説明

画像処理プログラム、情報処理装置および画像処理方法

【課題】読取装置で読み取られた読取データに基づく原稿画像を、カメラ部で生成された撮像データに基づいて閲覧でき、利便性が良い画像処理プログラム、情報処理装置および画像処理方法を提供する。
【解決手段】携帯端末10では、カメラ15の撮像指示が入力されると、その撮像指示の入力に伴ってカメラ15により撮像された撮像画像81の画像データと、当該撮像指示の入力に伴ってスキャナ30により読み取られた読取画像82の画像データとを含む結合ファイルが生成されて記憶される。ユーザは、目的の読取画像82を探す場合、携帯端末のLCD19に結合ファイル選択画面を表示させる。この画面では、結合ファイルごとに、その結合ファイルに含まれる撮像画像81と読取画像82とが対応付けて表示される。よって、ユーザは、撮像画像81を手がかりに、目的の読取画像82を探すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理プログラム、情報処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザを撮影するカメラと、原稿を読み取って文書ファイルを生成するスキャナとを備えた文書処理装置が開示されている。この文書処理装置は、カメラによってユーザの顔画像を自動的に撮影し、撮影された顔画像と文書ファイルとを指定された送信先に送信する。したがって、送信先装置においては、文書ファイルと共に、顔画像を表示し、送信先のユーザに対して送信元のユーザを示すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−056712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、文書処理装置と送信先装置のユーザが同一人物である場合、文書処理装置において撮影されたユーザの顔画像を送信先装置で表示したとしても、それは文書ファイルを識別または管理する上で何ら役に立たず、利便性の向上に寄与していないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、読取装置で読み取られた読取データに基づく原稿画像を、カメラ部で生成された撮像データに基づいて閲覧でき、利便性が良い画像処理プログラム、情報処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明の画像処理プログラムは、情報処理装置において実行されるものであって、前記情報処理装置に設けられたカメラ部による撮像を要求する撮像要求手段と、その撮像要求手段による撮像の要求に応じて前記カメラ部で生成された撮像データを取得する撮像データ取得手段と、前記撮像要求手段により撮像が要求された場合に、読取装置に対して原稿の読取指示を送信部に送信させる読取指示送信制御手段と、その読取指示送信制御手段により前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた読取データと、前記撮像データ取得手段により取得された撮像データとを関連付ける関連付け手段と、その関連付け手段により関連付けられた読取データと撮像データとを記憶部に記憶させる記憶制御手段と、その記憶制御手段により前記記憶部に記憶された前記読取データに基づく原稿画像を、表示部に表示させる第1表示制御手段として、前記情報処理装置を機能させる。
【0007】
尚、本発明は、情報処理装置を制御する制御装置、画像処理システム、情報処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを記録する記録媒体等の種々の態様で実現可能である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の画像処理プログラムによれば、撮像の要求に応じて読取指示が読取装置へ送信され、その読取指示で読み取られた読取データに基づく原稿画像は、その撮像の要求に応じてカメラ部で生成された撮像データに関連付けられる。そして、撮像データに関連付けられている読取データに基づく原稿画像が表示部に表示される。よって、ユーザは、撮像の要求に応じてカメラ部で生成された撮像データに基づいて、当該撮像の要求に応じて読取装置で読み取られた読取データに基づく原稿画像を閲覧でき、利便性が良いという効果がある。
【0009】
請求項2記載の画像処理プログラムによれば、請求項1記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、読取指示に応じて読取装置で読み取られた原稿画像の読取データは、その読取指示に対応する撮像の要求に伴い取得された撮像データに基づいて暗号化されるので、読取データに基づく原稿画像の不特定多数による閲覧を抑制できるという効果がある。また、暗号化された読取データは、記憶部に記憶された撮像データに基づいて復号化され、その読取データに基づく原稿画像が表示される。よって、ユーザは、暗号化された読取データであっても、記憶部に記憶された撮像データに基づいて復号化して閲覧でき、利便性が良いという効果がある。
【0010】
請求項3記載の画像処理プログラムによれば、請求項1または2に記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、撮像の要求に応じて読み取られた読取データと当該撮像の要求に応じて生成された撮像データとの各画像が対応付けて表示部に表示されるので、ユーザは、撮像データの画像を手がかりに、所望の読取データを探すことができるという効果がある。
【0011】
請求項4記載の画像処理プログラムによれば、請求項1記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、撮像の要求に応じて読み取られた読取データと当該撮像の要求に応じて生成された撮像データとを含む撮像読取ファイルが記憶部に記憶されるので、データの管理が容易であるという効果がある。
【0012】
請求項5記載の画像処理プログラムによれば、撮像読取ファイルから読取データが抽出されて出力装置に出力されるので、出力装置では、読取データに基づく画像が出力され、一方、撮像データに基づく画像は出力されない。例えば、撮像データに基づく画像は、読取データに基づく画像を探し出す手がかりとして、ユーザにより使われる場合がある。この場合、ユーザは、撮像データと読取データとのうち、読取データに基づく画像の出力のみを所望する可能性が高い。請求項5記載の画像処理プログラムによれば、請求項4記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、撮像データと読取データとに基づく各画像のうち、ユーザが出力を所望する可能性の高い読取データに基づく画像のみを出力させることができるので、利便性が良いという効果がある。
【0013】
請求項6記載の画像処理プログラムによれば、撮像読取ファイルから読取データが処理対象データとして抽出されて、データ出力先受付手段により受け付けられたアプリケーションに出力されるので、そのアプリケーションには読取データを処理させることができ、一方、撮像データは処理されない。よって、請求項6記載の画像処理プログラムによれば、請求項4または5記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、ユーザが出力を所望しない可能性の高い撮像画像データがアプリケーションに出力されてから、その撮像画像データの処理を中止させるなどの操作をユーザが行う必要が無く、利便性が良いという効果がある。
【0014】
請求項7記載の画像処理プログラムによれば、請求項1から6の何れかに記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、情報処理装置において起動可能なアプリケーションであって、画像処理プログラム以外の撮像プログラムを利用して撮像データを生成させるので、画像処理プログラムの開発に要する負担を抑制できるという効果がある。
【0015】
請求項8記載の画像処理プログラムによれば、請求項1から7の何れかに記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、カメラ部において設定可能な最低の解像度で撮像を行うよう要求するので、撮像データのデータ量を減らすことができるという効果がある。
