異常組織を認識するための装置
本発明は、検出された微小血管血液供給量の早期増加を用いて、異常の疑わしい組織を認識するために用いられるプローブ装置およびその構成部材の組み合わせと、それに対応する用途とに関する。一実施形態では、光源から得られる広帯域光を人体内部に位置する組織の微小血管系へと発光し、前記広帯域光の前記微小血管系との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のため受光する装置を開示する。異なる別の実施形態は、相互作用光の所定深さプロファイルの選択を支援する、光学ファイバ、偏光部、およびレンズの多様な組み合わせを含む。別の実施形態では、相互作用光の深さプロファイルの多様な組み合わせを提供する多様なプローブ先端部および/または光伝送構成部を有するキット装置を説明する。別の実施形態では、組織の微小血管内の血液検出の深さ範囲検出選択性のためのスペクトルデータプローブの製造方法を説明する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、“Probe Apparatus for Recognizing Abnormal Tissue”(「異常組織を認識するためのプローブ装置」)と題され、2009年1月8日に出願された米国特許仮出願第61/143,407に基づく優先権を主張し、当該米国特許仮出願の全ての記載内容を援用するものである。
【0002】
また、本特許出願は、“Method of Recognizing Abnormal Tissue Using the Detection of Early Increase in Microvascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出を利用して異常組織を認識する方法」)と題され、2006年11月27日に出願された同時係属中である米国特許出願公開第11/604,653に関連するものであり、当該米国出願の開示内容を援用するものである。また、当該米国特許出願は“Guide-To-Colonoscopy By Optical Detection of Colonic Micro-Circulation and Applications of same”(「結腸微循環の光学検出による結腸内視鏡検査の手引きおよびその適用」)と題され、2006年3月19日に出願された米国出願公開第60/801,947に基づく優先権を主張し、その記載内容を援用する。
【0003】
また、本特許出願は、“Apparatus for Recognizing Abnormal Tissue Using the Detection of Early Increase in Microvascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出を利用して異常組織を認識する装置」)と題され、2006年11月27日に出願された同時係属中である米国特許出願公開第11/604,659にも関連するものであり、該米国特許出願に記載された記載内容を援用するものである。
【0004】
また、本特許出願は、“Multi-Dimensional Elastic Light Scattering”(「多次元弾性光散乱」)と題され、2005年10月27日に出願された同時係属中である米国特許出願公開第11/261,452に関連し、該米国特許出願に記載された記載内容を援用するものである。
【0005】
本願発明の説明では、特許、特許出願、および多様な刊行物を含む参考文献が引用され考察されている。しかし、こうした参考文献を引用および/または論じることは本発明を明確に説明するためのものに過ぎず、こうした参考文献を「従来技術」として認めるものではない。本特許出願は、本願明細書で引用され考察された全ての参考文献全体を援用し、各参考文献が個々に援用される場合と同程度に援用するものである。
【0006】
本発明は、概して、光散乱および吸光に関し、特に、異常が疑わしい生体組織をスクリーニングするために用いられるプローブ装置およびその構成要素の組み合せに関する。
【背景技術】
【0007】
光信号を検出する光プローブが知られている。単一光プローブは、一つの光ファイバで広帯域光またはレーザ光をターゲットに送り、別の光ファイバでサンプルから弾性散乱する光、蛍光、ラマン散乱光などの光を受光する。受光された後方散乱光をCCDアレイなどの受信部へと導くことができ、そこで信号のスペクトルが記録される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
こうしたプローブは、本来の使用目的に対して十分な働きをするが、診察目的で必要とされる測定の観点からすると、新しい観察法は更なる強化および改善を要する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、概して、光散乱および光吸収に関し、特に、異常が疑わしい生体組織を認識するために用いられるプローブ装置およびその構成要素の組み合わせに関する。
【0010】
一態様では、ここで説明する実施形態は、光源から得られる広帯域光を、特に人体内に位置する粘膜組織層内の、組織の微小血管系へ発光し、広帯域光の微小血管系との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のために受光する装置を対象としている。
【0011】
別の態様では、ここで説明する実施形態は、光源から得られる広帯域光を、特に人体内に位置する粘膜組織層内の、人体内に位置する組織へ発光し、広帯域光の微細構造組織との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のために受光する装置を対象としている。
【0012】
特定の様態では、使い捨てフィンガーマウント光学プローブを説明する。
【0013】
別の実施形態では、格納式一体型プローブに接する使い捨て先端部を含む光学プローブを開示する。
【0014】
使い捨てフィンガーマウント光学プローブと、格納式一体型プローブに接する使い捨て先端部を含む光学プローブとの両方についての異なる別の実施形態を説明するが、それらは、多様な異なる光波長範囲および異なる用途に対する相互作用光の所定深さプロファイルの選択を支援する、光学ファイバ、偏光部、およびレンズの多様な組み合わせを含む。
【0015】
これらおよび他の本発明の態様と特徴は、当業者が添付の図面と併せて以下の本発明の具体的な実施形態の説明を確認すれば、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明に係る使い捨てフィンガーマウント光学プローブのハウジングを示す図である。
【図2】図2は、本発明に係る使い捨てフィンガーマウント光学プローブのハウジングを示す図である。
【図3】図3は、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの一実施形態で利用可能な、使い捨て先端部および再利用可能本体部を示す図である。
【図4A】図4Aは、組み込み型光学アセンブリを含む、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの別の実施形態を示す図である。
【図4B】図4Bは、組み込み型光学アセンブリを含む、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの別の実施形態を示す図である。
【図5A】図5Aは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの使用方法の説明図である。
【図5B】図5Bは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの使用方法の説明図である。
【図5C】図5Cは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの使用方法の説明図である。
【図6A】図6Aは、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部と、を含む光学プローブの実施形態の利用を示す図である。
【図6B】図6Bは、固定ハウジングと、格納式一体型光ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部と、を含む光学プローブの実施形態の利用を示す図である。
【図6C】図6Cは、固定ハウジングと、格納式一体型光ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部と、を含む光学プローブの実施形態の利用を示す図である。
【図7】図7は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブの特定の実施形態の部分図である。
【図8】図8は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブの別の特定の実施形態の部分図である。
【図9】図9は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブとともに用いられる保護シースを備える使い捨て先端部の特定の実施形態を示す図である。
【図10】図10は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリおよび一体型CCDモジュールに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブの別の特定の実施形態の部分図である。
【図11】図11は、EIBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図12】図12は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図13】図13は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図14】図14は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の実施形態の断面図である。
【図15】図15は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成内で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の別の実施形態の断面図である。
【図16】図16は、LEBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図17】図17は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図18】図18は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図19】図19は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図20】図20は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図21】図21(a)および(b)は、図16〜20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ内で用いられる光学ファイバの実施形態の断面図である。
【図22】図22は、図16〜20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成で利用可能な光学ファイバの別の実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
当業者にとって本発明が広く変更され変形されることは明らかなので、本発明は単に例示的なものとして以下の例でより具体的に説明される。以下に、多様な実施形態を詳細に説明する。図面は、全体を通して同じ参照番号が同じものを示すものとする。以下の明細書で用いられるように、「a」、「an」および「the」は、文中で明示されない限り複数についても意味するものとする。また、以下の明細書およびクレーム全体で用いられるように、「in」は、文中で明示されない限り「in」および「on」を意味するものとする。更に、読み易いように明細書にタイトルやサブタイトルを用いる場合があるが、これらは本発明の範囲に何ら影響するものではない。また、明細書中に用いられる用語について以下により具体的に定義する。
【0018】
本明細書で用いられる用語は、通常その分野、発明の内容、および各用語が用いられる特定の内容において普通の意味をもつ。実務家に対する本発明の説明についての付加的な手引きとなるように、本発明を説明するために以下にまたは明細書中の他の箇所で用いられる特定の用語について述べる。便宜上、特定の用語は、例えばイタリック体および/または引用符を用いて強調表示することがある。強調表示を用いることが用語の範囲およびその意味に影響することはない、つまり、強調表示されてもいなくても同じ文脈であれば用語の範囲およびその意味は同じである。同じ事を一つ以上の方法で表しても構わないことは言うまでもない。その結果、ここで述べる一つまたはそれ以上の用語の代わりとなる言葉や同義語を用いてもよく、用語が本明細書で詳述され説明されているかの是非に特別な重要性はない。特定の用語の同義語が与えられる。一以上の同義語を列挙することで他の同義語の使用が排除されることはない。明細書中のどこで例が用いられても、ここに述べるどんな用語の例も含め、それは単に例示的なものであり、本発明または例示の用語の範囲および意味を決して制限するものではない。同様に、本発明は明細書に記載の多様な実施形態に限られるものではない。
