画像処理装置、画像処理システム、及びプログラム
【課題】端末装置と接続するための設定を予め行わなくても、端末装置と接続し、端末装置からコマンドデータを受信することが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】第1送受信部25は、端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続するためのアドレスデータを、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。第2送受信部26は、アドレスデータを用いて第2通信経路6を介して送信された端末装置4からの要求を受信し、その要求に該当するユーザインターフェースを第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。第2送受信部26は、ユーザインターフェースを用いて第2通信経路6を介して端末装置4から送信されたコマンドデータを受信し、そのコマンドデータに対する応答を第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。
【解決手段】第1送受信部25は、端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続するためのアドレスデータを、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。第2送受信部26は、アドレスデータを用いて第2通信経路6を介して送信された端末装置4からの要求を受信し、その要求に該当するユーザインターフェースを第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。第2送受信部26は、ユーザインターフェースを用いて第2通信経路6を介して端末装置4から送信されたコマンドデータを受信し、そのコマンドデータに対する応答を第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デスクトップパソコンを、画像の読み取り、印刷、又はファクシミリ送信を行う画像形成装置に接続することで、デスクトップパソコンと画像形成装置との間でデータの送受信を行い、画像形成装置にて画像の読み取り、印刷、又はファクシミリ送信を行っている。画像形成装置は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介してサーバ等の他の装置に接続される場合がある。ネットワークを介してデスクトップパソコンと画像形成装置とを接続するためには、サーバの設定や各機器のアドレスの設定を事前に行う必要がある。例えば、画像形成装置にて画像を読み取り、読み取られたデータをデスクトップパソコンに送信する場合、読み取られたデータをサーバに一旦格納し、そのサーバからデスクトップパソコンにデータを送信する。この場合、ユーザは、サーバの設定やデータの送信先の設定を事前に行う必要がある。
【0003】
また、携帯電話やPDA(Personal Digital Assitant)等の端末装置は、文書データや画像データ等のデータを記憶することが可能であり、他の装置との間でデータの送受信が可能である。このような端末装置は比較的軽量であり、携帯が可能である。端末装置を画像形成装置に接続することで、端末装置と画像形成装置との間でデータの送受信を行い、画像形成装置にて画像の読み取り、印刷、又はファクシミリ送信を行いたい場合がある。
【0004】
例えば特許文献1には、端末装置から送られた文書データや画像データ等のデータの形式を変換して印刷を行う画像入出力装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、端末装置と画像入出力装置との間に制御装置を設けて、制御装置を介して端末装置と画像入出力装置とを接続するシステムが開示されている。制御装置と画像入出力装置とは、LAN等のネットワークを介して接続されており、端末装置と制御装置とは、赤外線通信によって接続されている。
【0006】
また、特許文献3には、ファックス送信等の送信処理を指示するコマンドとアドレスデータとを端末装置から印刷装置に送信し、指定されたアドレスに対して送信処理を行う印刷システムが開示されている。
【0007】
また、特許文献4には、ネットワークを介してコンテンツを取得するためのアクセス情報と印刷指示等の処理情報とを電子メールに含めて端末装置から複写機に送信するシステムが開示されている。このシステムにおいては、複写機が電子メールを解析し、インターネット等の環境からコンテンツを取得して印刷等を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−268302号公報
【特許文献2】特開2001−358880号公報
【特許文献3】特開2006−074562号公報
【特許文献4】特開2006−323456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、携帯可能な端末装置と画像形成装置との間でデータの送受信を行う場合も、デスクトップパソコンと同様に、ユーザは、サーバの設定や各機器のアドレスの設定を事前に行う必要がある。例えば、画像形成装置にて画像を読み取り、読み取られたデータを端末装置に送信する場合、読み取られたデータをサーバに一旦格納し、そのサーバから端末装置にデータを送信する。この場合、ユーザは、デスクトップパソコンと同様に、サーバの設定やデータの送信先の設定を事前に行う必要がある。
【0010】
本発明の目的は、端末装置と接続するための設定を予め行わなくても、端末装置と接続し、端末装置からコマンドデータを受信することが可能な画像処理装置、画像処理システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像処理装置であって、前記第1通信経路は、赤外線や電波による直接接続の通信経路であり、前記第2通信経路は、LAN又はWANによるネットワークである、ことを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る画像処理装置であって、前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて画像を読み取って画像データを生成する画像読取手段を更に有し、前記第2送受信手段は、画像の読み取りの指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記生成された画像データを前記コマンドデータに対する前記応答として前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る画像処理装置であって、前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて印刷を行う印刷手段を更に有し、前記第2送受信手段は、印刷の指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、印刷対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記印刷手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記印刷対象のデータに基づいて印刷を行う、ことを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る画像処理装置であって、前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じてファクシミリ送信を行うファクシミリ送信手段を更に有し、前記第2送受信手段は、ファクシミリ送信の要求を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、ファクシミリ送信対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記ファクシミリ送信手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記ファクシミリ送信対象のデータに基づいてファクシミリ送信を行う、ことを特徴とする。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に係る画像処理装置であって、前記第1通信経路を介して前記端末装置の認証を行う認証手段を更に有し、前記第1送受信手段は、前記端末装置が前記認証手段によって認証された場合に、前記アドレスデータを前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項7に係る発明は、端末装置と、第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して前記端末装置に接続される画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記端末装置が前記第2通信経路を介して前記画像処理装置に接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介した前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、を有することを特徴とする画像処理システムである。
【0018】
請求項8に係る発明は、コンピュータに、第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1ステップと、前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1,7,8に係る発明によると、端末装置と接続するための設定を予め行わなくても、端末装置と接続し、端末装置からコマンドデータを受信することができる。
【0020】
請求項2に係る発明によると、第2通信経路を介するよりも簡便に端末装置にアドレスデータを送信できる。
【0021】
請求項3に係る発明によると、画像読取手段によって生成された画像データを端末装置に送信するための設定を予め行わなくても、画像読取手段によって生成された画像データを端末装置に送信できる。
【0022】
請求項4に係る発明によると、印刷手段によって印刷されるデータを端末装置から受信するための設定を予め行わなくても、端末装置からデータを受信して印刷できる。
【0023】
請求項5に係る発明によると、ファクシミリ送信手段によってファクシミリ送信されるデータを端末装置から受信するための設定を予め行わなくても、端末装置からデータを受信してファクシミリ送信できる。
【0024】
請求項6に係る発明によると、認証されない端末装置が第2通信経路を介して画像処理装置に接続することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムを示すブロック図である。
【図2】端末装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図3】端末装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図4】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図5】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図6】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図7】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図8】画像形成装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】画像形成装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】画像形成装置と端末装置とが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】画像形成装置と端末装置とが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像処理装置、及び画像処理システムについて説明する。図1に、本発明の実施形態に係る画像形成システムの一例を示す。画像形成システム1は、画像形成装置2と端末装置4とを含んで構成されている。画像形成装置2と端末装置4とは、第1通信経路5及び第2通信経路6を介してデータの送受信を行う。本発明の実施形態に係る画像処理装置は、一例として画像形成装置2によって実現され、画像処理システムは、一例として画像形成装置2と端末装置4とによって実現される。以下では、画像処理装置の一例としての画像形成装置2について説明する。
【0027】
(画像形成装置2)
画像形成装置2は、受信したデータを印刷する機能、及び紙の原稿を読み取って電子的な文書データへと変換する機能、のうちの少なくとも一方を備えた装置である。例えば、複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの機能を兼ね備えたデジタル複合機がその一例である。ただし、これに限られるものではなく、スキャナ機能を備えないプリンタや、印刷機能を備えないスキャナなどもこの実施形態の画像形成装置の範疇に含まれる。画像形成装置2は、一例として、原稿上の画像を読み取る画像読取部21と、用紙上へ画像を印刷する印刷部22と、画像をファクシミリ送信するファクシミリ送信部23とを備えている。また、画像形成装置2は、原稿上の画像を画像読取部21によって読み取り、この読み取った画像を用紙上へ印刷部22によって印刷することで、原稿上の画像を用紙上へ複写する複写機能を備えていてもよい。画像形成装置2は、例えば、オフィス、コンビニエンスストア、図書館、ホテル、又はマンション等の場所に置かれる。
【0028】
(端末装置4)
端末装置4は、携帯電話やPDA等の携帯可能な装置である。端末装置4は、文書データや画像データ等の入出力データを記憶する記憶部43を備えている。文書データは、例えば、端末装置4において文書作成アプリケーションによって作成されたデータであってもよいし、他の装置において作成されて通信等を介して端末装置4に送信されたデータであってもよい。また、画像データは、例えば、デジタルカメラ等のカメラ44によって撮影されたデータであってもよいし、他のカメラによって撮影されて通信等を介して端末装置4に送信されたデータであってもよいし、画像形成装置2又は他の画像読取装置によって読み取られて通信等を介して端末装置4に送信されたデータであってもよい。以下では、入出力データには、文書データ及び画像データが含まれるものとして説明する。
【0029】
(第1通信経路5)
第1通信経路5は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークとは異なる通信経路であり、画像形成装置2と端末装置4とを直接接続するための通信経路である。第1通信経路5は、いわゆるピアツーピア(Peer to Peer:P2P)による通信経路である。例えば、第1通信経路5は、赤外線や電波による通信経路を含む。具体的には、第1通信経路5は、無線データ通信、又はICカードを用いたデータ通信によって実現される。無線データ通信としては、例えば、赤外線による無線データ通信(Infrared Data Association:IrDA)や、Bluetooth(登録商標)等が該当する。ICカードを用いたデータ通信としては、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードによるデータ通信が該当する。
【0030】
(第2通信経路6)
第2通信経路6は、例えば、LANやWAN等のネットワークで構成されている。第2通信経路6による画像形成装置2と端末装置4との接続は、ケーブルによる接続、Wi−Fi(登録商標)等の無線データ通信による接続、又は、G3の通信規格による接続であってもよい。第2通信経路6は、第1通信経路5よりも高速の通信経路である。
【0031】
画像形成装置2は、一例として、画像読取部21と、印刷部22と、ファクシミリ送信部23と、UI提供部24(ユーザインターフェース提供部24)と、第1送受信部25と、第2送受信部26と、記憶部27と、UI部28(ユーザインターフェース部28)と、課金部29と、認証部30と、制御部31とを備えている。また、端末装置4は、一例として、第1送受信部41と、第2送受信部42と、記憶部43と、カメラ44と、UI部45(ユーザインターフェース部45)と、制御部46とを備えている。
【0032】
(画像読取部21、印刷部22、ファクシミリ送信部23)
画像読取部21は、制御部31の制御の下、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、この入出力データを記憶部27に記憶させる。印刷部22は、制御部31の制御の下、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて用紙上へ画像を印刷する。ファクシミリ送信部23は、制御部31の制御の下、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて画像をファクシミリ送信する。なお、画像形成装置2は、画像読取部21、印刷部22、及びファクシミリ送信部23のすべてを備えていなくてもよく、画像読取部21、印刷部22、及びファクシミリ送信部23のうちの少なくとも1つを備えていればよい。
【0033】
(UI提供部24)
UI提供部24は、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件を、端末装置4にて設定するためのユーザインターフェース(UI)を作成する。UI提供部24は、端末装置4のUI部45に対応したユーザインターフェースを作成する。以下では、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件を設定するためのユーザインターフェースを、「設定用ユーザインターフェース」と称する場合がある。例えば、UI提供部24は、Webブラウザでの表示のために、html形式で設定用ユーザインターフェースを作成する。また、UI提供部24は、JavaScript(登録商標)等のオブジェクト指向プログラム言語によってhtml形式の設定用ユーザインターフェースを作成してもよい。また、UI提供部24は、設定用ユーザインターフェースをFlash(登録商標)アプリケーションとして作成することで、音声、動画、又はアニメーションを含む設定用ユーザインターフェースを作成してもよい。また、UI提供部24は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースに、端末装置4が第2通信経路6を介してアクセスするための接続情報を作成する。この接続情報は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースに端末装置4がインターネット上でアクセスするためのアドレスデータである。このアドレスデータは、例えばURL(Uniform Resource Locator)が該当する。端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続した場合に、UI提供部24は、第2通信経路6を介して端末装置4のUI部45に設定用ユーザインターフェースを提供する。なお、設定用ユーザインターフェースは記憶部27に記憶されていてもよい。また、UI提供部24は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す2次元バーコードを作成してもよい。この場合、UI提供部24は、アドレスデータを示す2次元バーコードをUI部28に提供する。2次元バーコードの例として、QRコード(登録商標)が該当する。なお、UI提供部24は、画像形成装置2のUI部28にて上記動作条件を設定するためのユーザインターフェースを作成し、そのユーザインターフェースをUI部28に提供してもよい。
