説明

画像に基づく照明制御及びセキュリティ制御のためのシステム及び装置

昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御を有する機能の組合せを可能にする照明制御システムが開示される。1又は複数のプロセッサは1又は複数のカメラ及び複数の照明器具とともに用いられ、昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御を有する機能の組合せを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して画像に基づく照明制御のためのシステム及び装置に関する。より詳細には、本発明は、1又は複数のプロセッサ及び複数の照明器具とともに用いられ画像をキャプチャする1又は複数のカメラで、自然照明に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御を実行することに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル照明技術、つまり発光ダイオード(LED)のような半導体光源に基づく照明は、今日では従来の蛍光灯、HID及び白熱灯の実行可能な代案を提供する。高エネルギ変換効率及び光効率、耐久性並びに低運用コストのような多くの機能的利点と相まってLED技術における最近の進歩は、効率的、堅牢及び正確に制御可能なフルスペクトル光源の発展をもたらしている。
【0003】
従って、昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御のための既存のシステムは、デジタル照明技術を利用して、オフィスや会議室のような建築空間を一層正確に監視及び制御できる。既存の昼光に基づく照明制御システムは、例えば、調光又は二段式切り替えバラストを1又は複数の昼光光センサとともに有する個々に制御可能な照明器具を用いて、平均作業面照明を自然照明空間内で測定する。このようなシステムでは、1又は複数の制御部は、日光の出現に応答するため及び最小の作業面照明を維持するために、1又は複数の光センサの出力を監視し及び照明器具により提供される照明を制御してもよい。
【0004】
また、従来の占有に基づく照明制御システムは、調光又は切り替えバラストとともに超音波振動子又は焦電センサを利用してオフィスのような照らされた建築空間が占有されているか否かを決定する1又は複数の占有センサを用いることにより、個々に制御可能な照明器具を用いることにより、デジタル照明技術でなされた進歩を利用してもよい。このようなシステムでは、1又は複数の占有制御部は、占有センサからの出力を監視し、センサが空間は占有されていないと示すとき1又は複数の照明器具を暗くしてもよい。同様に、既存のセキュリティ制御システムは、1又は複数のデジタル・ビデオ・カメラとともに制御部を有し、カメラの出力を記録及び監視してもよい。既存のセキュリティ制御システムは、従って、起こり得るセキュリティ違反を検出し警備担当者に警告してもよい。
【0005】
デジタル照明技術の分野でなされた進歩に加えて、画像技術、特に画像センサ技術の分野でも重要な進歩がなされている。その結果、画像センサはデジタル・カメラのような装置に容易に組み込まれ、このような装置は非常に高解像度の画像をキャプチャするのに十分な程高機能であり、人間の目に匹敵するほどの光感受性を示すことができる。更に、コンピュータ・ネットワーク及びマイクロプロセッサの領域における進歩は、分散処理を現実のものにしている。絶えず高解像度画像のような内容の豊富なデータを生成する、ネットワーク接続されたシステムは、結果として、大量の内容の豊富なデータを効率的に処理するために必要な計算又は処理能力に容易にアクセスしうる。
【0006】
デジタル照明技術、画像センサ技術及び分散処理の領域でなされた進歩にも拘わらず、既存のセキュリティ制御システムや昼光に基づく照明制御システム及び占有に基づく照明制御システムは、これらの進歩により提供される複合の利益を活用できていない。これらの利益を活用できていないことは、結果としてこのようなシステムのユーザに有意な不利益をもたらしている。例えば、このような既存のシステムはデジタル照明技術の利益を活用できるので、建築空間を更に正確に制御できるのに、このようなシステムは画像センサ技術の分野でなされた進歩により提供される利益を追加で活用しないために、昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御の複合された機能を提供できない。このような機能の組合せを望んでいるユーザは、従って、別個のシステムを買わざるを得ない。これは設置及び維持のコストを増大させてしまう。
【0007】
更に、既存の昼光に基づく照明制御システム、占有に基づく照明制御システム及びセキュリティ制御システムは画像センサ及び分散処理技術においてなされた進歩を活用しないために、このようなシステムは変化する環境条件、例えば建築空間内の家具の配置の変化に応答してプログラムで調整されることを受け入れない。例えば、既存の昼光に基づく照明制御システムは、通常、焦点合わせの光学的な不透明シールドを有する筐体に取り付けられたシリコン・フォト・ダイオード及び関連する増幅器を有し、筐体を物理的に傾けるか回転させるかによってのみ変更されうる固定的な視野をもたらしている。
【0008】
更に、既存のセキュリティ制御のためのシステムは、昼光に基づく照明制御及び占有に基づく照明制御と同様に、基本的に激しく利用される建築空間を綿密に且つ効率的に監視するために必要な一定のデータ収集及び処理を提供することに機能が限られている。
【0009】
その結果、昼光及び占有の変化に基づく照明制御とともにセキュリティ制御の複合された利益を提供するコスト効率の良いシステムをユーザに提供するために、デジタル照明技術、画像に基づくセンサ技術及びネットワーク又は分散処理技術の領域でなされた進歩を同時に活用することに重大な必要性がある。このようなシステムは、デジタル照明技術を利用し、昼光又は占有の変化に応答して照明器具を個々に制御しうる。このようなシステムは、デジタル・カメラにより用いられるセンサのような画像に基づくセンサを更に利用し、昼光、占有とともにセキュリティに関する情報を提供できる画像データを迅速に生成しうる。最後に、このようなシステムはまた、激しく使用され従って絶えず変化する空間が綿密に監視され制御されうるように、複数のネットワーク接続されたプロセッサを利用して、生成された画像データを効率的に処理しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
<要約>
出願人は、制御可能な固体照明の領域ででなされた進歩を画像センサ技術及びネットワーク又は分散処理の領域でなされた進歩と組合せることが技術的に真に必要とされていること、及び昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及び/又はセキュリティ制御のための知られている解決策が重大な不利点をもたらすことを認識している。第一に、現行の技術的解決策のユーザは、セキュリティ制御とともに昼光に基づく照明制御機能及び占有に基づく照明制御機能を得るために1つより多いシステムを設置し維持しなければならない。これは、不要な追加コストを生じる。第二に、現行の照明制御システムは、ネットワーク又は分散処理の利益を活用しないので、しばしば激しく利用され従って絶えず変化する環境に関連する大容量データを処理する能力に欠ける。第三に、このようなシステムはしばしばプログラムで制御できないコンポーネント技術を利用するので、このようなシステムを該システムの性能に影響を及ぼす家具の再配置のような大幅な環境変化に適応させるために、物理的操作がしばしば要求される。
【0011】