【0019】
定義しない限り、用いられる全ての技術的用語および科学的用語は、本発明が関係する当業者が通常理解するのと同じ意味をもつ。抵触する場合は、定義を含め本書類により判断するものとする。
【0020】
本明細書で用いられるように、「およそ」(「around」、「about」または「approximately」)は、通常、所定の値または範囲の20%まで、好ましくは10%までを意味し、より好ましくは、5%までを意味する。ここで示す数量はおおよその値であり、これは、明言されていなければ「およそ」(「around」、「about」または「approximately」)を暗示できるということを意味する。
【0021】
本発明は、一態様では、ターゲットに対する腫瘍や病変部の光学スクリーニングに用いられるプローブ装置に関する。多様なターゲットとそれに対応するプローブの種類が開示され、同時に、多様で異なるプローブハウジングの設計が開示され、また、これらの組み合わせを入れ替えて用いることができる。特定の光学プローブは、病変部や腫瘍に近接するがそれ自体は病変部や腫瘍ではない組織の内部に存在する「血液供給の初期増加」(EIBS:Early Increase in Blood Supply)と呼ばれるものの検出に用いられる。他の低コヒーレンス増強後方散乱(LEBS:Low−coherence Enhanced Backscattering)光学プローブ設計は、病変部や腫瘍に近接するがそれ自体は病変部や腫瘍ではない組織に存在する組織の微細構造内の異常散乱構成との低コヒーレンス光の相互作用により生じる後方散乱光の検出に用いられる。前に出願された特許出願に記載のこれら両方の光学プローブの種類は結果的に公知のものである。後述するが、ここで説明するEIBSプローブまたはLEBSプローブおよび組織の微細構造に関連する技術を用いて検出するかどうかは、通常はこれら技術の一つを用いて検出されるが、両者には共通する側面がある。
【0022】
EIBSを検出するプローブと微細構造を検出するLEBSプローブとの違いの一つは、EIBSを検出するプローブでは、複数の深さから得られるデータは、水平偏光の受信信号と垂直偏光の受信信号と水平偏光−垂直偏光の受信信号とから判断することにより一度の測定で取得できるが、一方、LEBSプローブでは、特定の構成に対し、一つの深さのみが取得される。
【0023】
ここで説明する特定の用途は、結腸癌(CRC)初期の結腸粘膜内の病変部を検出するためのものであるが、膵臓癌スクリーニングなど他の用途についても説明する。
【0024】
ターゲットは、生体被検体、特に人間に関係するサンプルである。サンプルは生物サンプルとなるように生体被検体の一部であり、生物サンプルは癌性疾患を発症している組織を有する可能性のあるものである。
【0025】
腫瘍性疾患は、腫瘍や病変部への過程であり、腫瘍や病変部は異常生体組織(前癌状態または癌状態)であり、ここで説明するプローブにとって、通常、結腸癌、結腸の腺腫性ポリープ、または他の癌である。
【0026】
測定ステップはここで説明するプローブを用いて生体内で行われ、ターゲットを撮像するステップを更に含んでもよい。検出時に得られる画像は、後に、腫瘍の大きさとその場所の分析に用いることができる。
【0027】
多様な実施形態では、プローブは、ターゲットの種類に応じて、組織および/またはそれに関連する血液循環を有するターゲットに光を投射する。その後、ターゲットから散乱した光が測定され、測定された散乱光からターゲット情報が取得される。取得されたターゲット情報は、“Method of Screening for Cancer Using Parameters Obtained by the Detection of Early Increase inMicrovascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出により取得されるパラメータを用いる癌スクリーニング方法」)と題され、2009年1月8日に出願された、代理人参照番号は042652‐0376943である、米国特許出願公開第12/350,955号明細書に記載のターゲットの情報であってもよい。
【0028】
投射された光は、インコヒーレント光源(例えば、キセノンランプや発光ダイオードなど)を備える光源から得ることとしてもよい。
【0029】
ここで説明する全ての実施形態では、照明ファイバを備える1種類目のファイバが少なくとも一つ存在し、この照明ファイバは光源に光学的に連結される。
【0030】
また、一つ以上の集光ファイバで形成される2種類目のファイバが少なくとも一つ存在し、この一つ以上の集光ファイバは、遠位部の撮像分光器およびCCDなどの検出部に光学的に連結され、この撮像分光器はターゲットを撮像してそこから検出データを取得するために用いられる。
【0031】
以下に、本発明を更に説明する好ましい実施形態を更に詳述する。本発明の範囲を制限することは意図とせず、本発明の実施形態による例示の機器、装置、方法、およびこれらに関連する結果を以下に挙げる。なお、読み易いように実施例でタイトルやサブタイトルを用いる場合があるが、これらは決して本発明の範囲を制限するものではない。更に、特定の理論が提示され開示されるが、本発明により本発明が特定の理論や行動計画に関係なく実施されるのであれば、該理論の真偽が正しくても間違っていても、該理論が本発明の範囲を制限することは決してない。
【0032】
本明細書で説明される光学プローブは組織の光学的測定を行うために体内で使用することができ、例えば、患者の結腸癌のリスクを評価するために、ちょうど患者の直腸内部で行われる。直腸の場合、直腸粘膜を分析するために直腸に挿入されたプローブは、結腸清浄を必要とせずに患者の結腸癌発症のリスクを評価する手段を提供する。
【0033】
こうした測定値取得を容易にするために、ここで説明するプローブは、大腸内視鏡、上部消化菅治療スコープ(公知の装置)、使い捨てフィンガーマウント装置、または固定ハウジングと格納式一体型光学ファイバに接する使い捨て先端部とを含む光学プローブ、などの挿入装置を介して患者の結腸直腸空間へと必ず導入され、ここでは後者について更に説明する。
【0034】
結腸の臨床評価のために、プローブが直腸に挿入され結腸直腸粘膜壁に接触させ、必要に応じて光学測定を行い、その後取り出される。ここで更に説明するプローブは、プローブが衝突する可能性のある軟便による起こり得る妨害からプローブ先端を保護しながらプローブを直腸内の経路上に導き結腸直腸粘膜壁に到達させる挿入部を提供する。直腸結腸粘膜壁に接触しながら、挿入装置はプローブの光学部分を挿入装置の先端部からいくらか伸延させ、必要に応じて光学測定を行わせる。
【0035】
衛生面の理由から特定の構成部は複数の異なる患者に対して安易に用いられないので、挿入装置を有する光学プローブは、上記のように、一部分または全体の構成部が使い捨てである。
【0036】
図1〜3は、一実施形態に係る、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100のハウジング110を示し、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100は、医師の指に装着されるフィンガーループ116を備える半柔軟性部材である。図3に示すように、完全体の光学プローブ120はハウジング110内部に組み込まれており、光学プローブ120はここで更に説明する再利用可能本体部140と使い捨て先端部130とを備え、これらは、先端アセンブリ130および本体部アセンブリ140の両方にあるねじ山など、ある種の係合機構により互いに接続される。このフィンガーマウント光学プローブ100は、医師の指に載せられて患者の直腸に挿入される。これにより光学プローブと、特に、使い捨て先端部130に配置される光学プローブ120の光学構成部との両方を予測される軟便から保護しながら、測定値取得のために光学プローブ120を粘膜壁へ通過させることができる。
【0037】
内腔112内部を光学ファイバが簡単に通過できるように使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100のハウジング110は十分に滑らかであり、また、滑らかでない装置を患者の結腸へと挿入するためにハウジング110の表面は滑らかである。ハウジングは、液状噴射成形シリコーンゴムまたは類似の材料から作られてもよい。更に、ハウジング110の表面の一部または全体にパリレンNコーティングを加えて全体の潤滑性を上げ、プローブを管腔内に供給しやすくするとともに患者体内に挿入しやすくしてもよい。
【0038】
ハウジング110の外部前面部は、必ずしも必要ではないが、患者体内で衝突する可能性のある軟便からプローブ先端部を保護する穿孔膜114を備えることが好ましく、上述のように、プローブ先端部は、粘膜壁の光学測定値の取得の直前に穿孔膜114を通過する。
【0039】
更に、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100は、1)結腸直腸粘膜組織内の適当な位置にプローブ100が導入されるように予め形成された形状/湾曲、2)光学測定のために医師がプローブ100を曲げるおよび/または同じ領域へと操ることができるような充分な柔軟性、のどちらか、または3)上記特性の組み合わせ、を有することが好ましい。予め形成される場合、プローブ100は、真っ直ぐに挿入されるような柔軟性があることが好ましく、また、患者の結腸直腸空間へ完全に挿入されるとすぐにその原型を取り戻すように形状記憶を有することが好ましい。
【0040】
図1〜3に示すように、プローブ100は、完全に組み立てられた光学プローブを通過させるものである。本実施形態では、挿入前に使い捨て先端部130が再利用可能本体部140に取り付けられることが必要となる。使い捨て先端部130は、挿入前、最初の利用時は清潔または滅菌状態であり、使い捨て先端部130に取り付けられ、また、再利用可能本体部140を覆う衛生シールドとなる衛生シース150を有するが、これらは使用時には滅菌状態である必要はない。衛生シース150は、滅菌されたポリエチレン薄膜または同様の材料から作られてもよい。
【0041】
図4Aおよび図4Bは、予め搭載される光学アセンブリを含む使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100Aの別の実施形態を示す。本実施形態では、内腔112内部で再利用可能本体部が(図3を参照して説明したように)光学アセンブリ160(実質的には使い捨て先端部130と同じ)に接続されるように、ハウジング110およびその内部の内腔112が光学アセンブリ160を事前に搭載させて、アセンブリ全体は、接続されると、内腔112内を移動することで続けて位置決めされて最終的に穿孔膜114のどこからか突出する。図4Bに示すように、一実施形態での光学アセンブリは、レンズマウント162と、光学アセンブリを固定し衛生的に封止する回転隔壁164と、を備えてもよい。この衛生的な封止は、レンズマウント162が光学アセンブリに密着して液体が後方に流れるのを防ぐものの光学アセンブリが前後にスライドするのを妨げるほどには密着しないように単に内腔を狭めるものであってもよい。また、レンズ166は、偏光部やスペーサなどの他の構成部を介して光学アセンブリ160内で用いることができる。
【0042】
図4の実施形態では、衛生シースは図示されず、衛生シースは内腔112内部で取り付けられて光学アセンブリ160の一部となり二次汚染の可能性に対処することができるが、衛星シースは使い捨てハウジング110にハウジング入口端118で取り付けられるのが好ましい。このシースは、後方に延在し、医師によって操作されるプローブアセンブリの非使い捨て表面を覆う。フィンガーマウント挿入装置100A全体が使い捨てであり使い捨て専用とすることが好ましい。片手でプローブを挿入しやすいように、前進アシストリング116を光学プローブに取り外しできないように取り付けてもよい。
【0043】
器具ユニット、プローブアセンブリの再利用可能部に設けられたボタン、または他の機構に接続されるフットペダルにより、測定値の取得を開始してもよい。ブラインド測定値取得および/または挿入ができそうにない場合は、図10に示すように、再利用可能プローブ本体部内に存在するカメラおよび使い捨て挿入装置に設けた窓を用いて、装置を前方視CCDまたはCMOSカメラモジュール化してもよい。
【0044】
図5A〜図5Cは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100の使用方法を示す。使用時、再利用可能本体部140と使い捨て先端部130とから形成されるプローブアセンブリ120が図示のようにハウジング110に挿入され、光学プローブ140に取り外しできないように取り付けられた前進アシストリング180がハウジング110の端部118に取り付けられる。図5Aおよび5Bに示すように、シース150が引戻されて医師の手袋を装着した消毒済みの手の十分下まで伸びることで、患者に無菌の環境を与えることができる。図5Cに示すように、プローブアセンブリ120の使い捨て先端部130は、測定時に穿孔膜114を介して押し出される。
【0045】
