説明

画像表示装置およびその制御方法

【課題】使用者を飽きさせないように画像を表示する装置や装置の制御方法を提案する。
【解決手段】画像をリサイズすると共にリサイズした画像の画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて画素の色が予め定めた灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定して色識別IDをXデータとして付加し、各色傾向の画素数が小さい順に表示色順を決定し(S200)、リサイズした画像を各画素のデータにおける色識別IDに基づいて表示色順に液晶デバイスに表示する(S300)。これにより、使用者に色の変化を楽しませながら画像を表示することができ、単に画像を表示するだけの装置に比して、使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像表示装置としては、画像内の被写体の方向性を判定し、判定した方向性に基づいて被写体の移動方向を決定し、決定した移動方向に被写体が移動するように画像を表示するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、例えば左から右に移動する車両などの被写体を含む画像を表示する場合には、画像内の被写体の方向性を左から右と判定し、画像の右半分を表示領域の左半分に表示した後に画像全体を表示領域全体に表示することにより、被写体が左から右に移動して画像全体が表示領域全体に表示されるようにしている。そして、こうした表示により、画像のスライドショウを使用者に飽きさせないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−129453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像表示装置での画像の表示の仕方として、上述の装置による手法の他に、画像を上や左からスライドさせるように表示したり、透明度を表現するアルファ値を徐々に変化させて表示したり、アニメーションを組み合わせて表示したりするなど、種々の工夫が提案されている。このように、画像の表示の仕方を工夫することにより、使用者を飽きさせないようにすることは、画像表示装置において重要な課題の一つと考えられている。
【0005】
本発明の画像表示装置およびその制御方法は、使用者を飽きさせないように画像を表示する装置や装置の制御方法を提案することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像表示装置およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の画像表示装置は、
画像を表示する画像表示手段を備える画像表示装置であって、
前記画像表示手段に表示すべき画像のサイズ変更を行なうサイズ変更手段と、
前記サイズ変更された画像の各画素の色データに基づいて画素の色が予め定めた所定数の色傾向のいずれに属するかを判定すると共に該判定した色傾向に対応する色識別情報を対応する画素の色データの一部として付加する色識別情報付加手段と、
前記サイズ変更された画像の各画素の色識別情報に基づいて同一の色傾向の画素毎に順次表示することによって最終的に前記サイズ変更された画像を表示するよう前記画像表示手段を制御する表示制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の画像表示装置では、サイズ変更された画像の各画素の色データに基づいて画素の色が予め定めた所定数の色傾向のいずれに属するかを判定し、この判定した色傾向に対応する色識別情報を対応する画素の色データの一部として付加する。そして、サイズ変更された画像の各画素の色識別情報に基づいて同一の色傾向の画素毎に順次表示し、最終的にサイズ変更された画像を表示するよう画像表示手段を制御する。即ち、サイズ変更された画像を色傾向毎に色が順に増えていくように表示するのである。このように表示することにより、使用者に色の変化を楽しませながら画像を表示することができ、単に画像を表示するだけの装置に比して、使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。なお、本発明の画像表示装置は、単一の画像を表示するだけでなく、複数の画像を順次サイズ変更して順次表示するものとしてもよい。また、前記サイズ変更手段と前記色識別情報付加手段とを各々ソフトウエアとして構成してもよく、各々のハードウエア構成として構成してもよく、あるいは、双方を単一のハードウエア構成として構成するものとしてもよい。
【0009】
こうした本発明の画像表示装置において、サイズ変更された画像の各画素のうち同一の色識別情報が付加された画素数を色傾向毎にカウントする画素数カウント手段と、前記カウントされた色傾向毎の画素数のうち少ない順または多い順に色傾向の表示順を決定する表示順決定手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記決定された色傾向の表示順に表示するよう前記画像表示手段を制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、画像毎に色傾向の表示順を変化させることができるから、色傾向の表示順が同一のものに比して、更に使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。
【0010】
また、本発明の画像表示装置において、前記色データは画素単位の赤・緑・青のRGBデータと画素単位の属性を示すXデータとからなるRGBXデータであり、前記色識別情報付加手段は前記色識別情報を前記Xデータの領域に該Xデータの一部として付加する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、Xデータの領域を有効に用いることができる。