【0034】
(第1送受信部25)
画像形成装置2の第1送受信部25は、端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続するための接続情報を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。例えば、第1送受信部25は、UI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースに端末装置4が第2通信経路6を介してアクセスするためのアドレスデータ(例えばURL)を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。例えば、画像形成装置2がLANに接続されている場合、第1送受信部25は、LANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(URL)を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。また、画像形成装置2がWANに接続されている場合、第1送受信部25は、WANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(URL)を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。
【0035】
例えば、第1送受信部25と端末装置4の第1送受信部41とが、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信の送受信ポートで構成されている場合、第1送受信部25は、端末装置4の第1送受信部41との間で赤外線や電波を送受信することで第1送受信部41と通信を行い、第1送受信部41に接続情報を送信する。この場合、第1通信経路5は、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信による通信経路となる。
【0036】
また、第1送受信部25が、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードを認証するICカード認証装置で構成され、端末装置4の第1送受信部41が、非接触型ICカードで構成されていてもよい。この場合、ICカード認証装置としての第1送受信部25は、非接触型ICカードとしての第1送受信部41との間で電波を送受信することで非接触型ICカードと通信を行い、非接触型ICカードに接続情報を送信する。
【0037】
(第2送受信部26)
画像形成装置2の第2送受信部26は、端末装置4の第2送受信部42が接続情報を用いて第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続した場合に、第2送受信部42との間でデータの送受信を行う。
【0038】
例えば、第2送受信部26は、UI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースを、第2通信経路6を介して第2送受信部42に送信する。具体的には、端末装置4の第2送受信部42が、画像形成装置2から送信されたURLを用いて設定用ユーザインターフェースに第2通信経路6を介してアクセスした場合、第2送受信部26は、設定用ユーザインターフェースを、第2通信経路6を介して第2送受信部42に送信する。
【0039】
また、端末装置4からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、第2送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する。また、第2送受信部26は、印刷部22によって印刷されるデータ、ファクシミリ送信部23によって送信されるデータ、及び、制御データ(コマンドデータ)を、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から受信する。制御データ(コマンドデータ)は、画像形成装置2における画像処理に関するコマンドを示すデータであり、一例として、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の動作条件を示すデータである。具体的には、第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する。画像形成装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、第2送受信部26は、印刷又はファクシミリ送信される入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から受信する。画像形成装置2にて画像の読み取りを行う場合には、第2送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する。
【0040】
(記憶部27)
画像形成装置2の記憶部27は、画像読取部21によって生成された入出力データを記憶する。また、記憶部27は、端末装置4から送信された印刷されるデータ、ファクシミリ送信されるデータ、及び、制御データ(コマンドデータ)を記憶する。
【0041】
(UI部28)
画像形成装置2のUI部28は表示部を有し、例えばUI提供部24から提供されたユーザインターフェースを表示する。UI部28は、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。また、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す2次元バーコードがUI提供部24によって作成されている場合、UI部28は、その2次元バーコードを表示する。
【0042】
(課金部29)
画像形成装置2の課金部29は、端末装置4を利用するユーザに対して、画像形成装置2における処理に応じた課金処理を行う。課金部29は、制御データが示す動作条件に基づいて課金額を求める。課金部29は、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。例えば、第1送受信部25がICカード認証装置で構成され、端末装置4の第1送受信部41がプリペイド機能を有する非接触型ICカードで構成されている場合には、ICカード認証装置が、非接触型ICカードに対して課金処理を行ってもよい。なお、画像形成装置2によって課金処理を行わない場合には、画像形成装置2は、課金部29を備えていなくてもよい。
【0043】
(認証部30)
画像形成装置2の認証部30は、端末装置4から受信した認証情報に基づいて、端末装置4に対する認証処理を行う。認証情報は、端末装置4のユーザを特定するための情報であり、一例として、ユーザの氏名、ユーザID、パスワード、ユーザの生年月日等の情報を含む。例えば、認証部30は、第1通信経路5を介して認証情報の要求を端末装置4に送信し、その要求に応じた認証情報を第1通信経路5を介して端末装置4から取得する。認証部30は、端末装置4から取得した認証情報と、画像形成装置2に予め登録されている認証情報とを照合することにより認証処理を行う。認証部30は、認証の結果を制御部31に出力する。認証部30によって端末装置4のユーザが認証された場合、制御部31は第1送受信部25に対して接続情報の送信を許可し、第1送受信部25は、第1通信経路5を介して接続情報を端末装置4の第1送受信部41に送信する。認証部30によって端末装置4のユーザが認証されなかった場合、制御部31は接続情報の送信を禁止し、第1送受信部25は、接続情報を端末装置4の第1送受信部41に送信しない。例えば、第1送受信部25がICカード認証装置によって構成されている場合には、そのICカード認証装置によって認証処理を行ってもよい。第1送受信部41としての非接触型ICカードに認証情報が記憶されている場合、第1送受信部25としてのICカード認証装置は、非接触型ICカードから認証情報を取得して認証処理を行ってもよい。なお、画像形成装置2によって認証処理を行わない場合には、画像形成装置2は、認証部30を備えていなくてもよい。
【0044】
(制御部31)
画像形成装置2の制御部31は、画像形成装置2の各部の動作を制御する。例えば、制御部31は、端末装置4の第2送受信部42から送信された制御データ(コマンドデータ)を受け取り、この制御データに基づいて、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。具体的には、制御部31は、端末装置4の第2送受信部42から送信されたhttpリクエスト形式の要求を受け取り、その要求の内容を解析し、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。
【0045】
(第1送受信部41)
端末装置4の第1送受信部41は、端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続するための接続情報を、第1通信経路5を介して画像形成装置2から受信する。例えば、第1送受信部41は、画像形成装置2のUI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースに端末装置4が第2通信経路6を介してアクセスするためのアドレスデータ(例えばURL)を、第1通信経路5を介して画像形成装置2から受信する。第1送受信部41によって受信されたアドレスデータは、端末装置4の記憶部43に記憶される。
【0046】
例えば、第1送受信部41と画像形成装置2の第1送受信部25とが、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信の送受信ポートで構成されている場合、第1送受信部41は、画像形成装置2の第1送受信部25との間で赤外線や電波を送受信することで第1送受信部25と通信を行い、第1送受信部25から接続情報を受信する。
【0047】
また、第1送受信部41が、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードで構成され、画像形成装置2の第1送受信部25が、ICカード認証装置で構成されていてもよい。この場合、非接触型ICカードとしての第1送受信部41は、ICカード認証装置としての第1送受信部25との間で電波を送受信することでICカード認証装置と通信を行い、ICカード認証装置から接続情報を受信する。
【0048】
(第2送受信部42)
端末装置4の第2送受信部42は、第1送受信部41が受信した接続情報を用いて、第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続し、画像形成装置2の第2送受信部26との間で第2通信経路6を介してデータの送受信を行う。
【0049】
例えば、第2送受信部42は、画像形成装置2のUI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。具体的には、ユーザは端末装置4上でWebブラウザを起動する。Webブラウザのプログラムは、記憶部43に予め記憶されている。ユーザがUI部45を用いてWebブラウザの起動の指示を与えると、制御部46は、ユーザからの指示に従ってWebブラウザを起動し、UI部45の表示部に初期画面を表示させる。そして、第2送受信部42は、第1送受信部41が受信したアドレスデータ(URL)を用いて設定用ユーザインターフェースに第2通信経路6を介してアクセスする。これ以降、画像形成装置2の第2送受信部26、第2通信経路6、及び端末装置4の第2送受信部42を介して、設定用ユーザインターフェースが、画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供される。端末装置4のWebブラウザは、画像形成装置2から受信したユーザインターフェースを表示する。また、第1送受信部41が第1送受信部25からアドレスデータ(URL)を受信した場合に、制御部46は、ユーザからの指示を待たずに自動的にWebブラウザを起動し、第2送受信部42は、アドレスデータ(URL)を用いて設定用ユーザインターフェースに第2通信経路6を介してアクセスしてもよい。
【0050】
また、第2送受信部42は、画像形成装置2の印刷部22によって印刷されるデータ、画像形成装置2のファクシミリ送信部23によって送信されるデータ、及び、制御データ(コマンドデータ)を、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。また、端末装置4からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、第2送受信部42は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。
【0051】
具体的には、ユーザは、UI部45に表示された設定用ユーザインターフェースにおいて、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件に関する制御データ(コマンドデータ)を入力する。第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。画像形成装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、第2送受信部42は、印刷又はファクシミリ送信されるデータを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。なお、印刷又はファクシミリ送信されるデータは、UI部45を用いてユーザによって指定される。画像形成装置2にて画像の読み取りを行う場合には、第2送受信部42は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。
【0052】
(記憶部43)
端末装置4の記憶部43は、文書データや画像データ等の入出力データを記憶する。例えば、記憶部43は、画像形成装置2の画像読取部21によって生成された入出力データや、画像形成装置2にて印刷又はファクシミリ送信される入出力データを記憶する。
【0053】
(カメラ44)
端末装置4はカメラ44を備えていてもよい。カメラ44は、例えばデジタルカメラである。設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す2次元バーコードが画像形成装置2のUI部28に表示されている場合、端末装置4のユーザは、UI部28に表示されている2次元バーコードをカメラ44によって撮影してもよい。2次元バーコードを表す画像データは、カメラ44から制御部46に出力される。制御部46は2次元バーコードを解析することにより、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を取得する。なお、端末装置4は、カメラ44を備えていなくてもよい。
【0054】
(UI部45)
端末装置4のUI部45は表示部を有し、画像形成装置2のUI提供部24から提供された設定用ユーザインターフェースを表示する。UI部45は、画像形成装置2の画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。また、UI部45は、画像形成装置2の画像読取部21によって読み取られた入出力データが表す画像を表示してもよい。
【0055】
画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件に関する制御データ(コマンドデータ)には、例えば以下の情報が含まれる。制御データには、画像読み取り、印刷、及びファクシミリ送信のうち、ユーザによって選択された機能を示す情報が含まれる。画像読取部21によって画像の読み取りを行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、原稿サイズ、読み取られた画像データのファイル名等の画像読取条件に関する情報が制御データに含まれる。また、印刷部22によって印刷を行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、用紙サイズ、印刷部数、印刷対象のデータのファイル名等の印刷条件に関する情報が制御データに含まれる。また、ファクシミリ送信部23によってファクシミリ送信を行う場合には、例えば、解像度、濃度、送信先の電話番号、送信対象のデータのファイル名等のファクシミリ送信条件に関する情報が制御データに含まれる。
【0056】
(制御部46)
端末装置4の制御部46は、端末装置4の各部の動作を制御する。
【0057】
次に、図2及び図3を参照して、画像形成装置2のUI提供部24が提供する設定用ユーザインターフェースについて説明する。図2及び図3は、端末装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0058】
上述したように、ユーザが端末装置4上でWebブラウザを起動し、第2送受信部42がURLを用いて第2通信経路6を介して設定用ユーザインターフェースにアクセスする。これ以降、第2送受信部26、第2通信経路6、及び第2送受信部42を介して、設定用ユーザインターフェースが、画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供される。
【0059】
図2に、端末装置4のUI部45に表示されるメイン画面100の一例を示す。このメイン画面100は、画像形成装置2の機能をユーザが選択するための画面である。メイン画面100は、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。ユーザは、メイン画面100において、「スキャン(画像読み取り)」、「プリント(印刷)」、「ファクシミリ送信」、及び「ボックス操作」のうちのいずれかの項目を、UI部45を用いて指定する。画像形成装置2によって画像を読み取る場合、ユーザは「スキャン(画像読み取り)」を指定する。端末装置4に記憶された文書データや画像データ等の入出力データを画像形成装置2によって印刷する場合、ユーザは「プリント(印刷)」を指定する。端末装置4に記憶された文書データや画像データ等の入出力データを画像形成装置2によってファクシミリ送信する場合、ユーザは「ファクシミリ送信」を指定する。なお、図2に示す「ボックス操作」は、画像形成装置2の記憶部27に入出力データを保存する機能、及び、画像形成装置2の記憶部27から入出力データを取得する機能である。画像形成装置2に入出力データを保存する場合、又は、画像形成装置2から入出力データを取得する場合、ユーザは「ボックス操作」を指定する。
