説明

画像処理装置及び画像処理プログラム

【課題】画像に情報画像を合成するために該画像に変更処理を施した場合に、その変更処理に関する情報を情報画像に含めるようにした画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置の画像受付手段は、画像を受け付け、情報受付手段は、前記画像に付加する情報である付加情報を受け付け、算出手段は、情報を表す画像である情報画像の大きさを算出し、変更情報生成手段は、前記情報画像の大きさに基づいて、前記画像に該情報画像を付加するために、該画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成し、情報画像生成手段は、前記付加情報と前記変更情報に関する情報を表す情報画像を生成し、画像変更手段は、前記変更情報に基づいて、前記画像を変更し、合成手段は、前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成し、前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像情報に情報画像を合成する処理が行われている。
これに関連する技術として、例えば、特許文献1には、バーコード情報を含む画像を入力し、その入力画像を編集して出力した場合でも、その出力した画像に含まれているバーコード情報を正確に認識できるようにすることを目的とし、読取ユニットより読み取られた原稿画像は、センサボードユニット,画像データ制御部を介して画像処理部へ入力され、画像処理部は、入力された原稿画像に含まれるバーコード情報を抽出し、その抽出したバーコード情報を任意のバーコード形式のバーコード情報に変換すると共に、バーコード情報が抽出された原稿画像に対して画像編集を行い、そして、編集後の画像と変換したバーコード情報とを合成してビデオデータ制御部経由で作像ユニットへ出力させることが開示されている。
【0003】
また、例えば、特許文献2には、原画像を損なうことなく、特定画像を容易に認識できるように合成して、記録することを課題とし、入力された原画像に対して、1ページ内における余白領域の有無を判別し、余白領域があるとき、特定画像を形成できる大きさの余白領域を確保できるかを判断し、確保可能であると、原画像をシフトし、余白領域が無いとき、あるいは確保できないとき、原画像を縮小して、余白領域を確保し、この余白領域に特定画像を形成して、原画像に特定画像を合成し、合成された画像を1ページの記録紙に印刷して出力することが開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献3には、複雑な処理を行うことなく、確実に電子透かし情報を埋め込むことが可能な画像処理装置を提供することを課題とし、ユーザは原稿を作成し、原稿に埋め込む電子透かしデータを設定し、次に、原稿のサイズを検出し、入力された電子透かし情報を印刷するために必要な面積を計算するとともに、検出された原稿サイズから、原稿の必要な縮小率を演算して、原稿画像の印刷例をディスプレイに表示し、ユーザがこの表示を見て、OKであれば、電子透かし情報が埋め込まれた縮小された原稿をプリンタドライバに送り、印刷が行われることが開示されている。
【0005】
また、例えば、特許文献4には、機械可読シンボルの誤認識やエラーの発生を低減した画像形成装置を提供することを課題とし、この画像形成装置は、機械可読シンボルが埋め込まれた紙文書をスキャンして画像情報を得る画像入力部と、画像入力部により得られた画像情報を記憶する記憶部と、記憶部に記憶された画像情報としての機械可読シンボルを検出してデコードする検出・デコード部と、検出・デコード部にて検出・デコードした機械可読シンボルのデコード情報をエンコードして紙文書に埋め込まれた機械可読シンボルを生成する機械可読シンボル生成部と、記憶部に記憶された画像情報を変倍する変倍部と、変倍部にて変倍された変倍後の画像情報と機械可読シンボル生成部により新たに生成した機械可読シンボルとを合成する合成部と、全てを制御する制御部と、を備えて構成されていることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−262078号公報
【特許文献2】特開2007−194997号公報
【特許文献3】特開2008−048037号公報
【特許文献4】特開2008−187287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、画像に情報画像を合成するために該画像に変更処理を施した場合に、その変更処理に関する情報を情報画像に含めるようにした画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に付加する情報である付加情報を受け付ける情報受付手段と、情報を表す画像である情報画像の大きさを算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された情報画像の大きさに基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に該情報画像を付加するために、該画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、前記情報受付手段によって受け付けられた付加情報と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像を変更する画像変更手段と、前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段を具備し、前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出することを特徴とする画像処理装置である。
【0009】