【0011】
あるいは、本発明の画像表示装置において、前記色識別情報付加手段は前記色データのメモリ容量を増加して空き領域を確保すると共に該確保した空き領域に前記色識別情報を付加する手段であるものとすることもできるし、前記色識別情報付加手段は前記色データの各色のメモリ容量を減少して空き領域を確保すると共に該確保した空き領域に前記色識別情報を付加する手段であるものとすることもできる。これらのようにすれば、色データがRGBXデータではないときでも色データに色識別情報を付加することができる。
【0012】
さらに、本発明の画像表示装置において、前記表示制御手段は、同一の色傾向の画素毎の表示の際には各色傾向に対して予め定められた表示色を用いて順次表示し、全ての色傾向の画素を表示した後に各画素の色データに基づく色により前記サイズ変更された画像が表示されるよう制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、所定数の色傾向に対応する所定数の表示色による重ね絵や版画を色毎に重ねるように表示することができ、重ね絵や版画風の画像からサイズ変更された画像への変化をも楽しませることができる。この結果、色傾向の画素毎に順次表示するものに比して、更に使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。
【0013】
また、本発明の画像表示装置において、前記色識別情報付加手段により前記色識別情報が付加された後の色データは、画素単位の赤・緑・青のRGBデータと透明度を表現するアルファ値と前記色識別情報とからなるデータであり、前記表示制御手段は、同一の色傾向の画素の透明度を徐々に低下させるようアルファ値を変化することにより同一の色傾向の画素毎の表示を行なう手段である、ものとすることもできる。こうすれば、同一の色傾向の画素の表示を瞬時に行なうものに比して、更に使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。
【0014】
本発明の画像表示装置の制御方法は、
画像を表示する画像表示手段を備える画像表示装置の制御方法であって、
前記画像表示手段に表示すべき画像のサイズ変更を行ない、前記サイズ変更された画像の各画素の色データに基づいて画素の色が予め定めた所定数の色傾向のいずれに属するかを判定すると共に該判定した色傾向に対応する色識別情報を対応する画素の色データの一部として付加し、前記サイズ変更された画像の各画素の色識別情報に基づいて同一の色傾向の画素毎に順次表示することによって最終的に前記サイズ変更された画像を表示するよう前記画像表示手段を制御する、
ことを特徴とする。
【0015】
この本発明の画像表示装置の制御方法では、表示すべき画像のサイズ変更を行ない、サイズ変更された画像の各画素の色データに基づいて画素の色が予め定めた所定数の色傾向のいずれに属するかを判定し、この判定した色傾向に対応する色識別情報を対応する画素の色データの一部として付加する。そして、サイズ変更された画像の各画素の色識別情報に基づいて同一の色傾向の画素毎に順次表示することによって最終的にサイズ変更された画像を表示するよう画像表示手段を制御する。即ち、サイズ変更された画像を色傾向毎に色が順に増えていくように表示するのである。このように表示することにより、使用者に色の変化を楽しませながら画像を表示することができ、単に画像を表示するだけの装置に比して、使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。なお、本発明の画像表示装置の制御方法は、単一の画像を表示する際に用いるだけでなく、複数の画像を順次サイズ変更して順次表示する際に用いるものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態の画像表示装置20の構成の概略を示す構成図。
【図2】各部で実行される表示制御の一例を示すフローチャート。
【図3】色識別処理の一例を示すフローチャート。
【図4】表示処理の一例を示すフローチャート。
【図5】表示処理による表示例の前半部を示す説明図。
【図6】表示処理による表示例の後半部を示す説明図。
【図7】変形例の表示処理の一例を示すフローチャート。
【図8】変形例の色識別処理の一例を示すフローチャート。
【図9】変形例の表示処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明を実施するための形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態としての画像表示装置20称の構成の概略を示す構成図である。本実施形態の画像表示装置20は、図示するように、CPU32やRAM34などにより構成されるメイン制御部30と、リサイズコントローラー42とRAM44などにより構成されて指定された画像を表示のために指定されたサイズにリサイズするリサイザ40と、記憶媒体に記憶された画像ファイルから画像を読み取る読取デバイス50と、記憶媒体としてのメモリーカード54の読み込みや書き込みを制御するメモリーカードコントローラー52と、キーボードなどのキー入力を行なうキー入力デバイス56と、液晶コントローラーと表示用の複数のRAM(複数のVRAM)64と液晶デバイス66などにより構成されて液晶デバイス66に画像を表示する表示部60と、を備え、メイン制御部30のCPU32やRAM34,リサイザ40のリサイズコントローラー42やRAM44,読取デバイス50,メモリーカードコントローラー52,キー入力デバイス56,表示部60の液晶コントローラー62はバス70により接続されている。
【0018】
