画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
【課題】より面白みのある動画を提供する。
【解決手段】撮像装置100は、元画像Bから切り抜かれた第1画像T0を構成する複数の第2画像Tの数を特定する計数部6bと、複数の第2画像Tの数に基づいて、各々が少なくとも一の第2画像Tを含む複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する合成部7dと、を備える。
【解決手段】撮像装置100は、元画像Bから切り抜かれた第1画像T0を構成する複数の第2画像Tの数を特定する計数部6bと、複数の第2画像Tの数に基づいて、各々が少なくとも一の第2画像Tを含む複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する合成部7dと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、動画像に対して文字画像等の静止画像を合成して表示する画像処理装置がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−26967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像処理装置では、所定の動画フレームに合成対象である複数の文字画像を一括して合成して表示させるのみであり、面白みに欠けていた。
【0005】
本発明の課題は、より面白みのある動画像を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像処理装置であって、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段と、この計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と、背景画像を構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する第1の生成手段を更に備え、前記合成手段は、この第1の生成手段により生成された前記対応付け情報に基づいて、前記複数の前景画像と前記背景画像の前記複数のフレームとがそれぞれ合成された合成フレームからなる合成動画を生成することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置であって、前記第1の生成手段は、更に、前記背景画像を構成するフレームの数に基づいて、前記対応付け情報を生成することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像処理装置であって、前記第1の生成手段は、更に、前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数以下である場合に、前記複数の合成対象の各々をそれぞれ一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、前記合成手段は、一の前景画像と前記背景画像の一のフレームとを合成することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の画像処理装置であって、前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数よりも多い場合に、前記合成対象を前記背景画像のフレームの数以下の数の複数の組に組分けする組分け手段をさらに備え、前記第1の生成手段は、更に、前記組分け手段により複数の組に組分けされた各組の少なくとも一の前記合成対象を一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、前記合成手段は、一の前景画像に含まれる少なくとも一の前記合成対象と前記背景画像の一のフレームとを合成するこ
とを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、一の背景画像から複数のフレームを生成する第2の生成手段をさらに備え、前記第1の生成手段は、更に、前記複数の前景画像と、前記第2の生成手段により生成された背景画像の前記複数のフレームとを対応付ける前記対応付け情報を生成することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記複数の合成対象は、複数の文字画像を含み、前記第1の生成手段は、前記複数の文字画像の組み合わせに基づいて前記対応付け情報を生成することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、画像処理方法であって、画像処理装置を用いて、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する処理と、この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する処理と、を実行することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、プログラムであって、画像処理装置のコンピュータを、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段、この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より面白みのある動画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した一実施形態の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】合成画像生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】画像合成処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】切抜画像生成部による前景画像の生成の一例を示す図である。
【図5】複数の前景画像の一例を示す図である。
【図6】複数のフレームを有する背景画像の一例を示す図である。
【図7】背景画像に対する前景画像の合成位置の決定例を示す図である。
【図8】複数の前景画像のそれぞれを背景画像の異なるフレームに対応付けた一例を示す図である。
【図9】複数の第2画像を背景画像のフレーム数以下の数の組に組分けして各組をそれぞれ背景画像の異なるフレームに対応付けた一例を示す図である。
【図10】複数の前景画像をそれぞれ異なる動画のフレームに合成した一例を示す図である。
【図11】組分けした前景画像を組ごとに背景画像の異なるフレームに合成した一例を示す図である。
【図12】変形例の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図13】背景画像複製部が第2画像の数に応じた複数のフレームを生成する場合の合成画像生成処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲
は、図示例に限定されない。
【0018】
図1は、本発明を適用した一実施形態の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
撮像装置100は、画像から切り抜かれた第1画像T0を構成する複数の第2画像Tの数を特定(計数)する(図4、図5参照)。また、撮像装置100は、特定された第2画像の数に基づいて、各々が少なくとも一の第2画像を含む複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する(図8、図9参照)。そして、撮像装置100は、対応付け情報に基づいて複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する(図10、図11参照)。
【0019】
具体的には、図1に示すように、撮像装置100は、レンズ部1と、電子撮像部2と、撮像制御部3と、画像データ生成部4と、画像メモリ5と、切抜画像生成部6と、画像処理部7と、記録媒体9と、表示制御部10と、表示部11と、操作入力部12と、CPU13とを備えている。
また、撮像制御部3と、切抜画像生成部6と、画像処理部7と、CPU13は、例えば、カスタムLSI1Aとして設計されている。
【0020】
レンズ部1は、複数のレンズから構成され、ズームレンズやフォーカスレンズ等を備えている。
また、レンズ部1は、図示は省略するが、撮像の際に、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等を備えていても良い。
【0021】
電子撮像部2は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部1の各種レンズを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。
【0022】
撮像制御部3は、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部3は、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部2を走査駆動して、所定周期毎に光学像を電子撮像部2により二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部2の撮像領域から1画面分ずつ画像フレームを読み出して画像データ生成部4に出力させる。
また、撮像制御部3は、AF(自動合焦処理)、AE(自動露出処理)、AWB(自動ホワイトバランス)等の撮像条件の調整制御を行う。
【0023】
画像データ生成部4は、電子撮像部2から転送された画像フレームのアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUVデータ)を生成する。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用される画像メモリ5にDMA転送される。
【0024】
なお、A/D変換後のデジタルデータを現像するデモザイク部(図示略)が、カスタムLSI1Aに実装されていても良い。
【0025】
画像メモリ5は、例えば、DRAM等により構成され、切抜画像生成部6と、画像処理部7と、CPU13等によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0026】
切抜画像生成部6は、画像(例えば、図4(a)の元画像B)から切り抜かれた第1画像T0(例えば図4(c)の第1画像T0)を生成する。また、切抜画像生成部6は、第1画像を構成する複数の第2画像T(例えば図5に示す第2画像T1〜T5)を生成する。ここで、この複数の第2画像Tは、それぞれ後述の背景画像Uに合成すべき合成対象である。
切抜画像生成部6は、例えば、元画像Bの非平坦度が所定値以下である画像領域の情報に基づいて、当該元画像Bから元画像Bを抽出するための抽出用背景画像を生成し、この抽出用背景画像と元画像Bとの差分情報に基づいて、被写体P(例えば、図4(a)の被写体P)を抽出する。
さらに、切抜画像生成部6は、元画像Bから抽出された被写体Pの位置を特定して、元画像Bにおける被写体Pの位置を示す位置情報(例えば、図4(b)のアルファマップA1)を生成する。アルファマップとは、元画像Bの各画素について、被写体Pを所定の背景に対してアルファブレンディングする際の重みをアルファ値(0≦α≦1)として表したものである。
そして、切抜画像生成部6は、アルファマップA1に基づいて、元画像Bの各画素のうち、アルファ値が1の画素を所定の単一色画像(図示略)に対して透過させず、且つ、アルファ値が0の画素を透過させ、且つ、アルファ値が0<α<1の画素を所定の単一色とブレンディングさせるように、被写体Pを所定の単一色画像と合成して第1画像T0(例えば図4(c)の第1画像T0)の画像データを生成する。
【0027】
また、切抜画像生成部6は、OCR処理部6aと、計数部6bとを有する。
OCR処理部6aは、第1画像T0に対してOCR(Optical Character Recognition)処理をかけ、被写体Pに含まれる文字を認識する処理を行う。OCR処理部6aは、被写体Pに複数の文字が含まれていると認識した場合、複数の文字を一文字単位で分割し、被写体Pを構成する文字の各々を含む複数の第2画像T(例えば図5の第2画像T)を生成する。なお、OCR処理部6aは、感嘆符や疑問符、その他の記号等についても1文字として扱う。
図5に示す例を用いて説明すると、OCR処理部6aは、文字P1〜P5の5文字からなる被写体Pを含む第1画像T0に対してOCR処理をかけた場合、文字P1〜P5のそれぞれ1文字ずつを含む第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5をそれぞれ一の第2画像とする複数の第2画像Tを生成する。ここで、第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5はそれぞれ文字画像であり、複数の第2画像Tは複数の文字画像を含む。
【0028】
また、OCR処理部6aは、複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5)に含まれる複数の文字画像(図5の文字P1〜P5)の組み合わせに基づいて複数の第2画像Tの並び順を設定する。
例えば、図5に示す文字P1〜P5は「あ」「つ」「い」「!」「!」の5文字を含み、文字P1、文字P2、文字P3、文字P4、文字P5の順で読み進めることで「あつい!!」という感嘆符を含む形容詞を構成する。OCR処理部6aは、OCR処理をかける前の第1画像T0における文字の並び方向によって構成される意味に基づいて、複数の第2画像Tの並び順を設定する。図5に示す第2画像T1〜T5の場合、切抜画像生成部6は、文字P1、文字P2、文字P3、文字P4、文字P5の並びに応じ、第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5の順で複数の第2画像Tの並び順を設定する。
【0029】
また、切抜画像生成部6は、OCR処理部6aの処理結果に基づいて、複数の第2画像T(第2画像T1〜T5)の各々についてアルファマップを生成する。
【0030】
計数部6bは、第1画像T0を構成する複数の第2画像Tの数を計数して特定する。
