説明

画像形成装置

【課題】設定変更を行う操作者の利便性を向上させ、かつ、設定ミスの発生を抑制することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】この画像形成装置では、設定内容を示すQRコード121を読み取って設定データを生成する画像読取部102と、そのQRコード121を用紙Pに印刷し、かつ、QRコード121に対応する設定内容を用紙Pに視覚的に識別可能に印刷して出力する印刷出力部107と、画像読取部102がQRコード121の読み取りを行った場合に、設定データに基づき、記憶部113に記憶された設定内容を変更する主制御部110と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コード化された設定情報を読み取って設定データを生成し、その設定データに基づき設定内容を変更する画像形成装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の画像形成装置では、設定情報としてのバーコードを用紙に印刷して出力することができるようになっている。そして、この画像形成装置は、用紙に印刷したバーコードを読み取ることによって設定内容を変更する。
【0004】
したがって、ユーザーは、画像形成装置の設定内容を自身の所望する設定内容に変更した後、設定情報としてのバーコードを用紙に印刷して出力しておくことにより、次からは画像形成装置にバーコードを読み取らせるだけで、画像形成装置の設定内容を自身の所望する設定内容に変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−287477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、バーコードというのは、縞模様状の線の太さによって数値や文字を表しているものであり、通常、バーコードを見ただけでは内容までは判別できない。このため、特許文献1の画像形成装置では、ユーザーが画像形成装置の設定変更を行うときに、自身の所望する設定内容に対応したバーコードとは異なるバーコードを選択してしまうことが多々ある。すなわち、特許文献1の画像形成装置では、設定ミスが発生し易い。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、設定変更を行う操作者の利便性を向上させ、かつ、設定ミスの発生を抑制することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、設定内容を記憶する記憶部と、設定内容を示す設定情報を読み取って設定データを生成する読取部と、その読取部に読み取らせるための設定情報を記録媒体に印刷し、かつ、設定情報に対応する設定内容を記録媒体に視覚的に識別可能に印刷して出力する印刷出力部と、読取部が設定情報の読み取りを行った場合に、設定データに基づき、記憶部に記憶された設定内容を変更する設定変更制御部と、を備えている。
【0009】
このように、本発明の画像形成装置では、読取部は、設定内容を示す設定情報を読み取って設定データを生成する。また、印刷出力部は、読取部に読み取らせるための設定情報を記録媒体に印刷し、かつ、設定情報に対応する設定内容を記録媒体に視覚的に識別可能に印刷して出力する。さらに、設定変更制御部は、読取部が設定情報の読み取りを行った場合に、設定データに基づき、記憶部に記憶された設定内容を変更する。したがって、画像形成装置の設定変更を行う操作者からすると、設定情報を前以て記録媒体に印刷して出力しておけば、設定変更後に従前の設定内容に戻そうとする場合、前以て印刷出力しておいた記憶媒体(従前の設定内容に応じた設定情報が印刷された記録媒体)を読取部に読み取らせるだけで良くなる(従前の設定内容に戻すための入力操作を手動で行う必要がなくなる)ので、利便性が良い。
【0010】
特に、本発明の画像形成装置では、設定情報と共に、その設定情報に対応する設定内容が視覚的に識別可能に記憶媒体に印刷される。したがって、画像形成装置の設定変更を行う操作者に、読取部による設定情報の読み取りによってどのような設定内容に変更されるかを事前に理解させることができるので、設定ミスの発生が抑制される。
【0011】
上記の構成において、好ましくは、設定内容の変更が可能な設定項目が複数有り、印刷出力部は、設定項目について設定内容の変更を許可するか否かを示す可否情報を記入するための可否情報記入欄を記録媒体に設け、読取部は、可否情報を読み取って可否データを生成し、設定変更制御部は、読取部が設定情報の読み取りを行った場合に、可否データに基づき、設定変更の許可を受けた設定項目と設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別し、設定変更の許可を受けた設定項目については設定データに基づき設定内容を変更する一方、設定変更の許可を受けていない設定項目については設定内容を変更しない。このように構成すれば、画像形成装置の設定変更を行う操作者からすると、複数の設定項目について設定変更した後、容易に、複数の設定項目のうちの一部の設定項目についてのみ従前の設定内容に戻すことができるので、利便性が良い。
