説明

生体神経刺激装置

神経装置は、フィードフォワード経路及びフィードバック経路を有する。その装置は、疑わしい神経領域に対して求心性神経の領域と遠心性神経の領域とを結合させて、疑わしい神経領域と並列して処理する、その装置は、疑わしい領域をまねるようにトレーニングされることが可能である一方、その領域は尚も機能が考慮され、一旦、その領域が機能障害とみなされると、その領域は置き換えられる。その装置は、パーキンソン病等の神経運動の問題に対処するときに特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体神経刺激装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
神経疾患についての選択的治療は神経刺激治療である。そのような治療は、外部の装置又は埋め込み型装置により神経組織に電気的刺激又は磁気的刺激を加える。生体神経刺激装置については、文献“Brain Implantable Biomimetic Electonics as the next Era in Neural Prosthetics”,by Berger et al.,Proc.IEEE,Vol.89,No.7,July 2001,pp.993−1012に記載されている。この文献においては、海馬による入力−出力変換の電子的モデルについて記載されている。
【0003】
従来の装置がより適用可能になる且つフレキシブルになることが望ましい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“Brain Implantable Biomimetic Electonics as the next Era in Neural Prosthetics”,by Berger et al.,Proc.IEEE,Vol.89,No.7,July 2001,pp.993−1012
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的及び有利点については、明細書及び同時提出の特許請求の範囲を読むことにより明らかになる。以下の詳細説明によって、より適合可能であり、よりフレキシブルである装置が、欠陥がある組織についての人工装置として用いられることが可能であり、フィードフォワードパス及び変調パスを有する少なくとも1つの信号処理装置を有することが可能であることが明らかになる。フィードフォワードパスは、疑わしい領域に対する求心性神経と遠心性神経との間の神経信号処理を刺激する。変調パスは、受信される信号に対応するフィードフォワードパスに情報を与える。変調パスは、フィードフォワードパスの出力に比べて更に遠心性の信号をフィードバックする。
【0006】
この治療により治療可能な疾患は、運動神経疾患、認知症又は怪我を含む。そのようなより適合可能な且つフレキシブルな装置は、パーキンソン病等の神経疾患において有用であることが特に期待されている。そのような装置により治療可能性が高い神経疾患の他の例には、癲癇、痛み、パーキンソン病等の更なる認知症、鬱病、双極性障害、強迫性障害、麻薬常用癖等がある。更に、その治療は、脳卒中又は外傷性脳損傷の後のリハビリ治療で用いることが可能である。
【0007】
本発明の特徴について、以下、非限定的であるが、図を参照して詳述する。
【0008】
複数の図における同様の参照番号は同様の又は類似する構成要素を表している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】患者の頭部における生体神経刺激装置及び外部の制御システムの模式図である。
【図1B】脳の一部の回路のような機能についての模式図である。
【図2】図1Bの一部のより詳細な模式図である。
【図3】脳又は神経経路に埋め込まれる生体神経刺激装置の模式図である。
【図4】図3の装置の動作のステージを示すフロー図である。
【図5】リレー機能を示す図である。
【図6】周波数変換機能を示す図である。
【図7】パルス列を示す図である。
【図8】図3の代替の実施形態を示す図である。
【図9】図9Aは入力信号を示す図であり、図9Bは第1入力信号に対して遅延した他の入力信号を示す図であり、図9Cは生体神経刺激装置の出力を示す図であり、図9Dは生体神経刺激装置の他の出力を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1Aは、外部通信のために任意のアンテナ103(模式的に示している)を備えている生体神経刺激装置102が備えられた患者の脳101の模式図である。他の種類の外部通信、例えば、患者の頭蓋骨の外側に接続されたリード等も可能である。生体神経刺激装置102は脳の内部にあるように示しているが、脊柱等の他の神経経路において位置付けられることが可能である。
【0011】
任意の外部システム104は、アンテナ105を介して装置102と通信する。外部システム104は、例えば、医療サービスプロバイダが疾患の進行を検出したときに装置102に、又はあるセンサからその装置102に、データを供給する。外部システム104は、付加的に又は代替として、装置102のための補助処理又は制御を提供することが可能である。
