説明

理美容用加圧蒸気発生装置

【課題】 従来の電気制御回路と給水ポンプ等を有する給水装置によって高圧の蒸気生成タンク内にポンプ給水することから、構造が複雑となって製品コストが高くなると共に給水ポンプが故障した場合には修理する必要があった。
【解決手段】 蒸気生成タンク5と給水タンク3とを第2開閉弁10を介して第2導管11で接続し、前記蒸気生成タンク内の水量を検出する液面センサ5bが予め設定した水量以下となったことを検出した時に前記蒸気生成タンク内の電気ヒーター5aへの通電を停止すると共に前記第2開閉弁を介して前記蒸気生成タンク内の加圧蒸気が前記給水タンク内に供給され、前記蒸気生成タンク内の圧力が大気圧と同等となり、かつ、前記蒸気生成タンク内の残存蒸気が冷却され圧力が低下すると給水タンク内の加温された水が前記蒸気生成タンク内に供給されることを特徴とする理美容用加圧蒸気発生装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被施術者の頭部毛髪や特定皮膚に加圧蒸気を当て、保温、保湿や毛髪に塗布した薬剤の反応促進等に使用する理美容用加圧蒸気発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における簡便な加圧蒸気発生装置にあって蒸気生成タンク内に手動によって給水する場合には、蒸気生成タンク内の蒸気を開閉弁等を介して大気中に放出した後に蒸気生成タンクに設けられている給水口を開けた状態で給水しなければならないため、給水作業が面倒であると共に蒸気の放出時に危険が伴い、かつ、蒸気エネルギーが無駄に放出されるといった問題があった。
【0003】
このような問題点を解決する加圧蒸気発生装置として特開2007−275251号公報に開示されている発明がある。この発明は、蒸気生成タンクと給水タンクを連結し、その中間経路に電磁ポンプ等の給水ポンプを設け、給水ポンプの電気制御回路によって給水ポンプを駆動して蒸気生成タンクに給水するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−275251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記した公報の発明にあっては、電気制御回路と給水ポンプ等を有する給水装置によって高圧の蒸気生成タンク内にポンプ給水することから、構造が複雑となって製品コストが上がり、また、給水ポンプが故障した場合には修理が必要となり、さらに、開閉弁等への異物混入によって蒸気生成タンクから蒸気が漏れるといった問題があった。
【0006】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、蒸気生成タンク内に存在する圧力を有する蒸気を給水タンク内の水中に放出して水を加熱し、蒸気生成タンク内に残存蒸気が冷却効果により水になった時の体積減少に起因する蒸気生成タンク内の圧力低下現象を利用して、給水タンク内の加熱された湯を前記圧力差で蒸気生成タンク内に自動給水するようにしたので、従来のように給水ポンプを使用しないことで構造が簡単となりコストの低減が図れ、また、給水タンク内の湯を蒸気生成タンク内に自動給水することで、連続して加圧蒸気を使用する際に短時間で加圧蒸気を生成することができる理美容用加圧蒸気発生装置を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の理美容用加圧蒸気発生装置は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、加圧蒸気を生成する蒸気生成タンクよりの加圧蒸気を第1開閉弁を開放とすることで第1導管を介して蒸気噴出器より被施術者の頭髪や皮膚に当てて施術する理美容用加圧蒸気発生装置であって、前記蒸気生成タンクと給水タンクとを第2開閉弁を介して第2導管で接続し、前記蒸気生成タンク内の水量を検出する液面センサが予め設定した水量以下となったことを検出した時に前記蒸気生成タンク内の電気ヒーターへの通電を停止すると共に前記第2開閉弁を介して前記蒸気生成タンク内の加圧蒸気が前記給水タンク内に供給され、前記蒸気生成タンク内の圧力が大気圧と同等となり、かつ、前記蒸気生成タンク内の残存蒸気が冷却され圧力が低下すると給水タンク内の加温された水が前記蒸気生成タンク内に供給されることを特徴とする。
【0008】
