説明

画像処理装置および方法、プログラム、並びに画像処理システム

【課題】複数の記録媒体に1つの画像データを分割して記録した場合においても、より簡単に画像の再生または編集を行うことができるようにする。
【解決手段】撮像部101は画像を撮像する。符号化部102は、撮像により得られた画像データを階層符号化する。画像抽出部123は、階層符号化された画像データからレベル0の画像データを抽出する。記録媒体21は、レベル0の画像データを記録する。画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれは、階層符号化された画像データからレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データを抽出する。分割部131は、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれを分割して記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれに供給する。記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれは、供給された画像データを記録する。本発明は、画像を撮影する撮影装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置および方法、プログラム、並びに画像処理システムに関し、特に、より簡単に画像の再生または編集を行うことができるようにした画像処理装置および方法、プログラム、並びに画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影された動画像をより迅速に編集できるように、1つの光ディスクに、比較的低い圧縮率で圧縮された画像データ(動画像データ)と、その画像データよりも高い圧縮率で圧縮された低解像度の画像データとを記録しておき、撮影後に低解像度の画像データを用いて簡易的な編集を行う編集装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、広帯域の画像を扱う場合、例えば、高解像度カメラにより撮影して得られた画像データを記録媒体に記録する場合、画像データのビットレートが、記録媒体の記録速度よりも速い(大きい)と、画像データをリアルタイムで記録することができなくなってしまう。
【0004】
そこで、広帯域の画像を扱う場合、画像を撮影する撮影装置において、1つの画像データが複数の画像データに分割され、分割された画像データのそれぞれが、複数の記録媒体のそれぞれに記録されていた。
【0005】
【特許文献1】特開2004−343217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、1つの画像データが複数の記録媒体に分割されて記録された場合、画像データに基づく画像を再生しようとすると、分割された画像データが記録されている全ての記録媒体が必要となる。一般的に、撮影された画像を再生する装置としてパーソナルコンピュータが用いられることが多いが、通常、パーソナルコンピュータには、記録媒体を装着(接続)するためのスロットは1つしか設けられていない。すなわち、複数の記録媒体を一度にパーソナルコンピュータに装着することはできない。
【0007】
したがって、パーソナルコンピュータが、記録媒体に記録されている画像データを読み込んで画像を再生するためには、複数の記録媒体が接続可能な専用のアダプタなどの特殊な装置を、パーソナルコンピュータに接続する必要があり、撮影された画像を再生して確認したり、撮影された画像の一部(例えば、サムネイル画像等)を表示させて画像の編集を行ったりすることが困難であった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数の記録媒体に1つの画像データを分割して記録した場合においても、より簡単に画像の再生または編集を行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面の画像処理システムは、第1の画像処理装置、第2の画像処理装置、および第3の画像処理装置からなる画像処理システムであって、前記第1の画像処理装置は、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出手段と、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出手段と、前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御する第1の記録制御手段と、前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する第2の記録制御手段とを備え、前記第2の画像処理装置は、前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻を設定する設定手段と、前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データに、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報を付加する付加手段とを備え、前記第3の画像処理装置は、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体から、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報が付加された前記第2の画像データ、および前記第3の画像データを読み込む読み込み手段と、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成手段とを備える。
【0010】
本発明の第1の側面においては、第1の画像処理装置において、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データが抽出され、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データが抽出され、前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録が制御され、前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録が制御され、第2の画像処理装置において、前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻が設定され、前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データに、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報が付加される。そして、第3の画像処理装置において、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体から、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報が付加された前記第2の画像データ、および前記第3の画像データが読み込まれ、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データが生成される。
【0011】
本発明の第2の側面の画像処理装置は、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出手段と、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出手段と、前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御する第1の記録制御手段と、前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する第2の記録制御手段とを備える。
【0012】
前記第2の記録制御手段には、前記第3の画像データの複数の前記第2の記録媒体への記録を制御させることができる。
【0013】
画像処理装置には、前記第3の画像データを所定の大きさの第4の画像データのそれぞれに分割する分割手段をさらに設け、前記第2の記録制御手段には、前記第4の画像データのそれぞれを前記複数の第2の記録媒体のそれぞれに循環的に順次供給させて記録させることができる。
【0014】
前記第1の画像データは、階層符号化された画像データとされ、前記第1の抽出手段には、復号に欠くことのできない階層の画像データを前記第2の画像データとして抽出させることができる。
【0015】
前記第1の抽出手段には、前記第1の画像データを基に表示される前記画像をサブサンプルした画像の画像データを前記第2の画像データとして抽出させることができる。
【0016】
画像処理装置には、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体からなるグループを識別するためのグループIDを生成するグループID生成手段と、前記第1の記録媒体を識別するためのアイテムID、および前記第2の記録媒体を識別するためのアイテムIDを生成するアイテムID生成手段とをさらに設け、前記第1の記録制御手段には、さらに、前記第2の画像データに前記グループID、および前記第1の記録媒体を識別するためのアイテムIDを付加させ、前記第2の記録制御手段には、さらに、前記第3の画像データに前記グループID、および前記第2の記録媒体を識別するためのアイテムIDを付加させることができる。
【0017】
本発明の第2の側面の画像処理方法またはプログラムは、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出し、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出し、前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御し、前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御するステップを含む。
【0018】
本発明の第2の側面においては、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データが抽出され、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データが抽出され、前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録が制御され、前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録が制御される。
【0019】
本発明の第3の側面の画像処理装置は、第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込む読み込み手段と、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成手段とを備える。
【0020】
画像処理装置には、前記第1の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻を設定する設定手段と、前記第1の画像データから、設定された前記区間を表示するための第4の画像データを取得する取得手段と、取得した前記第4の画像データを送信する送信手段とをさらに設けることができる。
【0021】
前記読み込み手段には、複数の前記第2の記録媒体に分割されて記録された前記第3のデータを、前記複数の第2の記録媒体から読み込ませることができる。
【0022】
前記読み込み手段には、前記第3の画像データが所定の大きさに分割されて、前記第2の記録媒体のそれぞれに循環的に順次供給されて記録された前記第4の画像データのそれぞれを、前記複数の第2の記録媒体から読み込ませることができる。
【0023】
本発明の第3の側面の画像処理方法またはプログラムは、第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込み、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成するステップを含む。
【0024】
本発明の第3の側面においては、第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとが、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込まれ、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データが生成される。
【発明の効果】
【0025】
本発明の第1の側面によれば、画像データを記録することができる。また、本発明の第1の側面によれば、複数の記録媒体に1つの画像データを分割して記録した場合においても、より簡単に画像の再生または編集を行うことができる。
【0026】
本発明の第2の側面によれば、画像データを記録することができる。また、本発明の第2の側面によれば、複数の記録媒体に1つの画像データを分割して記録した場合においても、より簡単に画像の再生または編集を行うことができる。
【0027】
本発明の第3の側面によれば、画像データを読み込むことができる。また、本発明の第3の側面によれば、複数の記録媒体に1つの画像データを分割して記録した場合においても、より簡単に画像の再生または編集を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0029】
本発明の第1の側面の画像処理システムは、第1の画像処理装置(例えば、図1の撮影装置11)、第2の画像処理装置(例えば、図1の簡易編集装置12)、および第3の画像処理装置(例えば、図1の編集装置13)からなる画像処理システムであって、前記第1の画像処理装置は、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出手段(例えば、図5の画像抽出部123)と、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出手段(例えば、図5の画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4)と、前記第2の画像データの第1の記録媒体(例えば、図1の記録媒体21)への記録を制御する第1の記録制御手段(例えば、図5の結合部129)と、前記第3の画像データの第2の記録媒体(例えば、図1の記録媒体22−1乃至記録媒体22−3)への記録を制御する第2の記録制御手段(例えば、図5の分割部131)とを備え、前記第2の画像処理装置は、前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻を設定する設定手段(例えば、図17の編集処理部365)と、前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データに、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報を付加する付加手段(例えば、図17の書き出し制御部366)とを備え、前記第3の画像処理装置は、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体から、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報が付加された前記第2の画像データ、および前記第3の画像データを読み込む読み込み手段(例えば、図28の読み込み制御部562)と、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成手段(例えば、図28の連結部582)と備える。
【0030】
本発明の第2の側面の画像処理装置は、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出手段(例えば、図5の画像抽出部123)と、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出手段(例えば、図5の画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4)と、前記第2の画像データの第1の記録媒体(例えば、図1の記録媒体21)への記録を制御する第1の記録制御手段(例えば、図5の結合部129)と、前記第3の画像データの第2の記録媒体(例えば、図1の記録媒体22−1乃至記録媒体22−3)への記録を制御する第2の記録制御手段(例えば、図5の分割部131)とを備える。
【0031】
前記第2の記録制御手段(例えば、図14のステップS85の処理を実行する結合部165−1乃至結合部165−3)には、前記第3の画像データの複数の前記第2の記録媒体への記録を制御させることができる。
【0032】
画像処理装置には、前記第3の画像データを所定の大きさの第4の画像データのそれぞれに分割する分割手段(例えば、図6の分割部162−1乃至分割部162−4)をさらに設け、前記第2の記録制御手段(例えば、図14のステップS85の処理を実行する結合部165−1乃至結合部165−3)には、前記第4の画像データのそれぞれを前記複数の第2の記録媒体のそれぞれに循環的に順次供給させて記録させることができる。
【0033】
画像処理装置には、前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体からなるグループを識別するためのグループIDを生成するグループID生成手段(例えば、図5のグループID生成部127)と、前記第1の記録媒体を識別するためのアイテムID、および前記第2の記録媒体を識別するためのアイテムIDを生成するアイテムID生成手段(例えば、図5のアイテムID生成部128、および図6のアイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3)とをさらに設け、前記第1の記録制御手段(例えば、図11のステップS48の処理を実行する結合部129)には、さらに、前記第2の画像データに前記グループID、および前記第1の記録媒体を識別するためのアイテムIDを付加させ、前記第2の記録制御手段(例えば、図14のステップS85の処理を実行する結合部165−1乃至結合部165−3)には、さらに、前記第3の画像データに前記グループID、および前記第2の記録媒体を識別するためのアイテムIDを付加させることができる。
【0034】
本発明の第2の側面の画像処理方法またはプログラムは、第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出し(例えば、図11のステップS43)、前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出し(例えば、図14のステップS81)、前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御し(例えば、図11のステップS49)、前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する(例えば、図14のステップS85)ステップを含む。
【0035】
本発明の第3の側面の画像処理装置は、第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体(例えば、図1の記録媒体21)および第2の記録媒体(例えば、図1の記録媒体22−1乃至記録媒体22−3)から読み込む読み込み手段(例えば、図28の読み込み制御部562)と、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成手段(例えば、図28の連結部582)とを備える。
【0036】
画像処理装置には、前記第1の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻を設定する設定手段(例えば、図28の編集処理部567)と、前記第1の画像データから、設定された前記区間を表示するための第4の画像データを取得する取得手段(例えば、図28の書き出し制御部568)と、取得した前記第4の画像データを送信する送信手段(例えば、図28の通信部509)とをさらに設けることができる。