【0060】
図3に、端末装置4のUI部45に表示されるスキャン設定画面110の一例を示す。図2に示すメイン画面100において「スキャン(画像読み取り)」が指定されると、図3に示すスキャン設定画面110が、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。スキャン設定画面110には、一例として、カラーで画像を読み取るか否かを指定する項目「カラーモード」、原稿の両面を読み取るか否かを指定する項目「両面原稿送り」、原稿の種類を指定する項目「原稿の種類」、及び、解像度を指定する項目「読み取り解像度」が表示されている。ユーザは、スキャン設定画面110において、各項目における条件を入力する。スキャン設定画面110においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。画像読取条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置4のUI部45で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置4の第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。
【0061】
また、図2に示すメイン画面100で「プリント(印刷)」が指定されると、印刷設定画面が、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。ユーザは、印刷設定画面において、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、用紙サイズ、印刷部数、印刷対象のデータのファイル名等の印刷条件を入力する。印刷設定画面においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。印刷条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置4のUI部45で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置4の第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、第2送受信部42は、印刷対象のデータを第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する。印刷対象のデータは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。
【0062】
また、図2に示すメイン画面100で「ファクシミリ送信」が指定されると、ファクシミリ送信設定画面が、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。ユーザは、ファクシミリ送信設定画面において、解像度、濃度、送信先の電話番号、送信対象のデータのファイル名等のファクシミリ送信条件を入力する。ファクシミリ送信設定画面においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。ファクシミリ送信条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置4のUI部45で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置4の第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、第2送受信部42は、ファクシミリ送信対象のデータを第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する。ファクシミリ送信対象のデータは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。
【0063】
次に、図4から図7を参照して、画像形成装置2のUI部28に表示されるユーザインターフェースについて説明する。図4から図7は、画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。UI部28は、例えばUI提供部24によって作成されたユーザインターフェースを表示する。図4に、画像形成装置2のUI部28に表示されるメイン画面120の一例を示す。このメイン画面120は、画像形成装置2の機能をユーザが選択するための画面である。ユーザは、メイン画面120において、「コピー(複写)」、「スキャン(メール送信)」、「スキャン(PC保存)」、「ファクシミリ送信」等の項目を指定する。例えば、画像読取部21によって画像を読み取って、生成された入出力データをパーソナルコンピュータ(PC)に送信する場合には、ユーザはUI部28を用いて「スキャン(PC保存)」を指定する。「スキャン(PC保存)」がユーザによって指定されると、例えば図5に示す保存先設定画面130が、UI部28に表示される。ユーザは、保存先設定画面130において、一例として、サーバを特定する情報、保存場所を特定する情報、ユーザ名、及びパスワードを入力する。また、画質調整を行う場合には、例えば図6に示す画質調整画面140がUI部28に表示される。ユーザは、画質調整画面140において、一例として「読み取り解像度」や「読み取りサイズ」等の項目を設定する。画像読取条件の設定が終了すると、ユーザは、UI部28で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、画像読取部21は、原稿の画像を読み取って、その画像を表す入出力データを生成する。生成された入出力データは、保存先設定画面130にて設定された保存先に通信等によって送信される。
【0064】
次に、図7を参照して、UI提供部24によって2次元バーコードが生成される場合のユーザインターフェースについて説明する。UI部28は、UI提供部24によって作成されたユーザインターフェースを表示する。図7に、画像形成装置2のUI部28に表示されるメイン画面150の一例を示す。このメイン画面150は、図4に示すメイン画面120と同様に、画像形成装置2の機能をユーザが選択するための画面である。ユーザは、メイン画面150において、「コピー(複写)」、「スキャン(メール送信)」、「スキャン(PC保存)」、「ファクシミリ送信」等の項目を指定する。また、このメイン画面150には、2次元バーコード151が表示されている。この2次元バーコード151は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す情報であり、UI提供部24によって作成された情報である。カメラ44を備えた端末装置4のユーザが、UI部28に表示されている2次元バーコード151をカメラ44によって撮影すると、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを取得する。なお、2次元バーコードは、UI部28に表示されずに、画像形成装置2の筐体に描かれていてもよい。
【0065】
次に、図8から図11を参照して、画像形成システム1の動作及びユーザによる使用例について説明する。図8及び図9は、画像形成装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。図10及び図11は、画像形成装置と端末装置とが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0066】
まず、図8を参照して、端末装置4が、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを取得するまでの処理について説明する。一例として、画像形成装置2によって画像を読み取る場合について説明する。画像形成装置2によって画像を読み取る場合には、端末装置4を携帯するユーザは、原稿を持って画像形成装置2が設置されている場所に行く。
【0067】
画像形成装置2は、第1通信経路5を介して端末装置4から信号が送られて第1送受信部25がその信号を検出するまで待機する(ステップS01)。そして、画像形成装置2の第1送受信部25は、端末装置4の第1送受信部41から第1通信経路5を介して送られた信号を検出すると(ステップS01、Yes)、第1通信経路5を介して端末装置4の第1送受信部41との通信を確立する(ステップS02)。そして、第1送受信部25は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータ(例えばURL)を、第1通信経路5を介いて端末装置4の第1送受信部41に送信する(ステップS03)。これにより、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを取得する。
【0068】
例えば、第1送受信部25と第1送受信部41とが、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信の送受信ポートで構成されている場合、ユーザは、端末装置4の第1送受信部41(送受信ポート)を、画像形成装置2の第1送受信部25(送受信ポート)に近づける。第1送受信部25は、第1送受信部41との間で赤外線や電波を送受信することで第1送受信部41と通信を行い、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを第1送受信部41に送信する。
【0069】
また、端末装置4の第1送受信部41が非接触型ICカードで構成され、画像形成装置2の第1送受信部25がICカード認証装置で構成されている場合、ユーザは、非接触型ICカードが内蔵された端末装置4を、画像形成装置2に設けられたICカード認証装置に近づける。ICカード認証装置としての第1送受信部25は、非接触型ICカードとしての第1送受信部41との間で電波を送受信することで第1送受信部41と通信を行い、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを第1送受信部41に送信する。
【0070】
また、第1通信経路5を介して認証部30によって認証処理を行ってもよい。例えば、非接触型ICカードとICカード認証装置とを用いて、端末装置4と画像形成装置2との間で通信を行う場合、ICカード認証装置が端末装置4の非接触型ICカードから認証情報を取得し、端末装置4のユーザの認証処理を行ってもよい。認証部30によって端末装置4のユーザが認証された場合、第1送受信部25は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを第1通信経路5を介して第1送受信部41に送信する。
【0071】
また、課金部29によって課金処理を行ってもよい。例えば、プリペイド機能を有する非接触型ICカードを用いる場合には、ICカード認証装置が非接触型ICカードに対して課金処理を行ってもよい。
【0072】
第1送受信部25は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを第1送受信部41に送信した後、第1送受信部41との通信を切断する(ステップS04)。
【0073】
なお、図7に示すように、画像形成装置2のUI部28に2次元バーコード151が表示されている場合、ユーザは端末装置4のカメラ44によって2次元バーコード151を撮影してもよい。端末装置4の制御部46は、撮影された2次元バーコードを解析することにより、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを取得する。
【0074】
次に、図9を参照して、端末装置4が、設定用ユーザインターフェースを取得するまでの処理について説明する。画像形成装置2は、第2通信経路6を介して端末装置4からアクセスされるまで待機する(ステップS10)。端末装置4にて設定用ユーザインターフェースを表示するために、ユーザは端末装置4上でWebブラウザを起動する。第2送受信部42は、画像形成装置2から取得したアドレスデータ(例えばURL)に第2通信経路6(LAN等のネットワーク)を介してアクセスする。画像形成装置2の第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4からアクセスされると(ステップS10、Yes)、設定用ユーザインターフェースを第2通信経路6を介して第2送受信部42に送信する(ステップS11)。これにより、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースを取得する。
【0075】
次に、図10を参照して、画像形成装置2にて画像を読み取る場合について説明する。
【0076】
端末装置4のUI部45は、画像形成装置2から送信された設定用ユーザインターフェースを表示する(ステップS21)。ユーザは、UI部45に表示されている設定用ユーザインターフェースにおいて、画像読み取りの条件を入力する(ステップS22)。例えば、UI部45は、図2に示すメイン画面100を表示する。画像形成装置2によって画像を読み取る場合、ユーザは、メイン画面100において「スキャン(画像読み取り)」を指定する。ユーザによって「スキャン(画像読み取り)」が指定されると、UI部45は、例えば図3に示すスキャン設定画面110を表示する。ユーザは、スキャン設定画面110において画像読み取りの条件を入力する。そして、ユーザは、原稿を画像読取部21に置く。ユーザがUI部45で「開始」ボタンを選択すると、第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、画像読み取りの条件を含む制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する(ステップS23)。
【0077】
画像形成装置2の第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する(ステップS24)。画像形成装置2の制御部31は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、画像読取部21に画像読み取りの指示を出力する。画像読取部21は、制御部31の制御の下、原稿の画像を読み取り、その画像を表す入出力データを生成する(ステップS25)。画像読取部21によって生成された入出力データは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。そして、画像形成装置2の第2送受信部26は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する(ステップS26)。端末装置4の第2送受信部42は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する(ステップS27)。
【0078】
端末装置4のUI部45は、画像形成装置2から送信された入出力データが表す画像を表示してもよい。また、端末装置4の記憶部43は、画像形成装置2から送信された入出力データを記憶してもよい。例えば、ユーザが、端末装置4のUI部45によって、画像の表示、又は入出力データの保存を指示してもよい。なお、画像形成装置2の記憶部27に記憶された入出力データは、端末装置4に送信された後に削除される。
【0079】
また、課金部29は、制御データが示す画像読み取りの条件に基づいて課金額を求め、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。
【0080】
次に、図11を参照して、画像形成装置2にて印刷を行う場合について説明する。
【0081】
端末装置4のUI部45は、画像形成装置2から送信された設定用ユーザインターフェースを表示する(ステップS31)。ユーザは、UI部45に表示されている設定用ユーザインターフェースにおいて、印刷の条件を入力する(ステップS32)。例えば、UI部45は、図2に示すメイン画面100を表示する。画像形成装置2によって入出力データを印刷しようとする場合は、ユーザは「プリント(印刷)」を指定する。ユーザによって「プリント(印刷)」が指定されると、UI部45は、印刷設定画面を表示する。ユーザは、印刷設定画面において印刷の条件を入力する。また、ユーザは、UI部45にて、印刷対象の入出力データを指定する。ユーザがUI部45で「開始」ボタンを選択すると、第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、印刷の条件を含む制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する(ステップS33)。また、第2送受信部42は、ユーザによって指定された印刷対象の入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する(ステップS33)。
【0082】
画像形成装置2の第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する(ステップS34)。また、第2送受信部26は、印刷対象の入出力データを第2通信経路6を介して第2送受信部42から受信する(ステップS34)。印刷対象の入出力データは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。画像形成装置2の制御部31は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、印刷部22に印刷の指示を出力する。印刷部22は、制御部31の制御の下、入出力データに基づいて用紙上に画像を印刷する(ステップS35)。なお、画像形成装置2の記憶部27に記憶された入出力データは、印刷が終了した後に削除される。また、課金部29は、制御データが示す印刷の条件に基づいて課金額を求め、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。
【0083】
また、ファクシミリ送信する場合の動作は、印刷を行う場合の動作とほぼ同じである。例えば、ユーザは、図2に示すメイン画面100において「ファクシミリ送信」を指定する。ユーザによって「ファクシミリ送信」が指定されると、UI部45は、ファクシミリ送信設定画面を表示する。ユーザは、ファクシミリ送信設定画面において、ファクシミリ送信先を含むファクシミリ送信の条件を入力する。ユーザがUI部45で「開始」ボタンを選択すると、第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、ファクシミリ送信の条件を含む制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、第2送受信部42は、ユーザによって指定されたファクシミリ送信対象の入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する。ファクシミリ送信対象の入出力データは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。画像形成装置2の制御部31は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、ファクシミリ送信部23にファクシミリ送信の指示を出力する。ファクシミリ送信部23は、制御部31の制御の下、入出力データに基づいて画像をファクシミリ送信する。なお、画像形成装置2の記憶部27に記憶された入出力データは、ファクシミリ送信が終了した後に削除される。また、課金部29は、制御データが示すファクシミリ送信の条件に基づいて課金額を求め、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。