【0012】
典型的な脳回路の例として、図1Bにおいて、大脳基底核視床皮質運動神経回路(文献、Y.Temel et al.,Progress in Neurobiology volume 76,pages 393−413(2005)を参照されたい)を模式的に示している。この図は、皮質150、黒質緻密層(SNc)151、被殻152、淡蒼球外側部分(GPe)153、視床154、脳幹及び脊髄155、視床下核(STN)156及び淡蒼球内側部分(GPi)157を示している。興奮性接合部は“+”で表され、抑制性接合部は“−”で表され、調節性接合部は“m”で表されている。この回路に示されている生理学的な機能は、例えば、パーキンソン病、本態性振戦、失調において影響される。提供している生体神経刺激装置は、そのような脳回路おける病的信号を補正するようにうまく適合される。
【0013】
図2は、図1Bに示す脳回路の副部分の詳細な模式図である。図示している神経系の領域は、主に単一方向への信号の流れを示している。一部の運動神経の領域は、特に、この種の流れを有する可能性が高い。一般に、その流れは、求心性神経(上流)領域から遠心性神経(下流)領域に進む。その回路の副部分は、その(シナプス)入力部202において求心性神経の信号
【0014】
【数1】

を受け入れ、その(シナプス)出力部203において神経信号
【0015】
【数2】

を生成する。4本の線が入力202及び出力203として示されている。4本は任意の数である。実際には、脳の他の領域又は他の神経経路からの信号は、典型的には、かなり高次元の入力−出力関数
【0016】
【数3】

に従って求心性神経の信号を変調する。更に、Oの大きさ及びIの大きさは一般に異なる。変調信号は、抑制性204及び/又は抑制性205であることが可能であり、そして一般に、フィードフォワード信号及びフィードバック信号の両方を有することが可能である。求心性神経の入力及び調節性神経の信号の両方は、本質的に非静的であり、それ故、その出力はかなり動的である。図1Bに示しているように、領域間の双方向の信号の流れ(直接的に又は大きい回路を介してのどちらか)は、神経系におけるもう1つの一般的な主題であることに留意されたい。そのような回路の機能についても、同様に説明することが可能である。
【0017】
図3は、脳又は神経経路内に埋め込まれた生体神経刺激装置の模式図である。その神経経路は3つの領域306、307及び308を有する。領域306及び308は健康状態を保っていると見込まれる一方、領域307は欠陥があるか又は欠陥になると見込まれる。図2を参照するに、主な神経信号の流れは、1つの方向に、例えば、参照番号306から参照番号307、308の方向であると見込まれる。そのように見込まれる参照番号307の機能障害は、破線として流れ出ている信号325を示すことにより、示されている。
【0018】
埋め込まれている生体神経刺激装置は、第1センサ309と、トレーニング/記録処理310a及び定常状態処理310bを有するプロセッサ310と、刺激エミッタ311と、第2センサ312と、を有する。第1センサ309は、欠陥がある領域から求心性神経の信号313を受け入れる。刺激エミッタ311は、例えば、電気パルス発生器である。刺激エミッタ311は領域308に対して刺激応答を与える。第2センサ312は、領域308から遠心性神経信号314を受け入れる。
【0019】
任意の外部ユニット315は、プロセッサと(無線等で)通信する。外部装置315は、神経活動以外のある入力(例えば、筋肉活動、運動、消化、又はある他の生理的な又は非生理学的なパラメータ)を検知する付加センサ、又は、ある機能、特に、トレーニングが更なるプロセッサを必要とする場合に、補助プロセッサ等の多様な任意の特徴を有することが可能である。
【0020】
要素316は、神経人工装置の出力である一方、要素317及び318は入力である。
【0021】
センサ309及び312は、電気センサ、光センサ、化学センサ、生化学センサ、電気化学センサ、磁気センサ又はそれらの組み合わせを含む多くの種類の中から選択されることが可能である。刺激エミッタ311は、電気刺激、光刺激、化学刺激、生化学刺激又はそれらの組み合わせを含む多くの種類の刺激を与えることが可能である。1つのセンサのみが参照番号309及び312において描かれているが、2つ以上のセンサも用いられることが可能である。同様に、1つの刺激エミッタのみが参照番号311において描かれているが、2つ以上の刺激エミッタも用いられることが可能である。更に、3つ以上のサブプロセッサを有する2つ以上のプロセッサ310も用いられること可能である。
【0022】
他の例示としての実施形態においては、プロセッサ310は、図4のフロー図に示しているように、2つのトレーニング段階を進むようにデザインされる。
【0023】
