説明

瓦止め構造

【課題】 屋根での高所作業に手軽に持ち込むことができ、施工を簡単にさせると共に施工時間を短縮させ、連続瓦列を構成する瓦同士の連結強度を向上させ、かつ瓦のサイズや形状や種類を問わずに適用できる瓦止め構造の提供。
【解決手段】 屋根に葺設された瓦のうち少なくとも二枚以上の瓦が連続した連続瓦列が帯状繊維体(20),(30),(70)により連結され、
前記帯状繊維体は、縦糸方向を長手方向にして帯状に編み又は織り成され、その全体に接着力のある樹脂が含浸固化されると共に、そのエポキシ系樹脂を接着剤として前記連続瓦列を構成する各瓦の上面に一連に連続して貼着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家屋等の屋根に葺設された瓦の止め付けを補強し、瓦の剥がれや浮きを抑制させるための瓦止め構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋等の屋根に葺設された瓦の止め付けを、その葺設後において補強するための技術として、例えば、以下のイ)〜ニ)に示すような瓦止め技術が知られている。
イ)上側瓦の下端面と下側瓦の上面との隅部分を接着剤で固定し、かつ固定具によって瓦を屋根部材(鼻隠し材)に固定する瓦止め技術(特許文献1参照)。
ロ)各瓦を固定部材で接合する瓦止め技術(特許文献2、3参照)。
ハ)複数の袖瓦と屋根部材(切妻側端板)を止め板によって一体に覆う瓦止め技術(特許文献4参照)。
ニ)瓦の桟山部に固定具を被せて固定する瓦止め技術(特許文献5参照)。
【0003】
しかしながら前記従来技術イ)〜ニ)には以下のような問題があった。
a)上側瓦と下側瓦が接着剤のみによって連結されているため、その接着部分の強度が弱く、上側瓦と下側瓦との連結強度が不十分である。
b)瓦一枚一枚を固定部材によって固定していくため、その施工に手間と時間がかかる。
c)止め板のサイズが大きくなり、このような大きな部材を屋根での高所作業に持ち込むのは危険を伴う。
d)瓦のサイズは諸々であるため、それに対応するにはサイズが異なる数種類の固定具又は補助具を用意しておく必要がある。
【特許文献1】特開平8−302915号公報
【特許文献2】特開2001−115605号公報
【特許文献3】特開2001−279871号公報
【特許文献4】実開平6−37420号公報
【特許文献5】特開平1−239249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、連続瓦列を連結させるための連結部材として、接着力のある樹脂を含浸させて固化させるようにした帯状繊維体を用いることにより、屋根での高所作業に手軽に持ち込むことができ、又、施工を簡単にさせると共に施工時間を短縮させ、又、連続瓦列を構成する瓦同士の連結強度を向上させ、かつ瓦のサイズや形状や種類を問わずに適用できる瓦止め構造を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために本発明(請求項1)の瓦止め構造は、
屋根に葺設された瓦のうち少なくとも二枚以上の瓦が連続した連続瓦列が帯状繊維体(20),(30),(70)により連結され、
前記帯状繊維体は、縦糸方向を長手方向にして帯状に編み又は織り成され、その全体に接着力のある樹脂が含浸固化されると共に、その接着力のある樹脂を接着剤として前記連続瓦列を構成する各瓦の上面に一連に連続して貼着されている構成とした。
【0006】
又、本発明(請求項2)の瓦止め構造は、
請求項1記載の瓦止め構造において、前記連続瓦列の少なくとも端部の瓦(2a),(3a)が屋根周縁部材(10),(11)に固定部材(4a),(4b)によって固定されている構成とした。
【0007】
又、本発明(請求項3)の瓦止め構造は、
請求項1又は2記載の瓦止め構造において、前記連続瓦列の端部から延長した帯状繊維体(20),(30)の延長部(21),(31)が屋根周縁部材(10),(11)に貼着されている構成とした。
【0008】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施例に記載した具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の瓦止め構造は、連続瓦列を帯状繊維体により連結させた構成に特徴がある。
前記帯状繊維体は縦糸方向を長手方向にして帯状に編み又は織り成されたものであり、それ自体で屈曲性を持つと共に軽量であるため、持ち運び、特に施工現場である屋根での高所作業に手軽に持ち込むことができる。
【0010】
施工に際しては、帯状繊維体に接着力のある樹脂を含浸させながら、その帯状繊維体を、連続瓦列を構成する瓦の上面に貼着させていくもので、この際、帯状繊維体を、その屈曲性によって隣り合う瓦間の段差や瓦上面の形状に沿って馴染むように貼着させていくことができる。
