画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成装置の制御プログラム
【課題】未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するため画像形成装置の現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、ユニットの装着、外部装置の接続前に、事前に作成を可能にする。
【解決手段】ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部と、ユニットおよび/または外部装置の管理と、ジョブの管理とを行う制御部と、を備え、前記制御部は、接続認識部の認識結果受けて、ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、ジョブの作成に際し、前記管理がされているユニットおよび/または外部装置であって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にする。
【解決手段】ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部と、ユニットおよび/または外部装置の管理と、ジョブの管理とを行う制御部と、を備え、前記制御部は、接続認識部の認識結果受けて、ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、ジョブの作成に際し、前記管理がされているユニットおよび/または外部装置であって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、交換ユニット脱着が可能になった、および/または外部装置の接続・取り外しが可能になった画像形成装置および該画像形成装置を含む画像形成システムならびに前記画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像を形成して該画像を用紙に転写する画像形成装置では、装置構成に含まれるユニットを操作者が脱着できるようにしてダウンタイム時間を短くしたものが提案されてきている。ユニットは、寿命に基づいて交換するものの他、機能を異にするユニットに交換したり、新たにユニットを装着したりすることで新たな機能の実行を可能にするものも知られている。
また、画像形成装置では、画像が転写された用紙に、ステイプルやパンチ、綴じ処理などの後処理を行うために後処理装置が接続されるものがあり、この後処理装置の接続、取り外しを可能にして異なる後処理装置の接続を可能にしたり、必要な際にのみ後処理装置を接続したりすることを可能にしている。
【0003】
また、後処理の実施において、作業性の改善などを目的とした改善もなされている。 例えば、特許文献1では、ユーザーの使用例を保存し、よく利用する機能を抽出して選択することを可能にした画像形成装置が提案されている。よく利用する機能には後処理装置による機能(例えば、ステープル機能、製本機能など)も含まれている。
また、特許文献2では、後処理分離指示をユーザーインタフェースを介して受け付け、後処理分離指示を受けた場合は印刷ジョブから特定種類の後処理を実行しないようにジョブを制御することを可能にしている。
また、特許文献3では、ハードディスク(以下、HDDという)に保存されているジョブファイルを結合した時に、後処理全体設定モードが選択された場合は各ファイルの後処理条件が無効となる画像形成装置が提案されている。
【0004】
ところで、従来の画像形成装置では、上記したユニットの装着や後処理装置の接続状態が認識され、その結果に基づいてこれらユニットや後処理装置を用いた処理が可能になる。画像形成装置でジョブの作成、保存を行う際には、上記装着状態や接続状態が制御部によって参照され、該制御部によって装着されたユニットや接続された後処理装置を用いたジョブの作成、保存は可能とされるが、現在は装着されていないユニットや接続されていない後処理装置を用いたジョブの作成および保存はそもそも行うことはできないように制御されている。これは交換可能なオプションや後処理装置をユーザーが持っていない可能性がある、または電源をOffにしないとオプションや後処理装置を接続することができないために予約ジョブとしてジョブ作成し、すぐに実行することはできないからである。
なお、後処理装置で、ステープル針なし、用紙なし、故障の場合であっても、後処理装置が接続されていればジョブの実行(プリント)はできないがジョブの保存、予約ジョブとしてジョブを作成することはできる。これは用紙・針の補充、マシンの修理をすればジョブ実行可能となっているためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−217985号公報
【特許文献2】特開2009−78513号公報
【特許文献3】特開2007−62269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したようにユニットの脱着や後処理装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置では、現状では、ユニットや後処理装置が未装着や未接続であっても、ユーザーが保持管理していたり、ユーザーが使用している他の画像形成装置に接続されていたりするユニットや後処理装置であれば、装着、接続をユーザーが行うことが可能である。
この際には、ユニットや後処理装置の接続後、画像形成装置を再度起動し、その後、ジョブの作成、保存の作業を行うものとすれば、作業時間が長くなり、作業に長い時間拘束されるという問題がある。
【0007】
またHDDなどを持つ画像形成装置の場合、ジョブを生成した直後に実行するのではなく一時保存しておき、後から保存しておいたジョブを実行することができる。しかし、従来の装置では、ジョブを作成する時点でオプションや後処理装置の持っている機能を利用したい場合はHDDへの一時保存であっても一旦オプションや後処理装置を装着してジョブを生成する必要がある。
しかし、ユニットの装着や後処理装置の接続作業を待つことなくジョブを作成して、これを保存しておきたいという要望がある。現在直ちに実行ができないジョブでも、ジョブの作成、保存後に、必要に応じてユニットを装着したり、後処理装置を接続したりすることで、直ちに実行することが可能になる。
【0008】
従来の画像形成装置では、例えば、特許文献1では、よく利用する機能を選択することが可能になっているが、現に実行が可能なものに限られ、未接続の後処理装置に備える機能を選択することはできない。
また、特許文献2や特許文献3で提案されている画像形成装置では、接続されていない後処理装置を前提にしたジョブを作成することはできない。
【0009】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、現在、画像形成装置に所定のユニットや後処理装置が未装着や未接続であっても、管理されているユニットや後処理装置であれば、ジョブの作成を可能にして、ユーザーによる使用勝手を改善することを可能にする画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明の画像形成装置のうち第1の本発明は、 ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置において、
前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部と、
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理と、ジョブの管理とを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果受けて、前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、ジョブの作成に際し、前記管理がされている前記ユニットおよび/または前記外部装置であって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0011】
上記本発明によれば、現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、管理されている未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するものでは現実行不可ジョブの作成が可能になり、ユーザーによる操作、作業の自由度が増す。したがって、必要なユニットが装着されていない等で現在の装置構成で実行不可なジョブであっても、そのジョブを実行するために必要となるユニットや外部装置を装着することでジョブの実行が可能であればジョブの作成や保存を行うことができる。
ジョブの作成に際しては、管理されているユニットや外部装置であれば、自動で設定可能にして設定可能な項目を選ぶ方法でもよいし、未装着のユニットや未接続の外部装置であっても、ユーザーが交換可能なユニットや外部装置の機能であると分かっているのであればそれを選択することができるようにしてもよい。
ユニットは、オプションで交換可能となっているものや、所望により装着されるものなどが挙げられる。また、外部装置は、後処理装置や給紙装置などが挙げられる。これらユニットおよび外部装置は、本発明としては前記で例示されるものに限定されるものではない。
【0012】
なお、ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、使用者側、すなわちユーザー側によってなされているものであり、ユーザーなどが保持しているものや、ユーザーによる使用履歴などが挙げられる。使用履歴としては実際に稼働させたものの他、画像形成装置に装着したり接続したりしたものが含まれる、また、注文中で、近日中に入手されるユニットや外部装置を前記管理に含むものであってもよい。これらの例示はユーザー側が管理しているものといえる。なお、メーカー側や販売者側が、単に画像形成装置に装着可能なユニットまたは接続可能な外部装置として示しているような情報はユーザー側の情報ではなく、上記管理に含まれない。
【0013】
第2の本発明の画像形成装置は、前記第1の本発明において、前記制御部が、保存ジョブとして前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0014】
上記本発明によれば、保存を前提とするジョブの作成に限って現実行不可ジョブの作成を可能にすることで、保存後に未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置が装着されたり接続されたりした際に該ジョブの実行を可能にする。
【0015】
第3の本発明の画像形成装置は、前記第1または第2の本発明において、前記制御部が、作成された前記現実行不可ジョブを保存することを特徴とする。
【0016】
上記本発明によれば、現実行不可ジョブを保存して、保存後に未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置が装着されたり接続されたりした際に該ジョブの実行を可能にする。
【0017】
第4の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、保持管理されている未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0018】
上記本発明によれば、ユーザーによって保持され管理されているものであって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提する現実行不可ジョブについて、ジョブ作成を可能にすることで、その後、ユーザーによって未装着のユニットが装着されたり、未接続の外部装置が接続されたりすることで、作成したジョブの実行が可能になる。
【0019】
第5の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記ユニットおよび/または前記外部装置の使用履歴を管理し、使用実績がある未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0020】
上記本発明によれば、使用の実績がある未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提する現実行不可ジョブについて、ジョブ作成を可能にすることで、その後、ユーザーによって未装着のユニットが装着されたり、未接続の外部装置が接続されたりすることで、作成したジョブの実行が可能になる。使用実績のあるユニットや外部装置は、ユーザーで保管されていたり、他の画像形成装置に装着されたり接続されたりしている可能性が高く、これらを対象にして現実行不可ジョブの作成を可能にすることで、未装着のユニットが装着されたり未接続の外部装置が接続されたりすることで、現実行不可ジョブの実行が可能になる。
【0021】
第6の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、操作入力を受ける操作表示部を備え、前記制御部は、前記操作表示部による操作によって、前記現実行不可ジョブの作成で使用が前提される未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能の選択を可能にすることを特徴とする。
【0022】
上記本発明によれば、現実行不可ジョブの作成に際し、使用が前提される未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能を操作表示部を通して操作者が選択することを可能にする。操作表示部は、操作部と表示部とが別体で構成されているものであってもよく、また、操作部と表示部とが一体になって構成されているものであってもよい。操作部と表示部とが一体に構成されているものとして、タッチパネルなどを挙げることができる。
【0023】
第7の本発明の画像形成装置は、前記第6の本発明において、前記制御部は、前記操作表示部において、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能を選択する表示と現在の装置構成で実行可能な機能を選択する表示とを区別して行うことを特徴とする。
【0024】
上記本発明によれば、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能と現在の装置構成で実行可能な機能とを、ユーザーが操作表示部上で区別して選択することができる。
【0025】
第8の本発明の画像形成装置は、前記第7の本発明において、前記制御部は、保存ジョブを前記操作表示部上に一覧で表示し、該保存ジョブ中で現装置構成によって実行可能な保存ジョブを前記一覧で優先的に表示することを特徴とする。
【0026】
上記本発明によれば、現実行不可ジョブを含む保存ジョブを操作表示部上に一覧で表示してユーザーが視認することができる。その際に実行可能なジョブを優先的に表示することで、現在は実行が不可なジョブと区別して認識することが可能になる。なお、本発明の現実行不可ジョブをその他の実行不可ジョブと区別できるように表示してもよく、また、現実行不可ジョブで未装着または未接続によって実行不可としているユニットや外部装置を識別可能に表示することも可能である。
【0027】
第9の本発明の画像形成装置は、前記第7または第8の本発明において、前記制御部は、保存ジョブと実行待ちジョブとを別に管理し、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを実行待ちジョブとしての管理に切り替えることを特徴とする。
【0028】
上記本発明によれば、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれている場合、このジョブを保存ジョブとは別に管理している実行待ちジョブに切り替えて管理することができる。
上記管理の切り替えは、制御部によって、所定の時間サイクルでジョブの状態を判定して行ったり、画像形成装置の電源のオン時、ユニットや外部装置の脱着、接続、取り外しのタイミングで行ったりすることができる。
【0029】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第9の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記現実行不可ジョブで使用を前提とする未装着のユニットまたは/および未接続の外部装置が装着または接続されて、現装置構成で前記現実行不可ジョブが実行可能になった場合、前記現実行不可ジョブを実行可能なジョブとして管理することを特徴とする。
【0030】
上記本発明によれば、作成時は実行不可であった現実行不可ジョブがユニットの装着や外部装置の接続によって実行可能になった後に、実行待ちジョブとして管理することができる。
上記管理は、制御部によって、所定の時間サイクルでジョブの状態を判定して行ったり、画像形成装置の電源のオン時、ユニットや外部装置の脱着、接続、取り外しのタイミングで行ったりすることができる。
【0031】
第11の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第10の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを前記実行待ちジョブとして管理するか否かを前記操作表示部によって問い合わせし、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされた場合に前記実行待ちジョブとしての管理に切り替え、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされない場合は前記保存ジョブとして管理することを特徴とする。
