説明

画像形成装置及び像形成ユニット

【課題】 小型化した画像形成装置を提供する。
【解決手段】 中間転写体64における二次転写位置を定着装置90の加熱ロール92よりも低く且つ反二次転写位置を定着装置90の加熱ロール92より高くなるように中間転写体64が傾斜されて設けられ、反二次転写位置に中間転写クリーナ82が設けられ、像形成ユニット96は、ロータリ現像器38の曲面に沿って湾曲して構成され、ロータリ現像器38と定着装置90との間に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト状の部材にトナーを担持する形式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、複数のクリーニングロールを有し、これらのクリーニングロールに互いに異なる極性の残留トナーが吸着可能なクリーニング電界を作用させるクリーニング装置を開示する。また、特許文献2及び特許文献3は、略四角形に形成された中間転写ユニットを開示し、特許文献4は、略三角形に形成された転写ベルトを開示する。特許文献5は、略扁平に形成された感光体ベルトの端部にクリーニング装置が配設されたカラー画像形成装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−098839号公報
【特許文献2】特開2001−175077号公報
【特許文献3】特開2002−341706号公報
【特許文献4】特開平8−328348号公報
【特許文献5】特開平3−220571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した背景からなされたものであり、小型化した画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、画像形成装置本体と、前記画像形成装置本体の上部に回転自在に設けられた開閉カバーと、前記開閉カバーに設けられ、トナー像が定着された用紙が排出される排出部と、前記排出部の下方に配置され、前記開閉カバーが開かれることで着脱される像形成ユニットであって、感光体と、該感光体を帯電させる帯電装置と、前記感光体上のトナー像が一次転写される中間転写体を備えた中間転写装置と、前記一次転写後に前記感光体に残留したトナーをクリーニングする感光体クリーナと、前記中間転写装置から用紙への二次転写後に当該中間転写体に残留したトナーをクリーニングする中間転写クリーナとが一体化された前記像形成ユニットと、前記中間転写体に一次転写されたトナー像が用紙に二次転写される二次転写位置と、加熱ロールを備え、前記二次転写位置の上方に設けられ、前記用紙に二次転写されたトナー像を当該用紙に定着させる定着装置と、前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体上に複数色のトナー像をそれぞれ形成させる複数の現像器を有して回転するロータリ現像器と、を備え、前記像形成ユニットは、前記中間転写体における二次転写位置を前記定着装置の前記加熱ロールよりも低く且つ反二次転写位置を前記定着装置の前記加熱ロールより高くなるように当該中間転写体が傾斜されて設けられ、前記反二次転写位置に前記中間転写クリーナが設けられ、当該像形成ユニットは、前記ロータリ現像器の曲面に沿って湾曲して構成され、前記ロータリ現像器と前記定着装置との間に配置される。
【0006】
また、本発明にかかる像形成ユニットは、感光体と、該感光体を帯電させる帯電装置と、前記感光体上のトナー像が一次転写される中間転写体を備えた中間転写装置と、前記一次転写後に前記感光体に残留したトナーをクリーニングする感光体クリーナと、前記中間転写装置から用紙への二次転写後に当該中間転写体に残留したトナーをクリーニングする中間転写クリーナと、が一体化され、前記中間転写体における二次転写位置を定着装置の加熱ロールよりも低く且つ反二次転写位置を前記定着装置の加熱ロールより高くなるように当該中間転写体が傾斜されて設けられ、前記反二次転写位置に前記中間転写クリーナが設けられ、画像形成装置本体に設けられたロータリ現像器の曲面に沿って湾曲して構成され、前記ロータリ現像器と前記定着装置との間に配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置によれば、画像形成装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置10の概要を示す図である。
【図2】中間転写体クリーナ82を模式的に示す図である。
【図3】第2の短面64bを形成した場合の中間転写体クリーナ82の位置と、第2の短面64bを形成しない場合の中間転写体クリーナ82の位置とを例示する図である。
【図4】略三角形に形成された中間転写体64を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の概要が示されている。本実施形態の画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12の上部に回動支点14を中心に回動自在の開閉カバー16が設けられていると共に、この画像形成装置本体12の下部に例えば1段の給紙ユニット18が配置されている。
【0010】
