説明

疎水化二酸化ケイ素粒子及びその顆粒の分散液

予備分散液の高圧粉砕による、100nm以下の平均粒径を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子の分散液の製造方法であって、該予備分散液は、a)10〜50質量%の表面改質された二酸化ケイ素粒子、b)一般式(A):HC(CH−O−(CH−[O−(CH−OHの少なくとも1種のグリコールモノエーテル、c)一般式(B):H2x+1−O−CH−(CHR)−[O−CHR]−O−C(=O)−C2z+1の少なくとも1種のカルボン酸エステル、d)モル比A/Bは10:90〜40:60であり且つm、n、o、p、x、y及びzは互いに独立している、を含む、製造方法。この方法によって得られる分散液。分散液の液相の分離による、表面改質された二酸化ケイ素粒子の顆粒の製造方法。この方法によって得られる顆粒。分散液及び顆粒をコーティング材料に用いる使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機溶媒中の表面改質された二酸化ケイ素粒子の分散液の製造方法に関し、更に本方法によって得られた分散液自体に関する。本発明は更に、該分散液に基づいた顆粒の製造方法に関し、また顆粒自体に関する。
【0002】
コーティング配合物の成分としての二酸化ケイ素粒子は、かなりの時間にわたり公知であった。現在の研究の主な関心は、特に、良好な処理特性及び貯蔵安定性と同時に、高程度の透明度及び耐引掻性を示すコーティング配合物の提供にある。
【0003】
EP−A−943664号は、バインダ中のナノスケールの粒子のノズルジェット分散によって得られる、ナノ粒子含有の透明な膜形成バインダを開示している。使用できるナノスケール粒子の例として、疎水化された、熱分解により製造された二酸化ケイ素粒子が挙げられる。
【0004】
EP−A−1923412号は、対照的に、EP−A−943664号に開示された方法によって、使用される疎水化の熱分解により製造された二酸化ケイ素粒子が十分に分散できず、その結果、膜形成バインダにおいて曇りが生じる場合があることを認めている。
【0005】
EP−A−1923412号は更に、熱分解により製造された二酸化ケイ素粒子が、高度に透明なコーティング材料のためのコーティング配合物の成分としては基本的にあまり適していないアグリゲート構造を有することを認めている。
【0006】
DE−A−102006020987号も同様に、コーティング配合物中の曇りの場合が熱分解により製造される二酸化ケイ素を使用する時に起こり得ることを記載している。DE−A−102006020987号は、従って特別に構造的に改質された発熱性(フュームド)二酸化ケイ素の使用を提案する。二酸化ケイ素粒子は、例えば、機械的作用及びその後のミル中での粉砕によって構造的に改質することができる。この方法により、コーティング配合物中の曇りの程度を小さくすることが可能である。
【0007】
熱分解により製造された二酸化ケイ素粒子は、該粒子の利用可能性及び高純度により区別される。分散液中で、それらの一般に凝集した構造は、しばしば不適切な透明度をもたらす。ボールミルの使用は透明度を高めるために使用できるが、ボールから研磨された材料は分散液を汚染する。エネルギー分散条件下で、有機分散添加剤が劣化し、これが曇り、安定性の低下、及び増大した粘度の実例をもたらすことも見出された。
【0008】
従って、本発明の目的は、凝集した二酸化ケイ素粒子、特に、透明コーティング配合物中で使用可能な形態の、熱分解により製造された粒子を提供することであった。
【0009】
本発明は、予備分散液の高圧粉砕による、100nm以下の平均粒径を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子の分散液の製造方法であって、該予備分散液は、
a)10〜50質量%の表面改質された二酸化ケイ素粒子、該粒子は
− 少なくとも部分的に凝集し、
− Si−O−Si結合を介して表面改質成分に結合し且つ
− さらにその表面上に反応性基を有する、
b)一般式A
C(CH−O−(CH−[O−(CH−OH (A)
(式中、
m=0、1、2又は3であり、
n及びo=2、3又は4であり且つ
p=0又は1である)
の少なくとも1種のグリコールモノエーテル
c)一般式B
2x+1−O−CH−(CHR)−[O−CHR]−O−C(=O)−C2z+1 (B)
(式中、
R=H、CH、C又はC
x及びz=1、2又は3且つ
y=0又は1である)
の少なくとも1種のカルボン酸エステル
d)モル比A/Bは10:90〜40:60であり且つm、n、o、p、x、y及びzは互いに独立している、
を含む、方法。
【0010】
粒子表面上の反応性基は、使用される粒子上に既に存在する基であり、分散操作の間に形成される基でもある。
【0011】
反応性基は主として、即ち専らOH基である。これらの反応性基は、完全に又は部分的のみのいずれかで液相の成分と反応し、共有結合、イオン結合又は配位結合を形成し得る。この理由の一部は、例えば、使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子上の個々の反応性基が、表面改質化合物の遮蔽のために立体的に近づきがたいことである。
【0012】