具体的には、計数部6bは、OCR処理部6aの処理結果に基づいて、複数の第2画像Tの数を特定する。例えば、図4、図5に示す例の場合、第1画像T0を構成する複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5)の数は5である。
なお、計数部6bによる第2画像Tの数の特定方法は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。例えば、第1画像T0が、分離した複数の画像領域から構成される画像である場合には、各画像領域を一の第2画像として計数しても良い。
【0031】
なお、上記した切抜画像生成部6による第1画像T0の生成方法は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。例えば、まず元画像Bに対してOCR処理を施して文字列、文字数、文字の並び方向等を認識してから、認識された文字列を被写体Pとする第1画像T0を生成するようにしてもよい。
【0032】
画像処理部7は、合成位置決定部7aと、対応付け情報生成部7bと、合成部7dと、を具備している。
【0033】
合成位置決定部7aは、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置を決定するための処理を行う(図7参照)。背景画像Uは、例えば図6に示すように、複数のフレームを有する動画像データである。
具体的には、合成位置決定部7aは、背景画像Uを読み出し、表示制御部10を介して表示部11に表示させ、第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置に係るユーザからの入力指示を受けるまで待機する。操作入力部12を介してユーザからの入力指示を受けると、合成位置決定部7aは、当該入力指示内容に応じて背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置を決定する。
なお、合成位置決定部7aが行う処理に際して表示部11にて行われる背景画像Uの表示は、当該背景画像Uに含まれる所定の一フレームのみの表示であってもよいし、動画像データの複数のフレームを連続描画する再生表示等であってもよい。
【0034】
図7では、一文字単位で分割する前の第1画像T0の位置を決定することで、複数の第2画像Tの各々(一文字単位での分割後の第2画像T1〜T5)の位置を決定しているが、複数の第2画像Tの各々について個別に位置を決定してもよい。
【0035】
対応付け情報生成部7bは、計数部6bにより特定された第2画像の数に基づいて、各々が少なくとも一の第2画像を含む複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける(図8、図9参照)。
ここで、計数部6bは、画像から合成すべき複数の合成対象(第2画像)の数を計数する計数手段として機能する。
【0036】
具体的には、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレームの数とを比較する。そして、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレームの数との大小関係に応じた処理を行う。
【0037】
複数の第2画像Tの数が背景画像Uを構成する複数のフレームの数以下である場合、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの各々を一の前景画像Cとする。そして、対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける(図8参照)。
【0038】
また、対応付け情報生成部7bは、組分け部7cを有する。
組分け部7cは、複数の第2画像Tの数が背景画像Uを構成する複数のフレームの数よ
りも多い場合に、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレームの数以下の数の組に組分けする(図9参照)。
そして、対応付け情報生成部7bは、組分け部7cにより組分けされた複数の第2画像の組C11〜C13の各々を一の前景画像とする。そして、対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける(図9参照)。
ここで、組分け部7cは、合成対象の数が背景画像のフレームの数よりも多い場合に、合成対象を背景画像のフレームの数以下の数の複数の組に組分けする組分け手段として機能する。
【0039】
また、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tが複数の文字画像を含む場合、複数の文字画像の組み合わせに基づいて対応付けを行う。
具体的には、対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと対応付けられる背景画像Uの複数のフレームの表示順と、OCR処理部6aにより設定された複数の第2画像Tの並び順とが対応するように対応付けを行う。
例えば、図5、図8、図9に示す複数の第2画像Tは、第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5の順で並び順が設定されている。対応付け情報生成部7bは、当該並び順と背景画像Uの複数のフレームの表示順(フレームf1、フレームf2…の順)とが対応するように対応付けを行う。
【0040】
さらに、本実施形態の対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cを一括して表示する動画像のフレーム(一括表示フレーム)を設定するための対応付けを行い、その対応付けの内容を上記の対応付け情報に含ませる。本実施形態の対応付け情報生成部7bは、背景画像Uを構成する複数のフレームのうち最後のフレームを一括表示フレームとする対応付けを行う。
【0041】
以下、図8及び図9を参照して、対応付け情報生成部7bの処理を説明する。
図8に示す例の場合、OCR処理部6aにより特定された第2画像Tの文字数(m=5)は、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=6)以下である。この場合、対応付け情報生成部7bは、例えば、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uのフレームf1と対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uのフレームf2と対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uのフレームf3と対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uのフレームf4と対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uのフレームf5と対応付ける。さらに、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf6を一括表示フレームとする。
【0042】
図9に示す例の場合、OCR処理部6aにより特定された第2画像Tの文字数(m=5)は、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=4)より多い。この場合、組分け部7cが、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレーム数以下の数に組分けする。図9に示す複数の第2画像T(第2画像T1〜T5)は3組(組C11〜C13)に組分けされており、組C11は第2画像T1、第2画像T2を含み、組C12は第2画像T3、第2画像T4を含み、組C13は第2画像T5を含む。
そして、対応付け情報生成部7bは、組C11、C12、C13の各々を一の前景画像Cとする。そして、対応付け情報生成部7bは、前景画像C(組C11)と背景画像Uのフレームf11とを対応付け、同様に、前景画像C(組C12)と背景画像Uのフレームf12とを対応付け、同様に、前景画像C(組C13)と背景画像Uのフレームf13とを対応付ける。さらに、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf14を一括表示フレームとする。
【0043】
対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレ
ームの数との大小関係に応じた処理の後、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとの対応付け結果に応じた対応付け情報(図示略)を生成する。
このように、対応付け情報生成部7bは、合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の合成対象を含む複数の前景画像と、背景画像を構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する第1の生成手段として機能する。
【0044】
図8、図9では、複数の前景画像Cを一括して表示するために合成する前景画像Cとして、OCR処理前の第1画像T0を用いているが、複数の第2画像Tを再度合成して複数の前景画像Cを一括して表示するようにしてもよい。
【0045】
合成部7dは、対応付け情報により対応付けられた前景画像Cと背景画像Uとを合成する(図10、図11参照)。
具体的には、合成部7dは、背景画像Uとなるフレーム画像の各画素のうち、前景画像Cに含まれる第2画像Tのアルファマップのアルファ値が0の画素は背景画像Uの画素値を透過させ、アルファ値が1の画素は第2画像Tの対応する画素の画素値で上書きする。また、アルファ値が0<α<1の画素の場合、合成部7dは、1の補数(1−α)を用いて被写体Pの領域を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))を生成した後、アルファマップにおける1の補数(1−α)を用いて第2画像Tを生成した際に単一背景色とブレンドした値を計算し、当該値を第2画像Tから減算し、それを、被写体Pの領域を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))と合成する。
【0046】
図10に示す例の場合、合成部7dは、前景画像C1と背景画像Uのフレームf1とを合成し、前景画像C2と背景画像Uのフレームf2とを合成し、前景画像C3と背景画像Uのフレームf3とを合成し、前景画像C4と背景画像Uのフレームf4とを合成し、前景画像C5と背景画像Uのフレームf5とを合成している。さらに、合成部7dは、一括表示フレームとして設定されたフレームf6と、当該フレームf6と対応付けられた第1画像T0とを合成している。これによって、合成後の動画像データは、「あつい!!」の文字列を、フレームの移り変わりに伴って「あ」、「つ」、「い」、「!」、「!」の順で表示し、最後に「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
図11に示す例の場合、合成部7dは、前景画像C11と背景画像Uのフレームf11とを合成し、前景画像C12と背景画像Uのフレームf12とを合成し、前景画像C13と背景画像Uのフレームf13とを合成している。さらに、合成部7dは、一括表示フレームとして設定されたフレームf14と、当該フレームf14と対応付けられた第1画像T0とを合成している。これによって、合成後の動画像データは、「あつい!!」の文字列が、フレームの移り変わりに伴って「あつ」、「い!」、「!」の順で表示し、最後に「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0047】
なお、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置が決定された際に、背景画像Uとアルファマップとがずれてしまいアルファマップの範囲外となる領域については、α=0としてアルファ値が存在しない領域を生じさせないようにする。
このように、合成部7dは、合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段として機能する。
【0048】
また、本実施形態の画像処理部7は、合成位置決定部7aによる第1画像T0又は第2画像Tの各々の位置決定処理において、所定時間以上ユーザからの入力指示が行われない場合、そのとき表示されている第1画像T0又は第2画像Tの各々と背景画像Uとの位置関係で合成を行った場合の再現表示(プレビュー)を行う。
【0049】
記録媒体9は、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成され、元画
像Bデータや切抜画像生成部6により生成された第1画像T0や複数の第2画像T、背景画像U、画像処理部7により生成された合成後の動画像データ等を記憶する。
【0050】
表示制御部10は、画像メモリ5に一時的に記憶されている表示用画像データを読み出して表示部11に表示させる制御を行う。
具体的には、表示制御部10は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、CPU13の制御下にて画像メモリ5から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部11に出力する。
また、表示制御部10は、撮像装置100の他の構成の制御下で表示部11の表示内容を制御する。例えば、画像処理部7の命令に基づいて、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置決定のための表示や、合成後の動画データのプレビュー、合成後の動画データの表示等を表示部11に行わせる。
【0051】
表示部11は、例えば、液晶表示装置であり、表示制御部10からのビデオ信号に基づいて電子撮像部2により撮像された画像などを表示画面11aに表示する。具体的には、表示部11は、撮像モードにて、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3による撮像により生成された複数の画像フレームに基づいたライブビュー画像の表示や、本撮像画像として撮像されたレックビュー画像の表示等を行う。この他、表示部11は、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置決定のための表示や、合成後の動画データのプレビュー、合成後の動画データの表示等を行う。
