説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】精度よく現像ローラー上のトナー膜厚を求めることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持して第1の周速度で回転する現像ローラー20Yと、前記液体現像剤を前記現像ローラーに供給する液体現像剤供給部と、前記現像ローラー20Yと当接して前記第1の周速度よりも速い第2の周速度で回転する膜厚検出用ローラー19Yと、前記膜厚検出用ローラー19Yに対して光を射出すると共に、前記膜厚検出用ローラー19Yからの反射光を受光する検出センサー24Yと、前記検出センサー24Yで受光された反射光に基づき前記液体現像剤供給部の供給量を制御する制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体上に形成した潜像をトナー及びキャリアからなる液体現像剤によって現像し、この現像像をさらに記録媒体に転写して、転写されたトナー像を融着し定着して画像形成する画像形成装置及びこのような画像形成装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコーンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
上記のような液体現像剤を用いた画像形成装置では、現像ローラー上の液体現像剤膜厚(塗布量)を精度よく制御する必要がある。液体現像剤膜厚が大きいと現像ニップ中でトナーが、潜像が形成されている感光体側に移動が終了せず、現像ローラーと感光体のニップ出口でキャリアの泣き別れ時にリブが発生し、画質欠陥となる。反対に液体現像剤膜厚が小さいと紙上のトナー量が不足し、濃度が低下する。よって、現像ローラー上の液体現像剤膜厚は精度よく制御する必要がある。
【0004】
液体現像剤膜厚の制御のために、液体現像方式の電子写真では、アニロックスローラーで液体現像剤をくみ上げ、規制ブレードによりすりきることで、一定量の液体現像剤を供給する方法が提案されている。また、現像ローラー上にクリーニングブレードもしくはクリーニングローラーを設け、ローラー上の液体現像剤を一度ゼロリセットすることで、安定した供給を可能とする技術も提案されている(特許文献1)。しかし、アニロックスローラーの磨耗や溝部分の埋まりがあるため、液体現像剤膜厚は一定ではない。よって、アニロックスの回転数を変化させることで液体現像剤膜厚を制御することが必要である。
【0005】
そこで、特許文献2記載の技術のように、温度センサーや膜厚センサーを現像ローラー近傍に設けることで、現像ローラー上の液体現像剤膜厚を正確に形成することが提案されている。また、液体現像剤膜厚を検出するために、一般的に光学式のセンサーを用いることが提案されている。
【特許文献1】特開2009−186552号公報
【特許文献2】特開特開2004−12710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術によれば、現像ローラー上の液体現像剤膜厚を光学式のセンサー検出することは、キャリアの影響により、反射光・拡散光が安定しないことで、検出が難しい、という問題があった。また、現像ローラーは感光体とのニップを稼ぐために硬度の低い例えばウレタンゴム表層のローラーを用い、さらにローラーに電圧を印加するためウレタンゴム表層にはカーボンの導電剤を入れている。そのため現像ローラーは黒もしくは黒に近い色をしていて、その表面にシアンやイエローなどのカラートナーの膜を形成しても、現像ローラーそのものの色が強く出てしまい、ほとんどの波長の光を吸収するため、液体現像剤膜厚の正確な検出が難しい、という問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る画像形成装置は、トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持して第1の周速度で回転する現像ローラーと、前記液体現像剤を前記現像ローラーに供給する液体現像剤供給部と、前記現像ローラーと当接して前記第1の周速度よりも速い第2の周速度で回転する膜厚検出用ローラーと、前記膜厚検出用ローラーに対して光を射出すると共に、前記膜厚検出用ローラーからの反射光を受光する検出センサーと、前記検出センサーで受光された反射光に基づき、前記液体現像剤供給部の供給量を制御する制御部と、を有する。
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像ローラーと当接し前記現像ローラー上の液体現像剤によって静電潜像が現像される像担持体を有し、前記現像ローラーに担持された前記液体現像剤は、前記現像ローラーと前記膜厚検出用ローラーとによって形成されるニップを通過した後に、前記現像ローラーと前記像担持体とによって形成されるニップを通過する。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記現像ローラーと当接し前記現像ローラー上の液体現像剤によって静電潜像が現像される像担持体と、前記膜厚検出用ローラー上の前記液体現像剤をクリーニングするクリーニングブレードと、を有し、前記現像ローラーに担持された前記液体現像剤は、前記現像ローラーと前記像担持体とによって形成されるニップを通過した後に、前記現像ローラーと前記膜厚検出用ローラーとによって形成されるニップを通過する。