その第1段階においては、領域307は、少なくともある程度まで機能するとみなされる。第1段階中、処理310aは、単に、ステップ401において信号313及び314をモニタし、参照番号313における信号に対する領域307及び308の応答の刺激/応答パターンでステップ407においてその処理自体、トレーニングする。その場合、プロセッサ310は、機能が置き換えられなければならない程度に領域307が欠陥になることを、ステップ402において検出する。そのような検出は、遠心性神経信号314における変化の観測に対する応答であることが可能である。代替として、そのような検出は、例えば、医師が十分な劣性を診断して神経人工装置の活動を必要とする場合、外部ユニット315からの信号330の応答であることが可能である。
【0024】
トレーニングの第2段階においては、処理310bは、信号313及び314のモニタリングを継続するが、ステップ403においては、その処理は、ここで、神経刺激装置のエミッタユニット311を活性化し、領域308に対してある刺激316を与えるようにそのエミッタユニットに指令する。その場合、ステップ405において、プロセッサは、信号313及び314が第1トレーニング段階中に記録された刺激/応答パターンに従うことを理解するように、信号313と314とを比較する。観測されたパターンがトレーニングされたパターンと異なる場合、ステップ406において、プロセッサは、刺激エミッタパターン316を適合させ、ステップ403に戻り、ステップ404においてもう少しモニタし、続いて、ステップ405において、信号313と314とを再び比較する必要がある。
【0025】
トレーニングの第2段階は、無制限に継続されることが可能であり、領域307の進行中の悪化に対して発せられる刺激を継続して適合させることが可能である。
【0026】
代替として、神経人工装置は、刺激/応答パターンのデータベースを参照して、トレーニングの第2段階のみを用いる。その神経人工装置は、例えば、進行性疾患のために次第に悪化することとは対照的に脳機能の突然の悪化が生じた脳卒中又は外傷性脳損傷に後続する適用にかなり適している。
【0027】
図4の処理のトレーニングの特徴は、任意の外部装置315の制御下で実行されることが可能である。これは、トレーニング処理が、コンピュータ処理が多く、埋め込まれた装置いおいて容易に適合することができる更なるハードウェアを必要とする場合に有利である。
【0028】
任意に、患者は、トレーニングの第1段階及び/又は第2段階中にタスクをするように要求することが可能である。
【0029】
プロセッサ310は、刺激エミッタ311(例えば、パルス発生器)に送信される出力が検知された信号から導き出されるようにする機能を組み込むことができる。この出力は、例えば、刺激エミッタ311により生成される電気的刺激の周波数変調又は位相変調を得ることが可能である。参照番号310において実行される機能は、上記の文献、即ち、バーガーの論文に記載されているように、複雑である。代替として、プロセッサは、リレー機能又は周波数変換機能等のより簡単な機能を有することが可能である。
【0030】
検出される神経信号を送信する及び分析する手段については、当該技術分野において知られている。例えば、スパイク検出アルゴリズム(例えば、文献IEEE Transaction on Neural Systems and Rehabilitation Engineering, 2005,vol.13,p272−279,by Zumsteg et al.を参照されたい)を用いることにより、検知要素により検出される神経スパイク信号の発生を検出することが可能である。これにより、例えば、周波数の決定のために更に処理されることが可能である時系列の活動電位が得られる。
【0031】
図5は、プロセッサで用いるために適切なリレー機能について示している。この図は、第2神経信号に関して固定された遅延を有する検知された神経信号501及び出力された刺激信号502を示している。神経信号が検出された(例えば、上記のスパイクソーティング方法を用いて)後、刺激パルスが、所定の遅延の後に神経刺激装置により生成される。両方の信号が、時間の関数として電圧に関して示されている。典型的な遅延値は0.1乃至10msecの範囲内にある。その特定のインパルスの系列については、単に例示として示している。他の系列も使用することが可能である。調節性入力が、この遅延dを増加させる/減少させるように用いられることが可能である。
【0032】
図6は、代替としてプロセッサ310で用いるために適する周波数変換関数を示している。この図においては、横軸に関して示している検知された信号の周波数(活動電位列又は電界電位)は、縦軸に関して示している出力パルス列の周波数と組み合わされている。この図においては、F0は横軸との交点を示し、“a”はその関数が横軸と交わる角度を示している。“F0”及び“a”は、他の入力、例えば、フィードバック信号又は他の信号により変調されることが可能である。その関数は、ここでは、線形として示されているが、他の形をとることも可能である。
【0033】
図7は、刺激エミッタ311により生成可能であるパルス列を示している。その図は、パルス電圧又は電流を時間の関数として示している。図7は、振幅A、遅延d及び幅wのパルスを示している。典型的な範囲は、振幅においては0.1乃至4V(又は、電極のインピーダンスに依存して、0.1乃至4mA)及びパルス幅において10乃至1000μsecである。