【0052】
操作入力部12は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものである。具体的には、操作入力部12は、撮影指示に係るシャッタボタン12a、メニュー画面にて撮像モードや機能等の選択指示に係るモードボタン12b、ズーム量の調整指示に係るズームボタン(図示略)、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置決定等に用いる操作ボタン12cや決定ボタン12d等を備え、これらのボタンの操作に応じて所定の操作信号をCPU13に出力する。
【0053】
CPU13は、撮像装置100の各部を制御するものである。具体的には、CPU13は、撮像装置100用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行うものである。撮像装置100用の各種処理プログラムは、ROM(図示略)等に記憶されており、処理内容に応じてCPU13が読み出して実行処理する。
【0054】
以下、撮像装置100による合成画像生成処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、切抜画像生成部6が、元画像Bから第1画像T0(図4の第1画像T0参照)を生成する(ステップS1)。具体的には、切抜画像生成部6が、元画像から被写体Pを抽出し、被写体Pの位置に応じたアルファマップを生成し、当該アルファマップに基づいて被写体Pと所定の単一色とを合成して第1画像T0を生成する。
次に、合成位置決定部7aは、背景画像Uを読み出し、表示制御部10を介して表示部11に表示させ(ステップS2)、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置についてユーザからの入力指示を受けるまで待機する(ステップS3;NO、ステップS4;NO)(図7参照)。
【0055】
ここで、所定時間以上ユーザからの入力指示が行われない場合(ステップS4;YES)、画像処理部7は、そのとき表示されている第1画像T0と背景画像Uとの位置関係で合成を行った場合の再現表示(プレビュー)を行い(ステップS5)、ステップS3に戻る。
【0056】
ユーザからの入力指示により、背景画像Uに対する第1画像T0の合成位置の決定がなされると(ステップS3;YES)、ステップS1で生成された第1画像T0に対してOCR処理部6aがOCR処理を行い(ステップS6)、複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5参照)を生成する(ステップS7)。このとき、OCR処理部6aが第2画像Tの並び順を特定し、計数部6bが第2画像Tの数を特定する。
【0057】
次に、対応付け情報生成部7bが、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレームの数とを比較し、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレーム数以下であるか否かを判定する(ステップS8)。
【0058】
複数の第2画像Tの数が背景画像Uフレーム数以下である場合(ステップS8;YES)、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの各々を一の前景画像Cとし、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する(ステップS9)(図8参照)。
例えば、図8に示すように、計数部6bにより特定された第2画像Tの数(m=5)が、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=6)以下である場合、対応付け情報生成部7bは、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uのフレームf1と対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uのフレームf2と対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uのフレームf3と対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uのフレームf4と対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uのフレームf5と対応付ける対応付け情報を生成する。
【0059】
一方、複数の第2画像Tの数が背景画像Uを構成する複数のフレームの数よりも多い場合(ステップS8;NO)組分け部7cが、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレーム数以下の数の組に組分けする(図9参照)。そして、対応付け情報生成部7bが、組分けされた複数の第2画像の組C11〜C13の各々を一の前景画像とし、複数の前景画像Cと、背景画像Uの複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する(図9参照)。(ステップS10)。
例えば、図9に示すように、計数部6bにより特定された第2画像Tの数(m=5)が、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=4)より多い場合、組分け部7cは、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレーム数以下の数に組分けする(例えば組C11〜C13の3組)。そして、対応付け情報生成部7bは、組C11、C12、C13の各々を一の前景画像Cとし、前景画像C(組C11)と背景画像Uのフレームf11とを対応付け、同様に、前景画像C(組C12)と背景画像Uのフレームf12とを対応付け、同様に、前景画像C(組C13)と背景画像Uのフレームf13とを対応付ける対応付け情報を生成する。
【0060】
ステップS8又はステップS9の処理後、さらに、対応付け情報生成部7bは、一括表示フレームを設定するための対応付けを行い、その対応付けの内容を上記の対応付け情報に含ませる(ステップS11)。
具体的には、対応付け情報生成部7bは、背景画像Uを構成する複数のフレームのうち最後のフレームを一括表示フレームとする対応付けを行う。
図8に示す例の場合、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf6を一括表示フレームとしている。また、図9に示す例の場合、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf14を一括表示フレームとしている。
【0061】
その後、合成部7dが、画像合成処理を行う(ステップS12)。
ここで、画像合成処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
合成部7dは、複数の前景画像Cのうち、まだ画像合成処理を行っていない前景画像Cに含まれている第2画像Tの一つのアルファマップを読み出す(ステップS21)。
また、合成部7dは、対応付け情報生成部7bによりステップS21で読み出したアルファマップの第2画像Tを含む前景画像Cと対応付けられた背景画像Uのフレームを読み出す(ステップS22)。
【0062】
次に、合成部7dは、ステップS22で読み出した背景画像Uの何れか一の画素(例えば、左上隅部の画素)を指定して(ステップS23)、当該画素について、アルファマップのアルファ値に基づいて処理を分岐させる(ステップS24、S25)。
具体的には、合成部7dは、は、背景画像Uの何れか一の画素のうち、アルファ値が1の画素については(ステップS24;YES)、第2画像Tの対応する画素の画素値で上書きし(ステップS26)、アルファ値が1でなく(ステップS24;NO)、0の画素については(ステップS25;YES)、背景画像Uを透過させるようにする(ステップS27)。
また、アルファ値が1でも0でもない(ステップS24、S25;NO)、即ちアルファ値が0<α<1の画素については、合成部7dは、1の補数(1−α)を用いて被写体Pの画像を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))を生成した後、アルファマップにおける1の補数(1−α)を用いて第2画像Tを生成した際に単一背景色とブレンドした値を計算し、当該値を第2画像Tから減算し、それを、被写体Pの画像を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))と合成する(ステップS28)。
【0063】
続けて、合成部7dは、背景画像Uの全ての画素について処理したか否かを判定する(ステップS29)。
ここで、全ての画素について処理していないと判定すると(ステップS29;NO)、合成部7dは、合成部7dは、処理対象として次の画素を指定して当該画素に処理対象を移動させて(ステップS30)、S24の処理に戻る。
上記の処理を、ステップS29にて全ての画素について処理したと判定するまで繰り返すことで、合成部7dは、対応付け情報により対応付けられた前景画像Cと背景画像Uのフレームとを合成した合成フレームを生成する。
【0064】
なお、組分けされた複数の第2画像Tを含む前景画像Cを背景画像Uの一のフレームに合成する場合、合成部7dは、前景画像Cに含まれる第2画像Tのいずれかと、当該前景画像Cに対応付けられた背景画像Uのフレームと、の合成を行った後、合成後の背景画像Uのフレームに対して当該前景画像Cの他の第2画像Tを合成するようにしてもよいし、一の前景画像Cに含まれる複数の第2画像Tを予め合成した一の画像を生成してから背景画像Uのフレームと合成するようにしてもよい。
【0065】
ステップS29にて全ての画素について処理したと判定すると(ステップS29;YES)、合成部7dは、複数の前景画像Cの全てについて、対応付けられた背景画像Uのフレームと合成したか否かを判定する(ステップS31)。ここで、複数の前景画像Cの全てについて合成を完了していないと判定すると(ステップS31;NO)、合成部7dは、ステップS21の処理に戻る。
上記の処理を、ステップS31にて複数の前景画像Cの全てについて合成を完了したと判定するまで繰り返すことで、合成部7dは、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する。ステップS31にて複数の前景画像Cの全てについて合成を完了したと判定すると(ステップS31;YES)、合成部7dは、画像合成処理を終了する。
【0066】
画像合成処理の終了後、画像処理部7は、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成した動画像データを表示部11に表示させ(ステップS13)、合成画像生成処理を終了する。
【0067】
例えば、図8に示す例のように、対応付け情報生成部7bが、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uのフレームf1と対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uのフレームf2と対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uのフレームf3と対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uのフレームf4と対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uのフレームf5と対応付け、最後のフレームf6を一括表示フレームとする対応付け情報を生成している場合、合成部7dにより複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとの合成がなされた動画像データは、図10に示す例のように、「あつい!!」の文字列を、フレームの移り変わりに伴って「あ」、「つ」、「い」、「!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0068】
また、図9に示す例ように、対応付け情報生成部7bが、「あ」「つ」の2文字(文字P1、文字P2)に対応する第2画像T1、T2を含む組C11、「い」「!」の2文字(文字P3、文字P4)に対応する第2画像T3、T4を含む組C12、「!」の1文字(文字P5)に対応する第2画像T5を含む組C13の各々を一の前景画像Cとし、前景画像C(組C11)と背景画像Uのフレームf11とを対応付け、前景画像C(組C12)と背景画像Uのフレームf12とを対応付け、前景画像C(組C13)と背景画像Uのフレームf13とを対応付け、最後のフレームf14を一括表示フレームとする対応付け情報を生成している場合、合成部7dにより複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとの合成がなされた動画像データは、図11に示す例のように、「あつい!!」の文字列を、「あつ」、「い!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0069】
以上のように、本実施形態の撮像装置100によれば、各々が少なくとも一の第2画像Tを含む複数の前景画像Cと背景画像Uのフレームとを対応付ける対応付け情報に基づいて、合成部7dが、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する。これによって、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを個別に合成することができ、複数の前景画像Cが合成された動画像データにおいて、連続的に描画させる等の変化を持たせて表示することができる。つまり、複数の前景画像Cを一括表示させるのみに留まらず、変化を持たせて表示することができ、より面白みのある動画像を生成することができる。
【0070】