請求項2の手段は、前記した請求項1において、前記給水タンクから前記蒸気生成タンクへの給水停止手段として、前記液面センサが前記蒸気生成タンク内の水量が予め設定した水量に達したことを検知すると前記第2導管に接続されている電磁弁が開放され、あるいは、前記電磁弁に変えて手動により開閉する開閉弁を開放して前記蒸気生成タンク内を大気圧状態となし給水タンクから蒸気生成タンクへの給水が停止されることを特徴とする。
【0009】
請求項3の手段は、前記した請求項1において、前記蒸気噴出器内にヒーターを内蔵し、該ヒーターによる発熱量を制御して前記蒸気生成タンクよりの加圧蒸気からドライ蒸気とウェット蒸気とが選択的に得られるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は前記したように、蒸気生成タンクと給水タンクとを開閉弁が接続された導管により接続し、該蒸気生成タンク内の湯量が低下した時に導管を開放状態とすることで蒸気生成タンクよりの加圧蒸気により加温された水を蒸気生成タンク内に供給することが可能であることから、従来の製品と比較して構造が簡単で故障することもなく、かつ、蒸気生成タンクで蒸気を再生成する時間の短縮が図れ省電力化を図ることができる。
【0011】
また、前記給水タンクから蒸気生成タンクへの供水を電磁弁や開閉弁を開放することで蒸気生成タンク内に外気を供給されて停止されるので、液面センサによる予め設定された水量で停止、あるいは、施術者の希望する水量で停止することができる。
【0012】
さらに、蒸気噴出器内にヒーターを内蔵し、該ヒーターによる発熱量を制御して前記蒸気生成タンクよりの加圧蒸気からドライ蒸気とウェット蒸気とが選択的に得られるようにしたので、被施術者の毛髪量や毛髪の質に応じて的確な施術を行なうことができる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る理美容用加圧蒸気発生装置の構成図である。
【図2】回路ブロック図である。
【図3】加圧蒸気を使用しての施術までの動作を示すフローチャートである。
【図4】蒸気生成タンクへの給水タンクから自動的に給水が行なわれる動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る理美容用加圧蒸気発生装置の構成を図1と共に説明する。 1は本発明の理美容用加圧蒸気発生装置を収容するハウジング、2は該ハウジング1が上面に取付けられ基台にして、中間部の棚板2aには後述する前記ハウジング1内に収容された蒸気生成タンク5内の水が少なくなった時に水を供給するための給水タンク3と、作業が終了した時などにおいてに蒸気生成タンク5内の水を受ける排タンク4が載置されている。
【0015】
前記蒸気生成タンク5は密閉圧力タンクであって、内部に電気ヒーター5aが取付けられており、この電気ヒーター5aに通電することで内部の水が加熱され加圧蒸気(高圧の蒸気)が発生し内部に貯留される構造のものである。5bは蒸気生成タンク5内の水量を検出するための液面センサ、5cは蒸気生成タンク5内の圧力を検出するための圧力センサにして、液面センサ5bと圧力センサ5cによって検出した水量と圧力は、図示しないハウジング1の上面に取付けられている表示板において表示される。
【0016】
なお、表示板において表示される水量表示器(図2のa)としては、例えば、「空」「給水過多」「3段階での水量」の表示器が点灯され、また、圧力表示器(図2のb)としては、例えば、「Max」「Min」「タンク圧力無」の表示器が点灯される。さらに、表示板には電気ヒーター5a用の通電・停止のスイッチと、通電状態の表示するヒーター通電表示器が点灯される。
【0017】
6は始業時などにおいて蒸気生成タンク5内に水を供給するための給水口にして、該給水口6には蒸気生成タンク5内を密閉状態とし、かつ、手動によって給水するために取り外し可能な給水栓6aが取付けられている。なお、給水口6は蒸気生成タンク5内の圧力が高い状態の時には大気圧程度まで低下するまで給水栓6aを取り外すことができないような構造となっている。すなわち、蒸気噴出による安全性を確保するためである。
【0018】
7は蒸気生成タンク5の上面に取付けられた手動によって開栓する第1開閉弁にして、該第1開閉弁7には第1導管8の一端が接続され、他端は施術者が被施術者の頭髪や皮膚の施術時に加圧蒸気を当てるための蒸気噴出器9が接続されている。蒸気噴出器9はドライヤーと同じような構造となっており、把持部9aと蒸気噴出口9bとから構成されている。