請求項2の発明は、情報を表す画像である情報画像が含まれている画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に対しての変更を受け付ける変更受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の情報画像を解析する解析手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内から情報画像を削除する削除手段と、情報画像の大きさを算出する算出手段と、前記変更受付手段によって受け付けられた変更と前記算出手段によって算出された情報画像の大きさと前記解析手段によって解析された結果である解析結果に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、前記解析手段によって解析された結果である解析結果と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する画像変更手段と、前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段を具備し、前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出することを特徴とする画像処理装置である。
【0010】
請求項3の発明は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の情報画像には、該画像に付加されている情報である付加情報の他に該画像内の情報画像以外の画像に対して施された変更の処理内容に関する第2の変更情報が含まれており、前記解析手段による解析結果として、前記付加情報と前記第2の変更情報を含み、前記変更情報生成手段が用いる解析結果には、前記第2の変更情報に関する情報を含み、前記情報画像生成手段が用いる解析結果には、前記付加情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
【0011】
請求項4の発明は、コンピュータを、画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に付加する情報である付加情報を受け付ける情報受付手段と、情報を表す画像である情報画像の大きさを算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された情報画像の大きさに基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に該情報画像を付加するために、該画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、前記情報受付手段によって受け付けられた付加情報と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像を変更する画像変更手段と、前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段として機能させるための画像処理プログラムであって、前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出することを特徴とする画像処理プログラムである。
【0012】
請求項5の発明は、コンピュータを、情報を表す画像である情報画像が含まれている画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に対しての変更を受け付ける変更受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の情報画像を解析する解析手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内から情報画像を削除する削除手段と、情報画像の大きさを算出する算出手段と、前記変更受付手段によって受け付けられた変更と前記算出手段によって算出された情報画像の大きさと前記解析手段によって解析された結果である解析結果に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、前記解析手段によって解析された結果である解析結果と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する画像変更手段と、前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段として機能させるための画像処理プログラムであって、前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出することを特徴とする画像処理プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の画像処理装置によれば、画像に情報画像を合成するために該画像に変更処理を施した場合に、その変更処理に関する情報を情報画像に含めることができる。
【0014】
請求項2の画像処理装置によれば、情報画像が合成されている画像に対して変更処理を施す場合に、その変更処理に関する情報を情報画像に含めることができる。
【0015】
請求項3の画像処理装置によれば、画像に対して施された変更処理に関する情報が含まれている場合に、その変更処理の内容も含めて情報画像を生成することができる。
【0016】
請求項4の画像処理プログラムによれば、画像に情報画像を合成するために該画像に変更処理を施した場合に、その変更処理に関する情報を情報画像に含めることができる。
【0017】
請求項5の画像処理プログラムによれば、情報画像が合成されている画像に対して変更処理を施す場合に、その変更処理に関する情報を情報画像に含めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図2】第1の実施の形態による具体的な処理例を示す説明図である。
【図3】情報画像内テーブルのデータ構造を示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図6】第2の実施の形態による具体的な処理例を示す説明図である。
【図7】第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な各種の実施の形態の例を説明する。
