合わせられており、その日の登録データを入力していく画面である。参照ボタンを設けて、適切な入力を選択できるようにしても良い。
【0143】
図27は、図4のフローチャート図のステップS404、S409において入力部160に表示された対話メッセージの表示画面例を示す図である。図27(a)に示すように、装置側からユーザに対して、例えば、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」などの問いかけがあり、これに対して、「Yes」、「No」のボタンで応答することができるようになっている。また、図27(b)に示すように、「明日(3月3日)はひな祭りですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」などの問いかけがなされ、同様にYes、Noの応答が可能である。
【0144】
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係る献立決定支援装置100は、ユーザが誕生日などの記念日に関する諸情報を登録したデータを保持する記念日データベース251、ユーザが自宅にある食材を登録したデータを保持する在庫データベース252、ユーザが好みのレシピを登録したデータおよびユーザが好みのレシピを決めるまでの履歴データを保持する好みのレシピデータベース253、暦上の行事とその行事に関連した食材と料理のデータを保持する行事データベース261、天気情報取得部130により取得した天気情報および気温、湿度の値をもとにしたレシピを提案するために、気温、湿度の値の条件を設定したデータを保持する天気データベース262、月毎の旬の食材および特産品を地域毎に保持する旬食材データベース263を備える。制御部150はこれを用いて、ユーザの選択情報にあわせて条件にあったレシピを対話メッセージ抽出処理210、データべース検索手段220、レシピ抽出処理230を介して、レシピ情報データベース240から検索してユーザに提案することができる。
【0145】
<第2の実施の形態>
図28は、本発明の実施の形態2に係る献立決定支援装置100の構成例を示す図である。本発明の第2の実施の形態における献立決定支援装置100は、第1の実施の形態と同様の構成例を有するが、各機能部が物理的に複数の装置に分割されて構成されている点が異なるため、ここでは献立決定支援装置と称する。以下、各装置について説明する。
【0146】
端末装置200(クライアント端末)は、リモコン装置、携帯端末などであり、日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、入力部160、出力部170を備える。端末装置200は、ユーザが手にとって所望の献立を探すためのものであり、携帯型の装置として構成されていることが望ましい。
【0147】
サーバ300は、例えば、装置内に設けられる機能部であり、日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、記憶部140、制御部150、入力部160、出力部170を備える。サーバ300は、端末装置200から献立を提案するようリクエストを受け、上述の第1の実施の形態で説明した献立提案処理を実行して、端末装置200に提案内容を提示するのが一般的である。サーバ300は、端末装置200が送信するリクエストや検索条件の指定を受け付ける検索条件入力部160を備える。サーバ300は、異なるユーザが使用する複数の端末装置200からのリクエストに応じられるように、ユーザIDなどにより識別されてデータが管理されるような構成としてもよい。
【0148】
表示装置400は、第2出力部410を備える。第2出力部410は、好適には、端末装置200が備える出力部170よりも大きな画面表示部である。ユーザは、端末装置200の出力部170で献立を見ることもできるし、例えば調理を開始するときは、より大画面の第2出力部410でレシピデータを見ながら調理をする、といった使い分けをすることもできる。
【0149】
電子機器(電化製品)装置500は、入力部160、出力部170を備える。電子機器(電化製品)装置には、冷蔵庫、電子レンジ、オーブンレンジ、炊飯器、モニタ、テレビ、電話、ファクシミリ、デジタルフォトフレーム、パーソナルコンピューターを含む。
【0150】
端末装置200、サーバ300、表示装置400、電子機器(電化製品)装置500は、ネットワーク600によって接続されており、互いにデータを送受信することができる。好適には、ネットワーク600は無線ネットワークであり、各装置が無線通信によって相互に通信できることが好ましい。
【0151】
各装置を無線で接続すれば、端末装置200を携帯端末装置(パーソナルコンピューター、電子手帳、携帯電話、携帯ゲーム機、電子手帳なども含まれる)によって構成することができる。これによりユーザは、場所を選ばずに献立を検討することができ、また、献立を決めた後に、買い物の際に持参することができる。
【0152】
<第3の実施の形態>
以上の第1〜第2の実施の形態で説明した献立決定支援装置100は、電子機器に組み込んでその電子機器に献立提案機能を付加するように構成してもよい。例えば以下のような電子機器に組み込む例が考えられる。
【0153】
(組み込み例のその1:電子レンジ)
電子レンジに献立決定支援装置100を組み込み、ユーザが電子レンジを用いた料理を作り易くすることができる。この場合、調理器具として電子レンジを用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0154】
(組み込み例その2:冷蔵庫)
冷蔵庫に献立決定支援装置100を組み込む場合、冷蔵庫のもつ庫内の在庫管理機能と献立決定支援装置100が連動し、在庫する食材およびその食材を用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0155】
(組み込み例その3:携帯電話、電子手帳)
携帯電話または電子手帳に献立決定支援装置100を組み込む場合、献立を決めた後、買い物する食材がある場合の買い物メモを記憶・表示できる機能を搭載してもよい。
【0156】
<第4の実施の形態>
以上の第1〜第3の実施の形態で説明した献立決定支援装置100の機能は、CPUなどの演算装置が実行するプログラムとして実装することができる。例えば、日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、記憶部140、制御部150、入力部160、出力部170の機能を本発明に係る献立決定支援プログラムとして実装し、演算装置に実行させることにより、献立決定支援装置100の機能を実現することができる。
【0157】
また、前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能を献立決定支援装置100にすでに記録されているOS(Operaing System)などのプログラムとの組み合わせで実現してもよい。
【0158】
上記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して、この記憶媒体に記録されたプログラムをCPUに読み込ませ、実行することにより、献立決定支援装置100の各機能部の処理を実現してもよい。
【0159】
上記プログラムを格納した「記憶媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、SRAM、フラッシュメモリ、DVD、ブルーレイディスク等のコンピュータ読み取り可能な可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などのことをいう。さらには、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0160】
<第5の実施の形態>
献立決定後に、買い物チェックリストを作成したり、食材の在庫量調整を行ったりする処理の一例を図29に示す。ステップSC101で、選択された献立に含まれている料理の食材をリスト化する。例えば選択された献立に料理1、料理2、料理3が含まれ、それぞれの料理の食材として、以下の食材が含まれていたとする。
料理1の食材: トマト1/2個、ジャガイモ2個
料理2の食材: トマト1個半、ジャガイモ3個
料理3の食材: トマト1/2個、ジャガイモ1/2個
【0161】
以上の例であれば、上記食材をリスト化すると、以下のようになる。
トマト: 2個半
ジャガイモ: 5個半
【0162】
次に、ステップSC102で、リスト化された各食材について、在庫量に基づいて「買う量」を設定する。例えば、それぞれの在庫量が以下のようであったとする。
トマト: 1/2個
ジャガイモ 6個
そうすると、買う量としては
トマト2個 (2個半−1/2個=2個であるため。)
ジャガイモ0個 (使う量(5個半)より、在庫量(6個)の方が多いため。)
となる。
【0163】
次に、ステップSC103において、買うものと、そのものの量をリスト表示する。
上記の例では以下のようになる。
トマト 2個
【0164】
ここで、利用者は、他にも買いたいものを追加入力することもできる。例えば、「ジャガイモを今回買う必要はないが、在庫量を増やしておきたいので、3個買っておこう」と思った場合には、「ジャガイモ 3個」を手入力することで、リスト表示内容を、
トマト 2個
ジャガイモ 3個
とすることもできる。
【0165】
また、例えば、「トマトは2個買えば良いと表示されているが、さらに余分に1個買っておきたい」と思ったら、「2個」と表示されている部分をタッチして数量の増減をすることができる。
【0166】
そして、この買い物リストで、左にある□はチェック用のマーク欄(チェックボックス)であり、そのものを購入した場合にはチェックマークをつけることができる。一般的には、買い物をするときに手入力(ペンタッチなど)でチェックすることになるが、お財布ケータイ等の電子ウォレットで購入する場合や、ネットスーパーで購入する場合など、購入したものの種類と個数を自動的に判別できる手法を利用すれば、自動的にチェックボックスにチェックが付くようにすることもできる。この処理はステップSC104で行われ、チェックの入った食材は実際に購入されたものと認識される。この買い物リストの例を図30に示す。
【0167】
次に、ステップSC105において、在庫量に今回買い物で買った量を加算する。例えば上記例において、在庫量は
トマト 1/2個
ジャガイモ 6個
であり、買った量は
トマト 2個
ジャガイモ 3個
であった場合には、
在庫量は、
トマト 2個半
ジャガイモ 9個
となる。
【0168】
このような在庫リストの例を図31に示す。この図31で示されているように、在庫リストにおいては、「購入日」ごとに同じ食材を別の行に表示することもできる。例えば、上記例において、もともとの在庫量は、
食材 個数 購入日
トマト 1/2個 2010/1/8
ジャガイモ 6個 2009/12/28
であったとし、2010/1/10に以下のものを購入したとする。
トマト 2個
ジャガイモ 3個
すると、
在庫リストは
食材 個数 購入日
トマト 1/2個 2010/1/8
トマト 2個 2010/1/10
ジャガイモ 6個 2009/12/28
ジャガイモ 3個 2010/1/10
となる。
【0169】
その後、実際にこの装置でレシピを見ながら調理を行なうと、ステップSC106において、調理した献立で使用した食材の量が、在庫の量から減算される。上記例においては、調理した献立で使用した食材の量は、
トマト 2個半
ジャガイモ 5個半
であるので、調理後の在庫量は
トマト 0個
ジャガイモ 3個半
となる。
【0170】
購入日も表示する在庫リストにおいては、調理者が古い食材から使うものと仮定し、以下のような在庫リストになる。
食材 個数 購入日
ジャガイモ 1/2個 2009/12/28
ジャガイモ 3個 2010/1/10
【0171】
尚、本実施の形態による装置で把握していない料理を作成した場合や、買い物をした場合など、本実施の形態による装置で保存している在庫リストと実際の在庫との間に差異が生じる場合がある。そこで、在庫リスト画面から、在庫リストの編集(食材の追加削除、個数の変更、購入日の修正など)ができるようになっている。個数管理については1/2個単位を基本とするが、ユーザの設定により、1個単位や、1/8個単位等、自由に設定することができる。
【0172】
<第6の実施の形態>
次に、調理する際に、複数の料理を並行して調理する作業を支援する仕組みについて説明する。本発明の実施の形態によるレシピデータ中の「調理手順」の各ステップには、メタデータとして以下の情報を付加することができる。
【0173】
1)調理者の関与度(食材を洗う、切る、炒める等、調理者が主体的に行う作業の場合は「大」、煮込んだり、茹でたり、蒸したり、電子レンジで温めたり、オーブンで焼いたり等、調理機器が主体となって調理され、調理者が他の作業に取り掛かれる場合は「小」、魚を焼く等、調理者がある程度関与し続ける必要がある場合は「中」となる。)
2)調理リソース(コンロ、オーブンレンジ、流し(まな板や調理台を含んでも良い)、鍋、フライパン等)
3)調理時間(標準的には何分くらい時間がかかるステップであるか)
【0174】
上記のそれぞれのメタデータのフォーマット例を例えば以下のように記載する。
4)調理者関与度:大=<S 100>、中=<S 50>、小=<S 0>
5)調理リソース:コンロ=<R CONRO>、 オーブンレンジ=<R OVEN>、トースター=<R TOASTER>、流し=<R SINK>、調理台=<R WORKTOP>、まな板=<R BOARD>、ボウル=<R BOWL>、深鍋=<R POT>、浅鍋=<R PAN>、フライパン=<R FRYPAN>、焼き網=<R GRIDIRON>、蒸し器=<R STEAMER>
6)調理時間:5分=<T 5> or <T 5m>、30秒=<T 0.5> or <T 0.5m> or <T 30s>、1時間=<T 60> or <T 60m> or <T 1h>
【0175】
例えば、図の例(ナポリタン)では以下のようにメタデータが付加される。
(1)玉ネギは縦薄切りに、マッシュルーム(缶詰でもよい)は縦に4〜5つに切る。<S
100> <R SINK> <T 3>
(2)ベーコンは細切りに、ピーマンは縦半分に切って細切りにする。<S 100> <R SINK>
<T 3>
(3)沸騰したお湯に塩を加え、スパゲティを入れゆでる。<S 0> <R CONRO> <R POT> <T
15>
(4)フライパンにサラダ油大さじ2を熱して玉ネギ、ベーコンを炒め、次にマッシュル
ーム、ピーマンも加えて炒め合わせる。その中にゆでたスパゲティ−を入れ塩コショウ
をし、ケチャップ、ウスターソースで味を調える。<S 100> <R CONRO> <R FRYPAN> <T
8>
【0176】
このようなメタデータに基づき、各料理ごとのタイムチャートを表示する。タイムチャートとは、例えば、長さが調理時間に対応し、色が調理者関与度(関与度が高いと色が濃い)に対応するようなチャートであり、見た目により調理の様子がわかりやすくなっているものである。そして、ある料理の調理者関与度の低いステップの調理時間が、他の料理のあるステップの調理時間よりも長い場合は、それらの料理はそのステップにおいて並行調理が可能であるが、このタイムチャートを各料理ごとに表示することで、並行調理可能であることを調理者にわかりやすく示すことができる。
【0177】
例えば、トマトサラダの調理手順が以下のとおりであるとする。
(1)トマトは洗って薄切りにする。<S 100> <R SINK> <T 3>
(2)酢とサラダ油を合わせてドレッシングを作る。<S 100> <R SINK> <T 3>
(3)器にトマトを盛り、(2)のドレッシングをかける。<S 100> <R SINK> <T 3>
そうすると、上記「ナポリタン」と「トマトサラダ」のタイムチャートは図32のようになり、「ナポリタン」の茹で時間の間に、「トマトサラダ」を作れることがユーザにもわかりやすく表示されることになる。
【0178】
この例で調理する際には、このタイムチャートの重ねあわせに従って、ナポリタンの手順(3)の次にトマトサラダの手順(1)(2)(3)が順次表示され、その後ナポリタンの手順(4)が表示されていることがわかる。
【0179】
各料理のタイムチャートは、調理者が左右に動かすことができるようになっているが、例えば図33のように動かすと、色が濃い(調理者関与度が高い)手順が重なるので、並行調理が困難であることがわかる。加えて、調理リソースの重なりについても、例えば「流し×2」のように表示される。
【0180】
また、例えば、キャベツ炒めの調理手順が以下のとおりであるとする。
(1)キャベツは芯を除き、4cmくらいの角切りにする。<S 100> <R SINK> <T 5>
(2)ネギを薄切りにし、ショウガは皮をむいて薄切りにする。<S 100> <R SINK> <T 5>
(3)フライパンにサラダ油を熱して、ショウガを炒める。<S 100> <R CONRO> <R FRYPAN> <T 3>
(4)キャベツ、ネギを入れ、2分ほど炒め、塩、こしょう、醤油で味を調える。<S 100> <R CONRO> <R FRYPAN> <T 3>
【0181】
そうであるすると、上記「ナポリタン」と「トマトサラダ」と「キャベツ炒め」のタイムチャート例は、図33や図34のようになる。このように、各料理のタイムチャートはユーザが自由に左右(時間的には前後)に移動可能であり、その際の重なり具合に応じて、例えば図33のように、点線がある時間帯では「コンロとフライパンが二つ必要である」ということも明示される。
【0182】
ユーザは、各料理をどの順番で、またどこの隙間時間で料理するかをこのタイムチャートを見たり動かしたりしながら決めると、実際の献立手順は、タイムチャートに従って指示を出してくれるようになる。例えば、図35のタイムチャートで料理をしようとユーザが決めたとすると、本発明の装置は、次の順番で献立手順を示してくれる。
・ ナポリタンの(1)
・ ナポリタンの(2)
・ ナポリタンの(3)
【0183】
トマトサラダの(1) (この際に「ナポリタンをゆでている間にトマトサラダを作ってしまいましょう」というメッセージを出してからトマトサラダの(1)の手順を示すことも可能。このようなメッセージは、先の料理(この例ではナポリタン)の(3)(後の料理(この例ではトマトサラダ)が重なっている部分の手順)の料理手順から「ゆでる」「蒸す」など、時間のかかる調理方法を抽出し、「(先の料理名)を(抽出した調理方法の動詞を連用形表示)ている間に(後の料理名)を作ってしまいましょう」という形で機械的に表示が可能である。)
・ トマトサラダの(2)
・ トマトサラダの(3)
・ ナポリタンの(4)
・ キャベツ炒めの(1)
・ キャベツ炒めの(2)
・ キャベツ炒めの(3)
・ キャベツ炒めの(4)
【0184】
以上に見てきたように、このタイムチャートを利用することで、ユーザは各料理の隙間時間を事前に把握することができ、隙間時間を有効活用して各料理を効率よく調理することができるようになる。
【0185】
調理手順の別の例を図36に示す。図36に示すように、調理手順のデータは、ユーザに読んでもらうための文章のデータと、本ツールで利用するためのメタデータとが含まれている。左側の作り方から関与度までが文章のデータであり、右側はメタデータである。
【0186】
以下、図36の右側のメタデータを説明する。
1行目は、手順1の「牛肉は一口大に切り」に対応する。<T 3> は、この手順に3分要することを意味する。<R BORAD> は、この作業にまな板を使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人が調理台にまな板をおいて牛肉を切る作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0187】
2行目は、手順2の「しょうゆとみりんで下味をつける」に対応する。<T 1> は、この作業に1分要することを意味する。<R BOWL> は、この作業にボウルを使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 0> は、この作業には調理人はほとんど関与しないでよい(関与度小である)ことを意味する。この作業はボウルの中にしょうゆとみりんを入れ、手順1で一口大に切った牛肉を漬け込んで1分待つ作業であるから、最初の数秒でしょうゆとみりんの中に牛肉を漬け込んだ後は調理人はただ1分待つだけで良い。したがって、関与度小となっている。
【0188】
3行目は、手順3の「レタスは洗ってちぎる。」に対応する。<T 2> は、この作業に2分要することを意味する。<R SINK> は、この作業にシンクを使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がシンクでレタスを洗ってちぎる作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0189】
4行目は、手順4の「卵をほぐし」に対応する。<T 1> は、この作業に1分要することを意味する。<R BOWL> はこの作業にボウルを使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がボウルに卵を割って、ほぐす作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になっている。
【0190】
5行目は、手順5の「ねぎを切る」に対応する。<T 3> は、この作業に3分要することを意味する。<R BORAD> は、この作業にまな板を使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人が調理台にまな板をおいてねぎを切る作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になっている。
【0191】
6行目は、手順6の「卵を炒めて取り出す」に対応する。<T 1> は、この作業に1分要することを意味する。<R FRYPAN> は、この作業にフライパンを使うことを意味する。<R CONRO> は、この作業にコンロ(ガスコンロ、IHコンロなど)を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がフライパンで卵を炒める必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0192】
7行目は、手順7の「肉を強火で炒め、色が変わったらねぎとご飯を入れ、味を調える。卵を混ぜ、レタスを加えて、さっと混ぜます。」に対応する。<T 4> は、この作業に4分要することを意味する。<R FRYPAN> は、この作業にフライパンを使うことを意味する。<R CONRO> は、この作業にコンロ(ガスコンロ、IHコンロなど)を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がフライパンで肉を炒めたり、ねぎとご飯と混ぜたり、卵やレタスを混ぜたりする必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0193】
<第7の実施の形態>
図37は、本発明の第7の実施の形態に係る献立決定支援装置100の機能ブロック図である。図37に示すように、献立決定支援装置100は、地域特定部120、日付特定部110、記憶部140、制御部150、入力部160、出力部170を備える。
【0194】
地域特定部120は、献立決定支援装置100の現在位置を、地域単位で特定する。ここでいう地域とは、旬の食材や特産品がそれぞれに異なる程度の大きさの範囲を指し、後述の地域食材データベース142における地域と同程度の範囲であることが好ましい。地域を特定する手法には、任意の公知技術を用いることができる。例えばGPSを用いて現在位置を特定する、などの手法が考えられる。
【0195】
日付特定部110は、現在日時を特定する。例えばタイマなどを用いて日付特定部110を構成することができる。
【0196】
記憶部140は、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置で構成され、レシピデータベース141、地域食材データベース142、ユーザデータベース143を格納している。
【0197】
制御部150は、献立決定支援装置100の現在位置(地域)と日付、および記憶部140が格納している各データベースを用いて、提案する献立を決定し、出力部170より出力する。献立を決定する過程については後述する。
【0198】
入力部160は、献立を提案するよう献立決定支援装置100に指示するためにユーザが使用する操作指示部である。提案に際しての条件設定を入力することもできる。入力部160は、例えばキーボード、キーパッド、タッチパッド、マウス、トラックボールなどの形態で実現することができる。また、操作メニューを表示するための画面表示部などを適宜備える。
【0199】
出力部170は、制御部150が決定した提案する献立を出力する。出力形式は、例えば液晶ディスプレイなどを用いた画面表示によるものでもよいし、提案する献立の内容を記述したデータとして出力するものでもよい。画面表示デバイスについては、入力部160と共通化してもよい。
【0200】
レシピデータベース141は、料理毎に料理名、材料、味、食感、色などの基本データを保持するデータベースである。詳細は後述の図38で説明する。
【0201】
地域食材データベース142は、地域および月毎の旬の食材、特産品のリストを保持する。詳細は後述の図39で説明する。なお、地域固有の食材のリスト以外に、一般的な食材のリストを保持してもよい。以下では一般食材のリストについての説明は省略する。
【0202】
ユーザデータベース143は、レシピデータベース141または地域食材データベース142をユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するデータベースである。
【0203】
本発明における「献立提案部」は、制御部150と出力部170とが対応する。
【0204】
地域特定部120、日付特定部110、制御部150は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)やマイコンなどの演算装置とその動作を規定するソフトウェアプログラムを用いて構成することもできる。後者のソフトウェアプログラムは、本発明における「献立決定支援プログラム」に相当する。
【0205】
図38は、レシピデータベース141が保持するレシピデータの構成とデータ例を示す図である。レシピデータは、個々の料理の詳細情報を保持するデータである。以下、レシピデータが有する各情報欄について説明する。
【0206】
(図38:「料理名」欄)
「料理名」欄は、当該レシピデータが記述している料理の料理名を保持する。料理名そのものに、献立を提案する際に用いることのできる情報が含まれている場合もある。制御部150は、例えば現在の季節が冬であれば、料理名に「冷」などの寒さを連想させる文字を含むものを、提案する献立の対象から除外することができる。どのようなキーワードを含む料理を除外するかをユーザデータベース143に格納し、ユーザ毎にカスタマイズすることもできる。
【0207】
(図38:「料理材料」欄)
「料理材料」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために用いられる食材リストを保持する。特に、地域の旬の食材や特産品を使用する献立を提案するときに、本欄が保持するデータを有効に活用することができる。
【0208】
(図38:「種類」「ジャンル」欄)
「種類」欄、「ジャンル」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな分類を表すデータを保持する。制御部150は、1品目として例えば「ご飯もの」が決定された場合、2品目以降は「ご飯もの」以外の料理を提案するようにする。同様に、1品目として例えば「和食」が決定された場合、2品目以降もなるべく「和食」料理を提案するようにすることができる。
【0209】
(図38:「味」欄)
「味」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな味の種類を表すデータを保持する。制御部150は、例えば子供向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「甘」になっている料理を優先的に提案することができる。
【0210】
(図38:「食感」欄)
「食感」欄は、当該レシピデータが記述している料理の食感を表すデータを保持する。制御部150は、例えば1品目として提案した料理の食感と異なる食感を有する料理を2品目以降に提案することにより、献立に多様性を持たせることができる。また、例えばお年寄り向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「硬い」になっている料理をなるべく除外するようにすることができる。
【0211】
(図38:「色」欄)
「色」欄は、当該レシピデータが記述している料理の色を表すデータを保持する。制御部150は、複数の料理を提案する場合、本欄の値を用いて、彩りのよい組み合わせを提案することができる。本欄の値は、料理全体の色を表すものとしてもよいし、食材毎に色を保持してもよい。
【0212】
(図38:「定番」欄)
「定番」欄は、当該レシピデータが記述している料理が定番料理であるか否かを表すデータを保持する。
【0213】
(図38:「手間/所要時間」欄)
「手間/所要時間」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために要する時間を表すデータを保持する。本欄の値は、提案された料理のなかからユーザが料理を選択する際の目安になる。例えばユーザが急いでいるときは、本欄の値が小さい料理が選択される場合が多いと考えられる。
【0214】
(図38:「調理器具」欄)
「調理器具」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るときにユーザが使用する調理器具のリストを保持する。制御部150は、例えば暑い日には、コンロやフライパンなど暑さを感じやすい調理器具を使用する料理を提案しないようにするなど、料理を提案する際に本欄の値を参考情報として用いることができる。また、オーブンや炊飯器など調理を開始してしまえばその後は出来上がりまで何もしなくてよい調理器具を使用する料理を、フライパンなどのように常に付き添っていなければならない調理器具を使用する料理とセットにして提案する、といったこともできる。
【0215】
(図38:「調理方法」欄)
「調理方法」欄は、当該レシピデータが記述している料理の調理方法を表すデータを保持する。制御部150は、献立の多様性の観点から、1品目に提案した料理の調理方法と2品目以降に提案する料理の調理方法を変えることが望ましい。
【0216】
(図38:「出来上がり料理温度」欄)
「出来上がり料理温度」欄は、当該レシピデータが記述している料理を美味しく飲食できる温度を表すデータを保持する。人が、温かく、または、冷たく、美味しいと感じる温度は、一般的に体温との差が25度以上であることや、保温機能のある弁当箱の保温温度が50度前後〜60度前後であるものが多いことから、例えば「温かい料理=55度以上」、「冷たい料理=12度以下」とする。常温については日本工業規格で定められている5度〜35度を参考に、「常温料理=15〜35度」とする。制御部150は、現在の季節が冬であれば、本欄の値が小さい料理を、提案する献立の対象から除外することができる。保持するデータは、例えば同じ汁物でも、味噌汁は65度前後、甘みの強い汁粉などは多少低めの50度程度のほうが美味しく感じられるという、温度の違いを考慮することが望ましい。
【0217】
(図38:「出来上がりイメージ」欄)
「出来上がりイメージ」欄は、当該レシピデータが記述している料理が完成した時のイメージを示す画像データを保持する。制御部150は、「色」欄に代えて、または「色」欄と併せて本欄から料理の色合いを抽出し、彩りのよい料理の組み合わせを提案することができる。
【0218】
(図38:「調理手順」欄)
「調理手順」欄は、当該レシピデータが記述している料理の詳細な調理手順を記述したデータを保持する。本欄は、ユーザが当該料理を実際に作ることができるか否かを判断するためなどの参考情報として用いることができる。また、料理を作る際に本欄を出力部170で画面表示させて参考にすることもできる。
【0219】
図39は、地域食材データベース142が保持している地域食材テーブル1421の構成とデータ例を示す図である。地域食材テーブル1421は、各月の旬の食材および地域特産品の情報を、地域毎に保持している。制御部150は、地域食材テーブル1421を参照することにより、地域および月毎の旬の食材および地域特産品を把握できる。
【0220】
制御部150は、必ずしも当月の旬の食材または特産品を選択する必要はなく、例えば当月の前後2ヶ月以内であれば旬の食材または特産品の範囲に含むものとして取り扱ってもよい。旬の食材または特産品をどの期間範囲内で選択するかについてのデータを例えばユーザデータベース143に格納しておき、カスタマイズできるようにしてもよい。
【0221】
図40は、献立決定支援装置100が献立を提案する過程を示す処理フローである。以下図40の各ステップについて説明する。
【0222】
(図40:ステップS401)
地域特定部120と日付特定部110は、それぞれ献立決定支援装置100が設置されている地域と現在日付を取得し、制御部150に出力する。
【0223】
(図40:ステップS402)
制御部150は、地域特定部120と日付特定部110より取得した地域と日付を用いて地域食材データベース142を検索し、該当する地域の旬の食材と特産品のリスト(地域食材リスト)を取得する。
【0224】
(図40:ステップS403)
制御部150は、ステップS402で取得した地域食材を使用する料理をレシピデータベース141から検索し、得られた料理を献立として提案する。このとき、ユーザデータベース143が保持しているユーザ毎のカスタマイズ情報を加味してもよい。以下のステップS407、S410でも同様である。提案する献立の内容は、出力部170を介してユーザに提示される。
【0225】
(図40:ステップS404)
制御部150は、提案する献立のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの献立を選択するか、もしくは他の献立を提案するよう指示する。ユーザがいずれかの献立を選択した場合はステップS412へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS405へ進む。
【0226】
(図40:ステップS405)
制御部150は、ステップS402で取得した地域食材に代えて、またはこれに追加して、地域食材データベース142または規定の食材リストより他の食材のリストを取得して入力部160に画面表示させ、ユーザに提案する。
【0227】
(図40:ステップS406)
制御部150は、提案する食材のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの食材を選択するか、もしくはいずれの食材も希望に合致しない旨を指示する。ユーザがいずれかの食材を選択した場合はステップS407へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS409へ進む。
【0228】
(図40:ステップS407)
制御部150は、ステップS406でユーザが選択した食材を使用する料理をレシピデータベース141から検索し、得られた料理を献立として提案する。提案する献立の内容は、出力部170を介してユーザに提示される。
【0229】
(図40:ステップS408)
制御部150は、提案する献立のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの献立を選択するか、もしくは他の献立を提案するよう指示する。ユーザがいずれかの献立を選択した場合はステップS412へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS409へ進む。
【0230】
(図40:ステップS409)
制御部150は、献立を提案するための条件を入力するようユーザに促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザは、後述の図41で説明する手順にしたがって条件を入力し、制御部150はその条件指定を受け付ける。
【0231】
(図40:ステップS410)
制御部150は、ステップS410で指定された条件を用いてレシピデータベース141と地域食材データベース142を検索し、得られた料理を献立として提案する。条件を満たす料理が見つからなかった場合は、「お勧めできる料理がありませんので条件を見直してください。」のようなメッセージを表示し、ステップS409に戻るようにしてもよい。また、条件を満たす料理がなくても、「条件にあう提案メニューがありませんでしたので、○○からのお勧めを探しました」等のメッセージを表示した後、代替案の料理候補を提案するようにしてもよい。
【0232】
(図40:ステップS411)
制御部150は、提案する献立のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの献立を選択するか、もしくは他の献立を提案するよう指示する。ユーザがいずれかの献立を選択した場合はステップS412へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS409へ戻る。
【0233】
(図40:ステップS412)
制御部150は、選択された料理の詳細レシピを出力部170に画面表示させる。制御部150は、その料理を確定してよいか否かを問い合わせるメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはその料理を確定するか否かを指示する。確定しない場合は、ステップS409やS410などに戻るようにしてもよい。
【0234】
図41は、図40のステップS409の詳細手順を示す処理フローである。以下、図41の各ステップについて説明する。
