画像形成装置の現像装置
【目的】 本発明は画像形成装置の現像装置に関するものであり、その目的とするところは、現像剤担持体付近に生じるキャリアステイック及びキャリア飛散による不具合を防ぐためのキャリア回収部材を現像剤担持体に近接して設置可能な現像装置を提供し、現像装置の小型化を図ることである。
【構成】 現像剤担持体5から離脱したキャリアを回収する部材30を現像用磁極に隣設される搬送用磁極に近接させて設けるとともに、前記キャリア回収部材30内には、前記現像用磁極と同一極性を有する磁極を設けた。また、前記キャリア回収部材30には前記現像剤担持体5に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加した。
【構成】 現像剤担持体5から離脱したキャリアを回収する部材30を現像用磁極に隣設される搬送用磁極に近接させて設けるとともに、前記キャリア回収部材30内には、前記現像用磁極と同一極性を有する磁極を設けた。また、前記キャリア回収部材30には前記現像剤担持体5に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加した。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置の現像装置に関するものであり、特に現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する手段を備えた画像形成装置の現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14に本願発明者等が先に提案した(特願平3−297636号)画像形成装置の現像装置付近の構成を示す。
【0003】ドラム状の感光体9は帯電器10のコロナ放電により周囲が均一に帯電された後、半導体レーザーやLED等の光源11により原稿画像に対応した潜像が形成される。そして後で詳述する現像装置においてトナーとキャリアからなる現像剤6のうちのトナーのみが感光体9の周面に付着して潜像の顕像化(現像)がなされ、そのトナー像が所定のタイミングで搬送されてきた転写紙(図示せず)に転写され、定着された後に排紙トレイ(図示せず)に搬送される。
【0004】現像剤容器1底部には撹拌補助部材2を付加した回転軸に螺旋状の翼を有する2本のスクリュー状の撹拌部材3、4が設けられており、現像剤を撹拌、混合しながら現像剤担持体5まで現像剤6を搬送する。
【0005】現像装置の現像剤容器1内には、感光体9と所定の間隔をおいて対向する現像剤担持体5が配置されている。この現像剤担持体5は内側に現像用磁極N1及び搬送用磁極S1,S3,N2,S2を有する固定状態のマグネットロール18と、そのマグネットロール18の外側に回転可能に設けた導電性のスリーブ19とから構成されている。
【0006】現像剤担持体5の斜め下方で且つ現像剤容器1の底部付近には、スクリュー状の第1撹拌部材3が現像剤担持体5と平行に配置されている。また現像剤容器1の底部付近で且つ第1撹拌部材3よりも若干斜め上方(β=5〜25度)には、第1撹拌部材3と平行に第2撹拌部材4が配置されている。このように第2撹拌部材4を第1撹拌部材3よりも上方に配置することにより現像剤6の滞留がより少なくなり、良好な流動性が得られる。
【0007】撹拌部材3、4は図15に示すように軸部20と、その軸部20に対して所定のピッチでスパイラル状に巻かれた翼21と、軸部20上に1ピッチおきに取り付けられた撹拌補助部材2とから構成されている。撹拌補助部材2は翼21とほぼ同じ方向、すなわち翼21によって現像剤6が送られる方向に沿うように軸部20の軸心に対して傾斜するように取り付けられている。なお、図1に示すように第1撹拌部材3は反時計方向に、第2撹拌部材4は時計方向に、それぞれ同時に回転するようになっている。
【0008】第1撹拌部材3と第2撹拌部材4の間の上方位置には仕切り板17が配置され、その両端が現像剤容器1の側板(図示せず)に支持される。
【0009】現像剤担持体5と第1撹拌部材3の間には、板状の邪魔部材7が配置されている。第1撹拌部材3の回転によって撹拌、混合された現像剤6は邪魔部材7に衝突して撹乱されたのち現像剤担持体5に供給されてスリーブ19上に磁気的に付着され、規制部材8で現像剤担持体5上の現像剤層の厚さが規制される。規制部材8で規制されてあふれた現像剤6は、傾斜案内板12を通り予備撹拌部材13に運ばれる。なお、予備撹拌部材13を必ずしも設ける必要性はなく、傾斜案内板12をすべり落ちてくる現像剤6を直接第2撹拌部材4側へ戻すようにしてもよい。
【0010】規制部材8の下を通過した現像剤6はスリーブ19の回転により感光体9と対向し現像剤6のうちトナーのみが感光体9に付着し、現像を終えた現像剤6は邪魔部材7の先端で現像剤担持体5からかき落とされ、再び撹拌混合される。
【0011】トナーホッパ14は、現像剤容器1上に設けられており、現像剤中のトナー濃度が一定レベル以下になったときトナーフィードロール15を回転駆動し、トナー16を予備撹拌部材13上に投入する。このとき供給されたトナー16は、傾斜案内板12上から運ばれてくる現像剤6と予備撹拌された後、第2撹拌部材4ならびに第1撹拌部材3により十分に撹拌、混合される。