【0016】
請求項9記載の画像処理プログラムによれば、請求項7記載の画像処理プログラムの奏する効果に加え、撮像プログラムによる受付画面の表示中においても、画像処理プログラムを実行中であることをユーザに知らせることができるという効果がある。
【0017】
請求項10記載の情報処理装置によれば、請求項1記載の画像処理プログラムを実行する情報処理装置と同様の効果を奏する。
【0018】
請求項11記載の画像処理方法によれば、請求項1記載の画像処理プログラムを実行する情報処理装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a),(b)は、本発明のデバイス制御アプリケーションを搭載した携帯端末と、その携帯端末からの指示で動作するスキャナとの関係を模式的に示す図であり、(c)は、携帯端末とスキャナとの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末において実行される画像生成処理を示すフローチャートである。
【図3】(a)は、携帯端末において実行されるカメラ撮像処理を示すフローチャートであり、(b)は、携帯端末のLCDに表示される操作画面の一例を示す図である。
【図4】(a)は、携帯端末において実行される画像印刷処理を示すフローチャートであり、(b)は、携帯端末のLCDに表示される結合ファイル選択画面の一例を示す図であり、(c)は、携帯端末のLCDに表示される読取画像確認画面の一例を示す図である。
【図5】携帯端末において実行される画像共有出力処理を示すフローチャートである。
【図6】携帯端末において実行されるメール送信処理を示すフローチャートである。
【図7】(a)は、携帯端末において実行されるカメラ撮像処理の変形例を示すフローチャートであり、(b)は、携帯端末のLCDに表示される操作画面の一例を示す図である。
【図8】第2実施形態の携帯端末において実行される画像生成処理を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態のスキャナにおいて実行される原稿読取処理を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態の携帯端末において実行される画像印刷処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1(a),(b)は、本発明の第1実施形態であるデバイス制御アプリケーション(以下、「本アプリ」と称す)14bが搭載された携帯端末10と、その携帯端末10からの指示で動作するスキャナ30との関係を模式的に示す図である。携帯端末10はカメラ15を有し、スキャナ30と通信可能に接続されている。
【0021】
図1(a)に示すように、携帯端末10に搭載された本アプリ14bは、カメラ15の撮像指示をユーザが入力したタイミングで、カメラ15に撮像を行わせ、その撮像画像81に対応する画像データ(以下、撮像画像データ)を生成させ、更に、スキャナ30へスキャン指示を送信して、スキャナ30に原稿を読み取らせ、その読取画像82に対応する画像データ(以下、読取画像データ)を生成させる。
【0022】
次に、図1(b)に示すように、携帯端末10は、スキャナ30から読取画像データを取得し、その読取画像データと、カメラ15により生成された撮像画像データとを関連付ける。具体的には、ユーザが入力した撮像指示に基づいてスキャナ30により生成された読取画像データと、当該撮像指示に基づいてカメラ15で生成された撮像画像データとを一つの結合ファイルに含めることにより、各画像データを関連付ける。例えば、ファイルAに綴じられている書類をスキャナ30に読み取らせる場合に、ファイルAの外観をカメラ15で撮像すると、ファイルAの外観を示す撮像画像データと、そのファイルAに綴じられている書類を示す読取画像データとを含む結合ファイルが生成される。
【0023】
これにより、複数の読取画像82の中から、目的の読取画像82をユーザが探し出す場合に、撮像画像81を手がかりに探すことができるため、目的の読取画像82を探し易い。
【0024】
図1(c)は、携帯端末10と、スキャナ30との電気的構成を示すブロック図である。携帯端末10、スキャナ30、及び、プリンタ40は、アクセスポイント50を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、各装置10,30,40は、アクセスポイント50を介して、インターネット60に接続される。
【0025】
携帯端末10は、無線基地局(図示せず)を介して、他の通話装置との間で音声通話を行う携帯電話機である。携帯端末10には、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、カメラ15、無線LAN送受信部16、操作キー17、タッチパネル18、LCD19、メモリカードインターフェイス(以下、「メモリカードI/F」と称す)20、音声入出力部22、電話網通信部23が設けられる。これらは、バスライン24を介して互いに通信可能に接続されている。
【0026】
CPU11は、ROM12等に記憶される固定値やプログラム等に従って、バスライン24と接続された各部を制御する。ROM12は、書換不能な不揮発性のメモリであって、各種の固定値を記憶する。RAM13は、書換可能な揮発性のメモリである。
【0027】
フラッシュメモリ14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、OS14a、本アプリ14b、その他のアプリケーション(以下、その他のアプリ)14cが格納される。OS14aは、携帯端末10に搭載された基本ソフトウェアであって、本実施形態の場合、アンドロイド(登録商標)OSであるものとする。本アプリ14bは、携帯端末10からスキャナ30にスキャン指示を送信させ、また、スキャナ30から取得した読取画像82等を表示させるためのアプリケーションである。
【0028】
その他のアプリ14cとしては、携帯端末10に予め搭載されているアプリケーションと、ユーザによってインストールされるアプリケーションとを含む。本実施形態では、携帯端末10に設けられたカメラ15を制御して撮像を行い、撮像した画像の撮像画像ファイルを生成するためのアプリケーション(以下、カメラアプリ)が、その他のアプリ14cとして搭載されているものとする。
【0029】
以降、アプリケーション(本アプリ14bや、その他のアプリ14cを含む)やOS14aなどのプログラムを実行するCPU11のことを、単に、プログラム名で記載する場合もある。例えば、「アプリケーション」という記載が、「アプリケーションを実行するCPU11」を意味する場合もある。
【0030】
携帯端末10にインストールされた各アプリケーション(本アプリ14bや、その他のアプリ14cを含む)は、OS14aのAPIを呼び出して、カメラ15、無線LAN送受信部16、操作キー17、タッチパネル18、LCD19、メモリカードI/F20、音声入出力部22、電話網通信部23など、携帯端末10の各構成に受け渡したいデータをOS14aに出力する。即ち、各アプリケーションは、OS14aのAPIを呼び出すことによって、携帯端末10の各構成を制御する。また、各アプリケーションは、OS14aのAPIを呼び出して、携帯端末10の各構成が出力するデータや各構成の状態を示すデータをOS14aから取得する。即ち、OS14aのAPIを呼び出すことによって、携帯端末10の各構成の状態(携帯端末10への操作入力の状態も含む)を示すデータをOS14aから取得する。また、OS14aは、携帯端末10の各構成が出力するデータや各構成の状態を示すデータを、定期的に、あるいは各構成の状態変化の都度、各アプリケーションに通知することもある。即ち、各アプリケーションは、OS14aからの通知を受けることによって、携帯端末10の各構成の状態(携帯端末10への操作入力の状態も含む)を示すデータをOS14aから取得する。
【0031】