本発明の方法において、使用される少なくとも一部の表面改質された二酸化ケイ素粒子はアグリゲートの形である。これは凝集した粒子のフラクションが、凝集粒子及び非凝集粒子の合計を基準として、少なくとも5質量%であることを意味しており、本発明によれば、これらは一次粒子である。しかしながら、極めて大部分、換言すれば、凝集粒子及び非凝集粒子の合計を基準として、少なくとも80質量%、一般に少なくとも90質量%の程度まで、凝集した形の粒子を使用することが望ましい。フラクションは、例えば、TEM(透過型電子顕徽鏡法)の顕微鏡写真から計数することによって測定してよい。
【0013】
アグリゲートとは、例えば、焼結ネック部を介して堅く結合されている複数の一次粒子を意味する。アグリゲートは次々に集まって、アグリゲートが互いに緩く結合されている、アグロメレートを形成する。アグロメレートは低い剪断エネルギーを導入するだけで再び分かれることができる。
【0014】
高圧粉砕操作後の、アグリゲート及び一次粒子を含む、分散液中に存在する粒子の平均粒径は100nm以下である。これは有利には50〜100nm、更に有利には60〜90nmである。
【0015】
予備分散液中に存在する粒子の平均粒径は100nmよりも大きい。平均粒径は200nm〜数百マイクロメートルであってよく、アグリゲートだけでなくアグロメレートまでも包含する。これは、例えば、動的光散乱法によって決定してよい。予備分散液は、本発明の分散液よりも有意に低い剪断速度で製造することができる。例えば、単一の撹拌機又は溶解機を使用することができる。予備分散液の主な目的は、凝集力によってアグリゲートが集まる結果として生じる得る表面改質された二酸化ケイ素粒子のアグロメレートを分解することである。
【0016】
使用される特定の表面改質剤及びその特定の量に応じて、種々の程度の疎水性又は親水性挙動を有する二酸化ケイ素粒子を製造することが可能である。本方法において使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の表面特性、疎水性〜親水性の程度の測定の1つは、メタノールの湿潤性である。メタノールの湿潤性の測定のために、表面改質された二酸化ケイ素粒子0.2g(±0.005g)を、透明な遠心管チューブに量り取る。各試料に、それぞれ10体積%、20体積%、30体積%、40体積%、50体積%、60体積%、70体積%及び80体積%のメタノールを含有するメタノール/水混合液8.0mlを添加する。密封後に、管を30秒間振盪し、次に2500min−1で5分間遠心分離する。沈殿物の体積を読み取り、パーセントに変換し、メタノール含量(体積%)に対してプロットする。グラフの変曲点は、メタノール湿潤性に相応する。メタノール湿潤性が高くなるほど、二酸化ケイ素粒子の疎水性が高くなる。使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子のメタノール湿潤性は、有利には20〜50、更に有利には25〜45、最も有利には30〜40である。
【0017】
一般に、使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の反応性基の全ては表面改質剤と反応しない。例えば、一部は反応性基の近寄り易さによって作用する。
【0018】
本発明の方法のある有利な実施態様において、表面改質された二酸化ケイ素粒子を使用することが可能であり、該粒子は、熱分解、即ち、火炎加水分解又は火炎酸化によって得られる二酸化ケイ素粒子の表面改質によって得られた。その後構造的に改質された生成物も同様に使用することができる。表面改質された二酸化ケイ素粒子の構造的な改質は、機械的作用及び適切であればその後の粉砕によって完了することができる。構造的な改質は、例えば、連続運転式ボールミルを含む、ボールミルを用いて実施してよい。その後の粉砕は、例えば、エアジェットミル、歯付きディスクミル又はピン付きディスクミルを用いて実施してよい。構造的な改質はEP−A−808880号及びDE−A−102006048509号にも記載されている。
【0019】
予備分散液中に存在する表面改質された二酸化ケイ素粒子を製造するための改質剤は、改質されるべき二酸化ケイ素粒子の粒子表面上の反応性基とSi−O−Si結合を形成する少なくとも1つ官能基を含有するものである。
【0020】
粒子表面の基との化学結合の一部になることが可能な官能基に加えて、改質剤は一般に、表面改質剤の結合後に、粒子により高い又は低い程度の疎水性又は親水性の特性を与えることができる部分を含有する。
【0021】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の製造において有利に使用される表面改質剤はシランである。これらの化合物の炭素鎖はO、S又はNH基によって中断されてよい。1種又は複数種の改質剤を使用することが可能である。使用されるシランは少なくとも1種の非加水分解性基を含有する。
【0022】
有利なシランは一般式RSiY4−x(I)(式中、xは1、2又は3の値を有し、R基は同一又は異なり且つ非加水分解性基であるが、Y基は同一又は異なり且つ加水分解性基又はヒドロキシル基である)を有する。
【0023】
一般式(I)において、同一又は互いに異なってもよい、加水分解性基Yは、例えば、
− 水素、
− ハロゲン、例えば、F、Cl、Br又はI、
− アルコキシ、有利にはC〜Cアルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ、
