説明

画像表示装置

【課題】画像表示装置に情報処理装置を接続して使用する場合に、当該情報処理装置に特別なソフトウェアをインストールすることなく、当該情報処理装置の画面に表示された画像を、画像表示装置を操作してユーザが生成した描画画像の背景画像として表示することが可能な画像表示装置を提供すること。
【解決手段】本発明の画像表示装置は、画像を表示する表示手段と、表示手段に対する接触位置または接近位置を検出する検出手段と、接触位置または接近位置を使用して描画画像を生成する描画生成手段と、画像表示装置に接続された情報処理装置から受信した情報処理装置の表示画面に表示した背景画像と、描画画像とを合成して表示手段に表示する合成手段を備え、当該合成手段は、情報処理装置から背景画像を受信する度に、描画画像および背景画像を合成して表示手段に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、任意の画像を表示する画像表示装置に関し、より詳細には、ユーザが生成した描画画像と背景画像とを重畳して表示する画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業や教育機関、行政機関等における会議等において、大型ディスプレイに背景画像を表示させ、その上にユーザが文字や数字、図形等の描画画像を書き込み可能な電子黒板が利用されている。
【0003】
このような電子黒板の一例として、特許文献1は、表示装置を制御するコンピュータ装置が背景画像に挿入画像を重畳して表示装置に表示させる電子情報ボードシステムを開示する。この電子情報ボードシステムでは、コンピュータ装置が表示装置を制御するドライバを備えており、ユーザが表示装置に設けられたタッチパネルを用いて生成した描画画像を背景画像に重畳して表示装置に表示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の電子情報ボードシステムに、例えば、ユーザが持ち寄ったノート型PC等の情報処理装置を接続して使用する場合には、電子情報ボードシステムの表示装置に情報処理装置を接続して、情報処理装置の画面を表示装置に表示することになるが、タッチパネルを用いて生成した描画画像を重畳するためには、情報処理装置に特別なソフトウェア(例えば、ドライバソフトウェア)をインストールしなければならず、ユーザにインストールや設定作業などの事前準備を強いることになり、ユーザの手間が発生するという問題があった。
【0005】
また、企業がユーザの使用する情報処理装置を管理している場合、特別なソフトウェアを情報処理装置にインストールするには、セキュリティ上の許可を得る必要があり、当該ソフトウェアの導入に障壁があるという問題もある。さらに、情報処理装置上で当該ソフトウェアを動作させることによって情報処理装置に負荷がかかるという問題もあった。
【0006】
本発明は上述した課題を解決するものであり、画像表示装置に情報処理装置を接続して使用する場合に、当該情報処理装置に特別なソフトウェアをインストールすることなく、当該情報処理装置の画面に表示された画像を、画像表示装置を操作してユーザが生成した描画画像の背景画像として表示することが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、画像を表示する表示手段と、表示手段に対する接触位置または接近位置を検出する検出手段と、接触位置または接近位置を使用して描画画像を生成する描画生成手段と、画像表示装置に接続された情報処理装置から受信した情報処理装置の表示画面に表示した背景画像と、描画画像とを合成して表示手段に表示する合成手段を備え、当該合成手段が、情報処理装置から背景画像を受信する度に、描画画像および背景画像を合成して表示手段に表示する画像表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像表示装置は、上記構成を採用することにより、画像表示装置自体が描画画像を生成して画像表示装置に接続された情報処理装置から受信した背景画像と重畳して表示するため、当該情報処理装置に特別なソフトウェアをインストールすることなく、当該情報処理装置の画面に表示された画像を、画像表示装置を操作してユーザが生成した描画画像の背景画像として表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の画像表示システムを示す図。
【図2】本発明の画像表示装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成を示す図。
【図3】本発明の画像表示装置が実行する処理を示すフローチャート。
【図4】本発明の画像表示装置が実行する処理を示すフローチャート。
【図5】本発明の画像表示装置が処理する描画画像、背景画像および表示画像の一実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。
【0011】
図1は、本発明の画像表示システム100を示す。画像表示システム100は、画像表示装置110と、ユーザPC130とを含んで構成されており、画像表示装置110およびユーザPC130は、ケーブル124,126によって接続される。