【0012】左右の撹拌部材3、4の間に設けられた仕切り板17は、トナー16の補給直後で混合、撹拌が十分行われない帯電の不十分なトナー、あるいは浮遊トナーが現像剤担持体5側に移送されるのを防いだり、現像剤6の淀みを防止したり、第1撹拌部材3側の現像剤6の層厚(レベル)を一定に維持するのに有効である。
【0013】上述のように本願発明者等が先に提案した現像装置によれば、現像剤容器1内における現像剤6の撹拌および搬送を極めて効率よく安定に行えることが明らかとなった。しかしながら、感光体9に対向する現像剤担持体5部位において、現像の際、現像剤担持体5上に付着していなければならないキャリアが離脱するという問題が新たに生じた。
【0014】以下、このキャリアの離脱現象について2成分現像剤を用いて反転現像する場合を例にとり説明する。
【0015】図2のように表面電位V0に帯電された感光体上を画像情報に基づいて露光すると、露光部分の残留電位はVRとなる。上述したように現像剤担持体5内部にはマグネットロール18が設けられており、このマグネットロール18によって現像剤担持体5表面には2成分現像剤の磁気ブラシが形成されているので、感光体9の回転に伴い前記露光部分が磁気ブラシ付近に達すると、現像剤担持体5に印加されたバイアス電圧VBとVRとの電位差をもって、帯電電位と同極性に摩擦帯電したトナーがキャリアから離脱し、前記露光部分に付着される。この際、磁気ブラシを構成するキャリアは現像剤担持体5内のマグネットロール18によって現像剤担持体5表面に保持されているが、この保持力よりも感光体9上の潜像および背景部(非潜像部)に吸引される力が強くなると、前記キャリアが現像剤担持体5から離脱し感光体9上に付着する現象が生じてしまう(この現象は一般的にキャリアスティックと呼ばれている)。なお、キャリアステイックは主に次のような場合に生じると考えられている。
【0016】(1)背景部のキャリア付着トナーが本来付着しない背景部にキャリアが付着する現象である。図3(a)のようにトナー100が負、キャリア101が正の極性に摩擦帯電し、両者の帯電が釣り合っていると仮定すると、現像剤としての帯電の総和は0であるため感光体に吸引される力は働かない。しかし、現像時に図3(b)に示すように現像に用いられるトナー102がキャリア101から離脱し、本来極性が0であるものが正の極性に偏った場合、背景部に吸引されやすくなる。そして、キャリアは感光体の帯電電位とは逆極性に帯電しているため、|V0−VB|が大きくなるにしたがって感光体に吸引する力が強くなる。この力が現像剤担持体の磁気吸引力よりも強くなった場合、キャリア付着が生じると考えられている。
【0017】感光体上の背景部に付着したキャリアは転写されなければ画質に支障を及ぼさないが、感光体上に付着したまま清掃系に移動した場合、クリーニングブラシやクリーニングブレードをいためたり、また用紙上に転写された場合も定着の際定着ロールをいためる等、消耗部品の交換を早める原因となり得る。
【0018】(2)潜像部のキャリア付着通常は、トナーのみが付着し、キャリアはトナーと極性が異なるので吸引力は働かない。しかし、現像剤担持体にはキャリアの帯電極性とは逆のバイアス電圧が印加されるため、キャリアの電気抵抗が低くなると現像剤担持体を通してキャリアにバイアス電圧と同極の電荷が蓄積されることがある。
【0019】このような場合、キャリアはトナーが現像されるのと同様に潜像部に付着する。キャリアが潜像部に付着したままトナー像が用紙に転写されると、キャリアが付着している部分が転写されないので、広面積像を現像した場合に白抜けが生じたり、線画や文字等を現像した場合には脱字となって識別不可能となる場合がある。近年レーザビームプリンタ等の画像形成装置は、金融関係の請求書、明細書あるいはバーコード等に利用される機会が増えておりキャリアステイックによる脱字は重要な問題点となる。
【0020】(3)上記(1)、(2)の他に図4のように現像剤担持体103と感光体104間のキャリア105には、遠心力F1と磁気吸引力F2が働いている。F1およびF2は次の式
【0021】
【数1】
【0022】で表せる。キャリアは製造過程で図5のように粒径が異なるものや透磁率が異なるものが生じる。粒径の小さいキャリアや透磁率が低いキャリアは、式(1)よりF1がF2よりも強くなるため、現像剤担持体から飛散しやすい。このような飛散キャリアや重力により感光体上に付着したキャリアが画像形成装置内に落下して用紙搬送系の部位に入りこんだ場合、その箇所をいためてしまい、損傷した場合には用紙づまりの原因になる。また、飛散キャリアで装置内が汚染された場合、メンテナンス時に取り除くための作業が必要になる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、画像形成装置においてキャリアステイックおよびキャリア飛散による障害を防ぐことは、高画質、高信頼性を得るのに不可欠である。
