説明

生体電極

【課題】複数の電極部の装着作業を簡略化するとともに、装着領域の防水性・通気性を両立すること。
【解決手段】複数の電極部は、ケーブル部11に電気的に接続され且つ互いに離間して配置された導電性ゲル部10a、10b、10cを有する。ケーブル部11の基材先端部は、複数の導電性ゲル部10a、10b、10cの上面を覆う防水性材料からなる。下テープ部13は、導電性ゲル部10a、10b、10cを、基材先端部に覆われた状態に保持する。シート部12は、生体に粘着可能な粘着部を下面に有する1枚の通気性シート材からなり、基材先端部は、通気性シート材の下面の一部に固定されている。Oリング部14はOリング14a、14b、14cを有し、Oリング14a、14b、14cは、生体に粘着可能な粘着部をそれぞれ下面に有し、導電性ゲル部10a、10b、10cの外周を個別に囲むよう環状に形成された防水性材料からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体電極に関する。
【背景技術】
【0002】
心電図などの生体信号の計測に用いられる生体電極には、従来から様々なタイプのものがあり、これらは目的や用途などに応じて使い分けられている。
【0003】
例えば、電極部と信号伝送部(例えばケーブル部)とを使用中に分離させないために、電極部と信号伝送部とを予め一体化したタイプが用いられることがある。さらに、同時使用される複数個の電極部がそれぞれ設けられた複数本のケーブル部を、電極部側の部分を互いに分離させ残余の部分を束ねて一体化したタイプもある(例えば特許文献1参照)。なお、このようなタイプは、構造上では1本のケーブル部が途中から複数本に枝分かれしたものであることから、説明簡略化のために以下の説明ではこのようなタイプを「分枝型」という。
【0004】
また、長時間(例えば数日間)にわたって生体電極を被計測者に装着し続けて心電図を計測する場合には、衛生上の観点から使用後に廃棄できるディスポーザブルタイプの生体電極(以下、単に「ディスポ電極」という)が用いられることがある。
【0005】
ディスポ電極においては、その構造などについて従来から様々な提案がなされている。例えば、フレキシブルプリント基板(以下、単に「フレキ基板」という)をケーブル部として用いた分枝型のディスポ電極がある。
【0006】
また、生体電極の使用中に被計測者が発汗したり入浴したりすることがあるため、汗や水が生体電極に与え得る影響を考慮して、生体電極に防水性を持たせる提案が、従来からなされている(例えば、特許文献2〜4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−183133号公報
【特許文献2】実開平1−72202号公報
【特許文献3】実開昭63−200410号公報
【特許文献4】特開2007−44208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記従来の分枝型の生体電極においては、複数の電極部が互いに独立した構成となっている。そのため、被計測者への装着を行う際には、保護フィルムから電極部を剥がしてその電極部を被計測者の体表に貼付するという動作を、電極部の個数だけ繰り返し行う必要があり、装着作業が煩雑であるという問題がある。
【0009】
また、生体電極を被計測者に長時間連続装着して使用する場合には、前述のように生体電極への影響を考慮して生体電極に防水性を持たせることが好ましいが、装着部位の皮膚への影響を考慮すれば、生体電極の特に装着領域に通気性を持たせることが好ましい。通常、分枝型の生体電極では、電極部の個数に比例してその装着領域の面積が増大するが、装着領域面積が増大するにつれて、装着領域の防水性・通気性を両立させることが困難になるという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、複数の電極部の装着作業を簡略化するとともに、装着領域の防水性・通気性を両立することができる生体電極を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の生体電極は、生体信号を伝送する伝送部に電気的に接続され且つ互いに離間して配置された複数の導電性ゲル部を有する複数の電極部と、前記複数の導電性ゲル部の上面を覆う防水性材料からなる第1の防水部と、前記複数の導電性ゲル部を、前記第1の防水部に覆われた状態に保持する