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記膜厚検出用ローラーの表層の材質が、前記現像ローラーの表層の材質と異なる。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置の制御方法は、トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持して第1の周速度で回転する現像ローラーと、前記液体現像剤を前記現像ローラーに供給する液体現像剤供給部と、前記現像ローラーと当接して前記第1の周速度よりも速い第2の周速度で回転する膜厚検出用ローラーと、前記膜厚検出用ローラーに対して光を射出すると共に、前記膜厚検出用ローラーからの反射光を受光する検出センサーと、前記検出センサーで受光された反射光に基づき前記液体現像剤供給部の供給量を制御する制御部と、を有し、前記制御部によって液体現像剤供給量の制御を行う。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置の制御方法は、前記制御が印字動作開始前に行われる。
【0013】
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成装置の制御方法は、現像ローラー20Yの液体現像剤をより速い周速の膜厚検出用ローラー19Yに移動させ、膜厚検出用ローラー19Yにおける液体現像剤量を光学的な検出センサー24Yにより反射光を検出し、これに基づいてアニロックスローラー32Yの速度を制御するものであり、このような本発明の画像形成装置及び画像形成装置の制御方法によれば、精度よく現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図3】実施例1に係る現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yと関係を模式的に示す図である。
【図4】光学検出センサーによるローラー表面の液体現像剤膜厚検出を説明する図である。
【図5】比較例に係る画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図6】比較例に係る液体現像剤膜厚検出精度を説明する図である。
【図7】本発明の実施例1に係る液体現像剤膜厚検出精度を説明する図である。
【図8】本発明の実施例2に係る現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yと関係を模式的に示す図である。
【図9】本発明の実施例2に係る液体現像剤膜厚検出精度を説明する図である。
【図10】本発明の実施例3に係る液体現像剤膜厚検出精度を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、転写ベルト40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。
【0016】
画像形成部は、感光体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kによって、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、入力された画像信号に基づいて露光ユニット12Y、12M、12C、12Kに搭載される各露光ヘッドを駆動することで、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0017】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラー20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラー20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラーであるアニロックスローラー32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0018】
転写ベルト40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラー41とテンションローラー42との間に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラー41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで一次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0019】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラー41と対向配置され、さらに2次転写ローラークリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラー61を配置した転写位置において、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0020】
さらに、経路シート材搬送経路Lの下流には、定着ユニット90が配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
【0021】