出願人は、制御可能な固体照明、画像に基づく感知及び分散処理の分野においてなされた進歩を組み合わせることが、セキュリティ制御、昼光に基づく照明制御及び占有に基づく照明制御のための既存のシステムに存在する欠点を克服する可能性を有することを更に認識している。従って、本発明の種々の実施形態及び実施は、(1)デジタル照明技術を利用して、昼光又は占有の変化に応答して照明器具を個々に制御し、(2)画像センサを利用して、昼光、占有及び/又はセキュリティに関連する情報を提供できる画像データを迅速に生成し、及び/又は(3)複数のネットワーク接続されたプロセッサを利用して、激しく使用され従って絶えず変化する空間が綿密に監視され制御されうるために生成されたデータを効率的に処理する、ことができる照明制御システム及び装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の多くの実施形態は、(1)建築空間を照らす自然光の量、(2)そのような空間内の占有者の数、密度又は位置、及び(3)そのような空間内の起こり得るセキュリティ違反、を検出しそれらに反応するためのカメラ及び1又は複数のプロセッサの使用を含む。例えば、多くの実施形態では、オフィス又は居間のような建築空間内の1又は複数のカメラは、空間の画像をキャプチャし、該キャプチャした画像を示す信号を送信する。プロセッサは、1又は複数のカメラとの通信で、キャプチャされた画像を示す信号を受信し、画像を処理する。プロセッサは、複数の他のプロセッサを利用して画像を効率的に処理してもよい。画像は、自然光又は占有の変化を検出するために処理されてもよい。プロセッサは、次に昼光又は占有の検出された変化に応答して1又は複数の照明器具を制御してもよい。画像はまた、セキュリティ違反を検出するために処理されてもよい。1又は複数のセキュリティ違反を検出すると、プロセッサは、例えば警備担当者に検出されたセキュリティ違反を警告するために及び/又はセキュリティ違反の犯人を不利な立場に置くために、1又は複数の照明器具を制御してもよい。
【0013】
通常、本発明の種々の実施形態による照明制御システムは、カメラ、プロセッサ及び複数の個々に制御可能な照明器具を有する。カメラは、少なくとも1つの画像をキャプチャし、該少なくとも1つの画像を表現する情報を有する画像信号を送信する。プロセッサは画像信号を受信し、少なくとも1つの画像を表現する情報を画像信号から抽出し、該少なくとも1つの画像を処理して昼光の指標を決定する。追加で又は代替で、プロセッサは占有の指標を決定してもよい。追加で又は代替で、プロセッサはセキュリティの指標を決定してもよい。プロセッサはまた、複数の個々に制御可能な照明器具のために、昼光、占有及び/又はセキュリティの指標に基づき制御信号を生成する。
【0014】
本発明の多くの実施形態は、複数のカメラ及び/又は複数のプロセッサを用いる。本発明の他の実施形態によるプロセッサは、少なくとも1つの画像を処理して、昼光の指標、占有の指標、及びセキュリティの指標、の少なくとも2つを決定してもよい。少なくとも1つの画像を処理してセキュリティの指標を決定するプロセッサは、少なくとも1つの画像を調べてセキュリティ違反を識別してもよい。プロセッサはまた、昼光の指標、占有の指標及び/又はセキュリティの指標の1又は複数に基づき、複数の個々に制御可能な照明器具のために制御信号を生成してもよい。
【0015】
本発明の幾つかの態様によると、少なくとも1つの画像を処理して昼光の指標を決定する段階は、空間に関連する平均作業面照度を測定する段階を有する。本発明の幾つかの他の態様によると、プロセッサは少なくとも1つの画像を処理して、カメラに関連付けられた調整可能な視野を生じる。カメラに関連付けられた調整可能な視野は、プロセッサにより少なくとも1つの画像を電子的にマスキングすることにより達成されてもよい。プロセッサは、少なくとも1つの画像を処理して、カメラに関連付けられた調整可能なピクセル毎の感度を達成してもよい。カメラに関連付けられた調整可能なピクセル毎の感度は、プロセッサにより少なくとも1つの画像をグレイスケール画像でピクセル毎に乗算することにより達成されてもよい。プロセッサはまた、カメラに関連付けられたダイナミック・レンジの増大を達成するために、少なくとも1つの画像を処理してもよい。カメラに関連付けられたダイナミック・レンジの増大は、プロセッサにより少なくとも1つの画像がデジタル化される前に少なくとも1つの画像を対数伝達関数にかけることにより達成されてもよい。ダイナミック・レンジの増大はまた、カメラにより時系列の画像をキャプチャすることにより、及びプロセッサによりキャプチャされた画像をピクセル毎に結合することにより達成されてもよい。
【0016】
本発明の幾つかの態様によると、本発明に関連するカメラは第1の色チャネル、第2の色チャネル及び第3の色チャネルの組合せを有してもよい。カメラは、第1の色チャネルに関連付けられた第1の画像セット、第2の色チャネルに関連付けられた第2の画像セット及び第3の色チャネルに関連付けられた第3の画像セットを生成してもよい。本発明による1又は複数のプロセッサは、第1の画像セット、第2の画像セット及び第3の画像セットのうちの2以上を比較することによりカメラによって生成された画像を処理してもよい。
【0017】
例えば、本発明の幾つかの実施形態では、カメラは赤色チャネル、緑色チャネル及び青色チャネルを有する。このような実施形態のプロセッサは、少なくとも1つの画像を処理して、人間の目に関連付けられたスペクトル応答を近似する、カメラに関連付けられたスペクトル応答分布を生じてもよい。プロセッサは、少なくとも1つの画像を用いて該少なくとも1つの画像に描かれている空間に関連付けられた昼光及び合成照明のスペクトル出力分布の推定値を計算すること、該空間に関連付けられた作業面の照度を計算すること、及び該空間に関連付けられた昼光及び合成照明のスペクトル出力分布に基づき作業面の照度の乗数を計算することにより、カメラに関連付けられた分光応答度を生じてもよい。
【0018】
本発明の幾つかの態様は、1又は複数のプロセッサと通信する複数のカメラを用いる。このような態様は、例えば、第1の視野を有する第1のカメラ及び第2の視野を有する第2のカメラを有してもよい。更に、第1の視野及び第2の視野は重なり合ってもよい。更に、第1のカメラは第1の画像をキャプチャし、第2のカメラは第2の画像をキャプチャしてもよい。1又は複数のプロセッサは、本発明の幾つかの態様によると、例えば第1の画像及び第2の画像の両方を調べて1又は複数の占有の指標を識別することにより、占有の指標を決定してもよい。
【0019】
本発明の多くの態様によると、少なくとも1つの画像は背景画像及び前景画像を有し、これらの画像は時間的に分けられる。プロセッサは、前記背景画像を前記前景画像からピクセル毎に減算して減算された画像を生成する段階、前記減算された画像を画像分割アルゴリズムにかける段階、前記減算された画像から、赤色バイナリ画像、緑色バイナリ画像及び青色バイナリ画像の組合せを有するバイナリ画像のセットを生成する段階、及びミニマップ演算子を前記バイナリ画像のセットに適用して、赤色画像階層、緑色画像階層及び青色画像階層の組合せを有する画像階層のセットを生成する段階、のうちの1又は複数の段階を用いることにより、前記少なくとも1つの画像を処理する。
【0020】
理解されるべき点は、前述の概念及び以下で詳細に議論される更なる概念の全ての組合せが(これらの概念が相互に矛盾しないとすると)、本願明細書に開示される本発明の主題の一部であると考えられることである。特に、本開示の最後にある特許請求の範囲に記載された主題の全ての組合せは、本願明細書に開示された本発明の主題の一部であると考えられる。また、理解されるべき点は、本願明細書で明示的に用いられる専門用語は、参照されることにより組み込まれる如何なる開示にも現れ、本願明細書で開示される特定の概念と最も一貫性のある意味を与えられるべきである。
【0021】
図中、同様の参照符号は概して異なる図面を通じて同一又は同様の部分を表す。また、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を説明する際に一様に配置される代わりに強調される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の幾つかの実施形態による、昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御を有する機能の組合せを実行する照明制御システムを示す。
【図2】本発明の幾つかの他の実施形態による、昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御を有する機能の組合せを実行する照明制御システムを示す。
