説明

画像処理装置

【課題】画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能な画像処理装置を得る。
【解決手段】画像処理部3は、演算部13と、演算部13に画像データを入力するデータ入力部10と、演算部13によって演算された画像データを出力するデータ出力部11と、設定部14とを備える。演算部13は、複数種類の演算セルを含む複数の演算セルと、複数の入力ドメインセレクタと、少なくとも一つの出力ドメインセレクタとを有する。設定部14によって前入力ドメインセレクタ及び出力ドメインセレクタを設定することにより、データ入力部10から演算部13に入力された画像データに対して、複数の演算セルのうちの所望の一以上の演算セルによって所望の演算が行われた画像データが、データ出力部11から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、リアルタイムプロセッシングユニットとCPUとによって画像処理を行う画像処理装置が開示されている。リアルタイムプロセッシングユニットは、画像データに対して異なる画像処理を行う複数の処理部を備えて構成されており、撮像素子から入力された画像データに対して、実時間処理による画像処理(一般画像処理)を行う。リアルタイムプロセッシングユニットによって処理された画像データは、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納された画像データに対して、一般画像処理以外の画像処理(例外的画像処理)をソフトウェア処理として行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−236473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された画像処理装置によると、リアルタイムプロセッシングユニットは複数の処理部を備えて構成されており、各処理部は、処理内容に応じて所定の順序で接続された複数の演算セルを有して構成されている。そして、上記特許文献1に開示された画像処理装置によると、各処理部内の複数の演算セルの接続関係を自由に設定することはできず、各処理部は予め規定された内容の処理しか行えないため、汎用性が低いという問題がある。
【0005】
また、上記特許文献1に開示された画像処理装置によると、一般画像処理としての特定の処理フローを実現できるように、複数の処理部の接続順序が予め規定されている。従って、複数の処理部による処理の順序を変更する場合には、ある処理を行った処理部が処理後の画像データをメモリに格納し、次の処理を行う処理部が処理対象の画像データをメモリから読み出すという、リアルタイムプロセッシングユニットとメモリとの間でのループ処理が必要となる。そのため、処理の順序を大きく変更したい場合には、ループ処理の回数が増大するため、処理の所要時間が増大するという問題がある。
【0006】
本発明はかかる問題を解決するために成されたものであり、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能であり、かつ、処理の内容や順序を変更した場合であっても所要時間の増大を回避することが可能な、画像処理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る画像処理装置は、画像データの演算を行う演算部と、前記演算部に画像データを入力するデータ入力部と、前記演算部によって演算された画像データを出力するデータ出力部と、設定部と、を備え、前記演算部は、複数種類の演算セルを含む複数の演算セルと、複数の入力ドメインセレクタと、少なくとも一つの出力ドメインセレクタと、を有し、各前記入力ドメインセレクタの入力は、前記複数の演算セルの各々の出力と、前記データ入力部の出力とに接続されており、各前記入力ドメインセレクタの出力は、各前記演算セルの入力に接続されており、前記出力ドメインセレクタの入力は、前記複数の演算セルの各々の出力に接続されており、前記出力ドメインセレクタの出力は、前記データ出力部の入力に接続されており、前記設定部によって前記入力ドメインセレクタ及び前記出力ドメインセレクタを設定することにより、前記データ入力部から前記演算部に入力された画像データに対して、前記複数の演算セルのうちの所望の一以上の演算セルによって所望の演算が行われた画像データが、前記データ出力部から出力されることを特徴とするものである。
【0008】
第1の態様に係る画像処理装置によれば、演算部は、複数種類の演算セルを含む複数の演算セルと、複数の入力ドメインセレクタと、少なくとも一つの出力ドメインセレクタとを有する。そして、設定部によって入力ドメインセレクタ及び出力ドメインセレクタを設定することにより、データ入力部から演算部に入力された画像データに対して、複数の演算セルのうちの所望の一以上の演算セルによって所望の演算が行われた画像データが、データ出力部から出力される。従って、目的とする処理の内容に応じて入力ドメインセレクタ及び出力ドメインセレクタを設定することによって、その処理を実現し得る回路を構築できるため、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。また、処理の内容や順序を変更した場合であっても、演算セルの機能が足りている限りワンパスでの処理が可能であるため、画像処理装置とメモリとの間でのループ処理を回避できる。その結果、所要時間の増大を回避することが可能となる。また、ワンパスでの処理が可能でない場合には、ループ処理を行うことによって目的とする処理の内容を実現でき、この場合であってもループ処理の回数を大幅に削減できるため、所要時間の増大を回避することが可能となる。
【0009】
本発明の第2の態様に係る画像処理装置は、第1の態様に係る画像処理装置において特に、各前記演算セルは、複数の入力端子と、複数の入力チャンネルセレクタと、を含み、各前記入力チャンネルセレクタの出力は、各前記入力端子に接続されており、各前記入力チャンネルセレクタの入力は、前記入力ドメインセレクタの出力に接続されており、前記設定部によって前記入力チャンネルセレクタを設定することにより、前記入力ドメインセレクタから各前記入力チャンネルセレクタに入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望の一のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが前記入力端子に入力されることを特徴とするものである。
【0010】
第2の態様に係る画像処理装置によれば、各演算セルは、複数の入力端子と、複数の入力チャンネルセレクタとを含む。そして、設定部によって入力チャンネルセレクタを設定することにより、入力ドメインセレクタから各入力チャンネルセレクタに入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望の一のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが入力端子に入力される。このように、入力チャンネルセレクタによってチャンネルを選択可能な構成とすることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0011】
本発明の第3の態様に係る画像処理装置は、第1又は第2の態様に係る画像処理装置において特に、前記演算部は、少なくとも一つの出力チャンネルセレクタをさらに有し、前記出力チャンネルセレクタの入力は、前記出力ドメインセレクタの出力に接続されており、前記出力チャンネルセレクタの出力は、前記データ出力部の入力に接続されており、前記設定部によって前記出力チャンネルセレクタを設定することにより、前記出力ドメインセレクタから前記出力チャンネルセレクタに入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが前記データ出力部に入力されることを特徴とするものである。
【0012】
第3の態様に係る画像処理装置によれば、演算部は、少なくとも一つの出力チャンネルセレクタを有する。そして、設定部によって出力チャンネルセレクタを設定することにより、出力ドメインセレクタから出力チャンネルセレクタに入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データがデータ出力部に入力される。このように、出力チャンネルセレクタによってチャンネルを選択可能な構成とすることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0013】
本発明の第4の態様に係る画像処理装置は、第1〜第3のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記複数の演算セルは、二以上の前記演算セルから出力された画像データを統合する統合セルを含むことを特徴とするものである。
【0014】
第4の態様に係る画像処理装置によれば、複数の演算セルは、二以上の演算セルから出力された画像データを統合する統合セルを含む。このように、統合セルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0015】
本発明の第5の態様に係る画像処理装置は、第1〜第4のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記複数の演算セルは、遅延量を設定可能な遅延セルを含むことを特徴とするものである。
【0016】
第5の態様に係る画像処理装置によれば、複数の演算セルは、遅延量を設定可能な遅延セルを含む。このように、遅延量を設定可能な遅延セルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0017】
本発明の第6の態様に係る画像処理装置は、第1〜第5のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記複数の演算セルは、遅延量が異なる複数の遅延セルを含むことを特徴とするものである。
【0018】
第6の態様に係る画像処理装置によれば、複数の演算セルは、遅延量が異なる複数の遅延セルを含む。このように、遅延量が異なる複数の遅延セルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0019】
本発明の第7の態様に係る画像処理装置は、第1〜第6のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記複数の演算セルは、タップ数を設定可能な空間フィルタセルを含むことを特徴とするものである。
【0020】
第7の態様に係る画像処理装置によれば、複数の演算セルは、タップ数を設定可能な空間フィルタセルを含む。このように、タップ数を設定可能な空間フィルタセルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0021】
本発明の第8の態様に係る画像処理装置は、第7の態様に係る画像処理装置において特に、前記空間フィルタセルのタップ数は、第1の値及びそれよりも小さい第2の値のいずれかに設定可能であり、前記空間フィルタセルのタップ数が前記第2の値に設定された場合、前記空間フィルタセルは、複数の空間フィルタとして独立に使用可能であることを特徴とするものである。
【0022】
第8の態様に係る画像処理装置によれば、空間フィルタセルのタップ数が第2の値に設定された場合、空間フィルタセルは、複数の空間フィルタとして独立に使用可能である。これにより、空間フィルタセルの有効活用が可能になるとともに、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0023】
本発明の第9の態様に係る画像処理装置は、第7又は第8の態様に係る画像処理装置において特に、前記空間フィルタセルは、係数を設定可能な空間フィルタと、係数が固定の空間フィルタとを含むことを特徴とするものである。
【0024】
第9の態様に係る画像処理装置によれば、空間フィルタセルは、係数を設定可能な空間フィルタと、係数が固定の空間フィルタとを含む。係数を設定可能な空間フィルタを含むことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。また、係数が固定の空間フィルタを含むことにより、係数を設定可能な空間フィルタによって全ての空間フィルタを構成する場合と比較すると、回路規模の増大を回避することが可能となる。
【0025】
本発明の第10の態様に係る画像処理装置は、第1〜第9のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記複数の演算セルは、次数を設定可能な行列演算セルを含むことを特徴とするものである。
【0026】
第10の態様に係る画像処理装置によれば、複数の演算セルは、次数を設定可能な行列演算セルを含む。このように、次数を設定可能な行列演算セルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0027】
本発明の第11の態様に係る画像処理装置は、第1〜第10のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記複数の演算セルは、複数種類の演算を行う多機能セルを含むことを特徴とするものである。
【0028】
第11の態様に係る画像処理装置によれば、複数の演算セルは、複数種類の演算を行う多機能セルを含む。このように、複数種類の演算を行う多機能セルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0029】
本発明の第12の態様に係る画像処理装置は、第1〜第11のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記演算セルには、複数チャンネルの画像データが入力され、前記演算セルは、第1のチャンネルの画像データに対しては所望の演算を行って出力するよう設定可能であり、第2のチャンネルの画像データに対しては所望の演算を行うことなく出力することを特徴とするものである。
【0030】
第12の態様に係る画像処理装置によれば、演算セルは、第1のチャンネルの画像データに対しては所望の演算を行って出力するよう設定可能であり、第2のチャンネルの画像データに対しては所望の演算を行うことなく出力する。このように、第2のチャンネルの画像データに対して演算を行わずに出力する経路を設けることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0031】
本発明の第13の態様に係る画像処理装置は、第12の態様に係る画像処理装置において特に、前記演算セルは、前記第1のチャンネルの画像データに対して所望の演算を行うための所要時間に相当する遅延量だけ、前記第2のチャンネルの画像データを遅延させて出力することを特徴とするものである。