図1は、第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、コンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0020】
第1の実施の形態である画像処理装置100は、画像に情報画像を合成するものであって、図1に示すように、受付処理モジュール110、画像・情報画像処理モジュール120、出力モジュール190を有している。
【0021】
受付処理モジュール110は、画像受付モジュール112、情報受付モジュール114を有している。
画像受付モジュール112は、画像を受け付ける。
なお、ここで受け付ける画像とは、画像の電子データであり、場合によってはテキストデータ、動画、音声等の電子データが組み合わせられていてもよい。画像は、2値画像、多値画像(カラー画像を含む)であってもよい。受け付ける画像の枚数は、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。また、画像の内容として、ビジネスに用いられる文書、広告宣伝用のパンフレット等であってもよい。
画像を受け付けるとは、例えば、スキャナ、カメラ等で画像を読み込むこと、ファックス等で通信回線を介して外部機器から画像を受信すること、ハードディスク(コンピュータに内蔵されているものの他に、ネットワークを介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている画像を読み出すこと等が含まれる。
【0022】
情報受付モジュール114は、画像受付モジュール112によって受け付けられた画像に付加する情報である付加情報を受け付ける。付加情報とは、その画像に合成する情報画像に符号化して入れ込む情報であり、例えば、その画像を一意に識別するための画像識別子、その画像の作成者、作成年月日(時分秒を含めてもよい)、その画像を印刷すべき用紙のサイズ等がある。
なお、情報画像とは、情報を表す画像である。具体的には、機械可読な態様で電子データ(付加情報を少なくとも含む)を表すために体系的に作られた画像コードをいい、例えば、1次元バーコード、2次元コード等がある。2次元コードとして、QRコード(Quick Response code(登録商標))等がある。
付加情報を受け付けるとは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等を利用した利用者の操作によって指定された付加情報を受け付けること、インターネット等で通信回線を介して外部機器から付加情報を受信すること、ハードディスク等に記憶されている付加情報を読み出すこと等が含まれる。
【0023】
画像・情報画像処理モジュール120は、情報画像サイズ算出モジュール122、変更情報生成モジュール124、情報画像生成モジュール126、画像変更モジュール128、合成モジュール140を有している。
情報画像サイズ算出モジュール122は、情報画像の大きさを算出する。ここで、情報画像の大きさとは、その情報画像のサイズであり、具体的には、面積、縦長さと幅等である。つまり、画像に合成する場合に、その画像に情報画像を合成するだけの余白があるか否かを判断するために必要となる。したがって、情報画像として、周囲の余白が必要である場合は、その余白を含めた大きさとしてもよい。
また、情報画像の大きさは、情報画像に符号化して入れ込む情報量によって算出する。1単位の情報画像に入れ込める情報量は規定されているので、その情報量よりも多い情報量を入れ込むためには2単位以上の情報画像が必要となる。情報画像に入れ込む情報としては、付加情報を少なくとも含む。そして、後述する変更情報を含む。例えば、変更情報を予め定めた情報量(例えば、標準的な変更情報の情報量、変更情報として最大となる情報量等)として、情報画像の大きさを算出するようにしてもよい。また、例えば、情報画像に入れ込む情報として、これらの情報の他にダミー情報(予め定めた大きさの情報画像にするために、必要のない情報)を含んでいてもよい。
さらに、情報画像サイズ算出モジュール122は、情報画像生成モジュール126によって生成された情報画像の大きさを算出するようにしてもよい。つまり、情報画像を生成した後に、その生成された情報画像の大きさを測定することによって、情報画像の大きさを算出するようにしてもよい。
また、情報画像サイズ算出モジュール122は、画像に合成する情報画像の領域が複数である場合には、それぞれの領域毎の情報画像の大きさを算出する。複数領域の情報画像としては、同じ内容を示す情報画像を複数としてもよいし、それぞれの情報画像は異なる内容を示す情報画像としてもよい。
【0024】
変更情報生成モジュール124は、情報画像サイズ算出モジュール122によって算出された情報画像の大きさに基づいて、画像受付モジュール112によって受け付けられた画像にその情報画像を付加するために、その画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する。例えば、画像に情報画像を合成するだけの余白がない場合に、その余白を確保するために画像を変更するものであり、変更処理として、例えば、画像全体の縮小(場合によっては拡大であってもよいし、縦と横で異なる倍率の拡大・縮小であってもよい。以下同様)、領域の縮小、領域の移動等がある。領域としては、画像を文字、段落、図形、画像等に分けたものがある。したがって、変更情報とは、それらの変更処理を示す情報であり、具体的には、領域とその領域に対する変更指示等がある。領域に分ける技術としては、既存の技術を用いればよく、例えば、予め定めた値以上の大きさを有する空白領域に囲まれた領域に分ける技術等がある。
具体的には、変更情報生成モジュール124は、画像内の余白を検出し、その余白と情報画像サイズ算出モジュール122によって算出された情報画像の大きさとを比較し、その余白が情報画像を合成するには不足している場合に、画像全体を縮小する処理、一部の領域を縮小する処理、領域を移動させて余白を確保する処理等、これらの組み合わせの処理等の変更情報を生成する。