給紙ユニット18は、給紙ユニット本体20と、用紙が収納される給紙カセット22とを有する。給紙カセット22の奥端近傍上部には、給紙カセット22から用紙を供給するフィードロール24、及び、供給される用紙を1枚ずつ捌くリタードロール26が配置されている。
【0011】
搬送路28は、フィードロール24から排出口30までの用紙通路であり、この搬送路28は、画像形成装置本体12の裏側(図1の右側面)近傍にあって、給紙ユニット18から後述する定着装置90まで略垂直に形成されている。この搬送路28の定着装置90の上流側に後述する二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72とが配置され、二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72の上流側にレジストロール32が配置されている。また、搬送路28の排出口30の近傍には排出ロール34が配置されている。
【0012】
したがって、給紙ユニット18の給紙カセット22からフィードロール24により送り出された用紙は、リタードロール26により捌かれて最上部の用紙のみ搬送路28に導かれ、レジストロール32により一時停止され、タイミングをとって後述する二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間を通ってトナー像が転写され、この転写されたトナー像が定着装置90により定着され、排出ロール34により排出口30から開閉カバー16の上部に設けられた排出部36へ排出される。この排出部36は、排出口部分が低く、正面方向(図1の左方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜している。
【0013】
画像形成装置本体12には、例えば略中央部にロータリ現像器38が配置されている。ロータリ現像器38は、現像器本体40内にイエロー(Yellow)、マゼンタ(Magenta)、シアン(Cyan)及び黒(Black)の4色のトナー像をそれぞれ形成する現像器42a〜42dを有し、ロータリ現像器中心44を中心として左回り(図1において反時計回り)に回転する。現像器42a〜42dそれぞれは、現像ロール46a〜46dを有し、例えばコイルスプリングなどの弾性体48a〜48dにより、現像器本体40の法線方向に押圧されている。
【0014】
ロータリ現像器38には、感光体50が当接するように配置されており、現像ロール46a〜46dは、感光体50に当接していない状態で、それぞれの外周の一部が現像器本体40の外周から半径方向に、例えば2mm突出している。また、現像ロール46a〜46dそれぞれの両端には、現像ロール46a〜46dの直径よりもわずかに大きい直径のトラッキングロール(図示せず)が現像ロール46a〜46dと同軸で回転するように設けられている。つまり、現像器42a〜42dの現像ロール46a〜46dは、ロータリ現像器中心44を中心として、それぞれ90°の間隔で現像器本体40の外周に配置され、現像ロール46a〜46dのトラッキングロールが感光体50の両端に設けられたフランジ(図示せず)に当接し、現像ロール46a〜46dと感光体50との間に所定の隙間を形成しつつ、感光体50上の潜像をそれぞれの色のトナーで現像する。
【0015】
感光体50の下方には、該感光体50を一様帯電する例えば帯電ロールからなる帯電装置52が設けられている。また、感光体50には、該感光体50の回転方向の帯電装置52よりも上流側に像担持体クリーナ54が当接している。像担持体クリーナ54は、例えば一次転写後に感光体50に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレード56と、クリーニングブレード56が掻き取ったトナーを回収するトナー回収ボトル58とから構成される。
なお、トナー回収ボトル58の背面側(図1において右側)は、例えばリブなどが形成され、用紙が滑らかに搬送されるように曲面にされて搬送路28を構成している。
【0016】
ロータリ現像器38の下方には、帯電装置52により帯電された感光体50に、レーザ光などの光線により潜像を書き込む露光装置60が配置されている。また、ロータリ現像器38の上方には、ロータリ現像器38によって可視化されたトナー像を一次転写位置で一次転写され、後述する二次転写位置まで搬送する中間転写装置62が設けられている。
【0017】
中間転写装置62は、例えば中間転写ベルトなどの中間転写体64(像担持体)、一次転写ロール66、ラップインロール68、ラップアウトロール70、二次転写バックアップロール72、スクレーパバックアップロール74及びブラシバックアップロール76から構成される。なお、本実施形態では、中間転写体64を像担持体の一例として説明するが、これに限定されるものではなく、本発明にかかる像担持体には感光体50なども含まれる。