【0024】本発明の目的は、本願発明者等が先に提案した現像装置の構成を大幅に変更することなく、現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する部材を構成するとともに、できる限り現像剤担持体とキャリア回収部材を近づけて配置させることができ、その結果現像装置の小型化が図れるようにすることである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的は、現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する部材を現像用磁極に隣設される搬送用磁極に近接させて設けるとともに、前記キャリア回収部材内には、前記現像用磁極と同一極性を有する磁極を設けることにより達成される。さらに、前記キャリア回収部材には前記現像剤担持体に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加することにより達成される。
【0026】
【作用】本発明によれば、感光体表面に対向する磁極を有する1つの磁石を備えたキャリア回収部材を、前記磁極と逆の極性が及ぶ現像剤担持体付近に設けることによりキャリアの回収を円滑に行うことができたので、本願発明者等が先に提案した現像装置の現像剤担持体内に設けられたマグネットロールの磁極配置などを変更することなしにキャリア回収部材を構成することができるとともに、前記マグネットロールとキャリア回収部材の間で殆ど磁気干渉が生じないので、キャリア回収部材を現像剤担持体に近づけて配置することが可能となり、結果として現像装置を小型化することができる。
【0027】また、キャリア回収部材に、現像剤担持体に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加することにより、キャリアを吸引する力をさらに十分にし、確実にキャリアを吸引できるようになる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。なお、図14の構成と同じ構成の部材には同一符号を付し、説明を省略する。
【0029】図1は本発明となる現像装置付近の断面図である。現像剤担持体5斜め下方には、現像剤担持体5から離脱してしまったキャリアを回収するキャリア回収部材30が設けられている。キャリア回収部材30内には永久磁石31が固定状態で設けられており、その外側をスリーブ32が矢印a方向に回転し回収したキャリアを現像剤容器1側へ搬送する。搬送されたキャリアは、後述するキャリア回収部材30と現像剤担持体5の磁極S1の間に働く磁力により現像剤担持体5に吸引される。
【0030】感光体9とキャリア回収部材30間は一定の間隔をもって保持されており、永久磁石31の磁力分布の中心線33は、キャリア回収部材30の中心と感光体9の中心を結ぶ線34に対し、上方に位置している。中心線33と線34がなす角をθとすると、θは3〜10度、好ましくは3〜5度であるが、これに限定されず、0度または下方に数度ずらした位置関係においても効果が得られる。
【0031】図9はキャリア回収部材の構成と機能を示した断面図である。感光体9上に付着したキャリア35は、キャリア回収部材30の磁力によって吸引される。また現像剤担持体5上から離脱したキャリア36も重力により落下する力が働くので、キャリア回収部材30の近傍で磁力により吸引される。キャリア回収部材30は、内部に鉄等の磁性体、あるいはアルミニウム、ステンレス等の非磁性体からなる保持部材37にブロック状の磁石31を接着している。スリーブ32は、図示しない現像装置の駆動ギアを介して間欠的に矢印a方向に回転されるので、一定量回収されたキャリア38は矢印a方向に搬送される。スリーブ32の駆動方法は必ずしも間欠動作に限定されず、常時回転させてもよい。
【0032】図10はキャリア回収部材と現像剤担持体の磁力分布を示す図である。本発明では、キャリア回収部材30の内部は永久磁石31のみの1つの磁石で構成されている。この場合、キャリア回収部材30周囲に永久磁石31によって生じる磁力39とほぼ同面積で、この磁極とは極性が異なる異極40が生じる。この異極の磁力40によって回収キャリアには矢印a方向の力が働き、移動することができる。41は現像剤担持体5の磁力分布を示している。このようにキャリア回収部材30の現像剤担持体5との近接位置には異極による分布が生じているので、現像剤担持体5の磁極の間で磁気干渉を起こすことなく、回収キャリアを搬送することができる。この際、スリーブ32の表面に金属融着処理、サンドブラスト処理あるいは溝加工等を施しておけば、回収キャリアとスリーブ32表面との摩擦が大きくなるので、搬送をより良好にできる。
【0033】現像剤担持体5のキャリア回収部材30との対向した面には、キャリア回収部材30の永久磁石31とは反対の磁極S1が設けられているため、図11のように搬送したキャリア42を吸引するような磁力bが形成される。従って、搬送されたキャリア42は、キャリア回収部材30の永久磁石31と現像剤担持体5の磁極S1との間に生じる磁界によって現像剤担持体5に吸引されて、現像装置内に回収され再び使用される。
【0034】感光体9上の付着キャリアおよび離脱したキャリアがバイアス電圧と反対極性である場合、キャリア回収部材30にバイアス電圧を印加することによって静電気的にキャリアを吸引する力が強くなるので、より効果を上げることができる。このとき印加する電圧は、現像剤担持体に印加する電圧と同電位、もしくは、それ以上の電圧、または交流電圧を直流電圧に重畳させるとキャリアを吸引する力が強くなる。
