説明

生コンクリートの製造方法

【課題】コンクリートの組織が均一化にされず、クラックの発生起点となる組織的欠陥ができるのを防止することができる、生コンクリートの製造方法を提供する。
【解決手段】セメントと骨材を密封容器の中にいれ、容器内の空気を減圧して真空状態にし、容器内に水蒸気、次に水を導入し、空気と水を完全置換させ、内部が大気圧に戻った段階で取り出し、そのままで、あるいは練り混ぜて生コンクリートを作る。作業性を高めるために必要に応じて空気発生剤を投入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
コンクリートを強度部材として使用する建設分野
【背景技術】
生コンクリートを作るにあたってセメントと骨材に水を加えて良く練り混ぜるが、練り混ぜの回数が多ければ多いほど強度が上がることが知られている。しかし種々の条件により長い時間練り混ぜ当然出来ない。一方、コンクリートに負荷をかけ、クラックを発生させて破壊した試料のクラックの発生箇所を調べると、微細な鋭角をもった空孔を起点としていることが多い。これは、水を加えて練り混ぜるときの空気の巻き込みと、骨材の表面の凹凸と、水の表面張力によって形ちずくられる微細な空洞が原因になって、製品としてのコンクリートの組織が均一に生成されず、クラックの発生起点となる組織的欠陥ができると考えられる。
【発明の開示】

【発明が解決しようとしている課題】
本発明で提案する方法は、これら組織内の欠陥が発生する原因を取り除き、負荷に対してクラックの発生起点を少なくして、コンクリートの最終強度を増加させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
セメントおよび骨材〈特殊な添加剤は話を簡単にするためここではないものとする〉を密閉容器の中にいれ、容器内の空気を減圧して真空にする。次に水蒸気を、つぎに水を容器内に導入し内部が大気圧に戻った段階で取り出しすか、あるいはそのまま、練り混ぜて生コンクリートをつくる。そして必要に応じて作業性を高めるために空気発生剤を投入することになる。空気発生材で出来る空孔はセメントのなかの残存空気、あるいは、空気の巻き込みによって出来る組織的に偏在した、鋭角的な角をもった空孔ではなく、組織全面に均一で、まるみを帯びた形状をもっているので強度の低下はすくない。

【特許請求の範囲】
セメントと骨材を容器の中にいれて真空状態にした後水を加え、空気と水を完全置換させたのち、練り混ぜて作る生コンクリートの製造方法。

【公開番号】特開2009−96158(P2009−96158A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−292570(P2007−292570)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(504070088)
【Fターム(参考)】