【0032】
上記本発明によれば、操作者の意思に従って、保存ジョブ中の実行ジョブを実行待ちジョブとして管理するか否かを決定することができ、操作者の意思に反してジョブの管理がなされるのを回避できる。
【0033】
第12の本発明の画像形成システムは、前記第1〜第11の本発明のいずれかの画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部で管理されていて前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0034】
上記本発明によれば、ネットワークで複数の画像形成装置が接続されている際に、該当する画像形成装置で管理されているユニットや外部装置が該当画像形成装置に未装着または未接続の場合でも、当該画像形成装置で実施する現実行不可ジョブの作成を可能にする。ユニットや外部装置の管理で、当該画像形成装置以外の他の画像形成装置の使用履歴などを含めておけば、装着や接続や容易なユニットや外部装置の接続を前提としてジョブの作成を行うことができる。したがって、この発明では、ネットワークに接続されている他の画像形成装置を使用して実行するジョブの作成を可能にするものとは異なる。
【0035】
第13の本発明の画像形成システムは、前記第1〜12のいずれかの発明の画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置の制御部で管理されているユニットおよび/または外部装置であって、前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0036】
上記本発明によれば、ネットワークに接続されている画像形成装置間で、自機の画像形成装置や他の画像形成装置で管理されているユニットや外部装置であれば、自機にこれらが接続されておらず現在の装置構成では実行不可であっても自機でのジョブの作成を行うことが可能になる。
【0037】
第14の本発明の画像形成システムは、ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置と、
前記画像形成装置が通信可能に接続されるネットワークと、
前記ネットワークに通信可能に接続される制御部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を有し、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果を前記ネットワークを介して受け、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理情報を取得し、前記画像形成装置における前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、前記画像形成装置で実行させるジョブの作成に際し、前記管理がされているユニットおよび/または外部装置であって前記画像形成装置で未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0038】
上記本発明によれば、画像形成装置を制御する制御部がネットワークに接続されている場合に、該制御部においてネットワークに接続されている画像形成装置のユニットや外部装置の接続状態を受信し、さらにシステム全体におけるユニットや外部装置の管理情報や所定の画像形成装置における管理情報を取得し、当該制御部で所定の画像形成装置のジョブを作成する際に、当該所定の画像形成装置で未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提としている場合にも制御部において現実行不可ジョブの作成を可能にする。
【0039】
第15の本発明の画像形成システムは、前記第14の本発明において、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記制御部で行われていることを特徴とする。
【0040】
上記本発明によれば、システムにおけるユニットおよび/または外部装置の管理は、ネットワークに接続された制御部によって行われ、システムとして統一した管理が可能になる。
【0041】
第16の本発明の画像形成システムは、前記第14の本発明において、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記ジョブの対象とする画像形成装置または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置で行われ、前記管理情報は、管理情報を有する画像形成装置から前記ネットワークを介して前記制御部で取得されるものであることを特徴とする。
【0042】
上記本発明によれば、システムにおけるユニットおよび/または外部装置の管理は、ネットワークに接続された画像形成装置によって行われ、各画像形成装置に対応した適切な管理が可能になる。
【0043】
第17の本発明の画像形成装置の制御プログラムは、ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能で、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を備える画像形成装置を制御する制御部に用いられる制御プログラムであって、
前記接続認識部の認識結果を受けて前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別するステップと、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理に関する情報を取得するステップと、ジョブの作成が行われるステップとを実行させ、
ジョブの作成が行われる前記ステップに際し、前記管理がされているユニットおよび/または未接続の外部装置であって前記画像形成装置において未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0044】
上記本発明によれば、現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、管理されている未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するものでは現実行不可ジョブの作成が可能になり、ユーザーによる操作、作業の自由度が増す。
【発明の効果】
【0045】
以上説明したように、本発明によれば、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するため画像形成装置の現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、ユニットの装着、外部装置の接続前に事前に作成が可能になり、ユーザーによる操作、作業の自由度が増す効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成システムの構成を示す図である。
【図2】同じく、画像形成システムの一部を構成する画像形成装置のブロック図である。
【図3】同じく、画像形成システムの一部を構成するクライアントPCのソフトウェア構成を示す図である。
【図4】同じく、ジョブの作成手順を示すフローチャートである。
【図5】同じく、ジョブの出力方法選択画面の一例を示す図である。
【図6】同じく、機能選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】同じく、ジョブのプリント出力選択時の機能選択画面の一例を示す図である。
【図8】同じく、ジョブの一時保存選択時の機能選択画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態における、一時保存ジョブをプリント出力ジョブに変更する際の制御手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態における、クライアントPCのプリンタードライバによるジョブ作成の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態の管理情報としてオプション接続履歴作成の手順を示すフローチャートである。
【図12】同じく、オプション接続履歴を用いた機能選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施形態における、他の画像形成装置の管理情報を利用した機能選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の他の実施形態における、プリント出力処理時の機能選択画面の例を示す図である。
【図15】本発明の他の実施形態における、保存ジョブ中の実行可能ジョブを有線表示する手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施形態における、保存ジョブを実行可能なジョブに管理を切り替える手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の画像形成システムの一実施形態を示す構成図であり、図2は、画像形成システムに含まれる画像形成装置のブロック図を示し、図3は、クライアントPC5のソフトウェア構成を示す概念図である。
画像形成システムは、図1に示すように、ネットワークとしてのLAN4に複数の画像形成装置1〜3が接続されており、さらにLAN4には、パーソナルコンピュータで構成されるクライアントPC5、6が接続されている。画像形成装置1〜3は、それぞれユニットの着脱および外部装置の接続取り外しが可能になっている。画像形成装置1には、外部装置として後処理装置(FNS1)、後処理装置(FNS2)が接続されており、画像形成装置2には、外部装置として後処理装置(FNS3)が接続されている。画像形成装置3には外部装置は接続されていない。また、後処理装置(FNS4)は、現在、画像形成装置1〜3のいずれにも接続されておらず、未使用の状態にある。
【0048】
以下に、画像形成装置1を例にして図2に基づいて機能的な構成を説明する。
画像形成装置1は、当該画像形成装置1全体を制御するシステム制御部10を有しており、該システム制御部10は、図示しないCPUおよびこれを動作させるプログラムを含んでいる。また、システム制御部10には、画像形成装置1の状態や設定情報や画像形成装置1に装着されるユニットや画像形成装置1に接続される外部装置を管理する管理情報を記憶する不揮発メモリ10aと画像データ、ジョブデータなどを格納するHDD10bとが備えられている。上記管理情報では、各画像形成装置1〜3に装着されたユニットまたは各画像形成装置1〜3に接続された外部装置の情報が使用履歴として格納されている。また、システム制御部10では、ジョブを管理してHDD10bなどにジョブを保存することができる。したがって、システム制御部10は本発明の制御部として機能する。
【0049】
また、画像形成装置1には操作表示部11が備えられており、操作表示部11はシステム制御部10に制御可能に接続されている。操作表示部11は、情報を表示するとともにユーザーなどによる操作入力を受け付ける。この形態の操作表示部11は、操作部と表示部とが一体になったタッチパネルなどにより構成されている。
さらに画像形成装置1では、本発明のユニットに相当するオプションユニット13の脱着、交換が可能になっており、オプションユニット13は、システム制御部10に制御可能に接続される。オプションユニット13の脱着状態はシステム制御部10で認識される。したがって、システム制御部10は本発明の接続認識部として機能する。なお、本発明としてはユニットがオプションとされるものに限定されるものではない。
また、システム制御部10は、後処理装置などの外部装置の接続を認識する。この形態ではFNS1、2の接続が認識されている。
【0050】
また、画像形成装置1では、ネットワークインターフェース14が設けられており、該ネットワークインターフェース14はシステム制御部10に制御可能に接続されている。ネットワークインターフェース14はLAN4に接続され、他の画像形成装置2、3やクライアントPC5、6、さらに図示しないイメージ・コントローラーなどとの通信を可能にし、画像データやその他のデータを送受信する。
なお、画像形成装置2、3も同様の構成を有しており、ここでは説明を省略する。
【0051】
図3は、クライアントPC5のソフトウェア構成を示す。なお、クライアントPC6も同様の構成を有しており、ここでは説明を省略する。
クライアントPC5は、OS(オペレーションシステム)を最下層のソフトウェアとして有し、その上層にプリンタードライバ、さらにその上層にアプリケーションソフトが位置して動作するように構成されている。さらには、クライアントPC5には、図示しないネットワークインターフェースを動作させるネットワークインターフェースドライバがOS上で動作するように構成されている。クライアントPC5のネットワークインターフェースは、LAN4に接続され、クライアントPC6や画像形成装置1〜3との通信を可能にして画像データやその他のデータを送受信する。
【0052】
上記通信によって、本画像形成システムでは、クライアントPC5またはクライアントPC6から作成したプリントジョブを送り、画像形成装置1〜3のいずれか内のHDD(画像形成装置1では、HDD10b)にジョブを保存できる。または画像形成装置1〜3に備えるスキャナー(図示しない)で原稿をスキャンして画像形成装置1〜3内にジョブを保存するものであってもよい。
上記OS、プリンタードライバ、アプリケーションソフト、ネットワークインターフェースドライバは、クラインアントPC5、6にそれぞれ備えられるCPU(図示しない)によって動作する。このCPUおよびプリンタードライバ、アプリケーションソフト、ネットワークインターフェースドライバは、本発明の制御部を構成する。
【0053】
また、上記画像形成システムでは、各画像形成装置1〜3で、システム制御部(画像形成装置1ではシステム制御部10)の制御によってジョブを作成することができる。以下、画像形成装置1に基づいて説明するが、他の画像形成装置2、3においても同様である。
上記ジョブ作成の際には、システム制御部10で取得しているユニットや外部装置の接続認識情報、システム制御部で管理している管理情報に基づいて、システム制御部10では、未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提する際に、ジョブの作成を可能にするか否かの判定が行われる。システム制御部10で管理されていない未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提する場合には、ジョブの作成を不可にし、システム制御部10で管理されている未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提とする場合には、ジョブの作成を可能にし、作成したジョブをシステム制御部10に含まれるHDD10bに一時保存することができる。
【0054】
また、画像形成装置1では、自機のシステム制御部10では管理されていないユニットまたは外部装置であっても、他の画像形成装置のシステム制御部で管理されているユニットまたは外部装置が自機では未装着または未接続であって、これらユニットまたは外部装置の使用を前提する場合には、自機で実行するジョブの作成を可能にすることができる。他の画像形成装置で管理されているユニットまたは外部装置の管理情報は、LAN4を通して自機のシステム制御部10で取得することができる。
【0055】
また、上記画像形成システムでは、前記したようにクライアントPC5、6のプリンタードライバ上でジョブを作成することができる。その際には、プリンタードライバ上で取得している所定の画像形成装置におけるユニットや外部装置の接続認識情報、ユニットおよび後処理装置の管理情報に基づいて、クライアントPC5、6のアプリケーションソフト上で、所定の画像形成装置で未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提するジョブの作成を可能にするか否かの判定が行われる。
【0056】
プリンタードライバでは、管理されていない未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提する場合には、ジョブの作成を不可にし、管理されている未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提とする場合には、ジョブの作成を可能にし、作成したジョブをLAN4を通して上記所定の画像形成装置に送信し、当該画像形成装置に備えるHDDに一次保存することができる。
【0057】
各画像形成装置におけるユニットや外部装置の接続認識情報は、LAN4を通してクライアントPC5またはクライアントPC6に送信される。該認識情報は、クライアントPC5、6でジョブを作成使用とする際に、所定の画像形成装置に送信要求をして、該所定の画像形成装置における認識情報を取得するようにしてもよく、また、各画像形成装置から適宜クライアントPC5またはクライアントPC6に送信されるようにしてもよい。
【0058】
また、ユニットまたは/および外部装置の管理は、ジョブの作成を行うクライアントPC5またはクライアントPC6で行われるものであってもよく、各画像形成装置1〜3で行われている管理の情報を、LAN4を通してクライアントPC5またはクラインアントPC6で取得するものであってもよく、さらに、クライアントPC5、6で管理を行うものであってもよい。