【0012】
上記の構成において、好ましくは、印刷出力部は、可否情報記入欄を設定項目に1つずつ割り当てる。このように構成すれば、画像形成装置の設定変更を行う操作者からすると、複数の設定項目のそれぞれについて設定内容の変更を許可するか否かを示す可否情報を記入する作業が容易になる。
【0013】
この構成において、好ましくは、設定内容を固定しておくべき固定設定項目が存在する場合、印刷出力部は、固定設定項目に対応する可否情報記入欄に設定内容を変更しない旨の情報を予め挿入しておく、あるいは、固定設定項目に可否情報記入欄を割り当てない。このように構成すれば、画像形成装置の設定変更を行う操作者からすると、複数の設定項目のそれぞれについて設定内容の変更を許可するか否かを示す可否情報を記入する作業そのものが不要となるので、利便性が良い。
【0014】
また、この構成において、好ましくは、印刷出力部は、可否情報記入欄としてのチェックボックスを設定項目に1つずつ割り当て、設定変更制御部は、チェックボックスにチェックが入っているか否かを判断することで、設定変更の許可を受けた設定項目と設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別する。このように構成すれば、画像形成装置の設定変更を行う操作者からすると、チェックボックスにチェックを入れるだけで良くなるので、利便性が良い。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、設定変更を行う操作者の利便性を向上させ、かつ、設定ミスの発生を抑制することが可能な画像形成装置を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態による画像形成装置の概略図
【図2】図1に示した画像形成装置のハードウェア構成を示したブロック図
【図3】図1に示した画像形成装置から出力されるメンテナンスレポートの図
【図4】図1に示した画像形成装置から出力されるメンテナンスレポートの図(図3に示したメンテナンスレポートのチェックボックスの1つにチェックを入れた状態の図)
【図5】図1に示した画像形成装置から出力されるメンテナンスレポートの図(図3に示したメンテナンスレポートのチェックボックスの1つを省力した状態の図)
【図6】図1に示した画像形成装置の動作(設定内容を変更するときの動作)を説明するためのフロー図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図1を参照して、本発明の一実施形態による画像形成装置100の全体構成について説明する。
【0018】
本実施形態の画像形成装置100は、たとえば、コピー、プリンター、スキャナーおよびファックスなどの複数種のジョブの実行が可能な複合機である。そして、この画像形成装置100は、操作パネル101、画像読取部102、給紙部103、搬送路104、画像形成部105および定着部106などを備える。なお、給紙部103、搬送路104、画像形成部105および定着部106を含む機構部は、画像データに応じた画像を用紙P(記録媒体)に印刷して出力する印刷出力部107である。
【0019】
操作パネル101には、液晶表示部11が設けられている。液晶表示部11には、各種設定などを行うためのメニューおよび設定キー(ソフトキー)が表示されるとともに、装置状態などを示すメッセージも表示される。そして、ユーザーは、液晶表示部11に表示された設定キーを押下することで、各種設定などを行うことができる。なお、液晶表示部11は、その表示面がタッチパネルで覆われた形態をとる。これにより、液晶表示部11に表示された設定キーがユーザーによって押下されたとき(タッチパネルが押下されたとき)、タッチパネルの出力に基づいて押下位置の座標を検出できるようになっている。
【0020】
また、操作パネル101には、テンキー12やスタートキー13などのハードキーが設けられている。テンキー12は、数値入力が必要な設定指示をユーザーから受け付けるためのハードキーである。スタートキー13は、各種ジョブの実行開始の指示をユーザーから受け付けるためのハードキーである。
【0021】
画像読取部102は、原稿を読み取り、原稿の画像データを形成する。画像読取部102には、図示しないが、露光ランプ、ミラー、レンズおよびイメージセンサーなどの光学系部材が設けられている。また、画像読取部102には、イメージセンサーから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部や、各種補正を行う補正処理部も設けられている。なお、補正処理部が行う補正としては、シェーディング補正などが挙げられる。たとえば、補正処理部は、シェーディング補正を行うにあたって、シェーディングポジションにおいて露光ランプを点灯させて白基準板に光を照射し、そのときのイメージセンサーの出力値に基づき、シェーディング補正時に用いる白基準データを生成する。
【0022】