さらに、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレームの数以下である場合に、複数の第2画像Tの各々を一の前景画像として対応付け情報を生成する等、複数の第2画像Tの数と背景画像Uのフレームの数とに基づいて対応付け情報を生成する。これによって、複数の第2画像Tの数と背景画像Uのフレームの数とに応じて合成後の動画における複数の第2画像Tの表示パターンを決定することができ、複数の第2画像Tの合成パターンを明確に定めることができる。
【0071】
さらに、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレームの数よりも多い場合に、組分け部7cが、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレームの数以下の数の組に組分けし、対応付け情報生成部7bが、組分けされた第2画像Tの組(組C11〜C13等)各々を一の前景画像として対応付け情報を生成する。これによって、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレームの数よりも多い場合であっても、合成後の動画像データにおいて複数の第2画像Tを連続的に描画させる等の変化を持たせて表示することができる。
【0072】
さらに、複数の第2画像Tが複数の文字(文字P1〜P5等)を含む場合、対応付け情報生成部7bは、OCR処理部6aにより設定された文字の組み合わせに基づいて並び順
を設定する。これによって、複数の文字画像を含む複数の第2画像Tを背景画像Uに合成する場合に、文字画像の組み合わせによる文字列の意味を保持したうえで、その表示方法に変化を持たせることができることとなり、より面白みのある動画像を生成することができる。
【0073】
(変形例)
次に、本発明の実施形態の変形例について、図12を用いて説明する。上記の実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、変形例の撮像装置100Aは、撮像装置100の各構成に加えて、背景画像複製部7eをさらに備える。
【0074】
背景画像複製部7eは、複数の第2画像Tの数に基づいて、一の背景画像から複数のフレームを生成する。
具体的には、背景画像複製部7eは、切抜画像生成部6により特定された複数の第2画像Tの数を取得し、一枚絵の画像(一の静止画像又は動画像の所定の一フレーム)を第2画像Tの数に応じて複製する。
本実施形態では、背景画像複製部7eは、複数の第2画像Tの数に1を加算した数のフレームを生成する。加算された1フレームは、一括表示フレームに割り当てられる。
ここで、背景画像複製部7eは、合成対象の数に基づいて、一の背景画像から背景画像の複数のフレームを生成する第2の生成手段として機能する。
変形例の画像処理部7は、背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームを背景画像Uとして用いることができる。対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームとを対応付け、合成部7dは、複数の前景画像Cと背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームとを合成する。
【0075】
次に、背景画像複製部7eが第2画像Tの数に応じた複数のフレームを生成する場合の合成画像生成処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。図2のフローチャートと同様の処理については、同じステップ番号を付して説明を省略する。
背景画像複製部7eが第2画像Tの数に応じた複数のフレームを生成する場合の合成画像生成処理では、ステップS7の処理後、背景画像複製部7eが第2画像Tの数に応じたフレーム数を有する背景画像Uを生成する(ステップS41)。その後、ステップS9の処理へ移行する。
【0076】
即ち、ステップS7における複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5参照)の生成後、計数部6bにより特定された第2画像Tの数に応じて背景画像複製部7eが第2画像Tの数に1を加算した複数のフレーム(例えば6フレーム)を生成する。そして、ステップS9の処理として、対応付け情報生成部7bが、複数の前景画像Cと背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームとを対応付ける。つまり、図5の第2画像T1〜T5に対して、計数部6bが6フレームを生成し、図8に示す例と同様に、対応付け情報生成部7bが、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uの一番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uの二番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uの三番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uの四番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uの五番目のフレームと対応付ける対応付け情報を生成する。
【0077】
ステップS9以降の処理は、図2、図3を参照して説明したフローチャートと同様である。
即ち、対応付け情報生成部7bが、一括表示フレームを設定するための対応付けを行い、その対応付けの内容を上記の対応付け情報に含ませる(ステップS11)。例えば、図
8に示すように、対応付け情報生成部7bが、最後のフレームf6を一括表示フレームとする。
そして、合成部7dが、画像合成処理を行い(ステップS12)、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成した動画像データを表示部11に表示させ(ステップS13)、合成画像生成処理を終了する。例えば、上記の図8に示す例と同様の対応付け情報の場合、画像合成処理により生成される動画像データは、図10に示す例と同様に、「あつい!!」の文字列を、フレームの移り変わりに伴って「あ」、「つ」、「い」、「!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0078】
なお、背景画像複製部7eが生成するフレームの数は、第2画像Tの数に1を加算した数に限定されない。例えば、背景画像複製部7eが第2画像Tより少ない数のフレームを生成して、組分け部7cが第2画像Tを組分けしてもよい。この場合、対応付け情報生成部7bは、例えば図9に示す例と同様に第2画像Tの組の各々を一の前景画像Cとした対応付け情報を生成し、合成部7dは例えば図11に示す例と同様に「あつい!!」の文字列を、「あつ」、「い!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データを生成する。
【0079】
以上、変形例によれば、背景画像複製部7eが、複数の第2画像Tの数に基づいて背景画像Uのフレームを生成するので、複数の第2画像Tの数に応じた複数のフレームを有する背景画像Uを容易に設けることができ、面白みのある動画像をより容易に生成することができる。
【0080】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
【0081】
例えば、複数の前景画像Cが合成される背景画像Uの複数のフレームの間に前景画像Cが合成されないフレームを挟んでもよい。また、同一の前景画像Cが合成されるフレームを複数設けるようにしてもよい。また、複数の第2画像Tの組分けを行う場合に、組分けされた各組に含まれる第2画像Tの数は均一、不均一を問わない。また、一組に含まれる第2画像の数と、一の前景画像とされる組に含まれる第2画像の数と背景画像のフレームの表示順との間に相関を設けても設けなくともよい。例えば、上述の実施形態のように、第2画像の数(m=5)を可能な限り均一とし、不均一な場合により先に表示される組に多くの第2画像を割り当てる組分け(2,2,1の3組)としてもよいし、これらの規則を設けることなく組分けしてもよい。
また、OCR処理部6aによる処理を経ずに、一又は複数の元画像から複数の第2画像Tを生成してもよい。
また、複数の第2画像Tの並び順は、OCR処理部6aによる文字画像の並び順に限らない。例えば、被写体の大きさ順(大きい方又は小さい方からから先に表示等)等によってもよいし、その他の所定の規則(例えばランダムや乱数等)で決定してもよい。
【0082】
また、撮像装置100に、抽出された第1画像T0や第2画像Tの色を変更する色変更手段(図示略)を設けてもよい。第1画像T0や第2画像Tの色は、例えば、所定のカラープリセットから選択された色に変更されるようにしてもよい。第1画像に色の変更を施した後に複数の第2画像を生成してもよいし、複数の第2画像の各々を個別に色変更してもよい。
即ち、第1画像T0や第2画像Tの色を変更することにより、一の画像(元画像B)から様々な色の第1画像T0や第2画像Tを得ることができ、第2画像Tの活用の可能性を大幅に広げることができることとなって、より面白みのある動画像を提供することができる。
【0083】
また、上記実施形態にあっては、画像処理装置を適用した撮像装置100の構成としたが、これに限られるものではなく、撮像する代わりに記録媒体から画像を読み出して、上記実施形態と同様の処理を実行する画像処理装置であっても良い。
【0084】
また、上記実施形態では、対応付け情報の生成を行う処理工程を明確に含んでいるが、前景画像と背景画像とを合成する前に何らかの形で複数の前景画像と背景画像との対応付けを行えればよい。
【0085】
加えて、上記実施形態にあっては、計数手段、合成手段としての機能を、CPU13の制御下にて、切抜画像生成部6、画像処理部8が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、CPU13によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、計数処理ルーチン、対応付け情報生成処理ルーチン、合成処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、計数処理ルーチンによりCPU13を、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段として機能させるようにしても良い。また、合成処理ルーチンによりCPU13を、計数された合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段として機能させるようにしても良い。
【0086】
同様に、第1の生成手段、組分け手段、第2の生成手段についても、CPU13によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
【0087】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。
その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【符号の説明】
【0088】
6 切抜画像生成部
6a OCR処理部
6b 計数部
7 画像処理部
7a 合成位置決定部
7b 対応付け情報生成部
7c 組分け部
7d 合成部
7e 背景画像複製部
8 画像処理部
9 記録媒体
12 操作入力部
100 撮像装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、動画像に対して文字画像等の静止画像を合成して表示する画像処理装置がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−26967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像処理装置では、所定の動画フレームに合成対象である複数の文字画像を一括して合成して表示させるのみであり、面白みに欠けていた。
【0005】
本発明の課題は、より面白みのある動画像を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像処理装置であって、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段と、この計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と、背景画像を構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する第1の生成手段を更に備え、前記合成手段は、この第1の生成手段により生成された前記対応付け情報に基づいて、前記複数の前景画像と前記背景画像の前記複数のフレームとがそれぞれ合成された合成フレームからなる合成動画を生成することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置であって、前記第1の生成手段は、更に、前記背景画像を構成するフレームの数に基づいて、前記対応付け情報を生成することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像処理装置であって、前記第1の生成手段は、更に、前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数以下である場合に、前記複数の合成対象の各々をそれぞれ一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、前記合成手段は、一の前景画像と前記背景画像の一のフレームとを合成することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の画像処理装置であって、前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数よりも多い場合に、前記合成対象を前記背景画像のフレームの数以下の数の複数の組に組分けする組分け手段をさらに備え、前記第1の生成手段は、更に、前記組分け手段により複数の組に組分けされた各組の少なくとも一の前記合成対象を一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、前記合成手段は、一の前景画像に含まれる少なくとも一の前記合成対象と前記背景画像の一のフレームとを合成するこ