【0235】
(図41:ステップS501)
制御部150は、入力部160に例えば「なにを使いたいですか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、冷蔵庫にある食材や、帰宅途中に買う予定の食材など、使いたい食材を指定する。本ステップでは、複数の食材を選択できるようにしておくことが望ましい。
【0236】
(図41:ステップS502)
制御部150は、入力部160に例えば「誰が食べますか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは、料理を食べる人物の種別、例えば、小さい子供、中高生〜大人、お年寄り、などの人物種別を指定する。本ステップでは、複数の人物種別を指定できるようにしてもよい。
【0237】
(図41:ステップS503)
制御部150は、入力部160に例えば「料理の種類は?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、献立の提案を受けたいご飯もの、めん類、おかず、汁物等や、主食、主菜、副菜、汁物等の料理種別を指定する。本ステップでは、複数の料理種別を指定できるようにしてもよい。
【0238】
(図41:ステップS504)
制御部150は、入力部160に例えば「食べたいジャンルは?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、和食、洋食、中華、その他、おまかせ、などの料理ジャンルを指定する。本ステップでは、複数の料理ジャンルを指定できるようにしてもよい。
【0239】
以上、献立決定支援装置100が献立を提案する過程を説明した。なお、ユーザは図41の各条件を入力せずそれぞれ個別にスキップすることもできる。スキップされた条件については、制御部150は特に希望条件はないものとして取り扱う。例えば、食べたいジャンルがスキップされた場合は、和食でも洋食でも中華でも何でも提案可能と判断する。
【0240】
以上のように、本実施の形態7に係る献立決定支援装置100は、月毎の旬の食材および特産品を地域毎に保持する地域食材データベース142を備える。制御部150はこれを用いて、地域と日付に合わせた献立をレシピデータベース141から検索してユーザに提案することができる。
【0241】
<第8の実施の形態>
第7の実施の形態では、レシピデータベース141と地域食材データベース142とを用いて、地域と日付に合わせた献立を提案する手法を説明した。本発明の第8の実施の形態では、料理の出来上がりイメージを用いて提案献立をより絞り込む手法を説明する。第8の実施の形態に係る献立提案装置100の構成は、第7の実施の形態と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0242】
図42は、第8の実施の形態において、制御部150がレシピデータベース141の「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を提案する基準を説明する図である。以下、制御部150が実行する処理について説明する。なお、ここでは、ユーザが1品目の料理として「カレーライス」を選択済みであり、2品目として「サラダ」を提案するよう要求した場合を想定する。レシピデータベース141には、2種類のサラダ「サラダ1」、「サラダ2」のレシピデータが格納されているものとする。
【0243】
(ステップ1:RGB値を抽出する)
制御部150は、図40のステップS403、S407、S410において、レシピデータベース141より料理の一覧を取得した後、「カレーライス」、「サラダ1」、「サラダ2」の「出来上がりイメージ」欄の画像データを取得する。制御部データ140は、取得した画像データのうち代表的な色のRGB値を取得する。代表的な色として、例えば画像データのうち最も多く使用されている色を用いることができる。例えば、図42のカレーライスの料理イメージ中で最も多く使用する色を(r0,g0,b0)、サラダ1の料理イメージ中で最も多く使用する色を(r1,g1,b1)、サラダ2の料理イメージ中で最も多く使用する色を(r2,g2,b2)、とすることができる。
【0244】
(ステップ2:料理間のRGBベクトル距離を算出する)
制御部150は、「カレーライス」のRGB値を基準として、「カレーライス」と「サラダ1」、「サラダ2」のRGB値のベクトル距離を算出する。ここでいうRGB値のベクトル距離とは、RGB値を座標値とする点を3次元座標上に配置したときに得られる各点間の距離のことである。
【0245】
カレーライスの画像のRGB値が(r0,g0,b0)、サラダ1の画像のRGB値が(r1,g1,b1)、サラダ2の画像のRGB値が(r2,g2,b2)である場合、それぞれのベクトル距離は下記(式1)(、式2)で算出することができる。
【0246】
【数1】
【0247】
【数2】
【0248】
(ステップ3:ベクトル距離が最も離れている料理を提案する)
制御部150は、カレーライスのRGB値からのベクトル距離が長いほうのサラダを優先して提案する。優先して提案するとは、例えば優先する料理を先に提案する、優先する料理のみを提案する、などのように、ユーザに対する訴求度がより高い方法で提示することをいう。以下でも同様である。
【0249】
制御部150は、上記手法により、カレーライスの色彩と組み合わせると献立全体としての彩りがよくなるサラダを提案することができる。
【0250】
図43は、制御部150がレシピデータベース141の「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を1品のみ提案する基準を説明する図である。献立を1品のみ提案する場合には、図42で説明した場合とは異なり基準となる料理が存在しないため、1つの料理の画像データ内で色のRGBベクトル値を算出することになる。具体的には、1つの料理の画像データ内で複数の点を設定し、各点間のRGBベクトル距離を算出する。
【0251】
図43に示す例では、制御部150は画像データ内の4つの点を任意に選択し、各点のRGB値を取得する。点1のRGB値が(r1,g1,b1)、点2のRGB値が(r2,g2,b2)、点3のRGB値が(r3,g3,b3)、点4のRGB値が(r4,g4,b4)であるとする。これらの点1〜4間のベクトル距離の合計は、(点1−点2間)+(点1−点3間)+(点1−点4間)+(点2−点3間)+(点2−点4間)+(点3−点4間)であり、下記(式3)で表すことができる。
【0252】
【数3】
【0253】
上記(式3)で1/6を乗算しているのは、値を正規化するためである。上記(式3)で算出できる値が大きいほど、色のバリエーションに富む料理であるといえる。制御部150は、提案する献立の候補が複数存在するとき、この値が大きいものを優先することにより、彩りのよい献立を提案することができる。
【0254】
また、図42で示した例において、各料理のRGBベクトル距離を複数点について比較したい場合には、制御部150は、各点の全ての組み合わせについてRGBベクトル距離を求め、その平均を求める。これにより、図42〜図43と同様の処理を行うことができる。例えば、カレーライスの画像のRGB値が(r01,g01,b01)と(r02,g02,b02)で、サラダ1の画像のRGB値が(r11,g11,b11)と(r12,g12,b12)で、サラダ2の画像のRGB値が(r21,g21,b21)と(r22,g22,b22)であるとすると、カレーライスとこれらのサラダとの距離は以下の式で求められる。
【0255】
【数4】
【0256】
【数5】
【0257】
制御部150は、カレーライスのRGB値からのベクトル距離が長いほうのサラダを提案する。上記(式4)、(式5)で1/4を乗算しているのは、値を正規化するためである。一般的には、料理AのRGB値がm個で表わされ、料理BのRGB値がn個で表わされる場合は、各RGB値の距離の和をm×nで割ればよいということになる。
【0258】
図44は、料理の出来上がりイメージのうちRGB値を算出する際に用いる色または座標を指定したレシピデータの例を示す図である。料理の画像データのRGB値を抽出する際には、皿などの食器や背景などの部分を除外して料理の部分のみから抽出することが望ましい。そこで図44では、レシピデータ内に「サンプル色」欄を設けた。同欄には、料理の代表的な色のサンプル値、または出来上がりイメージの画像内で代表的な色を有する部分の座標値を保持する。制御部150は、本欄が保持する色または座標を用いて、料理の代表色を定めることができる。
【0259】
制御部150は、例えば食器形状の周縁部分を検出して除外すべき部分を自動判別するようにしてもよいが、「サンプル色」欄を設ける手法の方が簡便で処理負荷も少ない点で便宜である。
【0260】
また、以上では、色の距離を用いて彩りの良い献立を提案する方法を説明したが、これ以外の方法として、献立中の各料理の使われている色の総数に基づいて彩りの良い献立を提案する方法もある。例えばカレーライスの「サンプル色」が「黄土色、白、赤」、サラダ1の「サンプル色」が「緑、白、赤」、サラダ2の「サンプル色」が「緑、黄、赤」だった場合、「カレーライスとサラダ1」のサンプル色の合計は「黄土色、白、赤、緑」の4色なのに対し、「カレーライスとサラダ2」のサンプル色の合計は「黄土色、白、赤、緑、黄」の5色なので、「カレーライスとサラダ2」という献立の方が彩り豊かという判定ができる。したがって、この二つの献立の中では「カレーライスとサラダ2」の方を優先的に提案することになる。 以上のように、本発明の第8の実施の形態によれば、レシピデータベース141は料理の色彩についての情報を「出来上がりイメージ」欄の画像データまたは「サンプル色」欄に保持しており、制御部150は、その色彩情報を用いて色のバリエーションが多くなる献立を提案する。これにより、視覚的イメージのよい献立提案を行うことができる。また色彩バリエーションが豊かな献立は、食材の種類が豊富で栄養面なども優れているものと想定され、視覚的観点のみならず健康的観点からも好ましい。
【0261】
また、第8の実施の形態によれば、制御部150は料理のRGB値のベクトル距離が離れているほど色彩バリエーションが豊富であるものと取り扱う。これにより、料理の色彩の豊富さを、演算処理の上で取り扱い易い定量的な手法で算出することができ、処理負荷などの観点から好都合である。
【0262】
<第9の実施の形態>
本発明の第9の実施の形態では、ユーザの好みを献立提案に反映する構成と動作例を説明する。本第9の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成は第7〜8の実施の形態と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0263】
図45は、ユーザデータベース143が格納する選択履歴情報1431の構成とデータ例を示す図である。制御部150は、図40で説明した処理フローにおいてユーザより献立または食材の選択を受け付けると、その選択内容を選択履歴情報1431に格納する。これにより、ユーザが過去に選択した料理名、材料名、料理の種類やジャンルなどの履歴がユーザデータベース143に蓄積されることになる。
【0264】
制御部150は、食材や献立を提案するとき、ユーザが過去に選択した回数が多いものを優先して提案する。具体的には、例えば図40のステップS403、S405、S407、S410などにおいて食材や献立を提案する際に、過去に選択された回数の多いものを先に提案するようにする。これにより、提案する食材や献立にユーザの嗜好を反映させることができる。
【0265】
<第10の実施の形態>
本発明の第10の実施の形態では、食材が偏らないように工夫して献立を提案する構成と動作例を説明する。本第10の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成は、第7〜第9までの実施の形態と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0266】
図46は、出力部170の画面表示イメージを示す図である。ここでは出力部170が画面表示デバイスを備え、画面表示によってユーザに献立を提案することを想定する。制御部150は、複数の料理を組み合わせた献立を提案するとき、献立内の各料理が使用する食材の偏りについて配慮する。以下に具体例を挙げる。
【0267】
(例1:ユーザが指定した食材(以下、「指定食材」という)の場合)
指定食材を使用した料理だけを提案する。指定食材が複数の場合は、指定食材を使用する料理を同程度ずつ提案してもよい(人参料理2品、大根料理2品など)。また、指定食材が非常に多い場合は、指定食材を全て使用する料理から優先し、少なくとも1つ以上の指定食材を使用した料理を提案するようにする。
【0268】
(例2:ユーザが指定していない食材(以下、「指定外食材」という)の場合)
提案数が少ない場合は、指定外食材が重複しないように料理を提案するが、多い場合は、指定外食材を使用する料理を、各20%程度までに抑えて提案するようにしてもよい。
【0269】
肉類や魚など、料理の味等の特性を決めるのに重要な鍵となる食材(以下、「主要食材」という)についても、基本的には上記例1、例2と同様に考えてよいが、1品目が決まり、2品目以降を提案するときは、できるだけ主要食材が重複しないように料理を選定することが好ましい。同じ主要食材を持つ料理を一度に食べるのを好まないユーザが多いと考えられるからである。
【0270】
主要食材を含む食材名を料理名と併せて画面表示すれば、ユーザが料理名と食材名を参考にしながら最終選択をすることができるので便宜である。図46の例では、料理1と料理2は主要食材A、料理2と料理5は主要食材B、料理4は主要食材Cを用いることが分かる。
【0271】
いずれの食材が主要食材であるかについては、例えばレシピデータの「料理材料」欄が保持する各食材のうち主要食材であるものに、その食材が主要食材である旨の属性を付与しておくことにより把握できる。図38に示した例では、食材「むき栗」に「メイン」属性がついているので、制御部150は「むき栗」が主要食材であることが分かる。
【0272】
その他、レシピデータの「料理名」欄の値から主要食材を判断することもできる。例えば料理名に「鶏肉の○○」、「○○豆腐」などのように食材名が含まれていれば、その食材が主要食材であると判断することもできる。食材名が複数含まれていればそれぞれを主要食材とする。
【0273】
「肉の○○」「魚の○○」などのように大まかな食材名のみが料理名に含まれる場合には、具体的な食材を料理名のみから特定することができない。この場合は、全食材の中から肉や魚に属するものを適宜選び、当該料理における主要食材として取り扱うこともできる。
【0274】
図47は、本第10の実施の形態において地域食材データベース142が保持する食材種類情報1422の構成とデータ例を示す図である。食材種類情報1422は、食材がどの種類に属するかを記述した情報である。
【0275】
食材種類情報1422は、各食材の「材料」、「種類」、「旬」、「主要食材可否」についての情報を保持する。図47に示す例では、食材「秋刀魚」は種類「魚」に属することが記載されている。
【0276】
項目「旬」は、当該食材がよくとれおいしい時期を示す。この項目は、制御部150が季節にあった料理を提案するときの判断材料とすることができる。
【0277】
項目「主要食材可否」は、その食材が主要食材になり得る(○)か、そうでない(×)かを示すものである。
【0278】
図48は、ユーザが同じ食材を連続して希望した場合の献立提案例を示す図である。ここでは2日間連続した例を示した。短期間に同じ献立を提案するとユーザにとって新鮮味に欠けるため、このような場合は同じ食材を使用する異なる献立を提案することが望ましい。
【0279】
図48では、1日目は主要食材A〜Cを使用する料理1〜5を提案し、2日目は同じ主要食材A〜Cを使用する料理11〜15を提案する例を示した。具体的には、1日目に料理1を選択したので、2日目は、料理1の優先度を下げて提案することを表している。
【0280】
これにより、ユーザが短期間の間に同じ食材を希望した場合でも、ユーザを飽きさせない献立提案を行うことができる。
【0281】
図48のような献立提案を行うためには、例えばユーザデータベース143に直近1週間程度の献立履歴を格納しておき、次回提案時には献立履歴に含まれる料理を提案しないかまたは優先度を下げて提案する、といった手法が考えられる。
【0282】
以上のように、本第10の実施の形態によれば、制御部150は、複数の料理を含む献立を提案する際に、同一の食材が献立内に含まれる割合について、指定食材の場合は、提案する全ての献立に含まれてよいので100%とし、指定外食材の場合は20%程度に抑える。ただし、指定外食材については、提案する献立の数が少なくなるほど、同一の食材が献立内に含まれる割合を少なくすることが望ましい。これにより、ユーザは常に新鮮な献立提案を受けることができる。食材のバリエーションが豊富になることにより、栄養面も良好になると考えられるので、健康の観点からも好ましい。
【0283】
また、本第10の実施の形態において、制御部150は、同一の食材を使用する献立を短期間内に提案するときは、同じ料理をなるべく提案しないように、例えば直近(例:1週間程度)に提案した料理の優先度を下げるなどして献立を提案する。これにより、同一の食材を使用する場合でも新鮮味のある献立を提案することができる。
【0284】
さらに、図46または図48の献立提案画面において、急いでいるユーザの便宜のため、調理時間の短い料理の横に「時短」などのマークを画面表示し、ユーザが調理時間の短い献立を選び易くするようにしてもよい。
【0285】
なお、図46および図48の献立対案画面において、表示される「メニュー」は「献立料理」を示す。
【0286】
<第11の実施の形態>
第10の実施の形態では、食材がなるべく重ならないように献立を提案することを説明した。同様の観点から、制御部150は、調理方法がなるべく重複しないように献立料理を提案することもできる。同じ調理方法を用いる料理は味も似ているかもしくは同種の味になる可能性があり、献立のバリエーションの観点から好ましくないからである。
【0287】
ただし提案数が多い場合は、例えば、おかずは一般的に「煮る」調理方法を用いる料理が多いため、他の調理方法より多く提案するなど、料理の種類により重複の程度を変えるようにしてもよい。
【0288】
本第11の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成は、第10の実施の形態と同様である。
【0289】
<第12の実施の形態>
以上の実施の形態(第7から第11)において、図41の処理フローでユーザが入力するその他の条件として、例えば「NG食材」、「NG調理法」なども考えられる。
【0290】
「NG食材」とは、ユーザが好まない食材があれば登録しておいてもらうものである。NG食材がある場合、制御部150は、当該ユーザへ献立を提案するときは、NG食材が含まれるものを必ず除外するようにする。
【0291】
「NG調理法」とは、ユーザが好まない調理法があれば登録しておいてもらうものである。NG調理法がある場合、制御部150は、当該ユーザへ献立を提案するときは、NG調理法を用いる料理を必ず除外するようにする。
【0292】
これらの条件については、あらかじめユーザデータベース143に同様の情報を格納しておき、制御部150がこれを読み出して献立提案時に用いるようにしてもよい。同様に、ユーザが積極的に使いたい食材または献立料理をユーザデータベース143に格納しておき、制御部150がこれを読み出して献立提案時に用いるようにしてもよい。
【0293】
上記の他、ユーザが定番料理を好むか否かの情報をユーザデータベース143に格納しておいてもよい。ユーザの定番料理に対する嗜好として、自分が作り慣れている定番料理を好んで選択する場合と、定番以外の料理を選択して自分のレパートリーを増やそうとする場合とがある。ユーザデータベース143に各ユーザの定番料理に関する嗜好を格納しておけば、制御部150はこれを読み出してユーザの嗜好に応じて提案する献立の傾向を調整することができる。
【0294】
<第12の実施の形態>
制御部150が献立を1品のみ提案する際に考慮する条件として、例えば、以下のようなものが考えられる。条件の優先順に列挙する。
(条件1)旬の食材(カレンダー、GPS機能から検知または任意入力)
(条件2)季節に合わない料理名のものを除外する
(条件3)希望の食材(任意入力)
(条件4)対象人物(任意入力)
(条件5)料理の種類(任意入力)
(条件6)料理ジャンル(任意入力)
(条件7)写真の彩りのよい献立
(条件8)NG食材
(条件9)定番料理の利用
【0295】
制御部150が複数の料理を組み合わせた献立を提案する際、1品目の候補を提案する優先順の例を以下に示す。
(条件1)料理の種類(任意入力)
(条件2)旬の食材(カレンダー、GPS機能から検知)
(条件3)季節に合わない献立名のものを除外する
(条件4)希望の食材(任意入力)
(条件5)NG食材
(条件6)ジャンル(任意入力)
(条件7)食べる対象(任意入力)
(条件8)写真の彩りのよい献立
(条件9)定番献立の利用
【0296】
制御部150は、2品目以降の料理は例えば以下の優先順で提案する。
(条件10)料理の種類
(条件11)旬の食材
(条件12)季節に合わない献立名のものを除外する
(条件13)希望の食材
(条件14)NG食材
(条件15)最初の料理で決まった食材を除外
(条件16)最初の料理で決まった食感を除外
(条件17)最初の料理で決まった調理方法を除外
(条件18)最初の料理との色の距離が大きくなる献立を選択
【0297】
このように、優先順序を考慮した組み合わせで条件を設定すると、ユーザの嗜好にあった栄養価の高い献立を提案することが可能になる。なお、献立候補の提案画面に表示する候補数は、いくつであってもよく、条件を満たす順にあらかじめ決められた数を表示するようにしてもよい。献立候補の提案画面において、「お勧めは○○件です」のようなメッセージを表示し、献立候補の総数を示すようにしてもよい。出力部170上の表示方法(形態やサイズなど)により、ユーザが見やすい件数に違いが出てくることが考えられるからである。
【0298】
<第13の実施の形態>
図49は、レシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータ示す図である。レシピデータの各項目は、出力部170で提案結果を表示するか否かをユーザの好みによりカスタマイズできるようにしておくことが望ましい。例えば、人によって「辛いか」、「所要時間はどのくらいか」などを表示画面に表示していた方が便利と感じる人もいるからである。
【0299】
制御部150は、出力部170にレシピデータの内容を画面表示するよう指示する際、図49に示すデータを読み込み、表示項目を調節する。図49のデータは、例えばユーザ毎のカスタマイズ情報として、ユーザデータベース143などに格納しておくとよい。
【0300】
<第14の実施の形態>
以上の第7〜13の実施の形態において、入力部160は、特定の機能を操作するための専用の操作キーを備えてもよい。操作キーは例えば以下のようなものを含む。
【0301】
(操作キー例その1:「検索」キー)
「検索」キーは、ユーザが献立の提案をするよう献立決定支援装置100に指示するときに操作するキーである。ユーザが条件を入力した後に「検索」キーを操作すると、それらの条件が制御部150に出力される。
【0302】
(操作キー例その2:「戻り」キー)
「戻り」キーは、現在の表示画面から前回の表示画面に戻る操作を行うキーである。
【0303】
(操作キー例その3:「最初へ」キー)
「最初へ」キーは、現在の食材や献立の選択・提案をすべてキャンセルし、初期画面に戻る操作を行うキーである。初期画面に戻る前に「すべての条件入力がクリアされますがよろしいですか?」のような注意を促す表示を行うようにしてもよい。以下のような動作例が考えられる。
【0304】
(操作キー例その3:「最初へ」キー:動作例その1)
献立決定支援装置100の電源を入れると、ステップS401〜S403を実行する。以降いずれかの画面で「最初へ」キーを押すと、初期画面が表示される。初期画面には、メッセージ「何を提案しましょうか?それとも条件入力しますか?」と表示され、ユーザが“献立提案”を選択すると図40のステップS401を開始し、“食材提案”を選択するとステップS405を開始する。また、“条件入力”を選択した場合は、ステップS409を開始する。
【0305】
(操作キー例その3:「最初へ」キー:動作例その2)
献立決定支援装置100の電源を入れた直後に献立の提案をするのではなく、「何を提案しましょうか?それとも条件入力しますか?」というメッセージを表示するようにする。以降は動作例その1と同じ動作とする。
【0306】
(操作キー例その4:「詳細」キー)
「詳細」キーは、料理の詳細を表示する操作を行うキーである。献立候補の提案画面において、ユーザが詳しい内容を見たい料理を選択して操作すると、レシピカードの内容が表示される。
【0307】
(操作キー例その5:「キープ」キー)
「キープ」キーは、提案されている献立候補の中で好みの料理にマークする操作を行うキーである。他の料理も見た上で、キープマークのついている料理だけを表示させ、その中から最終的に選択する献立を決定することができる。
【0308】
(操作キー例その6:「また今度」キー)
「また今度」キーは、提案された献立候補の中で好みだったが、例えば、食材が入手できずに作れない、時間が掛かりすぎるので今日は作れない、などの料理にマークする操作を行うキーである。このようなマークが付いた料理は、次回以降の献立提案の際に、他の条件に合えば、優先的に表示順を上位にもってくるようにしてもよい。「また今度」キーによりマークされた料理は、「お気に入り料理」としユーザデータベース143に格納される。たとえば、献立候補として、「お気に入り料理」だけを表示させるようしてもよい。
【0309】
(操作キー例その7:「これに決めた」キー)
「これに決めた」キーは、現在提案されている献立候補の中から最終的に選択した献立を決定する操作を行うキーである。
【0310】
(操作キー例その8:「やめる」キー)
「やめる」キーは、現在提案されている献立候補の中に気に入ったものがない場合、提案を受けるのを止める操作を行うキーである。
【0311】
(操作キー例その9:「料理の追加」キー)
「料理の追加」キーは、最初に入力した料理数の条件に対して、「もう一品」追加する操作を行うキーである。
【0312】
(操作キー例その10:「食材の追加」キー)
「食材の追加」キーは、現在提案されている献立候補の中に、気に入ったものがない場合に、他の食材を追加する操作を行なうキーである。また、気に入った献立はあったが、さらに他の食材を追加したい場合の操作を行う場合にも用いることができる。
【0313】
<第15の実施の形態>
本発明の第15の実施の形態では、地域の特定について説明する。献立決定支援装置100の構成は、第7〜14の実施の形態と同様である。
【0314】
図50は、旬の時期が同じ、または旬の時期が近い単位で地域をグループ分けした例を示す図である。制御部150は、図50の表を入力部160に画面表示させ、ユーザは自分が住んでいる地域を同表の中から選択する。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。
【0315】
図51は、図50と同じ内容のデータを日本地図上に示した図である。制御部150は、図51を入力部160に画面表示させ、地図上でユーザにいずれかの地域を選択させるようにしてもよい。この他、地図上から都道府県単位で選択できるようにしてもよい。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。
【0316】
図52〜図54は、ユーザが地域を指定するその他の手法を示す図である。制御部150は、各図が示す入力画面を入力部160に画面表示させ、ユーザにいずれかの地域を選択させる。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。以下、各図について説明する。
【0317】
図52は、プルダウンメニューから宮城県を選択した例を示す図である。
【0318】
図53は、郵便番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。郵便番号を3桁以上入力することで、地域を検索することが可能になる。ここでは郵便番号「980」と入力した例を示す。この時点で、地域が「宮城県仙台市内」であることが分かる。郵便番号と地域の対応関係については、あらかじめ対応関係データを地域特定部120が保持しておくなどして把握すればよい。
【0319】
図54は、電話番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。電話番号として市外局番を2桁以上入力することで、地域を検索することが可能になる。ここでは市外局番「02」と入力した例を示した。市外局番「02」から始まる地域は、「宮城県」、「山形県」、「福島県」、「新潟県」、「長野県」、「群馬県」、「栃木県」、「茨城県」の8つである。入力桁数が少ない場合、この例のように複数の地域が対象となることがあるため、それら複数の地域の中から、献立を提案してほしい地域を選択できるようにしてもよい。
【0320】
図55は、似た気候の地域をグループ分けした例を示す図である。これは、地域の分け方を都道府県単位にこだわらず、より柔軟に分けたものである。制御部150は、図55のようにグループ分けした表を入力部160に画面表示させ、ユーザに選択させる。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。
【0321】
地域の分け方と、地域食材データベース142が格納している食材リストの地域区分とが一致していると処理の上で都合がよいが、必ずしも一致していなくともよい。
【0322】
図56は、図55に示した地域のグループ分けを日本地図上に示した図である。制御部150は、図55の表に代えて図56の地図を入力部160に画面表示させ、地図上でユーザに地域を選択させるようにしてもよい。
【0323】
以上、本第15の実施の形態では、地域の特定について説明した。
【0324】
<第16の実施の形態>
本発明の第16の実施の形態では、日付の特定について説明する。献立決定支援装置100の構成は、第7〜15の実施の形態と同様である。
【0325】
図57は、日時設定画面の1例を示す図である。制御部150は、入力部160に図57のような日時設定画面を表示させ、ユーザに現在日時を入力させる。ここでは「2009年10月15日15時30分」を入力した例を示した。日付特定部110はその入力を受け取ると、内部時刻をその日時に設定する。時刻は12時間制および24時間制のどちらでも設定可能にしておくことが望ましい。現在、社会一般ではどちらも使われているからである。
【0326】
日付特定部110は、現在日時を設定した後は、内部のタイマなどにより自動的に日時を進め、以後はいつでも現在日付を特定することができる。制御部150は、その日付に対応する旬の地域食材や特産品を用いる献立を提案する。
【0327】
図58〜図60は、日付を自動的に特定することに代えて、献立を提案してもらいたい日付をユーザが指定する際に用いる画面例を示す。制御部150は、入力部160に各図が示すいずれかの画面を表示させる。ユーザはその画面上で日付を入力する。日付特定部110は、その入力に基づき献立を提案すべき日付を特定する。以下、各図について説明する。
【0328】
図58は、カレンダー上で日付を指定する画面例である。
【0329】
図59は、月日入力欄に月日を数値入力する画面例である。
【0330】
図60は、プルダウンメニューで月日を選択する画面例である。
【0331】
以上、本実第施の形態では、日付の特定について説明した。
【0332】
<第17の実施の形態>
図62は、本発明の第17の実施の形態に係る献立提案装置100の機能ブロック図である。献立提案装置100は、天気情報取得部110、レシピデータベース141、制御部130、入力部140、出力部150を備える。
【0333】
天気情報取得部110は、ネットワーク600を介して天気情報提供装置800に接続されており、天気情報提供装置200より天気に関する情報を取得する。天気に関する情報とは、例えば指定した日時/地域の晴れ/曇り/雨といった天気、温度、湿度などを表す情報のことである。天気情報取得部110は、必ずしもネットワーク600を介して天気情報提供装置800より天気情報を取得する必要はなく、所望の天気情報が得られれば、天気情報を取得する具体的な手法は任意でよい。
【0334】
レシピデータベース141は、後述の図63で説明するレシピ情報を格納している。
【0335】
制御部130は、献立提案装置100の全体動作を制御する。また、天気情報取得部110が取得した天気情報に対応するレシピを、レシピデータベースが格納しているレシピ情報から検索して取得する。詳細は後述する。
【0336】
入力部140は、ユーザがレシピ情報の検索条件などを入力するためのインタフェースである。具体的には、操作ボタン、リモコン受光部、ネットワークを介して検索条件を受信するデータインタフェース、などの形態で入力部140を実装することができる。
【0337】
出力部150は、制御部130が取得したレシピ情報を出力する。具体的には、レシピ情報を画面表示する画面表示部、ネットワークを介してレシピ情報を出力するデータインタフェース、などの形態で出力部150を実装することができる。
【0338】
天気情報取得部110、制御部130は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその動作を規定するソフトウェアを用いて構成することもできる。
【0339】
レシピデータベース141は、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置と、レシピ情報を保持するデータファイルなどを用いて構成することができる。
【0340】
本第17の実施の形態における「献立提案部」は、制御部130が相当する。
【0341】
図63は、レシピデータベース141が格納するレシピ情報の構成とデータ例を示す図である。レシピデータベース141は、個々の料理のレシピ情報を料理毎に保持するデータベースである。レシピ情報は、当該料理がどのような天気に適しているかを示す情報を、図63の「天気によるレシピ分類」欄に保持する。レシピの分類の仕方については、次の図64で改めて説明する。図63の太線で記載した○は、○で囲まれた項目が当該レシピに適用されることを示している。
【0342】
また、レシピ情報は、個々のレシピ毎に、料理名、料理材料(食材)、および(出来上がり)料理温度の少なくともいずれかを表す情報を保持する。図63では、その他の情報も保持する例を示した。これら以外の情報を併せて保持してもよい。
【0343】
図64は、レシピの分類基準を示す図である。ここでは、図63における「天気によるレシピ分類」欄の「温レシピ」、「冷レシピ」、「保存レシピ」の分類基準を示した。以下、各分類基準について説明する。
【0344】
(1)温レシピの分類基準
レシピ名に「鍋、あったか、あつあつ、ほかほか」という文字が含まれているレシピ、料理温度が「温かい」レシピは、温かい料理である温レシピであるとみなす。
【0345】
(2)冷レシピの分類基準
レシピ名に「冷たい、冷製、冷や、あっさり、さっぱり」という文字が含まれているレシピ、材料に「レモン、酢、氷」を含むレシピ、料理温度が「冷たい」レシピは、冷たい料理である冷レシピであるとみなす。
【0346】
(3)保存レシピの分類基準
料理材料として、一般に保存期間が長い「根菜、缶詰、春雨、乾燥わかめ、ひじき、高野豆腐、レトルト食品」を用いるレシピは、保存に適した料理である保存レシピであるとみなす。この保存レシピは、例えば大雨、雪、台風などの悪天候時に調理者が外出することなく料理できるよう、家に備蓄されていると想定される材料を使った料理レシピを提案するために用いるとよい。また、悪天候時に提案するレシピに限らず、天気情報に応じて提案する温レシピや冷レシピと適宜組み合わせてもよい。
【0347】
(4)その他のレシピ
上記分類条件に合致しないレシピは、中間レシピとして、暑い/寒いなどの温度をあまり感じない気温の時に提案するレシピとして用いるとよい。
【0348】
以上のように、本発明では、各料理をどのような場合に優先して提案すべきかを示す、各料理と気温の高低とを対応付ける情報がレシピデータに格納されている。
【0349】
以上、本第17の実施の形態に係る献立提案装置100の構成について説明した。次に、献立提案装置100の動作について説明する。
【0350】
図65は、制御部130が献立を提案する処理を説明するフローである。以下、図65の各ステップについて説明する。
【0351】
(図65:ステップS400)
ユーザは、入力部140を介して、献立を提案するように献立提案装置100へ指示する。このとき、日付や地域を付加的な条件として指定し、その条件に対応する天気に適した献立を提案するように指示してもよい。特に指定がない場合には、当日の同時間帯における既定地域の天気に適した献立を提案するものとする。
【0352】
(図65:ステップS401)
制御部130は、ステップS400で特定した日付と地域の天気情報(少なくとも気温と湿度)を取得するよう、天気情報取得部110に指示する。天気情報取得部110は、その日付と地域の天気情報を取得し、制御部130に出力する。
【0353】
(図65:ステップS402〜S404)
ステップS401で取得した湿度が50%未満である場合はステップS408へ進み、60%以上80%未満である場合はステップS405へ進み、80%以上である場合はステップS406へ進み、それ以外(50%以上60%未満)の場合はステップS407へ進む。
【0354】
(図65:ステップS405〜S407)
これらのステップは、湿度に起因する体感温度の差を補正するためのものである。湿度が80%以上の場合は体感温度が高くなるので、制御部130は、実際の気温に3℃を加えた値を用いて以下の処理を行う。同様に、湿度が60%以上80%未満の場合は2℃を加え、50%以上60%未満の場合は1℃を加える。湿度が50%未満の場合は、補正は行わない。