【0037】
前記読み込み手段(例えば、図32のステップS432の処理を実行する読み込み制御部562)には、複数の前記第2の記録媒体に分割されて記録された前記第3のデータを、前記複数の第2の記録媒体から読み込ませることができる。
【0038】
前記読み込み手段(例えば、図32のステップS432の処理を実行する読み込み制御部562)には、前記第3の画像データが所定の大きさに分割されて、前記第2の記録媒体のそれぞれに循環的に順次供給されて記録された前記第4の画像データのそれぞれを、前記複数の第2の記録媒体から読み込ませることができる。
【0039】
本発明の第3の側面の画像処理方法またはプログラムは、第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込み(例えば、図33のステップS473)、前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する(例えば、図33のステップS475)ステップを含む。
【0040】
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
【0041】
図1は、本発明を適用した画像処理システムの一実施の形態の構成例を示している。この画像処理システムは、撮影装置11、簡易編集装置12、編集装置13、およびサーバ14から構成され、編集装置13およびサーバ14は、例えば、インターネットなどの通信網15を介して互いに接続されている。
【0042】
撮影装置11は、被写体を撮影して得られた画像データを圧縮(符号化)し、さらに、圧縮された画像データを複数の画像データに分割する。そして、撮影装置11は、分割した画像データのそれぞれを、撮影装置11に装着されている記録媒体21、および記録媒体22−1乃至記録媒体22−3に記録する。
【0043】
このとき、撮影装置11は、分割した画像データのうち、比較的解像度の低い画像データ(以下、プロキシデータとも称する)を記録媒体21に供給して記録させ、プロキシデータとともに伸張(復号)することにより、より解像度の高い画像を再生することができる画像データを記録媒体22−1乃至記録媒体22−3に供給して記録させる。
【0044】
なお、以下、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に記録媒体22と称する。
【0045】
撮影装置11による撮影が終了して、記録媒体21および記録媒体22に画像データが記録されると、プロキシデータが記録されている記録媒体21は、撮影装置11から外されて、撮影した画像の簡易的な編集(簡易編集)を行うための簡易編集装置12に装着される。
【0046】
簡易編集装置12は、記録媒体21が装着されると、記録媒体21から低解像度のプロキシデータを読み込んで画像の簡易編集を行う。ここで、簡易編集とは、最終的な画像を作るのではなく、撮影された画像中の特定の部分(シーン)の開始点(開始時刻)および終了点(終了時刻)である編集点を抽出(選択)することをいう。
【0047】
簡易編集装置12は、簡易編集が終了すると、編集されたプロキシデータを記録媒体21に供給して記録させる(プロキシデータを上書きする)。
【0048】
簡易編集装置12における簡易編集が終了すると、簡易編集装置12に装着された記録媒体21、および撮影装置11に装着された記録媒体22は、それぞれ簡易編集装置12および撮影装置11から外されて、編集装置13に接続されている読取装置23に装着される。なお、簡易編集装置12と、編集装置13とを通信網15を介して接続し、簡易編集装置12が編集されたプロキシデータを、通信網15を介して編集装置13に送信するようにしてもよい。
【0049】
読取装置23に記録媒体21および記録媒体22が装着されると、編集装置13は、読取装置23を介して記録媒体21および記録媒体22から画像データを読み込んで、読み込んだ画像データを基に再生される画像を用いて編集を行う。
【0050】
編集された画像の画像データは、通信網15を介してサーバ14に送信され、一旦、サーバ14に記録される。サーバ14は記録している編集済みの画像データを、通信網15を介して図示せぬ放送局等に送信する。
【0051】
図2は、図1の撮影装置11の外観を示す図である。
【0052】
撮影装置11は、例えば、高解像度の画像を撮影するデジタルビデオカメラから構成され、撮影装置11には、記録モード設定スイッチ51が設けられている。撮影者は、この記録モード設定スイッチ51を操作することにより、撮影装置11にSD(Standard Definition)画像などの標準的な解像度の画像を撮影させるか、またはHD(High Definition)画像などのより解像度の高い画像を撮影させるかを設定することができる。
【0053】
また、撮影装置11に装着される記録媒体21および記録媒体22は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのフラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどから構成される。
【0054】
ところで、記録媒体の記録速度は最大で400Mbps程度であるが、例えば、撮影装置11により、RGB(赤、緑、青)のそれぞれの成分が10bitで表わされ、横4096画素、縦2048画素である画像を24frame/sで撮影した場合、撮影された画像の画像データのビットレートは約6.04(≒4096×2048×3×10×24)Gbpsとなり、記録媒体の記録速度よりも速くなってしまう。
【0055】
そこで、撮影装置11は、撮影により得られた画像データを分割して、複数の記録媒体21および記録媒体22に記録することにより、記録媒体1つ当たりの画像データを記録するために必要な記録速度を下げることができ、画像データのビットレートが記録媒体の記録速度よりも速い場合においても、画像データをバッファリングすることなく記録媒体に記録することができる。
【0056】
図3は、図1の簡易編集装置12の外観を示す図である。
【0057】
簡易編集装置12は、例えば、パーソナルコンピュータなどから構成され、簡易編集装置12には、プロキシデータが記録されている記録媒体21を挿入するための図示せぬスロットが設けられている。簡易編集装置12は、装着された記録媒体21からプロキシデータを読み込んで、簡易編集を行う。
【0058】
図4は、図1の編集装置13および読取装置23の外観を示す図である。
【0059】
編集装置13および読取装置23は、例えば、PCI Express(Peripheral Component Interconnect Express)ケーブルなどのケーブル71により相互に接続されている。読取装置23には、記録媒体を挿入するための複数のスロットが設けられている。これらのスロットに記録媒体21および記録媒体22が装着されると、編集装置13は、記録媒体21および記録媒体22から画像データを読み込んで、高解像度の画像の編集を行う。
【0060】
次に、図5乃至図15を参照して、撮影装置11の構成および動作について説明する。
【0061】
図5は、撮影装置11の構成例を示すブロック図である。
【0062】
撮影装置11は、記録モード設定スイッチ51、撮像部101、符号化部102、およびプロキシ抽出部103から構成される。
【0063】
撮像部101は、被写体を撮像して(画像をキャプチャして)、これにより得られた画像データを符号化部102に供給する。
【0064】
記録モード設定スイッチ51は、撮影者の操作に応じて、撮影した画像を記録する記録モードに、SD画像を記録するSDモード、またはHD画像を記録するHDモードを設定する。
【0065】
符号化部102は、記録モード設定スイッチ51が設定した記録モードにしたがって、撮像部101から供給された画像データを、JPEG(Joint Photographic Experts Group)2000方式により符号化(階層符号化)する。また、符号化部102は、符号化された画像データをプロキシ抽出部103に供給する。
【0066】
プロキシ抽出部103は、符号化部102から供給された、符号化された画像データから、最下位の階層であるレベル0の画像データを抽出する。そして、プロキシ抽出部103は、抽出したレベル0の画像データを、プロキシデータとして記録媒体21に供給して記録させる。
【0067】
また、プロキシ抽出部103は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層よりも上位の階層の画像データを抽出し、抽出した画像データを記録媒体22に供給して記録させる。
【0068】
プロキシ抽出部103は、ヘッダ抽出部121、SOT(Start of tile)抽出部122、画像抽出部123、EOC(End of codestream)抽出部124、バッファ125、SOT変更部126、グループID(Identification)生成部127、アイテムID生成部128、結合部129、画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4、および分割部131から構成される。
【0069】
符号化部102からプロキシ抽出部103に供給された画像データは、プロキシ抽出部103のヘッダ抽出部121、SOT抽出部122、画像抽出部123、EOC抽出部124、および画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれに供給される。
【0070】
ヘッダ抽出部121は、符号化部102から供給された画像データから、ヘッダを抽出して結合部129に供給する。
【0071】
SOT抽出部122は、符号化部102から供給された画像データから、画像データとしてのコードストリームにおいて、タイル内に含まれる画像情報(タイルの画像データ)の開始位置を示す情報や、タイル全体の画像データの大きさ(データ量)を示すサイズ情報が含まれるSOTを抽出してSOT変更部126に供給する。
【0072】
ここで、タイルとは、撮影された画像上における一部分の画像をいう。JPEG2000方式においては、符号化(圧縮)する画像を複数の小さな画像(タイル)に分割して、分割された複数のタイルのそれぞれを別々に符号化することができる。なお、以下では、符号化時におけるタイルの枚数は1枚であるとして説明を続ける。
【0073】
画像抽出部123は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層であるレベル0の画像データを抽出してバッファ125に供給する。
【0074】
EOC抽出部124は、符号化部102から供給された画像データから、画像データとしてのコードストリームの終了位置を示すEOCを抽出して結合部129に供給する。
【0075】
バッファ125は、画像抽出部123から供給されたレベル0の画像データを一時的に記憶し、記憶している画像データを結合部129に供給する。また、バッファ125は、画像抽出部123から供給されたレベル0の画像データの大きさ(データ量)を計測(カウント)し、レベル0の画像データの大きさを示す情報をSOT変更部126に供給する。
【0076】
SOT変更部126は、バッファ125からのレベル0の画像データの大きさを示す情報に基づいて、SOT抽出部122からのSOTに含まれる、サイズ情報により示されるタイル全体の画像データの大きさが、レベル0の画像データの大きさとなるようにSOTを変更する(書き換える)。SOT変更部126は、変更されたSOTを結合部129に供給する。
【0077】
グループID生成部127は、1つの画像データが分割されて記録される記録媒体21、および記録媒体22−1乃至記録媒体22−3からなる1つのグループを識別するためのグループIDを生成して、アイテムID生成部128および分割部131に供給する。
【0078】
アイテムID生成部128は、記録媒体21を識別するためのアイテムIDを生成し、生成したアイテムIDをグループID生成部127から供給されたグループIDに付加して結合部129に供給する。
【0079】
結合部129は、ヘッダ抽出部121、バッファ125、SOT変更部126、EOC抽出部124、およびアイテムID生成部128から供給された、ヘッダ、レベル0の画像データ、SOT、EOC、グループID、およびアイテムIDを基にプロキシデータを生成して、生成したプロキシデータを記録媒体21に供給する。
【0080】
画像抽出部130−1は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層より1つ上位の階層であるレベル1の画像データを抽出して分割部131に供給する。画像抽出部130−2は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層より2つ上位の階層であるレベル2の画像データを抽出して分割部131に供給する。
【0081】
画像抽出部130−3は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層より3つ上位の階層であるレベル3の画像データを抽出して分割部131に供給する。画像抽出部130−4は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層より4つ上位の階層であるレベル4の画像データを抽出して分割部131に供給する。
【0082】
なお、以下、画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に画像抽出部130と称する。
【0083】
分割部131は、画像抽出部130から供給された画像データを分割して、分割された画像データを記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれに供給して記録させる。
【0084】
画像データを分割する分割部131は、より詳細には、図6に示すように構成される。
【0085】
分割部131は、より詳細には、バッファ161−1乃至バッファ161−4、分割部162−1乃至分割部162−4、結合部163−1乃至結合部163−4、アイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3、および結合部165−1乃至結合部165−3から構成される。
【0086】
バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれは、画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれから供給された、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれを一時的に記憶する。
【0087】
また、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれは、画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれから供給された、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれの大きさ(データ量)を計測し、計測されたレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれの大きさを示すサイズ情報を、結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれに供給する。なお、以下、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単にバッファ161と称する。
【0088】
分割部162−1乃至分割部162−4のそれぞれは、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれに記憶されている画像データを、1バイトを単位とする複数の画像データに分割する。分割部162−1乃至分割部162−4のそれぞれは、分割された1バイトの画像データのそれぞれを結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれに供給する。
【0089】
結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれは、分割部162−1乃至分割部162−4のそれぞれから供給された1バイトの画像データを、結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれに順番に供給する。このとき、結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれは、結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれに最初に供給される画像データの先頭にサイズ情報を付加する。
【0090】
なお、以下、分割部162−1乃至分割部162−4のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に分割部162と称する。また、以下、結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に結合部163と称する。
【0091】
アイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3のそれぞれは、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれを識別するためのアイテムIDを生成し、生成したそれぞれのアイテムIDをグループID生成部127(図5)から供給されたグループIDに付加して結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれに供給する。
【0092】
結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれは、結合部163から供給された画像データに、アイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3のそれぞれから供給されたグループIDおよびアイテムIDを付加して、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれに供給する。
【0093】
なお、以下、アイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単にアイテムID生成部164と称する。また、以下、結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に結合部165と称する。
【0094】
次に、図7のフローチャートを参照して、撮影装置11による撮影処理について説明する。この撮影処理は、撮影者が撮影装置11を操作して、被写体の撮影を指示すると開始される。
【0095】
ステップS11において、撮像部101は、被写体の画像を撮像し、撮像により得られた画像データを符号化部102に供給する。
【0096】
ステップS12において、符号化部102は、記録モード設定スイッチ51が設定した記録モードにしたがって、撮像部101から供給された画像データを、JPEG2000方式により符号化し、画像データを1/4の大きさ(データ量)に圧縮する。また、符号化部102は、符号化された画像データをプロキシ抽出部103に供給する。
【0097】
記録モードの設定がHDモードである場合、符号化部102は、例えば、図8Aに示すように、記録する画像のアスペクト比が16:9のHD画像となるように、画像データを符号化する。また、記録モードの設定がSDモードである場合、符号化部102は、例えば、図8Bに示すように、記録する画像のアスペクト比が4:3のSD画像となるように、画像データを符号化する。
【0098】
また、HDモードにしたがって画像を符号化(階層符号化)する場合、符号化部102は、例えば、図9Aに示すように周波数分解を行い、画像データを5階層のデータに階層化する。撮影された画像は、まず、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタにより4つの帯域191−1乃至帯域191−4に分解される。さらに、帯域191−4は、帯域192−1乃至帯域192−4に分解される。同様に、帯域192−4は、帯域193−1乃至帯域193−4に分解され、帯域193−4は、さらに、帯域194−1乃至帯域194−4に分解される。