【0032】
第13の態様に係る画像処理装置によれば、演算セルは、第1のチャンネルの画像データに対して所望の演算を行うための所要時間に相当する遅延量だけ、第2のチャンネルの画像データを遅延させて出力する。これにより、演算が行われる第1のチャンネルの画像データと、演算が行われない第2のチャンネルの画像データとに関して、演算セルからの出力タイミングを一致させることが可能となる。
【0033】
本発明の第14の態様に係る画像処理装置は、第12又は第13の態様に係る画像処理装置において特に、前記演算セルは、前記第1のチャンネルの画像データに対して所望の演算を行うことなく出力するよう設定可能であることを特徴とするものである。
【0034】
第14の態様に係る画像処理装置によれば、演算セルは、第1のチャンネルの画像データに対して所望の演算を行うことなく出力するよう設定可能である。このように、第1のチャンネルの画像データに対して演算を行わずに出力する経路を設けることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0035】
本発明の第15の態様に係る画像処理装置は、第1〜第14のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記演算部は、画像データを出力しない演算セルとしてアキュムレータセルをさらに有することを特徴とするものである。
【0036】
第15の態様に係る画像処理装置によれば、演算部は、画像データを出力しない演算セルとしてアキュムレータセルを有する。このように、アキュムレータセルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0037】
本発明の第16の態様に係る画像処理装置は、第1〜第15のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記演算部は、画像データを出力しない演算セルとしてヒストグラムセルをさらに有することを特徴とするものである。
【0038】
第16の態様に係る画像処理装置によれば、演算部は、画像データを出力しない演算セルとしてヒストグラムセルを有する。このように、ヒストグラムセルを演算部内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0039】
本発明の第17の態様に係る画像処理装置は、第1〜第16のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記データ入力部は、記憶部から入力された画像データを、前記演算部に入力することを特徴とするものである。
【0040】
第17の態様に係る画像処理装置によれば、データ入力部は、記憶部から入力された画像データを、演算部に入力する。これにより、演算部は、記憶部から入力された画像データを対象として、所望の演算を行うことが可能となる。
【0041】
本発明の第18の態様に係る画像処理装置は、第1〜第16のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記データ入力部は、撮像素子から入力された画像データを、前記演算部に入力することを特徴とするものである。
【0042】
第18の態様に係る画像処理装置によれば、データ入力部は、撮像素子から入力された画像データを、演算部に入力する。これにより、演算部は、撮像素子から入力された画像データを対象として、所望の演算を行うことが可能となる。
【0043】
本発明の第19の態様に係る画像処理装置は、第1〜第16のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記データ入力部は、記憶部から入力された画像データ及び撮像素子から入力された画像データの一方を選択して、前記演算部に入力することを特徴とするものである。
【0044】
第19の態様に係る画像処理装置によれば、データ入力部は、記憶部から入力された画像データ及び撮像素子から入力された画像データの一方を選択して、演算部に入力する。これにより、演算部は、記憶部から入力された画像データ又は撮像素子から入力された画像データを対象として、所望の演算を行うことが可能となる。
【0045】
本発明の第20の態様に係る画像処理装置は、第1〜第19のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記データ出力部は、前記演算部によって演算された画像データを、記憶部に向けて出力することを特徴とするものである。
【0046】
第20の態様に係る画像処理装置によれば、データ出力部は、演算部によって演算された画像データを、記憶部に向けて出力する。これにより、演算部によって演算された画像データを、記憶部に格納することが可能となる。
【0047】
本発明の第21の態様に係る画像処理装置は、第1〜第19のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記データ出力部は、前記演算部によって演算された画像データを、表示部に向けて出力することを特徴とするものである。
【0048】
第21の態様に係る画像処理装置によれば、データ出力部は、演算部によって演算された画像データを、表示部に向けて出力する。これにより、演算部によって演算された画像データに基づいて、表示部に画像を表示することが可能となる。
【0049】
本発明の第22の態様に係る画像処理装置は、第1〜第19のいずれか一つの態様に係る画像処理装置において特に、前記データ出力部は、前記演算部によって演算された画像データを、記憶部及び表示部に向けて出力することを特徴とするものである。
【0050】
第22の態様に係る画像処理装置によれば、データ出力部は、演算部によって演算された画像データを、記憶部及び表示部に向けて出力する。これにより、演算部によって演算された画像データを記憶部に格納することが可能となるとともに、演算部によって演算された画像データに基づいて表示部に画像を表示することが可能となる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能であり、かつ、処理の内容や順序を変更した場合であっても所要時間の増大を回避することが可能な、画像処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図2】画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図3】演算部の構成を簡略化して示す回路図である。
【図4】演算部が有する複数の演算セルの種類を示す図である。
【図5】1ドメインの入力及び1ドメインの出力を持つ演算セルの構成を示す図である。
【図6】ゲインセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図7】変形例に係るゲインセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図8】多機能セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図9】変形例に係る多機能セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図10】加算セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図11】変形例に係る加算セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図12】乗算セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図13】変形例に係る乗算セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図14】遅延セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図15】遅延セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図16】遅延部及びセレクタの構成を具体的に示す回路図である。
【図17】遅延セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図18】遅延部及びセレクタの構成を具体的に示す回路図である。
【図19】空間フィルタセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図20】空間フィルタの構成を示す回路図である。
【図21】空間フィルタを構成する各セルに対応して規定された係数の一例を示す図である。
【図22】空間フィルタの構成を示す回路図である。
【図23】空間フィルタを構成する各セルに対応して規定された係数の一例を示す図である。
【図24】変形例に係る空間フィルタセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図25】行列演算セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図26】変形例に係る行列演算セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図27】ルックアップテーブルセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図28】変形例に係るルックアップテーブルセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図29】ルックアップテーブルセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図30】変形例に係るルックアップテーブルセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図31】統合セルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図32】アキュムレータセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図33】ヒストグラムセルが有する処理ブロックの構成を示す回路図である。
【図34】画像処理部によって行う画像処理の第1の例を示す図である。
【図35】図34に示した画像処理を実現するための演算部の構成例を示す回路図である。
【図36】図34に示した画像処理を実現するための演算部の構成例を示す回路図である。
【図37】画像処理部によって行う画像処理の第2の例を示す図である。
【図38】図37に示した画像処理を実現するための演算部の構成例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0054】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置1の構成を簡略化して示すブロック図である。図1に示すように撮像装置1は、CCD等の撮像素子2、画像処理装置としての画像処理部3、半導体メモリ等の記憶部4、液晶ディスプレイ等の表示部5、及びバス6を備えて構成されている。画像処理部3は、撮像素子2に接続されている。また、画像処理部3は、バス6を介して記憶部4及び表示部5に接続されている。
【0055】
図2は、画像処理部3の構成を示すブロック図である。図2に示すように画像処理部3は、データ入力部10、データ出力部11、パイプラインコントローラ12、演算部13、及び設定部14を備えて構成されている。データ入力部10は、DMA(Direct Memory Access)コントローラ21、セレクタ22、及びフォーマット変換部23を有して構成されている。データ出力部11は、DMAコントローラ24を有して構成されている。
【0056】
データ入力部10は、記憶部4から入力された画像データD1を、演算部13に入力する。また、データ入力部10は、撮像素子2から入力された画像データD2を、演算部13に入力する。具体的には、画像データD1は、記憶部4からバス6及びDMAコントローラ21を介してセレクタ22に入力され、画像データD2は、撮像素子2からセレクタ22に入力される。セレクタ22は、設定部14から入力される制御信号D4に基づいて、画像データD1及び画像データD2の一方を選択する。そして、選択した画像データD1又は画像データD2を、フォーマット変換部23に入力する。フォーマット変換部23は、セレクタ22から入力された画像データD1,D2を所定のデータフォーマットに変換し、変換後の画像データD1,D2を演算部13に入力する。フォーマット変換部23は、例えば、YUV422形式の画像データD1,D2をYUV444形式の画像データD1,D2に変換し、変換後の画像データD1,D2を演算部13に入力する。
【0057】
パイプラインコントローラ12は、DMAコントローラ21,24とのハンドシェイクにより、演算部13におけるパイプライン処理を制御する。
【0058】
演算部13は、データ入力部10から入力された画像データD1,D2に対して、後述する所望の演算を行う。
【0059】
データ出力部11は、演算部13によって演算された画像データD3を、記憶部4及び表示部5に向けて出力する。具体的に、画像データD3は、演算部13からDMAコントローラ24に入力され、DMAコントローラ24からバス6を介して記憶部4に向けて出力される。また、画像データD3は、演算部13からバス6を介して表示部5に向けて出力される。
【0060】
設定部14は、コントロールレジスタ等によって構成されており、パイプラインコントローラ12、フォーマット変換部23、演算部13、及びセレクタ22を制御するための制御信号D4を出力する。制御信号D4は、パイプラインコントローラ12、フォーマット変換部23、演算部13、及びセレクタ22に入力される。
【0061】
図3は、演算部13の構成を簡略化して示す回路図である。演算部13は、複数の演算セル(図3の例では4個の演算セル30)と、複数の入力ドメインセレクタ(図3の例では4個の入力ドメインセレクタ31)と、少なくとも一つの出力ドメインセレクタ(図3の例では4個の出力ドメインセレクタ321〜324)と、少なくとも一つの出力チャンネルセレクタ(図4の例では4個の出力チャンネルセレクタ331〜334)とを有して構成されている。入力ドメインセレクタ31は、演算セル30に一対一に対応して設けられている。出力チャンネルセレクタ331〜334は、出力ドメインセレクタ321〜324に一対一に対応して設けられている。
【0062】