カメラ15は、デジタルカメラで構成されており、撮像素子による撮像を行い、その撮像画像データを生成する。無線LAN送受信部15は、IEEE802.11b/gの規格に準拠した無線LANにより、携帯端末10と他の機器とをWi−Fi(登録商標)接続する。操作キー17はハードキーであり、携帯端末10に設定情報や指示を入力する。タッチパネル18は、LCD19に重ねて設けられ、携帯端末10に設定情報や指示を入力する。LCD19は、携帯端末10にインストールされたアプリケーションを示すアイコンの一覧や、起動したアプリケーションの画面を表示する。
【0032】
メモリカードI/F20は、不揮発性のメモリカード21が装着されるインターフェイスであって、メモリカード21に対するデータの書き込み又は読み出しを制御する。メモリカード21には、本アプリ14bにより生成される結合ファイルや、撮像画像ファイルなどが記憶される。メモリカード21は、一例として、SDカード(登録商標)である。音声入出力部22は、マイクやスピーカなどで構成された音声入出力用デバイスであり、電話網通信部23は、他の電話装置との間で電話通信を行うための回路である。
【0033】
スキャナ30は、原稿読取プログラム30aを備え、携帯端末10から送られてくるスキャン指示に基づいて、原稿を読み取りその読取画像データを生成する。プリンタ40は、携帯端末10から出力される画像データに基づいて、画像を印刷する。
【0034】
図2は、本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行される画像生成処理を示すフローチャートである。この処理は、結合ファイルを生成する処理であって、本アプリ14bが起動された場合に実行される。以下に説明する図2,図3(a),図4(a),図5,図6,図7(a),図8,図10のフローチャートに示す各ステップは、本アプリ14bがCPU11に実行させるものとして説明する。
【0035】
まず、携帯端末10において、本アプリ14bが、その他のアプリ14cとは無関係に起動された場合(S1:No)、CPU11は、カメラ撮像処理を実行する(S2)。このカメラ撮像処理は、ユーザにより撮像指示が入力されることに基づいて、カメラ15に撮像画像を生成させる処理であるが、詳細は、図3を参照して後述する。次に、CPU11は、カメラ撮像処理(S2)で生成された撮像画像データを取得し(読み込み)(S3)、S7へ移行する。カメラ撮像処理については、図3を参照して後述する。
【0036】
一方、本アプリ14bは、アンドロイドOSの共有機能により、起動される場合がある。AndroidOSの共有機能とは、一のアプリケーションが出力するデータを別のアプリケーションで処理させるために、OS14aを介して、その別のアプリケーションを起動させ、アプリ間でデータの受け渡しを行わせる機能である。共有機能は公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0037】
その他のアプリ14cが出力するデータの出力先として、本アプリ14bが選択された場合、すなわち、OS14aの共有機能により本アプリ14bが起動された場合(S1:Yes)、CPU11は、OS14aを介して渡される共有ファイルを取得する(S4)。本実施形態では、共有ファイルは画像ファイルであるものとする。そして、自動スキャン開始設定が無効であり(S5:No)、且つ、ユーザによりスキャン指示が入力されていない場合(S6:No)、スキャン指示が入力されるまで次のステップに進まない。自動スキャン開始設定の有効や無効は、本アプリ14bのインストール時などに、予めユーザにより設定される。一方、自動スキャン開始設定が有効であるか(S5:Yes)、ユーザによりスキャン指示が入力された場合(S6:Yes)、CPU11は、S7に移行する。
【0038】
カメラの撮像画像データが取得された場合(S3)、または、共有ファイルが取得され(S4)、且つスキャン指示の送信条件が成立した場合(S5:YesまたはS6:Yes)、CPU11は、無線LAN送受信部16を介して、スキャナ30へスキャン指示を送信する(S7)。一方、スキャナ30はスキャン指示を受信すると、原稿を読み取りその読取画像データを携帯端末10へ送信する。
【0039】
CPU11は、スキャナ30から送信されてくる読取画像データを取得する(読み込む)(S8)。そして、撮像画像データと読取画像データとを含む一の結合ファイルを生成し両者を関連付ける。または、共有ファイルの画像データと読取画像データとを含む一の結合ファイルを生成し両者を関連付ける(S9)。次に、CPU11は、生成した結合ファイルを、メモリカード21に記憶し(S10)、本処理を終了する。
【0040】
なお、本実施形態において、結合ファイルは、PDF形式のファイルであり、1ページ目のデータとして、撮像画像データ、又は、共有ファイルの画像データを格納するものとする。また、2ページ目からのデータとしては、読取画像データを格納するが、原稿1枚分に対応する読取画像データが、結合ファイルにおける1ページ分のデータとなるように、読取画像データをページ単位で格納するものとする。
【0041】
図3(a)は、本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行されるカメラ撮像処理(S2)を示すフローチャートである。この処理は、ユーザによる撮像指示の入力に基づき、結合ファイルの生成に用いる撮像画像データをカメラ15に生成させる処理である。
【0042】
まず、CPU11は、カメラモジュールを使用し、カメラ15を作動させる(S31)。カメラモジュールは、カメラ15を制御するためのAPI群であり、OS14aの機能として提供される。携帯端末10にインストールされたアプリケーションは、カメラモジュールを使用することにより、OS14aを介して、初期設定や、撮像実行や、撮像終了をカメラ15に対して指示する。以後、カメラ15が制御される場合には、アプリケーションによりAPIが使用されるものとして説明する。次に、CPU11は、カメラ15による撮像で用いる解像度として最低の解像度を設定する(S32)。なお、カメラ15による撮像で選択可能な解像度は、OS14aに要求することで取得できる。S32では、CPU11は、OS14aに要求して取得した解像度のうち、最低の解像度による撮像をカメラ15に実行させるための設定指示をカメラ15に送信する。次に、CPU11は、ユーザがカメラ15を操作するための操作画面をLCD19に表示させる(S33)。図3(b)は、操作画面の一例を示す図である。
【0043】
図3(b)に示すように、操作画面は、撮像画像表示領域70と、撮像ボタン71と、キャンセルボタン72とを含む。撮像画像表示領域70は、カメラ15により今現在撮像されている画像が表示される領域である。撮像ボタン71は、カメラ15の撮像指示をユーザが入力するためのボタンである。
【0044】
撮像ボタン71が押下されると、その押下されたタイミングで撮像画像表示領域70に表示されていた画像を、撮像画像81として取得する要求がカメラ15に送信され、カメラ15では、その要求に基づいて、要求された画像の撮像画像データが生成される。また、撮像ボタン71が押下されると、カメラ15による撮像が終了し、LCD19に表示されていた操作画面が閉じられる。キャンセルボタン72は、カメラ15による撮像をユーザが中止するためのボタンである。キャンセルボタン72が押下されると、画像生成処理およびカメラ撮像処理が終了する。
【0045】
ここで、図3(a)の説明に戻る。CPU11は、操作画面において、撮像指示が入力されていない場合(S34:No)、撮像指示が入力されるまで次のステップに進まない。一方、撮像指示が入力された場合(S34:Yes)、CPU11は、撮像画像を取得する要求をカメラ15に送信して、カメラ15に撮像画像データを生成させ(S35)、本処理を終了する。
【0046】
カメラ15で生成された撮像画像データは読取画像データと共に結合ファイルに格納される。そして、図4を参照して後述するように、撮像画像データに基づく画像は、ユーザが所望の読取画像データを探すための手がかりとして機能できれば良く、何が撮影されているかを視認できる程度の解像度があれば良い。よって、本実施形態のカメラ撮像処理では、カメラ15による撮像で選択可能な解像度のうち最低の解像度を用いて撮像することで、撮像画像データのデータ量を極力減らし、メモリカード21の容量を圧迫しないようにしている。
【0047】
