画像ファイル処理装置およびプログラム
【課題】画像データと動作規定データとを含む画像ファイルを生成する処理の負荷を軽減する。
【解決手段】記憶装置34は、所定のダミー画像を示すM個のダミー画像データQおよび画像の動作を規定する動作規定データZBを含む画像ファイルYと、各キャラクタの画像を示す複数の表示用画像データSとを記憶する。制御装置32は、画像ファイルY内の各ダミー画像データQを表示用画像データSに置換することで画像ファイルXを生成し、端末装置12の表示装置28に表示させる。
【解決手段】記憶装置34は、所定のダミー画像を示すM個のダミー画像データQおよび画像の動作を規定する動作規定データZBを含む画像ファイルYと、各キャラクタの画像を示す複数の表示用画像データSとを記憶する。制御装置32は、画像ファイルY内の各ダミー画像データQを表示用画像データSに置換することで画像ファイルXを生成し、端末装置12の表示装置28に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示対象となるオブジェクトを示す画像データとオブジェクトの動作を規定する動作規定データとを含む画像ファイルを処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばプレイヤが所有する複数のキャラクタが他のプレイヤのキャラクタと戦闘する画像を表示装置に表示させるゲーム装置(非特許文献1)では、キャラクタを示す画像データとキャラクタの動作(アニメーション)を規定する動作規定データとを含む特定形式(例えばSWF形式)の画像ファイルが使用される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「ソーシャルゲーム総合情報誌 アプリSTYLE Vol.2」,株式会社イースト・プレス,平成23年4月1日,p.26−p.29
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示装置に表示される複数のキャラクタは例えばゲームの進行状況に応じて変更され得る。しかし、例えば表示対象のキャラクタが変更されるたびに、変更後の組合せに係る各キャラクタの画像データと各キャラクタの動作規定データとを合成して特定形式の画像ファイルを生成する構成では、処理負荷が過大となる可能性がある。以上の事情を考慮して、本発明は、画像データと動作規定データとを含む画像ファイルを生成する処理の負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0006】
本発明の画像ファイル処理装置(14A,14B)は、オブジェクトを示すダミー画像データ(Q)とオブジェクトの動作を規定する動作規定データ(ZB)とを含む画像ファイル(Y)を記憶する第1記憶部(34)と、オブジェクトを示す表示用画像データ(S)を記憶する第2記憶部(34)と、画像ファイル(Y)内のダミー画像データ(Q)を特定する画像特定部(32,SA14)と、画像特定部(32,SA14)が特定したダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換する画像置換部(32,SA15)とを具備する。以上の構成では、画像ファイル(Y)のダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換することで新規な画像ファイル(X)が生成されるから、新規な画像ファイル(X)を生成する処理の負荷を軽減することが可能である。また、画像ファイル(Y)内の動作規定データ(ZB)が、置換後の表示用画像データ(S)が示す画像の動作を規定するデータとして流用されるから、表示用画像データ(S)の画像について動作規定データ(ZB)を生成する必要がないという利点もある。
【0007】
本発明の好適な態様において、第1記憶部(34)は、複数のダミー画像データ(Q)を含む画像ファイル(Y)を記憶し、第2記憶部(34)は、オブジェクトを示す複数の表示用画像データ(S)を記憶し、各表示用画像データ(S)と各ダミー画像データ(Q)とを対応させる画像対応部(32,SA12)を具備し、画像特定部(32,SA14)は、複数のダミー画像データ(Q)の各々を画像ファイル(Y)内から順次に特定し、画像置換部(32,SA15)は、画像特定部(32,SA14)が特定した各ダミー画像データ(Q)を、画像対応部(32,SA12)が当該ダミー画像データ(Q)に対応させた表示用画像データ(S)に置換する。以上の態様では、画像ファイル(Y)の複数のダミー画像データ(Q)の各々が表示用画像データ(S)に置換されるから、多様な画像を示す画像ファイル(X)を生成できるという利点がある。なお、第2記憶部(34)が記憶する複数の表示用画像データ(S)が示す画像は基本的には相違するが、複数の表示用画像データ(S)で画像を共通させることも可能である。
【0008】
本発明の好適な態様において、画像置換部(32,SA15)は、各ダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換して生成された画像ファイル(X)の複数の表示用画像データ(S)のうちの一部を他の表示用画像データ(S)に置換する。以上の態様によれば、ダミー画像データ(Q)の置換後の画像ファイル(X1)の複数の表示用画像データ(S)のうち一部を他の表示用画像データ(S)に置換することで画像ファイル(X2)が生成されるから、ダミー画像データ(Q)の置換後の画像ファイル(X1)の複数の表示用画像データ(S)の全部を他の表示用画像データ(S)と置換する構成と比較して、表示用画像データ(S)の組合せが相違する複数種の画像ファイル(X)を生成する場合の負荷が軽減されるという利点がある。なお、以上の態様の具体例は、例えば第3実施形態として後述される。
【0009】
本発明の好適な態様に係る画像ファイル処理装置(14A,14B)は、各ダミー画像データ(Q)と共通する複数の照合用ダミー画像データ(R)を記憶する第3記憶部(34)を具備し、画像特定部(32,SA14)は、画像ファイル(Y)に対する照合位置(PT)を変化させながら照合用ダミー画像データ(R)の少なくとも一部を画像ファイル(Y)に照合することで、画像ファイル(Y)内の各ダミー画像データ(Q)を特定する。以上の態様では、照合用ダミー画像データ(R)の少なくとも一部を画像ファイル(Y)に照合することで画像ファイル(Y)内の各ダミー画像データ(Q)が特定されるから、例えば画像ファイル(Y)内の各ダミー画像データ(Q)の境界が不明な場合でも、各ダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換して新規な画像ファイル(X)を生成できるという利点がある。
【0010】
本発明の好適な態様において、ダミー画像データ(Q)は、当該ダミー画像データ(Q)のサイズを示す属性データ(WA)を含み、画像特定部(32,SA14)は、画像ファイル(Y)に対する照合位置(PT)を、ダミー画像データ(Q)のサイズに応じてスキップさせる。以上の態様では、ダミー画像データ(Q)のサイズに応じて照合位置(PT)をスキップさせるから、照合位置(PT)を固定の単位量だけ移動させながら照合用ダミー画像データ(R)を画像ファイル(Y)に照合する構成と比較して各ダミー画像データ(Q)を特定する処理の負荷が軽減されるという利点がある。なお、以上の態様の具体例は例えば第2実施形態として後述される。
【0011】
本発明の好適な態様に係る画像ファイル処理装置(14A,14B)は、画像ファイル(Y)は、当該画像ファイル(Y)のサイズを示す全体属性データ(ZA)を含み、全体属性データ(ZA)が示すサイズを、画像置換部(32,SA15)による置換後のサイズに更新するデータ更新部(32,SA16)を具備する。以上の構成では、画像ファイル(Y)の全体属性データ(ZA)が示すサイズがダミー画像データ(Q)の置換後のサイズに更新されるから、ダミー画像データ(Q)の置換により生成された新規な画像ファイル(X)を適切に表示することが可能である。
【0012】
本発明は、以上の各態様に係るゲーム装置(14A,14B)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(PGM)としても特定される。本発明のプログラム(PGM)は、 オブジェクトを示すダミー画像データ(Q)とオブジェクトの動作を規定する動作規定データ(ZB)とを含む画像ファイル(Y)を記憶する第1記憶部(34)と、オブジェクトを示す表示用画像データ(S)を記憶する第2記憶部(34)とを具備するコンピュータを、画像ファイル(Y)内のダミー画像データ(Q)を特定する画像特定部(32,SA14)、および、画像特定部(32,SA14)が特定したダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換する画像置換部(32,SA15)として機能させる。以上のプログラム(PGM)によれば、本発明のゲーム装置(14A,14B)と同様の作用および効果が実現される。本発明のプログラム(PGM)は、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態で提供されてコンピュータにインストールされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
【図2】戦闘画面の模式図である。
【図3】端末装置に提供される画像ファイルの模式図である。
【図4】基礎データ内の画像ファイルの模式図である。
【図5】画像ファイルを生成する処理のフローチャートである。
【図6】各照合用ダミー画像データに対する表示用画像データの割当の説明図である。
【図7】画像ファイルを生成する処理の説明図である。
【図8】第2実施形態においてダミー画像データを特定する処理のフローチャートである。
【図9】第2実施形態における照合位置の説明図である。