【0035】このキャリア回収部材30は飛散トナーを吸引する機能も兼ねている。現像時のトナーの帯電量は、図12のような分布がある。このうち帯電量の低いものや逆極性に帯電している低帯電量トナーが、キャリアとの静電的付着力よりも遠心力が強くなり飛散する。飛散トナーのうち、逆極性(+)に帯電しているものは、キャリア回収部材30に印加されているバイアス電圧(−)によって吸引される。この吸引されたトナーおよびキャリアはスクレーパ43によって、かき落とされる。
【0036】図13はキャリア回収部材の他の実施例を示した図である。内部の永久磁石は棒状の保持部材44に円柱状の磁石材料45を接着し、着磁処理を施して磁極46のみを形成する。
【0037】なお、図6〜図8は本願発明者等によって本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例である。
【0038】現像剤担持体5内に設けられたマグネットロールの磁極配置を変更することは考えないものとして、まず、図6に示すようにキャリア回収部材30内に2つの磁石47、48を180度離して配置した。しかし、この場合には磁石47と磁石48の間に十分な磁力が働かず、キャリアを搬送することができなかった。逆に、十分な磁力を働かせるために図7に示すように磁石48を磁石47に近づけた場合、磁極S1、磁極N1及び磁石47、48が磁気干渉を起こし、磁石48と磁極N1間で働く磁力により現像剤の柱49が生じてしまったり、図8のように磁石48と磁極S1間で反発力が働き、現像剤が現像装置の外部へ流出してしまい、良好なキャリア回収を実現することができなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明の画像形成装置の現像装置によれば、感光体表面に対向する磁極を有する1つの磁石を備えたキャリア回収部材を前記磁極と逆の極性が及ぶ現像剤担持体付近に設けたので、キャリアの回収を円滑に行うことができ、本願発明者等が先に提案した現像装置の現像剤担持体内に設けられたマグネットロールの磁極配置などを変更することなしにキャリア回収部材を構成することができた。
【0040】さらに、マグネットロールとキャリア回収部材の間で殆ど磁気干渉が生じないので、キャリア回収部材を現像剤担持体に近づけて配置することが可能となり、結果として現像装置を小型化することができた。
【0041】また、キャリア回収部材に現像剤担持体に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加したので、キャリアを吸引する力がさらに十分となり、確実にキャリアを吸引できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す現像装置の断面図である。
【図2】 感光体上の潜像部、非潜像部、バイアス電圧の関係を示した図である。
【図3】 現像前、現像時のトナーとキャリアの摩擦帯電状態を示した図である。
【図4】 現像剤担持体上のキャリアに働く力を示した図である。
【図5】 キャリアの粒度分布を示した図である。
【図6】 本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例を示す断面図である。
【図7】 本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例を示す断面図である。
【図8】 本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例を示す断面図である。
【図9】 キャリア回収部材の構成と機能について示した図である。
【図10】キャリア回収部材及び現像剤担持体の磁力分布を示す図である。
【図11】キャリア回収部材と現像剤担持体との間に生じる磁力を示した図である。
【図12】トナーの帯電量分布を示した図である。
【図13】キャリア回収部材の他の実施例を示した図である。
【図14】従来技術による現像装置の断面図である。
【図15】撹拌部材の要部拡大図である。
【符号の説明】
1は現像剤容器、2は撹拌補助部材、3、4は撹拌部材、5は現像剤担持体、6は現像剤、7は邪魔部材、8は規制部材、9は感光体、10は帯電器、11は光源、12は傾斜案内板、14はトナーホッパ、15はトナーフィードロール、16はトナー、17は仕切り板、18はマグネットロール、19、32はスリーブ、30はキャリア回収部材、31は永久磁石、37は保持部材、43はスクレーパである。
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置の現像装置に関するものであり、特に現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する手段を備えた画像形成装置の現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14に本願発明者等が先に提案した(特願平3−297636号)画像形成装置の現像装置付近の構成を示す。
【0003】ドラム状の感光体9は帯電器10のコロナ放電により周囲が均一に帯電された後、半導体レーザーやLED等の光源11により原稿画像に対応した潜像が形成される。そして後で詳述する現像装置においてトナーとキャリアからなる現像剤6のうちのトナーのみが感光体9の周面に付着して潜像の顕像化(現像)がなされ、そのトナー像が所定のタイミングで搬送されてきた転写紙(図示せず)に転写され、定着された後に排紙トレイ(図示せず)に搬送される。