中間転写体64は、例えば弾性を有し、ロータリ現像器38の上方で、第1の長面64a、第2の長面64c、第1の短面64b及び第2の短面64dを有するように略扁平に張られている。また、中間転写体64は、該中間転写体64の長面(第2の長面64c)の下方で一次転写ロール66の上流に配置されたラップインロール68と、一次転写ロール66の下流に配置されたラップアウトロール70との間で感光体50にラップ状に当接する像担持体ラップ領域を有し、感光体50に所定の範囲だけ巻きついて、感光体50の回転に従動する。このように、中間転写体64は、一次転写ロール66によって感光体50上のトナー像を例えばイエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に重ねて一次転写され、この一次転写されたトナー像を後述する二次転写ロール80に向けて搬送する。
なお、ラップインロール68及びラップアウトロール70は、感光体50から離間している。
【0018】
さらに、中間転写体64の裏側(図1の右側面)には、ラップアウトロール70及び二次転写バックアップロール72により、平面部(すなわち、第1の短面64d)が形成されており、この第1の短面64dが二次転写部となって搬送路28に臨むようにされている。
なお、二次転写部において、中間転写体64と搬送路28との間が、例えば12°の角度になるように、ラップアウトロール70は配置されている。
【0019】
中間転写体64の表側(図1の左側面)には、スクレーパバックアップロール74(中間転写体64の回動方向上流側に配置された支持ロール)及びブラシバックアップロール76(中間転写体64の回動方向下流側に配置された支持ロール)により、略鉛直な平面部(すなわち、第2の短面64b)が形成されている。より具体的には、スクレーパバックアップロール74は、ブラシバックアップロール76よりも正面方向(図1の左方向)に位置する。そのため、第2の短面64bは、鉛直な状態から少しだけオーバーハングして、外周面を下方に向けている。また、スクレーパバックアップロール74は、後述する加熱ロール92及び加圧ロール94よりも高く、且つ、排出ロール34よりも低い位置にある。そのため、中間転写装置62は傾斜しており、第2の短面64bは、第1の短面64dよりも高い位置にある。
スクレーパバックアップロール74は、二次転写後に中間転写体64に残留するトナーを後述するスクレーパ84が掻き取ることを補助し、ブラシバックアップロール76は、二次転写後に中間転写体64に残留するトナーを後述するブラシロール86が掻き取ることを補助する。
【0020】
中間転写体64の長辺(第1の長面64a)の上方には、例えば反射型フォトセンサなどのセンサ78が開閉カバー16の裏面(内側)に固定されることによって設けられている。センサ78は、中間転写体64上に形成されたトナーのパッチを読取り、中間転写体64の回転方向における位置を検出するとともに、トナーの濃度検知を行う。
【0021】
中間転写装置62の二次転写バックアップロール72には、搬送路28を挟んで二次転写ロール80が対峙している。つまり、二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間が二次転写部における二次転写位置となっており、二次転写ロール80は、二次転写バックアップロール72の補助により、中間転写体64に一次転写されたトナー像を二次転写位置で用紙に二次転写する。ここで、二次転写ロール80は、中間転写体64が3回転する間、すなわちイエロー、マゼンタ、シアンの3色のトナー像を搬送する間は中間転写体64から離間しており、黒のトナー像が転写されると中間転写体64に当接するようにされている。なお、二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間には、所定の電位差が生じるようにされており、例えば二次転写ロール80を高電圧にした場合には、二次転写バックアップロール72はグランド(GND)などに接続される。
【0022】
中間転写装置62の反二次転写位置側では、第2の短面64bに中間転写体クリーナ82(クリーナ)が当接している。中間転写体クリーナ82は、例えば二次転写後に中間転写体64に残留するトナーを掻き取ってクリーニングするスクレーパ84(第1の清掃手段)、スクレーパ84によるクリーニング後に残ったトナーをさらに掻き取るブラシロール86(第2の清掃手段)、スクレーパ84及びブラシロール86によって掻き取られたトナーを回収するトナー回収ボトル88から構成される。スクレーパ84は、例えばステンレスの薄板からなり、所定の電圧がかけられている。ブラシロール86は、例えば導電性の処理がなされたアクリルなどのブラシからなる。このように、略鉛直な第2の短面64bに当接するよう中間転写体クリーナ82を配設することにより、スクレーパ84及びブラシロール86により掻き取られたトナーは、自重によりトナー回収ボトル88に回収される。すなわち、略鉛直に形成された第2の短面64bと対向する位置に中間転写体クリーナ82を配設することにより、掻き取られたトナーを運搬するための運搬機構が不要になり、装置の小型化が可能になる。
また、中間転写体64がトナー像を搬送する間は、スクレーパ84及びブラシロール86は、中間転写体64から離間しており、所定のタイミングでこれらが一体となって中間転写体64に当接するようにされている。
【0023】
二次転写位置の上方には、定着装置90が配置されている。定着装置90は、加熱ロール92と加圧ロール94とを有し、二次転写ロール80及び二次転写バックアップロール72により用紙に二次転写されたトナー像を用紙に定着させ、排出ロール34に向けて搬送する。
【0024】