【0099】
そして、符号化された画像データのうち、帯域194−4に対応する画像データが、復号に欠くことのできないレベル0の画像データとされ、帯域194−1乃至帯域194−3に対応する画像データがレベル1の画像データとされる。また、帯域193−1乃至帯域193−3に対応する画像データがレベル2の画像データとされ、帯域192−1乃至帯域192−3に対応する画像データがレベル3の画像データとされ、帯域191−1乃至帯域191−3に対応する画像データがレベル4の画像データとされる。
【0100】
ここで、レベル0の画像データを復号して得られる画像は、最も解像度が低い画像とされ、レベル0の画像データおよびレベル1の画像データを復号して得られる画像は、レベル0を復号して得られる画像よりも解像度が高い画像とされる。また、レベル0の画像データ乃至レベル2の画像データを復号して得られる画像は、レベル0の画像データおよびレベル1の画像データを復号して得られる画像よりもさらに解像度が高い画像とされる。
【0101】
同様に、レベル0の画像データ乃至レベル3の画像データを復号して得られる画像は、レベル0の画像データ乃至レベル2の画像データを復号して得られる画像よりも解像度が高い画像とされ、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データを復号して得られる画像は、最も解像度の高い画像とされる。
【0102】
また、SDモードにしたがって画像を符号化(階層符号化)する場合、符号化部102は、例えば、図9Bに示すように周波数分解を行い、画像データを3階層のデータに階層化する。撮影された画像は、まず、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタにより4つの帯域201−1乃至帯域201−4に分解される。さらに、帯域201−4は、帯域202−1乃至帯域202−4に分解される。
【0103】
そして、符号化された画像データのうち、帯域202−4に対応する画像データが、復号に欠くことのできないレベル0の画像データとされ、帯域202−1乃至帯域202−3に対応する画像データがレベル1の画像データとされ、帯域201−1乃至帯域201−3に対応する画像データがレベル2の画像データとされる。
【0104】
さらに、HDモードにしたがって画像データを符号化した場合、符号化部102からプロキシ抽出部103には、符号化された画像データとして例えば、図10に示す画像データが供給される。
【0105】
図10の例においては、画像データの先頭(図中、上側)にヘッダが設けられ、ヘッダに続いてSOTが配置されている。SOTには、上述したように、タイル内に含まれる画像情報の開始位置を示す情報、タイル全体の画像データの大きさを示すサイズ情報が含まれている。
【0106】
そして、SOTに続いて、SOTにより示されるタイルの画像の画像データとして、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データが、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データの順に並べられて配置されており、最後に画像データとしてのコードストリームの終了位置を示すEOCが配置されている。
【0107】
このように、符号化部102は、記録モードにしたがって、記録する画像の画素数および階層の数を変化させて画像データを符号化する。なお、符号化部102が画像データを符号化する方式は、JPEG2000方式に限らず、その他、MPEG(Moving Picture Experts Group phase)2などの方式により符号化するようにしてもよい。
【0108】
図7のフローチャートの説明に戻り、ステップS13において、プロキシ抽出部103は、プロキシデータ生成処理を行う。なお、プロキシデータ生成処理の詳細は後述するが、プロキシデータ生成処理において、プロキシ抽出部103は、符号化部102から供給された画像データから、レベル0の画像データを抽出してプロキシデータを生成する。また、プロキシ抽出部103は、生成したプロキシデータを記録媒体21に供給して記録させる。
【0109】
ステップS14において、プロキシ抽出部103は、画像データ生成処理を行い、撮影処理は終了する。なお、画像データ生成処理の詳細は後述するが、画像データ生成処理において、プロキシ抽出部103は、符号化部102から供給された画像データから、レベル0よりも上位の階層の画像データ(例えば、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データ)を抽出する。そして、プロキシ抽出部103は、抽出した画像データを分割して
記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれに供給し、供給した画像データを記録させる。
【0110】
このようにして、撮影装置11は、被写体の画像を撮影し、撮影により得られた画像データのうち、復号に欠くことのできない最下位の階層の画像データを記録媒体21に供給して記録させ、最下位よりも上位の階層の画像データ(符号化された画像データのうち、レベル0の画像データを除いた画像データ)を記録媒体22に供給して記録させる。
【0111】
このように、画像データを分割して複数の記録媒体に記録することによって、画像データのビットレートが記録媒体の記録速度よりも速い場合においても、画像データをバッファリングすることなく画像データを記録媒体に記録することができる。
【0112】
次に、図11のフローチャートを参照して、図7のステップS13の処理に対応するプロキシデータ生成処理について説明する。
【0113】
ステップS41において、ヘッダ抽出部121は、符号化部102から供給された画像データから、ヘッダを抽出して結合部129に供給する。
【0114】
ステップS42において、SOT抽出部122は、符号化部102から供給された画像データからSOTを抽出してSOT変更部126に供給する。
【0115】
ステップS43において、画像抽出部123は、符号化部102から供給された画像データからレベル0の画像データを抽出してバッファ125に供給する。バッファ125は、画像抽出部123から供給されたレベル0の画像データを一時的に記憶する。また、バッファ125は、画像抽出部123から供給されたレベル0の画像データの大きさを計測し、レベル0の画像データの大きさを示す情報を生成してSOT変更部126に供給する。
【0116】
ステップS44において、SOT変更部126は、バッファ125からのレベル0の画像データの大きさを示す情報に基づいて、SOT抽出部122から供給されたSOTのサイズ情報により示されるタイル全体の画像データの大きさが、レベル0の画像データの大きさ(データ量)となるようにSOTを変更する。
【0117】
SOT変更部126はSOTを変更すると、変更したSOTを結合部129に供給する。また、SOTが変更されると、バッファ125は記憶しているレベル0の画像データを結合部129に供給する。
【0118】
ステップS45において、EOC抽出部124は、符号化部102から供給された画像データからEOCを抽出して結合部129に供給する。
【0119】
ステップS46において、グループID生成部127は、記録媒体21および記録媒体22からなる記録媒体のグループを識別するためのグループIDを生成し、生成したグループIDをアイテムID生成部128および分割部131に供給する。
【0120】
これにより、例えば、図12に示すような64bit(8byte)のグループIDが生成される。図12に示すグループIDの先頭(図中、左側)には、撮影装置11に固有の16bitのシリアル番号が配置されている。そしてシリアル番号に続いて画像データの撮影開始日時(撮影年月日および撮影開始時刻)を示す12bitの年、4bitの月、5bitの日、5bitの時、6bitの分、6bitの秒、および5bitのフレームが順番に配置される。
【0121】
ここで、フレームは、例えば、1秒間に30フレーム撮影される場合、1乃至30のいずれかの数とされる。例えば、撮影開始時刻の秒以下の桁の値が0.0秒以上0.033秒以下のとき、フレームを示す数は1とされる。また、グループIDには、フレームに続いて5bitの予備が配置される。この予備は、任意のデータとされる。
【0122】
図11のフローチャートの説明に戻り、グループIDが生成されると、ステップS47において、アイテムID生成部128は、記録媒体21を識別するためのアイテムIDを生成し、生成したアイテムIDをグループID生成部127から供給されたグループIDに付加して結合部129に供給する。例えば、記録媒体21を識別するためのアイテムIDは、“1”とされる。
【0123】
ステップS48において、結合部129は、ヘッダ抽出部121、バッファ125、SOT変更部126、EOC抽出部124、およびアイテムID生成部128から供給された、ヘッダ、レベル0の画像データ、SOT、EOC、グループID、およびアイテムIDを基にプロキシデータを生成して、生成したプロキシデータを記録媒体21に供給する。
【0124】
S49において、記録媒体21は、結合部129から供給されたプロキシデータを記録して、処理は図7のステップS14に進む。
【0125】
これにより、記録媒体21には、例えば、図13に示すプロキシデータが記録される。
【0126】
図中、中央に示すように記録媒体21には、撮影が終了するごとに生成される、プロキシデータとしてのファイルA乃至ファイルCのそれぞれが記録されている。例えば、ファイルAは、図中、右側に示すように、ファイルAの先頭(図中、上側)にグループIDおよびアイテムIDが配置されている。そして、グループIDおよびアイテムIDに続いて、ファイルAに含まれている編集点、すなわち、ファイルAの画像中の特定の部分の開始点または終了点を示す情報(後述するStart timeまたはEnd time)の開始位置を示す“Meta data pointer”が配置される。なお、図13の例においては、ファイルAには、編集点を示す情報は含まれていないので、Meta data pointerの値は初期値であるMeta data pointer=0とされている。
【0127】
Meta data pointerの次には、1フレーム分の画像データとしてのヘッダ、SOT、レベル0の画像データ、およびEOCが順番に配置されている。さらに、EOCに続いて、次のフレームのヘッダ、SOT、レベル0の画像データ、およびEOCが配置され、撮影された各フレームのヘッダ、SOT、レベル0の画像データ、およびEOCが順次並べられて配置される。
【0128】
このようにして、プロキシ抽出部103は、符号化された画像データからレベル0の画像データを抽出してプロキシデータを生成し、記録媒体21に記録させる。
【0129】
このように、符号化された画像データからレベル0の画像データを抽出してプロキシデータを生成し、1つの記録媒体21に記録することで、その記録媒体21に記録されたプロキシデータに基づく、比較的解像度の低い画像を用いて撮影された画像の簡易編集を行ったり、撮影された画像を再生して確認したりすることができる。
【0130】
したがって、例えば、複数の記録媒体に1つの画像データを記録した場合においても、複数の記録媒体のうちの、プロキシデータが記録された1つの記録媒体21を、図1に示した簡易編集装置12に装着することで、より簡単に低解像度の画像の簡易編集などを行うことができる。
【0131】
また、画像データに含まれているSOTのサイズ情報により示される画像データの大きさと、SOTおよびEOCの間に配置される画像データの大きさとが異なる場合、その画像データは再生することができない。図13に示したように、記録媒体21には階層符号化により符号化された画像データのうち、レベル0の画像データだけが抽出されてSOTおよびEOCの間に配置されるが、プロキシデータに含まれるSOTのサイズ情報を、タイル全体の画像データの大きさ、すなわち、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データの大きさから、レベル0の画像データの大きさに変更することによって、プロキシデータを再生することができる。
【0132】
さらに、プロキシデータとされる画像データは、階層符号化された画像データのうちの、最下位の階層の画像データ(レベル0の画像データ)であり、このレベル0の画像データを基に低解像度の画像を表示することができるので、記録媒体に解像度の異なる同じ画像の画像データをいちいち記録する必要がない。
【0133】
なお、以上においては、レベル0の画像データを、比較的解像度の低い画像を再生するためのプロキシデータとすると説明したが、例えば、レベル0の画像データおよびレベル1の画像データをプロキシデータとするようにしてもよい。
【0134】
次に、図14のフローチャートを参照して、図7のステップS14の処理に対応する、画像データ生成処理について説明する。
【0135】
符号化部102から画像抽出部130に符号化された画像データが供給されると、ステップS81において、画像抽出部130は、符号化部102から供給された画像データから、最下位の階層よりも上位の階層(レベル)の画像データを抽出してバッファ161に供給する。
【0136】
より具体的には、画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれは、符号化部102から供給された画像データから、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれを抽出して、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれに供給する。バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれは、供給されたレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれを一時的に記憶する。
【0137】
また、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれは、画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−4のそれぞれから供給された、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれの大きさ(データ量)を計測し、計測されたレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれの大きさを示すサイズ情報を生成して、結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれに供給する。
【0138】
ステップS82において、分割部162−1乃至分割部162−4のそれぞれは、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれに記憶されている画像データを、1バイトを単位とする複数の画像データに分割し、分割された1バイトの画像データのそれぞれを結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれに供給する。
【0139】
ステップS83において、結合部163−1乃至結合部163−4のそれぞれは、分割部162−1乃至分割部162−4のそれぞれから供給された1バイトの画像データのうち、結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれに供給する画像データの先頭に、バッファ161−1乃至バッファ161−4のそれぞれから供給されたサイズ情報を付加して、サイズ情報が付加された画像データのそれぞれを、結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれに供給する。
【0140】
例えば、結合部163は、分割部162から供給された画像データのうち、最初の1バイトの画像データの先頭にサイズ情報を付加して結合部165−1に供給する。同様に、結合部163は、分割部162から供給された次の1バイトの画像データの先頭にサイズ情報を付加して結合部165−2に供給し、さらに、その次の1バイトの画像データの先頭にサイズ情報を付加して結合部165−3に供給する。
【0141】
そして、結合部163は、次の1バイトの画像データを結合部165−1に供給し、さらに、その次の1バイトの画像データを結合部165−2に供給して、画像データを1バイトずつ、結合部165−1乃至結合部165−3に循環的に供給する。
【0142】
ステップS84において、アイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3のそれぞれは、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれを識別するためのアイテムIDを生成し、生成したそれぞれのアイテムIDをグループID生成部127(図5)から供給されたグループIDに付加して結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれに供給する。
【0143】
ステップS85において、結合部165−1乃至結合部165−3のそれぞれは、結合部163から供給された画像データに、アイテムID生成部164−1乃至アイテムID生成部164−3のそれぞれから供給されたグループIDおよびアイテムIDを付加して、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれに供給する。
【0144】
ステップS86において、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれは、結合部165から供給された画像データのそれぞれを記録して処理は終了する。
【0145】
これにより、記録媒体22には、例えば、図15に示す画像データが記録される。
【0146】
図15に示す画像データの先頭(図中、上側)には、グループIDおよびアイテムIDが配置され、続いてレベル1の画像データの大きさ(データ量)を示すサイズ情報、および分割されたレベル1の画像データが配置されている。そして、レベル1の画像データの次には、レベル2の画像データの大きさを示すサイズ情報、分割されたレベル2の画像データ、レベル3の画像データの大きさを示すサイズ情報、分割されたレベル3の画像データ、レベル4の画像データの大きさを示すサイズ情報、および分割されたレベル4の画像データが順番に並べられて配置されている。
【0147】
このように、各記録媒体22には、インターリーブされたレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データの他に、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれのサイズ情報が含まれている。なお、各記録媒体22に記録されるサイズ情報のそれぞれは、記録媒体22のそれぞれに記録されているレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれの大きさではなく、バッファ161に記憶された画像データのそれぞれの大きさとされる。
【0148】
このようにして、撮影装置11は、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれを1バイトずつインターリーブして記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれに記録する。
【0149】
このように、画像データをインターリーブして記録媒体22のそれぞれに記録することで、1つの記録媒体に1つのレベルの画像データ(例えば、レベル1の画像データ)を記録する場合よりも、より効率よく画像データを記録することができる。
【0150】
すなわち、撮影する画像によって、各レベルの画像データのデータ量は異なるので、1つの記録媒体に1つのレベルの画像データを記録する場合、データ量の大きいレベルの画像データを記録する記録媒体は、記録容量が足りなくなってしまったり、他の記録媒体には画像データが記録しきれない(記録容量が不足した)状態であるにもかかわらず、データ量の小さいレベルの画像データを記録する記録媒体には、殆ど画像データが記録されていなかったりして効率が悪い。
【0151】