【図10】第3実施形態において画像ファイルを生成する処理のフローチャートである。
【図11】第3実施形態における画像ファイルの生成の説明図である。
【図12】第4実施形態におけるゲーム装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステム100のブロック図である。第1実施形態のゲームシステム100は、インターネット等の通信網16を介して相互に通信する端末装置12とゲーム装置14Aとを具備し、端末装置12を所有するプレイヤにゲームをプレイさせる通信システムである。なお、図1では便宜的に1個の端末装置12のみを図示したが、実際には複数の端末装置12が通信網16を介してゲーム装置14Aと通信する。
【0015】
端末装置12は、例えば携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ等の通信端末であり、制御装置22と通信装置24と入力装置26と表示装置28とを含んで構成される。制御装置22は、端末装置12の各要素を統括的に制御する。通信装置24は、通信網16を介してゲーム装置14Aと通信する。なお、端末装置12と通信網16との間の通信は典型的には無線通信であるが、例えば据置型のパーソナルコンピュータ等を端末装置12として利用する構成では端末装置12と通信網16とが有線通信する。
【0016】
表示装置28(例えば液晶表示パネル)は、制御装置22による制御のもとで各種の画像を表示する。入力装置26は、端末装置12に対する指示をプレイヤが入力するための機器であり、例えばプレイヤが操作する複数の操作子を含んで構成される。なお、表示装置28と一体に構成されたタッチパネルや、端末装置12に対する指示を音声で入力するためのマイクロホンを入力装置26として採用することも可能である。
【0017】
第1実施形態のゲーム装置14Aは、端末装置12にブラウザゲームを提供するウェブサーバである。ブラウザゲームは、端末装置12におけるウェブブラウザの実行でプレイすることが可能なゲーム(ゲーム専用のソフトウェアを端末装置12にダウンロードすることが不要なゲーム)である。具体的には、ゲーム装置14Aは、入力装置26に対するプレイヤからの指示に応じて端末装置12から送信される要求を契機として各種の処理を実行し、処理結果を示す画像を端末装置12の表示装置28に表示させる。第1実施形態では、ゲーム内でプレイヤに付与されたモンスター等の複数のキャラクタを使用して他のプレイヤとの戦闘等のイベントを実行していくRPG(Role-Playing Game)型のソーシャルゲームがゲーム装置14Aから端末装置12に提供される。
【0018】
例えばゲーム装置14Aは、戦闘イベント等のイベントの動画像を示す画像ファイルXを端末装置12に送信することで端末装置12の表示装置28に画像を表示させる。画像ファイルXは、Flash(登録商標)に準拠したSWF形式のデータファイルである。端末装置12の制御装置22は、SWF形式の画像ファイルXに専用されるソフトウェア(Flashプレイヤ)を実行することで、通信装置24がゲーム装置14Aから受信した画像ファイルXが示す動画像を表示装置28に表示する。
【0019】
図2は、画像ファイルXに応じて表示装置28に表示される戦闘イベントの画像(以下「戦闘画面」という)50の模式図である。図2に示すように、戦闘画面50は、戦闘イベントに参加する複数のキャラクタの画像52を背景画像54の前面に配置した画像である。具体的には、戦闘イベントで攻撃を担当するプレイヤが所有する攻撃側のキャラクタの画像52と、戦闘イベントで防御を担当するプレイヤが所有する防御側のキャラクタの画像52とが戦闘画面50に配置される。
【0020】
図3は、戦闘画面50の表示に利用される画像ファイルXの説明図である。図3に示すように、画像ファイルXは、ヘッダZAと動作規定データZBと画像データ群ZCとを含むSWF形式のデータである。ヘッダZAは、画像ファイルXの全体のデータサイズを指定する。
【0021】
画像データ群ZCは、戦闘イベントに参加する各キャラクタに対応するM個(Mは自然数)の表示用画像データSと、背景画像54を示す背景画像データBとの集合である。M個の表示用画像データSは、攻撃側のキャラクタに対応するMA個の表示用画像データSと防御側のキャラクタに対応するMB個の表示用画像データSとに区分される(M=MA+MB)。各表示用画像データSは、ヘッダWAと画像部WBとを含むSWF形式のデータである。ヘッダWAは、1個の表示用画像データSのデータサイズを指定する。画像部WBは、1種類のキャラクタの画像52を表現する。画像部WBが示す画像52の内容やヘッダWAが示すデータサイズは表示用画像データS毎に相違する。
【0022】
動作規定データZBは、表示用画像データSが示すキャラクタの動作(画像52の移動や変形等のアニメーション)を定義するアクションスクリプトである。例えば表示用画像データSが示す各キャラクタの画像52を戦闘画面50内で上下に揺動させる動作(各キャラクタが活動中であることを表現する動作)が動作規定データZBで指定される。以上が画像ファイルXの構造である。
【0023】
図1に示すように、ゲーム装置14Aは、制御装置32と記憶装置34と通信装置36とを具備する。通信装置36は、通信網16を介して端末装置12と通信する。記憶装置34は、制御装置32が実行するプログラムPGMや制御装置32が使用する各種のデータ(ゲームデータP,表示画像群G,基礎データT)を記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置34として採用され得る。
【0024】
ゲームデータPは、プレイヤ毎に生成されて各プレイヤによるゲームの進行状況を示すデータである。例えばゲームデータPは、プレイヤが所有する複数のキャラクタを指定する。表示画像群Gは、ゲームに登場し得る全種類のキャラクタの表示用画像データSの集合である。表示画像群Gの各表示用画像データSは相互に独立のファイルとして記憶装置34に記憶されて個別に処理される。
【0025】
基礎データTは、画像ファイルYとM個の照合用ダミー画像データR(R[1]〜R[M])とを含んで構成されて画像ファイルXの生成に使用される。図4は、画像ファイルYの説明図である。画像ファイルYは、画像ファイルXと同様に、ヘッダZAと動作規定データZBと画像データ群ZCとを含むSWF形式のデータファイルであり、画像ファイルXの生成用のテンプレートとして利用される。画像ファイルYのヘッダZAは、画像ファイルYの全体のデータサイズを指定する。画像ファイルYの画像データ群ZCは、M個のダミー画像データQ(Q[1]〜Q[M])と戦闘画面50の背景画像54を示す背景画像データBとの集合である。
【0026】
M個のダミー画像データQ(Q[1]〜Q[M])は、攻撃側のキャラクタに対応するMA個のダミー画像データQと防御側のキャラクタに対応するMB個のダミー画像データQとに区分される。各ダミー画像データQは、表示用画像データSと同様に、ダミー画像データQのデータサイズを示すヘッダWAと、所定のダミー画像を示す画像部WBとを含むSWF形式のデータである。画像部WBが示すダミー画像の内容やヘッダWAが示すデータサイズはダミー画像データQ毎に相違する。概略的には、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ(Q[1]〜Q[M])を、表示画像群Gのうち戦闘イベントに参加する各キャラクタの表示用画像データSに置換することで、画像ファイルXが生成される。すなわち、画像ファイルYの各ダミー画像データQは、実際に戦闘イベントに参加するキャラクタの表示用画像データSに置換されるまでの暫定的なデータ(ダミーデータ)に相当する。
【0027】
図1の基礎データTのM個の照合用ダミー画像データR(R[1]〜R[M])は、画像ファイルYの各ダミー画像データQと1対1に対応する。具体的には、各照合用ダミー画像データR[m](m=1〜M)は、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]のうちその照合用ダミー画像データR[m]に対応する1個のダミー画像データQ[m]と内容が共通する。各照合用ダミー画像データRは、相互に独立のファイルとして記憶装置34に格納されて個別に処理され得る。M個の照合用ダミー画像データRは、攻撃側のキャラクタに対応するMA個の照合用ダミー画像データRと防御側のキャラクタに対応するMB個の照合用ダミー画像データRとに区分される。
【0028】
図5は、記憶装置34に記憶された基礎データT(画像ファイルYとM個の照合用ダミー画像データR)を利用して画像ファイルXを生成する処理のフローチャートである。入力装置26に対する操作でプレイヤが戦闘イベントの発生を指示するたびに図5の処理が実行される。
【0029】
図5の処理を開始すると、制御装置32は、戦闘イベントに参加する複数のキャラクタを選択する(SA11)。具体的には、制御装置32は、MA個を上限として攻撃側のキャラクタを選択するとともに、MB個を上限として防御側のキャラクタを選択する。攻撃側のキャラクタは、攻撃担当のプレイヤのゲームデータPが示す複数のキャラクタから選択され、防御側のキャラクタは、防御担当のプレイヤのゲームデータPが示す複数のキャラクタから選択される。各プレイヤが所有するキャラクタはゲームの進行とともに随時に変更(追加,削除)されるから、戦闘イベントに参加するキャラクタは戦闘イベント毎に変化し得る。
【0030】