【0084】
なお、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを一度取得した後は、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を画像形成装置2に対して行う度に、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを画像形成装置2から取得しなくてもよい。すなわち、端末装置4は、一度取得したアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースにアクセスして、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を画像形成装置2に対して行えばよい。
【0085】
また、端末装置4のUI部45に表示された設定用ユーザインターフェースは、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を、ユーザの音声による入力によって受け付けてもよい。また、端末装置4が、画像形成装置2の使用方法を示す情報を画像形成装置2から受信している場合、UI部45は、その使用方法を音声や文字列によって提供してもよい。
【0086】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置2は、端末装置4が第2通信経路6を介して設定用ユーザインターフェースにアクセスするためのアドレスデータを、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。端末装置4は、そのアドレスデータを用いて第2通信経路6を介して設定用ユーザインターフェースにアクセスし、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信し、第2通信経路6を介して画像形成装置2との間で入出力データの送受信を行う。このように、第1通信経路5を介して画像形成装置2から端末装置4に送信されたアドレスデータを用いて画像形成装置2と端末装置4とが第2通信経路6を介して接続されるため、入出力データはサーバに一旦格納されずに、画像形成装置2と端末装置4との間で第2通信経路6を介して送受信される。そのため、画像形成装置2と端末装置4との間で入出力データを送受信するための設定を予め行わなくても、画像形成装置2と端末装置4との間で入出力データが送受信される。例えば、サーバの設定やデータの送信先の設定を予め行わなくても、画像形成装置2と端末装置4との間で第2通信経路6を介して入出力データが送受信される。
【0087】
例えば、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにおいて入力された画像読み取りの要求を第2通信経路6を介して受信した場合、画像の読み取りを行い、その要求に対する応答として入出力データを第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。このように、画像形成装置2によって生成された入出力データはサーバに一旦格納されずに、アドレスデータを用いて接続された第2通信経路6を介して端末装置4に送信される。
【0088】
また、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにおいて入力された印刷の要求と印刷対象の入出力データとを第2通信経路6を介して受信した場合、その入出力データに基づいて印刷を行う。また、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにおいて入力されたファクシミリ送信の要求とファクシミリ送信対象の入出力データとを第2通信経路6を介して受信した場合、その入出力データに基づいてファクシミリ送信を行う。このように、入出力データはサーバに一旦格納されずに、アドレスデータを用いて接続された第2通信経路6を介して端末装置4から画像形成装置2に送信され、画像形成装置2によって印刷又はファクシミリ送信が行われる。
【0089】
また、第1通信経路5は、画像形成装置2と端末装置4とを直接接続するための通信経路であるため、LAN等のネットワークを経由するよりも簡便に、画像形成装置2から端末装置4にアドレスデータが送信される。例えば、第1通信経路6に用いられるBluetooth(登録商標)やIrDA等の無線データ通信、及び、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードによる通信は、画像形成装置2と端末装置4との間で自動的に確立される。そのことにより、ユーザによる接続作業が省け、LAN等のネットワークを経由するよりも簡便に、画像形成装置2から端末装置4にアドレスデータが送信される。
【0090】
また、端末装置4は、画像形成装置2から送信されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースにアクセスして設定用ユーザインターフェースを取得する。そのため、設定用ユーザインターフェース用のプログラムが端末装置4に予めインストールされていなくても、端末装置4から画像形成装置2に対して、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求が行われる。
【0091】
また、画像形成装置2の機能が拡張されたり追加されたりした場合であっても、設定用ユーザインターフェースを変更するだけで、拡張又は追加された機能は、端末装置4にて利用可能な状態となる。また、設定用ユーザインターフェースは端末装置4の種類に依存しないため、端末装置4の種類ごとに設定用ユーザインターフェースを用意する必要がない。
【0092】
また、第1通信経路5を介して端末装置4の認証処理を行うことにより、認証されない端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続することが防止される。これにより、画像形成装置2のセキュリティが向上する。また、第1通信経路5を介して認証処理を行うことにより、端末装置4の認証、及び、端末装置4によるアドレスデータの取得が、第1通信経路5を介した一連の処理で行われる。また、端末装置4の認証、端末装置4によるアドレスデータの取得、及び、端末装置4による設定用ユーザインターフェースの表示が、ユーザの一回の動作で行われる。
【0093】
また、第1通信経路5を介して端末装置4に対して課金処理を行うことにより、端末装置4によるアドレスデータの取得、及び課金処理が、第1通信経路5を介した一連の処理で行われる。また、課金処理、端末装置4によるアドレスデータの取得、及び、端末装置4による設定用ユーザインターフェースの表示が、ユーザの一回の動作で行われる。さらに、第1通信経路5を介して認証処理及び課金処理を行うことにより、端末装置4の認証、端末装置4によるアドレスデータの取得、端末装置4による設定用ユーザインターフェースの表示、及び課金処理が、ユーザの一回の動作で行われる。
【0094】
また、第2通信経路6の通信速度は、第1通信経路5の通信速度よりも速い。例えば、第1通信経路5としてのBluetooth(登録商標)の通信速度は1Mbpsであり、Felica(登録商標)の通信速度は100Kbpsである。これに対して、第2通信経路6としてのWi−Fi(登録商標)の通信速度は10Mbpsである。そのため、第2通信経路6を介して入出力データの送受信を行うことにより、第1通信経路5を介してデータの送受信を行うよりも、より高速に入出力データが送受信される。例えば、画像読み取りによって生成された入出力データ、印刷対象の入出力データ、ファクシミリ送信対象の入出力データは、比較的容量が大きくなる場合があるが、第2通信経路6を介して入出力データの送受信を行うことにより、第1通信経路5を介するよりも、より高速に入出力データが送受信される。
【0095】
また、第2通信経路6の通信エリアは、第1通信経路5の通信エリアよりも広い。例えば、第2通信経路6に用いられるLANやWAN等のネットワークの通信エリアは、第1通信経路5に用いられる無線データ通信及び非接触型ICカードによる通信エリアよりも広い。そのため、第2通信経路6を介して入出力データを送受信することにより、第1通信経路5を介するよりも、より広い範囲で入出力データが送受信される。
【0096】
(変形例)
次に、画像形成システム1の変形例について説明する。変形例においては、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにアクセスするためのアドレスデータの代わりに、設定用ユーザインターフェースのアプリケーション(以下、「UI用アプリケーション」と称する場合がある)を端末装置4に送信する。アドレスデータの代わりにUI用アプリケーションを画像形成装置2から端末装置4に送信する以外の動作は、上述した実施形態と同じである。変形例においては、画像形成装置2から端末装置4に設定用ユーザインターフェースを提供しないため、画像形成装置2はUI提供部24を備えていなくてもよい。
【0097】
変形例においては、画像形成装置2の記憶部27に、UI用アプリケーションを予め記憶させておく。画像形成装置2の第1送受信部25は、端末装置4の第1送受信部41から第1通信経路5を介して送られた信号を検出すると、記憶部27に記憶されているUI用アプリケーションを、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。端末装置4の第1送受信部41は、UI用アプリケーションを第1通信経路5を介して画像形成装置2から受信する。端末装置4の記憶部43は、UI用アプリケーションを記憶する。
【0098】
そして、端末装置4の制御部46はUI用アプリケーションを起動し、設定用ユーザインターフェースをUI部45に表示させる。UI部45に表示される設定用ユーザインターフェースは、図2及び図3に示す設定用ユーザインターフェースと同じである。ユーザは、UI部45に表示されている設定用ユーザインターフェースにおいて、画像形成装置2における画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の動作条件を入力する。
【0099】
設定用ユーザインターフェースにて動作条件が入力された後の画像形成システム1の動作は、上述した実施形態と同じである。例えば、画像形成装置2にて画像の読み取りを行う場合、端末装置4の第2送受信部42は、画像読み取りに関する制御データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。画像形成装置2の制御部31は、制御データに従って画像読取部21に画像読み取りの指示を出力する。画像読取部21は、制御部31の制御の下、原稿の画像を読み取って入出力データを生成する。画像形成装置2の第2送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する。端末装置4の第2送受信部42は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。UI部45が入出力データの画像を表示してもよいし、記憶部43が入出力データを記憶してもよい。
【0100】
また、画像形成装置2にて印刷を行う場合、端末装置4の第2送受信部42は、印刷に関する制御データと印刷対象の入出力データとを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。画像形成装置2の制御部31は、制御データに従って印刷部22に印刷の指示を出力する。印刷部22は、制御部31の制御の下、印刷対象の入出力データに基づいて画像を印刷する。ファクシミリ送信を行う場合、送信先を示す情報を含む制御データを、端末装置4から画像形成装置2に送信すればよい。
【0101】
なお、上述した実施形態と同様に、課金部29が課金処理を行ってもよいし、認証部30が認証処理を行ってもよい。例えば、認証部30によって端末装置4のユーザが認証された場合、第1送受信部25は、UI用アプリケーションを第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。
【0102】
以上のように、変形例によると、画像形成装置2は、第1通信経路5を介して端末装置4にUI用アプリケーションを送信する。端末装置4は、そのUI用アプリケーションを実行することにより、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信し、第2通信経路6を介して画像形成装置2との間で入出力データの送受信を行う。上述した実施形態と同様に、入出力データはサーバに一旦格納されずに、画像形成装置2と端末装置4との間で第2通信経路6を介して送受信される。そのため、サーバの設定やデータの送信先の設定を予め行わなくて済む。
【0103】
また、端末装置4は、第1通信経路5を介してUI用アプリケーションを取得する。そのため、UI用アプリケーションが端末装置4に予めインストールされていなくても、端末装置4から画像形成装置2に対して、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求が行われる。
【0104】
(ハードウェア構成)
以上に例示した画像形成装置2の情報処理部分の構成は、例えば、汎用のコンピュータに上述の画像形成装置2の各部の機能又は処理内容を表すプログラムを実行させることにより実現される。コンピュータは、例えば、ハードウェアとして、CPU等のマイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びリードオンリメモリ(ROM)等のメモリ、HDD(ハードディスクドライブ)を制御するHDDコントローラ、各種I/O(入出力)インターフェース、LAN等のネットワークとの接続のための制御を行うネットワークインターフェース等が、例えばバスを介して接続された回路構成を有する。また、そのバスに対し、例えばI/Oインターフェース経由で、HDD(ハードディスクドライブ)や、CDやDVD等の可搬型ディスク記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのディスクドライブや、フラッシュメモリ等の各種規格の可搬型の不揮発性記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのメモリリーダライタ等が接続されてもよい。上述した画像形成装置2の各部の機能又は処理内容が記述されたプログラムが、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又はネットワーク等の通信経路を経由して、ハードディスクドライブ(HDD)等の固定記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。固定記憶装置に記憶されたプログラムがRAMに読み出されCPU等のマイクロプロセッサによって実行されることにより、上述した画像形成装置2の各部の機能が実現される。例えば、画像形成装置2の制御部31は、CPU等のマイクロプロセッサで構成されている。また、UI提供部24、課金部29、及び認証部30のそれぞれの機能は、対応するプログラムがCPU等のマイクロプロセッサによって実行されることにより実現される。
【符号の説明】
【0105】
1 画像形成システム、2 画像形成装置、4 端末装置、5 第1通信経路、6 第2通信経路、21 画像読取部、22 印刷部、23 ファクシミリ送信部、24 UI提供部、25,41 第1送受信部、26,42 第2送受信部、27,43 記憶部、28,45 UI部、29 課金部、30 認証部、31,46 制御部、44 カメラ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デスクトップパソコンを、画像の読み取り、印刷、又はファクシミリ送信を行う画像形成装置に接続することで、デスクトップパソコンと画像形成装置との間でデータの送受信を行い、画像形成装置にて画像の読み取り、印刷、又はファクシミリ送信を行っている。画像形成装置は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介してサーバ等の他の装置に接続される場合がある。ネットワークを介してデスクトップパソコンと画像形成装置とを接続するためには、サーバの設定や各機器のアドレスの設定を事前に行う必要がある。例えば、画像形成装置にて画像を読み取り、読み取られたデータをデスクトップパソコンに送信する場合、読み取られたデータをサーバに一旦格納し、そのサーバからデスクトップパソコンにデータを送信する。この場合、ユーザは、サーバの設定やデータの送信先の設定を事前に行う必要がある。
【0003】
また、携帯電話やPDA(Personal Digital Assitant)等の端末装置は、文書データや画像データ等のデータを記憶することが可能であり、他の装置との間でデータの送受信が可能である。このような端末装置は比較的軽量であり、携帯が可能である。端末装置を画像形成装置に接続することで、端末装置と画像形成装置との間でデータの送受信を行い、画像形成装置にて画像の読み取り、印刷、又はファクシミリ送信を行いたい場合がある。
【0004】
例えば特許文献1には、端末装置から送られた文書データや画像データ等のデータの形式を変換して印刷を行う画像入出力装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、端末装置と画像入出力装置との間に制御装置を設けて、制御装置を介して端末装置と画像入出力装置とを接続するシステムが開示されている。制御装置と画像入出力装置とは、LAN等のネットワークを介して接続されており、端末装置と制御装置とは、赤外線通信によって接続されている。
【0006】
また、特許文献3には、ファックス送信等の送信処理を指示するコマンドとアドレスデータとを端末装置から印刷装置に送信し、指定されたアドレスに対して送信処理を行う印刷システムが開示されている。
【0007】
また、特許文献4には、ネットワークを介してコンテンツを取得するためのアクセス情報と印刷指示等の処理情報とを電子メールに含めて端末装置から複写機に送信するシステムが開示されている。このシステムにおいては、複写機が電子メールを解析し、インターネット等の環境からコンテンツを取得して印刷等を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−268302号公報
【特許文献2】特開2001−358880号公報
【特許文献3】特開2006−074562号公報