また、1つの記録媒体に1つのレベルの画像データを記録する場合、階層符号化された画像データの階層の数を変化させるときには、記録媒体の数も変化させなければならない。
【0152】
これに対して、画像データをインターリーブして記録媒体22のそれぞれに記録する場合には、各記録媒体22には、それぞれ同じデータ量の画像データが記録されるため、より効率よく画像データを記録することができる。また、階層の数が変化しても記録媒体22の数を変化させる必要はない。
【0153】
さらに、記録媒体21および記録媒体22のそれぞれに記録される画像データには、グループIDおよびアイテムIDが含まれているので、これらの記録媒体21および記録媒体22を、他の装置(例えば、図1の編集装置13)に挿入(装着)した場合においても、挿入された複数の記録媒体が、1つのグループの記録媒体のそれぞれであるか否かを判別することができ、また、複数の記録媒体のそれぞれを個々に識別することができるので、どの記録媒体に画像データのどの部分が記録されているかを簡単に知ることができる。
【0154】
ところで、撮影装置11により画像が撮影されると、記録媒体21には、プロキシデータが記録される。例えば、撮影が終了すると、記録媒体21はその場(撮影現場)で撮影装置11から外されて、簡易編集装置12(図1)に装着され、プロキシデータを基に簡易編集が行われる。以下、図16乃至図26を参照して、簡易編集装置12の構成および動作について説明する。
【0155】
図16は、簡易編集装置12の構成例を示すブロック図である。
【0156】
CPU(Central Processing Unit)301は、ROM(Read Only Memory)302、または記録部308に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)303には、CPU301が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU301、ROM302、およびRAM303は、バス304により相互に接続されている。
【0157】
CPU301にはまた、バス304を介して入出力インターフェース305が接続されている。入出力インターフェース305には、マウス321、キーボード322、マイクロホンなどよりなる入力部306、ディスプレイなどの表示部323やスピーカなどよりなる出力部307が接続されている。CPU301は、マウス321、キーボード322などの入力部306から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU301は、処理の結果を出力部307に出力する。
【0158】
入出力インターフェース305に接続されている記録部308は、例えばハードディスクからなり、CPU301が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部309は、インターネットやローカルエリアネットワークなどの通信網15(図1)を介して外部の装置と通信する。
【0159】
また、通信部309を介してプログラムを取得し、記録部308に記録してもよい。
【0160】
入出力インターフェース305に接続されているドライブ310は、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体21が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部308に転送され、記録される。
【0161】
図17は、簡易編集装置12の機能の構成例を示すブロック図である。
【0162】
簡易編集装置12は、RAM303、入力部306、表示部323、制御部351、および表示制御部352から構成される。なお、図中、図16における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0163】
制御部351は、簡易編集装置12の各部を制御する。制御部351は、検出部361、設定保持部362、読み込み制御部363、時間軸設定部364、編集処理部365、および書き出し制御部366から構成される。ここで、検出部361乃至書き出し制御部366のそれぞれは、相互にデータを授受することが可能とされている。
【0164】
検出部361は、簡易編集装置12に記録媒体21が装着されたか否かを検出する。また、検出部361は、画像の簡易編集を行うときに表示部323に表示される簡易編集画面上の所定のボタンが操作されたか否かを検出する。
【0165】
設定保持部362は、簡易編集画面上で画像の簡易編集を行うための各種の設定を保持する。読み込み制御部363は、記録媒体21に記録されているプロキシデータ(画像データ)の読み込みを制御する。
【0166】
時間軸設定部364は、簡易編集を行うための簡易編集画面上に表示する画像の撮影時刻と、その画像に隣接して表示する画像の撮影時刻との時間間隔を設定する。編集処理部365は、簡易編集画面上に表示された画像の簡易編集処理を行う。書き出し制御部366は、簡易編集されたプロキシデータの記録媒体21への書き出しを制御する。
【0167】
また、表示制御部352は、編集者の操作に応じて、表示部323への各種の画像の表示を制御する。
【0168】
簡易編集装置12に記録媒体21が装着され、編集者によりマウス321、キーボード322などの入力部306が操作されて画像の簡易編集の開始が指示されると、表示部323には、例えば、図18に示す簡易編集画面401が表示される。
【0169】
簡易編集画面401の図中、左下には、プロキシデータとしてのファイルのリストを表示するためのリスト表示領域411が設けられている。このリスト表示領域411には、プロキシデータとして記録媒体21に記録されているファイル(ファイル名)のリストが表示され、図18では、記録媒体21に記録されているファイルとしてFile-A乃至File-Iが表示されている。
【0170】
また、リスト表示領域411には、各ファイルを選択するためのカーソル412が表示されており、編集者は、入力部306を操作することによりカーソル412を移動させて、簡易編集を行うファイル(プロキシデータ)を選択することができるようになされている。
【0171】
さらに、リスト表示領域411の図中、右側にはスクロールバー413が表示されており、編集者は入力部306を操作することにより、スクロールバー413を操作して、リスト表示領域411に表示されたファイルのリスト(の画面)を図中、上方向または下方向にスクロールさせることができる。
【0172】
簡易編集画面401上のスクロールバー413の右側には、読み込みボタン414が設けられており、読み込みボタン414には、文字“読み込み”が表示されている。編集者は、この読み込みボタン414を操作(選択)することにより、カーソル412により選択されているファイル(プロキシデータ)の画像を、図中、上側に設けられた画像表示領域415に表示させることができる。
【0173】
図18の例では、カーソル412によりプロキシデータとしてのファイル“File-A”が選択されており、画像表示領域415には、“File-A”の画像として、画像431−1乃至画像431−6が表示されている。ここで、画像431−1乃至画像431−6のそれぞれは、プロキシデータに基づく1フレーム分の画像であり、所定の時間間隔のフレームの画像とされる。
【0174】
また、画像表示領域415には、撮影時刻が古い順に(撮影時刻が現在時刻から遠い順に)図中、左側から右側の方向に並べられて表示される。なお、以下、画像431−1乃至画像431−6のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に画像431と称する。
【0175】
さらに、簡易編集画面401の図中、中央には、画像表示領域415に表示する画像431の時間の間隔を設定するための時間軸選択ボタン416−1乃至時間軸選択ボタン416−4のそれぞれが設けられている。時間軸選択ボタン416−1乃至時間軸選択ボタン416−4のそれぞれは、画像表示領域415に、それぞれ1分ごと、30秒ごと、10秒ごと、および1秒ごとの画像431を表示させるためのボタンであり、時間軸選択ボタン416−1乃至時間軸選択ボタン416−4のそれぞれの図中、右側には、それぞれ文字“1min”、“30sec”、“10sec”、および“1sec”が表示されている。
【0176】
時間軸選択ボタン416−1乃至時間軸選択ボタン416−4のうち、選択されている時間軸選択ボタンの中央には、丸が表示される。図18では、時間軸選択ボタン416−1の中央に丸が表示されているので、選択されている時間軸選択ボタンは、時間軸選択ボタン416−1となる。
【0177】
したがって、この場合、画像表示領域415には、それぞれの撮影時刻が1分間隔である画像431が表示される。すなわち、画像431−1の撮影時刻を基準とすると、画像431−2乃至画像431−6のそれぞれは、画像431−1の1分後乃至5分後に撮影された画像のそれぞれとなる。以下、時間軸選択ボタン416−1乃至時間軸選択ボタン416−4のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に時間軸選択ボタン416と称する。
【0178】
また、画像表示領域415には、画像431を選択するためのカーソル417が表示されており、編集者は、入力部306を操作してカーソル417を図中、左右方向に移動させて、画像431を選択することができる。さらに、編集者は、カーソル417を左右方向に移動させることによって、画像表示領域415に表示される画像431を図中、左右方向にスクロールさせることができる。
【0179】
画像表示領域415の図中、下側には、スクロールバー418が設けられており、編集者は入力部306を操作することにより、スクロールバー418を操作して、画像表示領域415を図中、左右方向にスクロールさせることができる。
【0180】
さらに、簡易編集画面401の中央には、編集点としての開始点を選択するための開始点設定ボタン419、および終了点を選択するための終了点設定ボタン420が設けられている。開始点設定ボタン419および終了点設定ボタン420には、それぞれ文字“開始点設定”および“終了点設定”が表示されている。編集者は、カーソル417を移動させて画像431を選択し、さらに、入力部306を操作して開始点設定ボタン419および終了点設定ボタン420を選択(操作)することによって、編集点としての開始点および終了点を選択することができる。
【0181】
また、開始点設定ボタン419または終了点設定ボタン420が操作されて、開始点または終了点が選択されると、カーソル417により選択された画像431の図中、上側には、開始点(を表わす図形)421、または終了点(を表わす図形)422が表示される。図18では、開始点421および終了点422は、それぞれ三角形の図形で表わされている。また、開始点421と終了点422とは、編集により選択された期間(区間)が分かり易いように、直線により結ばれている。
【0182】
さらに、簡易編集画面401の図中、右下には簡易編集されたプロキシデータの記録媒体21への書き出しを行うための書き出しボタン423が設けられており、書き出しボタン423には、文字“書き出し”が表示されている。編集者が入力部306を操作して書き出しボタン423を選択(操作)すると、簡易編集装置12は、簡易編集されたプロキシデータを、記録媒体21に書き出す。
【0183】
次に、図19のフローチャートを参照して、簡易編集装置12による検出処理について説明する。
【0184】
ステップS121において、検出部361(図17)は、記録媒体21が検出されたか否かを判定する。例えば、検出部361は、簡易編集装置12に記録媒体21が装着された場合、記録媒体21が検出されたと判定する。
【0185】
ステップS121において、記録媒体21が検出されていないと判定された場合、ステップS121に戻り、記録媒体21が検出されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0186】
一方、ステップS121において、記録媒体21が検出されたと判定された場合、ステップS122に進み、読み込み制御部363は、記録媒体21に記録されているプロキシデータを読み込む。読み込み制御部363は、読み込んだプロキシデータをRAM303に供給して記憶させる。
【0187】
また、読み込み制御部363は、RAM303に記録されているプロキシデータを参照して、プロキシデータとして記録媒体21に記録されているファイルのリストを示す情報を生成し、表示制御部352を介して表示部323に供給する。
【0188】
ステップS123において、表示部323は、表示制御部352から供給されたファイルのリストを示す情報を基に、簡易編集画面401(図18)のリスト表示領域411にファイル名を並べて表示することにより、ファイルのリストを表示して、検出処理は終了する。
【0189】
これにより、リスト表示領域411には、例えば、図18に示したように、記録媒体21に記録されているファイル(のファイル名)としてFile-A乃至File-Iが表示される。
【0190】
このようにして、簡易編集装置12は、簡易編集装置12に記録媒体21が装着されると、これを検出して、記録媒体21に記録されているプロキシデータとしてのファイルのリストを表示する。
【0191】
このように、ファイルのリストを表示することによって、編集者は記録媒体21に記録されているファイル(プロキシデータ)を簡単に選択して表示させることができる。
【0192】
次に、図20のフローチャートを参照して、簡易編集装置12による読み込み処理について説明する。
【0193】
ステップS151において、読み込み制御部363は、読み込みボタン414(図18)が操作されたか否かを判定する。例えば、読み込み制御部363は、編集者により、入力部306が操作されて、読み込みボタン414が操作(選択)され、入力部306から読み込み制御部363に読み込みボタン414が操作された旨の信号が供給された場合、読み込みボタン414が操作されたと判定する。
【0194】
ステップS151において、読み込みボタン414が操作されていないと判定された場合、ステップS151に戻り、読み込みボタン414が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0195】
一方、ステップS151において、読み込みボタン414が操作されたと判定された場合、ステップS152に進み、読み込み制御部363は、カーソル412により選択されているファイル(プロキシデータ)をRAM303から読み込む。例えば、図18に示した例においては、カーソル412により“File-A”が選択されているので、読み込み制御部363は、RAM303から“File-A”を読み込む。
【0196】
ステップS153において、読み込み制御部363は、時間軸選択ボタン416のうち、選択されている時間軸選択ボタン416を検出する。例えば、設定保持部362には、選択されている時間軸選択ボタン416により示される時間間隔を示す時間軸情報が保持されており、読み込み制御部363は、設定保持部362が保持している時間軸情報を参照することにより、選択されている時間軸選択ボタン416を検出する。
【0197】
選択されている時間軸選択ボタン416が検出されると、読み込み制御部363は選択された時間軸選択ボタン416の設定にしたがって、RAM303から読み込んだファイルを、表示制御部352を介して表示部323に供給する。
【0198】
例えば、時間軸選択ボタン416−1が選択されている場合、画像表示領域415に表示する画像431は、1分ごとの画像であるので、読み込み制御部363は、ファイル(プロキシデータ)の最初のフレームの画像データ、および撮影時刻が最初のフレームの画像データの撮影時刻のi分後(但し、i≧1)である画像データを表示部323に供給する。
【0199】
ステップS154において、表示部323は、表示制御部352から供給された画像データを基に、選択されている時間軸選択ボタン416の設定にしたがって、画像表示領域415に画像431を表示させて、読み込み処理を終了する。
【0200】
これにより、例えば、画像表示領域415には、図18に示した画像431−1乃至画像431−6のそれぞれが表示される。
【0201】
このようにして、簡易編集装置12は、選択されたファイルを読み込んで、読み込んだファイルに基づく画像を画像表示領域415に表示する。
【0202】
このように、選択されたファイルに基づく画像を画像表示領域415に表示することによって、編集者はより簡単に撮影した画像の簡易編集を行うことができる。なお、より詳細には、選択されたファイルが読み込まれて表示されると、新たなファイルを読み込むための読み込み処理が繰り返し行われる。
【0203】
次に、図21のフローチャートを参照して、簡易編集装置12による表示更新処理について説明する。
【0204】
ステップS181において、時間軸設定部364は、時間軸選択ボタン416が操作されたか否かを判定する。例えば、時間軸設定部364は、編集者により、入力部306が操作されて、時間軸選択ボタン416が操作(選択)され、入力部306から時間軸設定部364に時間軸選択ボタン416が操作された旨の信号が供給された場合、時間軸選択ボタン416が操作されたと判定する。
【0205】
ステップS181において、時間軸選択ボタン416が操作されていないと判定された場合、ステップS181に戻り、時間軸選択ボタン416が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0206】
一方、ステップS181において、時間軸選択ボタン416が操作されたと判定された場合、ステップS182に進み、時間軸設定部364は、操作された時間軸選択ボタン416が、画像表示領域415に表示する画像431の時間間隔を1分とする時間軸選択ボタン416−1であるか否かを判定する。
【0207】
ステップS182において、時間間隔を1分とする時間軸選択ボタン416−1であると判定された場合、ステップS183に進み、時間軸設定部364は、設定保持部362が保持している時間軸情報により示される時間間隔を1分とする。すなわち、時間軸設定部364は、時間軸選択ボタン416−1以外の時間軸選択ボタン416の選択を解除し、時間軸選択ボタン416−1を選択する。
【0208】
また、読み込み制御部363は、選択された時間軸選択ボタン416−1の設定にしたがって、カーソル412により選択されているファイルの1分間隔の画像データをRAM303から読み出し、読み出した画像データを、表示制御部352を介して表示部323に供給する。表示部323は、表示制御部352から供給された画像データを基に、画像表示領域415に1分間隔の画像431を表示させて画像431の表示を更新し、表示更新処理は終了する。
【0209】
これに対して、ステップS182において、時間間隔を1分とする時間軸選択ボタン416−1でないと判定された場合、ステップS184に進み、時間軸設定部364は、操作された時間軸選択ボタン416が、画像表示領域415に表示する画像431の時間間隔を30秒とする時間軸選択ボタン416−2であるか否かを判定する。
【0210】
ステップS184において、時間間隔を30秒とする時間軸選択ボタン416−2であると判定された場合、ステップS185に進み、時間軸設定部364は、設定保持部362が保持している時間軸情報により示される時間間隔を30秒とする。
【0211】
また、読み込み制御部363は、選択された時間軸選択ボタン416−2の設定にしたがって、カーソル412により選択されているファイルの30秒間隔の画像データをRAM303から読み出し、読み出した画像データを、表示制御部352を介して表示部323に供給する。表示部323は、表示制御部352から供給された画像データを基に、画像表示領域415に30秒間隔の画像431を表示させて画像431の表示を更新し、表示更新処理は終了する。
【0212】
さらに、ステップS184において、時間間隔を30秒とする時間軸選択ボタン416−2でないと判定された場合、ステップS186に進み、時間軸設定部364は、操作された時間軸選択ボタン416が、画像表示領域415に表示する画像431の時間間隔を10秒とする時間軸選択ボタン416−3であるか否かを判定する。
【0213】
ステップS186において、時間間隔を10秒とする時間軸選択ボタン416−3であると判定された場合、ステップS187に進み、時間軸設定部364は、設定保持部362が保持している時間軸情報により示される時間間隔を10秒とする。