とを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、一の背景画像から複数のフレームを生成する第2の生成手段をさらに備え、前記第1の生成手段は、更に、前記複数の前景画像と、前記第2の生成手段により生成された背景画像の前記複数のフレームとを対応付ける前記対応付け情報を生成することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記複数の合成対象は、複数の文字画像を含み、前記第1の生成手段は、前記複数の文字画像の組み合わせに基づいて前記対応付け情報を生成することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、画像処理方法であって、画像処理装置を用いて、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する処理と、この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する処理と、を実行することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、プログラムであって、画像処理装置のコンピュータを、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段、この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より面白みのある動画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した一実施形態の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】合成画像生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】画像合成処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】切抜画像生成部による前景画像の生成の一例を示す図である。
【図5】複数の前景画像の一例を示す図である。
【図6】複数のフレームを有する背景画像の一例を示す図である。
【図7】背景画像に対する前景画像の合成位置の決定例を示す図である。
【図8】複数の前景画像のそれぞれを背景画像の異なるフレームに対応付けた一例を示す図である。
【図9】複数の第2画像を背景画像のフレーム数以下の数の組に組分けして各組をそれぞれ背景画像の異なるフレームに対応付けた一例を示す図である。
【図10】複数の前景画像をそれぞれ異なる動画のフレームに合成した一例を示す図である。
【図11】組分けした前景画像を組ごとに背景画像の異なるフレームに合成した一例を示す図である。
【図12】変形例の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図13】背景画像複製部が第2画像の数に応じた複数のフレームを生成する場合の合成画像生成処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲
は、図示例に限定されない。
【0018】
図1は、本発明を適用した一実施形態の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
撮像装置100は、画像から切り抜かれた第1画像T0を構成する複数の第2画像Tの数を特定(計数)する(図4、図5参照)。また、撮像装置100は、特定された第2画像の数に基づいて、各々が少なくとも一の第2画像を含む複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する(図8、図9参照)。そして、撮像装置100は、対応付け情報に基づいて複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する(図10、図11参照)。
【0019】
具体的には、図1に示すように、撮像装置100は、レンズ部1と、電子撮像部2と、撮像制御部3と、画像データ生成部4と、画像メモリ5と、切抜画像生成部6と、画像処理部7と、記録媒体9と、表示制御部10と、表示部11と、操作入力部12と、CPU13とを備えている。
また、撮像制御部3と、切抜画像生成部6と、画像処理部7と、CPU13は、例えば、カスタムLSI1Aとして設計されている。
【0020】
レンズ部1は、複数のレンズから構成され、ズームレンズやフォーカスレンズ等を備えている。
また、レンズ部1は、図示は省略するが、撮像の際に、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等を備えていても良い。
【0021】
電子撮像部2は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部1の各種レンズを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。
【0022】
撮像制御部3は、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部3は、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部2を走査駆動して、所定周期毎に光学像を電子撮像部2により二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部2の撮像領域から1画面分ずつ画像フレームを読み出して画像データ生成部4に出力させる。
また、撮像制御部3は、AF(自動合焦処理)、AE(自動露出処理)、AWB(自動ホワイトバランス)等の撮像条件の調整制御を行う。
【0023】
画像データ生成部4は、電子撮像部2から転送された画像フレームのアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUVデータ)を生成する。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用される画像メモリ5にDMA転送される。
【0024】
なお、A/D変換後のデジタルデータを現像するデモザイク部(図示略)が、カスタムLSI1Aに実装されていても良い。
【0025】
画像メモリ5は、例えば、DRAM等により構成され、切抜画像生成部6と、画像処理部7と、CPU13等によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0026】
切抜画像生成部6は、画像(例えば、図4(a)の元画像B)から切り抜かれた第1画像T0(例えば図4(c)の第1画像T0)を生成する。また、切抜画像生成部6は、第1画像を構成する複数の第2画像T(例えば図5に示す第2画像T1〜T5)を生成する。ここで、この複数の第2画像Tは、それぞれ後述の背景画像Uに合成すべき合成対象である。
切抜画像生成部6は、例えば、元画像Bの非平坦度が所定値以下である画像領域の情報に基づいて、当該元画像Bから元画像Bを抽出するための抽出用背景画像を生成し、この抽出用背景画像と元画像Bとの差分情報に基づいて、被写体P(例えば、図4(a)の被写体P)を抽出する。
さらに、切抜画像生成部6は、元画像Bから抽出された被写体Pの位置を特定して、元画像Bにおける被写体Pの位置を示す位置情報(例えば、図4(b)のアルファマップA1)を生成する。アルファマップとは、元画像Bの各画素について、被写体Pを所定の背景に対してアルファブレンディングする際の重みをアルファ値(0≦α≦1)として表したものである。
そして、切抜画像生成部6は、アルファマップA1に基づいて、元画像Bの各画素のうち、アルファ値が1の画素を所定の単一色画像(図示略)に対して透過させず、且つ、アルファ値が0の画素を透過させ、且つ、アルファ値が0<α<1の画素を所定の単一色とブレンディングさせるように、被写体Pを所定の単一色画像と合成して第1画像T0(例えば図4(c)の第1画像T0)の画像データを生成する。
【0027】
また、切抜画像生成部6は、OCR処理部6aと、計数部6bとを有する。
OCR処理部6aは、第1画像T0に対してOCR(Optical Character Recognition)処理をかけ、被写体Pに含まれる文字を認識する処理を行う。OCR処理部6aは、被写体Pに複数の文字が含まれていると認識した場合、複数の文字を一文字単位で分割し、被写体Pを構成する文字の各々を含む複数の第2画像T(例えば図5の第2画像T)を生成する。なお、OCR処理部6aは、感嘆符や疑問符、その他の記号等についても1文字として扱う。
図5に示す例を用いて説明すると、OCR処理部6aは、文字P1〜P5の5文字からなる被写体Pを含む第1画像T0に対してOCR処理をかけた場合、文字P1〜P5のそれぞれ1文字ずつを含む第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5をそれぞれ一の第2画像とする複数の第2画像Tを生成する。ここで、第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5はそれぞれ文字画像であり、複数の第2画像Tは複数の文字画像を含む。
【0028】
また、OCR処理部6aは、複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5)に含まれる複数の文字画像(図5の文字P1〜P5)の組み合わせに基づいて複数の第2画像Tの並び順を設定する。
例えば、図5に示す文字P1〜P5は「あ」「つ」「い」「!」「!」の5文字を含み、文字P1、文字P2、文字P3、文字P4、文字P5の順で読み進めることで「あつい!!」という感嘆符を含む形容詞を構成する。OCR処理部6aは、OCR処理をかける前の第1画像T0における文字の並び方向によって構成される意味に基づいて、複数の第2画像Tの並び順を設定する。図5に示す第2画像T1〜T5の場合、切抜画像生成部6は、文字P1、文字P2、文字P3、文字P4、文字P5の並びに応じ、第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5の順で複数の第2画像Tの並び順を設定する。
【0029】
また、切抜画像生成部6は、OCR処理部6aの処理結果に基づいて、複数の第2画像T(第2画像T1〜T5)の各々についてアルファマップを生成する。
【0030】
計数部6bは、第1画像T0を構成する複数の第2画像Tの数を計数して特定する。
具体的には、計数部6bは、OCR処理部6aの処理結果に基づいて、複数の第2画像Tの数を特定する。例えば、図4、図5に示す例の場合、第1画像T0を構成する複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5)の数は5である。
なお、計数部6bによる第2画像Tの数の特定方法は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。例えば、第1画像T0が、分離した複数の画像領域から構成される画像である場合には、各画像領域を一の第2画像として計数しても良い。
【0031】
なお、上記した切抜画像生成部6による第1画像T0の生成方法は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。例えば、まず元画像Bに対してOCR処理を施して文字列、文字数、文字の並び方向等を認識してから、認識された文字列を被写体Pとする第1画像T0を生成するようにしてもよい。
【0032】
画像処理部7は、合成位置決定部7aと、対応付け情報生成部7bと、合成部7dと、を具備している。
【0033】
合成位置決定部7aは、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置を決定するための処理を行う(図7参照)。背景画像Uは、例えば図6に示すように、複数のフレームを有する動画像データである。
具体的には、合成位置決定部7aは、背景画像Uを読み出し、表示制御部10を介して表示部11に表示させ、第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置に係るユーザからの入力指示を受けるまで待機する。操作入力部12を介してユーザからの入力指示を受けると、合成位置決定部7aは、当該入力指示内容に応じて背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置を決定する。
なお、合成位置決定部7aが行う処理に際して表示部11にて行われる背景画像Uの表示は、当該背景画像Uに含まれる所定の一フレームのみの表示であってもよいし、動画像データの複数のフレームを連続描画する再生表示等であってもよい。
【0034】
図7では、一文字単位で分割する前の第1画像T0の位置を決定することで、複数の第2画像Tの各々(一文字単位での分割後の第2画像T1〜T5)の位置を決定しているが、複数の第2画像Tの各々について個別に位置を決定してもよい。
【0035】
対応付け情報生成部7bは、計数部6bにより特定された第2画像の数に基づいて、各々が少なくとも一の第2画像を含む複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける(図8、図9参照)。
ここで、計数部6bは、画像から合成すべき複数の合成対象(第2画像)の数を計数する計数手段として機能する。
【0036】
具体的には、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレームの数とを比較する。そして、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレームの数との大小関係に応じた処理を行う。
【0037】
複数の第2画像Tの数が背景画像Uを構成する複数のフレームの数以下である場合、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの各々を一の前景画像Cとする。そして、対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける(図8参照)。
【0038】
また、対応付け情報生成部7bは、組分け部7cを有する。
組分け部7cは、複数の第2画像Tの数が背景画像Uを構成する複数のフレームの数よ