【特許文献4】特開2006−323456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、携帯可能な端末装置と画像形成装置との間でデータの送受信を行う場合も、デスクトップパソコンと同様に、ユーザは、サーバの設定や各機器のアドレスの設定を事前に行う必要がある。例えば、画像形成装置にて画像を読み取り、読み取られたデータを端末装置に送信する場合、読み取られたデータをサーバに一旦格納し、そのサーバから端末装置にデータを送信する。この場合、ユーザは、デスクトップパソコンと同様に、サーバの設定やデータの送信先の設定を事前に行う必要がある。
【0010】
本発明の目的は、端末装置と接続するための設定を予め行わなくても、端末装置と接続し、端末装置からコマンドデータを受信することが可能な画像処理装置、画像処理システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像処理装置であって、前記第1通信経路は、赤外線や電波による直接接続の通信経路であり、前記第2通信経路は、LAN又はWANによるネットワークである、ことを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る画像処理装置であって、前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて画像を読み取って画像データを生成する画像読取手段を更に有し、前記第2送受信手段は、画像の読み取りの指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記生成された画像データを前記コマンドデータに対する前記応答として前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る画像処理装置であって、前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて印刷を行う印刷手段を更に有し、前記第2送受信手段は、印刷の指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、印刷対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記印刷手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記印刷対象のデータに基づいて印刷を行う、ことを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る画像処理装置であって、前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じてファクシミリ送信を行うファクシミリ送信手段を更に有し、前記第2送受信手段は、ファクシミリ送信の要求を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、ファクシミリ送信対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記ファクシミリ送信手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記ファクシミリ送信対象のデータに基づいてファクシミリ送信を行う、ことを特徴とする。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に係る画像処理装置であって、前記第1通信経路を介して前記端末装置の認証を行う認証手段を更に有し、前記第1送受信手段は、前記端末装置が前記認証手段によって認証された場合に、前記アドレスデータを前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項7に係る発明は、端末装置と、第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して前記端末装置に接続される画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記端末装置が前記第2通信経路を介して前記画像処理装置に接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介した前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、を有することを特徴とする画像処理システムである。
【0018】
請求項8に係る発明は、コンピュータに、第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1ステップと、前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1,7,8に係る発明によると、端末装置と接続するための設定を予め行わなくても、端末装置と接続し、端末装置からコマンドデータを受信することができる。
【0020】
請求項2に係る発明によると、第2通信経路を介するよりも簡便に端末装置にアドレスデータを送信できる。
【0021】
請求項3に係る発明によると、画像読取手段によって生成された画像データを端末装置に送信するための設定を予め行わなくても、画像読取手段によって生成された画像データを端末装置に送信できる。
【0022】
請求項4に係る発明によると、印刷手段によって印刷されるデータを端末装置から受信するための設定を予め行わなくても、端末装置からデータを受信して印刷できる。
【0023】
請求項5に係る発明によると、ファクシミリ送信手段によってファクシミリ送信されるデータを端末装置から受信するための設定を予め行わなくても、端末装置からデータを受信してファクシミリ送信できる。
【0024】
請求項6に係る発明によると、認証されない端末装置が第2通信経路を介して画像処理装置に接続することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムを示すブロック図である。
【図2】端末装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図3】端末装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図4】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図5】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図6】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図7】画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図8】画像形成装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】画像形成装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】画像形成装置と端末装置とが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】画像形成装置と端末装置とが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像処理装置、及び画像処理システムについて説明する。図1に、本発明の実施形態に係る画像形成システムの一例を示す。画像形成システム1は、画像形成装置2と端末装置4とを含んで構成されている。画像形成装置2と端末装置4とは、第1通信経路5及び第2通信経路6を介してデータの送受信を行う。本発明の実施形態に係る画像処理装置は、一例として画像形成装置2によって実現され、画像処理システムは、一例として画像形成装置2と端末装置4とによって実現される。以下では、画像処理装置の一例としての画像形成装置2について説明する。
【0027】
(画像形成装置2)
画像形成装置2は、受信したデータを印刷する機能、及び紙の原稿を読み取って電子的な文書データへと変換する機能、のうちの少なくとも一方を備えた装置である。例えば、複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの機能を兼ね備えたデジタル複合機がその一例である。ただし、これに限られるものではなく、スキャナ機能を備えないプリンタや、印刷機能を備えないスキャナなどもこの実施形態の画像形成装置の範疇に含まれる。画像形成装置2は、一例として、原稿上の画像を読み取る画像読取部21と、用紙上へ画像を印刷する印刷部22と、画像をファクシミリ送信するファクシミリ送信部23とを備えている。また、画像形成装置2は、原稿上の画像を画像読取部21によって読み取り、この読み取った画像を用紙上へ印刷部22によって印刷することで、原稿上の画像を用紙上へ複写する複写機能を備えていてもよい。画像形成装置2は、例えば、オフィス、コンビニエンスストア、図書館、ホテル、又はマンション等の場所に置かれる。
【0028】
(端末装置4)
端末装置4は、携帯電話やPDA等の携帯可能な装置である。端末装置4は、文書データや画像データ等の入出力データを記憶する記憶部43を備えている。文書データは、例えば、端末装置4において文書作成アプリケーションによって作成されたデータであってもよいし、他の装置において作成されて通信等を介して端末装置4に送信されたデータであってもよい。また、画像データは、例えば、デジタルカメラ等のカメラ44によって撮影されたデータであってもよいし、他のカメラによって撮影されて通信等を介して端末装置4に送信されたデータであってもよいし、画像形成装置2又は他の画像読取装置によって読み取られて通信等を介して端末装置4に送信されたデータであってもよい。以下では、入出力データには、文書データ及び画像データが含まれるものとして説明する。
【0029】
(第1通信経路5)
第1通信経路5は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークとは異なる通信経路であり、画像形成装置2と端末装置4とを直接接続するための通信経路である。第1通信経路5は、いわゆるピアツーピア(Peer to Peer:P2P)による通信経路である。例えば、第1通信経路5は、赤外線や電波による通信経路を含む。具体的には、第1通信経路5は、無線データ通信、又はICカードを用いたデータ通信によって実現される。無線データ通信としては、例えば、赤外線による無線データ通信(Infrared Data Association:IrDA)や、Bluetooth(登録商標)等が該当する。ICカードを用いたデータ通信としては、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードによるデータ通信が該当する。
【0030】
(第2通信経路6)
第2通信経路6は、例えば、LANやWAN等のネットワークで構成されている。第2通信経路6による画像形成装置2と端末装置4との接続は、ケーブルによる接続、Wi−Fi(登録商標)等の無線データ通信による接続、又は、G3の通信規格による接続であってもよい。第2通信経路6は、第1通信経路5よりも高速の通信経路である。
【0031】
画像形成装置2は、一例として、画像読取部21と、印刷部22と、ファクシミリ送信部23と、UI提供部24(ユーザインターフェース提供部24)と、第1送受信部25と、第2送受信部26と、記憶部27と、UI部28(ユーザインターフェース部28)と、課金部29と、認証部30と、制御部31とを備えている。また、端末装置4は、一例として、第1送受信部41と、第2送受信部42と、記憶部43と、カメラ44と、UI部45(ユーザインターフェース部45)と、制御部46とを備えている。
【0032】
(画像読取部21、印刷部22、ファクシミリ送信部23)
画像読取部21は、制御部31の制御の下、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、この入出力データを記憶部27に記憶させる。印刷部22は、制御部31の制御の下、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて用紙上へ画像を印刷する。ファクシミリ送信部23は、制御部31の制御の下、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて画像をファクシミリ送信する。なお、画像形成装置2は、画像読取部21、印刷部22、及びファクシミリ送信部23のすべてを備えていなくてもよく、画像読取部21、印刷部22、及びファクシミリ送信部23のうちの少なくとも1つを備えていればよい。
【0033】
(UI提供部24)
UI提供部24は、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件を、端末装置4にて設定するためのユーザインターフェース(UI)を作成する。UI提供部24は、端末装置4のUI部45に対応したユーザインターフェースを作成する。以下では、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件を設定するためのユーザインターフェースを、「設定用ユーザインターフェース」と称する場合がある。例えば、UI提供部24は、Webブラウザでの表示のために、html形式で設定用ユーザインターフェースを作成する。また、UI提供部24は、JavaScript(登録商標)等のオブジェクト指向プログラム言語によってhtml形式の設定用ユーザインターフェースを作成してもよい。また、UI提供部24は、設定用ユーザインターフェースをFlash(登録商標)アプリケーションとして作成することで、音声、動画、又はアニメーションを含む設定用ユーザインターフェースを作成してもよい。また、UI提供部24は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースに、端末装置4が第2通信経路6を介してアクセスするための接続情報を作成する。この接続情報は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースに端末装置4がインターネット上でアクセスするためのアドレスデータである。このアドレスデータは、例えばURL(Uniform Resource Locator)が該当する。端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続した場合に、UI提供部24は、第2通信経路6を介して端末装置4のUI部45に設定用ユーザインターフェースを提供する。なお、設定用ユーザインターフェースは記憶部27に記憶されていてもよい。また、UI提供部24は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す2次元バーコードを作成してもよい。この場合、UI提供部24は、アドレスデータを示す2次元バーコードをUI部28に提供する。2次元バーコードの例として、QRコード(登録商標)が該当する。なお、UI提供部24は、画像形成装置2のUI部28にて上記動作条件を設定するためのユーザインターフェースを作成し、そのユーザインターフェースをUI部28に提供してもよい。
【0034】
(第1送受信部25)
画像形成装置2の第1送受信部25は、端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続するための接続情報を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。例えば、第1送受信部25は、UI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースに端末装置4が第2通信経路6を介してアクセスするためのアドレスデータ(例えばURL)を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。例えば、画像形成装置2がLANに接続されている場合、第1送受信部25は、LANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(URL)を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。また、画像形成装置2がWANに接続されている場合、第1送受信部25は、WANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(URL)を、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。
【0035】
例えば、第1送受信部25と端末装置4の第1送受信部41とが、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信の送受信ポートで構成されている場合、第1送受信部25は、端末装置4の第1送受信部41との間で赤外線や電波を送受信することで第1送受信部41と通信を行い、第1送受信部41に接続情報を送信する。この場合、第1通信経路5は、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信による通信経路となる。
【0036】
また、第1送受信部25が、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードを認証するICカード認証装置で構成され、端末装置4の第1送受信部41が、非接触型ICカードで構成されていてもよい。この場合、ICカード認証装置としての第1送受信部25は、非接触型ICカードとしての第1送受信部41との間で電波を送受信することで非接触型ICカードと通信を行い、非接触型ICカードに接続情報を送信する。
【0037】
(第2送受信部26)
画像形成装置2の第2送受信部26は、端末装置4の第2送受信部42が接続情報を用いて第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続した場合に、第2送受信部42との間でデータの送受信を行う。
【0038】
例えば、第2送受信部26は、UI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースを、第2通信経路6を介して第2送受信部42に送信する。具体的には、端末装置4の第2送受信部42が、画像形成装置2から送信されたURLを用いて設定用ユーザインターフェースに第2通信経路6を介してアクセスした場合、第2送受信部26は、設定用ユーザインターフェースを、第2通信経路6を介して第2送受信部42に送信する。
【0039】