【図3】本発明の幾つかの実施形態による、1又は複数のプロセッサにより実施される昼光に基づく照明制御を実行する方法を示す。
【図4】本発明の幾つかの実施形態による、1又は複数のプロセッサにより実施される占有に基づく照明制御を実行する別の方法を示す。
【図5】本発明の幾つかの他の実施形態による、1又は複数のプロセッサにより実施されるセキュリティ制御を実行する方法を示す。
【図6】本発明の幾つかの実施形態による、昼光に基づく照明制御、占有に基づく照明制御及びセキュリティ制御のうちの1又は複数を実行する方法を示す。
【図7】本発明の幾つかの他の実施形態による、1又は複数のプロセッサにより実施される、効率的な画像処理のための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に本発明の説明のための実施形態を詳細に参照する。これらの例は添付の図面に図示される。
【0024】
以下の詳細な説明では、説明を目的として限定的でなく、本発明の教示の完全な理解を提供するために、多くの詳細事項を開示する代表的な実施形態が説明される。しかしながら、本開示の利益を得る当業者には、本願明細書に記載された特定の詳細事項とは別の本発明の教示による他の実施形態が添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが明らかだろう。更に、良く知られた装置及び方法の説明は、代表的な実施形態の説明を不明瞭にすることを避けるため省略される。このような方法及び装置は、明らかに本発明の教示の範囲内である。
【0025】
図1は、本発明の多くの実施形態による照明制御システム10を示す。システム10は、プロセッサ110、カメラ100、及び照明器具120−1、120−2及び120−nを有する。本発明の実施形態では、システム10は追加のプロセッサ、例えばプロセッサ110−1、110―2及び110−nを有してもよい。システム10はまた、カメラ100−1、100−2及び100−nのような追加のカメラを有してもよい。カメラ100−1は、少なくとも1つの第1の画像をキャプチャし、リンク101を介して該少なくとも1つの画像を表現する情報を有する第1の画像信号を送信する。カメラ100−2は少なくとも1つの第2の画像をキャプチャしてもよく、カメラ100−nは少なくとも1つの第3の画像をキャプチャしてもよい。カメラ100−2は、リンク102を介して、少なくとも1つの第2の画像を表現する情報を有する第2の画像信号を送信してもよい。同様に、カメラ100−nは、リンク103を介して、少なくとも1つの第3の画像を表現する情報を有する第3の画像信号を送信してもよい。
【0026】
本願明細書で用いられるように用語「リンク」は、少なくとも2つの装置の間で情報の通信を可能にする如何なる接続も表す。例えば、リンクは、有線通信接続、無線通信接続、無線周波数通信接続、及び光通信接続を含む。
【0027】
本願明細書で用いられるように用語「カメラ」は、光画像を電気信号に変換する如何なる装置も表す。カメラの実施形態は、限定ではなく、従来の電荷結合素子、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)アクティブ・ピクセル・センサ(APS)及びデジタル・カメラを含む。
【0028】
本願明細書で用いられるように用語「プロセッサ」は、情報を操作可能なコンピュータの中央処理装置のような、算術及び論理命令を処理する如何なる回路も表す。プロセッサ110−1、プロセッサ110−2及びプロセッサ110−nの実施形態は、限定ではなく、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を含む。
【0029】
図1に示されたような照明制御システム10の多くの実施形態では、プロセッサ110−1は、カメラ100−1、カメラ100−2及びカメラ100−nと通信して、リンク101を介して第1の画像信号を受信する。プロセッサ110−1はまた、第2の画像信号をリンク102を介して、第3の画像信号をリンク103を介して受信する。プロセッサ110−1は、少なくとも1つの第1の画像を記述する情報を第1の画像信号から抽出してもよい。プロセッサ110−1はまた、少なくとも1つの第2の画像を記述する情報を第2の画像信号から抽出し、少なくとも1つの第3の画像を記述する情報を第3の画像信号から抽出してもよい。プロセッサ110−1は、少なくとも1つの第1の画像、少なくとも1つの第2の画像及び少なくとも1つの第3の画像のうちの1又は複数を処理して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。
【0030】
システム10の多くの実施形態では、プロセッサ110−1はプロセッサ110−2にリンク104を介して通信可能に結合され、プロセッサ110−nにリンク105を介して通信可能に結合される。プロセッサ110−2及び110−nは更に、リンク106を介して互いに通信可能に結合されてもよい。プロセッサ110−1は、プロセッサ110−2及びプロセッサ110−nを用いることにより、少なくとも1つの第1の画像、少なくとも1つの第2の画像及び少なくとも1つの第3の画像を処理してもよい。更に、プロセッサ110は、照明器具120−1のための第1の制御信号、照明器具120−2のための第2の制御信号及び照明器具120−nのための第3の制御信号を生成してもよい。ここで、生成された制御信号は、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標の1又は複数に基づく。
【0031】
本願明細書で用いられるように用語「昼光の指標」は、空間を照らす自然光の量の変化の如何なる指標も表す。用語「昼光の指標」は、限定ではなく、オフィスのような空間を照らす太陽光の量の増大又は減少の指標、空間を照らす月光の量の増大又は減少の指標を含む。
【0032】
本願明細書で用いられるように用語「占有の指標」は、空間の占有の変化の如何なる指標も表す。用語「占有の指標」は、限定ではなく、空間に入る又は空間を去る1又は複数の人の如何なる指標、及び空間内で位置の変化する1又は複数の人の指標も含む。
【0033】
本願明細書で用いられるように用語「セキュリティの指標」は、セキュリティ違反の如何なる指標も表す。用語「セキュリティの指標」は、限定ではなく、空間内の侵入者又はその他の場合には身元不明の個人の指標、空間内の移動させられた物体の指標、及び空間内の不審な行動の指標も含む。
【0034】
用語「照明器具」は、本願明細書では特定の形状因子の一又は複数の照明ユニット、組立品又はパッケージの実施又は構成を表すために用いられる。用語「照明ユニット」は、本願明細書では同一又は異なる種類の1又は複数の光源を含む装置を表すために用いられる。所与の照明ユニットは、光源の種々の実装構成、囲い/筐体構成、及び形状、及び/又は電気及び機械的接続構成のうちの1つを有してもよい。また、所与の照明ユニットは、任意的に光源の動作に関連する種々の他の構成部品(例えば制御回路)と関連(例えば、含む、結合される、及び/又は一緒にパッケージされる)してもよい。「LEDに基づく照明ユニット」は、上述のような1又は複数のLEDに基づく光源を単独で又は他のLEDに基づかない照明ユニットと組み合わされて含む照明ユニットを表す。
【0035】
用語「光源」は、限定でなく、LEDに基づく線源、白熱光源(例えば、フィラメント・ランプ、ハロゲン・ランプ)、蛍光源、リン光源、高輝度放電源(例えば、ナトリウム蒸気、水銀蒸気、メタルハライド・ランプ)、レーザ、他の種類のエレクトロルミネセンス源、高温ルミネセンス源(例えば、炎)、蝋燭ルミネセンス源(例えば、白熱套、炭素アーク放射源)、光ルミネセンス源(例えば、気体放電源)、電子飽和を用いた陰極ルミネセンス源、直流ルミネセンス源、結晶ルミネセンス源、運動ルミネセンス源、熱ルミネセンス源、摩擦ルミネセンス源、音波ルミネセンス源、電波ルミネセンス源、及び発光ポリマーを含む種々の放射線源のうちの1又は複数を表すと理解されるべきである。
【0036】