図2は、複数の画像をリサイズして液晶デバイス66の指定領域に順次表示してスライドショーを実行する際にメイン制御部30のCPU32やリサイザ40のリサイズコントローラー42,表示部60の液晶コントローラー62により実行される表示制御の一例を示すフローチャートである。表示制御では、まず、メイン制御部30のCPU32は、最初に表示すべき画像のサイズを液晶デバイス66の指定領域に表示するサイズとなるようリサイザ40のリサイズコントローラー42に画像のリサイズを要求する(ステップS100)。例えば、1200万画素の画像を液晶デバイス66の予め定められた領域に表示するために予め定められたサイズ、例えばQVGA(Quarter Video Graphics Array(VGA):320×240ピクセル)などのサイズにリサイズするようリサイザ40に要求するのである。なお、本実施形態では、画像の色データは、画素単位の赤・緑・青の各色8ビットのRGBデータと画素単位の属性を示す8ビットのXデータとからなる32ビットのRGBXデータを用いる。
【0019】
リサイザ40のリサイズコントローラー42は、この要求に対して、画像を入力して指定されたサイズ(例えばQVGA)にリサイズし、図3に例示する色識別処理を実行することによって、リサイズした画像の各画素の色データ(RGBXデータ)に基づいて各画素の色が灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定して各色傾向の色識別IDを各画素の色データ(RGBXデータ)におけるXデータとして付加すると共にリサイズした画像の各色系の画素数をカウントして最も画素数の少ない色傾向から順に表示色順を決定する(ステップS200)。色識別処理については後で詳述する。リサイズと色識別IDの付加と表示色順を決定すると、リサイザ40のリサイズコントローラー42は、画像のリサイズの終了をメイン制御部30に送信する(ステップS210)。
【0020】
メイン制御部30は、リサイザ40のリサイズコントローラー42から画像のリサイズの終了を受信すると、色識別IDがXデータとして付加されたリサイズした画像データと表示色順とを表示部60の液晶コントローラー62に転送し(ステップS110)、転送した画像に代えて次に表示する画像のリサイズをリサイザ40のリサイズコントローラー42に要求する(ステップS120)。この要求に対して、リサイザ40のリサイズコントローラー42は、前述したリサイズと色識別IDの付加と表示色順を決定し(ステップS200)、画像のリサイズの終了をメイン制御部30に送信する(ステップS210)。
【0021】
メイン制御部30からリサイズした画像データと表示色順とを受信すると、表示部60の液晶コントローラー62は、表示色順にリサイズした画像を液晶デバイス66に表示するための表示処理を開始する(ステップS300)。この表示処理については後で詳述する。表示処理によるリサイズした画像の液晶デバイス66への表示が終了すると、表示終了をメイン制御部30に送信する(ステップS310)。
【0022】
本実施形態では、図2の破線で示す処理A、即ち、メイン制御部30によるステップS110,S120の処理、リサイザ40のリサイズコントローラー42によるステップS200,S210の処理、表示部60の液晶コントローラー62によるステップS300,S310の処理を使用者によりスライドショーを終了する操作が実行されるまで繰り返し、スライドショーを終了する操作が実行されると、その時点で表示制御を終了する。
【0023】
次に、リサイザ40のリサイズコントローラー42により実行される色識別処理(図3参照)について説明する。色識別処理では、リサイズコントローラー42は、まず、リサイズされた画像データを読み込み(ステップS400)、画素位置を示すポインタを最初の位置に初期化すると共にカウンタC1〜C6を値0に初期化する(ステップS410)。そして、画素位置を示すポインタが示す画素のデータ(RGBXデータ)を読み込み(ステップS420)、読み込んだ画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて、画素の色が灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定し(ステップS430、S440,S450,S460,S470)、各色傾向の色識別IDを画素のデータのXデータとして付加すると共に(ステップS432,S442,S452,S462,S472,S482)、各色傾向の画素数をカウントする処理(対応するカウンタC1〜C6をインクリメントする処理)を実行する(ステップS434,S444,S454,S464,S474,S484)。色傾向の判定は、24ビットのRGBデータに対して予め灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向の領域を定めておき、画素のデータ(RGBXデータ)におけるRGBデータがいずれの領域に属するかを判定することにより行なうことができる。色識別IDは、本実施形態では、6つの色傾向を用いているのでXデータの下位3ビットに各色傾向に対応する情報を書き込むことにより付加するものとした。なお、Xデータは、上述したように、画素単位の属性を示す8ビットのデータであり、Xデータに如何なるデータが書き込まれても画素の色を変更するものではない。本実施形態では、このXデータの性質を利用し、下位3ビットを画素の属性としての色傾向として用いることとした。上述の色傾向の判定や色識別IDの付加、カウンタC1〜C6のインクリメントは、具体的には、以下のように行なうことができる。まず、画素のデータにおけるRBGデータが白色傾向として予め定められたRBGデータの領域に属するか否かを判定し(ステップS430)、その領域に属するときには白色傾向の色識別IDをXデータとして付加すると共に(ステップS432)、白色傾向のカウンタC1を値1だけインクリメントする(ステップS434)。画素のデータにおけるRBGデータが白色傾向の領域に属しないと判定したときには、画素のデータにおけるRBGデータが赤色傾向として予め定められたRBGデータの領域に属するか否かを判定し(ステップS440)、その領域に属するときには赤色傾向の色識別IDをXデータとして付加すると共に(ステップS442)、赤色傾向のカウンタC2を値1だけインクリメントする(ステップS444)。