また、端末装置4からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、第2送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する。また、第2送受信部26は、印刷部22によって印刷されるデータ、ファクシミリ送信部23によって送信されるデータ、及び、制御データ(コマンドデータ)を、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から受信する。制御データ(コマンドデータ)は、画像形成装置2における画像処理に関するコマンドを示すデータであり、一例として、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の動作条件を示すデータである。具体的には、第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する。画像形成装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、第2送受信部26は、印刷又はファクシミリ送信される入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から受信する。画像形成装置2にて画像の読み取りを行う場合には、第2送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する。
【0040】
(記憶部27)
画像形成装置2の記憶部27は、画像読取部21によって生成された入出力データを記憶する。また、記憶部27は、端末装置4から送信された印刷されるデータ、ファクシミリ送信されるデータ、及び、制御データ(コマンドデータ)を記憶する。
【0041】
(UI部28)
画像形成装置2のUI部28は表示部を有し、例えばUI提供部24から提供されたユーザインターフェースを表示する。UI部28は、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。また、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す2次元バーコードがUI提供部24によって作成されている場合、UI部28は、その2次元バーコードを表示する。
【0042】
(課金部29)
画像形成装置2の課金部29は、端末装置4を利用するユーザに対して、画像形成装置2における処理に応じた課金処理を行う。課金部29は、制御データが示す動作条件に基づいて課金額を求める。課金部29は、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。例えば、第1送受信部25がICカード認証装置で構成され、端末装置4の第1送受信部41がプリペイド機能を有する非接触型ICカードで構成されている場合には、ICカード認証装置が、非接触型ICカードに対して課金処理を行ってもよい。なお、画像形成装置2によって課金処理を行わない場合には、画像形成装置2は、課金部29を備えていなくてもよい。
【0043】
(認証部30)
画像形成装置2の認証部30は、端末装置4から受信した認証情報に基づいて、端末装置4に対する認証処理を行う。認証情報は、端末装置4のユーザを特定するための情報であり、一例として、ユーザの氏名、ユーザID、パスワード、ユーザの生年月日等の情報を含む。例えば、認証部30は、第1通信経路5を介して認証情報の要求を端末装置4に送信し、その要求に応じた認証情報を第1通信経路5を介して端末装置4から取得する。認証部30は、端末装置4から取得した認証情報と、画像形成装置2に予め登録されている認証情報とを照合することにより認証処理を行う。認証部30は、認証の結果を制御部31に出力する。認証部30によって端末装置4のユーザが認証された場合、制御部31は第1送受信部25に対して接続情報の送信を許可し、第1送受信部25は、第1通信経路5を介して接続情報を端末装置4の第1送受信部41に送信する。認証部30によって端末装置4のユーザが認証されなかった場合、制御部31は接続情報の送信を禁止し、第1送受信部25は、接続情報を端末装置4の第1送受信部41に送信しない。例えば、第1送受信部25がICカード認証装置によって構成されている場合には、そのICカード認証装置によって認証処理を行ってもよい。第1送受信部41としての非接触型ICカードに認証情報が記憶されている場合、第1送受信部25としてのICカード認証装置は、非接触型ICカードから認証情報を取得して認証処理を行ってもよい。なお、画像形成装置2によって認証処理を行わない場合には、画像形成装置2は、認証部30を備えていなくてもよい。
【0044】
(制御部31)
画像形成装置2の制御部31は、画像形成装置2の各部の動作を制御する。例えば、制御部31は、端末装置4の第2送受信部42から送信された制御データ(コマンドデータ)を受け取り、この制御データに基づいて、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。具体的には、制御部31は、端末装置4の第2送受信部42から送信されたhttpリクエスト形式の要求を受け取り、その要求の内容を解析し、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。
【0045】
(第1送受信部41)
端末装置4の第1送受信部41は、端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続するための接続情報を、第1通信経路5を介して画像形成装置2から受信する。例えば、第1送受信部41は、画像形成装置2のUI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースに端末装置4が第2通信経路6を介してアクセスするためのアドレスデータ(例えばURL)を、第1通信経路5を介して画像形成装置2から受信する。第1送受信部41によって受信されたアドレスデータは、端末装置4の記憶部43に記憶される。
【0046】
例えば、第1送受信部41と画像形成装置2の第1送受信部25とが、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信の送受信ポートで構成されている場合、第1送受信部41は、画像形成装置2の第1送受信部25との間で赤外線や電波を送受信することで第1送受信部25と通信を行い、第1送受信部25から接続情報を受信する。
【0047】
また、第1送受信部41が、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードで構成され、画像形成装置2の第1送受信部25が、ICカード認証装置で構成されていてもよい。この場合、非接触型ICカードとしての第1送受信部41は、ICカード認証装置としての第1送受信部25との間で電波を送受信することでICカード認証装置と通信を行い、ICカード認証装置から接続情報を受信する。
【0048】
(第2送受信部42)
端末装置4の第2送受信部42は、第1送受信部41が受信した接続情報を用いて、第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続し、画像形成装置2の第2送受信部26との間で第2通信経路6を介してデータの送受信を行う。
【0049】
例えば、第2送受信部42は、画像形成装置2のUI提供部24によって作成された設定用ユーザインターフェースを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。具体的には、ユーザは端末装置4上でWebブラウザを起動する。Webブラウザのプログラムは、記憶部43に予め記憶されている。ユーザがUI部45を用いてWebブラウザの起動の指示を与えると、制御部46は、ユーザからの指示に従ってWebブラウザを起動し、UI部45の表示部に初期画面を表示させる。そして、第2送受信部42は、第1送受信部41が受信したアドレスデータ(URL)を用いて設定用ユーザインターフェースに第2通信経路6を介してアクセスする。これ以降、画像形成装置2の第2送受信部26、第2通信経路6、及び端末装置4の第2送受信部42を介して、設定用ユーザインターフェースが、画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供される。端末装置4のWebブラウザは、画像形成装置2から受信したユーザインターフェースを表示する。また、第1送受信部41が第1送受信部25からアドレスデータ(URL)を受信した場合に、制御部46は、ユーザからの指示を待たずに自動的にWebブラウザを起動し、第2送受信部42は、アドレスデータ(URL)を用いて設定用ユーザインターフェースに第2通信経路6を介してアクセスしてもよい。
【0050】
また、第2送受信部42は、画像形成装置2の印刷部22によって印刷されるデータ、画像形成装置2のファクシミリ送信部23によって送信されるデータ、及び、制御データ(コマンドデータ)を、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。また、端末装置4からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、第2送受信部42は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。
【0051】
具体的には、ユーザは、UI部45に表示された設定用ユーザインターフェースにおいて、画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件に関する制御データ(コマンドデータ)を入力する。第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。画像形成装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、第2送受信部42は、印刷又はファクシミリ送信されるデータを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。なお、印刷又はファクシミリ送信されるデータは、UI部45を用いてユーザによって指定される。画像形成装置2にて画像の読み取りを行う場合には、第2送受信部42は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。
【0052】
(記憶部43)
端末装置4の記憶部43は、文書データや画像データ等の入出力データを記憶する。例えば、記憶部43は、画像形成装置2の画像読取部21によって生成された入出力データや、画像形成装置2にて印刷又はファクシミリ送信される入出力データを記憶する。
【0053】
(カメラ44)
端末装置4はカメラ44を備えていてもよい。カメラ44は、例えばデジタルカメラである。設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す2次元バーコードが画像形成装置2のUI部28に表示されている場合、端末装置4のユーザは、UI部28に表示されている2次元バーコードをカメラ44によって撮影してもよい。2次元バーコードを表す画像データは、カメラ44から制御部46に出力される。制御部46は2次元バーコードを解析することにより、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を取得する。なお、端末装置4は、カメラ44を備えていなくてもよい。
【0054】
(UI部45)
端末装置4のUI部45は表示部を有し、画像形成装置2のUI提供部24から提供された設定用ユーザインターフェースを表示する。UI部45は、画像形成装置2の画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。また、UI部45は、画像形成装置2の画像読取部21によって読み取られた入出力データが表す画像を表示してもよい。
【0055】
画像読取部21、印刷部22、又はファクシミリ送信部23の動作条件に関する制御データ(コマンドデータ)には、例えば以下の情報が含まれる。制御データには、画像読み取り、印刷、及びファクシミリ送信のうち、ユーザによって選択された機能を示す情報が含まれる。画像読取部21によって画像の読み取りを行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、原稿サイズ、読み取られた画像データのファイル名等の画像読取条件に関する情報が制御データに含まれる。また、印刷部22によって印刷を行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、用紙サイズ、印刷部数、印刷対象のデータのファイル名等の印刷条件に関する情報が制御データに含まれる。また、ファクシミリ送信部23によってファクシミリ送信を行う場合には、例えば、解像度、濃度、送信先の電話番号、送信対象のデータのファイル名等のファクシミリ送信条件に関する情報が制御データに含まれる。
【0056】
(制御部46)
端末装置4の制御部46は、端末装置4の各部の動作を制御する。
【0057】
次に、図2及び図3を参照して、画像形成装置2のUI提供部24が提供する設定用ユーザインターフェースについて説明する。図2及び図3は、端末装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0058】
上述したように、ユーザが端末装置4上でWebブラウザを起動し、第2送受信部42がURLを用いて第2通信経路6を介して設定用ユーザインターフェースにアクセスする。これ以降、第2送受信部26、第2通信経路6、及び第2送受信部42を介して、設定用ユーザインターフェースが、画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供される。
【0059】
図2に、端末装置4のUI部45に表示されるメイン画面100の一例を示す。このメイン画面100は、画像形成装置2の機能をユーザが選択するための画面である。メイン画面100は、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。ユーザは、メイン画面100において、「スキャン(画像読み取り)」、「プリント(印刷)」、「ファクシミリ送信」、及び「ボックス操作」のうちのいずれかの項目を、UI部45を用いて指定する。画像形成装置2によって画像を読み取る場合、ユーザは「スキャン(画像読み取り)」を指定する。端末装置4に記憶された文書データや画像データ等の入出力データを画像形成装置2によって印刷する場合、ユーザは「プリント(印刷)」を指定する。端末装置4に記憶された文書データや画像データ等の入出力データを画像形成装置2によってファクシミリ送信する場合、ユーザは「ファクシミリ送信」を指定する。なお、図2に示す「ボックス操作」は、画像形成装置2の記憶部27に入出力データを保存する機能、及び、画像形成装置2の記憶部27から入出力データを取得する機能である。画像形成装置2に入出力データを保存する場合、又は、画像形成装置2から入出力データを取得する場合、ユーザは「ボックス操作」を指定する。
【0060】
図3に、端末装置4のUI部45に表示されるスキャン設定画面110の一例を示す。図2に示すメイン画面100において「スキャン(画像読み取り)」が指定されると、図3に示すスキャン設定画面110が、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。スキャン設定画面110には、一例として、カラーで画像を読み取るか否かを指定する項目「カラーモード」、原稿の両面を読み取るか否かを指定する項目「両面原稿送り」、原稿の種類を指定する項目「原稿の種類」、及び、解像度を指定する項目「読み取り解像度」が表示されている。ユーザは、スキャン設定画面110において、各項目における条件を入力する。スキャン設定画面110においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。画像読取条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置4のUI部45で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置4の第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。
【0061】
また、図2に示すメイン画面100で「プリント(印刷)」が指定されると、印刷設定画面が、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。ユーザは、印刷設定画面において、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、用紙サイズ、印刷部数、印刷対象のデータのファイル名等の印刷条件を入力する。印刷設定画面においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。印刷条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置4のUI部45で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置4の第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、第2送受信部42は、印刷対象のデータを第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する。印刷対象のデータは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。
【0062】
また、図2に示すメイン画面100で「ファクシミリ送信」が指定されると、ファクシミリ送信設定画面が、第2通信経路6を介して画像形成装置2のUI提供部24から端末装置4のUI部45に提供されて表示される。ユーザは、ファクシミリ送信設定画面において、解像度、濃度、送信先の電話番号、送信対象のデータのファイル名等のファクシミリ送信条件を入力する。ファクシミリ送信設定画面においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。ファクシミリ送信条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置4のUI部45で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置4の第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、第2送受信部42は、ファクシミリ送信対象のデータを第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する。ファクシミリ送信対象のデータは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。
【0063】