本開示の目的のために本願明細書で用いられるように、用語「LED」は如何なるエレクトロルミネセンス・ダイオード又は電気信号に応答して放射を生成できる他の種類のキャリア注入/接合に基づくシステムも含むと理解されるべきである。従って、用語LEDは、限定ではなく、電流に応答して光を放射する種々の半導体に基づく構造、発光ポリマー、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンス・ストリップ等を含む。特に、用語LEDは、赤外線スペクトル、紫外スペクトル及び可視スペクトル(一般的に約400ナノメータから約700ナノメータの放射波長を含む)の種々の成分のうちの1又は複数の放射を生成するよう構成されうる全ての種類の発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を表す。LEDの幾つかの例は、限定ではなく、種々の赤外線LED、紫外線LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、アンバー色LED、橙色LED、及び白色LED(以下に更に議論される)を含む。理解されるべき点は、LEDが所与のスペクトル(例えば、狭帯域、広帯域)の種々の帯域幅(例えば、半値全幅又はFWHM)、及び所与の一般色の分類の中の種々の主波長を有する放射を生成するよう構成及び/又は制御されうることである。
【0037】
例えば、基本的に白色を生成するよう構成されたLED(例えば白色LED)の一つの実施は、一緒に混ざって基本的に白色光を形成するエレクトロルミネセンスの異なるスペクトルを個々に放射する多数のダイを有してもよい。別の実施では、白色LEDは、第1のスペクトルを有するエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光物質と関連してもよい。この実施の一例では、比較的短い波長及び狭い帯域幅のスペクトルを有するエレクトロルミネセンスは蛍光物質を「往復運動させ(pump)」、いくらか広いスペクトルを有するより長い波長の放射を次々に放射する。
【0038】
また、理解されるべき点は、用語LEDが物理的及び/又は電気的パッケージの種類のLEDに限定されないことである。例えば、上述のようにLEDは、異なるスペクトルの放射(例えば、個々に制御可能であってもなくてもよい)を個々に放射する複数のダイを有する単一の発光装置を表してもよい。また、LEDは、LED(例えば幾つかの種類の白色LED)の一部と考えられるリン光体と関連してもよい。概して、用語LEDは、パッケージ型LED、非パッケージ型LED、表面実装LED、チップオンボードLED、Tパッケージ実装LED、ラジアル・パッケージLED、電力パッケージLED、何らかのタイプのケース及び/又は光学素子(例えば拡散レンズ)を含むLED等を表してもよい。
【0039】
所与の照明器具は、可視スペクトル範囲内、可視スペクトル範囲外又はその両者の組合せで電磁放射を生成するよう構成されてもよい。ここで、用語「光」及び「放射」は本願明細書では同義的に用いられる。また、照明器具は、不可欠な構成要素として1又は複数のフィルタ(例えば色フィルタ)、レンズ又は他の光学構成要素を有してもよい。また、理解されるべき点は、照明器具は限定でなく指示、表示及び/又は照明を含む種々の用途のために構成されてもよいことである。「照明源」は特に屋内又は屋外空間を効率的に照らすのに十分な強度を有する放射を生成するよう構成された光源である。この文脈では、「十分な強度」は、空間又は環境内で生成された可視スペクトルの周囲の照明(つまり、間接的に感知されうる又は例えば全体若しくは一部が感知される前に1又は複数の種々の中間面に反射されうる光)を提供するための十分な放射強度(放射出力の観点から、光源からの全方向の総光出力を表すために単位「ルーメン」又は「光束」が屡々用いられる)を表す。
【0040】
用語「スペクトル」は、1又は複数の照明器具により生成された放射の1又は複数の周波数(又は波長)を表すと理解されるべきである。従って、用語「スペクトル」は、可視範囲だけでなく赤外線、紫外線及び全電磁スペクトルの他の領域の周波数(又は波長)も表す。また、所与のスペクトルは、比較的狭い帯域幅(例えば基本的に少ない周波数又は波長成分を有するFWHM)又は比較的広い帯域幅(種々の相対強度を有する幾つかの周波数又は波長成分)を有してもよい。理解されるべき点は、所与のスペクトルは、2以上の他のスペクトルの混合(例えば、複数の光源からそれぞれ放射された放射の混合)の結果であってもよいことである。用語「スペクトル出力分布」は、照明の単位波長当たりの単位空間当たりの出力、又は単位波長当たりの放射量への貢献(例えば、放射エネルギ、放射フラックス、放射強度、放射輝度、放射照度、放射発散度又はラジオシティ)を表すと理解される。
【0041】
本開示の目的のため、用語「色」は用語「スペクトル」と同義的に用いられる。しかしながら、用語「色」は、通常、主に観測者により感知される放射の特性を表すために用いられる(しかしながら、この使用法は本用語の範囲を限定するものではない)。従って、用語「異なる色」は、異なる波長成分及び/又は帯域幅を有する複数のスペクトルを暗に表す。また理解されるべき点は、用語「色」は白色及び非白色光とともに用いられてもよいことである。
【0042】
システム10の幾つかの実施によると、プロセッサ110−1は少なくとも1つの第1の画像を更に処理して、カメラ100−1に関連付けられた調整可能な視野を生じてもよい。少なくとも1つの第1の画像を処理して調整可能な視野を生じることは、少なくとも1つの第1の画像を電子的にマスキングすることを有してもよい。本願明細書で用いられるように用語「電子的にマスキングする」は、限定ではなく、ビット、バイト又は文字のパターンを用いて別のパターンのビット、バイト又は文字の消去に影響を与える処理を有する。システム10の幾つかの他の実施形態によると、プロセッサ110−1は少なくとも1つの第1の画像を更に処理して、カメラ100−1に関連付けられた調整可能なピクセル毎の感度を生じてもよい。少なくとも1つの第1の画像を処理して調整可能なピクセル毎の感度を生じることは、少なくとも1つの第1の画像をグレイスケール・マスク画像でピクセル毎に乗算することを有してもよい。
【0043】
システム10の幾つかの他の実施によると、プロセッサ110−1は少なくとも1つの第1の画像を更に処理して、カメラ100−1に関連付けられたダイナミック・レンジの増大を生じてもよい。少なくとも1つの第1の画像を更に処理してダイナミック・レンジの増大を生じることは、少なくとも1つの画像をデジタル化する前に少なくとも1つの画像を対数伝達関数にかけることを有してもよい。本願明細書で用いられるようにカメラに関連付けられた「ダイナミック・レンジ」は、限定ではなく、カメラによって測定可能な最大光強度と最小光強度との間の比を含む。
【0044】
システム10の多くの実施によると、少なくとも1つの第1の画像は、第1の画像及び第2の画像を有してもよい。ここで第1の画像は、カメラ100−1が第2の画像をキャプチャする前にカメラ100−1によりキャプチャされる。プロセッサ110−1、110−2及び110−nは、第1の画像及び第2の画像を処理して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。この処理は、第1の画像を第2の画像とピクセル毎に結合する段階を有してもよい。これはカメラ100−1に関連付けられたダイナミック・レンジの増大を生じうる。
【0045】
システム10の種々の実施では、プロセッサ110−1は、プロセッサ110−2及びプロセッサ110−nを用いることにより、少なくとも1つの第1の画像、少なくとも1つの第2の画像及び少なくとも1つの第3の画像を処理する。プロセッサ110−1は、少なくとも1つの第2の画像をリンク104を介して送信することにより、及び少なくとも1つの第3の画像をリンク105を介して送信することにより、画像処理のためにプロセッサ110−2及び110−nを用いてもよい。プロセッサ110−2は、少なくとも1つの第2の画像を受信し、少なくとも1つの第2の画像を処理して昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。プロセッサ110−nは、少なくとも1つの第3の画像を受信し、少なくとも1つの第3の画像を処理して昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。多くの実施形態では、プロセッサ110−2が少なくとも1つの第2の画像を処理すると同時に、プロセッサ110−nが少なくとも1つの第3の画像を処理し、プロセッサ110−1が少なくとも1つの第1の画像を処理し、それにより処理効率を上げてもよい。