【0025】
情報画像生成モジュール126は、情報受付モジュール114によって受け付けられた付加情報と変更情報生成モジュール124によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する。つまり、付加情報と変更情報に関する情報を符号化して情報画像を生成する。
変更情報に関する情報とは、変更処理の内容そのものを示す情報の他に、その変更処理の逆処理の内容を示す情報であってもよい。つまり、変更を施した画像を変更前の画像に戻すための変更処理を示す情報である。具体的には、画像全体を80%に縮小する場合は、画像全体を125%に拡大すること等である。
【0026】
画像変更モジュール128は、変更情報生成モジュール124によって生成された変更情報に基づいて、画像受付モジュール112によって受け付けられた画像を変更する。つまり、情報画像を合成するための余白を生成するための画像の変更を行う。もちろんのことながら、画像の変更には、画像全体の変更、画像内の一部の領域の変更を含む。
【0027】
合成モジュール140は、画像変更モジュール128によって変更された画像に情報画像生成モジュール126によって生成された情報画像を合成する。
出力モジュール190は、合成モジュール140によって情報画像が合成された画像を出力する。画像を出力するとは、例えば、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、画像データベース等の画像記憶装置へ画像を書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置へ渡すこと等が含まれる。
【0028】
図2は、第1の実施の形態による具体的な処理例を示す説明図である。
図2(a)に例示する画像200は、画像受付モジュール112が受け付ける画像である。画像200内には、文書内容201がある。そして、複数領域の情報画像を合成するとする。したがって、画像200には、情報画像を合成する余白がないことになる。このことは、変更情報生成モジュール124が、情報画像サイズ算出モジュール122による情報画像のサイズの算出結果と余白との比較によって判断する。そこで、変更情報生成モジュール124は、文書内容201の領域を縮小する変更指示である変更情報を生成する。画像変更モジュール128は、その変更情報にしたがって画像200(文書内容201の領域であってもよい。以下同様)を変更する。情報画像生成モジュール126が情報画像を生成し、合成モジュール140が変更した画像と情報画像を合成する。
【0029】
図2(b)に例示する情報画像付画像210は、出力モジュール190によって出力された画像である。
情報画像付画像210は、画像変更モジュール128によって画像200から変更された文書内容211、情報画像生成モジュール126によって生成された情報画像212、情報画像213を有している。そして、情報画像212又は情報画像213には、変更に関する情報(画像200から文書内容211に変更するための処理情報、又は文書内容211から画像200へ戻すための処理情報)が含まれている。
【0030】
図2(c)に例示する画像220は、情報画像付画像210から情報画像212、情報画像213を削除して、情報画像212又は情報画像213に含まれていた変更に関する情報を用いて、文書内容211を文書内容221に変更したものである。つまり、図2(a)に例示した画像200と同等のものを生成している。
【0031】
図3は、情報画像内テーブル300のデータ構造を示す説明図である。情報画像内に含まれているデータ群を示している。
情報画像内テーブル300は、付加情報群310、変更情報群320を有している。
付加情報群310は、情報受付モジュール114によって受け付けられた情報を記憶しており、画像識別子欄311、作成者識別子欄312、作成年月日欄313、用紙サイズ欄314等がある。
変更情報群320は、変更情報生成モジュール124により生成された変更情報に関する情報を記憶しており、1つ以上の変更情報欄330がある。また、変更情報欄330は、領域欄331と処理欄332を有している。領域欄331は、変更対象の領域(画像全体であってもよい)の情報を記憶する。例えば、領域が矩形であるならば、左上の座標と右下の座標又は左上の座標と幅と高さ等である。処理欄332は、処理内容を記憶する。例えば、縮小指示と縮小率、移動指示と移動距離(X座標方向とY座標方向のマイナスの場合も含めた移動距離)等である。
【0032】
図4は、第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS402では、画像受付モジュール112が、対象とする画像を受け付ける。
ステップS404では、情報受付モジュール114が、付加情報を受け付ける。
ステップS406では、情報画像サイズ算出モジュール122が、暫定的な情報画像の大きさを算出する。暫定的としたのは、情報画像そのものは未だ生成されていないからである。情報画像には、変更情報に関する情報も含まれており、その変更情報を生成するためには、情報画像の大きさを算出する必要があるためである。
【0033】
ステップS408では、変更情報生成モジュール124が、画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する。
ステップS410では、情報画像生成モジュール126が、付加情報と変更情報を表す情報画像を生成する。
ステップS412では、情報画像サイズ算出モジュール122が、生成した情報画像の大きさと算出した情報画像の大きさは同じか否かを判断し、同じ場合はステップS416へ進み、それ以外の場合はステップS414へ進む。つまり、暫定的に算出した情報画像の大きさと実際に生成した情報画像の大きさが同じでないならば、実際に生成した情報画像の大きさを基にして(ステップS414)、ステップS408以下の処理を繰り返す。もちろん、さらに情報画像の大きさが同じでない場合もあり得るので、同じになるまで繰り返す。
【0034】