図6A(1)〜(2)、図6B、および図6Cは、固定ハウジング210と、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリ220とを含む光学プローブ200(実質的には、図3の実施形態で説明される、使い捨て先端部130と再利用可能本体部140とから形成される光学アセンブリ120と同じ)の実施形態の利用を示すとともにこの実施形態の全体図を示す。全ての実施形態では、図6Aに示すように、トリガー起動ボタン212を有することが好ましい固定ハウジング210と、医師の手に固定されるグリップ214と、ハウジング210と一体化して片手でプローブを前進させることを容易にするローラ車輪216または同様の構成部材と、を有する固定ハウジング210が存在する。図6B1および図6B2は、高水準で、使い捨て先端アセンブリ230が再利用可能本体アセンブリ240に接続され、ハウジング210の外部を覆う保護シース250が取り除かれる様子を示す。図6Aでは、シース250が挿入部260に広がる様子のみを示しているが、シース250は、ハウジング210全体の下側に広がることが好ましい。図6Cは、使い捨て先端アセンブリ230の拡大図を示し、また、CCDアレイ後方に配置されるCCDアレイ用のCCD前方視野窓270(図示しないが、図10に示す構成部材が機能する)と、測定が行われる際に使い捨て先端部220アセンブリが通過して移動する穿孔膜280と、を示す。使用時、ハウジング210のグリップ214を医師が保持し、挿入部260を患者の直腸に挿入し、内部光学アセンブリを、予測される軟便から保護しながら、粘膜壁上に位置づける。これにより、測定値取得のために、以下に述べるレンズを含む内部光学プローブアセンブリを、使い捨て先端部アセンブリ220に結合する保護キャップのから患者の粘膜壁へと前進させることができる。
【0046】
好ましい実施では、ハウジング210は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)または同様の材料からなる、ツーピースの剛性射出形成ハンドルである。更に、PebaxやHytrelなどのオーバーモールドした軟らかい手触りの材料が挿入部260を構成してもよい。こうした構成の使い捨て先端部アセンブリ230は、PebaxやHytrelなどの同様の軟らかい手触りのオーバーモールドした軟らかい手触りの材料から構成されてもよい。使い捨て先端部アセンブリ230内部のレンズマウント238に取り付けられた衛生シース250は、薄いポリエチレンフィルムまたは同様の材料から作られてもよい。
【0047】
シース250を使用せず、毎使用後に挿入部260を滅菌してもよい。こうした使用方法では、挿入部260は、滑らかでない装置を患者の直腸に挿入するために外面が十分に滑らかであることが好ましい。
【0048】
更に、このプローブ200は、また、1)結腸直腸粘膜組織内の適当な位置に内部光学アセンブリ、特に、光学先端部を配置するように予め形成された形状/湾曲、および、2)光学測定のために医師がプローブ200を曲げるおよび/または同じ領域へと操ることができるような充分な柔軟性を有することが好ましい。プローブ200は、真っ直ぐに挿入されるように十分に柔軟であるあることが好ましく、また、患者の結腸直腸空間へ完全に挿入されるとすぐにその原型を取り戻すように形状記憶を有することが好ましい。
【0049】
図7は、シース250およびハウジング210の下部ではなく図示する光学構成部材のみを有する光学プローブ200Aの特定の実施形態の部分図を示す。図示の、半屈曲性の挿入部260は、使い捨て先端アセンブリ230と本体アセンブリ240とから形成される格納式一体型光学ファイバアセンブリ220を有する。図示のように、本体アセンブリ240は、遠位端に突出リング242を含むことが好ましい外部シース248を含み、突出リング242は、ハウジング210の挿入部と結合する同様の突出リング262に隣接する。また、係合機構244が再利用可能本体アセンブリ240に接続され、バネ式の係合機構244は、先端部アセンブリ230を偏光部材または保護カバーなどの他の光学構成部材246に、特定の構造で、真っ直ぐに接続する。先端部アセンブリ230および本体アセンブリ240の両方にあるねじ山などの他の係合機構を用いてもよい。
【0050】
使い捨て先端アセンブリ230は、ここで更に説明するアライメントエレメント233と、レンズマウント238をファイバ本体アセンブリ240への接続部より前の適当な位置に維持する穿孔膜236と、を有する保護キャップ231を含む。また、図9に示すように、使い捨て先端部アセンブリにはシース250が取り付けられることが好ましい。
【0051】
レンズマウント238は、GRINレンズ、ボールレンズ、アクロマートダブレットレンズ等を用いることができるレンズ232と、アライメント部材234とを含み、レンズ232はレンズマウント238内に、または、ワンピースアセンブリの一部として配置され、アライメント部材234はアライメントエレメント233と係合する。一実施形態のアライメント部材234は、アライメントエレメント233である突出部が嵌合する管である。使い捨て先端アセンブリ230、具体的には、レンズマウント238を本体部アセンブリ240および係合機構244に接続すると、直腸を介して光学アセンブリ220全体を測定位置まで移動させる。このとき、光学ファイバアセンブリ220をわずかに回転し前進させることができ、これにより、アライメント部材234を介してアライメントエレメント233によりレンズマウント238が誘導され、その結果、レンズ232は穿孔膜236を介して突出できる。
【0052】
図8は、シース250およびハウジング210の下部ではなく図示する光学構成部材のみを有する光学プローブ200Bの特定の実施形態の部分図を示す。本実施形態では、図示のように、使い捨て先端部アセンブリ230は保護カバー231または穿孔膜に対する前面部を含まず、レンズマウント238に搭載されるレンズ232が露出している。図8に示す他の構成部材は図7に関して先に説明したものと同様である。レンズ232は予め露出されているので、プローブ200Bでは、保護キャップ膜を突き抜けるように格納式一体型光学ファイバアセンブリを前進させる必要はない。よって、挿入されて患者の直腸粘膜壁に接触すると、プローブ200Bは、直ちに測定値を取得できる状態になる。
【0053】
ブラインド挿入ができそうにない場合は、図10に示すように、再利用可能部内に存在するカメラおよび使い捨て棒状先端部に設けた窓を用いて、前方視野CCDカメラを装置に設計してもよい。図示のように、使い捨て先端部アセンブリ230は、保護キャップ231の一部としてガラス視野カバー237を備えることにより変形させてもよく、プローブ200は、必要に応じてCCDモジュールまたはCMOSモジュールと画像戻り配線292とを更に備える。構成によって、CCDモジュールまたはCMOSモジュールは、バッテリー電源を備えてもよく、電源用の配線を介して電力供給されてもよく、および/または電力および/または画像信号が多様な従来のデータおよび狭帯域電力伝送手順を用いて無線送信されてもよい。
【0054】
これらのプローブでは、多様な方法で異なる侵入深さが達成される。異なるファイバおよび/または使い捨て先端部を用いて所望の結果が達成される(異なるプローブを用いる場合と、全て同じプローブの場合がある)。特に、EIBSを検出するプローブでは、ファイバ末端およびレンズの間の間隔の選択(例えば、名目上は焦点距離1であるが、1以上または1以下となる可能性がある)とレンズの種類および焦点距離調整深さの選択とを用いて異なる侵入深さを達成することができる。組織微細構造を検出するLEBSプローブでは、レンズおよびファイバ末端からレンズへの距離、または、ガラススペーサの長さにより、侵入深さを変化させる光の特殊コヒーレンス長が決定される。
【0055】
使用時、目的と用途に応じ、各プローブは、複数の測定を行なってもよく、各側定による検出データはその後の利用のために記憶される。通常、例えば、3〜6の多数の異なる測定位置が設定されるが、通常は、10未満である。プローブやプローブが使用される方法により、多様な異なる侵入深さを各測定位置で検知してもよい。
【0056】
図11は、EIBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図12は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図13は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。なお。レンズマウントおよび偏光部マウントを組み合わせて一つの構成部材としてもよい。図11、図12、および図13では、構成部材が特定されており、それらは共に、構成部材の多様な組み合わせを用いることができることを示す。つまり、特定の実施形態では、偏光部およびスペーサを備えても良く備えていなくてもよく、また、異なる数の光学ファイバを用いることができることを示す。これに関し、先に出願された、“Apparatus for Recognizing Abnormal Tissue Using the Detection of Early Increase in Microvascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出を利用して異常組織を認識する装置」)と題され、2006年11月27日に出願された、同時係属中である米国特許出願公開第11/604,659を参照する。
【0057】
図14は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の実施形態の断面図を示す。
【0058】
図15は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成内で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の別の実施形態の断面図を示し、反射を最小限にするため、ファイバを偏心させる、または、プローブ中心に対してわずかに非対称にすることを示す。これは、ここで説明するEIBSを検出するいずれのプローブ設計にも利用可能である。
【0059】
図16は、LEBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図17は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図18は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図19は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図20は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図19および図20の両プローブ設計は、レンズを用いず、ファイバ端部間と組織との間のソリッドガラススペーサ(図20)またはカバーガラスを用いたエアギャップ(図19)により所望の深さに対応する特定の(所定の)空間コヒーレンス長が選択される。この、距離が固定されたスペーサ(空気またはガラス)を用いる、レンズを用いない概念は、空間コヒーレンス長の設定に用いることができる。他の実施形態では、構成部材が特定されており、それらは共に、構成部材の多様な組み合わせを用いることができることを示す。つまり、特定の実施形態では、偏光部およびスペーサを備えても良く備えていなくてもよく、また、異なる数の光学ファイバを用いることができることを示す。
【0060】
図21(a)および(b)は、図16〜20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ内で用いることができる光学ファイバの実施形態の断面図を示す。
【0061】
図22は、図16〜図20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成内で利用可能な光学ファイバの別の実施形態の断面図を示す。図22は、反射を最小限にするため、ファイバを偏心させる、または、プローブ中心に対してわずかに非対称にすることを示す。これは、ここで説明するいずれのEIBSプローブ設計にも利用可能である。これにより、表面からの内部反射(例えば、レンズ/組織のインターフェースや空気/レンズのインターフェースなど)がファイバから離れたところに反射するという潜在的利点をもたらす。
【0062】
解説し、説明することのみを目的として本発明の例示の実施形態を示してきたが、これらが包括的であり本発明を開示された形態に限定することは意図していない。上記教示を考慮した多くの変更や変形が可能である。
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、“Probe Apparatus for Recognizing Abnormal Tissue”(「異常組織を認識するためのプローブ装置」)と題され、2009年1月8日に出願された米国特許仮出願第61/143,407に基づく優先権を主張し、当該米国特許仮出願の全ての記載内容を援用するものである。
【0002】
また、本特許出願は、“Method of Recognizing Abnormal Tissue Using the Detection of Early Increase in Microvascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出を利用して異常組織を認識する方法」)と題され、2006年11月27日に出願された同時係属中である米国特許出願公開第11/604,653に関連するものであり、当該米国出願の開示内容を援用するものである。また、当該米国特許出願は“Guide-To-Colonoscopy By Optical Detection of Colonic Micro-Circulation and Applications of same”(「結腸微循環の光学検出による結腸内視鏡検査の手引きおよびその適用」)と題され、2006年3月19日に出願された米国出願公開第60/801,947に基づく優先権を主張し、その記載内容を援用する。
【0003】