【0019】
そして、蒸気噴出器9内には図1において図示していないが図2に示すドライ・ウェット用のヒーター9cが内蔵されており、前記表示板の電気ヒーター用の通電・停止スイッチによって通電状態とすることでヒーター9cに高電流が流れ、電気ヒーター用の通電・停止スイッチを停止状態とすることでヒーター9cに低電流が流れるように構成されている。そして、ヒーター9cに高電流が流れた時には表示板に設けられた噴出蒸気状態表示器dである「Dry」の表示器が点灯され、低電流がヒーター9cに流れた時には前記表示板に設けられた「Wet」の表示器が点灯される。
【0020】
なお、前記したヒーター9cに流れる電流量を制御する手段として表示板の電気ヒーター用の通電・停止スイッチによって行なうようにしたが、この切り替えは蒸気噴出器9の把持部9aに設けたスイッチによって行なうようにしてもよい。
【0021】
10は手動によって開栓し蒸気生成タンク5よりの加圧蒸気を排出する第2開閉弁にして、入力端部には蒸気生成タンク5の上面に一端が接続された第2導管11に接続されている。また、第2開閉弁10の出力端部から導出された第2導管11には三方継手12が接続され、該三方継手12から導出された第2導管11の他端は給水タンク3内に貯留されている水中に挿入されている。
【0022】
なお、給水タンク3内に挿入された第2導管11の先端には蒸気生成タンク5よりの蒸気が送られた時に発生する騒音を消去するための消音装置12が取付けられている。前記三方継手12における残りの開口部には外気を導入するための電磁弁13が接続されている。
【0023】
14は蒸気生成タンク5の底面に取付けられ、作業が終了した時などに手動によって開放し、蒸気生成タンク5内の湯を第3導管15を介して前記した排水タンク4内に排出する排水バルブである。
【0024】
16は図2に示すブロック図の回路が組み込まれた回路基板である。この回路基板16には、CPUであるマイクロプロセッサ16aが搭載されており、該マイクロプロセッサ16aには図3,4に示すフローチャート動作を実行するためのプログラムが記憶され、また、ROM16bは前記表示板の点灯動作などを制御し、さらに、RAM16cは必要に応じて記憶させて動作を制御するようになっている。
【0025】
前記マイクロプロセッサ16aの入力端には液面センサ5bと圧力センサ5cが接続され、出力端には電気ヒーター5a、蒸気噴出器9内のドライ・ウェット用のヒーター9c、電磁弁13および表示板の水量表示器、圧力表示器、蒸気噴出器9内に組み込まれたヒーター通電表示器c、噴出蒸気状態表示器dが接続されている。
【0026】
次に、始業時から施術終了までの動作を図3のフローチャートと共に説明する。
先ず、前日の終業時において蒸気生成タンク5内の水を排水バルブ14を開放して排水タンク4内に排出して空の状態である場合、または、終業時において蒸気生成タンク5内の水を排水していない場合には排水タンク4内に排出した後に、図示しない本体電源を投入する(ステップS1)。該本体電源が投入されると表示板の表示が開始される(ステップS2)。表示板の表示器が点灯されると、水量表示器aの水量は「0」、圧力表示器bの圧力も「0」となっている。
【0027】
この状態において給水栓6aを開放して水を注入すると、その注入量に応じて表示される(ステップS3)ので、前記水量表示器aの水量が満水状態を示すまで注入する。そして、蒸気生成タンク5内の上部に空間を有し蒸気が滞留可能な満水状態を確認した後に給水栓6aを閉めた後に表示板に設けられている電気ヒーター5aに通電するための電源スイッチを投入(ステップS4)すると、電気ヒーター5aと蒸気噴出器9のドライ用ヒーター9dに通電が行なわれ(ステップS5)蒸気生成タンク5内の水の加熱が開始される。
【0028】
この加熱状態が進行するに従って密閉状態にある蒸気生成タンク5内の圧力が上昇し、この上昇状態を圧力センサ5cが検出するので所定圧力(Max)に対したか否かをROMよりの出力によって監視する(ステップS6)。そして、この監視において前記所定の圧力に達したと判断すると自動的に電気ヒーター5aの通電が停止される(ステップS7)。この状態において、蒸気生成タンク5内には加圧蒸気が発生した状態となっている。
【0029】