【0355】
(図65:ステップS408〜S409)
以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合はステップS410へ進み、18℃以上25℃未満である場合はステップS411へ進み、25℃以上である場合はステップS412へ進む。
【0356】
(図65:ステップS410〜S412)
制御部130は、以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合は寒い日であるとみなして温レシピを提案し、18℃以上25℃未満である場合は中間レシピを提案し、25℃以上である場合は暑い日であるとみなして冷レシピを提案する。
【0357】
以上、本第17の実施の形態に係る献立提案装置100の動作例を説明した。
【0358】
以上のように、本第17の実施の形態によれば、レシピデータベース141は、天気情報と料理の特性を対応付ける対応情報として、図63の「天気によるレシピ分類」欄に示す情報を格納している。同欄に示す情報は、図64で説明したように、当該料理が温かい天気に適しているのか、それとも寒い天気に適しているのかといった特性を表している。制御部130は、この情報を用いることにより、天気情報取得部110が取得した天気情報に適した特性を有する献立を、適切に提案することができる。
【0359】
<第18の実施の形態>
本発明の第18の実施の形態では、第17の実施の形態で説明した構成に加えて、調理時間を考慮して献立を提案するための構成と動作例を説明する。第17の実施の形態で説明した献立提案装置100は、主に出来上がった料理を食べる者の観点から献立を提案するが、本第18の実施の形態では、調理者の調理負担の観点を導入する。献立提案装置100の構成は第17の実施の形態と同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0360】
図66は、本第18の実施の形態におけるレシピ情報の構成とデータ例を示す図である。本第18の実施の形態におけるレシピ情報は、第17の実施の形態の図63で説明した構成に加え、新たに「調理器具(暑さを感じさせる)」欄、「調理器具(暑さを感じさせない)」欄、「調理方法」欄、「調理時間」欄を有する。
【0361】
「調理器具(暑さを感じさせる)」欄は、当該料理の調理を行なう際に必要となる調理器具のうち、調理者が調理工程で暑さを感じ易いものを列挙する情報を保持する。
【0362】
「調理器具(暑さを感じさせない)」欄は、当該料理の調理を行なう際に必要となる調理器具のうち、調理者が調理工程で暑さをさほど感じないものを列挙する情報を保持する。
【0363】
「調理方法」欄は、当該料理の調理を行なう際に用いる調理方法の種別を保持する。ここでいう調理方法の種別とは、詳細な調理工程のことではなく、焼く、煮るといった大まかな調理手法のことである。
【0364】
「調理時間」欄は、「調理方法」欄の各調理方法に要する時間を保持する。
【0365】
以上、本第18の実施の形態に係る献立提案装置100の構成について説明した。次に、調理工程が献立提案に与える影響について説明する。一般に、調理工程は、出来上がり料理が食べる者に与える「暑さ/寒さ」などの印象に影響を与えると思われる。以下ではこれらの影響について説明する。
【0366】
図67は、本第18の実施の形態におけるレシピの分類基準を示す図である。図67では、第17の実施の形態の図64で示した分類基準に加え、新たに「調理方法」欄を設けた。レシピ情報に同欄を設けたことに対応させたものである。すなわち、調理方法と出来上がり料理の「暑さ/寒さ」などの印象には、ある程度の相関があると考えられるため、これをレシピ分類基準に反映したものである。本第18の実施の形態では、料理を食べる者が調理方法に起因して感じる温度を考慮し、以下の新たな基準を設けた。
【0367】
(1)温レシピの分類基準
レシピ情報の「調理方法」欄に「生」または「和える」を含む料理は、温レシピの対象から除外する。
【0368】
(2)冷レシピの分類基準
レシピ情報の「調理方法」欄に「揚げる」または「炒める」を含む料理は、食べる者が暑さを感じ易いため、冷レシピの対象から除外する。
【0369】
以上、本第18の実施の形態では、調理工程で用いられる調理方法および調理器具が出来上がり料理に与える影響を考慮してレシピを分類することを説明した。
【0370】
なお、調理方法に基づく分類は、調理者が調理工程で感じる暑さ/寒さに基づく分類であると考えることもできる。同観点によれば、例えば「調理器具(暑さを感じさせる)」に含まれる調理器具を使用する料理も、冷レシピの対象から除外してもよい。
【0371】
<第19の実施の形態>
調理方法種別とその調理時間は、出来上がり料理が食べる者に与える印象の他、調理者が調理過程で受ける「暑さ/寒さ」などの印象にも影響を与える。そこで本発明の実施の形態B3では、調理工程における調理方法種別とその調理時間に着目し、これらが調理者に与える影響を勘案して献立を提案する動作例を説明する。献立提案装置100の構成は第17〜18の実施の形態と同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0372】
調理者が暑さを感じやすい調理方法を長時間使用すれば、調理者が調理過程で暑さを感じる可能性は高まる。そこで本第19の実施の形態において、制御部130は、図66に示す「調理方法」欄毎の「調理時間」欄の値を合算し、これに基づき、温レシピ/中間レシピ/冷レシピのいずれかを提案する。1例として、第17の実施の形態の図65で説明した手法に代えて以下の図68で説明する手法を採用することが考えられる。
【0373】
図68は、制御部130が調理時間に基づいて献立を提案する処理を説明するフローである。以下、図68の各ステップについて説明する。
【0374】
(図68:ステップS701)
制御部130は、図B4のステップS401〜S407を実行する。
【0375】
(図68:ステップS702)
制御部130は、レシピデータベース141が格納している各レシピ情報について、各調理方法の調理時間を合算する。レシピ情報内に合算時間があらかじめ記録されていればその値を用いてもよい。
【0376】
(図68:ステップS703〜S704)
以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合はステップS705へ進み、18℃以上25℃未満である場合はステップS706へ進み、25℃以上である場合はステップS707へ進む。
【0377】
(図68:ステップS705〜S707)
制御部130は、以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合は寒い日であるとみなして合計調理時間の長いレシピを提案し、18℃以上25℃未満である場合は合計調理時間が中間のレシピを提案し、25℃以上である場合は暑い日であるとみなして合計調理時間が短いレシピを提案する。合計調理時間の長短は、例えば適当な閾値を基準として、合計調理時間がその閾値より長いか短いかにより判断すればよい。
【0378】
以上のように、本第19の実施の形態において、制御部130は、調理時間を基準として献立を提案する。これにより、献立提案装置100は、調理者が調理工程で感じる暑さを勘案した献立を提案することができる。
【0379】
<第20の実施の形態>
以上の第17〜18の実施の形態では、出来上がり料理そのものが感じさせる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法を説明した。また、第19の実施の形態では、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法を説明した。本第20の発明の実施の形態では、これらの手法のいずれを優先的に用いるか、あるいは各手法をどのように組み合わせるかについて、以下の(組み合わせ手法例1)〜(組み合わせ手法例4)を例示する。献立提案装置100の構成は、第17〜19の実施の形態と同様である。
【0380】
(組み合わせ手法例1)出来上がり料理を優先する
制御部130は、第17の実施の形態で説明した手法(図65)を採用し、料理そのものが食べる者に与える暑さ/寒さなどの印象を基準に、献立を提案する。ただし、図66に示すようなレシピ情報を出力部150からユーザに提示し、ユーザが最終的に献立を決定する際に、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さなどの印象を参考にできるようにする。
【0381】
(組み合わせ手法例2)調理者を優先する
制御部130は、本第19の実施の形態で説明した手法(図68)を採用し、調理工程が調理者に与える暑さ/寒さなどの印象を基準に、献立を提案する。ただし、図66に示すようなレシピ情報を出力部150からユーザに提示し、ユーザが最終的に献立を決定する際に、料理そのものが食べる者に与える暑さ/寒さなどの印象を参考にできるようにする。
【0382】
(組み合わせ手法例3)料理と調理者をともに勘案する
制御部130は、第17の実施の形態で説明した手法(図65)と、本第19の実施の形態で説明した手法(図68)とのそれぞれに、所定の優先度を付与しておく。さらに、レシピ情報中の暑さを感じさせる文字の多さや調理時間の長短などに応じて、より詳細に優先度を付与してもよい。制御部130は、各手法を個別に実行し、上記優先度が高い順に出力部150を介してユーザに提示する。
【0383】
(組み合わせ手法例4)いずれを優先するかユーザが指定する
ユーザは、出来上がり料理そのものが感じさせる暑さ/寒さと、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さとのいずれを優先して献立を提案すべきかを、入力部140を介して指定する。制御部130は、その指定に応じていずれかの手法を用いる。
【0384】
以上、本第20の実施の形態では、出来上がり料理そのものが感じさせる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法と、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法との組み合わせについて例示した。
【0385】
<第21の実施の形態>
本発明の第21の実施の形態では、第19の実施の形態で説明した、各調理方法種別の合計調理時間に基づき献立を提案する手法を発展させ、各調理方法種別または各調理器具の特性を勘案して献立を提案する手法を説明する。献立提案装置100の構成は、第17〜20の実施の形態と同様である。
【0386】
本第21の実施の形態において、制御部130は、図68のステップS702を実行する際に、各調理方法種別の調理時間を単純に合算するのではなく、各調理方法に重み係数を乗算した上で合算する。例えば以下のような計算式を用いることができる。
【0387】
合計調理時間=(和える時間×0)+(焼く時間)+(煮る時間×0.5)+(揚げる時間)+(蒸す時間×0.2)+(炒める時間)+(茹でる時間×0.5)
【0388】
上記式において、和える時間に乗じている0、煮る時間と茹でる時間に乗じている0.5、蒸す時間に乗じている0.2が、上述の重み係数に相当する。この重み係数は、各調理方法種別または各調理器具に起因して調理者が暑さを感じる程度を表す係数である。重み係数の設定基準について、以下に説明する。
【0389】
(設定基準1)調理方法に起因する重み係数
煮る調理工程、蒸す調理工程、茹でる調理工程では、調理者は調理中にキッチンから離れることができるため、暑さを感じる程度は少ないと考えられる。同様に、和える工程では熱調理を行なわないため、調理者は調理方法に起因する暑さを感じないと考えられる。そこでこれらの調理方法に関しては、1未満の重み係数を設定し、実質的に暑さを感じる時間は実調理時間よりも少なくなるものと仮定した。具体的な数値は、上記に限られるものではない。
【0390】
(設定基準2)調理器具に起因する重み係数
図66の「調理器具(暑さを感じさせない)」欄に記載されている調理器具を用いる調理工程では、調理者は暑さを感じずに調理を行なうことができるため、その調理方法種別に関しては重み係数を0に設定する。例えばレンジを使って蒸す場合には、蒸す時間に重み係数0を乗算する。
【0391】
制御部130は、上記重み係数を各調理方法種別に乗算した上で求めた合計調理時間に基づき、献立を提案する。合計調理時間を献立提案の基準としない場合には、求めた合計調理時間を参考情報として出力部150を介しユーザに提示するのみでもよい。
【0392】
図69は、出力部150が提示するレシピ情報の1例を示す図である。図69において、「調理時間」欄の下に新たに「暑さを感じる調理時間」欄を設けた。同欄には、上記重み係数を乗算して求めた合計調理時間が記載されている。煮る工程は重み係数0.5が乗算されているので、暑さを感じる調理時間は1.5分となっている。また同レシピではレンジを用いて蒸すため、蒸す工程は重み係数0が乗算され、暑さを感じる調理時間から除外されている。
【0393】
図70は、図69と同じ料理を異なる調理器具で調理する際のレシピ情報を示す図である。同レシピでは、蒸し器を用いて蒸すため、蒸す工程は重み係数0.2が乗算され、暑さを感じる調理時間は0.6分となっている。このように、同じ料理でも調理器具によって調理者が感じる暑さが異なるので、図69とは異なるレシピとみなすことができる。なお、ユーザに混乱を与えないため、同じ料理レシピでも、異なる調理器具を使う場合は、料理名に調理器具の違いがわかるような表示をすると便宜である。
【0394】
以上のように、本第21の実施の形態によれば、制御部130は、調理方法種別または調理器具の特性に起因して調理者が暑さを感じる程度を反映した重み係数を、各調理方法種別の調理時間毎に乗算した上で、合計調理時間を求める。これにより、実際の調理工程において調理者が感じる暑さをより忠実に反映した献立提案を行なうことができる。
【0395】
また、本第21の実施の形態において、重み係数を反映した合計調理時間を出力部150からユーザに提示することにより、ユーザは調理過程で感じる暑さを参考にして献立を選択することができる。これにより、調理者の負担を軽減することができる。
【0396】
<第22の実施の形態>
図71は、本第22の実施の形態に係る献立提案装置100とその周辺機器の構成を示す図である。本第22の実施の形態において、入力部140と出力部150は、ネットワーク600を介してクライアント端末400と接続されている。その他の構成は、第17〜21の実施の形態と同様である。
【0397】
ユーザは、クライアント端末400〜ネットワーク600を介して、献立提案装置100に対し、献立を提案するように献立提案装置100へ指示する。このとき、図65のステップS400と同様に、日付や地域を付加的な条件として指定し、その条件に対応する天気に適した献立を提案するように指示してもよい。入力部140はその指示を受け取って制御部130に出力する。制御部130は、第17実施の形態B1〜5で説明した手法を用いて献立を決定し、出力部150〜ネットワーク600を介してクライアント端末400に送信する。
【0398】
以上のように、本第22の実施の形態によれば、ユーザはネットワーク600を介して、遠隔地から献立提案を得ることができる。
【0399】
<第23の実施の形態>
第22の実施の形態において、制御部130は、クライアント端末400のIPアドレスなどに基づきクライアント端末400の所在地域を特定し、その地域における天気情報を取得するよう天気情報取得部110に指示するようにしてもよい。これにより、ユーザは地域を指定することなく献立提案を得られるので、操作負担が軽減される。なお、クライアント端末400の地域を特定する手法は、任意の公知技術を用いることができる。本第23の実施の形態における「地域特定部」は、制御部130が相当する。
【0400】
さらには、特定地域の天気情報を取得した際、地域の気温と温度によって簡単な質問画面を出してもよい。
【0401】
例えば、気温24℃、湿度60%の天気情報を取得した場合、図65のステップS405により、気温=24℃+2℃=26℃となるので、制御部130は「暑い日」であると判定する。そこで、制御部130は出力部150を介して『今日は暑いですね。さっぱりしたお料理を作りましょうか?』という質問メッセージを表示する。ユーザが『YES』を選択すれば、制御部130はレシピデータベース141から冷レシピを検索する。ユーザが『NO』を選択すれば、ユーザが使いたい食材などの条件入力を行なう画面を出力部150に表示し、ユーザの選択にしたがって献立提案を進めていく。
【0402】
<第24の実施の形態>
以上の第17〜23の実施の形態では、気温と湿度の関係に基づき体感温度を設定し、これに基づいて献立を提案する手法を説明した。その他、例えば不快指数と体感温度の関係に基づき献立を提案することもできる。
【0403】
本第24の実施の形態において、制御部130は、不快指数の計算式である、「不快指数=0.81×気温+0.01×相対湿度(0.99×温度―14.3)+46.3」を用いて、天気情報取得部110が取得した天気情報に基づき不快指数を設定する。
【0404】
制御部130は、例えば不快指数0〜60なら温かいレシピ、不快指数61〜70なら中間レシピ、不快指数71〜100なら冷たいレシピ、を提案する。これにより、不快指数が低く寒い日には温かいレシピを提案することができる。
【0405】
<第25の実施の形態>
図61は、本第25の発明の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成図である。本第25の実施の形態における献立決定支援装置100は、第7〜16の実施の形態と同様の構成を有するが、各機能部が物理的に複数の装置に分割して構成されている点が異なるため、ここでは献立決定支援システムという。以下、各装置について説明する。
【0406】
端末装置200(クライアント端末)は、地域特定部120、日付特定部110、入力部160、出力部170を備える。端末装置200は、ユーザが手にとって所望の献立を探すためのものであり、携帯型の装置として構成されていることが望ましい。
【0407】
サーバ300は、記憶部140、制御部150を備える。サーバ300は、端末装置200から献立を提案するようリクエストを受け、第17の実施の形態で説明した献立提案動作を実行して端末装置200に提案内容を提示する。サーバ300は、端末装置200が送信するリクエストや検索条件の指定を受け付ける検索条件入力部(図示せず)を備える。サーバ300は、異なるユーザが使用する複数の端末装置200からのリクエストに応じられるような構成としてもよい。
【0408】
表示装置400は、第2出力部410を備える。第2出力部410は、好適には、端末装置200が備える出力部170よりも大きな画面表示部を有する。ユーザは端末装置200の出力部170で献立を見ることもできるし、例えば調理を開始するときはより大画面の第2出力部410でレシピデータを見ながら調理をする、といった使い分けをすることもできる。
【0409】
端末装置200、サーバ300、表示装置400は、ネットワーク600によって接続されており、互いにデータを送受信することができる。好適には、ネットワーク600は無線ネットワークであり、各装置が無線通信によって相互に通信できることが好ましい。
【0410】
各装置を無線接続すれば、端末装置200を携帯端末装置(電子手帳、携帯電話、携帯ゲーム機、電子手帳なども含まれる)によって構成することができる。これによりユーザは、場所を選ばずに献立を検討することができ、また、献立を決めた後に、買い物の際に持参することができる。
【0411】
<第26の実施の形態>
以上の第7〜25の実施の形態で説明した献立決定支援装置100(以下、「献立決定支援装置」を含む)は、他の電子機器に組み込んでその電子機器に献立提案機能を付加するように構成してもよい。例えば以下のような電子機器に組み込む例が考えられる。
【0412】
(組み込み例その1:電子レンジ)
電子レンジに献立決定支援装置100を組み込み、ユーザが電子レンジを用いた料理を作り易くすることができる。この場合、調理器具として電子レンジを用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0413】
(組み込み例その2:冷蔵庫)
冷蔵庫に献立決定支援装置100を組み込む場合、冷蔵庫のもつ庫内の在庫管理機能と献立決定支援装置100が連動し、在庫する食材およびその食材を用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0414】
(組み込み例その3:携帯電話、電子手帳)
携帯電話または電子手帳に献立決定支援装置100を組み込む場合、献立を決めた後、買い物する食材がある場合の買い物メモを記憶・表示できる機能を搭載してもよい。
【0415】
<第27の実施の形態>
以上の第7〜26の実施の形態で説明した献立決定支援装置100の機能は、CPUなどの演算装置が実行するプログラムとして実装することができる。例えば、地域特定部120、日付特定部110、制御部150の機能を本発明に係る献立決定支援プログラムとして実装し、演算装置に実行させることにより、献立決定支援装置100の機能を実現することができる。
【0416】
また、前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能を献立決定支援装置100にすでに記録されているOS(Operaing System)などのプログラムとの組み合わせで実現してもよい。
【0417】
上記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して、この記憶媒体に記録されたプログラムをCPUに読み込ませ、実行することにより、献立決定支援装置100の各機能部の処理を実現してもよい。
【0418】
上記プログラムを格納した「記憶媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、SRAM、フラッシュメモリ、DVD、ブルーレイディスク等のコンピュータ読み取り可能な可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などのことをいう。さらには、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0419】
<第28の実施の形態>
図72は、食材毎に「赤」、「白」、「黄」、「緑」、「黒」で分類したデータの一例を示す図である。色毎に1食材を1ポイントと数える。例えば、ナポリタンのレシピの場合、図72の分類データ表に当てはめると、スパゲティは麺なので「白」1ポイント、玉ねぎは「白」1ポイント、マッシュルームはきのこ類なので「黒」1ポイント、ベーコンは「赤」1ポイント、ピーマン「緑」1ポイントとなる。
【0420】
図73は、図22で説明した図4のフローチャート図のステップS431において、制御部150が、次の提案レシピまたは他のレシピを検索するための設定条件データ例に加え、食材毎の色のバランスを配慮したレシピ提案の検索条件を設定した図である。図4のフローチャート図のステップS428において提案表示されたレシピの中に、ユーザが作りたいレシピが無かった場合や、S430においてユーザが作りたいレシピは見つかったが他のレシピも探したい場合に図22の条件に加え、図72の条件が設定される。例えば、ユーザが1品目のレシピをナポリタンに決めた場合、図72の分類データ表に当てはめると、スパゲティは麺なので「白」1ポイント、玉ねぎは「白」1ポイント、マッシュルームはきのこ類なので「黒」1ポイント、ベーコンは「赤」1ポイント、ピーマン「緑」1ポイント、合計5ポイントとなる。この場合、決めたレシピに含まれる食材の色別のポイントは、「赤」1ポイント、「白」2ポイント、「黄」0ポイント、「緑」1ポイント、「黒」1ポイントとなり、決めたレシピに含まれる色の割合が一番多いのが「白」2ポイント、一番少ないのが「黄」0ポイントとなる。制御部150は、もう1品レシピを検索する際、全ての色の割合が均等になるように、1品目に決めたナポリタンの食材の色の割合が少ない「黄」に分類された食材を優先して提案する。制御部150は、次のレシピ候補として例えば、「黄」に分類された卵、かぼちゃ2ポイント、「赤」に分類された人参1ポイント、「緑」に分類されたブロッコリー1ポイント、「黒」に分類されたわかめ1ポイントが含まれたレシピを抽出すると、それぞれの色の合計が全て2ポイントとなり、また割合も100%となるため、食材毎の色のバランスの良いレシピを提案することができる。なお、本実施の形態では、1食材を1ポイントとして説明したが、ポイントの計算方法は適宜変更できるようにしてもよい。
【0421】
<第29の実施の形態>
冷蔵庫にたくさんの食材が入っている時など、使いたい食材の種類が多い場合は、それら使いたい食材だけで作れるレシピを提示してくれると、わざわざ買い物などをしなくても今家にあるものだけを使って作れることになるので、ありがたいと感じる利用者が多い。このための仕組みとして、以下の評価式を使う方法が考えられる。
【0422】
そのレシピの食材買い足し必要度=(そのレシピで使う食材のうち「使いたい食材」ではない食材の種類数)/(そのレシピで使う食材の種類数)×100%
検索された各レシピについて、上記「食材買い足し必要度」を計算し、この値が小さいものから順に利用者に提示することで、利用者はできるだけ買い物が不要なレシピを優先的に確認することができるようになる。
【0423】
また、冷蔵庫に古い食材が入っている時など、「この食材は絶対に使いたい」と利用者が考えている場合は、その食材を使うレシピが優先的に提示されると、その食材を使い切りやすくなって、ありがたいと感じる利用者が多い。このための仕組みとして、以下の評価式を使う方法が考えられる。
【0424】
そのレシピの食材使いきり度=(「使いたい食材」に含まれている食材のうち、そのレシピで使う食材の種類数)/(「使いたい食材」の種類数)×100%
検索された各レシピについて、上記「食材使いきり度」を計算し、この値が大きなものから順に利用者に提示することで、「使いたい」と思っている食材を確実に使ったレシピを優先的に確認することができるようになる。
【0425】
さらに、ユーザに「買い物不要優先」か「食材使いきり優先」かを選択してもらった上で、上記「食材買い足し必要度」と、「食材使いきり度」を両方とも計算する方法も考えられる。例えば、ユーザが「買い物不要優先」を選択した場合は、検索されたレシピリストをまず「食材買い足し必要度」の小さい順にソーティングし、「食材買い足し必要度」が同じ値になっているレシピ同士の間では「食材使いきり度」が大きいレシピを優先して提示するようにすれば良い。
【0426】
また、ユーザが「食材使いきり優先」を選択した場合は、検索されたレシピリストをまず「食材使いきり度」の大きい順にソーティングし、「食材使いきり度」が同じ値になっているレシピ同士の間では「食材買い足し必要度」が小さいレシピを優先して提示するようにすれば良い。
【0427】
また、食材の在庫管理機能を備える場合は、在庫の食材の種類が豊富なときは自動的に「買い物不要優先」にし、在庫の食材のうち消費期限が切れそうなもの(または購入してから一定期間以上経過するもの)が存在するときは、それら消費期限がきれそうな食材(または購入してから一定期間以上経過した食材)を使い切るようなレシピを優先して提案するように「食材使いきり優先」を自動的に選択する仕組みを導入すると良い。
【産業上の利用可能性】
【0428】
本発明は、電子レンジ、電子オーブン、PCを用いた献立提示装置などに利用可能である。
【符号の説明】
【0429】
160…入力部、210…対話(問いかけ)メッセージ抽出処理部、211…対話(問いかけ)メッセージデータベース、220…データベース検索手段、230…レシピ抽出処理部、240…レシピ情報データベース、250…ユーザ登録情報データベース、251…記念日データベース、252…在庫データベース、253…好みのレシピデータベース、260…システム登録データベース、261…行事データベース、262…天気データベース、263…旬食材データベース。
【技術分野】
【0001】
本発明は、献立決定支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食卓に提供する料理の種類・順序等を示す献立を考える際に、レシピ本を参照する方法の他に、一つの手助けとして、インターネット上の献立レシピサイトを閲覧し、その中のレシピを参考にする方法がある。インターネット上の献立レシピの情報量は膨大であるが、その中から献立レシピを探すために、作りたい献立の諸条件を入力して検索を行うことで、ある程度、献立の候補を絞ることができる。また、過去に登録していたお気に入りページを閲覧し、その中からレシピを探すこともできる。
【0003】
しかしながら、日々の献立となると、自らが毎回、検索条件を考えながら入力して、検索結果の中から探したりすることは面倒である。また、検索結果の件数が多く、その中に作りたいレシピが無い場合は、見つかるまで検索を続けなければならない煩わしさがある。
【0004】
従来技術として、ユーザ所望の情報(献立)を提供するために、ユーザの個人情報や対話入力文字情報からユーザの好みに近い情報を検索し、また、検索中もユーザを飽きさせないよう画面に対話やりとりが表示されるよう考慮された下記特許文献1に記載の技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−82748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記ユーザ支援装置では、ユーザの個人情報や対話画面上での入力文字情報からユーザの好みに近い情報(献立)を検索し、また、対話画面上でのやりとりを楽しむことで、ユーザが欲しい情報を見つけるまでの気持ちの負担を軽くするよう考慮されているが、献立決定支援装置側からの対話やりとりに関する具体的な提案(問いかけ)手段やユーザの好みの情報を抽出する具体的な手段が明確ではなかった。
【0007】
本発明は、上記課題に基づいて提案するもので、ユーザは献立を考える際、最初から検索条件を考えなくても、献立決定支援装置側からの献立に関する提案(問いかけ)に答えていくことで、好みの献立レシピを見つけることができる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、献立決定支援装置から献立に関連した問いかけを先に行い、ユーザは問いかけに対して簡易な操作方法で回答する。対話情報からユーザの好み等を抽出し、献立検索を行う。
【0009】
また、献立が決定するまでの処理を学習させ、ユーザ好みの条件にあった献立提供までの時間を短縮することもできる。
【0010】
本発明の一観点によれば、1つ以上の料理からなる献立の提案における条件設定を含むユーザからの入力操作を受け付ける入力部と、入力された前記条件設定に基づいて、適した料理をデータベースから検索する制御部と、検索結果をユーザに提示する出力部と、提示された料理に対してのユーザの評価を受け付ける評価入力部と、を備え、前記制御部は、前記条件設定と前記ユーザの評価とに基づいて、適した料理を再検索する機能を備えることを特徴とする献立決定支援装置が提供される。これにより、対話形式で、最終的にユーザの望む献立を提示しやすくなる。
【0011】
提示された料理に対しての前記ユーザの評価が、「その料理に決める」という第1の評価と、「気になるがその料理は今回は選択しない」という第2の評価と、の少なくとも2種類であり、前記第1の評価の場合には、その評価を行った料理を今回提案する献立を構成する料理の一品に決定すると共に、その料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して次の料理の検索を行い、前記第2の評価の場合には、その評価を行った料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して再検索を行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
献立決定支援装置側からユーザに対し、先に献立提案日の設定条件に基づいて献立レシピを検索し提案を行うため、ユーザは自ら検索条件を考えることなく、献立決定支援装置と対話をしながら好みの献立レシピを簡易に見つけることができる。
【0013】
また、ユーザが好みの献立レシピをどのような条件のもとで見つけたかという情報をユーザデータベースに登録し、その登録情報を献立提案日の検索条件のデータとして活用することで、ユーザ好みのレシピの抽出処理が明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る献立決定支援装置の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の記憶部の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】レシピデータベースが保持するレシピデータの構成とデータ例を示す図である。
【図4A】献立決定支援装置が献立の提案を行う過程および仕組みの流れを示すフローチャート図である。
【図4B】図4Aの続きである。
【図5】対話メッセージ抽出処理について、対話を取得するための設定条件からユーザに対話メッセージを表示するための抽出方法を示す図である。
【図6】図4のフローチャート図のステップS402の記念日データ取得条件、ユーザが登録した記念日データベースのデータ例を示す図である。
【図7】図4のフローチャート図のステップS405、S406で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択判断条件となる記念日レシピ検索条件設定のデータの一例を示す図である。
【図8】図4のフローチャート図のステップS407の行事データ取得条件、行事データベースが保持するデータの一例を示す図である。
【図9】図4のフローチャート図のステップS410、S411で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択判断条件となる行事レシピ検索条件設定のデータの一例を示す図である。
【図10】天気データベースが保持するレシピの分類基準データ例を示す図である。
【図11】天気データベースに設定された気温、湿度の値の条件および図4のフローチャート図のステップS414、S415において、制御部が取得した天気情報をもとに設定条件にあった天気レシピの検索条件を設定するまでの処理について説明するフローチャート図である。
【図12】在庫データベースにユーザが登録した在庫食材データ例を示す図である。
【図13】図4のフローチャートのステップS418、S419、S420において、在庫データがあるかないかの取得条件およびユーザが在庫食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの在庫レシピ検索条件設定のデータの一例を示す図である。
【図14】旬食材データベースが保持している地域ごとの旬食材データ例を示す図である。
【図15】図4のフローチャート図のステップS423、S424,S425において、旬食材データがあるかないかの取得条件およびユーザが旬食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの旬食材レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。
【図16】図4のフローチャート図のステップS426の詳細手順を示す処理フローである。
【図17】図4のフローチャート図のステップS426において、制御部が献立に関するいくつかの質問メッセージを出力部を介して入力部に表示したイメージ画面を示す図である。
【図18】好みのレシピデータベースが保持するデータ例を示す図である。
【図19】制御部により好みのレシピデータベースに登録されたレシピを各項目別に分類し、ユーザが選択した条件を比率で示したデータ図である。
【図20】図4のフローチャート図のステップS427において、制御部がユーザからの選択情報および質問画面での回答情報に基づき、レシピ提案の優先順位条件の設定方法について示したデータ図である。
【図21】制御部が図20で示すレシピ提案の優先順位条件に基づき、ユーザが選択した各項目の検索設定条件により多数のレシピが検索された場合、好みのレシピデータからのレシピ抽出処理手段を示した図である。
【図22】図4のフローチャート図のステップS431において、制御部が次の提案レシピまたは他のレシピを検索するための設定条件データ例を示す図である。
【図23】図4のフローチャート図のステップS431において、制御部が次の提案レシピまたは他のレシピを検索する段階で、入力部に条件追加変更画面を表示させるデータおよびその選択条件に従った検索設定条件データを示す図である。
【図24】図4のフローチャート図のステップS427において、制御部が提案レシピを出力部を介して入力部に表示したイメージ画面を示す図である。
【図25】図4のフローチャート図のステップS432において、制御部が出力部を介して入力部にレシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータ示す図である。
【図26】入力部にてユーザが記念日のデータを入力する画面例である。
【図27】図4のフローチャート図のステップS404、S409において入力部に表示された対話メッセージの表示画面例である。
【図28】本発明の第2の実施の形態に係る献立決定支援装置の構成図である。
【図29】本発明の第5の実施の形態において、献立決定後に、買い物チェックリストを作成したり、食材の在庫量調整を行ったりする処理を示すフローチャート図である。
【図30】買い物リストの例を示す図である。
【図31】在庫リストの例を示す図である。
【図32】料理が2品の場合のタイムチャートの例を示す図である。
【図33】料理が2品の場合のタイムチャートの別の例を示す図である。
【図34】料理が3品の場合のタイムチャートの例を示す図である。
【図35】料理が3品の場合のタイムチャートの別の例を示す図である。
【図36】レシピデータの中の「調理手順」のデータを示す図である。
【図37】本発明の第7の実施の形態に係る献立決定支援装置の機能ブロック図である。