また、本特許出願は、“Apparatus for Recognizing Abnormal Tissue Using the Detection of Early Increase in Microvascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出を利用して異常組織を認識する装置」)と題され、2006年11月27日に出願された同時係属中である米国特許出願公開第11/604,659にも関連するものであり、該米国特許出願に記載された記載内容を援用するものである。
【0004】
また、本特許出願は、“Multi-Dimensional Elastic Light Scattering”(「多次元弾性光散乱」)と題され、2005年10月27日に出願された同時係属中である米国特許出願公開第11/261,452に関連し、該米国特許出願に記載された記載内容を援用するものである。
【0005】
本願発明の説明では、特許、特許出願、および多様な刊行物を含む参考文献が引用され考察されている。しかし、こうした参考文献を引用および/または論じることは本発明を明確に説明するためのものに過ぎず、こうした参考文献を「従来技術」として認めるものではない。本特許出願は、本願明細書で引用され考察された全ての参考文献全体を援用し、各参考文献が個々に援用される場合と同程度に援用するものである。
【0006】
本発明は、概して、光散乱および吸光に関し、特に、異常が疑わしい生体組織をスクリーニングするために用いられるプローブ装置およびその構成要素の組み合せに関する。
【背景技術】
【0007】
光信号を検出する光プローブが知られている。単一光プローブは、一つの光ファイバで広帯域光またはレーザ光をターゲットに送り、別の光ファイバでサンプルから弾性散乱する光、蛍光、ラマン散乱光などの光を受光する。受光された後方散乱光をCCDアレイなどの受信部へと導くことができ、そこで信号のスペクトルが記録される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
こうしたプローブは、本来の使用目的に対して十分な働きをするが、診察目的で必要とされる測定の観点からすると、新しい観察法は更なる強化および改善を要する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、概して、光散乱および光吸収に関し、特に、異常が疑わしい生体組織を認識するために用いられるプローブ装置およびその構成要素の組み合わせに関する。
【0010】
一態様では、ここで説明する実施形態は、光源から得られる広帯域光を、特に人体内に位置する粘膜組織層内の、組織の微小血管系へ発光し、広帯域光の微小血管系との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のために受光する装置を対象としている。
【0011】
別の態様では、ここで説明する実施形態は、光源から得られる広帯域光を、特に人体内に位置する粘膜組織層内の、人体内に位置する組織へ発光し、広帯域光の微細構造組織との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のために受光する装置を対象としている。
【0012】
特定の様態では、使い捨てフィンガーマウント光学プローブを説明する。
【0013】
別の実施形態では、格納式一体型プローブに接する使い捨て先端部を含む光学プローブを開示する。
【0014】
使い捨てフィンガーマウント光学プローブと、格納式一体型プローブに接する使い捨て先端部を含む光学プローブとの両方についての異なる別の実施形態を説明するが、それらは、多様な異なる光波長範囲および異なる用途に対する相互作用光の所定深さプロファイルの選択を支援する、光学ファイバ、偏光部、およびレンズの多様な組み合わせを含む。
【0015】
これらおよび他の本発明の態様と特徴は、当業者が添付の図面と併せて以下の本発明の具体的な実施形態の説明を確認すれば、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明に係る使い捨てフィンガーマウント光学プローブのハウジングを示す図である。
【図2】図2は、本発明に係る使い捨てフィンガーマウント光学プローブのハウジングを示す図である。
【図3】図3は、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの一実施形態で利用可能な、使い捨て先端部および再利用可能本体部を示す図である。
【図4A】図4Aは、組み込み型光学アセンブリを含む、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの別の実施形態を示す図である。
【図4B】図4Bは、組み込み型光学アセンブリを含む、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの別の実施形態を示す図である。
【図5A】図5Aは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの使用方法の説明図である。
【図5B】図5Bは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの使用方法の説明図である。
【図5C】図5Cは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブの使用方法の説明図である。
【図6A】図6Aは、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部と、を含む光学プローブの実施形態の利用を示す図である。
【図6B】図6Bは、固定ハウジングと、格納式一体型光ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部と、を含む光学プローブの実施形態の利用を示す図である。
【図6C】図6Cは、固定ハウジングと、格納式一体型光ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部と、を含む光学プローブの実施形態の利用を示す図である。
【図7】図7は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブの特定の実施形態の部分図である。
【図8】図8は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブの別の特定の実施形態の部分図である。
【図9】図9は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブとともに用いられる保護シースを備える使い捨て先端部の特定の実施形態を示す図である。
【図10】図10は、固定ハウジングと、格納式一体型光学ファイバアセンブリおよび一体型CCDモジュールに接する使い捨て先端部アセンブリと、を含む光学プローブの別の特定の実施形態の部分図である。
【図11】図11は、EIBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図12】図12は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図13】図13は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図14】図14は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の実施形態の断面図である。
【図15】図15は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成内で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の別の実施形態の断面図である。
【図16】図16は、LEBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図17】図17は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図18】図18は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図19】図19は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図20】図20は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す図である。
【図21】図21(a)および(b)は、図16〜20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ内で用いられる光学ファイバの実施形態の断面図である。
【図22】図22は、図16〜20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成で利用可能な光学ファイバの別の実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
当業者にとって本発明が広く変更され変形されることは明らかなので、本発明は単に例示的なものとして以下の例でより具体的に説明される。以下に、多様な実施形態を詳細に説明する。図面は、全体を通して同じ参照番号が同じものを示すものとする。以下の明細書で用いられるように、「a」、「an」および「the」は、文中で明示されない限り複数についても意味するものとする。また、以下の明細書およびクレーム全体で用いられるように、「in」は、文中で明示されない限り「in」および「on」を意味するものとする。更に、読み易いように明細書にタイトルやサブタイトルを用いる場合があるが、これらは本発明の範囲に何ら影響するものではない。また、明細書中に用いられる用語について以下により具体的に定義する。
【0018】
本明細書で用いられる用語は、通常その分野、発明の内容、および各用語が用いられる特定の内容において普通の意味をもつ。実務家に対する本発明の説明についての付加的な手引きとなるように、本発明を説明するために以下にまたは明細書中の他の箇所で用いられる特定の用語について述べる。便宜上、特定の用語は、例えばイタリック体および/または引用符を用いて強調表示することがある。強調表示を用いることが用語の範囲およびその意味に影響することはない、つまり、強調表示されてもいなくても同じ文脈であれば用語の範囲およびその意味は同じである。同じ事を一つ以上の方法で表しても構わないことは言うまでもない。その結果、ここで述べる一つまたはそれ以上の用語の代わりとなる言葉や同義語を用いてもよく、用語が本明細書で詳述され説明されているかの是非に特別な重要性はない。特定の用語の同義語が与えられる。一以上の同義語を列挙することで他の同義語の使用が排除されることはない。明細書中のどこで例が用いられても、ここに述べるどんな用語の例も含め、それは単に例示的なものであり、本発明または例示の用語の範囲および意味を決して制限するものではない。同様に、本発明は明細書に記載の多様な実施形態に限られるものではない。
【0019】
定義しない限り、用いられる全ての技術的用語および科学的用語は、本発明が関係する当業者が通常理解するのと同じ意味をもつ。抵触する場合は、定義を含め本書類により判断するものとする。
【0020】
本明細書で用いられるように、「およそ」(「around」、「about」または「approximately」)は、通常、所定の値または範囲の20%まで、好ましくは10%までを意味し、より好ましくは、5%までを意味する。ここで示す数量はおおよその値であり、これは、明言されていなければ「およそ」(「around」、「about」または「approximately」)を暗示できるということを意味する。
【0021】
本発明は、一態様では、ターゲットに対する腫瘍や病変部の光学スクリーニングに用いられるプローブ装置に関する。多様なターゲットとそれに対応するプローブの種類が開示され、同時に、多様で異なるプローブハウジングの設計が開示され、また、これらの組み合わせを入れ替えて用いることができる。特定の光学プローブは、病変部や腫瘍に近接するがそれ自体は病変部や腫瘍ではない組織の内部に存在する「血液供給の初期増加」(EIBS:Early Increase in Blood Supply)と呼ばれるものの検出に用いられる。他の低コヒーレンス増強後方散乱(LEBS:Low−coherence Enhanced Backscattering)光学プローブ設計は、病変部や腫瘍に近接するがそれ自体は病変部や腫瘍ではない組織に存在する組織の微細構造内の異常散乱構成との低コヒーレンス光の相互作用により生じる後方散乱光の検出に用いられる。前に出願された特許出願に記載のこれら両方の光学プローブの種類は結果的に公知のものである。後述するが、ここで説明するEIBSプローブまたはLEBSプローブおよび組織の微細構造に関連する技術を用いて検出するかどうかは、通常はこれら技術の一つを用いて検出されるが、両者には共通する側面がある。
【0022】
EIBSを検出するプローブと微細構造を検出するLEBSプローブとの違いの一つは、EIBSを検出するプローブでは、複数の深さから得られるデータは、水平偏光の受信信号と垂直偏光の受信信号と水平偏光−垂直偏光の受信信号とから判断することにより一度の測定で取得できるが、一方、LEBSプローブでは、特定の構成に対し、一つの深さのみが取得される。
【0023】
ここで説明する特定の用途は、結腸癌(CRC)初期の結腸粘膜内の病変部を検出するためのものであるが、膵臓癌スクリーニングなど他の用途についても説明する。
【0024】
ターゲットは、生体被検体、特に人間に関係するサンプルである。サンプルは生物サンプルとなるように生体被検体の一部であり、生物サンプルは癌性疾患を発症している組織を有する可能性のあるものである。
