説明

痔用座布団

【課題】 この発明は、着座時における痔の持病者の苦痛を非常に和らげることが出来るのみならず、痔患部に遠赤外線、デルタ−線などの放射線、あるいはマイナスイオンを作用せしめて好影響を付与せしめることが出来る痔用座布団を提供するものである。
【解決手段】 若干クッション性を有する板状基台1のほぼ中央部に少くとも遠赤外線放射セラミックス・イオン対やラジカルを生成する天然放射性稀有元素鉱物の一種からなる粒状物3が内蔵されると共に、基台1の上面には該粒状物3に対応すべく所要径の孔7を備えた左右臀部離間保持用の臀当て座6が設けられ、かつ、全体が所要のカバ−体10でもって被覆された構成よりなる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、痔の持病者に好適な痔用座布団に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】一般に日本人は、繊維性植物を多量に摂取して排便が多いこと、座位式の生活様式であること、あるいは、便所の構造が排便体位に不適であること等からして、いぼ痔、きれ痔、あな痔などの痔の多発・悪化を招来せしめている。そして、かかる痔の持病者は、起立状態下においてはともかく、座位状態下においては左右の臀部でもって痔患部を圧迫せしめるために非常に激しい苦痛を伴うものである。
【0003】ところで、従来より座布団としては、絹布や綿布などの布地により四角形または前後にやや長めの形のカバ−体をつくり、この中に木綿綿を入れたものが一般に広く使用されているものである。また、夏用の座布団にはイ草やパナマソウを編んだものが使用され、最近用いられているカバ−敷のものは中綿に化繊綿やウレタンフォ−ムなどを用いたものが使用されているものである。しかしながら、かかる従来の座布団は、一般人にとっては好適な着座感を呈することが出来る反面、痔の持病者にとっては着座時に左右の臀部でもって痔患部を著しく圧迫せしめ、激しい苦痛を生起せしめるものである。
【0004】この発明は、従来の問題点を一挙に解決し、着座時における痔の持病者の苦痛を非常に和らげることが出来るのみならず、痔患部に遠赤外線、デルタ−線などの放射線、あるいはマイナスイオンを作用せしめて好影響を付与せしめることが出来る痔用座布団を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明は、若干クッション性を有する板状基台1のほぼ中央部に少くとも遠赤外線放射セラミックス・イオン対やラジカルを生成する天然放射性稀有元素鉱物の一種からなる粒状物3が内蔵されると共に、基台1の上面には該粒状物3に対応すべく所要径の孔7を備えた左右臀部離間保持用の臀当て座6が設けられ、かつ、全体が所要のカバ−体10でもって被覆されてなることを特徴とする、痔用座布団を要旨とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の基台1は、合成樹脂や合成ゴムなど若干クッション性を有する材質により方形状や円形状など所要の形状に形成せしめる。そして、かかる基台1の両側には、左右臀部の離間保持を助長せしめるべく両側に略湾曲状の切欠き部2を形成するとよい。
【0007】基台1に内蔵せしめる粒状物3としては、遠赤外線放射セラミックス、イオン対やラジカルを生成する天然放射性稀有元素鉱物を単独で、あるいは両者を併用して使用することが出来る。このさい、粒状に形成して直接使用してもよく、また、微粉末状にしてポリエチレンやポリアミドなどの合成樹脂に混入すると共に、所要粒径に造粒して使用してもよい。上記の遠赤外線放射セラミックスは、アルミナ、β−スポジュメン、ジルコン、マグネシアなどの遠赤外線放射物質より生成せしめる。そして、かかる遠赤外線放射セラミックスは、遠赤外線を放射して痔患部の血行をよくし、細胞賦活作用を促進して痔に好影響を付与せしめることが出来るものである。また、天然放射性稀有元素鉱物としては、ウラン系列、トリウム系列およびその壊変によって生ずるラドン、トロンなどを含む天然放射性稀有元素鉱物を使用する。そして、かかる天然放射性稀有元素鉱物は、それ自体から放出するアルファ−線、ベ−タ−線、ガンマ−線がそのエネルギ−によりその通路の原子、分子をラジカル化したり電離作用でイオン対を生成し、その結果生じる化学反応やイオン反応および上記放射線による二次放射線(デルタ−線)やイオン対により発生するマイナスイオンの相乗作用により、痔患部の血液ph値を整え、血行をよくし、生理代謝作用を促進せしめて痔に好影響を付与せしめることが出来るものである。