【0012】
画像表示装置110は、当該画像表示装置の背景画像であるユーザPC130の表示装置の表示画像を表示するとともに、ユーザが描画した描画画像を表示する装置である。画像表示装置110は、表示部112と、映像入力インタフェース120と、画像出力インタフェース122とを含んで構成される。
【0013】
表示部112は、背景画像および描画画像を表示する表示手段である。表示部112は、その表面に検出手段であるタッチパネルが設置されており、タッチパネルを構成する接触位置センサにより、指や専用ペンなどの物体の接触位置または接近位置を検出することができる。
【0014】
映像入力インタフェース120は、表示部112に表示すべき背景画像を形成する映像信号を受信するインタフェースである。本実施形態では、映像入力インタフェース120としてDVI(Digital Visual Interface)端子により構成されるDVIコネクタを採用することができる。映像入力インタフェース120は、ユーザPC130からVGAケーブル等のケーブル124を介してVGA信号を受信し、画像表示装置110に含まれるプリント基板にVGA信号を供給する。
【0015】
他の実施形態では、VGA(Video Graphics Array)コネクタ、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)コネクタ、Displayportコネクタ等を採用することができる。さらに他の実施形態では、映像入力インタフェース120は、BluetoothやWiFi等の無線通信プロトコルに準拠した無線通信により、ユーザPC130から画像データを受信してもよい。
【0016】
画像出力インタフェース122は、画像表示装置110の表示画像を外部装置に出力する物理インタフェースである。本実施形態では、画像出力インタフェース122としてUSBソケットを採用することができる。
【0017】
ユーザPC130は、画像表示装置110に表示すべき画像を提供する情報処理装置である。ユーザPC130は、映像信号を出力するインタフェースを備えており、ユーザPC130の表示画面に表示された画像を形成する映像信号を所定のレート(例えば、60kHzまたは50kHz)で画像表示装置110に供給する。本実施形態では、ユーザPC130は、インタフェースとしてVGA出力端子を備えており、VGA信号を画像表示装置110に送信することができる。他の実施形態では、ユーザPC130は、各種無線通信プロトコルに準拠した無線通信により、表示画像を送信してもよい。
【0018】
また、ユーザPC130は、画像表示装置110が表示部112に表示した画像を取得することができる。ユーザPC130は、USBポートを備えており、Use Mass Storage Class等の汎用ドライバを使用して、USB接続された画像表示装置110に格納されている表示画像を取得することができる。
【0019】
図1に示す実施形態では、ユーザPC130としてノート型PCを採用するが、他の実施形態では、デスクトップ型PCやタブレット型PC、PDA等の画像を供給可能な情報処置装置を採用することができる。
【0020】
図2は、本発明の画像表示装置110のハードウェア構成およびソフトウェア構成を示す図である。画像表示装置110は、プリント基板200と、プリント基板220と、タッチパネル230と、表示部112とを含んで構成される。
【0021】
プリント基板200は、インタフェース242を介してタッチパネル230に接続されると共に、インタフェース244を介してプリント基板220に接続される。また、プリント基板200は、画像出力インタフェース122を介してユーザPC130に接続される。
【0022】
本実施形態では、インタフェース242としてUSBソケットを採用することができ、インタフェース244としてPCI ExpressやUSBソケット、シリアルATA(Advanced Technology Attachment)に準拠したインタフェースなどを採用することができる。他の実施形態では、DVIやVGA、HDMI、Displayport等に対応したディスプレイケーブルを用いて、プリント基板200とプリント基板220とを接続してもよい。
【0023】
プリント基板200は、プロセッサ202と、ROM204と、RAM206とを含んで構成される。
【0024】
プロセッサ202は、CPUやMPU等の処理演算装置であり、WINDOWS(登録商標)シリーズ、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、TRON、ITRON、μITRONなどのOSを動作させ、これらのOSの管理下でアセンブラ、C、C++、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、PERL、RUBY、PYTHONなどのプログラム言語で記述された本発明のプログラムを実行する。ROM204は、BIOS等のブートプログラムなどが保存される不揮発性メモリである。
【0025】