画像読取部102は、載置読取用コンタクトガラス21に載置される原稿を読み取る際に原稿に光を照射し、反射光を受けたイメージセンサーの出力値をA/D変換した後、AD変換後のデータに対して各種補正(シェーディング補正など)を施すことによって、画像データを生成する。なお、原稿の読み取り時には、主走査方向(原稿搬送方向と垂直な方向)にライン単位で読み取りを行い、そのようなライン単位の読み取りを副走査方向(原稿搬送方向)に連続して繰り返す。たとえば、図示しないモーターの駆動力によって露光ランプを副走査方向に移動させ、ライン単位の読み取りを副走査方向に連続して行う。
【0023】
これにより、画像読取部102による原稿の読み取り動作によって得られた画像データに基づき印刷を行うことができる。また、画像読取部102による原稿の読み取り動作によって得られた画像データを蓄積することもできる。
【0024】
また、画像読取部102には、原稿カバー22が設けられている。そして、載置読取用コンタクトガラス21による原稿の読み取り時には、載置用コンタクトガラス21に載置された原稿を原稿カバー22で押えることができるようになっている。なお、この原稿カバー22に原稿搬送装置としての機能を持たせても良い。この場合には、原稿カバー22によって、送り読取用コンタクトガラス23に原稿を1枚ずつ送ることができるようになる。
【0025】
給紙部103は、用紙Pを収容するカセット31を複数有し、それら複数のカセット31に収容された用紙Pを搬送路104に供給する。また、この給紙部103には、収容された用紙Pを引き出すピックアップローラー32や、用紙Pの重送を抑制するための分離ローラー対33などが設けられている。
【0026】
搬送路104は、装置内部において用紙Pを搬送する。具体的に言うと、給紙部103から供給された用紙Pは、搬送路104によって、画像形成部105および定着部106をこの順番で通過し、排出トレイ41にまで導かれる。この搬送路104には、用紙Pを搬送する複数の搬送ローラー対42が設けられている。さらに、用紙Pを画像形成部105の手前で待機させ、タイミングを合わせて画像形成部105に送り出すレジストローラー対43も設けられている。
【0027】
画像形成部105は、画像データに基づきトナー像を形成し、そのトナー像を用紙Pに転写する。画像形成部105は、感光体ドラム51、帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラー55およびクリーニング装置56などを含んでいる。
【0028】
トナー像の形成プロセスおよびトナー像の用紙Pへの転写プロセスとしては、まず、感光体ドラム51を回転駆動させ、その感光体ドラム51の表面を帯電装置52で所定電位に帯電させる。また、露光装置53は、画像データに基づき光ビームLを出力し、感光体ドラム51の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム51の表面に静電潜像を形成する。続いて、現像装置54は、感光体ドラム51の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する。
【0029】
そして、転写ローラー55は、感光体ドラム51の表面に圧接する。この後、レジストローラー対43がタイミングを計り、転写ローラー55と感光体ドラム51との間に用紙Pを進入させる。このとき、転写ローラー55には所定の電圧が印加される。これによって、感光体ドラム51の表面のトナー像が用紙Pに転写される。なお、転写プロセスが終わると、クリーニング装置56は、感光体ドラム51の表面に残留するトナーなどを除去する。
【0030】
定着部106は、用紙Pに転写されたトナー像を加熱・加圧して定着させる。この定着部106は、発熱源を内蔵する定着ローラー61と、定着ローラー61に圧接される加圧ローラー62とを含んでいる。そして、トナー像が転写された用紙Pは、定着ローラー61と加圧ローラー62との間を通過することで、加熱・加圧される。これにより、用紙Pにトナー像が定着され、印刷が完了する。そして、印刷済みの用紙Pは、搬送路104に導かれ、搬送ローラー対42によって排出トレイ41に送られる。
【0031】
次に、図2を参照して、画像形成装置100のハードウェア構成について説明する。
【0032】
画像形成装置100は、主制御部110を含んでいる。そして、主制御部110は、中央演算処理装置であるCPU111や画像処理部112などを有する。画像処理部112は、画像処理専用のASICやメモリーなどからなっており、画像データに対して、拡大/縮小、濃度変換およびデータ形式変換などの各種の画像処理を施す。
【0033】
また、主制御部110は、操作パネル101、画像読取部102および印刷出力部107(給紙部103、搬送路104、画像形成部105および定着部106)などと接続されている。そして、主制御部110は、記憶部113に記憶された各種のプログラムおよびデータに基づき、各部の制御や演算などを行う。なお、主制御部110は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部と、画像形成や各種回転体を回転させるモーターのオン/オフを制御するエンジン制御部とに分割されていてもよい。
【0034】