画素のデータにおけるRBGデータが赤色傾向の領域に属しないと判定したときには、画素のデータにおけるRBGデータが黄色傾向として予め定められたRBGデータの領域に属するか否かを判定し(ステップS450)、その領域に属するときには黄色傾向の色識別IDをXデータとして付加すると共に(ステップS452)、黄色傾向のカウンタC3を値1だけインクリメントする(ステップS454)。画素のデータにおけるRBGデータが黄色傾向の領域に属しないと判定したときには、画素のデータにおけるRBGデータが緑色傾向として予め定められたRBGデータの領域に属するか否かを判定し(ステップS460)、その領域に属するときには緑色傾向の色識別IDをXデータとして付加すると共に(ステップS462)、緑色傾向のカウンタC4を値1だけインクリメントする(ステップS464)。画素のデータにおけるRBGデータが緑色傾向の領域に属しないと判定したときには、画素のデータにおけるRBGデータが青色傾向として予め定められたRBGデータの領域に属するか否かを判定し(ステップS470)、その領域に属するときには青色傾向の色識別IDをXデータとして付加すると共に(ステップS472)、青色傾向のカウンタC5を値1だけインクリメントする(ステップS474)。画素のデータにおけるRBGデータが青色傾向の領域に属しないと判定したときには、灰色傾向の色識別IDをXデータとして付加すると共に(ステップS482)、灰色傾向のカウンタC6を値1だけインクリメントする(ステップS484)。
【0024】
こうして画素の色の色傾向を判定して色識別IDを付加すると共に色傾向に対応するカウンタをインクリメントすると、画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データであるか否かを判定し(ステップS490)、最終データに至るまで、次の画素のデータを読み込んで画素の色の色傾向を判定して色識別IDを付加すると共に色傾向に対応するカウンタをインクリメントする処理(ステップS420〜S484)を繰り返す。そして、最終データに至ると、カウンタC1〜C6の値を調べて小さい順に並べ、その順に対応する色傾向の順を表示色順として決定し(ステップS492)、色識別処理を終了する。表示色順は、本実施形態では、上述した灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のうち画素数が小さい順となる。
【0025】
次に、表示部60の液晶コントローラー62により実行される表示処理(図4参照)について説明する。表示処理では、表示部60の液晶コントローラー62は、まず、リサイズした画像を液晶デバイス66に表示する際の表示領域の全てが黒色となるよう対応するVRAM64の対応する領域を初期化する(ステップS500)。続いて、色識別処理により決定された表示色順の色識別IDを表示用IDとして決定し(ステップS510)、画素位置を示すポインタを最初の位置に初期化する(ステップS520)。そして、ポインタが示す画素のデータを読み込み(ステップS530)、読み込んだ画素のデータにおける色識別ID、即ち、Xデータの下位3ビットが表示用IDに一致するか否かを判定し(ステップS532)、色識別IDが表示用IDに一致するときには、画素のデータ(RGBXデータ)をVRAM64の対応するアドレスに書き込み(ステップS534)、画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データであるか否かを判定し(ステップS536)、最終データではないときには次の画素のデータを読み込む処理(ステップS530)に戻る。一方、色識別IDが表示用IDに一致しないときには、画素のデータ(RGBXデータ)をVRAM64の対応するアドレスに書き込むことなく、画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データであるか否かを判定し(ステップS536)、最終データではないときには次の画素のデータを読み込む処理(ステップS530)に戻る。こうしたステップS530〜S536の処理を繰り返すことにより、表示色順の色識別IDをXデータとして有する画素だけが液晶デバイス66に表示されることになる。
【0026】
ステップS536で画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データであると判定されると、表示用IDとされた色識別IDの色傾向が表示色順の最終の表示色であるか否かを判定し(ステップS540)、最終の表示色ではないときには、最終の表示色に至るまで、表示色順で次の表示色となる色識別IDを表示用IDとして決定し、色識別IDが表示用IDに一致する画素だけを液晶デバイス66に表示する処理(ステップS510〜S540)を繰り返す。このように、処理することにより、表示色順の画素毎に順次表示される。
【0027】
いま、色識別処理により、灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向の色識別IDがXデータとして付加され、灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の順に表示色順が決定された図6(f)に示す風景画像を表示処理により表示する場合を考える。まず、表示色順から灰色傾向の色識別IDが表示用IDとして決定され、灰色傾向の色識別IDをXデータとして有する画素だけが液晶デバイス66に表示される(図5(a))。次に、次の表示色順として白色傾向の色識別IDが表示用IDとして決定され、既に表示されている灰色傾向の画素に加えて白色傾向の色識別IDをXデータとして有する画素が液晶デバイス66に表示される。このため、図5(b)に示すように、液晶デバイス66には灰色傾向と白色傾向の画素が表示されることになる。