RAM206は、DRAMやSRAM等の主記憶装置であり、本発明のプログラムを実行するための実行空間を提供する。プロセッサ202は、ソフトウェアプログラムや種々のデータなどを持続的に保持するためのハードディスク装置(図示せず)から、本発明のプログラムであるタッチパネル制御部208、描画生成部210および表示画像出力部214を読み出し、RAM206に展開して実行する。
【0026】
タッチパネル制御部208は、タッチパネル230を制御する機能手段である。タッチパネル制御部208は、タッチパネル230を駆動し、物体がタッチパネル230に接触した接触位置座標または接近した接近位置座標(以下、「接触位置座標等」とする。)を含むイベントを発行する。
【0027】
これらのイベントには、物体の接触または接近したことを通知するイベント(TOUCH)、物体がタッチパネル230に接触または接近した状態で接触点または接近点が移動したことを通知するイベント(MOVE)、物体がタッチパネル230から離れたことを通知するイベント(RELEASE)が含まれる。
【0028】
また、タッチパネル制御部208は、描画画像を構成する線分の太さや色等の描画画像の属性情報(以下、「描画画像属性情報」とする。)を指定可能なGUI(Graphical Use Interface)を表示部112に表示可能であり、これらの属性情報を描画生成部210に提供することができる。
【0029】
描画生成部210は、表示部112に表示すべき描画画像を生成する機能手段である。描画生成部210は、タッチパネル制御部208が発行したイベントに応じて描画画像を生成する。具体的には、描画生成部210は、イベント(TOUCH)を受信すると、当該イベントを受信した時点からイベント(RELEASE)を受信するまでの間に受信した接触位置座標等を使用して描画画像を生成する。
【0030】
例えば、RBGカラーモデルを採用する実施形態では、描画生成部210は、対象となるピクセルのRBG各色をそれぞれ1バイトで表現する色情報(0〜255)と、当該ピクセルの透明度を示す1バイトの透明度情報、すなわち、アルファ値(0または255)とで構成される画像データを使用して描画画像を生成することができる。描画生成部210は、各イベントに含まれる接触位置座標等が示すピクセルの色情報を、描画画像属性情報が示す色を構成する色情報にし、当該ピクセルの透明度情報を非透明であることを示す値(255)にすると共に、当該ピクセル以外の透明度情報を透明であることを示す値(0)にして描画画像を生成する。
【0031】
他の実施形態では、アルファ値を使用せずに特定の色を透明度情報として用いてもよい。この場合、当該特定の色は、対象となるピクセルが透明であることを示す。描画生成部210は、各イベントに含まれる接触位置座標等が示すピクセルの色情報を、描画画像属性情報が示す色を構成する色情報にし、その他のピクセルの色情報を、透明であることを示す特定の色を構成する色情報にして描画画像を生成する。
【0032】
CMYKカラーモデルを採用する実施形態では、描画生成部210は、対象となるピクセルのCMYK各色をそれぞれ1バイトで表現する色情報(0〜255)と、当該ピクセルの透明度を示す1バイトの透明度情報、すなわち、アルファ値(0または255)とで構成される画像データを使用して描画画像を生成することができる。
【0033】
描画生成部210は、このようにして生成した描画画像をRAM上のメモリ空間である描画画像格納領域212に保存すると共に、プリント基板220の描画画像格納部226に保存する。
【0034】
本実施形態では、描画生成部210は、予め規定されている背景画像の解像度で背景画像を生成する。他の実施形態では、プリント基板220が備える画像合成部222が、ユーザPC130から受信した背景画像の解像度を描画生成部210に通知し、描画生成部210が、当該解像度で描画画像を生成するように構成してもよい。
【0035】
表示画像出力部214は、画像表示装置110の表示画像を外部装置に出力する機能手段である。表示画像出力部214は、後述する画像合成部222から表示画像を受信すると、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどの記憶手段である表示画像格納部216に保存する。
【0036】
表示画像出力部214は、ユーザPC130から表示画像の取得命令を受信すると、表示画像格納部216から表示画像を取得し、ユーザPC130に送信する。本実施形態では、表示画像出力部214は、ユーザPC130に表示画像を提供するが、他の実施形態では、USBメモリやSDカード等の可搬型の記録媒体に保存してもよい。さらに、表示画像出力部214は、LANやインターネット等のネットワークを介して画像表示装置110と接続されたファイルサーバに表示画像を保存してもよい。
【0037】
上述した本発明のプログラムは、ハードディスク装置、CD−ROM、MO、フレキシブルディスク、EEPROM、EPROMなどの装置可読な記録媒体に格納して頒布することができ、また他装置が可能な形式でネットワークを介して伝送することができる。
【0038】