これにより、瓦のサイズや形状や種類を問わずに帯状繊維体を連結部材として使用できるし、その施工についても帯状繊維体に接着力のある樹脂を含浸させながら、その接着力のある樹脂を接着剤として帯状繊維体を瓦の上面に貼着させて固化させていくだけの作業となり、施工を簡単にさせると共に施工時間を短縮させることができる。
【0011】
又、帯状繊維体に含浸した接着力のある樹脂が固化(硬化)することにより、帯状繊維体が剛体化する。
そして、その剛体化した帯状繊維体が連続瓦列を構成する瓦間に跨る状態で各瓦の上面に一連に連続して貼着されているため、瓦同士の連結強度が向上して瓦の止め付けを補強することができ、台風等の強風に対しても瓦の剥がれや浮きを抑制させて、瓦の飛散を防止することができる。
【0012】
又、連続瓦列の端部の瓦が固定部材(請求項2)によって、或いは帯状繊維体の延長部(請求項3)によって、屋根周縁部材に固定されていると、連続瓦列を確実に止め付けることができる。
なお、帯状繊維体の延長部によって固定させると、固定部材が不要になるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の第1実施例を示す斜視図、図2はこの瓦止め構造を妻面側から見た一部切欠図、図3は帯状繊維体の斜視図である。
【0014】
この第1実施例では、二つの傾斜面が棟を頂点として山形に合わさって三角形を作る切妻屋根1aを対象とした瓦止め構造に形成されている。
この場合、妻側端部において傾斜方向(矢印A方向)に連なる傾斜連続瓦列が帯状繊維体20により連結された傾斜方向の瓦止め構造と、軒先において水平方向(矢印B方向)に連なる水平連続瓦列が帯状繊維体30により連結された水平方向の瓦止め構造との複合構造に形成されている。
本発明の瓦止め構造は、実施例のような複合構造に限定されるものではなく、傾斜方向の瓦止め構造だけでもよいし、水平方向の瓦止め構造だけでもよい。
【0015】
前記帯状繊維体20(帯状繊維体30も同様)は、図3に示すように、縦糸方向を長手方向(図3の矢印X方向)にして帯状に編み又は織り成されたもので、それ自体で屈曲性を有している。
実施例の帯状繊維体20は、多数本の炭素繊維(素繊維)を束ねて一本にした縦繊維束(ストランド)20aを帯幅方向(図3の矢印Y方向)に多数列に並設させると共に厚み方向(図3の矢印Z方向)に2層に重ね、これら縦繊維束20aを多数本の繊維を束ねて一本にした横繊維束(ストランド)20bにより織ることで帯状に形成されている。
【0016】
この場合、縦繊維束20aを2層以上に重ねてもよいし、1層だけにしてもよく、2層以上に重ねれば、それだけ帯状繊維体20の厚みが厚くなるため、引張強度及び曲げ強度を向上させることができる。
前記縦繊維束20aとしては炭素繊維のほかアラミド繊維やガラス繊維やセラミック繊維等の強力繊維を用いることができる。
【0017】
前記帯状繊維体20,30は、熱硬化性樹脂であるエポキシ系樹脂が全体に含浸固化されると共に、そのエポキシ系樹脂を接着剤として連続瓦列を構成する各瓦の上面に、その長手方向(縦糸方向)が連続瓦列の連続方向になるように一連に連続して貼着されている。
この場合、エポキシ系樹脂は帯状繊維体20,30の繊維間空隙に侵入すると共に、帯状繊維体20,30の表面に皮膜を作るように帯状繊維体の全体に含浸し、瓦の上面に面した皮膜部分が瓦との接着剤となる。
【0018】
この第1実施例では、傾斜連続瓦列の下端瓦2aと、水平連続瓦列の端瓦3aは共通しており、従って、下端瓦2aと端瓦3aには帯状繊維体20の端部と帯状繊維体30の端部とが貼着されることになる。このとき、両帯状繊維体20,30を交差させてもよい。
なお、帯状繊維体20,30へのエポキシ系樹脂の含浸は、注入ガンによる注入、エポキシ系樹脂中への浸漬、刷毛等による塗布等を用いることができる。
【0019】
また、傾斜連続瓦列の上端瓦2bは金具(固定部材)4bによって屋根周縁部材としての破風板10に固定されている。
傾斜連続瓦列の下端瓦2aは前記したように水平連続瓦列の端瓦3aと共通しているため、この端瓦3aについても金具(固定部材)4aを共通の金具として屋根周縁部材としての鼻隠板11に固定されたものとなっている。
なお、前記傾斜連続瓦列の下端瓦2aを、金具(固定部材)4bによって屋根周縁部材としての破風板10に固定させてもよい。
【0020】
前記金具(固定部材)4aは、図2に示すように、前記下端瓦2aの縁部分に係合する瓦保持部40と、鼻隠板11への取付部41とが一枚の板材を曲げ加工することによって形成されたものである。