続いて、3番目の表示色順としての赤色傾向の色識別IDが表示用IDとして決定され、既に表示されている灰色傾向と白色傾向の画素に加えて赤色傾向の色識別IDをXデータとして有する画素が液晶デバイス66に表示される。このため、図5(c)に示すように、液晶デバイス66には灰色傾向と白色傾向と赤色傾向の画素が表示される。さらに、4番目の表示色順としての黄色傾向の色識別IDが表示用IDとして決定され、既に表示されている灰色傾向と白色傾向と赤色傾向の画素に加えて黄色傾向の色識別IDをXデータとして有する画素が液晶デバイス66に表示される。このため、図6(d)に示すように、液晶デバイス66には灰色傾向と白色傾向と赤色傾向と黄色傾向の画素が表示される。加えて、5番目の表示色順としての緑色傾向の色識別IDが表示用IDとして決定され、既に表示されている灰色傾向と白色傾向と赤色傾向と黄色傾向の画素に加えて緑色傾向の色識別IDをXデータとして有する画素が液晶デバイス66に表示される。このため、図6(e)に示すように、液晶デバイス66には灰色傾向と白色傾向と赤色傾向と黄色傾向と緑色傾向の画素が表示される。そして、最後の6番目の表示色順としての青色傾向の色識別IDが表示用IDとして決定され、既に表示されている灰色傾向と白色傾向と赤色傾向と黄色傾向と緑色傾向の画素に加えて青色傾向の色識別IDをXデータとして有する画素を液晶デバイス66に表示することにより、図6(f)に示すように、リサイズされた画像の液晶デバイス66への表示を完了する。
【0028】
以上説明した本実施形態の画像表示装置20によれば、リサイズした画像の画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて画素の色が予め定めた灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定して色識別IDをXデータとして付加すると共に各色傾向の画素数が小さい順に表示色順を決定し、リサイズした画像を各画素のデータにおける色識別IDに基づいて表示色順に順次液晶デバイス66に表示することにより、使用者に色の変化を楽しませながら画像を表示することができ、単に画像を表示するだけの装置に比して、使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。
【0029】
本実施形態の画像表示装置20では、リサイズした画像の画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて画素の色が予め定めた灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定するものとしたが、色傾向は、6色に限定されるものではなく、8色や10色など如何なる色数としてもよい。
【0030】
本実施形態の画像表示装置20では、各色傾向の画素数が小さい順に表示色順を決定するものとしたが、各色傾向の画素数が大きい順に表示色順を決定するものとしてもよく、予め定めた表示色順としてもよく、あるいは、ランダムに表示色順を決定するものとしてもよい。
【0031】
本実施形態の画像表示装置20では、リサイズした画像の画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて画素の色が予め定めた灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定して色識別IDをXデータとして付加し、リサイズした画像を各画素のデータにおける色識別IDに基づいて表示色順に順次液晶デバイス66に表示するものとしたが、各色傾向の領域における各RGB値を平均するなどして6色の表示色を予め定めておき、リサイズした画像を各画素のデータにおける色識別IDに基づいて表示色順に6色の表示色により順次液晶デバイス66に表示し、6色の表示色による表示の終了後にリサイズした画像に切り替えて表示するものとしてもよい。この場合、図4の表示処理に代えて図7に例示する表示処理を実行すればよい。
【0032】
図7の表示処理では、図4の表示処理と同様に、VRAM64の対応する領域を初期化し(ステップS500)、色識別処理により決定された表示色順の色識別IDを表示用IDとして決定し(ステップS510)、画素位置を初期化する(ステップS520)。次に、画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データに至るまで(ステップS536)、順に画素のデータを読み込む処理(ステップS530)、読み込んだ画素のデータにおける色識別IDが表示用IDに一致するか否かを判定する処理(ステップS532)、色識別IDが表示用IDに一致するときだけ、色識別IDに対応して予め定めておいた表示色のデータ(RBGXデータ)をVRAM64の対応するアドレスに書き込む処理(ステップS534B)、を繰り返す。次に、画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データに至ると、表示用IDとされた色識別IDの色傾向が表示色順の最終の表示色であるか否かを判定し(ステップS540)、最終の表示色ではないときには、最終の表示色に至るまで、表示色順で次の表示色となる色識別IDを表示用IDとして決定し、色識別IDが表示用IDに一致する画素に対して色識別IDに対応して予め定められた表示色のデータ(RGBXデータ)を液晶デバイス66に表示する処理(ステップS510〜S540)を繰り返す。このように、色識別IDに対応して予め定められた表示色のデータ(RBGXデータ)をVRAM64の対応するアドレスに書き込むため、例えば、灰色傾向に属するとされた画素の全ては灰色傾向に対して予め定められた表示色(例えば、灰色傾向のRGB値の平均値としての表示用の灰色)で液晶デバイス66に表示され、赤色傾向に属するとされた画素の全ては赤色傾向に対して予め定められた表示色(例えば、赤色傾向のRGB値の平均値としての表示用の赤色)で液晶デバイス66に表示される。したがって、例えば、リサイズした画像の画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて画素の色が灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定する場合、灰色傾向のRGB値の平均値としての表示用の灰色、白色傾向のRGB値の平均値としての表示用の白色、赤色傾向のRGB値の平均値としての表示用の赤色、黄色傾向のRGB値の平均値としての表示用の黄色、緑色傾向のRGB値の平均値としての表示用の緑色、青色傾向のRGB値の平均値としての表示用の青色の6色によって、6色の画像が順に重ねられるようにしてリサイズした画像が表示されることになる。