記憶部113は、ROM113a、RAM113bおよびHDD113cなどの揮発性の記憶装置と不揮発性の記憶装置とを含む。そして、各種のプログラムおよびデータは、たとえば、ROM113aに記憶され、RAM113bに展開される。
【0035】
また、主制御部110は、通信部114と接続される。通信部114は、たとえば、外部のコンピューター200とネットワーク(あるいは、通信ケーブル)を介して通信可能に接続される。これにより、コンピューター200から送信された画像データに基づき印刷を行うことができる。また、画像読取部102による原稿の読み取り動作によって得られた画像データをコンピューター200に送信することもできる。さらに、たとえば、通信部114にモデムなどを内蔵してもよく、この場合、電話回線などのネットワークを介して、外部のファックス装置300とファックス通信を行うことができる。
【0036】
主制御部110に接続される操作パネル101は、表示制御部14を有する。表示制御部14は、CPUやICなどからなり、液晶表示部11(タッチパネル)に表示された設定キーがユーザーによって押下されると、タッチパネルの出力を受けて押下位置の座標を特定する。これによって、液晶表示部11に対するユーザーの押下位置(ユーザーが押下した設定キー)が特定される。タッチパネルの出力と押下位置の座標との対応を示すテーブルなどのデータは、記憶部15(あるいは、記憶部113)に記憶される。
【0037】
たとえば、表示制御部14は、ユーザーが実行しようとするジョブに関する設定変更を受け付けるための設定画面(設定キーやメッセージなどが配された画面)を液晶表示部11に表示させる。液晶表示部11に表示された設定キーをユーザーが押下すると、表示制御部14は、ユーザーが押下した設定キーを検知し、その検知結果を主制御部110に出力する。これにより、主制御部110は、ユーザーが実行しようとするジョブに関して設定変更を行う。たとえば、コピージョブの場合、ユーザーが設定変更できる設定項目としては、用紙選択、縮小/拡大、濃度、両面/分割およびページ集約などが挙げられる。なお、コピージョブ以外のジョブについても、ユーザーが設定変更できる設定項目は種々ある。
【0038】
そして、表示制御部14は、ジョブに関する設定変更をユーザーから受け付けた後、スタートキーを液晶表示部11に表示させる。これにより、ユーザーは、液晶表示部11に表示されたスタートキーを押下することによって、ジョブの実行を開始させることができる。あるいは、ハードキーとしてのスタートキー13を押下した場合にも、ジョブの実行を開始させることができる。
【0039】
ところで、本実施形態の画像形成装置100においては、一般のユーザーが設定変更できない設定項目が存在する。たとえば、各種機構部のホームポジション、各種回転体の回転速度、および、各部の温度や各部への供給電圧(電流)などは、一般のユーザーが設定変更できない設定項目である。このような設定項目を設定変更できる操作者としては、たとえば、画像形成装置100のメンテナンスを行うサービスマンや、画像形成装置100の試験や評価を行うメーカー開発者などが挙げられる。なお、以下の説明では、一般のユーザーが設定変更できない設定項目をメンテナンス用の設定項目と称し、ジョブの実行に際してユーザーが設定変更できる設定項目と区別する。また、以下の説明では、便宜上、一般のユーザー以外の操作者(サービスマンやメーカー開発者など)のことを、単に操作者と称する場合もある。
【0040】
メンテナンス用の設定項目についての設定内容の変更指示は、操作パネル101が操作者から受け付けるようになっている。たとえば、操作パネル101は、メンテナンス用の設定項目についての設定内容の変更指示を操作者から受け付けるのに先立って、認証画面(パスワードの入力を操作者に行ってもらうための画面)を表示し、操作者にパスワードを入力してもらう。そして、操作パネル101は、操作者によって入力されたパスワードが認証可能なパスワードか否かを判断し、認証可能と判断した場合にのみ、メンテナンス用の設定項目についての設定内容の変更指示を操作者から受け付ける(メンテナンスモードに移行する)。
【0041】
なお、認証用のパスワードは、一般のユーザーには知らされていない。このため、一般のユーザーは、メンテナンス用の設定項目の設定内容を変更することができない。その一方、サービスマンやメーカー開発者は、認証用のパスワードを知らされているので、メンテナンス用の設定項目の設定内容を変更できる。
【0042】
また、メンテナンス用の設定項目の設定内容を変更しようとする操作者は、図3に示すようなメンテナンスレポート120を印刷出力することができる。たとえば、操作者は、メンテナンスレポート120を印刷出力するとき、メンテナンスレポート120を印刷出力する旨の入力操作を操作パネル101に対して行う。このような入力操作を操作者が操作パネル101に対して行うと、印刷出力部107は、メンテナンス用の設定項目の設定内容(現時点の設定値)を示す設定情報を用紙Pに印刷し、かつ、その用紙Pにメンテナンス用の設定項目の設定内容を視覚的に識別可能に印刷して出力する。このときに出力される用紙Pがメンテナンスレポート120である。
【0043】