本実施の形態の例において、演算部13が処理する画像データは、3チャンネルの第1画像チャンネル、3チャンネルの第2画像チャンネル、1チャンネルの第1アルファチャンネル、及び1チャンネルの第2アルファチャンネルを含む、合計8チャンネルのデータとして構成されており、8チャンネルを一単位として1ドメインが構成されている。出力ドメインセレクタ321及び出力チャンネルセレクタ331は第1画像チャンネルに対応し、出力ドメインセレクタ322及び出力チャンネルセレクタ332は第2画像チャンネルに対応し、出力ドメインセレクタ323及び出力チャンネルセレクタ333は第1アルファチャンネルに対応し、出力ドメインセレクタ324及び出力チャンネルセレクタ334は第2アルファチャンネルに対応する。図3では、括弧内の数字としてチャンネル数を示している。
【0063】
各入力ドメインセレクタ31の入力は、複数の演算セル30の各々の出力と、データ入力部10の出力とに接続されている。各入力ドメインセレクタ31の出力は、対応する演算セル30の入力に接続されている。各出力ドメインセレクタ321〜324の入力は、データ入力部10の出力と、複数の演算セル30の各々の出力とに接続されている。各出力ドメインセレクタ321〜324の出力は、対応する出力チャンネルセレクタ331〜334を介して、データ出力部11の入力に接続されている。
【0064】
後述するように、複数の演算セル30には、異なる演算を行う複数種類の演算セルが含まれている。本実施の形態に係る画像処理部3では、各入力ドメインセレクタ31の入力端子の選択、及び各出力ドメインセレクタ321〜324の入力端子の選択を、設定部14によって設定することにより、データ入力部10から演算部13に入力された画像データに対して、複数の演算セル30のうちの所望の一以上の演算セルによって所望の演算が行われた画像データが、データ出力部11から出力される。
【0065】
また、各出力チャンネルセレクタ331〜334の入力は、対応する出力ドメインセレクタ321〜324の出力に接続されている。各出力チャンネルセレクタ331〜334の出力は、データ出力部11の入力に接続されている。本実施の形態に係る画像処理部3では、各出力チャンネルセレクタ331〜334の入力端子の選択を設定部14によって設定することにより、各出力ドメインセレクタ321〜324から対応する出力チャンネルセレクタ331〜334に入力された複数チャンネル(この例では8チャンネル)の画像データの中から、所望のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データがデータ出力部11に入力される。具体的には、出力チャンネルセレクタ331,332は、出力ドメインセレクタ321,322からそれぞれ入力された8チャンネルの画像データの中から、所望の3チャンネルの画像データをそれぞれ選択する。また、出力チャンネルセレクタ333,334は、出力ドメインセレクタ323,324からそれぞれ入力された8チャンネルの画像データの中から、所望の1チャンネルの画像データをそれぞれ選択する。
【0066】
図4は、演算部13が有する複数の演算セル30の種類を示す図である。図4に示すように本実施の形態の例では、1ドメインの入力及び1ドメインの出力を持つ演算セルとして、2個のゲインセルGaと、6個のユーティリティーセル(以下「多機能セル」と称す)Utと、1個の空間フィルタセル2Fと、1個の行列演算セルMaと、4個の加算セルAdと、2個の乗算セルMuと、最大64クロックの遅延量を設定可能な1個の遅延セルDe64と、最大7クロックの遅延量を設定可能な2個の遅延セルDe7と、最大3クロックの遅延量を設定可能な3個の遅延セルDe3と、256本(257ポイント)の折れ線による折れ線近似を用いた1個のルックアップテーブルセルLUT257と、32本(33ポイント)の折れ線による折れ線近似を用いた1個のルックアップテーブルセルLUT33とが設けられている。また、2ドメイン(3ドメイン以上であってもよい)の入力及び1ドメインの出力を持つ演算セルとして、4個のマージャーセル(以下「統合セル」と称す)Meが設けられている。また、1ドメインの入力を持ち、ドメインの出力を持たない演算セルとして、1個のアキュムレータセルと、1個のヒストグラムセルとが設けられている。
【0067】
図5は、1ドメインの入力及び1ドメインの出力を持つ演算セル30の構成を示す図である。図5に示すように演算セル30は、8個の入力端子Pi0〜Pi7及び8個の出力端子Po0〜Po7を有する処理ブロック41と、入力端子Pi0〜Pi7にそれぞれ接続された8個の入力チャンネルセレクタ400〜407と、出力端子Po0〜Po7にそれぞれ接続された8個のフリップフロップ420〜427とを有して構成されている。入力チャンネルセレクタ400〜407の入力は、対応する入力ドメインセレクタ31の出力に接続されている。各入力チャンネルセレクタ400〜407の出力は、対応する入力端子Pi0〜Pi7に接続されている。
【0068】
演算セル30には、1ドメインに相当する8チャンネルIC0〜IC7の画像データが、対応する入力ドメインセレクタ31から入力される。8チャンネルIC0〜IC7の画像データは、各入力チャンネルセレクタ400〜407に入力される。つまり、各入力チャンネルセレクタ400〜407には、いずれも8チャンネルIC0〜IC7の画像データが入力される。本実施の形態に係る画像処理部3では、各入力チャンネルセレクタ400〜407の入力端子の選択を設定部14によって設定することにより、対応する入力ドメインセレクタ31から各入力チャンネルセレクタ400〜407に入力された8チャンネルIC0〜IC7の画像データの中から、所望の一のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが対応する入力端子Pi0〜Pi7に入力される。また、8チャンネルOC0〜OC7の画像データが、出力端子Po0〜Po7からフリップフロップ420〜427を介してそれぞれ出力される。
【0069】
図6は、ゲインセルGaが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、乗算器500、セレクタ510、及び処理部520が接続されている。乗算器500は、入力端子Pi0から入力された画像データに対して、設定部14によって設定されるゲインQ0を乗算して、乗算後の画像データをセレクタ510に入力する。処理部520は、セレクタ510から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理を行う。また、セレクタ510には、入力端子Pi0から乗算器500を経由しないパス530が接続されている。セレクタ510は、設定部14による設定に基づいて、パス530側の入力端子及び乗算器500側の入力端子の一方を選択する。
【0070】
第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、乗算器501〜503、セレクタ511〜513、及び処理部521〜523がそれぞれ接続されている。乗算器501〜503は、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定されるゲインQ1〜Q3をそれぞれ乗算して、乗算後の画像データをセレクタ511〜513にそれぞれ入力する。処理部521〜523は、セレクタ511〜513からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理をそれぞれ行う。また、セレクタ511〜513には、入力端子Pi1〜Pi3から乗算器501〜503を経由しないパス531〜533がそれぞれ接続されている。セレクタ511〜513は、設定部14による設定に基づいて、パス531〜533側の入力端子及び乗算器501〜503側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0071】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、乗算器500、セレクタ510、及び処理部520は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、乗算器500及び処理部520における各処理が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0072】
図7は、変形例に係るゲインセルGaDが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関する構成は、図6に示した構成と同様である。第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に、遅延部544〜547がそれぞれ接続されている。遅延部544〜547は、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0〜第3チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0073】
図8は、多機能セルUtが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、処理部600、セレクタ610、加算器620、セレクタ630、及び処理部640が接続されている。処理部600は、入力端子Pi0から入力された画像データの符号を反転する処理を行い、符号反転後の画像データをセレクタ610に入力する。加算器620は、セレクタ610から入力された画像データに対して、設定部14によって設定されるオフセット値R0を加算して、加算後の画像データをセレクタ630に入力する。処理部640は、セレクタ630から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での左シフト処理又は右シフト処理を行う。また、処理部640は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。さらに、処理部640は、画像データを絶対値化して出力する機能を有している。処理部640によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0074】
セレクタ610には、入力端子Pi0から処理部600を経由しないパス650が接続されている。セレクタ610は、設定部14による設定に基づいて、パス650側の入力端子及び処理部600側の入力端子の一方を選択する。また、セレクタ630には、セレクタ610の出力から加算器620を経由しないパス660が接続されている。セレクタ630は、設定部14による設定に基づいて、パス660側の入力端子及び加算器620側の入力端子の一方を選択する。
【0075】
第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、処理部601〜603、セレクタ611〜613、加算器621〜623、セレクタ631〜633、及び処理部641〜643がそれぞれ接続されている。処理部601〜603は、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データの符号を反転する処理を行い、符号反転後の画像データをセレクタ611〜613にそれぞれ入力する。加算器621〜623は、セレクタ611〜613からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定されるオフセット値R1〜R3をそれぞれ加算して、加算後の画像データをセレクタ631〜633にそれぞれ入力する。処理部641〜643は、セレクタ631〜633からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での左シフト処理又は右シフト処理をそれぞれ行う。また、処理部641〜643は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。さらに、処理部641〜643は、画像データを絶対値化して出力する機能を有している。処理部641〜643によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0076】
セレクタ611〜613には、入力端子Pi1〜Pi3から処理部601〜603を経由しないパス651〜653がそれぞれ接続されている。セレクタ611〜613は、設定部14による設定に基づいて、パス651〜653側の入力端子及び処理部601〜603側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。また、セレクタ631〜633には、セレクタ611〜613の出力から加算器621〜623を経由しないパス661〜663がそれぞれ接続されている。セレクタ631〜633は、設定部14による設定に基づいて、パス661〜663側の入力端子及び加算器621〜623側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0077】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、処理部600、セレクタ610、加算器620、セレクタ630、及び処理部640は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、処理部600、加算器620、及び処理部640における各処理が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0078】
図9は、変形例に係る多機能セルUtDが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関する構成は、図8に示した構成と同様である。第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に、遅延部674〜677がそれぞれ接続されている。遅延部674〜677は、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0〜第3チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0079】
図10は、加算セルAdが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、加算器700、セレクタ710、及び処理部720が接続されている。加算器700の入力端子は、入力端子Pi0,Pi1に接続されている。加算器700は、入力端子Pi0から入力された画像データと、入力端子Pi1から入力された画像データとを加算して、加算後の画像データをセレクタ710に入力する。処理部720は、セレクタ710から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での左シフト処理又は右シフト処理を行う。また、処理部720は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部720によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。また、セレクタ710には、入力端子Pi0から加算器700を経由しないパス730が接続されている。セレクタ710は、設定部14による設定に基づいて、パス730側の入力端子及び加算器700側の入力端子の一方を選択する。