保持部と、生体に粘着可能な粘着部を下面に有する1枚の通気性シート材からなり、前記第1の防水部が前記通気性シート材の下面の一部に固定されている、シート部と、生体に粘着可能な粘着部をそれぞれ下面に有し、前記複数の導電性ゲル部の外周を個別に囲むよう環状に形成された防水性材料からなる複数の環状部を有する第2の防水部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の電極部の装着作業を簡略化するとともに、装着領域の防水性・通気性を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係る生体電極の全体構成を示す分解斜視図
【図2】図1に示す生体電極におけるケーブル部と電極部の構成を示す分解斜視図
【図3】本発明の一実施の形態に係る生体電極の要部を上面側から見た平面図
【図4】図3に示すIV-IV線に沿った生体電極の要部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
まず、本発明の一実施の形態の生体電極の全体構成について、図1、図2、図3および図4を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態の生体電極の全体構成を示す分解斜視図である。図2は、図1に示す生体電極のケーブル部と電極部の構成を示す分解斜視図である。図3は、図1に示す生体電極の要部(装着領域)を上面側から見た平面図である。図4は、図3に示すIV-IV線に沿った生体電極の要部(装着領域)の断面図である。なお、以下の説明において「上」および「下」は、図1における上側および下側をそれぞれ意味する。
【0017】
図1に示す生体電極1は、導電性ゲル部10a、10b、10cを含む検出部10、ケーブル部11、シート部12、下テープ部13、およびOリング14a、14b、14cを含むOリング部14を有する。なお、本実施の形態では、電極部の個数が3個である場合を例にとって説明するが、本発明の生体電極において、電極部の個数は2個であってもよいし4個以上であってもよい。
【0018】
導電性ゲル部10a、10b、10cは、導電性ゲルからなる直径数十mm程度の円板状部材である。導電性ゲル部10a、10b、10cは、互いに離間して配置されている。なお、中央に位置する導電性ゲル部10aは、その左右両側に位置する導電性ゲル部10b、10cの径(例えば27mm)よりも小径に形成されている。
【0019】
導電性ゲル部10aは、銀/塩化銀電極19a(図2参照)とともに第1の電極部を構成する。導電性ゲル部10bは、銀/塩化銀電極19b(図2参照)とともに第2の電極部を構成し、導電性ゲル部10cは、銀/塩化銀電極19c(図2参照)とともに第3の電極部を構成する。そして、これら3つの電極部の集合が、生体信号を検出する検出部10を構成する。
【0020】
銀/塩化銀電極19a、19b、19cは、銀により形成された平面部材の表面に塩化銀をメッキすることにより形成された電極素子である。
【0021】
第1の電極部は、不関電極として用いられる。第2および第3の電極部は、(+)電極または(−)電極として用いられる。
【0022】
第2および第3の電極部は、一定レベル以上の精度で生体信号の検出を行うために、中心間を例えば75mmより長く離間させて配置され、さらに、全体のサイズ縮小のために、中心間を例えば95mm以上離間させずに配置される。例えば、中心間の距離が85mmとなるように第2および第3の電極素子を離間させて配置することが好ましい。
【0023】
第1の電極部は、第2および第3の電極部の間に配置される。良好な精度で生体信号の検出を行うために、第1の電極部は、第2の電極部までの距離と第3の電極部までの距離とが等しくなるような位置に配置される。
【0024】
また、第1の電極部は、第2および第3の電極部とともに略横一列に配置される。第1〜第3の電極部を、三角形をなすように配置せずに列をなすように配置することにより、全体のサイズを縮小することができる。
【0025】
検出部10により検出された生体信号を伝送する伝送部としてのケーブル部11は、端部111から分枝部112まで数cm〜数十cmの長さに延伸して、分枝部112にて3本の枝部113a、113b、113cに枝分かれする形状を有する。枝部113a、113b、113cの先端部114a、114b、114cは、導電性ゲル部10a、10b、10cの上部を覆うように形成・配置されている。