りも多い場合に、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレームの数以下の数の組に組分けする(図9参照)。
そして、対応付け情報生成部7bは、組分け部7cにより組分けされた複数の第2画像の組C11〜C13の各々を一の前景画像とする。そして、対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと、背景画像Uを構成する複数のフレームとを対応付ける(図9参照)。
ここで、組分け部7cは、合成対象の数が背景画像のフレームの数よりも多い場合に、合成対象を背景画像のフレームの数以下の数の複数の組に組分けする組分け手段として機能する。
【0039】
また、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tが複数の文字画像を含む場合、複数の文字画像の組み合わせに基づいて対応付けを行う。
具体的には、対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと対応付けられる背景画像Uの複数のフレームの表示順と、OCR処理部6aにより設定された複数の第2画像Tの並び順とが対応するように対応付けを行う。
例えば、図5、図8、図9に示す複数の第2画像Tは、第2画像T1、第2画像T2、第2画像T3、第2画像T4、第2画像T5の順で並び順が設定されている。対応付け情報生成部7bは、当該並び順と背景画像Uの複数のフレームの表示順(フレームf1、フレームf2…の順)とが対応するように対応付けを行う。
【0040】
さらに、本実施形態の対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cを一括して表示する動画像のフレーム(一括表示フレーム)を設定するための対応付けを行い、その対応付けの内容を上記の対応付け情報に含ませる。本実施形態の対応付け情報生成部7bは、背景画像Uを構成する複数のフレームのうち最後のフレームを一括表示フレームとする対応付けを行う。
【0041】
以下、図8及び図9を参照して、対応付け情報生成部7bの処理を説明する。
図8に示す例の場合、OCR処理部6aにより特定された第2画像Tの文字数(m=5)は、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=6)以下である。この場合、対応付け情報生成部7bは、例えば、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uのフレームf1と対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uのフレームf2と対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uのフレームf3と対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uのフレームf4と対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uのフレームf5と対応付ける。さらに、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf6を一括表示フレームとする。
【0042】
図9に示す例の場合、OCR処理部6aにより特定された第2画像Tの文字数(m=5)は、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=4)より多い。この場合、組分け部7cが、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレーム数以下の数に組分けする。図9に示す複数の第2画像T(第2画像T1〜T5)は3組(組C11〜C13)に組分けされており、組C11は第2画像T1、第2画像T2を含み、組C12は第2画像T3、第2画像T4を含み、組C13は第2画像T5を含む。
そして、対応付け情報生成部7bは、組C11、C12、C13の各々を一の前景画像Cとする。そして、対応付け情報生成部7bは、前景画像C(組C11)と背景画像Uのフレームf11とを対応付け、同様に、前景画像C(組C12)と背景画像Uのフレームf12とを対応付け、同様に、前景画像C(組C13)と背景画像Uのフレームf13とを対応付ける。さらに、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf14を一括表示フレームとする。
【0043】
対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレ
ームの数との大小関係に応じた処理の後、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとの対応付け結果に応じた対応付け情報(図示略)を生成する。
このように、対応付け情報生成部7bは、合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の合成対象を含む複数の前景画像と、背景画像を構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する第1の生成手段として機能する。
【0044】
図8、図9では、複数の前景画像Cを一括して表示するために合成する前景画像Cとして、OCR処理前の第1画像T0を用いているが、複数の第2画像Tを再度合成して複数の前景画像Cを一括して表示するようにしてもよい。
【0045】
合成部7dは、対応付け情報により対応付けられた前景画像Cと背景画像Uとを合成する(図10、図11参照)。
具体的には、合成部7dは、背景画像Uとなるフレーム画像の各画素のうち、前景画像Cに含まれる第2画像Tのアルファマップのアルファ値が0の画素は背景画像Uの画素値を透過させ、アルファ値が1の画素は第2画像Tの対応する画素の画素値で上書きする。また、アルファ値が0<α<1の画素の場合、合成部7dは、1の補数(1−α)を用いて被写体Pの領域を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))を生成した後、アルファマップにおける1の補数(1−α)を用いて第2画像Tを生成した際に単一背景色とブレンドした値を計算し、当該値を第2画像Tから減算し、それを、被写体Pの領域を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))と合成する。
【0046】
図10に示す例の場合、合成部7dは、前景画像C1と背景画像Uのフレームf1とを合成し、前景画像C2と背景画像Uのフレームf2とを合成し、前景画像C3と背景画像Uのフレームf3とを合成し、前景画像C4と背景画像Uのフレームf4とを合成し、前景画像C5と背景画像Uのフレームf5とを合成している。さらに、合成部7dは、一括表示フレームとして設定されたフレームf6と、当該フレームf6と対応付けられた第1画像T0とを合成している。これによって、合成後の動画像データは、「あつい!!」の文字列を、フレームの移り変わりに伴って「あ」、「つ」、「い」、「!」、「!」の順で表示し、最後に「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
図11に示す例の場合、合成部7dは、前景画像C11と背景画像Uのフレームf11とを合成し、前景画像C12と背景画像Uのフレームf12とを合成し、前景画像C13と背景画像Uのフレームf13とを合成している。さらに、合成部7dは、一括表示フレームとして設定されたフレームf14と、当該フレームf14と対応付けられた第1画像T0とを合成している。これによって、合成後の動画像データは、「あつい!!」の文字列が、フレームの移り変わりに伴って「あつ」、「い!」、「!」の順で表示し、最後に「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0047】
なお、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置が決定された際に、背景画像Uとアルファマップとがずれてしまいアルファマップの範囲外となる領域については、α=0としてアルファ値が存在しない領域を生じさせないようにする。
このように、合成部7dは、合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段として機能する。
【0048】
また、本実施形態の画像処理部7は、合成位置決定部7aによる第1画像T0又は第2画像Tの各々の位置決定処理において、所定時間以上ユーザからの入力指示が行われない場合、そのとき表示されている第1画像T0又は第2画像Tの各々と背景画像Uとの位置関係で合成を行った場合の再現表示(プレビュー)を行う。
【0049】
記録媒体9は、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成され、元画
像Bデータや切抜画像生成部6により生成された第1画像T0や複数の第2画像T、背景画像U、画像処理部7により生成された合成後の動画像データ等を記憶する。
【0050】
表示制御部10は、画像メモリ5に一時的に記憶されている表示用画像データを読み出して表示部11に表示させる制御を行う。
具体的には、表示制御部10は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、CPU13の制御下にて画像メモリ5から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部11に出力する。
また、表示制御部10は、撮像装置100の他の構成の制御下で表示部11の表示内容を制御する。例えば、画像処理部7の命令に基づいて、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置決定のための表示や、合成後の動画データのプレビュー、合成後の動画データの表示等を表示部11に行わせる。
【0051】
表示部11は、例えば、液晶表示装置であり、表示制御部10からのビデオ信号に基づいて電子撮像部2により撮像された画像などを表示画面11aに表示する。具体的には、表示部11は、撮像モードにて、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3による撮像により生成された複数の画像フレームに基づいたライブビュー画像の表示や、本撮像画像として撮像されたレックビュー画像の表示等を行う。この他、表示部11は、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置決定のための表示や、合成後の動画データのプレビュー、合成後の動画データの表示等を行う。
【0052】
操作入力部12は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものである。具体的には、操作入力部12は、撮影指示に係るシャッタボタン12a、メニュー画面にて撮像モードや機能等の選択指示に係るモードボタン12b、ズーム量の調整指示に係るズームボタン(図示略)、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置決定等に用いる操作ボタン12cや決定ボタン12d等を備え、これらのボタンの操作に応じて所定の操作信号をCPU13に出力する。
【0053】
CPU13は、撮像装置100の各部を制御するものである。具体的には、CPU13は、撮像装置100用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行うものである。撮像装置100用の各種処理プログラムは、ROM(図示略)等に記憶されており、処理内容に応じてCPU13が読み出して実行処理する。
【0054】
以下、撮像装置100による合成画像生成処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、切抜画像生成部6が、元画像Bから第1画像T0(図4の第1画像T0参照)を生成する(ステップS1)。具体的には、切抜画像生成部6が、元画像から被写体Pを抽出し、被写体Pの位置に応じたアルファマップを生成し、当該アルファマップに基づいて被写体Pと所定の単一色とを合成して第1画像T0を生成する。
次に、合成位置決定部7aは、背景画像Uを読み出し、表示制御部10を介して表示部11に表示させ(ステップS2)、背景画像Uに対する第1画像T0又は第2画像Tの各々の合成位置についてユーザからの入力指示を受けるまで待機する(ステップS3;NO、ステップS4;NO)(図7参照)。
【0055】
ここで、所定時間以上ユーザからの入力指示が行われない場合(ステップS4;YES)、画像処理部7は、そのとき表示されている第1画像T0と背景画像Uとの位置関係で合成を行った場合の再現表示(プレビュー)を行い(ステップS5)、ステップS3に戻る。
【0056】
ユーザからの入力指示により、背景画像Uに対する第1画像T0の合成位置の決定がなされると(ステップS3;YES)、ステップS1で生成された第1画像T0に対してOCR処理部6aがOCR処理を行い(ステップS6)、複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5参照)を生成する(ステップS7)。このとき、OCR処理部6aが第2画像Tの並び順を特定し、計数部6bが第2画像Tの数を特定する。
【0057】
次に、対応付け情報生成部7bが、複数の第2画像Tの数と背景画像Uを構成する複数のフレームの数とを比較し、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレーム数以下であるか否かを判定する(ステップS8)。
【0058】
複数の第2画像Tの数が背景画像Uフレーム数以下である場合(ステップS8;YES)、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの各々を一の前景画像Cとし、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する(ステップS9)(図8参照)。