制御装置32は、図6に示すように、記憶装置34に記憶された表示画像群Gの複数の表示用画像データSのうちステップSA11で選択した各キャラクタの表示用画像データSを、基礎データTのM個の照合用ダミー画像データR[1]〜R[M]の各々に1対1に対応させる(SA12)。具体的には、制御装置32は、攻撃側のキャラクタに対応するMA個の照合用ダミー画像データRの各々に対して、ステップSA11で選択した攻撃側の各キャラクタの表示用画像データSを、例えば各キャラクタの攻撃力の順番で対応させる。同様に、制御装置32は、防御側のキャラクタに対応するMB個の照合用ダミー画像データRの各々に対して、ステップSA11で選択した防御側の各キャラクタの表示用画像データSを、例えば各キャラクタの防御力の順番に対応させる。
【0031】
なお、ステップSA11で選択された攻撃側のキャラクタの総数がMA個を下回る場合(例えばプレイヤが所有するキャラクタの総数が少ない場合)、MA個の攻撃側の照合用ダミー画像データRのうち表示用画像データSが割当てられない余剰の照合用ダミー画像データRには所定の透明画像の表示用画像データSが対応付けられる。MB個の防御側の照合用ダミー画像データRについても同様である。なお、各照合用ダミー画像データRは画像ファイルYのダミー画像データQと1対1に対応するから、ステップSA12の処理は、画像ファイルYの各ダミー画像データQに対して各キャラクタの表示用画像データSを1対1に対応させる処理としても換言され得る。
【0032】
制御装置32は、画像ファイルY内のM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の各々を、そのダミー画像データQ[m](照合用ダミー画像データR[m])にステップSA12で対応させた表示用画像データSに置換する処理を実行する(SA13〜SA17)。なお、各ダミー画像データQ[m]は可変長であるから、M個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の各々の境界を画像ファイルYのみから特定することは困難である。そこで、第1実施形態では、画像ファイルYと照合用ダミー画像データR[m]とを照合することで画像ファイルY内の各ダミー画像データQ[m]を特定する。
【0033】
制御装置32は、M個の照合用ダミー画像データR[1]〜R[M]から1個の照合用ダミー画像データR[m]を選択するとともにその照合用ダミー画像データR[m]の一部(以下「照合データ」という)r[m]を抽出する(SA13)。照合データr[m]は、図7の部分(A)に示すように、例えば照合用ダミー画像データR[m]のうち先頭から所定長にわたる部分である。
【0034】
制御装置32は、図7の部分(A)に示すように、画像ファイルYに対する照合位置PT(ポインタ)を画像ファイルYの先頭から末尾にかけて所定の単位量ずつ移動させながら照合データr[m]を画像ファイルYに照合することで、画像ファイルYのうち照合データr[m]と合致する箇所を検索し、図7の部分(B)に示すように、照合データr[m]に合致する箇所を含む1個のダミー画像データQ[m](以下「検索済ダミー画像データQ[m]」という)を特定する(SA14)。具体的には、画像ファイルYのうち照合データr[m]に合致する箇所の先頭から照合用ダミー画像データR[m]のヘッダWAが指定するデータサイズにわたる部分がダミー画像データQ[m]として特定される。
【0035】
以上の手順で1個の検索済ダミー画像データQ[m]を特定すると、制御装置32は、図7の部分(C)に示すように、検索済ダミー画像データQ[m]を、その検索済ダミー画像データQ[m](照合用ダミー画像データR[m])にステップSA12で対応させた表示用画像データSに置換する(SA15)。なお、画像ファイルY内の検索済ダミー画像データQ[m]と表示用画像データSとはデータサイズが相違し得るから、ダミー画像データQに対して表示用画像データSを単純に上書きすることはできない。そこで、制御装置32は、図7の部分(C)に示すように、画像ファイルYのうち先頭から検索済ダミー画像データQ[m]の始点直前までの区間Y1に表示用画像データSを連結し、画像ファイルYのうち検索済ダミー画像データQ[m]の終点直後から末尾までの区間Y2を表示用画像データSに連結することで、検索済ダミー画像データQ[m]を表示用画像データSに置換する。
【0036】
検索済ダミー画像データQ[m]と表示用画像データSとはデータサイズが相違し得るから、検索済ダミー画像データQ[m]を表示用画像データSに置換することで画像ファイルYの全体のデータサイズは変化する。そこで、制御装置32は、画像ファイルYのヘッダZAが示す画像ファイルYのデータサイズを、ダミー画像データQ[m]の置換後(ステップSA15の実行後)の画像ファイルYのデータサイズに更新する(SA16)。
【0037】
制御装置32は、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の全部についてステップSA13〜SA16の処理(表示用画像データSへの置換)が完了したか否かを判定する(SA17)。ステップSA17の結果が否定である場合(未処理のダミー画像データQ[m]が存在する場合)、制御装置32は、未選択の1個の照合用ダミー画像データR[m]を新たに選択したうえでステップSA13〜SA16の処理を実行する。M個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]について処理が完了した場合(SA17:YES)、制御装置32は、M個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の全部が各キャラクタの表示用画像データSに置換された画像ファイルYを画像ファイルXとして通信装置36から端末装置12に送信する(SA18)。
【0038】
以上に説明したように、第1実施形態では、既存の画像ファイルYの各ダミー画像データQを表示用画像データSに置換することで画像ファイルXが生成されるから、画像ファイルXを生成する処理の負荷を軽減することが可能である。また、画像ファイルY内の各ダミー画像データQを表示用画像データSに置換して画像ファイルYが生成されるから、画像ファイルY内の動作規定データZBが、置換後の各表示用画像データSの画像52の動作を規定するデータとして流用される。したがって、各表示用画像データSが示す画像52の動作を規定する動作規定データZBを画像ファイルXの生成時に新規に生成する構成と比較して、画像ファイルXの生成の負荷が軽減されるという利点もある。
【0039】
また、第1実施形態では、照合用ダミー画像データR[m]の一部が照合データr[m]として画像ファイルYと照合される。したがって、照合用ダミー画像データR[m]の全部を画像ファイルYと照合する構成と比較して処理負荷が軽減されるという利点がある。ただし、照合用ダミー画像データR[m]の全体を画像ファイルYと照合することも可能である。
【0040】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0041】
第1実施形態では、画像ファイルYに対する照合位置PTを所定の単位量ずつ移動させながら照合データr[m]を画像ファイルYに照合することでダミー画像データQ[m]を検索した。第2実施形態では、ダミー画像データQ[m]のヘッダWAが指定するデータサイズに応じた移動量だけ照合位置PTを移動(スキップ)させながら照合データr[m]を画像ファイルYに照合する。
【0042】
図8は、第2実施形態の制御装置32が図5のステップSA14で実行する処理のフローチャートである。ステップSA14を開始すると、制御装置32は、画像ファイルY内のM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]のうち最初のダミー画像データQ[1]のヘッダWAの位置(初期位置)を照合位置PTとして設定する(SB11)。
【0043】
制御装置32は、画像ファイルYの照合位置PTに対して照合データr[m]を照合することで、照合データr[m]が画像ファイルYの一部に合致するか否かを判定する(SB12)。照合データr[m]が画像ファイルYの一部に合致する場合(SB12:YES)、制御装置32は、画像ファイルYのうち現在の照合位置PTからヘッダWAが指定するデータサイズにわたる部分をダミー画像データQ[1]として特定する(SB13)。ダミー画像データQ[m]の特定後の処理(SA15〜SA18)は第1実施形態と同様である。
【0044】
他方、照合データr[m]が画像ファイルYの一部に合致しない場合(SB12:NO)、制御装置32は、現在の照合位置PTを先頭とするヘッダWAが指定するデータサイズ(ダミー画像データQ[1]のデータサイズ)だけ照合位置PTをスキップさせる(SB14)。すなわち、照合位置PTは、図9に示すように、ダミー画像データQ[1]の先頭から直後のダミー画像データQ[2]の先頭までジャンプする。そして、移動後の照合位置PTにて照合データr[m]を画像ファイルYに照合することで照合データr[m]と画像ファイルYの一部とが合致するか否かを判定する(SB12)。すなわち、第1実施形態では照合位置PTを所定の単位量ずつ移動させたのに対し、第2実施形態では、図9に示すように、照合位置PTを各ダミー画像データQ[m]の先頭から直後のダミー画像データQ[m+1]の先頭に移動させながら照合データr[m]と画像ファイルYとを照合する。
【0045】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、各ダミー画像データQのヘッダWAが指定するデータサイズに応じて照合位置PTがスキップされるから、照合位置PTを所定の単位量ずつ移動させる第1実施形態と比較して、画像ファイルXを生成する処理(特に画像ファイルYから各ダミー画像データQを特定する処理)の負荷が軽減されるという利点がある。
【0046】
<第3実施形態>
戦闘イベントに参加するキャラクタの組合せがイベント毎に変化し得ることを考慮して、第1実施形態では、戦闘イベントが指示されるたびに画像ファイルYから画像ファイルXを生成する構成を例示した。第3実施形態では、図5の処理で画像ファイルYから生成された画像ファイルX1をプレイヤ毎に記憶装置34に保持し、記憶装置34に格納された画像ファイルX1を部分的に変更することで次回の戦闘イベントの画像ファイルX2を生成する。