図4(a)は、本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行される画像印刷処理を示すフローチャートである。この処理は、本アプリ14bにおいて、ユーザが読取画像データの印刷を要求した場合に開始される。
【0048】
まず、CPU11は、メモリカード21に存在する結合ファイルを確認し(S41)、発見した結合ファイルをユーザに選択させるための結合ファイル選択画面をLCD19に表示させる(S42)。図4(b)は、結合ファイル選択画面の一例を示す図である。本実施形態において、結合ファイルとしては、撮像画像データと読取画像データとを格納したもの、および、共有ファイルの画像データと読取画像データとを格納したものとの2種類が存在する。しかしながら、ここでは、説明を分かり易くするために、上記2種類の結合ファイルのうち、撮像画像データを格納した結合ファイルのみがメモリカード21に記憶されているものとして説明する。
【0049】
図4(b)に示すように、結合ファイル選択画面では、結合ファイルの内容を示すインデックス画像80が、結合ファイルごとに表示される。インデックス画像80は、結合ファイルの1ページ目に格納された撮像画像データに基づく撮像画像81と、2ページ目に格納された読取画像データに基づく読取画像82とを上下方向に連結したものである。
【0050】
結合ファイル選択画面によれば、ユーザは、撮像の要求に応じてカメラ15で生成された撮像画像データに基づき、当該撮像の要求に応じてスキャナ30で読み取られた読取データに基づく読取画像82を閲覧できる。すなわち、撮像指示をトリガーとして携帯端末10からスキャナ30に対してスキャン指示を送信したことをユーザが記憶している場合には、ユーザは、結合ファイル選択画面を表示させることにより、撮像画像データに関連付けられた読取画像データに基づく読取画像82を閲覧して所望の読取画像データを迅速に探し出すことができ、利便性が良い。
【0051】
また、結合ファイル選択画面によれば、撮像指示の入力に伴ってカメラ15により撮像された撮像画像81と、当該撮像指示の入力に伴ってスキャナ30により読み取られた読取画像82とが対応付けて表示されるので、ユーザは、今現在自分が探している読取画像82のスキャン指示をスキャナ30に対して送信したときに、カメラ15で何を撮影したかを思い出し、その撮像画像81を手がかりに所望の読取画像82を容易に探し当てることができる。
【0052】
図4(a)の説明に戻る。CPU11は、結合ファイル選択画面において、インデックス画像80がユーザにより指定されていない場合(S43:No)、インデックス画像80が指定されるまで次のステップに進まない。一方、一つのインデックス画像80がユーザにより指定された場合(S43:Yes)、CPU11は、指定されたインデックス画像80に対応する結合ファイルについて、その詳細な内容をユーザが確認するための読取画像確認画面をLCD19に表示させる(S44)。図4(c)は、読取画像確認画面の一例を示す図である。
【0053】
図4(c)に示すように、読取画像確認画面は、撮像画像81と、読取画像82と、印刷ボタン83と、キャンセルボタン84とを含む。読取画像確認画面では、読取画像82については、その内容を確認し易いよう、結合ファイル選択画面よりも大きく表示し、撮像画像81については、その内容を判別可能な程度まで小さく縮小して表示する。印刷ボタン83は、読取画像確認画面に表示されている読取画像82をプリンタ40に印刷させるボタンであり、キャンセルボタン84は、読取画像確認画面を閉じるためのボタンである。
【0054】
図4(a)の説明に戻る。CPU11は、読取画像確認画面においてキャンセルボタン84が押下された場合(S45:No)、S42の処理へ戻る。一方、印刷ボタン83が押下された場合、即ち、印刷開始指示が入力された場合(S45:Yes)、CPU11は、読取画像確認画面に内容が表示されている結合ファイル、即ち、ユーザにより指定されたインデックス画像80に対応する結合ファイルから、読取画像データを抽出し(S46)、その抽出した読取画像データを、無線LAN送受信部16を介して、プリンタ40へ出力して(S47)、本処理を終了する。
【0055】
画像印刷処理によれば、結合ファイルに含まれる撮像画像データと読取画像データとのうち、読取画像データを抽出してプリンタ40に出力するので、読取画像82をプリンタ40に印刷させ、撮像画像81については印刷させない。撮像画像81は、ユーザが読取画像82を探し出す手がかりとして使われるものなので、ユーザは、撮像画像81をプリンタ40に印刷させることを望まない可能性があるからである。
【0056】
図5は、本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行される画像共有出力処理を示すフローチャートである。尚、図4(a)に示す画像印刷処理と同一の部分については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。この処理は、本アプリ14bにおいて、ユーザが共有機能の利用を要求した場合に開始される。この処理は、結合ファイルから読取画像データを抽出して、その読取画像データを共有データとして他のアプリ14cへ出力する処理である。なお、読取画像データの出力先となる他のアプリ14cとは、例えば、共有データの編集を行うための画像編集アプリケーション、共有データを電子メール用のメッセージに添付してメール送信するメールアプリケーション、または、共有データをプリンタ40に印刷させる印刷アプリケーション等である。
【0057】
結合ファイル選択画面(図4(b))において、一つのインデックス画像80がユーザにより指定された場合(S43:Yes)、CPU11は、指定されたインデックス画像80に対応する読取画像82が詳細に表示される読取画像確認画面をLCD19に表示させる(S44)。図示はしないが、ここで表示される読取画像確認画面では、図4(c)に示す印刷ボタン83に代えて、共有アプリ指定ボタンが表示される。共有アプリ指定ボタンは、結合ファイルを共有するアプリケーション(以下、共有アプリ)を、その他のアプリ14cの中からユーザが指定するためのボタンである。共有アプリ指定ボタンが押下された場合は、本実施形態では、OS14aに共有機能の利用を要求する。これにより、OS14aは、その他のアプリ14cの中から共有アプリをユーザに指定させる処理を実行させる。
【0058】
読取画像確認画面においてキャンセルボタン84が押下された場合(S51:No)、CPU11は、S42の処理へ戻る。一方、共有アプリ指定ボタンが押下され、共有アプリが指定された場合(S51:Yes)、CPU11は、読取画像確認画面に内容が表示されている結合ファイルから、読取画像データを抽出し(S46)、その抽出した読取画像データを、共有アプリへ出力して(S52)、本処理を終了する。
【0059】
画像共有出力処理によれば、結合ファイルに含まれる撮像画像データと読取画像データとのうち、読取画像データを、共有アプリに出力できるので、共有アプリでは、読取画像データを処理し、撮像画像データを処理しない。よって、共有アプリにおいて、撮像画像データの処理をユーザ自身で中止するなどの操作をしなくて済み、ユーザにとって利便性が良い。
【0060】
図6は、本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行されるメール送信処理を示すフローチャートである。尚、図4(a)に示す画像印刷処理と同一の部分については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。この処理は、本アプリ14bにおいて、ユーザが電子メール用のメッセージの作成を要求した場合に開始される。この処理は、結合ファイルの読取画像データを抽出して、その読取画像データに対応する画像ファイルを、電子メール用のメッセージに添付する処理である。
【0061】