なお、図3に示すメンテナンスレポート120では、メンテナンス用の設定項目の一例として、「Shading Position(白基準板に光を照射するときの露光ランプのポジション)」、「Scanner Motor Speed(露光ランプを副走査方向に移動させるためのモーターの回転速度)」、および、「Fuser Temperature(定着温度)」のみを表記しているが、これら以外にも、メンテナンス用の設定項目は多数存在する。
【0044】
本実施形態のメンテナンスレポート120では、メンテナンス用の設定項目および設定内容(現時点の設定値)が文字列や数字で表記される。これにより、操作者は、メンテナンスレポート120を確認することによって、メンテナンス用の設定項目が現時点でどのような設定内容になっているかを容易に把握することができる。
【0045】
さらに、本実施形態のメンテナンスレポート120では、メンテナンス用の設定項目の設定内容(現時点の設定値)をコード化したQRコード121が設定情報として表記される。なお、QRコード121を印刷出力部107で印刷するためのプログラムは、たとえば、記憶部113に記憶されている。
【0046】
ここで、メンテナンス用の設定項目の設定内容を変更しようとする操作者は、メンテナンスレポート120に印刷されたQRコード121を画像読取部102に読み取らせることができる。QRコード121を読み取った画像読取部102は、QRコード121に応じた設定データ(すなわち、メンテナンスレポート120に印刷されたメンテナンス用の設定項目の設定内容に応じた設定データ)を生成する。なお、QRコード121を画像読取部102に読み取らせるためのプログラムは、たとえば、記憶部113に記憶されている。
【0047】
そして、メンテナンスレポート120に印刷されたQRコード121を画像読取部102が読み取ると、主制御部110は、画像読取部102によるQRコード121の読み取り動作によって得られた設定データに基づき、メンテナンス用の設定項目の設定内容を変更する(記憶部113に記憶された設定内容を書き換える)。
【0048】
また、メンテナンス用の設定項目が複数存在する場合に、メンテナンスレポート120を印刷出力する旨の入力操作を操作パネル101が操作者から受け付ければ、印刷出力部107は、メンテナンス用の複数の設定項目および設定内容(現時点の設定値)を視覚的に識別可能に印刷して出力する。そして、印刷出力部107は、メンテナンスレポート120を印刷するとき、メンテナンス用の複数の設定項目のそれぞれについて設定内容の変更を許可するか否かを示す可否情報を操作者に記入してもらうための可否情報記入欄をメンテナンスレポート120に設ける。たとえば、印刷出力部107は、可否情報記入欄をメンテナンスレポート120に複数設け、それら複数の可否情報記入欄をメンテナンス用の複数の設定項目のそれぞれに1つずつ割り当てる。
【0049】
画像読取部102は、メンテナンスレポート120をスキャンするとき、メンテナンスレポート120に印刷されたQRコード121を読み取るとともに可否情報も読み取り、QRコード121に応じた設定データおよび可否情報に応じた可否データを生成する。
【0050】
主制御部110は、画像読取部102がメンテナンスレポート120のスキャンを行った場合に、画像読取部102による可否情報の読み取り動作によって得られた可否データに基づき、複数の設定項目のうちから設定変更の許可を受けた設定項目と設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別する。そして、主制御部110は、設定変更の許可を受けた設定項目については、設定データに基づき設定内容を変更し、設定変更の許可を受けていない設定項目については、設定内容を変更しない。
【0051】
メンテナンスレポート120に設ける可否情報記入欄は、特に限定されないが、チェックボックス122である。たとえば、主制御部110は、チェックボックス122にチェックが入っていなければ、設定変更の許可を受けていると判断し、チェックボックス122にチェックが入っていなければ、設定変更の許可を受けていないと判断する。言い換えると、主制御部110は、チェックボックス122にチェックが入っているか否かを判断することで、設定変更の許可を受けた設定項目と設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別する。
【0052】
また、メンテナンスの状況によっては、変更した設定内容をそのまま固定しておいた方が好ましい設定項目(以下、固定設定項目と称する)が出現する場合がある。このような場合には、操作者自身が設定内容を変更しない旨の情報を可否情報記入欄に記入してもよいが、操作者が操作パネル101に対して入力操作を行うことによって、固定設定項目に対応する可否情報記入欄に設定内容を変更しない旨の情報を予め挿入しておくことができる。あるいは、固定設定項目に可否情報記入欄そのものを割り当てないようにすることもできる。
【0053】