− アリールオキシ、有利にはC〜C10アリールオキシ、例えば、フェノキシ、
− アシルオキシ、有利にはC〜Cアシルオキシ、例えば、アセトキシ又はプロピオニルオキシ、
− アルキルカルボニル、有利にはC〜Cアルキルカルボニル、例えば、アセチル
である。
【0024】
有利な加水分解性基は、ハロゲン、アルコキシ基及びアシルオキシ基である。特に有利な加水分解性基は、C〜Cアルコキシ基、特にメトキシ及びエトキシである。
【0025】
同一又は互いに異なってもよい、非加水分解性基Rは、官能基を有するか又は官能基を有していない基Rである。
【0026】
官能基を有していない非加水分解性基Rは、例えば、
− アルキル、有利にはC〜Cアルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル又はシクロヘキシル;置換されたアルキル、
− アルケニル、有利にはC〜Cアルケニル、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル及びブテニル、
− アルキニル、有利にはC〜Cアルキニル、例えば、アセチレニル及びプロパルギル、
− アリール、有利にはC〜C10アリール、例えば、フェニル及びナフチル、及びさらに相応するアルカリール類及びアラルキル類、例えば、トリル、ベンジル及びフェネチルである。
【0027】
有利な表面改質剤は、特に、CHSiCl、CHSi(OC、CHSi(OCH、CSiCl、CSi(OC、CSi(OCH、CSi(OC、(CO)SiCCl、(CHSiCl、(CHSi(OC、(CHSi(OH)、CSi(OCH、CH(Si(OC、CCHCHSi(OCH、(CSiCl、(CSi(OC、(イソ−CSiOH、CH=CHSi(OOCCH、CH=CHSiCl、CH=CH−Si(OC、CH=CHSi(OC、CH=CH−Si(OCOCH、CH=CH−CH−Si(OC、CH=CH−CH−Si(OC、CH=CH−CH−Si(OOCCH、n−C13−CH−CH−Si(OC、及びn−C17−CH−CH−Si(OCであってよい。
【0028】
官能基を有する非加水分解性基Rは、その官能基として、例えば、エポキシド(例えばグリシジル又はグリシジルオキシ)、ヒドロキシル、エーテル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、場合により置換されたアニリノ、アミド、カルボキシル、アクリロイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイル、メタクリルロイルオキシ、メルカプト、シアノ、アルコキシ、イソシアナト、アルデヒド、アルキルカルボニル、酸無水物及びリン酸基を含んでよい。
【0029】
官能基を有する非加水分解性基Rの有利な例は、
− グリシジル又はグリシジルオキシ−(C〜C20)−アルキレン基、例えばベータ−グリシジルオキシエチル、ガンマ−グリシジルオキシプロピル、デルタ−グリシジルオキシブチル、エプシロン−グリシジルオキシペンチル、オメガ−グリシジルオキシヘキシル及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル、
− (メタ)アクリロイルオキシ−(C〜C)−アルキレン基、例えば(メタ)アクリロイルオキシメチル、(メタ)アクリロイルオキシエチル、(メタ)アクリロイルオキシプロピル又は(メタ)アクリロイルオキシブチル、及び
− 3−イソシアナトプロピル基である。
【0030】
特に、表面改質剤として、ガンマ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルジメチルクロロシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリクロロシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、(3−アミノプロピル)ジエトキシメチルシラン、(3−アミノプロピル)エチルジエトキシシラン、(3−メチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、(N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、(N,N−ジメチルアミノ)ジメチルクロロシラン、(N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(N−アセチルグリシル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)トリメトキシシラン、11−アミノウンデシルトリエトキシシラン、3−(1,3−ジメチルブチリデン)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(1−アミノプロポキシ)−3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−(2,4−ジニトロフェニルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(シクロヘキシルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ジエチルアミノメチルトリエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノメチルエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルジメチルメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、N−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−[(アミノ(ポリプロピレンオキシ)]アミノプロピルトリメトキシシラン、n−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルメチルジエトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、フェニルビス(ジメチルアミノ)クロロシラン、tert−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルシラントリオール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルシラントリオール、N−シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノメチルメチルジエトキシシラン及びN−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン及び3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを使用することが可能である。
【0031】
更に、予備分散液中に存在する二酸化ケイ素粒子はシリルアミンによって表面改質してもよい。シリルアミンとは、少なくとも1つのSi−N結合を含有し且つ二酸化ケイ素粒子の表面上に存在するSi−OH基と反応することが可能な化合物を意味する。かかる化合物の例として、ビニルジメチルシリルアミン、オクチルジメチルシリルアミン、フェニルジメチルシリルアミン、ビス(ジメチルアミノジメチルシリル)−エタン、ヘキサメチルジシラザン、(N,N−ジメチルアミノ)−トリメチルシラン及びビス(トリフルオロプロピル)テトラメチルジシラザンが挙げられる。環状シラザンも付加的に使用できる。
【0032】
表面改質剤として、環状ポリシロキサンD3、D4、D5及びそれらの同族体も適している:D3、D4及びD5は−O−Si(CH−型の3、4又は5個単位を有する環状ポリシロキサン、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン=D4である。付加的に、Y−O−[(RR’SiO)−(R’’R’’’SiO)−Y(式中、
m=0、1、2、3、...∞、有利には0、1、2、3、...100000、
n=0、1、2、3、...∞、有利には0、1、2、3、...100000、
u=0、1、2、3、...∞、有利には0、1、2、3、...100000、
Y=CH、H、C2n+1、n=2−20;Si(CH、Si(CHH、Si(CHOH、Si(CH(OCH)、Si(CH(C2n+1)、n=2−20、
R、R’、R’’、R’’’は、それぞれの場合に互いに独立して、アルキル、例えば、C2n+1、n=1−20;アリール、例えば、フェニル基及び置換されたフェニル基、(CH−NH、Hである)型のポリシロキサン又はシリコーン油。ポリシロキサン又はシリコーン油は一般に表面改質のために熱により活性化される。
【0033】
予備分散液中の使用可能な好適な表面改質された二酸化ケイ素粒子は、商業的に入手可能な材料AEROSIL(登録商標)R104、AEROSIL(登録商標)R106、AEROSIL(登録商標)R202、AEROSIL(登録商標)R805、AEROSIL(登録商標)R812、AEROSIL(登録商標)R812S、AEROSIL(登録商標)R972、AEROSIL(登録商標)R974、AEROSIL(登録商標)R8200、AEROXIDE(登録商標)LE−1及びAEROXIDE(登録商標)LE−2、AEROSIL(登録商標)R9200、AEROSIL(登録商標)R8200及びAEROSIL(登録商標)R7200(全てEvonik Degussa社製)である。
【0034】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子の炭素含量は、有利には0.1質量%〜2.5質量%であってよい。
【0035】
特に有利には、AEROSIL(登録商標)200とジメチルジクロロシランとを反応させることによって得られるAEROSIL(登録商標)R974を使用することが可能である。
【0036】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子のフラクションは、予備分散液を基準として、10質量%〜50質量%であり、これは使用される二酸化ケイ素粒子の表面改質の性質、及び液相の組成を含む要因に依存する。20質量%〜40質量%の範囲が有利である。
【0037】
本発明の方法の必須の構成成分は、一般式
C(CH−O−(CH−[O−(CH−OH (A)
(式中、
m=0、1、2又は3、
n及びo=2、3又は4であり、且つ
p=0又は1である)
の1種又は複数種のグリコールモノエーテルである。
【0038】