【0080】
第2、第4、第6チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi2,Pi4,Pi6と出力端子Po2,Po4,Po6との間に、加算器702,704,706、セレクタ712,714,716、及び処理部722,724,726がそれぞれ接続されている。加算器702,704,706の入力端子は、入力端子Pi2,Pi3、入力端子Pi4,Pi5、入力端子Pi6,Pi7にそれぞれ接続されている。加算器702,704,706は、入力端子Pi2,Pi4,Pi6からそれぞれ入力された画像データと、入力端子Pi3,Pi5,Pi7からそれぞれ入力された画像データとを加算して、加算後の画像データをセレクタ712,714,716にそれぞれ入力する。処理部722,724,726は、セレクタ712,714,716からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での左シフト処理又は右シフト処理をそれぞれ行う。また、処理部722,724,726は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部722,724,726によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。また、セレクタ712,714,716には、入力端子Pi2,Pi4,Pi6から加算器702,704,706を経由しないパス732,734,736がそれぞれ接続されている。セレクタ712,714,716は、設定部14による設定に基づいて、パス732,734,736側の入力端子及び加算器702,704,706側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0081】
一方、第1、第3、第5、第7チャンネルに関しては、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7と出力端子Po1,Po3,Po5,Po7との間には、加算器700、セレクタ710、及び処理部720は接続されておらず、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7は出力端子Po1,Po3,Po5,Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7にそれぞれ入力された画像データは、加算器700及び処理部720における各処理が行われることなく、出力端子Po1,Po3,Po5,Po7からそれぞれ出力される。
【0082】
図11は、変形例に係る加算セルAdDが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0、第2、第4、第6チャンネルに関する構成は、図10に示した構成と同様である。第1、第3、第5、第7チャンネルに関しては、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7と出力端子Po1,Po3,Po5,Po7との間に、遅延部740,742,744,746がそれぞれ接続されている。遅延部740,742,744,746は、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0、第2、第4、第6チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0083】
図12は、乗算セルMuが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、乗算器800、セレクタ810、及び処理部820が接続されている。乗算器800の入力端子は、入力端子Pi0,Pi1に接続されている。乗算器800は、入力端子Pi0から入力された画像データと、入力端子Pi1から入力された画像データとを乗算して、乗算後の画像データをセレクタ810に入力する。処理部820は、セレクタ810から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理を行う。また、処理部820は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部820によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。また、セレクタ810には、入力端子Pi0から乗算器800を経由しないパス830が接続されている。セレクタ810は、設定部14による設定に基づいて、パス830側の入力端子及び乗算器800側の入力端子の一方を選択する。
【0084】
第2、第4、第6チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi2,Pi4,Pi6と出力端子Po2,Po4,Po6との間に、乗算器802,804,806、セレクタ812,814,816、及び処理部822,824,826がそれぞれ接続されている。乗算器802,804,806の入力端子は、入力端子Pi2,Pi3、入力端子Pi4,Pi5、入力端子Pi6,Pi7にそれぞれ接続されている。乗算器802,804,806は、入力端子Pi2,Pi4,Pi6からそれぞれ入力された画像データと、入力端子Pi3,Pi5,Pi7からそれぞれ入力された画像データとを乗算して、乗算後の画像データをセレクタ812,814,816にそれぞれ入力する。処理部822,824,826は、セレクタ812,814,816からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理をそれぞれ行う。また、処理部822,824,826は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部822,824,826によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。また、セレクタ812,814,816には、入力端子Pi2,Pi4,Pi6から乗算器802,804,806を経由しないパス832,834,836がそれぞれ接続されている。セレクタ812,814,816は、設定部14による設定に基づいて、パス832,834,836側の入力端子及び乗算器802,804,806側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0085】
一方、第1、第3、第5、第7チャンネルに関しては、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7と出力端子Po1,Po3,Po5,Po7との間には、乗算器800、セレクタ810、及び処理部820は接続されておらず、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7は出力端子Po1,Po3,Po5,Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7にそれぞれ入力された画像データは、乗算器800及び処理部820における各処理が行われることなく、出力端子Po1,Po3,Po5,Po7からそれぞれ出力される。
【0086】
図13は、変形例に係る乗算セルMuDが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0、第2、第4、第6チャンネルに関する構成は、図12に示した構成と同様である。第1、第3、第5、第7チャンネルに関しては、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7と出力端子Po1,Po3,Po5,Po7との間に、遅延部840,842,844,846がそれぞれ接続されている。遅延部840,842,844,846は、入力端子Pi1,Pi3,Pi5,Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0、第2、第4、第6チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0087】
図14は、遅延セルDe64が有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、遅延部910及びセレクタ920が接続されている。遅延部910は、例えばSRAM(Static Random Access Memory)を用いて構成されている。遅延部910は、入力端子Pi0から入力された画像データを、設定部14によって設定される所定クロック数(1〜64クロック)だけ遅延させて出力する。遅延部910から出力された画像データは、セレクタ920に入力される。また、セレクタ920には、入力端子Pi0から遅延部910を経由しないパス930が接続されている。セレクタ920は、設定部14による設定に基づいて、パス930側の入力端子及び遅延部910側の入力端子の一方を選択する。
【0088】
第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、遅延部911〜913及びセレクタ921〜923がそれぞれ接続されている。遅延部911〜913は、例えばSRAMを用いて構成されている。遅延部911〜913は、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データを、設定部14によって設定される所定クロック数(1〜64クロック)だけ遅延させてそれぞれ出力する。遅延部911〜913からそれぞれ出力された画像データは、セレクタ921〜923にそれぞれ入力される。また、セレクタ921〜923には、入力端子Pi1〜Pi3から遅延部911〜913を経由しないパス931〜933がそれぞれ接続されている。セレクタ921〜923は、設定部14による設定に基づいて、パス931〜933側の入力端子及び遅延部911〜913側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0089】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、遅延部910及びセレクタ920は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、遅延部910による遅延が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0090】
図15は、遅延セルDe7が有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、遅延部1010及びセレクタ1020が接続されている。遅延部1010は、入力端子Pi0から入力された画像データを、設定部14によって設定される所定クロック数(1〜7クロック)だけ遅延させて出力する。
【0091】
図16は、遅延部1010及びセレクタ1020の構成を具体的に示す回路図である。遅延部1010は、7個のフリップフロップ103が直列接続された構成を有している。各フリップフロップ103の出力は、セレクタ1020に接続されている。どのフリップフロップ103からの出力をセレクタ1020で選択するかによって、画像データの遅延量を1〜7クロックの範囲内で任意に設定することができる。また、セレクタ1020には、入力端子Pi0から遅延部1010を経由しないパス1030が接続されている。セレクタ1020は、設定部14による設定に基づいて、パス1030側の入力端子及び遅延部1010側の7個の入力端子の中から、一つの入力端子を選択する。
【0092】
図15を参照して、第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、遅延部1011〜1013及びセレクタ1021〜1023がそれぞれ接続されている。遅延部1010と同様に、遅延部1011〜1013は、7個のフリップフロップ103が直列接続された構成を有している。各フリップフロップ103の出力は、セレクタ1021〜1023にそれぞれ接続されている。どのフリップフロップ103からの出力をセレクタ1021〜1023でそれぞれ選択するかによって、画像データの遅延量を1〜7クロックの範囲内でそれぞれ任意に設定することができる。また、セレクタ1021〜1023には、入力端子Pi1〜Pi3から遅延部1011〜1013を経由しないパス1031〜1033がそれぞれ接続されている。セレクタ1021〜1023は、設定部14による設定に基づいて、パス1031〜1033側の入力端子及び遅延部1011〜1013側の7個の入力端子の中から、一つの入力端子をそれぞれ選択する。
【0093】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、遅延部1010及びセレクタ1020は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、遅延部1010による遅延が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0094】
図17は、遅延セルDe3が有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、遅延部1110及びセレクタ1120が接続されている。遅延部1110は、入力端子Pi0から入力された画像データを、設定部14によって設定される所定クロック数(1〜3クロック)だけ遅延させて出力する。
【0095】
図18は、遅延部1110及びセレクタ1120の構成を具体的に示す回路図である。遅延部1110は、3個のフリップフロップ113が直列接続された構成を有している。各フリップフロップ113の出力は、セレクタ1120に接続されている。どのフリップフロップ113からの出力をセレクタ1120で選択するかによって、画像データの遅延量を1〜3クロックの範囲内で任意に設定することができる。また、セレクタ1120には、入力端子Pi0から遅延部1110を経由しないパス1130が接続されている。セレクタ1120は、設定部14による設定に基づいて、パス1130側の入力端子及び遅延部1110側の3個の入力端子の中から、一つの入力端子を選択する。
【0096】
図17を参照して、第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、遅延部1111〜1113及びセレクタ1121〜1123がそれぞれ接続されている。遅延部1110と同様に、遅延部1111〜1113は、3個のフリップフロップ113が直列接続された構成を有している。各フリップフロップ113の出力は、セレクタ1121〜1123にそれぞれ接続されている。どのフリップフロップ113からの出力をセレクタ1121〜1123でそれぞれ選択するかによって、画像データの遅延量を1〜3クロックの範囲内でそれぞれ任意に設定することができる。また、セレクタ1121〜1123には、入力端子Pi1〜Pi3から遅延部1111〜1113を経由しないパス1131〜1133がそれぞれ接続されている。セレクタ1121〜1123は、設定部14による設定に基づいて、パス1131〜1133側の入力端子及び遅延部1111〜1113側の3個の入力端子の中から、一つの入力端子をそれぞれ選択する。