【0004】現像剤容器1底部には撹拌補助部材2を付加した回転軸に螺旋状の翼を有する2本のスクリュー状の撹拌部材3、4が設けられており、現像剤を撹拌、混合しながら現像剤担持体5まで現像剤6を搬送する。
【0005】現像装置の現像剤容器1内には、感光体9と所定の間隔をおいて対向する現像剤担持体5が配置されている。この現像剤担持体5は内側に現像用磁極N1及び搬送用磁極S1,S3,N2,S2を有する固定状態のマグネットロール18と、そのマグネットロール18の外側に回転可能に設けた導電性のスリーブ19とから構成されている。
【0006】現像剤担持体5の斜め下方で且つ現像剤容器1の底部付近には、スクリュー状の第1撹拌部材3が現像剤担持体5と平行に配置されている。また現像剤容器1の底部付近で且つ第1撹拌部材3よりも若干斜め上方(β=5〜25度)には、第1撹拌部材3と平行に第2撹拌部材4が配置されている。このように第2撹拌部材4を第1撹拌部材3よりも上方に配置することにより現像剤6の滞留がより少なくなり、良好な流動性が得られる。
【0007】撹拌部材3、4は図15に示すように軸部20と、その軸部20に対して所定のピッチでスパイラル状に巻かれた翼21と、軸部20上に1ピッチおきに取り付けられた撹拌補助部材2とから構成されている。撹拌補助部材2は翼21とほぼ同じ方向、すなわち翼21によって現像剤6が送られる方向に沿うように軸部20の軸心に対して傾斜するように取り付けられている。なお、図1に示すように第1撹拌部材3は反時計方向に、第2撹拌部材4は時計方向に、それぞれ同時に回転するようになっている。
【0008】第1撹拌部材3と第2撹拌部材4の間の上方位置には仕切り板17が配置され、その両端が現像剤容器1の側板(図示せず)に支持される。
【0009】現像剤担持体5と第1撹拌部材3の間には、板状の邪魔部材7が配置されている。第1撹拌部材3の回転によって撹拌、混合された現像剤6は邪魔部材7に衝突して撹乱されたのち現像剤担持体5に供給されてスリーブ19上に磁気的に付着され、規制部材8で現像剤担持体5上の現像剤層の厚さが規制される。規制部材8で規制されてあふれた現像剤6は、傾斜案内板12を通り予備撹拌部材13に運ばれる。なお、予備撹拌部材13を必ずしも設ける必要性はなく、傾斜案内板12をすべり落ちてくる現像剤6を直接第2撹拌部材4側へ戻すようにしてもよい。
【0010】規制部材8の下を通過した現像剤6はスリーブ19の回転により感光体9と対向し現像剤6のうちトナーのみが感光体9に付着し、現像を終えた現像剤6は邪魔部材7の先端で現像剤担持体5からかき落とされ、再び撹拌混合される。
【0011】トナーホッパ14は、現像剤容器1上に設けられており、現像剤中のトナー濃度が一定レベル以下になったときトナーフィードロール15を回転駆動し、トナー16を予備撹拌部材13上に投入する。このとき供給されたトナー16は、傾斜案内板12上から運ばれてくる現像剤6と予備撹拌された後、第2撹拌部材4ならびに第1撹拌部材3により十分に撹拌、混合される。
【0012】左右の撹拌部材3、4の間に設けられた仕切り板17は、トナー16の補給直後で混合、撹拌が十分行われない帯電の不十分なトナー、あるいは浮遊トナーが現像剤担持体5側に移送されるのを防いだり、現像剤6の淀みを防止したり、第1撹拌部材3側の現像剤6の層厚(レベル)を一定に維持するのに有効である。
【0013】上述のように本願発明者等が先に提案した現像装置によれば、現像剤容器1内における現像剤6の撹拌および搬送を極めて効率よく安定に行えることが明らかとなった。しかしながら、感光体9に対向する現像剤担持体5部位において、現像の際、現像剤担持体5上に付着していなければならないキャリアが離脱するという問題が新たに生じた。
【0014】以下、このキャリアの離脱現象について2成分現像剤を用いて反転現像する場合を例にとり説明する。
【0015】図2のように表面電位V0に帯電された感光体上を画像情報に基づいて露光すると、露光部分の残留電位はVRとなる。上述したように現像剤担持体5内部にはマグネットロール18が設けられており、このマグネットロール18によって現像剤担持体5表面には2成分現像剤の磁気ブラシが形成されているので、感光体9の回転に伴い前記露光部分が磁気ブラシ付近に達すると、現像剤担持体5に印加されたバイアス電圧VBとVRとの電位差をもって、帯電電位と同極性に摩擦帯電したトナーがキャリアから離脱し、前記露光部分に付着される。この際、磁気ブラシを構成するキャリアは現像剤担持体5内のマグネットロール18によって現像剤担持体5表面に保持されているが、この保持力よりも感光体9上の潜像および背景部(非潜像部)に吸引される力が強くなると、前記キャリアが現像剤担持体5から離脱し感光体9上に付着する現象が生じてしまう(この現象は一般的にキャリアスティックと呼ばれている)。なお、キャリアステイックは主に次のような場合に生じると考えられている。
【0016】(1)背景部のキャリア付着トナーが本来付着しない背景部にキャリアが付着する現象である。図3(a)のようにトナー100が負、キャリア101が正の極性に摩擦帯電し、両者の帯電が釣り合っていると仮定すると、現像剤としての帯電の総和は0であるため感光体に吸引される力は働かない。しかし、現像時に図3(b)に示すように現像に用いられるトナー102がキャリア101から離脱し、本来極性が0であるものが正の極性に偏った場合、背景部に吸引されやすくなる。そして、キャリアは感光体の帯電電位とは逆極性に帯電しているため、|V0−VB|が大きくなるにしたがって感光体に吸引する力が強くなる。この力が現像剤担持体の磁気吸引力よりも強くなった場合、キャリア付着が生じると考えられている。