【0025】
腫瘍性疾患は、腫瘍や病変部への過程であり、腫瘍や病変部は異常生体組織(前癌状態または癌状態)であり、ここで説明するプローブにとって、通常、結腸癌、結腸の腺腫性ポリープ、または他の癌である。
【0026】
測定ステップはここで説明するプローブを用いて生体内で行われ、ターゲットを撮像するステップを更に含んでもよい。検出時に得られる画像は、後に、腫瘍の大きさとその場所の分析に用いることができる。
【0027】
多様な実施形態では、プローブは、ターゲットの種類に応じて、組織および/またはそれに関連する血液循環を有するターゲットに光を投射する。その後、ターゲットから散乱した光が測定され、測定された散乱光からターゲット情報が取得される。取得されたターゲット情報は、“Method of Screening for Cancer Using Parameters Obtained by the Detection of Early Increase inMicrovascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出により取得されるパラメータを用いる癌スクリーニング方法」)と題され、2009年1月8日に出願された、代理人参照番号は042652‐0376943である、米国特許出願公開第12/350,955号明細書に記載のターゲットの情報であってもよい。
【0028】
投射された光は、インコヒーレント光源(例えば、キセノンランプや発光ダイオードなど)を備える光源から得ることとしてもよい。
【0029】
ここで説明する全ての実施形態では、照明ファイバを備える1種類目のファイバが少なくとも一つ存在し、この照明ファイバは光源に光学的に連結される。
【0030】
また、一つ以上の集光ファイバで形成される2種類目のファイバが少なくとも一つ存在し、この一つ以上の集光ファイバは、遠位部の撮像分光器およびCCDなどの検出部に光学的に連結され、この撮像分光器はターゲットを撮像してそこから検出データを取得するために用いられる。
【0031】
以下に、本発明を更に説明する好ましい実施形態を更に詳述する。本発明の範囲を制限することは意図とせず、本発明の実施形態による例示の機器、装置、方法、およびこれらに関連する結果を以下に挙げる。なお、読み易いように実施例でタイトルやサブタイトルを用いる場合があるが、これらは決して本発明の範囲を制限するものではない。更に、特定の理論が提示され開示されるが、本発明により本発明が特定の理論や行動計画に関係なく実施されるのであれば、該理論の真偽が正しくても間違っていても、該理論が本発明の範囲を制限することは決してない。
【0032】
本明細書で説明される光学プローブは組織の光学的測定を行うために体内で使用することができ、例えば、患者の結腸癌のリスクを評価するために、ちょうど患者の直腸内部で行われる。直腸の場合、直腸粘膜を分析するために直腸に挿入されたプローブは、結腸清浄を必要とせずに患者の結腸癌発症のリスクを評価する手段を提供する。
【0033】
こうした測定値取得を容易にするために、ここで説明するプローブは、大腸内視鏡、上部消化菅治療スコープ(公知の装置)、使い捨てフィンガーマウント装置、または固定ハウジングと格納式一体型光学ファイバに接する使い捨て先端部とを含む光学プローブ、などの挿入装置を介して患者の結腸直腸空間へと必ず導入され、ここでは後者について更に説明する。
【0034】
結腸の臨床評価のために、プローブが直腸に挿入され結腸直腸粘膜壁に接触させ、必要に応じて光学測定を行い、その後取り出される。ここで更に説明するプローブは、プローブが衝突する可能性のある軟便による起こり得る妨害からプローブ先端を保護しながらプローブを直腸内の経路上に導き結腸直腸粘膜壁に到達させる挿入部を提供する。直腸結腸粘膜壁に接触しながら、挿入装置はプローブの光学部分を挿入装置の先端部からいくらか伸延させ、必要に応じて光学測定を行わせる。
【0035】
衛生面の理由から特定の構成部は複数の異なる患者に対して安易に用いられないので、挿入装置を有する光学プローブは、上記のように、一部分または全体の構成部が使い捨てである。
【0036】
図1〜3は、一実施形態に係る、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100のハウジング110を示し、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100は、医師の指に装着されるフィンガーループ116を備える半柔軟性部材である。図3に示すように、完全体の光学プローブ120はハウジング110内部に組み込まれており、光学プローブ120はここで更に説明する再利用可能本体部140と使い捨て先端部130とを備え、これらは、先端アセンブリ130および本体部アセンブリ140の両方にあるねじ山など、ある種の係合機構により互いに接続される。このフィンガーマウント光学プローブ100は、医師の指に載せられて患者の直腸に挿入される。これにより光学プローブと、特に、使い捨て先端部130に配置される光学プローブ120の光学構成部との両方を予測される軟便から保護しながら、測定値取得のために光学プローブ120を粘膜壁へ通過させることができる。
【0037】
内腔112内部を光学ファイバが簡単に通過できるように使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100のハウジング110は十分に滑らかであり、また、滑らかでない装置を患者の結腸へと挿入するためにハウジング110の表面は滑らかである。ハウジングは、液状噴射成形シリコーンゴムまたは類似の材料から作られてもよい。更に、ハウジング110の表面の一部または全体にパリレンNコーティングを加えて全体の潤滑性を上げ、プローブを管腔内に供給しやすくするとともに患者体内に挿入しやすくしてもよい。
【0038】
ハウジング110の外部前面部は、必ずしも必要ではないが、患者体内で衝突する可能性のある軟便からプローブ先端部を保護する穿孔膜114を備えることが好ましく、上述のように、プローブ先端部は、粘膜壁の光学測定値の取得の直前に穿孔膜114を通過する。
【0039】
更に、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100は、1)結腸直腸粘膜組織内の適当な位置にプローブ100が導入されるように予め形成された形状/湾曲、2)光学測定のために医師がプローブ100を曲げるおよび/または同じ領域へと操ることができるような充分な柔軟性、のどちらか、または3)上記特性の組み合わせ、を有することが好ましい。予め形成される場合、プローブ100は、真っ直ぐに挿入されるような柔軟性があることが好ましく、また、患者の結腸直腸空間へ完全に挿入されるとすぐにその原型を取り戻すように形状記憶を有することが好ましい。
【0040】
図1〜3に示すように、プローブ100は、完全に組み立てられた光学プローブを通過させるものである。本実施形態では、挿入前に使い捨て先端部130が再利用可能本体部140に取り付けられることが必要となる。使い捨て先端部130は、挿入前、最初の利用時は清潔または滅菌状態であり、使い捨て先端部130に取り付けられ、また、再利用可能本体部140を覆う衛生シールドとなる衛生シース150を有するが、これらは使用時には滅菌状態である必要はない。衛生シース150は、滅菌されたポリエチレン薄膜または同様の材料から作られてもよい。
【0041】
図4Aおよび図4Bは、予め搭載される光学アセンブリを含む使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100Aの別の実施形態を示す。本実施形態では、内腔112内部で再利用可能本体部が(図3を参照して説明したように)光学アセンブリ160(実質的には使い捨て先端部130と同じ)に接続されるように、ハウジング110およびその内部の内腔112が光学アセンブリ160を事前に搭載させて、アセンブリ全体は、接続されると、内腔112内を移動することで続けて位置決めされて最終的に穿孔膜114のどこからか突出する。図4Bに示すように、一実施形態での光学アセンブリは、レンズマウント162と、光学アセンブリを固定し衛生的に封止する回転隔壁164と、を備えてもよい。この衛生的な封止は、レンズマウント162が光学アセンブリに密着して液体が後方に流れるのを防ぐものの光学アセンブリが前後にスライドするのを妨げるほどには密着しないように単に内腔を狭めるものであってもよい。また、レンズ166は、偏光部やスペーサなどの他の構成部を介して光学アセンブリ160内で用いることができる。
【0042】
図4の実施形態では、衛生シースは図示されず、衛生シースは内腔112内部で取り付けられて光学アセンブリ160の一部となり二次汚染の可能性に対処することができるが、衛星シースは使い捨てハウジング110にハウジング入口端118で取り付けられるのが好ましい。このシースは、後方に延在し、医師によって操作されるプローブアセンブリの非使い捨て表面を覆う。フィンガーマウント挿入装置100A全体が使い捨てであり使い捨て専用とすることが好ましい。片手でプローブを挿入しやすいように、前進アシストリング116を光学プローブに取り外しできないように取り付けてもよい。
【0043】
器具ユニット、プローブアセンブリの再利用可能部に設けられたボタン、または他の機構に接続されるフットペダルにより、測定値の取得を開始してもよい。ブラインド測定値取得および/または挿入ができそうにない場合は、図10に示すように、再利用可能プローブ本体部内に存在するカメラおよび使い捨て挿入装置に設けた窓を用いて、装置を前方視CCDまたはCMOSカメラモジュール化してもよい。
【0044】
図5A〜図5Cは、使い捨てフィンガーマウント光学プローブ100の使用方法を示す。使用時、再利用可能本体部140と使い捨て先端部130とから形成されるプローブアセンブリ120が図示のようにハウジング110に挿入され、光学プローブ140に取り外しできないように取り付けられた前進アシストリング180がハウジング110の端部118に取り付けられる。図5Aおよび5Bに示すように、シース150が引戻されて医師の手袋を装着した消毒済みの手の十分下まで伸びることで、患者に無菌の環境を与えることができる。図5Cに示すように、プローブアセンブリ120の使い捨て先端部130は、測定時に穿孔膜114を介して押し出される。
【0045】
図6A(1)〜(2)、図6B、および図6Cは、固定ハウジング210と、格納式一体型光学ファイバアセンブリに接する使い捨て先端部アセンブリ220とを含む光学プローブ200(実質的には、図3の実施形態で説明される、使い捨て先端部130と再利用可能本体部140とから形成される光学アセンブリ120と同じ)の実施形態の利用を示すとともにこの実施形態の全体図を示す。全ての実施形態では、図6Aに示すように、トリガー起動ボタン212を有することが好ましい固定ハウジング210と、医師の手に固定されるグリップ214と、ハウジング210と一体化して片手でプローブを前進させることを容易にするローラ車輪216または同様の構成部材と、を有する固定ハウジング210が存在する。図6B1および図6B2は、高水準で、使い捨て先端アセンブリ230が再利用可能本体アセンブリ240に接続され、ハウジング210の外部を覆う保護シース250が取り除かれる様子を示す。図6Aでは、シース250が挿入部260に広がる様子のみを示しているが、シース250は、ハウジング210全体の下側に広がることが好ましい。図6Cは、使い捨て先端アセンブリ230の拡大図を示し、また、CCDアレイ後方に配置されるCCDアレイ用のCCD前方視野窓270(図示しないが、図10に示す構成部材が機能する)と、測定が行われる際に使い捨て先端部220アセンブリが通過して移動する穿孔膜280と、を示す。使用時、ハウジング210のグリップ214を医師が保持し、挿入部260を患者の直腸に挿入し、内部光学アセンブリを、予測される軟便から保護しながら、粘膜壁上に位置づける。これにより、測定値取得のために、以下に述べるレンズを含む内部光学プローブアセンブリを、使い捨て先端部アセンブリ220に結合する保護キャップのから患者の粘膜壁へと前進させることができる。
【0046】
好ましい実施では、ハウジング210は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)または同様の材料からなる、ツーピースの剛性射出形成ハンドルである。更に、PebaxやHytrelなどのオーバーモールドした軟らかい手触りの材料が挿入部260を構成してもよい。こうした構成の使い捨て先端部アセンブリ230は、PebaxやHytrelなどの同様の軟らかい手触りのオーバーモールドした軟らかい手触りの材料から構成されてもよい。使い捨て先端部アセンブリ230内部のレンズマウント238に取り付けられた衛生シース250は、薄いポリエチレンフィルムまたは同様の材料から作られてもよい。
【0047】
シース250を使用せず、毎使用後に挿入部260を滅菌してもよい。こうした使用方法では、挿入部260は、滑らかでない装置を患者の直腸に挿入するために外面が十分に滑らかであることが好ましい。
【0048】
更に、このプローブ200は、また、1)結腸直腸粘膜組織内の適当な位置に内部光学アセンブリ、特に、光学先端部を配置するように予め形成された形状/湾曲、および、2)光学測定のために医師がプローブ200を曲げるおよび/または同じ領域へと操ることができるような充分な柔軟性を有することが好ましい。プローブ200は、真っ直ぐに挿入されるように十分に柔軟であるあることが好ましく、また、患者の結腸直腸空間へ完全に挿入されるとすぐにその原型を取り戻すように形状記憶を有することが好ましい。
【0049】