【0033】
そして、表示用IDとされた色識別IDの色傾向が表示色順の最終の表示色に至ると、リサイズした画像の全ての画素のデータをVRAM64のうち6つの表示色のデータが書き込まれたVRAMとは異なる他のVRAMに書き込み(ステップS550)、液晶デバイス66に表示するVRAMとして6つの表示色のデータが書き込まれたVRAMからリサイズした画像の全ての画素のデータが書き込まれたVRAMに切り替えて(ステップS560)、表示処理を終了する。このように、6つの表示色のデータが書き込まれたVRAMからリサイズした画像の全ての画素のデータが書き込まれたVRAMに切り替えることにより、最終的にリサイズした画像を液晶デバイス66に表示することができる。
【0034】
以上説明した図7の表示処理を実行する画像表示装置では、リサイズした画像を各画素のデータにおける色識別IDに基づいて表示色順に予め定めた表示色を用いて液晶デバイス66に多色刷りの版画にようにその作成過程を含めて表示することができる。この結果、使用者に色の変化を楽しませながら画像を表示することができ、単に画像を表示するだけの装置に比して、使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。
【0035】
こうした図7の表示処理では、リサイズした画像の画素のデータ(RGBXデータ)に基づいて画素の色が予め定めた灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定するものとしたが、色傾向は、6色に限定されるものではなく、8色や10色など如何なる色数としてもよい。
【0036】
また、図7の表示処理では、表示色順の最終の表示色に至るまで6つの表示色のデータをVRAM64に書き込んで液晶デバイス66に表示し、その後、リサイズした画像の全ての画素のデータをVRAM64のうち6つの表示色のデータが書き込まれたVRAMとは異なる他のVRAMに書き込んで液晶デバイス66に表示するVRAMを切り替えるものとしたが、リサイズした画像の全ての画素のデータを6つの表示色のデータが書き込まれたVRAMに書き込むものとしてもかまわない。
【0037】
上述の実施形態や図7の表示処理を実行する形態では、画素のデータとしてRGBXデータを用い、色識別IDをXデータに書き込むことによって付加するものとしたが、画素のデータとしてRGBXデータ以外のもの、例えば、赤・緑・青のRGBデータと透明度を表現するアルファ値(Aデータ)とからなるRGBAデータなどとしてもよい。このように、Xデータの領域を持たない画素のデータの場合には、色識別IDを付加する領域として赤・緑・青のRGBデータの各色のビット数やAデータのビット数を削除したり、色識別IDのために画素のデータのメモリ容量を増加させるものとしてもよい。例えば、画素のデータとして32ビットのRGBAデータを用いる場合、赤・緑・青を7ビットとすると共にアルファ値を8ビットとして色識別IDの領域として3ビットを確保して色識別IDを付加するものとしてもよいし、赤・緑・青については8ビットとすると共にアルファ値を5ビットとして色識別IDの領域として3ビットを確保して色識別IDを付加するものとしてもよい。また、32ビットのRGBAデータのメモリ容量を35ビットや40ビット、あるいは64ビットに拡張し、拡張した領域に色識別IDを付加するものとしてもよい。
【0038】
また、画素のデータとしてRGBAデータを用いる場合、表示色順に画素のアルファ値を徐々に変化させることにより、各色傾向の画素を液晶デバイス66に表示するものとしてもよい。画素のデータとしてRGBAデータを用い、色識別IDの領域を確保するために画素のデータのメモリ容量を拡張し、アルファ値を徐々に変化させることによって各色傾向の画素を液晶デバイス66に表示する場合の表示制御の一例を図8に示し、表示処理の一例を図9に示す。
【0039】
図8の表示制御では、まず、メイン制御部30のCPU32は、図2の表示制御と同様に、最初に表示すべき画像のサイズを液晶デバイス66の指定領域に表示するサイズとなるようリサイザ40のリサイズコントローラー42に画像のリサイズを要求する(ステップS100)。この要求に対して、リサイザ40のリサイズコントローラー42は、画像を入力して指定されたサイズ(例えばQVGA)にリサイズし、各画素のデータRGBAデータのメモリ容量を32ビットから40ビットに拡張し、図3の色識別処理によってリサイズした画像の各画素の色データ(RGBデータ)に基づいて各画素の色が灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向の6色の色傾向のいずれに属するかを判定して各色傾向の色識別IDをメモリ容量を拡張した8ビットの下位3ビットに書き込むことによって付加し、リサイズした画像の各色系の画素数をカウントして最も画素数の少ない色傾向から順に表示色順を決定する(ステップS200C)。そして、画像のリサイズの終了をメイン制御部30に送信する(ステップS210)。
【0040】