この状態において蒸気噴出器9よりドライ蒸気を噴出する否かの監視が行なわれる(ステップS8)。すなわち、被施術者がドライ蒸気を噴出させたいと思った時には第1開閉弁7を手動にて操作して(ステップS9)開放すると加圧蒸気が蒸気生成タンク5より第1導管8より蒸気噴出器9に送られ、該蒸気噴出器9に送られた加圧蒸気は内部の高温状態のヒーター9cによって加熱され乾燥した蒸気が蒸気噴出口9bより噴出される(ステップS10)。
【0030】
また、前記ステップS8において施術者がウェット蒸気を蒸気噴出器9から噴出させたいと思った時には前記表示部の電気ヒーター用の通電・停止スイッチを一度操作すると、蒸気噴出器9内のヒーター9cには低電流に切り替えられるのでヒーター9cは低温の状態となる。(ステップS11)。
【0031】
このようにヒーター9cへの通電量が低い状態において第1開閉弁7を手動によって操作(ステップS12)すると前記したと同様に蒸気生成タンク5から加圧蒸気が蒸気噴出器9に送られ低温のヒーター9cによって加熱されるが、電流量が高い状態で加熱されたヒーター9cよりも発熱量が小さいのでドライな蒸気よりも湿度の高い蒸気が蒸気噴出口9bより噴出される(ステップS13)。
【0032】
そして、前記ドライ蒸気あるいはウェット蒸気による施術が終了したなら、第1開閉弁を手動によって閉じることで施術作業は終了する。この終了状態において蒸気生成タンク5内の圧力が低下したか否かの監視を行なっており(ステップS14)、蒸気生成タンク5内の湯の温度が施術による蒸気の使用などによって低下することで圧力が低下するのでステップS4に戻って電気ヒーター5aへの通電が開始される。
【0033】
なお、前記した動作説明において、ウェット蒸気による施術作業後に表示板に設けられている電源スイッチを一度操作すると電気ヒーター5aの通電は強制的に停止される。そして、表示板に設けられている電源スイッチをもう一度操作すると電気ヒーター5aへの通電とヒーター9cには高電流量が流れるので、ドライ蒸気による施術を行なうことが可能となる。
【0034】
次に、蒸気生成タンク5内の湯量が低下した時に給水タンク3より給水を行なう動作を図4のフローチャートと共に説明する。
蒸気生成タンク5内の水量は液面センサ5bによって常に計測され、その結果が表示板の水量表示器aにおいて表示されている(ステップS21)。そして、この水量表示器aを見た施術者が手動で行なう場合は、表示部の電源スイッチを操作して電気ヒーター2への通電を停止する(ステップS22)。
【0035】
一方、自動的に行なう場合は、液面センサ5bが予め設定した水量を検知したか否かを判断し、前記予め設定した水量に達していない場合にはステップS22において施術者が表示部の電源スイッチを操作して電気ヒーター2への通電を停止することを可能とする(ステップS23)。このステップS23において予め設定した水量に達したと判断した場合には、電気ヒーター5aへの通電を自動的に停止する(ステップS24)。そして、手動あるいは自動操作において電気ヒーター5aへの通電が停止されたなら、施術者が第2開閉弁10を手動によって開放する(ステップS25)。
【0036】
この第2開閉弁10が開放されると第2導管11を介して蒸気生成タンク5内の圧力を有する蒸気が給水タンク3に排出される。この蒸気の排出により給水タンク3内の水は加熱され高い温度となる。そして、給水タンク3への蒸気の排水が進行して蒸気生成タンク5内の圧力が大気圧以下になると給水タンク3内の水(湯)が蒸気生成タンク5内に吸引される(ステップS26)。
【0037】
すなわち、蒸気生成タンク5内の残存蒸気が冷却効果により水になると蒸気生成タンク5内の体積減少に起因する蒸気生成タンク5内の圧力低下減少が発生する。この圧力低下が発生すると給水タンク3内の加熱された水が前記圧力差によって蒸気生成タンク5内に戻されることとなる。
【0038】
この給水タンク3から蒸気生成タンク5へ湯が戻された水量は液面センサ5bによって検知されているので、この液面センサ5bよりの水位がマイクロプロセッサ16に出力され、マイクロプロセッサ16は蒸気生成タンク5内の水量が満水状態あるいは予め設定した水量に達したか否かを判断する(ステップS27)。
【0039】
この判断において満水状態に達したと判断すると電磁弁13に通電して外気を蒸気生成タンク5内を大気圧状態とする(ステップS28)。そして、蒸気生成タンク5内が大気圧となることで、給水タンク3と蒸気生成タンク5内の圧力が同じ状態となることから、給水タンク3から蒸気生成タンク5への給水は終了する(ステップS29)。