また、テンションローラー42は、ベルト駆動ローラー41と共に転写ベルト40を超過しており、転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、転写ベルトクリーニングブレード46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
【0022】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部及び現像装置について説明する。図2は画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0023】
画像形成部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、感光体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラー20Y、感光体スクイーズローラー13Y、感光体スクイーズローラー13Y’が配置されている。また、感光体スクイーズローラー13Y、13Y’には、付属構成として感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’からなるクリーニング装置が配置されている。70Y、71Y、72Y、73Yは各クリーニングブレードを保持するクリーニングブレード保持部材である。
【0024】
そして、現像装置30Yにおける現像ローラー20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、中間塗布ローラー16Y、膜厚検出用ローラー19Y、トナー圧縮コロナ発生器22Yが配置されている。中間塗布ローラー16Yには、アニロックスローラー32Yが当接しており、アニロックスローラー32Yには、現像ローラー20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。75Yは規制ブレード33Yを保持するブレード保持部材である。
【0025】
中間塗布ローラー16Yには、現像ローラー20Yに供給されずに中間塗布ローラー16Y上に残った液体現像剤を掻き落とす中間塗布ローラークリーニングブレード17Yが当接している。
【0026】
膜厚検出用ローラー19Yは現像ローラー20Yに当接しており、現像ローラー20Yから移動した液体現像剤におけるトナー膜厚の検出のために用いられるものである。また、この膜厚検出用ローラー19Yは現像ローラー20Yとトレール方向に回転するように構成されている。この膜厚検出用ローラー19Yの近傍には、膜厚検出用ローラー19Yに対して光を射出すると共に、膜厚検出用ローラー19Yからの反射光を受光する検出センサー24Yが設けられている。この検出センサー24Yには、不図示のマイクロコンピューターなどからなる算出部に接続されており、この算出部により、検出センサー24Yで受光された反射光に基づき膜厚検出用ローラー19Y上のトナー膜厚を算出する。
【0027】
液体現像剤容器31Yの中にオーガ34Yが収容されており、このオーガ34Yによって液体現像剤容器31Y内の液体現像剤を攪拌しつつ、アニロックスローラー32Yに液体現像剤を供給するようになっている。
【0028】
また、転写ベルト40に沿って、感光体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラー51Yが配置され、その移動方向下流側に転写ベルトスクイーズローラー53Y、バックアップローラー54Y、転写ベルトスクイーズローラークリーニングブレード55Yからなる転写ベルトスクイーズ装置52Yが配置されている。
【0029】
感光体10Yは、現像ローラー20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該感光体10Yの感光層は、有機感光体又はアモルファスシリコン感光体等で構成さ
れる。コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上にレーザ光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。
【0030】
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラーなどの構成は、後段に配置されるローラーなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0031】
現像装置30Yには、コンパクション作用を施すトナー圧縮コロナ発生器22Y、及び、キャリア内にトナーを概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yが設けられている。
【0032】
トナー圧縮コロナ発生器22Yは、現像効率を向上させるために、現像ローラー20Y上の液体現像剤に対してバイアス電圧の印加を行い、液体現像剤中のトナーを圧縮状態とする。
【0033】
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラー20Y、液体現像剤を現像ローラー20Yに供給する中間塗布ローラー16Yと、この中間塗布ローラー16Yに液体現像剤を塗布ローラーであるアニロックスローラー32Yと、現像ローラー20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックスローラー32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラー20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするトナー圧縮コロナ発生器22Y、現像ローラー20Yのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Yを有する。76Yは現像ローラークリーニングブレード21Yを保持するクリーニングブレード保持部材である。なお、コンパクション状態とは、液体現像剤中のトナー成分を現像ローラー20Y表面側に圧縮状態にすることをいう。