【図38】本発明の第7の実施の形態において、レシピデータベースが保持するレシピデータの構成とデータ例を示す図である。
【図39】本発明の第7の実施の形態において、地域食材データベースが保持している地域食材テーブルの構成とデータ例を示す図である。
【図40】本発明の第7の実施の形態において、献立決定支援装置が献立を提案する過程を示す処理フローである。
【図41】図40のステップS409の詳細手順を示す処理フローである。
【図42】本発明の第8の実施の形態において、制御部がレシピデータベースの「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を提案する基準を説明する図である。
【図43】本発明の第8の実施の形態において、制御部がレシピデータベース141の「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を1品のみ提案する基準を説明する図である。
【図44】本発明の第8の実施の形態において、料理の出来上がりイメージのうちRGB値を算出する際に用いる色または座標を指定したレシピデータの例を示す図である。
【図45】本発明の第9の実施の形態において、ユーザデータベースが格納する選択履歴情報の構成とデータ例を示す図である。
【図46】出力部の画面表示イメージを示す図である。
【図47】本発明の第10の実施の形態において、地域食材データベースが保持する食材種類情報の構成とデータ例を示す図である。
【図48】本発明の第10の実施の形態において、ユーザが同じ食材を連続して希望した場合の献立提案例を示す図である。
【図49】本発明の第13の実施の形態において、レシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータを示す図である。
【図50】本発明の第15の実施の形態において、旬の時期が同じ、または旬の時期が近い単位で地域をグループ分けした例を示す図である。
【図51】図50と同じ内容のデータを日本地図上に示した図である。
【図52】プルダウンメニューから宮城県を選択した例を示す図である。
【図53】郵便番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。
【図54】電話番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。
【図55】似た気候の地域をグループ分けした例を示す図である。
【図56】図55に示した地域のグループ分けを日本地図上に示した図である。
【図57】日時設定画面の1例を示す図である。
【図58】カレンダー上で日付を指定する画面例である。
【図59】月日入力欄に月日を数値入力する画面例である。
【図60】プルダウンメニューで月日を選択する画面例である。
【図61】本発明の第25の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成図である。
【図62】本発明の第17の実施の形態に係る献立提案装置100の機能ブロック図である。
【図63】本発明の第17の実施の形態において、レシピデータベースが格納するレシピ情報の構成とデータ例を示す図である。
【図64】本発明の第17の実施の形態において、レシピの分類基準を示す図である。
【図65】本発明の第17の実施の形態において、制御部が献立を提案する処理を説明するフローである。
【図66】本発明の第18の実施の形態において、レシピ情報の構成とデータ例を示す図である。
【図67】本発明の第18の実施の形態において、レシピの分類基準を示す図である。
【図68】本発明の第19の実施の形態において、制御部が調理時間に基づいて献立を提案する処理を説明するフローである。
【図69】本発明の第21の実施の形態において、出力部が提示するレシピ情報の一例を示す図である。
【図70】図69と同じ料理を異なる調理器具で調理する際のレシピ情報を示す図である。
【図71】本発明の第22の実施の形態に係る献立提案装置とその周辺機器の構成を示す図である。
【図72】食材毎に色で分類したデータの一例を示す図である。
【図73】次の提案レシピまたは他のレシピを検索する際、食材毎の色のバランスを配慮したレシピ提案の検索条件設定を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1の実施の形態>
本明細書中においては、献立全体を構成する料理一品一品を「料理」と記載し、一つ又は複数の料理を組み合わせた献立全体を「献立」と、「献立」と「料理」のどちらを指す場合もありうる場合は「献立料理」と記載する。つまり、献立とは、一品以上の料理を含み、ユーザから入力された条件にしたがって提案するものであり、主食のみの献立もありうるし、主食と副菜などからなる献立もありうると定義する。また、「レシピ」とは、「料理の作り方などの情報」である。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る献立決定支援装置100の一構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、献立決定支援装置100は、日付特定部110と、地域特定部120と、天気情報取得部130と、記憶部140と、制御部150と、入力部160と、出力部170と、を備える。
【0017】
日付特定部110は、現在日時等を特定する。例えばタイマなどを用いて日付特定部110を構成することができる。予約調理を行う場合には、調理時間を特性するようにしても良い。
【0018】
地域特定部120は、献立決定支援装置100の現在位置を、地域単位で特定する。ここでいう地域とは、旬の食材や特産品がそれぞれに異なる程度の大きさの範囲を指し、後述の旬食材データベース263における地域と同程度の範囲であることが好ましい。地域を特定する手法には、任意の公知技術を用いることができる。例えばGPSを用いて現在位置を特定する、などの手法が考えられる。これから、ユーザが向かう地域を特定するようにしても良い。
【0019】
天気情報取得部130は、ネットワークを介して献立決定支援装置100に接続されており、インターネット上で公開されている天気情報等を取得する。天気に関する情報とは、例えば指定した日時/地域の晴れ/曇り/雨といった天気、最高・最低・平均温度等、平均湿度などを表す情報のことである。過去の平均気温との差異を関数としても良い。但し、天気情報取得部130は、必ずしもネットワークを介して天気情報を取得する必要はなく、所望の天気情報が得られれば、天気情報を取得する具体的な手法は任意でよい。
【0020】
記憶部140は、HDD(Hard Disk Drive)やソリッドステートデバイス(不揮発性メモリ)などの記憶装置で構成される。構成内容については、後述の図2で説明する。
【0021】
制御部150は、献立決定支援装置100の現在位置(地域)と日付、天気情報、および記憶部140が格納している各データベースを用いて、提案する献立を決定し、出力部170より出力する処理を制御する。献立を決定する過程については後述の図4等で説明する。
【0022】
入力部160は、献立を提案するよう献立決定支援装置100に指示するためにユーザが使用する操作指示部である。提案に際しての条件設定を入力することもできる。入力部160は、例えばキーボード、キーパッド、タッチパッド、マウス、トラックボールなどの形態で実現することができる。外部端末からの有線・無線入力であっても良い。また、操作メニューを表示するための画面表示部などを適宜備える。
【0023】
出力部170は、制御部150が決定した提案する献立を出力する。出力形式は、例えば液晶ディスプレイなどを用いた画面表示によるものでもよいし、提案する献立の内容を記述したデータとして出力するものでもよい。画面表示デバイスについては、入力部160と共通化してもよい。外部端末への有線・無線出力であっても良い。
【0024】
図2は、記憶部140の構成内容であり、対話メッセージ抽出処理部210、データベース検索部220、レシピ抽出部230、レシピ情報データベース240、ユーザ登録情報データベース250、システム登録データベース260を備える。それぞれの詳細な構成を示す図を括弧内に示している。
【0025】
対話(問いかけ)メッセージ抽出処理部210は、ユーザ登録情報データベース250およびシステム登録データベース260の情報をもとに、データベース検索部220を介してユーザの条件に適した対話メッセージを抽出する。メッセージ抽出処理の詳細については、後述の図5で説明する。
【0026】
対話(問いかけ)メッセージデータベース211は、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」というような定型的な対話メッセージのデータベースが格納されている。メッセージ抽出処理と同様メッセージデータベースの詳細については、後述の図5で説明する。 データベース検索部220は、レシピ情報データベース240、ユーザ登録情報データベース250、システム登録データベース260の情報からユーザの条件に適したレシピの検索を実行する。検索部の詳細については、後述の図20で説明する。
【0027】
レシピ抽出処理部230は、レシピ情報データベース240からユーザの条件に適したレシピを抽出する。抽出処理部の詳細は、後述の図21で説明する。
【0028】
レシピ情報データベース240は、料理毎に料理名、材料、味、食感、色などの基本データを保持するデータベースである。詳細は後述の図3で説明する。
【0029】
ユーザ登録情報データベース250は、ユーザに依存する属性に関連する、記念日データベース251、在庫データベース252、好みのレシピデータベース253で構成され、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するデータベースである。
【0030】
記念日データベース251は、ユーザが誕生日などの記念日に関する諸情報を登録したデータを保持する。
【0031】
在庫データベース252は、ユーザが自宅にある食材を登録したデータを保持する。また、献立決定支援装置100により提案されたレシピの材料を、買い物リストとして登録したデータを保持する。詳細は後述の図12で説明する。
【0032】
好みのレシピデータベース253は、ユーザの好みのレシピデータ、ユーザが好みのレシピを決めるまでの履歴データを保持する。この情報データは、入力部160にてユーザにより追加、消去等の編集ができる。詳細は後述の図18で説明する。
【0033】
システム登録データベース260は、ユーザに依存しない属性に関連する、システムに内蔵された行事データベース261、天気データベース262、旬食材データベース263から構成され、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するデータベースである。
【0034】
行事データベース261は、暦上の行事とその行事に関連した食材、料理のデータを保持する。
【0035】
天気データベース262は、天気情報取得部130により取得した天気情報および気温、湿度の値をもとにしたレシピを提案するために、気温、湿度の値の条件を設定したデータを保持する。また、条件にあわせたレシピの分類基準データを保持する。詳細は後述の図10、図11で説明する。
【0036】
旬食材データベース263は、地域および月毎の旬の食材、特産品のリストを保持する。詳細は後述の図14で説明する。なお、地域固有の食材のリスト以外に、一般的な食材のリストを保持してもよい。以下では一般食材のリストについての説明は省略する。
【0037】
本発明における献立決定支援装置100は、制御部150、出力部170が相当する。
【0038】
日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、制御部150は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)やマイコンなどの演算装置とその動作を規定するソフトウェアプログラムを用いて構成することもできる。後者のソフトウェアプログラムは、本発明における「献立決定支援装置」に相当する。
【0039】
図3は、レシピ情報データベース240が保持するレシピデータの構成例とデータ例を示す図である。レシピ情報データは、個々の料理の詳細情報を保持するデータである。以下、レシピ情報データが有する各情報欄について説明する。
【0040】
(図3:「料理名」欄)
「料理名」欄は、当該レシピデータが記述している料理の料理名を保持する。料理名そのものに、献立を提案する際に用いることのできる情報が含まれている場合もある。制御部150は、例えば現在の季節が冬であれば、料理名に「冷」などの寒さを連想させる文字を含むものを、提案する献立の対象から除外することができる。また、料理名にユーザ好みの料理の文字が含まれている場合、優先的に提案することもできる。どのようなキーワードを含む料理を除外するか、優先的に提案するかをユーザ登録情報データベース250に格納し、ユーザ毎にカスタマイズすることもできる。
【0041】
(図3:「料理材料」欄)
「材料」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために用いられる食材データを保持する。特に、地域の旬の食材や特産品、在庫食材、ユーザ好みの食材を使用した献立を優先的に提案するとき、本欄が保持するデータを有効に活用することができる。
【0042】
(図3:「種類」「ジャンル」欄)
「種類」欄、「ジャンル」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな分類を表すデータを保持する。例えば、主食を「ごはんもの、麺類、その他の主食」にわけ、主食にもおかずにもなりうるものは、両方に分類しておいてもよい。制御部150は、1品目として例えば「ご飯もの」が決定された場合、2品目以降は「ご飯もの」以外の料理を提案するようにする。同様に、1品目として例えば「和食」が決定された場合、2品目以降もなるべく「和食」料理を提案するようにすることができる。
【0043】
(図3:「味」欄)
「味」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな味の種類を表すデータを保持する。制御部150は、例えば子供向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「辛」になっている料理を除外し、「甘」になっている料理を優先的に提案することができる。また、お年寄り向けの献立を提案するよう指示されたときは、「塩辛い」になっている料理を除外した料理を優先的に提案してもよい。
【0044】
(図3:「食感」欄)
「食感」欄は、当該レシピデータが記述している料理の食感を表すデータを保持する。制御部150は、例えば1品目として提案した料理の食感と異なる食感を有する料理を2品目以降に提案することにより、献立に多様性を持たせることができる。また、例えばお年寄り向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「硬い」になっている料理をなるべく除外するようにすることができる。
【0045】
(図3:「色」欄)
「色」欄は、当該レシピデータが記述している料理の色を表すデータを保持する。制御部150は、複数の料理を提案する場合、本欄の値を用いて、彩りのよい組み合わせを提案することができる。本欄の値は、料理全体の色を表すものとしてもよいし、食材毎に色を保持してもよい。例えばユーザから記念日データベース251のうち、お誕生日にちなんだ料理を提案するよう指示されたときは、本欄の色の種類が2色以上使われている料理を優先的に提案することができる。
【0046】
(図3:「定番」欄)
「定番」欄は、当該レシピデータが記述している料理が定番料理であるか否かを表すデータを保持する。
【0047】
(図3:「イベント」欄)
「イベント」欄は、当該レシピデータが記述している料理がどのような場面に向いている料理かを表わすデータを保持する。制御部150は、例えばユーザから記念日データベース251のうち、お誕生日にちなんだ料理を提案するよう指示されたときは、本欄が「お祝い」、「パーティ」になっている料理を優先的に提案することができる。
【0048】
(図3:「手間/所要時間」欄)
「手間/所要時間」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために要する時間を表すデータを保持する。本欄の値は、提案された料理のなかからユーザが料理を選択する際の目安になる。例えばユーザが急いでいるときは、本欄の値が小さい料理が選択される場合が多いと考えられる。
【0049】
(図3:「調理器具欄)
「調理器具」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るときにユーザが使用する調理器具のリストを保持する。制御部150は、例えば暑い日には、調理者の体感温度を考慮し、コンロやフライパンなど暑さを感じやすい調理器具を使用する料理を提案しないようにするなど、料理を提案する際に本欄の値を参考情報として用いることができる。また、オーブンや炊飯器など調理を開始してしまえばその後は出来上がりまで何もしなくてよい調理器具を使用する料理を、フライパンなどのように常に付き添っていなければならない調理器具を使用する料理とセットにして提案する、といったこともできる。
また、調理者が調理器具によって暑さを感じるか感じないかの分類をしてもよい。
【0050】
(図3:「調理場所」欄)
「調理場所」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るときにユーザが使用する調理場所のリストを保持する。制御部150は、例えば、ガス台、レンジ台などのその調理に適切な調理場所のデータを保持する。
【0051】
(図3:「調理方法」欄)
「調理方法」欄は、当該レシピデータが記述している料理の調理方法を表すデータを保持する。ここでいう調理方法の種別とは、詳細な調理工程のことではなく、焼く、煮るといった大まかな調理手法のことである。制御部150は、献立の多様性の観点から、1品目に提案した料理の調理方法と2品目以降に提案する料理の調理方法を変えることが望ましい。
【0052】
(図3:「調理時間」欄)
「調理時間」欄は、「調理方法」欄の各調理方法に要する時間を保持する。
【0053】
(図3:「出来上がり料理温度」欄)
「出来上がり料理温度」欄は、当該レシピデータが記述している料理を美味しく飲食できる温度を表すデータを保持する。人が、温かく、または、冷たく、美味しいと感じる温度は、一般的に体温との差が25度以上であることや、保温機能のある弁当箱の保温温度が50度前後〜60度前後であるものが多いことから、例えば「温かい料理=55度以上」、「冷たい料理=12度以下」とする。常温については日本工業規格で定められている5度〜35度を参考に、「常温料理=15〜35度」とする。制御部150は、現在の季節が冬であれば、本欄の値が小さい料理を、提案する献立の対象から除外することができる。保持するデータは、例えば同じ汁物でも、味噌汁は65度前後、甘みの強い汁粉などは多少低めの50度程度のほうが美味しく感じられるという、温度の違いを考慮することが望ましい。
【0054】
(図3:「出来上がりイメージ」欄)
「出来上がりイメージ」欄は、当該レシピデータが記述している料理が完成した時のイメージを示す画像データを保持する。制御部150は、「色」欄に代えて、または「色」欄と併せて本欄から料理の色合いを抽出し、彩りのよい料理の組み合わせを提案することができる。
【0055】
(図3:「調理手順」欄)
「調理手順」欄は、当該レシピデータが記述している料理の詳細な調理手順を記述したデータを保持する。本欄は、各手順ごとの調理時間や使用する調理器具を記載することができる。また、ユーザが当該料理を実際に作ることができるか否かを判断するためなどの参考情報として用いることができる。また、料理を作る際に本欄を出力部170で画面表示させて参考にすることもできる。
【0056】
(図3:「天気によるレシピ分類」欄)
「天気によるレシピ分類」欄は、当該レシピデータが記述している料理がどのような天気に適しているかを示す情報を保持する。レシピ情報は、個々のレシピ毎に、料理名、料理材料(食材)、および(出来上がり)料理温度の少なくともいずれかを表す情報を保持する。
【0057】
(図3:「カロリー」欄)
「カロリー」欄は、調理後の料理のカロリーを示す欄である。
【0058】
(図3:「食材費用」欄)
「食材費用」欄は、調理に必要な食材の費用を示す欄である。
【0059】
(図3:「食材毎の色ポイント」欄)
「食材毎の色ポイント」欄は、当該レシピに含まれる食材の色の合計を色別にポイントで示す欄である。図3に示すデータは、1食材を1ポイントとして示しているが、ポイントの計算方法は適宜変更してもよい。
【0060】
図4は、献立決定支援装置100が献立提案を行う過程および仕組みをフローチャート図で示したものである。以下、図4のフローチャートの各ステップについて説明する。
【0061】
(図4:ステップS401:開始)
献立決定支援装置100が動作を開始すると、日付特定部110は現在日付を取得し、制御部150に出力する。
【0062】
(図4:ステップS402:記念日データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付を用いて記念日データベース251を検索し、取得した日付の条件にあう記念日データが有った場合、ステップS403へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS405へ進む。記念日データ取得条件については、後述の図6で説明する。
【0063】
(図4:ステップS403:初めての提案かどうか)
制御部150は、献立決定支援装置100が日付特定部110より取得した日付と同じ日に初めて動作されたかどうかの確認処理を行う。初めて動作していた場合は、ステップS404へ進み、2回目以降の場合は、ステップS405へ進む。
【0064】
(図4:ステップS404:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、取得した日付の条件にあう記念日レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した日付が記念日データベース251に登録された誕生日データと一致した場合、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS406へ進み、「NO」の場合は、ステップS405へ進む。このようにすると、大切な記念日を忘れることなく、記念日行事を実行する際にふさわしい料理を提供することが可能となる。
【0065】
(図4:ステップS405:記念日レシピ検索条件設定OFF)
制御部150は、ステップS404でユーザにより「NO」が選択された時点で、記念日レシピ検索条件設定を除外し、ステップS407へ進む。記念日レシピ検索条件設定については、後述の図7で説明する。
【0066】
(図4:ステップS406:記念日レシピ検索条件ON)
制御部150は、ステップS404でユーザにより「YES」が選択された時点で、記念日レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS427へ進む。記念日レシピ検索条件設定については、後述の図7で説明する。
【0067】
(図4:ステップS407:行事データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付を用いて行事データベース261を検索し、取得した日付の条件にあう行事データが有った場合、ステップS408へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS410へ進む。行事データ取得条件については、後述の図8で説明する。
【0068】
(図4:ステップS408:初めての提案かどうか)
制御部150は、献立決定支援装置100が日付特定部110より取得した日付と同じ日に初めて動作されたかどうかの確認処理を行う。初めて動作していた場合は、ステップS409へ進み、2回目以降の場合は、ステップS410へ進む。これにより、同じ提案の場合には、重複した処理を排除することができる。
【0069】
(図4:ステップS409:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、取得した日付の条件にあう行事レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した日付が行事データベース252に登録された3月3日のひな祭りデータと一致した場合、「今日はひな祭りですね。行事にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS411へ進み、「NO」の場合は、ステップS410へ進む。
【0070】
(図4:ステップS410:行事レシピ検索条件設定OFF)
制御部150は、ステップS409でユーザにより「NO」が選択された時点で、行事レシピ検索条件設定を除外し、ステップS412へ進む。行事レシピ検索条件設定については、後述の図9で説明する。
【0071】
(図4:ステップS411:行事レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS409でユーザにより「YES」が選択された時点で、行事レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS427へ進む。行事レシピ検索条件設定については、後述の図9で説明する。
【0072】
(図4:ステップS412:お天気データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付、地域特定部120より取得した地域情報、天気情報取得部130より取得した天気、温度、湿度等を用いて、天気データベース262を検索し、取得した天気、温度、湿度の値の条件にあうデータが有った場合、ステップS413へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS414へ進む。天気データ取得条件については、後述の図11で説明する。
【0073】
(図4:ステップS413:メッセージ表示「提案しましょうか」
制御部150は、取得した天気、温度、湿度の値の条件にあう行事レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した天気、温度、湿度の値が天気データベース262に設定された暑い日の条件と一致した場合、「今日は暑いですね。お天気にちなんだ(さっぱりした)レシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS415へ進み、「NO」の場合は、ステップS416へ進む。
【0074】
(図4:ステップS414:お天気レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS412での処理において条件にあうデータが無かった時点で、天気レシピ検索条件をレシピ提案の候補に設定したままステップS416へ進む。
【0075】
(図4:ステップS415:お天気レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS413でユーザにより「YES」が選択された時点で、天気レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。天気レシピ検索条件設定については、後述の図11で説明する。
【0076】
(図4:ステップS416:在庫データ取得条件の有無)
制御部150は、在庫データベース252を検索し、在庫データが登録されていた場合、ステップS417へ進む。在庫データが登録されていなかった場合、ステップS418へ進む。
【0077】
(図4:ステップS417:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、在庫データベース252に登録されていた食材を使ったレシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、在庫数が多い食材(じゃがいも)があった場合、「じゃがいもが残っています。在庫の食材を使ったレシピ提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS419へ進み、「NO」の場合は、ステップS420へ進む。
【0078】
(図4:ステップS418:在庫レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS416で在庫データが登録されていなかった時点で、在庫レシピ検索条件をレシピ提案の候補に設定したままステップS421へ進む。
【0079】
(図4:ステップS419:在庫レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS417でユーザにより「YES」が選択された時点で、在庫レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。在庫レシピ検索条件設定については、後述の図13で説明する。
【0080】
(図4:ステップS420:在庫レシピ検索条件を除外条件に設定ON)
制御部150は、ステップS417でユーザにより「NO」が選択された時点で、在庫レシピ検索条件設定を除外条件に設定し、S421へ進む。
【0081】
(図4:ステップS421:旬食材データ取得条件の有無)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付、地域特定部120より取得した地域情報を用いて旬食材データベース263を検索し、取得した日付、地域情報の条件にあう旬食材データが有った場合、ステップS422へ進む。条件にあうデータが無かった場合、ステップS423へ進む。旬食材データ取得条件については、後述の図15で説明する。
【0082】
(図4:ステップS422:メッセージ表示「提案しましょうか」)
制御部150は、取得した日付、地域情報の条件にあう旬食材レシピを提案してほしいかどうか、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。例えば、取得した日付、地域情報が旬食材データベース263に登録された条件と一致し、旬食材が「たけのこ」の場合、「たけのこが美味しい時期になりました。旬の食材を使ったレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを表示させる。ユーザは入力部160の画面で「YES」、「NO」のどちらかの選択を行う。「YES」の場合は、ステップS424へ進み、「NO」の場合は、ステップS425へ進む。
【0083】
(図4:ステップS423:旬食材レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS421で条件にあう旬食材データが無かった時点で、旬食材レシピ検索条件をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。
【0084】
(図4:ステップS424:旬食材レシピ検索条件設定ON)
制御部150は、ステップS422でユーザにより「YES」が選択された時点で、旬食材レシピ検索条件設定をレシピ提案の候補に設定したままステップS426へ進む。旬食材レシピ検索条件設定については、後述の図15で説明する。
【0085】
(図4:ステップS425:旬食材レシピ検索条件を除外条件に設定)
制御部150は、ステップS422でユーザにより「NO」が選択された時点で、旬食材レシピ検索条件設定を除外条件に設定し、S426へ進む。
【0086】
(図4:ステップS426:献立についての質問メッセージ表示)
制御部150は、献立に関するいくつかの質問メッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザは、後述の図16で説明する手順に従って回答または条件を入力し、制御部150はその条件指定を受け付ける。なお、ユーザは、本ステップで回答または条件を入力しないでスキップすることもできる。回答または条件を入力した場合もスキップした場合もいずれにおいてもその条件を設定したまま、S427へ進む。ユーザは入力部160の画面から、好みのレシピデータベース253を閲覧できるようにしてもよい。
【0087】
(図4:ステップS427:優先順位条件に従い提案)
制御部150は、ステップS401からステップ426まで取得した処理データに基づき、レシピ提案の優先順位条件を設定し、その条件に従いレシピ情報データベース240の中からレシピ検索処理を行い、ステップS428へ進む。レシピ提案の優先順位条件については、後述の図20で説明する。
【0088】
(図4:ステップS428:提案レシピ&メッセージ表示)
制御部150は、ステップS428で得られたレシピを献立として提案する。提案するレシピの内容は、出力部170を介してユーザに提示され、「以下のレシピでいかがでしょうか」等のメッセージを入力部160に画面表示させる。また、制御部150は、表示されたレシピに「今日作るレシピ(決まり)」、「気になるレシピ(保留)」等を区別できるチェックマーク機能を設け、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはこのチェックマークをチェックすることにより、提案された料理(レシピ)を、「今作りたい(決まったレシピ)」or「気になるが今回は選択しない、すなわち、今回は作らないが今後作ってみたい(保留)」と評価することができ、またこれらのチェックマークをいずれもチェックしないことにより「そのレシピには興味がない」と評価することができる。ユーザがいずれかのレシピを選択(チェックマークにチェック)した場合は、ステップS429へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS431へ進む。また、このステップで提案レシピが検索されなかった場合、「提案メニューがありません」「検索条件を増やしてください」等のメッセージを表示してもよく、その場合はステップS431へ進む。
【0089】
(図4:ステップS429:メッセージ表示)
制御部150は、ステップS428で選択されたレシピと履歴情報を好みのレシピデータベース253に自動で登録する。なお、ユーザは自動で登録されたレシピを閲覧、削除等の編集を行うことができる。
【0090】
(図4:ステップS430:メッセージ表示)
制御部150は、ステップS428でユーザが選択したレシピを入力部160に画面表示させる。また、制御部150は、表示されたレシピに「レシピの詳細を見る」、「他のレシピも探す」等を選択できるチェックマーク機能を設け、ユーザに選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザが「レシピの詳細を見る」を選択した場合は、ステップS432へ進み、「他のレシピも探す」を選択した場合はステップS431へ進む。なお、ユーザがいずれも選択しない場合はS433へ進み、提案終了したものとする。
【0091】
(図4:ステップS431:次の提案開始:条件追加)
制御部150は、ステップS428、ステップ430までのユーザの選択条件を設定したまま、S401へ進む。なお、制御部150は次の提案の処理を開始する前に、ユーザに選択条件を変更するかどうか選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。また、ユーザがステップS426へ進めるよう選択できるようにしてもよい。次の提案設定条件については、図22、図23で説明する。
【0092】
(図4:ステップS432)
制御部150は、図3で説明したレシピデータの内容を画面表示させる。表示する項目の詳細は図25で説明する。
【0093】
(図4:ステップS433:提案終了)
制御部150は、提案終了したことを示すメッセージを入力部160に画面表示させる。なお、ユーザが選択したレシピの食材を買い物リストにするかどうか選択できるよう入力部160に画面表示してもよい。
【0094】
図5は、対話メッセージ抽出処理部210について、対話を取得するための設定条件からユーザに対話メッセージを表示するための抽出方法について説明した図である。
(図5:501)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、記念日データベース251に登録された記念日と日付特定部110より取得した提案日の日付が一致した場合(提案日=記念日データ登録日)、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」というようなメッセージを対話(問いかけ)メッセージデータベース211から抽出し、出力部170に表示させる。
【0095】
この場合に、対話メッセージデータベース211に格納される定型的な対話メッセージをベースにして、提案日が記念日データベース251に登録された記念日の前日だった場合(提案日+(1日)=記念日データ登録日)、「もうすぐ○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなカスタマイズされたメッセージを抽出(作成)し表示させる。すなわち、定型的な対話メッセージは、ユーザの属性(名称、誕生日など)に依存しないメッセージのベースであり、これをベースにして、ユーザの属性に依存するカスタマイズされたメッセージ(名前○○が入っているメッセージ等)を表示させることができる。カスタマイズするためには、ユーザに依存する属性をユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するユーザ登録情報データベース250と、システムに内蔵され、ユーザに依存しない属性を、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するシステム登録データベース260と、を用いることができる。
【0096】
提案日が記念日データベース251に登録された記念日の2日前だった場合も、前日だった場合と同様のメッセージを表示させてもよいし、異なる表現でメッセージを表示させてもよい。提案日に対して、登録された記念日の何日前からメッセージを表示させるか、記念日が過ぎてもメッセージを表示させるかの設定条件はユーザによって設定することができる。なお、メッセージ表示画面には記念日の名称、日付等を表示してもよい。