又、瓦を屋根周縁部材としての破風板10に固定させるための金具(固定部材)4bについても、前記金具(固定部材)4aと同様に、瓦保持部40と、破風板10への取付部41とが一枚の板材を曲げ加工することによって形成されたものである。
なお、この金具(固定部材)4a,4bについては、瓦を屋根周縁部材としての破風板10や鼻隠板11や屋根下地材に固定できるものであれば良く、瓦を釘の打ち付けによって固定するものも本発明の金具(固定部材)に含まれる。
【0021】
図2で示した瓦止め構造の施工方法は、切妻屋根1aに瓦を葺設させた後、その瓦のうち傾斜連続瓦列を構成する各瓦の上面に一連に連続して帯状繊維体20を貼着させるもので、このときエポキシ系樹脂を含浸させながら帯状繊維体20を貼着させていく。
次に、金具(固定部材)4a,4bによって傾斜連続瓦列の下端瓦2a及び上端瓦2bを屋根周縁部材としての鼻隠板11及び破風板10に固定させ、後はエポキシ系樹脂を固化(硬化)させれば施工が完了する。
なお、水平連続瓦列についても同様の工程で施工させていく。
【0022】
次に、図4〜図12はそれぞれ本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
これら図4〜図11の実施例において、第1実施例と同様の構成部分は図面の符号を同一にして、その説明を省略する。
なお、図5の実施例は、切妻屋根1aの対角線方向に交差させる状態で帯状繊維体20a,20aを貼着させた瓦止め構造を追加させたものである。
又、図6の実施例は、切妻屋根1aの棟に設けた冠瓦5を越えて両傾斜面に及ぶ傾斜連続瓦列に帯状繊維体20を一連に貼着させたものである。
【0023】
図13〜図17はそれぞれ本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根1bの実施例を示す斜視図である。
寄棟屋根は、四方向に傾斜がある屋根のことで、二つの台形傾斜面と二つの三角形傾斜面とを備え、各傾斜面の境に冠瓦5が葺設されている。
そして、この寄棟屋根1bの瓦止め構造についても前記第1実施例と同様であり、同様の構成部分は図面の符号を同一にして、その説明を省略する。
【0024】
なお、図13、図14の実施例は、冠瓦5に沿った稜線部連続瓦列に帯状繊維体70を貼着させたものである。
又、図16の実施例は、棟に設けた冠瓦5を越えて両台形傾斜面に及ぶ傾斜連続瓦列に帯状繊維体20を一連に貼着させたものである。
【0025】
又、図18及び図19はそれぞれ本発明の請求項3に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の実施例を示す斜視図、図20は本発明の請求項3に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図、図21はこの瓦止め構造を妻面側から見た一部切欠図である。
【0026】
これら図18〜図20の実施例は、図21に示すように、帯状繊維体20の端部に傾斜連続瓦列の下端から延長する延長部21が形成され、この延長部21が屋根周縁部材としての鼻隠板11に貼着されている。
なお、図18において、31aは帯状繊維体で形成した繊維体固定具であり、袖瓦と屋根周縁部材としての破風板10に跨るように貼着されている。この繊維体固定具31aに代えて前記した金具(固定部材)4bを使用してもよい。
また、図19の実施例では、水平連続瓦列に貼着させる帯状繊維体30の端部に延長部31が形成され、この延長部31が屋根周縁部材としての破風板10に貼着されている。
このように、帯状繊維体20,30の延長部21,31を屋根周縁部材に固定させると、金具が不要になり、コストや施工手間等の点で有利になる。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、同様の構成部分は図面の符号を同一にして、その説明を省略する。
【0027】
次に、図22は本発明の瓦止め構造の性能試験結果を示すグラフ図である。
このグラフ図において、試験体1、試験体2、試験体3の各条件は以下のようになっている。
試験体1は帯状繊維体の材料として炭素繊維を用い、帯幅50mm、厚み2mmの帯状繊維体を3層貼着した。
試験体2は帯状繊維体の材料としてアラミド繊維を用い、帯幅18mm、厚み2mmの帯状繊維体を1層貼着した。
試験体3は本発明の瓦止め構造と比較するための従来構造を試験対象にしたもので、連続瓦列の瓦同士の重なり部をシリコン系接着剤によって接着して連結させている。
そして、各瓦に均等な荷重がかかるように、滑車に掛けたロープで吊るして上方に引き上げ、そのときの荷重に対する変位量を測定した。
【0028】
この性能試験結果で判るように、連続瓦列の瓦同士の重なり部をシリコン系接着剤によって接着して連結させた試験体3に比べ、帯状繊維体を貼着して連続瓦列の各瓦を連結させた試験体1及び試験体2の方が高い荷重に耐えることができるだけでなく、浮きの量も抑えることができる。