【0034】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜3wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコーンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約15〜25%とした高粘度(HAAKE RheoStress RS600を用いて、25℃の時のせん断速度が1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0035】
アニロックスローラー32Yは、中間塗布ローラー16Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能するものである。このアニロックスローラー32Yは、円筒状の部材であり、表面に液体現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが反時計回り回転し、アニロックスローラー32Yに液体現像剤を供給し、アニロックスローラー32Yは時計回りに回転して、反時計回りに回転する中間塗布ローラー16Yに液体現像剤を塗布する。アニロックスローラー32Yによって中間塗布ローラー16Yに塗布された液体現像剤は、反時計回りに回転する現像ローラー20Yに供給される。
【0036】
規制ブレード33Yは、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロックスロー
ラー32Yの表面に当設し、アニロックスローラー32Yによって坦持搬送される液体現像剤の量を規制している。そしてアニロックスローラー32Yの回転速度を調整することで、中間塗布ローラー16Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0037】
現像ローラー20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラー20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設け、さらにこの弾性層にPFAやウレタンコートの被覆を設けたものである。現像ローラークリーニングブレード21Yは、現像ローラー20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
【0038】
中間塗布ローラー16Yについても、鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設け、さらにこの弾性層にPFAやウレタンコートの被覆を設けたものである。
【0039】
トナー圧縮コロナ発生器22Yは、現像ローラー20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラー20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにトナー圧縮コロナ発生器22Yによって、トナー圧縮部位でトナー圧縮コロナ発生器22Y側から現像ローラー20Yに向かって電界が印加される。
【0040】
現像ローラー20Yに担持されてトナー圧縮された現像剤は、現像ローラー20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。
【0041】
一次転写の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向して現像ローラー20Yの下流側に配置して感光体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して感光体10Yに摺接して回転する摺動ローラー部材から成る感光体スクイーズローラー13Y、13Y’と、該感光体スクイーズローラー13Y、13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、感光体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の感光体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の感光体スクイーズローラー13Y、13Y’を設けているが、ひとつの感光体スクイーズローラーによって構成しても良い。
【0042】
一次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラー51Yにより転写ベルト40へ転写する。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0043】
一次転写の下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上の転写されずに残った液体現像剤をクリーニングする。
【0044】