まず、CPU11は、電子メール用のメッセージ作成画面をLCD19に表示する(S61)。添付ファイルの付加がユーザにより指示されていない場合(S62:No)、CPU11は、S66へ移行する。一方、添付ファイルの付加がユーザにより指示された場合(S62:Yes)、CPU11は、結合ファイル選択画面(図4(b))をLCD19に表示させ(S42)、結合ファイル選択画面において、インデックス画像80が一つユーザにより指定された場合(S43:Yes)、指定されたインデックス画像80に対応する読取画像82が詳細に表示される読取画像確認画面をLCD19に表示させる(S44)。図示はしないが、ここで表示される読取画像確認画面では、図4(c)に示す印刷ボタン83に代えて、読取画像確認画面に内容が表示されている結合ファイルを、添付ファイルとして指定するための添付ファイル指定ボタンが表示される。
【0062】
CPU11は、読取画像確認画面においてキャンセルボタン84が押下された場合(S63:No)、S42の処理へ戻る。一方、添付ファイル指定ボタンが押下され、添付ファイルとする結合ファイルが指定された場合(S63:Yes)、CPU11は、添付ファイルとして指定された結合ファイルから、読取画像データを抽出し(S64)、その抽出した読取画像データを含む画像ファイルを、メールに添付する(S65)。
【0063】
電子メールの送信がユーザにより指示されない場合(S66:No)、CPU11は、S61に戻り、引き続き、メッセージ作成画面においてユーザにメッセージを入力させる。一方、電子メールの送信がユーザに指示された場合(S66:Yes)、CPU11は、メッセージ作成画面において入力されたメッセージや、メールに添付された画像ファイルを電子メールとして、無線LAN送受信部16を介し送信し(S67)、本処理を終了する。メールの送信先の一例としては、携帯端末10や、PCなどの装置である。
【0064】
メール送信処理によれば、結合ファイルに含まれる撮像画像データと読取画像データとのうち、読取画像データに対応する画像ファイルを、メールに添付できる。したがって、ユーザ自身が、結合ファイルから撮像画像データを除去してメールに添付しなくて済み、ユーザにとって利便性が良い。
【0065】
第1実施形態によれば、ユーザは、撮像指示を入力するという一回の操作で、カメラ15に撮像画像データを生成させ、且つ、スキャナ30に対してスキャン指示を送信させて読取画像データを取得し、撮像画像データと読取画像データとを関連付けることができる。さらに、結合ファイル選択画面(図4(b))によれば、撮像画像データに関連付けた読取画像データに基づく読取画像をLCD19において閲覧でき、利便性が高い。
【0066】
また、第1実施形態によれば、撮像の要求に応じてカメラ15で生成された撮像画像データと、当該撮像の要求に応じてスキャナ30により生成された読取画像データとを1つの結合ファイルに格納することにより、両者を関連付けた。したがって、撮像画像データと読取画像データとをテーブルなどを用いて関連付ける必要がなく、データの管理が容易である。また、結合ファイル選択画面(図4(b))を表示させる際には、各結合ファイルの1ページ目と2ページ目とからインデックス画像80を生成できるので、処理の負荷が小さい。
【0067】
さらに、第1実施形態によれば、OS14aの共有機能によって、本アプリ14bが起動された場合には、携帯端末10にインストールされたその他のアプリ14cから出力された共有ファイルの画像データと、読取画像データとを関連付けることができる。
【0068】
なお、第1実施形態のカメラ撮像処理(図3)は、カメラ15の制御を本アプリ14bで行うものとして説明したが、カメラ15の制御を、その他のアプリ14cの1つであるカメラアプリに実行させても良い。
【0069】
図7は、変形例のカメラ撮像処理を示すフローチャートであり、図3に示すカメラ撮像処理に代えて実行される処理である。
【0070】
まず、CPU11は、撮像画像データの出力先を指定して、カメラアプリを起動させる(S81)。具体的には、本アプリ14bの外部プログラムとしてカメラアプリを起動させるよう、OS14aに要求する。これにより、OS14aは、カメラアプリを起動させる。また、そのカメラアプリから出力される画像データの出力先を設定するよう、OS14aに要求する。これにより、OS14aは、カメラアプリの画像データの出力先を設定する。本実施形態では、撮像画像データの出力先として、メモリカード21を指定するものとして説明する。
【0071】
次に、CPU11は、カメラアプリを外部プログラムとして実行させていることをユーザに認識させるための注意表示73をLCD19に表示させる(S82)。また、カメラアプリが起動されると、当該カメラアプリ専用の画面であって、ユーザがカメラ15を操作するための操作画面がLCD19の最前面に表示される。
【0072】
図7(b)は、カメラアプリ専用の操作画面の一例を示す図である。カメラアプリ専用の操作画面は、例えば、撮像画像表示領域70と、撮像ボタン71と、キャンセルボタン72とを含む。撮像ボタン71が押下された場合、カメラアプリからカメラ15に対して、その押下されたタイミングで撮像画像表示領域70に表示されていた画像を、撮像画像81として取得する要求が送信される。即ち、本アプリ14bの制御とは関係なく、カメラアプリが単独で、カメラ15に対して撮像画像81の取得要求を送信する。
【0073】
ただし、図7(b)に図示する注意表示73は、本アプリ14bの制御によって表示される。このように、本アプリ14bは、カメラアプリの実行中、注意表示73を表示させるので、カメラアプリが、本アプリ14bから呼び出されて実行されていることをユーザに認識させることができる。よって、ユーザが、カメラ15による通常の撮影であると勘違いして操作するなどの操作ミスを抑制できる。
【0074】
カメラ15による撮像が終了すると、カメラアプリの制御により撮像された撮像画像81の撮像画像データが、カメラアプリから出力され、その出力された撮像画像データが、OS14aによって、メモリカード21に記憶される。また、撮像が終了すると、OS14aによりカメラアプリが終了させられ、更に、OS14aから本アプリ14bに対して、カメラアプリによる撮像の終了が通知される。CPU11は、カメラアプリよる撮像の終了が通知されない場合(S83:No)、撮像の終了が通知されるまで次のステップに進まない。一方、撮像の終了が通知された場合(S83:Yes)、CPU11は、本処理を終了する。
【0075】
図7に示す変形例を採用する場合、ユーザは、操作性の良い、又は、使い慣れたカメラアプリの操作画面を操作して、カメラ15による撮像を行えるので、使い勝手が良い。また、携帯端末10にインストールされた他のカメラアプリを利用して、カメラ15による撮像を行えるので、カメラ15を制御するためのプログラムを開発して、本アプリ14bに組み込まなくて済み、本アプリ14bの開発に要する負担を抑制できる。
【0076】
次に、図8〜図10を参照して第2実施形態について説明する。上記第1実施形態では、カメラ15により生成された撮像画像データと、スキャナ30により生成された読取画像データとを1つの結合ファイルに含めることが、撮像画像データと読取画像データとを関連付けることに相当した。これに対し、第2実施形態では、スキャナ30により生成された読取画像データを、カメラ15により生成された撮像画像データに基づいて暗号化させることが、撮像画像データと読取画像データとを関連付けることに相当する。なお、第2実施形態の電気的構成は、第1実施形態と同一なので、図示および説明を省略する。
【0077】
図8は、第2実施形態の本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行される画像生成処理を示すフローチャートである。第2実施形態の本アプリ14bは、第1実施形態の画像生成処理(図2)に代えて、図8に示す画像生成処理を実行する。図8に示す画像生成処理のうち、画像生成処理(図2)と同一の部分については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0078】
カメラ15により生成された撮像画像データを取得した場合(S3)、又は、共有ファイルを取得し(S4)、且つスキャン指示の送信条件が成立した場合(S5:YesまたはS6:Yes)、CPU11は、撮像画像データまたは共有ファイルの画像データをメモリカード21に記憶させる(S91)。次に、CPU11は、スキャナ30にスキャン指示を送信する(S92)。スキャナ30においては、スキャン指示に基づき原稿の読み取りを開始する。
【0079】
