説明

生け花の生け方および生け花用水あげ剤

【課題】 本発明は花材の切断部から雑菌が入り込んだり、空気が入り込むのを確実に防止することができるとともに、生け花の水の腐敗を防止して、花材の長期間の保存が可能な生け花の生け方および生け花用水あげ剤を得るにある。
【解決手段】 生け花する花材を水中で切断する水切り工程と、水切り工程を経た花材の切断部に焼カリミョウバンが95%、無水ブドウ糖が5%で構成された生け花用水あげ剤を塗布する生け花用水あげ剤塗布工程と、約1.8リットルの水に約1グラムの生け花用水あげ剤を入れた花器に前記生け花用水あげ剤塗布工程を経た花材を生ける工程とで構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生け花の生け方および生け花用水あげ剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生け花をする場合、花器に水を入れて花を生けるか、あるいは花器に入れた水に保存剤を入れて花を生けている。
【0003】
しかし、この従来の生け花の生け方では花の茎の切断部から雑菌が入り込むとともに、空気中で切断しているため、切断部の茎に空気が入り込み、花の水あげが充分にできず早く痛んでしまうという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、花材の切断部から雑菌が入り込んだり、空気が入り込むのを確実に防止することができるとともに、生け花の水の腐敗を防止して、花材の長期間の保存が可能な生け花の生け方および生け花用水あげ剤を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は生け花する花材を水中で切断する水切り工程と、この水切り工程を経た花材の切断部に焼カリミョウバンが95%、無水ブドウ糖が5%で構成された生け花用水あげ剤を塗布する生け花用水あげ剤塗布工程と、約1.8リットルの水に約1グラムの生け花用水あげ剤を入れた花器に前記生け花用水あげ剤塗布工程を経た花材を生ける工程とで生け花の生け方を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0008】
(1)生け花する花材を水中で切断する水切り工程と、この水切り工程を経た花材の切断部に焼カリミョウバンが95%、無水ブドウ糖が5%で構成された生け花用水あげ剤を塗布する生け花用水あげ剤塗布工程と、約1.8リットルの水に約1グラムの生け花用水あげ剤を入れた花器に前記生け花用水あげ剤塗布工程を経た花材を生ける工程とからなるので、切断した花材の切断部から空気中の雑菌が入り込んだり、空気が入り込むのを防止することができる。
したがって、雑菌によって早く枯れたり、空気の入り込みによって導管の働きを阻止して水上げができなくなり早く枯れたりするのを防止でき、長期間生きた状態での保存ができる。
【0009】
(2)前記(1)によって、水切りした花材の切断部に生け花用水あげ剤を塗布するとともに、花器等の水に入れるため、該生け花用水あげ剤の焼ミョウバンによって花材の切断部の殺菌および水の殺菌効果が得られ、花や水が腐るのを効率よく防止することができる。
【0010】
(3)前記(1)によって、生け花用水あげ剤のブドウ糖によって、花材の栄養補給をすることができる。
したがって、長期間生きた状態を保つことができる。
【0011】
(4)前記(1)によって、簡単な操作によって行なうことができるので、楽に行なうことができる。
【0012】
(5)生け花用水あげ剤は粉末であるため、使用しやすく、かつ楽に持運ぶことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1ないし図4に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は生け花する花材2を桶3等の水4の中で切断する水切り工程で、この水切り工程1で花材2を水4の中で切断することにより、切断部に空気中の雑菌や空気が入り込むのを防止する。
【0015】
5は前記水切り工程1を経た花材2の切断部に本発明の生け花用水あげ剤6を塗布する生け花用水あげ剤塗布工程である。
この生け花用水あげ剤塗布工程5で使用される生け花用水あげ剤6は、95%の焼カリミョウバンの粉末と、5%の無水ブドウ糖を混合して構成されたものが使用される。
【0016】
7は約1.8リットルの水に約1グラムの前記生け花用水あげ剤6を入れた花器8に、前記生け花用水あげ剤塗布工程5を経た花材2を生ける花材の生け工程である。
【0017】
このように花器8内の水に生け花用水あげ剤6を入れることにより、花器8内の水中のバクテリヤの繁殖を焼カリミョウバンの作用で防ぎ、花材2の導管の働きを正常に保つとともに、ブドウ糖の作用で花材2への栄養の補給を行なう。
なお、無水ブドウ糖は5%しか含まれていないため、ブドウ糖によって花器8内の水が腐敗することがない。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明は生け花用水あげ剤を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す工程図。
【図2】水切り工程の説明図。
【図3】生け花用水あげ剤塗布工程の説明図。
【図4】花材の生け工程の説明図。
【符号の説明】
【0020】
1:水切り工程、 2:花材、
3:桶、 4:水、
5:生け花用水あげ剤塗布工程、
6:生け花用水あげ剤、
7:花材の生け工程、
8:花器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生け花する花材を水中で切断する水切り工程と、この水切り工程を経た花材の切断部に焼カリミョウバンが95%、無水ブドウ糖が5%で構成された生け花用水あげ剤を塗布する生け花用水あげ剤塗布工程と、約1.8リットルの水に約1グラムの生け花用水あげ剤を入れた花器に前記生け花用水あげ剤塗布工程を経た花材を生ける工程とを含むことを特徴とする生け花の生け方。
【請求項2】
95%の焼カリミョウバンの粉末と、5%の無水ブドウ糖の粉末とを混合して形成したことを特徴とする生け花用水あげ剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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