転写ベルトスクイーズ装置52Yは、一次転写部50Yの下流側に配置され、転写ベルト40上から余剰なキャリア液を除去し、顕像内のトナー粒子比率を上げる処理を行うものである。
【0045】
転写ベルトスクイーズ装置52Yは、感光体スクイーズ装置と同様、表面に弾性体を被覆して感光体40に摺接して回転する摺動ローラー部材から成る転写ベルトスクイーズローラー53Yと、感光体40を挟んで転写ベルトスクイーズローラー53Yと対向配置されるバックアップローラー54Yと、転写ベルトスクイーズローラー53Yに押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード55Yとから構成され、転写ベルト40に一次転写された現像剤から余剰なキャリアを回収する機能を有する。
【0046】
次に、以上のように構成される本発明の画像形成装置における現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚の制御について説明する。以下、液体現像剤膜厚制御の態様に応じて、第1実施例から第4実施例まで順次説明する。
(実施例1)
実施例1においては、膜厚検出用ローラー19Yを、現像ローラー20Yと感光体10Yとが形成する現像ニップの上流側に設け、膜厚検出用ローラー19Yに対し光学センサーである検出センサー24Yを設けた構成が採用される。また、膜厚検出用ローラー19Y上の液体現像剤からの反射光を検出センサー24Yで受光し、受光した検出結果に基づいて液体現像剤膜厚を制御する動作は、画像形成装置の通常の印字動作が行われていないとき(例えば、印字動作前や装置起動時)に行われるものである。
【0047】
また、実施例1においては、通常印字動作時と、トナー膜厚検出時とで、膜厚検出用ローラー19Yに印加するバイアス電圧を切り換えるようにする。図3は実施例1に係る現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yと関係を模式的に示す図である。実施例1では、図3に示すように膜厚検出用ローラー19Yに印加するバイアス電圧を切り換える。
【0048】
現像ローラー20Yの表層の材質には、ウレタンゴムにカーボンが添加されたものを用いる。また、現像ローラー20Yに印加されるバイアス電圧は、通常印字動作時、トナー膜厚検出時のいずれにおいても450Vである。
【0049】
一方、膜厚検出用ローラー19Yの表層の材質には、ウレタンゴムにカーボンが添加されたものを用いる。また、膜厚検出用ローラー19Yの回転方向は、現像ローラー20Yに対しトレール方向とし、膜厚検出用ローラー19Yの回転速度は、現像ローラー20Yの周速度(第1の周速度)に対し、2倍の周速度(第2の周速度)となるように設定される。また、膜厚検出用ローラー19Yに印加されるバイアス電圧は、通常印字動作時では750V、トナー膜厚検出時では0Vである。
【0050】
以上の条件でアニロックスローラー32Yの速度を変えながら、現像ローラー20Y上の膜厚を変化させ、各膜厚での測定誤差を評価した。また、現像ローラー20Yに直接検出センサー24Yを取り付けてトナー膜厚を算出したものを比較例とした。図5は比較例に係る画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。測定はそれぞれ5回行った。実際の液体現像剤膜厚の測定は拭取りによる重量の測定によって行った。
【0051】
まず、比較例の場合について説明する。図6は比較例に係る液体現像剤膜厚検出精度を説明する図である。図6(A)は検出センサー24Y出力の液体現像剤膜厚依存性を示しており、図6(B)は検出センサー24Y出力のバラツキの液体現像剤膜厚依存性を示しており、また、図6(C)は検出センサー24Yの液体現像剤膜厚との関係を示している。
【0052】
まず、現像ローラー20Yに検出センサー24Yを設けた場合の出力結果が図6(A)である。図6(A)乃至図6(B)のいずれにおいても横軸は、拭取り法による重量測定にもとづく液体現像剤膜厚である。また、図6(A)の縦軸は正反射光の出力電圧であり
、トナーがない状態(0um)で5.0Vとなるように調整している。トナーが多くなると、拡散する分だけ正反射光が少なくなるため、検出される光量が少なくなり電圧が落ちる。比較例の場合においては、この結果から、6um以上で電圧がほぼ一定になることがわかる。
【0053】
また、図6(B)は各液体現像剤膜厚での出力が、どの程度のバラツキが生じるかを示したもので、5回の測定の中で(最大−最小)で表示しいている。このバラツキは、電気的なノイズの発生と、検出するための光量が低いので検出センサー24Yの感度が悪いことに起因している。
【0054】
以上の結果、比較例の測定における各液体現像剤膜厚でのばらつきは、図6(C)のようになる。トナー膜厚6umを超えるところでは、バラツキが非常に大きくなる。
【0055】
次に、第2の周速度で回転する膜厚検出用ローラー19Yに検出センサー24Yをつけた実施例1の場合における膜厚検出精度の評価について説明する。図7は実施例1に係る液体現像剤膜厚検出精度を説明する図である。なお、図7における(A)乃至(C)は、図6における(A)乃至(C)に相当するものである。
【0056】
図7(A)においては、横軸は現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚であるが、膜厚検出用ローラー19Yは現像ローラー20Yの2倍の速度で回転しているため、膜厚検出用ローラー19Y上ではトナーが1/2になり、現像ローラー上の液体現像剤膜厚6um以上でも一定にならずに、電圧は低くなっていることがわかる。
