説明

生体電極保持シャフト及び該生体電極保持シャフトを用いた電極セット

【目的】 生体電極の測定箇所へのセットを容易とするとともに生体電極同士が接触することが防止できる生体電極保持シャフト及び該シャフトを用いた電極セットを提供する。
【構成】 生体表面当接面に所定粘着力を有するゲル3で構成し、前記ゲル3の粘着力で生体への装着状態を維持する生体電極1を取り付けアーム7を介して自在シャフト20で所望間隔で固定する。この自在シャフト20は、各電極1の位置関係を所望状態に維持可能に所望形状に変形させて当該変形状態を維持可能な可撓性を有する棒状形状とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は被検者の生体表面より生体情報を検知する少なくとも2つの電極を所望間隔で固定する生体電極保持シャフト及び該生体電極保持シャフトを用いた電極セットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、心電図記録などを行う場合、繰り返し使用することができる生体よりの電気信号を心電計に導出するための生体電極としては、図6に示す吸着電極が用いられていた。この従来の吸着電極は、図6に示す断面図の様に、底部に円筒状突出部を有する導電性金属製の椀状電極部61と、ゴムなどの弾性材料でできた椀状電極部61の円筒状突出部62内に嵌入された円筒状突出部と該円筒状突出部より続く中空球状の吸着部62とで構成されていた。
【0003】
そして、使用時には、上部の吸着部62を手などで圧縮して押し潰した状態で椀状電極61を生体の測定ポイントに圧接して上部の吸着部62を開放することにより、椀状電極61及び吸着部62内の空気圧を大気圧より低くして、この空気圧の差で電極を生体に固定するものであった。
しかしながら、従来の吸着電極では、空気圧の差で電極を生体に固定するため、椀状電極61装着位置の皮膚が強く吸い出された状態となり、皮膚の弱いものなどにおいては装着部分が鬱血して赤変してしまうためごく短時間しか装着できなかった。特に欧米系の白人の場合等には鬱血しやすく、その結果も顕著に表れるため、使用に制限があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
これらの欠点を解決する一方法として、例えば空気圧で生体電極を測定箇所に固定するのではなく、生体電極の測定箇所接触面に所定の接着力あるいは粘着力を持たせ、これにより固定することが望ましい。しかしながら、生体電極をこのように構成すると今度は電極同士が互いにくっついて離れなくなるため、特に誘導コードを取り付けた時の電極の取り扱いが非常に面倒であり、予め誘導コードを取り付けておいて被検者が替わる毎に電極を取り外し、新たな被検者に取り付けるような繰り返し使用を前提とした生体電極には適用できていないのが現実であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は上述の課題を解決することを目的としてなされたもので、生体電極の測定箇所接触面に所定の接着力あるいは粘着力を持たせ、これにより生体電極を固定して繰り返し使用することのできる生体電極を用いることを可能とすると共に、生体電極の測定箇所へのセットも容易とする。係る目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
【0006】
即ち、被検者の生体表面より生体情報を検知する少なくとも2つの電極を所望間隔で固定する生体電極保持シャフトであって、前記各電極の位置関係を所望状態に維持可能に所望形状に変形させて当該変形状態を維持可能に可撓性を有する棒状形状であることを特徴とする。
そして例えば、少なくとも表面を非導電性とし、前記生体電極の直接接続時に互いの電極間を非導通状態とすると共に前記生体電極に誘導コード装着時に互いの生体電極同士が非接触状態に保持可能であることを特徴とする。
【0007】
または、生体表面当接面の少なくとも一部を電極部と所定粘着力を有するゲルとで構成し、前記ゲルの粘着力で生体への装着状態を維持する生体電極と、前記生体電極を少なくとも2つ所望間隔で固定すると共に、前記各電極の位置関係を所望状態に維持可能に所望形状に変形させて当該変形状態を維持可能な可撓性を有する棒状形状の生体電極保持シャフトとを有することを特徴とする。
【0008】
そして、例えば電極に誘導コードを装着した状態で互いの電極間の状態を前記生体電極保持シャフトを所望形状に変形させて所望状態に維持させ維持状態で各電極を生体表面に当接させて生体への電極装着を可能とするとを特徴とする。
【0009】
【作用】
以上の構成において、生体電極の測定箇所接触面に所定の接着力あるいは粘着力を持たせ、これにより生体電極を固定して繰り返し使用することのできる生体電極を用いることを可能とすると共に、生体電極の測定箇所へのセットも容易とすることのできる生体電極保持シャフト及び該シャフトを用いた電極セットを提供できる。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案に係る一実施例を詳細に説明する。