【0097】
(図5:502)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、行事データベース261に登録された行事日、例えば3月3日のひな祭りと日付特定部110より取得した提案日の日付が一致した場合(提案日=行事データ登録日)、「今日はひな祭りですね。行事にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。行事データベース261に登録された行事日、例えば3月3日のひな祭りが提案日の前日だった場合(提案日+(1日)=行事データ登録日)、「もうすぐひな祭りですね。行事にちなんだレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し表示させる。提案日が行事データベースに登録された行事日の2日前だった場合も、前日だった場合と同様のメッセージを表示させてもよいし、異なる表現でメッセージを表示させてもよい。提案日に対して、登録された行事日の何日前からメッセージを表示させるか、行事日が過ぎてもメッセージを表示させるかの設定条件はユーザによって設定できる。メッセージ表示画面には、行事の名前、日付等を表示してもよい。
【0098】
(図5:503)
制御部150は、日付特定部110より取得した日付、地域特定部120より取得した地域情報、天気情報取得部130より取得した情報が、例えば「気温:10度」、「湿度:40%」だった場合、対話メッセージ抽出処理部210を介して、天気データベース262に設定された条件に従って処理を行い、寒い日と判断されれば、「今日は寒いですね。暖かいレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。メッセージ表示画面には、取得した日付、天気情報等を表示してもよい。天気データベース262の設定条件についての詳細は、後述の図11で説明する。
【0099】
(図5:504)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、在庫データベース252に登録された食材が日付特定部110より取得した提案日に1個以上登録されていて、例えばその食材が「玉ねぎ」の場合、「玉ねぎが残っています。在庫を使ったレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。メッセージ表示画面には、取得した日付、在庫リスト等を在庫数が多いものから順番に表示するようにしてもよい。
【0100】
(図5:505)
制御部150は、対話メッセージ抽出処理部210を介して、日付特定部110より取得した提案日、地域特定部120より取得した地域情報と旬食材データベース263に登録された旬食材が一致し、例えばその旬食材が「さんま」の場合、「さんまが美味しい時期になりました。旬の食材を使ったレシピを提案しましょうか。」というようなメッセージを抽出し、入力部160に表示させる。メッセージ表示画面には、取得した日付、旬の食材リスト等を表示してもよい。
【0101】
図6は、図4のフローチャート図のステップS402の記念日データ取得条件、ユーザが登録した記念日データベース251を示す図である。制御部150は、ステップS402において設定された記念日データ取得条件と記念日データベース251の日付の一致を確認する。記念日データベース251は、月日、名前、タイトル、好きな食べ物、嫌いな食べ物以外にも項目を増やして登録することができる。また、記念日データ取得条件の設定日の期間を変更することができる。
【0102】
図7は、図4のフローチャート図のステップS405、S406で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択を行うベースとなる記念日レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、例えば、ステップS406でレシピ提案の候補に設定された場合、記念日データベース251の好きな食べ物に「ナポリタン、トマト」、嫌いな食べ物に「にら」が登録されているのを認識し、データベース検索手段220を介して、レシピ情報データベース240の中から、好きな食べ物に登録されている料理名、食材名を優先し、嫌いな食べ物は除外したレシピを検索する。他の例として、好きな食べ物、嫌いな食べ物どちらも登録されていない場合、レシピ情報データベース240の項目のイベントが「お祝、パーティ」、色が「2色以上」使われているレシピを優先し、色が「1色」しか使われていないレシピを除外したレシピを検索する。なお、S405でレシピ提案の候補に設定されなかった場合は、記念日レシピ検索条件設定データを除外して、次のステップに進む。
【0103】
図8は、図4のフローチャート図のステップS407の行事データ取得条件、行事データベース261が保持しているデータ例を示す図である。制御部150は、ステップS405において、設定された行事データ取得条件と行事データベース261の日付の一致を確認する。行事データベース261は、行事日の設定を変更することができ、また、行事データ取得条件の設定日、項目を増やして登録することができる。また、行事データ取得条件の設定日の期間を変更することができる。
【0104】
図9は、図4のフローチャート図のステップS410、S411で、レシピ提案の候補に設定するか、設定しないかの選択を行うもとなる行事レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、例えば、ステップS411でレシピ提案の候補に設定された場合、行事データベース261に登録されている、例えば、ひな祭りのレシピを提案する場合、データベース検索部220を介して、レシピ情報データベース240の中から「お寿司、はまぐり、菜の花」が登録されている料理名、食材名を優先し、例えば、お寿司の中にうなぎが入っていたら、食べ合わせの悪い「梅干し」を除外したレシピを検索する。他の例として、クリスマスのレシピを提案する場合、レシピ情報データベース240の項目の料理名、食材が「肉」、イジャンルが「洋食」、イベントが「パーティ」のレシピを優先し、色が「1色」しか使われていないレシピを除外したレシピを検索する。
【0105】
図10は、天気データベース262が保持するレシピの分類基準データ例を示す図である。ここでは、図3における「天気によるレシピ分類」欄の「温レシピ」「冷レシピ」「保存レシピ」の分類基準を示した。以下、各分類基準について説明する。
(1)温レシピの分類基準
レシピ名に「鍋、あったか、あつあつ、ほかほか」という文字が含まれているレシピ、料理温度が「温かい」レシピは、温かい料理である温レシピであるとみなす。
【0106】
(2)冷レシピの分類基準
レシピ名に「冷たい、冷製、冷や、あっさり、さっぱり」という文字が含まれているレシピ、材料に「レモン、酢、氷」を含むレシピ、料理温度が「冷たい」レシピは、冷たい料理である冷レシピであるとみなす。
【0107】
(3)保存レシピの分類基準
料理材料として、一般に保存期間が長い「根菜、缶詰、春雨、乾燥わかめ、ひじき、高野豆腐、レトルト食品」を用いるレシピは、保存に適した料理である保存レシピであるとみなす。この保存レシピは、例えば大雨、雪、台風などの悪天候時に調理者が外出することなく料理できるよう、家に備蓄されていると想定される材料を使った料理レシピを提案するために用いるとよい。ユーザは家の冷蔵庫や床下収納に常備されている食材、調味料を在庫データベース252に登録しておくこともでき、その食材を保存レシピとして分類してもよい。また、悪天候時に提案するレシピに限らず、天気情報に応じて提案する温レシピや冷レシピと適宜組み合わせてもよい。
【0108】
(4)その他のレシピ
上記分類条件に合致しないレシピは、中間レシピとして、暑い/寒いなどの温度をあまり感じない気温の時に提案するレシピとして用いるとよい。
【0109】
以上のように、天気データベース262には、各料理と気温の高低とを対応付ける情報が格納されている。温度の他に、天気(雨などの度合い(大雨、台風、小雨など))、湿度などでも良い。
【0110】
図11は、天気データベース262に設定された気温、湿度の値の条件および図4のフローチャート図のステップS414、S415において、制御部150が取得した天気情報をもとに設定条件にあった天気レシピの検索条件を設定するまでの処理について説明するフローチャート図である。以下、図11の各ステップについて説明する。
【0111】
(図11:ステップS1100)
制御部150は、日付特定部110より日付を、地域特定部120より地域情報を、天気情報取得部130より天気情報を、それぞれ取得する。
【0112】
(図11:ステップS1101)
制御部150は、ステップS1100で取得した日付と地域と天気情報(少なくとも気温と湿度)を、出力部170に出力する。
【0113】
(図11:ステップS1102〜S1104)
ステップS1101で取得した湿度が、例えば50%未満である場合はステップS408へ進み、60%以上80%未満である場合はステップS1105へ進み、80%以上である場合はステップS1106へ進み、それ以外(50%以上60%未満)の場合はステップS1107へ進む。
【0114】
(図11:ステップS1105〜S1107)
これらのステップは、湿度に起因する体感温度の差を補正するためのものである。湿度が80%以上の場合は体感温度が高くなるので、制御部150は、実際の気温に3℃を加えた値を用いて以下の処理を行う。同様に、湿度が60%以上80%未満の場合は2℃を加え、50%以上60%未満の場合は1℃を加える。湿度が50%未満の場合は、補正は行わない。
【0115】
(図11:ステップS1108〜S1109)
以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合はステップS1110へ進み、18℃以上25℃未満である場合はステップS1111へ進み、25℃以上である場合はステップS1112へ進む。
【0116】
(図11:ステップS1110〜S1112)
制御部150は、以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合は寒い日であるとみなして温レシピを提案し、18℃以上25℃未満である場合は中間レシピを提案し、25℃以上である場合は暑い日であるとみなして冷レシピを提案する。
【0117】
尚、暑い寒いは、前の日との関係などに依存する場合があるため、前の日からの変動幅や平均気温からの変動などに依存させるようにしても良い。
【0118】
以上、ステップS414、S415において、天気レシピの検索条件を設定した場合のレシピ提案方法について説明した。
【0119】
図12は、在庫データベース252にユーザが登録した在庫食材データ例を示す図である。ユーザは入力部160の画面から自宅にある食材、数量等を登録することができる。また、このデータを買い物リストデータと連動させ、例えば、にんじんを買った場合は、自動的に在庫データに登録するようにし、にんじんを使ったら消去できるようにしてもよい。この在庫データが、図4のフローチャート図のステップS416においての在庫データ取得条件となる。
【0120】
図13は、図4のフローチャート図のステップS418、S419、S420において、在庫データがあるかないかの取得条件およびユーザが在庫食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの在庫レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、例えば、ステップS419でレシピ提案の候補に設定された場合、在庫データベース252を参照し、データベース検索部220を介して、レシピ情報データベース240の中から、在庫食材に登録されている料理名、食材名を含んだレシピを優先して検索する。検索条件の一例として、検索したレシピの食材が在庫食材に登録されている食材と比較し、食材が足りなかったとしてもそのレシピを検索条件設定に追加し提案してもよい。その場合、ユーザに例えば「キャベツ」が足りなかったら、「在庫食材にはキャベツがありませんでしたが、このレシピを提案しました。キャベツのかわりにほうれん草、小松菜白菜、など使用してはいかがでしょうか。」というようなメッセージを表示してもよい。なお、ステップS420で、ユーザが選択しなかった場合は、在庫食材をレシピ検索条件設定から除外して、次のステップに進む。
【0121】
図14は、旬食材データベース263が保持している地域ごとの旬食材データ例を示す図である。旬食材データベース263は、各月の旬の食材および地域特産品の情報を、地域毎に保持している。この旬食材データが、図4のフローチャート図のステップS421においての旬食材データ取得条件となる。
【0122】
図15は、図4のフローチャート図のステップS423、S424,S425において、旬食材データがあるかないかの取得条件およびユーザが旬食材を使ったレシピ提案を選択するかしないか、それぞれの旬食材レシピ検索条件設定のデータ例を示す図である。制御部150は、ステップS421で、旬食材データベース263を参照することにより、地域および月毎の旬の食材および地域特産品を把握できる。提案日に旬食材データの登録がなかった場合は、必ずしも提案日の旬食材または特産品を選択する必要はなく、例えば当月の前後2ヶ月以内であれば旬の食材または特産品の範囲に含むものとして検索条件を設定してもよい。旬食材または特産品をどの期間範囲内で選択するかについてのデータを、例えば旬食材データベース263に格納しておき、カスタマイズできるようにしてもよい。制御部150は、例えば、ステップS424でレシピ提案の候補に設定された場合、旬食材データベース263を参照し、データベース検索部220を介して、レシピ情報データベース240の中から、旬食材に登録されている料理名、食材名を含んだレシピを優先して検索する。なお、ステップS425で、ユーザが選択しなかった場合は、旬食材をレシピ検索条件設定から除外して、次のステップに進む。
【0123】
図16は、図4のフローチャート図のステップS426の詳細手順を示す処理フロー図である。以下、図16の各ステップについて説明する。
【0124】
(図16:ステップS1601)
制御部150は、入力部160に、例えば「なにを使いたいですか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは、例えば、冷蔵庫にある食材や、帰宅途中に買う予定の食材など、使いたい食材を指定する。本ステップでは、複数の食材を選択できるようにしておくことが望ましい。
【0125】
また、制御部150は、入力部160に、例えば「あるもの(食材)を調べますか?」などのメッセージを表示させ、ユーザが「調べたい」と回答した場合は、在庫データベース252、ネットワークに繋がった冷蔵庫の在庫データベース等から食材を指定することができる。
【0126】
(図16:ステップS1602)
制御部150は、入力部160に例えば「誰が食べますか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは、料理を食べる人物の種別、例えば、小さい子供、中高生〜大人、お年寄り、などの人物種別を指定する。本ステップでは、複数の人物種別を指定できるようにしてもよい。
【0127】
(図16:ステップS1603)
制御部150は、入力部160に例えば「料理の種類は?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、献立の提案を受けたいご飯もの、麺類、おかず、汁物等や、主食、主菜、副菜、汁物等の料理種別を指定する。本ステップでは、複数の料理種別を指定できるようにしてもよい。
【0128】
(図16:ステップS1604)
制御部150は、入力部160に例えば「食べたいジャンルは?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、和食、洋食、中華、その他、おまかせ、などの料理ジャンルを指定する。本ステップでは、複数の料理ジャンルを指定できるようにしてもよい。
【0129】
(図16:ステップS1605)
制御部150は、入力部160に例えば「料理の手間は?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、簡単、普通、手間がかかる、などの種別を指定する。本ステップでは、複数の種別を指定できるようにしてもよい。
【0130】
以上、図16の各ステップの条件受付手順について説明したが、ユーザは図16の各条件を入力せずそれぞれ個別にスキップすることもできるし、全ての条件をスキップすることもできる。スキップされた条件については、制御部150は特に希望条件はないものとして取り扱う。例えば、食べたいジャンルがスキップされた場合は、和食でも洋食でも中華でも何でも提案可能と判断する。
【0131】
図17は、図4のフローチャート図のステップS426において、制御部150が献立に関するいくつかの質問メッセージを、出力部170を介して入力部160に表示したイメージ画面を示す図である。この画面での回答入力方法は、食材等をそのまま文字入力しても良いし、食材のリストから選択しても良いし、在庫データベース252から選択しても良い。食材を入力する際、例えば「豚薄切り肉」よりも詳細に「豚バラスライス」というように入力したり、選択したりすることができる。
1)何を使いたいか? 食材名で回答を求める。
2)誰が食べるか? 年齢層で回答を求める。
3)料理の種類は? ご飯物など大きな種別で回答を求める。
4)食べたいジャンルは? 和食などのジャンルで回答を求める。
5)調理の手間は? どの程度の手間をかけても良いかの回答を求める。
【0132】
図18は、好みのレシピデータベース253が保持するデータ例を示す図である。図4のステップS428において、ユーザが「今日作る(これで決まり)」または「気になる(保留)」を選択した場合、制御部150は、それまでの選択履歴である日付、地域、天気、湿度、温度、対話画面でのユーザの選択情報、図3で説明したレシピ情報のレシピ名、食材等の全項目を好みのレシピデータベース253に登録する。この登録データをもとに、装置からの回答が得られる。
【0133】
図19(a)、(b)は、制御部150により、好みのレシピデータベース253に登録されたレシピを各項目別に分類し、ユーザが選択した条件を比率で示したデータ図である。例えば、記念日のレシピとして初めて「ナポリタン」を選択し登録した場合、図18で説明したレシピ登録の各項目の選択率については100%となる。次に記念日のレシピとして「ハンバーグ」を選択し登録した場合、レシピ名の「ナポリタン」の選択率は50%となる。記念日の登録件数が増えるほど、レシピ名それぞれの選択率は低くなる。食材等他の項目の選択率についてもレシピ名と同様である。また、それぞれの選択項目である行事、天気、在庫、旬食材、指定食材、指定メンバー、指定種類、指定ジャンル、指定調理手間等についても同様に選択率が計算される。なお、ユーザは図4のフローチャート図のステップS430において、入力部160に表示された「チェックしたレシピを見る」という選択画面で、好みのレシピデータ253に登録された各選択項目別の登録件数、選択率等を閲覧することができる(図19(b))。この図は、登録状況を外観するものであり、登録の修正時などに役立てることができる。
【0134】
図20は、図4のフローチャート図のステップS427において、制御部150がユーザからの選択情報および質問画面での回答情報に基づき、レシピ提案の優先順位条件の設定方法について示したデータ図である。図20に示すように、選択項目と、希望あり、なしに基づく優先条件の設定の有無と、を示している。この図に基づいて、設定を行うことができる。
【0135】
図21は、図20で説明したレシピ提案の優先順位条件に基づき、制御部150が、ユーザが選択した各項目の検索設定条件により多数のレシピが検索された場合、好みのレシピデータ253からのレシピ抽出処理手段を示した図である。例えば、記念日レシピを提案するようユーザが選択し、図7の記念日レシピ検索条件設定に基づき多数のレシピが検索された場合、制御部150は、図4のフローチャート図のステップS428において出力部170を介して入力部160にレシピを表示する際、例えば50件以上表示してもユーザは選択に不便を感じるため、ユーザが画面で閲覧しやすい件数に絞り込む必要がある。閲覧可能な件数は10件〜15件が適切であるため、検索結果が多数の場合は、レシピ名および食材名=在庫データベースに登録された材料が入っているレシピ、好みのレシピデータベースに登録された記念日レシピ=過去3回分提案したレシピ、調理時間が短いレシピ、という優先順位を設定することで、ユーザへのレシピ提案の抽出処理の精度が上がると思われる。なお、画面表示するレシピ件数は、入力部160において、ユーザにより設定できるようにしてもよい。
【0136】
図22は、図4のフローチャート図のステップS431において、制御部150が、次の提案レシピまたは他のレシピを検索するための設定条件データ例を示す図である。図4のフローチャート図のステップS428において提案表示されたレシピの中に、ユーザが作りたいレシピが無かった場合や、S430においてユーザが作りたいレシピは見つかったが他のレシピも探したい場合に図22の条件が設定される。例えば、制御部150は、ユーザが作りたいレシピが無かった場合、ユーザが最初に選択した回答項目情報(記念日、行事、天気、在庫、旬、メンバー)の選択条件は初期設定のままステップS401に進み再度検索する。制御部150は、ユーザが作りたいレシピは見つかったが他のレシピも(もう1品)探したい場合、図22に示すようにユーザが初期検索時に指定した食材、種類、ジャンル、手間の選択情報があればその情報基づいて選択条件および除外条件を設定し、その条件に従ってレシピ抽出処理部230を介してレシピ情報データベース240から抽出する。例えば、記念日レシピでナポリタンを作ることにした(この場合「決まったレシピ」=「ナポリタン」となる)が、もう1品作りたい、他のレシピも探したいという場合、選択条件(優先して選択するための条件)に次の項目を設定する。決まったレシピをナポリタンとする。
・「種類:おかず(指定がなければ条件設定しなくてもよい)」
・「ジャンル:決まったレシピと同じジャンル(洋食)」
・「手間:決まったレシピが簡単=簡単」
・「味:決まったレシピと異なる味(酸)」
・「食感:決まったレシピと異なる食感(柔らかい、ツルツル)」
・「色:決まったレシピと異なる色(赤、緑、橙)」
・「調理方法:決まったレシピと異なる調理方法(炒める、茹でる)」
【0137】
また、除外条件(選択から除外するための条件)に次の項目を設定する。
・「種類:麺類」
・「手間:決まったレシピが簡単=手間がかかる」
・「味:決まったレシピと同じ味」
・「食感:決まったレシピと同じ食感」
・「色:決まったレシピと同じ色」
・「調理器具:決まったレシピと同じ調理器具(ガス台、なべ、フライパン)のレシピ=1品まで(3品以上にならないようにする)
・「調理方法:決まったレシピと同じ調理方法」を設定する。
【0138】
制御部150は、上記の検索条件を優先してレシピを提案する。
【0139】
図23は、図4のフローチャート図のステップS431において、制御部150が次の提案レシピまたは他のレシピを検索する段階で、入力部160に条件追加変更画面を表示させるデータおよびその選択条件に従った検索設定条件データを示す図である。質問1)から5)に応じて、例えば、ユーザがステップS428で作りたいレシピが無かった場合、ユーザが入力部160の画面で、食材、メンバー、種類、ジャンル、手間、天気、旬、行事、記念日の各項目をユーザの希望により追加変更すると、制御部150は図23のそれぞれの項目の検索条件を優先してレシピを提案する。また、ユーザは入力部160の画面にて好みのレシピデータベース253に登録されたレシピを優先して検索するかどうか選択できるようにしてもよい。
【0140】
図24は、図4のフローチャート図のステップS427において、制御部150が提案レシピを、出力部170を介して入力部160に表示したイメージ画面を示す図である。ここでは出力部170が画面表示デバイスを備え、画面表示によってユーザに献立を提案することを想定する。制御部150は、複数の料理を組み合わせた献立を提案するとき、献立内の各料理が使用する食材の偏りについて配慮する。具体例の詳細については、<第10の実施の形態>で説明する。
【0141】
図25は、図4のフローチャート図のステップS432において、制御部150が出力部170を介して入力部160にレシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータを示す図である。レシピデータの各項目は、出力部170で提案結果を表示するか否かをユーザの好みによりカスタマイズできるようにしておくことが望ましい。例えば、人によって「辛いか」、「所要時間はどのくらいか」などを表示画面に表示していた方が便利と感じる人もいるからである。制御部150は、出力部170にレシピデータの内容を画面表示するよう指示する際、図25に示すデータを読み込み、表示項目を調節する。図25のデータは、例えばユーザ毎のカスタマイズ情報として、ユーザ登録情報データベース250などに格納しておくとよい。このように、設定をするように構成することで、ユーザの意向により適切なカスタマイズが可能である。
【0142】
図26は、入力部160において、ユーザが記念日のデータを入力する様子を示す画面の表示例を示す図である。図26に示すように、画面表示には、記念日入力画面との表示と、日にち、タイトル(名前)、好きな食べ物、苦手な食べ物、カレンダー、内容とそのスクロールバー、登録入力ボタンなどが配置されている。現在の表示では、2009年9月1日にポイント(カーソル)が合わせられており、その日の登録データを入力していく画面である。参照ボタンを設けて、適切な入力を選択できるようにしても良い。
【0143】
図27は、図4のフローチャート図のステップS404、S409において入力部160に表示された対話メッセージの表示画面例を示す図である。図27(a)に示すように、装置側からユーザに対して、例えば、「今日は○○ちゃんの誕生日ですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」などの問いかけがあり、これに対して、「Yes」、「No」のボタンで応答することができるようになっている。また、図27(b)に示すように、「明日(3月3日)はひな祭りですね。記念日にちなんだレシピを提案しましょうか」などの問いかけがなされ、同様にYes、Noの応答が可能である。
【0144】
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係る献立決定支援装置100は、ユーザが誕生日などの記念日に関する諸情報を登録したデータを保持する記念日データベース251、ユーザが自宅にある食材を登録したデータを保持する在庫データベース252、ユーザが好みのレシピを登録したデータおよびユーザが好みのレシピを決めるまでの履歴データを保持する好みのレシピデータベース253、暦上の行事とその行事に関連した食材と料理のデータを保持する行事データベース261、天気情報取得部130により取得した天気情報および気温、湿度の値をもとにしたレシピを提案するために、気温、湿度の値の条件を設定したデータを保持する天気データベース262、月毎の旬の食材および特産品を地域毎に保持する旬食材データベース263を備える。制御部150はこれを用いて、ユーザの選択情報にあわせて条件にあったレシピを対話メッセージ抽出処理210、データべース検索手段220、レシピ抽出処理230を介して、レシピ情報データベース240から検索してユーザに提案することができる。
【0145】
<第2の実施の形態>
図28は、本発明の実施の形態2に係る献立決定支援装置100の構成例を示す図である。本発明の第2の実施の形態における献立決定支援装置100は、第1の実施の形態と同様の構成例を有するが、各機能部が物理的に複数の装置に分割されて構成されている点が異なるため、ここでは献立決定支援装置と称する。以下、各装置について説明する。
【0146】
端末装置200(クライアント端末)は、リモコン装置、携帯端末などであり、日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、入力部160、出力部170を備える。端末装置200は、ユーザが手にとって所望の献立を探すためのものであり、携帯型の装置として構成されていることが望ましい。
【0147】
サーバ300は、例えば、装置内に設けられる機能部であり、日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、記憶部140、制御部150、入力部160、出力部170を備える。サーバ300は、端末装置200から献立を提案するようリクエストを受け、上述の第1の実施の形態で説明した献立提案処理を実行して、端末装置200に提案内容を提示するのが一般的である。サーバ300は、端末装置200が送信するリクエストや検索条件の指定を受け付ける検索条件入力部160を備える。サーバ300は、異なるユーザが使用する複数の端末装置200からのリクエストに応じられるように、ユーザIDなどにより識別されてデータが管理されるような構成としてもよい。
【0148】
表示装置400は、第2出力部410を備える。第2出力部410は、好適には、端末装置200が備える出力部170よりも大きな画面表示部である。ユーザは、端末装置200の出力部170で献立を見ることもできるし、例えば調理を開始するときは、より大画面の第2出力部410でレシピデータを見ながら調理をする、といった使い分けをすることもできる。
【0149】
電子機器(電化製品)装置500は、入力部160、出力部170を備える。電子機器(電化製品)装置には、冷蔵庫、電子レンジ、オーブンレンジ、炊飯器、モニタ、テレビ、電話、ファクシミリ、デジタルフォトフレーム、パーソナルコンピューターを含む。
【0150】
端末装置200、サーバ300、表示装置400、電子機器(電化製品)装置500は、ネットワーク600によって接続されており、互いにデータを送受信することができる。好適には、ネットワーク600は無線ネットワークであり、各装置が無線通信によって相互に通信できることが好ましい。
【0151】
各装置を無線で接続すれば、端末装置200を携帯端末装置(パーソナルコンピューター、電子手帳、携帯電話、携帯ゲーム機、電子手帳なども含まれる)によって構成することができる。これによりユーザは、場所を選ばずに献立を検討することができ、また、献立を決めた後に、買い物の際に持参することができる。
【0152】
<第3の実施の形態>
以上の第1〜第2の実施の形態で説明した献立決定支援装置100は、電子機器に組み込んでその電子機器に献立提案機能を付加するように構成してもよい。例えば以下のような電子機器に組み込む例が考えられる。
【0153】
(組み込み例のその1:電子レンジ)
電子レンジに献立決定支援装置100を組み込み、ユーザが電子レンジを用いた料理を作り易くすることができる。この場合、調理器具として電子レンジを用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0154】
(組み込み例その2:冷蔵庫)
冷蔵庫に献立決定支援装置100を組み込む場合、冷蔵庫のもつ庫内の在庫管理機能と献立決定支援装置100が連動し、在庫する食材およびその食材を用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0155】
(組み込み例その3:携帯電話、電子手帳)
携帯電話または電子手帳に献立決定支援装置100を組み込む場合、献立を決めた後、買い物する食材がある場合の買い物メモを記憶・表示できる機能を搭載してもよい。
【0156】
<第4の実施の形態>
以上の第1〜第3の実施の形態で説明した献立決定支援装置100の機能は、CPUなどの演算装置が実行するプログラムとして実装することができる。例えば、日付特定部110、地域特定部120、天気情報取得部130、記憶部140、制御部150、入力部160、出力部170の機能を本発明に係る献立決定支援プログラムとして実装し、演算装置に実行させることにより、献立決定支援装置100の機能を実現することができる。
【0157】
また、前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能を献立決定支援装置100にすでに記録されているOS(Operaing System)などのプログラムとの組み合わせで実現してもよい。
【0158】
上記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して、この記憶媒体に記録されたプログラムをCPUに読み込ませ、実行することにより、献立決定支援装置100の各機能部の処理を実現してもよい。
【0159】
上記プログラムを格納した「記憶媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、SRAM、フラッシュメモリ、DVD、ブルーレイディスク等のコンピュータ読み取り可能な可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などのことをいう。さらには、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0160】
<第5の実施の形態>
献立決定後に、買い物チェックリストを作成したり、食材の在庫量調整を行ったりする処理の一例を図29に示す。ステップSC101で、選択された献立に含まれている料理の食材をリスト化する。例えば選択された献立に料理1、料理2、料理3が含まれ、それぞれの料理の食材として、以下の食材が含まれていたとする。
料理1の食材: トマト1/2個、ジャガイモ2個
料理2の食材: トマト1個半、ジャガイモ3個
料理3の食材: トマト1/2個、ジャガイモ1/2個
【0161】
以上の例であれば、上記食材をリスト化すると、以下のようになる。
トマト: 2個半
ジャガイモ: 5個半
【0162】
次に、ステップSC102で、リスト化された各食材について、在庫量に基づいて「買う量」を設定する。例えば、それぞれの在庫量が以下のようであったとする。
トマト: 1/2個
ジャガイモ 6個
そうすると、買う量としては
トマト2個 (2個半−1/2個=2個であるため。)
ジャガイモ0個 (使う量(5個半)より、在庫量(6個)の方が多いため。)
となる。
【0163】
次に、ステップSC103において、買うものと、そのものの量をリスト表示する。
上記の例では以下のようになる。
トマト 2個
【0164】
ここで、利用者は、他にも買いたいものを追加入力することもできる。例えば、「ジャガイモを今回買う必要はないが、在庫量を増やしておきたいので、3個買っておこう」と思った場合には、「ジャガイモ 3個」を手入力することで、リスト表示内容を、
トマト 2個
ジャガイモ 3個
とすることもできる。
【0165】
また、例えば、「トマトは2個買えば良いと表示されているが、さらに余分に1個買っておきたい」と思ったら、「2個」と表示されている部分をタッチして数量の増減をすることができる。
【0166】
そして、この買い物リストで、左にある□はチェック用のマーク欄(チェックボックス)であり、そのものを購入した場合にはチェックマークをつけることができる。一般的には、買い物をするときに手入力(ペンタッチなど)でチェックすることになるが、お財布ケータイ等の電子ウォレットで購入する場合や、ネットスーパーで購入する場合など、購入したものの種類と個数を自動的に判別できる手法を利用すれば、自動的にチェックボックスにチェックが付くようにすることもできる。この処理はステップSC104で行われ、チェックの入った食材は実際に購入されたものと認識される。この買い物リストの例を図30に示す。
【0167】
次に、ステップSC105において、在庫量に今回買い物で買った量を加算する。例えば上記例において、在庫量は
トマト 1/2個
ジャガイモ 6個
であり、買った量は
トマト 2個
ジャガイモ 3個
であった場合には、
在庫量は、
トマト 2個半
ジャガイモ 9個
となる。
【0168】
このような在庫リストの例を図31に示す。この図31で示されているように、在庫リストにおいては、「購入日」ごとに同じ食材を別の行に表示することもできる。例えば、上記例において、もともとの在庫量は、
食材 個数 購入日
トマト 1/2個 2010/1/8
ジャガイモ 6個 2009/12/28
であったとし、2010/1/10に以下のものを購入したとする。
トマト 2個
ジャガイモ 3個
すると、
在庫リストは
食材 個数 購入日
トマト 1/2個 2010/1/8
トマト 2個 2010/1/10
ジャガイモ 6個 2009/12/28
ジャガイモ 3個 2010/1/10
となる。
【0169】
その後、実際にこの装置でレシピを見ながら調理を行なうと、ステップSC106において、調理した献立で使用した食材の量が、在庫の量から減算される。上記例においては、調理した献立で使用した食材の量は、
トマト 2個半
ジャガイモ 5個半
であるので、調理後の在庫量は
トマト 0個
ジャガイモ 3個半
となる。
【0170】
購入日も表示する在庫リストにおいては、調理者が古い食材から使うものと仮定し、以下のような在庫リストになる。
食材 個数 購入日
ジャガイモ 1/2個 2009/12/28
ジャガイモ 3個 2010/1/10
【0171】
尚、本実施の形態による装置で把握していない料理を作成した場合や、買い物をした場合など、本実施の形態による装置で保存している在庫リストと実際の在庫との間に差異が生じる場合がある。そこで、在庫リスト画面から、在庫リストの編集(食材の追加削除、個数の変更、購入日の修正など)ができるようになっている。個数管理については1/2個単位を基本とするが、ユーザの設定により、1個単位や、1/8個単位等、自由に設定することができる。
【0172】
<第6の実施の形態>
次に、調理する際に、複数の料理を並行して調理する作業を支援する仕組みについて説明する。本発明の実施の形態によるレシピデータ中の「調理手順」の各ステップには、メタデータとして以下の情報を付加することができる。