【0046】
システム10の多くの実施では、照明器具120−1、120−2及び120−nは、1又は複数の照明ユニットの複数の配置を有する。1又は複数の照明ユニットの複数の配置は、1又は複数のLEDに基づく光源を更に有してもよい。システム10の他の実施形態によると、照明器具120−1、120−2及び120−nは、少なくとも1つの固体照明の照明器具をそれぞれ有してもよい。少なくとも1つの固体照明の照明器具は、少なくとも1つの発光ダイオード(LED)を更に有してもよい。また、少なくとも1つの発光ダイオードは光通信を可能にするために光学的に変調されてもよい。用語「光通信」は、本願明細書で用いられるように、自由空間の光通信を含む、通信又は伝送媒体として光を用いる如何なる形式の電気通信も表す。
【0047】
システム10の種々の実施では、カメラ100−1、100−2及び100−nは、照明器具120−1、120−2及び120−nのような照明器具の筐体に位置付けられる。他の実施形態では、カメラは照明器具から離れた場所に位置し、例えば赤外線通信機技術及び無線通信機技術を用いて照明器具と通信する。
【0048】
システム10の幾つかの実施によると、プロセッサ110−1は、少なくとも1つの画像をニューラル・ネットワークに入力として提供することにより少なくとも1つの第1の画像を処理する。ニューラル・ネットワークは、1又は複数のプロセッサ110−1、110−2及び110−nのうちの1又は複数により実行される1又は複数のタスクを有してもよい。例えば、プロセッサ110−2及び110−nは、例により訓練されているより大きなニューラル・ネットワーク・アプリケーションの一部である1又は複数のタスクを実行して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。プロセッサ110−1、110−2及び110−nにより用いられるニューラル・ネットワークは、自動的に照明器具120−1、120−2及び120−nのために制御信号を生成することにより、又はプロセッサ110−1、110−2及び110−nに該制御信号の生成に関する情報を提供することにより、該指標の何れかに応答するよう更に訓練されてもよい。
【0049】
図2は、本発明の多くの実施形態による照明制御システム20内の要素の代替の構成を示す。システム20は、プロセッサ210−1、210−2及び210−n、カメラ200−1、200−2及び200−n、並びに照明器具220−1、220−2及び220−nを有する。プロセッサ210−1、210−2及び210−nは、図1に関連して記載された如何なる種類のプロセッサであってもよい。同様に、カメラ200−1、200−2及び200−nは図1に関連して記載された如何なる種類のカメラであってもよく、照明器具220−1、220−2及び220−nは図1に関連して記載された如何なる種類の照明器具であってもよい。カメラ200−1は、少なくとも1つの第1の画像をキャプチャし、リンク201を介して該少なくとも1つ第1の画像を記述する情報を有する第1の画像信号を送信する。カメラ200−2は、少なくとも1つの第2の画像をキャプチャし、リンク202を介して該少なくとも1つの第2の画像を記述する情報を有する第2の画像信号を送信する。同様に、カメラ200−nは、少なくとも1つの第3の画像をキャプチャし、リンク203を介して該少なくとも1つの第3の画像を記述する情報を有する第3の画像信号を送信する。プロセッサ210−1は、少なくともカメラ200−1と通信して、リンク201を介して第1の画像信号を受信する。プロセッサ210−2は、少なくともカメラ200−2と通信して、リンク202を介して第2の画像信号を受信する。同様に、プロセッサ210−nは、少なくともカメラ200−nと通信して、リンク203を介して第3の画像信号を受信する。
【0050】
図2に示される照明制御システム20の多くの実施によると、プロセッサ210−1は、少なくとも1つの第1の画像を記述する情報を第1の画像信号から抽出してもよい。同様に、プロセッサ210−2は少なくとも1つの第2の画像を記述する情報を第2の画像信号から抽出してよく、プロセッサ210−nは少なくとも1つの第3の画像を記述する情報を第3の画像信号から抽出してもよい。プロセッサ210−1は、次に少なくとも1つの第1の画像を処理して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。プロセッサ210−2は、少なくとも1つの第2の画像を処理して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。同様に、プロセッサ210−nは、少なくとも1つの第3の画像を処理して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。照明制御システム20の多くの実施形態では、プロセッサ210−1、210−2及び210−nは、リンク204及び205を介して通信可能に結合される。プロセッサ210−1、210−2及び210−nのうちの1又は複数は、少なくとも1つの第1の画像、少なくとも1つの第2の画像及び少なくとも1つの第3の画像のうちの1又は複数を処理して、昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定するのに一緒に参加してもよい。
【0051】
システム20の幾つかの実施によると、カメラ200−1は赤色チャネル、緑色チャネル及び青色チャネルを有する。プロセッサ210−1は、少なくとも1つの画像を処理して、人間の目に関連付けられたスペクトル応答を近似する、カメラ200−1に関連付けられたスペクトル応答分布を生じてもよい。プロセッサ210−1は、少なくとも1つの第1の画像を処理することにより該スペクトル応答を生じてもよい。ここで、処理する段階は、少なくとも1つの第1の画像に描かれている又はそれに関する空間に関連付けられた昼光及び合成照明のスペクトル出力分布の推定値を計算する段階、該空間に関連付けられた作業面の照度を計算する段階、及び該空間に関連付けられた昼光及び合成照明の推定されたスペクトル出力分布に基づき作業面照度の乗数を計算する段階を有する。用語「作業面照度」は、本願明細書で用いられるように、限定でなく、作業面を照らす光の量を表す。
【0052】
システム20の種々の実施によると、カメラ200−1は関連付けられた第1の視野を有し、カメラ200−2は関連付けられた第2の視野を有し、第1の視野は第2の視野と重なり合う。プロセッサ210−1は少なくとも1つの第1の画像を処理し、プロセッサ210−2は少なくとも1つの第2の画像を処理して、占有の指標、昼光の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定してもよい。重なり合う視野を有するカメラによりキャプチャされた複数の画像を処理する複数のプロセッサを有するシステム20の実施形態は、占有、昼光及びセキュリティの指標の更に信頼できる決定をもたらしうる。何故なら、重なり合う視野はこのような実施形態に画像処理の結果として生成されうる無関係の情報を検出し無視させるからである。例えば、昼光の指標を決定するときに、カメラの視野内にある物体は、昼光の変化の誤った決定をもたらしうる。しかしながら、重なり合う視野を有する第2のカメラの使用は、このような誤った決定を回避するのを助けうる。
【0053】