【0029】
本発明の瓦止め構造は、実施例で示した切妻屋根、寄棟屋根以外に、片流れ屋根、半切妻屋根、入母屋屋根、腰折屋根、マンサード屋根、ヴォールト屋根、スノーダクト屋根、方形屋根、HPシェル屋根、ドーム屋根、M型屋根、鋸歯型屋根等に適用できる。
又、本発明の瓦止め構造を、屋根を形成する複数の傾斜面のうち少なくとも一つの傾斜面に適用していれば本発明に含まれるし、複数の傾斜面に適用する場合の連続瓦列のパターンは同一又は対称である必要はなく、各傾斜面毎に異なる連続瓦列パターンを形成することができる。
【0030】
又、瓦についてもJ形桟瓦、S形桟瓦、F形桟瓦、J形軒瓦、J形袖瓦、のし瓦、冠瓦等に適用できるもので、この場合、同種の瓦同士に限らず異種の瓦同士で連続瓦列を形成させることができる。
【0031】
又、本発明の接着力のある樹脂はエポキシ樹脂が望ましいが、ポリウレタン系、ポリエステル系などの熱硬化性接着剤やアクリル系などの熱可塑性接着剤やシリコンゴム系などの合成ゴム系接着剤でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】この瓦止め構造を妻面側から見た一部切欠図である。
【図3】帯状繊維体の斜視図である。
【図4】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の他の実施例を示す斜視図である。
【図12】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図14】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図15】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図16】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図17】本発明の請求項1及び請求項2に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図18】本発明の請求項3に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の実施例を示す斜視図である。
【図19】本発明の請求項3に対応した瓦止め構造を備えた切妻屋根の実施例を示す斜視図である。
【図20】本発明の請求項3に対応した瓦止め構造を備えた寄棟屋根の実施例を示す斜視図である。
【図21】この瓦止め構造を妻面側から見た一部切欠図である。
【図22】本発明の瓦止め構造の性能試験結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
【0033】
1a 切妻屋根
1b 寄棟屋根
10 破風板
11 鼻隠板
2a 下端瓦
2b 上端瓦
20 帯状繊維体
20a 帯状繊維体
21 延長部
3a 端瓦
30 帯状繊維体
31 延長部
31a 繊維体固定具
4a 金具(固定部材)
4b 金具(固定部材)
40 瓦保持部
41 取付部
5 冠瓦
70 帯状繊維体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根に葺設された瓦のうち少なくとも二枚以上の瓦が連続した連続瓦列が帯状繊維体(20),(30),(70)により連結され、
前記帯状繊維体は、縦糸方向を長手方向にして帯状に編み又は織り成され、その全体に接着力のある樹脂が含浸固化されると共に、その接着力のある樹脂を接着剤として前記連続瓦列を構成する各瓦の上面に一連に連続して貼着されていることを特徴とする瓦止め構造。
【請求項2】
請求項1記載の瓦止め構造において、前記連続瓦列の少なくとも端部の瓦(2a),(3a)が屋根周縁部材(10),(11)に固定部材(4a),(4b)によって固定されている瓦止め構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載の瓦止め構造において、前記連続瓦列の端部から延長した帯状繊維体(20),(30)の延長部(21),(31)が屋根周縁部材(10),(11)に貼着されている瓦止め構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−197443(P2009−197443A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38717(P2008−38717)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(591089431)株式会社サニックス (29)