【0057】
また、各液体現像剤膜厚での電圧のバラツキは図7(B)のとおりであり、これは比較例とほとんど変わらない。
【0058】
そして、この測定での液体現像剤膜厚測定精度のバラツキの結果が図7(C)である。この結果、膜厚ばらつきが6um以上のところでも0.2um以下に収まっていることがわかる。
【0059】
現像ローラー20Yより速い周速の膜厚検出用ローラー19Yと検出センサー24Yを用いて液体現像剤膜圧を検出するメリットについて説明する。図4は光学検出センサーによるローラー表面のトナー膜厚検出を説明する図である。図4はローラー表面に光を射出する発光部Aと、ローラー表面からの正反射光を受光することが可能な位置に設けられた正反射光受光部Bと、ローラー表面からの拡散光を受光することが可能な位置に設けられた拡散光受光部Cとからなる検出センサーによって、トナーとキャリア液とからなるローラー表面上の液体現像剤を検出している状況を模式的に示している。
【0060】
図4(A)はローラー上に液体現像剤量が多い状況を示しており、図4(B)はローラー上に液体現像剤量が少ない状況を示している。ローラー上の液体現像剤量が多い状態では、反射光(正反射光、拡散光ともに)の量にほとんど差はなく、高い精度での検出が難しい状況となる。
【0061】
一方、図4(B)に示すように、反射光がローラーの表面状態の影響を受けるくらい液体現像剤量が少ないときには、正反射光、拡散光ともに検出感度が高くなる。すなわち、光学検出センサーを用いて液体現像剤膜厚を検出しようとする場合、全体の液体現像剤量が少ないことで、微小な液体現像剤量の増減に対し、正反射光、拡散光ともに変化し、感度が高くなる、という傾向がある。
【0062】
本発明では、上記のような特性を利用するものである。すなわち、現像ローラー20Y
より速い周速の膜厚検出用ローラー19Yに液体現像剤を移動させることにより、膜厚検出用ローラー19Y上の単位面積当たりの液体現像剤量を、現像ローラー20Y上のそれより低減させる。そして、液体現像剤が少なくなった膜厚検出用ローラー19Y上で、検出センサー24Yの発光部から発光された光の液体現像剤からの反射光を検出センサー24Yの受光部によって検出し、受光素子は受光した光量に基づいて電圧を出力するものである。
【0063】
次に、検出センサー24Yによって検出される電圧から、液体現像剤膜厚を制御する方法を説明する。本発明に用いる現像装置は、アニロックスローラー32Yの回転速度を制御することで、液体現像剤の膜厚を制御するものである。液体現像剤膜厚を6.0umを狙いの膜厚として制御を行う。図7(A)の液体現像剤膜厚と検出センサー24Yの出力電圧の測定結果の平均をとり、(1)式に近似することができる。xは液体現像剤膜厚、yは出力電圧である。
【0064】
y=−0.3316x+5.0 ・・・(1)
(1)式から液体現像剤の膜厚を6.0umとするには、出力電圧3.01Vとなるようにアニロックスローラー32Yの回転速度を制御することで可能である。
【0065】
そして、現像ローラー20Yの表面速度は270mm/secとし、膜厚検出用ローラー19Yの表面速度は540mm/secとした。このとき、アニロックスローラー32Yの表面速度を変更しながら、検出センサー24Yの出力電圧を検出した結果が表1である。
【0066】
【表1】

表1の結果から、出力電圧が3.01Vとなるアニロックスローラー32Y表面速度は、297mmと324mmの間にあることがわかる。そこでこの2点の線形補間を行い、出力電圧3.01Vとなるアニロックスローラー32Yの表面速度を求める。この2点を通る直線は、(2)式であらわされる。aは回転速度で、bは出力電圧である。
【0067】
b=−0.0089a+5.79 ・・・(2)
(2)式から、出力電圧3.01Vになるようなアニロックスローラー32Yの表面速度は312mm/secであることを求めることができる。
【0068】
以上のように、膜厚検出用ローラー19Yに検出センサー24Yを設けることで、検出センサー24Yの出力電圧を検出しながら、アニロックスローラー32Yの回転速度を制御することで、現像ローラー上の液体現像剤膜厚を所定の値に制御することが可能である。
【0069】
まとめると、本発明の画像形成装置及び画像形成装置の制御方法は、現像ローラー20Yの液体現像剤をより速い周速の膜厚検出用ローラー19Yに移動させ、膜厚検出用ロー
ラー19Yにおける液体現像剤量を光学的な検出センサー24Yにより反射光を検出し、これに基づいてアニロックスローラー32Yの速度を制御するものであり、このような本発明の画像形成装置及び画像形成装置の制御方法によれば、精度よく現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚を制御することが可能となる。
【0070】
次に、本発明の実施例2について説明する。
(実施例2)
図8は実施例2に係る現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yと関係を模式的に示す図である。実施例2では、実施例1と同じ装置構成で、膜厚検出用ローラー19Yの回転方向を、現像ローラー20Yに対してカウンター回転とした。それに伴い、検出センサー24Yの検出位置を図8に示すような配置に変更している。また、膜厚検出用ローラー19Yの回転速度は、現像ローラー20Yの周速度(第1の周速度)に対し、2倍の周速度(第2の周速度)となるように設定される。現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yと印加するバイアス電圧は、共に同バイアスである450Vとした。また、実施例2においては、バイアス電圧は、通常印字動作時、液体現像剤膜厚検出時に応じて切り換えることはしない。