次に、図4から図7を参照して、画像形成装置2のUI部28に表示されるユーザインターフェースについて説明する。図4から図7は、画像形成装置に表示されるユーザインターフェースの一例を示す図である。UI部28は、例えばUI提供部24によって作成されたユーザインターフェースを表示する。図4に、画像形成装置2のUI部28に表示されるメイン画面120の一例を示す。このメイン画面120は、画像形成装置2の機能をユーザが選択するための画面である。ユーザは、メイン画面120において、「コピー(複写)」、「スキャン(メール送信)」、「スキャン(PC保存)」、「ファクシミリ送信」等の項目を指定する。例えば、画像読取部21によって画像を読み取って、生成された入出力データをパーソナルコンピュータ(PC)に送信する場合には、ユーザはUI部28を用いて「スキャン(PC保存)」を指定する。「スキャン(PC保存)」がユーザによって指定されると、例えば図5に示す保存先設定画面130が、UI部28に表示される。ユーザは、保存先設定画面130において、一例として、サーバを特定する情報、保存場所を特定する情報、ユーザ名、及びパスワードを入力する。また、画質調整を行う場合には、例えば図6に示す画質調整画面140がUI部28に表示される。ユーザは、画質調整画面140において、一例として「読み取り解像度」や「読み取りサイズ」等の項目を設定する。画像読取条件の設定が終了すると、ユーザは、UI部28で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、画像読取部21は、原稿の画像を読み取って、その画像を表す入出力データを生成する。生成された入出力データは、保存先設定画面130にて設定された保存先に通信等によって送信される。
【0064】
次に、図7を参照して、UI提供部24によって2次元バーコードが生成される場合のユーザインターフェースについて説明する。UI部28は、UI提供部24によって作成されたユーザインターフェースを表示する。図7に、画像形成装置2のUI部28に表示されるメイン画面150の一例を示す。このメイン画面150は、図4に示すメイン画面120と同様に、画像形成装置2の機能をユーザが選択するための画面である。ユーザは、メイン画面150において、「コピー(複写)」、「スキャン(メール送信)」、「スキャン(PC保存)」、「ファクシミリ送信」等の項目を指定する。また、このメイン画面150には、2次元バーコード151が表示されている。この2次元バーコード151は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータ(例えばURL)を示す情報であり、UI提供部24によって作成された情報である。カメラ44を備えた端末装置4のユーザが、UI部28に表示されている2次元バーコード151をカメラ44によって撮影すると、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを取得する。なお、2次元バーコードは、UI部28に表示されずに、画像形成装置2の筐体に描かれていてもよい。
【0065】
次に、図8から図11を参照して、画像形成システム1の動作及びユーザによる使用例について説明する。図8及び図9は、画像形成装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。図10及び図11は、画像形成装置と端末装置とが行う処理の手順を示すフローチャートである。
【0066】
まず、図8を参照して、端末装置4が、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを取得するまでの処理について説明する。一例として、画像形成装置2によって画像を読み取る場合について説明する。画像形成装置2によって画像を読み取る場合には、端末装置4を携帯するユーザは、原稿を持って画像形成装置2が設置されている場所に行く。
【0067】
画像形成装置2は、第1通信経路5を介して端末装置4から信号が送られて第1送受信部25がその信号を検出するまで待機する(ステップS01)。そして、画像形成装置2の第1送受信部25は、端末装置4の第1送受信部41から第1通信経路5を介して送られた信号を検出すると(ステップS01、Yes)、第1通信経路5を介して端末装置4の第1送受信部41との通信を確立する(ステップS02)。そして、第1送受信部25は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータ(例えばURL)を、第1通信経路5を介いて端末装置4の第1送受信部41に送信する(ステップS03)。これにより、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを取得する。
【0068】
例えば、第1送受信部25と第1送受信部41とが、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信の送受信ポートで構成されている場合、ユーザは、端末装置4の第1送受信部41(送受信ポート)を、画像形成装置2の第1送受信部25(送受信ポート)に近づける。第1送受信部25は、第1送受信部41との間で赤外線や電波を送受信することで第1送受信部41と通信を行い、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを第1送受信部41に送信する。
【0069】
また、端末装置4の第1送受信部41が非接触型ICカードで構成され、画像形成装置2の第1送受信部25がICカード認証装置で構成されている場合、ユーザは、非接触型ICカードが内蔵された端末装置4を、画像形成装置2に設けられたICカード認証装置に近づける。ICカード認証装置としての第1送受信部25は、非接触型ICカードとしての第1送受信部41との間で電波を送受信することで第1送受信部41と通信を行い、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを第1送受信部41に送信する。
【0070】
また、第1通信経路5を介して認証部30によって認証処理を行ってもよい。例えば、非接触型ICカードとICカード認証装置とを用いて、端末装置4と画像形成装置2との間で通信を行う場合、ICカード認証装置が端末装置4の非接触型ICカードから認証情報を取得し、端末装置4のユーザの認証処理を行ってもよい。認証部30によって端末装置4のユーザが認証された場合、第1送受信部25は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを第1通信経路5を介して第1送受信部41に送信する。
【0071】
また、課金部29によって課金処理を行ってもよい。例えば、プリペイド機能を有する非接触型ICカードを用いる場合には、ICカード認証装置が非接触型ICカードに対して課金処理を行ってもよい。
【0072】
第1送受信部25は、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを第1送受信部41に送信した後、第1送受信部41との通信を切断する(ステップS04)。
【0073】
なお、図7に示すように、画像形成装置2のUI部28に2次元バーコード151が表示されている場合、ユーザは端末装置4のカメラ44によって2次元バーコード151を撮影してもよい。端末装置4の制御部46は、撮影された2次元バーコードを解析することにより、設定用ユーザインターフェースに接続するためのアドレスデータを取得する。
【0074】
次に、図9を参照して、端末装置4が、設定用ユーザインターフェースを取得するまでの処理について説明する。画像形成装置2は、第2通信経路6を介して端末装置4からアクセスされるまで待機する(ステップS10)。端末装置4にて設定用ユーザインターフェースを表示するために、ユーザは端末装置4上でWebブラウザを起動する。第2送受信部42は、画像形成装置2から取得したアドレスデータ(例えばURL)に第2通信経路6(LAN等のネットワーク)を介してアクセスする。画像形成装置2の第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4からアクセスされると(ステップS10、Yes)、設定用ユーザインターフェースを第2通信経路6を介して第2送受信部42に送信する(ステップS11)。これにより、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースを取得する。
【0075】
次に、図10を参照して、画像形成装置2にて画像を読み取る場合について説明する。
【0076】
端末装置4のUI部45は、画像形成装置2から送信された設定用ユーザインターフェースを表示する(ステップS21)。ユーザは、UI部45に表示されている設定用ユーザインターフェースにおいて、画像読み取りの条件を入力する(ステップS22)。例えば、UI部45は、図2に示すメイン画面100を表示する。画像形成装置2によって画像を読み取る場合、ユーザは、メイン画面100において「スキャン(画像読み取り)」を指定する。ユーザによって「スキャン(画像読み取り)」が指定されると、UI部45は、例えば図3に示すスキャン設定画面110を表示する。ユーザは、スキャン設定画面110において画像読み取りの条件を入力する。そして、ユーザは、原稿を画像読取部21に置く。ユーザがUI部45で「開始」ボタンを選択すると、第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、画像読み取りの条件を含む制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する(ステップS23)。
【0077】
画像形成装置2の第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する(ステップS24)。画像形成装置2の制御部31は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、画像読取部21に画像読み取りの指示を出力する。画像読取部21は、制御部31の制御の下、原稿の画像を読み取り、その画像を表す入出力データを生成する(ステップS25)。画像読取部21によって生成された入出力データは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。そして、画像形成装置2の第2送受信部26は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する(ステップS26)。端末装置4の第2送受信部42は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する(ステップS27)。
【0078】
端末装置4のUI部45は、画像形成装置2から送信された入出力データが表す画像を表示してもよい。また、端末装置4の記憶部43は、画像形成装置2から送信された入出力データを記憶してもよい。例えば、ユーザが、端末装置4のUI部45によって、画像の表示、又は入出力データの保存を指示してもよい。なお、画像形成装置2の記憶部27に記憶された入出力データは、端末装置4に送信された後に削除される。
【0079】
また、課金部29は、制御データが示す画像読み取りの条件に基づいて課金額を求め、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。
【0080】
次に、図11を参照して、画像形成装置2にて印刷を行う場合について説明する。
【0081】
端末装置4のUI部45は、画像形成装置2から送信された設定用ユーザインターフェースを表示する(ステップS31)。ユーザは、UI部45に表示されている設定用ユーザインターフェースにおいて、印刷の条件を入力する(ステップS32)。例えば、UI部45は、図2に示すメイン画面100を表示する。画像形成装置2によって入出力データを印刷しようとする場合は、ユーザは「プリント(印刷)」を指定する。ユーザによって「プリント(印刷)」が指定されると、UI部45は、印刷設定画面を表示する。ユーザは、印刷設定画面において印刷の条件を入力する。また、ユーザは、UI部45にて、印刷対象の入出力データを指定する。ユーザがUI部45で「開始」ボタンを選択すると、第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、印刷の条件を含む制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する(ステップS33)。また、第2送受信部42は、ユーザによって指定された印刷対象の入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する(ステップS33)。
【0082】
画像形成装置2の第2送受信部26は、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する(ステップS34)。また、第2送受信部26は、印刷対象の入出力データを第2通信経路6を介して第2送受信部42から受信する(ステップS34)。印刷対象の入出力データは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。画像形成装置2の制御部31は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、印刷部22に印刷の指示を出力する。印刷部22は、制御部31の制御の下、入出力データに基づいて用紙上に画像を印刷する(ステップS35)。なお、画像形成装置2の記憶部27に記憶された入出力データは、印刷が終了した後に削除される。また、課金部29は、制御データが示す印刷の条件に基づいて課金額を求め、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。
【0083】
また、ファクシミリ送信する場合の動作は、印刷を行う場合の動作とほぼ同じである。例えば、ユーザは、図2に示すメイン画面100において「ファクシミリ送信」を指定する。ユーザによって「ファクシミリ送信」が指定されると、UI部45は、ファクシミリ送信設定画面を表示する。ユーザは、ファクシミリ送信設定画面において、ファクシミリ送信先を含むファクシミリ送信の条件を入力する。ユーザがUI部45で「開始」ボタンを選択すると、第2送受信部42は、第2通信経路6を介して画像形成装置2に、ファクシミリ送信の条件を含む制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、第2送受信部42は、ユーザによって指定されたファクシミリ送信対象の入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信する。ファクシミリ送信対象の入出力データは、画像形成装置2の記憶部27に記憶される。画像形成装置2の制御部31は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、ファクシミリ送信部23にファクシミリ送信の指示を出力する。ファクシミリ送信部23は、制御部31の制御の下、入出力データに基づいて画像をファクシミリ送信する。なお、画像形成装置2の記憶部27に記憶された入出力データは、ファクシミリ送信が終了した後に削除される。また、課金部29は、制御データが示すファクシミリ送信の条件に基づいて課金額を求め、第1通信経路5又は第2通信経路6を介して端末装置4に対して課金処理を行ってもよい。
【0084】
なお、端末装置4は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを一度取得した後は、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を画像形成装置2に対して行う度に、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを画像形成装置2から取得しなくてもよい。すなわち、端末装置4は、一度取得したアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースにアクセスして、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を画像形成装置2に対して行えばよい。
【0085】
また、端末装置4のUI部45に表示された設定用ユーザインターフェースは、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を、ユーザの音声による入力によって受け付けてもよい。また、端末装置4が、画像形成装置2の使用方法を示す情報を画像形成装置2から受信している場合、UI部45は、その使用方法を音声や文字列によって提供してもよい。
【0086】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置2は、端末装置4が第2通信経路6を介して設定用ユーザインターフェースにアクセスするためのアドレスデータを、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。端末装置4は、そのアドレスデータを用いて第2通信経路6を介して設定用ユーザインターフェースにアクセスし、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信し、第2通信経路6を介して画像形成装置2との間で入出力データの送受信を行う。このように、第1通信経路5を介して画像形成装置2から端末装置4に送信されたアドレスデータを用いて画像形成装置2と端末装置4とが第2通信経路6を介して接続されるため、入出力データはサーバに一旦格納されずに、画像形成装置2と端末装置4との間で第2通信経路6を介して送受信される。そのため、画像形成装置2と端末装置4との間で入出力データを送受信するための設定を予め行わなくても、画像形成装置2と端末装置4との間で入出力データが送受信される。例えば、サーバの設定やデータの送信先の設定を予め行わなくても、画像形成装置2と端末装置4との間で第2通信経路6を介して入出力データが送受信される。
【0087】
例えば、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにおいて入力された画像読み取りの要求を第2通信経路6を介して受信した場合、画像の読み取りを行い、その要求に対する応答として入出力データを第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。このように、画像形成装置2によって生成された入出力データはサーバに一旦格納されずに、アドレスデータを用いて接続された第2通信経路6を介して端末装置4に送信される。
【0088】
また、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにおいて入力された印刷の要求と印刷対象の入出力データとを第2通信経路6を介して受信した場合、その入出力データに基づいて印刷を行う。また、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにおいて入力されたファクシミリ送信の要求とファクシミリ送信対象の入出力データとを第2通信経路6を介して受信した場合、その入出力データに基づいてファクシミリ送信を行う。このように、入出力データはサーバに一旦格納されずに、アドレスデータを用いて接続された第2通信経路6を介して端末装置4から画像形成装置2に送信され、画像形成装置2によって印刷又はファクシミリ送信が行われる。
【0089】
また、第1通信経路5は、画像形成装置2と端末装置4とを直接接続するための通信経路であるため、LAN等のネットワークを経由するよりも簡便に、画像形成装置2から端末装置4にアドレスデータが送信される。例えば、第1通信経路6に用いられるBluetooth(登録商標)やIrDA等の無線データ通信、及び、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードによる通信は、画像形成装置2と端末装置4との間で自動的に確立される。そのことにより、ユーザによる接続作業が省け、LAN等のネットワークを経由するよりも簡便に、画像形成装置2から端末装置4にアドレスデータが送信される。