【0097】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、遅延部1110及びセレクタ1120は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、遅延部1110による遅延が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0098】
図19は、空間フィルタセル2Fが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関しては、入力端子Pi0,Pi1と出力端子Po0,Po1との間に空間フィルタ1200が接続されており、入力端子Pi2,Pi3と出力端子Po2,Po3との間に空間フィルタ1202が接続されている。
【0099】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に空間フィルタは接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、空間フィルタによる処理が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0100】
図20は、空間フィルタ1200の構成を示す回路図である。図20に示すように空間フィルタ1200は、6行×5列のセル群122と、ラインメモリ123A〜123Dと、演算部1210,1211と、処理部1212,1213と、セレクタ124とを備えて構成されている。
【0101】
セル群122の第1行の入力は入力端子Pi0に接続されており、出力はラインメモリ123Aの入力に接続されている。セル群122の第2行の入力はラインメモリ123Aの出力に接続されており、出力はラインメモリ123Bの入力に接続されている。セル群122の第3行の入力はラインメモリ123Bの出力に接続されており、出力はセレクタ124の入力端子に接続されている。セル群122の第4行の入力は入力端子Pi1に接続されており、出力はセレクタ124の入力端子に接続されている。セレクタ124の出力端子は、ラインメモリ123Cの入力に接続されている。セル群122の第5行の入力はラインメモリ123Cの出力に接続されており、出力はラインメモリ123Dの入力に接続されている。セル群122の第6行の入力は、ラインメモリ123Dの出力に接続されている。
【0102】
空間フィルタ1200は、設定部14による設定に基づいて、タップ数が5×5の空間フィルタ1200A、又は、タップ数が3×3の空間フィルタ1200B,1200Cとして使用することができる。空間フィルタ1200Aとして使用する場合には、セレクタ124は、セル群122の第3行側の入力端子を選択する。この場合、空間フィルタ1200Aには、入力端子Pi0から画像データが入力される。一方、空間フィルタ1200B,1200Cとして使用する場合には、セレクタ124は、セル群122の第4行側の入力端子を選択する。この場合、空間フィルタ1200Bには入力端子Pi0から画像データが入力され、空間フィルタ1200Cには入力端子Pi1から画像データが入力され、空間フィルタ1200B,1200Cは互いに独立に使用することが可能である。
【0103】
演算部1210は、空間フィルタ1200A,1200Bから入力された各セルの画像データと、各セルに対応して設定されている係数とに基づいて、所定のフィルタ演算を行う。処理部1212は、演算部1210から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理を行う。また、処理部1212は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部1212によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0104】
同様に、演算部1211は、空間フィルタ1200Cから入力された各セルの画像データと、各セルに対応して設定されている係数とに基づいて、所定のフィルタ演算を行う。処理部1213は、演算部1211から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理を行う。また、処理部1213は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部1213によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0105】
空間フィルタ1200A,1200Bはプログラマブルフィルタであり、空間フィルタ1200A,1200Bを構成する各セルに対応する係数を、設定部14によって任意に設定することができる。一方、空間フィルタ1200Cは係数が固定のフィルタであり、空間フィルタ1200Cを構成する各セルに対応する係数は予め規定されている。
【0106】
図21は、空間フィルタ1200Cを構成する各セルに対応して規定された係数の一例を示す図である。この例によると、空間フィルタ1200Cは、タップ数が3×3で係数が固定のローパスフィルタとして使用される。
【0107】
図22は、空間フィルタ1202の構成を示す回路図である。図22に示すように空間フィルタ1202は、6行×5列のセル群125と、ラインメモリ123E〜123Hと、演算部1214,1215と、処理部1216,1217と、セレクタ126とを備えて構成されている。
【0108】
セル群125の第1行の入力は入力端子Pi2に接続されており、出力はラインメモリ123Eの入力に接続されている。セル群125の第2行の入力はラインメモリ123Eの出力に接続されており、出力はラインメモリ123Fの入力に接続されている。セル群125の第3行の入力はラインメモリ123Fの出力に接続されており、出力はセレクタ126の入力端子に接続されている。セル群125の第4行の入力は入力端子Pi3に接続されており、出力はセレクタ126の入力端子に接続されている。セレクタ126の出力端子は、ラインメモリ123Gの入力に接続されている。セル群125の第5行の入力はラインメモリ123Gの出力に接続されており、出力はラインメモリ123Hの入力に接続されている。セル群125の第6行の入力は、ラインメモリ123Hの出力に接続されている。
【0109】
空間フィルタ1202は、設定部14による設定に基づいて、タップ数が5×5の空間フィルタ1202A、又は、タップ数が3×3の空間フィルタ1202B,1202Cとして使用することができる。空間フィルタ1202Aとして使用する場合には、セレクタ126は、セル群125の第3行側の入力端子を選択する。この場合、空間フィルタ1202Aには、入力端子Pi2から画像データが入力される。一方、空間フィルタ1202B,1202Cとして使用する場合には、セレクタ126は、セル群125の第4行側の入力端子を選択する。この場合、空間フィルタ1202Bには入力端子Pi2から画像データが入力され、空間フィルタ1202Cには入力端子Pi3から画像データが入力され、空間フィルタ1202B,1202Cは互いに独立に使用することが可能である。
【0110】
演算部1214は、空間フィルタ1202A,1202Bから入力された各セルの画像データと、各セルに対応して設定されている係数とに基づいて、所定のフィルタ演算を行う。処理部1216は、演算部1214から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理を行う。また、処理部1216は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部1216によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0111】
同様に、演算部1215は、空間フィルタ1202Cから入力された各セルの画像データと、各セルに対応して設定されている係数とに基づいて、所定のフィルタ演算を行う。処理部1217は、演算部1215から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理を行う。また、処理部1217は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部1217によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0112】
空間フィルタ1202A〜1202Cはいずれも、係数が固定のフィルタであり、空間フィルタ1202A〜1202Cを構成する各セルに対応する係数は予め規定されている。
【0113】
図23は、空間フィルタ1202Aを構成する各セルに対応して規定された係数の一例を示す図である。この例によると、空間フィルタ1202Aは、タップ数が5×5で係数が固定のローパスフィルタとして使用される。空間フィルタ1202B,1202Cを構成する各セルに対応して規定される係数は、例えば図21に示した通りである。この例によると、空間フィルタ1202B,1202Cは、タップ数が3×3で係数が固定のローパスフィルタとして使用される。
【0114】
図24は、変形例に係る空間フィルタセル2FDが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関する構成は、図19〜23に示した構成と同様である。第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に、遅延部1274〜1277がそれぞれ接続されている。遅延部1274〜1277は、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0〜第3チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0115】
図25は、行列演算セルMaが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関しては、入力端子Pi0〜Pi3と出力端子Po0〜Po3との間に、行列演算回路1300が接続されている。行列演算回路1300と出力端子Po0との間には処理部1330が接続されており、行列演算回路1300と出力端子Po1との間には処理部1331が接続されている。行列演算回路1300と出力端子Po2との間にはセレクタ1312及び処理部1332が接続されており、行列演算回路1300と出力端子Po3との間にはセレクタ1313及び処理部1333が接続されている。
【0116】
セレクタ1312,1313には、入力端子Pi2,Pi3から行列演算回路1300を経由しないパス1322,1323がそれぞれ接続されている。セレクタ1312,1313は、設定部14による設定に基づいて、パス1322,1323側の入力端子及び行列演算回路1300側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0117】
セレクタ1312,1313が行列演算回路1300側の入力端子をそれぞれ選択した場合には、行列演算回路1300は、入力端子Pi0〜Pi3から入力された画像データに対して、次数が4×4の行列演算を行う。また、セレクタ1312が行列演算回路1300側の入力端子を選択し、セレクタ1313がパス1323側の入力端子を選択した場合には、行列演算回路1300は、入力端子Pi0〜Pi2から入力された画像データに対して、次数が3×3の行列演算を行う。また、セレクタ1312,1313がパス1322,1323側の入力端子をそれぞれ選択した場合には、行列演算回路1300は、入力端子Pi0,Pi1から入力された画像データに対して、次数が2×2の行列演算を行う。
【0118】
処理部1330,1331は、行列演算回路1300からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理をそれぞれ行う。処理部1332,1333は、セレクタ1312,1313からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数での右シフト処理をそれぞれ行う。また、処理部1330〜1333は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部1330〜1333によって行う処理の内容は、設定部14によって任意に設定することができる。
【0119】
図26は、変形例に係る行列演算セルMaDが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関する構成は、図25に示した構成と同様である。第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に、遅延部1344〜1347がそれぞれ接続されている。遅延部1344〜1347は、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0〜第3チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0120】
図27は、ルックアップテーブルセルLUT257が有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、LUT1410及びセレクタ1420が接続されている。LUT1410は、256本(257ポイント)の折れ線による折れ線近似を用いた折れ線近似回路であり、入力端子Pi0から入力された画像データに対応するLUTデータを読み出し、読み出したLUTデータに対してバイリニア処理を行って、当該処理後のLUTデータをセレクタ1420に入力する。また、セレクタ1420には、入力端子Pi0からLUT1410を経由しないパス1430が接続されている。セレクタ1420は、設定部14による設定に基づいて、パス1430側の入力端子及びLUT1410側の入力端子の一方を選択する。
【0121】