【0214】
また、読み込み制御部363は、選択された時間軸選択ボタン416−3の設定にしたがって、カーソル412により選択されているファイルの10秒間隔の画像データをRAM303から読み出し、読み出した画像データを、表示制御部352を介して表示部323に供給する。表示部323は、表示制御部352から供給された画像データを基に、画像表示領域415に10秒間隔の画像431を表示させて画像431の表示を更新し、表示更新処理は終了する。
【0215】
これに対して、ステップS186において、時間間隔を10秒とする時間軸選択ボタン416−3でないと判定された場合、すなわち、時間間隔を1秒とする時間軸選択ボタン416−4が選択された場合、ステップS188に進み、時間軸設定部364は、設定保持部362が保持している時間軸情報により示される時間間隔を1秒とする。
【0216】
また、読み込み制御部363は、選択された時間軸選択ボタン416−4の設定にしたがって、カーソル412により選択されているファイルの1秒間隔の画像データをRAM303から読み出し、読み出した画像データを、表示制御部352を介して表示部323に供給する。表示部323は、表示制御部352から供給された画像データを基に、画像表示領域415に1秒間隔の画像431を表示させて画像431の表示を更新し、表示更新処理は終了する。
【0217】
このようにして、簡易編集装置12は、時間軸選択ボタン416の操作にしたがって、画像表示領域415への画像431の表示を更新する。
【0218】
このように、時間軸選択ボタン416の操作にしたがって、画像表示領域415への画像431の表示を更新することによって、編集者は、時間軸選択ボタン416を選択するという簡単な操作を行うだけで、画像表示領域415に表示させる画像431の時間間隔を所望する時間間隔に変化させることができる。これにより、編集者はより簡単に画像の簡易編集を行うことができる。なお、より詳細には、時間軸選択ボタン416が選択されて画像431の表示が更新されると、次の時間軸選択ボタン416を選択するための表示更新処理が繰り返し行われる。
【0219】
また、編集者が入力部306を操作して、図18に示したカーソル417の移動を指示すると、簡易編集装置12は、カーソル417を移動させる処理であるカーソル移動処理を開始する。以下、図22のフローチャートを参照して、簡易編集装置12によるカーソル移動処理について説明する。
【0220】
ステップS211において、検出部361は、簡易編集画面401(図18)上のカーソル417の図18中、右方向への移動が指示されたか否かを判定する。例えば、編集者が入力部306を操作して、カーソル417の右方向への移動を指示し、入力部306から検出部361に、カーソル417の右方向への移動を指示する信号が供給された場合、検出部361は、右方向への移動が指示されたと判定する。
【0221】
ステップS211において、右方向への移動が指示されていないと判定された場合、ステップS212に進み、検出部361は、カーソル417の図18中、左方向への移動が指示されたか否かを判定する。
【0222】
ステップS212において、左方向への移動が指示されていないと判定された場合、ステップS211に戻る。
【0223】
一方、ステップS212において、左方向への移動が指示されたと判定された場合、ステップS213に進み、検出部361は、カーソル417が図18中、画像表示領域415の左端に位置しているか否かを判定する。
【0224】
ステップS213において、カーソル417が左端に位置していないと判定された場合、検出部361は、表示制御部352にカーソル417の左方向への移動を指示してステップS214に進む。
【0225】
ステップS214において、表示制御部352は表示部323を制御して、カーソル417を図中、左方向に移動させて、カーソル移動処理は終了する。例えば、図18に示した位置にカーソル417がある状態において、カーソル417の左方向への移動が指示された場合、表示制御部352は、カーソル417を画像431−3の左側の辺の位置、すなわち、開始点421により示される位置に移動させる。
【0226】
また、ステップS213において、カーソル417が左端に位置していると判定された場合、ステップS215に進み、検出部361は、カーソル417の位置が画像表示領域415に表示されているファイルの開始位置であるか否かを判定する。例えば、図18において、画像431−1が選択されているファイル“File-A”の1フレーム目の画像であり、カーソル417の位置が画像431−1の左側の辺の位置である場合、画像表示領域415には、画像431−1よりも撮影時刻の古い画像は表示されず、カーソル417をこれ以上左側に移動させることができないので、ファイルの開始位置であると判定される。
【0227】
ステップS215において、ファイルの開始位置でないと判定された場合、検出部361は、表示制御部352に画像表示領域415の右方向へのスクロールを指示してステップS216に進む。
【0228】
ステップS216において、表示制御部352は表示部323を制御して、画像表示領域415(に表示される画像431)を図中、右方向にスクロールさせる。画像表示領域415がスクロールされると、検出部361は、表示制御部352にカーソル417の左方向への移動を指示してステップS214に進み、上述したようにカーソル417は、図18中、左方向に移動されてカーソル移動処理は終了する。
【0229】
これに対して、ステップS215において、ファイルの開始位置であると判定された場合、これ以上カーソル417を図18中、左側に移動させることはできないので、ステップS216の処理およびステップS214の処理はスキップされて、カーソル移動処理は終了する。
【0230】
また、ステップS211において、右方向への移動が指示されたと判定された場合、ステップS217に進み、検出部361は、カーソル417が図18中、画像表示領域415の右端に位置しているか否かを判定する。
【0231】
ステップS217において、カーソル417が右端に位置していないと判定された場合、検出部361は、表示制御部352にカーソル417の右方向への移動を指示してステップS218に進む。
【0232】
ステップS218において、表示制御部352は表示部323を制御して、カーソル417を図中、右方向に移動させて、カーソル移動処理は終了する。
【0233】
また、ステップS217において、カーソル417が右端に位置していると判定された場合、ステップS219に進み、検出部361は、カーソル417の位置が画像表示領域415に表示されているファイルの終了位置であるか否かを判定する。例えば、図18において、画像431−6が画像表示領域415に表示される画像のうち、最も撮影時刻が新しい画像であり、カーソル417の位置が画像431−6の右側の辺の位置である場合、画像表示領域415には、画像431−6よりも撮影時刻の新しい画像は表示されず、カーソル417をこれ以上右側に移動させることができないので、ファイルの終了位置であると判定される。
【0234】
ステップS219において、ファイルの終了位置でないと判定された場合、検出部361は、表示制御部352に画像表示領域415の左方向へのスクロールを指示してステップS220に進む。
【0235】
ステップS220において、表示制御部352は表示部323を制御して、画像表示領域415(に表示される画像431)を図中、左方向にスクロールさせる。画像表示領域415がスクロールされると、検出部361は、表示制御部352にカーソル417の右方向への移動を指示してステップS218に進み、上述したようにカーソル417は、図18中、右方向に移動されてカーソル移動処理は終了する。
【0236】
これに対して、ステップS219において、ファイルの終了位置であると判定された場合、これ以上カーソル417を図18中、右側に移動させることはできないので、ステップS220の処理およびステップS218の処理はスキップされて、カーソル移動処理は終了する。
【0237】
このようにして、簡易編集装置12は、編集者の操作に応じて画像431を選択するためのカーソル417を移動させる。
【0238】
このように、カーソル417を移動させるという簡単な操作だけで編集点を選択することができ、その結果、編集者は、より簡単に画像の簡易編集を行うことができる。
【0239】
次に、図23のフローチャートを参照して、簡易編集装置12による簡易編集処理について説明する。
【0240】
ステップS251において、編集処理部365は、簡易編集画面401(図18)上の開始点設定ボタン419が操作されたか否かを判定する。例えば、編集者が入力部306を操作することにより、開始点設定ボタン419が操作(選択)され、編集者の操作に応じて入力部306から編集処理部365に、開始点設定ボタン419が操作された旨の信号が供給された場合、編集処理部365は、開始点設定ボタン419が操作されたと判定する。
【0241】
ステップS251において、開始点設定ボタン419が操作されていないと判定された場合、ステップS251に戻り、開始点設定ボタン419が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0242】
これに対して、ステップS251において、開始点設定ボタン419が操作されたと判定された場合、ステップS252に進み、編集処理部365は、編集点としての開始点に、カーソル417により指示されている位置の時刻を設定する。
【0243】
例えば、カーソル417の位置が、図18中、画像431−3の左側の辺の位置にある場合、すなわち、カーソル417により、画像431−3が選択されている場合、編集処理部365は、開始点に、画像431−3の撮影時刻を設定し、設定保持部362に、開始点(開始時刻)を示す情報として、画像431−3の撮影時刻を示す開始点情報を保持させる。また、編集処理部365は、表示制御部352に開始点421の表示を指示する。表示制御部352は、編集処理部365の指示に応じて、表示部323を制御し、画像表示領域415の図中、上側の設定された開始点に対応する位置(この場合、画像431−3の左側の辺の位置)に、開始点421を表示させる。
【0244】
ステップS253において、編集処理部365は、簡易編集画面401上の終了点設定ボタン420が操作されたか否かを判定する。例えば、編集者が入力部306を操作することにより、終了点設定ボタン420が操作(選択)され、編集者の操作に応じて入力部306から編集処理部365に、終了点設定ボタン420が操作された旨の信号が供給された場合、編集処理部365は、終了点設定ボタン420が操作されたと判定する。
【0245】
ステップS253において、終了点設定ボタン420が操作されていないと判定された場合、ステップS253に戻り、終了点設定ボタン420が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0246】
これに対して、ステップS253において、終了点設定ボタン420が操作されたと判定された場合、ステップS254に進み、編集処理部365は、編集点としての終了点に、カーソル417により指示されている位置の時刻を設定する。
【0247】
例えば、カーソル417の位置が、図18中、画像431−6の左側の辺の位置にある場合、すなわち、カーソル417により、画像431−6が選択されている場合、設定保持部362に、終了点(終了時刻)を示す情報として、画像431−6の撮影時刻を示す終了点情報を保持させる。また、編集処理部365は、表示制御部352に終了点422の表示を指示する。表示制御部352は、編集処理部365の指示に応じて、表示部323を制御し、画像表示領域415の図中、上側の設定された終了点に対応する位置(この場合、画像431−6の左側の辺の位置)に、終了点422を表示させる。
【0248】
ステップS255において、編集処理部365は、ステップS254の処理において新たに設定された終了点422の直前の開始点を検索する。例えば、編集処理部365は、設定保持部362に保持されている開始点情報のうち、終了点422により示される時刻より古い(過去の)時刻であって、終了点422により示される時刻に最も近い時刻を示す開始点情報を検索する。編集処理部365は、検索された開始点情報を表示制御部352に供給する。
【0249】
ステップS256において、表示制御部352は、編集処理部365から供給された開始点情報に基づいて、その開始点情報により示される開始点421と、新たに表示された終了点422とを結ぶ直線を表示させて、簡易編集処理は終了する。これにより、図18に示したように、開始点421と終了点422とを結ぶ直線が表示される。なお、より詳細には、開始点421と終了点422とを結ぶ直線が表示されると、新たな開始点および終了点を設定するための簡易編集処理が繰り返し行われる。
【0250】
このようにして、簡易編集装置12は、記録媒体21に記録されているプロキシデータを基に、編集者の操作に応じて開始点および終了点を設定することにより、画像の簡易編集を行う。
【0251】
このように、記録媒体21に記録されているプロキシデータを基に、開始点および終了点を設定して画像の簡易編集を行うことにより、編集者は低解像度の画像を用いて簡易編集を行うことができるので、より迅速に、より簡単に撮影した画像の簡易編集を行うことができる。
【0252】
次に、図24のフローチャートを参照して、簡易編集装置12による書き出し処理について説明する。
【0253】
ステップS281において、書き出し制御部336は、書き出しボタン423(図18)が操作されたか否かを判定する。ステップS281において、書き出しボタン423が操作されていないと判定された場合、ステップS281に戻り、書き出しボタン423が操作されたと判定されるまで判定の処理が繰り返される。
【0254】
これに対して、ステップS281において、書き出しボタン423が操作されたと判定された場合、ステップS282に進み、書き出し制御部336は、カーソル412(図18)により選択されているファイル(プロキシデータ)の最後(EOCの後)に、1つの開始点および1つの終了点の組からなるカット(cut)の数を示すNum of cutを配置し、Meta data pointerにNum of cutが配置された位置を書き込む。ここで、Num of cutにより示されるカットの数は0とされる。
【0255】
ステップS283において、書き出し制御部336は、設定保持部362に保持されている開始点情報、および終了点情報を参照して、最初の開始点および終了点を検索する。すなわち、書き出し制御部336は、設定保持部362に保持されている開始点情報により示される開始点、および終了点情報により示される終了点のうち、最も古い(過去の)開始点(開始時刻)および終了点(終了時刻)を検索する。
【0256】
ステップS284において、書き出し制御部336は、カーソル412により選択されているファイル(プロキシデータ)の最後(すなわち、Num of cutの後)に、開始点を示すStart time、および終了点を示すEnd timeを付加(配置)する。ここで、Start timeにより示される撮影時刻、およびEnd timeにより示される撮影時刻は、それぞれ検索された開始点および終了点とされる。
【0257】
これにより、記録媒体21に記録されている、カーソル412により選択されたファイル(プロキシデータ)には、例えば、図25に示すように、最後のEOCに続いて、Num of cutが配置され、さらに、Num of cutに続いてStart timeおよびEnd timeが順番に配置(付加)される。
【0258】
Num of cutの次のStart timeおよびEnd timeは、ステップS283において検索された、最初の開始点および終了点を示しており、その次(2番目)に配置されるStart timeおよびEnd timeは、設定保持部362に保持されている開始点情報により示される開始点、および終了点情報により示される終了点のうち、2番目に古い(過去の)開始点および終了点を示しており、順次、撮影時刻の古い順番に開始点および終了点を示すStart timeおよびEnd timeが配置(付加)される。
【0259】
なお、図25に示すファイル(プロキシデータ)は、図13に示したファイルの最後に、Num of cutが配置され、その後に、さらにStart timeおよびEnd timeが順番に配置されたものとなっており、図13と対応する部分については繰り返しになるので、その説明は省略する。
【0260】
また、図25に示すファイルのMeta data pointerには、Num of cutが配置された位置が書き込まれており、このMeta data pointerを参照することにより、Num of cutが配置された位置を知ることができるようになされている。これによりカットの数、およびNum of cutに続くStart timeおよびEnd timeを知ることができる。
【0261】
さらに、ファイルに追加されて配置されるStart timeまたはEnd timeは、例えば、図26に示すように48bit(6byte)のデータとされる。図26に示すStart timeまたはEnd timeは、先頭(図中、左側)から順番に、Start timeまたはEnd timeが示す撮影時刻(撮影年月日および撮影開始時刻)を表わす12bitの年、4bitの月、5bitの日、5bitの時、6bitの分、6bitの秒、および5bitのフレームが配置される。
【0262】
ここで、フレームは、例えば、1秒間に30フレーム撮影される場合、1乃至30のいずれかの数とされる。また、フレームに続いて5bitの予備が配置される。この予備は、任意のデータとされる。
【0263】
図24のフローチャートの説明に戻り、ファイルの最後にStart timeおよびEnd timeが配置されると、ステップS285において、書き出し制御部336は、Num of cutにより示されるカットの数をインクリメントする。
【0264】
ステップS286において、書き出し制御部336は、ファイルの最後に配置したStart timeおよびEnd timeにより示される開始点および終了点が、最後の開始点および終了点であるか否かを判定する。すなわち、書き出し制御部336は、設定保持部362に保持されている全ての開始点情報により示される開始点、および終了点情報により示される終了点について、開始点および終了点を示すStart timeおよびEnd timeを配置したか否かを判定する。
【0265】
ステップS286において、最後の開始点および終了点であると判定された場合、全ての開始点および終了点を示すStart timeおよびEnd timeを配置したので、書き出し処理は終了する。
【0266】
一方、ステップS286において、最後の開始点および終了点でないと判定された場合、ステップS287に進み、書き出し制御部336は、次の開始点および終了点を検索し、ステップS284に戻る。すなわち、書き出し制御部336は、設定保持部362に保持されている開始点情報により示される開始点、および終了点情報により示される終了点のうち、ファイルの最後に配置されたStart timeおよびEnd timeにより示される撮影時刻の次に古い(過去の)開始点および終了点を検索し、検索された開始点および終了点を示すStart timeおよびEnd timeを、新たにファイルの最後に配置する。
【0267】
このようにして、簡易編集装置12は、簡易編集されたファイルの最後に、編集点を示すStart timeおよびEnd timeを配置する。
【0268】
このように、簡易編集されたファイルの最後に、編集点を示すStart timeおよびEnd timeを配置することで、簡易編集装置12とは異なる他の装置に、記録媒体21を装着した場合においても、その装置がファイルに追加して配置されたStart timeおよびEnd timeを参照して、簡易編集された箇所を知ることができる。
【0269】
簡易編集装置12において、撮影された画像が簡易編集されると、簡易編集された画像のファイル(プロキシデータ)が記録されている記録媒体21、および撮影装置11に装着されている記録媒体22は、図1に示したように、読取装置23に装着される。そして、記録媒体21および記録媒体22に記録されている画像データが編集装置13に読み込まれ、編集作業が行われる。
【0270】