リサイザ40のリサイズコントローラー42から画像のリサイズの終了を受信すると、メイン制御部30は、画素のデータのメモリ容量を拡張して色識別IDが付加されたリサイズした画像データと決定した表示色順と透明度を徐々に変更する際のアルファ値の変更用の指定値および指定時間を表示部60の液晶コントローラー62に転送し(ステップS110C)、転送した画像に代えて次に表示する画像のリサイズをリサイザ40のリサイズコントローラー42に要求する(ステップS120)。この要求に対して、リサイザ40のリサイズコントローラー42は、前述したリサイズと画素のデータのメモリ容量の拡張と色識別IDの付加と表示色順の決定とを行なって(ステップS200C)、画像のリサイズの終了をメイン制御部30に送信する(ステップS210)。
【0041】
リサイズした画像データと表示色順とアルファ値の変更用の指定値および指定時間を受信した表示部60の液晶コントローラー62は、表示色順にリサイズした画像を液晶デバイス66に表示するための表示処理を開始し(ステップS300C)表示処理によるリサイズした画像の液晶デバイス66への表示が終了すると、表示終了をメイン制御部30に送信する(ステップS310)。
【0042】
この実施形態では、図8の破線で示す処理C、即ち、メイン制御部30によるステップS110C,S120の処理、リサイザ40のリサイズコントローラー42によるステップS200C,S210の処理、表示部60の液晶コントローラー62によるステップS300C,S310の処理を使用者によりスライドショーを終了する操作が実行されるまで繰り返し、スライドショーを終了する操作が実行されると、その時点で表示制御を終了する。
【0043】
図9の表示処理では、表示部60の液晶コントローラー62は、まず、リサイズした画像を液晶デバイス66に表示する際の表示領域に対応する各色傾向分(6色分)のVRAM64(1)〜(6)の対応する領域を初期化する(ステップS600)。そして、リサイズした画像の画素のデータを順に読み込み(ステップS610)、透明度が最大となるようアルファ値を設定し(ステップS620)、画素のデータの色識別IDが何色傾向のIDであるかを判定し(ステップS630〜S638)、対応する色傾向のVRAM64(1)〜(6)に画素のデータ(RGBAデータ)を書き込む(ステップS640〜S649)。こうしたステップS610〜S649の処理を画素のデータがリサイズされた画像データにおける最終データに至るまで繰り返す(ステップS650)。こうした処理により、6つの色傾向のVRAM64(1)〜(6)に透明度が最大となるアルファ値をAデータとして設定された画素のデータ(RGBAデータ)が各色傾向毎に書き込まれることになる。全ての画素のデータのアルファ値は透明度が最大となっているから、この状態では液晶デバイス66には何も表示されない。
【0044】
次に、6つのVRAM64(1)〜(6)のうち表示色順で次の色識別IDに対応するVRAMを決定し(ステップS660)、透明度が最小、即ち不透明となるまで(ステップS674)、決定したVRAMに書き込まれている画素のデータのアルファ値を指定値だけ不透明側に変更する処理(ステップS670)、指定時間だけ経過するのを待つ処理(ステップS672)、を繰り返す。こうした処理により、決定したVRAMに書き込まれた画素が徐々に液晶デバイス66に表示される。表示色順で次の色識別IDに対応するVRAMを決定する処理(ステップS660)や決定したVRAMに書き込まれた画素を徐々に液晶デバイス66に表示する処理(ステップS670〜S674)を表示色順の最終表示色に至るまで繰り返し(ステップS680)、最終表示色に至ったときに表示処理を終了する。この図9の表示処理では、例えば、表示色順として灰色傾向、白色傾向、赤色傾向、黄色傾向、緑色傾向、青色傾向とした場合には、まず、灰色傾向の画素が徐々に液晶デバイス66に表示され、灰色傾向の画素が液晶デバイス66に表示された状態で次の白色傾向の画素が徐々に液晶デバイス66に表示され、灰色傾向と白色傾向の画素が液晶デバイス66に表示された状態で次の赤色傾向の画素が徐々に液晶デバイス66に表示され、灰色傾向と白色傾向と赤色傾向の画素が液晶デバイス66に表示された状態で次の黄色傾向の画素が徐々に液晶デバイス66に表示され、灰色傾向と白色傾向と赤色傾向と黄色傾向の画素が液晶デバイス66に表示された状態で次の緑色傾向の画素が徐々に液晶デバイス66に表示され、灰色傾向と白色傾向と赤色傾向と黄色傾向と緑色傾向の画素が液晶デバイス66に表示された状態で次の青色傾向の画素が徐々に液晶デバイス66に表示されて、リサイズされた画像の液晶デバイス66への表示が完了する。
【0045】
以上説明したように、図8の表示制御と図9の表示処理を実行する形態では、リサイズした画像を各画素のデータにおける色識別IDに基づいて表示色順に徐々に液晶デバイス66に表示することができる。この結果、使用者に表示の変化を楽しませながら画像を表示することができ、単に画像を表示するだけの装置に比して、使用者を飽きさせないように画像を表示することができる。
【0046】
図9の表示処理では、6つのVRAM64(1)〜(6)に透明度が最大となるアルファ値をAデータとして設定した画素のデータを各色傾向毎に書き込み、表示色順に6つのVRAM64(1)〜(6)のアルファ値を変化させることによって各色傾向の画素毎に徐々に液晶デバイス66に表示するものとしたが、1つのVRAMに透明度が最大となるアルファ値をAデータとして設定した画素のデータを書き込み、表示色順に各色傾向の色識別IDを有する画素のアルファ値を変化させることによって各色傾向の画素毎に徐々に液晶デバイス66に表示するものとしてもよい。
【0047】
上述した実施形態や変形例の形態では、各色傾向ごとに順次液晶デバイス66に表示する処理を複数の画像をスライドショーとして液晶デバイス66に順に表示する場合に適用したが、各色傾向ごとに順次液晶デバイス66に表示する処理を単一の画像を液晶デバイス66に表示する場合に適用するものとしてもよい。
【0048】