第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、LUT1411〜1413及びセレクタ1421〜1423がそれぞれ接続されている。LUT1411〜1413は、256本(257ポイント)の折れ線による折れ線近似を用いた折れ線近似回路であり、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データに対応するLUTデータをそれぞれ読み出し、読み出したLUTデータに対してバイリニア処理をそれぞれ行って、当該処理後のLUTデータをセレクタ1421〜1423にそれぞれ入力する。また、セレクタ1421〜1423には、入力端子Pi1〜Pi3からLUT1411〜1413を経由しないパス1431〜1433がそれぞれ接続されている。セレクタ1421〜1423は、設定部14による設定に基づいて、パス1431〜1433側の入力端子及びLUT1411〜1413側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0122】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、LUT1410及びセレクタ1420は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、LUT1410における処理が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0123】
図28は、変形例に係るルックアップテーブルセルLUT257Dが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関する構成は、図27に示した構成と同様である。第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に、遅延部1444〜1447がそれぞれ接続されている。遅延部1444〜1447は、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0〜第3チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0124】
図29は、ルックアップテーブルセルLUT33が有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0と出力端子Po0との間に、処理部1500、LUT1510、及びセレクタ1520が接続されている。処理部1500は、設定部14による設定に基づいて、入力端子Pi0から入力された画像データに対して、所定ビット数でのシフト処理を行う。また、処理部1500は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能を有している。処理部1500は、入力端子Pi0から入力された例えば符号付きの17ビットの画像データを、例えば符号付きの8ビットの画像データに変換して出力する。LUT1510は、32本(33ポイント)の折れ線による折れ線近似を用いた折れ線近似回路であり、処理部1500から入力された画像データに対応するLUTデータを読み出し、読み出したLUTデータに対してバイリニア処理を行って、当該処理後のLUTデータをセレクタ1520に入力する。また、セレクタ1520には、入力端子Pi0から処理部1500及びLUT1510を経由しないパス1530が接続されている。さらに、セレクタ1520には、処理部1500からLUT1510を経由しないパス1540が接続されている。セレクタ1520は、設定部14による設定に基づいて、パス1530側の入力端子、パス1540側の入力端子、及びLUT1510側の入力端子の一方を選択する。
【0125】
第1〜第3チャンネルに関しても同様に、入力端子Pi1〜Pi3と出力端子Po1〜Po3との間に、処理部1501〜1503、LUT1511〜1513、及びセレクタ1521〜1523がそれぞれ接続されている。処理部1501〜1503は、設定部14による設定に基づいて、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データに対して、所定ビット数でのシフト処理をそれぞれ行う。また、処理部1501〜1503は、設定部14によって設定される所定ビット数での画像データのリミッタ機能をそれぞれ有している。処理部1501〜1503は、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された例えば符号付きの17ビットの画像データを、例えば符号付きの8ビットの画像データに変換してそれぞれ出力する。LUT1511〜1513は、32本(33ポイント)の折れ線による折れ線近似を用いた折れ線近似回路であり、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データに対応するLUTデータをそれぞれ読み出し、読み出したLUTデータに対してバイリニア処理をそれぞれ行って、当該処理後のLUTデータをセレクタ1521〜1523にそれぞれ入力する。また、セレクタ1521〜1453には、入力端子Pi1〜Pi3からLUT1511〜1513を経由しないパス1531〜1533がそれぞれ接続されている。さらに、セレクタ1521〜1453には、処理部1501〜1503からLUT1511〜1513を経由しないパス1541〜1543がそれぞれ接続されている。セレクタ1521〜1523は、設定部14による設定に基づいて、パス1531〜1533側の入力端子、パス1541〜1543側の入力端子、及びLUT1511〜1513側の入力端子の一方をそれぞれ選択する。
【0126】
一方、第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間には、処理部1500、LUT1510、及びセレクタ1520は接続されておらず、入力端子Pi4〜Pi7は出力端子Po4〜Po7にそれぞれ直接に接続されている。従って、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データは、処理部1500及びLUT1510における各処理が行われることなく、出力端子Po4〜Po7からそれぞれ出力される。
【0127】
図30は、変形例に係るルックアップテーブルセルLUT33Dが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。第0〜第3チャンネルに関する構成は、図29に示した構成と同様である。第4〜第7チャンネルに関しては、入力端子Pi4〜Pi7と出力端子Po4〜Po7との間に、遅延部1554〜1557がそれぞれ接続されている。遅延部1554〜1557は、入力端子Pi4〜Pi7にそれぞれ入力された画像データを、第0〜第3チャンネルにおいて上記の処理を行うための所要時間に相当する遅延量だけ遅延させて出力する。
【0128】
図31は、統合セルMeが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。統合セルMeは、2ドメインに相当する16個の入力端子Pi0A〜Pi7A,Pi0B〜Pi7Bと、1ドメインに相当する8個の出力端子Po0〜Po7と、出力端子Po0〜Po7に対応するセレクタ1610〜1617とを備えて構成されている。図31には示さないが、入力端子Pi0A〜Pi7A,Pi0B〜Pi7Bには、入力チャンネルセレクタ(図5参照)がそれぞれ接続されている。
【0129】
各セレクタ1610〜1617には、いずれも16チャンネルの画像データが、入力端子Pi0A〜Pi7A,Pi0B〜Pi7Bから入力される。統合セルMeでは、各セレクタ1610〜1617の入力端子の選択を設定部14によって設定することにより、入力端子Pi0A〜Pi7A,Pi0B〜Pi7Bから各セレクタ1610〜1617に入力された16チャンネルの画像データの中から、所望の一のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが対応する出力端子Pi0〜Pi7から出力される。
【0130】
図32は、アキュムレータセルAcが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。アキュムレータセルAcは、4個の入力端子Pi0〜Pi3を有しており、画像データを出力する出力端子を有していない。図32には示さないが、入力端子Pi0〜Pi3には、入力チャンネルセレクタ(図5参照)がそれぞれ接続されている。
【0131】
第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0に処理部1700,1710,1720が接続されている。また、処理部1700には処理部1730が接続されている。処理部1710は、設定部14によって設定された画像範囲を対象として、入力端子Pi0から入力された画像データのデータ値を積算する。処理部1720は、設定部14によって設定された画像範囲を対象として、入力端子Pi0から入力された画像データの最大値及び最小値を求める。処理部1700は、入力端子Pi0から入力された画像データに対して、所定のクリップ処理及びノイズ除去処理を行う。処理部1730は、設定部14によって設定された画像範囲を対象として、処理部1700から入力された画像データのデータ値を積算する。
【0132】
同様に、第1チャンネルに関しては、入力端子Pi1に処理部1701,1711,1721が接続されており、処理部1701には処理部1731が接続されている。第2チャンネルに関しては、入力端子Pi2に処理部1702,1712,1722が接続されており、処理部1702には処理部1732が接続されている。第3チャンネルに関しては、入力端子Pi3に処理部1703,1713,1723が接続されており、処理部1703には処理部1733が接続されている。
【0133】
処理部1711〜1713は、設定部14によってそれぞれ設定された画像範囲を対象として、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データのデータ値をそれぞれ積算する。処理部1721〜1723は、設定部14によってそれぞれ設定された画像範囲を対象として、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データの最大値及び最小値をそれぞれ求める。処理部1701〜1703は、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データに対して、所定のクリップ処理及びノイズ除去処理をそれぞれ行う。処理部1731〜1733は、設定部14によってそれぞれ設定された画像範囲を対象として、処理部1701〜1703からそれぞれ入力された画像データのデータ値をそれぞれ積算する。
【0134】
図33は、ヒストグラムセルHiが有する処理ブロック41の構成を示す回路図である。ヒストグラムセルHiは、4個の入力端子Pi0〜Pi3を有しており、画像データを出力する出力端子を有していない。図33には示さないが、入力端子Pi0〜Pi3には、入力チャンネルセレクタ(図5参照)がそれぞれ接続されている。
【0135】
第0チャンネルに関しては、入力端子Pi0に処理部1800が接続されており、処理部1800には処理部1810が接続されている。処理部1800は、入力端子Pi0から入力された画像データに対して、設定部14によって設定される所定ビット数でのシフト処理を行う。処理部1810は、設定部14によって設定された画像範囲を対象として、処理部1800から入力された画像データに基づいて、例えば256ステップでのヒストグラムを作成する。
【0136】
同様に、第1チャンネルに関しては、入力端子Pi1に処理部1801が接続されており、処理部1801には処理部1811が接続されている。第2チャンネルに関しては、入力端子Pi2に処理部1802が接続されており、処理部1802には処理部1812が接続されている。第3チャンネルに関しては、入力端子Pi3に処理部1803が接続されており、処理部1803には処理部1813が接続されている。
【0137】
処理部1801〜1803は、入力端子Pi1〜Pi3からそれぞれ入力された画像データに対して、設定部14によってそれぞれ設定される所定ビット数でのシフト処理をそれぞれ行う。処理部1811〜1813は、設定部14によってそれぞれ設定された画像範囲を対象として、処理部1801〜1803からそれぞれ入力された画像データに基づいて、例えば256ステップでのヒストグラムをそれぞれ作成する。
【0138】
図34は、画像処理部3によって行う画像処理の第1の例を示す図である。この例においては、まず、RGB色空間の画像データに対して、ガンマ補正処理を行う。次に、RGB色空間からYUV色空間への変換処理を行う。次に、YUV色空間の輝度データYに対して、ノイズ除去処理及び輪郭強調処理を行う。また、RGB色空間の画像データに関して、AWB(Auto White Balance)の評価処理を行う。また、YUV色空間の画像データに対して、ヒストグラムを作成する。
【0139】
図35,36は、図34に示した画像処理を実現するための演算部13の構成例を示す回路図である。図35,36においては、図面の簡略化のため、入力ドメインセレクタ、出力ドメインセレクタ、及び出力チャンネルセレクタの図示は省略している。また、図35に示した回路と図36に示した回路とは、図中の接続点A〜Fを介して互いに接続されている。
【0140】
図35を参照して、ルックアップテーブルセルLUT257の入力端子Pi0,Pi1,Pi2には、RGB色空間の色データR、色データG、色データBが、データ入力部10からそれぞれ入力される。ルックアップテーブルセルLUT257は、入力されたRGB色空間の画像データに対して、ガンマ補正処理を行って出力する。
【0141】
行列演算セルMaの入力端子Pi0,Pi1,Pi2には、RGB色空間の色データR、色データG、色データBが、ルックアップテーブルセルLUT257からそれぞれ入力される。行列演算セルMaは、入力されたRGB色空間の画像データを、YUV色空間の画像データに変換して出力する。YUV色空間の輝度データY、色差データU、色差データVは、行列演算セルMaの出力端子Po0,Po1,Po2からそれぞれ出力される。
【0142】
遅延セルDe64の入力端子Pi0,Pi1,Pi2には、輝度データY、色差データU、色差データVが、行列演算セルMaからそれぞれ入力される。
【0143】
空間フィルタセル2Fの入力端子Pi0,Pi2には、輝度データYが、行列演算セルMaからそれぞれ入力される。空間フィルタセル2Fは、入力端子Pi0に入力された輝度データYに対してハイパスフィルタを適用することにより、エッジ検出処理を行って出力する。また、空間フィルタセル2Fは、入力端子Pi2に入力された輝度データYに対してローパスフィルタを適用することにより、ノイズ除去処理を行って出力する。
【0144】
空間フィルタセル2Fの後段に接続されている遅延セルDe7(他の遅延セルDe7と区別するために「遅延セルDe7a」と称す)の入力端子Pi0には、空間フィルタセル2Fによってハイパスフィルタが適用された輝度データYが、空間フィルタセル2Fの出力端子Po0から入力される。遅延セルDe7aの入力端子Pi2には、空間フィルタセル2Fによってローパスフィルタが適用された輝度データYが、空間フィルタセル2Fの出力端子Po2から入力される。