以下、図27乃至図39を参照して、読取装置23および編集装置13の構成および動作について説明する。
【0271】
図27は、編集装置13の構成例を示すブロック図である。
【0272】
編集装置13は、CPU501、ROM502、RAM503、バス504、入出力インターフェース505、入力部506、出力部507、記録部508、および通信部509から構成される。なお、これらのCPU501乃至通信部509のそれぞれは、図16のCPU301乃至通信部309のそれぞれと同様であるため、繰り返しになるのでその説明は省略する。また、入力部506のマウス521およびキーボード522も図16のマウス321およびキーボード322と同様であり、出力部507の表示部523も図16の表示部323と同様であるため、その説明は省略する。
【0273】
入出力インターフェース505には、編集装置13と読取装置23とをPCI Expressケーブルなどのケーブル71(図4)で接続するためのPCI Expressカード524が装着されている。PCI Expressカード524には、ケーブル71が接続されており、CPU501は、PCI Expressカード524を介して、読取装置23とのデータの授受を行う。
【0274】
図28は、編集装置13の機能の構成例を示すブロック図である。
【0275】
編集装置13は、RAM503、入力部506、通信部509、表示部523、制御部551、および表示制御部552から構成される。なお、図中、図27における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0276】
制御部551は、編集装置13の各部を制御する。制御部551は、検出部561、読み込み制御部562、設定保持部563、復号部564、解像度設定部565、時間軸設定部566、編集処理部567、および書き出し制御部568から構成される。
【0277】
ここで、検出部561乃至書き出し制御部568のそれぞれは、相互にデータを授受することが可能とされている。また、検出部561、設定保持部563、時間軸設定部566、編集処理部567、および書き出し制御部568のそれぞれは、図17の検出部361、設定保持部362、時間軸設定部364、編集処理部365、および書き出し制御部366のそれぞれと同様であるため、その説明は省略する。
【0278】
読み込み制御部562は、読取装置23に装着された記録媒体21および記録媒体22に記録されている画像データの読み込みを制御する。読み込み制御部562は、SOT変更部581および連結部582を含む。
【0279】
SOT変更部581は、読み込み制御部562が読み込んだ画像データのSOTを変更する。連結部582は、読み込み制御部562が読み込んだ画像データから、所定のデータを抽出し、抽出したデータを画像データの所定の位置に連結する。
【0280】
復号部564は、記録媒体21および記録媒体22から読み込んだ画像データを復号する。解像度設定部565は、編集を行うための編集画面上に表示する画像の解像度の設定を行う。
【0281】
また、編集装置13に接続される読取装置23は、例えば、図29に示すように構成される。
【0282】
読取装置23は、バッファ611−1乃至バッファ611−4、結合部612、PCI Express cableインターフェース613、カウンタ614、および変換レジスタ615から構成される。
【0283】
バッファ611−1乃至バッファ611−4のそれぞれは、読取装置23に記録媒体21および記録媒体22が装着されると、記録媒体21および記録媒体22のそれぞれから画像データを取得して、取得した画像データを一時的に記憶する。なお、以下、バッファ611−1乃至バッファ611−4のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単にバッファ611と称する。
【0284】
結合部612は、変換レジスタ615から供給された、画像データを多重化する順番を示す順序情報に基づいて、バッファ611から所定のデータ量ずつ画像データを読み出して多重化し、多重化された画像データを、PCI Express cableインターフェース613を介して、編集装置13に供給する。
【0285】
より詳細には、PCI Express cableインターフェース613は、結合部612から供給された画像データを、ケーブル71を介してPCI Expressカード524に設けられたPCI Express cableインターフェース616に供給し、PCI Express cableインターフェース616は、読取装置23から供給された画像データを編集装置13に供給する。
【0286】
カウンタ614は、1乃至4のいずれかの値を保持する。また、カウンタ614は、結合部612が所定のデータ量の画像データをバッファ611から取得するごとに、保持している値をインクリメントし、保持している値が4である状態において、結合部612が所定のデータ量の画像データをバッファ611から取得すると、保持している値を1にセットする。
【0287】
変換レジスタ615は、カウンタ614が保持している値を参照して、順序情報を生成して結合部612に供給する。
【0288】
読取装置23に記録媒体21および記録媒体22が装着され、編集者によりマウス521、キーボード522などの入力部506が操作されて画像の編集の開始が指示されると、表示部523には、例えば、図30に示す編集画面641が表示される。
【0289】
なお、図中、図18における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0290】
編集画面641には、図18に示した簡易編集画面401に、新たに解像度選択ボタン651−1乃至解像度選択ボタン651−3が設けられている。解像度選択ボタン651−1乃至解像度選択ボタン651−3のそれぞれは、画像表示領域415に表示される画像431の解像度を選択するためのボタンであり、解像度選択ボタン651−1乃至解像度選択ボタン651−3のそれぞれの図中、右側には、それぞれ文字“高”、“中”、および“低”が表示されている。
【0291】
また、解像度選択ボタン651−1乃至解像度選択ボタン651−3のうち、選択されている解像度選択ボタンの中央には、丸が表示される。図30では、解像度選択ボタン651−2の中央に丸が表示されているので、選択されている解像度選択ボタンは、解像度選択ボタン651−2となる。
【0292】
解像度高を示す解像度選択ボタン651−1が選択されると、画像表示領域415には、高解像度の画像431が表示され、解像度中を示す解像度選択ボタン651−2が選択されると、画像表示領域415には、解像度選択ボタン651−1が選択された場合よりも、解像度の低い画像431が表示され、解像度低を示す解像度選択ボタン651−3が選択されると、画像表示領域415には、解像度選択ボタン651−2が選択された場合よりも、さらに解像度の低い画像431が表示される。
【0293】
なお、以下、解像度選択ボタン651−1乃至解像度選択ボタン651−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に解像度選択ボタン651と称する。
【0294】
次に、図31のフローチャートを参照して、編集装置13による検出処理について説明する。
【0295】
ステップS401において、検出部561(図28)は、記録媒体21および記録媒体22が読取装置23に装着されたか否かを判定する。ステップS401において、読取装置23に装着されていないと判定された場合、ステップS401に戻り、装着されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0296】
これに対してステップS401において、読取装置23に装着されたと判定された場合、ステップS402に進み、検出部561は、装着された記録媒体は4つであるか否かを判定する。
【0297】
ステップS402において、装着された記録媒体が4つではないと判定された場合、ステップS401に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0298】
これに対して、ステップS402において、装着された記録媒体は4つであると判定された場合、ステップS403に進み、読み込み制御部562は、読取装置23に装着されている4つの記録媒体から、グループIDおよびアイテムIDを読み出す。
【0299】
すなわち、読み込み制御部562は、読取装置23に装着された記録媒体21および記録媒体22のそれぞれから、記録媒体21および記録媒体22に記録されているファイルの先頭に配置されたグループIDおよびアイテムIDを読み出す。
【0300】
ステップS404において、読み込み制御部562は、記録媒体21および記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれから読み出したグループIDが全て同じであるか否かを判定する。
【0301】
ステップS404において、グループIDが全て同じであると判定された場合、ステップS405に進み、読み込み制御部562は、読み出したアイテムIDが“1”である記録媒体に記録されているプロキシデータを参照して、プロキシデータとして記録媒体に記録されているファイルのリストを示す情報を生成して、生成したファイルのリストを示す情報をRAM503に供給して記憶させる。また、表示制御部552は、RAM503に記憶されているファイルのリストを示す情報を取得して表示部523に供給する。
【0302】
例えば、図11のフローチャートを参照して説明したように、アイテムIDが1である記録媒体(この場合、記録媒体21)は、プロキシデータが記録されている記録媒体であるので、読み込み制御部562は、その記録媒体に記録されているプロキシデータを参照して、ファイルのリストを示す情報を生成する。
【0303】
ステップS406において、表示部523は、表示制御部552から供給されたファイルのリストを示す情報を基に、編集画面641(図30)のリスト表示領域411に、ファイル名を並べて表示することにより、ファイルのリストを表示して、検出処理は終了する。
【0304】
また、ステップS404において、グループIDが全て同じではないと判定された場合、装着された4つの記録媒体から1つの画像データを得ることはできないので、ステップS407に進み、表示部523は、表示制御部552の制御の基に、編集者に、正しい記録媒体(同じグループIDが含まれたファイルが記録されている記録媒体)の装着を促すメッセージを表示して、ステップS401に戻る。
【0305】
このようにして、編集装置13は、読取装置23に記録媒体21および記録媒体22が装着されると、これを検出して、記録媒体21および記録媒体22に記録されているファイルのリストを表示する。
【0306】
このように、ファイルのリストを表示することによって、編集者は記録媒体に記録されているファイルを簡単に選択して表示させることができる。また、グループIDおよびアイテムIDを用いて、1つの画像データが分割されて記録されている記録媒体21および記録媒体22を管理することによって、記録媒体21および記録媒体22のそれぞれが、どのスロットに挿入された場合にも、それぞれの記録媒体を識別することができ、どの記録媒体に画像データのどの部分が記録されているかを簡単に知ることができる。
【0307】
次に、図32のフローチャートを参照して、編集装置13による表示処理について説明する。
【0308】
ステップS431において、読み込み制御部562は、読み込みボタン414(図30)が操作されたか否かを判定する。
【0309】
ステップS431において、読み込みボタン414が操作されていないと判定された場合、ステップS431に戻り、読み込みボタン414が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0310】
一方、ステップS431において、読み込みボタン414が操作されたと判定された場合、ステップS432に進み、読み込み制御部562は、カーソル412により選択されているファイル(画像データ)を、読取装置23を介して記録媒体21および記録媒体22から読み込んで、RAM503に格納する。
【0311】
ステップS433において、読み込み制御部562は、時間軸選択ボタン416のうち、選択されている時間軸選択ボタン416を検出する。例えば、設定保持部563には、選択されている時間軸選択ボタン416により示される時間間隔を示す時間軸情報が保持されており、読み込み制御部562は、設定保持部563が保持している時間軸情報を参照することにより、選択されている時間軸選択ボタン416を検出する。
【0312】
選択されている時間軸選択ボタン416が検出されると、読み込み制御部562は選択された時間軸選択ボタン416の設定にしたがって、RAM503からカーソル412により選択されているファイルを読み出し、読み出したファイルを、表示制御部552を介して表示部523に供給する。
【0313】
例えば、時間軸選択ボタン416−1が選択されている場合、画像表示領域415に表示する画像431は、1分ごとの画像であるので、読み込み制御部562は、選択されているファイル(画像データ)の最初のフレームの画像データ、および撮影時刻が最初のフレームの画像データの撮影時刻のi分後(但し、i≧1)である画像データをRAM503から取得して表示部523に供給する。
【0314】
ステップS434において、表示部523は、表示制御部552から供給された画像データを基に、選択されている時間軸選択ボタン416の設定にしたがって、画像表示領域415に画像431を表示させる。
【0315】
ステップS435において、読み込み制御部562は、RAM503に読み込んだファイルのプロキシデータに含まれるMeta data pointerの値が0であるか否かを判定する。
【0316】
例えば、図25を参照して説明したように、プロキシデータにStart timeおよびEnd timeが含まれている場合、Meta data pointerの値は、Num of cutが配置された位置を示す値とされ、プロキシデータにStart timeおよびEnd timeが含まれていない場合、Meta data pointerの値は0とされる。したがって、プロキシデータにStart timeおよびEnd timeが含まれていない場合、Meta data pointerの値が0であると判定される。
【0317】
ステップS435において、Meta data pointerの値が0でないと判定された場合、ステップS436に進み、読み込み制御部562は、RAM503から、ファイルに含まれているStart timeおよびEnd timeを取得して、表示制御部552を介して表示部523に供給する。そして、表示部523は、表示制御部552から供給されたStart timeおよびEnd timeに基づいて、編集画面641に開始点421および終了点422(図30)を表示して、表示処理は終了する。
【0318】
また、編集処理部567は、RAM503から、ファイルに含まれているStart timeおよびEnd timeを取得し、取得したStart timeおよびEnd timeにより示される撮影時刻を、そのファイルの編集点としての開始点を示す開始点情報、および終了点を示す終了点情報として設定保持部563に保持させる。
【0319】
このように、編集画面641においては、ファイルに含まれているStart timeおよびEnd timeに基づいて、画像の簡易編集時に定められた開始点および終了点が表示される。これにより、編集者は、簡易編集の結果を利用して、より簡単に画像の編集を行うことができる。
【0320】
また、ステップS435において、Meta data pointerの値が0であると判定された場合、ファイル(プロキシデータ)には、Start timeおよびEnd timeが含まれていないので、ステップS436の処理はスキップされて、表示処理は終了する。
【0321】
このようにして、編集装置13は、選択されたファイルを読み込んで、読み込んだファイルに基づく画像を画像表示領域415に表示する。なお、より詳細には、選択されたファイルが読み込まれて表示されると、新たなファイルの画像を表示するための表示処理が繰り返し行われる。
【0322】
このように、選択されたファイルに基づく画像を画像表示領域415に表示することによって、編集者はより簡単に撮影した画像の編集を行うことができる。
【0323】
ところで、図32を参照して説明した表示処理においては、編集装置13は、複数の記録媒体21および記録媒体22から分割された画像データを読み込んで、画像を表示させると説明した。以下、図33のフローチャートを参照して、記録媒体21および記録媒体22から分割された画像データを読み込む場合に編集装置13(および読取装置23)が行う、より詳細な処理について説明する。
【0324】
ステップS471において、読み込み制御部562は、入力部506からの信号に応じて、読取装置23を介して、記録媒体21および記録媒体22から、カーソル412により選択されたファイルに含まれているアイテムIDを読み込む。例えば、読み込み制御部562は、記録媒体21および記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれから、選択されたファイルに含まれているアイテムID“1”、“2”、“3”、および“4”のそれぞれを読み込む。
【0325】
ステップS472において、読み込み制御部562は、読み込んだアイテムIDに基づいて、読取装置23の変換レジスタ615を制御し、アイテムID“1”により識別される記録媒体乃至アイテムID“4”により識別される記録媒体から読み出されたファイル(画像データ)の順番で、画像データが多重化されるように、変換レジスタ615の設定を行わせる。
【0326】
ステップS473において、読み込み制御部562は、結合部612に、記録媒体21および記録媒体22からの選択されたファイル(画像データ)の読み出しを指示する。結合部612は、読み込み制御部562の指示に応じて、バッファ611を介して、記録媒体21および記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれから、例えば、選択されたファイルを512バイトずつ読み出して、読み出したファイルを多重化し、編集装置13の制御部551に供給する。
【0327】
例えば、カウンタ614は、アイテムID“1”を示す値1を保持し、変換レジスタ615は、カウンタ614が保持している値“1”を参照し、アイテムID“1”を示す順序情報を生成して結合部612に供給する。そして、結合部612は、変換レジスタ615からの順序情報に基づいて、アイテムID“1”により識別される記録媒体21から、選択されたファイル(画像データ)の最初の512バイトのデータを読み出す。
【0328】
続いて、カウンタ614は、結合部612が512バイトのデータを読み出したので、保持している値をインクリメントして“2”とし、変換レジスタ615は、カウンタ614の値を参照し、アイテムID“2”を示す順序情報を生成して結合部612に供給する。結合部612は、その順序情報に基づいて、アイテムID“2”により識別される記録媒体22−1から、選択されたファイルの最初の512バイトのデータを読み出す。
【0329】
同様に、カウンタ614は、保持している値を“3”、“4”、“1”、“2”、・・・と値を1乃至4の順番で繰り返し(循環的に)変化させる。また、変換レジスタ615は、カウンタ614の値を参照して、順序情報を生成して結合部612に供給し、結合部612は、その順序情報に基づいて、順序情報により示されるアイテムIDによって識別される記録媒体から、選択されたファイルのデータを512バイトずつ読み出す。そして、結合部612は、記録媒体21および記録媒体22から、選択されたファイルを循環的に所定のデータ量ずつ読み出すと、読み出したファイルのデータを読み出した順番に並べて(多重化して)、多重化したファイル(画像データ)を、ケーブル71を介して制御部551に供給する。
【0330】
ステップS474において、読み込み制御部562は、読取装置23から供給されたファイルを、RAM503に供給して記憶させる。
【0331】
これにより、RAM503には、例えば、図34Aに示す画像データ(ファイル)が記憶される。図34Aでは、図中、左側に示すように、選択されたファイルの1フレーム目の画像データ、2フレーム目の画像データ、3フレーム目の画像データ、および4フレーム目の画像データが撮影されたフレーム順に並べられている。