【0071】
図9は実施例2に係る液体現像剤膜厚算出精度を説明する図である。なお、図9における(A)乃至(C)は、図6における(A)乃至(C)に相当するものである。図9からもわかるように、測定バラツキは0.2um以下となり、膜厚検出の精度が非常に高いことがわかる。
【0072】
次に、検出センサー24Yによって検出される電圧から、液体現像剤膜厚を制御する方法を説明する。液体現像剤膜厚を6.5umを狙いとして制御を行う。図9(A)の液体現像剤膜厚と検出センサー24Yの出力電圧の測定結果の平均をとり、(3)式に近似することができる。xは液体現像剤膜厚、yは出力電圧である。
【0073】
y=−0.3384x+5.0 ・・・(3)
(1)式から液体現像剤の膜厚を6.5umとするには、出力電圧2.80Vとなるようにアニロックスローラー32Yの回転速度を制御することで可能である。
【0074】
そして、現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yの表面速度を実施例1と同じ条件とし、アニロックスローラー32Yの表面速度を変更しながら、検出センサー24Yの出力電圧を検出した結果が表2である。
【0075】
【表2】

表2の結果から、出力電圧が2.80Vとなるアニロックスローラー32Y表面速度は、324mmと351mmの間にあることがわかる。そこでこの2点の線形補間を行い、出力電圧2.80Vとなるアニロックスローラー32Yの表面速度を求める。この2点を通る直線は、(4)式であらわされる。aは回転速度で、bは出力電圧である。
【0076】
b=−0.007a+5.15 ・・・(4)
(2)式から、出力電圧3.01Vになるようなアニロックスローラー32Yの表面速度は336mm/secであることを求めることができる。
【0077】
次に、本発明の実施例3について説明する。
(実施例3)
実施例3では、実施例2と同じ装置構成で、膜厚検出用ローラー19Yの表層にNBR(二トリルゴム)にリチウム系のイオン導電剤を添加した白色系のゴムローラを用いた。すなわち、実施例3では、膜厚検出用ローラー19Yの表層の材質が、現像ローラー20Yの表層の材質と異なるもので構成されている。また現像ローラー20Yに対し、また、膜厚検出用ローラー19Yの回転方向はカウンターであり、周速度は3倍の速度にした。
【0078】
図10は実施例3に係るトナー膜厚算出精度を説明する図である。なお、図10における(A)乃至(C)は、図6における(A)乃至(C)に相当するものである。図10からもわかるように、測定バラツキは0.1um以下に抑えることができた。これは、膜厚検出用ローラー19Yの表層に白色のものを用いることで反射光量が増え、検出センサー24Yの感度が向上したことによるものと考えられる。
【0079】
次に、検出センサー24Yによって検出される電圧から、液体現像剤膜厚を制御する方法を説明する。液体現像剤膜厚を6.0umを狙いとして制御を行う。図10(A)の液体現像剤膜厚と検出センサー24Yの出力電圧の測定結果の平均をとり、(5)式に近似することができる。xは液体現像剤膜厚、yは出力電圧である。
【0080】
y=−0.4462x+5.0 ・・・(5)
(5)式から液体現像剤の膜厚を6.0umとするには、出力電圧2.32Vとなるようにアニロックスローラー32Yの回転速度を制御することで可能である。
【0081】
そして、現像ローラー20Yと膜厚検出用ローラー19Yの表面速度を実施例1と同じ条件とし、アニロックスローラー32Yの表面速度を変更しながら、検出センサー24Yの出力電圧を検出した結果が表3である。
【0082】
【表3】

表3の結果から、出力電圧が2.32Vとなるアニロックスローラー32Y表面速度は、324mmと351mmの間にあることがわかる。そこでこの2点の線形補間を行い、出力電圧2.80Vとなるアニロックスローラー32Yの表面速度を求める。この2点を通る直線は、(6)式であらわされる。aは回転速度で、bは出力電圧である。
【0083】
b=−0.0122a+6.36 ・・・(6)
(2)式から、出力電圧2.32Vになるようなアニロックスローラー32Yの表面速度は331mm/secであることを求めることができる。
【0084】
上記実施例1乃至3に係る方法で、印字前に現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚を検出し、これが所定の膜厚になるように制御することで、所定の画像濃度を出力することができるようになる。
【0085】
また、1回の印字で所定の枚数(例えば1000枚)に達したら、一度印字を停止し、実施例1乃至4に係る方法で現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚を検出した上で、これが所定の膜厚になるように制御することで、濃度変化を抑えた安定した印字を行うことができるようになる。
【0086】