【0145】
多機能セルUtの入力端子Pi0には、輝度データYが、行列演算セルMaから入力される。多機能セルUtは、入力された輝度データYに対してビットのシフト処理を行うことにより、データのレンジ調整を行って出力する。
【0146】
ルックアップテーブルセルLUT33の入力端子Pi0には、輝度データYが、多機能セルUtから入力される。ルックアップテーブルセルLUT33は、入力された輝度データYに対して輝度変調処理を行って出力する。
【0147】
遅延セルDe64の後段に接続されている統合セルMe(他の統合セルMeと区別するために「統合セルMea」と称す)の入力端子Pi0A,Pi1A,Pi2Aには、輝度データY、色差データU、色差データVが、遅延セルDe64からそれぞれ入力される。また、統合セルMeaの入力端子Pi0Bには、輝度データYが、遅延セルDe7aの出力端子Po2から入力される。統合セルMeaの出力端子Po0,Po1,Po2,Po4からは、統合セルMeaの入力端子Pi0Aに入力された輝度データY、統合セルMeaの入力端子Pi1Aに入力された色差データU、統合セルMeaの入力端子Pi2Aに入力された色差データV、統合セルMeaの入力端子Pi0Bに入力された輝度データYが、それぞれ出力される。
【0148】
ルックアップテーブルセルLUT33の後段に接続されている統合セルMe(他の統合セルMeと区別するために「統合セルMeb」と称す)の入力端子Pi0Aには、輝度データYが、遅延セルDe7aの出力端子Po0から入力される。また、統合セルMebの入力端子Pi1Aには、輝度データYが、ルックアップテーブルセルLUT33の出力端子Po0から入力される。統合セルMebの出力端子Po0,Po1からは、統合セルMebの入力端子Pi0Aに入力された輝度データY、統合セルMebの入力端子Pi1Aに入力された輝度データYが、それぞれ出力される。
【0149】
図36を参照して、ゲインセルGaの入力端子Pi0,Pi1,Pi2,Pi3には、統合セルMeaの出力端子Po0から出力された輝度データY、統合セルMeaの出力端子Po4から出力された輝度データY、統合セルMeaの出力端子Po1から出力された色差データU、統合セルMeaの出力端子Po2から出力された色差データVが、それぞれ入力される。
【0150】
ゲインセルGaの後段に接続されている加算セルAd(他の加算セルAdと区別するために「加算セルAda」と称す)の入力端子Pi0,Pi1,Pi2,Pi4には、ゲインセルGaの出力端子Po0から出力された輝度データY、ゲインセルGaの出力端子Po1から出力された輝度データY、ゲインセルGaの出力端子Po2から出力された色差データU、ゲインセルGaの出力端子Po3から出力された色差データVが、それぞれ入力される。ゲインセルGaの出力端子Po0から出力された輝度データYと、ゲインセルGaの出力端子Po1から出力された輝度データYとは、加算セルAdaによって互いに加算される。
【0151】
乗算セルMuの入力端子Pi0,Pi1には、統合セルMebの出力端子Po0から出力された輝度データY、統合セルMebの出力端子Po1から出力された輝度データYが、それぞれ入力される。これらの輝度データYは、乗算セルMuによって互いに乗算される。
【0152】
乗算セルMuの後段に接続されている遅延セルDe7(他の遅延セルDe7と区別するために「遅延セルDe7b」と称す)の入力端子Pi0には、輝度データYが、乗算セルMuの出力端子Po0から入力される。
【0153】
加算セルAdaの後段に接続されている統合セルMe(他の統合セルMeと区別するために「統合セルMec」と称す)の入力端子Pi0A,Pi1A,Pi2Aには、輝度データY、色差データU、色差データVが、加算セルAdaからそれぞれ入力される。また、統合セルMecの入力端子Pi0Bには、輝度データYが、遅延セルDe7bの出力端子Po0から入力される。統合セルMecの出力端子Po0,Po1,Po2,Po4からは、統合セルMecの入力端子Pi0Aに入力された輝度データY、統合セルMecの入力端子Pi1Aに入力された色差データU、統合セルMecの入力端子Pi2Aに入力された色差データV、統合セルMecの入力端子Pi0Bに入力された輝度データYが、それぞれ出力される。
【0154】
統合セルMecの後段に接続されている加算セルAd(他の加算セルAdと区別するために「加算セルAdb」と称す)の入力端子Pi0,Pi1,Pi2,Pi4には、統合セルMecの出力端子Po0から出力された輝度データY、統合セルMecの出力端子Po4から出力された輝度データY、統合セルMecの出力端子Po1から出力された色差データU、統合セルMecの出力端子Po2から出力された色差データVが、それぞれ入力される。統合セルMecの出力端子Po0から出力された輝度データYと、統合セルMecの出力端子Po4から出力された輝度データYとは、加算セルAdbによって互いに加算される。加算セルAdbの出力端子Po0,Po2,Po4からは、輝度データY、色差データU、色差データVが、それぞれ出力される。
【0155】
図35を参照して、アキュムレータセルAcには、RGB色空間の色データR、色データG、色データBが、データ入力部10から入力される。また、図36を参照して、ヒストグラムセルHiには、YUV色空間の輝度データY、色差データU、色差データVが、加算セルAdbから入力される。
【0156】
図37は、画像処理部3によって行う画像処理の第2の例を示す図である。この例においては、YUV色空間の第1の画像データの色差データU,Vに対してノイズ除去処理を行い、YUV色空間の第2の画像データの色差データU,Vに対してノイズ除去処理を行い、その後に第1の画像データと第2の画像データとを合成する。
【0157】
図38は、図37に示した画像処理を実現するための演算部13の構成例を示す回路図である。図38においては、図面の簡略化のため、入力ドメインセレクタ、出力ドメインセレクタ、及び出力チャンネルセレクタの図示は省略している。
【0158】
統合セルMeの入力端子Pi0A,Pi1A,Pi2Aには、第1の画像データの輝度データY、第1の画像データの色差データU、第1の画像データの色差データVが、それぞれ入力される。また、統合セルMeの入力端子Pi0B,Pi1B,Pi2Bには、第2の画像データの輝度データY、第2の画像データの色差データU、第2の画像データの色差データVが、それぞれ入力される。統合セルMeの出力端子Po0,Po1,Po2からは、統合セルMeの入力端子Pi0Aに入力された輝度データY、統合セルMeの入力端子Pi1Aに入力された色差データU、統合セルMeの入力端子Pi2Aに入力された色差データVが、それぞれ出力される。また、統合セルMeの出力端子Po4,Po5,Po6からは、統合セルMeの入力端子Pi0Bに入力された輝度データY、統合セルMeの入力端子Pi1Bに入力された色差データU、統合セルMeの入力端子Pi2Bに入力された色差データVが、それぞれ出力される。
【0159】
空間フィルタセル2Fの入力端子Pi0,Pi1,Pi2,Pi3には、統合セルMeの出力端子Po1から出力された色差データU、統合セルMeの出力端子Po2から出力された色差データV、統合セルMeの出力端子Po5から出力された色差データU、統合セルMeの出力端子Po6から出力された色差データVが、それぞれ入力される。空間フィルタセル2Fは、入力端子Pi0〜Pi3に入力されたデータに対してローパスフィルタをそれぞれ適用することにより、ノイズ除去処理を行って出力する。また、空間フィルタセル2Fの入力端子Pi4,Pi5には、統合セルMeの出力端子Po0から出力された輝度データY、統合セルMeの出力端子Po4から出力された輝度データYが、それぞれ入力される。
【0160】
遅延セルDe64の入力端子Pi0,Pi1には、空間フィルタセル2Fの出力端子Po4から出力された輝度データY、空間フィルタセル2Fの出力端子Po5から出力された輝度データYが、それぞれ入力される。また、遅延セルDe64の入力端子Pi4,Pi5,Pi6,Pi7には、空間フィルタセル2Fの出力端子Po0から出力された色差データU、空間フィルタセル2Fの出力端子Po1から出力された色差データV、空間フィルタセル2Fの出力端子Po2から出力された色差データU、空間フィルタセル2Fの出力端子Po3から出力された色差データVが、それぞれ入力される。
【0161】
加算セルAdの入力端子Pi0,Pi1,Pi2,Pi3,Pi4,Pi5には、遅延セルDe64の出力端子Po0から出力された輝度データY、遅延セルDe64の出力端子Po1から出力された輝度データY、遅延セルDe64の出力端子Po4から出力された色差データU、遅延セルDe64の出力端子Po6から出力された色差データU、遅延セルDe64の出力端子Po5から出力された色差データV、遅延セルDe64の出力端子Po7から出力された色差データVが、それぞれ入力される。
【0162】
遅延セルDe64の出力端子Po0から出力された輝度データYと、遅延セルDe64の出力端子Po1から出力された輝度データYとは、加算セルAdによって互いに加算される。遅延セルDe64の出力端子Po4から出力された色差データUと、遅延セルDe64の出力端子Po6から出力された色差データUとは、加算セルAdによって互いに加算される。遅延セルDe64の出力端子Po5から出力された色差データVと、遅延セルDe64の出力端子Po7から出力された色差データVとは、加算セルAdによって互いに加算される。
【0163】
加算セルAdの出力端子Po0,Po2,Po4からは、輝度データY、色差データU、色差データVが、それぞれ出力される。
【0164】
本実施の形態に係る画像処理部3(画像処理装置)によれば、図2〜4に示したように、演算部13は、複数種類の演算セルを含む複数の演算セル30と、複数の入力ドメインセレクタ31と、少なくとも一つの出力ドメインセレクタ321〜324とを有する。そして、設定部14によって入力ドメインセレクタ31及び出力ドメインセレクタ321〜324を設定することにより、データ入力部10から演算部13に入力された画像データに対して、複数の演算セル30のうちの所望の一以上の演算セルによって所望の演算が行われた画像データが、データ出力部11から出力される。従って、目的とする処理の内容に応じて入力ドメインセレクタ31及び出力ドメインセレクタ321〜324を設定することによって、その処理を実現し得る回路を構築できるため、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。また、処理の内容や順序を変更した場合であっても、演算セルの機能が足りている限りワンパスでの処理が可能であるため、画像処理部3と記憶部4との間でのループ処理を回避できる。その結果、所要時間の増大を回避することが可能となる。また、ワンパスでの処理が可能でない場合には、ループ処理を行うことによって目的とする処理の内容を実現でき、この場合であってもループ処理の回数を大幅に削減できるため、所要時間の増大を回避することが可能となる。
【0165】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図5に示したように、各演算セル30は、複数の入力端子Pi0〜Pi7と、複数の入力チャンネルセレクタ400〜407とを含む。そして、設定部14によって入力チャンネルセレクタ400〜407を設定することにより、入力ドメインセレクタ31から各入力チャンネルセレクタ400〜407に入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望の一のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが入力端子Pi0〜Pi7に入力される。このように、入力チャンネルセレクタ400〜407によってチャンネルを選択可能な構成とすることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0166】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図3に示したように、演算部13は、少なくとも一つの出力チャンネルセレクタ331〜334を有する。そして、設定部14によって出力チャンネルセレクタ331〜334を設定することにより、出力ドメインセレクタ321〜324から出力チャンネルセレクタ331〜334に入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データがデータ出力部11に入力される。このように、出力チャンネルセレクタ331〜334によってチャンネルを選択可能な構成とすることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0167】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図31に示したように、複数の演算セル30は、二以上の演算セル30から出力された画像データを統合する統合セルMeを含む。このように、統合セルMeを演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0168】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図14〜18に示したように、複数の演算セル30は、遅延量を設定可能な遅延セルDe64,De7,De3を含む。このように、遅延量を設定可能な遅延セルDe64,De7,De3を演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0169】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図14〜18に示したように、複数の演算セル30は、遅延量が異なる複数の遅延セルDe64,De7,De3を含む。このように、遅延量が異なる複数の遅延セルDe64,De7,De3を演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0170】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図19〜24に示したように、複数の演算セル30は、タップ数を設定可能な空間フィルタセル2Fを含む。このように、タップ数を設定可能な空間フィルタセル2Fを演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0171】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図19〜24に示したように、空間フィルタセル2Fのタップ数が3×3に設定された場合、空間フィルタセル2Fは、複数の空間フィルタ1200B,1200C,1202B,1202Cとして独立に使用可能である。これにより、空間フィルタセル2Fの有効活用が可能になるとともに、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0172】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図19〜24に示したように、空間フィルタセル2Fは、係数を設定可能な空間フィルタ1200A,1200Bと、係数が固定の空間フィルタ1200C,1202A〜1202Cとを含む。係数を設定可能な空間フィルタ1200A,1200Bを含むことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。また、係数が固定の空間フィルタ1200C,1202A〜1202Cを含むことにより、係数を設定可能な空間フィルタによって全ての空間フィルタを構成する場合と比較すると、回路規模の増大を回避することが可能となる。