【0332】
なお、図示は省略されているが、選択されたファイルの最後のフレームの画像データ、すなわち、各フレームの画像データのうち、最も図中、下側に配置されている画像データに続いて、Num of cut、並びに1または複数のStart timeおよびEnd timeが並べられて配置される。読み込み制御部562は、取得した画像データをフレーム順に並べ、さらに、最後のフレームの画像データに続けてNum of cut、並びにStart timeおよびEnd timeを並べて配置する。
【0333】
また、1つのフレームの画像データとして、図中、中央に示すように、アイテムID“1”により識別される記録媒体21から読み出された画像データ、アイテムID“2”により識別される記録媒体22−1から読み出された画像データ、アイテムID“3”により識別される記録媒体22−2から読み出された画像データ、およびアイテムID“4”により識別される記録媒体22−3から読み出された画像データが順番に並べられて記憶される。
【0334】
さらに、図中、右側の矢印K11に示すように、記録媒体21から読み出された画像データは、先頭(図中、上側)にグループIDおよびアイテムID“1”が配置され、続いてヘッダ、SOT、レベル0の画像データ、およびEOCが順番に並べられて配置されている。
【0335】
さらに、また、矢印K12に示すように、記録媒体22−1から読み出された画像データは、先頭(図中、上側)にグループIDおよびアイテムID“2”が配置され、続いてレベル1の画像データのサイズ情報、レベル1の画像データ、レベル2の画像データのサイズ情報、レベル2の画像データ、レベル3の画像データのサイズ情報、レベル3の画像データ、レベル4の画像データのサイズ情報、およびレベル4の画像データが順番に並べられて配置されている。
【0336】
同様に、矢印K13および矢印K14に示すように、記録媒体22−2および記録媒体22−3から読み出された画像データのそれぞれは、先頭にグループIDおよびアイテムIDが配置され、続いてレベル1の画像データのサイズ情報、レベル1の画像データ、レベル2の画像データのサイズ情報、レベル2の画像データ、レベル3の画像データのサイズ情報、レベル3の画像データ、レベル4の画像データのサイズ情報、およびレベル4の画像データが順番に並べられて配置されている。すなわち、読み込み制御部562は、記録媒体21および記録媒体22から読み出した1フレーム分の画像データを順番に並べて配置する。
【0337】
図33のフローチャートの説明に戻り、ステップS474において、読取装置23から供給されたファイルがRAM503に記憶されると、ステップS475において、読み込み制御部562の連結部582は、各フレームの画像データを、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データの順に並び替える。
【0338】
例えば、連結部582は、図34Bに示すように、図34Aに示した記録媒体21および記録媒体22に記録されている画像データを、先頭(図中、上側)からヘッダ、SOT、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データ、およびEOCの順番に並び替える。
【0339】
ここで、レベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれは、図14のフローチャートを参照して説明した処理と同様に、1バイトの画像データに分割されて順番に並べられる。
【0340】
例えば、連結部582は、記録媒体22−1から読み出されたレベル1の画像データの最初の1バイトのデータを、レベル0の画像データの次に配置し、続いて、記録媒体22−2から読み出されたレベル1の画像データの最初の1バイトのデータを配置し、さらに、その次に、記録媒体22−3から読み出されたレベル1の画像データの最初の1バイトのデータを配置する。
【0341】
その後、同様に、連結部582は、記録媒体22−1乃至記録媒体22−3のそれぞれから読み出されたレベル1の画像データを1バイトずつ循環的に取得して、これまでに並べて配置した1バイトのレベル1の画像データに続けて順次配置する。これにより、図34Bに示すレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれは、図10に示したインターリーブされる前のレベル1の画像データ乃至レベル4の画像データのそれぞれとなる。すなわち、連結部582は、記録媒体21および記録媒体22のそれぞれから読み出された画像データを基に、分割される前の符号化により得られた画像データを生成する。
【0342】
図33のフローチャートの説明に戻り、RAM503に記憶されたファイルの各フレームの画像データが並び替えられると、ステップS476において、読み込み制御部562は、解像度低を示す解像度選択ボタン651−3が選択されているか否かを判定する。例えば、設定保持部563には、選択されている解像度選択ボタン651を示す解像度情報が保持されており、読み込み制御部562は、この解像度情報を参照することにより、解像度選択ボタン651−3が選択されているか否かを判定する。
【0343】
ステップS476において、解像度選択ボタン651−3が選択されていないと判定された場合、ステップS477に進み、読み込み制御部562は、解像度中を示す解像度選択ボタン651−2が選択されているか否かを判定する。
【0344】
ステップS477において、解像度選択ボタン651−2が選択されていないと判定された場合、すなわち、解像度選択ボタン651−1が選択されている場合、ステップS478に進み、読み込み制御部562のSOT変更部581は、RAM503に記憶されており、カーソル412により選択されているファイルの各フレームの画像データに含まれるSOTを変更し、ステップS482に進む。
【0345】
より具体的には、SOT変更部581は、ファイルの各フレームの画像データに含まれるSOTのサイズ情報により示される画像データの大きさ(データ量)を、レベル0の画像データの大きさから、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データの合計の大きさ(データ量)に変更する。
【0346】
また、ステップS477において、解像度選択ボタン651−2が選択されていると判定された場合、ステップS479に進み、読み込み制御部562のSOT変更部581は、RAM503に記憶されており、カーソル412により選択されているファイルの各フレームの画像データに含まれるSOTを変更する。
【0347】
より具体的には、SOT変更部581は、ファイルの各フレームの画像データに含まれるSOTのサイズ情報により示される画像データの大きさ(データ量)を、レベル0の画像データの大きさから、レベル0の画像データ乃至レベル2の画像データの合計の大きさ(データ量)に変更する。
【0348】
ステップS480において、読み込み制御部562の連結部582は、RAM503に記憶されており、カーソル412により選択されているファイルの各フレームの画像データに含まれるEOCの位置を、レベル4の画像データの次の位置から、レベル2の画像データの次の位置に変更し、ステップS482に進む。例えば、連結部582は、図34Bに示した、レベル4の画像データに続いて配置されるEOCを抽出し(切り離し)、抽出したEOCをレベル2の画像データと、レベル3の画像データの間の位置に配置する。
【0349】
また、ステップS476において、解像度選択ボタン651−3が選択されていると判定された場合、ステップS481に進み、読み込み制御部562の連結部582は、RAM503に記憶されており、カーソル412により選択されているファイルの各フレームの画像データに含まれるEOCの位置を、レベル4の画像データの次の位置から、レベル0の画像データの次の位置に変更し、ステップS482に進む。
【0350】
ステップS478において、SOTが変更されるか、ステップS480において、EOCの位置が変更されるか、またはステップS481において、EOCの位置が変更されると、ステップS482において、復号部564は、カーソル412により選択されているファイルの各フレームの画像データのうち、ヘッダからEOCまでの画像データをRAM503から取得してJPEG2000方式により復号し、復号により得られた画像データを、表示制御部552を介して、表示部523に供給して読み込み処理は終了する。
【0351】
例えば、編集画面641(図30)上において、解像度高を示す解像度選択ボタン651−1が選択されている場合、復号部564は、ファイルの各フレームの画像データのうち、図34Bに示したヘッダ、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データ、およびEOCをRAM503から取得して復号する。これにより、画像表示領域415には、高解像度の画像431が表示される。
【0352】
このようにして、編集装置13は、画像データに含まれるEOCの位置や、SOTを変更し、解像度選択ボタン651により選択された解像度に応じて、画像データを復号する。
【0353】
このように、画像データに含まれるEOCの位置や、SOTを変更することで、表示させる画像431の解像度を変更することができる。また、解像度選択ボタン651により選択された解像度に応じて、画像データを復号することによって、編集者の所望する解像度の画像を表示させて、編集作業を行うことができる。例えば、より解像度の低い画像を表示させて編集を行うと、復号部564による復号処理に必要な時間はより短くなるので、編集者はより迅速に編集を行うことができる。
【0354】
次に、図35のフローチャートを参照して、編集装置13による解像度選択処理について説明する。
【0355】
ステップS511において、解像度設定部565は、解像度選択ボタン651が操作(選択)されたか否かを判定する。ステップS511において、解像度選択ボタン651が操作されていないと判定された場合、ステップS511に戻り、解像度選択ボタン651が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0356】
一方、ステップS511において、解像度選択ボタン651が操作されたと判定された場合、ステップS512に進み、解像度設定部565は、操作された解像度選択ボタン651が、解像度高を示す解像度選択ボタン651−1であるか否かを判定する。
【0357】
ステップS512において、解像度選択ボタン651−1であると判定された場合、ステップS513に進み、解像度設定部565は、設定保持部563が保持している解像度情報により示される解像度選択ボタン651を、解像度高を示す解像度選択ボタン651−1とする(解像度に高を設定する)。すなわち、解像度設定部565は、解像度選択ボタン651−1以外の解像度選択ボタン651の選択を解除し、解像度選択ボタン651―1を選択する。
【0358】
また、読み込み制御部562は、図33のフローチャートを参照して説明したように、選択された解像度選択ボタン651―1にしたがって、カーソル412により選択されているファイルの各フレームの画像データに含まれるSOTを変更する。そして、復号部564は、選択されているファイルの各フレームの画像データのうち、ヘッダからEOCまでの画像データをRAM503から取得して復号し、復号により得られた画像データを、表示制御部552を介して表示部523に供給する。表示部523は、表示制御部552から供給された画像データを基に、画像表示領域415に表示されている画像431の解像度を変化させて画像431の表示を更新し、解像度選択処理は終了する。
【0359】
これに対して、ステップS512において、解像度選択ボタン651−1でないと判例された場合、ステップS514に進み、解像度設定部565は、操作された解像度選択ボタン651が、解像度中を示す解像度選択ボタン651−2であるか否かを判定する。
【0360】
ステップS514において、解像度選択ボタン651−2であると判定された場合、ステップS515に進み、解像度設定部565は、設定保持部563が保持している解像度情報により示される解像度選択ボタン651を、解像度中を示す解像度選択ボタン651−2とする(解像度に中を設定する)。
【0361】
また、読み込み制御部562は、選択された解像度選択ボタン651―2にしたがって、ファイルの各フレームの画像データに含まれるEOCの位置およびSOTを変更する。そして、復号部564は、各フレームの画像データのうち、ヘッダからEOCまでの画像データをRAM503から取得して復号し、復号により得られた画像データを、表示制御部552を介して表示部523に供給する。表示部523は、表示制御部552から供給された画像データを基に画像431の表示を更新し、解像度選択処理は終了する。
【0362】
さらに、ステップS514において、解像度選択ボタン651−2でないと判例された場合、すなわち、解像度選択ボタン651−3が操作された場合、ステップS516に進み、解像度設定部565は、設定保持部563が保持している解像度情報により示される解像度選択ボタン651を、解像度低を示す解像度選択ボタン651−3とする(解像度に低を設定する)。
【0363】
また、読み込み制御部562は、選択された解像度選択ボタン651―3にしたがって、各フレームの画像データに含まれるEOCの位置を変更する。そして、復号部564は、各フレームの画像データのうち、ヘッダからEOCまでの画像データをRAM503から取得して復号し、復号により得られた画像データを、表示制御部552を介して表示部523に供給する。表示部523は、表示制御部552から供給された画像データを基に画像431の表示を更新し、解像度選択処理は終了する。
【0364】
このようにして、編集装置13は、編集者の操作に応じて解像度選択ボタン651を選択し、表示する画像の解像度を変化させる。
【0365】
このように、編集者の操作に応じて解像度選択ボタン651を選択し、表示する画像の解像度を変化させることによって、編集者は、所望する解像度の画像を表示させて、編集作業を行うことができる。なお、より詳細には、編集者の操作に応じて解像度選択ボタン651が選択されると、次の操作に応じて解像度選択ボタン651を選択する解像度選択処理が繰り返し行われる。
【0366】
次に、図36のフローチャートを参照して、編集装置13による表示更新処理について説明する。なお、図36のステップS541の処理乃至ステップS548の処理のそれぞれは、図21のステップS181の処理乃至ステップS188の処理のそれぞれと同様であるので、繰り返しになるのでその説明は省略する。
【0367】
また、図36のステップS541の処理乃至ステップS548の処理のそれぞれは、図28の時間軸設定部566により実行される。
【0368】
次に、図37のフローチャートを参照して、編集装置13によるカーソル移動処理について説明する。なお、図37のステップS581の処理乃至ステップS590の処理のそれぞれは、図22のステップS211の処理乃至ステップS220の処理のそれぞれと同様であるので、繰り返しになるのでその説明は省略する。
【0369】
また、図37のステップS581の処理乃至ステップS583の処理、ステップS585の処理、ステップS587の処理、およびステップS589の処理のそれぞれは、図28の検出部561により実行され、図37のステップS584の処理、ステップS586の処理、ステップS588の処理、およびステップS590の処理のそれぞれは、図28の表示制御部552により実行される。
【0370】
次に、図38のフローチャートを参照して、編集装置13による編集処理について説明する。
【0371】
ステップS621において、編集処理部567は、編集画面641(図30)上の開始点設定ボタン419が操作されたか否かを判定する。
【0372】
ステップS621において、開始点設定ボタン419が操作されていないと判定された場合、ステップS621に戻り、開始点設定ボタン419が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0373】
これに対して、ステップS621において、開始点設定ボタン419が操作されたと判定された場合、ステップS622に進み、編集処理部567は、編集点としての開始点に、カーソル417により指示されている位置の時刻を設定する。
【0374】
例えば、カーソル417の位置が、図30中、画像431−3の左側の辺の位置である場合、編集処理部567は、開始点に、画像431−3の撮影時刻を設定し、設定保持部563に、開始点(開始時刻)を示す情報として、画像431−3の撮影時刻を示す開始点情報を保持させる。また、編集処理部567は、表示制御部552に開始点421の表示を指示する。表示制御部552は、編集処理部567の指示に応じて、表示部523を制御し、画像表示領域415の図中、上側の設定された開始点に対応する位置(この場合、画像431−3の左側の辺の位置)に、開始点421を表示させる。
【0375】
ステップS623において、編集処理部567は、終了点設定ボタン420が操作されたか否かを判定する。
【0376】
ステップS623において、終了点設定ボタン420が操作されていないと判定された場合、ステップS623に戻り、終了点設定ボタン420が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0377】
これに対して、ステップS623において、終了点設定ボタン420が操作されたと判定された場合、ステップS624に進み、編集処理部567は、編集点としての終了点に、カーソル417により指示されている位置の時刻を設定する。
【0378】
例えば、カーソル417の位置が、図30中、画像431−6の左側の辺の位置である場合、編集処理部567は、終了点(終了時刻)を示す情報として、画像431−6の撮影時刻を示す終了点情報を設定保持部563に保持させる。また、編集処理部567は、表示制御部552に終了点422の表示を指示する。表示制御部552は、編集処理部567の指示に応じて、表示部523を制御し、画像表示領域415の図中、上側の設定された終了点に対応する位置に、終了点422を表示させる。
【0379】
ステップS625において、編集処理部567は、ステップS624の処理において新たに設定された終了点422の直前の開始点を検索する。編集処理部567は、検索された開始点を示す開始点情報を表示制御部552に供給する。
【0380】
ステップS626において、表示制御部552は、編集処理部567から供給された開始点情報に基づいて、その開始点情報により示される開始点421と、新たに表示された終了点422とを結ぶ直線を表示させて編集処理は終了する。なお、より詳細には、開始点421と終了点422とを結ぶ直線が表示されると、新たな開始点および終了点を設定するための編集処理が繰り返し行われる。
【0381】
このようにして、編集装置13は、編集者の操作に応じて開始点および終了点を設定することにより、画像の編集を行う。
【0382】
次に、図39のフローチャートを参照して、編集装置13による書き出し処理について説明する。
【0383】
ステップS651において、書き出し制御部568は、編集画面641上(図30)の書き出しボタン423が操作されたか否かを判定する。ステップS651において、書き出しボタン423が操作されていないと判定された場合、ステップS651に戻り、書き出しボタン423が操作されたと判定されるまで、判定の処理が繰り返される。
【0384】
これに対して、ステップS651において、書き出しボタン423が操作されたと判定された場合、ステップS652に進み、書き出し制御部568は、所定の変数をTとして、変数Tを記憶する。
【0385】
ステップS653において、書き出し制御部568は、設定保持部563に保持されている開始点情報により示される、カーソル412により選択されているファイルの開始点のうち、最初の(最も古い)開始点を検索し、その開始点(撮影時刻)を変数Tに代入する(変数Tの値とする)。
【0386】
ステップS654において、書き出し制御部568は、変数Tにより示される撮影時刻の画像データ、すなわち、撮影時刻が変数Tにより示される時刻であるフレームの画像データをRAM503から取得して、通信部509に供給する。
【0387】