たとえば、可否情報記入欄がチェックボックス122であれば、印刷出力部107は、メンテナンスレポート120の印刷に際して、図4に示すように、固定設定項目に対応するチェックボックス122に予めチェックを入れておく。あるいは、図5に示すように、固定設定項目にチェックボックス122そのものを割り当てないようにしておく。これにより、画像読取部102がメンテナンスレポート120のスキャンを行った場合、主制御部110は、固定設定項目については設定内容を変更しない。なお、図4および図5の例では、図中の「Scanner Motor Speed」が固定設定項目に相当する。
【0054】
このようなメンテナンスレポート120の印刷出力および読み取りを行える画像形成装置100においては、たとえば、サービスマンによるメンテナンス(たとえば、故障の修理や、一般のユーザーの要望に応じた設定内容への変更など)の作業効率が向上する。
【0055】
たとえば、本実施形態では、画像形成装置100のメンテナンスを行うサービスマンは、メンテナンス作業に先立ち、メンテナンスレポート120を印刷出力部107に印刷出力させ(メンテナンスレポート120が複数枚になる場合もある)、メンテナンスに必要な設定項目が印刷されたメンテナンスレポート120を取得しておく。ここでは、メンテナンスに必要な設定項目が複数存在するとする。さらに、サービスマンは、取得したメンテナンスレポート120に印刷された複数の設定項目のうち、設定変更しない設定項目に対応するチェックボックス122にチェックを入れておく。
【0056】
この後、サービスマンは、操作パネル101に対して入力操作を行うことによって、メンテナンスに必要な複数の設定項目をそれぞれ設定変更する。なお、ここで設定変更する設定項目は、対応するチェックボックス122にチェックが入っていない設定項目である。そして、サービスマンは、メンテナンスに必要な複数の設定項目のうち、正しく設定変更できた設定項目については、対応するチェックボックス122にチェックを入れ、さらなる設定変更が必要な設定項目については、対応するチェックボックス122にチェックを入れないでおく。
【0057】
このとき、さらなる設定変更が必要な設定項目を従前の設定内容に戻した方が良い場合がある。このような場合に、サービスマンは、メンテナンスレポート120を画像読取部102に読み取らせる。これにより、メンテナンスに必要な設定項目のうち、正しく設定変更できた設定項目については設定内容が変更されず、さらなる設定変更が必要な設定項目のみが従前の設定内容に戻る。
【0058】
このように、サービスマンは、メンテナンスに必要な複数の設定項目のそれぞれについて、正しく設定変更できた毎に、対応するチェックボック122にチェックを入れる。そして、サービスマンは、最終的に全てのチェックボックス122が埋まるまで、設定変更を繰り返し行う。
【0059】
この例では、サービスマンからすると、メンテナンスに必要な複数の設定項目のそれぞれの従前の設定内容を書きとめておく必要がなく、かつ、従前の設定値を再入力する必要もないので、利便性が良い。さらに、メンテナンスに必要な複数の設定項目のそれぞれの設定変更が正しく行われたか否かを容易に識別できるので、設定変更すべき設定項目が設定変更されないままになってしまうのを抑制することもできる。
【0060】
なお、一般のユーザーが複数台の画像形成装置100(ここでは、複数台の画像形成装置100が同一仕様であるとする)を所有していれば、それら複数台の画像形成装置100に対して同一の設定変更を施さなければならない場合がある。このような場合、従来であれば、画像形成装置100の設定変更を1台ずつ手動で行わなければならず、手間がかかる。さらには、画像形成装置100の設定変更を1台ずつ手動で行うと、メンテナンスに必要な複数の設定項目のいずれかの設定変更をし忘れたり、設定変更時に入力ミスを起こしたりしてしまう可能性がある。
【0061】
しかし、本実施形態であれば、サービスマンは、まず、複数台の画像形成装置100のうちの1台のみを設定変更し、設定変更後のメンテナンスレポート120を新たに取得する。その後、サービスマンは、新たに取得したメンテナンスレポート120を残りの画像形成装置100に読み取らせる。このため、残りの画像形成装置100についても、1台目の画像形成装置100と同じように設定変更される。これにより、サービスマンのメンテナンス作業が簡素化され、かつ、設定変更のし忘れや設定変更時の入力ミスが抑制される。
【0062】
また、本実施形態では、画像形成装置100の試験や評価を行うメーカー開発者の利便性も向上させることができる。たとえば、画像形成装置100の試験や評価に際して、1台の画像形成装置100を複数の開発者が共用し、複数の開発者が互いに異なる設定内容で試験や評価を行う場合が多々ある。したがって、従来であれば、開発者は、試験や評価を行おうとする度に、設定内容を確認したり設定変更したりしなければならない。このため、開発者にとっては煩わしい。特に、設定変更すべき設定項目が多数あれば、全ての設定項目を自身の望む設定内容に戻すのに手間がかかる。
【0063】