本発明では、上述したようにPC等で使用するマザーボードと同様の構成を有するプリント基板200を採用することができる。これにより、画像表示装置110は、Microft(登録商標)Word、Microft(登録商標)Excel、Microft(登録商標)Power Point、Webブラウザ、ADOBE READER(登録商標)などのPC等で利用可能なプログラムを利用することができる。また、画像表示装置110は、プリンタやデジタルカメラ等のPC用の周辺機器を利用することができると共に、PC用に開発された当該周辺機器のドライバソフトウェアを流用することができる。
【0039】
プリント基板220は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の半導体集積回路である画像合成部222と、表示制御部224と、描画画像格納部226とを備える。プリント基板220は、インタフェース240を介して表示部112に接続される。また、プリント基板220は、インタフェース244を介してプリント基板200に接続されると共に、映像入力インタフェース120を介してユーザPC130に接続される。本実施形態では、インタフェース240として、DVIコネクタやVGAコネクタ、HDMIコネクタ、Displayportコネクタなどを採用することができる。
【0040】
画像合成部222は、ユーザPC130から受信した背景画像と、描画生成部210が生成した描画画像とを合成する機能手段である。画像合成部222は、ユーザPC130から定期的に背景画像を受信する。本実施形態では、画像合成部222は映像入力インタフェース120を介して60kHzまたは50kHzのレートで背景画像を受信する。
【0041】
画像合成部222は、背景画像を受信すると、描画画像を保存すべき半導体メモリなどの記憶装置である描画画像格納部226から描画画像を取得し、描画画像と背景画像とを合成する。具体的には、画像合成部222は、描画画像を構成する各ピクセルの透明度情報を解析し、描画画像を構成するピクセルのうち透明度情報が非透明を示すピクセルの色情報を取得する。そして、画像合成部222は、非透明である描画画像のピクセルに対応する背景画像のピクセルの色情報を、当該描画画像のピクセルの色情報に変更することにより合成画像を生成する。画像合成部222は、表示制御部224およびプリント基板200に合成画像を供給する。
【0042】
表示制御部224は、画像合成部222が生成した合成画像を表示部112に表示する機能手段である。表示制御部224は、当該合成画像を表示部112が表示可能な映像信号形式に変換して表示部112に表示する。
【0043】
図2に示す実施形態では、画像合成部222、表示制御部224および描画画像格納部226を個別の機能手段としているが、他の実施形態では、これらの機能手段が有する機能を単一の機能手段によって実現してもよい。
【0044】
本実施形態では、画像表示装置110がタッチパネル230を制御する機能手段や、描画画像を生成して背景画像と重畳する機能手段を備えているため、これらの機能を有する制御ドライバや専用のソフトウェアをユーザPC130にインストールする必要がない。
【0045】
図3は、本発明の画像表示装置が実行する処理を示すフローチャートである。以下、図3を参照して、画像表示装置110が、ユーザPC130から背景画像を受信する際に実行する処理について説明する。
【0046】
図3の処理は、ステップS300で画像合成部222がユーザPC130から背景画像を受信することにより開始する。ステップS301では、画像合成部222は、描画画像格納部226から描画画像を取得し、ユーザPC130から受信した背景画像と合成する。ステップS302では、表示制御部224が、合成画像を表示部112に表示する。ステップS303では、画像合成部222は、合成画像を表示画像出力部214に送信し、表示画像出力部214が表示画像格納部216に合成画像を保存し、ステップS304で処理が終了する。
【0047】
図4は、本発明の画像表示装置が実行する処理を示すフローチャートである。以下、図4を参照して、画像表示装置110の描画生成部210が、描画画像を生成する際に実行する処理について説明する。
【0048】
図4の処理は、アプリケーションプログラムである描画生成部210を起動することによりステップS400から開始する。ステップS401では、描画生成部210は、タッチパネル制御部208が発行したイベントを受信したか判断する。イベントを受信していないと判断した場合には(no)、ステップS401の処理を反復する。一方、イベントを受信したと判断した場合には(yes)、処理をステップS402に分岐する。ステップS402では、描画生成部210は、タッチパネル制御部208が発行したイベントの種類を判断し、イベントの種類に応じて処理を分岐する。
【0049】
ステップS402の判定でイベントの種類がイベント(TOUCH)であると判断した場合には、処理をステップS403に分岐させる。ステップS403では、描画生成部210は、当該イベントに含まれる接触位置座標等を使用して描画画像を生成する。ステップS404では、描画生成部210は、当該描画画像を描画画像格納領域212に保存する。ステップS404の処理が終了すると、ステップS401に処理を戻し、以降の処理を実行する。
【0050】