【0017】感光体上の背景部に付着したキャリアは転写されなければ画質に支障を及ぼさないが、感光体上に付着したまま清掃系に移動した場合、クリーニングブラシやクリーニングブレードをいためたり、また用紙上に転写された場合も定着の際定着ロールをいためる等、消耗部品の交換を早める原因となり得る。
【0018】(2)潜像部のキャリア付着通常は、トナーのみが付着し、キャリアはトナーと極性が異なるので吸引力は働かない。しかし、現像剤担持体にはキャリアの帯電極性とは逆のバイアス電圧が印加されるため、キャリアの電気抵抗が低くなると現像剤担持体を通してキャリアにバイアス電圧と同極の電荷が蓄積されることがある。
【0019】このような場合、キャリアはトナーが現像されるのと同様に潜像部に付着する。キャリアが潜像部に付着したままトナー像が用紙に転写されると、キャリアが付着している部分が転写されないので、広面積像を現像した場合に白抜けが生じたり、線画や文字等を現像した場合には脱字となって識別不可能となる場合がある。近年レーザビームプリンタ等の画像形成装置は、金融関係の請求書、明細書あるいはバーコード等に利用される機会が増えておりキャリアステイックによる脱字は重要な問題点となる。
【0020】(3)上記(1)、(2)の他に図4のように現像剤担持体103と感光体104間のキャリア105には、遠心力F1と磁気吸引力F2が働いている。F1およびF2は次の式
【0021】
【数1】
【0022】で表せる。キャリアは製造過程で図5のように粒径が異なるものや透磁率が異なるものが生じる。粒径の小さいキャリアや透磁率が低いキャリアは、式(1)よりF1がF2よりも強くなるため、現像剤担持体から飛散しやすい。このような飛散キャリアや重力により感光体上に付着したキャリアが画像形成装置内に落下して用紙搬送系の部位に入りこんだ場合、その箇所をいためてしまい、損傷した場合には用紙づまりの原因になる。また、飛散キャリアで装置内が汚染された場合、メンテナンス時に取り除くための作業が必要になる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、画像形成装置においてキャリアステイックおよびキャリア飛散による障害を防ぐことは、高画質、高信頼性を得るのに不可欠である。
【0024】本発明の目的は、本願発明者等が先に提案した現像装置の構成を大幅に変更することなく、現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する部材を構成するとともに、できる限り現像剤担持体とキャリア回収部材を近づけて配置させることができ、その結果現像装置の小型化が図れるようにすることである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的は、現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する部材を現像用磁極に隣設される搬送用磁極に近接させて設けるとともに、前記キャリア回収部材内には、前記現像用磁極と同一極性を有する磁極を設けることにより達成される。さらに、前記キャリア回収部材には前記現像剤担持体に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加することにより達成される。
【0026】
【作用】本発明によれば、感光体表面に対向する磁極を有する1つの磁石を備えたキャリア回収部材を、前記磁極と逆の極性が及ぶ現像剤担持体付近に設けることによりキャリアの回収を円滑に行うことができたので、本願発明者等が先に提案した現像装置の現像剤担持体内に設けられたマグネットロールの磁極配置などを変更することなしにキャリア回収部材を構成することができるとともに、前記マグネットロールとキャリア回収部材の間で殆ど磁気干渉が生じないので、キャリア回収部材を現像剤担持体に近づけて配置することが可能となり、結果として現像装置を小型化することができる。
【0027】また、キャリア回収部材に、現像剤担持体に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加することにより、キャリアを吸引する力をさらに十分にし、確実にキャリアを吸引できるようになる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。なお、図14の構成と同じ構成の部材には同一符号を付し、説明を省略する。
【0029】図1は本発明となる現像装置付近の断面図である。現像剤担持体5斜め下方には、現像剤担持体5から離脱してしまったキャリアを回収するキャリア回収部材30が設けられている。キャリア回収部材30内には永久磁石31が固定状態で設けられており、その外側をスリーブ32が矢印a方向に回転し回収したキャリアを現像剤容器1側へ搬送する。搬送されたキャリアは、後述するキャリア回収部材30と現像剤担持体5の磁極S1の間に働く磁力により現像剤担持体5に吸引される。