【0173】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図25,26に示したように、複数の演算セル30は、次数を設定可能な行列演算セルMaを含む。このように、次数を設定可能な行列演算セルMaを演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0174】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図8,9に示したように、複数の演算セル30は、複数種類の演算を行う多機能セルUtを含む。このように、複数種類の演算を行う多機能セルUtを演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0175】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、例えば図6を参照して、演算セル30(図6の例ではゲインセルGa)は、第0〜第3チャンネルの画像データに対しては所望の演算を行って出力するよう設定可能であり、第4〜第7チャンネルの画像データに対しては所望の演算を行うことなく出力する。このように、第4〜第7チャンネルの画像データに対して演算を行わずに出力する経路を設けることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0176】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、例えば図7を参照して、演算セル30(図7の例ではゲインセルGaD)は、第0〜第3チャンネルの画像データに対して所望の演算を行うための所要時間に相当する遅延量だけ、遅延部544〜547によって第4〜第7チャンネルの画像データを遅延させて出力する。これにより、演算が行われる第0〜第3チャンネルの画像データと、演算が行われない第4〜第7チャンネルの画像データとに関して、演算セル30からの出力タイミングを一致させることが可能となる。
【0177】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、例えば図6を参照して、演算セル30(図6の例ではゲインセルGa)は、パス530〜533が設けられていることにより、第0〜第3チャンネルの画像データに対して所望の演算を行うことなく出力するよう設定可能である。このように、第0〜第3チャンネルの画像データに対して演算を行わずに出力する経路を設けることにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0178】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図32に示したように、演算部13は、画像データを出力しない演算セル30としてアキュムレータセルAcを有する。このように、アキュムレータセルAcを演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0179】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図33に示したように、演算部13は、画像データを出力しない演算セル30としてヒストグラムセルHiを有する。このように、ヒストグラムセルHiを演算部13内に準備しておくことにより、画像データに対する処理の内容や順序を柔軟に設定することが可能となる。
【0180】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図2に示したように、データ入力部10は、記憶部4から入力された画像データD1を、演算部13に入力する。これにより、演算部13は、記憶部4から入力された画像データD1を対象として、所望の演算を行うことが可能となる。
【0181】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図2に示したように、データ入力部10は、撮像素子2から入力された画像データD2を、演算部13に入力する。これにより、演算部13は、撮像素子2から入力された画像データD2を対象として、所望の演算を行うことが可能となる。
【0182】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図2に示したように、データ入力部10は、記憶部4から入力された画像データD1及び撮像素子2から入力された画像データD2の一方を選択して、演算部13に入力する。これにより、演算部13は、記憶部4から入力された画像データD1又は撮像素子2から入力された画像データD2を対象として、所望の演算を行うことが可能となる。
【0183】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図2に示したように、データ出力部11は、演算部13によって演算された画像データD3を、記憶部4に向けて出力する。これにより、演算部13によって演算された画像データD3を、記憶部4に格納することが可能となる。
【0184】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図2に示したように、データ出力部11は、演算部13によって演算された画像データD3を、表示部5に向けて出力する。これにより、演算部13によって演算された画像データD3に基づいて、表示部5に画像を表示することが可能となる。
【0185】
また、本実施の形態に係る画像処理部3によれば、図2に示したように、データ出力部11は、演算部13によって演算された画像データD3を、記憶部4及び表示部5に向けて出力する。これにより、演算部13によって演算された画像データD3を記憶部4に格納することが可能となるとともに、演算部13によって演算された画像データD3に基づいて表示部5に画像を表示することが可能となる。
【符号の説明】
【0186】
2 撮像素子
3 画像処理部
4 記憶部
5 表示部
10 データ入力部
11 データ出力部
13 演算部
14 設定部
30 演算セル
31 入力ドメインセレクタ
321〜324 出力ドメインセレクタ
331〜334 出力チャンネルセレクタ
400〜407 入力チャンネルセレクタ
Ga ゲインセル
Ut 多機能セル
2F 空間フィルタセル
Ma 行列演算セル
Mu 乗算セル
Ad 加算セル
De64,De7,De3 遅延セル
LUT257,LUT33 ルックアップテーブルセル
Me 統合セル
Ac アキュムレータセル
Hi ヒストグラムセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データの演算を行う演算部と、
前記演算部に画像データを入力するデータ入力部と、
前記演算部によって演算された画像データを出力するデータ出力部と、
設定部と、
を備え、
前記演算部は、
複数種類の演算セルを含む複数の演算セルと、
複数の入力ドメインセレクタと、
少なくとも一つの出力ドメインセレクタと、
を有し、
各前記入力ドメインセレクタの入力は、前記複数の演算セルの各々の出力と、前記データ入力部の出力とに接続されており、
各前記入力ドメインセレクタの出力は、各前記演算セルの入力に接続されており、
前記出力ドメインセレクタの入力は、前記複数の演算セルの各々の出力に接続されており、
前記出力ドメインセレクタの出力は、前記データ出力部の入力に接続されており、
前記設定部によって前記入力ドメインセレクタ及び前記出力ドメインセレクタを設定することにより、前記データ入力部から前記演算部に入力された画像データに対して、前記複数の演算セルのうちの所望の一以上の演算セルによって所望の演算が行われた画像データが、前記データ出力部から出力される、画像処理装置。
【請求項2】
各前記演算セルは、
複数の入力端子と、
複数の入力チャンネルセレクタと、
を含み、
各前記入力チャンネルセレクタの出力は、各前記入力端子に接続されており、
各前記入力チャンネルセレクタの入力は、前記入力ドメインセレクタの出力に接続されており、
前記設定部によって前記入力チャンネルセレクタを設定することにより、前記入力ドメインセレクタから各前記入力チャンネルセレクタに入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望の一のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが前記入力端子に入力される、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記演算部は、少なくとも一つの出力チャンネルセレクタをさらに有し、
前記出力チャンネルセレクタの入力は、前記出力ドメインセレクタの出力に接続されており、
前記出力チャンネルセレクタの出力は、前記データ出力部の入力に接続されており、
前記設定部によって前記出力チャンネルセレクタを設定することにより、前記出力ドメインセレクタから前記出力チャンネルセレクタに入力された複数チャンネルの画像データの中から、所望のチャンネルの画像データが選択されて、当該画像データが前記データ出力部に入力される、請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記複数の演算セルは、二以上の前記演算セルから出力された画像データを統合する統合セルを含む、請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記複数の演算セルは、遅延量を設定可能な遅延セルを含む、請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記複数の演算セルは、遅延量が異なる複数の遅延セルを含む、請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記複数の演算セルは、タップ数を設定可能な空間フィルタセルを含む、請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記空間フィルタセルのタップ数は、第1の値及びそれよりも小さい第2の値のいずれかに設定可能であり、
前記空間フィルタセルのタップ数が前記第2の値に設定された場合、前記空間フィルタセルは、複数の空間フィルタとして独立に使用可能である、請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記空間フィルタセルは、係数を設定可能な空間フィルタと、係数が固定の空間フィルタとを含む、請求項7又は8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記複数の演算セルは、次数を設定可能な行列演算セルを含む、請求項1〜9のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記複数の演算セルは、複数種類の演算を行う多機能セルを含む、請求項1〜10のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記演算セルには、複数チャンネルの画像データが入力され、
前記演算セルは、第1のチャンネルの画像データに対しては所望の演算を行って出力するよう設定可能であり、第2のチャンネルの画像データに対しては所望の演算を行うことなく出力する、請求項1〜11のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記演算セルは、前記第1のチャンネルの画像データに対して所望の演算を行うための所要時間に相当する遅延量だけ、前記第2のチャンネルの画像データを遅延させて出力する、請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記演算セルは、前記第1のチャンネルの画像データに対して所望の演算を行うことなく出力するよう設定可能である、請求項12又は13に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記演算部は、画像データを出力しない演算セルとしてアキュムレータセルをさらに有する、請求項1〜14のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記演算部は、画像データを出力しない演算セルとしてヒストグラムセルをさらに有する、請求項1〜15のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記データ入力部は、記憶部から入力された画像データを、前記演算部に入力する、請求項1〜16のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記データ入力部は、撮像素子から入力された画像データを、前記演算部に入力する、請求項1〜16のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項19】
前記データ入力部は、記憶部から入力された画像データ及び撮像素子から入力された画像データの一方を選択して、前記演算部に入力する、請求項1〜16のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項20】
前記データ出力部は、前記演算部によって演算された画像データを、記憶部に向けて出力する、請求項1〜19のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項21】
前記データ出力部は、前記演算部によって演算された画像データを、表示部に向けて出力する、請求項1〜19のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項22】
前記データ出力部は、前記演算部によって演算された画像データを、記憶部及び表示部に向けて出力する、請求項1〜19のいずれか一つに記載の画像処理装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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