また、管理の情報は、ジョブを実行させようとしている画像形成装置以外の画像形成装置で管理されているものであってもよい。したがって、ユニットまたは/および外部装置を各画像形成装置で管理している場合に、所定の画像形成装置で実行するジョブを作成する際に、LAN4に接続されている全ての画像形成装置から管理情報を取得するものであってもよい。
以上のように、PCクライアント5またはクライアントPC6でジョブを作成するものでは、クライアントPC5、6に備えられるCPUが本発明の制御部として機能している。
【0059】
次に、ジョブを作成からジョブ終了するまでの手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の手順では、画像形成装置1でジョブの作成を行うものとして説明する。
以下の手順は画像形成装置1に備えるシステム制御部10によって実行される。また、必要な操作を行う際には、画像形成装置1に備える操作表示部11を通した、ユーザーによる操作を可能にする。
先ず、ジョブの作成が開始される(ステップs1)。ジョブの作成開始では、メニュー選択によって操作表示部11にジョブの作成画面を表示させ、ユーザーによる操作が行われる。次いで、システム制御部10は、操作表示部11に出力方法の選択操作画面を表示して、選択操作を求める。
【0060】
図5は、画像形成装置1の操作表示部11に表示された出力方法選択画面100を例として示すものである。
出力方法選択画面100には、ジョブの出力方法を選択する操作釦を有しており、プリント出力釦101、一時保存釦102および「一時保存+出力」釦103を有している。プリント出力釦101は、作成したジョブをプリント出力することを指示する操作ボタンであり、一時保存釦102は、作成したジョブを出力することなく一時的にHDDなどに保存することを指示する操作ボタンである。「一時保存+出力」釦103は、作成したジョブの出力と一時保存とを合わせて行うものであり、再出力などが可能になる。
また、出力方法選択画面100には、ジョブを一時保存する際のファイル名を入力するファイル名欄104を有しており、さらに該ファイルに対し、所望によりパスワードを設定するパスワード欄105を有している。
さらに、出力方法選択画面100には、OK釦106とキャンセル釦107とを有している。いずれかの操作ボタンを押釦してOK釦106を押釦すると、選択内容および入力内容が確定し、キャンセル釦107を押釦すると、選択した内容がキャンセルされ、再度の選択が可能になる。
【0061】
出力方法の選択において、プリント出力または、一時保存+出力が選択されてOK釦106によって決定されると(ステップs2、プリント)、機能選択の処理が行われる(ステップs3)。機能選択の処理は、操作表示部11にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする機能選択画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける(ステップs3)。
一方、出力方法の選択において、一保存が選択されると(ステップs2、一時保存)、ファイル名欄104への入力が必須となり(ステップs10)、ファイル名の入力が行われると機能選択の処理が行われる(ステップs11)。機能選択の処理は、操作表示部11にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする機能選択画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける。
【0062】
この実施形態では、出力方法としてプリント出力が選択されている場合、接続されていないユニットや外部装置を使用したジョブの作成は不可になっている。一方、出力方法として一時保存が選択されている場合、管理されているユニットや外部装置は装着、未装着、接続、未接続に拘わらず、全て機能選択が可能になる。以下その制御手順を説明する。
【0063】
ステップs3またはステップs11に基づいて機能選択処理する際の手順を図6のフローチャートに基づいて説明する。
すなわち、機能選択画面表示前処理を開始し(ステップs20)、ジョブの実行方法がプリントであるか一時保存であるかの判定を行う(ステップs21)、ジョブの実行方法がプリントの場合(ステップs21、プリント)、ユニットや外部装置、この実施形態ではオプションユニットまたは外部装置としてのフィニッシャーの接続状態が確認される(ステップs22)。接続状態の確認で、未装着または未接続のオプションユニットやフィニッシャーがある場合、これらオプションユニットやフィニッシャーでよって実現される機能に関しては、使用できない機能として機能選択釦を無効にし(ステップs23)、機能選択画面を表示する(ステップs24)。
一方、ジョブの実行方法が一時保存の場合(ステップs21、一時保存)、管理されているオプションユニットおよびフィニッシャーに関し、接続状態に拘わらず全ての機能釦を有効にし(ステップs25)、機能選択画面を表示する(ステップs24)。
【0064】
図7は、プリント出力がなされる処理中に、フィニッシャーが接続されていないことによって機能選択釦の一部が無効になっている機能選択画面110の例を示すものである。
すなわち、機能選択画面110では、後処理に関する機能釦群111を有しており、その中に、ステープル釦112、中とじ釦113、三つ折り釦114、パンチ釦115等を有している。ただし、ステープルおよび中綴じを行うフィニッシャーはこの画像形成装置に接続されていないため、機能釦群111中では、ステープル釦112、中とじ釦113は、グレーアウトとなって、選択が不可になっている。
【0065】
この機能選択画面110では、選択可能な機能釦を選択してOK釦116を押釦することで機能選択が決定し、キャンセル釦117を押釦することで選択された機能がキャンセルされ、再選択が可能になる。
この例では、ユーザーが特別な機能を持つ交換可能なオプションユニットやフィニッシャーを所有しているが、画像形成装置に接続されていない場合に、「機能選択」では接続されていないオプションユニットやフィニッシャーの機能を選択することができない。これは「出力方法選択」でプリントが選択されているために、接続されていないオプションユニットやフィニッシャーの機能を選択してしまうとジョブを実行することができなくなるからである。
【0066】
図8は、一時保存処理中に表示される機能選択画面120の例を示している。
すなわち、機能選択画面110では、後処理に関する機能釦群121を有しており、その中に、ステープル釦122、中とじ釦123、三つ折り釦124、パンチ釦125等を有している。さらに、OK釦126、キャンセル釦127が押釦可能に表示されている。
この機能選択画面120では、全ての機能釦を有効にする処理がなされているため、フィニッシャーが接続されていなくても、当該フィニッシャーによる機能選択が可能になっている。ただし、この画面では、機能選択釦121のうち、直ちに実行が可能な機能に関する機能選択釦と、現装置構成では実行不可であるが装着や接続がなされることによって機能を実行できる機能選択釦とが区別されて表示されている。これにより、操作者は、現装置構成で実行が可能か実行が不可であるかを容易に視認することができる。ただし、本発明としては、現装置構成で実行不可の機能釦と現装置構成で実行可能な機能釦とを区別して表示することが必要とされるものではない。
【0067】
この例では、「出力方法選択」で一時保存が選択されており、ジョブを今実行する必要はないのでジョブの生成をしてHDD10bなどに保存することは可能である。そのため、装着されていないオプションユニットや接続されていないフィニッシャーの機能を選択することができるようになっている。ユーザーは一旦HDD10bにジョブを保存しておき、そのジョブを実行するために必要な機能を持つオプションユニットやフィニッシャーを画像形成装置に装着する。オプションユニットやフィニッシャーが画像形成装置に装着されていれば作成したジョブを実行することが可能となるので、その時点でジョブの実行を許可する。
【0068】
図4に示すように、上記機能選択の処理(ステップs3、s11)後、原稿読み込みの処理がなされる(ステップs4、s12)。原稿読み込みは、既にADF(自動原稿給送装置)に原稿がセットされていれば自動的に開始をしてもよく、また、ユーザーによる操作を待って行うようにしてもよい。
原稿読み込み後、出力プリント処理では、プリント実行前にフィニッシャーにおける紙なし、針なしが発生していないかの確認がなされる(ステップs5)。一時保存処理では、作成したジョブをHDD10bに保存し(ステップs13)、ジョブ処理を終了する(ステップs7)。
【0069】
ステップs5で、紙なし、針なしが発生していないことが確認されれば、プリント可となり、プリントが実行され(ステップs6)、ジョブの処理が終了する(ステップs7)。
一方、紙なしや針なしが発生していると(ステップs5紙なし、針なしあり)、プリント不可と判定され、作成したジョブは予約ジョブとしてHDD10bに保存される(ステップs8)。紙や針が補充されると(ステップs9)、プリントが実行され(ステップs6)、ジョブの処理が終了する(ステップs7)。紙や針が補充されないと、処理が中断する。
【0070】
次に、一時保存されているジョブの出力方法をプリント出力に切り替える手順について図9のフローチャートに基づいて説明する。
一時保存されているジョブの出力方法の選択は、ジョブ一覧などからジョブを選択して行われる(ステップs30)。
選択されているジョブは、ジョブの情報によって出力方法が一時保存であることが確認される(ステップ31)。次いで、操作画面(例えば図5の出力方法選択画面100)においてユーザーによって出力方法がプリントに変更されると、ジョブ情報として出力方法をプリントに変更する(ステップs32)。
【0071】
次いで、機能判定がなされる(ステップs33)。機能判定では、画像形成装置に装着されているオプションユニット、接続されているフィニッシャーの接続状態などが認識され、現在設定されている機能からそのままプリント出力が可能か、プリント出力するために必要な機能を画像形成装置が備えていないかが判定される(ステップs33)。
ジョブの設定内容でそのままプリント出力が可能であれば、当該ジョブについて出力方法がプリント出力に変更されたことを操作表示部11に表示してユーザーに伝え(ステップs34)、出力方法選択を終了する(ステップs35)。
【0072】
一方、ステップs33の機能判定で現在の設定ではプリント出力が実行不可であると判定された場合、操作表示部11への表示によって、選択されていた機能が今の画像形成装置1の構成では実行不可であることをユーザーに伝え(ステップs36)、機能の解除を可能な操作画面を表示する。さらに、選択していた機能を解除するか、一時保存からプリントに変更することを中止するかをユーザーの判断によって決定する操作画面を表示し、実行できない機能の機能解除判定を行う(ステップs37)。
操作などによって機能を解除する処理が求められていれば、使用できない機能を解除した上で(ステップs38)、当該ジョブについて出力方法がプリント出力に変更されたことを表示し(ステップs34)、出力方法選択を終了する(ステップs35)。
【0073】
一方、ユーザーの意思によって実行できない機能を解除する処理が求められていなければ(ステップs37、機能解除なし)、一時保存からプリントへの出力方法の変更を中止し、出力方法が一時保存から変更されていないことを表示し(ステップs39)、出力方法の選択を終了する(ステップs35)。
上記手順によって、原実行不可ジョブを実行処理する際に、適正な処理が可能になる。
【0074】
上記説明では、画像形成装置1でジョブを作成し、自機で管理しているユニットや外部装置の情報に応じてジョブの作成の可否を判定したが、LAN4に接続されているクライアントPCによってジョブを作成するものであってもよい。
この手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。
この実施形態では、ジョブの作成はクライアントPC5で行われ、以下の手順はクライアントPC5のCPU(本発明の制御部に相当する)によって実行される。また、必要な操作を行う際に、操作部は、クラインアントPC5に備える操作表示部に必要な操作画面を表示してユーザーによる操作を可能にする。
【0075】
先ず、CPU上で動作するプリンタードライバに従ってジョブの作成を開始する(ステップs40)。
なお、ジョブの作成に際し、ジョブを作成しようとする画像形成装置のオプションユニットおよびフィニッシャーに関する接続認識情報は、LAN4を通して各画像形成装置から送信され、ジョブを作成しているクライアントPC5で受信される。
また、システムにおけるオプションユニット、フィニッシャーの管理情報は、各画像形成装置で管理されている情報を取得し、それらを統合した管理情報として取得している。ただし、本発明としては、ジョブを作成しようとする画像形成装置で管理されている情報のみを用いるものであってもよい。
【0076】
プリンタードライバでジョブを生成する時に、使用する機能をユーザーに全て選択可能としてもよいが、これまで装着したことのあるオプション・接続したことのあるフィニッシャーを不揮発メモリに記録しておき、その中からユーザーに選択させるようにしてもよい。装着・接続したことがあるのであれば、ユーザーの手元にその機能を持ったオプションユニットやフィニッシャーがあることになるため、後にジョブが実行可能な状態になることが分かる。プリンタードライバでジョブを作成する場合は、画像形成装置に接続したことのあるオプションユニットやフィニッシャーの履歴を問い合わせて使用可能な機能を表示することができる。
【0077】
次いで、出力方法の選択がなされる。出力方法の選択は、図5に示すような出力方法選択画面が用いられ、出力方法としてプリントが選択されたか、一時保存が選択されたかの判定がなされる(ステップs41)。
出力方法選択画面では、ジョブの出力方法として、プリント出力と一時保存の選択が可能になっており、ジョブを一時保存する際のファイル名の入力が可能になっている。
【0078】
出力方法の選択において、プリント出力が選択される(ステップs41、プリント)と、機能選択の処理が行われる(ステップs42)。機能選択の処理は、操作表示部にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする操作画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける。
一方、出力方法の選択において、一保存が選択されると(ステップs41、一時保存)、ファイルの入力処理が行われ(ステップs51)、ファイル名の入力が行われると機能選択の処理が行われる(ステップs52)。機能選択の処理は、操作表示部にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする操作画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける。
【0079】
この実施形態では、出力方法としてプリント出力が選択されている場合、接続されていないユニットや外部装置を使用したジョブの作成は不可になっている。一方、出力方法として一時保存が選択されている場合、管理されているユニットや外部装置は装着、未装着、接続、未接続に拘わらず、全て機能選択が可能になる。その制御手順は、図6に示したフローチャートと同様となる。
【0080】
機能選択画面では、出力方法に応じて、機能選択釦の一部が無効になっているか、全ての機能選択釦が選択可能になっている。
すなわち、プリント出力の処理手順においては、実行可能な機能の選択のみが可能になっており(ステップs42)、一時保存の処理手順では、現装置構成では実行不可の機能も含めて選択が可能になっている(ステップs52)。機能選択がなされると、プリンタードライバ上でジョブの作成が完了する(ステップs43、s53)。ジョブの作成が完了すると、ジョブを作成したPCクライアント5から、LAN4を通してジョブを実行する所定の画像形成装置にジョブデータを送信する(ステップs44、s54)。該送信にしたがって、前記所定の画像形成装置ではジョブデータを受信する(ステップs45、s55)。
【0081】
プリント出力が選択されたジョブデータを受信した画像形成装置では、プリント実行前にフィニッシャーにおける紙なし、針なしが発生していないか、確認がなされる(ステップs46)。一時保存処理では、作成したジョブをHDDに保存し(ステップs56)、ジョブ処理を終了する(ステップs48)。
【0082】
ステップs46で、紙なし、針なしが発生していないことが確認されれば、プリント可となり、ジョブデータに従ってプリントが実行され(ステップs47)、ジョブの処理が終了する(ステップs48)。
一方、紙なしや針なしが発生していると(ステップs46紙なし、針なしあり)、プリント不可と判定され、作成したジョブは予約ジョブとしてHDDに保存される(ステップs49)。紙や針が補充されると(ステップs50)、ジョブデータに従ってプリントが実行され(ステップs47)、ジョブの処理が終了する(ステップs48)。紙や針が補充されないと、処理が中断する。
【0083】
上記各手順では、画像形成装置で管理しているオプションユニットやフィニッシャーの管理情報を用いて現実行不可ジョブの作成の可否を決定している。前記管理情報は、各画像形成装置で使用実績のあることを利用して構築することができる。その手順の一例を図11に基づいて説明する。該手順は画像形成装置に備えるシステム制御部により実行され、オプションの接続によって管理情報を得るものである。