ステップS414では、情報画像サイズ算出モジュール122が、生成した情報画像の大きさを算出した情報画像の大きさとし、ステップS408の処理へ戻る。
ステップS416では、画像変更モジュール128が、変更情報にしたがって、画像を変更する。
ステップS418では、合成モジュール140が、変更した画像に情報画像を合成する。そして、出力モジュール190がその合成した画像を出力する。
【0035】
図5は、第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
第2の実施の形態である画像処理装置500は、既に情報画像が合成されている画像を変更するものであって、図5に示すように、受付処理モジュール510、画像・情報画像処理モジュール520、出力モジュール590を有している。第1の実施の形態と同等のモジュールは、第1の実施の形態におけるモジュールを示して説明を省略する。
【0036】
受付処理モジュール510は、画像受付モジュール512、画像変更指示受付モジュール514を有している。
画像受付モジュール512は、第1の実施の形態の画像受付モジュール112と同等である。ただし、受け付ける画像には、情報画像が含まれている。また、その情報画像には、画像に付加されている情報である付加情報の他に画像内の情報画像以外の画像に対して施された変更の処理内容に関する変更情報Bが含まれている。つまり、ここで受け付ける画像は、前述の第1の実施の形態によって出力された画像である。したがって、情報画像以外の画像は、変更情報Bにしたがって変更された結果である。
情報画像内に含まれている変更情報Bとは、その画像に対して施された変更の処理内容そのものを示す情報であってもよいし、その変更処理内容の逆処理の内容(つまり、変更後の状態(画像受付モジュール512が受け付けた画像の状態)から変更前の状態に再現するための変更の処理内容)を示す情報であってもよい。
【0037】
画像変更指示受付モジュール514は、画像受付モジュール512によって受け付けられた画像に対しての変更指示を受け付ける。例えば、画像の縮小、白黒反転等の変更指示である。これらの変更指示は、画像全体を対象とする変更の指示ではなく、情報画像以外の画像に対する指示である。つまり、情報画像は、その情報画像が表している内容に意味があり、情報画像に拡大・縮小等の変更を行ってしまうと、情報画像を復号することができなくなってしまうおそれがあるからである。この点については、図6を用いて後述する。
【0038】
画像・情報画像処理モジュール520は、情報画像解析モジュール522、情報画像削除モジュール524、情報画像サイズ算出モジュール526、変更情報生成モジュール528、情報画像生成モジュール530、画像変更モジュール532、合成モジュール540を有している。
情報画像解析モジュール522は、画像受付モジュール512によって受け付けられた画像内の情報画像を解析する。つまり、情報画像を復号して、その情報画像内に含まれている情報(付加情報と変更情報B)を抽出する。
情報画像削除モジュール524は、画像受付モジュール512によって受け付けられた画像内から情報画像を削除する。つまり、情報画像以外の画像だけにする処理を行う。
【0039】
情報画像サイズ算出モジュール526は、第1の実施の形態の情報画像サイズ算出モジュール122と同等である。ただし、対象とする情報画像は、既に画像に合成されている情報画像(画像受付モジュール512が受け付けた画像内の情報画像)ではなく、第2の実施の形態の合成モジュール540が合成する情報画像である。なお、情報画像の暫定的な大きさとして、既に画像に合成されている情報画像の大きさを用いるようにしてもよい。また、情報画像サイズ算出モジュール526は、情報画像生成モジュール530によって生成された情報画像の大きさを算出するようにしてもよいことも、第1の実施の形態の情報画像サイズ算出モジュール122と同等である。
【0040】
変更情報生成モジュール528は、画像変更指示受付モジュール514によって受け付けられた変更指示と情報画像サイズ算出モジュール526によって算出された情報画像の大きさと情報画像解析モジュール522によって解析された結果である解析結果に基づいて、情報画像削除モジュール524によって情報画像が削除された画像を変更する処理内容を示す変更情報Aを生成する。つまり、変更情報Aを生成するために、(1)画像変更指示受付モジュール514によって受け付けられた変更指示(例えば、拡大率、縮小率)、(2)情報画像サイズ算出モジュール526によって算出された情報画像の大きさ、(3)情報画像解析モジュール522によって解析された結果内の変更情報B、の3つの情報を用いる。(2)情報画像の大きさは、第1の実施の形態の変更情報生成モジュール124と同等の用い方をする。つまり、情報画像を合成するための余白を生成するためのものである。
【0041】
例えば、(1)画像変更指示受付モジュール514が受け付けた変更指示が120%の拡大処理であり、(2)情報画像の大きさによって90%の縮小処理が必要であり、(3)変更情報Bは80%の縮小処理であった場合、
(120/100)×(90/100)×(100/80)
の計算を行い、1.35倍の拡大処理を変更情報Aとして生成する。なお、この場合、(3)変更情報Bは、その画像に対して施された変更の処理内容そのものを示す情報であるので、「80%」の逆処理としての「100/80」(縮小率の逆数)を用いる。また、領域の移動処理の場合の逆処理とは、移動距離の符号を反転させることである。もちろんのことながら、(3)変更情報Bが、再現するための変更の処理内容(前述の例では、「100/80」)であれば、そのまま用いればよい。ここでの具体的な処理の意味は、(3)変更情報Bによって情報画像がない状態の画像に戻し、(2)情報画像の大きさの余白を生成し、(1)変更指示による変更を行うものである。
【0042】