【0008】臀当て座6は、上記基台1と同様に若干クッション性を有する材質により形成するとよい。そして、かかる臀当て座6には、粒状物3に対応すべく所要径の孔7が形成され、粒状物3からの遠赤外線や放射線、あるいはマイナスイオンを直接効果的に作用せしめると共に、着座時における左右臀部11a・11bを適正に離間保持せしめる。また、臀当て座6の形状は、図1R>1および図2に図示する形状のみならず、馬締形、あるいは環状形など所要の形状に形成するとよい。
【0009】カバ−体10としては、絹布や木綿布などの布、あるいは、イ草などの編物など公知の材質により形成するとよい。また、その形状も、基台1および臀当て座6を被覆すべく所要形状に形成するとよい。
【0010】
【実施例】以下に、この発明を図面に示す一実施例について説明する。1は若干クッション性を有する方形板状の合成樹脂製基台、2は着座時における左右臀部間の離間保持を助長せしめるべく該基台1の両側に湾曲形成された両側一対の切欠き部、3は基台1の中央部に所要径のピット4を介して内蔵された粒状物、5は該粒状物3をカバ−せしめるべく基台1上に貼着されたメッシュ状のカバ−で、上記粒状物3は遠赤外線放射セラミックスとイオン対やラジカルを生成する天然放射性稀有元素鉱物とを適宜配合することにより形成されている。6は上記基台1上に取付けられた若干クッション性を有する方形状の臀当て座、7は粒状物3に対応すべく該臀当て座6の中央部に形成された孔で、該孔7は粒状物3からの遠赤外線や放射線、あるいはマイナスイオンを直接効果的に作用せしめると共に、着座時における後記の左右臀部11aや11bを適正に離間保持せしめるべく所定の大きさに設定するものとされている。8は基台1の両側切欠き部2に対応すべく臀当て座6の両側に湾曲形成された切欠き部、9は臀当て座6の前端より孔7に向けて連通状に形成された連通路である。10は基台1と共に臀当て座6を被覆せしめる略袋状のカバ−体である。その他、11a・11bは人体の左右臀部を示す。
【0011】上述の如く構成された実施例は、図5に図示するように、痔患部を孔7のほぼ中心に位置せしめつつ左右の臀部11a・11bを各々臀当て座6に当接して着座し、使用に供する。このさい、痔患部をフリ−状態にせしめた状態で左右の臀部11a・11bを臀当て座6に当接せしめるものであるから、左右の臀部11a・11bが必然的に拡開して確実に離間保持せしめることが出来るものであって、痔患部の圧迫を著しく軽減して苦痛を和らげることが出来るのみならず、粒状物3からの遠赤外線や放射線、あるいはマイナスイオンを痔患部に直接効果的に作用せしめることが出来るものである。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば以上の次第で、若干クッション性を有する板状基台1のほぼ中央部に少くとも遠赤外線放射セラミックス・イオン対やラジカルを生成する天然放射性稀有元素鉱物の一種からなる粒状物3が内蔵されると共に、基台1の上面には該粒状物3に対応すべく所要径の孔7を備えた左右臀部離間保持用の臀当て座6が設けられ、かつ、全体が所要のカバ−体10でもって被覆されているから、着座時には痔患部を孔7の中心に位置せしめつつ左右の臀部11a・11bを各々臀当て座6に当接して確実に離間保持せしめることが出来るものであって、痔患部の圧迫を著しく軽減して苦痛を和らげることが出来るのみならず、粒状物3からの遠赤外線や放射線、あるいはマイナスイオンを痔患部に直接効果的に作用せしめて痔に好影響を付与せしめることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】同斜視図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2のB−B線に沿う断面図である。
【図5】使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基台
3 粒状物
6 臀当て座
7 孔
10 カバ−体

【特許請求の範囲】
【請求項1】若干クッション性を有する板状基台1のほぼ中央部に少くとも遠赤外線放射セラミックス・イオン対やラジカルを生成する天然放射性稀有元素鉱物の一種からなる粒状物3が内蔵されると共に、基台1の上面には該粒状物3に対応すべく所要径の孔7を備えた左右臀部離間保持用の臀当て座6が設けられ、かつ、全体が所要のカバ−体10でもって被覆されてなることを特徴とする、痔用座布団。

【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図1】
image rotate