本発明の幾つかの実施形態によると、カメラ200−1は第1の色チャネル、第2の色チャネル及び第3の色チャネルを結合する。少なくとも1つの第1の画像は、第1の色チャネルに関連付けられた第1の画像セット、第2の色チャネルに関連付けられた第2の画像セット及び第3の色チャネルに関連付けられた第3の画像セットの組合せであってもよい。プロセッサ210−1、210−2及び210−nのうちの1又は複数は、少なくとも1つの第1の画像を処理してもよい。少なくとも1つの第1の画像を処理する段階は、第1の画像セット、第2の画像セット及び第3の画像セットのうちの2以上を比較する段階を伴ってもよい。異なる色チャネルからの画像を比較する段階により、システム20の種々の実施形態は、特に移動する物体と比べて類似する色の背景に対して移動する物体を含む環境下で占有の指標をより正確に決定しうる。
【0054】
少なくとも1つの第1の画像は、より高い解像度の画像及びより低い解像度の画像を有してもよい。より高い解像度の画像及びより低い解像度の画像は、更に関連してもよい。例えば、より低い解像度の画像は、より高い解像度の画像を用いて生成されていてもよい。プロセッサ210−1は、予備データについてより低い解像度の画像を調べることにより少なくとも1つの第1の画像を処理してもよい。予備データは、限定でなく、物体の移動を証明するデータを有してもよい。より低い解像度の画像の調査が予備データの存在を示した場合、プロセッサ210−1は該予備データの証拠について又は予備データに関する若しくは関係のない他の証拠についてより高い解像度の画像を更に調べてもよい。
【0055】
図3は、本発明の実施形態による少なくとも1つのプロセッサにより実行されうる段階を示す。少なくとも1つのプロセッサが、システム10又はシステム20のような照明制御システムに含まれてもよい。段階300で、少なくとも1つのプロセッサは、1又は複数の画像信号を受信し、少なくとも1つの画像を記述する情報を1又は複数の画像信号から抽出する。(1又は複数の)プロセッサは、少なくとも1つの画像内に示される空間又はその他の場合にはそれに関連する空間に関連付けられた昼光の指標を決定する。昼光の指標の決定は、少なくとも部分的に抽出した情報に基づく。段階310で、プロセッサは、空間に関する平均作業面照度を計算し、該空間に関する昼光の指標を決定する。段階320で、プロセッサは、空間に関する平均作業面照度を特定の値の範囲と比較する。計算した空間に関する平均作業面照度が特定の値の範囲内の場合、1又は複数のプロセッサは処理のために1又は複数の追加画像信号を要求してもよい。或いは、プロセッサは次の画像信号を受信するのを単に待ってもよい。更に代替として、プロセッサは画像信号を周期的に要求してもよい。一方で、計算した空間に関する平均作業面照度が特定の値の範囲外の場合、1又は複数のプロセッサは、複数の個々に制御可能な照明器具のうちの少なくとも1つの照度を調整するために制御信号を生成する(段階330)。
【0056】
図4は、本発明の実施形態による少なくとも1つのプロセッサにより実行されうる段階を示す。少なくとも1つのプロセッサが、システム10又はシステム20のような照明制御システムに含まれてもよい。段階400で、少なくとも1つのプロセッサは1又は複数の画像信号を受信する。段階410で、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの画像を記述する情報を1又は複数の画像信号から抽出し、少なくとも1つの画像を1又は複数の他の画像のような他の利用可能な情報と比較し、空間に関する占有の指標を決定する。例えば、少なくとも1つの画像を同一空間の予めキャプチャされた画像と比較することは、占有の変化を明らかにしうる。如何なる占有に関する変化も見付からない場合、少なくとも1つのプロセッサは処理のために1又は複数の更なる画像信号を要求してもよい。或いは、プロセッサは次の画像信号を受信するのを単に待ってもよい。更に代替として、プロセッサは画像信号を周期的に要求してもよい。他方で、占有に関する如何なる変化も見付からない場合、段階420で、少なくとも1つのプロセッサは、空間に関する照明が調整される必要があるかどうかを決定してもよい。占有に関する変化の証拠は存在しているにも拘わらず照明の如何なる調整も必要ない場合、少なくとも1つのプロセッサは1又は複数の更なる画像信号を要求し処理してもよい。他方で、建築空間に関する照明は調整される必要があるとプロセッサが決定した場合、少なくとも1つのプロセッサは、複数の個々に制御可能な照明器具のうちの少なくとも1つの照明を調整するために制御信号を生成する(段階430)。
【0057】
図5は、本発明に従い少なくとも1つのプロセッサにより実行されうる段階を示す。少なくとも1つのプロセッサが、システム10又はシステム20のような照明制御システムに含まれてもよい。図5の段階500に示されるように、少なくとも1つのプロセッサは1又は複数の画像信号を受信する。段階510で、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの画像を記述する情報を1又は複数の画像信号から抽出し、セキュリティ違反が存在するかどうかを決定する。セキュリティ違反が存在すると決定された場合、少なくとも1つのプロセッサは段階520へ進み、警備担当者にセキュリティ違反を警告する。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、警備担当者にセキュリティ違反を視覚的に警告するために、少なくとも1つの照明器具の照明を調整するための制御信号を生成してもよい。如何なるセキュリティ違反も存在しないと決定された場合、少なくとも1つのプロセッサは段階500へ戻り、1又は複数の画像信号を受信する。
【0058】
図6は、本発明の種々の実施形態による、昼光、占有及び/又はセキュリティの指標を決定するために、少なくとも1つのプロセッサにより実行されうる画像分割を概念的に示す。図6に示されるように、少なくとも1つのプロセッサは第1の画像信号を受信する。第1の画像信号は、少なくとも1つの背景画像110を記述する情報を有する。少なくとも1つの背景画像110は、特定の時点、例えば時刻T1にキャプチャされた空間、例えば空間S1の画像であってもよい。少なくとも1つのプロセッサは第2の画像信号も受信する。第2の画像信号は、少なくとも1つの前景画像100を記述する情報を有する。ここで少なくとも1つの前景画像100は、例えばT1と異なる時刻T2にキャプチャされた空間S1の画像である。図6に示されるように、少なくとも1つのプロセッサは、減算法120を用いて少なくとも1つの前景画像100を少なくとも1つの背景画像110から減算し、減算された画像130を生成する。減算法120は、少なくとも1つの前景画像100を少なくとも1つの背景画像110からピクセル毎に減算してもよい。その後、少なくとも1つのプロセッサは、減算された画像130を画像分割法140にかける。画像分割法は、背景雑音を低減するために用いられてもよい。減算された画像130を画像分割法140にかける段階は、図6に示されるように、赤色バイナリ画像150−1、緑色バイナリ画像150−2及び青色バイナリ画像150−3を有する複数のバイナリ画像を生成する。図6に示された赤、緑及び青色バイナリ画像に加えて、他の色のバイナリ画像が生成されてもよい。その後、プロセッサは各バイナリ画像をミップマップ演算子(mipmap operator)にかけて複数の画像階層を生成する。例えば、図6に示されるように、赤色バイナリ画像150−1はミップマップ演算子160−1にかけられ赤色画像階層170−1を生成する。同様に、緑色バイナリ画像150−2はミップマップ演算子160−2にかけられ緑色画像階層170−2を生成する。同様に、青色バイナリ画像150−3はミップマップ演算子160−3にかけられ青色画像階層170−3を生成する。
【0059】
出願人は、Otsu N.,”A Threshold Selection Method from Gray−Level Histograms,”IEEE Transactions on Systems,Man,andCybernetics SMC−9(1):62:66)に記載された画像分割技術を参照することにより本願明細書に組み込む。本願明細書で用いられるように、用語「ミップマップ」は、限定でなく、コンピュータ・グラフィックで一般に用いられ再生速度を増大し及びエイリアシングに関するアーティファクトを低減する技術を表す。用語「バイナリ画像」は、本願明細書で用いられるように、通常、各ピクセルが2つの可能な値のうちの1つを有しうる如何なるデジタル画像も表す。