次に、CPU11は、メモリカード21に記憶させた撮像画像データ、又は、共有ファイルの画像データをスキャナ30に送信することにより(S93)、読取画像データの暗号化をスキャナ30に指示して、本処理を終了する。このように、本実施形態では、撮像画像データ、又は、共有ファイルの画像データをスキャナ30に送信することにより、読取画像データの暗号化の要求(暗号化指示)をスキャナ30に送信する。
【0080】
図9は、第2実施形態の原稿読取プログラム30aに従い、スキャナ30において実行される原稿読取処理を示すフローチャートである。この処理は、携帯端末10から送信されてくるスキャン指示を受信した場合に開始される。
【0081】
スキャナ30は、原稿を読み取って、その読取画像データを生成し(S100)、携帯端末10から送信されてくる画像データ(即ち、撮像画像データ、又は、共有ファイルの画像データ)を受信して(S101)、受信した画像データからパスワードを生成する(S102)。画像データからパスワードを生成する方法は公知なので、その説明は省略する。次に、スキャナ30は、生成したパスワードを用いて、生成した読取画像データを暗号化する(S103)。次に、スキャナ30は、暗号化した読取画像データを含む暗号化ファイルを生成し、その暗号化ファイルを、サーバ(図示しない)の所定のフォルダへアップロードして(S104)、本処理を終了する。
【0082】
このように、第2実施形態によれば、読取画像データが暗号化されて、サーバにアップロードされるので、読取画像データに対応する読取画像82が、不特定多数により閲覧されることを抑制できる。また、ユーザは、読取画像データが必要な場合、その読取画像データサーバから取得すればよいので、常に、携帯端末10に記憶させておく必要がなく、携帯端末10に記憶させるデータ量を抑制できる。
【0083】
図10は、第2実施形態の本アプリ14bに従い、携帯端末10において実行される画像印刷処理を示すフローチャートである。第2実施形態の本アプリ14bは、第1実施形態の画像印刷処理(図4)に代えて、図10に示す画像印刷処理を実行する。図10に示す画像印刷処理のうち、画像印刷処理(図4)と同一の部分については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0084】
まず、CPU11は、サーバ(図示しない)の所定のフォルダ内に存在する暗号化ファイルを確認し(S111)、発見した暗号化ファイルの一つをユーザに選択させるための暗号化ファイル選択画面をLCD19に表示させる(S112)。図示はしないが、暗号化ファイル選択画面では、例えば、暗号化ファイルのファイル名の一覧が表示され、そのファイル名の一つをユーザに指定させる。
【0085】
次に、暗号化ファイル選択画面において、暗号化ファイルのファイル名がユーザにより指定されない場合(S113:No)、CPU11は次のステップに進まない。一方、ファイル名がユーザにより指定された場合(S113:Yes)、CPU11は、指定されたファイル名の暗号化ファイルをサーバより取得する(ダウンロードする)(S114)。ダウンロードした暗号化ファイルは、メモリカード21に記憶する。次に、CPU11は、その暗号化ファイルに含まれる読取画像データの復号化に用いる画像データをユーザに選択させるための画像データ選択画面をLCD19に表示させる(S115)。図示はしないが、画像データ選択画面では、例えば、メモリカード21内に存在する各画像データ(撮像画像データを含む)について、そのサムネイル画像が表示され、そのサムネイル画像の一つをユーザに指定させる。サムネイル画像が指定された場合は、そのサムネイル画像に対応する画像データが、復号化に用いる画像データとしてユーザに指定されたものとする。
【0086】
画像データ選択画面において、復号化に用いる画像データがユーザにより指定されない場合(S116:No)、CPU11は、次のステップに進まない。一方、一つの画像データがユーザにより指定された場合(S116:Yes)、CPU11は、指定された画像データからパスワードを生成する(S117)。尚、パスワードの生成は、図9のS102の処理と同様に行う。
【0087】
次に、CPU11は、生成したパスワードを用いて、暗号化ファイルに含まれる読取画像データを復号化し(S118)、読取画像確認画面(図4(c)参照)をLCD19に表示させる(S44)。第2実施形態の読取画像確認画面においては、復号化された読取画像データに対応する画像が読取画像82として表示され、復号化に用いた画像データに対応する画像が撮像画像81として表示される。
【0088】
読取画像確認画面においてキャンセルボタン84が押下された場合(S45:No)、CPU11は、S112へ戻る。一方、印刷ボタン83が押下された場合、即ち、印刷開始指示が入力された場合(S45:Yes)、CPU11は、読取画像確認画面に表示されている読取画像82の読取画像データ(すなわち、復号化された読取画像データ)を、プリンタ40へ出力して(S119)、本処理を終了する。
【0089】
第2実施形態の画像印刷処理によれば、暗号化ファイルに含まれる読取画像データを復号化して、プリンタ40に出力できるので、復号化された読取画像82をプリンタ40に印刷させることができる。
【0090】
また、読取画像データの復号化に必要な撮像画像データ(または共有ファイルに含まれる画像データ)は、携帯端末10のメモリカード21に記憶されるので、携帯端末10のユーザは、復号化に必要な画像データを特定の人物に自由に配布できる。よって、読取画像データを暗号化してサーバにアップロードする場合であっても、当該読取画像データを複数人で容易に共有できる。
【0091】
また、ユーザは、特定の人に対して、暗号化に用いられた撮像画像データを予め渡しておけば、その特定の人も、ユーザと同様に、その撮像画像データを用いて、暗号化ファイルを復号化させて、読取画像82を閲覧できる。
【0092】
上記実施形態において、スキャン指示が原稿の読取指示の一例である。読取画像データが読取データの一例である。撮像画像データが撮像データの一例である。読取画像データの暗号化の要求が読取データの暗号化指示の一例である。結合ファイルが撮像読取ファイルの一例である。スキャナ30が外部装置の一例である。その他のアプリ14cが情報処理装置において起動可能なアプリケーションの一例である。カメラアプリが撮像プログラムの一例である。カメラアプリ専用の操作画面が受付画面の一例である。携帯端末10が情報処理装置の一例である。デバイス制御アプリケーション14bが画像処理プログラムの一例である。プリンタ40やPCや携帯端末10が出力装置の一例である。
【0093】
カメラ15がカメラ部の一例である。無線LAN送受信部16が送信部の一例である。メモリカード21が記憶部の一例である。LCD19が表示部の一例である。但し、カメラ部、送信部、記憶部、表示部などの各部は、ハードウェア単体、または、本発明のプログラムあるいはオペレーティングシステムなど本発明以外のプログラムを実行することにより動作するハードウェアであっても良い。また、カメラ部、送信部、記憶部、表示部などの各部は、複数のプログラムによる処理を組み合わせて動作するハードウェアであっても良い。
【0094】
S2を実行するCPU11が撮像要求手段および撮像要求ステップの一例である。S3を実行するCPU11が撮像データ取得手段および撮像データ取得ステップの一例である。S7を実行するCPU11が読取指示送信制御手段および読取指示送信制御ステップの一例である。S9、又は、S92,S93を実行するCPU11が関連付け手段および関連付けステップの一例である。S10、又は、S91,S114を実行するCPU11が記憶制御手段および記憶制御ステップの一例である。S42、又は、S44を実行するCPU11が第1表示制御手段または第1表示制御ステップの一例である。S8を実行するCPU11が読取データ取得手段の一例である。S46を実行するCPU11が読取データ抽出手段の一例である。S47、S67を実行するCPU11がデータ送信制御手段の一例である。S51を実行するCPU11がデータ出力先受付手段の一例である。S52を実行するCPU11がデータ出力手段の一例である。S82を実行するCPU11が第2表示制御手段の一例である。
