【課題】今日、失禁対応用おむつなどの装具とは異なった、男性用の排尿時残尿漏れ、滴下などに対する対処具が、女性用に較べて汎用していない状況があり、暗黙のままに個人で処置されている実態がある。近年、長寿高齢者人口の増加に伴い、相当数の該当者が長時間をかけた排尿後において、尿切りのため陰茎を振る際の尿飛散によるズボンの黄染み、尿臭や、パンツ内陰茎収納後の、尿の漏れ出しや滴下に悩まされている現実がある。
【解決手段】一応の排尿終了感が得られた時点で、本器具、万年筆型ホールダー１にセットされたロール状紙筒基体３を陰茎先端部に接することにより、陰茎内の残尿を毛細管現象により短時間のうちに吸着吸収する。紙筒は複数回の使用に耐えるので、あらたな使用面がなくなればホールダーから外して付属のポリ小袋に入れて廃棄する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、尿失禁対応の器具ではなく、飽くまでも排尿後の残尿漏れに対応するもので、男性老年者の排尿後、
○ 陰茎先を尿切りのため振る際にズボンに飛散した尿が付着、次第にズボンに黄じみを作る、異臭の元となる。
○ パンツ内に陰茎収納後も尿が出て、尿じみを作る。
○ 陰茎先から膝下まで滴下する。
などの不快な事態を防止解消するための器具に関するもの。手早い処理が可能でコンパクトに携帯運搬ができ、複数回使用後、カセット式で尿吸収紙筒部分を廃棄することが可能である。
【背景技術】
【０００２】
従来、排尿に著しく時間をかけて防ぐか、その後の尿滲出についてはティッシュなどで自ら対応する程度であった。とりたてて積極的な対応はなかったと思われる。
【特許文献１】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
現段階では、女性の尿漏れ防止対応の「パンティーライナー」などの存在に対し、男性用には積極的な器具対応が工夫されず、個人夫々の対応に委ねられていたと思われるが、長寿社会・老齢人口の増加の中で、排尿後の尿漏出に対して安心清潔な処理が求められる時期が来ており、安価簡単に防止することを工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
男性における老年期の排尿時間長期化は身体機能の低下に伴う自然の方向であるが、排尿終了後尿切りのため陰茎振りつけによるズボンへの尿の飛散や、陰茎パンツ内収納時の残尿漏れ出し、滴下は非衛生的であり、本人も不快である。これを防ぐため、本器具のキャップを引き抜き、露出した柔かい中空ロール状紙筒に陰茎先を当てて残尿を陰茎内から毛細管現象を利用して吸い出すことで短時間のうちに残尿排出を完了させる。
【発明の効果】
【０００５】
本発明を使用することによって、多くの男性老年者が残尿による不快感、不衛生な生活から解放され、快適な成果を実感することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
▲１▼本器具の主目的である排尿終了後の陰茎内残尿吸着のため、中空ロール状の肌当りの柔い厚さ３〜５ｍｍ程度の厚身のある紙製の筒を本発明の基体とする。この紙筒は残尿量の多寡に応じて（Ａ）紙のみのものと、（Ｂ）高分子吸水剤を軸に近い内側に貼り付けたものの２種類を用意する。
▲２▼本器具は、この紙筒を、万年筆型の器具内に収められた、網または格子状の、プラスチックか金属製のホルダーに嵌め込んで保持する形態とする。
▲３▼使用時以外はキャップを被せて、ホールダーに嵌め込んだソフトなロール状紙筒を保護する。
▲４▼複数回、残尿吸着に使用後、ホールダーから抜きとり専用のポリ小袋に入れて廃棄する。
▲５▼万年筆型のキャップは細い紐で本体に繋ぎ止める形とする簡便な「Ａ型」。
▲６▼好みに応じて、キャップはスライド式に先端方向に引いて、万年筆状軸体中央部に窓状に紙筒が露出するよう開口部を設けて使用し、使用後はスライドキャップを戻して携帯する形態や蝶番式半割蓋などの「Ｂ型」、ヴァリエーションが可能である。
▲７▼なおＢ型では、開口窓面で吸着に使用した後、複数回紙面を利用できるよう、キャップと反対側の先端にあるツマミを回転させて、ロールの面を変えて使用する仕組みとする。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本発明の斜視図

【符号の説明】
【０００８】
（１）万年筆型残尿吸着用紙筒ホールダー 斜視図 （２）万年筆型ホールダー内にセットされている、紙筒保持用中空網状・格子状などの中空ホールダー（３）厚身のある、柔いロール状の紙筒基体（４）キャップ（５）Ｂ型の場合にロールの向きを換えるためのツマミ

【特許請求の範囲】
【請求項１】
老年期、男性は排尿完了までに時間を要するようになり、排尿後も出きってしまわず、陰茎内に尿が残るため、
○ 陰茎を尿切りのため振る際にズボンに飛散した尿が付着、次第にズボンには黄染みを作り、異臭の元となる。
○ パンツ内に陰茎収納後も尿が出て、尿じみを作る。
○ 陰茎先から膝下まで尿が滴下する。
などの不快な経験をしばしばするようになる。本発明は、これを簡単に防ぐ男性用万年筆型携帯着脱式残尿吸収処理具に関するものである。
▲１▼本発明では、排尿後陰茎先に当てて、残尿分を吸収吸着させる直径２〜３ｃｍ程度の中空ロール状の柔く、厚身のある紙筒を発明の基体とする。
▲２▼男性用万年筆型残尿吸収処理具は、この紙筒と、この紙筒を保持するキャップ内軸部分に設けられたプラスチックや、金属製などの格子状又は網状の円筒形ホールダーとからなっている。
▲３▼使用時には、このホールダーにロール状紙筒をセットする。
▲４▼携帯時は、この器具のキャップをして紙筒を保護する仕組みとする。
▲５▼キャップは細紐で本体と繋げる。簡易Ａ型。
▲６▼キャップはスライド式として先端方向に移動することで、万年筆型器具の中央部が円筒半分程度窓状に開口、紙筒が露出するようにし、その部分を陰茎先に当てて尿を吸収できる構造、その他、蝶番式半割蓋型などのＢ型ヴァリエーションが可能である。

【図１】

【図２】

【図３】

【公開番号】特開２０１１−２１８１３０（Ｐ２０１１−２１８１３０Ａ）
【公開日】平成２３年１１月４日（２０１１．１１．４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１０５８１９（Ｐ２０１０−１０５８１９）
【出願日】平成２２年４月１３日（２０１０．４．１３）
【出願人】（５０８１５９６６２）
【Ｆターム（参考）】