先ず、画像形成装置で接続されているオプションユニット検出を開始し(ステップs60)、検出結果をシステム制御部によって認識する(ステップs61)。認識したオプションユニットに関する情報をシステム制御部に備える不揮発メモリに記録し、画像形成装置で管理しているオプションユニットやフィニッシャーの管理情報に加える(ステップs62)。これにより画像形成装置に接続された履歴情報として管理情報を取得することでき、オプション接続検出を終了する(ステップs63)。なお、接続された履歴情報は、本明細書で示している使用履歴に含まれるものである。
【0084】
上記手順によって作成、更新されたオプションユニットおよびフィニッシャーの管理情報は、機能選択処理で用いられる。その手順を図12のフローチャートに基づいて説明する。
すなわち、機能選択処理が開始されると(ステップs70)、上記不揮発メモリに記録されているオプションユニットの接続履歴が参照される(ステップs71)。この例ではオプションユニットの接続履歴は、ユニットおよび外部装置の管理情報に相当する。
システム制御部では、参照した接続履歴から使用できる機能を抽出する(ステップs72)。接続履歴は、現在接続されたオプションユニットの他、接続されたことのあるオプションユニットも情報として保持されており、使用できる機能としては、接続したことのある、または現在接続しているオプションユニット、フィニッシャーが持つ機能は使用可能とする。
次いで、それ以外の機能は使用不可としてグレーアウトし、ユーザーが選択できないようにする(ステップs73)。ユーザーは選択可能な機能を選択し(ステップs74)、機能選択処理を終了する。
【0085】
なお、上記では、画像形成装置で実行させるジョブの作成に際しては、自機で管理されているオプションユニット・フィニッシャーの管理情報を参照するものとしているが、他の画像形成装置で管理されている管理情報を利用することもできる。
すなわち、LANで接続された画像形成装置がお互いに通信し、それぞれが接続している、または接続したことのあるオプションユニット・フィニッシャーの情報を交換するものである。LAN内にある画像形成装置同士の情報であれば、ユーザーの手元にその機能を持ったオプションユニット・フィニッシャーがあることになるため、後にジョブの実行が可能な状態になることが分かる。
以下に、その手順を図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0086】
機能選択処理が開始されると(ステップs80)、自機のシステム制御部にある不揮発メモリに記録されているオプションユニットの接続履歴を参照する(ステップs81)。さらに、LAN4で接続されていて、自機とオプションユニットを共用できる他の画像形成装置に接続履歴を問い合わせる(ステップs82)。他の画像形成装置でも同様に当該画像形成装置のシステム制御部に接続履歴が記録されている。
他の画像形成装置からはオプションユニットの接続履歴情報が送信され、自機で受信される。自機では、自機の接続履歴と他の画像形成装置から得た接続履歴とから、現在接続されたオプションユニットと、接続されたことのあるオプションユニットに関し、使用できる機能として抽出する(ステップs83)。その他の機能は、使用できない機能としてグレーアウトし、ユーザーが選択できないようにする(ステップs84)。
ユーザーは、選択可能な機能を選択する。この中には、現在の装置構成では実行できない機能も含まれている。機能選択によって機能選択処理を終了する(ステップs86)。
【0087】
上記各手順では、出力方法として一時保存を選択した場合に、機能選択において管理されているユニットや外部装置であって画像形成装置に未装着のユニットや未接続の外部装置を使用することを前提とするジョブの作成を可能にしている。しかし、一旦プリント出力が選択された場合にも、未装着のユニットや未接続の外部装置を使用することを前提とするジョブの作成を可能にして、これを一時保存できるようにしてもよい。
【0088】
図14は、図7で示されている機能選択画面の変更例を示すものである。この機能選択画面110aには、未接続機能可釦117が押釦可能に表示されている。その他の共通する操作ボタン等については同一の符号を示している。
出力方法選択によってプリント出力が選択されている場合、未接続の後処理装置に備えるステープル釦112、中とじ釦113がグレーアウトし、これら機能の選択が無効化されている。ここで未接続機能可釦117を押釦すると、前記無効化が解除され、例えば、図8に示すようにステープル釦112、中とじ釦113の押釦が可能になる。ただし、プリント出力はできないので、一時保存ジョブとしての作成が可能になる。この際に、ジョブの作成は一時保存としてなされることをユーザーに通知し、これを受け入れるユーザーがジョブの作成を行えるようにする。一時保存としてのジョブの作成を望まないユーザーは、キャンセル釦117を押釦することで、ステープル釦112と中とじ釦113がグレーアウト化された機能選択画面に復帰することができる。
【0089】
また、ユニットや外部装置を付け替えた時に、一時保存ジョブリストの中から現在の画像形成装置の構成で実行可能なジョブを、色を変えて表示する、マークを付ける、リストの上部に表示するなど優先的に表示することでユーザーの操作性を向上させることができる。
また、実行可能なジョブが一時保存ジョブリストにあった場合は、実行待ちリストにそのジョブを移動させるかを確認する画面を表示して、ユーザーがユニットや外部装置を交換した時に実行したかったであろうジョブをすぐに出力できるようにして操作性を向上させることができる。
【0090】
一時保存ジョブリストを表示する時に現在の画像形成装置の構成で実行可能なジョブを優先表示する時の手順を図15のフローチャートに基づいて説明する。
一時保存ジョブリストの作成を開始し(ステップs90)、画像形成装置に接続されているオプションユニット・フィニッシャーを確認する(ステップs91)。
接続されているオプションユニット・フィニッシャーから実行可能な機能を抽出する(ステップs92)。
一時保存ジョブ一覧から、ステップs92で抽出した機能を持ち、かつ現在の画像形成装置の構成で実行可能なジョブを選ぶ(ステップs93)。
ステップs93で選ばれたジョブを優先的に操作表示部に表示し(ステップs94)、一時保存ジョブリスト作成を終了する(ステップs95)。
【0091】
次に、オプションユニット・フィニッシャーを装着しジョブが実行可能となった時、ジョブを実行待ちリストへ移動する場合の手順を図16のフローチャートに基づいて説明する。
処理が開始され(ステップs100)、オプションユニットの装着がなされる(ステップs101)。この際には、画像形成装置の電源はOFFになっており、電源オンによって画像形成装置が再起動する(ステップs102)。
再起動に伴って、画像形成装置のシステム制御部では、一時保存ジョブリストにあるジョブを参照する(ステップs103)。次いで、システム制御部は、現在の画像形成装置の構成で実行可能、使用可能な機能を持つジョブが一時保存ジョブリスト内にあるか否かの確認する(ステップs104)。
【0092】
ステップs104で実行可能なジョブがないことが確認されると、処理を終了する(ステップs108)。
ステップs104で実行可能なジョブがあることが確認されると、実行可能となったジョブを一時保存リストから実行待ちリストへ移動するか問い合わせる画面を操作表示部に表示する(ステップs105)。ユーザーはジョブを実行待ちリストへ移動するか否かを選択する。ステップs106でジョブを実行待ちリストへ移動すると選択された場合(ステップs106、移動する)、実行可能となったジョブを一時保存リストから実行待ちリストへ移動し(ステップs107)、処理を終了する(ステップs108)。
ステップs106でジョブを実行待ちリストへ移動すると選択されなかった場合(ステップs106、移動しない)、実行可能となったジョブは、そのまま一時保存リストに残し(ステップs109)、処理を終了する(ステップs108)。
【実施例1】
【0093】
次に、本発明の実施例として特色トナーを使用した例を説明する。
特色トナーを使用できる画像形成装置があるとする。現在はこの画像形成装置に特色トナーが装着されていないので特色トナーを使用したジョブを生成することができない。ここでジョブの実行は不可となっているが、ユーザー自身が特色トナーを持っていることを把握していれば、後に特色トナーを画像形成装置に装着することでジョブを実行することが可能となる。そこでジョブの作成・保存のみを許可し、今はジョブ作成をして実行はさせない。その後、ユーザーが特色トナーを装着した時に事前に作成して保存しておいた特色トナーを使用するジョブを実行可能とする。
【実施例2】
【0094】
次に、ステープル対応のフィニッシャーを使用した例を説明する。
画像形成装置にステープル対応のフィニッシャーが接続されていないが、ユーザーはステープル対応のフィニッシャーを持っているとする。現在の画像形成装置の構成ではステープル対応していないためにステープルを実行するジョブを作成・実行することができない。ユーザーはステープル対応のフィニッシャーを持っていることが分かっているので、今の時点ではステープルを実行するジョブを作成・一時保存しておく。一度電源を落とし、ステープル対応のフィニッシャーを接続して、再度画像形成装置を起動する。この時に一時保存されているジョブリストの中からステープルを使用するジョブを検索し、そのジョブを実行するか否かを確認する画面を表示する。ユーザーがジョブ実行を選択した場合は実行待ちリストにステープルを必要とするジョブが移動し、順次ジョブを実行する。
【実施例3】
【0095】
くるみ製本機を使用した例を説明する。
モノクロ機・カラー機に共通のくるみ製本機を接続することができる。一方、くるみ製本機はウォームアップ時間がかかるためにくるみ製本をする必要のないジョブを実行する時は取り外しておいた方が作業効率がよい。
ジョブを作成する段階では他の画像形成装置でくるみ製本機が使われている、または画像形成装置の準備完了待ち時間を短縮するためにくるみ製本機が接続されていないとする。
くるみ製本機が接続されていないのでくるみ製本を必要とするジョブを実行することはできない。一度画像形成装置の電源を落としてくるみ製本機を接続し、再度画像形成装置を起動してからくるみ製本を必要とするジョブを作成・実行することも可能である。
一方、本特許の機能を持った画像形成装置であればくるみ製本機を接続せずに、くるみ製本を必要とするジョブを作成・保存することができる。その後、他のマシンで使用していたくるみ製本機が空いた等でくるみ製本機を接続することが可能となった段階で、画像形成装置の電源を落とし、くるみ製本機を接続、再度画像形成装置を起動することで事前に作成しておいたくるみ製本を必要とするジョブが実行可能となる。
【符号の説明】
【0096】
1、2、3 画像形成装置
4 LAN
5 クライアントPC
6 クライアントPC
10 システム制御部
10a 不揮発メモリ
10b HDD
11 操作表示部
14 ネットワークインターフェース
FNS1、FNS2、FNS3、FNS4
【技術分野】
【0001】
この発明は、交換ユニット脱着が可能になった、および/または外部装置の接続・取り外しが可能になった画像形成装置および該画像形成装置を含む画像形成システムならびに前記画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像を形成して該画像を用紙に転写する画像形成装置では、装置構成に含まれるユニットを操作者が脱着できるようにしてダウンタイム時間を短くしたものが提案されてきている。ユニットは、寿命に基づいて交換するものの他、機能を異にするユニットに交換したり、新たにユニットを装着したりすることで新たな機能の実行を可能にするものも知られている。
また、画像形成装置では、画像が転写された用紙に、ステイプルやパンチ、綴じ処理などの後処理を行うために後処理装置が接続されるものがあり、この後処理装置の接続、取り外しを可能にして異なる後処理装置の接続を可能にしたり、必要な際にのみ後処理装置を接続したりすることを可能にしている。
【0003】
また、後処理の実施において、作業性の改善などを目的とした改善もなされている。 例えば、特許文献1では、ユーザーの使用例を保存し、よく利用する機能を抽出して選択することを可能にした画像形成装置が提案されている。よく利用する機能には後処理装置による機能(例えば、ステープル機能、製本機能など)も含まれている。
また、特許文献2では、後処理分離指示をユーザーインタフェースを介して受け付け、後処理分離指示を受けた場合は印刷ジョブから特定種類の後処理を実行しないようにジョブを制御することを可能にしている。
また、特許文献3では、ハードディスク(以下、HDDという)に保存されているジョブファイルを結合した時に、後処理全体設定モードが選択された場合は各ファイルの後処理条件が無効となる画像形成装置が提案されている。
【0004】
ところで、従来の画像形成装置では、上記したユニットの装着や後処理装置の接続状態が認識され、その結果に基づいてこれらユニットや後処理装置を用いた処理が可能になる。画像形成装置でジョブの作成、保存を行う際には、上記装着状態や接続状態が制御部によって参照され、該制御部によって装着されたユニットや接続された後処理装置を用いたジョブの作成、保存は可能とされるが、現在は装着されていないユニットや接続されていない後処理装置を用いたジョブの作成および保存はそもそも行うことはできないように制御されている。これは交換可能なオプションや後処理装置をユーザーが持っていない可能性がある、または電源をOffにしないとオプションや後処理装置を接続することができないために予約ジョブとしてジョブ作成し、すぐに実行することはできないからである。
なお、後処理装置で、ステープル針なし、用紙なし、故障の場合であっても、後処理装置が接続されていればジョブの実行(プリント)はできないがジョブの保存、予約ジョブとしてジョブを作成することはできる。これは用紙・針の補充、マシンの修理をすればジョブ実行可能となっているためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−217985号公報
【特許文献2】特開2009−78513号公報
【特許文献3】特開2007−62269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したようにユニットの脱着や後処理装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置では、現状では、ユニットや後処理装置が未装着や未接続であっても、ユーザーが保持管理していたり、ユーザーが使用している他の画像形成装置に接続されていたりするユニットや後処理装置であれば、装着、接続をユーザーが行うことが可能である。
この際には、ユニットや後処理装置の接続後、画像形成装置を再度起動し、その後、ジョブの作成、保存の作業を行うものとすれば、作業時間が長くなり、作業に長い時間拘束されるという問題がある。
【0007】
またHDDなどを持つ画像形成装置の場合、ジョブを生成した直後に実行するのではなく一時保存しておき、後から保存しておいたジョブを実行することができる。しかし、従来の装置では、ジョブを作成する時点でオプションや後処理装置の持っている機能を利用したい場合はHDDへの一時保存であっても一旦オプションや後処理装置を装着してジョブを生成する必要がある。
しかし、ユニットの装着や後処理装置の接続作業を待つことなくジョブを作成して、これを保存しておきたいという要望がある。現在直ちに実行ができないジョブでも、ジョブの作成、保存後に、必要に応じてユニットを装着したり、後処理装置を接続したりすることで、直ちに実行することが可能になる。
【0008】
従来の画像形成装置では、例えば、特許文献1では、よく利用する機能を選択することが可能になっているが、現に実行が可能なものに限られ、未接続の後処理装置に備える機能を選択することはできない。
また、特許文献2や特許文献3で提案されている画像形成装置では、接続されていない後処理装置を前提にしたジョブを作成することはできない。
【0009】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、現在、画像形成装置に所定のユニットや後処理装置が未装着や未接続であっても、管理されているユニットや後処理装置であれば、ジョブの作成を可能にして、ユーザーによる使用勝手を改善することを可能にする画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明の画像形成装置のうち第1の本発明は、 ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置において、
前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部と、
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理と、ジョブの管理とを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果受けて、前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、ジョブの作成に際し、前記管理がされている前記ユニットおよび/または前記外部装置であって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0011】