像形成ユニット96は、中間転写装置62、感光体50、帯電装置52、像担持体クリーナ54及び中間転写体クリーナ82を一体化したものである。この像形成ユニット96は、開閉カバー16の排出部36に直近下方に配置されており、例えば中間転写装置62がロータリ現像器38と定着装置90との間に配置され、開閉カバー16を開くことにより着脱される。本例では、中間転写体クリーナ82が中間転写装置62の第2の短面64bに対向する位置に配設されるため、像形成ユニット96は、ロータリ現像器64の曲面に沿って湾曲した薄型の交換ユニットとして形成される。
【0025】
次に上記実施形態の作用について説明する。
画像形成信号が送られると、感光体50が帯電装置52により一様に帯電され、この帯電された感光体50には、画像信号に基づいて露光装置60から光線が出射される。露光装置60からの光線は、感光体50の表面を露光し、潜像が形成される。露光装置60により形成された感光体50の潜像は、ロータリ現像器38によってイエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーで現像され、中間転写体64に重ねて一次転写される。一次転写において、感光体50に残留する廃トナーは、像担持体クリーナ54によって掻き取られ、回収される。
【0026】
一方、給紙信号等により、給紙カセット22に収納された用紙は、フィードロール24により送り出され、リタードロール26により捌かれて搬送路28に導かれ、レジストロール32により一次停止され、タイミングをとって二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間に導かれる。用紙が二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間に導かれると、中間転写体64に一次転写されているトナー像が二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72とによって用紙に二次転写される。二次転写後に、中間転写体64に残留する廃トナーは、中間転写体クリーナ82によって掻き取られ、回収される。
【0027】
トナー像を転写された用紙は、開口962を通って、定着装置90に導かれ、加熱ロール92と加圧ロール94とによる熱圧力によって、トナー像を定着される。トナー像が定着した用紙は、排出ロール34により排出口30から排出部36へ排出される。
【0028】
図2において、中間転写体クリーナ82が模式的に示されている。中間転写体64の第1の長面64a及び第2の長面64cは、互いに対向して形成され、それぞれ画像形成装置10の上方及び下方にトナーを担持する面を向ける。また、第1の短面64d(不図示)及び第2の短面64bは、互いに対向して形成され、第1の短面64dは、トナー像の転写位置として用いられ、第2の短面64bは、残トナーの除去位置として用いられる。したがって、中間転写体クリーナ82は、第2の短面64bに対向する位置に配設され、トナー除去時に中間転写体64の短面64bに当接する。
スクレーパ84は、薄い板状部材で構成されており、トナーと逆極性となるバイアス電圧が印加されている。中間転写体クリーナ82が中間転写体64に当接すると、スクレーパ84は、スクレーパバックアップロール72と対向する位置で中間転写体64に当接し、その先端部分で中間転写体64の表面に付着したトナーを掻き取る。したがって、スクレーパ84は、中間転写体64に高く積層されたトナーを効率よく掻き取ることができる。
【0029】
また、ブラシロール86は、回転自在に設けられ、表面に帯電性のファーブラシが形成されている。中間転写体クリーナ82が中間転写体64に当接すると、ブラシロール86は、ブラシバックアップロール76と対向する位置で中間転写体64に当接し、中間転写体64の回転に逆らう方向に回転する。ブラシロール89の表面に形成されたブラシは、ブラシロール86の回転に従って中間転写体64の表面に付着したトナーを掻き取る。なお、ブラシロール86は、ブラシ構造を有しない導電性ロールであってもよい。
【0030】
ブラシロール86は、中間転写体64の第2の短面64bに対して、スクレーパ84よりも下流側で当接する。これにより、中間転写体64に付着したトナーは、スクレーパ84によって主に積層した部分が掻き取られて薄い層となり、ブラシロール86により薄い層状になったトナーが掻き取られる。
【0031】
図3において、第2の短面64bを形成した場合の中間転写体クリーナ82の位置と、第2の短面64bを形成しない場合の中間転写体クリーナ82の位置とが示されている。画像形成装置10を小型化する場合には、定着装置90の位置をできるだけ低くする必要がある。そのため、図3(A)及び図3(B)に示すように、二次転写位置である第1の短面64dを低くする必要がある。そして、これに伴い略扁平な中間転写体64が、正面側(図3の左側)でより高くなるように傾斜する。
図3(A)に示すように、トナーのクリーニングに必要な大きさの第2の短面64bが形成された場合に、中間転写体クリーナ82をこの第2の短面64bに対向する位置に配置することができる。