有利な可能性は次の通りである:m=2又は3、n=2又は3、o=2又は3及びp=0又は1。特に有利な可能性は次の通りである:m=2、n=2、o=2及びp=1。極めて特に有利には、HC(CH−O−(CH−OHを使用することが可能である。
【0039】
本発明の方法の更に必須の構成成分は、一般式
2x+1−O−CH−(CHR)−[O−CHR]−O−C(=O)−C2z+1 (B)
(式中、
R=H、CH、C、C
x及びz=1、2又は3であり、且つ
y=0又は1である)
の1種又は複数種のカルボン酸エステルである。
【0040】
有利な可能性は次の通りである:x=1、R=H又はCH、y=0又は1及びz=1又は2。
【0041】
特に有利な可能性は次の通りである:x=1、R=CH、y=0及びz=1、即ち、HC−O−CH−(CHCH)−O−C(=O)−CH
【0042】
更に、本発明の方法にとって、モル比HC(CH−O−(CH−[O−(CH−OH(A)/H2x+1−O−CH−(CHR)−[O−CHR]−O−C(=O)−C2z+1(B)が、10:90〜40:60、有利には15:85〜35:65、更に有利には20:80〜30:70であることが必須である。
【0043】
一般式A及びBの化合物は一般的に本発明の分散液の液相を表す。しかしながら、前記分散液は、高圧粉砕操作後に添加してよい、更なる溶媒をも含んでよい。例えば、攪拌機又は溶解機は、構成成分を混合するには十分である。好適な溶媒は、アルコール類、エーテル類、ケトン類及び芳香族類である。
【0044】
好適なアルコール類は次のものであってよい:メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタン−4−オール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール及びグリセリン。
【0045】
好適なエステル類として次のものが挙げられる:ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、メチルアセタート、エチルアセタート、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、n−プロピルアセタート、イソプロピルアセタート、n−ブチルアセタート、イソブチルアセタート、sec−ブチルアセタート、n−ペンチルアセタート、sec−ペンチルアセタート、3−メトキシブチルアセタート、メチルペンチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、ベンジルアセタート、シクロヘキシルアセタート、メチルシクロヘキシルアセタート、n−ノニルアセタート、メチルアセトアセタート、エチルアセトアセタート、グリコールジアセタート、メトキシトリグリコールアセタート、エチルプロピオナート、n−ブチルプロピオナート、イソアミルプロピオナート、ジエチルオキサラート、ジ−n−ブチルオキサラート、メチルラクタート、エチルラクタート、n−ブチルラクタート、n−アミルラクタート、ジエチルマロナート、ジメチルフタラート及びジエチルフタラート。
【0046】
好適なエーテル類として次のものが挙げられる:ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジエチレングリコールジプロピルエーテル。
【0047】
好適なケトン類として次のものが挙げられる:アセトン、メチルエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−ペンチルケトン、エチルn−ブチルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、ジ−n−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン及び2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン。
【0048】
更に、予備分散液中の使用される表面改質された二酸化ケイ素粉末は、高圧粉砕操作に移されることが必須である。高圧粉砕は、例えば、予備分散液に50〜500MPaの圧力をかけ、それを、例えば、有孔ノズル又はスロットノズルなどのノズルを介して放出することによって実施してよく、ノズルの内径又はスロット幅は0.05〜1mm、有利には0.1〜0.5mmであり、ノズルの内径の長さ/直径の比又はスロットの深さ/スロット幅の比は1〜10である。この種の分散後に、例えば、濾過又は沈降分離による粗粒子の除去が必要なこともある。
【0049】
予備分散液を少なくとも2つの副流に分け、これに圧力をかけてそれぞれのノズルを介して共通の衝突点に向けて放出させる、本発明の方法の実施態様が有利である。
【0050】
この場合の副流の噴射は、有利には少なくとも300m・s−1の速度、更に有利には400〜1000m・s−1の速度、極めて有利には600〜900m・s−1の速度を有する。ここで意味する速度とは、ノズル溝での副流の速度のことである。これはノズルの内径面積(m)に対するノズル当りの体積流量(m・s−1)の比として定義される。内径の直径は一般に0.1〜1mm、有利には0.2〜0.4mmである。
【0051】