【0060】
図7は、本発明に従い少なくとも1つのプロセッサにより実行されうる段階を示す。少なくとも1つのプロセッサがシステム10又は20のような照明制御システムに含まれてもよい。段階700で、少なくとも1つのプロセッサは、1又は複数の画像を記述する情報を含む画像信号を受信し、少なくとも1つの画像を記述する情報を抽出する。段階710で、少なくとも1つのプロセッサは少なくとも1つの画像を用いて複数の解像度の複数の画像を生成する。段階720で、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの画像の解像度が、少なくとも1つのプロセッサが昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの1又は複数を決定するために必要なものより高いかどうかを決定する。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、昼光の指標を決定するためにタスクAを実行してもよい。タスクは少なくとも1つの画像を入力として取る。このような環境下で、少なくとも1つのプロセッサは、段階720で、タスクAが入力として少なくとも1つの画像の解像度より高い解像度の画像を必要とするかどうかを決定してもよい。段階720で少なくとも1つの画像の解像度が必要なものより高いと決定された場合、少なくとも1つのプロセッサは段階730に進み、選択された1又は複数の画像が抽出された少なくとも1つの画像より低い解像度であるように、1又は複数の画像を複数の生成された画像から処理のために選択する。
【0061】
幾つかの本発明の実施形態が本願明細書に記載され図示されたが、当業者は本願明細書に記載された機能を実行し並びに/又は結果及び/若しくは利点の1又は複数を得るための種々の他の手段及び/又は構造を直ちに想像するだろう。より一般的には、当業者は、本願明細書に記載された全てのパラメータ、寸法、材料及び構成が例であること、及び実際のパラメータ、寸法、材料及び/又は構成が本発明の教示が用いられる特定の1又は複数の用途に依存することを直ちに理解するだろう。当業者は、日常的に過ぎない実験を用いて、本願明細書に記載された特定の本発明の実施形態の多数の等価物を認識し又は究明できるだろう。従って、上述の実施形態は単なる例としてのみ提示されたこと、本願明細書に特に記載された及び主張された以外にも、特許請求の範囲及びその等価の範囲内で本発明の実施形態が実施されうることが理解されるべきである。本開示の本発明の実施形態は、本願明細書に記載されたそれぞれ個々の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法を対象とする。更に、このような特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の2以上の如何なる組合せも、該特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾しない場合には本開示の本発明の範囲に包含される。
【0062】
全ての定義は、本願明細書で定められ用いられたように、辞書の定義、参照により組み込まれた文書内の定義、及び/又は定められた用語の通常の意味を支配すると理解されるべきである。
【0063】
不定冠詞「1つの(「a」及び「an」)」は、本願明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、別に明示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0064】
用語「及び/又は」は、本願明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、結合された要素の「一方又は両方」を意味する、つまり幾つかの例では接続されて存在する要素であり、他の例では分離して存在する要素であると理解されるべきである。「及び/又は」を伴い列挙された複数の要素は、同様に、つまり結合された要素の「1又は複数」と考えられるべきである。他の要素は、特に指定された要素に関連するか否かに拘わらず、「及び/又は」の節により特に識別された要素の他に任意的に存在してもよい。従って、非限定的な例として、「A及び/又はB」という言及は、「有する(comprising)」のような非限定的言い回しとともに用いられるときは、一実施形態ではAのみ(任意的にB以外の要素を含む)を、別の実施形態ではBのみ(任意的にA以外の要素を含む)を、更に別の実施形態ではA及びBの両方(任意的に他の要素を含む)を表しうる。
【0065】
本願明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、「又は」は上述の「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、列挙される中で「又は」又は「及び/又は」で区切られている項目は包括的である、つまり多数の要素又は一連の要素のうちの少なくとも1つを含むが1より多くを含んでもよく、及び任意的に列挙されていない追加の項目を含んでもよいと理解されるべきである。「のうちの1つのみ」又は「のうちの厳密に1つのみ」のように別に明示された用語又は特許請求の範囲で用いられるとき「からなる」のみは、多数の又は列挙された要素のうちの厳密に1つのみを含むことを表す。通常、用語「又は」は、本が明細書で用いられるように、「何れか1つ」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」又は「のうちの厳密に1つ」のような排他的な語に先行されるとき、排他的な代替(つまり、「1又は他の、しかし両方ではない」)を示すと解釈されるべきである。「基本的に〜からなる(consisting)」は、特許法の分野で用いられるように通常の意味を有する。
【0066】
本願明細書及び特許請求の範囲で用いられるように、1又は複数の要素の列挙を参照する際の用語「少なくとも1つ」は、要素の列挙の中の任意の1又は複数の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味するが、必ずしも外要素の列挙内に特に列挙された各要素及び全ての要素のうちの少なくとも1つを含むものではなく、要素の列挙内の要素の如何なる組合せも排除しないと理解されるべきである。この定義は、特に指定された要素に関連するか否かに拘わらず、要素に、任意的に用語「少なくとも1つ」が参照する要素の列挙内で特に識別された要素以外のものも表させる。従って、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は同等に「A又はBの少なくとも1つ」若しくは同等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、ある実施形態では少なくとも1つのA、任意的に1つより多いAを有し、Bの存在を有さず(及び任意的にB以外の要素を有する)、他の実施形態では少なくとも1つのB、任意的に1つより多いBを有し、Aの存在を有さず(及び任意的にA以外の要素を有し)、更に別の実施形態では少なくとも1つのA、任意的に1つより多いAを有し、及び少なくとも1つのB、任意的に1つより多いBを有する(及び任意的に他の要素を有する)等を表しうる。
【0067】
請求項の中に括弧書きで現れる如何なる参照符号又は記号も、単に便宜のために提供されるものであり、請求項を如何様にも限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明制御システムであって:
少なくとも1つの画像をキャプチャし、該少なくとも1つの画像を記述する情報を有する画像信号を送信するカメラ;
該カメラと通信するプロセッサであって、前記画像信号を受信し、前記少なくとも1つの画像を記述する情報を前記画像信号から抽出し、前記少なくとも1つの画像を処理して昼光の指標を決定し、該指標に基づき複数の個々に制御可能な照明器具のために制御信号を生成する、プロセッサ、