【0034】
運動障害は、フィードバックにより補償されない過剰な刺激によりもたらされ、フィードフォワードによる適切な意図に対して適合されないため、特にパーキンソン病に関連する運動障害は、図3に示す種類の神経人工装置の影響を受ける。
【0035】
図8は、図3に対する代替の実施形態を示している。図8においては、ボックス及び楕円枠内の参照番号における後半の2つの数字は、図3における同じ後半の2つの数字を有するボックス及び楕円枠と対応している。図8の実施形態においては、影響を受ける領域807は、求心性神経領域及び遠心性神経領域による双方向の信号の流れ813、823、824、825を有する。参照番号807からの出力823及び825はまた、領域807が、欠陥があるようになったときに、欠陥があると見込まれることを示す破線で示されている。図8は、図3に示していない2つの付加フィードバック経路820及び821を示している。
【0036】
図9a乃至dは、検知された信号に基づいて神経刺激装置の出力の変換の実施形態を示している。図9A及び9Bは、2つの検知された信号、即ち、入力1及び入力2を示している。各々の検知された信号は、入力パルス901及び902のそれぞれを有する。ここでは、出力特性は、2つのセンサにおいて検知された信号に従って変調される。時間ステップ当たりの変調振幅はδで表され、この実施例においては、それは、センサ1及び2において検出された信号間の時間遅延dtに関連している。変調された出力は、例えば、図7に示す連続的なパルス列であって、その変調は1つ又はそれ以上のパラメータ(例えば、パルス振幅、パルス幅又はパルス周波数)に適用される、パルス列であることが可能である。この実施例におけるδの値及び符号は、2つの図、即ち、図9C及び図9Dに示すように、dtに依存する。第1の実施例(図9C)の場合、小さい正のdtについては、その変調は大きい正の値であり、より大きい正のdtの値については減少し、小さい負のdtについては、その変調は大きい負の値であり、より大きい正のdtの値についてはより小さい負の値になる。第2の実施例(図9D)は、代替のdtへの変調依存性を示し、その変調は、小さいdtの値については0に近づき、特定の負(正)のdtの値の辺りでは大きい正(負)の値を有し、大きい負及び正のdtの値については再び、0に近づくものである。最終的には、生体人工装置が用いられるようにトレーニングされる変調は、神経機能が置き換えられるようになることに依存する。
【0037】
一般に、プロセッサ310及び810により実行される機能は、通常、実験データを参照して学習され、従って、予め、予測可能である必要はない。
【0038】
本明細書を読むことにより、他の変更が可能であることを当業者は理解することができる。そのような変更は、神経人工装置のデザイン、製造及び使用において既知であり、上記の特徴に代えて又は付加して使用されることが可能である他の特徴を含むことが可能である。特許請求の範囲は、本発明が軽減するのと同じ技術課題の何れか又は全てを緩和するか否かに拘わらず、本出願において、特定の特徴の組み合わせに対して策定されているが、本出願における開示の範囲はまた、明示的に又は暗示的にここで開示している何れかの新規な特徴又は特徴の組み合わせ若しくは何れかのそれらの一般化を含むことができると、理解される必要がある。
【0039】
本明細書及び特許請求の範囲で用いられている用語“を有する”及びその用語の派生の用語は、付加要素を排除するものではない。単数表現は、要素の複数の存在を排除するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経信号を受け入れるように適合された少なくとも第1入力及び第2入力であって、前記第1入力は疑わしい領域に対して求心性の信号を受け入れるように備えられ、前記第2入力は前記疑わしい領域以外の神経領域からの信号を受け入れるように適合された、第1入力及び第2入力;
前記疑わしい領域用の遠心性の神経適合信号を発するように適合された少なくとも1つの出力;並びに
前記第1入力と前記出力との間に備えられたフィードフォワードパスと、前記第2入力からの信号を受け入れ、前記フィードフォワードパスに変調信号を供給するように備えられた変調パスとを有する少なくとも1つの信号処理装置;
を有する神経装置。
【請求項2】
請求項1に記載の神経装置であって、前記疑わしい領域以外の前記神経領域は前記疑わしい領域に対して遠心性である、神経装置。
【請求項3】
請求項1に記載の神経装置であって、前記フィードフォワードパスは処理を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する、神経装置であり:
第1時間期間中に前記第1入力及び前記第2入力から受け入れられる信号をモニタする段階;
前記第1入力において受け入れられた信号に応じて前記第2入力において受け入れられる信号を生成するように処理機能を生成するように前記第1時間期間中に前記プロセッサをトレーニングする段階;
前記疑わしい領域が前記第1時間期間の後に機能障害になったかどうかを検出する段階;
第2時間期間中に生成された前記処理関数を実行する段階;