分散液が透明コーティングよりも半透明コーティングの製造を目的とする場合、高圧粉砕操作をロータ−ステータ分散に置き換えることも可能である。ロータ−ステータ分散は有利には、10−1以上、更に有利には2・10〜4・10−1の剪断速度で行わなければならない。
【0052】
本発明は更に、本発明の方法によって得られる分散液を提供する。
【0053】
更に本発明によって、表面改質された二酸化ケイ素粒子の顆粒を、本発明の分散液の液相を分離することによって得る方法が提供される。
【0054】
これは、例えば、蒸留、濾過又は遠心分離によって行うことができる。液相の分離は完全である必要はない。従って、本発明の方法によって得られる表面改質された二酸化ケイ素粒子は付着溶媒を含有したままでもよい。必要であれば、その後に乾燥工程を実施することも可能である。同様に、液相の分離後に得られる粒子は、好適な溶媒で洗ってよく、その後、例えば、濾過又は遠心分離によって分離してよい。
【0055】
噴霧乾燥及び凍結乾燥は、液相分離の好適な方法であることが判明した。
【0056】
予備分散液中において、有利には40〜200m/gのBET表面積及び30〜40のメタノール湿潤性を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子を使用することが可能であり、該粒子は、熱分解により製造された二酸化ケイ素粒子とジメチルジクロロシランとを反応させることによって得られる。
【0057】
本発明は更に、本発明の方法によって得られる顆粒を提供する。これらの顆粒は、高いタップ密度を有するにも関わらず、本発明の分散液を製造する際に使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子よりも有意に分散し易い。
【0058】
本発明は更に、本発明の分散液又は本発明の顆粒を耐引掻性の半透明又は透明コーティングに用いる使用を提供する。
【0059】
実施例
分散液の粘度の測定:製造された分散液の粘度を、Physica社モデル300回転レオメータ及びCC27測定カップを用いて25℃で測定した。
【0060】
分散液中に存在する粒径の測定:分散液中に存在する粒径は動的光散乱法によって測定した。使用された装置はZetasizer 3000 HSa(Malvern Instruments社、英国)である。報告されたパラメータは体積分布の中央値d50(V)である。
【0061】
剪断率の測定:本発明の方法による剪断速度は、表面間の距離によって割られた周速として表される。
【0062】
周速は、ロータの回転速度とロータの直径から計算することができる。使用した分散装置中のロータとステータとの間の距離は約1mmである。
【0063】
例1(本発明):
溶解機は、30質量%のAEROSIL(登録商標)R974(Evonik Degussa社)を含有する予備分散液を製造するために使用され、該分散液はHC−O−CH−(CHCH)−O−C(=O)−CH及びHC(CH−O−(CH−OH(モル比HC(CH−O−(CH−OH/HC−O−CH−(CHCH)−O−C(=O)−CH=22:78)の混合物において製造される。
【0064】
この予備分散液を次に3つの副流に分けて、これらに圧力をかけてダイヤモンドノズルを介して共通の衝突点に向けて放出させ、副流はそれぞれ120°の角度及び700m・s−1の速度を有する。得られた分散液を、その後同じ条件下で再び粉砕する。
【0065】
得られた分散液は、動的光散乱法により測定して78nmの平均粒径(中央値)を有する。
【0066】
ロータ−ステータ分散によって得られた分散液は半透明である;高圧粉砕によって得られた分散液は透明である。
【0067】
高圧粉砕によって得られた分散液は非常に低い粘度を有する。
【0068】
【表1】

【0069】
本発明の分散液の更なる特徴は、例えば、LAD−1045又はDispers 652などの慣用の分散添加剤(両方ともTego社製の分散添加剤である)を、凝集又はゲル化の問題を起こさずに混和することができることである。
【0070】
高圧粉砕によって得られた分散液を、その後、噴霧乾燥させる(不活性ガス:窒素、噴霧:2流体ノズル、入口温度:320℃、出口温度:150〜170℃;固体堆積物:サイクロン/フィルタ)。
【0071】
これにより平均直径30μmを有する顆粒が得られる。
【0072】
例2(比較):
溶解機を使用して、80gのAEROSIL(登録商標)R974を、154.3gのHC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH及び25.7gのHC−O−CHCH(CH)OH(モル比HC−O−(CH−OH/HC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH=20:80)中に予備分散させて、該予備分散液をその後、ロータ−ステータ機によって分散させる。分散液は数時間以内にゲル化する。安定な分散液の製造は不可能である。
【0073】
例3(本発明):
溶解機を使用して、90gのAEROSIL(登録商標)R974を180gのHC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH及び30gのHC(CH−O−(CH−OH(モル比HC(CH−O−(CH−OH/HC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH=16:84)中に予備分散させて、該予備分散液をその後、ロータ−ステータ機によって分散させる。分散液は2週間の期間にわたり粘度のわずかな増加を示す。