上述した実施形態や変形例の形態では、各色傾向ごとに順次液晶デバイス66に表示する処理を静的な画像の表示に適用するものとしたが、各色傾向ごとに順次液晶デバイス66に表示する処理を動的な画像の表示に適用するものとしてもよい。例えば、各色傾向ごとの画像が液晶デバイス66の表示領域内で縦方向にあるいは横方向にスライドするよう表示されるものとしてもよいし、アニメーション表示と組み合わせてもよい。
【0049】
上述した実施形態や変形例の形態では、リサイザ40をハードウエアとして構成したが、リサイザ40の機能をソフトウエアによって実現するものとしてもかまわない。また、画像表示装置20がフラッシュメモリを内蔵するものとし、この内蔵したフラッシュメモリに記憶された画像ファイルから画像を読み込んでスライドショーを行なうものとしてもよい。
【0050】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、画像表示装置の製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0052】
20 画像表示装置、30 メイン制御部、32 CPU、34 RAM、40 リサイザ、42 リサイズコントローラー、44 RAM、50 読取デバイス、52 メモリーカードコントローラー、54 メモリーカード、56 キー入力デバイス、60 表示部、62 液晶コントローラー、64 RAM、66 液晶デバイス、70 バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示手段を備える画像表示装置であって、
前記画像表示手段に表示すべき画像のサイズ変更を行なうサイズ変更手段と、
前記サイズ変更された画像の各画素の色データに基づいて画素の色が予め定めた所定数の色傾向のいずれに属するかを判定すると共に該判定した色傾向に対応する色識別情報を対応する画素の色データの一部として付加する色識別情報付加手段と、
前記サイズ変更された画像の各画素の色識別情報に基づいて同一の色傾向の画素毎に順次表示することによって最終的に前記サイズ変更された画像を表示するよう前記画像表示手段を制御する表示制御手段と、
を備える画像表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像表示装置であって、
サイズ変更された画像の各画素のうち同一の色識別情報が付加された画素数を色傾向毎にカウントする画素数カウント手段と、
前記カウントされた色傾向毎の画素数のうち少ない順または多い順に色傾向の表示順を決定する表示順決定手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記決定された色傾向の表示順に表示するよう前記画像表示手段を制御する手段である、
画像表示装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の画像表示装置であって、
前記色データは、画素単位の赤・緑・青のRGBデータと画素単位の属性を示すXデータとからなるRGBXデータであり、
前記色識別情報付加手段は、前記色識別情報を前記Xデータの領域に該Xデータの一部として付加する手段である、
画像表示装置。
【請求項4】
請求項1または2記載の画像表示装置であって、
前記色識別情報付加手段は、前記色データのメモリ容量を増加して空き領域を確保すると共に該確保した空き領域に前記色識別情報を付加する手段である、
画像表示装置。
【請求項5】
請求項1または2記載の画像表示装置であって、
前記色識別情報付加手段は、前記色データの各色のメモリ容量を減少して空き領域を確保すると共に該確保した空き領域に前記色識別情報を付加する手段である、
画像表示装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の画像表示装置であって、
前記表示制御手段は、同一の色傾向の画素毎の表示の際には各色傾向に対して予め定められた表示色を用いて順次表示し、全ての色傾向の画素を表示した後に各画素の色データに基づく色により前記サイズ変更された画像が表示されるよう制御する手段である、
画像表示装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の画像表示装置であって、
前記色識別情報付加手段により前記色識別情報が付加された後の色データは、画素単位の赤・緑・青のRGBデータと透明度を表現するアルファ値と前記色識別情報とからなるデータであり、
前記表示制御手段は、同一の色傾向の画素の透明度を徐々に低下させるようアルファ値を変化することにより同一の色傾向の画素毎の表示を行なう手段である、
画像表示装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1つの請求項に記載の画像表示装置であって、
前記サイズ変更手段と前記色識別情報付加手段とを単一のハードウエア構成として構成してなる、
画像表示装置。
【請求項9】
画像を表示する画像表示手段を備える画像表示装置の制御方法であって、
前記画像表示手段に表示すべき画像のサイズ変更を行ない、前記サイズ変更された画像の各画素の色データに基づいて画素の色が予め定めた所定数の色傾向のいずれに属するかを判定すると共に該判定した色傾向に対応する色識別情報を対応する画素の色データの一部として付加し、前記サイズ変更された画像の各画素の色識別情報に基づいて同一の色傾向の画素毎に順次表示することによって最終的に前記サイズ変更された画像を表示するよう前記画像表示手段を制御する、
画像表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−194320(P2012−194320A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57670(P2011−57670)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】