【0173】
1)調理者の関与度(食材を洗う、切る、炒める等、調理者が主体的に行う作業の場合は「大」、煮込んだり、茹でたり、蒸したり、電子レンジで温めたり、オーブンで焼いたり等、調理機器が主体となって調理され、調理者が他の作業に取り掛かれる場合は「小」、魚を焼く等、調理者がある程度関与し続ける必要がある場合は「中」となる。)
2)調理リソース(コンロ、オーブンレンジ、流し(まな板や調理台を含んでも良い)、鍋、フライパン等)
3)調理時間(標準的には何分くらい時間がかかるステップであるか)
【0174】
上記のそれぞれのメタデータのフォーマット例を例えば以下のように記載する。
4)調理者関与度:大=<S 100>、中=<S 50>、小=<S 0>
5)調理リソース:コンロ=<R CONRO>、 オーブンレンジ=<R OVEN>、トースター=<R TOASTER>、流し=<R SINK>、調理台=<R WORKTOP>、まな板=<R BOARD>、ボウル=<R BOWL>、深鍋=<R POT>、浅鍋=<R PAN>、フライパン=<R FRYPAN>、焼き網=<R GRIDIRON>、蒸し器=<R STEAMER>
6)調理時間:5分=<T 5> or <T 5m>、30秒=<T 0.5> or <T 0.5m> or <T 30s>、1時間=<T 60> or <T 60m> or <T 1h>
【0175】
例えば、図の例(ナポリタン)では以下のようにメタデータが付加される。
(1)玉ネギは縦薄切りに、マッシュルーム(缶詰でもよい)は縦に4〜5つに切る。<S
100> <R SINK> <T 3>
(2)ベーコンは細切りに、ピーマンは縦半分に切って細切りにする。<S 100> <R SINK>
<T 3>
(3)沸騰したお湯に塩を加え、スパゲティを入れゆでる。<S 0> <R CONRO> <R POT> <T
15>
(4)フライパンにサラダ油大さじ2を熱して玉ネギ、ベーコンを炒め、次にマッシュル
ーム、ピーマンも加えて炒め合わせる。その中にゆでたスパゲティ−を入れ塩コショウ
をし、ケチャップ、ウスターソースで味を調える。<S 100> <R CONRO> <R FRYPAN> <T
8>
【0176】
このようなメタデータに基づき、各料理ごとのタイムチャートを表示する。タイムチャートとは、例えば、長さが調理時間に対応し、色が調理者関与度(関与度が高いと色が濃い)に対応するようなチャートであり、見た目により調理の様子がわかりやすくなっているものである。そして、ある料理の調理者関与度の低いステップの調理時間が、他の料理のあるステップの調理時間よりも長い場合は、それらの料理はそのステップにおいて並行調理が可能であるが、このタイムチャートを各料理ごとに表示することで、並行調理可能であることを調理者にわかりやすく示すことができる。
【0177】
例えば、トマトサラダの調理手順が以下のとおりであるとする。
(1)トマトは洗って薄切りにする。<S 100> <R SINK> <T 3>
(2)酢とサラダ油を合わせてドレッシングを作る。<S 100> <R SINK> <T 3>
(3)器にトマトを盛り、(2)のドレッシングをかける。<S 100> <R SINK> <T 3>
そうすると、上記「ナポリタン」と「トマトサラダ」のタイムチャートは図32のようになり、「ナポリタン」の茹で時間の間に、「トマトサラダ」を作れることがユーザにもわかりやすく表示されることになる。
【0178】
この例で調理する際には、このタイムチャートの重ねあわせに従って、ナポリタンの手順(3)の次にトマトサラダの手順(1)(2)(3)が順次表示され、その後ナポリタンの手順(4)が表示されていることがわかる。
【0179】
各料理のタイムチャートは、調理者が左右に動かすことができるようになっているが、例えば図33のように動かすと、色が濃い(調理者関与度が高い)手順が重なるので、並行調理が困難であることがわかる。加えて、調理リソースの重なりについても、例えば「流し×2」のように表示される。
【0180】
また、例えば、キャベツ炒めの調理手順が以下のとおりであるとする。
(1)キャベツは芯を除き、4cmくらいの角切りにする。<S 100> <R SINK> <T 5>
(2)ネギを薄切りにし、ショウガは皮をむいて薄切りにする。<S 100> <R SINK> <T 5>
(3)フライパンにサラダ油を熱して、ショウガを炒める。<S 100> <R CONRO> <R FRYPAN> <T 3>
(4)キャベツ、ネギを入れ、2分ほど炒め、塩、こしょう、醤油で味を調える。<S 100> <R CONRO> <R FRYPAN> <T 3>
【0181】
そうであるすると、上記「ナポリタン」と「トマトサラダ」と「キャベツ炒め」のタイムチャート例は、図33や図34のようになる。このように、各料理のタイムチャートはユーザが自由に左右(時間的には前後)に移動可能であり、その際の重なり具合に応じて、例えば図33のように、点線がある時間帯では「コンロとフライパンが二つ必要である」ということも明示される。
【0182】
ユーザは、各料理をどの順番で、またどこの隙間時間で料理するかをこのタイムチャートを見たり動かしたりしながら決めると、実際の献立手順は、タイムチャートに従って指示を出してくれるようになる。例えば、図35のタイムチャートで料理をしようとユーザが決めたとすると、本発明の装置は、次の順番で献立手順を示してくれる。
・ ナポリタンの(1)
・ ナポリタンの(2)
・ ナポリタンの(3)
【0183】
トマトサラダの(1) (この際に「ナポリタンをゆでている間にトマトサラダを作ってしまいましょう」というメッセージを出してからトマトサラダの(1)の手順を示すことも可能。このようなメッセージは、先の料理(この例ではナポリタン)の(3)(後の料理(この例ではトマトサラダ)が重なっている部分の手順)の料理手順から「ゆでる」「蒸す」など、時間のかかる調理方法を抽出し、「(先の料理名)を(抽出した調理方法の動詞を連用形表示)ている間に(後の料理名)を作ってしまいましょう」という形で機械的に表示が可能である。)
・ トマトサラダの(2)
・ トマトサラダの(3)
・ ナポリタンの(4)
・ キャベツ炒めの(1)
・ キャベツ炒めの(2)
・ キャベツ炒めの(3)
・ キャベツ炒めの(4)
【0184】
以上に見てきたように、このタイムチャートを利用することで、ユーザは各料理の隙間時間を事前に把握することができ、隙間時間を有効活用して各料理を効率よく調理することができるようになる。
【0185】
調理手順の別の例を図36に示す。図36に示すように、調理手順のデータは、ユーザに読んでもらうための文章のデータと、本ツールで利用するためのメタデータとが含まれている。左側の作り方から関与度までが文章のデータであり、右側はメタデータである。
【0186】
以下、図36の右側のメタデータを説明する。
1行目は、手順1の「牛肉は一口大に切り」に対応する。<T 3> は、この手順に3分要することを意味する。<R BORAD> は、この作業にまな板を使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人が調理台にまな板をおいて牛肉を切る作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0187】
2行目は、手順2の「しょうゆとみりんで下味をつける」に対応する。<T 1> は、この作業に1分要することを意味する。<R BOWL> は、この作業にボウルを使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 0> は、この作業には調理人はほとんど関与しないでよい(関与度小である)ことを意味する。この作業はボウルの中にしょうゆとみりんを入れ、手順1で一口大に切った牛肉を漬け込んで1分待つ作業であるから、最初の数秒でしょうゆとみりんの中に牛肉を漬け込んだ後は調理人はただ1分待つだけで良い。したがって、関与度小となっている。
【0188】
3行目は、手順3の「レタスは洗ってちぎる。」に対応する。<T 2> は、この作業に2分要することを意味する。<R SINK> は、この作業にシンクを使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がシンクでレタスを洗ってちぎる作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0189】
4行目は、手順4の「卵をほぐし」に対応する。<T 1> は、この作業に1分要することを意味する。<R BOWL> はこの作業にボウルを使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がボウルに卵を割って、ほぐす作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になっている。
【0190】
5行目は、手順5の「ねぎを切る」に対応する。<T 3> は、この作業に3分要することを意味する。<R BORAD> は、この作業にまな板を使うことを意味する。<R WORKTOP> は、この作業に調理台を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人が調理台にまな板をおいてねぎを切る作業をする必要があるので、調理人の関与度が大になっている。
【0191】
6行目は、手順6の「卵を炒めて取り出す」に対応する。<T 1> は、この作業に1分要することを意味する。<R FRYPAN> は、この作業にフライパンを使うことを意味する。<R CONRO> は、この作業にコンロ(ガスコンロ、IHコンロなど)を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がフライパンで卵を炒める必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0192】
7行目は、手順7の「肉を強火で炒め、色が変わったらねぎとご飯を入れ、味を調える。卵を混ぜ、レタスを加えて、さっと混ぜます。」に対応する。<T 4> は、この作業に4分要することを意味する。<R FRYPAN> は、この作業にフライパンを使うことを意味する。<R CONRO> は、この作業にコンロ(ガスコンロ、IHコンロなど)を使うことを意味する。<S 100> は、この作業には調理人がほぼ100%関与する(関与度大である)ことを意味する。この作業は調理人がフライパンで肉を炒めたり、ねぎとご飯と混ぜたり、卵やレタスを混ぜたりする必要があるので、調理人の関与度が大になる。
【0193】
<第7の実施の形態>
図37は、本発明の第7の実施の形態に係る献立決定支援装置100の機能ブロック図である。図37に示すように、献立決定支援装置100は、地域特定部120、日付特定部110、記憶部140、制御部150、入力部160、出力部170を備える。
【0194】
地域特定部120は、献立決定支援装置100の現在位置を、地域単位で特定する。ここでいう地域とは、旬の食材や特産品がそれぞれに異なる程度の大きさの範囲を指し、後述の地域食材データベース142における地域と同程度の範囲であることが好ましい。地域を特定する手法には、任意の公知技術を用いることができる。例えばGPSを用いて現在位置を特定する、などの手法が考えられる。
【0195】
日付特定部110は、現在日時を特定する。例えばタイマなどを用いて日付特定部110を構成することができる。
【0196】
記憶部140は、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置で構成され、レシピデータベース141、地域食材データベース142、ユーザデータベース143を格納している。
【0197】
制御部150は、献立決定支援装置100の現在位置(地域)と日付、および記憶部140が格納している各データベースを用いて、提案する献立を決定し、出力部170より出力する。献立を決定する過程については後述する。
【0198】
入力部160は、献立を提案するよう献立決定支援装置100に指示するためにユーザが使用する操作指示部である。提案に際しての条件設定を入力することもできる。入力部160は、例えばキーボード、キーパッド、タッチパッド、マウス、トラックボールなどの形態で実現することができる。また、操作メニューを表示するための画面表示部などを適宜備える。
【0199】
出力部170は、制御部150が決定した提案する献立を出力する。出力形式は、例えば液晶ディスプレイなどを用いた画面表示によるものでもよいし、提案する献立の内容を記述したデータとして出力するものでもよい。画面表示デバイスについては、入力部160と共通化してもよい。
【0200】
レシピデータベース141は、料理毎に料理名、材料、味、食感、色などの基本データを保持するデータベースである。詳細は後述の図38で説明する。
【0201】
地域食材データベース142は、地域および月毎の旬の食材、特産品のリストを保持する。詳細は後述の図39で説明する。なお、地域固有の食材のリスト以外に、一般的な食材のリストを保持してもよい。以下では一般食材のリストについての説明は省略する。
【0202】
ユーザデータベース143は、レシピデータベース141または地域食材データベース142をユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するデータベースである。
【0203】
本発明における「献立提案部」は、制御部150と出力部170とが対応する。
【0204】
地域特定部120、日付特定部110、制御部150は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)やマイコンなどの演算装置とその動作を規定するソフトウェアプログラムを用いて構成することもできる。後者のソフトウェアプログラムは、本発明における「献立決定支援プログラム」に相当する。
【0205】
図38は、レシピデータベース141が保持するレシピデータの構成とデータ例を示す図である。レシピデータは、個々の料理の詳細情報を保持するデータである。以下、レシピデータが有する各情報欄について説明する。
【0206】
(図38:「料理名」欄)
「料理名」欄は、当該レシピデータが記述している料理の料理名を保持する。料理名そのものに、献立を提案する際に用いることのできる情報が含まれている場合もある。制御部150は、例えば現在の季節が冬であれば、料理名に「冷」などの寒さを連想させる文字を含むものを、提案する献立の対象から除外することができる。どのようなキーワードを含む料理を除外するかをユーザデータベース143に格納し、ユーザ毎にカスタマイズすることもできる。
【0207】
(図38:「料理材料」欄)
「料理材料」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために用いられる食材リストを保持する。特に、地域の旬の食材や特産品を使用する献立を提案するときに、本欄が保持するデータを有効に活用することができる。
【0208】
(図38:「種類」「ジャンル」欄)
「種類」欄、「ジャンル」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな分類を表すデータを保持する。制御部150は、1品目として例えば「ご飯もの」が決定された場合、2品目以降は「ご飯もの」以外の料理を提案するようにする。同様に、1品目として例えば「和食」が決定された場合、2品目以降もなるべく「和食」料理を提案するようにすることができる。
【0209】
(図38:「味」欄)
「味」欄は、当該レシピデータが記述している料理の大まかな味の種類を表すデータを保持する。制御部150は、例えば子供向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「甘」になっている料理を優先的に提案することができる。
【0210】
(図38:「食感」欄)
「食感」欄は、当該レシピデータが記述している料理の食感を表すデータを保持する。制御部150は、例えば1品目として提案した料理の食感と異なる食感を有する料理を2品目以降に提案することにより、献立に多様性を持たせることができる。また、例えばお年寄り向けの献立を提案するよう指示されたときは、本欄が「硬い」になっている料理をなるべく除外するようにすることができる。
【0211】
(図38:「色」欄)
「色」欄は、当該レシピデータが記述している料理の色を表すデータを保持する。制御部150は、複数の料理を提案する場合、本欄の値を用いて、彩りのよい組み合わせを提案することができる。本欄の値は、料理全体の色を表すものとしてもよいし、食材毎に色を保持してもよい。
【0212】
(図38:「定番」欄)
「定番」欄は、当該レシピデータが記述している料理が定番料理であるか否かを表すデータを保持する。
【0213】
(図38:「手間/所要時間」欄)
「手間/所要時間」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るために要する時間を表すデータを保持する。本欄の値は、提案された料理のなかからユーザが料理を選択する際の目安になる。例えばユーザが急いでいるときは、本欄の値が小さい料理が選択される場合が多いと考えられる。
【0214】
(図38:「調理器具」欄)
「調理器具」欄は、当該レシピデータが記述している料理を作るときにユーザが使用する調理器具のリストを保持する。制御部150は、例えば暑い日には、コンロやフライパンなど暑さを感じやすい調理器具を使用する料理を提案しないようにするなど、料理を提案する際に本欄の値を参考情報として用いることができる。また、オーブンや炊飯器など調理を開始してしまえばその後は出来上がりまで何もしなくてよい調理器具を使用する料理を、フライパンなどのように常に付き添っていなければならない調理器具を使用する料理とセットにして提案する、といったこともできる。
【0215】
(図38:「調理方法」欄)
「調理方法」欄は、当該レシピデータが記述している料理の調理方法を表すデータを保持する。制御部150は、献立の多様性の観点から、1品目に提案した料理の調理方法と2品目以降に提案する料理の調理方法を変えることが望ましい。
【0216】
(図38:「出来上がり料理温度」欄)
「出来上がり料理温度」欄は、当該レシピデータが記述している料理を美味しく飲食できる温度を表すデータを保持する。人が、温かく、または、冷たく、美味しいと感じる温度は、一般的に体温との差が25度以上であることや、保温機能のある弁当箱の保温温度が50度前後〜60度前後であるものが多いことから、例えば「温かい料理=55度以上」、「冷たい料理=12度以下」とする。常温については日本工業規格で定められている5度〜35度を参考に、「常温料理=15〜35度」とする。制御部150は、現在の季節が冬であれば、本欄の値が小さい料理を、提案する献立の対象から除外することができる。保持するデータは、例えば同じ汁物でも、味噌汁は65度前後、甘みの強い汁粉などは多少低めの50度程度のほうが美味しく感じられるという、温度の違いを考慮することが望ましい。
【0217】
(図38:「出来上がりイメージ」欄)
「出来上がりイメージ」欄は、当該レシピデータが記述している料理が完成した時のイメージを示す画像データを保持する。制御部150は、「色」欄に代えて、または「色」欄と併せて本欄から料理の色合いを抽出し、彩りのよい料理の組み合わせを提案することができる。
【0218】
(図38:「調理手順」欄)
「調理手順」欄は、当該レシピデータが記述している料理の詳細な調理手順を記述したデータを保持する。本欄は、ユーザが当該料理を実際に作ることができるか否かを判断するためなどの参考情報として用いることができる。また、料理を作る際に本欄を出力部170で画面表示させて参考にすることもできる。
【0219】
図39は、地域食材データベース142が保持している地域食材テーブル1421の構成とデータ例を示す図である。地域食材テーブル1421は、各月の旬の食材および地域特産品の情報を、地域毎に保持している。制御部150は、地域食材テーブル1421を参照することにより、地域および月毎の旬の食材および地域特産品を把握できる。
【0220】
制御部150は、必ずしも当月の旬の食材または特産品を選択する必要はなく、例えば当月の前後2ヶ月以内であれば旬の食材または特産品の範囲に含むものとして取り扱ってもよい。旬の食材または特産品をどの期間範囲内で選択するかについてのデータを例えばユーザデータベース143に格納しておき、カスタマイズできるようにしてもよい。
【0221】
図40は、献立決定支援装置100が献立を提案する過程を示す処理フローである。以下図40の各ステップについて説明する。
【0222】
(図40:ステップS401)
地域特定部120と日付特定部110は、それぞれ献立決定支援装置100が設置されている地域と現在日付を取得し、制御部150に出力する。
【0223】
(図40:ステップS402)
制御部150は、地域特定部120と日付特定部110より取得した地域と日付を用いて地域食材データベース142を検索し、該当する地域の旬の食材と特産品のリスト(地域食材リスト)を取得する。
【0224】
(図40:ステップS403)
制御部150は、ステップS402で取得した地域食材を使用する料理をレシピデータベース141から検索し、得られた料理を献立として提案する。このとき、ユーザデータベース143が保持しているユーザ毎のカスタマイズ情報を加味してもよい。以下のステップS407、S410でも同様である。提案する献立の内容は、出力部170を介してユーザに提示される。
【0225】
(図40:ステップS404)
制御部150は、提案する献立のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの献立を選択するか、もしくは他の献立を提案するよう指示する。ユーザがいずれかの献立を選択した場合はステップS412へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS405へ進む。
【0226】
(図40:ステップS405)
制御部150は、ステップS402で取得した地域食材に代えて、またはこれに追加して、地域食材データベース142または規定の食材リストより他の食材のリストを取得して入力部160に画面表示させ、ユーザに提案する。
【0227】
(図40:ステップS406)
制御部150は、提案する食材のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの食材を選択するか、もしくはいずれの食材も希望に合致しない旨を指示する。ユーザがいずれかの食材を選択した場合はステップS407へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS409へ進む。
【0228】
(図40:ステップS407)
制御部150は、ステップS406でユーザが選択した食材を使用する料理をレシピデータベース141から検索し、得られた料理を献立として提案する。提案する献立の内容は、出力部170を介してユーザに提示される。
【0229】
(図40:ステップS408)
制御部150は、提案する献立のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの献立を選択するか、もしくは他の献立を提案するよう指示する。ユーザがいずれかの献立を選択した場合はステップS412へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS409へ進む。
【0230】
(図40:ステップS409)
制御部150は、献立を提案するための条件を入力するようユーザに促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザは、後述の図41で説明する手順にしたがって条件を入力し、制御部150はその条件指定を受け付ける。
【0231】
(図40:ステップS410)
制御部150は、ステップS410で指定された条件を用いてレシピデータベース141と地域食材データベース142を検索し、得られた料理を献立として提案する。条件を満たす料理が見つからなかった場合は、「お勧めできる料理がありませんので条件を見直してください。」のようなメッセージを表示し、ステップS409に戻るようにしてもよい。また、条件を満たす料理がなくても、「条件にあう提案メニューがありませんでしたので、○○からのお勧めを探しました」等のメッセージを表示した後、代替案の料理候補を提案するようにしてもよい。
【0232】
(図40:ステップS411)
制御部150は、提案する献立のいずれかを選択するよう促すメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはいずれかの献立を選択するか、もしくは他の献立を提案するよう指示する。ユーザがいずれかの献立を選択した場合はステップS412へ進み、いずれも選択しなかった場合はステップS409へ戻る。
【0233】
(図40:ステップS412)
制御部150は、選択された料理の詳細レシピを出力部170に画面表示させる。制御部150は、その料理を確定してよいか否かを問い合わせるメッセージを入力部160に画面表示させる。ユーザはその料理を確定するか否かを指示する。確定しない場合は、ステップS409やS410などに戻るようにしてもよい。
【0234】
図41は、図40のステップS409の詳細手順を示す処理フローである。以下、図41の各ステップについて説明する。
【0235】
(図41:ステップS501)
制御部150は、入力部160に例えば「なにを使いたいですか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、冷蔵庫にある食材や、帰宅途中に買う予定の食材など、使いたい食材を指定する。本ステップでは、複数の食材を選択できるようにしておくことが望ましい。
【0236】
(図41:ステップS502)
制御部150は、入力部160に例えば「誰が食べますか?」などのメッセージを表示させる。ユーザは、料理を食べる人物の種別、例えば、小さい子供、中高生〜大人、お年寄り、などの人物種別を指定する。本ステップでは、複数の人物種別を指定できるようにしてもよい。
【0237】
(図41:ステップS503)
制御部150は、入力部160に例えば「料理の種類は?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、献立の提案を受けたいご飯もの、めん類、おかず、汁物等や、主食、主菜、副菜、汁物等の料理種別を指定する。本ステップでは、複数の料理種別を指定できるようにしてもよい。
【0238】
(図41:ステップS504)
制御部150は、入力部160に例えば「食べたいジャンルは?」などのメッセージを表示させる。ユーザは例えば、和食、洋食、中華、その他、おまかせ、などの料理ジャンルを指定する。本ステップでは、複数の料理ジャンルを指定できるようにしてもよい。
【0239】
以上、献立決定支援装置100が献立を提案する過程を説明した。なお、ユーザは図41の各条件を入力せずそれぞれ個別にスキップすることもできる。スキップされた条件については、制御部150は特に希望条件はないものとして取り扱う。例えば、食べたいジャンルがスキップされた場合は、和食でも洋食でも中華でも何でも提案可能と判断する。
【0240】
以上のように、本実施の形態7に係る献立決定支援装置100は、月毎の旬の食材および特産品を地域毎に保持する地域食材データベース142を備える。制御部150はこれを用いて、地域と日付に合わせた献立をレシピデータベース141から検索してユーザに提案することができる。
【0241】
<第8の実施の形態>
第7の実施の形態では、レシピデータベース141と地域食材データベース142とを用いて、地域と日付に合わせた献立を提案する手法を説明した。本発明の第8の実施の形態では、料理の出来上がりイメージを用いて提案献立をより絞り込む手法を説明する。第8の実施の形態に係る献立提案装置100の構成は、第7の実施の形態と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0242】
図42は、第8の実施の形態において、制御部150がレシピデータベース141の「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を提案する基準を説明する図である。以下、制御部150が実行する処理について説明する。なお、ここでは、ユーザが1品目の料理として「カレーライス」を選択済みであり、2品目として「サラダ」を提案するよう要求した場合を想定する。レシピデータベース141には、2種類のサラダ「サラダ1」、「サラダ2」のレシピデータが格納されているものとする。
【0243】
(ステップ1:RGB値を抽出する)
制御部150は、図40のステップS403、S407、S410において、レシピデータベース141より料理の一覧を取得した後、「カレーライス」、「サラダ1」、「サラダ2」の「出来上がりイメージ」欄の画像データを取得する。制御部データ140は、取得した画像データのうち代表的な色のRGB値を取得する。代表的な色として、例えば画像データのうち最も多く使用されている色を用いることができる。例えば、図42のカレーライスの料理イメージ中で最も多く使用する色を(r0,g0,b0)、サラダ1の料理イメージ中で最も多く使用する色を(r1,g1,b1)、サラダ2の料理イメージ中で最も多く使用する色を(r2,g2,b2)、とすることができる。
【0244】
(ステップ2:料理間のRGBベクトル距離を算出する)
制御部150は、「カレーライス」のRGB値を基準として、「カレーライス」と「サラダ1」、「サラダ2」のRGB値のベクトル距離を算出する。ここでいうRGB値のベクトル距離とは、RGB値を座標値とする点を3次元座標上に配置したときに得られる各点間の距離のことである。
【0245】
カレーライスの画像のRGB値が(r0,g0,b0)、サラダ1の画像のRGB値が(r1,g1,b1)、サラダ2の画像のRGB値が(r2,g2,b2)である場合、それぞれのベクトル距離は下記(式1)(、式2)で算出することができる。
【0246】
【数1】
【0247】
【数2】
【0248】
(ステップ3:ベクトル距離が最も離れている料理を提案する)
制御部150は、カレーライスのRGB値からのベクトル距離が長いほうのサラダを優先して提案する。優先して提案するとは、例えば優先する料理を先に提案する、優先する料理のみを提案する、などのように、ユーザに対する訴求度がより高い方法で提示することをいう。以下でも同様である。
【0249】
制御部150は、上記手法により、カレーライスの色彩と組み合わせると献立全体としての彩りがよくなるサラダを提案することができる。
【0250】
図43は、制御部150がレシピデータベース141の「出来上がりイメージ」欄の画像データを用いて献立を1品のみ提案する基準を説明する図である。献立を1品のみ提案する場合には、図42で説明した場合とは異なり基準となる料理が存在しないため、1つの料理の画像データ内で色のRGBベクトル値を算出することになる。具体的には、1つの料理の画像データ内で複数の点を設定し、各点間のRGBベクトル距離を算出する。
【0251】
図43に示す例では、制御部150は画像データ内の4つの点を任意に選択し、各点のRGB値を取得する。点1のRGB値が(r1,g1,b1)、点2のRGB値が(r2,g2,b2)、点3のRGB値が(r3,g3,b3)、点4のRGB値が(r4,g4,b4)であるとする。これらの点1〜4間のベクトル距離の合計は、(点1−点2間)+(点1−点3間)+(点1−点4間)+(点2−点3間)+(点2−点4間)+(点3−点4間)であり、下記(式3)で表すことができる。
【0252】
【数3】
【0253】
上記(式3)で1/6を乗算しているのは、値を正規化するためである。上記(式3)で算出できる値が大きいほど、色のバリエーションに富む料理であるといえる。制御部150は、提案する献立の候補が複数存在するとき、この値が大きいものを優先することにより、彩りのよい献立を提案することができる。
【0254】
また、図42で示した例において、各料理のRGBベクトル距離を複数点について比較したい場合には、制御部150は、各点の全ての組み合わせについてRGBベクトル距離を求め、その平均を求める。これにより、図42〜図43と同様の処理を行うことができる。例えば、カレーライスの画像のRGB値が(r01,g01,b01)と(r02,g02,b02)で、サラダ1の画像のRGB値が(r11,g11,b11)と(r12,g12,b12)で、サラダ2の画像のRGB値が(r21,g21,b21)と(r22,g22,b22)であるとすると、カレーライスとこれらのサラダとの距離は以下の式で求められる。
【0255】
【数4】
【0256】
【数5】
【0257】
制御部150は、カレーライスのRGB値からのベクトル距離が長いほうのサラダを提案する。上記(式4)、(式5)で1/4を乗算しているのは、値を正規化するためである。一般的には、料理AのRGB値がm個で表わされ、料理BのRGB値がn個で表わされる場合は、各RGB値の距離の和をm×nで割ればよいということになる。
【0258】
図44は、料理の出来上がりイメージのうちRGB値を算出する際に用いる色または座標を指定したレシピデータの例を示す図である。料理の画像データのRGB値を抽出する際には、皿などの食器や背景などの部分を除外して料理の部分のみから抽出することが望ましい。そこで図44では、レシピデータ内に「サンプル色」欄を設けた。同欄には、料理の代表的な色のサンプル値、または出来上がりイメージの画像内で代表的な色を有する部分の座標値を保持する。制御部150は、本欄が保持する色または座標を用いて、料理の代表色を定めることができる。
【0259】
制御部150は、例えば食器形状の周縁部分を検出して除外すべき部分を自動判別するようにしてもよいが、「サンプル色」欄を設ける手法の方が簡便で処理負荷も少ない点で便宜である。
【0260】
また、以上では、色の距離を用いて彩りの良い献立を提案する方法を説明したが、これ以外の方法として、献立中の各料理の使われている色の総数に基づいて彩りの良い献立を提案する方法もある。例えばカレーライスの「サンプル色」が「黄土色、白、赤」、サラダ1の「サンプル色」が「緑、白、赤」、サラダ2の「サンプル色」が「緑、黄、赤」だった場合、「カレーライスとサラダ1」のサンプル色の合計は「黄土色、白、赤、緑」の4色なのに対し、「カレーライスとサラダ2」のサンプル色の合計は「黄土色、白、赤、緑、黄」の5色なので、「カレーライスとサラダ2」という献立の方が彩り豊かという判定ができる。したがって、この二つの献立の中では「カレーライスとサラダ2」の方を優先的に提案することになる。 以上のように、本発明の第8の実施の形態によれば、レシピデータベース141は料理の色彩についての情報を「出来上がりイメージ」欄の画像データまたは「サンプル色」欄に保持しており、制御部150は、その色彩情報を用いて色のバリエーションが多くなる献立を提案する。これにより、視覚的イメージのよい献立提案を行うことができる。また色彩バリエーションが豊かな献立は、食材の種類が豊富で栄養面なども優れているものと想定され、視覚的観点のみならず健康的観点からも好ましい。
【0261】
また、第8の実施の形態によれば、制御部150は料理のRGB値のベクトル距離が離れているほど色彩バリエーションが豊富であるものと取り扱う。これにより、料理の色彩の豊富さを、演算処理の上で取り扱い易い定量的な手法で算出することができ、処理負荷などの観点から好都合である。
【0262】
<第9の実施の形態>
本発明の第9の実施の形態では、ユーザの好みを献立提案に反映する構成と動作例を説明する。本第9の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成は第7〜8の実施の形態と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0263】
図45は、ユーザデータベース143が格納する選択履歴情報1431の構成とデータ例を示す図である。制御部150は、図40で説明した処理フローにおいてユーザより献立または食材の選択を受け付けると、その選択内容を選択履歴情報1431に格納する。これにより、ユーザが過去に選択した料理名、材料名、料理の種類やジャンルなどの履歴がユーザデータベース143に蓄積されることになる。
【0264】
制御部150は、食材や献立を提案するとき、ユーザが過去に選択した回数が多いものを優先して提案する。具体的には、例えば図40のステップS403、S405、S407、S410などにおいて食材や献立を提案する際に、過去に選択された回数の多いものを先に提案するようにする。これにより、提案する食材や献立にユーザの嗜好を反映させることができる。
【0265】
<第10の実施の形態>
本発明の第10の実施の形態では、食材が偏らないように工夫して献立を提案する構成と動作例を説明する。本第10の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成は、第7〜第9までの実施の形態と概ね同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0266】
図46は、出力部170の画面表示イメージを示す図である。ここでは出力部170が画面表示デバイスを備え、画面表示によってユーザに献立を提案することを想定する。制御部150は、複数の料理を組み合わせた献立を提案するとき、献立内の各料理が使用する食材の偏りについて配慮する。以下に具体例を挙げる。
【0267】
(例1:ユーザが指定した食材(以下、「指定食材」という)の場合)
指定食材を使用した料理だけを提案する。指定食材が複数の場合は、指定食材を使用する料理を同程度ずつ提案してもよい(人参料理2品、大根料理2品など)。また、指定食材が非常に多い場合は、指定食材を全て使用する料理から優先し、少なくとも1つ以上の指定食材を使用した料理を提案するようにする。
【0268】
(例2:ユーザが指定していない食材(以下、「指定外食材」という)の場合)
提案数が少ない場合は、指定外食材が重複しないように料理を提案するが、多い場合は、指定外食材を使用する料理を、各20%程度までに抑えて提案するようにしてもよい。
【0269】