図7は、シース250およびハウジング210の下部ではなく図示する光学構成部材のみを有する光学プローブ200Aの特定の実施形態の部分図を示す。図示の、半屈曲性の挿入部260は、使い捨て先端アセンブリ230と本体アセンブリ240とから形成される格納式一体型光学ファイバアセンブリ220を有する。図示のように、本体アセンブリ240は、遠位端に突出リング242を含むことが好ましい外部シース248を含み、突出リング242は、ハウジング210の挿入部と結合する同様の突出リング262に隣接する。また、係合機構244が再利用可能本体アセンブリ240に接続され、バネ式の係合機構244は、先端部アセンブリ230を偏光部材または保護カバーなどの他の光学構成部材246に、特定の構造で、真っ直ぐに接続する。先端部アセンブリ230および本体アセンブリ240の両方にあるねじ山などの他の係合機構を用いてもよい。
【0050】
使い捨て先端アセンブリ230は、ここで更に説明するアライメントエレメント233と、レンズマウント238をファイバ本体アセンブリ240への接続部より前の適当な位置に維持する穿孔膜236と、を有する保護キャップ231を含む。また、図9に示すように、使い捨て先端部アセンブリにはシース250が取り付けられることが好ましい。
【0051】
レンズマウント238は、GRINレンズ、ボールレンズ、アクロマートダブレットレンズ等を用いることができるレンズ232と、アライメント部材234とを含み、レンズ232はレンズマウント238内に、または、ワンピースアセンブリの一部として配置され、アライメント部材234はアライメントエレメント233と係合する。一実施形態のアライメント部材234は、アライメントエレメント233である突出部が嵌合する管である。使い捨て先端アセンブリ230、具体的には、レンズマウント238を本体部アセンブリ240および係合機構244に接続すると、直腸を介して光学アセンブリ220全体を測定位置まで移動させる。このとき、光学ファイバアセンブリ220をわずかに回転し前進させることができ、これにより、アライメント部材234を介してアライメントエレメント233によりレンズマウント238が誘導され、その結果、レンズ232は穿孔膜236を介して突出できる。
【0052】
図8は、シース250およびハウジング210の下部ではなく図示する光学構成部材のみを有する光学プローブ200Bの特定の実施形態の部分図を示す。本実施形態では、図示のように、使い捨て先端部アセンブリ230は保護カバー231または穿孔膜に対する前面部を含まず、レンズマウント238に搭載されるレンズ232が露出している。図8に示す他の構成部材は図7に関して先に説明したものと同様である。レンズ232は予め露出されているので、プローブ200Bでは、保護キャップ膜を突き抜けるように格納式一体型光学ファイバアセンブリを前進させる必要はない。よって、挿入されて患者の直腸粘膜壁に接触すると、プローブ200Bは、直ちに測定値を取得できる状態になる。
【0053】
ブラインド挿入ができそうにない場合は、図10に示すように、再利用可能部内に存在するカメラおよび使い捨て棒状先端部に設けた窓を用いて、前方視野CCDカメラを装置に設計してもよい。図示のように、使い捨て先端部アセンブリ230は、保護キャップ231の一部としてガラス視野カバー237を備えることにより変形させてもよく、プローブ200は、必要に応じてCCDモジュールまたはCMOSモジュールと画像戻り配線292とを更に備える。構成によって、CCDモジュールまたはCMOSモジュールは、バッテリー電源を備えてもよく、電源用の配線を介して電力供給されてもよく、および/または電力および/または画像信号が多様な従来のデータおよび狭帯域電力伝送手順を用いて無線送信されてもよい。
【0054】
これらのプローブでは、多様な方法で異なる侵入深さが達成される。異なるファイバおよび/または使い捨て先端部を用いて所望の結果が達成される(異なるプローブを用いる場合と、全て同じプローブの場合がある)。特に、EIBSを検出するプローブでは、ファイバ末端およびレンズの間の間隔の選択(例えば、名目上は焦点距離1であるが、1以上または1以下となる可能性がある)とレンズの種類および焦点距離調整深さの選択とを用いて異なる侵入深さを達成することができる。組織微細構造を検出するLEBSプローブでは、レンズおよびファイバ末端からレンズへの距離、または、ガラススペーサの長さにより、侵入深さを変化させる光の特殊コヒーレンス長が決定される。
【0055】
使用時、目的と用途に応じ、各プローブは、複数の測定を行なってもよく、各側定による検出データはその後の利用のために記憶される。通常、例えば、3〜6の多数の異なる測定位置が設定されるが、通常は、10未満である。プローブやプローブが使用される方法により、多様な異なる侵入深さを各測定位置で検知してもよい。
【0056】
図11は、EIBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図12は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図13は、EIBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。なお。レンズマウントおよび偏光部マウントを組み合わせて一つの構成部材としてもよい。図11、図12、および図13では、構成部材が特定されており、それらは共に、構成部材の多様な組み合わせを用いることができることを示す。つまり、特定の実施形態では、偏光部およびスペーサを備えても良く備えていなくてもよく、また、異なる数の光学ファイバを用いることができることを示す。これに関し、先に出願された、“Apparatus for Recognizing Abnormal Tissue Using the Detection of Early Increase in Microvascular Blood Content”(「微小血管血液含有量の初期増加の検出を利用して異常組織を認識する装置」)と題され、2006年11月27日に出願された、同時係属中である米国特許出願公開第11/604,659を参照する。
【0057】
図14は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の実施形態の断面図を示す。
【0058】
図15は、図11、図12、および図13のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成内で利用可能な光学ファイバおよび偏光部の別の実施形態の断面図を示し、反射を最小限にするため、ファイバを偏心させる、または、プローブ中心に対してわずかに非対称にすることを示す。これは、ここで説明するEIBSを検出するいずれのプローブ設計にも利用可能である。
【0059】
図16は、LEBSに用いられる特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図17は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図18は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図19は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図20は、LEBSに用いられる別の特定の光学プローブアセンブリ構成を示す。図19および図20の両プローブ設計は、レンズを用いず、ファイバ端部間と組織との間のソリッドガラススペーサ(図20)またはカバーガラスを用いたエアギャップ(図19)により所望の深さに対応する特定の(所定の)空間コヒーレンス長が選択される。この、距離が固定されたスペーサ(空気またはガラス)を用いる、レンズを用いない概念は、空間コヒーレンス長の設定に用いることができる。他の実施形態では、構成部材が特定されており、それらは共に、構成部材の多様な組み合わせを用いることができることを示す。つまり、特定の実施形態では、偏光部およびスペーサを備えても良く備えていなくてもよく、また、異なる数の光学ファイバを用いることができることを示す。
【0060】
図21(a)および(b)は、図16〜20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ内で用いることができる光学ファイバの実施形態の断面図を示す。
【0061】
図22は、図16〜図20のうちいずれかに示す光学プローブアセンブリ構成内で利用可能な光学ファイバの別の実施形態の断面図を示す。図22は、反射を最小限にするため、ファイバを偏心させる、または、プローブ中心に対してわずかに非対称にすることを示す。これは、ここで説明するいずれのEIBSプローブ設計にも利用可能である。これにより、表面からの内部反射(例えば、レンズ/組織のインターフェースや空気/レンズのインターフェースなど)がファイバから離れたところに反射するという潜在的利点をもたらす。
【0062】
解説し、説明することのみを目的として本発明の例示の実施形態を示してきたが、これらが包括的であり本発明を開示された形態に限定することは意図していない。上記教示を考慮した多くの変更や変形が可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から得られる広帯域光を人体の組織の微小血管または前記人体の体腔内の組織微細構造へと発光し、前記広帯域光の前記微小血管または前記組織微細構造との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のため受光する装置であり、
前記人体への挿入に適応する端部を有するプローブであり、前記組織を前記広帯域光で照明し、前記組織内部の前記微小血管または前記組織微細構造の内部の血液と相互作用する相互作用光を受光するプローブを備える装置であり、
前記プローブは、
一体型光学ファイバアセンブリと、
前記一体型光学ファイバアセンブリに解除可能に接続する先端部アセンブリと、
を備え、
前記一体型光学ファイバアセンブリは、
前記光源から得られる前記広帯域光を伝送するための送出開口数を有する送出光ファイバであり、前記広帯域光の伝送に適応する光送出端部と前記光源への接続に適応する送出光源接続端部とを有する送出光ファイバと、
集光開口数を有する少なくとも一つの集光ファイバであり、前記相互作用光を受光する集光端部と前記受信部への接続に適応する受信部接続端部とを備え、前記集光端部は、前記送出光ファイバの前記光送出端部とほぼ直線かつ前記光送出端部から所定の距離にある、少なくとも一つの集光ファイバと、
を備え、
前記先端部アセンブリは、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に少なくとも部分的に位置し、前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記送出光端部に対し所定の位置関係で配置される先端面を有する光学部材であり、前記先端面が前記組織の表面で停止する際の前記組織の前記表面上の集光位置より下の所定侵入深さを与えるために前記光学部材および前記所定の位置関係が選択される、光学部材と、
先端部が前記ハウジング内部に位置し、かつ、前記人体の前記体腔内で挿入される前記送出光ファイバおよび少なくとも一つの集光ファイバの一部を覆うことで衛生的環境が維持できるように、前記シース本体を挟んで前記先端部と別の先端部とを有する衛生シースと、
を備え、
前記集光ファイバと前記光学部材とは前記相互作用光を前記集光位置で集光するのに適用され、集光された前記相互作用光は、前記集光位置より下のほぼ前記所定の侵入深さに位置する前記微小血管または前記組織微細構造との相互作用により生じることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記先端部アセンブリの前記ハウジングは、前記先端部アセンブリが前記組織の前記表面付近にある際に前記光学部材の前記先端面が穿孔膜を介して前記組織の前記表面へと移動可能となるように、前記穿孔膜を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記穿孔膜を介した前記光学部材の移動を誘導する少なくとも一つの調整部材を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも複数の送出光ファイバと少なくとも一つの集光ファイバとが前記ハウジングを介して移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、フィンガーループ内の指を用いて前記先端部アセンブリを前記体腔に挿入できるように、前記フィンガーループを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記光学部材は、少なくともレンズであり、後方に反射する光を最小限にするため、前記送出光ファイバの中心と前記少なくとも一つの集光ファイバとは前記レンズに対して非対称であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記先端部アセンブリは、前記ハウジング内部に搭載されるCCDアレイまたはCMOSカメラを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記光学部材はレンズまたはスペーサであり、前記レンズまたはスペーサの表面が前記先端面であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記光学部材はレンズであり、前記光学部材は偏光部を更に備えること特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも2つの集光ファイバが含まれることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項11】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