情報画像生成モジュール530は、情報画像解析モジュール522によって解析された結果である解析結果(具体的には、付加情報)と変更情報生成モジュール528によって生成された変更情報Aに関する情報を表す情報画像を生成する。つまり、画像受付モジュール512が受け付けた画像内の情報画像が表している付加情報を受け継いで、新たに変更情報Aに関する情報を表す情報画像を生成する。変更情報Aに関する情報とは、変更処理の内容そのものを示す情報の他に、その変更処理の逆処理の内容を示す情報であってもよいことは、第1の実施の形態の情報画像生成モジュール126と同等である。
【0043】
画像変更モジュール532は、変更情報生成モジュール528によって生成された変更情報に基づいて、情報画像削除モジュール524によって情報画像が削除された画像を変更する。つまり、情報画像以外の画像に対して変更処理を施す。
合成モジュール540は、第1の実施の形態の合成モジュール140と同等であり、画像変更モジュール532によって変更された画像に情報画像生成モジュール530によって生成された情報画像を合成する。
出力モジュール590は、第1の実施の形態の出力モジュール190と同等であり、合成モジュール540によって情報画像が合成された画像を出力する。
【0044】
図6は、第2の実施の形態による具体的な処理例を示す説明図である。
図6(a)に例示する情報画像付画像600は、画像受付モジュール512が受け付ける画像である。図2(b)に例示する情報画像付画像210(第1の実施の形態が出力した画像の例)と同じあり、情報画像付画像600には、文書内容601、情報画像602、情報画像603がある。文書内容601は、第1の実施の形態によって変更された画像であり、その変更内容に関する情報、付加情報が情報画像602又は情報画像603に表されている。
【0045】
図6(b)に例示する情報画像付画像610は、画像変更指示受付モジュール514が受け付けた変更指示にしたがって、図6(a)に例示した情報画像付画像600全体を変更したものである。ここでの変更指示とは拡大処理とする。文書内容601のみならず、情報画像602、情報画像603に対しても拡大処理を施してしまうので、図6(b)に例示する情報画像付画像610内の情報画像612、情報画像613のように大きくなってしまう。
【0046】
図6(c)に例示する情報画像付画像620は、第2の実施の形態が出力した画像の例である。図6(a)に例示した情報画像付画像600内の文書内容601は拡大処理が施されて大きくなっているが、情報画像602と情報画像603は、図6(c)に例示する情報画像付画像620内の情報画像622、情報画像623のようにその大きさは変わらない(この場合、変更情報に関する情報量が変化していないとする)。もちろんのことながら、情報画像が表す内容で、付加情報は変化していないが、変更情報に関する情報は変化している。
【0047】
図7は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS702では、画像受付モジュール512が、情報画像が合成されている画像を受け付ける。
ステップS704では、画像変更指示受付モジュール514が、画像に対する変更指示を受け付ける。
ステップS706では、情報画像解析モジュール522が、画像内の情報画像を解析する。
ステップS708では、情報画像削除モジュール524が、情報画像を画像内から削除する。
【0048】
ステップS710では、情報画像サイズ算出モジュール526が、暫定的な情報画像の大きさを算出する。暫定的としたのは、情報画像生成モジュール530が情報画像を未だ生成していないからである。情報画像には、変更情報に関する情報も含まれており、その変更情報を生成するためには、情報画像の大きさを算出する必要があるためである。
ステップS712では、変更情報生成モジュール528が、画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する。前述したように、(1)変更指示、(2)情報画像の大きさ、(3)変更情報B、の3つを用いて変更情報を生成する。
【0049】
ステップS714では、情報画像生成モジュール530が、解析結果と変更情報を表す情報画像を生成する。
ステップS716では、情報画像サイズ算出モジュール526が、生成した情報画像の大きさと算出した情報画像の大きさは同じか否かを判断し、同じ場合はステップS720へ進み、それ以外の場合はステップS718へ進む。つまり、暫定的に算出した情報画像の大きさと情報画像生成モジュール530によって生成した情報画像の大きさが同じでないならば、情報画像生成モジュール530によって生成した情報画像の大きさを基にして(ステップS718)、ステップS712以下の処理を繰り返す。もちろん、さらに情報画像の大きさが同じでない場合もあり得るので、同じになるまで繰り返す。
【0050】
ステップS718では、情報画像サイズ算出モジュール526が、生成した情報画像の大きさを算出した情報画像のサイズとし、ステップS712の処理へ戻る。
ステップS720では、画像変更モジュール532が、変更情報にしたがって、画像を変更する。
ステップS722では、合成モジュール540が、変更した画像に情報画像を合成する。そして、出力モジュール590がその合成した画像を出力する。
【0051】
図8を参照して、本実施の形態の画像処理装置のハードウェア構成例について説明する。図8に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などによって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部817と、プリンタなどのデータ出力部818を備えたハードウェア構成例を示している。
【0052】
CPU(Central Processing Unit)801は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、画像受付モジュール112、情報受付モジュール114、情報画像サイズ算出モジュール122、変更情報生成モジュール124、情報画像生成モジュール126、画像変更モジュール128、合成モジュール140、画像受付モジュール512、画像変更指示受付モジュール514、情報画像解析モジュール522、情報画像削除モジュール524、情報画像サイズ算出モジュール526、変更情報生成モジュール528、情報画像生成モジュール530、画像変更モジュール532、合成モジュール540等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0053】