[第1実施例] 図1は本考案に係る一実施例の使用状態を示す斜視図であり、図2は本実施例の生体電極保持用シャフトの構造を示す断面図である。
【0011】
図1は本実施例の生体電極保持用シャフト(以下「自在シャフト」と称す。)
20に、詳細を後述する誘導コード10の装着された電極を取り付け、自在シャフト20は手などにより所望形状に整形された状態を示している。
図1において、1は生体電極、10は誘導コード、20は本実施例の取り付けアーム7により生体電極1に取り付けられた状態の自在シャフトである。本実施例の自在シャフト20は、詳細を図2に示すように、中心部が棒状の鉛(曲げ応力に応じた太さ)21で構成され、鉛21の外周部を可撓性を有する絶縁性(非導電性)のプラスチック22層で被覆されている。そして本実施例の自在シャフト20は、この鉛21の太さと、プラスチック層22の厚さを調整することにより整形状態を維持できる限界が調整できる。
【0012】
本実施例の自在シャフト20は、生体電極1に配設された自在シャフト取り付けアーム7に所望の間隔で固定されており、この自在シャフト20を変形させて整形し、各生体電極1を所望形態に維持する。
この生体電極1の詳細構成を図3に示す。図3は生体電極1に誘導コード10を装着した状態を示す一部断面図である。
【0013】
図中、1は誘導コード固定部4上部に配設されたネジ穴に螺合する締付ネジであり、誘導コード固定部4の誘導コード取り付け穴部6内に挿入された誘導コード先端部11を電気的導通状態を維持して誘導コード固定部4に固定する。
図3に示す生体電極1において、2はゴム等の弾性材料でできた傘状電極カップであり、中心底部には電極5、誘導コード固定部4及び自在シャフト取り付けアーム7と、当該傘状電極カップ2とを互いに固定するための孔部が配設されている。この傘状電極カップ孔部の径は後述する電極5のネジ部の外径と略等しい径である。
【0014】
また、3は所定の吸着力を有するゲルであり、本実施例では例えばシーゲル製のアルファゲルを用いている。しかし、このゲルは以上の例に限定されるものではなく、一定の粘着力を有するものであれば任意のゲル状材料を用いることができる。4は誘導コード固定部であり、誘導コード固定部4の中央部近傍には誘導コード先端部11が貫通可能に誘導コード取り付け穴部6が設けられているとともに、図の上方には誘導コード取り付け穴部6まで貫通する締付ネジが螺合するネジ孔が配設されていると共に、他方の傘状電極カップ2当接面に電極5に配設されたネジ部が螺合する所定深さのネジ穴が配設されている。
【0015】
5は導電性の電極であり、本実施例においては洋白が用いられている。しかし、この電極材料は以上の例に限定されるものではなく、毒性の無い導電性材料であれば任意の材料を使用することができる。電極5は、生体表面当接面よりゲル3の厚さ分は円柱形状であり、その先は所定長さの誘導コード固定部4のネジ穴に螺合する雄ネジが設けられている また、7は生体電極1を自在シャフト20に固定するための自在シャフト取り付けアームである。
【0016】
本実施例においては、上述した電極部及びゲルの厚さは略5mmに構成されている。しかし、このゲル3等の厚さは以上の例に限定されるものではなく、繰り返しの使用に耐えられる厚さであれば任意の厚さとできる。
以上の構成を備える生体電極を使用するに先だっては、図示の如く傘状電極カップ2の孔部に電極5の雄ネジを貫通させて、自在シャフト取り付けアーム7の基部の前記雄ネジ貫通用の孔部を介して誘導コード固定部4のネジ孔に差し込み、ねじ込むことにより螺合させて誘導コード固定部4と電極5とを傘状電極カップ2及び自在シャフト取り付けアーム7を介して互いに固定する。そして電極5の外径と同じ内径を有するドーナッツ状のゲル3を電極5に挿入するようにして傘状電極カップ2に密着させ、ゲル3の粘着力で係る状態を固定する。
【0017】
そして、この生体電極を測定に必要な数だけそろえる。続いて自在シャフト7の先端部に配設された孔部に本実施例の自在シャフト20を貫通させ、所望間隔で測定に必要な生体電極を所望間隔で係止する また5は導電性の電極であり、洋白が用いられている。しかし、この電極材料は以上の例に限定されるものではなく、毒性の無い導電性材料であれば任意の材料を使用することができる。電極5は、生体表面当接面よりゲル3の厚さ分は円柱形状であり、その先は所定長さの誘導コード固定部4のネジ穴に螺合する雄ネジが設けられている 被測定者に装着する場合には、このようにして使用可能状態とした生体電極の各誘導コード固定部4の締付けネジをゆるめて誘導コード取り付け穴部6にそれぞれ所定の誘導コード10の誘導コード先端部11を貫通させ、しかる後に締付けネジを締付けて誘導コード10を誘導コード固定部4に固定する。