【0047】
図10は、第3実施形態の制御装置32が既存の画像ファイルX1の加工で画像ファイルX2を生成する処理のフローチャートであり、図11は、図10の処理の説明図である。画像ファイルYから画像ファイルXを生成する図5の処理後に戦闘イベントが指示された場合に図10の処理が開始される。第3実施形態では、図5の処理が実行されると、ステップSA11で選択された各キャラクタのM個の表示用画像データS(すなわちダミー画像データQ[1]〜Q[M]を置換した表示用画像データS)が新たな照合用ダミー画像データR(R[1]〜R[M])として画像ファイルX1とともにプレイヤ毎に記憶装置34に記憶される。
【0048】
図10の処理を開始すると、制御装置32は、今回の戦闘イベントに参加する複数のキャラクタを選択する(SC11)。戦闘イベントに参加するキャラクタは戦闘イベント毎に変化し得る。制御装置32は、図11に示すように、記憶装置34に格納された既存の画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうち、ステップSC11で選択したキャラクタとは相違するキャラクタの1個以上の表示用画像データS(以下「変更対象画像データS」という)を特定する(SC12)。具体的には、変更対象のキャラクタについて記憶装置34に記憶された照合用ダミー画像データR[m]の一部を照合データr[m]として画像ファイルX1と照合することで変更対象画像データSを特定する。照合データr[m]と画像ファイルX1との照合の方法は、第1実施形態のステップSA14と同様である。図11では、画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうち変更対象画像データSに斜線が付加されている。
【0049】
制御装置32は、図11に示すように、画像ファイルX1のM個の表示用画像データSから特定された各変更対象画像データSを、表示画像群GのうちステップSC11で選択したキャラクタの表示用画像データSに置換することで新規な画像ファイルX2を生成する(SC13)。表示用画像データSの置換の方法は、第1実施形態においてダミー画像データQ[m]を表示用画像データSに置換する方法(SA15)と同様である。画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうち変更対象画像データS以外の表示用画像データSは画像ファイルX2でも維持される。なお、ステップSC12で画像ファイルX1との照合に利用された照合用ダミー画像データR[m]は、ステップSC13での置換後の表示用画像データSに更新される。
【0050】
第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態では、生成済の画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうちの一部(変更対象画像データS)を他の表示用画像データSに置換することで新規な画像ファイルX2が生成されるから、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の全部を表示用画像データSに置換する図5の処理を戦闘イベントの発生毎に実行する構成と比較して、制御装置32の処理負荷が軽減されるという利点がある。他方、戦闘イベントの発生毎に画像ファイルYから画像ファイルXを生成する第1実施形態では、生成済の各プレイヤの画像ファイルXを記憶装置34に保持しておく必要がないから、第3実施形態と比較して記憶装置34に必要な記憶容量が削減されるという利点がある。
【0051】
<第4実施形態>
図12は、第4実施形態のゲーム装置14Bのブロック図である。ゲーム装置14Bは、第1実施形態と同様のゲームをプレイヤ(所有者)にプレイさせる電子機器である。例えば携帯電話機や携帯情報端末等の携帯機器がゲーム装置14Bとして好適である。図12に示すように、ゲーム装置14Bは、制御装置32と記憶装置34と入力装置26と表示装置28とを具備する。
【0052】
記憶装置34は、第1実施形態と同様に、プログラムPGMとゲームデータPと基礎データTと表示画像群Gとを記憶する。制御装置32は、プログラムPGMを実行することで第1実施形態と同様に動作する。具体的には、制御装置32は、基礎データTの画像ファイルYに含まれる各ダミー画像データQを表示画像群Gの表示用画像データSに置換することで画像ファイルXを生成する。制御装置32が生成した画像ファイルXに応じて図2の戦闘画面50が表示装置28に表示される。
【0053】
以上の説明から理解される通り、第4実施形態のゲーム装置14Bは、第1実施形態のゲーム装置14Aが提供するゲームを装置単体でプレイヤに提供する機器として機能する。したがって、第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。なお、第2実施形態や第3実施形態の構成を第4実施形態に適用することも可能である。
【0054】
<変形例>
前述の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0055】
(1)前述の各形態では、戦闘イベントの戦闘画面50を示す画像ファイルXを生成したが、画像ファイルXが示す画像の内容は任意である。例えば、プレイヤがアイテムまたはキャラクタを取得するイベント(例えば洞窟を探索するイベント)の画像ファイルXの生成にも前述の各形態が適用される。また、前述の各形態では、戦闘イベントを想定した関係で、表示用画像データSがゲーム内のキャラクタを示す構成を例示したが、表示用画像データSが示す画像の内容は任意である。例えば、画像ファイルXが示す画像によっては、表示用画像データSがゲーム内のアイテム等を示す構成も採用され得る。すなわち、ダミー画像データQが示すダミー画像や表示用画像データSが示すキャラクタ,アイテム等は、オブジェクトとして包括される。
【0056】
(2)前述の各形態では、記憶装置34に1種類の基礎データTを記憶した場合を例示したが、相異なる複数の基礎データTを用意することも可能である。制御装置32は、複数の基礎データTから所定の規則で選択した1個の基礎データTを利用して前述の各形態と同様の処理を実行することで画像ファイルXを生成する。
【0057】
(3)前述の各形態では、画像ファイルYと照合用ダミー画像データRと表示用画像データSとを単一の記憶装置34に格納したが、各データを別個の記憶装置34に格納することも可能である。また、ゲーム装置14Aの機能を複数の装置に分散した構成も採用され得る。
【0058】
(4)前述の各形態では、画像ファイルYから画像ファイルXを生成する本発明の構成をゲーム装置14(14A,14B)に適用した場合を例示したが、本発明が適用される範囲はゲーム装置14に限定されない。本発明の好適な態様は、画像ファイルYから画像ファイルXを生成する技術(画像ファイル処理装置,画像ファイル処理方法)として実現される。
【符号の説明】
【0059】
100……ゲームシステム、12……端末装置、14A,14B……ゲーム装置、16……通信網、22……制御装置、24……通信装置、26……入力装置、28……表示装置、32……制御装置、34……記憶装置、36……通信装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示対象となるオブジェクトを示す画像データとオブジェクトの動作を規定する動作規定データとを含む画像ファイルを処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばプレイヤが所有する複数のキャラクタが他のプレイヤのキャラクタと戦闘する画像を表示装置に表示させるゲーム装置(非特許文献1)では、キャラクタを示す画像データとキャラクタの動作(アニメーション)を規定する動作規定データとを含む特定形式(例えばSWF形式)の画像ファイルが使用される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「ソーシャルゲーム総合情報誌 アプリSTYLE Vol.2」,株式会社イースト・プレス,平成23年4月1日,p.26−p.29
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示装置に表示される複数のキャラクタは例えばゲームの進行状況に応じて変更され得る。しかし、例えば表示対象のキャラクタが変更されるたびに、変更後の組合せに係る各キャラクタの画像データと各キャラクタの動作規定データとを合成して特定形式の画像ファイルを生成する構成では、処理負荷が過大となる可能性がある。以上の事情を考慮して、本発明は、画像データと動作規定データとを含む画像ファイルを生成する処理の負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0006】
本発明の画像ファイル処理装置(14A,14B)は、オブジェクトを示すダミー画像データ(Q)とオブジェクトの動作を規定する動作規定データ(ZB)とを含む画像ファイル(Y)を記憶する第1記憶部(34)と、オブジェクトを示す表示用画像データ(S)を記憶する第2記憶部(34)と、画像ファイル(Y)内のダミー画像データ(Q)を特定する画像特定部(32,SA14)と、画像特定部(32,SA14)が特定したダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換する画像置換部(32,SA15)とを具備する。以上の構成では、画像ファイル(Y)のダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換することで新規な画像ファイル(X)が生成されるから、新規な画像ファイル(X)を生成する処理の負荷を軽減することが可能である。また、画像ファイル(Y)内の動作規定データ(ZB)が、置換後の表示用画像データ(S)が示す画像の動作を規定するデータとして流用されるから、表示用画像データ(S)の画像について動作規定データ(ZB)を生成する必要がないという利点もある。