一方、図3(B)に示すように、第2の短面64bが形成されない場合に、いずれかの長面に中間転写体クリーナ82を配置する必要がある。この場合には、図3(A)に示した場合よりも画像形成装置本体12を高くする必要がある。すなわち、略扁平な中間転写体64に短面を設け、この短面に対向する位置に中間転写体クリーナ82を配置することにより、画像形成装置本体12の小型化が可能になる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態における画像形成装置10は、中間転写体64に付着したトナーの除去効率を高めると共に、装置全体の高さを抑えることができる。
【0033】
なお、上記実施形態では、2つの長面と2つの短面とが互いに対向する位置に設けられた中間転写体64を具体例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、略扁平な三角形の中間転写体64であってもよい。
図4において、略三角形に形成された中間転写体64が例示されている。中間転写体64は、二次転写バックアップロール72、スクレーパバックアップロール74及びブラシバックアップロール76により扁平な略三角形に形成される。このように、第1の短面64dを形成しない場合でも、中間転写体クリーナ82を中間転写体64の短面に対向させることにより、画像形成装置本体12の高さを抑えることができる。なお、この場合には、二次転写部を形成するために二次転写バックアップロール72を感光体50と同程度の大きさにする必要がある。また、用紙は、二次転写バックアップロール72及び二次転写ロールで形成される二次転写部に対して12°程度の角度で進入する必要があるので、搬送路28が湾曲してしまう。
【符号の説明】
【0034】
10・・・画像形成装置
12・・・画像形成装置本体
18・・・給紙ユニット
28・・・搬送路
38・・・ロータリ現像器
42a〜42d・・・現像器
46a〜46d・・・現像ロール
50・・・感光体
52・・・帯電装置
54・・・像担持体クリーナ
60・・・露光装置
62・・・中間転写装置
64・・・中間転写体
80・・・二次転写ロール
82・・・中間転写体クリーナ
90・・・定着装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体の上部に回転自在に設けられた開閉カバーと、
前記開閉カバーに設けられ、トナー像が定着された用紙が排出される排出部と、
前記排出部の下方に配置され、前記開閉カバーが開かれることで着脱される像形成ユニットであって、感光体と、該感光体を帯電させる帯電装置と、前記感光体上のトナー像が一次転写される中間転写体を備えた中間転写装置と、前記一次転写後に前記感光体に残留したトナーをクリーニングする感光体クリーナと、前記中間転写装置から用紙への二次転写後に当該中間転写体に残留したトナーをクリーニングする中間転写クリーナとが一体化された前記像形成ユニットと、
前記中間転写体に一次転写されたトナー像が用紙に二次転写される二次転写位置と、
加熱ロールを備え、前記二次転写位置の上方に設けられ、前記用紙に二次転写されたトナー像を当該用紙に定着させる定着装置と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記感光体上に複数色のトナー像をそれぞれ形成させる複数の現像器を有して回転するロータリ現像器と、を備え、
前記像形成ユニットは、前記中間転写体における二次転写位置を前記定着装置の前記加熱ロールよりも低く且つ反二次転写位置を前記定着装置の前記加熱ロールより高くなるように当該中間転写体が傾斜されて設けられ、前記反二次転写位置に前記中間転写クリーナが設けられ、当該像形成ユニットは、前記ロータリ現像器の曲面に沿って湾曲して構成され、前記ロータリ現像器と前記定着装置との間に配置されること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
感光体と、
該感光体を帯電させる帯電装置と、
前記感光体上のトナー像が一次転写される中間転写体を備えた中間転写装置と、
前記一次転写後に前記感光体に残留したトナーをクリーニングする感光体クリーナと、
前記中間転写装置から用紙への二次転写後に当該中間転写体に残留したトナーをクリーニングする中間転写クリーナと、が一体化され、
前記中間転写体における二次転写位置を定着装置の加熱ロールよりも低く且つ反二次転写位置を前記定着装置の前記加熱ロールより高くなるように当該中間転写体が傾斜されて設けられ、
前記反二次転写位置に前記中間転写クリーナが設けられ、
画像形成装置本体に設けられたロータリ現像器の曲面に沿って湾曲して構成され、前記ロータリ現像器と前記定着装置との間に配置されること、
を特徴とする像形成ユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−211096(P2009−211096A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−147272(P2009−147272)
【出願日】平成21年6月22日(2009.6.22)
【分割の表示】特願2003−357159(P2003−357159)の分割
【原出願日】平成15年10月17日(2003.10.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】