【0074】
例4(本発明):
Conti TDSロータ−ステータ機を使用して、42.02kgのHC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH及び11.46kgのHC(CH−O−(CH−OH(モル比HC(CH−O−(CH−OH/HC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH=23:77)、及び22.92kgのAEROSIL(登録商標)R711を20000s−1の剪断速度で分散させる。
【0075】
例5a(本発明):
Conti TDSロータ−ステータ機を使用して、42.35kgのHC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH及び11.55kgのHC(CH−O−(CH−OH(モル比HC(CH−O−(CH−OH/HC−O−CHCH(CH)−O−C(=O)CH=23:77)、及び30.80kgのAEROSIL(登録商標)R972を20000s−1の剪断速度で分散させる。
【0076】
例5b:
この分散液を次に3つの副流に分けて、これらに圧力をかけてダイヤモンドノズルを介して共通の衝突点に向けて放出させ、副流はそれぞれ120°の角度及び700m・s−1の速度を有する。得られた分散液を、その後同じ条件下で再び粉砕する。
【0077】
得られた分散液は、動的光散乱法により測定して82nmの平均粒径(中央値)を有する。
【0078】
例6:コーティング材料の製造
表2に示す組成を有するコーティング材料を製造する。これを黒色に塗装された金属板DTに噴霧することによって塗布し、これを室温で24時間乾燥させ、次いで70℃で2時間乾燥させる。コーティング材料は良好な耐引掻性と共に低い曇り度を示す。
【0079】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
予備分散液の高圧粉砕による、100nm以下の平均粒径を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子の分散液の製造方法であって、該予備分散液は、
a)10〜50質量%の表面改質された二酸化ケイ素粒子、該粒子は
− 少なくとも部分的に凝集し、且つ
− Si−O−Si結合を介して表面改質成分に結合し、さらにその表面上に反応性基を有する、
b)一般式A
C(CH−O−(CH−[O−(CH−OH (A)
(式中、
m=0、1、2又は3であり、
n及びo=2、3又は4であり且つ
p=0又は1である)
の少なくとも1種のグリコールモノエーテル
c)一般式B
2x+1−O−CH−(CHR)−[O−CHR]−O−C(=O)−C2z+1 (B)
(式中、
R=H、CH、C又はC
x及びz=1、2又は3且つ
y=0又は1である)
の少なくとも1種のカルボン酸エステル
d)モル比A/Bは10:90〜40:60であり且つm、n、o、p、x、y及びzは互いに独立している、
を含む、方法。
【請求項2】
使用される表面改質された二酸化ケイ素粒子が熱分解によって生じることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
C(CH−O−(CH−OHが使用されることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
C−O−CH−CHCH−O−C(=O)−CHが使用されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
予備分散液を少なくとも2つの副流に分け、これに圧力をかけてそれぞれのノズルを介して共通の衝突点に向けて放出させることによって高圧粉砕を実施することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項記載の方法により得られる分散液。
【請求項7】
請求項6に記載の分散液の液相を分離する、表面改質された二酸化ケイ素粒子の顆粒の製造方法。
【請求項8】
熱分解により製造された二酸化ケイ素粒子とジメチルジクロロシランとを反応させることによって得られる、40〜200m/gのBET表面積及び30〜40のメタノール湿潤性を有する表面改質された二酸化ケイ素粒子を使用することを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
請求項7及び8のいずれかに記載の方法によって得られた表面改質された二酸化ケイ素粒子の顆粒。
【請求項10】
請求項6記載の分散液又は請求項9記載の顆粒を耐引掻性透明コーティングに用いる使用。

【公表番号】特表2011−528385(P2011−528385A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517831(P2011−517831)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【国際出願番号】PCT/EP2009/056802
【国際公開番号】WO2010/006839
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】