【0007】
本発明の好適な態様において、第1記憶部(34)は、複数のダミー画像データ(Q)を含む画像ファイル(Y)を記憶し、第2記憶部(34)は、オブジェクトを示す複数の表示用画像データ(S)を記憶し、各表示用画像データ(S)と各ダミー画像データ(Q)とを対応させる画像対応部(32,SA12)を具備し、画像特定部(32,SA14)は、複数のダミー画像データ(Q)の各々を画像ファイル(Y)内から順次に特定し、画像置換部(32,SA15)は、画像特定部(32,SA14)が特定した各ダミー画像データ(Q)を、画像対応部(32,SA12)が当該ダミー画像データ(Q)に対応させた表示用画像データ(S)に置換する。以上の態様では、画像ファイル(Y)の複数のダミー画像データ(Q)の各々が表示用画像データ(S)に置換されるから、多様な画像を示す画像ファイル(X)を生成できるという利点がある。なお、第2記憶部(34)が記憶する複数の表示用画像データ(S)が示す画像は基本的には相違するが、複数の表示用画像データ(S)で画像を共通させることも可能である。
【0008】
本発明の好適な態様において、画像置換部(32,SA15)は、各ダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換して生成された画像ファイル(X)の複数の表示用画像データ(S)のうちの一部を他の表示用画像データ(S)に置換する。以上の態様によれば、ダミー画像データ(Q)の置換後の画像ファイル(X1)の複数の表示用画像データ(S)のうち一部を他の表示用画像データ(S)に置換することで画像ファイル(X2)が生成されるから、ダミー画像データ(Q)の置換後の画像ファイル(X1)の複数の表示用画像データ(S)の全部を他の表示用画像データ(S)と置換する構成と比較して、表示用画像データ(S)の組合せが相違する複数種の画像ファイル(X)を生成する場合の負荷が軽減されるという利点がある。なお、以上の態様の具体例は、例えば第3実施形態として後述される。
【0009】
本発明の好適な態様に係る画像ファイル処理装置(14A,14B)は、各ダミー画像データ(Q)と共通する複数の照合用ダミー画像データ(R)を記憶する第3記憶部(34)を具備し、画像特定部(32,SA14)は、画像ファイル(Y)に対する照合位置(PT)を変化させながら照合用ダミー画像データ(R)の少なくとも一部を画像ファイル(Y)に照合することで、画像ファイル(Y)内の各ダミー画像データ(Q)を特定する。以上の態様では、照合用ダミー画像データ(R)の少なくとも一部を画像ファイル(Y)に照合することで画像ファイル(Y)内の各ダミー画像データ(Q)が特定されるから、例えば画像ファイル(Y)内の各ダミー画像データ(Q)の境界が不明な場合でも、各ダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換して新規な画像ファイル(X)を生成できるという利点がある。
【0010】
本発明の好適な態様において、ダミー画像データ(Q)は、当該ダミー画像データ(Q)のサイズを示す属性データ(WA)を含み、画像特定部(32,SA14)は、画像ファイル(Y)に対する照合位置(PT)を、ダミー画像データ(Q)のサイズに応じてスキップさせる。以上の態様では、ダミー画像データ(Q)のサイズに応じて照合位置(PT)をスキップさせるから、照合位置(PT)を固定の単位量だけ移動させながら照合用ダミー画像データ(R)を画像ファイル(Y)に照合する構成と比較して各ダミー画像データ(Q)を特定する処理の負荷が軽減されるという利点がある。なお、以上の態様の具体例は例えば第2実施形態として後述される。
【0011】
本発明の好適な態様に係る画像ファイル処理装置(14A,14B)は、画像ファイル(Y)は、当該画像ファイル(Y)のサイズを示す全体属性データ(ZA)を含み、全体属性データ(ZA)が示すサイズを、画像置換部(32,SA15)による置換後のサイズに更新するデータ更新部(32,SA16)を具備する。以上の構成では、画像ファイル(Y)の全体属性データ(ZA)が示すサイズがダミー画像データ(Q)の置換後のサイズに更新されるから、ダミー画像データ(Q)の置換により生成された新規な画像ファイル(X)を適切に表示することが可能である。
【0012】
本発明は、以上の各態様に係るゲーム装置(14A,14B)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(PGM)としても特定される。本発明のプログラム(PGM)は、 オブジェクトを示すダミー画像データ(Q)とオブジェクトの動作を規定する動作規定データ(ZB)とを含む画像ファイル(Y)を記憶する第1記憶部(34)と、オブジェクトを示す表示用画像データ(S)を記憶する第2記憶部(34)とを具備するコンピュータを、画像ファイル(Y)内のダミー画像データ(Q)を特定する画像特定部(32,SA14)、および、画像特定部(32,SA14)が特定したダミー画像データ(Q)を表示用画像データ(S)に置換する画像置換部(32,SA15)として機能させる。以上のプログラム(PGM)によれば、本発明のゲーム装置(14A,14B)と同様の作用および効果が実現される。本発明のプログラム(PGM)は、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態で提供されてコンピュータにインストールされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係るゲームシステムのブロック図である。
【図2】戦闘画面の模式図である。
【図3】端末装置に提供される画像ファイルの模式図である。
【図4】基礎データ内の画像ファイルの模式図である。
【図5】画像ファイルを生成する処理のフローチャートである。
【図6】各照合用ダミー画像データに対する表示用画像データの割当の説明図である。
【図7】画像ファイルを生成する処理の説明図である。
【図8】第2実施形態においてダミー画像データを特定する処理のフローチャートである。
【図9】第2実施形態における照合位置の説明図である。
【図10】第3実施形態において画像ファイルを生成する処理のフローチャートである。
【図11】第3実施形態における画像ファイルの生成の説明図である。
【図12】第4実施形態におけるゲーム装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステム100のブロック図である。第1実施形態のゲームシステム100は、インターネット等の通信網16を介して相互に通信する端末装置12とゲーム装置14Aとを具備し、端末装置12を所有するプレイヤにゲームをプレイさせる通信システムである。なお、図1では便宜的に1個の端末装置12のみを図示したが、実際には複数の端末装置12が通信網16を介してゲーム装置14Aと通信する。
【0015】
端末装置12は、例えば携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ等の通信端末であり、制御装置22と通信装置24と入力装置26と表示装置28とを含んで構成される。制御装置22は、端末装置12の各要素を統括的に制御する。通信装置24は、通信網16を介してゲーム装置14Aと通信する。なお、端末装置12と通信網16との間の通信は典型的には無線通信であるが、例えば据置型のパーソナルコンピュータ等を端末装置12として利用する構成では端末装置12と通信網16とが有線通信する。
【0016】
表示装置28(例えば液晶表示パネル)は、制御装置22による制御のもとで各種の画像を表示する。入力装置26は、端末装置12に対する指示をプレイヤが入力するための機器であり、例えばプレイヤが操作する複数の操作子を含んで構成される。なお、表示装置28と一体に構成されたタッチパネルや、端末装置12に対する指示を音声で入力するためのマイクロホンを入力装置26として採用することも可能である。
【0017】
第1実施形態のゲーム装置14Aは、端末装置12にブラウザゲームを提供するウェブサーバである。ブラウザゲームは、端末装置12におけるウェブブラウザの実行でプレイすることが可能なゲーム(ゲーム専用のソフトウェアを端末装置12にダウンロードすることが不要なゲーム)である。具体的には、ゲーム装置14Aは、入力装置26に対するプレイヤからの指示に応じて端末装置12から送信される要求を契機として各種の処理を実行し、処理結果を示す画像を端末装置12の表示装置28に表示させる。第1実施形態では、ゲーム内でプレイヤに付与されたモンスター等の複数のキャラクタを使用して他のプレイヤとの戦闘等のイベントを実行していくRPG(Role-Playing Game)型のソーシャルゲームがゲーム装置14Aから端末装置12に提供される。
【0018】
例えばゲーム装置14Aは、戦闘イベント等のイベントの動画像を示す画像ファイルXを端末装置12に送信することで端末装置12の表示装置28に画像を表示させる。画像ファイルXは、Flash(登録商標)に準拠したSWF形式のデータファイルである。端末装置12の制御装置22は、SWF形式の画像ファイルXに専用されるソフトウェア(Flashプレイヤ)を実行することで、通信装置24がゲーム装置14Aから受信した画像ファイルXが示す動画像を表示装置28に表示する。
【0019】