肉類や魚など、料理の味等の特性を決めるのに重要な鍵となる食材(以下、「主要食材」という)についても、基本的には上記例1、例2と同様に考えてよいが、1品目が決まり、2品目以降を提案するときは、できるだけ主要食材が重複しないように料理を選定することが好ましい。同じ主要食材を持つ料理を一度に食べるのを好まないユーザが多いと考えられるからである。
【0270】
主要食材を含む食材名を料理名と併せて画面表示すれば、ユーザが料理名と食材名を参考にしながら最終選択をすることができるので便宜である。図46の例では、料理1と料理2は主要食材A、料理2と料理5は主要食材B、料理4は主要食材Cを用いることが分かる。
【0271】
いずれの食材が主要食材であるかについては、例えばレシピデータの「料理材料」欄が保持する各食材のうち主要食材であるものに、その食材が主要食材である旨の属性を付与しておくことにより把握できる。図38に示した例では、食材「むき栗」に「メイン」属性がついているので、制御部150は「むき栗」が主要食材であることが分かる。
【0272】
その他、レシピデータの「料理名」欄の値から主要食材を判断することもできる。例えば料理名に「鶏肉の○○」、「○○豆腐」などのように食材名が含まれていれば、その食材が主要食材であると判断することもできる。食材名が複数含まれていればそれぞれを主要食材とする。
【0273】
「肉の○○」「魚の○○」などのように大まかな食材名のみが料理名に含まれる場合には、具体的な食材を料理名のみから特定することができない。この場合は、全食材の中から肉や魚に属するものを適宜選び、当該料理における主要食材として取り扱うこともできる。
【0274】
図47は、本第10の実施の形態において地域食材データベース142が保持する食材種類情報1422の構成とデータ例を示す図である。食材種類情報1422は、食材がどの種類に属するかを記述した情報である。
【0275】
食材種類情報1422は、各食材の「材料」、「種類」、「旬」、「主要食材可否」についての情報を保持する。図47に示す例では、食材「秋刀魚」は種類「魚」に属することが記載されている。
【0276】
項目「旬」は、当該食材がよくとれおいしい時期を示す。この項目は、制御部150が季節にあった料理を提案するときの判断材料とすることができる。
【0277】
項目「主要食材可否」は、その食材が主要食材になり得る(○)か、そうでない(×)かを示すものである。
【0278】
図48は、ユーザが同じ食材を連続して希望した場合の献立提案例を示す図である。ここでは2日間連続した例を示した。短期間に同じ献立を提案するとユーザにとって新鮮味に欠けるため、このような場合は同じ食材を使用する異なる献立を提案することが望ましい。
【0279】
図48では、1日目は主要食材A〜Cを使用する料理1〜5を提案し、2日目は同じ主要食材A〜Cを使用する料理11〜15を提案する例を示した。具体的には、1日目に料理1を選択したので、2日目は、料理1の優先度を下げて提案することを表している。
【0280】
これにより、ユーザが短期間の間に同じ食材を希望した場合でも、ユーザを飽きさせない献立提案を行うことができる。
【0281】
図48のような献立提案を行うためには、例えばユーザデータベース143に直近1週間程度の献立履歴を格納しておき、次回提案時には献立履歴に含まれる料理を提案しないかまたは優先度を下げて提案する、といった手法が考えられる。
【0282】
以上のように、本第10の実施の形態によれば、制御部150は、複数の料理を含む献立を提案する際に、同一の食材が献立内に含まれる割合について、指定食材の場合は、提案する全ての献立に含まれてよいので100%とし、指定外食材の場合は20%程度に抑える。ただし、指定外食材については、提案する献立の数が少なくなるほど、同一の食材が献立内に含まれる割合を少なくすることが望ましい。これにより、ユーザは常に新鮮な献立提案を受けることができる。食材のバリエーションが豊富になることにより、栄養面も良好になると考えられるので、健康の観点からも好ましい。
【0283】
また、本第10の実施の形態において、制御部150は、同一の食材を使用する献立を短期間内に提案するときは、同じ料理をなるべく提案しないように、例えば直近(例:1週間程度)に提案した料理の優先度を下げるなどして献立を提案する。これにより、同一の食材を使用する場合でも新鮮味のある献立を提案することができる。
【0284】
さらに、図46または図48の献立提案画面において、急いでいるユーザの便宜のため、調理時間の短い料理の横に「時短」などのマークを画面表示し、ユーザが調理時間の短い献立を選び易くするようにしてもよい。
【0285】
なお、図46および図48の献立対案画面において、表示される「メニュー」は「献立料理」を示す。
【0286】
<第11の実施の形態>
第10の実施の形態では、食材がなるべく重ならないように献立を提案することを説明した。同様の観点から、制御部150は、調理方法がなるべく重複しないように献立料理を提案することもできる。同じ調理方法を用いる料理は味も似ているかもしくは同種の味になる可能性があり、献立のバリエーションの観点から好ましくないからである。
【0287】
ただし提案数が多い場合は、例えば、おかずは一般的に「煮る」調理方法を用いる料理が多いため、他の調理方法より多く提案するなど、料理の種類により重複の程度を変えるようにしてもよい。
【0288】
本第11の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成は、第10の実施の形態と同様である。
【0289】
<第12の実施の形態>
以上の実施の形態(第7から第11)において、図41の処理フローでユーザが入力するその他の条件として、例えば「NG食材」、「NG調理法」なども考えられる。
【0290】
「NG食材」とは、ユーザが好まない食材があれば登録しておいてもらうものである。NG食材がある場合、制御部150は、当該ユーザへ献立を提案するときは、NG食材が含まれるものを必ず除外するようにする。
【0291】
「NG調理法」とは、ユーザが好まない調理法があれば登録しておいてもらうものである。NG調理法がある場合、制御部150は、当該ユーザへ献立を提案するときは、NG調理法を用いる料理を必ず除外するようにする。
【0292】
これらの条件については、あらかじめユーザデータベース143に同様の情報を格納しておき、制御部150がこれを読み出して献立提案時に用いるようにしてもよい。同様に、ユーザが積極的に使いたい食材または献立料理をユーザデータベース143に格納しておき、制御部150がこれを読み出して献立提案時に用いるようにしてもよい。
【0293】
上記の他、ユーザが定番料理を好むか否かの情報をユーザデータベース143に格納しておいてもよい。ユーザの定番料理に対する嗜好として、自分が作り慣れている定番料理を好んで選択する場合と、定番以外の料理を選択して自分のレパートリーを増やそうとする場合とがある。ユーザデータベース143に各ユーザの定番料理に関する嗜好を格納しておけば、制御部150はこれを読み出してユーザの嗜好に応じて提案する献立の傾向を調整することができる。
【0294】
<第12の実施の形態>
制御部150が献立を1品のみ提案する際に考慮する条件として、例えば、以下のようなものが考えられる。条件の優先順に列挙する。
(条件1)旬の食材(カレンダー、GPS機能から検知または任意入力)
(条件2)季節に合わない料理名のものを除外する
(条件3)希望の食材(任意入力)
(条件4)対象人物(任意入力)
(条件5)料理の種類(任意入力)
(条件6)料理ジャンル(任意入力)
(条件7)写真の彩りのよい献立
(条件8)NG食材
(条件9)定番料理の利用
【0295】
制御部150が複数の料理を組み合わせた献立を提案する際、1品目の候補を提案する優先順の例を以下に示す。
(条件1)料理の種類(任意入力)
(条件2)旬の食材(カレンダー、GPS機能から検知)
(条件3)季節に合わない献立名のものを除外する
(条件4)希望の食材(任意入力)
(条件5)NG食材
(条件6)ジャンル(任意入力)
(条件7)食べる対象(任意入力)
(条件8)写真の彩りのよい献立
(条件9)定番献立の利用
【0296】
制御部150は、2品目以降の料理は例えば以下の優先順で提案する。
(条件10)料理の種類
(条件11)旬の食材
(条件12)季節に合わない献立名のものを除外する
(条件13)希望の食材
(条件14)NG食材
(条件15)最初の料理で決まった食材を除外
(条件16)最初の料理で決まった食感を除外
(条件17)最初の料理で決まった調理方法を除外
(条件18)最初の料理との色の距離が大きくなる献立を選択
【0297】
このように、優先順序を考慮した組み合わせで条件を設定すると、ユーザの嗜好にあった栄養価の高い献立を提案することが可能になる。なお、献立候補の提案画面に表示する候補数は、いくつであってもよく、条件を満たす順にあらかじめ決められた数を表示するようにしてもよい。献立候補の提案画面において、「お勧めは○○件です」のようなメッセージを表示し、献立候補の総数を示すようにしてもよい。出力部170上の表示方法(形態やサイズなど)により、ユーザが見やすい件数に違いが出てくることが考えられるからである。
【0298】
<第13の実施の形態>
図49は、レシピデータに含まれる各項目を表示するか否かを定義するデータ示す図である。レシピデータの各項目は、出力部170で提案結果を表示するか否かをユーザの好みによりカスタマイズできるようにしておくことが望ましい。例えば、人によって「辛いか」、「所要時間はどのくらいか」などを表示画面に表示していた方が便利と感じる人もいるからである。
【0299】
制御部150は、出力部170にレシピデータの内容を画面表示するよう指示する際、図49に示すデータを読み込み、表示項目を調節する。図49のデータは、例えばユーザ毎のカスタマイズ情報として、ユーザデータベース143などに格納しておくとよい。
【0300】
<第14の実施の形態>
以上の第7〜13の実施の形態において、入力部160は、特定の機能を操作するための専用の操作キーを備えてもよい。操作キーは例えば以下のようなものを含む。
【0301】
(操作キー例その1:「検索」キー)
「検索」キーは、ユーザが献立の提案をするよう献立決定支援装置100に指示するときに操作するキーである。ユーザが条件を入力した後に「検索」キーを操作すると、それらの条件が制御部150に出力される。
【0302】
(操作キー例その2:「戻り」キー)
「戻り」キーは、現在の表示画面から前回の表示画面に戻る操作を行うキーである。
【0303】
(操作キー例その3:「最初へ」キー)
「最初へ」キーは、現在の食材や献立の選択・提案をすべてキャンセルし、初期画面に戻る操作を行うキーである。初期画面に戻る前に「すべての条件入力がクリアされますがよろしいですか?」のような注意を促す表示を行うようにしてもよい。以下のような動作例が考えられる。
【0304】
(操作キー例その3:「最初へ」キー:動作例その1)
献立決定支援装置100の電源を入れると、ステップS401〜S403を実行する。以降いずれかの画面で「最初へ」キーを押すと、初期画面が表示される。初期画面には、メッセージ「何を提案しましょうか?それとも条件入力しますか?」と表示され、ユーザが“献立提案”を選択すると図40のステップS401を開始し、“食材提案”を選択するとステップS405を開始する。また、“条件入力”を選択した場合は、ステップS409を開始する。
【0305】
(操作キー例その3:「最初へ」キー:動作例その2)
献立決定支援装置100の電源を入れた直後に献立の提案をするのではなく、「何を提案しましょうか?それとも条件入力しますか?」というメッセージを表示するようにする。以降は動作例その1と同じ動作とする。
【0306】
(操作キー例その4:「詳細」キー)
「詳細」キーは、料理の詳細を表示する操作を行うキーである。献立候補の提案画面において、ユーザが詳しい内容を見たい料理を選択して操作すると、レシピカードの内容が表示される。
【0307】
(操作キー例その5:「キープ」キー)
「キープ」キーは、提案されている献立候補の中で好みの料理にマークする操作を行うキーである。他の料理も見た上で、キープマークのついている料理だけを表示させ、その中から最終的に選択する献立を決定することができる。
【0308】
(操作キー例その6:「また今度」キー)
「また今度」キーは、提案された献立候補の中で好みだったが、例えば、食材が入手できずに作れない、時間が掛かりすぎるので今日は作れない、などの料理にマークする操作を行うキーである。このようなマークが付いた料理は、次回以降の献立提案の際に、他の条件に合えば、優先的に表示順を上位にもってくるようにしてもよい。「また今度」キーによりマークされた料理は、「お気に入り料理」としユーザデータベース143に格納される。たとえば、献立候補として、「お気に入り料理」だけを表示させるようしてもよい。
【0309】
(操作キー例その7:「これに決めた」キー)
「これに決めた」キーは、現在提案されている献立候補の中から最終的に選択した献立を決定する操作を行うキーである。
【0310】
(操作キー例その8:「やめる」キー)
「やめる」キーは、現在提案されている献立候補の中に気に入ったものがない場合、提案を受けるのを止める操作を行うキーである。
【0311】
(操作キー例その9:「料理の追加」キー)
「料理の追加」キーは、最初に入力した料理数の条件に対して、「もう一品」追加する操作を行うキーである。
【0312】
(操作キー例その10:「食材の追加」キー)
「食材の追加」キーは、現在提案されている献立候補の中に、気に入ったものがない場合に、他の食材を追加する操作を行なうキーである。また、気に入った献立はあったが、さらに他の食材を追加したい場合の操作を行う場合にも用いることができる。
【0313】
<第15の実施の形態>
本発明の第15の実施の形態では、地域の特定について説明する。献立決定支援装置100の構成は、第7〜14の実施の形態と同様である。
【0314】
図50は、旬の時期が同じ、または旬の時期が近い単位で地域をグループ分けした例を示す図である。制御部150は、図50の表を入力部160に画面表示させ、ユーザは自分が住んでいる地域を同表の中から選択する。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。
【0315】
図51は、図50と同じ内容のデータを日本地図上に示した図である。制御部150は、図51を入力部160に画面表示させ、地図上でユーザにいずれかの地域を選択させるようにしてもよい。この他、地図上から都道府県単位で選択できるようにしてもよい。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。
【0316】
図52〜図54は、ユーザが地域を指定するその他の手法を示す図である。制御部150は、各図が示す入力画面を入力部160に画面表示させ、ユーザにいずれかの地域を選択させる。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。以下、各図について説明する。
【0317】
図52は、プルダウンメニューから宮城県を選択した例を示す図である。
【0318】
図53は、郵便番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。郵便番号を3桁以上入力することで、地域を検索することが可能になる。ここでは郵便番号「980」と入力した例を示す。この時点で、地域が「宮城県仙台市内」であることが分かる。郵便番号と地域の対応関係については、あらかじめ対応関係データを地域特定部120が保持しておくなどして把握すればよい。
【0319】
図54は、電話番号から地域情報を取得する場合の入力および表示例である。電話番号として市外局番を2桁以上入力することで、地域を検索することが可能になる。ここでは市外局番「02」と入力した例を示した。市外局番「02」から始まる地域は、「宮城県」、「山形県」、「福島県」、「新潟県」、「長野県」、「群馬県」、「栃木県」、「茨城県」の8つである。入力桁数が少ない場合、この例のように複数の地域が対象となることがあるため、それら複数の地域の中から、献立を提案してほしい地域を選択できるようにしてもよい。
【0320】
図55は、似た気候の地域をグループ分けした例を示す図である。これは、地域の分け方を都道府県単位にこだわらず、より柔軟に分けたものである。制御部150は、図55のようにグループ分けした表を入力部160に画面表示させ、ユーザに選択させる。地域特定部120は、その選択結果によって献立決定支援装置100が置かれている地域を特定する。
【0321】
地域の分け方と、地域食材データベース142が格納している食材リストの地域区分とが一致していると処理の上で都合がよいが、必ずしも一致していなくともよい。
【0322】
図56は、図55に示した地域のグループ分けを日本地図上に示した図である。制御部150は、図55の表に代えて図56の地図を入力部160に画面表示させ、地図上でユーザに地域を選択させるようにしてもよい。
【0323】
以上、本第15の実施の形態では、地域の特定について説明した。
【0324】
<第16の実施の形態>
本発明の第16の実施の形態では、日付の特定について説明する。献立決定支援装置100の構成は、第7〜15の実施の形態と同様である。
【0325】
図57は、日時設定画面の1例を示す図である。制御部150は、入力部160に図57のような日時設定画面を表示させ、ユーザに現在日時を入力させる。ここでは「2009年10月15日15時30分」を入力した例を示した。日付特定部110はその入力を受け取ると、内部時刻をその日時に設定する。時刻は12時間制および24時間制のどちらでも設定可能にしておくことが望ましい。現在、社会一般ではどちらも使われているからである。
【0326】
日付特定部110は、現在日時を設定した後は、内部のタイマなどにより自動的に日時を進め、以後はいつでも現在日付を特定することができる。制御部150は、その日付に対応する旬の地域食材や特産品を用いる献立を提案する。
【0327】
図58〜図60は、日付を自動的に特定することに代えて、献立を提案してもらいたい日付をユーザが指定する際に用いる画面例を示す。制御部150は、入力部160に各図が示すいずれかの画面を表示させる。ユーザはその画面上で日付を入力する。日付特定部110は、その入力に基づき献立を提案すべき日付を特定する。以下、各図について説明する。
【0328】
図58は、カレンダー上で日付を指定する画面例である。
【0329】
図59は、月日入力欄に月日を数値入力する画面例である。
【0330】
図60は、プルダウンメニューで月日を選択する画面例である。
【0331】
以上、本実第施の形態では、日付の特定について説明した。
【0332】
<第17の実施の形態>
図62は、本発明の第17の実施の形態に係る献立提案装置100の機能ブロック図である。献立提案装置100は、天気情報取得部110、レシピデータベース141、制御部130、入力部140、出力部150を備える。
【0333】
天気情報取得部110は、ネットワーク600を介して天気情報提供装置800に接続されており、天気情報提供装置200より天気に関する情報を取得する。天気に関する情報とは、例えば指定した日時/地域の晴れ/曇り/雨といった天気、温度、湿度などを表す情報のことである。天気情報取得部110は、必ずしもネットワーク600を介して天気情報提供装置800より天気情報を取得する必要はなく、所望の天気情報が得られれば、天気情報を取得する具体的な手法は任意でよい。
【0334】
レシピデータベース141は、後述の図63で説明するレシピ情報を格納している。
【0335】
制御部130は、献立提案装置100の全体動作を制御する。また、天気情報取得部110が取得した天気情報に対応するレシピを、レシピデータベースが格納しているレシピ情報から検索して取得する。詳細は後述する。
【0336】
入力部140は、ユーザがレシピ情報の検索条件などを入力するためのインタフェースである。具体的には、操作ボタン、リモコン受光部、ネットワークを介して検索条件を受信するデータインタフェース、などの形態で入力部140を実装することができる。
【0337】
出力部150は、制御部130が取得したレシピ情報を出力する。具体的には、レシピ情報を画面表示する画面表示部、ネットワークを介してレシピ情報を出力するデータインタフェース、などの形態で出力部150を実装することができる。
【0338】
天気情報取得部110、制御部130は、これらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその動作を規定するソフトウェアを用いて構成することもできる。
【0339】
レシピデータベース141は、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置と、レシピ情報を保持するデータファイルなどを用いて構成することができる。
【0340】
本第17の実施の形態における「献立提案部」は、制御部130が相当する。
【0341】
図63は、レシピデータベース141が格納するレシピ情報の構成とデータ例を示す図である。レシピデータベース141は、個々の料理のレシピ情報を料理毎に保持するデータベースである。レシピ情報は、当該料理がどのような天気に適しているかを示す情報を、図63の「天気によるレシピ分類」欄に保持する。レシピの分類の仕方については、次の図64で改めて説明する。図63の太線で記載した○は、○で囲まれた項目が当該レシピに適用されることを示している。
【0342】
また、レシピ情報は、個々のレシピ毎に、料理名、料理材料(食材)、および(出来上がり)料理温度の少なくともいずれかを表す情報を保持する。図63では、その他の情報も保持する例を示した。これら以外の情報を併せて保持してもよい。
【0343】
図64は、レシピの分類基準を示す図である。ここでは、図63における「天気によるレシピ分類」欄の「温レシピ」、「冷レシピ」、「保存レシピ」の分類基準を示した。以下、各分類基準について説明する。
【0344】
(1)温レシピの分類基準
レシピ名に「鍋、あったか、あつあつ、ほかほか」という文字が含まれているレシピ、料理温度が「温かい」レシピは、温かい料理である温レシピであるとみなす。
【0345】
(2)冷レシピの分類基準
レシピ名に「冷たい、冷製、冷や、あっさり、さっぱり」という文字が含まれているレシピ、材料に「レモン、酢、氷」を含むレシピ、料理温度が「冷たい」レシピは、冷たい料理である冷レシピであるとみなす。
【0346】
(3)保存レシピの分類基準
料理材料として、一般に保存期間が長い「根菜、缶詰、春雨、乾燥わかめ、ひじき、高野豆腐、レトルト食品」を用いるレシピは、保存に適した料理である保存レシピであるとみなす。この保存レシピは、例えば大雨、雪、台風などの悪天候時に調理者が外出することなく料理できるよう、家に備蓄されていると想定される材料を使った料理レシピを提案するために用いるとよい。また、悪天候時に提案するレシピに限らず、天気情報に応じて提案する温レシピや冷レシピと適宜組み合わせてもよい。
【0347】
(4)その他のレシピ
上記分類条件に合致しないレシピは、中間レシピとして、暑い/寒いなどの温度をあまり感じない気温の時に提案するレシピとして用いるとよい。
【0348】
以上のように、本発明では、各料理をどのような場合に優先して提案すべきかを示す、各料理と気温の高低とを対応付ける情報がレシピデータに格納されている。
【0349】
以上、本第17の実施の形態に係る献立提案装置100の構成について説明した。次に、献立提案装置100の動作について説明する。
【0350】
図65は、制御部130が献立を提案する処理を説明するフローである。以下、図65の各ステップについて説明する。
【0351】
(図65:ステップS400)
ユーザは、入力部140を介して、献立を提案するように献立提案装置100へ指示する。このとき、日付や地域を付加的な条件として指定し、その条件に対応する天気に適した献立を提案するように指示してもよい。特に指定がない場合には、当日の同時間帯における既定地域の天気に適した献立を提案するものとする。
【0352】
(図65:ステップS401)
制御部130は、ステップS400で特定した日付と地域の天気情報(少なくとも気温と湿度)を取得するよう、天気情報取得部110に指示する。天気情報取得部110は、その日付と地域の天気情報を取得し、制御部130に出力する。
【0353】
(図65:ステップS402〜S404)
ステップS401で取得した湿度が50%未満である場合はステップS408へ進み、60%以上80%未満である場合はステップS405へ進み、80%以上である場合はステップS406へ進み、それ以外(50%以上60%未満)の場合はステップS407へ進む。
【0354】
(図65:ステップS405〜S407)
これらのステップは、湿度に起因する体感温度の差を補正するためのものである。湿度が80%以上の場合は体感温度が高くなるので、制御部130は、実際の気温に3℃を加えた値を用いて以下の処理を行う。同様に、湿度が60%以上80%未満の場合は2℃を加え、50%以上60%未満の場合は1℃を加える。湿度が50%未満の場合は、補正は行わない。
【0355】
(図65:ステップS408〜S409)
以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合はステップS410へ進み、18℃以上25℃未満である場合はステップS411へ進み、25℃以上である場合はステップS412へ進む。
【0356】
(図65:ステップS410〜S412)
制御部130は、以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合は寒い日であるとみなして温レシピを提案し、18℃以上25℃未満である場合は中間レシピを提案し、25℃以上である場合は暑い日であるとみなして冷レシピを提案する。
【0357】
以上、本第17の実施の形態に係る献立提案装置100の動作例を説明した。
【0358】
以上のように、本第17の実施の形態によれば、レシピデータベース141は、天気情報と料理の特性を対応付ける対応情報として、図63の「天気によるレシピ分類」欄に示す情報を格納している。同欄に示す情報は、図64で説明したように、当該料理が温かい天気に適しているのか、それとも寒い天気に適しているのかといった特性を表している。制御部130は、この情報を用いることにより、天気情報取得部110が取得した天気情報に適した特性を有する献立を、適切に提案することができる。
【0359】
<第18の実施の形態>
本発明の第18の実施の形態では、第17の実施の形態で説明した構成に加えて、調理時間を考慮して献立を提案するための構成と動作例を説明する。第17の実施の形態で説明した献立提案装置100は、主に出来上がった料理を食べる者の観点から献立を提案するが、本第18の実施の形態では、調理者の調理負担の観点を導入する。献立提案装置100の構成は第17の実施の形態と同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0360】
図66は、本第18の実施の形態におけるレシピ情報の構成とデータ例を示す図である。本第18の実施の形態におけるレシピ情報は、第17の実施の形態の図63で説明した構成に加え、新たに「調理器具(暑さを感じさせる)」欄、「調理器具(暑さを感じさせない)」欄、「調理方法」欄、「調理時間」欄を有する。
【0361】
「調理器具(暑さを感じさせる)」欄は、当該料理の調理を行なう際に必要となる調理器具のうち、調理者が調理工程で暑さを感じ易いものを列挙する情報を保持する。
【0362】
「調理器具(暑さを感じさせない)」欄は、当該料理の調理を行なう際に必要となる調理器具のうち、調理者が調理工程で暑さをさほど感じないものを列挙する情報を保持する。
【0363】
「調理方法」欄は、当該料理の調理を行なう際に用いる調理方法の種別を保持する。ここでいう調理方法の種別とは、詳細な調理工程のことではなく、焼く、煮るといった大まかな調理手法のことである。
【0364】
「調理時間」欄は、「調理方法」欄の各調理方法に要する時間を保持する。
【0365】
以上、本第18の実施の形態に係る献立提案装置100の構成について説明した。次に、調理工程が献立提案に与える影響について説明する。一般に、調理工程は、出来上がり料理が食べる者に与える「暑さ/寒さ」などの印象に影響を与えると思われる。以下ではこれらの影響について説明する。
【0366】
図67は、本第18の実施の形態におけるレシピの分類基準を示す図である。図67では、第17の実施の形態の図64で示した分類基準に加え、新たに「調理方法」欄を設けた。レシピ情報に同欄を設けたことに対応させたものである。すなわち、調理方法と出来上がり料理の「暑さ/寒さ」などの印象には、ある程度の相関があると考えられるため、これをレシピ分類基準に反映したものである。本第18の実施の形態では、料理を食べる者が調理方法に起因して感じる温度を考慮し、以下の新たな基準を設けた。
【0367】
(1)温レシピの分類基準
レシピ情報の「調理方法」欄に「生」または「和える」を含む料理は、温レシピの対象から除外する。
【0368】
(2)冷レシピの分類基準
レシピ情報の「調理方法」欄に「揚げる」または「炒める」を含む料理は、食べる者が暑さを感じ易いため、冷レシピの対象から除外する。
【0369】
以上、本第18の実施の形態では、調理工程で用いられる調理方法および調理器具が出来上がり料理に与える影響を考慮してレシピを分類することを説明した。
【0370】
なお、調理方法に基づく分類は、調理者が調理工程で感じる暑さ/寒さに基づく分類であると考えることもできる。同観点によれば、例えば「調理器具(暑さを感じさせる)」に含まれる調理器具を使用する料理も、冷レシピの対象から除外してもよい。
【0371】
<第19の実施の形態>
調理方法種別とその調理時間は、出来上がり料理が食べる者に与える印象の他、調理者が調理過程で受ける「暑さ/寒さ」などの印象にも影響を与える。そこで本発明の実施の形態B3では、調理工程における調理方法種別とその調理時間に着目し、これらが調理者に与える影響を勘案して献立を提案する動作例を説明する。献立提案装置100の構成は第17〜18の実施の形態と同様であるため、以下では差異点を中心に説明する。
【0372】
調理者が暑さを感じやすい調理方法を長時間使用すれば、調理者が調理過程で暑さを感じる可能性は高まる。そこで本第19の実施の形態において、制御部130は、図66に示す「調理方法」欄毎の「調理時間」欄の値を合算し、これに基づき、温レシピ/中間レシピ/冷レシピのいずれかを提案する。1例として、第17の実施の形態の図65で説明した手法に代えて以下の図68で説明する手法を採用することが考えられる。
【0373】
図68は、制御部130が調理時間に基づいて献立を提案する処理を説明するフローである。以下、図68の各ステップについて説明する。
【0374】
(図68:ステップS701)
制御部130は、図B4のステップS401〜S407を実行する。
【0375】
(図68:ステップS702)
制御部130は、レシピデータベース141が格納している各レシピ情報について、各調理方法の調理時間を合算する。レシピ情報内に合算時間があらかじめ記録されていればその値を用いてもよい。
【0376】
(図68:ステップS703〜S704)
以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合はステップS705へ進み、18℃以上25℃未満である場合はステップS706へ進み、25℃以上である場合はステップS707へ進む。
【0377】
(図68:ステップS705〜S707)
制御部130は、以上のステップから得られた温度が18℃未満である場合は寒い日であるとみなして合計調理時間の長いレシピを提案し、18℃以上25℃未満である場合は合計調理時間が中間のレシピを提案し、25℃以上である場合は暑い日であるとみなして合計調理時間が短いレシピを提案する。合計調理時間の長短は、例えば適当な閾値を基準として、合計調理時間がその閾値より長いか短いかにより判断すればよい。
【0378】
以上のように、本第19の実施の形態において、制御部130は、調理時間を基準として献立を提案する。これにより、献立提案装置100は、調理者が調理工程で感じる暑さを勘案した献立を提案することができる。
【0379】
<第20の実施の形態>
以上の第17〜18の実施の形態では、出来上がり料理そのものが感じさせる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法を説明した。また、第19の実施の形態では、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法を説明した。本第20の発明の実施の形態では、これらの手法のいずれを優先的に用いるか、あるいは各手法をどのように組み合わせるかについて、以下の(組み合わせ手法例1)〜(組み合わせ手法例4)を例示する。献立提案装置100の構成は、第17〜19の実施の形態と同様である。
【0380】
(組み合わせ手法例1)出来上がり料理を優先する
制御部130は、第17の実施の形態で説明した手法(図65)を採用し、料理そのものが食べる者に与える暑さ/寒さなどの印象を基準に、献立を提案する。ただし、図66に示すようなレシピ情報を出力部150からユーザに提示し、ユーザが最終的に献立を決定する際に、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さなどの印象を参考にできるようにする。
【0381】
(組み合わせ手法例2)調理者を優先する
制御部130は、本第19の実施の形態で説明した手法(図68)を採用し、調理工程が調理者に与える暑さ/寒さなどの印象を基準に、献立を提案する。ただし、図66に示すようなレシピ情報を出力部150からユーザに提示し、ユーザが最終的に献立を決定する際に、料理そのものが食べる者に与える暑さ/寒さなどの印象を参考にできるようにする。
【0382】
(組み合わせ手法例3)料理と調理者をともに勘案する
制御部130は、第17の実施の形態で説明した手法(図65)と、本第19の実施の形態で説明した手法(図68)とのそれぞれに、所定の優先度を付与しておく。さらに、レシピ情報中の暑さを感じさせる文字の多さや調理時間の長短などに応じて、より詳細に優先度を付与してもよい。制御部130は、各手法を個別に実行し、上記優先度が高い順に出力部150を介してユーザに提示する。
【0383】
(組み合わせ手法例4)いずれを優先するかユーザが指定する
ユーザは、出来上がり料理そのものが感じさせる暑さ/寒さと、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さとのいずれを優先して献立を提案すべきかを、入力部140を介して指定する。制御部130は、その指定に応じていずれかの手法を用いる。
【0384】
以上、本第20の実施の形態では、出来上がり料理そのものが感じさせる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法と、調理工程で調理者が感じる暑さ/寒さを勘案して献立を提案する手法との組み合わせについて例示した。
【0385】
<第21の実施の形態>
本発明の第21の実施の形態では、第19の実施の形態で説明した、各調理方法種別の合計調理時間に基づき献立を提案する手法を発展させ、各調理方法種別または各調理器具の特性を勘案して献立を提案する手法を説明する。献立提案装置100の構成は、第17〜20の実施の形態と同様である。
【0386】
本第21の実施の形態において、制御部130は、図68のステップS702を実行する際に、各調理方法種別の調理時間を単純に合算するのではなく、各調理方法に重み係数を乗算した上で合算する。例えば以下のような計算式を用いることができる。
【0387】
合計調理時間=(和える時間×0)+(焼く時間)+(煮る時間×0.5)+(揚げる時間)+(蒸す時間×0.2)+(炒める時間)+(茹でる時間×0.5)
【0388】
上記式において、和える時間に乗じている0、煮る時間と茹でる時間に乗じている0.5、蒸す時間に乗じている0.2が、上述の重み係数に相当する。この重み係数は、各調理方法種別または各調理器具に起因して調理者が暑さを感じる程度を表す係数である。重み係数の設定基準について、以下に説明する。
【0389】
(設定基準1)調理方法に起因する重み係数
煮る調理工程、蒸す調理工程、茹でる調理工程では、調理者は調理中にキッチンから離れることができるため、暑さを感じる程度は少ないと考えられる。同様に、和える工程では熱調理を行なわないため、調理者は調理方法に起因する暑さを感じないと考えられる。そこでこれらの調理方法に関しては、1未満の重み係数を設定し、実質的に暑さを感じる時間は実調理時間よりも少なくなるものと仮定した。具体的な数値は、上記に限られるものではない。
【0390】
(設定基準2)調理器具に起因する重み係数
図66の「調理器具(暑さを感じさせない)」欄に記載されている調理器具を用いる調理工程では、調理者は暑さを感じずに調理を行なうことができるため、その調理方法種別に関しては重み係数を0に設定する。例えばレンジを使って蒸す場合には、蒸す時間に重み係数0を乗算する。
【0391】
制御部130は、上記重み係数を各調理方法種別に乗算した上で求めた合計調理時間に基づき、献立を提案する。合計調理時間を献立提案の基準としない場合には、求めた合計調理時間を参考情報として出力部150を介しユーザに提示するのみでもよい。
【0392】
図69は、出力部150が提示するレシピ情報の1例を示す図である。図69において、「調理時間」欄の下に新たに「暑さを感じる調理時間」欄を設けた。同欄には、上記重み係数を乗算して求めた合計調理時間が記載されている。煮る工程は重み係数0.5が乗算されているので、暑さを感じる調理時間は1.5分となっている。また同レシピではレンジを用いて蒸すため、蒸す工程は重み係数0が乗算され、暑さを感じる調理時間から除外されている。
【0393】
図70は、図69と同じ料理を異なる調理器具で調理する際のレシピ情報を示す図である。同レシピでは、蒸し器を用いて蒸すため、蒸す工程は重み係数0.2が乗算され、暑さを感じる調理時間は0.6分となっている。このように、同じ料理でも調理器具によって調理者が感じる暑さが異なるので、図69とは異なるレシピとみなすことができる。なお、ユーザに混乱を与えないため、同じ料理レシピでも、異なる調理器具を使う場合は、料理名に調理器具の違いがわかるような表示をすると便宜である。