【0030】感光体9とキャリア回収部材30間は一定の間隔をもって保持されており、永久磁石31の磁力分布の中心線33は、キャリア回収部材30の中心と感光体9の中心を結ぶ線34に対し、上方に位置している。中心線33と線34がなす角をθとすると、θは3〜10度、好ましくは3〜5度であるが、これに限定されず、0度または下方に数度ずらした位置関係においても効果が得られる。
【0031】図9はキャリア回収部材の構成と機能を示した断面図である。感光体9上に付着したキャリア35は、キャリア回収部材30の磁力によって吸引される。また現像剤担持体5上から離脱したキャリア36も重力により落下する力が働くので、キャリア回収部材30の近傍で磁力により吸引される。キャリア回収部材30は、内部に鉄等の磁性体、あるいはアルミニウム、ステンレス等の非磁性体からなる保持部材37にブロック状の磁石31を接着している。スリーブ32は、図示しない現像装置の駆動ギアを介して間欠的に矢印a方向に回転されるので、一定量回収されたキャリア38は矢印a方向に搬送される。スリーブ32の駆動方法は必ずしも間欠動作に限定されず、常時回転させてもよい。
【0032】図10はキャリア回収部材と現像剤担持体の磁力分布を示す図である。本発明では、キャリア回収部材30の内部は永久磁石31のみの1つの磁石で構成されている。この場合、キャリア回収部材30周囲に永久磁石31によって生じる磁力39とほぼ同面積で、この磁極とは極性が異なる異極40が生じる。この異極の磁力40によって回収キャリアには矢印a方向の力が働き、移動することができる。41は現像剤担持体5の磁力分布を示している。このようにキャリア回収部材30の現像剤担持体5との近接位置には異極による分布が生じているので、現像剤担持体5の磁極の間で磁気干渉を起こすことなく、回収キャリアを搬送することができる。この際、スリーブ32の表面に金属融着処理、サンドブラスト処理あるいは溝加工等を施しておけば、回収キャリアとスリーブ32表面との摩擦が大きくなるので、搬送をより良好にできる。
【0033】現像剤担持体5のキャリア回収部材30との対向した面には、キャリア回収部材30の永久磁石31とは反対の磁極S1が設けられているため、図11のように搬送したキャリア42を吸引するような磁力bが形成される。従って、搬送されたキャリア42は、キャリア回収部材30の永久磁石31と現像剤担持体5の磁極S1との間に生じる磁界によって現像剤担持体5に吸引されて、現像装置内に回収され再び使用される。
【0034】感光体9上の付着キャリアおよび離脱したキャリアがバイアス電圧と反対極性である場合、キャリア回収部材30にバイアス電圧を印加することによって静電気的にキャリアを吸引する力が強くなるので、より効果を上げることができる。このとき印加する電圧は、現像剤担持体に印加する電圧と同電位、もしくは、それ以上の電圧、または交流電圧を直流電圧に重畳させるとキャリアを吸引する力が強くなる。
【0035】このキャリア回収部材30は飛散トナーを吸引する機能も兼ねている。現像時のトナーの帯電量は、図12のような分布がある。このうち帯電量の低いものや逆極性に帯電している低帯電量トナーが、キャリアとの静電的付着力よりも遠心力が強くなり飛散する。飛散トナーのうち、逆極性(+)に帯電しているものは、キャリア回収部材30に印加されているバイアス電圧(−)によって吸引される。この吸引されたトナーおよびキャリアはスクレーパ43によって、かき落とされる。
【0036】図13はキャリア回収部材の他の実施例を示した図である。内部の永久磁石は棒状の保持部材44に円柱状の磁石材料45を接着し、着磁処理を施して磁極46のみを形成する。
【0037】なお、図6〜図8は本願発明者等によって本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例である。
【0038】現像剤担持体5内に設けられたマグネットロールの磁極配置を変更することは考えないものとして、まず、図6に示すようにキャリア回収部材30内に2つの磁石47、48を180度離して配置した。しかし、この場合には磁石47と磁石48の間に十分な磁力が働かず、キャリアを搬送することができなかった。逆に、十分な磁力を働かせるために図7に示すように磁石48を磁石47に近づけた場合、磁極S1、磁極N1及び磁石47、48が磁気干渉を起こし、磁石48と磁極N1間で働く磁力により現像剤の柱49が生じてしまったり、図8のように磁石48と磁極S1間で反発力が働き、現像剤が現像装置の外部へ流出してしまい、良好なキャリア回収を実現することができなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明の画像形成装置の現像装置によれば、感光体表面に対向する磁極を有する1つの磁石を備えたキャリア回収部材を前記磁極と逆の極性が及ぶ現像剤担持体付近に設けたので、キャリアの回収を円滑に行うことができ、本願発明者等が先に提案した現像装置の現像剤担持体内に設けられたマグネットロールの磁極配置などを変更することなしにキャリア回収部材を構成することができた。
【0040】さらに、マグネットロールとキャリア回収部材の間で殆ど磁気干渉が生じないので、キャリア回収部材を現像剤担持体に近づけて配置することが可能となり、結果として現像装置を小型化することができた。