図2は、画像ファイルXに応じて表示装置28に表示される戦闘イベントの画像(以下「戦闘画面」という)50の模式図である。図2に示すように、戦闘画面50は、戦闘イベントに参加する複数のキャラクタの画像52を背景画像54の前面に配置した画像である。具体的には、戦闘イベントで攻撃を担当するプレイヤが所有する攻撃側のキャラクタの画像52と、戦闘イベントで防御を担当するプレイヤが所有する防御側のキャラクタの画像52とが戦闘画面50に配置される。
【0020】
図3は、戦闘画面50の表示に利用される画像ファイルXの説明図である。図3に示すように、画像ファイルXは、ヘッダZAと動作規定データZBと画像データ群ZCとを含むSWF形式のデータである。ヘッダZAは、画像ファイルXの全体のデータサイズを指定する。
【0021】
画像データ群ZCは、戦闘イベントに参加する各キャラクタに対応するM個(Mは自然数)の表示用画像データSと、背景画像54を示す背景画像データBとの集合である。M個の表示用画像データSは、攻撃側のキャラクタに対応するMA個の表示用画像データSと防御側のキャラクタに対応するMB個の表示用画像データSとに区分される(M=MA+MB)。各表示用画像データSは、ヘッダWAと画像部WBとを含むSWF形式のデータである。ヘッダWAは、1個の表示用画像データSのデータサイズを指定する。画像部WBは、1種類のキャラクタの画像52を表現する。画像部WBが示す画像52の内容やヘッダWAが示すデータサイズは表示用画像データS毎に相違する。
【0022】
動作規定データZBは、表示用画像データSが示すキャラクタの動作(画像52の移動や変形等のアニメーション)を定義するアクションスクリプトである。例えば表示用画像データSが示す各キャラクタの画像52を戦闘画面50内で上下に揺動させる動作(各キャラクタが活動中であることを表現する動作)が動作規定データZBで指定される。以上が画像ファイルXの構造である。
【0023】
図1に示すように、ゲーム装置14Aは、制御装置32と記憶装置34と通信装置36とを具備する。通信装置36は、通信網16を介して端末装置12と通信する。記憶装置34は、制御装置32が実行するプログラムPGMや制御装置32が使用する各種のデータ(ゲームデータP,表示画像群G,基礎データT)を記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置34として採用され得る。
【0024】
ゲームデータPは、プレイヤ毎に生成されて各プレイヤによるゲームの進行状況を示すデータである。例えばゲームデータPは、プレイヤが所有する複数のキャラクタを指定する。表示画像群Gは、ゲームに登場し得る全種類のキャラクタの表示用画像データSの集合である。表示画像群Gの各表示用画像データSは相互に独立のファイルとして記憶装置34に記憶されて個別に処理される。
【0025】
基礎データTは、画像ファイルYとM個の照合用ダミー画像データR(R[1]〜R[M])とを含んで構成されて画像ファイルXの生成に使用される。図4は、画像ファイルYの説明図である。画像ファイルYは、画像ファイルXと同様に、ヘッダZAと動作規定データZBと画像データ群ZCとを含むSWF形式のデータファイルであり、画像ファイルXの生成用のテンプレートとして利用される。画像ファイルYのヘッダZAは、画像ファイルYの全体のデータサイズを指定する。画像ファイルYの画像データ群ZCは、M個のダミー画像データQ(Q[1]〜Q[M])と戦闘画面50の背景画像54を示す背景画像データBとの集合である。
【0026】
M個のダミー画像データQ(Q[1]〜Q[M])は、攻撃側のキャラクタに対応するMA個のダミー画像データQと防御側のキャラクタに対応するMB個のダミー画像データQとに区分される。各ダミー画像データQは、表示用画像データSと同様に、ダミー画像データQのデータサイズを示すヘッダWAと、所定のダミー画像を示す画像部WBとを含むSWF形式のデータである。画像部WBが示すダミー画像の内容やヘッダWAが示すデータサイズはダミー画像データQ毎に相違する。概略的には、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ(Q[1]〜Q[M])を、表示画像群Gのうち戦闘イベントに参加する各キャラクタの表示用画像データSに置換することで、画像ファイルXが生成される。すなわち、画像ファイルYの各ダミー画像データQは、実際に戦闘イベントに参加するキャラクタの表示用画像データSに置換されるまでの暫定的なデータ(ダミーデータ)に相当する。
【0027】
図1の基礎データTのM個の照合用ダミー画像データR(R[1]〜R[M])は、画像ファイルYの各ダミー画像データQと1対1に対応する。具体的には、各照合用ダミー画像データR[m](m=1〜M)は、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]のうちその照合用ダミー画像データR[m]に対応する1個のダミー画像データQ[m]と内容が共通する。各照合用ダミー画像データRは、相互に独立のファイルとして記憶装置34に格納されて個別に処理され得る。M個の照合用ダミー画像データRは、攻撃側のキャラクタに対応するMA個の照合用ダミー画像データRと防御側のキャラクタに対応するMB個の照合用ダミー画像データRとに区分される。
【0028】
図5は、記憶装置34に記憶された基礎データT(画像ファイルYとM個の照合用ダミー画像データR)を利用して画像ファイルXを生成する処理のフローチャートである。入力装置26に対する操作でプレイヤが戦闘イベントの発生を指示するたびに図5の処理が実行される。
【0029】
図5の処理を開始すると、制御装置32は、戦闘イベントに参加する複数のキャラクタを選択する(SA11)。具体的には、制御装置32は、MA個を上限として攻撃側のキャラクタを選択するとともに、MB個を上限として防御側のキャラクタを選択する。攻撃側のキャラクタは、攻撃担当のプレイヤのゲームデータPが示す複数のキャラクタから選択され、防御側のキャラクタは、防御担当のプレイヤのゲームデータPが示す複数のキャラクタから選択される。各プレイヤが所有するキャラクタはゲームの進行とともに随時に変更(追加,削除)されるから、戦闘イベントに参加するキャラクタは戦闘イベント毎に変化し得る。
【0030】
制御装置32は、図6に示すように、記憶装置34に記憶された表示画像群Gの複数の表示用画像データSのうちステップSA11で選択した各キャラクタの表示用画像データSを、基礎データTのM個の照合用ダミー画像データR[1]〜R[M]の各々に1対1に対応させる(SA12)。具体的には、制御装置32は、攻撃側のキャラクタに対応するMA個の照合用ダミー画像データRの各々に対して、ステップSA11で選択した攻撃側の各キャラクタの表示用画像データSを、例えば各キャラクタの攻撃力の順番で対応させる。同様に、制御装置32は、防御側のキャラクタに対応するMB個の照合用ダミー画像データRの各々に対して、ステップSA11で選択した防御側の各キャラクタの表示用画像データSを、例えば各キャラクタの防御力の順番に対応させる。
【0031】
なお、ステップSA11で選択された攻撃側のキャラクタの総数がMA個を下回る場合(例えばプレイヤが所有するキャラクタの総数が少ない場合)、MA個の攻撃側の照合用ダミー画像データRのうち表示用画像データSが割当てられない余剰の照合用ダミー画像データRには所定の透明画像の表示用画像データSが対応付けられる。MB個の防御側の照合用ダミー画像データRについても同様である。なお、各照合用ダミー画像データRは画像ファイルYのダミー画像データQと1対1に対応するから、ステップSA12の処理は、画像ファイルYの各ダミー画像データQに対して各キャラクタの表示用画像データSを1対1に対応させる処理としても換言され得る。
【0032】
制御装置32は、画像ファイルY内のM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の各々を、そのダミー画像データQ[m](照合用ダミー画像データR[m])にステップSA12で対応させた表示用画像データSに置換する処理を実行する(SA13〜SA17)。なお、各ダミー画像データQ[m]は可変長であるから、M個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の各々の境界を画像ファイルYのみから特定することは困難である。そこで、第1実施形態では、画像ファイルYと照合用ダミー画像データR[m]とを照合することで画像ファイルY内の各ダミー画像データQ[m]を特定する。
【0033】
制御装置32は、M個の照合用ダミー画像データR[1]〜R[M]から1個の照合用ダミー画像データR[m]を選択するとともにその照合用ダミー画像データR[m]の一部(以下「照合データ」という)r[m]を抽出する(SA13)。照合データr[m]は、図7の部分(A)に示すように、例えば照合用ダミー画像データR[m]のうち先頭から所定長にわたる部分である。
【0034】
制御装置32は、図7の部分(A)に示すように、画像ファイルYに対する照合位置PT(ポインタ)を画像ファイルYの先頭から末尾にかけて所定の単位量ずつ移動させながら照合データr[m]を画像ファイルYに照合することで、画像ファイルYのうち照合データr[m]と合致する箇所を検索し、図7の部分(B)に示すように、照合データr[m]に合致する箇所を含む1個のダミー画像データQ[m](以下「検索済ダミー画像データQ[m]」という)を特定する(SA14)。具体的には、画像ファイルYのうち照合データr[m]に合致する箇所の先頭から照合用ダミー画像データR[m]のヘッダWAが指定するデータサイズにわたる部分がダミー画像データQ[m]として特定される。
【0035】