例えば、書き出し制御部568は、図34Bに示したヘッダ、SOT、レベル0の画像データ乃至レベル4の画像データ、およびEOCを1フレーム分の画像データとしてRAM503から取得する。なお、取得した画像データに含まれているEOCが、レベル4の画像データの次に配置されていない場合、例えば、EOCがレベル0の画像データの次に配置されている場合、書き出し制御部568は、必要に応じてEOCをレベル4の画像データの次に配置し、EOCが配置し直された画像データを通信部509に供給する。
【0388】
なお、書き出し制御部568が、EOCを配置し直さずに、ヘッダからEOCまでのデータを1フレーム分の画像データとして取得し、通信部509に供給するようにしてもよい。例えば、EOCがレベル0の画像データの次に配置されている場合、書き出し制御部568は、ヘッダ、SOT、レベル0の画像データ、およびEOCを1フレーム分の画像データとして取得する。
【0389】
ステップS655において、通信部509は、書き出し制御部568から供給された画像データを、通信網15(図1)を介してサーバ14に送信する。
【0390】
ステップS656において、書き出し制御部568は、記憶している変数Tの値に画像の1フレーム分の時間を加算する。
【0391】
ステップS657において、書き出し制御部568は、記憶している変数Tにより示される時刻が、設定保持部563に保持されている終了点情報により示される、カーソル412により選択されているファイルの終了点と同じ時刻であるか否かを判定する。例えば、最初の開始点の画像データから順番に連続するフレームの画像データを、サーバ14に送信している場合、書き出し制御部568は、変数Tにより示される時刻が、最初の終了点、すなわち、設定保持部563に保持されている終了点情報のうち、最も古い(過去の)終了点と同じ時刻であるか否かを判定する。
【0392】
ステップS657において、変数Tにより示される時刻が、終了点と同じ時刻でないと判定された場合、まだ、1つのカットの終了点までの画像データを送信していないので、ステップS654に戻り上述した処理が繰り返される。
【0393】
これに対して、ステップS657において、変数Tにより示される時刻が、終了点と同じ時刻であると判定された場合、1つのカットの画像データを全て送信したので、ステップS658に進む。
【0394】
ステップS658において、書き出し制御部568は、全てのカットの画像データを送信したか否かを判定する。すなわち、書き出し制御部568は、設定保持部563に保持されている全ての開始点情報により示される時刻を変数Tに代入したか否かを判定する。
【0395】
ステップS658において、全てのカットの画像データを送信していないと判定された場合、次のカットの画像データを送信するので、ステップS659に進む。
【0396】
ステップS659において、書き出し制御部568は、設定保持部563に保持されている次の開始点情報により示される時刻を記憶している変数Tに代入し、ステップS654に戻る。例えば、書き出し制御部568は、設定保持部563に保持されている、カーソル412により選択されているファイルの開始点を示す開始点情報のうち、記憶している変数Tにより示される時刻よりも新しい(現在時刻により近い)時刻であって、変数Tにより示される時刻に最も近い撮影時刻を示す開始点情報を検索し、その開始点情報により示される時刻を変数Tに代入する。
【0397】
一方、ステップS658において、全てのカットの画像データを送信したと判定された場合、編集された画像データの送信が終了したので、書き出し処理は終了する。
【0398】
このようにして、編集装置13は編集された画像データを、通信網15を介してサーバ14に送信する。
【0399】
このように、編集により定められた開始点および終了点を検索して、検索された開始点から終了点までの画像データを送信することによって、編集された画像データをより迅速に送信することができる。
【0400】
以上のように、画像の撮影時に、画像データを分割して記録する複数の記録媒体のうち、1つの記録媒体に比較的解像度の低い画像を再生するための画像データを記録するようにしたので、複数の記録媒体に1つの画像データを記録した場合においても、より簡単に画像の再生または編集を行うことができる。
【0401】
また、複数の記録媒体に分割されて記録されている画像データのうち、必要に応じて、比較的解像度の低い画像を再生するための画像データだけを用いて、画像の編集を行うようにしたので、より簡単に画像の編集を行うことができる。
【0402】
なお、以上においては、撮影により得られた画像データを階層符号化し、階層符号化により得られたレベル0の画像データを、低解像度の画像データとして記録すると説明したが、撮影により得られた画像をサブサンプルすることにより、低解像度の画像データを生成するようにしてもよい。
【0403】
この場合、例えば、図5に示した撮影装置11において、符号化部102は、撮像部101からの画像データを符号化せずにプロキシ抽出部103に供給する。プロキシ抽出部103の画像抽出部123、および画像抽出部130−1乃至画像抽出部130−3のそれぞれは、符号化部102からの画像をそれぞれサブサンプルし、これにより得られた画像データのそれぞれを、記録媒体21、および記記録媒体22−1乃至録媒体22−3に供給して記録させる。ここで、記録媒体21および記記録媒体22のそれぞれに記録されている画像データを基に表示される画像のそれぞれを合成して得られる画像が、撮影により得られた画像となるように、画像のサブサンプルが行われる。
【0404】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0405】
図40は、上述した図7、図11、および図14を参照して説明した処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。
【0406】
パーソナルコンピュータ701は、CPU711、ROM712、RAM713、バス714、入出力インターフェース715、入力部716、出力部717、記録部718、通信部719、およびドライブ720から構成される。なお、これらのCPU711乃至ドライブ720のそれぞれは、図16のCPU301乃至ドライブ310のそれぞれと同様であるため、繰り返しになるのでその説明は適宜省略する。
【0407】
入出力インターフェース715に接続されているドライブ720は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア731が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部718に転送され、記録される。
【0408】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図16、図27、または図40に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスクを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアである記録媒体21やリムーバブルメディア731、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM302、ROM502、もしくはROM712や、記録部308、記録部508、もしくは記録部718を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインターフェースである通信部309、通信部509、または通信部719を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
【0409】
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0410】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0411】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0412】
【図1】本発明を適用した画像処理システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】撮影装置の外観を示す図である。
【図3】簡易編集装置の外観を示す図である。
【図4】編集装置および読取装置の外観を示す図である。
【図5】撮影装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】分割部のより詳細な構成例を示すブロック図である。
【図7】撮影処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】HD画像およびSD画像を説明するための図である。
【図9】画像の周波数分解を説明するための図である。
【図10】符号化された画像データを説明するための図である。
【図11】プロキシデータ生成処理を説明するフローチャートである。
【図12】グループIDを説明するための図である。
【図13】プロキシデータを説明するための図である。
【図14】画像データ生成処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】画像データを説明するための図である。
【図16】簡易編集装置の構成例を示すブロック図である。
【図17】簡易編集装置の機能の構成例を示すブロック図である。
【図18】簡易編集画面を説明するための図である。
【図19】検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】読み込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図21】表示更新処理を説明するためのフローチャートである。
【図22】カーソル移動処理を説明するためのフローチャートである。
【図23】簡易編集処理を説明するためのフローチャートである。
【図24】書き出し処理を説明するためのフローチャートである。
【図25】記録媒体に記録されたプロキシデータを説明するための図である。
【図26】Start timeまたはEnd timeのフォーマットを説明するための図である。
【図27】編集装置の構成例を示すブロック図である。
【図28】編集装置の機能の構成例を示すブロック図である。
【図29】読取装置の構成例を示すブロック図である。
【図30】編集画面を説明するための図である。
【図31】検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図32】表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図33】読み込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図34】RAMに記憶される画像データを説明するための図である。
【図35】解像度選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図36】表示更新処理を説明するためのフローチャートである。
【図37】カーソル移動処理を説明するためのフローチャートである。
【図38】編集処理を説明するためのフローチャートである。
【図39】書き出し処理を説明するためのフローチャートである。
【図40】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0413】
11 撮影装置, 12 簡易編集装置, 13 編集装置, 23 読取装置, 21 記録媒体, 22−1乃至22−3,22 記録媒体, 102 符号化部, 103 プロキシ抽出部, 123 画像抽出部, 126 SOT変更部, 127 グループID生成部, 128 アイテムID生成部, 129 結合部, 130−1乃至130−4,130 画像抽出部, 131 分割部, 162−1乃至162−4,164 分割部, 163−1乃至163−4,163 結合部, 164−1乃至164−3,164 アイテムID生成部, 165−1乃至165−3,165 結合部, 301 CPU, 302 ROM, 303 RAM, 306 入力部, 307 出力部, 308 記録部, 309 通信部, 323 表示部, 351 制御部, 361 検出部, 363 読み込み制御部, 365 編集処理部, 366 書き出し制御部, 501 CPU, 502 ROM, 503 RAM, 506 入力部, 507 出力部, 508 記録部, 509 通信部, 523 表示部, 551 制御部, 561 検出部, 562 読み込み制御部, 567 編集処理部, 568 書き出し制御部, 581 SOT変更部, 582 連結部, 701 パーソナルコンピュータ, 711 CPU, 712 ROM, 713 RAM, 718 記録部, 731 リムーバブルメディア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像処理装置、第2の画像処理装置、および第3の画像処理装置からなる画像処理システムにおいて、
前記第1の画像処理装置は、
第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出手段と、
前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出手段と、
前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御する第1の記録制御手段と、
前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する第2の記録制御手段と
を備え、
前記第2の画像処理装置は、
前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻を設定する設定手段と、
前記第1の記録媒体に記録された前記第2の画像データに、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報を付加する付加手段と
を備え、
前記第3の画像処理装置は、
前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体から、前記開始時刻および前記終了時刻を示す情報が付加された前記第2の画像データ、および前記第3の画像データを読み込む読み込み手段と、
前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成手段と
備える
画像処理システム。
【請求項2】
第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出手段と、
前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出手段と、
前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御する第1の記録制御手段と、
前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する第2の記録制御手段と
を備える画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の記録制御手段は、前記第3の画像データの複数の前記第2の記録媒体への記録を制御する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第3の画像データを所定の大きさの第4の画像データのそれぞれに分割する分割手段をさらに備え、
前記第2の記録制御手段は、前記第4の画像データのそれぞれを前記複数の第2の記録媒体のそれぞれに循環的に順次供給して記録させる
請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1の画像データは、階層符号化された画像データとされ、
前記第1の抽出手段は、復号に欠くことのできない階層の画像データを前記第2の画像データとして抽出する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1の抽出手段は、前記第1の画像データを基に表示される前記画像をサブサンプルした画像の画像データを前記第2の画像データとして抽出する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1の記録媒体および前記第2の記録媒体からなるグループを識別するためのグループIDを生成するグループID生成手段と、
前記第1の記録媒体を識別するためのアイテムID、および前記第2の記録媒体を識別するためのアイテムIDを生成するアイテムID生成手段と
をさらに備え、
前記第1の記録制御手段は、さらに、前記第2の画像データに前記グループID、および前記第1の記録媒体を識別するためのアイテムIDを付加し、
前記第2の記録制御手段は、さらに、前記第3の画像データに前記グループID、および前記第2の記録媒体を識別するためのアイテムIDを付加する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項8】
第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出し、
前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出し、
前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御し、
前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する
ステップを含む画像処理方法。
【請求項9】
第1の画像データから、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データを抽出する第1の抽出ステップと、
前記第1の画像データから、前記第2の画像データを除いた第3の画像データを抽出する第2の抽出ステップと、
前記第2の画像データの第1の記録媒体への記録を制御する第1の記録制御ステップと、
前記第3の画像データの第2の記録媒体への記録を制御する第2の記録制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込む読み込み手段と、
前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成手段と
を備える画像処理装置。
【請求項11】
前記第1の画像データを基に表示される前記画像の所定の区間の開始時刻および終了時刻を設定する設定手段と、
前記第1の画像データから、設定された前記区間を表示するための第4の画像データを取得する取得手段と、
取得した前記第4の画像データを送信する送信手段と
をさらに備える請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記読み込み手段は、複数の前記第2の記録媒体に分割されて記録された前記第3のデータを、前記複数の第2の記録媒体から読み込む
請求項10に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記読み込み手段は、前記第3の画像データが所定の大きさに分割されて、前記第2の記録媒体のそれぞれに循環的に順次供給されて記録された前記第4の画像データのそれぞれを、前記複数の第2の記録媒体から読み込む
請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込み、
前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する
ステップを含む画像処理方法。
【請求項15】
第1の画像データから抽出された、前記第1の画像データを基に表示される画像よりも低い解像度の前記画像を表示させるための第2の画像データと、前記第1の画像データから抽出された前記第1の画像データから前記第2の画像データを除いた第3の画像データとを、それぞれ第1の記録媒体および第2の記録媒体から読み込む読み込みステップと、
前記第2の画像データおよび前記第3の画像データを基に前記第1の画像データを生成する生成ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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