上記本発明によれば、現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、管理されている未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するものでは現実行不可ジョブの作成が可能になり、ユーザーによる操作、作業の自由度が増す。したがって、必要なユニットが装着されていない等で現在の装置構成で実行不可なジョブであっても、そのジョブを実行するために必要となるユニットや外部装置を装着することでジョブの実行が可能であればジョブの作成や保存を行うことができる。
ジョブの作成に際しては、管理されているユニットや外部装置であれば、自動で設定可能にして設定可能な項目を選ぶ方法でもよいし、未装着のユニットや未接続の外部装置であっても、ユーザーが交換可能なユニットや外部装置の機能であると分かっているのであればそれを選択することができるようにしてもよい。
ユニットは、オプションで交換可能となっているものや、所望により装着されるものなどが挙げられる。また、外部装置は、後処理装置や給紙装置などが挙げられる。これらユニットおよび外部装置は、本発明としては前記で例示されるものに限定されるものではない。
【0012】
なお、ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、使用者側、すなわちユーザー側によってなされているものであり、ユーザーなどが保持しているものや、ユーザーによる使用履歴などが挙げられる。使用履歴としては実際に稼働させたものの他、画像形成装置に装着したり接続したりしたものが含まれる、また、注文中で、近日中に入手されるユニットや外部装置を前記管理に含むものであってもよい。これらの例示はユーザー側が管理しているものといえる。なお、メーカー側や販売者側が、単に画像形成装置に装着可能なユニットまたは接続可能な外部装置として示しているような情報はユーザー側の情報ではなく、上記管理に含まれない。
【0013】
第2の本発明の画像形成装置は、前記第1の本発明において、前記制御部が、保存ジョブとして前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0014】
上記本発明によれば、保存を前提とするジョブの作成に限って現実行不可ジョブの作成を可能にすることで、保存後に未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置が装着されたり接続されたりした際に該ジョブの実行を可能にする。
【0015】
第3の本発明の画像形成装置は、前記第1または第2の本発明において、前記制御部が、作成された前記現実行不可ジョブを保存することを特徴とする。
【0016】
上記本発明によれば、現実行不可ジョブを保存して、保存後に未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置が装着されたり接続されたりした際に該ジョブの実行を可能にする。
【0017】
第4の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、保持管理されている未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0018】
上記本発明によれば、ユーザーによって保持され管理されているものであって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提する現実行不可ジョブについて、ジョブ作成を可能にすることで、その後、ユーザーによって未装着のユニットが装着されたり、未接続の外部装置が接続されたりすることで、作成したジョブの実行が可能になる。
【0019】
第5の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記ユニットおよび/または前記外部装置の使用履歴を管理し、使用実績がある未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0020】
上記本発明によれば、使用の実績がある未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提する現実行不可ジョブについて、ジョブ作成を可能にすることで、その後、ユーザーによって未装着のユニットが装着されたり、未接続の外部装置が接続されたりすることで、作成したジョブの実行が可能になる。使用実績のあるユニットや外部装置は、ユーザーで保管されていたり、他の画像形成装置に装着されたり接続されたりしている可能性が高く、これらを対象にして現実行不可ジョブの作成を可能にすることで、未装着のユニットが装着されたり未接続の外部装置が接続されたりすることで、現実行不可ジョブの実行が可能になる。
【0021】
第6の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、操作入力を受ける操作表示部を備え、前記制御部は、前記操作表示部による操作によって、前記現実行不可ジョブの作成で使用が前提される未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能の選択を可能にすることを特徴とする。
【0022】
上記本発明によれば、現実行不可ジョブの作成に際し、使用が前提される未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能を操作表示部を通して操作者が選択することを可能にする。操作表示部は、操作部と表示部とが別体で構成されているものであってもよく、また、操作部と表示部とが一体になって構成されているものであってもよい。操作部と表示部とが一体に構成されているものとして、タッチパネルなどを挙げることができる。
【0023】
第7の本発明の画像形成装置は、前記第6の本発明において、前記制御部は、前記操作表示部において、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能を選択する表示と現在の装置構成で実行可能な機能を選択する表示とを区別して行うことを特徴とする。
【0024】
上記本発明によれば、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能と現在の装置構成で実行可能な機能とを、ユーザーが操作表示部上で区別して選択することができる。
【0025】
第8の本発明の画像形成装置は、前記第7の本発明において、前記制御部は、保存ジョブを前記操作表示部上に一覧で表示し、該保存ジョブ中で現装置構成によって実行可能な保存ジョブを前記一覧で優先的に表示することを特徴とする。
【0026】
上記本発明によれば、現実行不可ジョブを含む保存ジョブを操作表示部上に一覧で表示してユーザーが視認することができる。その際に実行可能なジョブを優先的に表示することで、現在は実行が不可なジョブと区別して認識することが可能になる。なお、本発明の現実行不可ジョブをその他の実行不可ジョブと区別できるように表示してもよく、また、現実行不可ジョブで未装着または未接続によって実行不可としているユニットや外部装置を識別可能に表示することも可能である。
【0027】
第9の本発明の画像形成装置は、前記第7または第8の本発明において、前記制御部は、保存ジョブと実行待ちジョブとを別に管理し、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを実行待ちジョブとしての管理に切り替えることを特徴とする。
【0028】
上記本発明によれば、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれている場合、このジョブを保存ジョブとは別に管理している実行待ちジョブに切り替えて管理することができる。
上記管理の切り替えは、制御部によって、所定の時間サイクルでジョブの状態を判定して行ったり、画像形成装置の電源のオン時、ユニットや外部装置の脱着、接続、取り外しのタイミングで行ったりすることができる。
【0029】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第9の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記現実行不可ジョブで使用を前提とする未装着のユニットまたは/および未接続の外部装置が装着または接続されて、現装置構成で前記現実行不可ジョブが実行可能になった場合、前記現実行不可ジョブを実行可能なジョブとして管理することを特徴とする。
【0030】
上記本発明によれば、作成時は実行不可であった現実行不可ジョブがユニットの装着や外部装置の接続によって実行可能になった後に、実行待ちジョブとして管理することができる。
上記管理は、制御部によって、所定の時間サイクルでジョブの状態を判定して行ったり、画像形成装置の電源のオン時、ユニットや外部装置の脱着、接続、取り外しのタイミングで行ったりすることができる。
【0031】
第11の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第10の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを前記実行待ちジョブとして管理するか否かを前記操作表示部によって問い合わせし、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされた場合に前記実行待ちジョブとしての管理に切り替え、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされない場合は前記保存ジョブとして管理することを特徴とする。
【0032】
上記本発明によれば、操作者の意思に従って、保存ジョブ中の実行ジョブを実行待ちジョブとして管理するか否かを決定することができ、操作者の意思に反してジョブの管理がなされるのを回避できる。
【0033】
第12の本発明の画像形成システムは、前記第1〜第11の本発明のいずれかの画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部で管理されていて前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0034】
上記本発明によれば、ネットワークで複数の画像形成装置が接続されている際に、該当する画像形成装置で管理されているユニットや外部装置が該当画像形成装置に未装着または未接続の場合でも、当該画像形成装置で実施する現実行不可ジョブの作成を可能にする。ユニットや外部装置の管理で、当該画像形成装置以外の他の画像形成装置の使用履歴などを含めておけば、装着や接続や容易なユニットや外部装置の接続を前提としてジョブの作成を行うことができる。したがって、この発明では、ネットワークに接続されている他の画像形成装置を使用して実行するジョブの作成を可能にするものとは異なる。
【0035】
第13の本発明の画像形成システムは、前記第1〜12のいずれかの発明の画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置の制御部で管理されているユニットおよび/または外部装置であって、前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0036】
上記本発明によれば、ネットワークに接続されている画像形成装置間で、自機の画像形成装置や他の画像形成装置で管理されているユニットや外部装置であれば、自機にこれらが接続されておらず現在の装置構成では実行不可であっても自機でのジョブの作成を行うことが可能になる。
【0037】
第14の本発明の画像形成システムは、ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置と、
前記画像形成装置が通信可能に接続されるネットワークと、
前記ネットワークに通信可能に接続される制御部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を有し、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果を前記ネットワークを介して受け、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理情報を取得し、前記画像形成装置における前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、前記画像形成装置で実行させるジョブの作成に際し、前記管理がされているユニットおよび/または外部装置であって前記画像形成装置で未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0038】
上記本発明によれば、画像形成装置を制御する制御部がネットワークに接続されている場合に、該制御部においてネットワークに接続されている画像形成装置のユニットや外部装置の接続状態を受信し、さらにシステム全体におけるユニットや外部装置の管理情報や所定の画像形成装置における管理情報を取得し、当該制御部で所定の画像形成装置のジョブを作成する際に、当該所定の画像形成装置で未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提としている場合にも制御部において現実行不可ジョブの作成を可能にする。
【0039】
第15の本発明の画像形成システムは、前記第14の本発明において、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記制御部で行われていることを特徴とする。
【0040】
上記本発明によれば、システムにおけるユニットおよび/または外部装置の管理は、ネットワークに接続された制御部によって行われ、システムとして統一した管理が可能になる。
【0041】
第16の本発明の画像形成システムは、前記第14の本発明において、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記ジョブの対象とする画像形成装置または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置で行われ、前記管理情報は、管理情報を有する画像形成装置から前記ネットワークを介して前記制御部で取得されるものであることを特徴とする。
【0042】
上記本発明によれば、システムにおけるユニットおよび/または外部装置の管理は、ネットワークに接続された画像形成装置によって行われ、各画像形成装置に対応した適切な管理が可能になる。
【0043】
第17の本発明の画像形成装置の制御プログラムは、ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能で、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を備える画像形成装置を制御する制御部に用いられる制御プログラムであって、
前記接続認識部の認識結果を受けて前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別するステップと、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理に関する情報を取得するステップと、ジョブの作成が行われるステップとを実行させ、
ジョブの作成が行われる前記ステップに際し、前記管理がされているユニットおよび/または未接続の外部装置であって前記画像形成装置において未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする。
【0044】
上記本発明によれば、現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、管理されている未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するものでは現実行不可ジョブの作成が可能になり、ユーザーによる操作、作業の自由度が増す。
【発明の効果】
【0045】
以上説明したように、本発明によれば、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提するため画像形成装置の現在の装置構成では実行不可であるジョブについて、ユニットの装着、外部装置の接続前に事前に作成が可能になり、ユーザーによる操作、作業の自由度が増す効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成システムの構成を示す図である。
【図2】同じく、画像形成システムの一部を構成する画像形成装置のブロック図である。
【図3】同じく、画像形成システムの一部を構成するクライアントPCのソフトウェア構成を示す図である。
【図4】同じく、ジョブの作成手順を示すフローチャートである。
【図5】同じく、ジョブの出力方法選択画面の一例を示す図である。
【図6】同じく、機能選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】同じく、ジョブのプリント出力選択時の機能選択画面の一例を示す図である。
【図8】同じく、ジョブの一時保存選択時の機能選択画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態における、一時保存ジョブをプリント出力ジョブに変更する際の制御手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態における、クライアントPCのプリンタードライバによるジョブ作成の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態の管理情報としてオプション接続履歴作成の手順を示すフローチャートである。