ROM(Read Only Memory)802は、CPU801が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)803は、CPU801の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス804により相互に接続されている。
【0054】
ホストバス804は、ブリッジ805を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス806に接続されている。
【0055】
キーボード808、マウス等のポインティングデバイス809は、操作者により操作される入力デバイスである。ディスプレイ810は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)などがあり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。
【0056】
HDD(Hard Disk Drive)811は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU801によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、受け付けた画像、生成した情報画像、出力すべき画像などが格納される。さらに、その他の各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
【0057】
ドライブ812は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体813に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース807、外部バス806、ブリッジ805、及びホストバス804を介して接続されているRAM803に供給する。リムーバブル記録媒体813も、ハードディスクと同様のデータ記録領域として利用可能である。
【0058】
接続ポート814は、外部接続機器815を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート814は、インタフェース807、及び外部バス806、ブリッジ805、ホストバス804等を介してCPU801等に接続されている。通信部816は、ネットワークに接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部817は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部818は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0059】
なお、図8に示す画像処理装置のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図8に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図8に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0060】
なお、前述の第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせてもよい。具体的には、第2の実施の形態に、第1の実施の形態の情報受付モジュール114を付加するものである。その場合、情報画像生成モジュール530は、画像受付モジュール512が受け付けた画像内の情報画像が表している付加情報Aと情報受付モジュール114が受け付けた付加情報Bを含めて情報画像を生成することになる。また、付加情報Aの代わりに付加情報Bを含めて情報画像を生成するようにしてもよい。
また、各モジュールの処理内容として背景技術で説明した技術を採用してもよい。
【0061】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc(登録商標))、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0062】
100…画像処理装置
110…受付処理モジュール
112…画像受付モジュール
114…情報受付モジュール
120…画像・情報画像処理モジュール
122…情報画像サイズ算出モジュール
124…変更情報生成モジュール
126…情報画像生成モジュール
128…画像変更モジュール
140…合成モジュール
190…出力モジュール
500…画像処理装置
510…受付処理モジュール
512…画像受付モジュール
514…画像変更指示受付モジュール
520…画像・情報画像処理モジュール
522…情報画像解析モジュール
524…情報画像削除モジュール
526…情報画像サイズ算出モジュール
528…変更情報生成モジュール
530…情報画像生成モジュール
532…画像変更モジュール
540…合成モジュール
590…出力モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像に付加する情報である付加情報を受け付ける情報受付手段と、
情報を表す画像である情報画像の大きさを算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された情報画像の大きさに基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に該情報画像を付加するために、該画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、