【0095】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0096】
例えば、上記実施形態では、携帯端末10が情報処理装置の一例であったが、パーソナルコンピュータ、PDA、タブレット端末、デジカメなど各種の装置も情報処理装置の一例となり得る。また、上記実施形態で挙げた具体的数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
【0097】
また、上記実施形態では、図2,図3(a),図4(a),図5,図6,図7(a),図8,図10のフローチャートに示す各ステップは、本アプリ14bがCPU11に実行させるものとして説明しているが、本アプリ14bがOS14aなどの機能を利用してCPU11に各ステップを実行させても良い。また、図2,図3(a),図4(a),図5,図6,図7(a),図8,図10のフローチャートが含むステップは、OS14aやその他アプリケーションがCPU11に実行させるステップに一部置き換えられても良い。また、CPU11の関与によらず、携帯端末10に設けられたハードウェアそのものが作動することによって実現されるステップに、一部置き換えられても良い。
【0098】
また、上記実施形態の画像生成処理(図2、図8)では、カメラ撮像処理(S2)が終了した後に、スキャナ30に対してスキャン指示を送信しているが(S7、S92)、カメラ撮像処理を実行する前や、カメラ撮像処理を実行している間に、スキャン指示を送信しても良い。
【0099】
また、上記実施形態では、カメラ撮像処理(図2)において、カメラ15の撮像で用いる解像度として最低の解像度を設定しているが、カメラ15による撮像が終了した後に、カメラ15で撮像した撮像画像81を加工し、撮像画像81の解像度を、最低の解像度や、それよりも低い解像度に低下させても良い。
【0100】
また、上記実施形態では、本アプリ14b専用、または、カメラアプリ専用の操作画面(図3(b)、図7(b))において、ユーザが撮像ボタン71を押下した場合に、カメラ15の撮像指示が入力されるものとして説明したが、操作キー17(ハードキー)が押下された場合に、撮像指示が入力されるように構成しても良い。
【0101】
また、図7を参照して説明したカメラ撮像処理では、本アプリ14bが、カメラアプリを外部プログラムとして実行させている場合に、その旨をユーザに認識させるための注意表示73を、カメラアプリ専用の操作画面(図7(b))上に表示させるものとして説明した。しかしながら、注意表示73として、本アプリ14bのアプリケーション名を示すマークや、本アプリ14bの提供会社名を示すマークを表示させても良い。これにより、本アプリ14bが、カメラアプリを外部プログラムとして実行させていることをユーザに認識させることができる。
【0102】
また、注意表示73に代えて、または注意表示73に加えて、本アプリ14bの操作画面を画面全体に表示させた状態で、その前面に、カメラアプリ専用の操作画面を本アプリ14bの操作画面よりも小さい占有面積で表示させても良い。このようにしても、本アプリ14bが、カメラアプリを外部プログラムとして実行させていることをユーザに認識させることができる。
【0103】
また、上記第1実施形態では、結合ファイルを携帯端末10で生成するものとして説明した。しかしながら、結合ファイルの生成をスキャナ30に行わせて、その結合ファイルを携帯端末10で取得しても良い。その場合、携帯端末10からスキャナ30に対して、撮像画像データを送信して結合ファイルの生成を指示することが、読取画像データと撮像画像データとを関連付けることに相当する。
【0104】
また、上記第1実施形態では、結合ファイルがPDF形式のファイルであると説明したが、PDF形式に限定するものではなく、複数ページを1ファイルに格納可能なデータ形式のファイルであれば、他のデータ形式のファイルでも良い。例えば、マルチページTIFF形式のファイルでも良い。
【0105】
また、上記第1実施形態では、インデックス画像80は、撮像画像81と読取画像82とを上下方向に連結した画像であると説明したが、互いに対応付けられて表示されていれば良く、例えば、左右方向に連結させて表示させても良い。
【0106】
また、上記第1実施形態では、撮像画像データ、又は、共有ファイルの画像データと、読取画像データとを一つの結合ファイルに含めることにより、各画像データを関連付けているが、各画像データをそれぞれ個別の画像ファイルとして記憶し、各画像ファイルをテーブルなどを用いて関連付けても良い。
【0107】
また、上記第2実施形態では、読取画像データの暗号化や、暗号化ファイルの生成をスキャナ30に行わせているが、暗号化や、暗号化ファイルの生成を携帯端末10で行っても良い。その場合、携帯端末10は、スキャナ30から読取画像データを取得し、その読取画像データを、カメラ15に生成させた撮像画像データに基づいて暗号化し、暗号化ファイルを生成する。そして、暗号化ファイルをサーバへアップロードする。
【0108】
また、上記第2実施形態では、スキャナ30に暗号化させた暗号化ファイルを、サーバにアップロードしているが、スキャナ30に記憶させておいても良いし、携帯端末10に送信して携帯端末10に記憶させておいても良い。尚、スキャナ30以外の装置に暗号化ファイルを生成させる場合についても同様に、スキャナ30や携帯端末10に記憶させておいても良い。
【0109】
また、上記第2実施形態では、暗号化ファイルの復号化を携帯端末10で行っているが、サーバやスキャナ30に行わせて、復号化された読取画像データを携帯端末10で取得しても良い。その場合、携帯端末10は、復号化に用いる撮像画像データをサーバやスキャナ30に送信し、更に、復号化の対象とする暗号化ファイルのファイル名を送信する。一方、サーバやスキャナ30は、送信されてきたファイル名の暗号ファイルを、サーバから取得し、送信されてきた撮像画像データを用いて復号化する。そして、復号化された読取画像データを、携帯端末10へ送信する。
【0110】
また、第2実施形態で復号化した読取画像データを含む画像ファイルについても、第1実施形態と同様に、共有アプリに出力しても良く、また、メールに添付して出力しても良い。
【0111】
また、第2実施形態の画像生成処理(図8)において、図7に示すカメラ撮像処理を実行させても良い。
【0112】
また、本実施形態の本アプリ14bは、アンドロイド(登録商標)OS上で動作するものとして説明したが、ウィンドウズ(登録商標)や、リナックス(登録商標)などの他のOS上で動作させても良い。
【0113】
また、上記第2実施形態の画像生成処理(図8)では、撮像画像データ、又は、共有ファイルの画像データをスキャナ30に送信する(S93)ことにより、読取画像データの暗号化の要求(暗号化指示)をスキャナ30に送信しているが、読取画像データの暗号化をスキャナ30に要求(指示)する暗号化要求を新たに設け、S93の処理とは別に、その暗号化要求をスキャナ30に対して送信しても良いし、S92やS93の処理に含めて送信しても良い。この場合、スキャナ30では、読取画像データの暗号化要求の受信に伴って、読取画像データの暗号化を開始する。また、この場合、読取画像データの暗号化要求が、読取データの暗号化指示に相当する。
【0114】
また、上記実施形態では、結合ファイルや、暗号化ファイルや、撮像画像データや、共有ファイルの画像データを、メモリカード21に記憶させているが、RAM13に記憶させても良い。また、RAM13とメモリカード21とに分散させて記憶させても良い。その場合、RAM13またはメモリカード21が記憶部に相当する。
【0115】
また、上記実施形態では、無線LAN送受信部16を介して、スキャナ30へスキャン指示を送信したり(S7、S92)、スキャナ30へ読取画像データの暗号化の要求を送信したり(S93)、プリンタ40へ読取画像データを出力したり(S47)、読取画像データが添付された電子メールを送信している(S67)が、携帯端末10に、USBインターフェイスや、赤外線通信インターフェイスなどの他の通信インターフェイスを設けておき、そのインターフェイスを介して、スキャン指示や暗号化の要求や読取画像データや電子メールなどを送信(出力)しても良い。その場合、他の通信インターフェイスが送信部に相当する。
【符号の説明】
【0116】
10 携帯端末
14b デバイス制御アプリケーション