例えば、図8に示すように、計数部6bにより特定された第2画像Tの数(m=5)が、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=6)以下である場合、対応付け情報生成部7bは、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uのフレームf1と対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uのフレームf2と対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uのフレームf3と対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uのフレームf4と対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uのフレームf5と対応付ける対応付け情報を生成する。
【0059】
一方、複数の第2画像Tの数が背景画像Uを構成する複数のフレームの数よりも多い場合(ステップS8;NO)組分け部7cが、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレーム数以下の数の組に組分けする(図9参照)。そして、対応付け情報生成部7bが、組分けされた複数の第2画像の組C11〜C13の各々を一の前景画像とし、複数の前景画像Cと、背景画像Uの複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する(図9参照)。(ステップS10)。
例えば、図9に示すように、計数部6bにより特定された第2画像Tの数(m=5)が、背景画像Uとなる動画のフレーム数(n=4)より多い場合、組分け部7cは、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレーム数以下の数に組分けする(例えば組C11〜C13の3組)。そして、対応付け情報生成部7bは、組C11、C12、C13の各々を一の前景画像Cとし、前景画像C(組C11)と背景画像Uのフレームf11とを対応付け、同様に、前景画像C(組C12)と背景画像Uのフレームf12とを対応付け、同様に、前景画像C(組C13)と背景画像Uのフレームf13とを対応付ける対応付け情報を生成する。
【0060】
ステップS8又はステップS9の処理後、さらに、対応付け情報生成部7bは、一括表示フレームを設定するための対応付けを行い、その対応付けの内容を上記の対応付け情報に含ませる(ステップS11)。
具体的には、対応付け情報生成部7bは、背景画像Uを構成する複数のフレームのうち最後のフレームを一括表示フレームとする対応付けを行う。
図8に示す例の場合、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf6を一括表示フレームとしている。また、図9に示す例の場合、対応付け情報生成部7bは、最後のフレームf14を一括表示フレームとしている。
【0061】
その後、合成部7dが、画像合成処理を行う(ステップS12)。
ここで、画像合成処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
合成部7dは、複数の前景画像Cのうち、まだ画像合成処理を行っていない前景画像Cに含まれている第2画像Tの一つのアルファマップを読み出す(ステップS21)。
また、合成部7dは、対応付け情報生成部7bによりステップS21で読み出したアルファマップの第2画像Tを含む前景画像Cと対応付けられた背景画像Uのフレームを読み出す(ステップS22)。
【0062】
次に、合成部7dは、ステップS22で読み出した背景画像Uの何れか一の画素(例えば、左上隅部の画素)を指定して(ステップS23)、当該画素について、アルファマップのアルファ値に基づいて処理を分岐させる(ステップS24、S25)。
具体的には、合成部7dは、は、背景画像Uの何れか一の画素のうち、アルファ値が1の画素については(ステップS24;YES)、第2画像Tの対応する画素の画素値で上書きし(ステップS26)、アルファ値が1でなく(ステップS24;NO)、0の画素については(ステップS25;YES)、背景画像Uを透過させるようにする(ステップS27)。
また、アルファ値が1でも0でもない(ステップS24、S25;NO)、即ちアルファ値が0<α<1の画素については、合成部7dは、1の補数(1−α)を用いて被写体Pの画像を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))を生成した後、アルファマップにおける1の補数(1−α)を用いて第2画像Tを生成した際に単一背景色とブレンドした値を計算し、当該値を第2画像Tから減算し、それを、被写体Pの画像を切り抜いた画像(背景画像×(1−α))と合成する(ステップS28)。
【0063】
続けて、合成部7dは、背景画像Uの全ての画素について処理したか否かを判定する(ステップS29)。
ここで、全ての画素について処理していないと判定すると(ステップS29;NO)、合成部7dは、合成部7dは、処理対象として次の画素を指定して当該画素に処理対象を移動させて(ステップS30)、S24の処理に戻る。
上記の処理を、ステップS29にて全ての画素について処理したと判定するまで繰り返すことで、合成部7dは、対応付け情報により対応付けられた前景画像Cと背景画像Uのフレームとを合成した合成フレームを生成する。
【0064】
なお、組分けされた複数の第2画像Tを含む前景画像Cを背景画像Uの一のフレームに合成する場合、合成部7dは、前景画像Cに含まれる第2画像Tのいずれかと、当該前景画像Cに対応付けられた背景画像Uのフレームと、の合成を行った後、合成後の背景画像Uのフレームに対して当該前景画像Cの他の第2画像Tを合成するようにしてもよいし、一の前景画像Cに含まれる複数の第2画像Tを予め合成した一の画像を生成してから背景画像Uのフレームと合成するようにしてもよい。
【0065】
ステップS29にて全ての画素について処理したと判定すると(ステップS29;YES)、合成部7dは、複数の前景画像Cの全てについて、対応付けられた背景画像Uのフレームと合成したか否かを判定する(ステップS31)。ここで、複数の前景画像Cの全てについて合成を完了していないと判定すると(ステップS31;NO)、合成部7dは、ステップS21の処理に戻る。
上記の処理を、ステップS31にて複数の前景画像Cの全てについて合成を完了したと判定するまで繰り返すことで、合成部7dは、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する。ステップS31にて複数の前景画像Cの全てについて合成を完了したと判定すると(ステップS31;YES)、合成部7dは、画像合成処理を終了する。
【0066】
画像合成処理の終了後、画像処理部7は、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成した動画像データを表示部11に表示させ(ステップS13)、合成画像生成処理を終了する。
【0067】
例えば、図8に示す例のように、対応付け情報生成部7bが、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uのフレームf1と対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uのフレームf2と対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uのフレームf3と対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uのフレームf4と対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uのフレームf5と対応付け、最後のフレームf6を一括表示フレームとする対応付け情報を生成している場合、合成部7dにより複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとの合成がなされた動画像データは、図10に示す例のように、「あつい!!」の文字列を、フレームの移り変わりに伴って「あ」、「つ」、「い」、「!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0068】
また、図9に示す例ように、対応付け情報生成部7bが、「あ」「つ」の2文字(文字P1、文字P2)に対応する第2画像T1、T2を含む組C11、「い」「!」の2文字(文字P3、文字P4)に対応する第2画像T3、T4を含む組C12、「!」の1文字(文字P5)に対応する第2画像T5を含む組C13の各々を一の前景画像Cとし、前景画像C(組C11)と背景画像Uのフレームf11とを対応付け、前景画像C(組C12)と背景画像Uのフレームf12とを対応付け、前景画像C(組C13)と背景画像Uのフレームf13とを対応付け、最後のフレームf14を一括表示フレームとする対応付け情報を生成している場合、合成部7dにより複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとの合成がなされた動画像データは、図11に示す例のように、「あつい!!」の文字列を、「あつ」、「い!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0069】
以上のように、本実施形態の撮像装置100によれば、各々が少なくとも一の第2画像Tを含む複数の前景画像Cと背景画像Uのフレームとを対応付ける対応付け情報に基づいて、合成部7dが、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成する。これによって、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを個別に合成することができ、複数の前景画像Cが合成された動画像データにおいて、連続的に描画させる等の変化を持たせて表示することができる。つまり、複数の前景画像Cを一括表示させるのみに留まらず、変化を持たせて表示することができ、より面白みのある動画像を生成することができる。
【0070】
さらに、対応付け情報生成部7bは、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレームの数以下である場合に、複数の第2画像Tの各々を一の前景画像として対応付け情報を生成する等、複数の第2画像Tの数と背景画像Uのフレームの数とに基づいて対応付け情報を生成する。これによって、複数の第2画像Tの数と背景画像Uのフレームの数とに応じて合成後の動画における複数の第2画像Tの表示パターンを決定することができ、複数の第2画像Tの合成パターンを明確に定めることができる。
【0071】
さらに、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレームの数よりも多い場合に、組分け部7cが、複数の第2画像Tを背景画像Uのフレームの数以下の数の組に組分けし、対応付け情報生成部7bが、組分けされた第2画像Tの組(組C11〜C13等)各々を一の前景画像として対応付け情報を生成する。これによって、複数の第2画像Tの数が背景画像Uのフレームの数よりも多い場合であっても、合成後の動画像データにおいて複数の第2画像Tを連続的に描画させる等の変化を持たせて表示することができる。
【0072】
さらに、複数の第2画像Tが複数の文字(文字P1〜P5等)を含む場合、対応付け情報生成部7bは、OCR処理部6aにより設定された文字の組み合わせに基づいて並び順
を設定する。これによって、複数の文字画像を含む複数の第2画像Tを背景画像Uに合成する場合に、文字画像の組み合わせによる文字列の意味を保持したうえで、その表示方法に変化を持たせることができることとなり、より面白みのある動画像を生成することができる。
【0073】
(変形例)
次に、本発明の実施形態の変形例について、図12を用いて説明する。上記の実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、変形例の撮像装置100Aは、撮像装置100の各構成に加えて、背景画像複製部7eをさらに備える。
【0074】
背景画像複製部7eは、複数の第2画像Tの数に基づいて、一の背景画像から複数のフレームを生成する。
具体的には、背景画像複製部7eは、切抜画像生成部6により特定された複数の第2画像Tの数を取得し、一枚絵の画像(一の静止画像又は動画像の所定の一フレーム)を第2画像Tの数に応じて複製する。
本実施形態では、背景画像複製部7eは、複数の第2画像Tの数に1を加算した数のフレームを生成する。加算された1フレームは、一括表示フレームに割り当てられる。
ここで、背景画像複製部7eは、合成対象の数に基づいて、一の背景画像から背景画像の複数のフレームを生成する第2の生成手段として機能する。
変形例の画像処理部7は、背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームを背景画像Uとして用いることができる。対応付け情報生成部7bは、複数の前景画像Cと背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームとを対応付け、合成部7dは、複数の前景画像Cと背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームとを合成する。
【0075】
次に、背景画像複製部7eが第2画像Tの数に応じた複数のフレームを生成する場合の合成画像生成処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。図2のフローチャートと同様の処理については、同じステップ番号を付して説明を省略する。
背景画像複製部7eが第2画像Tの数に応じた複数のフレームを生成する場合の合成画像生成処理では、ステップS7の処理後、背景画像複製部7eが第2画像Tの数に応じたフレーム数を有する背景画像Uを生成する(ステップS41)。その後、ステップS9の処理へ移行する。
【0076】