【0090】
また、端末装置4は、画像形成装置2から送信されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースにアクセスして設定用ユーザインターフェースを取得する。そのため、設定用ユーザインターフェース用のプログラムが端末装置4に予めインストールされていなくても、端末装置4から画像形成装置2に対して、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求が行われる。
【0091】
また、画像形成装置2の機能が拡張されたり追加されたりした場合であっても、設定用ユーザインターフェースを変更するだけで、拡張又は追加された機能は、端末装置4にて利用可能な状態となる。また、設定用ユーザインターフェースは端末装置4の種類に依存しないため、端末装置4の種類ごとに設定用ユーザインターフェースを用意する必要がない。
【0092】
また、第1通信経路5を介して端末装置4の認証処理を行うことにより、認証されない端末装置4が第2通信経路6を介して画像形成装置2に接続することが防止される。これにより、画像形成装置2のセキュリティが向上する。また、第1通信経路5を介して認証処理を行うことにより、端末装置4の認証、及び、端末装置4によるアドレスデータの取得が、第1通信経路5を介した一連の処理で行われる。また、端末装置4の認証、端末装置4によるアドレスデータの取得、及び、端末装置4による設定用ユーザインターフェースの表示が、ユーザの一回の動作で行われる。
【0093】
また、第1通信経路5を介して端末装置4に対して課金処理を行うことにより、端末装置4によるアドレスデータの取得、及び課金処理が、第1通信経路5を介した一連の処理で行われる。また、課金処理、端末装置4によるアドレスデータの取得、及び、端末装置4による設定用ユーザインターフェースの表示が、ユーザの一回の動作で行われる。さらに、第1通信経路5を介して認証処理及び課金処理を行うことにより、端末装置4の認証、端末装置4によるアドレスデータの取得、端末装置4による設定用ユーザインターフェースの表示、及び課金処理が、ユーザの一回の動作で行われる。
【0094】
また、第2通信経路6の通信速度は、第1通信経路5の通信速度よりも速い。例えば、第1通信経路5としてのBluetooth(登録商標)の通信速度は1Mbpsであり、Felica(登録商標)の通信速度は100Kbpsである。これに対して、第2通信経路6としてのWi−Fi(登録商標)の通信速度は10Mbpsである。そのため、第2通信経路6を介して入出力データの送受信を行うことにより、第1通信経路5を介してデータの送受信を行うよりも、より高速に入出力データが送受信される。例えば、画像読み取りによって生成された入出力データ、印刷対象の入出力データ、ファクシミリ送信対象の入出力データは、比較的容量が大きくなる場合があるが、第2通信経路6を介して入出力データの送受信を行うことにより、第1通信経路5を介するよりも、より高速に入出力データが送受信される。
【0095】
また、第2通信経路6の通信エリアは、第1通信経路5の通信エリアよりも広い。例えば、第2通信経路6に用いられるLANやWAN等のネットワークの通信エリアは、第1通信経路5に用いられる無線データ通信及び非接触型ICカードによる通信エリアよりも広い。そのため、第2通信経路6を介して入出力データを送受信することにより、第1通信経路5を介するよりも、より広い範囲で入出力データが送受信される。
【0096】
(変形例)
次に、画像形成システム1の変形例について説明する。変形例においては、画像形成装置2は、設定用ユーザインターフェースにアクセスするためのアドレスデータの代わりに、設定用ユーザインターフェースのアプリケーション(以下、「UI用アプリケーション」と称する場合がある)を端末装置4に送信する。アドレスデータの代わりにUI用アプリケーションを画像形成装置2から端末装置4に送信する以外の動作は、上述した実施形態と同じである。変形例においては、画像形成装置2から端末装置4に設定用ユーザインターフェースを提供しないため、画像形成装置2はUI提供部24を備えていなくてもよい。
【0097】
変形例においては、画像形成装置2の記憶部27に、UI用アプリケーションを予め記憶させておく。画像形成装置2の第1送受信部25は、端末装置4の第1送受信部41から第1通信経路5を介して送られた信号を検出すると、記憶部27に記憶されているUI用アプリケーションを、第1通信経路5を介して端末装置4に送信する。端末装置4の第1送受信部41は、UI用アプリケーションを第1通信経路5を介して画像形成装置2から受信する。端末装置4の記憶部43は、UI用アプリケーションを記憶する。
【0098】
そして、端末装置4の制御部46はUI用アプリケーションを起動し、設定用ユーザインターフェースをUI部45に表示させる。UI部45に表示される設定用ユーザインターフェースは、図2及び図3に示す設定用ユーザインターフェースと同じである。ユーザは、UI部45に表示されている設定用ユーザインターフェースにおいて、画像形成装置2における画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の動作条件を入力する。
【0099】
設定用ユーザインターフェースにて動作条件が入力された後の画像形成システム1の動作は、上述した実施形態と同じである。例えば、画像形成装置2にて画像の読み取りを行う場合、端末装置4の第2送受信部42は、画像読み取りに関する制御データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。画像形成装置2の制御部31は、制御データに従って画像読取部21に画像読み取りの指示を出力する。画像読取部21は、制御部31の制御の下、原稿の画像を読み取って入出力データを生成する。画像形成装置2の第2送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して端末装置4の第2送受信部42に送信する。端末装置4の第2送受信部42は、画像読取部21によって生成された入出力データを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26から受信する。UI部45が入出力データの画像を表示してもよいし、記憶部43が入出力データを記憶してもよい。
【0100】
また、画像形成装置2にて印刷を行う場合、端末装置4の第2送受信部42は、印刷に関する制御データと印刷対象の入出力データとを、第2通信経路6を介して画像形成装置2の第2送受信部26に送信する。画像形成装置2の制御部31は、制御データに従って印刷部22に印刷の指示を出力する。印刷部22は、制御部31の制御の下、印刷対象の入出力データに基づいて画像を印刷する。ファクシミリ送信を行う場合、送信先を示す情報を含む制御データを、端末装置4から画像形成装置2に送信すればよい。
【0101】
なお、上述した実施形態と同様に、課金部29が課金処理を行ってもよいし、認証部30が認証処理を行ってもよい。例えば、認証部30によって端末装置4のユーザが認証された場合、第1送受信部25は、UI用アプリケーションを第2通信経路6を介して端末装置4に送信する。
【0102】
以上のように、変形例によると、画像形成装置2は、第1通信経路5を介して端末装置4にUI用アプリケーションを送信する。端末装置4は、そのUI用アプリケーションを実行することにより、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求を第2通信経路6を介して画像形成装置2に送信し、第2通信経路6を介して画像形成装置2との間で入出力データの送受信を行う。上述した実施形態と同様に、入出力データはサーバに一旦格納されずに、画像形成装置2と端末装置4との間で第2通信経路6を介して送受信される。そのため、サーバの設定やデータの送信先の設定を予め行わなくて済む。
【0103】
また、端末装置4は、第1通信経路5を介してUI用アプリケーションを取得する。そのため、UI用アプリケーションが端末装置4に予めインストールされていなくても、端末装置4から画像形成装置2に対して、画像読み取り、印刷、又はファクシミリ送信の要求が行われる。
【0104】
(ハードウェア構成)
以上に例示した画像形成装置2の情報処理部分の構成は、例えば、汎用のコンピュータに上述の画像形成装置2の各部の機能又は処理内容を表すプログラムを実行させることにより実現される。コンピュータは、例えば、ハードウェアとして、CPU等のマイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びリードオンリメモリ(ROM)等のメモリ、HDD(ハードディスクドライブ)を制御するHDDコントローラ、各種I/O(入出力)インターフェース、LAN等のネットワークとの接続のための制御を行うネットワークインターフェース等が、例えばバスを介して接続された回路構成を有する。また、そのバスに対し、例えばI/Oインターフェース経由で、HDD(ハードディスクドライブ)や、CDやDVD等の可搬型ディスク記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのディスクドライブや、フラッシュメモリ等の各種規格の可搬型の不揮発性記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのメモリリーダライタ等が接続されてもよい。上述した画像形成装置2の各部の機能又は処理内容が記述されたプログラムが、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又はネットワーク等の通信経路を経由して、ハードディスクドライブ(HDD)等の固定記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。固定記憶装置に記憶されたプログラムがRAMに読み出されCPU等のマイクロプロセッサによって実行されることにより、上述した画像形成装置2の各部の機能が実現される。例えば、画像形成装置2の制御部31は、CPU等のマイクロプロセッサで構成されている。また、UI提供部24、課金部29、及び認証部30のそれぞれの機能は、対応するプログラムがCPU等のマイクロプロセッサによって実行されることにより実現される。
【符号の説明】
【0105】
1 画像形成システム、2 画像形成装置、4 端末装置、5 第1通信経路、6 第2通信経路、21 画像読取部、22 印刷部、23 ファクシミリ送信部、24 UI提供部、25,41 第1送受信部、26,42 第2送受信部、27,43 記憶部、28,45 UI部、29 課金部、30 認証部、31,46 制御部、44 カメラ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、
前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1通信経路は、赤外線や電波による直接接続の通信経路であり、
前記第2通信経路は、LAN又はWANによるネットワークである、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて画像を読み取って画像データを生成する画像読取手段を更に有し、
前記第2送受信手段は、画像の読み取りの指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記生成された画像データを前記コマンドデータに対する前記応答として前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて印刷を行う印刷手段を更に有し、
前記第2送受信手段は、印刷の指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、印刷対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、
前記印刷手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記印刷対象のデータに基づいて印刷を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じてファクシミリ送信を行うファクシミリ送信手段を更に有し、
前記第2送受信手段は、ファクシミリ送信の要求を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、ファクシミリ送信対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、
前記ファクシミリ送信手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記ファクシミリ送信対象のデータに基づいてファクシミリ送信を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1通信経路を介して前記端末装置の認証を行う認証手段を更に有し、
前記第1送受信手段は、前記端末装置が前記認証手段によって認証された場合に、前記アドレスデータを前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
端末装置と、
第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して前記端末装置に接続される画像処理装置と、を備え、
前記画像処理装置は、
前記端末装置が前記第2通信経路を介して前記画像処理装置に接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、
前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介した前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、
を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
コンピュータに、
第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1ステップと、
前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、
前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1通信経路は、赤外線や電波による直接接続の通信経路であり、
前記第2通信経路は、LAN又はWANによるネットワークである、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて画像を読み取って画像データを生成する画像読取手段を更に有し、
前記第2送受信手段は、画像の読み取りの指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、前記生成された画像データを前記コマンドデータに対する前記応答として前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じて印刷を行う印刷手段を更に有し、
前記第2送受信手段は、印刷の指示を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、印刷対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、
前記印刷手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記印刷対象のデータに基づいて印刷を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記端末装置から送信された前記コマンドデータに応じてファクシミリ送信を行うファクシミリ送信手段を更に有し、
前記第2送受信手段は、ファクシミリ送信の要求を前記コマンドデータとして前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、かつ、ファクシミリ送信対象のデータを前記第2通信経路を介して前記端末装置から受信し、
前記ファクシミリ送信手段は、前記第2送受信手段によって受信された前記ファクシミリ送信対象のデータに基づいてファクシミリ送信を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1通信経路を介して前記端末装置の認証を行う認証手段を更に有し、
前記第1送受信手段は、前記端末装置が前記認証手段によって認証された場合に、前記アドレスデータを前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
端末装置と、
第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して前記端末装置に接続される画像処理装置と、を備え、
前記画像処理装置は、
前記端末装置が前記第2通信経路を介して前記画像処理装置に接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1送受信手段と、
前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介した前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2送受信手段と、
を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
コンピュータに、
第1通信経路及び前記第1通信経路とは異なる第2通信経路を介して接続される端末装置が前記第2通信経路を介して接続するためのアドレスデータを、前記第1通信経路を介して前記端末装置に送信する第1ステップと、
前記アドレスデータを用いて前記第2通信経路を介して送信された前記端末装置からのユーザインターフェースの要求を受信し、前記要求に該当するユーザインターフェースを前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信し、かつ、前記ユーザインターフェースを用いて前記第2通信経路を介して前記端末装置から送信された画像処理に関するコマンドデータを受信し、前記コマンドデータに対する応答を前記第2通信経路を介して前記端末装置に送信する第2ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−62727(P2013−62727A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200695(P2011−200695)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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