しかし、本実施形態であれば、開発者は、複数の設定項目が自身の望む設定内容になっている状態で、メンテナンスレポート120を予め取得しておく。そして、開発者は、別の開発者が画像形成装置100を使用した後、その画像形成装置100を自身が使用するときに、予め取得しておいたメンテナンスレポート120を画像形成装置100に読み取らせる。これにより、開発者からすると、設定変更のための操作を行うことなく、複数の設定項目を自身の望む設定内容に確実に戻すことができるので、利便性が良い。
【0064】
次に、図6を参照して、メンテナンス用の複数の設定項目の設定内容をメンテナンスレポート120に基づいた設定内容に変更するときの動作について説明する。
【0065】
まず、図6のフローのスタート時点では、一般のユーザー以外の操作者が、画像形成装置100をメンテナンスモードに移行し、メンテナンスレポート120を印刷出力させることによって、メンテナンスレポート120を取得しているとする。そして、操作者がメンテナンスレポート120を画像形成装置100にセットしてスキャンの実行指示を行ったとき、図6のフローがスタートする。なお、以下の説明では、メンテナンスレポート120に印刷された設定情報がQRコード121であり、可否情報がチェックボックス122であるとする。
【0066】
ステップS1において、画像読取部102は、メンテナンスレポート120のスキャンを開始する。ステップS2において、画像読取部102は、メンテナンスレポート120に印刷されたQRコード121およびチェックボックス122を読み取り、設定データおよび可否データを生成する。ステップS3において、主制御部110は、チェックが入っていない(設定変更の許可を受けた)設定項目とチェックが入った(設定変更の許可を受けていない)設定項目とを識別する。
【0067】
ステップS4において、主制御部110は、複数の設定項目のうちの1つを抽出する。たとえば、通し番号の若い順に抽出する。ステップS5において、主制御部110は、抽出した設定項目にチェックが入っているか否かを判断する。そして、抽出した設定項目にチェックが入っていなければ、ステップS6に移行する。ステップS6に移行すると、主制御部110は、設定データに基づき、抽出した設定項目の設定内容を変更する(記憶部113に記憶された設定内容を書き換える)。その後、ステップS7に移行する。なお、ステップS5において、抽出した設定項目にチェックが入っていると主制御部110が判断した場合にも、ステップS7に移行する。すなわち、ステップS5からステップS7に移行する場合には、主制御部110は、抽出した設定項目の設定内容を変更しない。
【0068】
ステップS7に移行すると、主制御部110は、残りの設定項目が有るか否かを判断する。そして、残りの設定項目が有れば、ステップS4に戻り、残りの設定項目が無ければ、終了する。
【0069】
本実施形態では、上記のように、画像読取部102(読取部)は、設定内容を示すQRコード121(設定情報)を読み取って設定データを生成する。また、印刷出力部107は、QRコード121を用紙P(記録媒体)に印刷し、かつ、QRコード121に対応する設定内容を用紙Pに視覚的に識別可能に印刷して出力する。すなわち、印刷出力部107は、メンテナンスレポート120を印刷出力する。さらに、主制御部110(設定変更制御部)は、画像読取部102がQRコード121の読み取りを行った場合に、画像読取部102が生成した設定データに基づき、記憶部113に記憶された設定内容を変更する。これにより、画像形成装置100の設定変更を行う操作者からすると、メンテナンスレポート120を前以て印刷出力しておけば、設定変更後に従前の設定内容に戻そうとする場合、前以て印刷出力しておいたメンテナンスレポート120を画像読取部102に読み取らせるだけで良くなる(従前の設定内容に戻すための入力操作を手動で行う必要がなくなる)ので、利便性が良い。
【0070】
特に、本実施形態では、QRコード121と共に、そのQRコード121に対応する設定内容が視覚的に識別可能にメンテナンスレポート120に印刷される。したがって、画像形成装置100の設定変更を行う操作者に、画像読取部102によるQRコード121の読み取りによってどのような設定内容に変更されるかを事前に理解させることができるので、設定ミスの発生が抑制される。
【0071】
なお、本実施形態のメンテナンスレポート120であれば、空白箇所に自由にメモを取ることができるし、メンテナンスレポート120をスキャンしてファックス通信することもできる。また、メンテナンスレポート120は紙媒体であるので、USBメモリーなどに設定データを保存する場合と異なり、設定内容の確認が容易である。また、USBメモリーなどに保存された設定データであれば、外部に設定データが流出した場合にデータが書き換えられる恐れがあるが、仮にメンテナンスレポート120が外部に流出したとしても、そのメンテナンスレポート120では画像形成装置100の設定変更しかできないので、問題はない。
【0072】