を有する照明制御システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの画像を処理して昼光の指標を決定する段階は、空間に関連する平均作業面照度を計算する段階を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項3】
前記プロセッサは更に、前記少なくとも1つの画像を処理して、前記カメラに関連付けられた調整可能な視野を生じ、
前記処理は、前記少なくとも1つの画像を電子的にマスキングする段階を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項4】
前記プロセッサは更に、前記少なくとも1つの画像を処理して、前記カメラに関連付けられた調整可能なピクセル毎の感度を生じ、
前記処理は、前記少なくとも1つの画像をグレイスケール・マスク画像でピクセル毎に乗算する段階を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。

【請求項5】
前記プロセッサは更に、前記少なくとも1つの画像を処理して、前記カメラに関連付けられたダイナミック・レンジの増大を生じ、
前記処理は、前記少なくとも1つの画像をデジタル化する前に前記少なくとも1つの画像を対数伝達関数にかける段階を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの画像は、第1の画像及び第2の画像を有し、
前記第1の画像は、前記第2の画像の前にキャプチャされ、
前記プロセッサは、前記第1の画像を前記第2の画像とピクセル毎に結合することにより、前記少なくとも1つの画像を処理する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項7】
前記カメラは赤色チャネル、緑色チャネル及び青色チャネルを有し、
前記プロセッサが前記少なくとも1つの画像を処理する段階は、
前記少なくとも1つの画像に関連する空間に関連付けられた自然の日光及び電子照明のスペクトル出力分布を推定する段階、
前記空間に関連付けられた作業面照度を計算する段階、及び
前記空間に関連付けられた自然の日光及び電子照明のスペクトル出力分布に基づき前記作業面照度の乗数を計算する段階、
を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項8】
前記プロセッサが前記少なくとも1つの画像を処理する段階は、
前記少なくとも1つの画像を適応して二段抽出して、前記プロセッサによる使用のための少なくとも1つの低解像度の画像を生成する段階、
前記少なくとも1つの画像の階層表現を生成する段階、
を有し、
前記階層表現は、前記プロセッサによる使用のために前記少なくとも1つの画像を複数の解像度で有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項9】
照明制御システムであって:
少なくとも1つの画像をキャプチャし、該少なくとも1つの画像を記述する情報を有する画像信号を送信するカメラ;
該カメラと通信するプロセッサであって、前記画像信号を受信し、前記少なくとも1つの画像を記述する情報を前記画像信号から抽出し、前記少なくとも1つの画像を処理して占有の指標を決定し、該指標に基づき複数の個々に制御可能な照明器具のために制御信号を生成する、プロセッサ、
を有する照明制御システム。
【請求項10】
前記カメラは、第1の視野を有する第1のカメラ及び第2の視野を有する第2のカメラを有し、該第1の視野は該第2の視野と重なり合い、
前記少なくとも1つの画像は、前記第1のカメラによりキャプチャされた第1の画像及び前記第2のカメラによりキャプチャされた第2の画像を有する、
ことを特徴とする請求項9に記載の照明制御システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの画像を処理して占有の指標を決定する段階は、前記少なくとも1つの画像を調べて、空間に関連付けられた占有に関連する変化を識別する段階を有し、
前記空間は前記少なくとも1つの画像に関連する、
ことを特徴とする請求項9に記載の照明制御システム。
【請求項12】
前記カメラは第1のカメラを有し、前記第1のカメラは第1の色チャネル、第2の色チャネル及び第3の色チャネルの組合せを有し、
前記少なくとも1つの画像は、前記第1の色チャネルに関連付けられた第1の画像セット、前記第2の色チャネルに関連付けられた第2の画像セット及び前記第3の色チャネルに関連付けられた第3の画像セットの組合せを有し、
前記プロセッサが前記少なくとも1つの画像を処理する段階は、前記第1の画像セット、前記第2の画像セット及び前記第3の画像セットのうちの2以上を比較する段階を有する、
ことを特徴とする請求項9に記載の照明制御システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの画像は、少なくとも1つのより高い解像度の画像及び少なくとも1つのより低い解像度の画像を有し、
プロセッサが前記少なくとも1つの画像を処理する段階は、
物体の移動を証明するデータを有する予備データについて前記少なくとも1つのより低い解像度の画像を調べる段階、
前記予備データが見付かると、前記1又は複数のより高い解像度の画像を調べる段階、
を有する、
ことを特徴とする請求項9に記載の照明制御システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの画像は前景画像及び背景画像を有し、前記背景画像は前記前景画像の前にキャプチャされ、
前記プロセッサは、
前記背景画像を前記前景画像からピクセル毎に減算して減算された画像を生成する段階、
前記減算された画像を画像分割法にかける段階、
前記減算された画像から、赤色バイナリ画像、緑色バイナリ画像及び青色バイナリ画像の組合せを有するバイナリ画像のセットを生成する段階、及び
ミニマップ演算子を前記バイナリ画像のセットに適用して、赤色画像階層、緑色画像階層及び青色画像階層の組合せを有する画像階層のセットを生成する段階、
のうちの1又は複数を有する技術を用いることにより、前記少なくとも1つの画像を処理する、
ことを特徴とする請求項9に記載の照明制御システム。
【請求項15】
照明制御システムであって:
少なくとも1つの画像をキャプチャし、該少なくとも1つの画像を記述する情報を有する画像信号を送信するカメラ;
センサと通信するプロセッサであって、前記画像信号を受信し、前記少なくとも1つの画像を記述する情報を前記画像信号から抽出し、前記少なくとも1つの画像を処理して昼光の指標、占有の指標及びセキュリティの指標のうちの少なくとも2つを決定し、少なくとも1つの指標に基づき複数の個々に制御可能な照明器具のために制御信号を生成する、プロセッサ、
を有し、
前記複数の個々に制御可能な照明器具は、1又は複数のLEDに基づく光源を有する1又は複数の照明ユニットの複数の構成を有する、
ことを特徴とする照明制御システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの画像は、第1の画像及び第2の画像を有し、
前記プロセッサは、第1のプロセッサ及び第2のプロセッサを有し、
前記プロセッサが前記少なくとも1つの画像を処理する段階は、前記第1のプロセッサが前記第1の画像を処理すると同時に前記第2のプロセッサが前記第2の画像を処理する段階を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項17】
少なくともLEDに基づく光源は、光通信を可能にするために光学的に変調されたLEDを有する、
ことを特徴とする請求項15に記載の照明制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−525673(P2012−525673A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507855(P2012−507855)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051503
【国際公開番号】WO2010/125483
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】