【0026】
ここで、ケーブル部11の構成について、図2を参照しながら具体的に説明する。
【0027】
ケーブル部11は、上から順にPET基材層150、銀回路層160、レジスト層170およびカーボン層180を有する積層構造のフレキ基板である。
【0028】
PET基材層150は、PET(ポリエチレンテレフタラート)により形成された可撓性を有する平面状の基材である。PET基材層150は、基材端部151から基材分枝部152まで、数cm〜数十cmの長さに延伸して、基材分枝部152にて3本の基材枝部153a、153b、153cに枝分かれする形状を有する。
【0029】
基材枝部153aは、基材端部151から基材分枝部152までの延伸方向の延線上に延伸し、基材枝部153b、153cはその両側に延伸する。
【0030】
基材枝部153a、153b、153cの先端に形成された基材先端部154a、154b、154cは、導電性ゲル部10a、10b、10cを完全に被覆するサイズ(直径)を有する円形形状であり、その中心位置は、第1〜第3の電極部の中心位置、すなわち導電性ゲル部10a、10b、10cの中心位置に合わせられる。
【0031】
導電性ゲル部10a、10b、10cを覆う基材先端部154a、154b、154cは、水分の透過性・通気性のないPETで形成されているため、導電性ゲル部10a、10b、10cの吸湿、特にその上面からの吸湿を、防止することができる。すなわち、PET基材層150の基材先端部154a、154b、154cは、導電性ゲル部10a、10b、10cの防水のためにこれらを覆う第1の防水部を構成する。なお、皮膚への影響などを考慮して、基材先端部154a、154b、154cのサイズを、導電性ゲル部10a、10b、10cの各々の被覆に必要な最小限のサイズとすることが好ましい。基材枝部153a、153b、153cについても同様に、銀回路層160の被覆に必要な最小限のサイズとすることが好ましい。
【0032】
なお、PET基材層150の上面は、絶縁性、防水性およびクッション性を有する材料の層で被覆してもよい。
【0033】
銀回路層160は、導電性を有する銀インクにより形成された所定の回路パターンを有する電気回路であり、PET基材層150の下面に印刷などの加工法により形成される。
【0034】
銀回路層160の回路パターンは、回路端部161に設けられたコネクタ端子(図示せず)と第1〜第3の電極部とを電気的に接続して生体信号を伝送するための複数の信号線からなり、概形としては、基材端部151に対応する位置にある回路端部161から、基材分枝部152に対応する位置にある回路分枝部162まで延伸して、回路分枝部162にて3本の回路枝部163a、163b、163cに枝分かれする形状を有する。
【0035】
基材枝部153a、153b、153cの下面に設けられた回路枝部163a、163b、163cの回路先端部164a、164b、164cは、銀/塩化銀電極19a、19b、19cの上面に接触するように配置されている。銀/塩化銀電極19a、19b、19cは、導電性ゲル部10a、10b、10cの上面に重なるように配置されている。これにより、第1〜第3の電極部がケーブル部11に電気的に接続される。
【0036】
レジスト層170は、銀回路層160の信号線を酸化やマイグレーションから保護するために、絶縁性を有するレジストインクにより形成された薄膜であり、銀回路層160を被覆するようにPET基材層150の下面に印刷などの加工法により形成される。
【0037】
レジスト層170は、基材端部151に対応する位置にあるレジスト端部171から、基材分枝部152に対応する位置にあるレジスト分枝部172まで延伸して、レジスト分枝部172にて3本のレジスト枝部173a、173b、173cに枝分かれする形状を有する。レジスト先端部174a、174b、174cまで延伸するレジスト枝部173a、173b、173cは、第1〜第3の電極部と回路先端部164a、164b、164cとの電気的接触が形成されるように回路枝部163a、163b、163cよりも短く形成されている。
【0038】
カーボン層180は、導電性を有し且つ酸化に強いカーボンインクにより形成された薄膜であり、レジスト層180の下面に形成される。カーボン層180は、基材端部151に対応する位置にあるカーボン端部181から、基材分枝部152まで到達しない位置にあるカーボン先端部182まで延伸する。