前記第2時間期間中に前記第1入力及び前記第2入力から受け入れられた信号をモニタする段階;並びに
前記第2入力において受け入れられた信号が前記トレーニング処理中に学習された信号を適合させることに失敗したことの決定に対応して、前記第2時間期間中に前記処理機能を変える段階;
を有する神経装置。
【請求項4】
請求項3に記載の神経装置であって、患者の体に外部で生成された信号を受け入れる少なくとも1つの第3入力を更に有し、前記検出は、前記第3入力において受け入れられる信号に応じる、神経装置。
【請求項5】
請求項1に記載の神経装置であって、前記フィードフォワードパスは、前記出力に結合された刺激エミッタユニットを有する、神経装置。
【請求項6】
請求項1に記載の神経装置であって、前記第2入力は、前記出力に対して遠心性の信号を受け入れるように備えられ、変調が前記遠心性の信号に対応するフィードバックを有する、神経装置。
【請求項7】
請求項1に記載の神経装置であって、患者の体に外部で生成された信号を受け入れる少なくとも1つの第3入力を更に有する、神経装置。
【請求項8】
請求項1に記載の神経装置であって、前記フィードフォワードパスは:
健康を維持するよう見込まれる求心性の第1神経領域から第1信号の入力を受け入れるように備えられている第1センサ;
前記疑わしい領域の機能を学習して、まねるように適合されたプロセッサであって、前記疑わしい領域は第2神経領域である、プロセッサ;
健康を維持するよう見込まれる遠心性の第3神経領域用の信号を供給するように備えられている刺激エミッタユニット;
を有する、神経装置。
【請求項9】
請求項8に記載の神経装置であって、前記変調パスは、求心性の第4領域から前記刺激エミッタユニットの出力に信号を受け入れ、前記プロセッサに変調信号を供給するように備えられた第2センサを有する、神経装置。
【請求項10】
請求項8に記載の神経装置であって:
前記疑わしい領域は、前記第1神経領域及び前記第3神経領域と双方向的に通信し;
前記第1センサは、前記疑わしい領域に対しては遠心性であるが、前記刺激エミッタユニットの出力に対しては求心性である第2信号を受け入れるように更に備えられ;そして
前記神経装置は、前記刺激エミッタユニットから、前記第1センサへの前記第1入力に対する求心性の領域へのフィードバックパスを更に有する;
神経装置。
【請求項11】
請求項1に記載の神経装置であって、前記疑わしい領域が、隣接する組織と双方的に通信するように見込まれる、神経装置であり:
前記疑わしい領域と前記刺激エミッタユニットの出力との間に位置する領域から前記第1センサへの第1結合;
前記刺激エミッタユニットから前記第1神経領域への第2結合;
を更に有する神経装置。
【請求項12】
疑わしい神経組織を置き換える方法であって:
埋め込み用の神経装置を有する段階であって、該神経装置は、疑わしい領域用の遠心性の神経適合信号を発するように適合された少なくとも1つの出力を有し、少なくとも第1入力及び第2入力は神経信号を受け入れるように適合され、前記第1入力は前記疑わしい領域に対して求心性の信号を受け入れるように備えられ、前記第2入力は前記出力に対して遠心性の信号を受け入れるように備えられ、そして少なくとも1つの信号処理装置は、前記第2入力から信号を受け入れ、前記フィードフォワードパスにフィードバック信号を供給するように備えられているフィードバックパスと前記第1入力及び前記出力を結合するフィードフォワードパスを有する、段階;
処理機能に基づいて少なくとも1つの刺激を得る段階;
前記第1入力及び前記第2入力から受け入れられる信号をモニタする段階;
前記第1入力において受け入れられた信号及び前記第2入力において受け入れられた信号のパターンを比較する段階;並びに
前記比較の結果に基づいてエミッションパターンを適合させる段階;
を有する方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって:
第1時間期間中に前記第1入力から受け入れられる信号及び前記第2入力から受け入れられる信号を受け入れる段階;
前記第1入力において受け入れられた信号に対応して前記第2入力において受け入れられる信号を生成するように前記第1時間期間中に前記処理機能についてトレーニングする段階;
前記第1時間期間の後に前記疑わしい領域が機能障害になったことの検出を得る段階;並びに
第2時間期間中に、前記発する段階、前記モニタする段階、前記比較する段階及び前記適合させる段階を有する段階;
を更に有する方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−512926(P2010−512926A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542363(P2009−542363)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【国際出願番号】PCT/IB2007/055215
【国際公開番号】WO2008/075294
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】