伝送される広帯域光を送光するための光送出端部を有する送出光ファイバと、相互作用光を集光する集光端部を有する少なくとも一つの集光ファイバと、を備える一体型光学ファイバアセンブリに接続する装置であり、前記伝送される広帯域光は、人体の組織の微小血管または前記人体の体腔内の組織微細構造を照明し、
前記一体型光学ファイバアセンブリに解除可能に接続する先端部アセンブリを備える装置であり、
前記先端部アセンブリは、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に少なくとも部分的に位置し、前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部に対し所定の位置関係で配置される先端面を有する光学部材であり、前記先端面が前記組織の表面で停止する際の前記組織の前記表面上の集光位置より下の所定侵入深さを与えるために前記光学部材および前記所定の位置関係が選択される、光学部材と、
前記先端部アセンブリが前記組織の前記表面付近にある際に前記光学部材の前記先端面が穿孔膜を介して前記組織の前記表面へと移動可能となるように、前記ハウジング上に形成される前記穿孔膜と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項14】
前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に、先端部が前記ハウジング内部に位置し、かつ、前記人体の前記体腔内で挿入される前記送出光ファイバおよび少なくとも一つの集光ファイバの一部を覆うことで衛生的環境が維持できるように、前記シース本体を挟んで前記先端部と別の先端部とを有する衛生シースを更に備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記穿孔膜を介した前記光学部材の移動を誘導する少なくとも一つのアライメント部材を更に備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記ハウジングは、フィンガーループ内の指を用いて前記先端部アセンブリを前記体腔に挿入できるように、前記フィンガーループを有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記先端部アセンブリは、前記ハウジング内部に搭載されるCCDアレイまたはCMOSカメラを更に備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記光学部材はレンズまたはスペーサであり、前記レンズまたは前記スペーサの表面が前記先端面であることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項19】
前記光学部材はレンズであり、前記光学部材は偏光部を更に備えること特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項21】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項22】
人体の体腔内の組織表面で光学測定値を取得することであって、
穿孔膜を有するハウジング内に位置し先端面を有する光学部材を有する先端部アセンブリを供給するステップであり、前記光学部材は集光ファイバの集光端部と送出光ファイバの光送出端部とに光学的に連結されるステップと、
前記先端部を前記体腔内の前記組織表面付近へ挿入するステップと、
前記先端面が前記穿孔膜を穿孔して前記組織表面の集光位置で停止するように、前記穿孔膜を介して前記光学部材を移動させるステップと、
前記光学部材を介して投射される広帯域光で前記組織を照明するステップと、
前記先端表面が前記組織表面の集光位置で停止する際に前記組織の前記表面の前記集光位置より下の所定侵入深さでの前記光学測定値を取得するステップと、
を含むことを特徴とする。
【請求項23】
前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部から前記先端部アセンブリを取り外すステップと、
別の穿孔膜を有する別のハウジング内に位置し別の先端面を有する別の光学部材を有する別の先端部アセンブリを供給するステップと、
前記別の先端部アセンブリの前記別の光学部材を前記集光ファイバの前記集光端部と前記送出光ファイバの前記光送出端部とに光学的に連結するステップと、
前記挿入するステップと、前記移動させるステップと、前記照明するステップと、前記取得ステップと、を繰り返すステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記先端部アセンブリの前記ハウジング内に位置するCCDアレイまたはCMOSカメラを用いて前記組織を撮像することを更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記移動させるステップでの前記光学部材の移動がアライメント部材により支援されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記挿入するステップの間、衛生シースが前記人体の内に位置する前記集光ファイバおよび前記送出光ファイバの一部を覆うことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記先端部アセンブリの前記ハウジングは、フィンガーループを有し、
前記挿入するステップは、
前記ハウジングの前記フィンガーループに手袋を装着した手の指を挿入するステップと、
前記先端部アセンブリを前記体腔および前記組織表面付近へと挿入するガイドとして前記指を使用するステップと、
を含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
伝送される広帯域光を送出するための光送出端部を有する送出光ファイバと、相互作用光を集光する集光端部を有する少なくとも一つの集光ファイバと、を備える一体型光学ファイバアセンブリに接続する装置であり、前記伝送される広帯域光は、人体の組織の微小血管または前記人体の体腔内の組織微細構造を照明し、
前記一体型光学ファイバアセンブリに解除可能に接続する先端部アセンブリを備える装置であり、
前記先端部アセンブリは、
フィンガーループ内の指を用いて前記先端部アセンブリを前記体腔に挿入できるように、前記フィンガーループを有するハウジングと、
前記ハウジング内部に少なくとも部分的に位置し、前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部に対し所定の位置関係で配置される先端面を有する光学部材であり、前記先端面が前記組織の表面で停止する際の前記組織の前記表面上の集光位置より下の所定侵入深さを与えるために前記光学部材および前記所定の位置関係が選択される、光学部材と、
前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に、先端部が前記ハウジング内部に位置し、かつ、前記人体の前記体腔内で挿入される前記送出光ファイバおよび少なくとも一つの集光ファイバの一部を覆うことで衛生的環境が維持できるように、前記シース本体を挟んで前記先端部と別の先端部とを有する衛生シースと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項31】
前記先端部アセンブリは、前記ハウジング内部に搭載されるCCDアレイまたはCMOSカメラを更に備えることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記光学部材はレンズまたはスペーサであり、前記レンズまたは前記スペーサの表面が前記先端面であることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項33】
前記光学部材はレンズであり、前記光学部材は偏光部を更に備えること特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項35】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項36】
人体の体腔内の組織表面で光学測定値を取得することであって、
ハウジング内に位置し先端面を有する光学部材を有する先端部アセンブリを供給するステップであり、前記先端部アセンブリの前記ハウジングは、フィンガーループを有し、前記光学部材は集光ファイバの集光端部と送出光ファイバの光送出端部とに光学的に連結されるステップと、
前記ハウジングの前記フィンガーループに手袋を装着した手の指を挿入するステップと、
前記先端面が前記組織表面の集光位置に停止するように、前記先端部アセンブリを前記体腔内へと挿入するガイドとして前記指を使用するステップと、
前記光学部材を介して投射される広帯域光で前記組織を照明するステップと、
前記先端表面が前記組織表面の集光位置で停止する際に前記組織の前記表面の前記集光位置より下の所定侵入深さでの前記光学測定値を取得するステップと、
を含むことを特徴とする。
【請求項37】
前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部から前記先端部アセンブリを取り外すステップと、
別のフィンガーループを有する別のハウジング内に位置し別の先端面を有する別の光学部材を有する別の先端部アセンブリを供給するステップと、
前記別の先端部アセンブリの前記別の光学部材を前記集光ファイバの前記集光端部と前記送出光ファイバの前記光送出端部とに光学的に連結するステップと、
前記挿入するステップと、前記使用するステップと、前記照明するステップと、前記取得するステップと、を繰り返すステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記先端部アセンブリの前記ハウジング内に位置するCCDアレイまたはCMOSカメラを用いて前記組織を撮像することを更に含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記使用するステップの間、衛生シースが前記人体の体腔内に位置する前記集光ファイバおよび前記送出光ファイバの一部を覆うことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項1】
光源から得られる広帯域光を人体の組織の微小血管または前記人体の体腔内の組織微細構造へと発光し、前記広帯域光の前記微小血管または前記組織微細構造との相互作用から得られる相互作用光を受信部への伝送のため受光する装置であり、
前記人体への挿入に適応する端部を有するプローブであり、前記組織を前記広帯域光で照明し、前記組織内部の前記微小血管または前記組織微細構造の内部の血液と相互作用する相互作用光を受光するプローブを備える装置であり、
前記プローブは、
一体型光学ファイバアセンブリと、
前記一体型光学ファイバアセンブリに解除可能に接続する先端部アセンブリと、
を備え、
前記一体型光学ファイバアセンブリは、
前記光源から得られる前記広帯域光を伝送するための送出開口数を有する送出光ファイバであり、前記広帯域光の伝送に適応する光送出端部と前記光源への接続に適応する送出光源接続端部とを有する送出光ファイバと、
集光開口数を有する少なくとも一つの集光ファイバであり、前記相互作用光を受光する集光端部と前記受信部への接続に適応する受信部接続端部とを備え、前記集光端部は、前記送出光ファイバの前記光送出端部とほぼ直線かつ前記光送出端部から所定の距離にある、少なくとも一つの集光ファイバと、
を備え、
前記先端部アセンブリは、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に少なくとも部分的に位置し、前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記送出光端部に対し所定の位置関係で配置される先端面を有する光学部材であり、前記先端面が前記組織の表面で停止する際の前記組織の前記表面上の集光位置より下の所定侵入深さを与えるために前記光学部材および前記所定の位置関係が選択される、光学部材と、
先端部が前記ハウジング内部に位置し、かつ、前記人体の前記体腔内で挿入される前記送出光ファイバおよび少なくとも一つの集光ファイバの一部を覆うことで衛生的環境が維持できるように、前記シース本体を挟んで前記先端部と別の先端部とを有する衛生シースと、
を備え、