前記情報受付手段によって受け付けられた付加情報と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、
前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像を変更する画像変更手段と、
前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段
を具備し、
前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
情報を表す画像である情報画像が含まれている画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像に対しての変更を受け付ける変更受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の情報画像を解析する解析手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内から情報画像を削除する削除手段と、
情報画像の大きさを算出する算出手段と、
前記変更受付手段によって受け付けられた変更と前記算出手段によって算出された情報画像の大きさと前記解析手段によって解析された結果である解析結果に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、
前記解析手段によって解析された結果である解析結果と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、
前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する画像変更手段と、
前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段
を具備し、
前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の情報画像には、該画像に付加されている情報である付加情報の他に該画像内の情報画像以外の画像に対して施された変更の処理内容に関する第2の変更情報が含まれており、
前記解析手段による解析結果として、前記付加情報と前記第2の変更情報を含み、
前記変更情報生成手段が用いる解析結果には、前記第2の変更情報に関する情報を含み、
前記情報画像生成手段が用いる解析結果には、前記付加情報を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
コンピュータを、
画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像に付加する情報である付加情報を受け付ける情報受付手段と、
情報を表す画像である情報画像の大きさを算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された情報画像の大きさに基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像に該情報画像を付加するために、該画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、
前記情報受付手段によって受け付けられた付加情報と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、
前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記画像受付手段によって受け付けられた画像を変更する画像変更手段と、
前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段
として機能させるための画像処理プログラムであって、
前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出する
ことを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
情報を表す画像である情報画像が含まれている画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像に対しての変更を受け付ける変更受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の情報画像を解析する解析手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内から情報画像を削除する削除手段と、
情報画像の大きさを算出する算出手段と、
前記変更受付手段によって受け付けられた変更と前記算出手段によって算出された情報画像の大きさと前記解析手段によって解析された結果である解析結果に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する処理内容を示す変更情報を生成する変更情報生成手段と、
前記解析手段によって解析された結果である解析結果と前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に関する情報を表す情報画像を生成する情報画像生成手段と、
前記変更情報生成手段によって生成された変更情報に基づいて、前記削除手段によって情報画像が削除された画像を変更する画像変更手段と、
前記画像変更手段によって変更された画像に前記情報画像生成手段によって生成された情報画像を合成する合成手段
として機能させるための画像処理プログラムであって、
前記算出手段は、前記情報画像生成手段によって生成された情報画像の大きさを算出する
ことを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−171787(P2011−171787A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30885(P2010−30885)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】