【0039】
なお、カーボン層180の下面は、絶縁性、防水性、クッション性を有する材料の層で被覆してもよい。
【0040】
本実施の形態では、ケーブル部11としてフレキ基板が用いられているが、フレキ基板と同様に可撓性を有し且つ信号伝送機能を有するものであれば、フレキ基板と異なる部材をケーブル部11として用いることができる。
【0041】
図1を再び参照し、シート部12は、1枚の通気性シート材、本実施の形態では不織布からなるものであり、その下面には、被計測者の体表に粘着可能な粘着部として粘着層が形成されている。また、通気性シート材の下面の一部には、ケーブル部11の分枝部112、枝部113a、113b、113cおよび先端部114a、114b、114cの各上面が接着されている。
【0042】
シート部12の、左側部分と中央部分との中間および中央部分と右側部分との中間には、切欠121が形成されている。このようにして装着領域面積を縮小することで、通気性を保持することができるので、皮膚傷害を軽減し、又皮膚に追従しやすくすることによって防水性が高まるため、切欠121に有効性がある。
【0043】
保持部としての下テープ部13は、上下両面に粘着層を有する防水性フィルム材であり、本実施の形態ではウレタンテープである。下テープ部13は、導電性ゲル部10a、10b、10cに対応する位置に複数の開口が配置されるように形成されている。下テープ部13は、これら開口を規定する縁部131a、131b、131cと先端部114a、114b、114cとで導電性ゲル部10a、10b、10cを挟む(図4参照)ようにして、先端部114a、114b、114cおよびシート部12の各下面に接着されている。よって、下テープ部13は、導電性ゲル部10a、10b、10cを、先端部114a、114b、114cに覆われた状態に保持する。これにより、導電性ゲル部10a、10b、10cの上面を確実に防水することができる。また、導電性ゲル部10a、10b、10cに対応する位置に開口が設けられているため、生体電極1の使用時、導電性ゲル部10a、10b、10cを体表に接触させることができる(図4参照)。
【0044】
また、先端部114a、114b、114cはシート部12に固定されているため、下テープ部13で導電性ゲル部10a、10b、10cを先端部114a、114b、114cに保持することで、複数の電極部を一体のシート部12に保持できる。よって、生体電極1の使用時に複数の電極部を保護フィルムから剥がす動作を一挙動で行うことができ、これらを体表に貼付する動作も一挙動で行うことができる。すなわち、生体電極1の装着作業を簡略化することができる。このとき、複数の電極部の離間配置状態はシート部12によって保たれる。したがって、電極貼付時の位置決め・検出精度の確保が容易である。
【0045】
下テープ部13に、通気性のある例えば不織布を用いてもよいが、防水性フィルム材を用いることにより、導電性ゲル部10a、10b、10cに対する防水効果を向上させることができる。
【0046】
また、下テープ部13に防水性フィルム材を用いると、不織布を用いる場合に比べて通気性が低くなるが、左側部分と中央部分との中間および中央部分と右側部分との中間には、切欠132が形成されている。このようにして下テープ部13の面積を縮小することで、通気性の低下を抑制することができるので、皮膚傷害を軽減し、また皮膚に追従しやすくすることによって防水性が高まるため、切欠132に有効性がある。
【0047】
なお、本実施の形態では、フィルム材の下テープ部13を用いて導電性ゲル部10a、10b、10cを先端部114a、114b、114cに保持する構成を採っているが、保持部の構成はこれに限定されない。例えば、フィルム材の下テープ部13を用いる代わりに、液状接着剤で導電性ゲル部10a、10b、10cの外周を先端部114a、114b、114cに接着させるようにしてもよい。フィルム材を用いる本実施の形態の保持部の構成は、製造コストの点で、液状接着剤を用いる保持部の構成に比べて有利である。一方、液状接着剤を用いる保持部の構成は、防水性フィルム材を用いる本実施の形態の保持部の構成に比べて、通気性が良好な領域を広くすることができる。
【0048】