前記集光ファイバと前記光学部材とは前記相互作用光を前記集光位置で集光するのに適用され、集光された前記相互作用光は、前記集光位置より下のほぼ前記所定の侵入深さに位置する前記微小血管または前記組織微細構造との相互作用により生じることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記先端部アセンブリの前記ハウジングは、前記先端部アセンブリが前記組織の前記表面付近にある際に前記光学部材の前記先端面が穿孔膜を介して前記組織の前記表面へと移動可能となるように、前記穿孔膜を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記穿孔膜を介した前記光学部材の移動を誘導する少なくとも一つの調整部材を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも複数の送出光ファイバと少なくとも一つの集光ファイバとが前記ハウジングを介して移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、フィンガーループ内の指を用いて前記先端部アセンブリを前記体腔に挿入できるように、前記フィンガーループを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記光学部材は、少なくともレンズであり、後方に反射する光を最小限にするため、前記送出光ファイバの中心と前記少なくとも一つの集光ファイバとは前記レンズに対して非対称であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記先端部アセンブリは、前記ハウジング内部に搭載されるCCDアレイまたはCMOSカメラを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記光学部材はレンズまたはスペーサであり、前記レンズまたはスペーサの表面が前記先端面であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記光学部材はレンズであり、前記光学部材は偏光部を更に備えること特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも2つの集光ファイバが含まれることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項11】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
伝送される広帯域光を送光するための光送出端部を有する送出光ファイバと、相互作用光を集光する集光端部を有する少なくとも一つの集光ファイバと、を備える一体型光学ファイバアセンブリに接続する装置であり、前記伝送される広帯域光は、人体の組織の微小血管または前記人体の体腔内の組織微細構造を照明し、
前記一体型光学ファイバアセンブリに解除可能に接続する先端部アセンブリを備える装置であり、
前記先端部アセンブリは、
ハウジングと、
前記ハウジング内部に少なくとも部分的に位置し、前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部に対し所定の位置関係で配置される先端面を有する光学部材であり、前記先端面が前記組織の表面で停止する際の前記組織の前記表面上の集光位置より下の所定侵入深さを与えるために前記光学部材および前記所定の位置関係が選択される、光学部材と、
前記先端部アセンブリが前記組織の前記表面付近にある際に前記光学部材の前記先端面が穿孔膜を介して前記組織の前記表面へと移動可能となるように、前記ハウジング上に形成される前記穿孔膜と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項14】
前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に、先端部が前記ハウジング内部に位置し、かつ、前記人体の前記体腔内で挿入される前記送出光ファイバおよび少なくとも一つの集光ファイバの一部を覆うことで衛生的環境が維持できるように、前記シース本体を挟んで前記先端部と別の先端部とを有する衛生シースを更に備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記穿孔膜を介した前記光学部材の移動を誘導する少なくとも一つのアライメント部材を更に備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記ハウジングは、フィンガーループ内の指を用いて前記先端部アセンブリを前記体腔に挿入できるように、前記フィンガーループを有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記先端部アセンブリは、前記ハウジング内部に搭載されるCCDアレイまたはCMOSカメラを更に備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記光学部材はレンズまたはスペーサであり、前記レンズまたは前記スペーサの表面が前記先端面であることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項19】
前記光学部材はレンズであり、前記光学部材は偏光部を更に備えること特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項21】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項22】
人体の体腔内の組織表面で光学測定値を取得することであって、
穿孔膜を有するハウジング内に位置し先端面を有する光学部材を有する先端部アセンブリを供給するステップであり、前記光学部材は集光ファイバの集光端部と送出光ファイバの光送出端部とに光学的に連結されるステップと、
前記先端部を前記体腔内の前記組織表面付近へ挿入するステップと、
前記先端面が前記穿孔膜を穿孔して前記組織表面の集光位置で停止するように、前記穿孔膜を介して前記光学部材を移動させるステップと、
前記光学部材を介して投射される広帯域光で前記組織を照明するステップと、
前記先端表面が前記組織表面の集光位置で停止する際に前記組織の前記表面の前記集光位置より下の所定侵入深さでの前記光学測定値を取得するステップと、
を含むことを特徴とする。
【請求項23】
前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部から前記先端部アセンブリを取り外すステップと、
別の穿孔膜を有する別のハウジング内に位置し別の先端面を有する別の光学部材を有する別の先端部アセンブリを供給するステップと、
前記別の先端部アセンブリの前記別の光学部材を前記集光ファイバの前記集光端部と前記送出光ファイバの前記光送出端部とに光学的に連結するステップと、
前記挿入するステップと、前記移動させるステップと、前記照明するステップと、前記取得ステップと、を繰り返すステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記先端部アセンブリの前記ハウジング内に位置するCCDアレイまたはCMOSカメラを用いて前記組織を撮像することを更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記移動させるステップでの前記光学部材の移動がアライメント部材により支援されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記挿入するステップの間、衛生シースが前記人体の内に位置する前記集光ファイバおよび前記送出光ファイバの一部を覆うことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記先端部アセンブリの前記ハウジングは、フィンガーループを有し、
前記挿入するステップは、
前記ハウジングの前記フィンガーループに手袋を装着した手の指を挿入するステップと、
前記先端部アセンブリを前記体腔および前記組織表面付近へと挿入するガイドとして前記指を使用するステップと、
を含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
伝送される広帯域光を送出するための光送出端部を有する送出光ファイバと、相互作用光を集光する集光端部を有する少なくとも一つの集光ファイバと、を備える一体型光学ファイバアセンブリに接続する装置であり、前記伝送される広帯域光は、人体の組織の微小血管または前記人体の体腔内の組織微細構造を照明し、
前記一体型光学ファイバアセンブリに解除可能に接続する先端部アセンブリを備える装置であり、
前記先端部アセンブリは、
フィンガーループ内の指を用いて前記先端部アセンブリを前記体腔に挿入できるように、前記フィンガーループを有するハウジングと、
前記ハウジング内部に少なくとも部分的に位置し、前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部に対し所定の位置関係で配置される先端面を有する光学部材であり、前記先端面が前記組織の表面で停止する際の前記組織の前記表面上の集光位置より下の所定侵入深さを与えるために前記光学部材および前記所定の位置関係が選択される、光学部材と、
前記一体型光学ファイバアセンブリが前記先端部アセンブリに接続される際に、先端部が前記ハウジング内部に位置し、かつ、前記人体の前記体腔内で挿入される前記送出光ファイバおよび少なくとも一つの集光ファイバの一部を覆うことで衛生的環境が維持できるように、前記シース本体を挟んで前記先端部と別の先端部とを有する衛生シースと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項31】
前記先端部アセンブリは、前記ハウジング内部に搭載されるCCDアレイまたはCMOSカメラを更に備えることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記光学部材はレンズまたはスペーサであり、前記レンズまたは前記スペーサの表面が前記先端面であることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項33】
前記光学部材はレンズであり、前記光学部材は偏光部を更に備えること特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項35】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項36】
人体の体腔内の組織表面で光学測定値を取得することであって、
ハウジング内に位置し先端面を有する光学部材を有する先端部アセンブリを供給するステップであり、前記先端部アセンブリの前記ハウジングは、フィンガーループを有し、前記光学部材は集光ファイバの集光端部と送出光ファイバの光送出端部とに光学的に連結されるステップと、
前記ハウジングの前記フィンガーループに手袋を装着した手の指を挿入するステップと、
前記先端面が前記組織表面の集光位置に停止するように、前記先端部アセンブリを前記体腔内へと挿入するガイドとして前記指を使用するステップと、
前記光学部材を介して投射される広帯域光で前記組織を照明するステップと、
前記先端表面が前記組織表面の集光位置で停止する際に前記組織の前記表面の前記集光位置より下の所定侵入深さでの前記光学測定値を取得するステップと、
を含むことを特徴とする。
【請求項37】
前記集光ファイバの前記集光端部および前記送出光ファイバの前記光送出端部から前記先端部アセンブリを取り外すステップと、
別のフィンガーループを有する別のハウジング内に位置し別の先端面を有する別の光学部材を有する別の先端部アセンブリを供給するステップと、
前記別の先端部アセンブリの前記別の光学部材を前記集光ファイバの前記集光端部と前記送出光ファイバの前記光送出端部とに光学的に連結するステップと、
前記挿入するステップと、前記使用するステップと、前記照明するステップと、前記取得するステップと、を繰り返すステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記先端部アセンブリの前記ハウジング内に位置するCCDアレイまたはCMOSカメラを用いて前記組織を撮像することを更に含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記所定侵入深さは300μm未満であること特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記所定侵入深さは100μm未満であること特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記使用するステップの間、衛生シースが前記人体の体腔内に位置する前記集光ファイバおよび前記送出光ファイバの一部を覆うことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2012−514526(P2012−514526A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545475(P2011−545475)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/020557
【国際公開番号】WO2010/081048
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(511167043)アメリカン バイオオプティクス エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】AMERICAN BIOOPTICS LLC
【出願人】(508331316)ノースショア ユニバーシティ ヘルスシステム (4)
【出願人】(596057893)ノースウエスタン ユニバーシティ (35)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/020557
【国際公開番号】WO2010/081048
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(511167043)アメリカン バイオオプティクス エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】AMERICAN BIOOPTICS LLC
【出願人】(508331316)ノースショア ユニバーシティ ヘルスシステム (4)
【出願人】(596057893)ノースウエスタン ユニバーシティ (35)
【Fターム(参考)】
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