また、本実施形態では、上記のように、設定内容の変更が可能な設定項目が複数有る場合、印刷出力部107は、複数の設定項目のそれぞれについて設定内容の変更を許可するか否かを示す可否情報を記入してもらうためのチェックボックス122(可否情報記入欄)を複数の設定項目に1つずつ割り当て、画像読取部102は、チェックボックス122を読み取って可否データを生成し、主制御部110は、画像読取部102がQRコード121の読み取りを行なった場合に、可否データに基づき、複数の設定項目のうちから設定変更の許可を受けた設定項目と設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別し、設定変更の許可を受けた設定項目については、画像読取部102が生成した設定データに基づき設定内容を変更する一方、設定変更の許可を受けていない設定項目については、設定内容を変更しない。このように構成すれば、画像形成装置100の設定変更を行う操作者からすると、複数の設定項目について設定変更した後、容易に、複数の設定項目のうちの一部の設定項目についてのみ従前の設定内容に戻すことができるので、利便性が良い。
【0073】
また、このように、複数の設定項目にチェックボックス122が1つずつ割り当てられていれば、画像形成装置100の設定変更を行う操作者からすると、複数の設定項目のそれぞれについて設定内容の変更を許可するか否かを示すチェックをチェックボックス122に記入するだけで良いので、作業が容易になる。
【0074】
また、本実施形態では、上記のように、複数の設定項目のうちに、設定内容を固定しておくべき固定設定項目が存在する場合、印刷出力部107は、固定設定項目に対応するチェックボックス122に設定内容を変更しない旨の情報(チェック)を予め挿入しておく、あるいは、固定設定項目にチェックボックス122を割り当てない。このように構成すれば、画像形成装置100の設定変更を行う操作者からすると、複数の設定項目のそれぞれについて設定内容の変更を許可するか否かを示すチェックを記入する作業そのものが不要となるので、利便性が良い。
【0075】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0076】
102 画像読取部(読取部)
107 印刷出力部
110 設定変更制御部(主制御部)
113 記憶部
120 メンテナンスレポート
121 QRコード(設定情報)
122 可否情報記入欄(チェックボックス)
P 用紙(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定内容を記憶する記憶部と、
設定内容を示す設定情報を読み取って設定データを生成する読取部と、
前記読取部に読み取らせるための前記設定情報を記録媒体に印刷し、かつ、前記設定情報に対応する設定内容を前記記録媒体に視覚的に識別可能に印刷して出力する印刷出力部と、
前記読取部が前記設定情報の読み取りを行った場合に、前記設定データに基づき、前記記憶部に記憶された設定内容を変更する設定変更制御部と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
設定内容の変更が可能な設定項目が複数有り、
前記印刷出力部は、前記設定項目について設定内容の変更を許可するか否かを示す可否情報を記入するための可否情報記入欄を前記記録媒体に設け、
前記読取部は、前記可否情報を読み取って可否データを生成し、
前記設定変更制御部は、前記読取部が前記設定情報の読み取りを行った場合に、前記可否データに基づき、設定変更の許可を受けた設定項目と設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別し、前記設定変更の許可を受けた設定項目については前記設定データに基づき設定内容を変更する一方、前記設定変更の許可を受けていない設定項目については設定内容を変更しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記印刷出力部は、前記可否情報記入欄を前記設定項目に1つずつ割り当てることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
設定内容を固定しておくべき固定設定項目が存在する場合、
前記印刷出力部は、前記固定設定項目に対応する前記可否情報記入欄に設定内容を変更しない旨の情報を予め挿入しておくことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
設定内容を固定しておくべき固定設定項目が存在する場合、
前記印刷出力部は、前記固定設定項目に前記可否情報記入欄を割り当てないことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷出力部は、前記可否情報記入欄としてのチェックボックスを前記設定項目に1つずつ割り当て、
前記設定変更制御部は、前記チェックボックスにチェックが入っているか否かを判断することで、前記設定変更の許可を受けた設定項目と前記設定変更の許可を受けていない設定項目とを識別することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−64930(P2013−64930A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204431(P2011−204431)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】