【0018】
そして被検者の所定誘導検出ポイントに各生体電極を圧接することにより、ゲル3の粘着力で電極が測定ポイントに密着し、同時に電極5も測定ポイントに密着して生体よりの誘導信号を検知することができる。
本実施例では、この場合に自在シャフト7で予め所望の形態に維持可能であるため、生体電極を測定ポイントに合わせた位置に整形しておくことにより、すばやく生体電極を被検者に装着することができる。又、この場合においても、ゲル3の粘着力で被検者の皮膚表面に固定されているため、従来の吸着電極の如くの鬱血などが発生することはない。このため、皮膚の弱い被検者であっても繰り返し使用可能な生体電極を用いた測定が可能となる。
【0019】
なお、ゲル3と傘状電極カップ2とはゲル3の粘着力のみで固定状態が維持されているため、電極の繰り返しの使用によりゲル3の粘着力が落ちてきたような場合に、ゲル3のみを取り外して交換することができるように構成されており、このゲル3のみを交換することにより未使用時と同じ優れた粘着力を回復でき、ランニングコストを抑えることができる。更に、ゲル3は表面に汚れや油分が付着することにより粘着力が落ちる場合がほとんどであるが、本実施例のゲル3は強度もあり厚さも十分であるため、そのまま一般の洗剤で洗浄することができ、洗浄により粘着力を回復させることができる。このため、洗浄を繰り替えることにより非常に長期間の使用も可能となり、更にランニングコストの逓減か可能となる。
【0020】
なお、以上の説明では、ゲル3と傘状電極カップ2との固定状態をゲル3の粘着力あるいは粘着材層等の粘着力により維持する例について説明した。しかし本考案は以上の例に限定されるものではなく、ゲル3の粘着力のみでは生体電極を被検者より取り外すときに誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離する可能性のある場合には電極を図4に示すように傘状に構成し、この電極35によりゲル3の剥離を防止する構成とすることにより、生体電極を被検者より取り外すときにも、誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離することが防止できる。
【0021】
この場合には、まず傘状電極カップ2とゲル3とを中心孔を位置合せした後ゲル3の粘着力で貼着し、その後に電極35を位置合せした孔に貫通させ、傘状電極カップ2の孔部に貫通した電極の雄ネジ誘導コード固定部4のネジ穴に螺合させて電極部分を使用可能状態とする。
図4の構成とすることにより、ゲル3は自身の粘着力に加えて電極35の傘部分で電極カップ2に固定された状態となっているため、生体電極を被検者より取り外すときに誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離することが有効に防止できる。
【0022】
さらに、この剥離の防止を傘状の電極35で補強するのではなく、傘状電極カップにより補強してもよい。このように傘状電極カップで補強した例を図5に示す。図5の例では、傘状電極カップ52の外縁部でゲル3の外縁部分を全周にわたって包みこむようにL字形のゲル保持部53を有する点である。他の構成については上述した図3に示す例と同様であるため、同一番号を付し詳細説明を省略する。
【0023】
図5に示すように、ゲル3の外縁部全周にわたってゲル3の剥離を防止する構成とすることにより、生体電極を被検者より取り外すときにも、誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離することが防止できる。ただし、ゲル3の粘着力で生体電極を被検者に固定するため、ゲル保持部53のゲル保持部分の厚さをあまり厚くすると、ゲル3と被検者との間に間隙が生じてしまい、ゲル3の粘着力が低下することにもなるため、ゲル保持部の構造には注意が必要である。通常は傘状電極カップ52に弾力性があるためさほどの問題はないが、必要に応じてゲル保持部53の部分を他と比して薄く構成するなどしてこの部分の弾力性を高める様に構成してもよい。
【0024】
以上に説明した様にゲル3は自身の粘着力に加えて電極35の傘部分で電極カップ2に固定された状態となっているため、生体電極を被検者より取り外すときに誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離することが防止できる。この場合においても、ゲル保持部53がゲル3をその外縁部の全周にわたって保持しているため、被検者よりの生体電極の取り外し時においてもゲル3と傘状電極カップ52とが剥離などすることなく、しかもゲル3と被検者生体表面との接触面積も広く取れることによりゲル3の粘着力の低下もほとんど無い信頼性の高い生体電極が提供できる。
【0025】