【図12】同じく、オプション接続履歴を用いた機能選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施形態における、他の画像形成装置の管理情報を利用した機能選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の他の実施形態における、プリント出力処理時の機能選択画面の例を示す図である。
【図15】本発明の他の実施形態における、保存ジョブ中の実行可能ジョブを有線表示する手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施形態における、保存ジョブを実行可能なジョブに管理を切り替える手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の画像形成システムの一実施形態を示す構成図であり、図2は、画像形成システムに含まれる画像形成装置のブロック図を示し、図3は、クライアントPC5のソフトウェア構成を示す概念図である。
画像形成システムは、図1に示すように、ネットワークとしてのLAN4に複数の画像形成装置1〜3が接続されており、さらにLAN4には、パーソナルコンピュータで構成されるクライアントPC5、6が接続されている。画像形成装置1〜3は、それぞれユニットの着脱および外部装置の接続取り外しが可能になっている。画像形成装置1には、外部装置として後処理装置(FNS1)、後処理装置(FNS2)が接続されており、画像形成装置2には、外部装置として後処理装置(FNS3)が接続されている。画像形成装置3には外部装置は接続されていない。また、後処理装置(FNS4)は、現在、画像形成装置1〜3のいずれにも接続されておらず、未使用の状態にある。
【0048】
以下に、画像形成装置1を例にして図2に基づいて機能的な構成を説明する。
画像形成装置1は、当該画像形成装置1全体を制御するシステム制御部10を有しており、該システム制御部10は、図示しないCPUおよびこれを動作させるプログラムを含んでいる。また、システム制御部10には、画像形成装置1の状態や設定情報や画像形成装置1に装着されるユニットや画像形成装置1に接続される外部装置を管理する管理情報を記憶する不揮発メモリ10aと画像データ、ジョブデータなどを格納するHDD10bとが備えられている。上記管理情報では、各画像形成装置1〜3に装着されたユニットまたは各画像形成装置1〜3に接続された外部装置の情報が使用履歴として格納されている。また、システム制御部10では、ジョブを管理してHDD10bなどにジョブを保存することができる。したがって、システム制御部10は本発明の制御部として機能する。
【0049】
また、画像形成装置1には操作表示部11が備えられており、操作表示部11はシステム制御部10に制御可能に接続されている。操作表示部11は、情報を表示するとともにユーザーなどによる操作入力を受け付ける。この形態の操作表示部11は、操作部と表示部とが一体になったタッチパネルなどにより構成されている。
さらに画像形成装置1では、本発明のユニットに相当するオプションユニット13の脱着、交換が可能になっており、オプションユニット13は、システム制御部10に制御可能に接続される。オプションユニット13の脱着状態はシステム制御部10で認識される。したがって、システム制御部10は本発明の接続認識部として機能する。なお、本発明としてはユニットがオプションとされるものに限定されるものではない。
また、システム制御部10は、後処理装置などの外部装置の接続を認識する。この形態ではFNS1、2の接続が認識されている。
【0050】
また、画像形成装置1では、ネットワークインターフェース14が設けられており、該ネットワークインターフェース14はシステム制御部10に制御可能に接続されている。ネットワークインターフェース14はLAN4に接続され、他の画像形成装置2、3やクライアントPC5、6、さらに図示しないイメージ・コントローラーなどとの通信を可能にし、画像データやその他のデータを送受信する。
なお、画像形成装置2、3も同様の構成を有しており、ここでは説明を省略する。
【0051】
図3は、クライアントPC5のソフトウェア構成を示す。なお、クライアントPC6も同様の構成を有しており、ここでは説明を省略する。
クライアントPC5は、OS(オペレーションシステム)を最下層のソフトウェアとして有し、その上層にプリンタードライバ、さらにその上層にアプリケーションソフトが位置して動作するように構成されている。さらには、クライアントPC5には、図示しないネットワークインターフェースを動作させるネットワークインターフェースドライバがOS上で動作するように構成されている。クライアントPC5のネットワークインターフェースは、LAN4に接続され、クライアントPC6や画像形成装置1〜3との通信を可能にして画像データやその他のデータを送受信する。
【0052】
上記通信によって、本画像形成システムでは、クライアントPC5またはクライアントPC6から作成したプリントジョブを送り、画像形成装置1〜3のいずれか内のHDD(画像形成装置1では、HDD10b)にジョブを保存できる。または画像形成装置1〜3に備えるスキャナー(図示しない)で原稿をスキャンして画像形成装置1〜3内にジョブを保存するものであってもよい。
上記OS、プリンタードライバ、アプリケーションソフト、ネットワークインターフェースドライバは、クラインアントPC5、6にそれぞれ備えられるCPU(図示しない)によって動作する。このCPUおよびプリンタードライバ、アプリケーションソフト、ネットワークインターフェースドライバは、本発明の制御部を構成する。
【0053】
また、上記画像形成システムでは、各画像形成装置1〜3で、システム制御部(画像形成装置1ではシステム制御部10)の制御によってジョブを作成することができる。以下、画像形成装置1に基づいて説明するが、他の画像形成装置2、3においても同様である。
上記ジョブ作成の際には、システム制御部10で取得しているユニットや外部装置の接続認識情報、システム制御部で管理している管理情報に基づいて、システム制御部10では、未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提する際に、ジョブの作成を可能にするか否かの判定が行われる。システム制御部10で管理されていない未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提する場合には、ジョブの作成を不可にし、システム制御部10で管理されている未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提とする場合には、ジョブの作成を可能にし、作成したジョブをシステム制御部10に含まれるHDD10bに一時保存することができる。
【0054】
また、画像形成装置1では、自機のシステム制御部10では管理されていないユニットまたは外部装置であっても、他の画像形成装置のシステム制御部で管理されているユニットまたは外部装置が自機では未装着または未接続であって、これらユニットまたは外部装置の使用を前提する場合には、自機で実行するジョブの作成を可能にすることができる。他の画像形成装置で管理されているユニットまたは外部装置の管理情報は、LAN4を通して自機のシステム制御部10で取得することができる。
【0055】
また、上記画像形成システムでは、前記したようにクライアントPC5、6のプリンタードライバ上でジョブを作成することができる。その際には、プリンタードライバ上で取得している所定の画像形成装置におけるユニットや外部装置の接続認識情報、ユニットおよび後処理装置の管理情報に基づいて、クライアントPC5、6のアプリケーションソフト上で、所定の画像形成装置で未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提するジョブの作成を可能にするか否かの判定が行われる。
【0056】
プリンタードライバでは、管理されていない未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提する場合には、ジョブの作成を不可にし、管理されている未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提とする場合には、ジョブの作成を可能にし、作成したジョブをLAN4を通して上記所定の画像形成装置に送信し、当該画像形成装置に備えるHDDに一次保存することができる。
【0057】
各画像形成装置におけるユニットや外部装置の接続認識情報は、LAN4を通してクライアントPC5またはクライアントPC6に送信される。該認識情報は、クライアントPC5、6でジョブを作成使用とする際に、所定の画像形成装置に送信要求をして、該所定の画像形成装置における認識情報を取得するようにしてもよく、また、各画像形成装置から適宜クライアントPC5またはクライアントPC6に送信されるようにしてもよい。
【0058】
また、ユニットまたは/および外部装置の管理は、ジョブの作成を行うクライアントPC5またはクライアントPC6で行われるものであってもよく、各画像形成装置1〜3で行われている管理の情報を、LAN4を通してクライアントPC5またはクラインアントPC6で取得するものであってもよく、さらに、クライアントPC5、6で管理を行うものであってもよい。
また、管理の情報は、ジョブを実行させようとしている画像形成装置以外の画像形成装置で管理されているものであってもよい。したがって、ユニットまたは/および外部装置を各画像形成装置で管理している場合に、所定の画像形成装置で実行するジョブを作成する際に、LAN4に接続されている全ての画像形成装置から管理情報を取得するものであってもよい。
以上のように、PCクライアント5またはクライアントPC6でジョブを作成するものでは、クライアントPC5、6に備えられるCPUが本発明の制御部として機能している。
【0059】
次に、ジョブを作成からジョブ終了するまでの手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の手順では、画像形成装置1でジョブの作成を行うものとして説明する。
以下の手順は画像形成装置1に備えるシステム制御部10によって実行される。また、必要な操作を行う際には、画像形成装置1に備える操作表示部11を通した、ユーザーによる操作を可能にする。
先ず、ジョブの作成が開始される(ステップs1)。ジョブの作成開始では、メニュー選択によって操作表示部11にジョブの作成画面を表示させ、ユーザーによる操作が行われる。次いで、システム制御部10は、操作表示部11に出力方法の選択操作画面を表示して、選択操作を求める。
【0060】
図5は、画像形成装置1の操作表示部11に表示された出力方法選択画面100を例として示すものである。
出力方法選択画面100には、ジョブの出力方法を選択する操作釦を有しており、プリント出力釦101、一時保存釦102および「一時保存+出力」釦103を有している。プリント出力釦101は、作成したジョブをプリント出力することを指示する操作ボタンであり、一時保存釦102は、作成したジョブを出力することなく一時的にHDDなどに保存することを指示する操作ボタンである。「一時保存+出力」釦103は、作成したジョブの出力と一時保存とを合わせて行うものであり、再出力などが可能になる。
また、出力方法選択画面100には、ジョブを一時保存する際のファイル名を入力するファイル名欄104を有しており、さらに該ファイルに対し、所望によりパスワードを設定するパスワード欄105を有している。
さらに、出力方法選択画面100には、OK釦106とキャンセル釦107とを有している。いずれかの操作ボタンを押釦してOK釦106を押釦すると、選択内容および入力内容が確定し、キャンセル釦107を押釦すると、選択した内容がキャンセルされ、再度の選択が可能になる。
【0061】
出力方法の選択において、プリント出力または、一時保存+出力が選択されてOK釦106によって決定されると(ステップs2、プリント)、機能選択の処理が行われる(ステップs3)。機能選択の処理は、操作表示部11にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする機能選択画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける(ステップs3)。
一方、出力方法の選択において、一保存が選択されると(ステップs2、一時保存)、ファイル名欄104への入力が必須となり(ステップs10)、ファイル名の入力が行われると機能選択の処理が行われる(ステップs11)。機能選択の処理は、操作表示部11にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする機能選択画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける。
【0062】
この実施形態では、出力方法としてプリント出力が選択されている場合、接続されていないユニットや外部装置を使用したジョブの作成は不可になっている。一方、出力方法として一時保存が選択されている場合、管理されているユニットや外部装置は装着、未装着、接続、未接続に拘わらず、全て機能選択が可能になる。以下その制御手順を説明する。
【0063】
ステップs3またはステップs11に基づいて機能選択処理する際の手順を図6のフローチャートに基づいて説明する。
すなわち、機能選択画面表示前処理を開始し(ステップs20)、ジョブの実行方法がプリントであるか一時保存であるかの判定を行う(ステップs21)、ジョブの実行方法がプリントの場合(ステップs21、プリント)、ユニットや外部装置、この実施形態ではオプションユニットまたは外部装置としてのフィニッシャーの接続状態が確認される(ステップs22)。接続状態の確認で、未装着または未接続のオプションユニットやフィニッシャーがある場合、これらオプションユニットやフィニッシャーでよって実現される機能に関しては、使用できない機能として機能選択釦を無効にし(ステップs23)、機能選択画面を表示する(ステップs24)。
一方、ジョブの実行方法が一時保存の場合(ステップs21、一時保存)、管理されているオプションユニットおよびフィニッシャーに関し、接続状態に拘わらず全ての機能釦を有効にし(ステップs25)、機能選択画面を表示する(ステップs24)。
【0064】
図7は、プリント出力がなされる処理中に、フィニッシャーが接続されていないことによって機能選択釦の一部が無効になっている機能選択画面110の例を示すものである。
すなわち、機能選択画面110では、後処理に関する機能釦群111を有しており、その中に、ステープル釦112、中とじ釦113、三つ折り釦114、パンチ釦115等を有している。ただし、ステープルおよび中綴じを行うフィニッシャーはこの画像形成装置に接続されていないため、機能釦群111中では、ステープル釦112、中とじ釦113は、グレーアウトとなって、選択が不可になっている。
【0065】
この機能選択画面110では、選択可能な機能釦を選択してOK釦116を押釦することで機能選択が決定し、キャンセル釦117を押釦することで選択された機能がキャンセルされ、再選択が可能になる。
この例では、ユーザーが特別な機能を持つ交換可能なオプションユニットやフィニッシャーを所有しているが、画像形成装置に接続されていない場合に、「機能選択」では接続されていないオプションユニットやフィニッシャーの機能を選択することができない。これは「出力方法選択」でプリントが選択されているために、接続されていないオプションユニットやフィニッシャーの機能を選択してしまうとジョブを実行することができなくなるからである。
【0066】
図8は、一時保存処理中に表示される機能選択画面120の例を示している。
すなわち、機能選択画面110では、後処理に関する機能釦群121を有しており、その中に、ステープル釦122、中とじ釦123、三つ折り釦124、パンチ釦125等を有している。さらに、OK釦126、キャンセル釦127が押釦可能に表示されている。
この機能選択画面120では、全ての機能釦を有効にする処理がなされているため、フィニッシャーが接続されていなくても、当該フィニッシャーによる機能選択が可能になっている。ただし、この画面では、機能選択釦121のうち、直ちに実行が可能な機能に関する機能選択釦と、現装置構成では実行不可であるが装着や接続がなされることによって機能を実行できる機能選択釦とが区別されて表示されている。これにより、操作者は、現装置構成で実行が可能か実行が不可であるかを容易に視認することができる。ただし、本発明としては、現装置構成で実行不可の機能釦と現装置構成で実行可能な機能釦とを区別して表示することが必要とされるものではない。
【0067】
この例では、「出力方法選択」で一時保存が選択されており、ジョブを今実行する必要はないのでジョブの生成をしてHDD10bなどに保存することは可能である。そのため、装着されていないオプションユニットや接続されていないフィニッシャーの機能を選択することができるようになっている。ユーザーは一旦HDD10bにジョブを保存しておき、そのジョブを実行するために必要な機能を持つオプションユニットやフィニッシャーを画像形成装置に装着する。オプションユニットやフィニッシャーが画像形成装置に装着されていれば作成したジョブを実行することが可能となるので、その時点でジョブの実行を許可する。
【0068】
図4に示すように、上記機能選択の処理(ステップs3、s11)後、原稿読み込みの処理がなされる(ステップs4、s12)。原稿読み込みは、既にADF(自動原稿給送装置)に原稿がセットされていれば自動的に開始をしてもよく、また、ユーザーによる操作を待って行うようにしてもよい。
