説明

男性用着脱式残尿漏れ処理具

【課題】今日、失禁対応用のおむつなどの装具とは異なった、男性用の排尿時残尿漏れ、滴下に対する対処具が、女性用に較べて汎用していない状況があり、暗黙のままに個人で処置されている実態がある。近年、長寿高齢者人口の増加に伴い、相当数の該当者が長時間をかけた排尿後においても、パンツ内陰茎収納後になお、尿の漏れ出しや滴下に悩まされている現実がある。本発明は、安価安全着脱簡単なキャップ状器具を、ごく短時間用いることにより、これらの悩みから容易に解放される器具を提供する。
【解決手段】一応の排尿終了感が得られた時点で、本器具を陰茎先端部に可及的深く被せ、パンツ内に収納する。素材的に肌になじみやすく、緩やかな装着のため着脱容易で、3〜10分程度の後には、陰茎から外して付属するプラスチック小袋に入れて廃棄する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿失禁対応の器具ではなく、飽くまでも排尿後の残尿漏れに対応するもので、男性老年者の排尿後更なる残尿漏れの失敗、不快感などを防止解消するための器具。容易に移動運搬、使用後廃棄可能な器具に関するもの。
【背景技術】
【0002】
従来、排尿に著しく時間をかけて防ぐか、その後の尿滲出についてはティッシュなどで自ら対応する程度であった。とりたてて積極的な対応はなかったと思われる。
【特許文献1】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現段階では、女性の尿漏れ防止対応の「パンティーライナー」などの存在に対し、男性用には積極的な器具対応が工夫されず、個人夫々の対応に委ねられていたと思われるが、長寿社会・老齢人口の増加の中で、排尿後の尿漏出に対して安心安全清潔な処理が求められる時期が来ており、安価簡単に防止することを工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
男性における老年期の排尿時間長期化は身体機能の低下に伴う自然の方向であるが、排尿終了後陰茎パンツ内収納後の残尿漏れ出し、滴下は非衛生的であり、本人も不快である。これを防ぐため、一応の排尿終了感を得た時点で、簡易な本器具キャップを陰茎に被せそのままパンツ内に収納する時は、たとえ尿の漏れ出しがあってもキャップ先端部内側の吸収剤に尿が吸収されると共に、陰茎先端部が吸収剤に接触して、陰茎内の尿は毛細管現象により積極的に吸い出され、短時間のうちに残尿排出を完了させる効果がある。
【発明の効果】
【0005】
本発明を使用することによって、多くの男性老年者が残尿による不快感、不衛生な生活から解放され、快適な成果を実感することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
薄く肌触りの良いプラスチック板、不織布、紙など、軽量なキャップ状の形態を保持できる素材で作られた、直径約3.5cm〜6.0cm程度、長さ4.0cm〜7.0cm程度のキャップ状の筒体の奥に、布素材で包まれた尿の高分子吸収剤を入れて簡易に貼り止めし、筒の入口周辺には肌当りのよいソフトなゴム状脱落防止用の伸縮性のある膜を付けたものとする。筒体の寸法は、平均的な日本人の陰茎サイズの想定から案出したもので、サイズはS・M・L・LLなどで対応する。
本発明は、以上の構成よりなる。紙製の筒体の場合は、漏出尿が筒体外に滲出しないよう、筒体外面に防水処理加工を施すか、素材として一面のみ防水処理をした紙を使用する。
筒体は、キャップを被せる時までは陰茎挿入が容易なように、しっかりした形状を保つが、被覆後はパンツ内で変形が起っても陰茎になじみやすい程度の強度が望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の斜視図

【符号の説明】
【0008】
(1)筒体 (2)筒体先端部内側に付置する強い保水性をもった高分子水分吸収素材。必要あれば、先端部内側に軽く接着する (3)筒体入口部には、肌当りのよいソフトゴム様の伸縮性のある膜材を付ける。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
老年期、男性は排尿完了までに時間を要するようになり、排尿後も出きってしまわず陰茎内に尿が残り、パンツ内に陰茎収納後も尿が出て、尿じみを作ったり、膝下まで滴下する不快な経験をしばしばするようになる。これを簡単に防ぐ器具。
▲1▼一応、排尿終了したと覚えた時に、陰茎先に被せる薄いプラスチック素材、不織布、または紙(表側のみを防水加工)などを素材としたキャップ状の筒体。
▲2▼移動時は勿論、いつでも排尿時使用可能なように、通常筒体は押しつぶした平板状を成すようにして、携帯には嵩張らない簡単な形状とする。
▲3▼使用時には板状の本体の両耳を押してワンタッチでキャップ形筒体を形成する仕組みとする。
▲4▼キャップ内先端には、紙おむつなどに使用する高分子水分吸収素材を収め、残尿の漏れ出しを吸収して、パンツじみ、膝下への滴下を防ぎ、筒体内に保留しきれるようにする。短時間後適当に外し、添付のプラスチックの小袋に入れて廃棄する。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−218117(P2011−218117A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100331(P2010−100331)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(508159662)
【Fターム(参考)】