更に、以上の説明ではゲル3は自身の粘着力で傘状電極カップ2との固着状態を維持する例、及び電極35又は傘状電極カップ52で固着状態をより強固にする例について述べたが、以上の例に限定されるものではなく、例えば傘状電極カップ2のゲル3当接面にゲル3より強力な粘着力を有する粘着材層や簡易な例では両面テープ等を貼着しておき、この粘着材や両面テープの粘着力によりゲル3と傘状電極カップ2との固定状態をより強固にしてもよい。このようにすることにより、簡単な構成で良好な固着状態(係止状態)とすることができ、測定終了後に本実施例の生体電極を被検者より取り外すときにも、誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離することが有効に防止できる。ただし、このような場合においても、生体電極を被検者より取り外すときにも、誤つてゲル3が傘状電極カップ2より剥離することが有効に防止できればよく、一般市販品をそのまま適用できる。ゲル3の粘着力が落ちてきたときに当該ゲル3を取り外すことが前提である。
【0026】
【考案の効果】
以上説明した様に本考案によれば、生体電極の測定箇所接触面に所定の接着力あるいは粘着力を持たせ、これにより生体電極を固定して繰り返し使用することのできる生体電極を用いることを可能とすると共に、生体電極の測定箇所へのセットも容易とすることのできる生体電極保持シャフト及び該シャフトを用いた電極セットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る一実施例を示す図である。
【図2】本実施例の自在シャフトの構造を示す図である。
【図3】図1に示す生体電極に誘導コードを装着した状態を示す一部断面図である。
【図4】他の生体電極構成例を示す図である。
【図5】更に他の生体電極構成例を示す図である。
【図6】従来の吸着型の生体電極を示す断面図である。
【符号の説明】
1 生体電極
2,52 傘状電極カップ
3 ゲル
4 誘導コード固定部
5,35,60 電極
7 自在シャフト取り付けアーム
10 誘導コード
20 自在シャフト
21 棒状の鉛
22 絶縁性プラスチック
53 ゲル保持部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 被検者の生体表面より生体情報を検知する少なくとも2つの電極を所望間隔で固定する生体電極保持シャフトであって、前記各電極の位置関係を所望状態に維持可能に所望形状に変形させて当該変形状態を維持可能に可撓性を有する棒状形状であることを特徴とする生体電極保持シャフト。
【請求項2】 少なくとも表面を非導電性とし、前記生体電極の直接接続時に互いの電極間を非導通状態とすると共に前記生体電極に誘導コード装着時に互いの生体電極同士が非接触状態に保持可能であることを特徴とする生体電極保持シャフト。
【請求項3】 前記各電極は生体表面当接面の少なくとも一部を電極部と所定粘着力を有するゲルとで構成し、前記ゲルの粘着力で生体への装着状態を維持するものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の生体電極保持シャフト。
【請求項4】 前記生体電極保持シャフトは所定太さの棒状鉛化合物の表面を非導電性材料で覆った構成であることを特徴とする請求項2記載の生体電極保持シャフト。
【請求項5】 生体表面当接面の少なくとも一部を電極部と所定粘着力を有するゲルとで構成し、前記ゲルの粘着力で生体への装着状態を維持する生体電極と、前記生体電極を少なくとも2つ所望間隔で固定すると共に、前記各電極の位置関係を所望状態に維持可能に所望形状に変形させて当該変形状態を維持可能な可撓性を有する棒状形状の生体電極保持シャフトとを有することを特徴とする生体電極保持シャフトを用いた電極セット。
【請求項6】 電極に誘導コードを装着した状態で互いの電極間の状態を前記生体電極保持シャフトを所望形状に変形させて所望状態に維持させ、維持状態で各電極を生体表面に当接させて生体への電極装着を可能とするとを特徴とする請求項5記載の生体電極保持シャフトを用いた電極セット。
【請求項7】 前記生体電極保持シャフトは所定太さの棒状鉛化合物の表面を非導電性材料で覆った構成であることを特徴とする請求項6記載の生体電極保持シャフトを用いた電極セット。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【登録番号】第3004518号
【登録日】平成6年(1994)9月7日
【発行日】平成6年(1994)11月22日
【考案の名称】生体電極保持シャフト及び該生体電極保持シャフトを用いた電極セット
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平6−5664
【出願日】平成6年(1994)5月24日
【出願人】(594085487)
【出願人】(000112602)フクダ電子株式会社 (196)
【代理人】
【氏名又は名称】大塚 康徳 (外1名)