原稿読み込み後、出力プリント処理では、プリント実行前にフィニッシャーにおける紙なし、針なしが発生していないかの確認がなされる(ステップs5)。一時保存処理では、作成したジョブをHDD10bに保存し(ステップs13)、ジョブ処理を終了する(ステップs7)。
【0069】
ステップs5で、紙なし、針なしが発生していないことが確認されれば、プリント可となり、プリントが実行され(ステップs6)、ジョブの処理が終了する(ステップs7)。
一方、紙なしや針なしが発生していると(ステップs5紙なし、針なしあり)、プリント不可と判定され、作成したジョブは予約ジョブとしてHDD10bに保存される(ステップs8)。紙や針が補充されると(ステップs9)、プリントが実行され(ステップs6)、ジョブの処理が終了する(ステップs7)。紙や針が補充されないと、処理が中断する。
【0070】
次に、一時保存されているジョブの出力方法をプリント出力に切り替える手順について図9のフローチャートに基づいて説明する。
一時保存されているジョブの出力方法の選択は、ジョブ一覧などからジョブを選択して行われる(ステップs30)。
選択されているジョブは、ジョブの情報によって出力方法が一時保存であることが確認される(ステップ31)。次いで、操作画面(例えば図5の出力方法選択画面100)においてユーザーによって出力方法がプリントに変更されると、ジョブ情報として出力方法をプリントに変更する(ステップs32)。
【0071】
次いで、機能判定がなされる(ステップs33)。機能判定では、画像形成装置に装着されているオプションユニット、接続されているフィニッシャーの接続状態などが認識され、現在設定されている機能からそのままプリント出力が可能か、プリント出力するために必要な機能を画像形成装置が備えていないかが判定される(ステップs33)。
ジョブの設定内容でそのままプリント出力が可能であれば、当該ジョブについて出力方法がプリント出力に変更されたことを操作表示部11に表示してユーザーに伝え(ステップs34)、出力方法選択を終了する(ステップs35)。
【0072】
一方、ステップs33の機能判定で現在の設定ではプリント出力が実行不可であると判定された場合、操作表示部11への表示によって、選択されていた機能が今の画像形成装置1の構成では実行不可であることをユーザーに伝え(ステップs36)、機能の解除を可能な操作画面を表示する。さらに、選択していた機能を解除するか、一時保存からプリントに変更することを中止するかをユーザーの判断によって決定する操作画面を表示し、実行できない機能の機能解除判定を行う(ステップs37)。
操作などによって機能を解除する処理が求められていれば、使用できない機能を解除した上で(ステップs38)、当該ジョブについて出力方法がプリント出力に変更されたことを表示し(ステップs34)、出力方法選択を終了する(ステップs35)。
【0073】
一方、ユーザーの意思によって実行できない機能を解除する処理が求められていなければ(ステップs37、機能解除なし)、一時保存からプリントへの出力方法の変更を中止し、出力方法が一時保存から変更されていないことを表示し(ステップs39)、出力方法の選択を終了する(ステップs35)。
上記手順によって、原実行不可ジョブを実行処理する際に、適正な処理が可能になる。
【0074】
上記説明では、画像形成装置1でジョブを作成し、自機で管理しているユニットや外部装置の情報に応じてジョブの作成の可否を判定したが、LAN4に接続されているクライアントPCによってジョブを作成するものであってもよい。
この手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。
この実施形態では、ジョブの作成はクライアントPC5で行われ、以下の手順はクライアントPC5のCPU(本発明の制御部に相当する)によって実行される。また、必要な操作を行う際に、操作部は、クラインアントPC5に備える操作表示部に必要な操作画面を表示してユーザーによる操作を可能にする。
【0075】
先ず、CPU上で動作するプリンタードライバに従ってジョブの作成を開始する(ステップs40)。
なお、ジョブの作成に際し、ジョブを作成しようとする画像形成装置のオプションユニットおよびフィニッシャーに関する接続認識情報は、LAN4を通して各画像形成装置から送信され、ジョブを作成しているクライアントPC5で受信される。
また、システムにおけるオプションユニット、フィニッシャーの管理情報は、各画像形成装置で管理されている情報を取得し、それらを統合した管理情報として取得している。ただし、本発明としては、ジョブを作成しようとする画像形成装置で管理されている情報のみを用いるものであってもよい。
【0076】
プリンタードライバでジョブを生成する時に、使用する機能をユーザーに全て選択可能としてもよいが、これまで装着したことのあるオプション・接続したことのあるフィニッシャーを不揮発メモリに記録しておき、その中からユーザーに選択させるようにしてもよい。装着・接続したことがあるのであれば、ユーザーの手元にその機能を持ったオプションユニットやフィニッシャーがあることになるため、後にジョブが実行可能な状態になることが分かる。プリンタードライバでジョブを作成する場合は、画像形成装置に接続したことのあるオプションユニットやフィニッシャーの履歴を問い合わせて使用可能な機能を表示することができる。
【0077】
次いで、出力方法の選択がなされる。出力方法の選択は、図5に示すような出力方法選択画面が用いられ、出力方法としてプリントが選択されたか、一時保存が選択されたかの判定がなされる(ステップs41)。
出力方法選択画面では、ジョブの出力方法として、プリント出力と一時保存の選択が可能になっており、ジョブを一時保存する際のファイル名の入力が可能になっている。
【0078】
出力方法の選択において、プリント出力が選択される(ステップs41、プリント)と、機能選択の処理が行われる(ステップs42)。機能選択の処理は、操作表示部にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする操作画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける。
一方、出力方法の選択において、一保存が選択されると(ステップs41、一時保存)、ファイルの入力処理が行われ(ステップs51)、ファイル名の入力が行われると機能選択の処理が行われる(ステップs52)。機能選択の処理は、操作表示部にジョブで使用する機能(ステープル・パンチ・折りなどの後処理)を選択可能にする操作画面を表示して、ユーザーの操作入力を受け付ける。
【0079】
この実施形態では、出力方法としてプリント出力が選択されている場合、接続されていないユニットや外部装置を使用したジョブの作成は不可になっている。一方、出力方法として一時保存が選択されている場合、管理されているユニットや外部装置は装着、未装着、接続、未接続に拘わらず、全て機能選択が可能になる。その制御手順は、図6に示したフローチャートと同様となる。
【0080】
機能選択画面では、出力方法に応じて、機能選択釦の一部が無効になっているか、全ての機能選択釦が選択可能になっている。
すなわち、プリント出力の処理手順においては、実行可能な機能の選択のみが可能になっており(ステップs42)、一時保存の処理手順では、現装置構成では実行不可の機能も含めて選択が可能になっている(ステップs52)。機能選択がなされると、プリンタードライバ上でジョブの作成が完了する(ステップs43、s53)。ジョブの作成が完了すると、ジョブを作成したPCクライアント5から、LAN4を通してジョブを実行する所定の画像形成装置にジョブデータを送信する(ステップs44、s54)。該送信にしたがって、前記所定の画像形成装置ではジョブデータを受信する(ステップs45、s55)。
【0081】
プリント出力が選択されたジョブデータを受信した画像形成装置では、プリント実行前にフィニッシャーにおける紙なし、針なしが発生していないか、確認がなされる(ステップs46)。一時保存処理では、作成したジョブをHDDに保存し(ステップs56)、ジョブ処理を終了する(ステップs48)。
【0082】
ステップs46で、紙なし、針なしが発生していないことが確認されれば、プリント可となり、ジョブデータに従ってプリントが実行され(ステップs47)、ジョブの処理が終了する(ステップs48)。
一方、紙なしや針なしが発生していると(ステップs46紙なし、針なしあり)、プリント不可と判定され、作成したジョブは予約ジョブとしてHDDに保存される(ステップs49)。紙や針が補充されると(ステップs50)、ジョブデータに従ってプリントが実行され(ステップs47)、ジョブの処理が終了する(ステップs48)。紙や針が補充されないと、処理が中断する。
【0083】
上記各手順では、画像形成装置で管理しているオプションユニットやフィニッシャーの管理情報を用いて現実行不可ジョブの作成の可否を決定している。前記管理情報は、各画像形成装置で使用実績のあることを利用して構築することができる。その手順の一例を図11に基づいて説明する。該手順は画像形成装置に備えるシステム制御部により実行され、オプションの接続によって管理情報を得るものである。
先ず、画像形成装置で接続されているオプションユニット検出を開始し(ステップs60)、検出結果をシステム制御部によって認識する(ステップs61)。認識したオプションユニットに関する情報をシステム制御部に備える不揮発メモリに記録し、画像形成装置で管理しているオプションユニットやフィニッシャーの管理情報に加える(ステップs62)。これにより画像形成装置に接続された履歴情報として管理情報を取得することでき、オプション接続検出を終了する(ステップs63)。なお、接続された履歴情報は、本明細書で示している使用履歴に含まれるものである。
【0084】
上記手順によって作成、更新されたオプションユニットおよびフィニッシャーの管理情報は、機能選択処理で用いられる。その手順を図12のフローチャートに基づいて説明する。
すなわち、機能選択処理が開始されると(ステップs70)、上記不揮発メモリに記録されているオプションユニットの接続履歴が参照される(ステップs71)。この例ではオプションユニットの接続履歴は、ユニットおよび外部装置の管理情報に相当する。
システム制御部では、参照した接続履歴から使用できる機能を抽出する(ステップs72)。接続履歴は、現在接続されたオプションユニットの他、接続されたことのあるオプションユニットも情報として保持されており、使用できる機能としては、接続したことのある、または現在接続しているオプションユニット、フィニッシャーが持つ機能は使用可能とする。
次いで、それ以外の機能は使用不可としてグレーアウトし、ユーザーが選択できないようにする(ステップs73)。ユーザーは選択可能な機能を選択し(ステップs74)、機能選択処理を終了する。
【0085】
なお、上記では、画像形成装置で実行させるジョブの作成に際しては、自機で管理されているオプションユニット・フィニッシャーの管理情報を参照するものとしているが、他の画像形成装置で管理されている管理情報を利用することもできる。
すなわち、LANで接続された画像形成装置がお互いに通信し、それぞれが接続している、または接続したことのあるオプションユニット・フィニッシャーの情報を交換するものである。LAN内にある画像形成装置同士の情報であれば、ユーザーの手元にその機能を持ったオプションユニット・フィニッシャーがあることになるため、後にジョブの実行が可能な状態になることが分かる。
以下に、その手順を図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0086】
機能選択処理が開始されると(ステップs80)、自機のシステム制御部にある不揮発メモリに記録されているオプションユニットの接続履歴を参照する(ステップs81)。さらに、LAN4で接続されていて、自機とオプションユニットを共用できる他の画像形成装置に接続履歴を問い合わせる(ステップs82)。他の画像形成装置でも同様に当該画像形成装置のシステム制御部に接続履歴が記録されている。
他の画像形成装置からはオプションユニットの接続履歴情報が送信され、自機で受信される。自機では、自機の接続履歴と他の画像形成装置から得た接続履歴とから、現在接続されたオプションユニットと、接続されたことのあるオプションユニットに関し、使用できる機能として抽出する(ステップs83)。その他の機能は、使用できない機能としてグレーアウトし、ユーザーが選択できないようにする(ステップs84)。
ユーザーは、選択可能な機能を選択する。この中には、現在の装置構成では実行できない機能も含まれている。機能選択によって機能選択処理を終了する(ステップs86)。
【0087】
上記各手順では、出力方法として一時保存を選択した場合に、機能選択において管理されているユニットや外部装置であって画像形成装置に未装着のユニットや未接続の外部装置を使用することを前提とするジョブの作成を可能にしている。しかし、一旦プリント出力が選択された場合にも、未装着のユニットや未接続の外部装置を使用することを前提とするジョブの作成を可能にして、これを一時保存できるようにしてもよい。
【0088】
図14は、図7で示されている機能選択画面の変更例を示すものである。この機能選択画面110aには、未接続機能可釦117が押釦可能に表示されている。その他の共通する操作ボタン等については同一の符号を示している。
出力方法選択によってプリント出力が選択されている場合、未接続の後処理装置に備えるステープル釦112、中とじ釦113がグレーアウトし、これら機能の選択が無効化されている。ここで未接続機能可釦117を押釦すると、前記無効化が解除され、例えば、図8に示すようにステープル釦112、中とじ釦113の押釦が可能になる。ただし、プリント出力はできないので、一時保存ジョブとしての作成が可能になる。この際に、ジョブの作成は一時保存としてなされることをユーザーに通知し、これを受け入れるユーザーがジョブの作成を行えるようにする。一時保存としてのジョブの作成を望まないユーザーは、キャンセル釦117を押釦することで、ステープル釦112と中とじ釦113がグレーアウト化された機能選択画面に復帰することができる。
【0089】
また、ユニットや外部装置を付け替えた時に、一時保存ジョブリストの中から現在の画像形成装置の構成で実行可能なジョブを、色を変えて表示する、マークを付ける、リストの上部に表示するなど優先的に表示することでユーザーの操作性を向上させることができる。
また、実行可能なジョブが一時保存ジョブリストにあった場合は、実行待ちリストにそのジョブを移動させるかを確認する画面を表示して、ユーザーがユニットや外部装置を交換した時に実行したかったであろうジョブをすぐに出力できるようにして操作性を向上させることができる。
【0090】
一時保存ジョブリストを表示する時に現在の画像形成装置の構成で実行可能なジョブを優先表示する時の手順を図15のフローチャートに基づいて説明する。
一時保存ジョブリストの作成を開始し(ステップs90)、画像形成装置に接続されているオプションユニット・フィニッシャーを確認する(ステップs91)。
接続されているオプションユニット・フィニッシャーから実行可能な機能を抽出する(ステップs92)。
一時保存ジョブ一覧から、ステップs92で抽出した機能を持ち、かつ現在の画像形成装置の構成で実行可能なジョブを選ぶ(ステップs93)。
ステップs93で選ばれたジョブを優先的に操作表示部に表示し(ステップs94)、一時保存ジョブリスト作成を終了する(ステップs95)。
【0091】
次に、オプションユニット・フィニッシャーを装着しジョブが実行可能となった時、ジョブを実行待ちリストへ移動する場合の手順を図16のフローチャートに基づいて説明する。
処理が開始され(ステップs100)、オプションユニットの装着がなされる(ステップs101)。この際には、画像形成装置の電源はOFFになっており、電源オンによって画像形成装置が再起動する(ステップs102)。
再起動に伴って、画像形成装置のシステム制御部では、一時保存ジョブリストにあるジョブを参照する(ステップs103)。次いで、システム制御部は、現在の画像形成装置の構成で実行可能、使用可能な機能を持つジョブが一時保存ジョブリスト内にあるか否かの確認する(ステップs104)。
【0092】
ステップs104で実行可能なジョブがないことが確認されると、処理を終了する(ステップs108)。
ステップs104で実行可能なジョブがあることが確認されると、実行可能となったジョブを一時保存リストから実行待ちリストへ移動するか問い合わせる画面を操作表示部に表示する(ステップs105)。ユーザーはジョブを実行待ちリストへ移動するか否かを選択する。ステップs106でジョブを実行待ちリストへ移動すると選択された場合(ステップs106、移動する)、実行可能となったジョブを一時保存リストから実行待ちリストへ移動し(ステップs107)、処理を終了する(ステップs108)。
ステップs106でジョブを実行待ちリストへ移動すると選択されなかった場合(ステップs106、移動しない)、実行可能となったジョブは、そのまま一時保存リストに残し(ステップs109)、処理を終了する(ステップs108)。
【実施例1】
【0093】
次に、本発明の実施例として特色トナーを使用した例を説明する。
特色トナーを使用できる画像形成装置があるとする。現在はこの画像形成装置に特色トナーが装着されていないので特色トナーを使用したジョブを生成することができない。ここでジョブの実行は不可となっているが、ユーザー自身が特色トナーを持っていることを把握していれば、後に特色トナーを画像形成装置に装着することでジョブを実行することが可能となる。そこでジョブの作成・保存のみを許可し、今はジョブ作成をして実行はさせない。その後、ユーザーが特色トナーを装着した時に事前に作成して保存しておいた特色トナーを使用するジョブを実行可能とする。