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成装置の制御方法は、現像ローラー20Yの液体現像剤をより速い周速の膜厚検出用ローラー19Yに移動させ、膜厚検出用ローラー19Yにおける液体現像剤量を光学的な検出センサー24Yにより反射光を検出し、これに基づいてアニロックスローラー32Yの速度を制御するものであり、このような本発明の画像形成装置及び画像形成装置の制御方法によれば、精度よく現像ローラー20Y上の液体現像剤膜厚を制御することが可能となる。
【符号の説明】
【0087】
10Y、10M、10C、10K・・・感光体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13Y’・・・感光体スクイーズローラー、14Y、14Y’・・・感光体スクイーズローラークリーニングブレード、16Y・・・中間塗布ローラー、17Y・・・中間塗布ローラークリーニングブレード、18Y・・・感光体クリーニングブレード、19Y・・・膜厚検出用ローラー、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラー、21Y・・・現像ローラークリーニングブレード、22Y・・・トナー圧縮コロナ発生器、24Y・・・検出センサー、25Y・・・膜厚検出用ローラークリーニングブレード、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラー、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラー)、40・・・転写ベルト、41・・・ベルト駆動ローラー、42・・・テンションローラー、45・・・現像剤回収部、46・・・転写ベルトクリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラー、52Y、52M、52C、52K・・・転写ベルトスクイーズ装置、53Y・・・転写ベルトスクイーズローラー、54Y・・・転写ベルトスクイーズバックアップローラー、55Y・・・転写ベルトスクイーズローラークリーニングブレード、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラー、62・・・2次転写ローラークリーニングブレード、70Y、71Y、72Y、73Y、74Y、76Y・・・(クリーニング)ブレード保持部材、75Y・・・規制ブレード保持部材、90・・・定着ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーおよびキャリア液を含む液体現像剤を担持して第1の周速度で回転する現像ローラー、前記液体現像剤を前記現像ローラーに供給する液体現像剤供給部材、及び前記第1の周速度よりも速い第2の周速度で回転するとともに前記現像ローラーと当接して前記現像ローラーに担持された前記液体現像剤を担持するローラーを有する現像部と、前記現像ローラーと当接して現像ニップを形成し、前記現像ローラーに担持された前記液体現像剤で現像される像担持体と、
前記ローラーに光を射出する発光部、及び前記発光部から射出された光がローラーで反射された光を受光する受光部を有する検出センサーと、
前記検出センサーの前記受光部で受光された光の光量に基づいて、前記液体現像剤供給部材により前記現像ローラーに供給される前記液体現像剤の供給量を制御する制御部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記現像ローラーに担持された前記液体現像剤を、前記現像ローラーと前記ローラーとによって形成されるニップを通過させた後に、前記現像ニップを通過させる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ローラーの表層の材質は、前記現像ローラーの表層の材質と異なる請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記液体現像剤供給部材は供給ローラーであり、
前記制御部は、前記供給ローラーの回転数を調整して、液体現像剤の供給量を制御する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
トナーとキャリア液を含む液体現像剤を液体現像剤供給部材で第1の周速度で回転する現像ローラーに供給し、
前記液体現像剤供給部材で前記液体現像剤が供給された前記現像ローラーと前記第1の周速度よりも速い第2の周速度で回転するローラーを前記現像ローラーに当接させて前記現像ローラーに供給された液体現像剤を前記ローラーに移動させ、
前記ローラーに移動された液体現像剤に光を発光して前記ローラーに担持された液体現像剤により反射された光の光量を検出し、
検出された光の光量に基づいて前記液体現像剤供給部材から前記現像ローラーに供給される液体現像剤の供給量を調整することを特徴とする画像形成方法。
【請求項6】
前記液体現像剤供給部材による液体現像剤の供給量液体現像剤が調整された後、調整された供給量の液体現像剤を前記現像ローラーに供給し、
液体現像剤が供給された前記現像ローラーで潜像を現像する請求項5に記載の画像形成方法。
【請求項7】
前記液体現像剤供給部材による液体現像剤の供給量の調整は、前記液体現像剤供給部材の移動速度の調整により行う請求項5または6に記載の画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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