即ち、ステップS7における複数の第2画像T(図5の第2画像T1〜T5参照)の生成後、計数部6bにより特定された第2画像Tの数に応じて背景画像複製部7eが第2画像Tの数に1を加算した複数のフレーム(例えば6フレーム)を生成する。そして、ステップS9の処理として、対応付け情報生成部7bが、複数の前景画像Cと背景画像複製部7eにより生成された複数のフレームとを対応付ける。つまり、図5の第2画像T1〜T5に対して、計数部6bが6フレームを生成し、図8に示す例と同様に、対応付け情報生成部7bが、第2画像T1を前景画像C1として背景画像Uの一番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T2を前景画像C2として背景画像Uの二番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T3を前景画像C3として背景画像Uの三番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T4を前景画像C4として背景画像Uの四番目のフレームと対応付け、同様に、第2画像T5を前景画像C5として背景画像Uの五番目のフレームと対応付ける対応付け情報を生成する。
【0077】
ステップS9以降の処理は、図2、図3を参照して説明したフローチャートと同様である。
即ち、対応付け情報生成部7bが、一括表示フレームを設定するための対応付けを行い、その対応付けの内容を上記の対応付け情報に含ませる(ステップS11)。例えば、図
8に示すように、対応付け情報生成部7bが、最後のフレームf6を一括表示フレームとする。
そして、合成部7dが、画像合成処理を行い(ステップS12)、複数の前景画像Cと背景画像Uの複数のフレームとを合成した動画像データを表示部11に表示させ(ステップS13)、合成画像生成処理を終了する。例えば、上記の図8に示す例と同様の対応付け情報の場合、画像合成処理により生成される動画像データは、図10に示す例と同様に、「あつい!!」の文字列を、フレームの移り変わりに伴って「あ」、「つ」、「い」、「!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データとなる。
【0078】
なお、背景画像複製部7eが生成するフレームの数は、第2画像Tの数に1を加算した数に限定されない。例えば、背景画像複製部7eが第2画像Tより少ない数のフレームを生成して、組分け部7cが第2画像Tを組分けしてもよい。この場合、対応付け情報生成部7bは、例えば図9に示す例と同様に第2画像Tの組の各々を一の前景画像Cとした対応付け情報を生成し、合成部7dは例えば図11に示す例と同様に「あつい!!」の文字列を、「あつ」、「い!」、「!」の順で表示し、さらに最後のフレームで「あつい!!」の文字列を一括表示する動画像データを生成する。
【0079】
以上、変形例によれば、背景画像複製部7eが、複数の第2画像Tの数に基づいて背景画像Uのフレームを生成するので、複数の第2画像Tの数に応じた複数のフレームを有する背景画像Uを容易に設けることができ、面白みのある動画像をより容易に生成することができる。
【0080】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
【0081】
例えば、複数の前景画像Cが合成される背景画像Uの複数のフレームの間に前景画像Cが合成されないフレームを挟んでもよい。また、同一の前景画像Cが合成されるフレームを複数設けるようにしてもよい。また、複数の第2画像Tの組分けを行う場合に、組分けされた各組に含まれる第2画像Tの数は均一、不均一を問わない。また、一組に含まれる第2画像の数と、一の前景画像とされる組に含まれる第2画像の数と背景画像のフレームの表示順との間に相関を設けても設けなくともよい。例えば、上述の実施形態のように、第2画像の数(m=5)を可能な限り均一とし、不均一な場合により先に表示される組に多くの第2画像を割り当てる組分け(2,2,1の3組)としてもよいし、これらの規則を設けることなく組分けしてもよい。
また、OCR処理部6aによる処理を経ずに、一又は複数の元画像から複数の第2画像Tを生成してもよい。
また、複数の第2画像Tの並び順は、OCR処理部6aによる文字画像の並び順に限らない。例えば、被写体の大きさ順(大きい方又は小さい方からから先に表示等)等によってもよいし、その他の所定の規則(例えばランダムや乱数等)で決定してもよい。
【0082】
また、撮像装置100に、抽出された第1画像T0や第2画像Tの色を変更する色変更手段(図示略)を設けてもよい。第1画像T0や第2画像Tの色は、例えば、所定のカラープリセットから選択された色に変更されるようにしてもよい。第1画像に色の変更を施した後に複数の第2画像を生成してもよいし、複数の第2画像の各々を個別に色変更してもよい。
即ち、第1画像T0や第2画像Tの色を変更することにより、一の画像(元画像B)から様々な色の第1画像T0や第2画像Tを得ることができ、第2画像Tの活用の可能性を大幅に広げることができることとなって、より面白みのある動画像を提供することができる。
【0083】
また、上記実施形態にあっては、画像処理装置を適用した撮像装置100の構成としたが、これに限られるものではなく、撮像する代わりに記録媒体から画像を読み出して、上記実施形態と同様の処理を実行する画像処理装置であっても良い。
【0084】
また、上記実施形態では、対応付け情報の生成を行う処理工程を明確に含んでいるが、前景画像と背景画像とを合成する前に何らかの形で複数の前景画像と背景画像との対応付けを行えればよい。
【0085】
加えて、上記実施形態にあっては、計数手段、合成手段としての機能を、CPU13の制御下にて、切抜画像生成部6、画像処理部8が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、CPU13によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、計数処理ルーチン、対応付け情報生成処理ルーチン、合成処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、計数処理ルーチンによりCPU13を、画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段として機能させるようにしても良い。また、合成処理ルーチンによりCPU13を、計数された合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段として機能させるようにしても良い。
【0086】
同様に、第1の生成手段、組分け手段、第2の生成手段についても、CPU13によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
【0087】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。
その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【符号の説明】
【0088】
6 切抜画像生成部
6a OCR処理部
6b 計数部
7 画像処理部
7a 合成位置決定部
7b 対応付け情報生成部
7c 組分け部
7d 合成部
7e 背景画像複製部
8 画像処理部
9 記録媒体
12 操作入力部
100 撮像装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段と、
この計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と、背景画像を構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する第1の生成手段を更に備え、
前記合成手段は、この第1の生成手段により生成された前記対応付け情報に基づいて、前記複数の前景画像と前記背景画像の前記複数のフレームとがそれぞれ合成された合成フレームからなる合成動画を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第1の生成手段は、更に、前記背景画像を構成するフレームの数に基づいて、前記対応付け情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の生成手段は、更に、前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数以下である場合に、前記複数の合成対象の各々をそれぞれ一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、
前記合成手段は、一の前景画像と前記背景画像の一のフレームとを合成することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数よりも多い場合に、前記合成対象を前記背景画像のフレームの数以下の数の複数の組に組分けする組分け手段をさらに備え、
前記第1の生成手段は、更に、前記組分け手段により複数の組に組分けされた各組の少なくとも一の前記合成対象を一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、
前記合成手段は、一の前景画像に含まれる少なくとも一の前記合成対象と前記背景画像の一のフレームとを合成することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、一の背景画像から複数のフレームを生成する第2の生成手段をさらに備え、
前記第1の生成手段は、更に、前記複数の前景画像と、前記第2の生成手段により生成された背景画像の前記複数のフレームとを対応付ける前記対応付け情報を生成することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記複数の合成対象は、複数の文字画像を含み、
前記第1の生成手段は、前記複数の文字画像の組み合わせに基づいて前記対応付け情報を生成することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
画像処理装置を用いて、
画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する処理と、
この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する処理と、
を実行することを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
画像処理装置のコンピュータを、
画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段、
この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段と、
この計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と、背景画像を構成する複数のフレームとを対応付ける対応付け情報を生成する第1の生成手段を更に備え、
前記合成手段は、この第1の生成手段により生成された前記対応付け情報に基づいて、前記複数の前景画像と前記背景画像の前記複数のフレームとがそれぞれ合成された合成フレームからなる合成動画を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第1の生成手段は、更に、前記背景画像を構成するフレームの数に基づいて、前記対応付け情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の生成手段は、更に、前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数以下である場合に、前記複数の合成対象の各々をそれぞれ一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、
前記合成手段は、一の前景画像と前記背景画像の一のフレームとを合成することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記合成対象の数が前記背景画像のフレームの数よりも多い場合に、前記合成対象を前記背景画像のフレームの数以下の数の複数の組に組分けする組分け手段をさらに備え、
前記第1の生成手段は、更に、前記組分け手段により複数の組に組分けされた各組の少なくとも一の前記合成対象を一の前景画像として前記対応付け情報を生成し、
前記合成手段は、一の前景画像に含まれる少なくとも一の前記合成対象と前記背景画像の一のフレームとを合成することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記計数手段により計数された前記合成対象の数に基づいて、一の背景画像から複数のフレームを生成する第2の生成手段をさらに備え、
前記第1の生成手段は、更に、前記複数の前景画像と、前記第2の生成手段により生成された背景画像の前記複数のフレームとを対応付ける前記対応付け情報を生成することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記複数の合成対象は、複数の文字画像を含み、
前記第1の生成手段は、前記複数の文字画像の組み合わせに基づいて前記対応付け情報を生成することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
画像処理装置を用いて、
画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する処理と、
この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する処理と、
を実行することを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
画像処理装置のコンピュータを、
画像から合成すべき複数の合成対象の数を計数する計数手段、
この計数された前記合成対象の数に基づいて、各々が少なくとも一の前記合成対象を含む複数の前景画像と背景画像とを対応付けて合成した合成フレームからなる合成動画を生成する合成手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−128701(P2012−128701A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280048(P2010−280048)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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