以上の手順で1個の検索済ダミー画像データQ[m]を特定すると、制御装置32は、図7の部分(C)に示すように、検索済ダミー画像データQ[m]を、その検索済ダミー画像データQ[m](照合用ダミー画像データR[m])にステップSA12で対応させた表示用画像データSに置換する(SA15)。なお、画像ファイルY内の検索済ダミー画像データQ[m]と表示用画像データSとはデータサイズが相違し得るから、ダミー画像データQに対して表示用画像データSを単純に上書きすることはできない。そこで、制御装置32は、図7の部分(C)に示すように、画像ファイルYのうち先頭から検索済ダミー画像データQ[m]の始点直前までの区間Y1に表示用画像データSを連結し、画像ファイルYのうち検索済ダミー画像データQ[m]の終点直後から末尾までの区間Y2を表示用画像データSに連結することで、検索済ダミー画像データQ[m]を表示用画像データSに置換する。
【0036】
検索済ダミー画像データQ[m]と表示用画像データSとはデータサイズが相違し得るから、検索済ダミー画像データQ[m]を表示用画像データSに置換することで画像ファイルYの全体のデータサイズは変化する。そこで、制御装置32は、画像ファイルYのヘッダZAが示す画像ファイルYのデータサイズを、ダミー画像データQ[m]の置換後(ステップSA15の実行後)の画像ファイルYのデータサイズに更新する(SA16)。
【0037】
制御装置32は、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の全部についてステップSA13〜SA16の処理(表示用画像データSへの置換)が完了したか否かを判定する(SA17)。ステップSA17の結果が否定である場合(未処理のダミー画像データQ[m]が存在する場合)、制御装置32は、未選択の1個の照合用ダミー画像データR[m]を新たに選択したうえでステップSA13〜SA16の処理を実行する。M個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]について処理が完了した場合(SA17:YES)、制御装置32は、M個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の全部が各キャラクタの表示用画像データSに置換された画像ファイルYを画像ファイルXとして通信装置36から端末装置12に送信する(SA18)。
【0038】
以上に説明したように、第1実施形態では、既存の画像ファイルYの各ダミー画像データQを表示用画像データSに置換することで画像ファイルXが生成されるから、画像ファイルXを生成する処理の負荷を軽減することが可能である。また、画像ファイルY内の各ダミー画像データQを表示用画像データSに置換して画像ファイルYが生成されるから、画像ファイルY内の動作規定データZBが、置換後の各表示用画像データSの画像52の動作を規定するデータとして流用される。したがって、各表示用画像データSが示す画像52の動作を規定する動作規定データZBを画像ファイルXの生成時に新規に生成する構成と比較して、画像ファイルXの生成の負荷が軽減されるという利点もある。
【0039】
また、第1実施形態では、照合用ダミー画像データR[m]の一部が照合データr[m]として画像ファイルYと照合される。したがって、照合用ダミー画像データR[m]の全部を画像ファイルYと照合する構成と比較して処理負荷が軽減されるという利点がある。ただし、照合用ダミー画像データR[m]の全体を画像ファイルYと照合することも可能である。
【0040】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0041】
第1実施形態では、画像ファイルYに対する照合位置PTを所定の単位量ずつ移動させながら照合データr[m]を画像ファイルYに照合することでダミー画像データQ[m]を検索した。第2実施形態では、ダミー画像データQ[m]のヘッダWAが指定するデータサイズに応じた移動量だけ照合位置PTを移動(スキップ)させながら照合データr[m]を画像ファイルYに照合する。
【0042】
図8は、第2実施形態の制御装置32が図5のステップSA14で実行する処理のフローチャートである。ステップSA14を開始すると、制御装置32は、画像ファイルY内のM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]のうち最初のダミー画像データQ[1]のヘッダWAの位置(初期位置)を照合位置PTとして設定する(SB11)。
【0043】
制御装置32は、画像ファイルYの照合位置PTに対して照合データr[m]を照合することで、照合データr[m]が画像ファイルYの一部に合致するか否かを判定する(SB12)。照合データr[m]が画像ファイルYの一部に合致する場合(SB12:YES)、制御装置32は、画像ファイルYのうち現在の照合位置PTからヘッダWAが指定するデータサイズにわたる部分をダミー画像データQ[1]として特定する(SB13)。ダミー画像データQ[m]の特定後の処理(SA15〜SA18)は第1実施形態と同様である。
【0044】
他方、照合データr[m]が画像ファイルYの一部に合致しない場合(SB12:NO)、制御装置32は、現在の照合位置PTを先頭とするヘッダWAが指定するデータサイズ(ダミー画像データQ[1]のデータサイズ)だけ照合位置PTをスキップさせる(SB14)。すなわち、照合位置PTは、図9に示すように、ダミー画像データQ[1]の先頭から直後のダミー画像データQ[2]の先頭までジャンプする。そして、移動後の照合位置PTにて照合データr[m]を画像ファイルYに照合することで照合データr[m]と画像ファイルYの一部とが合致するか否かを判定する(SB12)。すなわち、第1実施形態では照合位置PTを所定の単位量ずつ移動させたのに対し、第2実施形態では、図9に示すように、照合位置PTを各ダミー画像データQ[m]の先頭から直後のダミー画像データQ[m+1]の先頭に移動させながら照合データr[m]と画像ファイルYとを照合する。
【0045】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、各ダミー画像データQのヘッダWAが指定するデータサイズに応じて照合位置PTがスキップされるから、照合位置PTを所定の単位量ずつ移動させる第1実施形態と比較して、画像ファイルXを生成する処理(特に画像ファイルYから各ダミー画像データQを特定する処理)の負荷が軽減されるという利点がある。
【0046】
<第3実施形態>
戦闘イベントに参加するキャラクタの組合せがイベント毎に変化し得ることを考慮して、第1実施形態では、戦闘イベントが指示されるたびに画像ファイルYから画像ファイルXを生成する構成を例示した。第3実施形態では、図5の処理で画像ファイルYから生成された画像ファイルX1をプレイヤ毎に記憶装置34に保持し、記憶装置34に格納された画像ファイルX1を部分的に変更することで次回の戦闘イベントの画像ファイルX2を生成する。
【0047】
図10は、第3実施形態の制御装置32が既存の画像ファイルX1の加工で画像ファイルX2を生成する処理のフローチャートであり、図11は、図10の処理の説明図である。画像ファイルYから画像ファイルXを生成する図5の処理後に戦闘イベントが指示された場合に図10の処理が開始される。第3実施形態では、図5の処理が実行されると、ステップSA11で選択された各キャラクタのM個の表示用画像データS(すなわちダミー画像データQ[1]〜Q[M]を置換した表示用画像データS)が新たな照合用ダミー画像データR(R[1]〜R[M])として画像ファイルX1とともにプレイヤ毎に記憶装置34に記憶される。
【0048】
図10の処理を開始すると、制御装置32は、今回の戦闘イベントに参加する複数のキャラクタを選択する(SC11)。戦闘イベントに参加するキャラクタは戦闘イベント毎に変化し得る。制御装置32は、図11に示すように、記憶装置34に格納された既存の画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうち、ステップSC11で選択したキャラクタとは相違するキャラクタの1個以上の表示用画像データS(以下「変更対象画像データS」という)を特定する(SC12)。具体的には、変更対象のキャラクタについて記憶装置34に記憶された照合用ダミー画像データR[m]の一部を照合データr[m]として画像ファイルX1と照合することで変更対象画像データSを特定する。照合データr[m]と画像ファイルX1との照合の方法は、第1実施形態のステップSA14と同様である。図11では、画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうち変更対象画像データSに斜線が付加されている。
【0049】
制御装置32は、図11に示すように、画像ファイルX1のM個の表示用画像データSから特定された各変更対象画像データSを、表示画像群GのうちステップSC11で選択したキャラクタの表示用画像データSに置換することで新規な画像ファイルX2を生成する(SC13)。表示用画像データSの置換の方法は、第1実施形態においてダミー画像データQ[m]を表示用画像データSに置換する方法(SA15)と同様である。画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうち変更対象画像データS以外の表示用画像データSは画像ファイルX2でも維持される。なお、ステップSC12で画像ファイルX1との照合に利用された照合用ダミー画像データR[m]は、ステップSC13での置換後の表示用画像データSに更新される。
【0050】
第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第3実施形態では、生成済の画像ファイルX1のM個の表示用画像データSのうちの一部(変更対象画像データS)を他の表示用画像データSに置換することで新規な画像ファイルX2が生成されるから、画像ファイルYのM個のダミー画像データQ[1]〜Q[M]の全部を表示用画像データSに置換する図5の処理を戦闘イベントの発生毎に実行する構成と比較して、制御装置32の処理負荷が軽減されるという利点がある。他方、戦闘イベントの発生毎に画像ファイルYから画像ファイルXを生成する第1実施形態では、生成済の各プレイヤの画像ファイルXを記憶装置34に保持しておく必要がないから、第3実施形態と比較して記憶装置34に必要な記憶容量が削減されるという利点がある。