第2の防水部としてのOリング部14は、Oリング14a、14b、14cを環状部として有する。Oリング14a、14b、14cはそれぞれ、防水性材料、本実施の形態ではポリエチレン発泡体からなる部材である。各Oリング14a、14b、14cの下面には、生体に粘着可能な粘着部として粘着層が形成されている。Oリング14a、14b、14cはそれぞれ、環状に形成されており、導電性ゲル部10a、10b、10cの外周を個別に囲むように配置され、その状態で生体に貼付される。
【0049】
したがって、本実施の形態では、各Oリング14a、14b、14cの内側から外側へのあるいは外側から内側への水分の移動を抑制することができる。これにより、各Oリング14a、14b、14cの内側に配置されている導電性ゲル部10a、10b、10c間の電気的分離をより確実に行うことができる。
【0050】
また、本実施の形態では、先端部114a、114b、114cの下面に下テープ部13の上面を接着させ、下テープ部13の下面にOリング14a、14b、14cの上面を接着させ、Oリング14a、14b、14cの下面を体表に粘着させる構成を採っている。このように、防水性を持つ各部材で導電性ゲル部10a、10b、10cを完全に閉じ込めているため、非常に高い防水性を実現することができる。
【0051】
なお、本実施の形態では、導電性ゲル部10a、10b、10cの保持部として、水分を透過させない防水性フィルム材からなる下テープ部13を用いているため、生体からの汗が体表と下テープ部13との間に溜まる場合がある。この場合、体表に対する下テープ部13の粘着力が低下し、その結果として下テープ部13が体表から剥がれやすくなる。これに対し、導電性ゲル部10a、10b、10cを個別に囲むように防水性のOリング14a、14b、14cを配置して、導電性ゲル部10a、10b、10cの中間領域に溜まった汗が導電性ゲル部10a、10b、10c付近に流れ込むことを防止している。また、本実施の形態では、Oリング14a、14b、14cはポリエチレン発泡体であり、ウレタンテープである下テープ部13に比べて、体表に対する粘着力を維持することができる。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。よって、上記実施の形態、特に生体電極の各部材の形状や材質、サイズなどは、種々変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 生体電極
10 検出部
10a、10b、10c 導電性ゲル部
11 ケーブル部
12 シート部
13 下テープ部
14 Oリング部
14a、14b、14c Oリング
19a、19b、19c 銀/塩化銀電極
114a、114b、114c 先端部
150 PET基材層
154a、154b、154c 基材先端部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体信号を伝送する伝送部に電気的に接続され且つ互いに離間して配置された複数の導電性ゲル部を有する複数の電極部と、
前記複数の導電性ゲル部の上面を覆う防水性材料からなる第1の防水部と、
前記複数の導電性ゲル部を、前記第1の防水部に覆われた状態に保持する保持部と、
生体に粘着可能な粘着部を下面に有する1枚の通気性シート材からなり、前記第1の防水部が前記通気性シート材の下面の一部に固定されている、シート部と、
生体に粘着可能な粘着部をそれぞれ下面に有し、前記複数の導電性ゲル部の外周を個別に囲むよう環状に形成された防水性材料からなる複数の環状部を有する第2の防水部と、
を有する生体電極。
【請求項2】
前記保持部は、前記複数の導電性ゲル部に対応する位置に複数の開口が配置されるよう形成されたフィルム材からなり、前記複数の開口の縁部と前記第1の防水部とで前記複数の導電性ゲル部を挟むことにより、前記複数の導電性ゲル部を保持する、
請求項1記載の生体電極。
【請求項3】
前記フィルム材は、防水性を有し、
前記フィルム材の上面は、前記第1の防水部の下面に接着され、
前記複数の環状部の上面は、前記フィルム材の下面に接着されている、
請求項2記載の生体電極。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−183082(P2012−183082A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46147(P2011−46147)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(000112602)フクダ電子株式会社 (196)