【0040】
なお、前記した給水タンク3への排出時において第2導管11の先端には消音装置12が取付けられているのでボコボコという音は消音される。
【0041】
また、前記した実施例では、蒸気生成タンク5内の水量が減水した時に手動により開閉する第2開閉弁10としたが、第2開閉弁を蒸気生成タンク5内の液面センサ5bが予め設定した水量以下になるとマイクロプロセッサ16よりの指令で開放される電磁弁としてもよい。
【0042】
さらに、前記した実施例では、給水タンク3から蒸気生成タンク5への給水において、蒸気生成タンク5内の水量が液面センサ5bにより予め設定された水量に達した時に電磁弁13に通電して第2導管11に外気を流入させ蒸気生成タンク5を大気圧状態とすることで停止するようにしたが、第2導管11への外気導入手段としては、電磁弁13を人が操作する開閉弁としてもよい。
【0043】
また、前記した実施例では1つのヒーター9cへの通電量によってドライ蒸気とウェット蒸気を生成するようにしたが、ドライ蒸気とウェット蒸気を生成する手段として、ドライ用ヒーターとウェット用ヒーターの2個を蒸気噴出器9内に設け、ドライ蒸気とウェット蒸気の発生を切り替えて行なうようにしてもよい。
【0044】
さらに、前記した実施例では蒸気噴出器9より加圧蒸気を噴出するのに第1開閉弁7を開放することで行なっているが、第1開閉弁7を電磁弁となし、この電磁弁の通電・遮断を行なう手段として蒸気噴出器9の把持部9aにスイッチを取付け、このスイッチを指で操作することで加圧蒸気が蒸気噴出口9bから噴出するようにしてもよい。このような構成することで加圧蒸気の噴出・停止を手元で行なえるので作業性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0045】
3 給水タンク
5 蒸気生成タンク
5a 電気ヒーター
5b 液面センサ
5c 圧力センサ
6 給水口
6a 給水栓
7 第1開閉弁
8 第1導管
9 蒸気噴出器
9c ヒーター(ドライ・ウエット蒸気用ヒーター)
10 第2開閉弁
11 第2導管
13 電磁弁
17 消音装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧蒸気を生成する蒸気生成タンクよりの加圧蒸気を第1開閉弁を開放とすることで第1導管を介して蒸気噴出器より被施術者の頭髪や皮膚に当てて施術する理美容用加圧蒸気発生装置であって、
前記蒸気生成タンクと給水タンクとを第2開閉弁を介して第2導管で接続し、前記蒸気生成タンク内の水量を検出する液面センサが予め設定した水量以下となったことを検出した時に前記蒸気生成タンク内の電気ヒーターへの通電を停止すると共に前記第2開閉弁を介して前記蒸気生成タンク内の加圧蒸気が前記給水タンク内に供給され、前記蒸気生成タンク内の圧力が大気圧と同等となり、かつ、前記蒸気生成タンク内の残存蒸気が冷却され圧力が低下すると給水タンク内の加温された水が前記蒸気生成タンク内に供給されることを特徴とする理美容用加圧蒸気発生装置。
【請求項2】
前記給水タンクから前記蒸気生成タンクへの給水停止手段として、前記液面センサが前記蒸気生成タンク内の水量が予め設定した水量に達したことを検知すると前記第2導管に接続されている電磁弁が開放され、あるいは、開閉弁を開放して前記蒸気生成タンク内が大気圧状態となって給水タンクから蒸気生成タンクへの給水が停止されることを特徴とする請求項1記載の理美容用加圧蒸気発生装置。
【請求項3】
前記蒸気噴出器内にヒーターを内蔵し、該ヒーターによる発熱量を制御して前記蒸気生成タンクよりの加圧蒸気からドライ蒸気とウェット蒸気とが選択的に得られるようにしたことを特徴とする請求項1記載の理美容用加圧蒸気発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−152256(P2011−152256A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15097(P2010−15097)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000108672)タカラベルモント株式会社 (113)
【出願人】(501131232)株式会社ティ.アイ.プロス (2)
【Fターム(参考)】