ステップS402の判定でイベントの種類がイベント(MOVE)であると判断した場合には、処理をステップS405に分岐させる。ステップS405では、描画生成部210は、描画画像格納領域212から描画画像を取得し、当該イベントに含まれる接触位置座標等を使用して、描画画像の色情報および透明度情報を変更して、描画画像を更新する。ステップS406では、描画生成部210は、当該描画画像を描画画像格納領域212に保存する。ステップS406の処理が終了すると、ステップS401に処理を戻し、以降の処理を実行する。
【0051】
ステップS402の判定でイベントの種類がイベント(RELEASE)であると判断した場合には、処理をステップS407に分岐させる。ステップS407では、描画生成部210は、描画画像格納領域212から描画画像を取得し、プリント基板220の描画画像格納部226に保存する。ステップS407の処理が終了すると、ステップS401に処理を戻し、以降の処理を実行する。
【0052】
図5は、本発明の画像表示装置が処理する描画画像、背景画像および表示画像の一実施形態を示す図である。
【0053】
画像510は、画像表示装置110が生成する描画画像であり、2の描画520,522が含まれる。なお、図5に示す画像510の背景色は透明である。画像512は、ユーザPC130から受信する背景画像である。画像表示装置110は、これらの描画画像510および背景画像512を合成して表示画像514を生成する。
【0054】
本発明では、背景画像512はユーザPC130から定期的に送信されるため、画像表示装置110の画像合成部222は、背景画像512を受信する度に、描画画像格納部226に格納されている描画画像510と当該背景画像とを合成して表示画像514を生成する。これにより、ユーザPC130で背景画像を変更した場合でも、変更前の背景画像と合成した描画画像と、変更後の背景画像とを合成して表示画像を生成することができ、変更前の背景画像に重畳された描画画像を継続して表示することができる。
【0055】
これまで本実施形態につき説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の構成要素を変更若しくは削除し、または本実施形態の構成要素を他の構成要素を追加するなど、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0056】
100…画像表示システム、110…画像表示装置、112…表示部、120…映像入力インタフェース、122…画像出力インタフェース、124,126…ケーブル、130…ユーザPC
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】特開2006−331263号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示装置であって、
画像を表示する表示手段と、
前記表示手段に対する接触位置または接近位置を検出する検出手段と、
前記接触位置または接近位置を使用して描画画像を生成する描画生成手段と、
前記画像表示装置に接続された情報処理装置から受信した前記情報処理装置の表示画面に表示した背景画像と、前記描画画像とを合成して前記表示手段に表示する合成手段を備え、
前記合成手段は、前記情報処理装置から背景画像を受信する度に、前記描画画像および前記背景画像を合成して前記表示手段に表示する、画像表示装置。
【請求項2】
前記合成手段は、
前記描画画像を格納する描画画像格納手段と、
前記背景画像および前記描画画像を合成して合成画像を生成する画像合成手段と、
前記合成画像を前記表示手段に表示する表示制御手段とで構成され、
前記画像合成手段は、前記情報処理装置から背景画像を受信する度に、前記描画画像格納手段に格納された描画画像と、前記背景画像とを合成する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記描画生成手段は、
前記表示手段に対する接触または接近を検出すると、前記接触位置または接近位置を使用して描画画像を生成し、前記描画画像格納手段に保存する、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画像表示装置は、
前記表示手段に表示すべき前記描画画像および前記背景画像の合成画像を格納する表示画像格納手段と、
前記合成画像を出力する出力手段とをさらに含み、
前記合成手段は、前記合成画像を前記表示画像格納手段に保存する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記合成手段は半導体集積回路である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−64818(P2013−64818A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202733(P2011−202733)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
2.WiFi
3.Bluetooth
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】