【0041】また、キャリア回収部材に現像剤担持体に印加するバイアス電圧以上の電圧を印加したので、キャリアを吸引する力がさらに十分となり、確実にキャリアを吸引できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す現像装置の断面図である。
【図2】 感光体上の潜像部、非潜像部、バイアス電圧の関係を示した図である。
【図3】 現像前、現像時のトナーとキャリアの摩擦帯電状態を示した図である。
【図4】 現像剤担持体上のキャリアに働く力を示した図である。
【図5】 キャリアの粒度分布を示した図である。
【図6】 本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例を示す断面図である。
【図7】 本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例を示す断面図である。
【図8】 本発明のキャリア回収部材を得るまでに実験されたキャリア回収部材の一例を示す断面図である。
【図9】 キャリア回収部材の構成と機能について示した図である。
【図10】キャリア回収部材及び現像剤担持体の磁力分布を示す図である。
【図11】キャリア回収部材と現像剤担持体との間に生じる磁力を示した図である。
【図12】トナーの帯電量分布を示した図である。
【図13】キャリア回収部材の他の実施例を示した図である。
【図14】従来技術による現像装置の断面図である。
【図15】撹拌部材の要部拡大図である。
【符号の説明】
1は現像剤容器、2は撹拌補助部材、3、4は撹拌部材、5は現像剤担持体、6は現像剤、7は邪魔部材、8は規制部材、9は感光体、10は帯電器、11は光源、12は傾斜案内板、14はトナーホッパ、15はトナーフィードロール、16はトナー、17は仕切り板、18はマグネットロール、19、32はスリーブ、30はキャリア回収部材、31は永久磁石、37は保持部材、43はスクレーパである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 現像用磁極と、前記現像用磁極の後段側に配置された少なくとも1つの搬送用磁極を備え、かつ、前記現像用磁極に隣設される搬送用磁極の極性が前記現像用磁極の極性と異ならせて設けてある現像剤担持体を用い、前記現像剤担持体上にトナーとキャリアを主成分とする2成分現像剤の磁気ブラシを形成して感光体上に形成した静電潜像を現像する装置において、前記現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する部材を前記現像用磁極に隣設される前記搬送用磁極に近接させて設けるとともに、前記キャリア回収部材内には、前記現像用磁極と同一極性を有する磁極を設けたことを特徴とする画像形成装置の現像装置。
【請求項2】 前記現像剤担持体と前記キャリア回収部材にはバイアス電圧が印加されており、前記キャリア回収部材には現像剤担持体に印加するバイアス電圧と同じ、もしくはより大きな値を持つ同極性の電圧を印加したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の現像装置。
【請求項1】 現像用磁極と、前記現像用磁極の後段側に配置された少なくとも1つの搬送用磁極を備え、かつ、前記現像用磁極に隣設される搬送用磁極の極性が前記現像用磁極の極性と異ならせて設けてある現像剤担持体を用い、前記現像剤担持体上にトナーとキャリアを主成分とする2成分現像剤の磁気ブラシを形成して感光体上に形成した静電潜像を現像する装置において、前記現像剤担持体から離脱したキャリアを回収する部材を前記現像用磁極に隣設される前記搬送用磁極に近接させて設けるとともに、前記キャリア回収部材内には、前記現像用磁極と同一極性を有する磁極を設けたことを特徴とする画像形成装置の現像装置。
【請求項2】 前記現像剤担持体と前記キャリア回収部材にはバイアス電圧が印加されており、前記キャリア回収部材には現像剤担持体に印加するバイアス電圧と同じ、もしくはより大きな値を持つ同極性の電圧を印加したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の現像装置。
【図2】
【図5】
【図13】
【図1】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図15】
【図14】
【図5】
【図13】
【図1】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図15】
【図14】
【公開番号】特開平6−11970
【公開日】平成6年(1994)1月21日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−169255
【出願日】平成4年(1992)6月26日
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【公開日】平成6年(1994)1月21日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)6月26日
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
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