【実施例2】
【0094】
次に、ステープル対応のフィニッシャーを使用した例を説明する。
画像形成装置にステープル対応のフィニッシャーが接続されていないが、ユーザーはステープル対応のフィニッシャーを持っているとする。現在の画像形成装置の構成ではステープル対応していないためにステープルを実行するジョブを作成・実行することができない。ユーザーはステープル対応のフィニッシャーを持っていることが分かっているので、今の時点ではステープルを実行するジョブを作成・一時保存しておく。一度電源を落とし、ステープル対応のフィニッシャーを接続して、再度画像形成装置を起動する。この時に一時保存されているジョブリストの中からステープルを使用するジョブを検索し、そのジョブを実行するか否かを確認する画面を表示する。ユーザーがジョブ実行を選択した場合は実行待ちリストにステープルを必要とするジョブが移動し、順次ジョブを実行する。
【実施例3】
【0095】
くるみ製本機を使用した例を説明する。
モノクロ機・カラー機に共通のくるみ製本機を接続することができる。一方、くるみ製本機はウォームアップ時間がかかるためにくるみ製本をする必要のないジョブを実行する時は取り外しておいた方が作業効率がよい。
ジョブを作成する段階では他の画像形成装置でくるみ製本機が使われている、または画像形成装置の準備完了待ち時間を短縮するためにくるみ製本機が接続されていないとする。
くるみ製本機が接続されていないのでくるみ製本を必要とするジョブを実行することはできない。一度画像形成装置の電源を落としてくるみ製本機を接続し、再度画像形成装置を起動してからくるみ製本を必要とするジョブを作成・実行することも可能である。
一方、本特許の機能を持った画像形成装置であればくるみ製本機を接続せずに、くるみ製本を必要とするジョブを作成・保存することができる。その後、他のマシンで使用していたくるみ製本機が空いた等でくるみ製本機を接続することが可能となった段階で、画像形成装置の電源を落とし、くるみ製本機を接続、再度画像形成装置を起動することで事前に作成しておいたくるみ製本を必要とするジョブが実行可能となる。
【符号の説明】
【0096】
1、2、3 画像形成装置
4 LAN
5 クライアントPC
6 クライアントPC
10 システム制御部
10a 不揮発メモリ
10b HDD
11 操作表示部
14 ネットワークインターフェース
FNS1、FNS2、FNS3、FNS4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置において、
前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部と、
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理と、ジョブの管理とを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果受けて、前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、ジョブの作成に際し、前記管理がされている前記ユニットおよび/または前記外部装置であって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、保存ジョブとして前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、作成された前記現実行不可ジョブを保存することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、保持管理されている未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ユニットおよび/または前記外部装置の使用履歴を管理し、使用実績がある未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
操作入力を受ける操作表示部を備え、前記制御部は、前記操作表示部による操作によって、前記現実行不可ジョブの作成で使用が前提される未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能の選択を可能にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作表示部において、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能を選択する表示と現在の装置構成で実行可能な機能を選択する表示とを区別して行うことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、保存ジョブを前記操作表示部上に一覧で表示し、該保存ジョブ中で現装置構成によって実行可能な保存ジョブを前記一覧で優先的に表示することを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、保存ジョブと実行待ちジョブとを別に管理し、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを実行待ちジョブとしての管理に切り替えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記現実行不可ジョブで使用を前提とする未装着のユニットまたは/および未接続の外部装置が装着または接続されて、現装置構成で前記現実行不可ジョブが実行可能になった場合、前記現実行不可ジョブを実行可能なジョブとして管理することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御部は、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを前記実行待ちジョブとして管理するか否かを前記操作表示部によって問い合わせし、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされた場合に前記実行待ちジョブとしての管理に切り替え、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされない場合は前記保存ジョブとして管理することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部で管理されていて前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置の制御部で管理されているユニットおよび/または外部装置であって、前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項14】
ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置と、
前記画像形成装置が通信可能に接続されるネットワークと、
前記ネットワークに通信可能に接続される制御部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を有し、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果を前記ネットワークを介して受け、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理情報を取得し、前記画像形成装置における前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、前記画像形成装置で実行させるジョブの作成に際し、前記管理がされているユニットおよび/または外部装置であって前記画像形成装置で未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項15】
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記制御部で行われていることを特徴とする請求項14記載の画像形成システム。
【請求項16】
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記ジョブの対象とする画像形成装置または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置で行われ、前記管理情報は、管理情報を有する画像形成装置から前記ネットワークを介して前記制御部で取得されるものであることを特徴とする請求項14記載の画像形成システム。
【請求項17】
ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能で、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を備える画像形成装置を制御する制御部に用いられる制御プログラムであって、
前記接続認識部の認識結果を受けて前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別するステップと、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理に関する情報を取得するステップと、ジョブの作成が行われるステップとを実行させ、
ジョブの作成が行われる前記ステップに際し、前記管理がされているユニットおよび/または未接続の外部装置であって前記画像形成装置において未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【請求項1】
ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置において、
前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部と、
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理と、ジョブの管理とを行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果受けて、前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、ジョブの作成に際し、前記管理がされている前記ユニットおよび/または前記外部装置であって未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、保存ジョブとして前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、作成された前記現実行不可ジョブを保存することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、保持管理されている未装着のユニットまたは未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ユニットおよび/または前記外部装置の使用履歴を管理し、使用実績がある未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とする場合に、前記現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
操作入力を受ける操作表示部を備え、前記制御部は、前記操作表示部による操作によって、前記現実行不可ジョブの作成で使用が前提される未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能の選択を可能にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作表示部において、未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置を用いた機能を選択する表示と現在の装置構成で実行可能な機能を選択する表示とを区別して行うことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、保存ジョブを前記操作表示部上に一覧で表示し、該保存ジョブ中で現装置構成によって実行可能な保存ジョブを前記一覧で優先的に表示することを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、保存ジョブと実行待ちジョブとを別に管理し、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを実行待ちジョブとしての管理に切り替えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記現実行不可ジョブで使用を前提とする未装着のユニットまたは/および未接続の外部装置が装着または接続されて、現装置構成で前記現実行不可ジョブが実行可能になった場合、前記現実行不可ジョブを実行可能なジョブとして管理することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御部は、保存ジョブ中に実行可能なジョブが含まれる場合、実行可能な前記ジョブを前記実行待ちジョブとして管理するか否かを前記操作表示部によって問い合わせし、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされた場合に前記実行待ちジョブとしての管理に切り替え、前記実行待ちジョブとして管理する選択がなされない場合は前記保存ジョブとして管理することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部で管理されていて前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置の複数と、
前記画像形成装置を互いに通信可能に接続するネットワークとを備え、
一の前記画像形成装置に備える制御部は、ジョブの作成に際し、当該制御部または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置の制御部で管理されているユニットおよび/または外部装置であって、前記一の前記画像形成装置には未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項14】
ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能な画像形成装置と、
前記画像形成装置が通信可能に接続されるネットワークと、
前記ネットワークに通信可能に接続される制御部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を有し、
前記制御部は、前記接続認識部の認識結果を前記ネットワークを介して受け、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理情報を取得し、前記画像形成装置における前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別し、前記画像形成装置で実行させるジョブの作成に際し、前記管理がされているユニットおよび/または外部装置であって前記画像形成装置で未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提とし、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項15】
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記制御部で行われていることを特徴とする請求項14記載の画像形成システム。
【請求項16】
前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理は、前記ジョブの対象とする画像形成装置または前記ネットワークに接続された他の画像形成装置で行われ、前記管理情報は、管理情報を有する画像形成装置から前記ネットワークを介して前記制御部で取得されるものであることを特徴とする請求項14記載の画像形成システム。
【請求項17】
ユニットの脱着および/または外部装置の接続・取り外しが可能で、前記ユニットの装着および/または外部装置の接続を認識する接続認識部を備える画像形成装置を制御する制御部に用いられる制御プログラムであって、
前記接続認識部の認識結果を受けて前記ユニットおよび/または外部装置の装着、未装着および/または接続、未接続を識別するステップと、前記ユニットおよび/または前記外部装置の管理に関する情報を取得するステップと、ジョブの作成が行われるステップとを実行させ、
ジョブの作成が行われる前記ステップに際し、前記管理がされているユニットおよび/または未接続の外部装置であって前記画像形成装置において未装着のユニットおよび/または未接続の外部装置の使用を前提として、現在の装置構成では実行不可である現実行不可ジョブの作成を可能にすることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−245756(P2012−245756A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121387(P2011−121387)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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