15 カメラ
30 スキャナ
40 プリンタ
80 インデックス画像
81 撮像画像
82 読取画像


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置において実行される画像処理プログラムであって、
前記情報処理装置に設けられたカメラ部による撮像を要求する撮像要求手段と、
その撮像要求手段による撮像の要求に応じて前記カメラ部で生成された撮像データを取得する撮像データ取得手段と、
前記撮像要求手段により撮像が要求された場合に、読取装置に対して原稿の読取指示を送信部に送信させる読取指示送信制御手段と、
その読取指示送信制御手段により前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた読取データと、前記撮像データ取得手段により取得された撮像データとを関連付ける関連付け手段と、
その関連付け手段により関連付けられた読取データと撮像データとを記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
その記憶制御手段により前記記憶部に記憶された前記読取データに基づく原稿画像を、表示部に表示させる第1表示制御手段として、前記情報処理装置を機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項2】
前記関連付け手段は、
前記読取指示送信制御手段により前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた原稿画像の読取データを、その読取指示に対応する撮像の要求に伴い取得された撮像データに基づいて暗号化する、又は、外部装置に対して、前記撮像の要求に伴い取得された撮像データおよび当該撮像データに基づく前記読取データの暗号化指示を前記送信部に送信させるものであり、
前記第1表示制御手段は、
暗号化された読取データを前記記憶部に記憶された撮像データに基づいて復号化することにより生成された読取データに基づく原稿画像を、その撮像データに関連付けられている読取データに基づく原稿画像として前記表示部に表示させるものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理プログラム。
【請求項3】
前記読取指示送信制御手段により前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた読取データを取得する読取データ取得手段として、前記情報処理装置を機能させ、
前記関連付け手段は、
その読取データ取得手段により取得された読取データと、その読取データに対応する撮像の要求に伴い取得された撮像データとを関連付けるものであり、
前記第1表示制御手段は、
前記関連付け手段により関連付けられている読取データと撮像データとの各画像を対応付けて前記表示部に表示させるものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理プログラム。
【請求項4】
前記読取指示送信制御手段により前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた読取データを取得する読取データ取得手段として、前記情報処理装置を機能させ、
前記関連付け手段は、
その読取データ取得手段により取得された読取データと、その読取データに対応する撮像の要求に伴い取得された撮像データとを含む撮像読取ファイルを生成することにより、読取データと撮像データとを関連付けるものであり、
前記記憶制御手段は、
前記関連付け手段により生成された撮像読取ファイルを前記記憶部に記憶させるものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理プログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、処理対象データに対応する画像を出力する出力装置に接続されており、
前記撮像読取ファイルから読取データを抽出する読取データ抽出手段と、
その読取データ抽出手段により抽出された読取データを前記処理対象データとして前記出力装置に対して前記送信部に送信させるデータ送信制御手段として、前記情報処理装置を機能させることを特徴とする請求項4記載の画像処理プログラム。
【請求項6】
前記情報処理装置において起動可能なアプリケーションのうち何れかのアプリケーションを処理対象データの出力先として受け付けるデータ出力先受付手段と、
前記撮像読取ファイルから読取データを抽出する読取データ抽出手段と、
その読取データ抽出手段により抽出された読取データを前記処理対象データとして、前記データ出力先受付手段により受け付けられたアプリケーションに出力するデータ出力手段として、前記情報処理装置を機能させることを特徴とする請求項4または5記載の画像処理プログラム。
【請求項7】
前記撮像要求手段は、
前記情報処理装置において起動可能なアプリケーションのうち、前記カメラ部による撮像が可能であって、且つ、前記画像処理プログラム以外のアプリケーションである撮像プログラムを実行させるものであることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の画像処理プログラム。
【請求項8】
前記撮像要求手段は、
前記カメラ部において設定可能な撮像画像の解像度のうち、最低の解像度で撮像を行うよう要求するものであることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の画像処理プログラム。
【請求項9】
前記撮像要求手段により前記撮像プログラムが実行される場合に、前記カメラ部による撮像の指示を受け付けるための受付画面が前記撮像プログラムにより前記表示部に表示されている状態において、前記画像処理プログラムが実行中であることを示す情報を前記表示部に表示させる第2表示制御手段として、前記情報処理装置を機能させることを特徴とする請求項7記載の画像処理プログラム。
【請求項10】
撮像可能なカメラ部を備えた情報処理装置において、
前記情報処理装置に設けられたカメラ部による撮像を要求する撮像要求手段と、
その撮像要求手段による撮像の要求に応じて前記カメラ部で生成された撮像データを取得する撮像データ取得手段と、
前記撮像要求手段により撮像が要求された場合に、読取装置に対して原稿の読取指示を送信部に送信させる読取指示送信制御手段と、
その読取指示送信制御手段により前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた読取データと、前記撮像データ取得手段により取得された撮像データとを関連付ける関連付け手段と、
その関連付け手段により関連付けられた読取データと撮像データとを記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
その記憶制御手段により前記記憶部に記憶された前記読取データに基づく原稿画像を、表示部に表示させる第1表示制御手段とを備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置において実行される画像処理方法であって、
前記情報処理装置に設けられたカメラ部による撮像を要求する撮像要求ステップと、
その撮像要求ステップによる撮像の要求に応じて前記カメラ部で生成された撮像データを取得する撮像データ取得ステップと、
前記撮像要求ステップにより撮像が要求された場合に、読取装置に対して原稿の読取指示を送信部に送信させる読取指示送信制御ステップと、
その読取指示送信制御ステップにより前記送信部に送信させる読取指示に応じて前記読取装置で読み取られた読取データと、前記撮像データ取得ステップにより取得された撮像データとを関連付ける関連付けステップと、
その関連付けステップにより関連付けられた読取データと撮像データとを記憶部に記憶させる記憶制御ステップと、
その記憶制御ステップにより前記記憶部に記憶された前記読取データに基づく原稿画像を、表示部に表示させる第1表示制御ステップとを含む画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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