【0394】
以上のように、本第21の実施の形態によれば、制御部130は、調理方法種別または調理器具の特性に起因して調理者が暑さを感じる程度を反映した重み係数を、各調理方法種別の調理時間毎に乗算した上で、合計調理時間を求める。これにより、実際の調理工程において調理者が感じる暑さをより忠実に反映した献立提案を行なうことができる。
【0395】
また、本第21の実施の形態において、重み係数を反映した合計調理時間を出力部150からユーザに提示することにより、ユーザは調理過程で感じる暑さを参考にして献立を選択することができる。これにより、調理者の負担を軽減することができる。
【0396】
<第22の実施の形態>
図71は、本第22の実施の形態に係る献立提案装置100とその周辺機器の構成を示す図である。本第22の実施の形態において、入力部140と出力部150は、ネットワーク600を介してクライアント端末400と接続されている。その他の構成は、第17〜21の実施の形態と同様である。
【0397】
ユーザは、クライアント端末400〜ネットワーク600を介して、献立提案装置100に対し、献立を提案するように献立提案装置100へ指示する。このとき、図65のステップS400と同様に、日付や地域を付加的な条件として指定し、その条件に対応する天気に適した献立を提案するように指示してもよい。入力部140はその指示を受け取って制御部130に出力する。制御部130は、第17実施の形態B1〜5で説明した手法を用いて献立を決定し、出力部150〜ネットワーク600を介してクライアント端末400に送信する。
【0398】
以上のように、本第22の実施の形態によれば、ユーザはネットワーク600を介して、遠隔地から献立提案を得ることができる。
【0399】
<第23の実施の形態>
第22の実施の形態において、制御部130は、クライアント端末400のIPアドレスなどに基づきクライアント端末400の所在地域を特定し、その地域における天気情報を取得するよう天気情報取得部110に指示するようにしてもよい。これにより、ユーザは地域を指定することなく献立提案を得られるので、操作負担が軽減される。なお、クライアント端末400の地域を特定する手法は、任意の公知技術を用いることができる。本第23の実施の形態における「地域特定部」は、制御部130が相当する。
【0400】
さらには、特定地域の天気情報を取得した際、地域の気温と温度によって簡単な質問画面を出してもよい。
【0401】
例えば、気温24℃、湿度60%の天気情報を取得した場合、図65のステップS405により、気温=24℃+2℃=26℃となるので、制御部130は「暑い日」であると判定する。そこで、制御部130は出力部150を介して『今日は暑いですね。さっぱりしたお料理を作りましょうか?』という質問メッセージを表示する。ユーザが『YES』を選択すれば、制御部130はレシピデータベース141から冷レシピを検索する。ユーザが『NO』を選択すれば、ユーザが使いたい食材などの条件入力を行なう画面を出力部150に表示し、ユーザの選択にしたがって献立提案を進めていく。
【0402】
<第24の実施の形態>
以上の第17〜23の実施の形態では、気温と湿度の関係に基づき体感温度を設定し、これに基づいて献立を提案する手法を説明した。その他、例えば不快指数と体感温度の関係に基づき献立を提案することもできる。
【0403】
本第24の実施の形態において、制御部130は、不快指数の計算式である、「不快指数=0.81×気温+0.01×相対湿度(0.99×温度―14.3)+46.3」を用いて、天気情報取得部110が取得した天気情報に基づき不快指数を設定する。
【0404】
制御部130は、例えば不快指数0〜60なら温かいレシピ、不快指数61〜70なら中間レシピ、不快指数71〜100なら冷たいレシピ、を提案する。これにより、不快指数が低く寒い日には温かいレシピを提案することができる。
【0405】
<第25の実施の形態>
図61は、本第25の発明の実施の形態に係る献立決定支援装置100の構成図である。本第25の実施の形態における献立決定支援装置100は、第7〜16の実施の形態と同様の構成を有するが、各機能部が物理的に複数の装置に分割して構成されている点が異なるため、ここでは献立決定支援システムという。以下、各装置について説明する。
【0406】
端末装置200(クライアント端末)は、地域特定部120、日付特定部110、入力部160、出力部170を備える。端末装置200は、ユーザが手にとって所望の献立を探すためのものであり、携帯型の装置として構成されていることが望ましい。
【0407】
サーバ300は、記憶部140、制御部150を備える。サーバ300は、端末装置200から献立を提案するようリクエストを受け、第17の実施の形態で説明した献立提案動作を実行して端末装置200に提案内容を提示する。サーバ300は、端末装置200が送信するリクエストや検索条件の指定を受け付ける検索条件入力部(図示せず)を備える。サーバ300は、異なるユーザが使用する複数の端末装置200からのリクエストに応じられるような構成としてもよい。
【0408】
表示装置400は、第2出力部410を備える。第2出力部410は、好適には、端末装置200が備える出力部170よりも大きな画面表示部を有する。ユーザは端末装置200の出力部170で献立を見ることもできるし、例えば調理を開始するときはより大画面の第2出力部410でレシピデータを見ながら調理をする、といった使い分けをすることもできる。
【0409】
端末装置200、サーバ300、表示装置400は、ネットワーク600によって接続されており、互いにデータを送受信することができる。好適には、ネットワーク600は無線ネットワークであり、各装置が無線通信によって相互に通信できることが好ましい。
【0410】
各装置を無線接続すれば、端末装置200を携帯端末装置(電子手帳、携帯電話、携帯ゲーム機、電子手帳なども含まれる)によって構成することができる。これによりユーザは、場所を選ばずに献立を検討することができ、また、献立を決めた後に、買い物の際に持参することができる。
【0411】
<第26の実施の形態>
以上の第7〜25の実施の形態で説明した献立決定支援装置100(以下、「献立決定支援装置」を含む)は、他の電子機器に組み込んでその電子機器に献立提案機能を付加するように構成してもよい。例えば以下のような電子機器に組み込む例が考えられる。
【0412】
(組み込み例その1:電子レンジ)
電子レンジに献立決定支援装置100を組み込み、ユーザが電子レンジを用いた料理を作り易くすることができる。この場合、調理器具として電子レンジを用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0413】
(組み込み例その2:冷蔵庫)
冷蔵庫に献立決定支援装置100を組み込む場合、冷蔵庫のもつ庫内の在庫管理機能と献立決定支援装置100が連動し、在庫する食材およびその食材を用いる料理を優先的に提案するようにしてもよい。
【0414】
(組み込み例その3:携帯電話、電子手帳)
携帯電話または電子手帳に献立決定支援装置100を組み込む場合、献立を決めた後、買い物する食材がある場合の買い物メモを記憶・表示できる機能を搭載してもよい。
【0415】
<第27の実施の形態>
以上の第7〜26の実施の形態で説明した献立決定支援装置100の機能は、CPUなどの演算装置が実行するプログラムとして実装することができる。例えば、地域特定部120、日付特定部110、制御部150の機能を本発明に係る献立決定支援プログラムとして実装し、演算装置に実行させることにより、献立決定支援装置100の機能を実現することができる。
【0416】
また、前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能を献立決定支援装置100にすでに記録されているOS(Operaing System)などのプログラムとの組み合わせで実現してもよい。
【0417】
上記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して、この記憶媒体に記録されたプログラムをCPUに読み込ませ、実行することにより、献立決定支援装置100の各機能部の処理を実現してもよい。
【0418】
上記プログラムを格納した「記憶媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、SRAM、フラッシュメモリ、DVD、ブルーレイディスク等のコンピュータ読み取り可能な可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などのことをいう。さらには、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0419】
<第28の実施の形態>
図72は、食材毎に「赤」、「白」、「黄」、「緑」、「黒」で分類したデータの一例を示す図である。色毎に1食材を1ポイントと数える。例えば、ナポリタンのレシピの場合、図72の分類データ表に当てはめると、スパゲティは麺なので「白」1ポイント、玉ねぎは「白」1ポイント、マッシュルームはきのこ類なので「黒」1ポイント、ベーコンは「赤」1ポイント、ピーマン「緑」1ポイントとなる。
【0420】
図73は、図22で説明した図4のフローチャート図のステップS431において、制御部150が、次の提案レシピまたは他のレシピを検索するための設定条件データ例に加え、食材毎の色のバランスを配慮したレシピ提案の検索条件を設定した図である。図4のフローチャート図のステップS428において提案表示されたレシピの中に、ユーザが作りたいレシピが無かった場合や、S430においてユーザが作りたいレシピは見つかったが他のレシピも探したい場合に図22の条件に加え、図72の条件が設定される。例えば、ユーザが1品目のレシピをナポリタンに決めた場合、図72の分類データ表に当てはめると、スパゲティは麺なので「白」1ポイント、玉ねぎは「白」1ポイント、マッシュルームはきのこ類なので「黒」1ポイント、ベーコンは「赤」1ポイント、ピーマン「緑」1ポイント、合計5ポイントとなる。この場合、決めたレシピに含まれる食材の色別のポイントは、「赤」1ポイント、「白」2ポイント、「黄」0ポイント、「緑」1ポイント、「黒」1ポイントとなり、決めたレシピに含まれる色の割合が一番多いのが「白」2ポイント、一番少ないのが「黄」0ポイントとなる。制御部150は、もう1品レシピを検索する際、全ての色の割合が均等になるように、1品目に決めたナポリタンの食材の色の割合が少ない「黄」に分類された食材を優先して提案する。制御部150は、次のレシピ候補として例えば、「黄」に分類された卵、かぼちゃ2ポイント、「赤」に分類された人参1ポイント、「緑」に分類されたブロッコリー1ポイント、「黒」に分類されたわかめ1ポイントが含まれたレシピを抽出すると、それぞれの色の合計が全て2ポイントとなり、また割合も100%となるため、食材毎の色のバランスの良いレシピを提案することができる。なお、本実施の形態では、1食材を1ポイントとして説明したが、ポイントの計算方法は適宜変更できるようにしてもよい。
【0421】
<第29の実施の形態>
冷蔵庫にたくさんの食材が入っている時など、使いたい食材の種類が多い場合は、それら使いたい食材だけで作れるレシピを提示してくれると、わざわざ買い物などをしなくても今家にあるものだけを使って作れることになるので、ありがたいと感じる利用者が多い。このための仕組みとして、以下の評価式を使う方法が考えられる。
【0422】
そのレシピの食材買い足し必要度=(そのレシピで使う食材のうち「使いたい食材」ではない食材の種類数)/(そのレシピで使う食材の種類数)×100%
検索された各レシピについて、上記「食材買い足し必要度」を計算し、この値が小さいものから順に利用者に提示することで、利用者はできるだけ買い物が不要なレシピを優先的に確認することができるようになる。
【0423】
また、冷蔵庫に古い食材が入っている時など、「この食材は絶対に使いたい」と利用者が考えている場合は、その食材を使うレシピが優先的に提示されると、その食材を使い切りやすくなって、ありがたいと感じる利用者が多い。このための仕組みとして、以下の評価式を使う方法が考えられる。
【0424】
そのレシピの食材使いきり度=(「使いたい食材」に含まれている食材のうち、そのレシピで使う食材の種類数)/(「使いたい食材」の種類数)×100%
検索された各レシピについて、上記「食材使いきり度」を計算し、この値が大きなものから順に利用者に提示することで、「使いたい」と思っている食材を確実に使ったレシピを優先的に確認することができるようになる。
【0425】
さらに、ユーザに「買い物不要優先」か「食材使いきり優先」かを選択してもらった上で、上記「食材買い足し必要度」と、「食材使いきり度」を両方とも計算する方法も考えられる。例えば、ユーザが「買い物不要優先」を選択した場合は、検索されたレシピリストをまず「食材買い足し必要度」の小さい順にソーティングし、「食材買い足し必要度」が同じ値になっているレシピ同士の間では「食材使いきり度」が大きいレシピを優先して提示するようにすれば良い。
【0426】
また、ユーザが「食材使いきり優先」を選択した場合は、検索されたレシピリストをまず「食材使いきり度」の大きい順にソーティングし、「食材使いきり度」が同じ値になっているレシピ同士の間では「食材買い足し必要度」が小さいレシピを優先して提示するようにすれば良い。
【0427】
また、食材の在庫管理機能を備える場合は、在庫の食材の種類が豊富なときは自動的に「買い物不要優先」にし、在庫の食材のうち消費期限が切れそうなもの(または購入してから一定期間以上経過するもの)が存在するときは、それら消費期限がきれそうな食材(または購入してから一定期間以上経過した食材)を使い切るようなレシピを優先して提案するように「食材使いきり優先」を自動的に選択する仕組みを導入すると良い。
【産業上の利用可能性】
【0428】
本発明は、電子レンジ、電子オーブン、PCを用いた献立提示装置などに利用可能である。
【符号の説明】
【0429】
160…入力部、210…対話(問いかけ)メッセージ抽出処理部、211…対話(問いかけ)メッセージデータベース、220…データベース検索手段、230…レシピ抽出処理部、240…レシピ情報データベース、250…ユーザ登録情報データベース、251…記念日データベース、252…在庫データベース、253…好みのレシピデータベース、260…システム登録データベース、261…行事データベース、262…天気データベース、263…旬食材データベース。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の料理からなる献立の提案における条件設定を含むユーザからの入力操作を受け付ける入力部と、
入力された前記条件設定に基づいて、適した料理をデータベースから検索する制御部と、
検索結果をユーザに提示する出力部と、
提示された料理に対してのユーザの評価を受け付ける評価入力部と、
を備え、
前記制御部は、前記条件設定と前記ユーザの評価とに基づいて、適した料理を再検索する機能を備えることを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項2】
提示された料理に対しての前記ユーザの評価が、
「その料理に決める」という第1の評価と、
「気になるがその料理は今回は選択しない」という第2の評価と、
の少なくとも2種類であり、
前記第1の評価の場合には、その評価を行った料理を今回提案する献立を構成する料理の一品に決定すると共に、その料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して次の料理の検索を行い、
前記第2の評価の場合には、その評価を行った料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して再検索を行うことを特徴とする請求項1に記載の献立決定支援装置。
【請求項3】
さらに、
現在日時である日付を特定する日付特定部と、
現在位置である地域を特定する地域特定部と、
天気情報を取得する天気情報取得部と、
ユーザを特定する情報を記憶するユーザ情報データベースと、の少なくともいずれかを備え、
前記制御部は、前記条件設定と、特定された前記日付と前記地域と前記天気と前記特定されたユーザとの少なくともいずれかと、に基づいて、適した料理を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の献立決定支援装置。
【請求項4】
さらに、
料理毎に料理名、材料、味、食感、色を含む基本データを保持するレシピ情報データベースと、
ユーザに依存する属性をユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するユーザ登録情報データベースと、
システムに内蔵され、ユーザに依存しない属性を、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するシステム登録データベースと、を備え、
前記制御部は、
前記レシピ情報データベースおよび前記システム登録データベースの情報からユーザの条件に適したレシピの検索を実行するデータベース検索部と、
前記ユーザ登録情報データベースおよび前記システム登録データベースの情報をもとに、前記データベース検索部を介してユーザの条件に適した対話メッセージを、定型の対話メッセージを格納する対話メッセージデータベースから抽出しカスタマイズする対話メッセージ抽出処理部と、を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置。
【請求項5】
さらに、ユーザの好みのレシピデータ、ユーザが好みのレシピを決めるまでの履歴データを保持する好みのレシピデータベースを備え、
前記好みのレシピデータベースを考慮してユーザの条件に適したレシピを抽出することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項6】
前記レシピ情報データベースは、前記レシピデータが記述している料理が完成した場合の色彩を含む出来上がりイメージを提供する画像データを保持することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項7】
前記レシピ情報データベースは、前記天気情報と対応して、天気に適したレシピを提案するレシピ分類データを保持することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項8】
記念日に応じた献立を提案する記念日データベースを備え、前記現在日時が前記記念日と一致した場合に、記念日であることをユーザに報知することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項9】
行事データベースを備え、前記現在日時が行事のある日時と一致した場合に、前記行事に応じた献立を提案することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項10】
前記天気データベースを備え、取得した前記天気情報に応じた献立を提案することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項11】
前記日時情報に基づいて、旬に応じた献立を提案する旬食材データベースを備えることを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項12】
前記レシピ情報データベースは、前記レシピデータが記述している料理の調理手順を記述したデータを保持し、
前記データに基づいて、複数の料理の調理手順をタイムチャートとして表示することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項13】
食材の在庫を管理する在庫管理手段を備え、前記データベース検索部は、前記在庫管理手段が管理する食材の在庫に基づいてレシピを提案することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項14】
前記対話メッセージ抽出処理部は、請求項5から12までに記載の取得条件に適したメッセージを抽出してユーザに報知することを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項15】
前記データベース検索部は、請求項6から12までのいずれか1項に記載の取得条件に加えて、ユーザが選択した取得条件の登録件数に応じて、レシピの選択傾向又は提案優先順位を変更することを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項16】
請求項1から15までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置が、調理装置と一体又は別体となっていることを特徴とする献立決定支援システム。
【請求項17】
前記献立決定支援システムを構成する電子機器が、電子レンジ、携帯電子機器又は冷蔵庫であることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
コンピュータを用いて請求項1から請求項15までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置の機能を実現するためのプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記在庫管理手段は、食材の在庫データに、提案された献立に使用される食材の量を反映させることを特徴とする請求項13に記載の献立決定支援装置。
【請求項21】
地域食材データベースを備え、前記地域特定部は、現在位置を食材や特産品により区別される地域単位で特定することを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項22】
選択済みの第1の料理と、これから選択する候補である第2の料理と、の画像の色データを基準とした距離を求めて、前記第1の料理と色合いが適した前記第2の料理を提案することを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項23】
前記ユーザ情報データベースが、ユーザが過去に選択した条件を含む選択履歴情報を格納しており、選択された回数の多いものほど優先して食材又は献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項24】
前記入力部によりユーザが指定する指定食材が入力されている場合には、前記指定食材を優先して用いる献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項25】
複数の料理を含む献立が提案される際に、前記指定食材とそれ以外の指定外食材とで、含まれる割合を前記指定食材が高くなるように変更することを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項26】
複数の料理を含む献立が提案される際に、調理方法が重ならないように献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項27】
前記入力部によりユーザが指定するNG食材又はNG調理法が入力されている場合には、前記NG食材又は前記NG調理法を除外して用いる献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項28】
選択条件に優先順位を付して献立を提案させることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項29】
前記レシピ情報データに含まれる各項目について表示の有無を選択可能としたことを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項30】
前記入力部は、料理又は食材の追加キーを備えていることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項31】
前記地域単位を区分けして表示させる表示制御部を有することを特徴とする請求項21に記載の献立決定支援装置。
【請求項32】
前記レシピ情報データベースは、個々の料理がどのような天気に適しているかを示す情報を含むことを特徴とする請求項4から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項33】
さらに、調理器具、調理方法、調理時間の少なくともいずれかを考慮して、前記天気との関係で、適した温/冷レシピを提案することを特徴とする請求項32に記載の献立決定支援装置。
【請求項34】
前記調理方法種別毎に前記調理時間欄の値を合算して、適した温/冷レシピを提案することを特徴とする請求項33に記載の献立決定支援装置。
【請求項35】
前記調理方法種別の調理方法に重み係数を付与した後に前記調理時間欄の値を合算することを特徴とする請求項34に記載の献立決定支援装置。
【請求項36】
請求項33に記載の提案のベースと請求項34に記載の提案のベースとの組み合わせにより最終提案を行うことを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項37】
献立の提案をネットワーク経由で受信する受信部を有することを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置。
【請求項38】
不快指数と体感温度とに基づいて、献立を提案することを特徴とする請求項32から37までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置。
【請求項39】
各食材を色により分類し、使用する食材の色のバランスに基づいて、献立を提案することを特徴とする請求項4から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項40】
料理の提案の優先順位として、「買い物不要優先」又は「食材使いきり優先」を選択できることを特徴とする請求項1または2に記載の献立決定支援装置。
【請求項41】
さらに食材の在庫管理機能を備え、在庫食材の種類数や消費期限に応じて、前記「買い物不要優先」であるか前記「食材使いきり優先」であるかを自動的に選択することを特徴とする請求項40に記載の献立決定支援装置。
【請求項1】
1つ以上の料理からなる献立の提案における条件設定を含むユーザからの入力操作を受け付ける入力部と、
入力された前記条件設定に基づいて、適した料理をデータベースから検索する制御部と、
検索結果をユーザに提示する出力部と、
提示された料理に対してのユーザの評価を受け付ける評価入力部と、
を備え、
前記制御部は、前記条件設定と前記ユーザの評価とに基づいて、適した料理を再検索する機能を備えることを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項2】
提示された料理に対しての前記ユーザの評価が、
「その料理に決める」という第1の評価と、
「気になるがその料理は今回は選択しない」という第2の評価と、
の少なくとも2種類であり、
前記第1の評価の場合には、その評価を行った料理を今回提案する献立を構成する料理の一品に決定すると共に、その料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して次の料理の検索を行い、
前記第2の評価の場合には、その評価を行った料理のレシピデータに基づいて条件設定を変更して再検索を行うことを特徴とする請求項1に記載の献立決定支援装置。
【請求項3】
さらに、
現在日時である日付を特定する日付特定部と、
現在位置である地域を特定する地域特定部と、
天気情報を取得する天気情報取得部と、
ユーザを特定する情報を記憶するユーザ情報データベースと、の少なくともいずれかを備え、
前記制御部は、前記条件設定と、特定された前記日付と前記地域と前記天気と前記特定されたユーザとの少なくともいずれかと、に基づいて、適した料理を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の献立決定支援装置。
【請求項4】
さらに、
料理毎に料理名、材料、味、食感、色を含む基本データを保持するレシピ情報データベースと、
ユーザに依存する属性をユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するユーザ登録情報データベースと、
システムに内蔵され、ユーザに依存しない属性を、ユーザ毎にカスタマイズするためのデータを格納するシステム登録データベースと、を備え、
前記制御部は、
前記レシピ情報データベースおよび前記システム登録データベースの情報からユーザの条件に適したレシピの検索を実行するデータベース検索部と、
前記ユーザ登録情報データベースおよび前記システム登録データベースの情報をもとに、前記データベース検索部を介してユーザの条件に適した対話メッセージを、定型の対話メッセージを格納する対話メッセージデータベースから抽出しカスタマイズする対話メッセージ抽出処理部と、を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置。
【請求項5】
さらに、ユーザの好みのレシピデータ、ユーザが好みのレシピを決めるまでの履歴データを保持する好みのレシピデータベースを備え、
前記好みのレシピデータベースを考慮してユーザの条件に適したレシピを抽出することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項6】
前記レシピ情報データベースは、前記レシピデータが記述している料理が完成した場合の色彩を含む出来上がりイメージを提供する画像データを保持することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項7】
前記レシピ情報データベースは、前記天気情報と対応して、天気に適したレシピを提案するレシピ分類データを保持することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項8】
記念日に応じた献立を提案する記念日データベースを備え、前記現在日時が前記記念日と一致した場合に、記念日であることをユーザに報知することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項9】
行事データベースを備え、前記現在日時が行事のある日時と一致した場合に、前記行事に応じた献立を提案することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項10】
前記天気データベースを備え、取得した前記天気情報に応じた献立を提案することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項11】
前記日時情報に基づいて、旬に応じた献立を提案する旬食材データベースを備えることを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項12】
前記レシピ情報データベースは、前記レシピデータが記述している料理の調理手順を記述したデータを保持し、
前記データに基づいて、複数の料理の調理手順をタイムチャートとして表示することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項13】
食材の在庫を管理する在庫管理手段を備え、前記データベース検索部は、前記在庫管理手段が管理する食材の在庫に基づいてレシピを提案することを特徴とする請求項4に記載の献立決定支援装置。
【請求項14】
前記対話メッセージ抽出処理部は、請求項5から12までに記載の取得条件に適したメッセージを抽出してユーザに報知することを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項15】
前記データベース検索部は、請求項6から12までのいずれか1項に記載の取得条件に加えて、ユーザが選択した取得条件の登録件数に応じて、レシピの選択傾向又は提案優先順位を変更することを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項16】
請求項1から15までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置が、調理装置と一体又は別体となっていることを特徴とする献立決定支援システム。
【請求項17】
前記献立決定支援システムを構成する電子機器が、電子レンジ、携帯電子機器又は冷蔵庫であることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
コンピュータを用いて請求項1から請求項15までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置の機能を実現するためのプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記在庫管理手段は、食材の在庫データに、提案された献立に使用される食材の量を反映させることを特徴とする請求項13に記載の献立決定支援装置。
【請求項21】
地域食材データベースを備え、前記地域特定部は、現在位置を食材や特産品により区別される地域単位で特定することを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項22】
選択済みの第1の料理と、これから選択する候補である第2の料理と、の画像の色データを基準とした距離を求めて、前記第1の料理と色合いが適した前記第2の料理を提案することを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項23】
前記ユーザ情報データベースが、ユーザが過去に選択した条件を含む選択履歴情報を格納しており、選択された回数の多いものほど優先して食材又は献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項24】
前記入力部によりユーザが指定する指定食材が入力されている場合には、前記指定食材を優先して用いる献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項25】
複数の料理を含む献立が提案される際に、前記指定食材とそれ以外の指定外食材とで、含まれる割合を前記指定食材が高くなるように変更することを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項26】
複数の料理を含む献立が提案される際に、調理方法が重ならないように献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項27】
前記入力部によりユーザが指定するNG食材又はNG調理法が入力されている場合には、前記NG食材又は前記NG調理法を除外して用いる献立が提案されることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項28】
選択条件に優先順位を付して献立を提案させることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項29】
前記レシピ情報データに含まれる各項目について表示の有無を選択可能としたことを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項30】
前記入力部は、料理又は食材の追加キーを備えていることを特徴とする請求項3から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項31】
前記地域単位を区分けして表示させる表示制御部を有することを特徴とする請求項21に記載の献立決定支援装置。
【請求項32】
前記レシピ情報データベースは、個々の料理がどのような天気に適しているかを示す情報を含むことを特徴とする請求項4から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項33】
さらに、調理器具、調理方法、調理時間の少なくともいずれかを考慮して、前記天気との関係で、適した温/冷レシピを提案することを特徴とする請求項32に記載の献立決定支援装置。
【請求項34】
前記調理方法種別毎に前記調理時間欄の値を合算して、適した温/冷レシピを提案することを特徴とする請求項33に記載の献立決定支援装置。
【請求項35】
前記調理方法種別の調理方法に重み係数を付与した後に前記調理時間欄の値を合算することを特徴とする請求項34に記載の献立決定支援装置。
【請求項36】
請求項33に記載の提案のベースと請求項34に記載の提案のベースとの組み合わせにより最終提案を行うことを特徴とする献立決定支援装置。
【請求項37】
献立の提案をネットワーク経由で受信する受信部を有することを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置。
【請求項38】
不快指数と体感温度とに基づいて、献立を提案することを特徴とする請求項32から37までのいずれか1項に記載の献立決定支援装置。
【請求項39】
各食材を色により分類し、使用する食材の色のバランスに基づいて、献立を提案することを特徴とする請求項4から12までに記載の献立決定支援装置。
【請求項40】
料理の提案の優先順位として、「買い物不要優先」又は「食材使いきり優先」を選択できることを特徴とする請求項1または2に記載の献立決定支援装置。
【請求項41】
さらに食材の在庫管理機能を備え、在庫食材の種類数や消費期限に応じて、前記「買い物不要優先」であるか前記「食材使いきり優先」であるかを自動的に選択することを特徴とする請求項40に記載の献立決定支援装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【公開番号】特開2012−3319(P2012−3319A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135101(P2010−135101)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]