【0051】
<第4実施形態>
図12は、第4実施形態のゲーム装置14Bのブロック図である。ゲーム装置14Bは、第1実施形態と同様のゲームをプレイヤ(所有者)にプレイさせる電子機器である。例えば携帯電話機や携帯情報端末等の携帯機器がゲーム装置14Bとして好適である。図12に示すように、ゲーム装置14Bは、制御装置32と記憶装置34と入力装置26と表示装置28とを具備する。
【0052】
記憶装置34は、第1実施形態と同様に、プログラムPGMとゲームデータPと基礎データTと表示画像群Gとを記憶する。制御装置32は、プログラムPGMを実行することで第1実施形態と同様に動作する。具体的には、制御装置32は、基礎データTの画像ファイルYに含まれる各ダミー画像データQを表示画像群Gの表示用画像データSに置換することで画像ファイルXを生成する。制御装置32が生成した画像ファイルXに応じて図2の戦闘画面50が表示装置28に表示される。
【0053】
以上の説明から理解される通り、第4実施形態のゲーム装置14Bは、第1実施形態のゲーム装置14Aが提供するゲームを装置単体でプレイヤに提供する機器として機能する。したがって、第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。なお、第2実施形態や第3実施形態の構成を第4実施形態に適用することも可能である。
【0054】
<変形例>
前述の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0055】
(1)前述の各形態では、戦闘イベントの戦闘画面50を示す画像ファイルXを生成したが、画像ファイルXが示す画像の内容は任意である。例えば、プレイヤがアイテムまたはキャラクタを取得するイベント(例えば洞窟を探索するイベント)の画像ファイルXの生成にも前述の各形態が適用される。また、前述の各形態では、戦闘イベントを想定した関係で、表示用画像データSがゲーム内のキャラクタを示す構成を例示したが、表示用画像データSが示す画像の内容は任意である。例えば、画像ファイルXが示す画像によっては、表示用画像データSがゲーム内のアイテム等を示す構成も採用され得る。すなわち、ダミー画像データQが示すダミー画像や表示用画像データSが示すキャラクタ,アイテム等は、オブジェクトとして包括される。
【0056】
(2)前述の各形態では、記憶装置34に1種類の基礎データTを記憶した場合を例示したが、相異なる複数の基礎データTを用意することも可能である。制御装置32は、複数の基礎データTから所定の規則で選択した1個の基礎データTを利用して前述の各形態と同様の処理を実行することで画像ファイルXを生成する。
【0057】
(3)前述の各形態では、画像ファイルYと照合用ダミー画像データRと表示用画像データSとを単一の記憶装置34に格納したが、各データを別個の記憶装置34に格納することも可能である。また、ゲーム装置14Aの機能を複数の装置に分散した構成も採用され得る。
【0058】
(4)前述の各形態では、画像ファイルYから画像ファイルXを生成する本発明の構成をゲーム装置14(14A,14B)に適用した場合を例示したが、本発明が適用される範囲はゲーム装置14に限定されない。本発明の好適な態様は、画像ファイルYから画像ファイルXを生成する技術(画像ファイル処理装置,画像ファイル処理方法)として実現される。
【符号の説明】
【0059】
100……ゲームシステム、12……端末装置、14A,14B……ゲーム装置、16……通信網、22……制御装置、24……通信装置、26……入力装置、28……表示装置、32……制御装置、34……記憶装置、36……通信装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトを示すダミー画像データと前記オブジェクトの動作を規定する動作規定データとを含む画像ファイルを記憶する第1記憶部と、
オブジェクトを示す表示用画像データを記憶する第2記憶部と、
前記画像ファイル内の前記ダミー画像データを特定する画像特定部と、
前記画像特定部が特定したダミー画像データを前記表示用画像データに置換する画像置換部と
を具備する画像ファイル処理装置。
【請求項2】
前記第1記憶部は、複数のダミー画像データを含む画像ファイルを記憶し、
前記第2記憶部は、オブジェクトを示す複数の表示用画像データを記憶し、
前記各表示用画像データと前記各ダミー画像データとを対応させる画像対応部を具備し、
前記画像特定部は、前記複数のダミー画像データの各々を前記画像ファイル内から順次に特定し、
前記画像置換部は、前記画像特定部が特定した前記各ダミー画像データを、前記画像対応部が当該ダミー画像データに対応させた前記表示用画像データに置換する
請求項1の画像ファイル処理装置。
【請求項3】
前記画像置換部は、前記各ダミー画像データを表示用画像データに置換して生成された画像ファイルの複数の表示用画像データのうちの一部を他の表示用画像データに置換する
請求項2の画像ファイル処理装置。
【請求項4】
前記各ダミー画像データと共通する複数の照合用ダミー画像データを記憶する第3記憶部を具備し、
前記画像特定部は、前記画像ファイルに対する照合位置を変化させながら前記照合用ダミー画像データの少なくとも一部を前記画像ファイルに照合することで、前記画像ファイル内の前記各ダミー画像データを特定する
請求項2または請求項3の何れかの画像ファイル処理装置。
【請求項5】
前記ダミー画像データは、当該ダミー画像データのサイズを示す属性データを含み、
前記画像特定部は、前記画像ファイルに対する照合位置を、前記ダミー画像データのサイズに応じてスキップさせる
請求項4の画像ファイル処理装置。
【請求項6】
前記画像ファイルは、当該画像ファイルのサイズを示す全体属性データを含み、
前記全体属性データが示すサイズを、前記画像置換部による置換後のサイズに更新するデータ更新部
を具備する請求項1から請求項5の何れかの画像ファイル処理装置。
【請求項7】
オブジェクトを示すダミー画像データと前記オブジェクトの動作を規定する動作規定データとを含む画像ファイルを記憶する第1記憶部と、オブジェクトを示す表示用画像データを記憶する第2記憶部とを具備するコンピュータを、
前記画像ファイル内の前記ダミー画像データを特定する画像特定部、および、
前記画像特定部が特定したダミー画像データを前記表示用画像データに置換する画像置換部
として機能させるプログラム。
【請求項1】
オブジェクトを示すダミー画像データと前記オブジェクトの動作を規定する動作規定データとを含む画像ファイルを記憶する第1記憶部と、
オブジェクトを示す表示用画像データを記憶する第2記憶部と、
前記画像ファイル内の前記ダミー画像データを特定する画像特定部と、
前記画像特定部が特定したダミー画像データを前記表示用画像データに置換する画像置換部と
を具備する画像ファイル処理装置。
【請求項2】
前記第1記憶部は、複数のダミー画像データを含む画像ファイルを記憶し、
前記第2記憶部は、オブジェクトを示す複数の表示用画像データを記憶し、
前記各表示用画像データと前記各ダミー画像データとを対応させる画像対応部を具備し、
前記画像特定部は、前記複数のダミー画像データの各々を前記画像ファイル内から順次に特定し、
前記画像置換部は、前記画像特定部が特定した前記各ダミー画像データを、前記画像対応部が当該ダミー画像データに対応させた前記表示用画像データに置換する
請求項1の画像ファイル処理装置。
【請求項3】
前記画像置換部は、前記各ダミー画像データを表示用画像データに置換して生成された画像ファイルの複数の表示用画像データのうちの一部を他の表示用画像データに置換する
請求項2の画像ファイル処理装置。
【請求項4】
前記各ダミー画像データと共通する複数の照合用ダミー画像データを記憶する第3記憶部を具備し、
前記画像特定部は、前記画像ファイルに対する照合位置を変化させながら前記照合用ダミー画像データの少なくとも一部を前記画像ファイルに照合することで、前記画像ファイル内の前記各ダミー画像データを特定する
請求項2または請求項3の何れかの画像ファイル処理装置。
【請求項5】
前記ダミー画像データは、当該ダミー画像データのサイズを示す属性データを含み、
前記画像特定部は、前記画像ファイルに対する照合位置を、前記ダミー画像データのサイズに応じてスキップさせる
請求項4の画像ファイル処理装置。
【請求項6】
前記画像ファイルは、当該画像ファイルのサイズを示す全体属性データを含み、
前記全体属性データが示すサイズを、前記画像置換部による置換後のサイズに更新するデータ更新部
を具備する請求項1から請求項5の何れかの画像ファイル処理装置。
【請求項7】
オブジェクトを示すダミー画像データと前記オブジェクトの動作を規定する動作規定データとを含む画像ファイルを記憶する第1記憶部と、オブジェクトを示す表示用画像データを記憶する第2記憶部とを具備するコンピュータを、
前記画像ファイル内の前記ダミー画像データを特定する画像特定部、および、
前記画像特定部が特定したダミー画像データを前記表示用画像データに置換する画像置換部
として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−41337(P2013−41337A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176219(P2011−176219)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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